JP2023035460A - 発破音低減装置 - Google Patents

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昌利 宇野
Masatoshi Uno
文裕 宮瀬
Fumihiro Miyase
将規 谷川
Masaki Tanigawa
俊秀 中島
Toshihide Nakajima
順 塩野
Jun Shiono
壮 佐藤
So Sato
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Abstract

【課題】簡単に準備でき、作業面上のスペースを確保しやすい発破音低減装置を提供する。【解決手段】発破音低減装置101は、J111方向に交差する方向に配列された複数の紙製の管111-1と、管111-1の端面122の開口を塞ぐ蓋160と、を備え、中空部112が発砲音に対してヘルムホルツ共鳴を起こす容積である。【選択図】図2

Description

本発明は、発破音低減装置に関する。
トンネルの延伸工事では、坑内の切羽部で発破を繰り返しつつ、作業を進める。発破の際に発生する発破音の周波数帯域は広く、低周波数を含む。また、発破音の音圧は、極めて高い。そのため、発破音がトンネルの外部に漏れると、周囲の環境での騒音を引き起こす。特に低周波数の発破音は、トンネルの外部に漏れると周囲の建物等を振動させる。
発破音を低減するために、発破音の周波数特性に合わせて形成された吸音装置を坑内に配置し、ヘルムホルツ共鳴の原理を用いて騒音や振動を抑える手法が提案されている。例えば、特許文献1には、第1から第4の側壁、上板、下板、間仕切り壁を備えた組み立て式の吸音体(発破音低減装置)が開示されている。特許文献1に開示されている吸音体の吸音率は、等価電気回路理論に基づいて推定されている。例えば、特許文献2には、縦方向及び横方向の少なくとも一方向に配列された複数の箱状ヘルムホルツ共鳴器を備える吸音体(発破音低減装置)が開示されている。特許文献2に開示されている箱状ヘルムホルツ共鳴器の1つの側面には、貫通孔が形成されている。特許文献2の発破音低減装置では、貫通孔の開口が外方を臨むように複数の箱状ヘルムホルツ共鳴器が配列されている。
特許第5601545号公報 特開2014-074328号公報
上述の特許文献1、2の発破音低減装置では、発破音を十分に低減するためには、200個程度以上の大量の箱状ヘルムホルツ共鳴器が必要となり、準備に膨大な作業量と費用がかかるという問題があった。また、特許文献1、2の発破音低減装置は坑内の作業床(地面)上に接地されるため、作業床上でのスペースの確保が難しいという問題があった。
本発明は、簡単に準備でき、作業面上のスペースを確保しやすい発破音低減装置を提供する。
本発明に係る発破音低減装置は、軸線方向に交差する方向に配列された複数の紙製の管と、前記管の一方の開口を塞ぐ紙製の蓋と、を備え、前記管の中空部が発砲音に対してヘルムホルツ共鳴を起こす容積である。
上述の発破音低減装置によれば、管として既製の紙管や蓋を使用して簡単に準備できる。また、発破音低減装置を軽量化することができるため、例えばデッドスペースになっているトンネル内の坑道の上部に発破音低減装置を配置し、トンネル内の作業面上全体を作業スペース或いは作業車両等が通過するスペースとして確保できる。
上述の発破音低減装置では、複数の前記管の前記軸線方向の一方の端面が互いに同一面内に配置されてもよい。
上述の発破音低減装置によれば、複数の管の軸線方向の長さ(以下、単に「菅の長さ」という場合がある)が互いに等しい場合には、複数の管の他方の端面が互いに同一面内に配置され、発破音低減装置の移動や設置の際に取り扱いやすい。複数の管の長さが互いに異なる場合には、複数の管の他方の端面が互いに同一面内に配置されないが、最も長い管の長さをふまえ、発破音低減装置の移動や設置を容易に実行できる。
上述の発破音低減装置では、前記管の断面形状は矩形枠状であってもよい。
上述の発破音低減装置によれば、軸線方向に沿って見たときに、複数の管同士の隙間が略ない状態で複数の管を配列させることができる。このことによって、発破音低減装置の発破音の吸収率及び発破音の低減効果を高めることができる。
上述の発破音低減装置では、前記管の端面に管内への不純物の侵入を防止するフィルタが設けられてもよい。
上述の発破音低減装置によれば、フィルタによって空気以外の不純物が管内に入ることを防止できる。このことによって、複数の管内を高頻度に清掃しなくても、複数の管を再使用できる。
上述の発破音低減装置では、前記管は、本体管と、前記本体管よりも短く且つ小径の小管と、を備え、前記小管は前記本体管の中空部に配置され、前記本体管の一方の端面と前記小管の一方の端面とは前記本体管の軸線方向において互いに略同じ位置にあり、前記蓋とは別の紙製の副蓋をさらに備え、前記蓋は前記本体管の他方の端面の開口を塞ぐように配置され、前記副蓋は前記本体管の一方の端面の開口のうち前記小管の一方の端面の開口以外の領域を塞ぐように配置されている。
上述の発破音低減装置によれば、本体管及び小管の各々の大きさや形状を自在に設定或いは変更し、管で吸収する対象の周波数(共振周波数)を高精度且つ自由に調節できる。
上述の発破音低減装置は、トンネルの坑面に形成された架台に設けられていてもよい。
上述の発破音低減装置が架台に設けられることによって、トンネル内の作業面上全体を自由に活用でき、作業面上で作業スペース或いは作業車両等が通過するスペースを広く確保できる。
本発明によれば、簡単に準備でき、作業面上のスペースを確保しやすい発破音低減装置を提供できる。
本発明の実施形態に係る発破音低減装置が設けられたトンネル内の様子を示す模式図である。 図1に示す発破音低減装置の斜視図である。 図1に示す発破音低減装置の第1の変形例の斜視図である。 図1に示す発破音低減装置の第2の変形例が備える1本の管の一部をくり抜いた斜視図である。 図4に示すC1-C1線で矢視した管の断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る発破音低減装置について、図面を参照して説明する。
発破音低減装置101は、図1に示すトンネル400の例えば延伸工事で発破した際に発生する発破音を低減させるための装置である。図1に示すように、トンネル400の坑面402には、坑内に延びる架台410が設けられている。架台410は、トンネル400が延びているD1方向に直交し、且つ地面(作業面)404に平行なD2方向(幅方向)の両側の坑面402に設けられている。架台410は、支持部412と、落下防止部414と、を備える。支持部412は、板状に形成され、坑面402からトンネル400の坑道406のD2方向の中心側に向かって地面404に平行に延びている。落下防止部414は、板状に形成され、支持部412の先端413から鉛直方向に沿って上方に延びている。
発破音低減装置101は、架台410の支持部412の上面415に設けられ、D2方向で坑面402と落下防止部414との間に配置されている。
図2に示すように、発破音低減装置101は、複数の紙製の管111-1を備える。管111-1の周壁部113は、紙で形成されている。前述の紙としては、紙管原紙、クラフト紙、段ボール原紙、紙器用板紙、建築原紙等の所謂「板紙」が挙げられるが、特定の種類に限定されない。周壁部113は、複数の紙を積層されてなり、その最外層や最内層に、撥水紙、耐水紙、ラミネート紙等を用いてもよい。周壁部113の厚みは、特に限定されないが、例えば、1mm以上50mm以下である。紙の厚みが適度に厚く設定されていることによって、管111-1の軽量化を図りつつ、管111-1の強度を確保できる。
複数の管111-1は、横方向であるH101方向と、縦方向即ち高さ方向であるV101方向との各々に沿って配列されている。H101方向及びV101は、互いに直交し、且つ管111-1の軸線X111に平行なJ111方向(軸線方向)に直交している。複数の管111-1は、不図示の結束具によって結束されていてもよい。
管111-1は、図1に示すトンネル400の坑内即ち坑道406で生じる発破音の周波数に応じた長さを有する。例えば、管111-1は、中空部112に入った発破音がヘルムホルツ共鳴を起こす長さを有し、例えば発破音のピーク周波数又は中心周波数を換算した波長の1/4程度である。つまり、中空部112は、発破音に対してヘルムホルツ共鳴を起こす容積を有する。但し、発破音の周波数帯域は、低周波数から所定の周波数までに亘って拡がっている。複数の管111-1の長さは、発破音の周波数帯域に含まれる複数の周波数に応じて互いに異なっていてもよい。
複数の管111-1の各々におけるJ111方向の一方の端面121は、互いにJ111方向に直交する同一面内に配置されている。つまり、複数の管111-1の端面121は、J111方向で揃った位置にある。図1に示すトンネル400では、複数の管111-1の軸線X111がD1方向に平行であるように、発破音低減装置101が配置されている。また、互いに同一面内に配置されている複数の管111-1の端面121がD1方向の坑口側(即ち、図1の紙面手前側)に向くように、発破音低減装置101が配置されている。
図2に示すように、複数の管111-1の長さが互いに同一である場合は、複数の管111-1の各々におけるJ111方向の他方の端面122は、互いにJ111方向に直交する同一面内に配置されている。但し、上述のように複数の管111-1の長さが発破音の周波数帯域に含まれる複数の周波数に応じて互いに異なる場合は、複数の管111-1の端面122は、J111方向で互いにずれている。
管111-1の軸線X111に交差する断面形状(以下、単に「管の断面形状」という場合がある)は、矩形枠状であって、例えば正方形枠状である。複数の管111-1の正方形状の断面の底辺部431及び上辺部432を発破音低減装置101の設置面(即ち、図1では架台410の支持部412の上面415)に対して平行である。複数の管111-1の正方形状の断面の底辺部431の側辺部433、434は、発破音低減装置101の設置面に直交している。kを2以上の自然数とすると、V101方向の下からk番目の列でH101方向に互いに隣接する管111-1、111-1の側辺部433、434同士が接する位置は、(k-1)番目の列の管111-1の上辺部432のH101方向の中心と重なっている。最下列の管111-1の列番号を1とし、上側の列にいくほど列番号は増加する。つまり、複数の管111-1の列数をNとすると、複数の管111-1は、J111方向に沿って見たときに、1列目からN列目までの各列の管111-1が互い違いに配置されている。
図1及び図2に示すように、発破音低減装置101において、1列目から列番号が増加するにしたがって、各列の管111-1の数が減少している。このような構成によって、図1に示すように、架台410に発破音低減装置101を配置した際に、発破音低減装置101のH101方向(即ち、坑道406におけるD2方向)の両側のうちD2方向で坑面402に向き合う縁は、上に進むに従って坑道406の中心側に移動し、坑面402に沿っている。なお、図1及び図2に示す構成では、発破音低減装置101のH101方向の両側のうちD2方向で架台410の落下防止部414に向き合う縁は、上に進むに従って坑道406の中心から離れる方に移動し、D2方向での落下防止部414との間隔を拡げている。
管111-1の端面121には、フィルタ150が設けられている。フィルタ150によって、トンネル400の坑内の埃や埃等の不純物が中空部(管内)112に侵入せず、発破音を含む空気のみが中空部112に侵入する。フィルタ150は、例えば金網等で形成されている。
管111-1の端面122は、蓋160によって閉じられている。蓋160によって、トンネル400の坑内の埃や埃等の不純物だけではなく、空気も中空部112に侵入しない。蓋160は、管111-1と同じく紙製である。
以上説明した本実施形態に係る発破音低減装置101は、J111方向に交差する方向に配列された複数の紙製の管111-1と、管111-1の端面122の開口(一方の開口)を塞ぐ蓋160と、を備える。中空部112は、発砲音に対してヘルムホルツ共鳴を起こす容積を有する。発破音低減装置101によれば、管111-1や蓋160として例えば既製の紙管や紙蓋を使用して簡単に準備でき、コストを削減できる。また、紙製の管111-1は鋼製の管や金属管等のように従来の発破音低減装置で用いられている管に比べて極めて軽量であり、発破音低減装置101を軽量化することができる。このことによって、トンネル内のデッドスペースになっている坑道406の上部に発破音低減装置を配置し、図1に示すようにトンネル内の地面404上全体を作業スペース或いは作業車両等が通過するスペースとして確保できる。また、発破音低減装置101によれば、発破音の周波数の変動や設置場所の変更に対しても容易に対応できる。
上述の発破音低減装置101では、複数の管111-1の端面121が互いに同一面内に配置されている。発破音低減装置101によれば、移動させる際や設置する際に取り扱いやすい。また、端面121が配置されている同一の面から発破音を複数の管111-1の各々の中空部112に均等に吸収し、発破音の低減効果を高めることができる。図1及び図2に示すように、複数の管111-1の長さが互いに等しい場合には、複数の管111-1の端面122が互いに同一面内に配置され、発破音低減装置101を扱いやすくなる。
上述の発破音低減装置101では、管111-1の断面形状は矩形枠状である。発破音低減装置101によれば、J111方向に沿って見たときに、隙間を略あけずに複数の管111-1を配列させることができる。このことによって、発破音低減装置101の発破音の吸収率及び発破音の低減効果を高めることができる。また、矩形枠状の断面の底辺部431が架台410の支持部412の上面415(即ち、発破音低減装置101の設置面)又は下方の列の管111-1の矩形枠状の断面の上辺部432に接している。このことによって、発破音低減装置101を安定して設置でき、例えば架台410での発破音低減装置101の崩れを容易に防止できる。
上述の発破音低減装置101では、管111-1の端面121、122に中空部112への不純物の侵入を防止するフィルタ150が設けられている。発破音低減装置101によれば、フィルタ150によって発破音の情報を含む空気以外の不純物が管内に入ることを防止できる。このことによって、複数の管111-1の中空部112を高頻度に清掃しなくても、複数の管111-1を再使用できる。また、フィルタ150によって中空部112への侵入を阻まれた不純物を取り除くことによって、管111-1の中空部112が不純物等によって部分的に塞がれることもなく、管111-1の発破音の低減効果の低下を確実に抑えることができる。
上述の発破音低減装置101では、トンネル400の坑面402に形成された架台410に設けられている。発破音低減装置101が架台410に設けられることによって、トンネル400内の地面404上全体を自由に活用でき、地面404上で例えば作業スペース或いは作業車両等が通過するスペースを広く確保できる。このことによって、延伸工事をはじめとする坑道406での作業の効率を高めることができる。
[他の実施形態]
例えば、上述の実施形態で説明した発破音低減装置101の別の実施形態として、図3に示す発破音低減装置102が挙げられる。図3に示す発破音低減装置102の構成のうち、発破音低減装置101と共通する構成には互いに同一の符号を付している。発破音低減装置102では、管111-2の軸線X111に交差する断面形状は、環状である。発破音低減装置102では、J111方向に沿って見たときに、複数の管111-1は、六方最密に配置されている。J111方向に沿って見たときに、V101方向のk番目の列でH101方向に互いに隣接する管111-2、111-2同士が接する位置は、(k-1)番目の列の管111-2の中心と重なっている。図3には、断面形状が環状の管111-2を例示したが、本発明に係る発破音低減装置の複数の管の軸線方向の断面形状は、矩形枠状や環状に限定されず、中空部でヘルムホルツ共鳴を生じさせることができる形状であれば任意に変更可能であって、例えば楕円枠状や三角枠状であってもよい。
また、発破音低減装置101のさらに別の実施形態として、図4及び図5に示す発破音低減装置103が挙げられる。図4及び図5に示す発破音低減装置103の構成のうち、発破音低減装置101と共通する構成には互いに同一の符号を付している。なお、図4及び図5には、発破音低減装置103が備える複数の管111-3のうち、1本の管111-3のみを図示している。複数の管111-3は、発破音低減装置101の複数の管111-1のように、H101方向とV101方向との各々に沿って配列されている。以下、H101方向及びV101方向に直交し、且つ管111-3の軸線方向に平行な方向をL101方向とする。
管111-3は、本体管114と、本体管114の中空部118に配置された小管116と、蓋160、161と、を備える。小管116の軸線方向の断面形状は、環状である。小管116は、本体管114のL101方向の両端面のうち、L101方向を図1のD1方向と平行に配置した際に空気が中空部118に侵入する入口側の端面131に寄せられて中空部118に配置されている。つまり、L101方向において、本体管114の端面131と小管116のL101方向における一方の端面125とは、互いに同じ位置に配置されている。小管116の周壁部117は、本体管114の周壁部113の内周面に接している。
本体管114は、上述の管111-2と同様の形状及び寸法を有する。小管116のL101方向での長さL2は、少なくとも本体管114のL101方向での長さL1よりも短く、例えば長さL1の30%以上40%以下である。小管116の内径S及び外径は、少なくとも本体管114の内径Aよりも小さく、例えば内径Aの30%以上50%以下である。
蓋161には、L101方向に沿って見たときに、小管116の端面125の開口と同じ大きさ及び形状の開口165が形成されている。蓋161は、本体管114の軸線方向を中心として径方向で開口165を小管116の端面125の開口に一致させた状態で本体管114の端面131に設けられている。蓋161は、本体管114の端面131の開口のうち、小管116の端面125の開口以外の領域を塞いでいる。蓋160は、本体管114の端面132の開口を塞いでいる。蓋160、161の各々は、例えばテープ等の接着材によって本体管114の周壁部113に径方向の外側から接着されている。
本体管114、小管116及び蓋160、161は、全て紙製である。紙の種類は特に限定されないが、例えば、上述した管111-1で記載した「板紙」を使用することができる。紙製の各構成を備えることによって、管111-3は、上述の管111-1、111-2と同様に、ヘルムホルツ共鳴器になっている。小管116の入口側に配置された端面135の開口から管111-3内に侵入した空気(発破音)は、小管116の中空部119を通り、端面136の開口から本体管114の中空部118に伝搬し、中空部112で共鳴する。
図5に示すように、本体管114の中空部118のV101方向の大きさ、すなわち中空部118の直径を本体管114の内径Aとし、小管116の中空部119を含む本体管114の中空部118の容積をVとする。小管116の中空部119のL101方向の大きさ、すなわち中空部119の長さをL2とする。このとき、管111-3の共振周波数fは、次に示す(1)式及び(2)式で表される。
Figure 2023035460000002
Figure 2023035460000003
(1)式におけるcは、音速を表す。(1)式及び(2)式に基づき、管111-3の共振周波数fがトンネル400の坑内で生じる発破音の周波数と略一致するように、内径A、容積V、長さL1、L2が適宜設定され、これらのパラメータに応じて本体管114及び小管116の各々の大きさや形状が決められている。
上述の(1)式及び(2)式は、一例として本体管114及び小管116が図4及び図5に示すように円筒形である場合の目安としての式である。図1及び図2に示すように、本体管114は角筒形であってもよく、中空部があれば円筒形や角筒形以外の任意の形状を有していてもよい。小管116も本体管114と同様に、中空部があれば円筒形や角筒形以外の任意の形状を有していてもよい。本体管114及び小管116の各々が角筒形や任意の形状を有する場合、(2)式を、容積V=(本体管114の断面積×長さL1)-(小管116の断面積×長さL2)に置き換えて、長さL1、L2等を適宜設定することができる。
上述の発破音低減装置103において、管111-3は、本体管114と、本体管114よりも短く且つ小径の小管116と、を備える。小管116は、本体管114の中空部119に配置されている。管111-3では、本体管114の端面(一方の端面)131と小管116の端面(一方の端面)135とは、本体管の軸線方向に平行であるL101方向において、互いに略同じ位置にある。管111-3は、蓋160とは別の蓋(副蓋)161をさらに備える。蓋160は本体管114の端面(他方の端面)132の開口(管の一方の開口)を塞ぐように配置され、蓋161は本体管114の端面131の開口のうち小管116の端面135の開口以外の領域を塞ぐように配置されている。
このような構成を備えることによって、発破音低減装置103によれば、発破音低減装置101、102と同様に、管として例えば既製の紙管を本体管114や小管116に使用してこれらの管を簡単に準備でき、コストを削減できる。既製の紙管を使用しない場合であっても、新たな紙管を発破音に合わせた共振周波数に応じた長さに切断することによって、複数の管111-3を簡単に準備できる。
また、発破音低減装置103では、既製の紙管や紙蓋を使用しない場合であっても、新たな紙管を例えば発破音の周波数が管内の共振周波数と略一致するように設定される長さに切断することによって、複数の管111-1を簡単に準備できる。管111-3で吸収する対象の周波数(共振周波数)をトンネル400の坑内で生じる発破音の周波数に応じて設定できる。また、上述の(1)式に基づいて本体管114及び小管116の各々の大きさや形状を変更し、内径A、容積V、長さL1、L2を調節することによって、管111-3で吸収する対象の周波数を高精度に調節できる。さらに、紙製の管111-3を構成する本体管114、小管116、蓋160、161は鋼製の管や金属管等のように従来の発破音低減装置で用いられている管に比べて極めて軽量であり、発破音低減装置103を軽量化できる。
なお、発破音の周波数帯域が変動した場合には、管111-1を発破音の周波数と管内の共振周波数とが略一致する適切な長さで切断する、或いは別の紙製の管を管111-1に接着材等を用いて接続することによって、管111-1の長さを変更後の周波数帯域に合わせて簡単に変えることができる。前述のように発破音低減装置101は従来の発破音低減装置よりも軽量であるため、坑道406の任意の場所への設置及び任意の場所からの撤去等を容易に行うことができる。結果として、トンネル400内での発破音の低減のための作業及び延伸作業の効率を高めることができる。
また、上述の発破音低減装置103では、本体管114及び小管116の各軸線方向での断面形状が互いに同じく環状とされていたが、互いに異なる形状であっても構わない。例えば、本体管114の軸線方向での断面形状が矩形状であって、小管116の軸線方向での断面形状が環状であってもよい。また、蓋161に形成されている開口165に、フィルタ150と同様に構成されたフィルタが設けられてもよい。当該フィルタが開口165に設けられることによって、発破音低減装置101、102と同様に、中空部118、119への不純物の侵入を防止できる。
なお、上述の発破音低減装置103では、1本の本体管114の中空部118に1本の小管116が設置されているが、小管116の本数は特定数に限定されない。複数の小管116が用いられる場合、複数の小管116のL101の長さは、互いに同じであってもよく、異なってもよい。複数の小管116が用いられる場合、中空部118における複数の小管116の相対配置は、特に限定されず、トンネル400の坑内で生じる発破音の周波数に応じて調整できる。このような場合、管111-3の共振周波数fは、(1)式から変更されるが、数値計算等によって算出可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は特定の実施形態に限定されない。本発明は、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、変更可能である。
上述の実施形態で説明した発破音低減装置101では、落下防止部414は、鉛直方向に沿ってD3方向に直線状に延びている。例えば、発破音低減装置401のH101方向の両側のうちD2方向で架台410の落下防止部414に向き合う縁は、D3方向に沿ってもよい。前述の縁がD3方向に沿って直線状に形成されるように、複数の管111-1の断面形状及び断面の大きさが調整されてもよい。
上述の実施形態で説明した発破音低減装置101では、架台410をD2方向の両側の坑面402に設けられている。例えば、1つの架台410が坑道406の頂部に設けられてもよい。その場合、支持部412のD2方向両側の側端(先端)に落下防止部414が設けられてもよい。また、発破音低減装置の複数の管の配列形状は、架台410の支持部412と向き合う坑面402との間の空間に合わせて適宜変更される。
101、102…発破音低減装置
111-1、111-2、111-3…管
121…端面(一方の端面)
122…端面
131、135…端面(一方の端面)
132…端面(他方の端面)
150…フィルタ
400…トンネル
402…坑面
410…架台
J111…方向(軸線方向)

Claims (6)

  1. 軸線方向に交差する方向に配列された複数の紙製の管と、
    前記管の一方の開口を塞ぐ紙製の蓋と、
    を備え、
    前記管の中空部が発砲音に対してヘルムホルツ共鳴を起こす容積である、
    発破音低減装置。
  2. 複数の前記管の前記軸線方向の一方の端面が互いに同一面内に配置されている、
    請求項1に記載の発破音低減装置。
  3. 前記管の断面形状は矩形枠状である、
    請求項1又は2に記載の発破音低減装置。
  4. 前記管の端面に管内への不純物の侵入を防止するフィルタが設けられている、
    請求項1から3の何れか一項に記載の発破音低減装置。
  5. 前記管は、本体管と、前記本体管よりも短く且つ小径の小管と、を備え、
    前記小管は前記本体管の中空部に配置され、
    前記本体管の一方の端面と前記小管の一方の端面とは前記本体管の軸線方向において互いに略同じ位置にあり、
    前記蓋とは別の紙製の副蓋をさらに備え、
    前記蓋は前記本体管の他方の端面の開口を塞ぐように配置され、
    前記副蓋は前記本体管の一方の端面の開口のうち前記小管の一方の端面の開口以外の領域を塞ぐように配置されている、
    請求項1から3の何れか一項に記載の発破音低減装置。
  6. トンネルの坑面に形成された架台に設けられている、
    請求項1から5の何れか一項に記載の発破音低減装置。
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