JP2023038462A - 画像形成装置 - Google Patents

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佳祐 北島
Keisuke Kitajima
亮 三上
Akira Mikami
和久 小泉
Kazuhisa Koizumi
哲博 吉本
Tetsuhiro Yoshimoto
裕信 今野
Hironobu Konno
健之 須田
Takeyuki Suda
慎一 磯▲崎▼
Shinichi Isozaki
享彬 土士田
Masaaki Doshida
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Abstract

【課題】照り返しの影響を抑制して検出用画像の検出精度を維持する画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置100は、画像形成条件に基づいて、記録紙にジョブによるユーザ画像と前記画像形成条件を補正するための検出用画像を、複数の異なる色で形成するプリンタ150と、記録紙に光を照射し、その反射光を受光することで記録紙に形成された画像を読み取るリーダ160と、リーダ160が検出用画像を読み取る際のユーザ画像による照り返し量に基づいてリーダによる検出用画像の読取結果を補正し、補正した読取結果に基づいて画像形成条件を調整するコントローラ110と、を備える。リーダ160によるユーザ画像の読取結果は、複数の領域毎に分割される。コントローラ110は、領域毎の濃度値を色毎に変換した輝度低下率に基づいて照り返し量を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷物上に印刷する画像の画質を安定させる機能を有する画像形成装置に関する。
電子写真プロセスを用いて画像形成を行う画像形成装置では、経時変化や環境変化によって、帯電、現像、転写、定着の各プロセスの特性が変化し、印刷物に形成された画像の画像濃度や色が変化してしまうことがある。そのために画像形成装置では画像安定化制御が行われている。画像安定化制御は、像担持体上に形成した画像濃度検出用の検出用画像を光学センサにより検出し、その検出結果に基づいて印刷物に印刷する画像が適切な画像濃度となるように画像形成条件を調整する制御である。画像形成条件とは、像担持体の帯電量や、像担持体を走査するレーザの発光エネルギー量等の画像形成時の各種設定である。
画像安定化制御は、記録紙に転写される前の画像の画像濃度に基づいて行われる制御である。そのため、記録紙に転写された後の画像の画像濃度の変化は制御されない。例えば、環境変動の影響で、像担持体から記録紙へ画像を転写する際の転写効率が変動する。転写効率の変動は、記録紙に転写された後の画像の画像濃度に影響する。このようなことから、上記のような画像安定化制御では、最終的な印刷物に形成される画像の画像濃度が安定しない。
これに対して特許文献1は、記録紙上に画像濃度の検出用画像を形成し、画像の定着後に光学センサにより検出用画像を検出し、その検出結果に基づいて画像濃度を調整する画像形成装置を開示する。記録紙の表裏面で検出用画像が重なる位置に形成された場合、いわゆる裏写りにより、画像濃度の正確な検出が困難になる可能性がある。そのために特許文献2は、記録紙の第1面の検出用画像よりも第2面の検出用画像の画像濃度を高くすることで、第2面の検出用画像の検出結果への裏写りの影響を抑制する画像形成装置を開示する。
特開2012-53089号公報 特開2013-15578号公報
検出用画像は、記録紙上に、印刷ジョブに応じた画像(ユーザ画像)と同時に印刷されることがある。この場合、検出用画像に近接する領域に印字されたユーザ画像による光の回り込み(以下、「照り返し」という。)が、検出用画像の検出結果に影響することがある。これは、検出用画像の検出精度の低下を招き、正確な画像形成条件の調整を行えなくなる原因となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、照り返しの影響を抑制して検出用画像の検出精度を維持することができる画像形成装置を提供することを主たる目的とする。
本発明の画像形成装置は、画像形成条件に基づいて、記録紙にジョブによるユーザ画像と前記画像形成条件を補正するための検出用画像を、複数の異なる色で形成する画像形成手段と、前記記録紙に光を照射し、その反射光を受光することで前記記録紙に形成された画像を読み取る読取手段と、前記読取手段が前記検出用画像を読み取る際の前記ユーザ画像による照り返し量に基づいて前記読取手段による前記検出用画像の読取結果を補正し、補正した読取結果に基づいて前記画像形成条件を調整する制御手段と、を備え、前記読取手段による前記ユーザ画像の読取結果は、複数の領域毎に分割されており、前記制御手段は、領域毎の濃度値を、対応する色の画像濃度-輝度低下率特性に基づいて輝度低下率に変換し、領域毎の各色の前記輝度低下率に基づいて前記照り返し量を算出することを特徴とする。
本発明によれば、照り返しの影響を抑制して検出用画像の検出精度を維持することができる。
印刷システムの構成説明図。 画像形成装置の構成図。 リーダの構成説明図。 ラインセンサの構成説明図。 画像濃度の検出用画像の例示図。 画像形成処理を表すフローチャート。 ラインセンサユニットの読取位置の説明図。 印刷物による反射光の光路の説明図。 印刷物による反射光の光路の説明図。 照り返しの距離特性を表すグラフ。 画像濃度検出処理部の構成図。 メモリに格納される読取データの説明図。 CPUが処理する読取データの説明図。 調整画面の例示図。 (a)、(b)は、画像濃度-輝度低下率特性の説明図。 (a)、(b)は、距離係数の説明図。 画像濃度検出処理を表すフローチャート。 画像形成処理を表すフローチャート。 画像濃度検出処理を表すフローチャート。
以下、図面を参照して実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
(印刷システム)
図1は、本実施形態の画像形成装置を含む印刷システムの構成説明図である。印刷システム1は、画像形成装置100及びホストコンピュータ101を備える。画像形成装置100とホストコンピュータ101とは、ネットワーク105を介して通信可能に接続される。ネットワーク105は、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、公衆通信回線等の通信回線で構成される。なお、画像形成装置100及びホストコンピュータ101は、ネットワーク105にそれぞれ複数接続されていてもよい。
ホストコンピュータ101は、例えばサーバ装置であり、ネットワーク105を介して画像形成装置100へ印刷ジョブを送信する。印刷ジョブには、画像データ、印刷に使用される記録紙の種類、印刷枚数、両面又は片面印刷の指示等の印刷に必要な各種の情報が含まれる。
画像形成装置100は、コントローラ110、操作パネル120、給紙部140、プリンタ150、及びリーダ160を備える。コントローラ110、操作パネル120、給紙部140、プリンタ150、及びリーダ160は、システムバス116を介して相互に通信可能に接続される。画像形成装置100は、コントローラ110により、ホストコンピュータ101から取得した印刷ジョブに基づいてプリンタ150の動作を制御し、記録紙に画像データに応じた画像を形成する。
コントローラ110は、画像形成装置100の各ユニットの動作を制御する。コントローラ110は、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)113、及びCPU(Central Processing Unit)114を備える情報処理装置である。コントローラ110は、通信制御部111、及びストレージ115を備える。各モジュールはシステムバス116を介して互いに通信可能に接続される。
通信制御部111は、ネットワーク105を介して、ホストコンピュータ101及び他の装置との通信を行う通信インタフェースである。ストレージ115は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等による大容量記憶装置である。ストレージ115は、コンピュータプログラムや画像形成処理(印刷処理)に用いる各種データを格納する。CPU114は、ROM112やストレージ115に格納されるコンピュータプログラムを実行して画像形成装置100の動作を制御する。RAM113は、CPU114がコンピュータプログラムを実行する際のワークエリアを提供する。
操作パネル120は、ユーザインタフェースであり、入力インタフェース及び出力インタフェースを備える。入力インタフェースは、例えば操作ボタン、テンキー、タッチパネル等である。出力インタフェースは、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ、スピーカ等である。ユーザは、操作パネル120により画像形成装置100に印刷ジョブ、コマンド、及び印刷設定等を入力することができる。操作パネル120は、設定画面や画像形成装置100の状態等をディスプレイに表示する。
給紙部140は、記録紙を収容する後述の複数の給紙段を備える。給紙部140は、印刷ジョブで指示される種類の記録紙を、該記録紙を収容する給紙段から給紙する。給紙段には複数枚の記録紙(記録紙束)が収容されており、最上位の記録紙から順に給紙される。給紙部140は、給紙段から給紙した記録紙をプリンタ150へ搬送する。各給紙段には、同じ種類の記録紙が収容されていてもよいが、異なる種類の記録紙が収容されていてもよい。
プリンタ150は、印刷ジョブに含まれる画像データに基づいて、給紙部140から供給される記録紙に画像を印字して印刷物を生成する。リーダ160は、プリンタ150により生成された印刷物から画像を読み取り、読取結果をコントローラ110へ送信する画像読取装置である。リーダ160が読み取る画像は、プリンタ150が画像形成を行う際の画像形成条件を調整するための画像(検出用画像)である。コントローラ110は、リーダ160による検出用画像の読取結果から画質等の画像状態を検出し、検出した画像状態に基づいて画像形成条件を調整する。本実施形態では、コントローラ110は、検出用画像から検出した画像濃度に基づいて画像形成条件を調整する。
(画像形成装置)
図2は、画像形成装置100の構成図である。画像形成装置100は、記録紙の搬送方向の上流側から順に給紙段140a~140e、プリンタ150、リーダ160、及びフィニッシャ190を備える。給紙段140a~140eは、給紙部140を構成する。フィニッシャ190は、プリンタ150により生成された印刷物に後処理を行う後処理装置である。フィニッシャ190は、例えば、複数枚の印刷物に対するステイプル処理やソート処理、或いは記録紙に印字された検出用画像を断裁する断裁処理を行う。
プリンタ150は、それぞれ異なる複数の色の画像を形成する複数の画像形成ユニットを備える。本実施形態のプリンタ150は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の画像を形成するために、4つの画像形成ユニットを備える。各画像形成ユニットは、形成する画像の色が異なるのみであり、同様の構成で同様の動作を行う。
1つの画像形成ユニットは、感光ドラム153、帯電器220、露光器223、及び現像器152を備える。感光ドラム153は、表面に感光層を有するドラム形状の感光体であり、ドラム軸を中心に、不図示のモータによって矢印R1方向に回転駆動される。帯電器220は、回転する感光ドラム153の表面(感光層)を帯電させる。露光器223は、感光ドラム153の帯電された表面を、画像データに基づいて変調されたレーザ光により露光する。レーザ光は、感光ドラム153のドラム軸方向に感光ドラム153の表面を走査する。レーザ光が感光ドラム153の表面を走査する方向がプリンタ150の主走査方向(図2の奥行き方向)である。これにより感光ドラム153の表面には静電潜像が形成される。現像器152は、現像剤(トナー)を用いて静電潜像を現像する。これにより感光ドラム153の表面に静電潜像が顕像化された画像(トナー像)が形成される。
プリンタ150は、各画像形成ユニットで生成されたトナー像が転写される中間転写ベルト154を備える。中間転写ベルト154は、矢印R2方向に回転駆動される。各色のトナー像は、中間転写ベルト154の回転に応じたタイミングで感光ドラム153から中間転写ベルト154へ転写される。これにより中間転写ベルト154には、各色のトナー像が重畳したフルカラーのトナー像が形成される。フルカラーのトナー像は、中間転写ベルト154の回転により、中間転写ベルト154と転写ローラ221とにより形成されるニップ部へ搬送される。フルカラーのトナー像は、ニップ部により記録紙へ転写される。
記録紙は、給紙部140の給紙段140a、140b、140c、140d、140eに収容されており、各画像形成ユニットによる画像形成のタイミングに応じて給送される。記録紙の給送元となる給紙段は、印刷ジョブにより指示される。記録紙は、フルカラーのトナー像が中間転写ベルト154と転写ローラ221とにより形成されるニップ部に搬送されるタイミングで該ニップ部へ搬送される。これにより記録紙の所定の位置にトナー像が転写される。記録紙の搬送方向は、主走査方向に直交する副走査方向である。
プリンタ150は、加熱及び加圧することで、トナー像を記録紙に定着させる第1定着器155及び第2定着器156を備える。第1定着器155は、ヒータを内蔵する定着ローラと、記録紙を定着ローラに圧接させるための加圧ベルトとを備える。定着ローラ及び加圧ベルトは不図示のモータにより駆動されて記録紙を挟持搬送する。第2定着器156は、記録紙の搬送方向において第1定着器よりも下流側に配置される。第2定着器156は、第1定着器155を通過した記録紙上の画像に対するグロスの増加や定着性の担保に用いられる。第2定着器156は、ヒータを内蔵する定着ローラと、ヒータを内蔵する加圧ローラとを備える。記録紙の種類によっては、第2定着器156は使用されない。この場合、記録紙は、第2定着器156へは搬送されず、搬送経路130へ搬送される。そのために、第1定着器155の下流側には、記録紙を搬送経路130と第2定着器156とのいずれかに誘導するフラッパ131が設けられる。
第2定着器156の下流側で搬送経路130が合流した位置の下流側に、搬送経路135と排出経路139とが設けられる。そのために第2定着器156の下流側で搬送経路130が合流する位置には、記録紙を搬送経路135と排出経路139とのいずれかに誘導するためのフラッパ132が設けられる。フラッパ132は、例えば、両面印刷モードにおいて、第1面に画像が形成された記録紙を搬送経路135へ誘導する。フラッパ132は、例えば、フェイスアップ排紙モードにおいて、第1面に画像が形成された記録紙を排出経路139へ誘導する。フラッパ132は、例えば、フェイスダウン排紙モードにおいて、第1面に画像が形成された記録紙を搬送経路135へ誘導する。
搬送経路135へ搬送された記録紙は、反転部136へ搬送される。反転部136に搬送された記録紙は、搬送動作が一旦停止した後、搬送方向が反転される。記録紙は、反転部136から、フラッパ133により搬送経路135と搬送経路138とのいずれかに誘導される。フラッパ133は、例えば、両面印刷モードにおいて、スイッチバックした記録紙を、第2面に画像を印刷するために搬送経路138へ誘導する。搬送経路138へ搬送された記録紙は、中間転写ベルト154と転写ローラ221とのニップ部へ向けて搬送される。これによって、ニップ部を通過するときの記録紙の表裏が反転され、第2面への画像形成が行われる。フラッパ133は、例えば、フェイスダウン排紙モードにおいて、スイッチバックした記録紙を搬送経路135へ誘導する。フラッパ133により搬送経路135へ搬送された記録紙は、フラッパ134によって排出経路139へ誘導される。
プリンタ150で画像形成された記録紙は、排出経路139からリーダ160へ搬送される。リーダ160は、記録紙に形成された画像濃度の検出用画像を読み取る画像読取装置である。なお、記録紙には、印刷ジョブに応じたユーザ画像が検出用画像とともに印刷される。検出用画像は、ユーザ画像が印刷可能な領域の外に印刷される。プリンタ150からリーダ160へ搬送された記録紙は、リーダ160内の搬送経路313を搬送される。リーダ160は、搬送経路313に原稿検出センサ311、及びラインセンサユニット312a、312bを備える。ラインセンサユニット312aと搬送経路313との間には、流し読みガラス314aが配置される。ラインセンサユニット312bと搬送経路313との間には、流し読みガラス314bが配置される。リーダ160は、記録紙を搬送経路313に搬送しながら、ラインセンサユニット312a、312bにより記録紙に印刷された検出用画像を読み取る。
原稿検出センサ311は、例えば、発光素子と受光素子とを有する光学センサである。原稿検出センサ311は、搬送経路313を搬送される記録紙の搬送方向先端を検出する。原稿検出センサ311による記録紙の先端の検出結果は、コントローラ110へ送信される。コントローラ110は、原稿検出センサ311による記録紙の先端の検出タイミングに基づいてリーダ160(ラインセンサユニット312a、312b)による読取動作を開始する。
ラインセンサユニット312a、312bは、搬送中の記録紙に形成された検出用画像を読み取る。検出用画像は、記録紙の表面と裏面の両方に印刷される。ラインセンサユニット312a、312bは、両面に形成された検出用画像を一度の通紙で読み取るため、搬送経路313を挟むような位置に設けられる。画像濃度調整を実行する場合、画像形成装置100は、ラインセンサユニット312a、312bにより検出用画像を読み取り、その読取結果から表面、裏面の両面の画像濃度を検出する。コントローラ110は、出力する印刷物に印刷された画像が適切な画像濃度になるように、画像濃度の検出結果に基づいて画像形成条件を調整して、画像形成処理を制御する。
リーダ160で検出用画像を読み取られた印刷物は、フィニッシャ190へ搬送される。フィニッシャ190は、印刷物の検出用画像が印字された領域の断裁処理を行う。また、フィニッシャ190は、印刷ジョブで指示された後処理があれば、印刷物に対して該指示された後処理を行う。その後、フィニッシャ190は、印刷物を排紙トレイへ排出する。
(リーダ)
図3は、リーダ160の構成説明図である。リーダ160は、ラインセンサユニット312a、312b、及び原稿検出センサ311の他に、画像メモリ303及び画像濃度検出処理部305を備える。ラインセンサユニット312a、312b、画像メモリ303、画像濃度検出処理部305、及び原稿検出センサ311は、コントローラ110のCPU114により動作が制御される。
ラインセンサユニット312a、312bは、ラインセンサ301a、301b、メモリ300a、300b、及びA/Dコンバータ302a、302bを含む。ラインセンサ301a、301bは、例えばCIS(Contact Image Sensor)である。メモリ300a、300bには、対応するラインセンサ301a、301bの画素毎の光量バラツキ調整値等の補正情報が格納される。A/Dコンバータ302a、302bは、ラインセンサ301a、301bによる読取結果であるアナログ信号を取得する。A/Dコンバータ302a、302bは、取得したアナログ信号をデジタル信号に変換して、画像濃度検出処理部305へ送信する。デジタル信号は、R(赤)G(緑)B(青)の読取データである。
画像濃度検出処理部305は、ラインセンサユニット312a、312bから取得するRGBの読取データから、検出用画像部分とユーザ画像部分のRGBの輝度値の平均値(平均輝度値)を算出する。詳細は後述するが、ユーザ画像部分の読取結果は複数の領域毎に分割され、領域毎に平均輝度値が算出される。画像濃度検出処理部305は、算出した平均輝度値をCPU114へ送信する。CPU114は、これにより平均輝度値を取得する。画像濃度検出処理部305は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の半導体装置で構成される。画像メモリ303は、CPU114における画像処理に必要な読取データを記憶する。
(ラインセンサ)
図4は、ラインセンサ301aの構成説明図である。ラインセンサ301bも同様の構成である。ラインセンサ301aは、発光部400a、400b、導光体402a、402b、レンズアレイ403a、及びセンサチップ群401aを備える光学センサである。ラインセンサ301aは、略直方体であり長手方向を主走査方向として画像を読み取る。ラインセンサ301a、301bは、主走査方向がプリンタ150の主走査方向と同じになるようにリーダ160に取り付けられる。そのために読取対象の記録紙の搬送方向が副走査方向になる。
発光部400a、400bは、例えば白色発光するLED(Light Emitting Diode)で構成される光源である。導光体402aは、端部に発光部400aが配置されており、発光部400aから出射された光を記録紙に向けて照射する。導光体402bは、端部に発光部400bが配置されており、発光部400bから出射された光を記録紙に向けて照射する。導光体402a、402bは、主走査方向に直線状に形成される。そのためにラインセンサ301は、主走査方向に直線上に光を照射する。ラインセンサユニット312の主走査方向とプリンタ150の主走査方向とは同じ方向である。
レンズアレイ403aは、発光部400a、400bから照射された光の記録紙による反射光をセンサチップ群401aへ導く光学系である。センサチップ群401aは、複数の光電変換素子(センサチップ)が主走査方向に直線上に並んで構成される受光部である。1つのセンサチップが1画素の画像を読み取る。本実施形態の複数のセンサチップは、3ライン構成である。1つのラインにはR(赤)のカラーフィルタが塗布され、他の1つのラインにはG(緑)のカラーフィルタが塗布され、他の1つのラインにはB(青)のカラーフィルタが塗布される。レンズアレイ403aにより導かれた光は、センサチップ群401aの各センサチップの受光面に結像される。
発光部400a、400bから発せられた光は、導光体402a、402b内部を拡散していくとともに、曲率を有した箇所から出射され、記録紙の主走査方向の全域を照明する。導光体402aと導光体402bとは、主走査方向に直交する副走査方向にレンズアレイ403aを挟んで配置される。そのためにラインセンサ301aは、レンズアレイ403a(画像読取ライン)に対して副走査方向の2方向から光を照射する両側照明構成である。ラインセンサユニット312aの副走査方向とプリンタ150の副走査方向とは同じ方向である。
(画像濃度の検出用画像)
図5は、記録紙に形成される画像濃度の検出用画像の例示図である。本実施形態では、印刷ジョブに応じたユーザ画像に検出用画像が付加される。コントローラ110は、ラインセンサユニット312a、312bによる検出用画像の読取結果に基づいて画像濃度を調整する。ユーザ画像に検出用画像が付加されるために、リアルタイムな画像濃度の調整が可能である。
斜線部は、ユーザ画像の印字領域を表す。検出用画像は、記録紙の縁部に沿って形成される。図5では、記録紙の主走査方向の両端部に検出用画像が形成される。検出用画像は、一方の辺に沿って2色のテスト画像601、602が形成され、他方の辺に沿って他の2色のテスト画像603、604が形成される。本実施形態のテスト画像601~604は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色であるが、これに限定されない。各色のテスト画像601~604は、ユーザ画像よりも優先して印刷される。
テスト画像601~604は、それぞれ画像濃度を段階的に変化させた画像を組み合わせて構成される。図5では、テスト画像601~604は、それぞれ7個の画像が副走査方向に並んで構成される。副走査方向の両端の画像は、同じ画像濃度であり、最も画像濃度が高くなっている。テスト画像601~604が形成される領域は、最終的にフィニッシャ190により断裁される領域である。そのために、最終的な印刷物には検出用画像が印刷されていない。なお、主走査方向及び副走査方向は、プリンタ150及びラインセンサユニット312a、312bの主走査方向及び副走査方向と同じである。
テスト画像601~604の周囲の所定範囲は白地(白地領域)となっている。ユーザ画像からテスト画像601~604までの白地部分の距離は、副走査方向の方が主走査方向よりも長くなっている。つまり、記録紙の搬送方向(副走査方向)の白地部分が、記録紙の読取方向(主走査方向)の白地部分よりも大きい。これにより検出用画像を読み取るときのユーザ画像からの照り返しの影響が一定となる。ユーザ画像による照り返しについての詳細は後述する。なお、図5のテスト画像601~604の配置は一例であり、これに限定されるものではない。
(画像濃度調整印刷処理)
図6は、画像濃度補正を含む画像形成処理を表すフローチャートである。この処理は、記録紙に形成した画像濃度の検出用画像をリーダ160で検出し、その検出結果に基づいて後続の記録紙に印刷する画像の画像濃度を補正する処理である。
CPU114は、ユーザにより操作パネル120から印刷開始指示が入力されるまで待機する(S500:N)。印刷開始指示を取得すると(S500:Y)、CPU114は、画像形成処理(印刷処理)を開始する。印刷処理を開始すると、CPU114は、ユーザが操作パネル120により入力する用紙サイズや印刷モード等の印刷ジョブ情報を取得し、該印刷ジョブ情報に基づいて印刷ジョブに必要な情報の各装置への設定を行う(S501)。
CPU114は、ページカウント値Pを0に初期化する(S502)。CPU114は、印刷ジョブに応じたユーザ画像に図5に例示した検出用画像を付加して、記録紙に印刷する(S503)。画像が印字された記録紙は、プリンタ150からリーダ160へ搬送される。リーダ160の原稿検出センサ311は、プリンタ150から搬送されてきた記録紙の先端を検出する。原稿検出センサ311の出力信号は、記録紙の先端を検出することで信号値が変化する。CPU114は、この原稿検出センサ311の出力信号の信号値の変化に応じて、ページカウント値Pを1インクリメントする(S504)。
CPU114は、原稿検出センサ311の出力信号の信号値の変化を契機にして、ラインセンサユニット312a、312b及び画像濃度検出処理部305により、記録紙に印字された検出用画像の画像濃度を検出する(S505)。なお、ここでは画像濃度の代わりに輝度値が検出されてもよい。画像濃度の検出処理の詳細は後述する。
CPU114は、検出用画像から検出した画像濃度(濃度値)からユーザ画像の画像濃度のズレを補正するための補正値を算出し、この補正値に基づいて画像濃度を補正する(S506)。例えば、補正値は、検出用画像がターゲットとする濃度値に対する検出した読取値の差分により得られる。画像形成装置100は、内部に保持する印刷濃度用LUT(ルックアップテーブル)により、印刷用画像データに対する画像濃度を予め決めている。CPU114は、算出した補正値に基づいて予め保持している印刷濃度用LUTを更新することで画像濃度を補正する。つまりCPU114は、算出した補正値に基づいて、画像形成条件である印刷濃度用LUTを更新する。
画像濃度補正を行ったCPU114は、印刷ジョブで指示される最終ページの印刷が終了したか否かを判断する(S507)。最終ページの印刷が終了していない場合(S507:N)、CPU114は、S503の処理に戻り、次ページの画像の印刷処理を行う。最終ページの印刷が終了した場合(S507:Y)、CPU114は、画像形成処理を終了する。
(ユーザ画像による照り返し)
ユーザ画像による照り返しについて説明する。図7は、ラインセンサユニット312aの読取位置の説明図である。図7は、上図がラインセンサユニット312aの読取位置Xを通過する印刷物501を搬送経路313側から見た図であり、下図が印刷物501の搬送方向の下流側から上流側を見た図である。
印刷物501は、検出用画像503、検出用画像503周辺の白地領域504、及びユーザ画像の印字領域505を含む。印刷物501の下面側501aには、ユーザ画像の印字領域505にハーフトーンが均一に印字されている。なお、本実施形態ではハーフトーンが印字領域505全域に均一に印字されている場合について説明するが、実際には印字領域505には、ジョブやページ毎に明暗がさまざまなユーザ画像が印字される。検出用画像503には、所定領域Aが設けられる。ラインセンサユニット312aは、所定領域A内の検出用画像を読み取る。印字領域505には、ラインセンサユニット312aの主走査方向の異なる位置に所定領域B、Cが設けられる。所定領域Bの方が、所定領域Cよりも所定領域Aに近い位置に設けられる。ラインセンサユニット312aの読取位置Xに印刷物501が到達した時点で、所定領域Aは白地、所定領域B、Cはハーフトーンである。
図8は、ラインセンサユニット312aにより印刷物501を読み取る際の、印刷物501による反射光の光路の説明図である。A”は所定領域Aからの反射光である。B’、C’はそれぞれ所定領域B、Cからの反射光のうち、流し読みガラス314a内で反射される反射光である。流し読みガラス314aの屈折条件は、以下の式1で表される。
N1*sinθ1=N2*sinθ2 …(式1)
N1:空気の屈折率
N2:流し読みガラス314aの屈折率
θ1:空気から流し読みガラス314aへの入射角
θ2:流し読みガラス314aから空気への入射角
角度θ1が大きいほど流し読みガラス314a内で全反射する成分が大きくなる。そのために所定領域B、Cからの反射光は、角度θ1が大きいほど強く、遠くまで到達しやすくなる。反射光B’、C’が流し読みガラス314a内を反射して所定領域Aを照射することで、所定領域Aから反射光B”、C”が反射される。所定領域Aまでの距離を基準とすると、反射光C’は、反射光B’よりも流し読みガラス314a内の反射回数が多く、光強度が減衰する。そのために所定領域Aによる反射光の強度には、反射光B”>反射光C”の関係がある。
所定領域Cの反射光は、流し読みガラス314aに入射される際に一部が流し読みガラス314aの上面で反射されて、印刷物501へ戻る反射光D’となる。しかしながら反射光D’は、流し読みガラス314aの上面による反射により著しく強度が減衰する。そのために、反射光D’は、印刷物501へ再反射して再び流し読みガラス314aに入射していく成分や、印刷物501と流し読みガラス314aとの間の反射を繰り返しながら所定領域Aへ到達する成分が、無視できるほど小さくなる。
反射光C’が流し読みガラス314aの下面で全反射せずに透過していく反射光D”も存在する。しかしながら、ラインセンサユニット312aは、センサチップ群401のピントがレンズアレイ403を介して印刷物501に対して合うように設計されている。そのため、反射光D”は、ラインセンサ301aには結像されない。
以上のような構成により、ラインセンサ301aの読取領域301aAには、反射光A”、反射光B”、及び反射光C”を加算した反射光が結像される。反射光B”、C”の強度は印字領域505の画像の明暗により変化する。例えばユーザ画像が印字されず、最低画像濃度である記録紙の下地そのものである場合、反射光B”、C”の強度が高くなる。
図9は、印字領域505に高画像濃度の均一な黒画像が印字された場合の、印刷物501による反射光の光路の説明図である。検出用画像503には、所定領域Sが設けられる。印字領域505には、ラインセンサユニット312aの主走査方向の異なる位置に所定領域T、Uが設けられる。所定領域Tの方が、所定領域Uよりも所定領域Sに近い位置に設けられる。所定領域Sは白地、所定領域T、Uは均一な画像濃度の黒となっている。所定領域S、T、Uは便宜上図8とは異なる符号としているが、示す領域は所定領域A、B、Cと同じであるものとする。
T’、U’は、それぞれ所定領域T、Uからの反射光のうち、流し読みガラス314a内で反射される反射光である。S”は、所定領域Sからの反射光である。T”、U”は、流し読みガラス314a内を反射する反射光T’、U’が、所定領域Sに照射されたことによる反射光を示している。所定領域Sの反射光が結像されるラインセンサ301aの読取領域301aSには、反射光S”、反射光T”、及び反射光U”を加算した反射光が結像される。
印字領域505のユーザ画像が高画像濃度になるほど反射光の強度が小さくなる。そのため、反射光T”<反射光B”、反射光U”<反射光C”の関係がある。さらに高画像濃度になり、プリンタ150が印字できる最高画像濃度の画像が印字領域505に印字される場合、反射光T”<<反射光B”、反射光U”<<反射光C”の関係となる。この場合、ラインセンサ301aの読取領域301aSには、ほぼ反射光S”(=A”)のみが結像される。これは、ラインセンサ301の読取領域301aSに結像される反射光が、印字領域505からの照り返しの影響を受けていないということを意味する。そのために、所定領域Sの読取結果である輝度値が正確に読み取られる。
図10は、照り返しの距離特性を表すグラフである。横軸は印字領域505の注目領域から所定領域Aまでの距離を示し、縦軸は照り返し量を示す。実線Vは、印字領域505が記録紙の下地(白)であった場合の距離特性、一点鎖線Wは、印字領域505がハーフトーンであった場合の距離特性、点線Zは、印字領域505が最高画像濃度のブラックであった場合の距離特性を示す。
所定領域Aまでの距離が近い、或いは画像濃度が低いほど照り返し量は大きくなる。逆に、所定領域Aまでの距離が遠いほど照り返し量は小さくなり、距離が所定距離Yになると照り返し量が0となる。本実施形態では、実際に印刷される画像は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色で構成される。色毎に入射されたときの拡散特性が異なるために、色毎に照り返しの距離特性は異なる。
(照り返し量の定量化)
照り返し量の定量化は、輝度値の取得、輝度濃度変換、画像濃度-輝度低下率変換、距離係数及び距離面積係数の乗算、の4ステップで行われる。
(ステップ1:輝度値の取得)
図11は、画像濃度検出処理部305の構成図である。画像濃度検出処理部305は、輝度値記憶部3050、輝度値読出部3051、及び平均輝度算出部3052を備える。輝度値記憶部3050は、色選択部3053、左端座標検知部3054、記憶領域決定部3055、輝度値書込部3056、及びメモリ3057を備える。輝度値記憶部3050は、ラインセンサ301a、301bによる印刷物の読取結果である読取データに含まれる輝度値をメモリ3057に記憶する。
色選択部3053は、ラインセンサ301a、301bから出力されるRGBの読取データ(輝度値)のうちの1色の読取データを選択する。選択する色は、どの色でもよいが、左端座標の検知精度を向上するために、記録紙の色に応じて決定されることが好ましい。
左端座標検知部3054は、色選択部3053で選択された1色の読取データに基づいて、検出用画像の左端の位置を検知する。「左端」は、印刷物の搬送方向に向かって主走査方向の左端である。左端検知は、RGBの読取データのうちの1色の読取データを用い、該読取データを主走査方向の1画素目から順に閾値判定することで行われる。記録紙上(下地)は輝度が高く、検出用画像は輝度値が低くなるため、輝度値が低下する画素を検知することで左端の位置が検知される。なお、左端の検知精度が低い場合、副走査方向の複数のラインで輝度値が低下する画素を検知し、各ラインの検知結果から主走査方向の左端を検知してもよい。
記憶領域決定部3055は、ラインセンサユニット312a、312bから取得した読取データのうち、記憶対象となる主走査方向と副走査方向の領域(記憶範囲)を決定する。記憶領域決定部3055は、左端座標検知部3054で検知した検出用画像の左端座標、つまり検出用画像の左上の角の座標と検出用画像のサイズに基づいて記憶範囲を決定する。輝度値書込部3056は、記憶領域決定部3055で決定した記憶範囲内のRGBの読取データ(輝度値)をメモリ3057に書き込む。
図12は、メモリ3057に格納される読取データの説明図である。図中の斜線領域がメモリ3057に記憶される読取データの範囲(記憶範囲506)である。記憶範囲506は、左端座標から主走査方向及び副走査方向に検出用画像503の内側に所定距離入った位置から所定領域Dまでの範囲である。所定領域Dは、ユーザ画像の印字領域505内の領域であり、所定領域Aまで照り返しが影響する限界の距離である所定距離Yを含む領域である。所定距離Yの0基準は、ユーザ画像の印字領域505の開始位置としているが、所定領域Aの中心としてもよい。所定領域Aと所定領域Dの間には、検出用画像503周辺の白地領域504の一部が含まれる。白地領域504の一部は、メモリ3057に一括で格納される。
CPU114は、輝度値読出部3051を制御して、メモリ3057から必要な画像領域の読取データを読み出す。CPU114は、後段の平均輝度算出部3052により、読み出した読取データ(輝度値)から各画像領域の平均輝度値を取得する。
図13は、CPU114が輝度値読出部3051によりメモリ3057から読み出して処理する読取データの説明図である。所定領域Aは、主走査方向に32画素、副走査方向に64ラインである。所定領域Dは主走査方向に288画素、副走査方向に64ラインである。各画素の輝度値を、所定領域AではA(x,y)、所定領域DではD(x,y)と表す。xは主走査方向の画素位置、yは副走査ラインを示す。
CPU114が輝度値読出部3051及び平均輝度算出部3052を制御して、所定領域Aの読取データに対して行う演算について説明する。CPU114は、輝度値読出部3051を制御して所定領域A内のすべての画素の読取データ(輝度値)を読み出す。CPU114は、平均輝度算出部3052により、読み出した輝度値に対する平均輝度値算出結果Aaveを算出する。平均輝度値算出結果Aaveは、検出用画像の読取結果の平均値であり、後述の照り返し補正の補正対象となるデータである。
CPU114が輝度値読出部3051及び平均輝度算出部3052を制御して、所定領域Dの読取データに対して行う演算について説明する。CPU114は、輝度値読出部3051を制御して、第1分割領域に相当するD(0,0)~D(7,63)の読取データ(輝度値)を読み出す。CPU114は、平均輝度算出部3052により、読み出した輝度値に対する平均輝度値算出結果を算出する。平均輝度値算出結果に対して行う処理については後述する。その後、CPU114は、第2分割領域に相当する領域の平均輝度値の算出結果を取得して、同様の処理を行う。以降、第16分割領域まで順番に同様の処理が行われる。
上述したように、照り返しは所定領域Aからの距離が遠くなるほど影響が小さくなる。そのため、照り返し補正精度と、補正処理の最適化を考慮して、所定領域Aからの距離が遠くなるに伴い、分割領域は主走査方向の幅が大きくなっている。具体的には、第7分割領域からは主走査方向の画素数を16としており、第12分割領域からは主走査方向の画素数を32としている。なお、所定領域Dの画素数と分割領域の主走査方向の画素数はこれに限ったものではない。例えば分割領域の主走査方向の画素数はすべて同じであっても構わない。
(ステップ2:輝度濃度変換)
このステップでは、所定領域Dに相当する分割領域毎の平均輝度値を画像濃度に変換する。ここでは、分割領域毎のRGBの平均輝度値を予め製品プログラムとしてROM112に格納されている既知の変換係数を用いて、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの濃度値に変換する。変換係数は、ラインセンサ301a、301bのRGBのカラーフィルタの特性及び画像形成装置100のCMYK濃度特性に基づいて、予め設定される。
輝度濃度変換特性(変換プロファイル)は、図14に例示する調整画面により、操作パネル120を用いて微調整が可能である。調整画面は、操作パネル120のディスプレイに表示される。調整画面は、画像形成装置100のメンテナンスや構成の変更がある際に、メンテナンスの作業者によって表示される。表示部1401は、輝度濃度変換テーブルを表示する。表示部1401には、テーブル選択部1402で選択された輝度濃度変換テーブルが表示される。図14の例では、表示部1401は、緑(G)の輝度値とブラック(K)の濃度値の変換テーブルが表示される。特性変更ボタン1403が操作されることで、輝度濃度変換テーブルが調整される。決定ボタン1404が押下されると、輝度濃度変換テーブルへの特性変更ボタン1403による変更が決定される。
(ステップ3:画像濃度-輝度低下率変換)
輝度濃度変換テーブルにより変換された画像濃度(濃度値)を輝度低下率へ変換する処理について説明する。輝度低下率とは、「着目した領域から読み取られた輝度値が、周辺の画像濃度によってどの程度低下するか」を示すスカラー量のことである。図15は、画像濃度-輝度低下率特性の説明図である。
図15(a)は、輝度低下率を導出するための特性を作成するテストチャートの例示図である。テストチャートは、検出用画像503’と印字領域505’を含む。検出用画像503’は、7個のテスト画像M0~M6を含む。7個のテスト画像M0~M6はすべて紙白である。検出用画像503’の周辺は白地領域504’で囲まれる。ユーザ画像は、印字領域505’に印字される。所定領域A’は検出用画像503’内の領域を示す。所定領域D’は、印字領域505’内の領域を示す。検出用画像503’、白地領域504’、及び所定領域A’のそれぞれの位置関係は、検出用画像503、白地領域504、及び所定領域Aとまったく同じある。
所定領域D’には、テスト画像M0~M6に対応して画像濃度が異なるベタ画像M0’~M6’が印字される。ベタ画像M1’は、紙白であるためテスト画像M1と同じ画像濃度である。輝度低下率を正確に導出するためには、ベタ画像M6’が、画像形成装置100で出力される最高画像濃度で印字されていることが好ましい。またベタ画像M2’~M5’は、4階調に限るものでなく、ベタ画像M1’~M6’内の画像濃度で、できる限り階調が多く印字されている方が好ましい。ベタ画像M0’~M6’は、予め分光測色計で画像濃度が測定されている。所定領域D’の主走査方向の幅は、照り返しの影響範囲以上とするのが好ましい。本実施形態では、所定領域D’の主走査方向の幅は、288画素としている。
図15(b)は、画像濃度-輝度低下率特性を示すグラフである。画像濃度-輝度低下率特性は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色毎に、ベタ画像M0’~M6’を分光測色計により測定した結果である画像濃度及び輝度低下率をプロットすることにより作成される。横軸は、ベタ画像M1’~M6’を分光測色計により測定した画像濃度、縦軸は輝度低下率である。
画像濃度-輝度低下率特性は、実際には、間のデータを近似式演算や線形補間等で生成し、補正テーブルとして作成される。補正テーブルは、製品プログラムとしてROM112に格納される。なお、ベタ画像M1’が紙白であるため、横軸がベタ画像M1’の画像濃度のときの輝度低下率は1.000である。紙白の画像濃度以下の画像濃度では、すべて輝度低下率が1.000でクリップする。
CPU114は、ステップ2の輝度濃度変換で得られる各色の濃度値に対して、対応する色の画像濃度-輝度低下率特性を参照し、各色の輝度低下率Ecn(シアン)、Emn(マゼンタ)、Eyn(イエロー)、Ekn(ブラック)を取得する。CPU114は、各色の輝度低下率Ecn、Emn、Eyn、Eknを乗算して、各分割領域の輝度低下率Enを算出する。
En=Ecn*Emn*Eyn*Ekn …(式2)
(n=1~16)
(ステップ4:距離係数及び距離面積係数の乗算)
ステップ3の画像濃度-輝度低下率変換で得られた各分割領域の輝度低下率Enは、所定領域Aからの距離に応じて重み付けされる。重み付け後に照り返し量が定量化される。図16は、距離に応じた重み付けに用いられる距離係数の説明図である。
図16(a)は、照り返し量の距離係数特性を表すグラフである。横軸は所定領域Aからの距離であり、縦軸は距離係数である。実線Vは、図10と同様に、印字領域505が記録紙の下地(白)であった場合の距離特性を示す。「距離係数」とは、図10のグラフの縦軸の「照り返し量」を1.000で正規化した特性を表す。所定領域Aからの所定距離Yは照り返しの影響範囲である。所定距離Yは例えば画素数で表され、本実施形態では288画素である。
Vn(n=1~16)は、各分割領域の先頭画素の距離係数であり、Y=288画素に相当する位置では0.000である。V2~16は、開発時のデータにより図10で示した照り返し量の距離特性が既知であるため、V1=1.000とする正規化を行うことで決定される。本実施形態では、分割領域毎に照り返し量を処理していくため、分割領域毎の距離係数Jnが以下の演算式により算出される。
分割領域毎の距離係数Jn=(Vn+Vn+1)/2 …(式3)
(n=1~16)
本実施形態では、簡易的に、各分割領域の先頭画素と次の分割領域の先頭画素に相当する距離係数の平均値を当該分割領域の距離係数としている。各分割領域の平均値は、先頭画素と終了画素の距離係数の平均値で求めるようにしてもよい。
さらに、分割領域毎に主走査方向の幅(画素数)が異なるため、分割領域毎の照り返しの影響度を考慮して、以下の演算式により、分割領域毎の距離面積係数Knが算出される。
分割領域毎の距離面積係数Kn=Jn*分割領域画素幅 …(式4)
(n=1~16)
図16(b)は、距離係数および距離面積係数の一例を示す。これらの係数は、製品プログラムとしてROM112に格納されている。CPU114は、分割領域毎の輝度低下率Enに対して、距離面積係数Knを乗算することで、輝度低下率Enに対して所定領域Aからの距離に応じた重み付けを行う。
重み付け後の輝度低下率Pn=分割領域毎の輝度低下率En*距離面積係数Kn …(式5)
(n=1~16)
最後に、重み付け後の輝度低下率Pnをすべて加算することで、照り返し量Ptotalが定量化される。
Figure 2023038462000002
(照り返しの補正率算出)
CPU114は、重み付け後の輝度低下率Pnの加算値(照り返し量Ptotal)により、照り返し補正率Qを以下の式から算出する。
Q=Pmin/Ptotal …(式7)
なお、Pminは、ユーザ画像の印字領域505が最高画像濃度時の重み付け後の輝度低下率Pnの加算値である。Pminは、以上説明してきた演算をユーザ画像の印字領域505が最高画像濃度である場合に予め算出された固定値である。
照り返し補正率Qは、上述した補正対象である所定領域Aの平均輝度値算出結果Aaveに対して乗算する値である。具体的には、照り返し補正率Qは、照り返し量Ptotalが最大である場合、すなわち印字領域505が白地のみである場合に最小となり、Qmin=0.952である。逆に、照り返し補正率Qは、照り返し量Ptotalが最小である場合、すなわち印字領域505が最高画像濃度である場合に最大となり、Qmax=1.000である。
照り返し量Ptotalが最大である場合、所定領域Aは照り返しの影響を最も受けている状態である。そのために照り返し量Qtotalは、最小であるQmin=0.954を乗算することで所定領域Aの平均輝度値算出結果Aaveを低く補正するということを意味するスカラー量となる。照り返し量Ptotalが最小である場合は、そもそもユーザ画像から照り返しの影響を受けていない。そのために照り返し量Qtotalは、最大であるQmax=1.000を乗算することで所定領域Aの平均輝度値算出結果Aaveをそのまま何も補正しない、ということを意味するスカラー量となる。
(照り返しの補正)
以上のように、照り返し補正がなされた後の所定領域Aの輝度平均値A'''aveの算出式を式8に示す。
A'''ave=Q*Aave …(式8)
具体的には、印字領域505内の所定領域Dが白地であったときの所定領域Aの輝度平均値がAave=210(/255)である場合、照り返し補正後の所定領域Aの輝度平均値A'''=200である。これは、反射光A”をラインセンサ301aで受光したときの輝度値と等価であり、反射光B”、C”の照り返しを精度良く検知して補正することが可能であることを表す。
(画像濃度検出処理)
図17は、図6のS505の画像濃度検出処理を表すフローチャートである。
CPU114は、検出用画像のテスト画像のカウント数Mを0に初期化する(S101)。カウント数Mは、1枚の記録紙から読み取ったテスト画像の数の把握に用いられる。カウント数Mが1枚の記録紙内のテスト画像の数に到達すると、検出用画像の検出が完了する。CPU114は、分割領域のカウント数Lを0に初期化する(S102)。
CPU114は、輝度値読出部3051及び平均輝度算出部3052により、分割領域毎の平均輝度値を取得する(S103)。CPU114は、取得した平均輝度値を予め保持する輝度濃度変換特性に基づいて画像濃度に変換する(S104)。CPU114は、S104の処理で変換した分割領域毎の画像濃度を、予め保持する画像濃度-輝度低下率特性に基づいて輝度低下率に変換(S105)。CPU114は、上述の輝度低下率の重み付け演算を行い、重み付けした輝度低下率を保存する(S106)。
CPU114は、分割領域のカウント数Lを1インクリメントする(S107)。CPU114は、分割領域のカウント数Lが所定数以上(ここでは15以上)になるまでS103~S107の処理を繰り返し行う(S108:N)。分割領域のカウント数Lが所定数以上(ここでは15以上)になると(S108:Y)、CPU114は、重み付けした輝度低下率をすべて加算して、照り返し量Ptotalを算出する(S109)。CPU114は、算出した照り返し量Ptotalにより照り返し補正率Qを算出する(S110)。
CPU114は、輝度値読出部3051及び平均輝度算出部3052により、所定領域Aの平均輝度値Aaveを取得する(S111)。CPU114は、照り返し補正率Qと平均輝度値Aaveとを乗算することで、輝度値を補正する(S112)。この補正された輝度値に基づいて、検出用画像の画像濃度が決定される。
CPU114は、テスト画像のカウント数Mを1インクリメントする(S113)。CPU114は、テスト画像のカウント数Mが所定数以上(ここでは7以上)になるまでS102~S113の処理を繰り返し行う(S114:N)。テスト画像のカウント数Mが所定数以上(ここでは7以上)になると(S114:Y)、CPU114は、処理を終了する。
CPU114は、以上の処理をテスト画像601~604のすべてに対して行う。これにより検出用画像への近傍のユーザ画像からの照り返しの影響が精度よく検出される。検出した照り返しの影響を補正するための照り返し補正率により検出用画像の検出結果である平均輝度値を補正することで、各色の画像濃度の調整が、照り返しの影響を抑制して正確に行われる。
(変形例)
ここでは、検出用画像に隣接する分割領域内における平均濃度値を用いる。画像濃度調整印刷処理、照り返しの補正率算出処理、及び照り返しの補正処理について、以下に説明する。
(画像濃度調整印刷処理)
図18は、画像濃度補正を含む画像形成処理を表すフローチャートである。この処理は、記録紙に形成した画像濃度の検出用画像をリーダ160で検出し、その検出結果に基づいて後続の記録紙に印刷する画像の画像濃度を補正する処理である。
CPU114は、ユーザにより操作パネル120から印刷開始指示が入力されるまで待機する(S700:N)。印刷開始指示を取得すると(S700:Y)、CPU114は、ユーザが操作パネル120により入力する用紙サイズや印刷モード等の印刷ジョブ情報を取得し、該印刷ジョブ情報に基づいて印刷ジョブに必要な情報の各装置への設定を行う(S701)。
CPU114は、ページカウント値Pを0に初期化する(S702)。CPU114は、印刷ジョブで入力されたユーザ画像を表す印刷用画像データに図5に例示した検出用画像を表す画像データを付加して、画像形成用データを生成する(S703)。CPU114は、生成した画像形成用データに基づいて、画像濃度検出用の検出用画像に隣接する分割領域の平均濃度値を算出してRAM113に保持する(S704)。算出する平均濃度値は、図13に示す16の隣接領域(分割領域)のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の平均濃度値である。
CPU114は、S703の処理で生成した画像形成用データに基づいて記録紙へ画像を印刷する(S705)。CPU114は、画像が印字された記録紙は、プリンタ150からリーダ160へ搬送される。リーダ160の原稿検出センサ311は、プリンタ150から搬送されてきた記録紙の先端を検出する。原稿検出センサ311の出力信号は、記録紙の先端を検出することで信号値が変化する。CPU114は、この原稿検出センサ311の出力信号の信号値の変化に応じて、ページカウント値Pを1インクリメントする(S706)。
CPU114は、原稿検出センサ311の出力信号の信号値の変化を契機にして、ラインセンサユニット312a、312b及び画像濃度検出処理部305により、記録紙に印字された検出用画像の画像濃度(濃度値)を検出する(S707)。CPU114は、ラインセンサユニット312a、312bにより得られる輝度値に基づいて、濃度値を算出する。
CPU114は、検出用画像から検出した画像濃度(濃度値)からユーザ画像の画像濃度のズレを補正するための補正値を算出し、この補正値に基づいて画像濃度を補正する(S708)。例えば、補正値は、検出用画像がターゲットとする濃度値に対する検出した読取値の差分により得られる。画像形成装置100は、内部に保持する印刷濃度用LUT(ルックアップテーブル)により、印刷用画像データに対する画像濃度を予め決めている。CPU114は、算出した補正値に基づいて予め保持している印刷濃度用LUTを更新することで画像濃度を補正する。つまりCPU114は、算出した補正値に基づいて、画像形成条件である印刷濃度用LUTを更新する。これによりターゲットの濃度値となるように、次に記録紙に印刷される画像の画像濃度が調整される。
画像濃度補正を行ったCPU114は、印刷ジョブで指示される最終ページの印刷が終了したか否かを判断する(S709)。最終ページの印刷が終了していない場合(S709:N)、CPU114は、S703の処理に戻り、次ページの画像の印刷処理を行う。最終ページの印刷が終了した場合(S709:Y)、CPU114は、画像形成処理を終了する。
(照り返しの定量化:照り返しの補正率算出処理)
照り返しの定量化方法について説明する。上述の例では、輝度値の取得、輝度濃度変換、濃度-輝度低下率変換、距離係数及び距離面積係数の乗算、の4ステップで照り返しが定量化されている。これに対して変形例では、画像濃度-輝度低下率変換、距離係数及び距離面積係数の乗算、の2ステップで照り返しを定量化する。輝度値の取得の代わりに、図18のS704の処理で画像形成用データから算出された、検出用画像に隣接する分割領域の平均濃度値が、画像濃度-輝度低下率変換で用いられる。距離係数及び距離面積係数の乗算は上述の処理と同じであるため、説明を省略する。
(ステップ3:画像濃度-輝度低下率変換)
画像濃度-輝度低下率変換処理では、図18のS704の処理で画像形成用データから算出された、検出用画像に隣接する分割領域の平均濃度値が使用される。分割領域の平均濃度値から検出用画像の輝度低下率を求める処理は、上述の処理と同様に、各色の平均濃度値に対して図15の画像濃度-輝度低下率特性を用いて行われる。
CPU114は、S704の処理で得られる各色の平均濃度値に対して、対応する色の画像濃度-輝度低下率特性を参照し、各色の輝度低下率Ecn(シアン)、Emn(マゼンタ)、Eyn(イエロー)、Ekn(ブラック)を取得する。CPU114は、各色の輝度低下率Ecn、Emn、Eyn、Eknを乗算して、各分割領域の輝度低下率Enを算出する。
En=Ecn*Emn*Eyn*Ekn …(式9)
(n=1~16)
(画像濃度検出処理)
図19は、図18のS707の画像濃度検出処理を表すフローチャートである。
CPU114は、検出用画像のテスト画像のカウント数Mを0に初期化する(S601)。カウント数Mは、1枚の記録紙から読み取ったテスト画像の数の把握に用いられる。カウント数Mが1枚の記録紙内のテスト画像の数に到達すると、検出用画像の検出が完了する。CPU114は、分割領域のカウント数Lを0に初期化する(S602)。
CPU114は、図18のS704の処理で保持した、検出用画像に隣接する分割領域の平均濃度値をRAM113から取得する(S603)。CPU114は、取得した分割領域毎の平均濃度値を、予め保持する画像濃度-輝度低下率特性に基づいて輝度低下率に変換する(S604)。CPU114は、上述の輝度低下率の重み付け演算を行い、重み付けした輝度低下率を保存する(S605)。
CPU114は、分割領域のカウント数Lを1インクリメントする(S606)。CPU114は、分割領域のカウント数Lが所定数以上(ここでは15以上)になるまでS603~S606の処理を繰り返し行う(S607:N)。分割領域のカウント数Lが所定数以上(ここでは15以上)になると(S607:Y)、CPU114は、重み付けした輝度低下率をすべて加算して、照り返し量Ptotalを算出する(S608)。CPU114は、算出した照り返し量Ptotalにより照り返し補正率Qを算出する(S609)。
CPU114は、輝度値読出部3051及び平均輝度算出部3052により、所定領域Aの平均輝度値Aaveを取得する(S610)。CPU114は、照り返し補正率Qと平均輝度値Aaveとを乗算することで、輝度値を補正する(S611)。この補正された輝度値に基づいて、検出用画像の画像濃度が決定される。
CPU114は、テスト画像のカウント数Mを1インクリメントする(S612)。CPU114は、テスト画像のカウント数Mが所定数以上(ここでは7以上)になるまでS602~S612の処理を繰り返し行う(S613:N)。テスト画像のカウント数Mが所定数以上(ここでは7以上)になると(S613:Y)、CPU114は、処理を終了する。
CPU114は、以上の処理をテスト画像601~604のすべてに対して行う。これにより検出用画像への近傍のユーザ画像からの照り返しの影響が精度よく検出される。検出した照り返しの影響を補正するための照り返し補正率により検出用画像の検出結果である平均輝度値を補正することで、各色の画像濃度の調整が、照り返しの影響を抑制して正確に行われる。

Claims (10)

  1. 画像形成条件に基づいて、記録紙にジョブによるユーザ画像と前記画像形成条件を補正するための検出用画像を、複数の異なる色で形成する画像形成手段と、
    前記記録紙に光を照射し、その反射光を受光することで前記記録紙に形成された画像を読み取る読取手段と、
    前記読取手段が前記検出用画像を読み取る際の前記ユーザ画像による照り返し量に基づいて前記読取手段による前記検出用画像の読取結果を補正し、補正した読取結果に基づいて前記画像形成条件を調整する制御手段と、を備え、
    前記読取手段による前記ユーザ画像の読取結果は、複数の領域毎に分割されており、
    前記制御手段は、領域毎の濃度値を、対応する色の画像濃度-輝度低下率特性に基づいて輝度低下率に変換し、領域毎の各色の前記輝度低下率に基づいて前記照り返し量を算出することを特徴とする、
    画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、各色の前記輝度低下率を乗算した値を当該領域の輝度低下率とし、各領域の輝度低下率をすべて加算して前記照り返し量を算出することを特徴とする、
    請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、領域内の濃度値の平均濃度値を、前記輝度低下率に変換することを特徴とする、
    請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記読取手段による前記ユーザ画像の読取結果から前記領域毎の前記濃度値を取得することを特徴とする、
    請求項1~3のいずれか1項記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記読取手段による前記ユーザ画像の読取結果から前記領域毎の平均輝度値を取得し、領域毎の前記平均輝度値を平均濃度値に変換することを特徴とする、
    請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記ユーザ画像を表す印刷用画像データに前記検出用画像を表す画像データを付加して画像形成用データを生成し、前記画像形成用データに基づいて前記領域毎の前記濃度値を取得することを特徴とする、
    請求項1~3のいずれか1項記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記輝度低下率に、前記検出用画像から該領域までの距離に基づいて重み付けを行い、重み付けを行った前記輝度低下率に基づいて前記照り返し量を算出することを特徴とする、
    請求項1~6のいずれか1項記載の画像形成装置。
  8. 各領域は、前記検出用画像からの距離が遠くなるに伴い幅が大きくなっていることを特徴とする、
    請求項1~7のいずれか1項記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記照り返し量を前記読取手段による前記検出用画像の読取結果から得られる第2平均輝度値へ乗算することで、前記読取手段による前記検出用画像の読取結果を補正することを特徴とする、
    請求項1~8のいずれか1項記載の画像形成装置。
  10. 前記画像形成手段は、前記検出用画像の周囲の所定範囲を白地として前記記録紙に画像を形成することを特徴とする、
    請求項1~9のいずれか1項記載の画像形成装置。
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