JP2023035051A - 検査装置とその制御方法、及び検査システムと画像形成装置、並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】バリアブル印刷の検品では、固定領域に対しては画像の比較を行い、可変領域を画像比較の対象から外しているため、可変領域については印刷画像の品質を検査できなかった。本発明の目的は、可変画像をリファレンス画像と比較して検査できる技術を提供する。【解決手段】複数のページに亘り同一の画像を印刷する固定画像データと、複数のページの異なる画像を印刷する可変画像データとを含む画像データに基づいて、固定画像データを印刷された印刷物を読み取って第1リファレンス画像を取得。また複数のページの可変画像データの一覧が印刷された印刷物を読み取って、対応する可変画像データの第2リファレンス画像を取得。そして、画像データに基づいて印刷された印刷物を読み取って得られたスキャン画像データに含まれる固定画像データと第1リファレンス画像とを比較し、可変画像データと、印刷物のページに対応する第2リファレンス画像とを比較する。【選択図】図2
Description
本発明は、検査装置とその制御方法、及び検査システムと画像形成装置、並びにプログラムに関する。
近年、電子写真方式やインクジェット方式のデジタルプリンタの高速化及び高画質化に伴い、プリント・オン・デマンド(Print On Demand;以下、POD)市場が拡大している。PODでは、印刷品質を維持しながら効率的に必要量の印刷物を生産することが求められている。
従来から印刷物の画像品質の検査においては、作業者が印刷物を目視によって確認することが一般的であった。このため、作業者による官能評価に依存することになり、検査レベルのばらつきが発生するおそれがあった。また作業者の熟練度で検査時間が左右され、また人手に頼ることから検査時間の短縮には限界があった。
そこで近年、印刷が完了した直後の用紙をスキャナなどで読み取ることで、印刷物の画像検査を行う技術が提案されている。この技術では、最初に1部目の画像を印刷し、それをスキャンしたものをリファレンス画像(正解画像)として登録し、それ以降の印刷された画像をスキャンした結果と正解画像とを比較することで画像検査を行っている。
一方で、PODは、従来のオフセット印刷などに比べ、比較的小ロットの印刷ジョブを短納期で処理することができる。そして電子データを用いる特性を生かして、バリアブルデータ印刷(Variable Data Printing;以下、VDP)が行われている。VDPの文書では、固定部分のオブジェクト(以下、固定オブジェクト)と可変部分のオブジェクト(以下、可変オブジェクト)を有し、可変オブジェクトを顧客ごとに変えて印刷することで、それぞれ内容の異なる印刷を可能としている。バリアブル印刷用の言語仕様としてISO16612-2 PDF/VT(Variable data and Transactional)が発行されている。このPDF/VTは、PDFをベースとしたPDLであるため、PDF(Portable Document Format)を印刷データとして扱うワークフローに対して親和性が高い。一般的に、VDPではデータソースのレコード数が非常に多い。具体的には、例えば、1レコードあたり20ページで1000個のレコードがある場合、PDF/VTは、20000ページものページ情報を有することになる。即ち、一つのページ情報のデータ量は、そのページの複雑さ(描画データの量など)に依存する。このため、一概には予測できないものの、レコード数の多いVDPの場合、ページ情報のデータ量が多くなり、結果として、全体のデータ量が非常に大きくなってしまう。
このようなVDPにおいても印刷物の画像検査を行うことが求められている。しかしながら、VDPでは用紙ごとに画像の一部が異なることから、上述したような、1部目の印刷物をスキャンして生成したリファレンス画像(正解画像)と比較する画像検査が行えないという問題がある。
そこで特許文献1には、VDPデータを、固定領域とバリアブル領域(可変領域)の情報からリファレンス画像を生成し、固定領域と可変領域とで異なる検品処理を行う方法が提案されている。
しかしながらこの特許文献1に記載の技術では、固定領域に対してはリファレンス画像を生成して画像比較を行い、可変領域を画像比較の対象から外すことでバリアブル印刷物の検品精度の低下を抑制している。そのため、可変領域については画像品質を検査できず、例えば、可変領域に画像や文字に、可読はできるが画像の汚れや傷などがあったとしても、それを印刷物の異常として検出できないことがあった。
本発明の目的は、上記従来技術の課題の少なくとも一つを解決することにある。
本発明の目的は、画像データが、複数のページのそれぞれで異なる画像を印刷する可変画像を含む場合でも、その可変画像をリファレンス画像と比較して検査できる技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る検品装置は以下のような構成を備える。即ち、
印刷物を検査する検査装置であって、
複数のページに亘り同一の画像を印刷する固定画像データと、複数のページのそれぞれで異なる画像を印刷する可変画像データとを含む画像データに基づいて、前記固定画像データを印刷する第1印刷制御手段と、
前記画像データに基づいて、前記複数のページの可変画像データの一覧を印刷する第2印刷制御手段と、
前記第1印刷制御手段により前記固定画像データが印刷された印刷物を読み取って前記固定画像データの第1リファレンス画像を取得する第1取得手段と、
前記第2印刷制御手段により前記複数のページの可変画像データの一覧が印刷された印刷物を読み取って、各ページに対応する前記可変画像データの第2リファレンス画像を取得する第2取得手段と、
前記第1リファレンス画像と前記第2リファレンス画像を格納する格納手段と、
前記画像データに基づいて印刷された印刷物を読み取って得られたスキャン画像データに含まれる前記固定画像データと前記格納手段に格納された前記第1リファレンス画像とを比較し、前記スキャン画像データに含まれる前記可変画像データと前記格納手段に格納された、当該印刷物のページに対応する前記第2リファレンス画像とを比較する比較手段と、を有することを特徴とする。
印刷物を検査する検査装置であって、
複数のページに亘り同一の画像を印刷する固定画像データと、複数のページのそれぞれで異なる画像を印刷する可変画像データとを含む画像データに基づいて、前記固定画像データを印刷する第1印刷制御手段と、
前記画像データに基づいて、前記複数のページの可変画像データの一覧を印刷する第2印刷制御手段と、
前記第1印刷制御手段により前記固定画像データが印刷された印刷物を読み取って前記固定画像データの第1リファレンス画像を取得する第1取得手段と、
前記第2印刷制御手段により前記複数のページの可変画像データの一覧が印刷された印刷物を読み取って、各ページに対応する前記可変画像データの第2リファレンス画像を取得する第2取得手段と、
前記第1リファレンス画像と前記第2リファレンス画像を格納する格納手段と、
前記画像データに基づいて印刷された印刷物を読み取って得られたスキャン画像データに含まれる前記固定画像データと前記格納手段に格納された前記第1リファレンス画像とを比較し、前記スキャン画像データに含まれる前記可変画像データと前記格納手段に格納された、当該印刷物のページに対応する前記第2リファレンス画像とを比較する比較手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、画像データが、複数のページのそれぞれで異なる画像を印刷する可変画像を含む場合でも、その可変画像をリファレンス画像と比較して検査できるという効果がある。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。尚、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
本発明の実施形態に係る画像検査機能を有する画像形成装置を含むシステムの構成例を示す図(A)と、実施形態に係る検査制御部のハードウェア構成を説明するブロック図(B)。
本実施形態に係る画像形成ユニット及び画像検査ユニットの構成を説明するブロック図。
実施形態に係るVDPデータの具体例を説明する図。
実施形態に係るクライアントPCで生成される可変画像のリストデータの具体例を説明する図。
実施形態に係る画像検査ユニットによるリファレンス画像データの登録処理を説明するフローチャート。
実施形態に係る画像検査ユニットにおける画像の読取りを説明する図。
5×5画素ブロックごとの画像比較の一例を説明する図。
画像検査がOKである場合にS913で表示部に表示される画面例を示す図(A)と、画像検査がNGである場合にS914で表示部に表示される画面例を示す図(B)。
実施形態に係る画像検査ユニットによる、可変画像データを含むVDPデータの印刷物の検査処理を説明するフローチャート。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これら複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1(A)は、本発明の実施形態に係る画像検査機能を有する画像形成装置を含むシステムの構成例を示す図である。
画像形成装置101は、入力した画像データを印刷し、その印刷物の検査を行うことができ、印刷、画像検査、フィニッシングまでを一貫して行うインライン画像検査を実現できる。実施形態に係る画像形成装置101は、画像形成ユニット(像形成部)102、画像検査ユニット(検査装置)103及びフィニッシングユニット104を有している。画像形成ユニット102は、画像データを処理して、記録媒体(例えば用紙などのシート)上にその画像データに基づく画像を印刷する。この画像形成ユニット102で印刷された記録媒体(印刷物)は、画像検査ユニット103に搬送されて画像検査処理が行われる。そしてフィニッシングユニット104は、画像検査ユニット103から受け取った印刷物にフィニッシング処理を実行して、その成果物を排出する。
この画像形成装置101はネットワーク(LAN)105に接続されており、このLAN105には、プリントサーバ106、クライアントPC107,108が接続されている。尚、このLAN105は有線であっても無線であってもよい。ユーザは、クライアントPC107或いは108にインストールされた公知のアプリケーションソフトを使用して、バリアブル画像が含まれるバリアブル印刷データを生成する。またバリアブル画像が含まれる印刷データのフォーマットとしては、PDF/VTなどが知られている。
PDF/VTといったバリアブル印刷用フォーマット(以下、VDPデータ)は、オブジェクトごとの位置や範囲といった情報と共に、個々のオブジェクトが再利用可能な固定領域に含まれるか、可変領域に含まれるかを示す情報を含んでいる。そして固定領域用の固定画像データと可変領域用の可変画像データとが個別に転送される。ここで、可変画像データとは、例えば、住所や氏名等のように、1ページごとに異なる内容となる画像のデータである。
画像形成装置101は、クライアントPC107或いは108からVDPデータを受け取ると、固定画像データをラスタライズ(RIP)する際、その固定画像データに可変画像データのオブジェクト情報を示すプレースホルダ情報が存在するか否かを判定する。プレースホルダ情報が存在する場合、可変画像データから該当するオブジェクトを読み出しラスタライズし、それを固定画像データと合成することで、1ページ分の画像データを生成する。
図3は、実施形態に係るVDPデータの具体例を説明する図である。
図3(A)は、画像形成装置101が受け取ったVDPデータを印刷した印刷物の具体例を示す。用紙300上には、印刷領域301内に、固定画像データ303と、可変画像データであるプレースホルダ302が配置されている。ここでは、5ページ分のVDPデータの場合を示す。各ページの固定画像データ303には同一の画像が印刷され、プレースホルダ302には各ページごとに、互いに異なる画像が印刷される。
図3(B)と(C)は、各ページのプレースホルダ情報の具体例を示す図である。
図3(B)は、1~5ページのプレースホルダ302に該当する画像データを示す。Page311の値が「1」である行は行313で表され、このときPH1は「AAA」の値を有する。Page311の値が「2」である行は行314で表され、PH1は「BBB」の値を有する。またPage311の値が「3」である行は行315で表され、PH1は「CCC」の値を有する。更に、Page311の値が「4」である行は行316で表され、PH1は「DDD」の値を有する。そしてPage311の値が「5」である行は行317で表され、PH1は「EEE」の値を有する。
図3(C)は、プレースホルダ302に関する情報を記載したプレースホルダ情報の一例を示す。このプレースホルダ情報321は、プレースホルダの位置及び範囲を示すBoxの値を有する。またプレースホルダ情報321には、配置するオブジェクトのタイプを示すObjectTypeの値として、IMAGE(画像)かTEXT(文章)(ここではTEXT)が含まれ)、更にデータソースの列を示すColumnの値として「PH1」が含まれている。
尚、図3では、プレースホルダが1つの例を示したが、複数ある場合には、図3(B)のPH1の隣にPH2,PH3と、複数の列が設けられる。また図3(C)のプレースホルダに関する情報も、プレースホルダ情報2、プレースホルダ情報3とそれぞれに対して設けられる。またプレースホルダ2に該当する可変画像データが画像ファイルである場合には、図3(B)の列に、各ページの可変画像データとして使用する画像ファイル名が配置される。
この例では、1ページ目の座標((20,100)、(40,90))で示される矩形領域には、可変画像データとして文字列「AAA」が、ゴシック体のサイズ72ポイントで印刷される。同様に2~5ページでは、同じ領域に、それぞれ異なる文字列「BBB」~「EEE」が同じ書体とサイズで印刷される。
次に図4を使用して、本実施形態に係る可変画像のリストデータについて説明する。
可変画像のリストデータとは、VDPデータの可変画像データに対するリファレンス画像データを生成するために使用するもので、可変画像データの画像検査を、そのリファレンス画像データとの比較により行うことができる。
可変画像のリストデータは、図3(B)と(C)で説明したVDPデータのプレースホルダ情報をもとに、画像形成装置101の画像形成制御部206(図2)が生成する。可変画像のリストデータと併せて、可変画像のリストデータのプレースホルダ情報も生成する。
図4は、実施形態に係るクライアントPC107或いは108で生成される可変画像のリストデータの具体例を説明する図である。
図4(A)は、画像形成装置101が受け取ったVDPデータを印刷した印刷物の具体例を示す。用紙400上には、図3(A)で説明したプレースホルダ302に印刷される全ページ(ここでは5ページ)分の可変画像データが抽出されていて、用紙400の印刷領域の左上から各ページのPH1の印刷結果が配置されている。
図4(B)と(C)は、可変画像のリストデータのプレースホルダ情報の具体例を説明する図である。
図4(B)は、可変画像リストデータのPH1に5ページ分に相当する5列のプレースホルダ情報(PH1a~PH1e)を配置した状態を示す。
Page411の値が「1」である行は行413であり、PH1aからPH1eの5つのプレースホルダ情報が記載されている。
図4(C)~(G)は、PH1a~PH1eのプレースホルダ情報を示している。ここで各プレースホルダのサイズは、横40、縦10である。各プレースホルダ情報には、図3(C)と同様に、プレースホルダの位置及び範囲を示すBoxの値、ObjectTypeの値、Columnの値を含んでいる。更に、各プレースホルダが印刷されているページを示すPageの値を含む。図4(C)~(G)のプレースホルダ情報1aから1eでは、Boxの値が用紙400上の各プレースホルダの位置及び範囲で表されている。即ち、図4(C)では、プレースホルダの領域は、左上の座標(x,y)が(20,100)で、横方向の長さが40で縦方向の長さが10の領域であることを示している。またPageの値は、1ページ目の用紙に印刷されていることを示す値、即ち、1となっている。
画像検査ユニット103は、スキャナ217で、図4(A)のテストプリントを読み取る。そして、図4(B)と(C)のプレースホルダ情報を参照することで、VDPデータの各ページの可変画像データに該当するリファレンス画像を生成できる。
実施形態に係る検査システムでは、VDPデータに含まれる固定画像を印刷した用紙(記録媒体)を読み取って、固定画像のリファレンス画像(第1正解画像)を取得する。またVDPデータに含まれる、各ページごとに異なる可変画像に対しては、それら可変画像データの一覧を印刷し、その一覧が印刷された用紙を読み取って、各ページの可変画像に対応するリファレンス画像(第2正解画像)を取得する。そして、各ページの印刷画像の検査時には、各ページの固定画像部分は第1正解画像と比較して検査する。一方、各ページの可変画像部分は、そのページに対応する第2正解画像と比較して検査する。以下、詳しく説明する。
図2は、本実施形態に係る画像形成ユニット及び画像検査ユニットの構成を説明するブロック図である。
画像形成ユニット102は、LAN制御部203、RIP処理部204、操作部205、画像形成制御部206、メモリ部207、印刷画像処理部208、機構プロセス制御部209、画像形成部(不図示)を有する。画像形成制御部206は、上記各制御部および処理部などを統括して制御する。
LAN制御部203は、LAN105を介して入力された画像データ(例えばPDLデータ)を受信する。また画像形成装置101に記憶されている画像データや装置情報等をLAN105を介して送信する。RIP処理部204は、LAN制御部203が受信したPDLデータを解読して印刷用の画像データに展開する。操作部205は、ユーザが各種の操作を行うための操作パネル及び操作情報を表示するための表示部を備える。印刷画像処理部208は、画像形成ユニット102が有する不図示の画像形成部が画像を記録媒体上に印刷するための印刷データを生成する。メモリ部207は、LAN105を介して受信したPDLデータ及び印刷データなどを格納するデータメモリ、制御プログラムを格納するプログラムメモリを兼ね備えている。不図示の画像形成部は、印刷画像処理部208で生成された印刷データに基づいて、例えば電子写真プロセスによって画像を記録媒体に印刷する。そして、その画像が印刷された記録媒体(印刷物)を画像検査ユニット103へ搬送する。機構プロセス制御部209は、記録媒体に画像を印刷する際に、画像形成装置101全体の動作を制御する。即ち、機構プロセス制御部209は、画像印刷ユニット102での印刷処理、画像検査ユニット103での画像検査処理、フィニッシングユニット104への排紙処理において、記録紙上への印刷制御、記録紙の搬送制御等を行う。
LAN制御部203が図3(A)に示すようなVDPデータを受信した場合、VDPデータを構成する固定画像データと可変画像データと併せて、図3(B)と(C)に示すようなオブジェクトごとの位置や範囲を示す情報も受信される。そして、これらはメモリ部207に格納される。画像形成制御部206は、図3(B)と(C)のようなプレースホルダ情報が存在する場合、可変画像データから該当するオブジェクトを読み出す。そして、それをRIP処理部204で画像データに展開して、それを固定画像データと合成することで1ページ分の画像データを生成する。
画像検査ユニット103は、検査操作部211、メモリ部212、リファレンス画像処理部213、表示部214、検査制御部216、スキャナ217、スキャン画像処理部218、画像比較判定部220を有する。更に、スキャン画像格納部221、リファレンス画像格納部222を有する。検査制御部216は、上記の各制御部及び処理部などを統括して制御する。但し、スキャナ217については、画像形成ユニット102の機構プロセス制御部209が、その動作を制御する。
図1(B)は、実施形態に係る検査制御部216のハードウェア構成を説明するブロック図である。
CPU110は、ROM111からRAM112に展開されたプログラムを実行して、検査制御部216が担当する処理を実行する。ROM111はCPU110により実行されるプログラムや各種データなどを記憶している。入出力インタフェース(I/O・I/F)113は、検査操作部211や表示部214等と接続し、それらとCPU110との間のデータなどのやり取りを制御する。RAM112はCPU110の処理の実行時に各種データを記憶するワークエリアを提供している。またRAM112は、メモリ部212としての機能を有している。更にRAM112には拡張メモリ114を接続して、スキャン画像格納部221、リファレンス画像格納部222として機能させても良い。或いはHDDやSDメモリ等を、直接バス115に接続して、スキャン画像格納部221、リファレンス画像格納部222として機能させても良い。
検査操作部211は、ユーザが画像検査に関わる各種の操作を行う操作パネルを備える。メモリ部212は、画像検査ユニット103で行う各種処理のプログラムを格納している。このメモリ部212には、後述のリファレンス画像データの登録処理において、固定画像データや可変画像のリストデータのテストプリント時に使用する、図3(B)及び(C)、図4(B)及び(C)のプレースホルダ情報も格納されている。
リファレンス画像処理部213は、画像の検査を行う際に印刷データを比較用のリファレンスとするための画像処理を行う。具体的には、印刷データを2値画像データから多値画像データへ変換するデスクリーン処理や階調補正や解像度変換などを行う。表示部214は、画像検査の検査結果に関してユーザに対する表示を行う。画像検査の検査結果の表示例については、図8を参照して後述する。
スキャナ217は、画像検査ユニット103において、記録紙上に印刷された印刷物をスキャンして読み取りを行う。実施形態では、この検査用のスキャナ217は、読み取り用の光源とラインセンサを備えたイメージスキャナであり、記録媒体面を走査して画像を読み取る。またスキャナ217のラインセンサの読み取り解像度は600dpiであるものとする。記録媒体の画像の読み取りについては、図6を参照して後述する。
スキャン画像処理部218は、スキャナ217で読み取りを行って得られたスキャン画像に対し、画像比較判定部220で検査するための画像処理を行う。具体的には、解像度変換処理やスキャナ特性の補正処理などを行う。
画像比較判定部220は、リファレンスである印刷画像とその比較対象となる印刷物のスキャン画像とを比較し、印刷結果に問題がないか判定を行う。画像の比較処理については、図8を参照して後述する。
スキャン画像格納部221は、画像比較判定部220おける判定の際に、スキャン画像処理部218で処理されたスキャン画像データを格納する。リファレンス画像格納部222は、画像形成ユニット102から受信され、リファレンス画像処理部213で画像処理されたリファレンス画像データを格納する。
以上説明した画像形成制御部206と検査制御部216は、通信路223によって接続されている。このように通信路223を介して通信することで、画像形成制御部206は検査制御部216との間で、リファレンス画像、画像形成制御部206で設定された印刷設定情報、検査制御部216で設定された検査設定情報の送受信行うことができる。
尚、実施形態では、画像形成制御部206と検査制御部216の間で専用線を用いて接続する形態を図示したが、本発明はこれに限ったものではない。例えば画像検査ユニット103内に検査制御部216と接続する形でLAN制御部(不図示)を持たせ、画像形成ユニット102内のLAN制御部203を介し、一般のLAN回線を用いて画像形成制御部206と検査制御部216を接続しても良い。また本実施形態では、画像形成制御部206と検査制御部216とを1対1で接続する形態を図示したが、1つ以上の画像形成制御部206に対して1つ以上の検査制御部216を接続してもよい。
次に、実施形態に係る画像検査について、各種の制御を説明する。
画像形成装置101は、VDPデータを印刷した印刷物について、画像検査ユニット103で画像検査を行うにあたり、予め画像形成ユニット102でテストプリントを行って、印刷物と画像比較を行うためのリファレンス画像を生成する。
いまVDPデータに固定画像データと可変画像データとが含まれる場合、固定画像データは画像形成ユニット102が固定画像データを印刷し、印刷物を画像検査ユニット103が備えるスキャナ217で読み取ることで、固定画像データのリファレンス画像を生成する。
一方、可変画像データについては、各ページのプレースホルダのみを抽出して、用紙上になるべく小さな領域で可変画像を配置できるようレイアウトした画像データを可変画像のリストとして印刷する。そして、この印刷した可変画像のリストを画像検査ユニット103が備えるスキャナ217で読み取ることで、複数ページ分の可変画像データのリファレンス画像データを生成する。
まず、画像検査の開始前に行うリファレンス画像データの登録処理について、画像検査ユニット103の動作を図5のフローチャートを参照して説明する。
図5は、実施形態に係る画像検査ユニット103によるリファレンス画像データの登録処理を説明するフローチャートである。尚、このフローチャートで示す処理は、検査制御部216のCPU110がRAM112に展開されたプログラムを実行することにより達成される。
まずS501でCPU110は、画像形成制御部206に対し、画像形成制御部206が受信したVDPデータに含まれる固定画像データと可変画像データのうち、固定画像データを記録媒体にテストプリントするように要求する。次にS502に進みCPU110は、機構プロセス制御部209に指示して、テストプリントされた印刷物をスキャナ217により読み取るように指示し、その印刷物を読み取って得られたスキャン画像データを取得する。ここでは、画像形成ユニット102の機構プロセス制御部209がスキャナ217の動作を制御しているために機構プロセス制御部209に指示しているが、CPU110がスキャナ217を制御するようにしても良い。
図6は、実施形態に係る画像検査ユニット103における画像の読取りを説明する図である。
記録媒体(シート)601には、画像が印刷されており、搬送ベルト602に載置されて搬送される。スキャナ217は、その記録媒体601に印刷された画像を読み取る。このスキャナ217は、スキャン光源604及びスキャンセンサ605を有している。
図6に示す通り、画像が印刷された記録媒体601は搬送ベルト602により搬送される際に、スキャナ217によりスキャンされて、そこに印刷されている画像が読み取られる。
このとき検査制御部216は、機構プロセス制御部209を介してスキャナ217を制御してスキャン光源604を発光させ、スキャンセンサ605による読み取りにより得られた画像データを取得する。更に検査制御部216は、スキャン画像処理部218により、その画像データを処理してスキャン画像データを取得する。こうして取得したスキャン画像データに対して、スキャン画像処理部218を制御して、スキャン画像データに対する処理を行う。
尚、実施形態では、スキャナ217のスキャンセンサ605の読み取り解像度は600dpiであるとする。従って、画像スキャン時の主走査方向の解像度は600dpiとなる。またスキャン画像処理部218は、記録媒体601がスキャンされて読み取りされる際の搬送方向の解像度、即ち、副走査方向の解像度も同じく600dpiになるようにスキャン画像データの処理を行うものとする。
また実施形態では、スキャン画像処理部218は、記録媒体601の搬送における記録媒体の斜行や位置ずれによりスキャン画像に機構的なずれ、歪みが生じた場合でも、基準位置にスキャン画像データを補正するものとする。
次にS503に進みCPU110は、テストプリントの結果が、ユーザが所望した品質であるか否かを検査操作部211を介して入力するように要求し、その要求に応じてユーザが検査操作部211から入力した結果を取得する。そしてS504に進みCPU110は、S503で取得したテストプリントの結果が「OK」か「NG」かを判定する。ここで「OK」であればS506に進むが、「NG」であればS505に進み、画像形成制御部206に対して、設定変更して再びテストプリントを行うように指示してS501へ移行する。S506では、S502で取得した、スキャン画像処理が施されたスキャン画像データを固定画像データに対するリファレンスデータとして、リファレンス画像格納部222に格納してS507に進む。
以上説明した処理により、VDPデータに含まれる固定画像のリファレンス画像(正解画像)を取得してリファレンス画像格納部222に格納することができる。
次にS507でCPU110は、画像形成制御部206に対し、画像形成制御部206が受信したVDPデータより生成した図4(A)に示すような可変画像のリストデータに基づいて記録媒体上にテストプリントを要求する。以下、S508~S511については、S502~S505と同様の処理を行い、S510でそのテストプリントされた用紙のプリント結果が「OK」であればS512に進む。S512でCPU110は、スキャン画像処理が施された、可変画像のリストのスキャン画像データから、メモリ部212に格納された、可変画像のリストデータのプレースホルダ情報を参照して、VDPデータの各ページの可変画像データを抽出する。そしてその抽出した可変画像データを、ページ番号に対応付けてリファレンス画像格納部222に格納する。
例えば、図4(A)では、5ページ分の可変画像データの一覧が印刷されている。図4(B)は、図4(A)のテストプリントの1ページ(Page=1)に含まれるプレースホルダ情報PH1a~PH1eを示している。図4(C)~(G)は、図4(B)のプレースホルダ情報PH1a~PH1eが参照する、プレースホルダ情報PH1a~PH1eの詳細を示す図である。ここで、5ページの内の1ページ目の可変画像データは、図4(C)が示す領域(Box)の文字列402に対応するリファレンス画像データとなる。また2ページ目の可変画像データは、図4(D)が示す領域の文字列403に対応するリファレンス画像データとなる。以下同様に、3ページ目の可変画像データは、文字列404に対応するリファレンス画像データ、4ページ目の可変画像データは、文字列405に対応するリファレンス画像データ、5ページ目の可変画像データは、文字列406に対応するリファレンス画像データとなる。これらリファレンス画像データは、各ページの可変画像データに対するリファレンス画像としてリファレンス画像格納部222に格納される。
図9は、実施形態に係る画像検査ユニット103による、可変画像データを含むVDPデータの印刷物の検査処理を説明するフローチャートである。尚、このフローチャートで示す処理は、検査制御部216のCPU110がRAM112に展開されたプログラムを実行することにより達成される。
まずS901でCPU110は、検査対象のページ数をカウントするカウンタnに1をセットする。このカウンタnは、RAM112に設けられている。次にS902に進みCPU110は、画像形成制御部206に指示して、可変画像データを含むVDPデータの印刷物の印刷結果をスキャナ217により読み取らせてスキャン画像データとして取得する。次にS903に進みCPU110は、その取得した印刷結果のスキャン画像データに対して、スキャン画像処理部218を制御してスキャン画像処理を行う。この画像処理は前述したように、例えば、解像度変換処理やスキャナ特性の補正処理などを行う。そしてS904に進みCPU110は、その画像処理したスキャン画像データをスキャン画像格納部221に格納する。
次にS905に進みCPU110は、正解画像との比較判定を行うための処理を開始し、ここではまず比較する画像の領域を特定する。ここでは、1ページ内で比較する画像領域が、固定画像データであるか、可変画像データであるかを、メモリ部212に格納された各ページのプレースホルダ情報から判別して特定する。次にS906に進みCPU110は、比較する画像領域が可変画像の領域かどうか判定し、そうであればS908に進み、そうでないときはS907に進む。S907では、比較する画像領域が固定画像の領域である場合であるため、CPU110は、前述のS506で格納した固定画像データのリファレンス画像データと、S904でスキャン画像格納部221に格納したスキャン画像データの固定画像データを画像比較判定部220に転送する。これによりS909で固定画像の比較が行われる。
一方、比較する画像領域が可変画像の場合はS908で、CPU110は、S512で格納した、nページ対応する可変画像データのリファレンス画像データと、S904でスキャン画像格納部221に格納した、nページに番号に対応する可変画像データとを画像比較判定部220に転送する。これによりS909でnページの可変画像の比較が行われる。このように、印刷された画像の検査を行う場合は、そのページの画像検査は画像検査ユニット103がリファレンス画像データとスキャン画像データの両方を取得することにより開始されることとなる。
以下、実施形態に係る画像検査ユニット103による画像の比較判定について、詳細に説明する。
画像検査ユニット103は、上記で述べた通り、リファレンス画像処理部213、スキャン画像処理部218でそれぞれ解像度変換を行い、解像度を一致させたリファレンス画像データ(正解画像)とスキャン画像データとをビットマップでマッチングするかどうか判定する。ここでは例えば、リファレンス画像データとスキャン画像データを5×5画素ブロックに分割し、それぞれの画素ブロック内で、画素毎にRGBもしくはCMYKでの濃度比較を行う。ここでは、RGBで比較するか、CMYKで比較するかは、画像に応じて設定変更が可能であるとし、例えばカラー画像データの場合にはRGBで比較し、白黒画像データの場合にはCMYK(Kのみ)での比較するものとする。
図7は、5×5画素ブロックごとの画像比較の一例を説明する図である。
図7(A)はリファレンス画像データ701を示し、図7(B)はスキャン画像データ702を表しており、ともに白黒画像の一部を表している。ここで濃度データは、0~255の多値データとなっており、
比較値=[スキャン画像データの濃度値][リファレンス画像データの濃度値]
により算出した比較値の絶対値と、予め設定した許容濃度差を比較して、
(比較値の絶対値)<(許容濃度差)
である場合には、その画素の判定結果をOKとし、それ以外の場合にはNGとする。
比較値=[スキャン画像データの濃度値][リファレンス画像データの濃度値]
により算出した比較値の絶対値と、予め設定した許容濃度差を比較して、
(比較値の絶対値)<(許容濃度差)
である場合には、その画素の判定結果をOKとし、それ以外の場合にはNGとする。
図7では、許容濃度差が「40」(所定値)に設定されていて、画素703の濃度値が255、画素704の画像濃度が0であるとすると、
比較値 =|0-255|=255
となる。従って、この場合は、許容濃度差(「40」)よりも大きいため、その画素704はNGと判定される。
比較値 =|0-255|=255
となる。従って、この場合は、許容濃度差(「40」)よりも大きいため、その画素704はNGと判定される。
このように5×5画素の画素ブロック内で、各画素に対して、このような判定処理を繰り返して、画素ブロック単位でOKとなった画素の割合(判定率)を求める。この画素ブロック単位での判定率と、所望の方法で設定された判定率の閾値とを比較する。例えばOKと判定する閾値が80%で指定されている場合に、例えば図7のようにブロック内のNGと判定された画素が1画素であった場合には、判定率は、19/20=0.95=95%となり、判定閾値80%よりも大きい。従って、この場合は、この画素ブロックの比較判定結果はOKとなる。
こうして、検品判定処理を固定画像或いは可変画像の全面で行い、全面で、全てのブロックで判定がOKとなった場合には、当該用紙の印刷はOKと判定され、1ブロックでもNGがある場合にはNGと判定される。
尚、上記の説明で明らかな様に、画像データの比較は5×5画像ブロックの単位で画素ごとに行われるため、比較時の画像データの解像度が高いほど比較する画素数が多くなる。このため、比較の繰り返し返しの回数が多くなって、画像の比較に要する時間が長くなることになる。
こうしてS906からS909で、画像領域ごとの画像比較を、VDPデータの全ページの全領域に対して行う。こうしてS910で、nページの印刷画像の全領域の画像の比較判定が完了するとS911に進みCPU110は、画像比較判定部220により得られた、その記録媒体の比較判定の結果(OK又はNG)を画像形成制御部206に通知する。そしてS912に進みCPU110は、その画像検査の結果を表示部214に表示するために結果の判断を行う。ここで比較判定の結果がOKの場合はS913に進みCPU110は、画像検査の結果がOKである旨を表示部214に表示してS915に進む。一方、比較判定の結果がNGの場合はS914に進みCPU110は、画像検査の結果がNGである旨を表示部214に表示してS915に進む。
図8(A)は、画像検査がOKである場合にS913で表示部214に表示される画面例を示す図である。
メッセージ801は、検査の結果がOKであることを示している。また画像802は、S903でスキャン画像格納部221に格納されたスキャン画像を表示している。ユーザが、この結果を確認して確認ボタン803を押下することで、この表示が消去される。
図8(B)は、画像検査がNGである場合にS914で表示部214に表示される画面例を示す図である。
メッセージ810は、検査の結果がNGであることを示している。また、画像802は、S903でスキャン画像格納部221に格納されたスキャン画像を表示している。ここでは、S908の画像比較において、スキャン画像データに汚れ(黒点)があったため比較判定がNGとなった例を示している。拡大図811は、比較時に判定NGとなった原因となった箇所を示すために、その原因となった画素ブロックの周辺を拡大して示している。また黒点812は、判定NGとなった原因である、印刷不良により発生した汚れ(黒点)を示している。ユーザが、このNGの結果を確認して確認ボタン803を押下することで、この表示が消去される。
そしてS915でCPU110は、カウンタnを+1してS916に進む。S916でCPU110は、カウンタnの値が全体のページ数Nを超えたかどうか判定し、超えていないときはS902に進んで、前述の処理を実行する。こうして全てのページ数に対応する印刷物の検査を終了すると、この処理を終了する。
以上説明した様にして、画像検査ユニット103による画像検査が行われる。
上記説明では、図5において、リファレンス画像データとして、固定画像データ用と可変画像データ用を個別に格納し、図9では、比較する領域に応じて、どちらのリファレンス画像データを使用するか判定して比較する例で説明した。
これに対して、図5の可変画像データ用のリファレンス画像データを、固定画像データ用のリファレンス画像データの該当するプレースホルダの位置及び範囲に合成することで、1ページ分のリファレンス画像データを生成しても良い。その場合、図9での画像の比較は各ページで行うこととなり、S904のような比較する対象領域の特定は不要となる。
また図4(A)の可変画像リストデータは、VDPデータ上の可変画像データ(図3の302)と同じ範囲のままレイアウトした場合について説明した。
例えば、可変画像データの文字のフォントが大きく、1ページ上で可変画像データのレイアウトが困難な場合(例えば、1ページに1つの可変画像しか印刷できない場合)、可変画像リストデータが大量に生成されて画像検査のための処理時間が長くなる。
また或いはVDPデータのページが大部数あり、可変画像データが大量に存在し、可変画像リストデータが何ページにも亘る場合も、可変画像リストデータが大量に生成されて画像の検査のための処理時間が長くなる。
そこで、可変画像リストデータの作成時に、画像形成制御部206により、可変画像データの解像度を縮小してレイアウトすることも可能とする。その場合、画像の比較検査時に、画像検査ユニット103のリファレンス画像処理部213で、可変画像データを拡大することで、画像比較する際に適したリファレンス画像データを生成できる。
また図4(A)の可変画像リストデータは、可変画像データの種別がTEXT(テキスト)の場合について説明した。しかし本発明はこれに限らず、例えば可変画像データの種別(属性)がIMAGE(画像)の場合も、画像形成制御部206が可変画像リストデータを作成するときに、メモリ部207に格納された可変画像データを読み取り、TEXTの場合と同様にレイアウトすることで作成できる。また画像データのサイズが大きい場合、先に記載した方法と同様に解像度変換することにより対応できる。
また、VDPデータに可変画像データが複数含まれている場合、可変画像リストデータに、それぞれの可変画像データをレイアウトしても良い。例えば、図4(A)では、402~406までの列の右側余白に、並べてレイアウトしても良い。要は、プレースホルダ情報として、同じページに追加で記載されていれば良いものとする。
また或いは、複数の可変画像リストデータが個別に、別の用紙に生成されても良い。その場合は、図5において、可変画像データのリファレンス画像データが複数生成される。また図9で参照する可変画像データのリファレンス画像データが、比較領域ごとに読み出されて比較されることになる。
また実施形態では、固定画像データや可変画像データの位置及び配置の情報として、プレースホルダ情報を示した。しかし、画像形成装置がそれぞれを意図及び配置を検出して、可変画像データを抽出してレイアウトして、少ない部数でテストプリントが行えれば良く、プレースホルダ情報の内容や構成については制約されないものとする。
また実施形態では、可変画像リストデータを画像形成装置101で生成するようにしたが、クライアントPC107及び108で、VDPデータとは別に生成されて、転送されても良い。その場合、図4で示した可変画像リストデータのプレースホルダ情報がクライアントPC107及び108から転送され、画像形成装置101は、それをリファレンス画像データの生成に使用できるものとする。
また固定画像データ及び可変画像リストデータを印刷する用紙は、VDPデータを最終的に印刷する用紙と同一のものであり、図9で画像を比較する際に、用紙特有の濃度条件に影響を及ぼさないものとする。ただし、用紙サイズは大きくても良いものとする。例えば、可変画像リストデータを印刷する用紙を大きなサイズにすることで、より多くの可変画像データをレイアウトしてリファレンス画像データを生成することができるようにしても良い。
またS512において、VDPデータの各ページの可変画像データを、可変画像リストデータのプレースホルダ情報を参照することで生成するとした。しかし、S512では各ページの可変画像データを生成せずに、可変画像リストデータの402~406までのスキャン画像データを格納しておく。そしてS909で、比較するページに対応して、読み出す可変画像リストデータを、402から406のいずれかに変更しても良い。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
101…画像形成装置、102…画像形成ユニット、103…画像検査ユニット、104…フィニッシングユニット、110…CPU、111…ROM、112…RAM、206…画像形成制御部、213…リファレンス画像処理部、216…検査制御部、220…画像比較判定部、217…スキャナ
Claims (11)
- 画像形成装置で印刷された印刷物を検査する検査装置であって、
複数のページに亘り同一の画像を印刷する固定画像データと、複数のページのそれぞれで異なる画像を印刷する可変画像データとを含む画像データに基づいて、前記画像形成装置に前記固定画像データを印刷させる第1印刷制御手段と、
前記画像データに基づいて、前記複数のページの可変画像データの一覧を前記画像形成装置に印刷させる第2印刷制御手段と、
前記第1印刷制御手段により前記固定画像データが印刷された印刷物を読み取って前記固定画像データの第1リファレンス画像を取得する第1取得手段と、
前記第2印刷制御手段により前記複数のページの可変画像データの一覧が印刷された印刷物を読み取って、各ページに対応する前記可変画像データの第2リファレンス画像を取得する第2取得手段と、
前記第1リファレンス画像と前記第2リファレンス画像を格納する格納手段と、
前記画像データに基づいて印刷された印刷物を読み取って得られたスキャン画像データに含まれる前記固定画像データと前記格納手段に格納された前記第1リファレンス画像とを比較し、前記スキャン画像データに含まれる前記可変画像データと前記格納手段に格納された、当該印刷物のページに対応する前記第2リファレンス画像とを比較する比較手段と、
を有することを特徴とする検査装置。 - 前記比較手段は、比較するスキャン画像データのそれぞれを、複数の画素からなるブロックに分割し、当該ブロックの単位で各画素の濃度を比較し、
前記各画素の濃度の差が所定値よりも大きい画素の割合が閾値よりも大きいときに検査結果がNGと判定する判定手段を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の検査装置。 - 前記判定手段による判定結果を出力する出力手段を、更に有することを特徴とする請求項2に記載の検査装置。
- 前記出力手段は、前記判定手段による判定結果がNGの場合、前記画像データと、前記NGの原因となった画像の箇所を示す画像とを表示することを特徴とする請求項3に記載の検査装置。
- 前記可変画像データは、前記可変画像データが印刷される領域、前記可変画像データの種別を示す情報を少なくとも含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の検査装置。
- 前記可変画像データの種別がテキストである場合、前記可変画像データは更に、文字のサイズ及びフォントに関する情報を含むことを特徴とする請求項5に記載の検査装置。
- スキャナを更に有し、
前記第1取得手段は、前記固定画像データが印刷された印刷物を前記スキャナで読み取って取得し、前記第2取得手段は、前記複数のページの可変画像データの一覧が印刷された印刷物を前記スキャナで読み取って取得することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の検査装置。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の検査装置を含む画像形成装置であって、
前記画像形成装置は、当該画像形成装置で印刷した印刷物を前記検査装置で検査することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の検査装置と、
ユーザにより入力された前記画像データに基づいて画像を形成する画像形成装置と、を有し、
前記検査装置は、前記画像形成装置で印刷された印刷物を受け取って検査することを特徴とする検査システム。 - 画像形成装置で印刷された印刷物を検査する検査装置を制御する制御方法であって、
複数のページに亘り同一の画像を印刷する固定画像データと、複数のページのそれぞれで異なる画像を印刷する可変画像データとを含む画像データに基づいて、前記画像形成装置に前記固定画像データを印刷させる第1印刷制御工程と、
前記画像データに基づいて、前記複数のページの可変画像データの一覧を前記画像形成装置に印刷させる第2印刷制御工程と、
前記第1印刷制御工程で前記固定画像データが印刷された印刷物を読み取って前記固定画像データの第1リファレンス画像を取得する第1取得工程と、
前記第2印刷制御工程で前記複数のページの可変画像データの一覧が印刷された印刷物を読み取って、各ページに対応する前記可変画像データの第2リファレンス画像を取得する第2取得工程と、
前記第1リファレンス画像と前記第2リファレンス画像をメモリに格納する格納工程と、
前記画像データに基づいて印刷された印刷物を読み取って得られたスキャン画像データに含まれる前記固定画像データと前記メモリに格納された前記第1リファレンス画像とを比較し、前記スキャン画像データに含まれる前記可変画像データと前記メモリに格納された、当該印刷物のページに対応する前記第2リファレンス画像とを比較する比較工程と、
を有することを特徴とする制御方法。 - コンピュータに、請求項10に記載の制御方法の各工程のすべてを実行させるためのプログラム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20220116504A1 (en) * | 2020-10-13 | 2022-04-14 | Konica Minolta, Inc. | Image inspection apparatus, image inspection system, image inspection method, and image inspection program |
-
2021
- 2021-08-31 JP JP2021141648A patent/JP2023035051A/ja active Pending
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US20220116504A1 (en) * | 2020-10-13 | 2022-04-14 | Konica Minolta, Inc. | Image inspection apparatus, image inspection system, image inspection method, and image inspection program |
US11936819B2 (en) * | 2020-10-13 | 2024-03-19 | Konica Minolta, Inc. | Image inspection apparatus, system, method, and program product that combines a trial print and an area designated in a recording medium |
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