JP2023035777A - 微粒子、トナー用外添剤、トナー、二成分系現像剤及びトナーの製造方法 - Google Patents

微粒子、トナー用外添剤、トナー、二成分系現像剤及びトナーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長期に渡って高温高湿環境下及び低温低湿環境下で画像を出力する場合においても帯電安定性を有し、画像濃度、画像濃度均一性及び画質が良好である微粒子。【解決手段】シロキサン結合及びシラノール基を有するケイ素重合体の微粒子であって、温度30℃、湿度80%RHにおける該微粒子の水分吸着量が、1.0mg/g以上22.0mg/g以下であり、KOHを用いた滴定法により測定される該微粒子のシラノール基量が、0.012mmol/g以上0.120mmol/g以下であり、該微粒子の一次粒子の個数平均粒径が、0.05μm以上0.30μm以下であることを特徴とする微粒子。【選択図】なし

Description

本開示は、微粒子、トナー用外添剤、電子写真方式に用いられるトナー、該トナーを用いた二成分系現像剤及びトナーの製造方法に関する。
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及するに従い、電子写真に用いられるトナーにおいても高速印刷化への対応や、環境安定性及び長寿命化への要求がさらに高まっている。従来、トナーに用いられる外添剤としては一般的にシリカが広く知られている。一般に、乾式又は湿式(ゾルゲル法)により得られたシリカに表面処理を施し、疎水性を高めた例が報告されている。例えば特許文献1では高疎水性球状ゾルゲルシリカ微粒子をトナー母粒子に添加し、トナーの帯電安定性を向上させた例がある。
特開2007-099582号公報 国際公開第2015/107961号 特開2018-004949号公報
しかし、長期に渡って高温高湿環境下で画像を出力する場合においては、トナー表面に存在しているシリカが水分の影響を受け、トナーの帯電量が低下し、画像濃度や画像濃度均一性が低下する場合や高画質な画像が得られない場合がある。また、長期に渡って低温低湿環境下で画像を出力する場合においても、トナー表面に存在しているシリカが湿度の影響を受け、トナーが過剰に帯電することがある。その場合、現像部からトナーが飛翔しにくくなり、画像濃度や画像濃度均一性が低下する場合や、高画質な画像が得られない場合がある。このように、画像出力環境が異なる場合において、トナーの帯電安定性に起因する画像濃度、画像濃度均一性及び画質の観点ではまだ改善の余地がある。
一方で、特許文献2及び3のように、ポリアルキルシルセスキオキサン微粒子をトナー粒子に添加し、トナーの流動性や帯電安定性を向上させた例がある。
しかしながら、上記いずれの文献の技術においても長期に渡って高温高湿環境下及び低温低湿環境下で画像を出力する場合に、トナーの帯電安定性に起因する画像濃度、画像濃度均一性及び画質の観点で改善の余地があることがわかった。
本開示は、長期に渡って高温高湿環境下及び低温低湿環境下で画像を出力する場合においても帯電安定性を有し、画像濃度、画像濃度均一性及び画質が良好である微粒子、トナー用外添剤、トナー、二成分系現像剤及びトナーの製造方法を提供する。
本開示は、シロキサン結合及びシラノール基を有するケイ素重合体の微粒子であって、
温度30℃、湿度80%RHにおける該微粒子の水分吸着量が、1.0mg/g以上22.0mg/g以下であり、
KOHを用いた滴定法により測定される該微粒子のシラノール基量が、0.012mmol/g以上0.120mmol/g以下であり、
該微粒子の一次粒子の個数平均粒径が、0.05μm以上0.30μm以下である微粒子に関する。
また、本開示は、上記微粒子を含むトナー用外添剤に関する。
また、本開示は、トナー粒子及び上記トナー用外添剤を有するトナーに関する。
また、本開示は、上記トナーと磁性キャリアとを有する二成分系現像剤に関する。
また、本開示は、上記トナーの製造方法であって、上記トナー粒子と、上記トナー用外添剤を混合し、トナー粒子混合物を得る混合工程、及び
該トナー粒子混合物を熱処理する熱処理工程、を有するトナーの製造方法に関する。
本開示は、長期に渡って高温高湿環境下及び低温低湿環境下で画像を出力する場合においても帯電安定性を有し、画像濃度、画像濃度均一性及び画質が良好である微粒子、トナー用外添剤、トナー及び二成分系現像剤を提供する。
熱処理装置の例
本開示において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
上記効果が発現するメカニズムについて、本発明者らは以下のように考えている。
上記微粒子は、温度30℃、湿度80%RHにおける水分吸着量が少ないことを特徴とする。高温高湿環境下において、微粒子が水分を吸着しにくいため、トナーの帯電量低下を抑制することができる。そのため、長期に渡って高温高湿環境下において帯電安定性有し、画像濃度、画像濃度均一性及び画質が良好になる。
また、微粒子は、温度30℃、湿度80%RHにおける水分吸着量が少ないにもかかわらず、微粒子の表面に存在するシラノール基量が適度に多いことが特徴である。シラノール基は、トナーの過剰な電荷を漏洩するため、低温低湿環境下において、トナーが過剰に帯電するのを抑制することができる。そのため、長期に渡って低温低湿環境下において、帯電安定性、画像濃度、画像濃度均一性及び画質が良好になる。
従来、トナー用外添剤として用いられてきたゾルゲルシリカ微粒子や、ポリアルキルシルセスキオキサン微粒子は、シロキサン結合(Si-O-Si)を主成分とする粒子である。通常、ゾルゲルシリカ微粒子やポリアルキルシルセスキオキサン微粒子の末端にはシラノール基が存在しているため、粒子表面及び内部には未反応の残存シラノール基が存在する。シラノール基は、水分を吸着しやすいため温度30℃、湿度80%RHにおける水分吸着量が多くなる。そのため、高温高湿環境下において、微粒子が水分を吸着し、トナーの帯電量が低下する。
これに対し、残存シラノール基をシラン化合物などによりカップリング反応させることでトリメチルシリル化(表面処理)し、水分吸着量を少なくする方法がある。しかしながらゾルゲルシリカ微粒子は、元々残存シラノール基量が多いため、表面処理後であっても残存シラノール基量が多く、温度30℃、湿度80%RHにおける水分吸着量が多くなる。そのため、高温高湿環境下において、微粒子が水分を吸着し、トナーの帯電量が低下する。
また、ポリアルキルシルセスキオキサン微粒子は、表面処理により表面のシラノール基量を少なくでき、温度30℃、湿度80%RHにおける水分吸着量を少なくすることができる。しかしながら、水分吸着量を十分に低下させた場合、表面のシラノール基量も少な
くなるため、低温低湿環境下において、トナーが過剰に帯電する。
上記構成を満たす微粒子は、温度30℃、湿度80%RHにおける水分吸着量が少なく、表面に存在するシラノール基量が多い。そのため、長期に渡って高温高湿環境下及び低温低湿環境下で画像を出力する場合においても帯電安定性を有し、画像濃度、画像濃度均一性が良好で、画質が良好である微粒子、トナー用外添剤及びトナーを提供することができる。
温度30℃、湿度80%RHにおける微粒子の水分吸着量は、1.0mg/g以上22.0mg/g以下である。該水分吸着量は、2.0mg/g以上15.0mg/g以下であることが好ましく、3.0mg/g以上12.0mg/g以下であることがより好ましく、4.0mg/g以上9.5mg/g以下であることがさらに好ましく、4.5mg/g以上9.0mg/g以下であることがさらにより好ましい。
水分吸着量が上記範囲にあることにより、高温高湿環境下において、微粒子が水分を吸着しにくいため、トナーの帯電量低下を抑制することができる。そのため、長期に渡って高温高湿環境下において、帯電安定性、画像濃度、画像濃度均一性及び画質が良好になる。
KOHを用いた滴定法により測定される微粒子のシラノール基量は、0.012mmol/g以上0.120mmol/g以下であることを特徴とする。該シラノール基量は、0.012mmol/g以上0.100mmol/g以下であることが好ましく、0.014mmol/g以上0.050mmol/g以下であることがより好ましい。
KOHを用いた滴定法について、具体的な方法は後述するが、当該滴定法によるシラノール基量は、微粒子の表面に存在するシラノール基量を表している。微粒子のKOHを用いた滴定法により測定されるシラノール基量が上記範囲にあることにより、低温低湿環境下において、トナーが過剰に帯電するのを抑制することができる。そのため、長期に渡って低温低湿環境下において、帯電安定性を維持でき、画像濃度、画像濃度均一性及び画質が良好になる。
従来のトナー用外添剤として用いられるシリカ微粒子や有機ケイ素重合体微粒子などは、温度30℃、湿度80%RHにおける水分吸着量を少なくするために表面処理されてきた。しかしながら、表面のシラノール基量が少なくなり、低温低湿環境でトナーが過剰に帯電しやすくなる。
これに対し、本開示の微粒子は、後述するシランモノマーの割合を工夫することにより、水分吸着量を少なくしながら、表面のシラノール基量を適正な範囲に制御することを可能とする。従来の有機ケイ素重合体微粒子は、三官能性シランの割合が多く、従来のゾルゲルシリカ微粒子は四官能性シランの割合が多い。そのため、水分吸着量を少なくするために表面処理が必要である。
一方で、二官能性シランや一官能性シランの割合を高めることにより、微粒子の水分吸着量を少なくすることを可能とする。また、二官能性シランや一官能性シランの割合を高めると、表面のシラノール基量が少なくなることがわかった。二官能性シランや一官能性シランの割合を高めつつ、四官能性シランや三官能性シランを用いることにより、微粒子の水分吸着量とシラノール基量の両方を従来にない好ましい範囲にすることが可能になった。
微粒子の一次粒子の個数平均粒径は、0.05μm以上0.30μm以下である。微粒子の一次粒子の個数平均粒径は、0.07μm以上0.20μm以下であることが好まし
く、0.08μm以上0.18μm以下であることがより好ましい。
微粒子の一次粒子の個数平均粒径が上記範囲にあることにより、トナー粒子に対して、外添剤を均一に被覆しやすくなる。また、トナーへのストレスを抑制できるため、帯電安定性の効果が得られやすい。そのため、長期に渡って高温高湿環境下及び低温低湿環境下において、画像濃度、画像濃度均一性及び画質が良好になる。
ケイ素重合体の微粒子の製造方法は、特に限定されないが、ゾルゲル法によるケイ素化合物(シランモノマー)の加水分解、縮重合反応を経て微粒子を形成することが好ましい。具体的には、シロキサン結合を2つ有する2官能性シランと、シロキサン結合を4つ有する4官能性シランを含有する混合体を加水分解、及び縮重合反応によりポリマー化させることによって微粒子を形成することが好ましい。二官能性シラン及び四官能性シランなどのシランモノマーについては後述する。
すなわち、ケイ素重合体は、二官能性シランからなる群から選択される少なくとも一のケイ素化合物及び四官能性シランからなる群から選択される少なくとも一のケイ素化合物の縮重合物であることが好ましい。二官能性シランの割合は、好ましくは50モル%~73モル%であり、より好ましくは54モル%~70モル%であり、さらに好ましくは61モル%~65モル%である。四官能性シランの割合は、好ましくは27モル%~50モル%であり、より好ましくは30モル%~46モル%であり、さらに好ましくは35モル%~39モル%である。
本発明者らは微粒子の製造方法において、上記二官能性シランの割合と四官能性シランの割合が重要であることを見出した。上記二官能性シランの割合と四官能性シランの割合を上記範囲に制御することにより、温度30℃、湿度80%RHにおける水分吸着量と微粒子のKOHを用いた滴定法により測定されるシラノール基量の両方を好ましい範囲に制御しやすくなる。また、上記二官能性シランと四官能性シランに加えて一官能性シランと三官能性シランを追加することにより、温度30℃、湿度80%RHにおける水分吸着量と微粒子のKOHを用いた滴定法により測定されるシラノール基量を調整することもできる。
また、上記モノマーの混合比率以外に、加水分解及び縮合反応時の溶媒温度(例えば縮重合工程の温度)、触媒の種類、攪拌時間、及び溶液のpHなどを調整することによっても温度30℃、湿度80%RHにおける水分吸着量と微粒子のKOHを用いた滴定法により測定されるシラノール基量を調整することができる。
該水分吸着量は、縮合工程での撹拌温度を下げることにより大きくすることができ、縮合工程での撹拌温度を上げることにより小さくすることができる。
また、例えば、微粒子の表面のシラノール基量は、縮重合工程での攪拌温度を下げることや、触媒の量を減らすことにより大きくすることができ、縮合工程での撹拌温度を上げることや、触媒の量を増やすことにより小さくすることができる。
微粒子及びトナー用外添剤は、シロキサン結合を有するケイ素重合体の粒子を有する。ケイ素重合体の粒子は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上のケイ素重合体を含有する。
ケイ素重合体粒子の製法は特に限定されず、例えば水にシラン化合物を滴下し、触媒により加水分解、縮合反応させた後、得られた懸濁液を濾過、乾燥し得ることができる。触媒の種類、配合比、反応開始温度、滴下時間などにより粒径をコントロールすることができる。触媒として酸性触媒は塩酸、フッ化水素酸、硫酸、硝酸などが挙げられ、塩基性触媒はアンモニア水、水酸ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられるが、これらに限定
はされない。
ケイ素重合体粒子は、次の方法により製造することが好ましい。具体的には、ケイ素化合物の加水分解物を得る第一の工程、該加水分解物と、アルカリ性水系媒体と、を混合して、該加水分解物を重縮合反応させる第二の工程、重縮合反応物と水性溶液とを混合し粒子化する第三の工程を含むことが好ましい。場合によっては、さらに、球状ケイ素重合体粒子分散液に疎水化剤を配合して疎水化球状ケイ素重合体粒子を得てもよい。
第一の工程は、水に触媒となる酸性又はアルカリ性の物質を溶解させた水溶液中において、ケイ素化合物と触媒とを、撹拌、混合等の方法で接触させる。触媒としては公知の触媒を好適に使用することができる。具体的には、触媒として酸性触媒は、酢酸、塩酸、フッ化水素酸、硫酸、硝酸などが挙げられ、塩基性触媒はアンモニア水、水酸ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
触媒の使用量は、ケイ素化合物及び触媒の種類によって適宜調整すればよい。好ましくは、ケイ素化合物を加水分解する場合に用いる水の量100質量部に対して1×10-3~1質量部の範囲で選ばれる。
触媒の使用量が1×10-3質量部以上であれば、反応が十分に進行する。一方、触媒の使用量が1質量部以下であると、微粒子中に不純物として残存する濃度が低くなり、加水分解させやすくなる。水の使用量は、ケイ素化合物1モルに対して2~15モルが好ましい。水の量が2モル以上であると加水分解反応が十分に進行し、15モル以下であると生産性が向上する。
反応温度はとくに制限されず、常温又は加熱状態で行なってもよいが、短時間で加水分解物が得られ、かつ生成した加水分解物の部分縮合反応を抑制できることから、10~60℃に保持した状態で反応を行うことが好ましい。反応時間はとくに制限されず、用いるケイ素化合物の反応性や、ケイ素化合物と酸と水とを調合した反応液の組成、生産性を考慮して適宜選択すればよい。
ケイ素重合体粒子の製造方法では、第二の工程として、上記第一工程で得られた原料溶液と、アルカリ性水系媒体とを混合して、粒子前駆体を重縮合反応させる。これにより重縮合反応液を得る。ここで、アルカリ性水系媒体は、アルカリ成分と、水と、必要に応じて有機溶媒などとを混合して得られる液である。
アルカリ性水系媒体に使用されるアルカリ成分は、その水溶液が塩基性を示すものであり、第1の工程で用いられた触媒の中和剤として、また第2の工程の重縮合反応の触媒として作用するものである。かかるアルカリ成分としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;アンモニア;及びモノメチルアミン、ジメチルアミンのような有機アミン類を例示することができる。
アルカリ成分の使用量は、酸を中和し、重縮合反応の触媒として有効に作用する量であり、例えばアルカリ成分としてアンモニアを用いた場合には水と有機溶媒との混合物100質量部に対して、通常は0.01質量%以上12.5質量%以下の範囲で選ばれる。
第二の工程においては、アルカリ性水系媒体を調製するために、アルカリ成分及び水に加えて、さらに有機溶媒を使用してもよい。有機溶媒は水に対して相溶性を有するものであれば、特に制限されないが、常温、常圧下で100g当たり10g以上の水を溶解する有機溶媒が好適である。
具体的には、メタノール、エタノール、n-プロパノール、2-プロパノール、ブタノール等のアルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等の多価アルコール;エチレングリコールモノエチルエーテル、アセトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジアセトンアルコール等のエーテル;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド化合物等が挙げられる。
以上に挙げた有機溶媒の中でも、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒が好ましい。さらには、加水分解、脱水縮合反応の観点から、脱離生成するアルコールと同一のアルコールを有機溶媒として選択するのがより好ましい。
第三の工程として第二の工程で得られた重縮合反応物を水性溶液とを混合し粒子化する。水性溶液としては、水(水道水、純水等)が好適に利用できるが、水に塩、酸、アルカリ、有機溶媒、界面活性剤、水溶性高分子等の水と相溶性を示す成分をさらに添加してもよい。混合させる際の重縮合反応液及び水性溶液の温度は特に制限されず、これらの組成、生産性等を考慮して5~70℃の範囲が好適に選択される。
ケイ素重合体粒子を回収する方法は、公知の方法を特に制限なく使用することができる。例えば浮遊する粉体をすくい取ることもでき、また濾過法を採用してもよい。操作が簡便であることから濾過法が好ましい。濾過の方法は特に制限されず、減圧濾過や遠心濾過、加圧濾過等、公知の装置を選択すればよい。濾過で使用する濾紙やフィルター、濾布等は、工業的に入手可能なものであれば特に制限されることはなく、使用する装置に応じて適宜選択すればよい。
ケイ素重合体粒子はシランカップリング剤やシリコーンオイルなど公知の手段により表面処理を行い、疎水化度の調整を行ってもよい。
使用するモノマーは、溶媒及び触媒との相性、あるいは加水分解性などによって適宜選択できるが、4官能性シランとしては、テトラエトキシシランであることが好ましい。また2官能性シランとしては、ジメチルジメトキシシランであることが好ましい。
ケイ素重合体は、下記式(A)で表される構造を有するケイ素化合物からなる群から選択される少なくとも一のケイ素化合物の縮重合物であることが好ましい。
Figure 2023035777000001
式(A)中、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、炭素数1~6(好ましくは1~3、より好ましくは1又は2)のアルキル基、フェニル基、又は反応基(例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アセトキシ基、又は、(好ましくは炭素数1~6、より好ましくは炭素数1~3の)アルコキシ基)を表す。R12、R13、R14及びR15の少なくとも一つは、該反応基である。
12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、炭素数1~6(好ましくは
1~3、より好ましくは1又は2)のアルキル基、又は、(好ましくは炭素数1~6、より好ましくは炭素数1~3の)アルコキシ基であることが好ましい。
ケイ素重合体粒子を得るには、式(A)の一分子中に4つの反応基を有するケイ素化合物(四官能性シラン)、式(A)中のR12がアルキル基、又はフェニル基であり、3つの反応基(R13、R14、R15)を有する有機ケイ素化合物(三官能性シラン)、式(A)中のR12、R13がアルキル基、又はフェニル基であり、2つの反応基(R14、R15)を有する有機ケイ素化合物(二官能性シラン)、式(A)中のR12、R13、R14がアルキル基、又はフェニル基であり、1つの反応基(R15)を有する有機ケイ素化合物(一官能性シラン)を用いることができる。
これらの反応基が加水分解、付加重合及び縮合重合させて架橋構造を形成し、ケイ素重合体粒子を得ることができる。R13、R14及びR15の加水分解、付加重合及び縮合重合は、反応温度、反応時間、反応溶媒及びpHによって制御することができる。
四官能性シランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソシアネートシランなどが挙げられる。
三官能性シランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルジエトキシメトキシシラン、メチルエトキシジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルメトキシジクロロシラン、メチルエトキシジクロロシラン、メチルジメトキシクロロシラン、メチルメトキシエトキシクロロシラン、メチルジエトキシクロロシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルジアセトキシメトキシシラン、メチルジアセトキシエトキシシラン、メチルアセトキシジメトキシシラン、メチルアセトキシメトキシエトキシシラン、メチルアセトキシジエトキシシラン、メチルトリヒドロキシシラン、メチルメトキシジヒドロキシシラン、メチルエトキシジヒドロキシシラン、メチルジメトキシヒドロキシシラン、メチルエトキシメトキシヒドロキシシラン、メチルジエトキシヒドロキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、エチルトリアセトキシシラン、エチルトリヒドロキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリクロロシラン、プロピルトリアセトキシシラン、プロピルトリヒドロキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリクロロシラン、ブチルトリアセトキシシラン、ブチルトリヒドロキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリクロロシラン、ヘキシルトリアセトキシシラン、ヘキシルトリヒドロキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリアセトキシシラン、フェニルトリヒドロキシシランなどが挙げられる。
二官能性シランとしては、ジ-tert-ブチルジクロロシラン、ジ-tert-ブチルジメトキシシラン、ジ-tert-ブチルジエトキシシラン、ジブチルジクロロシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジブチルジエトキシシラン、ジクロロデシルメチルシラン、ジメトキシデシルメチルシラン、ジエトキシデシルメチルシラン、ジクロロジメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、 ジエチルジメトキシシ
ランなどが挙げられる。
一官能性シランとしては、t-ブチルジメチルクロロシラン、t-ブチルジメチルメトキシシラン、t-ブチルジメチルエトキシシラン、t-ブチルジフェニルクロロシラン、t-ブチルジフェニルメトキシシラン、t-ブチルジフェニルエトキシシラン、クロロジメチルフェニルシラン、メトキシジメチルフェニルシラン、エトキシジメチルフェニルシラン、クロロトリメチルシラン、メトキシトリメチルシラン、エトキシトリメチルシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリプロピルメトキシシラン
、トリブチルメトキシシラン、トリペンチルメトキシシラン、トリフェニルクロロシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシランなどが挙げられる。
微粒子のBET比表面積は、30m/g以上250m/g以下であることが好ましく、50m/g以上150m/g以下であることがより好ましい。微粒子のBET比表面積が上記範囲にあることは、微粒子の表面に極微小な凹凸が適度に存在することを示している。微粒子の表面に微小な凹凸が適度に存在することにより、長期に渡って高温高湿環境下においてトナーの帯電量低下を抑制する効果と低温低湿環境下においてトナーが過剰に帯電するのを抑制する効果がより得られる。BET比表面積は、加水分解及び縮合条件、触媒の量により制御できる。
微粒子は、アルキルシラザン、環状ジメチルポリシロキサン、クロロシラン、フッ素シラン及びシリコーンオイルからなる群より選ばれる少なくとも一の化合物で表面処理されていることが好ましい。微粒子はアルキルシラザンで表面処理されていることがより好ましい。微粒子が上記化合物で表面処理されていることにより、長期に渡って高温高湿環境下においてトナーの帯電量低下を抑制する効果がより得られる。
アルキルシラザンとしては、ヘキサメチルジシラザンなどが挙げられる。環状ジメチルポリシロキサンとしては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどが挙げられる。クロロシランとしては、クロロトリメチルシラン、ジメチルジクロロシランなどが挙げられる。フッ素シランとしては、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイルなどが挙げられる。
微粒子の29Si-NMRの測定により得られるチャートにおいて、ケイ素重合体に対応する全ピーク面積をAとし、下記式(a)で表される構造に対応するピーク面積をS3としたとき、該Aと該S3とが、下記式(1)を満たすことが好ましい。
S3/A≦0.40 ・・・(1)
また、S3/A≦0.20であることがより好ましく、S3/A≦0.10であることがより好ましく、S3/A≦0.05であることがさらに好ましい。下限は特に制限されないが、好ましくは0.00≦S3/Aである。構造(a)中、Rは炭素数1~6のアルキル基を表す。
微粒子が式(1)を満たすことにより、長期に渡って高温高湿環境下においてトナーの帯電量低下を抑制する効果と低温低湿環境下においてトナーが過剰に帯電するのを抑制する効果がより得られる。S3/Aはケイ素化合物の選択、ケイ素化合物の混合比率により制御できる。
Figure 2023035777000002
微粒子の29Si-NMR測定により得られるチャートにおいて、ケイ素重合体に対応する全ピーク面積をAとし、下記式(b)で表される構造に対応するピーク面積をS4とし、下記式(c)で表される構造に対応するピーク面積をS2としたとき、該A、該S2
及び該S4が、下記式(2)及び(3)を満たすことが好ましい。
0.20≦S4/A≦0.50 ・・・(2)
0.40≦S2/A≦0.70 ・・・(3)
また、0.30≦S4/A≦0.46であることがより好ましい。0.54≦S2/A≦0.70であることがより好ましい。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~6のアルキル基を表す。
式(2)及び(3)を満たすことにより、長期に渡って高温高湿環境下においてトナーの帯電量低下を抑制する効果と低温低湿環境下においてトナーが過剰に帯電するのを抑制する効果がより得られる。S4/A、S2/Aはケイ素化合物の選択、ケイ素化合物の混合比率により制御できる。
Figure 2023035777000003
微粒子はトナー用外添剤として使用しうる。すなわち、トナー用外添剤は上記微粒子を含むことが好ましい。トナーは、好ましくはトナー粒子及びトナー用外添剤を有し、トナー粒子が結着樹脂を含有し、該トナー用外添剤が上記微粒子である。トナー中のトナー用外添剤の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部~20.0質量部であることが好ましく、0.5質量部~10.0質量部がより好ましい。
トナー用外添剤の含有量が0.1質量部以上であると、高温高湿環境のような過酷環境下において長時間に渡って印字濃度が低い画像を大量に出力する場合であっても、トナーにかかるストレスを抑制でき、耐久安定性及び帯電安定性が向上する。また、トナー用外添剤の含有量が20.0質量部以下の場合、印字濃度が高い画像を長時間出力する場合であっても、キャリアや感光部材への外添剤粒子のフィルミングを抑制できる。
界面活性剤及びショ糖を含む水系媒体にトナーを分散させ、振とう器で振とうした後、遠心分離したときの、トナー用外添剤のトナー粒子に対する固着率(水洗法によるトナー用外添剤の固着率)は、20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。固着率の上限は特に制限されないが、好ましくは60%以下であり、より好ましくは50%以下である。
トナー用外添剤の固着率が上記範囲にあると、長期に渡って高温高湿環境のような過酷環境下において印字濃度が低い画像を大量に出力する場合であっても、トナーからトナー用外添剤が外れにくいため耐久安定性及び帯電安定性がより向上する。また、低温低湿環境のようなトナーが過剰に帯電する環境下で長期間印字した場合でも、トナーからトナー用外添剤が離れ難いため、トナーの過剰帯電を抑制する効果がより得られる。トナー用外添剤の固着率は、トナーの製造方法により制御することができる。例えば、トナー用外添剤をトナー粒子と混合した後に熱処理する方法が挙げられる。
<結着樹脂>
トナーに使用される結着樹脂としては、特に限定されず、下記の重合体などを用いるこ
とが可能である。ポリスチレン、ポリ-p-クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン-p-クロルスチレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、スチレン-α-クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレン-アクリロニトリル-インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、クマロン-インデン樹脂、石油系樹脂などが挙げられる。その中でも、耐久安定性及び帯電安定性の観点からポリエステル樹脂が好ましい。
<着色剤>
トナー粒子には着色剤を用いてもよい。着色剤としては、以下のものが挙げられる。黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤を用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28のような塩基性染料。
シアントナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1~5個置換した銅フタロシアニン顔料。シアントナー用染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロートナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。イ
エロートナー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
<ワックス>
トナー粒子にはワックスを用いてもよい。ワックスとしては、例えば以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、及びフィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのような炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。
さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、及びモンタン酸のような飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、及びパリナリン酸のような不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、及びメリシルアルコールのような飽和アルコール類;ソルビトールのような多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、及びモンタン酸のような脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、及びメリシルアルコールのようなアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、及びラウリン酸アミドのような脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、及びヘキサメチレンビスステアリン酸アミドのような飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、及びN,N’ジオレイルセバシン酸アミドのような不飽和脂肪酸アミド類;m-キシレンビスステアリン酸アミド、及びN,N’ジステアリルイソフタル酸アミドのような芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、及びステアリン酸マグネシウムのような脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシ基を有するメチルエステル化合物。ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して2.0質量部~30.0質量部であることが好ましい。
<荷電制御剤>
トナー粒子は、必要に応じて荷電制御剤を含有してもよい。荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く、且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩又はスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩又はカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。
ポジ系荷電制御剤としては、四級アンモニウム塩、前記四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし外添してもよい。荷電制御剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対し、0.2質量部~10質量部が好ましい。
<無機微粒子>
トナーには、前述したトナー用外添剤のほかに、必要に応じて他の無機微粒子を含有してもよい。無機微粒子は、トナー粒子に内添してもよいし、外添剤としてトナー粒子と混合してもよい。外添剤として含有する場合は、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子のような無機微粒子が好ましい。無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
流動性向上のための外添剤としては、比表面積が50m/g以上400m/g以下の無機微粒子が好ましい。流動性向上や耐久性安定化を両立させるためには、比表面積が上記範囲の無機微粒子をトナー用外添剤に併用してもよい。
上記無機微粒子は、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上10.0質量部以下で使用されることが好ましい。上記範囲を満たすと、帯電安定性の効果が得られやすい。前述したトナー用外添剤の含有量は、外添剤全体のうち、50質量%~100質量%が好ましく、80質量%~100質量%がより好ましく、90質量%~100質量%がさらに好ましい。
<現像剤>
トナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、ドット再現性をより向上させるために、また、長期にわたり安定した画像を供給するために、磁性キャリアと混合して、二成分系現像剤として用いることもできる。すなわち、トナー及び磁性キャリアを含有する二成分系現像剤であって、該トナーが上記トナーであることが好ましい。
磁性キャリアとしては、例えば、酸化鉄、未酸化の鉄粉;鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、それらの酸化物粒子;フェライト等の磁性体;磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。磁性キャリアとトナーの混合比率は、二成分系現像剤中のトナー濃度が、2質量%以上15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは4質量%以上13質量%以下である。
<トナー粒子及びトナーの製造方法>
トナー粒子を製造する方法としては、特に制限されず、懸濁重合法、乳化凝集法、溶融混練法、溶解懸濁法など公知の製造方法を採用できる。
以下、粉砕法でのトナー製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂、離型剤、着色剤、必要に応じて荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中にワックス等を分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーのようなバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。さらに、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、
冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルのような粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)のような分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
得られたトナー粒子に対し、上記トナー用外添剤及び必要に応じて他の外添剤を混合して、トナーを得ることができる。トナー粒子と外添剤との混合は、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)等の混合装置を用いることができる。
水洗法によるトナー用外添剤のトナー粒子に対する固着率を制御するため、トナー用外添剤をトナー粒子と混合し、トナー粒子混合物を得た後に熱処理を行うことが好ましい。すなわち、トナーの製造方法は、トナー粒子と、トナー用外添剤を混合し、トナー粒子混合物を得る混合工程、及びトナー粒子混合物を熱処理する熱処理工程を有することが好ましい。例えば、図1で表される熱処理装置を用いて、熱風により熱処理を行うことができる。
熱処理装置は、トナー粒子混合物を熱処理する処理室6と、処理室6に該トナー粒子混合物を供給するためのトナー粒子混合物供給手段と、トナー粒子混合物供給手段から供給されるトナー粒子混合物を熱処理するための熱風を供給する熱風供給手段7と、処理室6に設けられた排出口から、熱処理トナー粒子を処理室6の外に排出して回収する回収手段10と、を有する。
図1に示す熱処理装置は、さらに円柱部材として規制手段9を有し、処理室6は規制手段9の外周面を覆う円筒形状を有する。熱風供給手段7は、熱風が円筒形状を有する処理室6の中を回転しながら流れるように、処理室6が有する円筒形状の一方の端部側に設けられている。また、トナー粒子供給手段は、処理室6の外周に設けられた複数の供給管5により構成される。
さらに、処理室6に設けられた排出口は、処理室6の、前記熱風供給手段7が設けられた側と反対の側の端部の外周に、トナー粒子混合物の回転方向の延長線上に存在するように設けられている。上記のような構成を有する熱処理装置を用いた熱処理について以下に説明する。
原料定量供給手段1により定量供給されたトナー粒子混合物は、圧縮気体流量調整手段2により調整された圧縮気体によって、原料定量供給手段1の鉛直線上に設置された導入管3に導かれる。導入管を通過した混合物は、原料定量供給手段1の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室6に供給された混合物は、処理室6内に設けられた混合物の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室に供給された
混合物は、処理室6内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された混合物を熱処理するための熱は、熱風供給手段7から供給され、分配部材12で分配され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室6内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる。熱風は熱風供給手段出口11から供給される。
熱処理されたトナー粒子は冷風供給手段8(冷風供給手段8-1、8-2及び8-3)から供給される冷風によって冷却される。
次に、冷却されたトナー粒子は、処理室の下端にある回収手段10によって回収される。なお、回収手段の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口14は、供給された混合物の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、熱球形化処理装置の回収手段10は、旋回された粉体粒子の旋回方向を維持するように、処理室の外周部に設けられている。さらに、冷風供給手段8から供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。
熱処理トナー粒子を得た後に、熱処理後トナー粒子と各種外添剤とを混合してもよい。混合装置は、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)等の混合装置を用いることができる。
各種物性の測定法について以下に説明する。
<トナーからの外添剤粒子とトナー粒子の分離>
トナーから、以下の方法により分離した外添剤を用いて各物性を測定することもできる。イオン交換水100mLにスクロース(キシダ化学製)200gを加え、湯せんをしながら溶解させショ糖濃厚液を調製する。遠心分離用チューブに該ショ糖濃厚液31gと、6mLのコンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を入れ、分散液を作製する。この分散液にトナー1gを添加し、スパチュラなどでトナーのかたまりをほぐす。
遠心分離用チューブをシェイカー(いわき産業社製「KM Shaker」(model: V.SX))にて1分当たり350往復の条件で20分間振盪する。振盪後、溶液をスイングローター用ガラスチューブ(50mL)に入れ替えて、遠心分離機にて、3500rpm、30分の条件で遠心分離を行う。
遠心分離後のガラスチューブ内においては、最上層にはトナーが存在し、下層の水溶液側にはトナー用外添剤が存在する。下層の水溶液を採取して、遠心分離を行い、ショ糖とトナー用外添剤とを分離し、トナー用外添剤を採集する。必要に応じて、遠心分離を繰り返し行い、分離を十分に行った後、分散液を乾燥し、トナー用外添剤を採集する。複数のトナー用外添剤が添加されている場合には、遠心分離法などを利用して、トナー用外添剤を選別することができる。
<微粒子の水分吸着量の測定方法>
微粒子の水分吸着量は、吸着平衡測定装置(BELSORP-aqua3:日本ベル株式会社製)により測定する。
(脱気)
測定前にサンプルに吸着している水分を脱気する必要がある。セル、フィラーロット、キャップをつけて、空の重さを量る。微粒子のサンプルを0.4gはかりセルへ投入する。フィラーロットをセル内へ入れ、キャップを取り付けて、脱気ポートへ取り付ける。測定するセルを全て脱気ポートへ取り付けたら、ヘリウムの弁を開ける。脱気するポートのボタンをONにし、「VAC」ボタンを押し、1日以上脱気を行う。
(測定方法)
測定部本体の電源、真空ポンプ、循環水用の本体及び操作盤の電源を入れ、PC画面中央部にある「BELaqua3.exe」(測定用ソフト)を立ち上げる。空気高温槽の温度制御:「流路図」ウインドウ上の「TIC1」の枠にある「SV」をダブルクリックし、「温度設定」ウインドウを開く。温度(80℃)を入力して、設定をクリックする。吸着温度の制御:「流路図」ウインドウの「吸着温度」の「SV」をダブルクリックし、「SV値」(吸着温度)を入力する。「循環開始」及び「外温制御」をクリックし、設定をクリック。「PURGE」ボタンを押し、脱気を止め、ポートのボタンをOFFにしてサンプルを取り外し、キャップを取り付けて、サンプルの重さを量った後、本体測定部にサンプルを取り付ける。PC上で、「測定条件」をクリックし、「測定条件設定」ウインドウを開く。測定条件は以下の通り。
空気恒温槽温度:80.0℃
吸着温度:30.0℃
吸着質名称:H
平衡時間:500sec
温度待ち:60min
飽和蒸気圧:4.245kPa
サンプル管排気速度:普通
化学吸着測定:しない
初期導入量:0.20cm(STP)・g-1
測定相対圧範囲数:4
測定検体数を選択し、「測定データファイル名」と「サンプル重量」を入力後、測定をスタートする。
(解析)
測定装置に付属の解析ソフトを立ち上げて、解析する。温度30℃相対湿度80%における水分吸着量(mg/g)を求める。
<微粒子のKOHを用いた滴定法により測定されるシラノール基量の測定方法>
微粒子のシラノール基量は、シアーズ法に基づく滴定によりシラノール基を定量して算出される方法を改良した方法により測定する。
(測定液の準備)
200mlのビーカーに微粒子2.0gとエタノール25gを入れ、手でビーカーを振り、微粒子をエタノールに濡らす。そこに、20%NaCl水溶液75gを追加し、超音波分散により1分間微粒子を分散させる。
(測定)
ビーカーの中の微粒子分散液をスターラーで撹拌する。マイクロピペットで0.1mol/L HCl水溶液を滴下し、pHを4.0に合わせる。滴定溶液として、0.1mol/L KOH溶液を滴下し、pHが9.0になったときまでに滴下した0.1mol/L KOH量をシラノール基量(mmol/g)とする。具体的には微粒子の単位質量あたりのシラノール基量として、以下の式により算出する。
シラノール基量(mmol/g)=
滴下したKOH量(mmol)/2.0(g)(サンプルの微粒子量)
<微粒子の一次粒子の個数平均粒径の測定方法>
微粒子の一次粒子の個数平均粒径は、遠心沈降法による測定で求める。具体的には、乾燥した微粒子0.01gを25mlのガラス製バイアルに投入し、そこに5%トリトン溶液0.2gとRO水19.8gを添加した溶液を作製する。次に、超音波分散機のプローブ(先端の内の先端を上記溶液に浸し、出力20Wで15分間超音波分散することで分散液を得る。続いて、この分散液を用いて、CPS Instruments社遠心沈降粒
度分布測定装置DC24000により一次粒子の個数平均粒径を測定する。ディスクの回転数は18000rpmに設定し、真密度は1.3g/cmに設定する。測定前に、平均粒径0.476μmのポリ塩化ビニル粒子を使用して装置の校正を行う。
<微粒子のBET比表面積の測定方法>
微粒子のBET比表面積は、自動比表面積・細孔分布測定装置Tristar3000(島津製作所社製)を用いて、BET多点法に従って試料表面に窒素ガスを吸着させるガス吸着法により測定する。測定方法は、島津製作所社発行の操作マニュアルに従う。まず、試料管にサンプル0.5gを入れ、100℃で24時間真空引きを行う。真空引きが終了した後、サンプル質量を精秤し、サンプルを得る。得られたサンプルから、上記自動比表面積・細孔分布測定装置を用いて、BET比表面積を求めることができる。測定に必要な密度の値には、乾式密度計アキュピック1330(島津製作所製)を用いて測定される真密度の値を用いる。
<水洗法によるトナー用外添剤のトナー粒子に対する固着率の測定方法>
(水洗工程)
30mLのガラスバイアルに、イオン交換水10.3gにショ糖20.7g(キシダ化学社製)を溶解させたショ糖水溶液と、界面活性剤であるコンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤)6mLを入れて十分混合し、分散液を作製する。またガラスバイアルとしては、例えば、日電理化硝子株式会社製、VCV-30、外径:35mm、高さ:70mmを使用することができる。
この分散液にトナー1.0gを添加し、トナーが自然に沈降するまで静置して処理前分散液を作製する。この処理前分散液を、振とう器(YS-8D型:(株)ヤヨイ製)にて、振とう速度:200rpmで5分間振とうし、弱く付着していた微粒子をトナー粒子表面から離脱させる。強く付着する微粒子が残存したトナーと脱離した微粒子との分離は遠心分離機を用いて行う。遠心分離工程は、小型卓上遠心分離機 H-19F(株式会社コクサン製)を用い、3700rpmで30min行う。微粒子が残存したトナーを吸引濾過することで採取し、乾燥させ水洗後のトナーを得る。
(微粒子の固着率の測定方法)
微粒子の固着率の測定方法を示す。まず水洗処理前のトナーに含まれる微粒子の定量を行う。波長分散型蛍光X線分析装置Axios advanced(PANalytical社製)を用いて、トナー中のSi元素強度を測定する。次に同様にして水洗処理後のトナー中のSi元素強度を測定する。固着率(%)は、以下の式で算出できる。
固着率(%)=(水洗処理後のトナー中のSi元素強度/水洗処理前のトナー中のSi元素強度)×100
<固体29Si-NMRによる微粒子の構成化合物の存在量比、S3/A、S4/A及びS2/Aの測定方法>
固体29Si-NMRでは、微粒子の構成化合物のSiに結合する官能基の構造によって、異なるシフト領域にピークが検出される。各ピーク位置を、標準サンプルを用いて特定することで、Siに結合する構造を特定することができる。また得られたピーク面積から各構成化合物の存在量比を算出することができる。全ピーク面積に対してM単位構造、
D単位構造、T単位構造及びQ単位構造のピーク面積の割合を計算によって求めることができる。
固体29Si-NMRの測定条件は、具体的には下記の通りである。
装置:JNM-ECX5002 (JEOL RESONANCE)
温度:室温
測定法:DDMAS法 29Si 45°
試料管:ジルコニア3.2mmφ
試料:試験管に粉末状態で充填
試料回転数:10kHz
relaxation delay :180s
Scan:2000
該測定後に、サンプルの、置換基及び結合基の異なる複数のシラン成分をカーブフィッティングにて下記M単位構造、D単位構造、T単位構造、及びQ単位構造にピーク分離して、それぞれピーク面積を算出する。
カーブフィッティングは、日本電子社製のJNM-EX400用ソフトのEXcalibur for Windows(登録商標) version 4.2(EX series)を用いて行う。メニューアイコンから「1D Pro」をクリックして測定データを読み込む。次に、メニューバーの「Command」から「Curve fitting functinon」を選択し、カーブフィッティングを行う。カーブフィッティングによって得られる各ピークを合成した合成ピークと測定結果のピークとの差分(合成ピーク差分)が最も小さくなるように、各成分に対するカーブフィッティングを行う。
M単位構造:(Ra)(Rb)(Rc)SiO1/2 (S1´)
D単位構造:(Rd)(Re)Si(O1/2 (S2´)
T単位構造:RfSi(O1/2 (S3´)
Q単位構造:Si(O1/2 (S4´)
ケイ素重合体に対応するこれらの全ピーク面積をAとする。すなわち、(S1´+S2´+S3´+S4´)=Aとする。
該式(S1´)、(S2´)及び(S3´)中のRa、Rb、Rc、Rd、Re、Rfはケイ素に結合している、炭素数1~6の炭化水素基などの有機基(例えばアルキル基やアルコキシ基など)、ハロゲン原子、ヒドロキシ基を示す。得られたピーク面積から、式(a)で表される構造に対応するピーク面積S3、式(b)で表される構造に対応するピーク面積S4、式(c)で表される構造に対応するピーク面積S2を算出する。なお、構造をさらに詳細に確認する必要がある場合、29Si-NMRの測定結果と共に13C-NMR及びH-NMRの測定結果も併せて同定してもよい。このようにして求めた、A、S2、S3、及びS4からS3/A、S4/A及びS2/Aを算出する。
<トナー用外添剤の表面処理剤の測定方法>
トナー用外添剤の表面処理剤は、熱分解GC-MS(ガスクロマトグラフィ質量分析)により分析する。測定条件は、具体的には下記の通りである。
装置:GC6890A(アジレント製)、熱分解装置(日本分析工業製)
カラム:HP-5ms 30m
熱分解温度:590℃
測定によって得られたプロファイルの、各ピーク位置を、標準サンプルを用いて特定することで、トナー用外添剤の表面処理剤を特定する。
<トナー粒子の重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナー粒子の重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細
孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー粒子約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
本発明を以下に示す実施例により具体的に説明する。しかし、これらは本発明をなんら限定するものではない。以下の処方の「部」は特に断りがない場合、全て質量基準である。
<トナー用外添剤粒子1の製造例>
1.加水分解工程
200mlビーカーに、RO水43.2g、触媒として酢酸0.008gを仕込み、45℃で攪拌した。ここにテトラエトキシシラン27.2g、及びジメチルジメトキシシラン27.2gを加えて1.5時間撹拌し、原料溶液を得た。
2.縮重合工程
1000mlビーカーに、RO水68.8g、メタノール340.0g、25%アンモニア水2.0gを投入して30℃で撹拌し、アルカリ性水系媒体を調製した。このアルカリ性水系媒体に、1.加水分解工程で得た原料溶液を1分間かけて滴下した。この原料溶液を滴下後の混合液をそのまま30℃に保ったまま1.5時間撹拌して、重縮合反応を進行させ重縮合反応液を得た。
3.粒子化工程
2000mlビーカーにRO水1000gを投入し、これを25℃で撹拌しながら2.縮重合工程で得た重縮合反応液を10分間かけて滴下した。重縮合反応液が水に混ざるとすぐに白濁し、シロキサン結合を有するケイ素重合体粒子を含む分散液を得た。
4.疎水化工程
粒子化工程で得たシロキサン結合を有するケイ素重合体粒子を含む分散液に、疎水化剤としてヘキサメチルジシラザン27.1gを添加して、60℃で2.5時間攪拌した。5分静置して溶液下部に沈殿した粉体を吸引濾過で回収し、120℃で24時間減圧乾燥してトナー用外添剤粒子1を得た。得られたトナー用外添剤粒子1の一次粒子の個数平均粒径は0.12μmであった。トナー用外添剤粒子1の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子2の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを22.0g、ジメチルジメトキシシランを32.4g、及び攪拌温度を40℃に変更し、縮重合工程で使用する25%アンモニア水を2.2gに変更した以外は、トナー用外添剤粒子1の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子2を得た。得られたトナー用外添剤粒子2の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子3の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを33.8g、ジメチルジメトキシシランを20.6g、及び攪拌温度を50℃に変更し、縮重合工程で使用する25%アンモニア水を1.8gに変更した以外は、トナー用外添剤粒子1の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子3を得た。得られたトナー用外添剤粒子3の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子4の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを14.6g、及びジメチルジメトキシシランを30.3gに変更し、さらにトリメトキシメチルシランを4.1g添加した以外は、トナー用外添剤粒子3の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子4を得た。得られたトナー用外添剤粒子4の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子5の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを21.2g、ジメチルジメトキシシランを17.3gに変更し、さらにトリメトキシメチルシランを4.1g、トリエチルメトキシシラン11.2gを添加した以外は、トナー用外添剤粒子3の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子5を得た。得られたトナー用外添剤粒子5の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子6の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを36.7g、ジメチルジメトキシシランを17.3gに変更し、さらにトリエチルメトキシシランを5.4g添加した以外は、トナー用外添剤粒子3の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子6を得た。得られたトナー用外添剤粒子6の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子7の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを13.9g、ジメチルジメトキシシランを22.9gに変更し、さらにトリメトキシメチルシランを4.1g、トリエチルメトキシシランを11.2g添加した以外は、トナー用外添剤粒子3の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子7を得た。得られたトナー用外添剤粒子7の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子8の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを37.4g、ジメチルジメトキシシランを21.2gに変更した以外は、トナー用外添剤粒子3の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子8を得た。得られたトナー用外添剤粒子8の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子9の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを13.9g、ジメチルジメトキシシランを30.7gに変更し、さらにトリメトキシメチルシランを4.1g添加した以外は、トナー用外添剤粒子3の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子9を得た。得られたトナー用外添剤粒子9の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子10の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを13.9g、ジメチルジメトキシシランを16.9gに変更し、さらにトリメトキシメチルシランを4.1g、トリエチルメトキシシランを17.1g添加した以外は、トナー用外添剤粒子3の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子10を得た。得られたトナー用外添剤粒子10の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子11の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを14.6g、ジメチルジメトキシシランを16.9gに変更し、さらにトリメトキシメチルシランを9.9g、トリエチルメトキシシランを11.8g添加した以外は、トナー用外添剤粒子3の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子11を得た。得られたトナー用外添剤粒子11の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子12の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを13.9g、ジメチルジメトキシシランを16.9gに変更し、さらにトリメトキシメチルシランを21.5g、トリエチルメトキシシランを1.1g添加した以外は、トナー用外添剤粒子3の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子12を得た。得られたトナー用外添剤粒子12の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子13の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを13.9g、ジメチルジメトキシシランを16.9gに変更し、さらにトリメトキシメチルシランを22.0g、トリエチルメトキシシランを0.5g添加した以外は、トナー用外添剤粒子3の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子13を得た。得られたトナー用外添剤粒子13の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子14の製造例>
疎水化工程において、使用する疎水化剤をオクタメチルシクロテトラシロキサンに変更した以外は、トナー用外添剤粒子13の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子14を得
た。得られたトナー用外添剤粒子14の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子15の製造例>
疎水化工程において、使用する疎水化剤をクロロトリメチルシランに変更した以外は、トナー用外添剤粒子13の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子15を得た。得られたトナー用外添剤粒子15の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子16の製造例>
疎水化工程において、使用する疎水化剤をトリフルオロプロピルトリメトキシシランに変更した以外は、トナー用外添剤粒子13の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子16を得た。得られたトナー用外添剤粒子16の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子17の製造例>
疎水化工程において、使用する疎水化剤をジメチルシリコーンオイルに変更した以外は、トナー用外添剤粒子13の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子17を得た。得られたトナー用外添剤粒子17の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子18の製造例>
疎水化工程において、疎水化剤を使用しなかったこと以外は、トナー用外添剤粒子13の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子18を得た。得られたトナー用外添剤粒子18の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子19の製造例>
加水分解工程において、攪拌温度を40℃に変更し、縮重合工程で使用する25%アンモニア水を2.3gに変更した以外は、トナー用外添剤粒子18の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子19を得た。得られたトナー用外添剤粒子19の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子20の製造例>
加水分解工程において、攪拌温度を50℃に変更し、縮重合工程で使用する25%アンモニア水を1.3gに変更した以外は、トナー用外添剤粒子18の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子20を得た。得られたトナー用外添剤粒子20の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子21の製造例>
縮重合工程で使用する25%アンモニア水を2.4gに変更した以外は、トナー用外添剤粒子19の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子21を得た。得られたトナー用外添剤粒子21の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子22の製造例>
縮重合工程で使用する25%アンモニア水を1.2gに変更した以外は、トナー用外添剤粒子20の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子22を得た。得られたトナー用外添剤粒子22の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子23の製造例>
縮重合工程で使用する25%アンモニア水を1.0gに変更した以外は、トナー用外添剤粒子20の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子23を得た。得られたトナー用外添剤粒子23の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子24の製造例>
縮重合工程で使用する25%アンモニア水を3.0gに変更した以外は、トナー用外添剤粒子19の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子24を得た。得られたトナー用外添
剤粒子24の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子25の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを13.9g、ジメチルジメトキシシランを13.0gに変更し、さらにトリメトキシメチルシランを27.8g添加し、トリエチルメトキシシランを添加しなかった以外は、トナー用外添剤粒子24の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子25を得た。得られたトナー用外添剤粒子25の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子26の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを13.9g、ジメチルジメトキシシランを8.6gに変更し、さらにトリメトキシメチルシランを33.6g添加した以外は、トナー用外添剤粒子25の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子26を得た。得られたトナー用外添剤粒子26の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子27の製造例>
縮重合工程において、攪拌温度を23℃に変更した以外は、トナー用外添剤粒子26の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子27を得た。得られたトナー用外添剤粒子27の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子28の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシラン、及びジメチルジメトキシシランを添加せず、代わりにトリメトキシメチルシランを54.4g添加し、攪拌温度を30℃、攪拌時間を0.5時間に変更したこと以外は、トナー用外添剤粒子1の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子28を得た。得られたトナー用外添剤粒子28の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子29の製造例>
疎水化工程において、疎水化剤を使用しなかったこと以外は、トナー用外添剤粒子28の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子29を得た。得られたトナー用外添剤粒子29の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子30の製造例>
2000mlビーカーに、エタノール124.0gと、RO水24.0gと、28%アンモニア水10.0gを投入し、この溶液を70℃となるよう調整し、攪拌しながらテトラエトキシシラン232.0g、及び5.4%アンモニア水84.0gを共に0.5時間かけて滴下した。この滴下が終了した後、更に0.5時間攪拌を継続して加水分解を行うことにより、シロキサン結合を有するケイ素重合体粒子の分散液を得た。
上記工程で得たシロキサン結合を有するケイ素重合体粒子の分散液に、室温下でヘキサメチルジシラザン95.0gを添加した後、この分散液を50~60℃に加熱して3.0時間攪拌し、分散液中の粉体を吸引濾過で回収し、120℃で24時間減圧乾燥してトナー用外添剤粒子30を得た。得られたトナー用外添剤粒子30の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子31の製造例>
トナー用外添剤粒子30の製造例において、テトラエトキシシランを208.8gに変更し、トリメトキシメチルシランを23.2g添加したこと以外は、トナー用外添剤粒子30の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子31を得た。得られたトナー用外添剤粒子31の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子32の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを7.3g、ジメチルジメトキシシランを21.6g、トリメトキシメチルシランを21.5g添加し、攪拌温度を30℃、攪拌時間を0.5時間に変更したこと以外は、トナー用外添剤粒子1の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子32を得た。得られたトナー用外添剤粒子32の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子33の製造例>
加水分解工程において、テトラエトキシシランを29.3g、ジメチルジメトキシシランを4.3g、トリメトキシメチルシランを27.2g添加し、攪拌温度を30℃、攪拌時間を0.5時間に変更したこと以外は、トナー用外添剤粒子1の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子33を得た。得られたトナー用外添剤粒子33の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子34の製造例>
縮重合工程で使用する25%アンモニア水を0.9gに変更した以外は、トナー用外添剤粒子20の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子34を得た。得られたトナー用外添剤粒子34の物性を表1に示す。
<トナー用外添剤粒子35の製造例>
縮重合工程で使用する25%アンモニア水を3.2gに変更した以外は、トナー用外添剤粒子27の製造例と同様にしてトナー用外添剤粒子35を得た。得られたトナー用外添剤粒子35の物性を表1に示す。
Figure 2023035777000004

表中、SiOH量は、微粒子1gあたりのシラノール基量を示し、粒径は一次粒子の個数平均粒径を示し、BETはBET比表面積を示す。また、D4はオクタメチルシクロテトラシロキサンを示し、クロロシランはクロロトリメチルシランを示し、フッ素シランはトリフルオロプロピルトリメトキシシランを示し、シリコーンオイルはジメチルシリコーンオイルを示す。
<ポリエステル樹脂A1の製造例>
・ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン
76.9部(0.167モル部)
・テレフタル酸(TPA) 25.0部(0.145モル部)
・アジピン酸 8.0部(0.054モル部)
・チタンテトラブトキシド 0.5部
上記材料をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。(第1反応工程)その後、無水トリメリット酸(TMA)1.2部(0.006モル部)を添加し、180℃で1時間反応させ(第2反応工程)、ポリエステル樹脂A1を得た。
<ポリエステル樹脂A2の製造例>
・ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン
71.3部(0.155モル部)
・テレフタル酸 24.1部(0.145モル部)
・チタンテトラブトキシド 0.6部
上記材料をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。その後、無水トリメリット酸5.8部(0.030モル部)を添加し、180℃で10時間反応させ、ポリエステル樹脂A2を得た。
<トナー粒子1の製造例>
・ポリエステル樹脂A1 70.0部
・ポリエステル樹脂A2 30.0部
・フィッシャートロプシュワックス(最大吸熱ピークのピーク温度78℃)5.0部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5.0部
・3,5-ジ-t-ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.1部
上記処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、日本コークス工業(株)製)を用いて、回転数20s-1、回転時間5分で混合した後、温度125℃、回転数300rpmに設定した二軸混練機(PCM-30型、(株)池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて直径1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T-250、フロイント・ターボ(株)製)にて微粉砕した。
さらに回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン(株)製)を用い、分級を行い、トナー粒子1を得た。回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン(株)製)の運転条件は、分級ローター回転数を50.0s-1で分級を行った。得られたトナー粒子1は、重量平均粒径(D4)が5.9μmであった。
<トナー1の製造例>
・トナー粒子1 100部
・トナー用外添剤粒子1 5.0部
上記の材料をヘンシェルミキサーFM-10C型(三井三池化工機製)で回転数30s-1、回転時間10minで混合し、トナー粒子混合物1を得た。
(熱処理工程)
得られたトナー粒子混合物1を用い、図1で示す表面処理装置によって熱処理を行い、トナー1を得た。トナー1の物性を表2に示す。熱処理の運転条件はフィード量=2kg
/hrとし、また、熱風温度=150℃、熱風流量=6m/min.、冷風温度=-5℃、冷風流量=2.5m/min.、ブロワー風量=11m/min.、インジェクションエア流量=1m/min.とした。
<トナー2~42の製造例>
トナー1の製造例において、トナー用外添剤及び熱風処理工程の実施の有無、熱処理工程における熱風温度を表2に記載のものに変更したこと以外は同様にして製造を行い、トナー2~42を得た。トナー2~42の物性を表2に示す。
Figure 2023035777000005

表中、添加量は、トナー粒子100部に対する部数である。
<キャリア1の製造例>
・個数平均粒径0.30μm、(1000/4π(kA/m)の磁界下における磁化の強さ65Am/kg)のマグネタイト1
・個数平均粒径0.50μm、(1000/4π(kA/m)の磁界下における磁化の強
さ65Am/kg)のマグネタイト2
上記の材料それぞれ100部に対し4.0部のシラン化合物(3-(2-アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)を加え、容器内にて100℃以上で高速混合撹拌し、それぞれの微粒子を処理した。
・フェノール:10質量%
・ホルムアルデヒド溶液:6質量%(ホルムアルデヒド40質量%、メタノール10質量%、水50質量%)
・上記シラン化合物で処理したマグネタイト1:58質量%
・上記シラン化合物で処理したマグネタイト2:26質量%
上記材料100部と、28質量%アンモニア水溶液5部、水20部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて、生成するフェノール樹脂を硬化させた。その後、硬化したフェノール樹脂を30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)、60℃の温度で乾燥して、磁性体分散型の球状のキャリア1を得た。体積基準の50%粒径(D50)は、34.2μmであった。
<二成分現像剤1の製造例>
キャリア1を92.0部に対し、トナー1を8.0部加え、V型混合機(V-20、セイシン企業製)により混合し、二成分現像剤1を得た。
<二成分現像剤2~42の製造例>
二成分現像剤1の製造例において、トナーを表3のように変更する以外は同様にして製造を行い、二成分現像剤2~42を得た。
Figure 2023035777000006
<トナーの評価方法>
(画像濃度差の測定)
画像形成装置としてキヤノン製フルカラー複写機imagePress C800を用いて、上記二成分系現像剤を、画像形成装置のシアン用現像器に入れ、シアン用トナー容器に上記トナーを入れて後述の評価を行った。改造点は、現像器内部で過剰になった磁性キャリアを現像器から排出する機構を取り外したことである。評価紙は、普通紙GF-C
081(A4、坪量81.4g/m、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用いた。
FFh画像(ベタ画像)におけるトナーの紙上への載り量が0.45mg/cmとなるように、調整した。FFhとは、256階調を16進数で表示した値であり、00hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFが256階調の256階調目(ベタ部)である。まず、画像比率1%で、1,000枚の画像出力試験を行った。1,000枚連続通紙中は、1枚目と同じ現像条件、転写条件(キャリブレーション無し)で通紙を行った。
その後、画像比率80%で、1,000枚の画像出力試験を行った。1,000枚連続通紙中は、1枚目と同じ現像条件、転写条件(キャリブレーション無し)で通紙を行った。画像比率1%での印刷における1,000枚目の画像濃度を初期濃度とし、画像比率80%での印刷における1,000枚目の画像の濃度測定を行い、評価した。
上記の試験を常温常湿環境下(N/N;温度25℃、相対湿度55%)、高温高湿環境下(H/H;温度30℃、相対湿度80%)及び低温低湿環境下(L/L;温度15℃、相対湿度10%)において行った。X-Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X-Rite社製)を使用し、初期濃度と画像比率80%での印刷における1,000枚目の画像の濃度測定を行い、その差Δを用いて以下の基準でランク付けした。D以上を良好と判断した。
(評価基準 画像濃度差Δ)
A:0.02未満
B:0.02以上0.05未満
C:0.05以上0.10未満
D:0.10以上0.15未満
E:0.15以上
(画像濃度均一性の評価)
上記画像比率80%での印刷における1,000枚目の画像出力後にベタ画像を出力し、2cm角の画像をデジタルマイクロスコープにて取り込んだ。取り込んだ画像をImage-Jにて8bitグレースケール変換を行った後、濃度ヒストグラムを計測し、その標準偏差を求めた。その標準偏差の値に応じ以下の評価基準にてランク付けを行った。上記の試験を常温常湿環境下(N/N;温度25℃、相対湿度55%)、高温高湿環境下(H/H;温度30℃、相対湿度80%)及び低温低湿環境下(L/L;温度15℃、相対湿度10%)において行った。D以上を良好と判断した。
A:標準偏差2.0未満
B:標準偏差2.0以上4.0未満
C:標準偏差4.0以上5.0未満
D:標準偏差5.0以上6.0未満
E:標準偏差6.0以上
(画質)
上記画像比率80%での印刷における1,000枚目の画像出力とベタ画像を出力後に、1ドット、1スペースの縦線画像を出力した。Blur(ISO13660で定義されたラインのぼやけ方を表す数値)の値を画質性の評価指標とした。Blurの値は、パーソナルIAS(イメージ・アナリシス・システム)(QEA社製)を用いて測定した。上記の試験を常温常湿環境下(N/N;温度25℃、相対湿度55%)、高温高湿環境下(H/H;温度30℃、相対湿度80%)及び低温低湿環境下(L/L;温度15℃、相対湿度10%)において行った。得られたBlurの値を下記の評価基準に従って評価した
。D以上を良好と判断した。
A:Blurの値35μm未満
B:Blurの値35μm以上38μm未満
C:Blurの値38μm以上41μm未満
D:Blurの値41μm以上44μm未満
E:Blurの値44μm以上
<実施例1~34の評価結果>
実施例1~34の評価結果を表4に示す。
<比較例1~8の評価結果>
比較例1~8の評価結果を表4に示す。
Figure 2023035777000007

表中、SDは標準偏差を示し、BlはBlurの値(μm)を示す。
1.原料定量供給手段、2.圧縮気体流量調整手段、3.導入管、4.突起状部材、5
.供給管、6.処理室、7.熱風供給手段、8.冷風供給手段、9.規制手段、10.回収手段、11.熱風供給手段出口、12.分配部材、13.旋回部材、14.粉体粒子供給口

Claims (12)

  1. シロキサン結合及びシラノール基を有するケイ素重合体の微粒子であって、
    温度30℃、湿度80%RHにおける該微粒子の水分吸着量が、1.0mg/g以上22.0mg/g以下であり、
    KOHを用いた滴定法により測定される該微粒子のシラノール基量が、0.012mmol/g以上0.120mmol/g以下であり、
    該微粒子の一次粒子の個数平均粒径が、0.05μm以上0.30μm以下であることを特徴とする微粒子。
  2. 前記微粒子のBET比表面積が、30m/g以上250m/g以下である請求項1に記載の微粒子。
  3. 前記微粒子が、アルキルシラザン、環状ジメチルポリシロキサン、クロロシラン、フッ素シラン及びシリコーンオイルからなる群より選ばれる少なくとも一の化合物で表面処理されている請求項1又は2に記載の微粒子。
  4. 前記ケイ素重合体が、下記式(A)で表される構造を有するケイ素化合物からなる群から選択される少なくとも一のケイ素化合物の縮重合物である請求項1~3のいずれか1項に記載の微粒子。
    Figure 2023035777000008

    式(A)中、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、炭素数1~6のアルキル基、フェニル基又は反応基であり、該反応基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アセトキシ基、又は炭素数1~6のアルコキシ基を表す。R12、R13、R14及びR15の少なくとも一つは、該反応基である。
  5. 前記微粒子の29Si-NMRの測定により得られるチャートにおいて、前記ケイ素重合体に対応する全ピーク面積をAとし、下記式(a)で表される構造に対応するピーク面積をS3としたとき、
    該Aと該S3とが、下記式(1)を満たす請求項1~4のいずれか1項に記載の微粒子。
    S3/A≦0.40 ・・・(1)
    Figure 2023035777000009

    式(a)中、Rは、炭素数1~6のアルキル基を表す。
  6. 前記微粒子の29Si-NMR測定により得られるチャートにおいて、前記ケイ素重合体に対応する全ピーク面積をAとし、下記式(b)で表される構造に対応するピーク面積をS4とし、下記式(c)で表される構造に対応するピーク面積をS2としたとき、
    該A、該S2及び該S4が、下記式(2)及び(3)を満たす請求項1~5のいずれか1項に記載の微粒子。
    0.20≦S4/A≦0.50 ・・・(2)
    0.40≦S2/A≦0.70 ・・・(3)
    式(c)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~6のアルキル基を表す。
    Figure 2023035777000010
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の微粒子を含むトナー用外添剤。
  8. トナー粒子及びトナー用外添剤を有するトナーであって、
    該トナー粒子が、結着樹脂を含有し、
    該トナー用外添剤が、請求項7に記載のトナー用外添剤であるトナー。
  9. 前記トナー中の前記トナー用外添剤の含有量が、前記トナー粒子100質量部に対し、0.1質量部~20.0質量部である請求項8に記載のトナー。
  10. 界面活性剤及びショ糖を含む水系媒体にトナーを分散させ、振とう器で振とうした後、遠心分離したときの、前記トナー用外添剤の前記トナー粒子に対する固着率が、20%以上である請求項8又は9に記載のトナー。
  11. トナーと磁性キャリアとを有する二成分系現像剤であって、
    該トナーが請求項8~10のいずれか1項に記載のトナーである二成分系現像剤。
  12. 請求項8~10のいずれか1項に記載のトナーを製造するトナーの製造方法であって、
    前記トナー粒子と、前記トナー用外添剤を混合し、トナー粒子混合物を得る混合工程、及び
    該トナー粒子混合物を熱処理する熱処理工程
    を有するトナーの製造方法。
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JP2023071945A (ja) * 2018-10-05 2023-05-23 日本たばこ産業株式会社 喫煙物品の製造方法

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