JP2023031615A - スピーカーおよび車両用ドア - Google Patents

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Abstract

【課題】スピーカーユニットから取付対象物への振動の伝達を低減する。【解決手段】スピーカー1は、振動板11を有するスピーカーユニット10と、スピーカーユニット10に固定され、振動板11の振動方向に平行な軸線AXまわりに沿う外周面F1を有する第1部材20と、取付対象物200に固定され、軸線AXまわりに沿って外周面F1との間に空間Sを形成する内周面F2を有する第2部材30と、空間Sに配置され、外周面F1および内周面F2の両方に接する弾性体41、42と、を備え、第1部材20は、弾性体41、42の変形を伴って、第2部材30に対して相対的に軸線AXに沿う方向に移動可能である。【選択図】図1

Description

本開示は、スピーカーおよび車両用ドアに関する。
例えば、特許文献1に記載のスピーカーでは、スピーカーユニットがスピーカーボックス内に装着されており、フェルト等で構成される緩衝材を介してスピーカーボックスが壁面材の表面に装着される。
特許2004-9924号公報
特許文献1に記載のスピーカーにおいて、緩衝材を介してスピーカーボックスを壁面材に対して安定的に支持するには、緩衝材をスピーカーボックスと壁面材との間に高圧縮状態で配置しなければならない。特許文献1に記載のスピーカーでは、緩衝材がスピーカーユニットの振動板の振動方向でスピーカーボックスと壁面材との間に挟まれるので、緩衝材が高圧縮状態であると、振動板の振動方向に沿うスピーカーユニットの振動を緩衝材により十分に吸収することができない。
以上の事情を考慮して、本開示のひとつの態様は、スピーカーユニットから取付対象物への振動の伝達を低減することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本開示の好適な態様に係るスピーカーは、振動板を有するスピーカーユニットと、前記スピーカーユニットに固定され、前記振動板の振動方向に平行な軸線まわりに沿う外周面を有する第1部材と、取付対象物に固定され、前記軸線まわりに沿って前記外周面との間に空間を形成する内周面を有する第2部材と、前記空間に配置され、前記外周面および前記内周面の両方に接する少なくとも1つの弾性体と、を備え、前記第1部材は、前記少なくとも1つの弾性体の変形を伴って、前記第2部材に対して相対的に前記軸線に沿う方向に移動可能である。
本開示の好適な態様に係る車両用ドアは、前述の態様のスピーカーと、前記取付対象物であるパネルと、を備える。
第1実施形態に係るスピーカーの断面図である。 第1実施形態に係るスピーカーの作用を説明するための図である。 第2実施形態に係るスピーカーの断面図である。 第3実施形態に係るスピーカーの断面図である。 車両用ドアの一例を示す分解斜視図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に記載する実施形態は、本開示の好適な具体例である。このため、本実施形態には、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかし、本開示の範囲は、以下の説明において特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
1.スピーカー
1-1.第1実施形態
図1は、第1実施形態に係るスピーカー1の断面図である。スピーカー1は、取付対象物200に取り付けられ、図示しないアンプ等の外部装置から入力される音声信号に基づく音声を放音する装置である。取付対象物200は、例えば、車両用ドアのインナーパネルである。図1に示す例では、取付対象物200が開口210を有しており、スピーカー1が開口210を塞ぐように配置される。スピーカー1は、取付対象物200にねじ留め等により固定される。なお、取付対象物200は、車両用ドアのインナーパネルに限定されず、例えば、車両用ドアのインナーパネル以外のパネルでもよいし、車両用ドア以外に用いられるパネルであってもよい。
図1に示すように、スピーカー1は、スピーカーユニット10と第1部材20と第2部材30と弾性体41、42とクッション材51、52と封止部材60とを備える。
スピーカー1の各部の概略を説明すると、スピーカーユニット10は、第1部材20、弾性体41、42および第2部材30をこの順で介して取付対象物200に支持される。第1部材20は、弾性体41、42の変形を伴って、第2部材30に対して相対的に軸線AXに沿う方向に移動可能である。すなわち、弾性体41、42の変形を伴って、第1部材20と第2部材30との軸線AXに沿う方向での相対的な位置が変化し得る。第2部材30は、この相対的な位置の変化を所定範囲内に規制する。クッション材51、52は、この規制時の衝撃を低減する。封止部材60は、第1部材20と第2部材30とにわたり配置されており、第1部材20と第2部材30との間の隙間を封止する。
以下、スピーカー1の各部を順に詳細に説明する。なお、以下では、スピーカーユニット10の中心軸が軸線AXであり、軸線AXに沿う一方向がX1方向であり、X1方向とは反対方向がX2方向である。また、以下では、軸線AXを中心とする仮想円に沿う一方向またはその反対方向を周方向といい、軸線AXに直交して軸線AXから遠ざかる方向またはその反対方向を径方向という場合がある。また、以下では、「第2部材30に対する第1部材20の軸線AXに沿う方向での相対的な移動」を単に「第1部材20の移動」という場合がある。
スピーカーユニット10は、図示しないアンプ等の外部装置からの電気的な音声信号を音に変換するダイナミック型のドライバーである。スピーカーユニット10は、振動板11とボイスコイル12と磁気回路13とフレーム14とダンパー15とを有する。
振動板11は、シート材で構成される振動体であり、振動により放音する。振動板11を構成するシート材は、例えば、樹脂材料を繊維基材に含浸させた状態で硬化または固化することにより得られる。樹脂材料としては、ポリエステル樹脂のほか、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、変性ゴム樹脂およびフェノール樹脂等が挙げられる。繊維基材としては、例えば、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、シリカ繊維、金属繊維、チタン酸カリウム繊維、ジルコニア繊維、ポリアクリレート繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、綿繊維、麻繊維およびセルロース繊維等が挙げられる。当該シート材の表面には、例えば、アルミニウム等の金属またはDLC(Diamond-like Carbon)等の無機材料で構成されるコーティング膜が設けられてもよい。
振動板11は、X1方向を向く面と、X2方向を向く面と、を有し、軸線AXに沿う方向に振動することにより放音する。このように、振動板11の振動方向は、軸線AXに平行である。振動板11のX1方向を向く面は、放音面である。図1に示す例では、振動板11は、コーン型である。なお、振動板11の形状は、図1に示す例に限定されず、例えば、ドーム型でもよい。
ボイスコイル12は、振動板11のX2方向を向く面に固定され、電気的な音声信号の入力により磁界を発生させる。ボイスコイル12は、ボビン12aとコイル12bとを有する。ボビン12aは、軸線AXを中心軸とする筒状をなす。ボビン12aのX1方向での一端は、振動板11のX2方向を向く面に接着剤等により接合される。コイル12bは、ボビン12aの外周に沿って周方向に巻かれた導線で構成される。コイル12bには、当該音声信号が入力される。このため、ボイスコイル12から当該音声信号に応じた磁界が発生する。
磁気回路13は、ボイスコイル12からの磁界に作用する磁界を発生させる構造体である。磁気回路13は、永久磁石13aとヨーク13bとを有する。永久磁石13aは、軸線AXを中心軸とする環状をなすフェライト磁石またはネオジム磁石等である。ヨーク13bは、軟磁性材料で構成されており、永久磁石13aからの磁束をボイスコイル12に導く。このため、磁気回路13からの磁界に対して音声信号によるボイスコイル12からの磁界が作用することにより、振動板11が当該音声信号に応じて振動する。
フレーム14は、振動板11および磁気回路13を支持する構造体である。フレーム14は、例えば、金属材料または樹脂材料で構成される。フレーム14には、振動板11および磁気回路13が接着剤等により接合される。なお、フレーム14の形状は、振動板11および磁気回路13を支持することができればよく、図1に示す形状に限定されず、任意である。
ダンパー15は、振動板11の振動を許容しつつ、フレーム14に対してボイスコイル12を支持する可撓性のシート材である。当該シート材は、例えば、同心円状の波形に成形されており、前述の振動板11と同様の材料で構成される。ダンパー15は、軸線AXに沿う方向にみて環状をなす。ダンパー15の内周縁は、振動板11に接着剤等により接合される。ダンパー15の外周縁は、フレーム14に接着剤等により接合される。なお、ダンパー15は、必要に応じて設けられ、省略されてもよい。
以上のスピーカーユニット10は、スピーカーユニット10から取付対象物200に向けて、第1部材20、弾性体41、42および第2部材30をこの順で介して取付対象物200に支持される。
第1部材20は、スピーカーユニット10に固定され、軸線AXまわりに沿う外周面F1を有する。図1に示す例では、第1部材20は、筒部21と板部22とを有する。
筒部21は、軸線AXを中心軸とし、外周面F1を有する筒状をなす。筒部21の内側には、スピーカーユニット10が配置される。外周面F1は、軸線AXに平行であり、軸線AXに沿う方向にみて円形をなす。筒部21のX1方向での端には、前述のフレーム14の外周縁が接続される。本実施形態では、筒部21は、フレーム14と一体で構成される。なお、筒部21の内周面の形状は、図1に示す例に限定されず、任意である。例えば、筒部21は、フレーム14との間の隙間を埋めるような形状をなしてもよい。軸線AXに沿う方向にみた外周面F1の形状は、円形に限定されず、例えば、四角形または五角形等の多角形でもよいし、楕円形でもよい。
板部22は、筒部21のX2方向での端から軸線AXに向かって延びる板状をなす。板部22には、開口22aが設けられる。開口22aには、磁気回路13が配置される。なお、板部22は、必要に応じて設けられ、省略されてもよい。
第2部材30は、取付対象物200に固定され、外周面F1との間に空間Sを形成する内周面F2を有する。図1に示す例では、第2部材30は、筒部31とストッパー32、33とフランジ34とを有する。
筒部31は、内周面F2を有する筒状をなす。筒部31の内側には、第1部材20が配置される。このため、外周面F1と内周面F2との間には、軸線AXまわりに沿う環状または筒状をなす空間Sが形成される。内周面F2は、軸線AXに平行であり、軸線AXに沿う方向にみて円形をなす。内周面F2の直径は、外周面F1の直径よりも大きい。内周面F2の軸線AXに沿う方向での長さは、外周面F1の軸線AXに沿う方向での長さよりも長い。ここで、筒部31の両端のうち、X1方向での端には、ストッパー32が接続され、X2方向での端には、ストッパー33が接続される。なお、筒部31の外周面の形状は、図1に示す例に限定されず、任意である。軸線AXに沿う方向にみた内周面F2の形状は、軸線AXに沿う方向にみた外周面F1と相似形であればよく、円形に限定されず、例えば、四角形または五角形等の多角形でもよいし、楕円形でもよい。
ストッパー32は、筒部31のX1方向での端から軸線AXに向かって延びる板状をなす。ストッパー32には、開口32aが設けられる。図1に示す例では、スピーカーユニット10からの音が開口32aを介して放出される。ストッパー33は、筒部31のX2方向での端から軸線AXに向かって延びる板状をなす。ストッパー33には、開口33aが設けられる。図1に示す例では、磁気回路13が開口33aに配置される。
このように、ストッパー32が第1部材20に対してX1方向に位置するとともに、ストッパー33が第1部材20に対してX2方向に位置する。そのうえ、開口32a、33aのそれぞれの内径は、第1部材20の外径よりも小さい。したがって、ストッパー32、33のそれぞれは、軸線AXに沿う方向にみて第1部材20に重なる。このため、第2部材30に対する第1部材20の軸線AXに沿う方向での移動がストッパー32、33により所定範囲内に規制される。なお、ストッパー32、33の形状は、軸線AXに沿う方向にみて第1部材20に重なる形状であればよく、図1に示す例に限定されない。例えば、ストッパー32、33は、筒部31の周方向での一部に設けられてもよい。また、図1に示す例では、ストッパー32、33が筒部31と一体で構成されるが、ストッパー32、33が筒部31に対して接着剤等により接合されてもよい。
フランジ34は、筒部31の外周面から径方向での外方に延びる板状をなす。フランジ34は、ねじ留め等により取付対象物200に固定される。なお、フランジ34は、必要に応じて設けられ、省略されてもよい。
弾性体41、42は、空間Sに配置され、外周面F1および内周面F2の両方に接する弾性部材である。図1に示す例では、弾性体41、42のぞれぞれは、Oリングである。より具体的には、弾性体41、42のそれぞれは、円環状をなす。弾性体41、42のそれぞれの横断面形状は、円形である。弾性体41、42のそれぞれの構成材料としては、例えば、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(H-NBR)、アクリルゴム(ACM)またはフッ素ゴム(FKM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等のゴム材料またはエラストマー材料が挙げられる。
クッション材51、52は、衝撃吸収性を有する部材である。クッション材51、52のそれぞれは、例えば、樹脂材料、ゴム材料またはエラストマー材料で構成される発泡体である。クッション材51がストッパー32と第1部材20との間に配置され、クッション材52がストッパー33と第1部材20との間に配置される。図1に示す例では、クッション材51がストッパー32に接着剤等により固定され、クッション材52がストッパー33に接着剤等により固定される。
なお、クッション材51、52のそれぞれは、軸線AXまわりに沿う環状をなしてもよいし、軸線AXまわりに間欠的に配置される複数のクッション材で構成されてもよい。また、クッション材51は、第1部材20のX1方向での端に固定されてもよい。同様に、クッション材52は、第1部材20のX2方向での端に固定されてもよい。また、クッション材51、52は、第1部材20または第2部材30と一体で構成されてもよい。
封止部材60は、第1部材20および第2部材30のそれぞれに固定され、第1部材20と第2部材30との間の隙間を塞ぐ。封止部材60は、可撓性を有する膜状またはシート状の部材であり、例えば、樹脂材料、ゴム材料またはエラストマー材料で構成される。封止部材60は、軸線AXに沿う方向にみて環状をなす。封止部材60の内周縁は、第1部材20の板部22に接着剤等により接合される。封止部材60の外周縁は、第2部材30のストッパー33に接着剤等により接合される。なお、封止部材60は、必要に応じて設けられ、省略されてもよい。
以上の構成のスピーカー1では、第1部材20が第2部材30のストッパー32、33による規制を受けない所定範囲内で軸線AXに沿う方向に移動し得る。このため、振動板11の振動方向に沿うスピーカーユニット10の振動を弾性体41、42により効率的に吸収することができる。
そして、第1部材20が当該所定範囲を超えて軸線AXに沿う方向に移動しようとすると、その移動がストッパー32、33により規制される。このため、スピーカーユニット10が必要以上に軸線AXに沿う方向に移動することによる音質低下等の不具合が低減される。また、この規制時には、第1部材20がクッション材51、52に接触するので、当該規制による衝撃が低減される。
図2は、第1実施形態に係るスピーカー1の作用を説明するための図である。図2では、第1部材20が図1に示す初期状態からX1方向に移動した状態が示される。なお、以下の説明は、第1部材20が図1に示す初期状態からX2方向に移動した状態でも同様である。
第1部材20が第2部材30に対して相対的に軸線AXに沿う方向に移動する際、弾性体41、42の変形を伴う。この変形は、弾性変形である。このため、この弾性変形による復元力により、第1部材20は、第2部材30に対して相対的に軸線AXに沿う方向に移動した後、図1に示す初期状態に戻る。
ここで、弾性体41、42のそれぞれは、横断面でみて、前述のように円形をなすので、第1部材20の移動に伴って転がるように変位する。このため、第1部材20の移動に伴って弾性体41、42が変位せずに変形する構成に比べて、第1部材20を第2部材30に対して相対的に軸線AXに沿う方向に移動させやすい。
以上のスピーカー1は、前述のように、スピーカーユニット10と第1部材20と第2部材30と弾性体41、42とを備える。スピーカーユニット10は、振動板11を有する。第1部材20は、スピーカーユニット10に固定され、振動板11の振動方向に平行な軸線AXまわりに沿う外周面F1を有する。第2部材30は、取付対象物200に固定され、軸線AXまわりに沿って外周面F1との間に空間Sを形成する内周面F2を有する。弾性体41、42は、空間Sに配置され、外周面F1および内周面F2の両方に接する。第1部材20は、弾性体41、42の変形を伴って、第2部材30に対して相対的に軸線AXに沿う方向に移動可能である。
以上のスピーカー1では、弾性体41、42が第1部材20の外周面F1と第2部材30の内周面F2との間に介在する。このため、第1部材20が弾性体41、42を介して第2部材30に支持されることにより、スピーカーユニット10が取付対象物200に対して支持される。しかも、弾性体41、42が振動板11の振動方向に沿うスピーカーユニット10の振動を吸収する。このため、取付対象物200への当該振動の伝達を低減することができる。そのうえ、第1部材20が第2部材30に対して相対的に軸線AXに沿う方向に移動可能であるため、当該振動を弾性体41、42により効率的に吸収することができる。
前述のように、弾性体41、42のそれぞれは、環状をなす。このため、弾性体41、42を第1部材20の外周面F1と第2部材30の内周面F2との間に安定的に配置することができる。
また、前述のように、弾性体41、42のそれぞれの横断面形状は、円形である。このため、仮に弾性体41、42の横断面形状が角張った形状である構成に比べて、弾性体41、42の姿勢が変化しやすい。この結果、第2部材30に対して相対的に第1部材20を軸線AXに沿う方向に好適に移動させることができる。また、既存のOリングを弾性体41、42として用いることができる。このため、スピーカー1の低コスト化を図ることができる。
さらに、前述のように、弾性体41、42は、軸線AXに沿う方向に互いに間隔を隔てて並ぶ。このため、弾性体の数が1つである構成、例えば弾性体41、42の一方を省略した構成に比べて、弾性体41、42を介して第2部材30に対して第1部材20を安定的に支持することができる。
また、前述のように、スピーカーユニット10は、振動板11を支持するフレーム14を有する。第1部材20は、フレーム14に固定される。このため、第1部材20が磁気回路13に固定される構成に比べて、スピーカー1の重心が取付対象物200に近くなるので、弾性体41、42を介して第2部材30に対して第1部材20を安定的に支持することができる。また、本実施形態では、第1部材20がフレーム14と一体で構成される。このため、第2部材30がフレーム14と別体で構成される場合に比べて、スピーカー1の部品点数を少なくすることができる。
さらに、前述のように、スピーカー1は、ストッパー32、33を備える。ストッパー32、33は、第2部材30に対する第1部材20の軸線AXに沿う方向での相対的な移動を規制する。このため、振動板11の振動方向に沿う第2部材30に対する第1部材20の必要以上の移動を防止することができる。この結果、例えば、第2部材30からの第1部材20の離脱が防止される。本実施形態では、ストッパー32、33は、第2部材30と一体で構成される。このため、ストッパー32、33が第2部材30と別体で構成される場合に比べて、スピーカー1の部品点数を少なくすることができる。
ここで、前述のように、スピーカー1は、ストッパー32、33と第1部材20との間に配置されるクッション材51、52を備える。このため、第1部材20とストッパー32、33との接触による振動の発生を低減することができる。
また、前述のように、スピーカー1は、膜状の封止部材60を備える。封止部材60は、第1部材20および第2部材30のそれぞれに固定され、第1部材20と第2部材30との間の隙間を塞ぐ。このため、弾性体41、42により第1部材20と第2部材30との間の隙間を封止しなくても、振動板11の前面からの音の音質が振動板11の背面からの逆位相の音により低下することが防止される。
さらに、前述のように、弾性体41、42は、空間Sを全周にわたり封止する。このため、弾性体41、42とは別途の封止部材60を用いなくても、振動板11の前面からの音の音質が振動板11の背面からの逆位相の音により低下することが防止される。また、封止部材60を用いる場合には、振動板11の前面からの音の音質が振動板11の背面からの逆位相の音により低下することがより効果的に防止される。
また、前述のように、弾性体41、42は、空間Sの軸線AXに沿う方向での一部に配置される。このため、第1部材20の外周面F1と第2部材30の内周面F2との間に形成される空間Sの全域にわたり配置される弾性体に比べて、弾性体41、42が軸方向に変形しやすい。このため、取付対象物200に対してスピーカーユニット10を安定的に支持するように弾性体41、42の径方向での剛性を高めても、当該振動を弾性体41、42により効率的に吸収することができる。また、第1部材20の外周面F1と第2部材30の内周面F2との間に形成される空間Sの全域にわたり弾性体を配置する構成に比べて、弾性体41、42の軽量化、ひいてはスピーカー1の軽量化を図ることができる。
1-2.第2実施形態
以下、本開示の第2実施形態について説明する。以下に例示する形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図3は、第2実施形態に係るスピーカー1Aの断面図である。スピーカー1Aは、スピーカーユニット10および第1部材20に代えて、スピーカーユニット10Aおよび第1部材20Aを備える以外は、前述の第1実施形態のスピーカー1と同様に構成される。なお、図3では、第2部材30の形状および大きさ等が第1部材20Aの形状および大きさ等に応じて第1実施形態とは適宜に異なる。
スピーカーユニット10Aは、フレーム14に代えてフレーム14Aを備える以外は、前述の第1実施形態のスピーカーユニット10と同様に構成される。フレーム14Aは、第1部材20が接続されない以外は、フレーム14と同様に構成される。以上のスピーカーユニット10Aは、第1部材20A、弾性体41、42および第2部材30をこの順で介して取付対象物200に支持される。ここで、第2部材30のフランジ34には、孔34aが設けられており、振動板11の背面からの音は、孔34aおよび開口210を介して、取付対象物200に設けられる図示しない空間に放出される。また、封止部材60は、振動板11の背面からの音が正面側に回り込まないように、フレーム14Aとフランジ34との間を塞ぐ。
第1部材20Aは、スピーカーユニット10Aの磁気回路13に固定され、軸線AXまわりに沿う外周面F1を有する。図3に示す例では、第1部材20Aは、筒部23を有する。
筒部23は、第2部材30の筒部31の内側に配置されており、外周面F1を有する筒状をなす。筒部23の内側には、磁気回路13が配置される。筒部23の内周面は、磁気回路13の外周面に接着剤等により接合される。なお、筒部23の内周面の形状は、図3に示す例に限定されず、任意である。また、筒部23と磁気回路13との間には、スペーサー等の他の部材が介在してもよい。
以上の構成のスピーカー1Aでは、第1部材20Aが第2部材30のストッパー32、33による規制を受けない所定範囲内で軸線AXに沿う方向に移動し得る。このため、振動板11の振動方向に沿うスピーカーユニット10Aの振動を弾性体41、42により効率的に吸収することができる。
そして、第1部材20Aが当該所定範囲を超えて軸線AXに沿う方向に移動しようとすると、その移動がストッパー32、33により規制される。このため、スピーカーユニット10Aが必要以上に軸線AXに沿う方向に移動することによる音質低下等の不具合が低減される。また、この規制時には、第1部材20Aがクッション材51、52に接触するので、当該規制による衝撃が低減される。
以上の第2実施形態によっても、振動板11の振動方向に沿うスピーカーユニット10Aの振動を弾性体41、42により効率的に吸収することができる。本実施形態では、前述のように、第1部材20Aが磁気回路13の外周面を囲むように配置されるので、第1部材20Aの外径をフレーム14Aの外径と同程度かまたはそれよりも小さくすることができる。このため、第1部材20Aの小型化、ひいては、スピーカー1Aの小型化を図ることができる。別の捉え方をすれば、フレーム14Aの外径を第1部材20Aの外径よりも大きくすることができる。このため、取付対象物200の開口210よりも大径なスピーカーユニット10Aを用いることが可能である。
1-3.第3実施形態
以下、本開示の第3実施形態について説明する。以下に例示する形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態及び第2実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図4は、第3実施形態に係るスピーカー1Bの断面図である。スピーカー1Bは、スピーカーユニット10および第1部材20に代えて、スピーカーユニット10Aおよび第1部材20Bを備える以外は、前述の第1実施形態のスピーカー1と同様に構成される。なお、図4では、第2部材30の形状および大きさ等が第1部材20Bの形状および大きさ等に応じて第1実施形態とは適宜に異なる。
スピーカーユニット10Aは、第1部材20B、弾性体41、42および第2部材30をこの順で介して取付対象物200に支持される。ここで、第2実施形態と同様、第2部材30のフランジ34には、孔34aが設けられており、振動板11の背面からの音は、孔34aおよび開口210を介して、取付対象物200に設けられる図示しない空間に放出される。また、封止部材60は、振動板11の背面からの音が正面側に回り込まないように、フレーム14Aとフランジ34との間を塞ぐ。
第1部材20Bは、スピーカーユニット10Aの磁気回路13に固定され、軸線AXまわりに沿う外周面F1を有する。図4に示す例では、第1部材20Bは、シャフト24とフランジ25とを有する。
シャフト24は、第2部材30の筒部31の内側に挿入されており、外周面F1を有する円柱をなす。シャフト24の軸線AXに沿う方向での両端は、第2部材30から突出する。シャフト24の軸線AXに沿う方向での長さは、第2部材30の軸線AXに沿う方向での長さよりも長い。シャフト24に対してX1方向の位置には、磁気回路13が配置される。シャフト24のX1方向での端には、磁気回路13が接着剤等により接合される。なお、シャフト24は、図4に示す例に限定されず、例えば、中空であってもよい。また、シャフト24と磁気回路13との間には、スペーサー等の他の部材が介在してもよい。
フランジ25は、シャフト24のX2方向での端から径方向での外方に延びる板状をなす。フランジ25の外径は、ストッパー33の内径よりも大きい。したがって、ストッパー33は、軸線AXに沿う方向にみてフランジ25に重なる。このため、第2部材30に対する第1部材20BのX1方向での移動がストッパー33により規制される。図4に示す例では、クッション材51がストッパー32のX1方向を向く面に接着剤等により接合される。なお、クッション材51は、磁気回路13のX2方向を向く面に接着剤等により接合されてもよい。
ここで、ストッパー32は、軸線AXに沿う方向にみて磁気回路13に重なる。このため、第2部材30に対する第1部材20BのX2方向での移動がストッパー32により規制される。図4に示す例では、クッション材52がストッパー33のX2方向を向く面に接着剤等により接合される。なお、クッション材52は、フランジ25のX1方向を向く面に接着剤等により接合されてもよい。
以上の構成のスピーカー1Bでは、第1部材20Bが第2部材30のストッパー32、33による規制を受けない所定範囲内で軸線AXに沿う方向に移動し得る。このため、振動板11の振動方向に沿うスピーカーユニット10Aの振動を弾性体41、42により効率的に吸収することができる。
そして、第1部材20Bが当該所定範囲を超えて軸線AXに沿う方向に移動しようとすると、その移動がストッパー32、33により規制される。このため、スピーカーユニット10Aが必要以上に軸線AXに沿う方向に移動することによる音質低下等の不具合が低減される。また、この規制時には、第1部材20Bがクッション材51、52に接触するので、当該規制による衝撃が低減される。
以上の第3実施形態によっても、振動板11の振動方向に沿うスピーカーユニット10Aの振動を弾性体41、42により効率的に吸収することができる。本実施形態では、前述のように、第1部材20Bが磁気回路13のX2方向での端に接続されるので、第1部材20Bの外径を磁気回路13の外径よりも小さくすることができる。このため、第1部材20Bの小型化、ひいては、スピーカー1Bの小型化を図ることができる。別の捉え方をすれば、磁気回路13の外径を第1部材20Bの外径よりも大きくすることができる。このため、取付対象物200の開口210よりも大径なスピーカーユニット10Aを用いることが可能である。
2.車両用ドア
図5は、車両用ドア100の一例を示す分解斜視図である。図5に示すように、車両用ドア100は、アウターパネル110とドアトリム120とインナーパネル130とスピーカー1とパッキン170とを備える。インナーパネル130は、「取付対象物」または「パネル」の一例であり、前述の取付対象物200に相当する。なお、車両用ドア100は、スピーカー1に代えてスピーカー1Aまたはスピーカー1Bを備えてもよい。
アウターパネル110、インナーパネル130、ドアトリム120は、この順でX1方向に並んで配置される。このように、アウターパネル110が車両の外部に面するとともにドアトリム120が車室側に配置されており、アウターパネル110とドアトリム120との間には、インナーパネル130が配置される。図5に示す例では、上下動可能な窓ガラス140のための枠体150がアウターパネル110およびインナーパネル130と一体に設けられる。なお、枠体150は、省略されてもよい。
アウターパネル110およびインナーパネル130のそれぞれは、例えば、鋼板で構成される。アウターパネル110およびインナーパネル130の外周縁は、溶接等により互いに接合される。なお、アウターパネル110およびインナーパネル130のそれぞれは、鋼板を用いた構成に限定されず、例えば、アルミニウム合金または炭素繊維複合材料で構成されてもよい。
アウターパネル110とインナーパネル130との間には、空間が設けられる。当該空間は、スピーカー1のためのエンクロージャーとして用いられる。また、図示しないが、当該空間には、例えば、窓ガラス140の昇降のための窓昇降機構とドアロック機構とが配置される。
インナーパネル130は、開口131と複数の開口132とを有する。開口131は、前述の開口210に相当する孔であり、スピーカー1により塞がれる。スピーカー1は、インナーパネル130にねじ留め等により固定される。複数の開口132のそれぞれは、例えば、前述の昇降機構およびドアロック機構等の組み付け作業に用いる孔である。なお、複数の開口132のうちの少なくとも1つは、樹脂材料等で構成されるシート部材により塞がれてもよい。
ドアトリム120は、例えば、樹脂等で構成される内装材である。ドアトリム120は、複数の孔121を有する。この複数の孔121は、スピーカー1からの音を車室内の空間に放出するための経路として用いられる。なお、複数の孔121に代えて1つの孔がドアトリム120に設けられてもよい。また、複数の孔121は、サランネット等のメッシュ材で覆われてもよい。
ドアトリム120は、インナーパネル130に対して複数の接続部材160により着脱可能に取り付けられる。各接続部材160は、例えば、樹脂で構成されるリベットまたはクリップである。各接続部材160は、ドアトリム120に固定される一端と、インナーパネル130の有する133に挿入される他端と、を有する。
ドアトリム120とインナーパネル130との間には、パッキン170が配置される。パッキン170は、ドアトリム120またはインナーパネル130の外周縁に沿う環状の弾性部材であり、ドアトリム120とインナーパネル130との間で弾性変形した状態で、これらの間の隙間を封止する。パッキン170は、例えば、ゴム材料またはエラストマー材料で構成される。なお、パッキン170は、独立気泡の発泡体で構成されてもよい。
以上の車両用ドア100は、スピーカー1と、取付対象物であるパネルの一例であるインナーパネル130と、を備える。以上の車両用ドア100では、インナーパネル130の振動による音質の低下を低減することができる。
3.変形例
本開示は前述の各実施形態に限定されるものではなく、以下に述べる各種の変形が可能である。また、各実施形態及び各変形例を適宜組み合わせてもよい。
3-1.変形例1
前述の第1実施形態では、第1部材20がフレーム14と一体で構成されるが、これに限定されず、第1部材20がフレーム14と別体で構成されてもよい。また、第1部材20がフレーム14と一体で構成される場合、第1部材20がフレーム14の一部を構成すると捉えてもよい。
3-2.変形例2
前述の第2実施形態または第3実施形態では、第1部材20Aまたは第1部材20Bがスピーカーユニット10Aと別体で構成されるが、これに限定されず、例えば、第1部材20Aまたは第1部材20Bがフレーム14Aまたは磁気回路13と一体で構成されてもよい。すなわち、第1部材20Aまたは第1部材20Bがフレーム14Aまたは磁気回路13の一部であってもよい。
3-3.変形例3
前述の各形態では、外周面F1および内周面F2のそれぞれが軸線AXに平行である構成が例示されるが、当該構成に限定されず、弾性体41、42が外周面F1および内周面F2の両方に接触した状態を維持し得る範囲内であれば、外周面F1および内周面F2のうちの一方または両方が軸線AXに対して傾斜してもよい。
3-4.変形例4
前述の各形態では、軸線AXを含む平面で切断した断面でみて外周面F1および内周面F2のそれぞれが直線状をなす構成が例示されるが、当該構成に限定されず、例えば、外周面F1および内周面F2のうちの一方または両方に弾性体41または弾性体42に沿って周方向に延びる溝が設けられてもよい。
3-5.変形例5
前述の各形態では、弾性体41、42のそれぞれが環状をなす構成が例示されるが、当該構成に限定されず、例えば、弾性体41、42のそれぞれが軸線AXまわりに沿って並ぶ複数の弾性部材で構成されてもよい。この場合、当該複数の弾性部材は、例えば、互いの位置関係を保つように糸または針金等の部材により互いに連結されてもよい。
3-6.変形例6
前述の各形態では、弾性体41、42のそれぞれの横断面が円形をなすが、当該横断面は、円形に限定されず、例えば、5角形または6角形等の多角形でもよい。また、前述の各形態では、2個の弾性体41、42を用いる構成が例示されるが、用いる弾性体の数は、1個または3個以上でもよい。
3-7.変形例7
前述の各形態では、スピーカーユニット10、10Aのそれぞれがダイナミック型である構成が例示されるが、これに限定されず、本開示のスピーカーユニットは、例えば、コンデンサ型(静電型)、リボン型、イオン型(放電型)、マグネティック型、圧電型等の変換方式でもよい。
4.付記
以上に例示する形態または変形例から、例えば以下の態様が把握される。
本開示の好適な態様である第1態様に係るスピーカーは、振動板を有するスピーカーユニットと、前記スピーカーユニットに固定され、前記振動板の振動方向に平行な軸線まわりに沿う外周面を有する第1部材と、取付対象物に固定され、前記軸線まわりに沿って前記外周面との間に空間を形成する内周面を有する第2部材と、前記空間に配置され、前記外周面および前記内周面の両方に接する少なくとも1つの弾性体と、を備え、前記第1部材は、前記少なくとも1つの弾性体の変形を伴って、前記第2部材に対して相対的に前記軸線に沿う方向に移動可能である。
以上の第1態様では、弾性体が第1部材の外周面と第2部材の内周面との間に介在する。このため、第1部材が弾性体を介して第2部材に支持されることにより、スピーカーユニットが取付対象物に対して支持される。しかも、弾性体が振動板の振動方向に沿うスピーカーユニットの振動を吸収する。このため、取付対象物への当該振動の伝達を低減することができる。そのうえ、第1部材が第2部材に対して相対的に軸線に沿う方向に移動可能であるため、当該振動を弾性体により効率的に吸収することができる。
第1態様の好適例である第2態様において、前記少なくとも1つの弾性体のそれぞれは、環状をなす。以上の第2態様では、弾性体を第1部材の外周面と第2部材の内周面との間に安定的に配置することができる。
第2態様の好適例である第3態様において、前記少なくとも1つの弾性体のそれぞれの横断面形状は、円形である。以上の第3態様では、弾性体の横断面形状が角張った形状である構成に比べて、弾性体の姿勢が変化しやすい。このため、第2部材に対して相対的に第1部材を軸線に沿う方向に好適に移動させることができる。また、既存のOリングを弾性体として用いることができる。このため、スピーカーの低コスト化を図ることができる。
第1態様から第3態様のいずれかの好適例である第4態様において、前記少なくとも1つの弾性体は、前記軸線に沿う方向に互いに間隔を隔てて並ぶ複数の弾性体で構成される。以上の第4態様では、弾性体の数が1つである構成に比べて、弾性体を介して第2部材に対して第1部材を安定的に支持することができる。
第1態様から第4態様のいずれかの好適例である第5態様において、前記スピーカーユニットは、前記振動板を支持するフレームを有しており、前記第1部材は、前記フレームに固定される。以上の第5態様では、第1部材が磁気回路に固定される構成に比べて、弾性体を介して第2部材に対して第1部材を安定的に支持することができる。
第1態様から第5態様のいずれかの好適例である第6態様において、前記第2部材に対する前記第1部材の前記軸線に沿う方向での相対的な移動を規制するストッパーをさらに備える。以上の第6態様では、振動板の振動方向に沿う第2部材に対する第1部材の必要以上の移動を防止することができる。この結果、例えば、第2部材からの第1部材の離脱が防止される。
第6態様の好適例である第7態様において、前記ストッパーと前記第1部材との間に配置されるクッション部材をさらに備える。以上の第7態様では、第1部材とストッパーとの接触による振動の発生を低減することができる。
第1態様から第7態様のいずれかの好適例である第8態様において、前記第1部材および前記第2部材のそれぞれに固定され、前記第1部材と前記第2部材との間の隙間を塞ぐ膜状の封止部材をさらに備える。以上の第8態様では、弾性体により第1部材と第2部材との間の隙間を封止しなくても、振動板の前面からの音の音質が振動板の背面からの逆位相の音により低下することが防止される。
第1態様から第8態様のいずれかの好適例である第9態様において、前記少なくとも1つの弾性体は、前記空間を全周にわたり封止する。以上の第9態様では、弾性体とは別途の封止部材を用いなくても、振動板の前面からの音の音質が振動板の背面からの逆位相の音により低下することが防止される。
第1態様から第9態様のいずれかの好適例である第10態様において、前記少なくとも1つの弾性体は、前記空間の前記軸線に沿う方向での一部に配置される。以上の第10態様では、第1部材の外周面と第2部材の内周面との間に形成される空間の全域にわたり配置される弾性体に比べて、弾性体が軸方向に変形しやすい。このため、取付対象物に対してスピーカーユニットを安定的に支持するように弾性体の径方向での剛性を高めても、当該振動を弾性体により効率的に吸収することができる。また、第1部材の外周面と第2部材の内周面との間に形成される空間の全域にわたり弾性体を配置する構成に比べて、弾性体の軽量化、ひいてはスピーカーの軽量化を図ることができる。
本開示の好適な態様である第11態様に係る車両用ドアは、前述のいずれかの態様のスピーカーと、前記取付対象物であるパネルと、を備える。以上の第11態様では、パネルの振動による音質の低下を低減した車両用ドアを提供することができる。
1…スピーカー、1A…スピーカー、1B…スピーカー、10…スピーカーユニット、10A…スピーカーユニット、11…振動板、12…ボイスコイル、12a…ボビン、12b…コイル、13…磁気回路、13a…永久磁石、13b…ヨーク、14…フレーム、14A…フレーム、15…ダンパー、20…第1部材、20A…第1部材、20B…第1部材、21…筒部、22…板部、22a…開口、23…筒部、24…シャフト、25…フランジ、30…第2部材、31…筒部、32…ストッパー、32a…開口、33…ストッパー、33a…開口、34…フランジ、41…弾性体、42…弾性体、51…クッション材、52…クッション材、60…封止部材、100…車両用ドア、110…アウターパネル、120…ドアトリム、121…孔、130…インナーパネル、131…開口、132…開口、140…窓ガラス、150…枠体、160…接続部材、170…パッキン、200…取付対象物、210…開口、AX…軸線、F1…外周面、F2…内周面、S…空間。

Claims (11)

  1. 振動板を有するスピーカーユニットと、
    前記スピーカーユニットに固定され、前記振動板の振動方向に平行な軸線まわりに沿う外周面を有する第1部材と、
    取付対象物に固定され、前記軸線まわりに沿って前記外周面との間に空間を形成する内周面を有する第2部材と、
    前記空間に配置され、前記外周面および前記内周面の両方に接する少なくとも1つの弾性体と、を備え、
    前記第1部材は、前記少なくとも1つの弾性体の変形を伴って、前記第2部材に対して相対的に前記軸線に沿う方向に移動可能である、
    スピーカー。
  2. 前記少なくとも1つの弾性体のそれぞれは、環状をなす、
    請求項1に記載のスピーカー。
  3. 前記少なくとも1つの弾性体のそれぞれの横断面形状は、円形である、
    請求項2に記載のスピーカー。
  4. 前記少なくとも1つの弾性体は、前記軸線に沿う方向に互いに間隔を隔てて並ぶ複数の弾性体で構成される、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のスピーカー。
  5. 前記スピーカーユニットは、前記振動板を支持するフレームを有しており、
    前記第1部材は、前記フレームに固定される、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のスピーカー。
  6. 前記第2部材に対する前記第1部材の前記軸線に沿う方向での相対的な移動を規制するストッパーをさらに備える、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のスピーカー。
  7. 前記ストッパーと前記第1部材との間に配置されるクッション材をさらに備える、
    請求項6に記載のスピーカー。
  8. 前記第1部材および前記第2部材のそれぞれに固定され、前記第1部材と前記第2部材との間の隙間を塞ぐ膜状の封止部材をさらに備える、
    請求項1から7のいずれか1項に記載のスピーカー。
  9. 前記少なくとも1つの弾性体は、前記空間を全周にわたり封止する、
    請求項1から8のいずれか1項に記載のスピーカー。
  10. 前記少なくとも1つの弾性体は、前記空間の前記軸線に沿う方向での一部に配置される、
    請求項1から9のいずれか1項に記載のスピーカー。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載のスピーカーと、
    前記取付対象物であるパネルと、を備える、
    車両用ドア。
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