JP2023031204A - 画像読取装置 - Google Patents

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JP2023031204A JP2022003294A JP2022003294A JP2023031204A JP 2023031204 A JP2023031204 A JP 2023031204A JP 2022003294 A JP2022003294 A JP 2022003294A JP 2022003294 A JP2022003294 A JP 2022003294A JP 2023031204 A JP2023031204 A JP 2023031204A
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智紀 佐藤
Tomonori Sato
尚之 加藤
Naoyuki Kato
健二 山田
Kenji Yamada
聡 野田
Satoshi Noda
研一 石倉
Kenichi Ishikura
隆大 飯塚
Takatomo Iizuka
博幸 田中
Hiroyuki Tanaka
真也 長谷川
Shinya Hasegawa
洸太 富岡
Kota Tomioka
洋一 山川
Yoichi Yamakawa
隆介 中田
Ryusuke Nakada
一行 香田
Kazuyuki Koda
偉人 安達
Yorito Adachi
美帆 森田
Miho Morita
智睦 石田
Tomomutsu Ishida
真之介 近藤
Shinnosuke Kondo
裕也 塩川
Yuya Shiokawa
大輔 石原
Daisuke Ishihara
康平 橘
Kohei Tachibana
真一 大場
Shinichi Oba
泰輔 遠藤
Taisuke Endo
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Abstract

【課題】搬送される原稿の画像を読み取る読取部を備えた画像読取装置において、読取部と、原稿が排出される排出部より上方側に設置された載せ部の上方側に設置され被写体の画像を撮影する撮影部と、を両方設置できるようにする。【解決手段】画像読取装置は、搬送される原稿の画像を読み取る読取部と、前記読取部によって読み取られた前記原稿が排出される排出部と、前記排出部より上方に設置され、前記読取部の上面の少なくとも一部を覆うように被写体が載せられる載せ部と、前記載せ部より上方に設置され、前記載せ部に載せられた被写体を撮影する撮影部と、を備える。【選択図】図3-1

Description

本開示は、画像読取装置に関する。
特許文献1には、原稿読取部を有する原稿載置台と、前記原稿載置台の上面を覆う閉位置と前記原稿載置台の上面を開放する開位置との間で回動可能に前記原稿載置台に支持される自動原稿送り装置と、を備える原稿読取装置が開示されている。
特開2021-68980号公報
搬送される原稿の画像を読み取る読取部を備えた画像読取装置において、読取部と、原稿が排出される排出部より上方側に設置された載せ部の上方側に設置され被写体の画像を撮影する撮影部と、を両方設置することができなかった。
本開示は、搬送される原稿の画像を読み取る読取部を備えた画像読取装置において、読取部と、原稿が排出される排出部より上方側に設置された載せ部の上方側に設置され被写体の画像を撮影する撮影部と、を両方設置できるようにすることを目的とする。
第1態様は、搬送される原稿の画像を読み取る読取部と、前記読取部によって読み取られた前記原稿が排出される排出部と、前記排出部より上方に設置され、前記読取部の上面の少なくとも一部を覆うように被写体が載せられる載せ部と、前記載せ部より上方に設置され、前記載せ部に載せられた被写体を撮影する撮影部と、を備える。
第2態様では、第1態様において、前記載せ部の上面は、少なくとも、前記撮影部の撮影範囲において平面状に形成されている。
第3態様では、第2態様において、前記撮影部は、前記読取部と前記載せ部とに跨った撮影範囲を有し、前記読取部の上面及び前記載せ部の上面は、少なくとも、前記撮影部の撮影範囲において平面状に形成されている。
第4態様では、第3態様において、前記読取部の上面及び前記載せ部の上面に前記被写体が載せられる。
第5態様は、第1~第3態様のいずれか1つにおいて、前記載せ部としての第一載せ部に対する下方側に設置され、前記読取部で画像が読み取られる原稿が載せられる第二載せ部、を備え、前記第一載せ部は、前記第二載せ部に対する上方側を開放する開放位置に移動可能とされている。
第6態様では、第5態様において、前記第一載せ部は、前記開放位置において前記第二載せ部に対する前記読取部とは反対側に配置され、前記開放位置に位置する前記第一載せ部には、前記第二載せ部に載せられた原稿の一部が載せられる。
第7態様では、第1態様において、前記載せ部は、前記画像読取装置を操作するユーザが立った状態で、前記被写体を載せる操作ができる高さに設けられている。
第8態様は、第1~第7態様のいずれか1つにおいて、前記読取部が読み取った画像及び前記撮影部が撮影した画像を記録媒体に形成可能な画像形成部、を備える。
第1付記態様は、搬送される原稿の画像を読み取る読取部と、前記読取部によって読み取られた前記原稿が排出される排出部と、前記排出部より上方側に設置された載せ部と、前記載せ部より上方側に設置され、前記載せ部に載せられた被写体の画像を読取可能なカメラと、を備える。
第1態様の構成によれば、搬送される原稿の画像を読み取る読取部を備えた画像読取装置において、読取部と、原稿が排出される排出部より上方側に設置された載せ部の上方側に設置され被写体の画像を読み取る撮影部と、を両方設置できる。
第2態様の構成によれば、載せ部の上面が、撮影部の撮影範囲において、凹凸に形成されている場合に比べ、撮影部による撮影に適した被写体の姿勢を作り出すことができる。
第3態様の構成によれば、載せ部の上面及び読取部の上面が、撮影部の撮影範囲において、凹凸に形成されている場合に比べ、撮影部による撮影に適した被写体の姿勢を作り出すことができる。
第4態様の構成によれば、載せ部の上面のみに被写体が載せられる場合に比べ、原稿を載せることができる範囲を拡大できる。
第5態様の構成によれば、第二載せ部に対する上方側から第二載せ部へ原稿を載せることができる。
第6態様の構成によれば、原稿が第二載せ部のみに載せられる場合に比べ、原稿を載せることができる範囲を拡大できる。
第7態様の構成によれば、ユーザが座ることなく、被写体を載せ部に載せる操作を行うことができる。
第8態様の構成によれば、搬送される原稿の画像と、載せ部に載せられた被写体の画像と、を記録媒体に形成できる。
第1付記態様の構成によれば、搬送される原稿の画像を読み取る読取部を備えた画像読取装置において、読取部と、原稿が排出される排出部より上方側に設置された載せ部の上方側に設置され被写体の画像を読み取るカメラと、を両方設置できる。
第一形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。 第一形態に係る画像形成装置の構成を示す概略正面図である。 第一形態に係る原稿読取部の構成を示す概略正面図である。 第一形態に係る原稿読取部の被積載部が開放された状態を示す概略正面図である。 第一形態に係る被配置部を示す正面断面図である。 第一形態に係る被配置部を上方から見た平面図である。 第一形態に係る原稿読取装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 第一形態に対する第1比較形態に係る被配置部を示す正面断面図である。 第一形態に対する第2比較形態に係る被配置部を示す正面断面図である。 第一形態に対する第3比較形態に係る被配置部を示す正面断面図である。 第一形態に係る被配置部の変形例を示す正面断面図である。 第一形態に係る被配置部の変形例を示す正面断面図である。 第二形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。 第二形態に係る画像形成装置の構成を示す概略正面図である。 第二形態に係る原稿読取装置の構成を示す概略正面図である。 第二形態に係る原稿読取装置の積載部が開放された状態を示す概略正面図である。 第二形態に係る載せ部を上方から見た平面図である。 第二形態に係る原稿読取装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 第三形態に係る画像読取装置を示す概略図である。 第三形態に係る画像読取装置を示す斜視図である。 図3-2に示す構成において、原稿台を開放位置に移動させた状態を示す斜視図である。 第三形態に係る画像読取装置の上部を示す断面図である。 図3-4に示す構成において、原稿台を開放位置に移動させた状態を示す断面図である。 第三形態に係る画像読取装置を示す平面図である。 図3-6に示す構成において、原稿台を開放位置に移動させた状態を示す平面図である。 第三形態に係る画像読取装置における移動機構を示す断面図である。 図3-8に示す構成において、原稿台を開放位置に移動させた状態を示す断面図である。 第四形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。 第四形態に係る画像形成装置の画像形成部を示した構成図である。 第四形態に係る収容装置を示した構成図である。 (A)(B)第四形態に係る収容装置を示し、収容部が装置本体に装着されている状態と、離脱されている状態とを示した斜視図である。 (A)(B)第四形態に係る画像形成装置を示し、カバーが閉じている状態と、開いている状態を示した斜視図である。 (A)(B)第四形態に対する第1比較形態に係る収容装置を示し、収容部が装置本体に装着されている状態と、離脱されている状態とを示した斜視図である。 第四形態に対する第2比較形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。 第四形態に対する変形形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。 第五形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。 第五形態に係る画像形成装置の画像形成部を示した構成図である。 (A)(B)第五形態に係るシート収容装置、及び画像形成装置であって覆い部の開閉を示した斜視図である。 (A)(B)第五形態に係るシート収容装置、及び画像形成装置であって覆い部の開閉を示した正面図である。 第五形態に係るシート収容装置の収容部を示した斜視図である。 (A)(B)第五形態に係るシート収容装置、及び画像形成装置であって収容部の着脱を示した斜視図である。 (A)(B)第五形態に係るシート収容装置であって収容部の着脱を示した正面図である。 (A)(B)第五形態に係るシート収容装置、及び画像形成装置であって他の覆い部の開閉を示した斜視図である。 第五形態に係るシート収容装置、及び画像形成装置であって覆い部、及び他の覆い部の移動軌跡を示した平面図である。 (A)は、第六形態に係る画像形成装置を示す側面図であって、(B)は、(A)の画像形成装置を示す正面図である。 第六形態に係る画像形成装置に用いられている制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 第六形態に係る画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。 第六形態に係る画像形成装置における載せ部を上方向から示した図である。 第六形態に係る画像形成装置を用いてユーザが操作を行う様子を示す図である。 (A)及び(B)は、第六形態に係る画像形成装置における照射装置による反射光分布を説明するための図である。 第六形態に係る画像形成装置における撮影装置に入光する光の量を説明するための図である。 (A)及び(B)は、第六形態に係る画像形成装置における光源の可動領域を説明するための図である。 他の第六形態に係る画像形成装置における載せ部を上方向から示した図である。 他の第六形態に係る画像形成装置を示す図である。 第七形態の1に係る画像形成装置の斜視図である。 図7-1の画像形成装置の正面開閉カバーを開けたときの斜視図である。 図7-2の画像形成装置の正面概要図である。 図7-1の画像形成装置の別の方向から見たときの斜視図である。 図7-4の画像形成装置の側面開閉カバーを開けたときの斜視図である。 図7-1の制御系の構成を示すブロック図である。 第七形態の2に係る画像形成装置の斜視図である。 図7-7の画像形成装置の正面開閉カバーを開けたときの斜視図である。 図7-7の画像形成装置の正面概要図である。 参考例の画像形成装置の斜視図である。 比較例1の画像形成装置の斜視図である。 比較例2の画像形成装置の斜視図である。 この発明の第八形態に係る駆動装置を適用した画像形成装置を示す全体構成図である。 この発明の第八形態に係る画像形成装置の作像装置を示す構成図である。 この発明の第八形態に係る画像形成装置の画像形成ユニットを示す構成図である。 この発明の第八形態に係る画像形成装置の作像装置を示す構成図である。 この発明の第八形態に係る画像形成装置の作像装置を示す構成図である。 この発明の第八形態に係る画像形成装置の内部フレームを示す斜視構成図である。 この発明の第八形態に係る駆動装置を示す断面構成図である。 この発明の第八形態に係る駆動装置を示す背面構成図である。 この発明の第八形態に係る画像形成装置の外装カバー及び駆動装置を取り外した状態を示す背面斜視図である。 この発明の第八形態に係る駆動装置を示す構成図である。 駆動モータを示す側面構成図である。 この発明の第八形態に係る駆動装置を示す斜視構成図である。 カップリングを示す断面構成図である。 カップリングを示す分解斜視図である。 この発明の第八形態に係る駆動装置を示す断面構成図である。 カップリングを示す分解斜視図である。 従来の駆動装置を示す模式図である。
<第一形態>
第一形態に係る画像形成装置100について図面を用いて説明する。
なお、以下に示す説明では、画像形成装置100をユーザ(図示省略)が立つ側から正面視して、装置上下方向(鉛直方向)、装置幅方向(水平方向)、装置奥行方向(水平方向)をそれぞれ、H方向、W方向、D方向と記載する。また、装置上下方向、装置幅方向、装置奥行方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、画像形成装置100を正面視して、上側を+H側、下側を-H側、右側を+W側、左側を-W側、奥側を-D側、手前側を+D側と記載する。
<画像形成装置>
本形態に係る画像形成装置100は、図1-1に示されるように、原稿読取装置10と、形成装置110と、パネル部102と、制御部(図示省略)と、を備える。原稿読取装置10は、原稿G(図示省略)の表面及び裏面に形成されている画像を読み取ると共に、読み取った画像を電子データに変換する。形成装置110は、原稿読取装置10の下方に配置され、原稿読取装置10が変換した画像の電子データを基に原稿Gの複写画像を形成して媒体としてのシート部材Pに記録する。パネル部102は、後述するカメラ部20と原稿台30との間に配置されており、ユーザーのタッチ入力による操作を可能にすると共に、+D側に対して画像形成装置100の情報を表示するタッチパネルディスプレイである。パネル部102は表示部の一例である。制御部(図示省略)は、画像形成装置100の各部の動作を制御する。原稿読取装置10の詳細については後述する。
<形成装置>
形成装置110は、図1-2に示されるように、収容部120と、搬送部160と、形成部130と、排出部170と、を備える。
収容部120は、複数サイズのシート部材Pを収容し、シート部材Pを形成部130に供給する。本形態の収容部120は、第1収容部122と、第2収容部124と、を有する。第1収容部122は、A3サイズまでのシート部材Pを最大500枚収容可能である。第2収容部124は、A4サイズまでのシート部材Pを最大1500枚収容可能である。すなわち、収容部120に最も多く収容可能なサイズのシート部材Pは、A4サイズのシート部材Pである。シート部材Pは、制御部(図示省略)によって収容部120から選択的に送り出される。
搬送部160は、複数のロール部材162を含んで構成されており、制御部(図示省略)によって選択的に送り出されたシート部材Pを形成部130に向けて搬送する。
形成部130は、電子写真方式によりシート部材Pに画像を形成する機能を有する。形成部130は、複数色のトナー画像を形成する感光体ユニット132と、感光体ユニット132で形成されたトナー画像をシート部材Pに転写する転写部140と、シート部材Pに転写されたトナー画像をシート部材Pに定着させる定着部150と、を備える。
感光体ユニット132は、色ごとにトナー画像を形成するように複数備えられている。本形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計4色の感光体ユニット132が備えられている。図1-2に示されるY、M、C、Kは、上記各色に対応する構成部分を示している。なお、色(Y、M、C、K)を特に区別しない場合は、末尾のアルファベットを省略して記載する。
感光体ユニット132Y~K(132Y、132M、132C、132K)は夫々、用いるトナーを除き基本的に同様に構成されている。
感光体ユニット132Y~Kは夫々、図1-2に示されるように、転写部140の転写ベルト141(詳細は後述)の外周部に沿うように並んでいる。
感光体ユニット132は、図1-2に示されるように、図中矢印A方向に回転する感光体ドラム133と、感光体ドラム133を帯電させる帯電器134とを備えている。さらに、感光体ユニット132は、帯電器134によって帯電された感光体ドラム133を露光して静電潜像を形成する露光装置135と、トナーを用いて静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像装置136とを備えている。
転写部140は、各色の感光体ドラム133のトナー画像を、中間転写体に重畳して一次転写し、該重畳されたトナー画像をシート部材Pに二次転写する機能を有する。具体的には、転写部140は、図1-2に示されるように、中間転写体としての転写ベルト141と、駆動ロール142と、一次転写ロール143と、二次転写ロール144と、バックアップロール145と、を備えている。
転写ベルト141は、装置幅方向に延びる無端状のベルトであり、+W側の折り返し部に配置された駆動ロール142と、-W側に配置された二次転写ロール144と、に巻き掛けられている。駆動ロール142は、図示しないモーター等の駆動手段と接続されており、駆動手段によって回転駆動することで転写ベルト141を周回させる機能を有する。
一次転写ロール143は、転写ベルト141を挟んで各色の感光体ドラム133の反対側に配置されているロール状の部材である。そして、一次転写ロール143は、感光体ドラム133に形成されたトナー画像を、感光体ドラム133と一次転写ロール143との間の一次転写位置Tで転写ベルト141に転写する機能を有する。
二次転写ロール144は、駆動ロール142とは反対側の転写ベルト141の折り返し部の内側に配置されているロール状の部材である。バックアップロール145は、転写ベルト141を挟んで二次転写ロール144の反対側に配置されているロール状の部材である。二次転写ロール144及びバックアップロール145は、転写ベルト141に転写されたトナー画像を、転写ベルト141とバックアップロール145との間の二次転写位置NTでシート部材Pに転写させる機能を有する。
定着部150は、形成部130から搬送されたシート部材Pを加熱及び加圧することで、形成部130でシート部材Pに転写された画像をシート部材Pに定着させる。また、定着部150は、画像が定着されたシート部材Pを、排出部170に搬送する。
排出部170は、原稿読取装置10の排出部18(詳細は後述)の下方に位置する排出台172と、排出台172と定着部150との間に配置された排出ロール対174とを含んで構成されている。排出部170は、定着部150から搬送されたシート部材Pを、排出ロール対174で排出台172に排出する。
<原稿読取装置>
次に、本形態に係る原稿読取装置10の構成について説明する。原稿読取装置10は、形成装置110の上方に配置されている。原稿読取装置10は、カメラ部20と、カメラ部20の下方に配置されている原稿台30と、を備える。また、原稿読取装置10は、原稿台30の下方に配置されている被積載部40と、読取部50と、排出部18と、をさらに備える。
原稿読取装置10は、原稿台30に載っている原稿Gをカメラ部20で撮像して原稿Gの上面(表面)に形成されている画像を読み取る機能を有する。また、原稿読取装置10は、被積載部40に配置された原稿Gを読取部50で搬送しながら読み取って排出部18に排出する機能を有する。原稿Gは、明度の高い色の地色を有する。本形態における原稿Gの地色は白色である。
図1-7は、原稿読取装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。原稿読取装置10は、図1-6に示されるように、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、ストレージ14と、をさらに有する。
(カメラ部)
カメラ部20は、所謂書画カメラであって、後述する原稿台30に載っている原稿Gを撮像する機能を有する。カメラ部20は、撮像手段の一例である。
カメラ部20の撮像範囲(画角)ACは、図1-6に示されるように、装置幅方向を長手方向とするA3サイズの原稿Gに対応して原稿台30に形成されている4つの印M(詳細は後述)と重なっている。本形態において、A3サイズの原稿Gは、カメラ部20で撮像可能な最大サイズの原稿である。
(原稿台)
原稿台30は、図1-2に示されるように、カメラ部20の下方に配置されており、カメラ部20で撮像される原稿Gが配置される被配置部の一例である。原稿台30は、-W側に配置された後述する読取部50のカバー52と、カバー52の+W側に並んで且つD-W平面に沿って延びる姿勢で配置された平板32と、で構成されている。カバー52は第1被配置部の一例である。平板32は第2被配置部の一例である。カバー52及び平板32は共に、図1-6に示されるように、装置上下方向から見て矩形状を成している。原稿台30は、D-W平面に沿って拡がっており、原稿Gが配置される被配置面30aを有する。被配置面30aは、平板32が-W側の縁をカバー52の+W側の縁と隙間S(詳細は後述)を挟んで合わさるように並んでいるときに形成され、4つの印Mで囲まれている。すなわち、被配置面30aは、カバー52の上面52a及びカバー52と隙間Sを挟んで合わさるように並んでいる平板32の上面32aのうち、4つの印Mで囲まれている部分である。また、被配置面30aは、カメラ部20の撮像範囲(画角)ACと一致している。
原稿Gは、原稿Gの中心の位置がカメラ部20の撮像範囲(画角)ACの中心と重なるように原稿台30に載せられることが好ましい。特に、A4サイズの原稿Gは、該原稿Gの中心の位置がカメラ部20の撮像範囲(画角)ACの中心と重なるように原稿台30に載せられることが好ましい。
原稿台30は、被配置面30aに載せられる原稿Gの位置合わせをする4つの印Mを有する。4つの印Mは、装置幅方向を長手方向とするA3サイズの原稿Gに対応している。印Mは、カバー52の上面52a及び平板32の上面32aに対する塗装によって形成されている。
印Mは、装置上下方向から見てL字状を成しており、装置幅方向を長手方向とするA3サイズの原稿Gの四隅に対応して4つ形成されている。4つの印Mのうち、-W側の印Mは読取部50のカバー52の上面52aに形成されており、+W側の印Mは平板32の上面32aに形成されている。4つの印Mは、カバー52と平板32とがと隙間Sを挟んで合わさるように並んでいるときに、被配置面30aを画定している。4つの印Mに対応しているA3サイズの原稿Gの中心は、装置幅方向における位置がカメラ部20の撮影範囲(画角)ACの中心と重なっている。
平板32は、図1-3及び図1-4に示されるように、図示しないガイド機構によって読取部50のカバー52に対して装置幅方向にスライド移動可能に設けられている板状の部材である。平板32は、被配置面30aを構成しており、上方を向く上面32aを有する。平板32の上面32aは、第2面の一例である。平板32は、被配置面30aを形成するようにカバー52と並んでいる状態(図1-3参照)から+W側にスライド移動することで後述する被積載部40の上方を開放する(図1-4参照)機能を有する。なお、平板32は、被配置面30aを形成するようにカバー52と並んでいるとき、被積載部40の上方を閉鎖している。平板32の装置幅方向の長さは、被配置面30aの装置幅方向の長さの半分より長い。
(検出手段)
CPU11は、図1-7に示されるように、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12またはストレージ14に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本形態では、ROM12又はストレージ14には、カメラ部20が撮像した画像に対して色差又は輝度差の検出処理を実行することで原稿Gの縁を検出する原稿検出プログラムが格納されている。また、ROM12又はストレージ14には、原稿検出プログラムで検出した原稿Gの縁に基づいて原稿Gを認識して該原稿Gの上面(表面)に形成されている画像を読み取る認識読取プログラムが格納されている。CPU11は、原稿検出プログラムによって、カメラ部20が撮像した画像から原稿台30に配置された原稿Gの縁を被配置面30aと原稿Gの色差又は輝度差から検出する検出手段11aとして機能する。また、CPU11は、認識読取プログラムによって、原稿検出プログラムで検出された原稿Gの縁に基づいて原稿Gを認識して該原稿Gに形成されている画像を読み取る認識読取手段11bとして機能する。
カメラ部20が撮像した画像から原稿台30に配置された原稿Gの縁を検出するため、被配置面30aの色は、原稿Gの色との間に予め定められた輝度差以上があって予め定められた色差以上があるよう構成される。ただし、原稿Gの縁が検出可能であれば、この形態に限られない。例えば、被配置面30aの色と原稿Gの色とが、予め定められた色差以下であっても、原稿Gの縁が検出可能となるような輝度差以上であればよい。具体的には、たとえば8bit環境下の場合、好ましくは50LSB以上の輝度差であることが望まれるが、少なくとも20LSB以上の輝度差があればよい。また逆に、被配置面30aの色と原稿Gの色とが、予め定められた輝度差以下であっても、原稿Gの縁が検出可能となるような色差以上であればよい。
ROM12は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
(被積載部)
被積載部40は、図1-3に示されるように、原稿台30の下方に配置され、被配置面30aに対して凹に形成されている矩形状の底面42を有する原稿読取装置10の筐体の一部である。底面42の-W側の端部は、装置幅方向における位置が後述するカバー52の先端面52eと重なっている。底面42は、-W側の端部が+W側の端部に対して下方となるように水平方向に対して傾斜している。
被積載部40は、図1-4に示されるように、平板32の-W側の端部がスライド移動によって被積載部40よりも+W側に移動して被積載部40の上方が開放された状態において、原稿Gを底面42上に複数積載可能となる機能を有する。また、この状態において、被積載部40は、装置幅方向の長さがA4(短手)よりも長い原稿Gを、スライド移動した平板32の上面32aと底面42とに跨らせた状態で配置可能となる機能を有する。
(読取部)
読取部50は、所謂ADF(Auto Document Feeder:自動原稿送り装置)であり、被積載部40に配置された原稿Gを搬送しながら読み取る機能を有する。読取部50は、カバー52と、取り込み口54と、搬送部56と、読取手段60と、排出口58と、を有する。
取り込み口54は、被積載部40に対して-W側に隣接して配置されている。取り込み口54は、開口の一例である。排出口58は、装置上下方向における位置が取り込み口54よりも下方の位置であり、形成装置110の排出部170の上方に配置されている。また、排出口58は、排出部18に対して-W側に隣接して配置されている。
搬送部56は、取り込み口54から排出口58に至る略U字状の搬送経路56aと、搬送経路56aに沿って配置されている複数のロール部材56bと、を有する。搬送部56は、ロール部材56bを用いて、被積載部40に配置された原稿Gを取り込み口54から取り込んで排出口58に向けて搬送経路56a内を搬送させる。
読取手段60は、搬送経路56aに沿って配置された固定密着型のイメージセンサであり、搬送部56が搬送している原稿Gの表面及び裏面に形成されている画像を読み取る機能を有する。読取手段60は、原稿Gの表面に形成されている画像を読み取る表面読取部60aと、原稿Gの裏面に形成されている画像を読み取る裏面読取部60bと、を有する。
カバー52は、装置奥行方向から見てL字状の断面を有しており、読取部50の上方を覆うパネル状の部材である。カバー52は、被配置面30aを構成しており、上方を向く上面52aを有する。カバー52の上面52aは、第1面の一例である。またカバー52は、平板32の-W側の端面に対して対向している端面52bと、平板32よりも下方の位置で端面52bから矩形状に突出している突出部52cと、を有する。すなわち、突出部52cは、カバー52と一体に形成されている。また、突出部52cは、上方を向く上向面52dと、+W側を向く先端面52eと、を有する。
図1-3に示されるように、カバー52及び平板32が被配置面30aを形成しているとき、突出部52cは平板32の-W側の端部の下方に配置される。すなわち、被配置面30aが形成されているとき、カバー52の突出部52c及び平板32の-W側の端部は、装置上下方向で重なっている。換言すると、被配置面30aが形成されているとき、カバー52及び平板32は、カバーの突出部52c及び平板32の-W側の端部の一部によって、重なり部70を形成している。また、このとき、突出部52cの上向面52dは、平板32の下面と対向している。また、このとき、突出部52cは、上向面52d上に設けられたリブ等の支持手段(図示省略)によって平板32を下方から支持している。すなわち、突出部52cは、平板32を下方から支持可能である。
また、本形態では、カバー52の先端面52eは、平板32の-W側の端面32eよりも平板32側(すなわち、+W側)にある。カバー52の先端面52eは、「第1被配置部の端部のうち第2被配置部側の端部」の一例であり、平板32の-W側の端面32eは、「第2被配置部の端部のうち第1被配置部側の端部」の一例である。
カバー52及び平板32が被配置面30aを形成しているとき、図1-5に示されるように、カバー52の先端面52eの下縁52fとカメラ部20とを結ぶ仮想直線KC上には、平板32が配置されている。また、このとき、カバー52の先端面52eの上縁52gよりも上方に位置する上縁52gとカメラ部20とを結ぶ仮想直線上には、平板32が配置されている。換言すると、重なり部70が形成されているとき、カバー52の先端面52eは、平板32によってカメラ部20に対して遮蔽されている。さらに、重なり部70が形成されているとき、カバー52の先端面52eの下縁52fは、平板32によってカメラ部20に対して遮蔽されている。カバー52の先端面52eの下縁52fは、重なり部70の下端の一例である。
(隙間)
カバー52及び平板32が被配置面30aを形成しているとき、カバー52と平板32との間に隙間Sが形成されている。隙間Sは、カバー52の端面52b及び上向面52dと、平板32の-W側を向く端面及び下面によって、装置奥行方向から見てL字状に形成されている。換言すると、重なり部70が形成されているとき、重なり部70は、被配置面30aから平板32の下方に配置されるカバー52の上縁52gまで、装置奥行方向から見て非直線状に至る隙間Sを有する。隙間Sは、装置奥行方向から見て、被配置面30aから平板32の-W側の端面の下縁まで装置上下方向に延びる縦隙間TSと、平板32の-W側の端面の下縁の下方で装置幅方向に延びる横隙間YSと、を有する。平板32の-W側の端面の下縁は、縦隙間TSの下端である。縦隙間Sは、下方から突出部52cで覆われている。換言すると、平板32の-W側の端面の下縁は、下方から突出部52cで覆われている。なお、隙間Sは、図1-2、図1-3、図1-5、図1-6において、カバー52と平板32との間に形成されているものとして強調されて図示されている。
また、カバー52及び平板32が被配置面30aを形成しているとき、平板32の-W側の端面の下縁とカメラ部20とを結ぶ仮想直線上には、平板32が配置されている。換言すると、重なり部70が形成されているとき、平板32の-W側の端面の下縁は、平板32によってカメラ部20に対して遮蔽されている。
隙間Sは、被配置面30aにおいて境界線Kを形成している。換言すると、カバー52の上面52aと平板32の上面32aとの間には、図1-5に示されるように、隙間Sによって境界線Kが形成されている。境界線Kは、図1-6に示されるように、装置上下方向から見て、装置奥行方向に延びる単一の直線状を成している。
カバー52及び平板32は、表面が明度の低い色で着色されている。本形態におけるカバー52及び平板32の表面の色は、黒色である。すなわち、突出部52cの表面の色は、黒色である。このため、本形態においては、表面が共に黒色である重なり部70とカバー52及び平板32との色差は、表面が黒色であるカバー52及び平板32と地色が白色である原稿Gとの色差よりも小さい。
なお、カバー52及び平板32は、例えば、表面が明度の高い色(具体的には、例えば白色など)で着色されていてもよい。この場合では、原稿Gは、例えば、明度の低い色(具体的には、例えば黒色など)の地色を有していてもよい。被配置面30aと原稿Gとに色差が生じていれば、原稿G、カバー52、及び平板32の色として、種々の色を用いることが可能である。
被配置面30aの色とは、カメラ部20(撮像手段の一例)によって被配置面30aの色として検出される色であって、必ずしも被配置面30a自体の色でなくても良い。また、原稿Gの色とは、カメラ部20によって原稿Gの色として検出される色であって、必ずしも原稿G自体の色でなくても良い。
カバー52は、図示しない開閉機構によって読取部50の上方を開放して搬送経路56aを露出可能な構成を有する。読取部50は、搬送部56の搬送不良によって搬送経路56aに原稿Gが詰まったとき、カバー52の開閉機構によって読取部50の上方を開放させて搬送経路56aに詰まった原稿Gを手動で取り出させることが可能な機能を有する。
排出部18は、図1-2に示されるように、排出口58の下方で且つ形成装置110の排出部170の上方に配置されているトレイ状の部材である。排出部18は、搬送部56で搬送されて排出口58から排出された原稿Gを受け取る機能を有する。
<作用及び効果>
次に、本形態の作用及び効果について説明する。なお、この説明において、本形態に対する比較形態を記載するときに、本形態の画像形成装置100と同様の部品等を用いる場合、その部品等の符号及び名称をそのまま用いて説明する。
本形態の原稿読取装置10の原稿台30は、被配置面30aの下方でカバー52と平板32とが装置上下方向で重なる重なり部70を有する。本形態の原稿読取装置10と、以下に示す第1比較形態としての原稿読取装置210とを比較する。
第1比較形態の原稿読取装置210は、図1-8に示されるように、本形態におけるカバー52に代わって、カバー252を備えている。カバー252は、本形態におけるカバー52の突出部52cに相当する構成を有していない。具体的には、第1比較形態のカバー252の+W側の端面と平板32の-W側の端面とは、互いに装置幅方向で対向しており、装置上下方向において重なっていない。すなわち、第1比較形態の原稿読取装置210は、本形態における重なり部70に相当する構成を有していない。被配置面30aが形成されているとき、カバー252の+W側の端面と平板32の-W側の端面との間には、本形態における隙間Sに代わって隙間S2が形成されている。隙間S2は、装置奥行方向から見て、被配置面30aからカバー252及び平板32の裏面(被配置面30aとは逆向きの面)まで装置上下方向に沿う直線状に延びている。以上の点以外については、第1比較形態の原稿読取装置210は、本形態の原稿読取装置10と同様の構成とされている。
第1比較形態の原稿読取装置210は、本形態における重なり部70に相当する構成を有していない。よって、第1比較形態の原稿読取装置210においては、隙間S2を通過したのち、平板32の下方に配置されている部材に反射した光が、カメラ部20に到達する。この場合、平板32の下方に配置されている部材の色によっては、隙間S2は原稿台30に対する輝度差または色差が大きいものとしてカメラ部20に撮像される虞がある。そのため、カメラ部20で撮像された、原稿台30に配置された原稿Gを示す画像に対して原稿Gと原稿台30との輝度差または色差から原稿Gの縁を検出する構成においては、検出手段11aが隙間S2を原稿Gの縁として誤検出する虞がある。
一方、本形態の原稿読取装置10の原稿台30は、重なり部70を有することで、可視光Lが被配置面30a側から隙間Sに入射しても、カバー52の下縁52fよりも上側に配置されている突出部52cの上向面52dに到達する。そのため、本形態の原稿読取装置10においては、隙間Sは原稿台30に対する色差が小さいものとしてカメラ部20に撮像されることで、比較形態の原稿読取装置210と比して検出手段11aが隙間S2を原稿Gの縁として誤検出する可能性は小さい。よって、本形態の原稿読取装置10は、原稿台30に配置された原稿Gの縁を被配置面30aと原稿Gとの色差から検出する構成において、第1比較形態の原稿読取装置210と比して、検出手段11aによる原稿Gの縁の検出不良を抑制することができる。
また、本形態の原稿読取装置10は、カバー52の突出部52cの下縁52fとカメラ部20とを結ぶ仮想直線KC上に平板32が配置されている構成を有する。本形態の原稿読取装置10と、以下に示す第2比較形態としての原稿読取装置310とを比較する。
第2比較形態の原稿読取装置310は、図1-9に示されるように、本形態におけるカバー52及び平板32に代わって、カバー352及び平板332を備えている。カバー352の+W側の端面352b及び平板332の-W側の端面332bは、カメラ部20に対して-W側で対向している。また、カバー352の+W側の端面352b及び平板332の-W側の端面332bは、装置奥行方向から見て、上側から下側に向けて-W側に傾斜している。カバー352及び平板332が被配置面30aを形成しているとき、カバー352の+W側の端部は、平板332の-W側の端部に対して上方に配置されており、装置上下方向において重なっている。すなわち、第2比較形態の原稿読取装置310は、重なり部を有する。カバー352の+W側の端面352b及び平板332の-W側の端面332bとの間に形成される隙間S3は、装置奥行方向から見て、上側から下側に向けて-W側に傾斜する直線状に延びている。第2比較形態の原稿読取装置310において、可視光Lがカメラ部20から隙間S3に向けて入射した場合、可視光Lはカバー352の端面352bの下縁及び平板332の端面332bの下縁に向けて直線的に到達する。すなわち、第2比較形態の原稿読取装置310は、可視光Lがカメラ部20から重なり部の下端に向けて直線的に到達可能な構成を有する。以上の点以外については、第2比較形態の原稿読取装置310は、本形態の原稿読取装置10と同様の構成とされている。
第2比較形態の原稿読取装置310は、可視光Lがカメラ部20から重なり部の下端に向けて直線的に到達可能な構成を有するため、カメラ部20から隙間S3に入射された可視光Lは、遮蔽されることなくカバー352及び平板332の下方に到達する。この場合、隙間S3は原稿台30に対する色差が大きいものとしてカメラ部20に撮像される虞がある。そのため、カメラ部20で撮像された、原稿台30に配置された原稿Gを示す画像に対して原稿Gと原稿台30との色差から原稿Gの縁のみを検出する構成においては、検出手段11aが隙間S3を原稿Gの縁として誤検出する虞がある。
一方、本形態の原稿読取装置10は、カバー52の突出部52cの下縁52fとカメラ部20とを結ぶ仮想直線KC上に平板32が配置されている構成を有する。そのため、カメラ部20からカバー52の突出部52cの下縁52fを結ぶ仮想直線KC上に沿って該下縁52fに向かう可視光Lは、平板32に遮蔽される。また、カメラ部20から隙間Sに入射した可視光Lは、上記したように、突出部52cの上向面52dに到達する。よって、本形態の原稿読取装置10は、原稿台30に配置された原稿Gの縁を被配置面30aと原稿Gとの色差から検出する構成において、第2比較形態の原稿読取装置310と比して、検出手段11aによる原稿Gの縁の検出不良を抑制することができる。
また、本形態の原稿読取装置10の重なり部70は、装置奥行方向から見て、被配置面30aから原稿台30の下方まで非直線状に至る隙間Sを有する。本形態の原稿読取装置10と、以下に示す第3比較形態としての原稿読取装置410とを比較する。
第3比較形態の原稿読取装置410は、図1-10に示されるように、本形態におけるカバー52及び平板32に代わって、カバー452及び平板432を備えている。カバー452の+W側の端面452b及び平板432の-W側の端面432bは、カメラ部20に対して-W側で対向している。また、カバー452の+W側の端面452b及び平板432の-W側の端面432bは、装置奥行方向から見て、上側から下側に向けて+W側に傾斜している。カバー452及び平板432が被配置面30aを形成しているとき、カバー452の+W側の端部は、平板432の-W側の端部に対して下方に配置されており、装置上下方向において重なっている。すなわち、第3比較形態の原稿読取装置410は、重なり部を有する。カバー452の+W側の端面452b及び平板432の-W側の端面432bとの間に形成される隙間S4は、装置奥行方向から見て、上側から下側に向けて+W側に傾斜する直線状に延びている。以上の点以外については、第2比較形態の原稿読取装置310は、本形態の原稿読取装置10と同様の構成とされている。
第3比較形態の原稿読取装置410において、可視光Lがカメラ部20から隙間S4の下端を結ぶ仮想直線KC4上に沿って該下縁に向かう可視光Lは、平板432に遮蔽される。しかしながら、カメラ部20から隙間S4に入射した光が直線状の隙間S4に沿って回折することでカバー452及び平板432の下方に到達することで、検出手段11aが隙間S4を原稿Gの縁として誤検出する虞がある。
一方、本形態の原稿読取装置10は、装置奥行方向から見て、被配置面30aから原稿台30の下方まで非直線状に至る隙間Sを有する。よって、本形態の原稿読取装置10は、原稿台30に配置された原稿Gの縁を被配置面30aと原稿Gとの色差から検出する構成において、第3比較形態の原稿読取装置410と比して、検出手段11aによる原稿Gの縁の検出不良を抑制することができる。なお、前述の第3比較形態は、本形態の変形例として、本発明の技術的思想に含まれるものである。
また、本形態の原稿読取装置10は、突出部52cが原稿台30のカバー52と一体に形成されている。よって、本形態の原稿読取装置10は、突出部52cがカバー52と別体である構成と比して、部品点数が少ない。
また、本形態の突出部52cは、カバー52と一体に形成されていることで、カバー52と同じ材質を有する。すなわち、本形態の突出部52cは、カバー52と同じ表面粗さ及び表面色を有する。よって、突出部52cの表面のカバー52の上面52aに対する色差は、カバー52とは別体に設けられている突出部のカバー52に対する色差よりも小さい。そのため、突出部52cの表面の原稿Gに対する色差は、カバー52の上面52aの原稿Gに対する色差と同等である。よって、本形態の原稿読取装置10は、突出部52cの材質がカバー52と異なる構成と比して、検出手段11aによる原稿Gの縁の検出不良を抑制することができる。
また、本形態の原稿読取装置10は、表面が共に黒色である重なり部70とカバー52及び平板32との色差は、表面が黒色であるカバー52及び平板32と地色が白色である原稿Gとの色差よりも小さい。よって、本形態の原稿読取装置10は、重なり部70と原稿台30との色差が原稿台30と原稿Gとの色差よりも大きい構成と比して、検出手段11aによる原稿Gの縁の検出不良を抑制することができる。
また、本形態の原稿読取装置10は、読取部50をさらに備える。よって、本形態の原稿読取装置10は、原稿Gを読み取るときにカメラ部20の他に読取部50を使用することができる。
また、本形態の原稿読取装置10は、読取部50のカバー52が原稿台30を構成している。よって、本形態の原稿読取装置10は、原稿台30を構成する2つの部材のうち一方の部材が平板32と読取部50のカバー52との間に配置される場合と比して、原稿読取装置10のサイズをコンパクトにすることができる。
また、本形態の原稿読取装置10は、被積載部40に対して-W側に隣接している取り込み口54から原稿Gを搬送する読取部50と、読取部50に対して+W側に移動して被積載部40の上方を開放可能である平板32と、を備える。よって、本形態の原稿読取装置10は、読取部50を備える構成において、平板32が装置奥行方向に移動する場合と比して、より大きいサイズの原稿Gを被積載部40と+W側に移動した平板32とに跨いで積載させることができる。
また、本形態の原稿読取装置10は、平板32が装置幅方向にスライドすることで移動する構成を有する。よって、本形態の原稿読取装置10は、平板32を回転させることで移動させる場合と比して、容易に平板32を移動させて被積載部40の上方を開放させることができる。
また、本形態の原稿読取装置10は、読取部50のカバー52が平板32を下方から支持可能な突出部52cを有する。よって、本形態の原稿読取装置10は、平板32が重なり部で読取部50のカバー52を下方から支持する構成と比して、被積載部40の上方が閉鎖されているときの平板32の耐荷重性を向上させることができる。
また、本形態の画像形成装置100は、第1比較形態の原稿読取装置210を備える構成と比して、カメラ部20を用いた原稿Gの複写不良を抑制することができる。
また、本形態の画像形成装置100は、+D側に対して画像形成装置100の情報を表示するパネル部102を備える。よって、本形態の画像形成装置100は、+D側に情報を表示するパネル部102を備える構成において、平板32が+D側に移動する構成と比して、パネル部102の表示内容を確認しつつ上面32aを有する平板32を移動させやすい。
以上のとおり、第一形態について詳細に説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内にて種々の変形、変更、改良が可能である。
例えば、本形態の形成装置110は、電子写真方式の形成装置であるとした。しかしながら、形成装置110としては、例えば、インクジェット方式やオフセット印刷方式であってもよい。
また、本形態の隙間Sは、装置奥行方向から見てL字状に形成されているものとした。しかしながら、本発明において、重なり部の下端と撮像手段とを結ぶ仮想直線上に第1被配置部又は第2被配置部が配置されているように形成されている隙間を装置奥行方向から見たときの形状は、L字状のものに限定されない。
例えば、該隙間を装置奥行方向から見たときの形状は、上述した第3比較形態の原稿読取装置410(図1-10参照)のように、重なり部の下端と撮像手段とを結ぶ仮想直線上に第1被配置部又は第2被配置部が配置されているのであれば、直線状であってもよい。
また、該隙間を装置奥行方向から見たときの形状は、図1-11に示されるように、横臥されたハット状であってもよい。具体的には、該隙間は、装置奥行方向から見て、+W側の端部が+W側に凸状に形成されているカバー552と、-W側の端部がカバー552の+W側の端部に対応する凹状に形成されている平板532との間に形成されているものであってもよい。
また、該隙間を装置奥行方向から見たときの形状は、図1-12に示されるように、横臥されたV字状であってもよい。具体的には、該隙間は、装置奥行方向から見て、+W側の端部が+W側にV字状の凸に形成されているカバー652と、-W側の端部がカバー652の+W側の端部に対応するV字状の凹に形成されている平板632との間に形成されているものであってもよい。また、該隙間を装置奥行方向から見たときの形状は、このV字状に代わってU字状であってもよい。
また、本形態の重なり部70を形成している突出部52cは、カバー52と一体に形成されているものとした。しかしながら、本発明に係る重なり部は、第1被配置部又は第2被配置部とは別体に形成されていてもよい。なお、本発明に係る第1被配置部と、第2被配置部と、重なり部の少なくとも隙間から露出する部分とは、互いに同じ表面粗さ及び表面色を有するものが好ましい。
また、本形態の被配置面30aは、カバー52の上面52a及びカバー52と隙間Sを挟んで合わさるように並んでいる平板32の上面32aのうち、4つの印Mで囲まれている部分であるものとした。しかしながら、被配置面30aとしては、特に限定されず、カバー52の上面52a及び平板32の上面32a夫々の全体で形成されていてもよい。
また、本形態の原稿台30は、読取部50のカバー52と平板32とで構成されているものとした。しかしながら、原稿台30としては、第1被配置部の第1面と第2被配置部の第2面とを含む3つ以上の部材から構成されているものであってもよい。また、隙間S及び境界線Kとしては、2つ以上形成されていてもよい。
また、本形態の境界線Kは、装置上下方向から見て、単一の直線状であるものとした。しかしながら、境界線Kとしては、装置上下方向から見て、曲線状のものであってもよく、屈曲しているものであってもよい。
また、本形態の平板32は、装置幅方向にスライドすることで移動するものとした。しかしながら、平板32としては、装置奥行方向にスライドする構成を有するものであってもよい。また、平板32としては、回転することで移動して被積載部40の上方を開放する構成を有するものであってもよく、原稿台30に対して着脱可能な構成を有するものであってもよい。
また、本形態の平板32は、装置幅方向の長さが被配置面30aの装置幅方向の長さの半分より長いものとした。しかしながら、平板32の装置幅方向の長さは、被配置面30aの装置幅方向の長さの半分より長いものに限定されず、被配置面30aの装置幅方向の長さの半分と同等であってもよく、被配置面30aの装置幅方向の長さの半分より短くてもよい。
また、原稿読取装置10としては、読取部50を備えない構成であってもよい。当該構成の原稿読取装置10では、例えば、原稿Gの画像読取が、カメラ部20のみによって行われる。さらに、当該構成の原稿読取装置10では、平板32が、図1-3に示される位置から+W側にスライド移動することで、排出部170の上方を開放するように構成してもよい。当該構成の原稿読取装置10においても、読取部50を備える前述の原稿読取装置10と同様の作用効果を奏する。
また、本形態の原稿読取装置10は、カメラ部20で撮影可能な原稿Gの最大サイズがA3サイズであるとした。しかしながら、カメラ部20で撮影可能な原稿の最大サイズは、A3サイズに限定されず、A2又はB3等のA3サイズより大きいサイズであってもよく、A4又はB4等のA3サイズより小さいサイズであってもよい。
また、本形態の画像形成装置100は、収容部120に最も多く収容可能なシート部材PのサイズがA4であるとした。しかしながら、収容部120に最も多く収容可能なシート部材Pのサイズは、A4に限定されず、A3であってもよくB5であってもよい。
<第二形態>
第二形態に係る画像形成装置2100について図面を用いて説明する。
なお、以下に示す説明では、画像形成装置2100をユーザ(図示省略)が立つ側から正面視して、装置上下方向(鉛直方向)、装置幅方向(水平方向)、装置奥行方向(水平方向)をそれぞれ、H方向、W方向、D方向と記載する。また、装置上下方向、装置幅方向、装置奥行方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、画像形成装置2100を正面視して、上側を+H側、下側を-H側、右側を+W側、左側を-W側、奥側を-D側、手前側を+D側と記載する。
<画像形成装置>
本形態に係る画像形成装置2100は、図2-1に示されるように、原稿読取装置2010と、形成装置2110と、パネル部2102と、制御部(図示省略)と、を備える。原稿読取装置2010は、原稿2000G(図示省略)の表面及び裏面に形成されている画像を読み取ると共に、読み取った画像を電子データに変換する。形成装置2110は、原稿読取装置2010の下方に配置され、原稿読取装置2010が変換した画像の電子データを基に原稿2000Gの複写画像を形成して媒体としてのシート部材2000Pに記録する。パネル部2102は、後述する撮影部2020と原稿台2030との間に配置されており、ユーザーのタッチ入力による操作を可能にすると共に、+D側に対して画像形成装置2100の情報を表示するタッチパネルディスプレイである。パネル部2102は表示部の一例である。制御部(図示省略)は、画像形成装置2100の各部の動作を制御する。原稿読取装置2010の詳細については後述する。
<形成装置>
形成装置2110は、図2-2に示されるように、収容部2120と、搬送部2160と、形成部2130と、排出部2170と、を備える。
収容部2120は、複数サイズのシート部材2000Pを収容し、シート部材2000Pを形成部2130に供給する。本形態の収容部2120は、第1収容部2122と、第2収容部2124と、を有する。第1収容部2122は、A3サイズまでのシート部材2000Pを最大500枚収容可能である。第2収容部2124は、A4サイズまでのシート部材2000Pを最大1500枚収容可能である。すなわち、収容部2120に最も多く収容可能なサイズのシート部材2000Pは、A4サイズのシート部材2000Pである。シート部材2000Pは、シート部材2000Pの一種である。シート部材2000Pは、制御部(図示省略)によって収容部2120から選択的に送り出される。
搬送部2160は、複数のロール部材2162を含んで構成されており、制御部(図示省略)によって選択的に送り出されたシート部材2000Pを形成部2130に向けて搬送する。
形成部2130は、電子写真方式によりシート部材2000Pに画像を形成する機能を有している。形成部2130は、複数色のトナー画像を形成する感光体ユニット2132と、感光体ユニット2132で形成されたトナー画像をシート部材2000Pに転写する転写部2140と、シート部材2000Pに転写されたトナー画像をシート部材2000Pに定着させる定着部2150と、を備える。
感光体ユニット2132は、色ごとにトナー画像を形成するように複数備えられている。本形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計4色の感光体ユニット2132が備えられている。図2-2に示されるY、M、C、Kは、上記各色に対応する構成部分を示している。なお、色(Y、M、C、K)を特に区別しない場合は、末尾のアルファベットを省略して記載する。
感光体ユニット2132Y、2132M、2132C、2132Kは夫々、用いるトナーを除き基本的に同様に構成されている。
感光体ユニット2132Y、2132M、2132C、2132Kは夫々、図2-2に示されるように、転写部2140の転写ベルト2141(詳細は後述)の外周部に沿うように並んでいる。
感光体ユニット2132は、図2-2に示されるように、図中矢印2000A方向に回転する感光体ドラム2133と、感光体ドラム2133を帯電させる帯電器2134とを備えている。さらに、感光体ユニット2132は、帯電器2134によって帯電された感光体ドラム2133を露光して静電潜像を形成する露光装置2135と、トナーを用いて静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像装置2136とを備えている。
転写部2140は、各色の感光体ドラム2133のトナー画像を、中間転写体に重畳して一次転写し、該重畳されたトナー画像をシート部材2000Pに二次転写する機能を有している。具体的には、転写部2140は、図2-2に示されるように、中間転写体としての転写ベルト2141と、駆動ロール2142と、一次転写ロール2143と、二次転写ロール2144と、バックアップロール2145と、を備えている。
転写ベルト2141は、装置幅方向に延びる無端状のベルトであり、+W側の折り返し部に配置された駆動ロール2142と、-W側に配置された二次転写ロール2144と、に巻き掛けられている。駆動ロール2142は、図示しないモーター等の駆動手段と接続されており、駆動手段によって回転駆動することで転写ベルト2141を周回させる機能を有する。
一次転写ロール2143は、転写ベルト2141を挟んで各色の感光体ドラム2133の反対側に配置されているロール状の部材である。そして、一次転写ロール2143は、感光体ドラム2133に形成されたトナー画像を、感光体ドラム2133と一次転写ロール2143との間の一次転写位置2000Tで転写ベルト2141に転写する機能を有する。
二次転写ロール2144は、駆動ロール2142とは反対側の転写ベルト2141の折り返し部の内側に配置されているロール状の部材である。バックアップロール2145は、転写ベルト2141を挟んで二次転写ロール2144の反対側に配置されているロール状の部材である。二次転写ロール2144及びバックアップロール2145は、転写ベルト2141に転写されたトナー画像を、転写ベルト2141とバックアップロール2145との間の二次転写位置でシート部材2000Pに転写させる機能を有している。
定着部2150は、形成部2130から搬送されたシート部材2000Pを加熱及び加圧することで、形成部2130でシート部材2000Pに転写された画像をシート部材2000Pに定着させる。また、定着部2150は、画像が定着されたシート部材2000Pを、排出部2170に搬送する。
排出部2170は、原稿読取装置2010の排出部2018(詳細は後述)の下方に位置する排出台2172と、排出台2172と定着部2150との間に配置された排出ロール対2174とを含んで構成されている。排出部2170は、定着部2150から搬送されたシート部材2000Pを、排出ロール対2174で排出台2172に排出する。
<原稿読取装置>
次に、本形態に係る原稿読取装置2010の構成について説明する。原稿読取装置2010は、形成装置2110の上方に配置されている。原稿読取装置2010は、撮影部2020と、撮影部2020の下方に配置されている原稿台2030と、検出読取部2011aと、を備える。また、原稿読取装置2010は、原稿台2030の下方に配置されている被積載部2040と、読取部2050と、排出部2018と、をさらに備える。
原稿読取装置2010は、原稿台2030に載っている原稿2000Gを撮影部2020で撮影して原稿2000Gの上面(表面)に形成されている画像を読み取る機能を有する。また、原稿読取装置2010は、被積載部2040に配置された原稿2000Gを読取部2050で搬送しながら読み取って排出部2018に排出する機能を有する。
図2-6は、原稿読取装置2010のハードウェア構成を示すブロック図である。原稿読取装置2010は、図2-6に示されるように、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)2011と、ROM(Read Only Memory)2012と、RAM(Random Access Memory)13と、ストレージ2014と、をさらに有する。
(撮影部)
撮影部2020は、所謂書画カメラであって、後述する原稿台2030に載っている原稿2000Gを撮影する機能を有する。原稿台2030に載せる原稿2000Gの大きさは、どのような大きさの原稿でもよいが、市場に流通しているような規定のサイズ(例えば、A3やA4サイズの原稿)や収容部2120に収容されるサイズの原稿が好ましい。
撮影部2020の撮影範囲2000ACは、図2-5に示されるように、装置幅方向を長手方向とするA3サイズの原稿2000Gに対応して原稿台2030に形成されている印2000M(詳細は後述)と重なっている。本形態において、A3サイズの原稿2000Gは、撮影部2020で撮影可能な最大サイズの原稿である。A3サイズの原稿2000Gは、撮影部2020で撮影可能な最大サイズの原稿の一例である。
(原稿台)
原稿台2030は、図2-2に示されるように、撮影部2020の下方に配置されており、撮影部2020で撮影される原稿2000Gが載せされる載せ部の一例である。原稿台2030は、-W側に配置された後述する読取部2050のカバー2052と、カバー2052の+W側に並んで且つD-W平面に沿って延びる姿勢で配置された平板2032と、で構成されている。カバー2052及び平板2032は、原稿台2030を構成する部材の一例である。すなわち、原稿台2030は、2つの部材であるカバー2052及び平板2032で構成されている。カバー2052及び平板2032は共に、装置上下方向から見て矩形状を成している。原稿台2030は、D-W平面に沿って拡がっており、原稿2000Gが載せられる載せ面2030aを有する。載せ面2030aは、カバー2052の上面2052aと、-W側の縁がカバー2052の+W側の縁と隙間2000Sを挟んで合わさるように並んでいる平板2032の上面2032aと、で構成されている。
図2-2、図2-3、図2-5に示されるように、隙間2000Sは、装置奥行方向から見て、載せ面2030aからカバー2052及び平板2032の裏面(載せ面2030aと逆向きの面)までH方向に沿って延びている。隙間2000Sは、載せ面2030aにおいて境界線2000Kを形成している。換言すると、カバー2052の上面2052aと平板2032の上面2032aとの間には、図2-5に示されるように、隙間2000Sによって境界線2000Kが形成されている。境界線2000Kは、装置奥行方向に延びる単一の直線状を成している。なお、図2-2、図2-3、図2-5において、隙間2000Sは、カバー2052と平板2032との間に形成されているものとして強調されて図示されている。
なお、隙間2000Sとしては、カバー2052の一部と平板2032の一部とが平面視にて重なり合って形成された隙間であってもよい。このとき、カバー2052の一部が、平板2032の一部の上方側に配置されてもよいし、平板2032の一部が、カバー2052の一部の上方側に配置されてもよい。
原稿2000Gは、原稿2000Gの中心の装置幅方向における位置が撮影部2020による撮影範囲(画角)の中心と重なるように原稿台2030に載せられることが好ましい。特に、A4サイズの原稿2000Gは、該原稿2000Gの中心の装置幅方向における位置が撮影部2020による撮影範囲(画角)の中心と重なるように原稿台2030に載せられることが好ましい。さらに、A4サイズの原稿2000Gは、該原稿2000Gの中心が原稿台2030に形成されている印2000Mに対応しているA3サイズの原稿2000Gの中心と重なるように原稿台2030に載せられることが好ましい。このようにA4サイズの原稿2000Gが原稿台2030に載せられているとき、原稿2000Gの配置が縦でも横でも、境界線2000Kは、一部がA4サイズの原稿2000Gに覆われる位置に形成されている。
したがって、境界線2000Kの位置は、「撮影範囲の中心(又は原稿2000Gが載せられる位置の中心)」から「撮影範囲の中心(又は原稿2000Gが載せられる位置の中心)に載せられたA3サイズの原稿2000Gの装置幅方向における端」との間に形成されている。さらに、本形態では、撮影範囲の中心から印2000Mとの間に境界線2000Kが形成されている。
原稿台2030は、載せ面2030aに載せられる原稿2000Gの位置合わせをする印2000Mを有する。印2000Mは、装置幅方向を長手方向とするA3サイズの原稿2000Gに対応している。印2000Mは、載せ面2030aに対する塗装によって形成されている。
印2000Mは、装置上下方向から見てL字状を成しており、装置幅方向を長手方向とするA3サイズの原稿2000Gの四隅に対応して載せ面2030aに4つ形成されている。4つの印2000Mのうち、-W側の印2000Mは読取部2050のカバー2052の上面2052aに形成されており、+W側の印2000Mは平板2032の上面2032aに形成されている。4つの印2000Mに対応しているA3サイズの原稿2000Gの中心は、装置幅方向における位置が撮影部2020による撮影範囲(画角)の中心と重なっている。
印2000Mは夫々、カバー2052の上面2052a又は平板2032の上面2032aで、境界線2000Kに対して離れている位置に形成されている。換言すると、境界線2000Kは、印2000Mに対して載せ面2030aに沿ってずれている位置に形成されている。また、本形態では、A3サイズの原稿2000Gが原稿台2030に配置されているときに当該原稿2000Gで覆われている位置に、境界線2000Kが形成されている。撮影部2020の撮影範囲内においては、A3サイズの原稿2000Gで覆われていない位置に境界線2000Kが存在しない。換言すれば、境界線2000Kは、載せ面2030aにA3サイズの原稿2000Gが載っているとき、撮影部2020の撮影範囲内においてはA3サイズの原稿2000Gで覆われる範囲内にのみ形成されている。なお、撮影範囲外においては、A3サイズの原稿2000Gで覆われる範囲外にも、境界線2000Kが存在してもよい。
平板2032は、図2-3及び図2-4に示されるように、図示しないガイド機構によって読取部2050のカバー2052に対して装置幅方向にスライド移動可能に設けられている板状の部材である。平板2032は、上方を向く上面2032aを有する。平板2032の上面2032aは、載せ面2030aを構成する面の一例である。平板2032は、カバー2052に対して隣接している状態(図2-3参照)から+W側にスライド移動することで後述する被積載部2040の上方を開放する(図2-4参照)機能を有する。平板2032の装置幅方向の長さは、載せ面2030aの装置幅方向の長さの半分より長い。すなわち、カバー2052と平板2032との間の境界線2000Kは、載せ面2030aを装置幅方向において二等分する二等分線より-W側に配置されている。
原稿台2030は、カバー2052及び平板2032(複数の部品の一例)によって形成された境界線2000Kを載せ面2030a(表面の一例)に有しているともいえる。境界線2000Kは、載せ面2030aを三分割したときの中央部に存在する。具体的には、境界線2000Kは、載せ面2030aを装置幅方向において三等分したときの中央部分に存在する。
(検出読取部)
CPU2011は、図2-6に示されるように、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU2011は、ROM2012又はストレージ2014からプログラムを読み出し、RAM2013を作業領域としてプログラムを実行する。CPU2011は、ROM2012またはストレージ2014に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本形態では、ROM2012又はストレージ2014には、撮影部2020が撮影した画像に対して色差の検出処理を実行することで原稿2000Gの縁を検出する原稿検出プログラムが格納されている。また、ROM2012又はストレージ2014には、撮影及び検出した原稿2000Gの上面(表面)に形成されている画像を読み取る撮影画像読取プログラムが格納されている。CPU2011は、これらのプログラムによって、撮影部2020が撮影した画像から原稿2000Gと原稿台2030の載せ面2030aとの色差を測定して原稿2000Gの縁を検出して該原稿2000Gに形成されている画像を読み取る検出読取部2011aとして機能する。すなわち、検出読取部2011aは、撮影部2020が撮影した載せ面2030aに載っている原稿2000Gの画像から原稿2000Gのみを検出して読み取る機能を有する。
ROM2012は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM2013は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ2014は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
(被積載部)
被積載部2040は、図2-2に示されるように、原稿台2030の下方に配置され、載せ面2030aに対して凹に形成されている矩形状の底面2042を有する原稿読取装置2010の筐体の一部である。底面2042の-W側の端部は、装置幅方向における位置が原稿台2030の境界線2000Kと重なっている。底面2042は、-W側の端部が+W側の端部に対して下方となるように水平方向に対して傾斜している。
被積載部2040は、図2-4に示されるように、平板2032の-W側の端部がスライド移動によって被積載部2040よりも+W側に移動して被積載部2040の上方が開放された状態において、原稿2000Gを底面2042上に複数積載可能となる機能を有する。また、この状態において、被積載部2040は、装置幅方向の長さがA4(短手)よりも長い原稿2000Gを、スライド移動した平板2032の上面2032aと底面2042とに跨らせた状態で配置可能となる機能を有する。
(読取部)
読取部2050は、所謂ADF(Auto Document Feeder:自動原稿送り装置)であり、被積載部2040に配置された原稿2000Gを搬送しながら読み取る機能を有する。読取部2050は、カバー2052と、取り込み口2054と、搬送部2056と、読取手段2060と、排出口2058と、を有する。
取り込み口2054は、被積載部2040に対して-W側に隣接して配置されている。取り込み口2054は、開口の一例である。排出口2058は、装置上下方向における位置が取り込み口2054よりも下方の位置であり、形成装置2110の排出部2170の上方に配置されている。また、排出口2058は、排出部2018に対して-W側に隣接して配置されている。
搬送部2056は、取り込み口2054から排出口2058に至る略U字状の搬送経路2056aと、搬送経路2056aに沿って配置されている複数のロール部材2056bと、を有する。搬送部2056は、ロール部材2056bを用いて、被積載部2040に配置された原稿2000Gを取り込み口2054から取り込んで排出口2058に向けて搬送経路2056a内を搬送させる。
読取手段2060は、搬送経路2056aに沿って配置された固定密着型のイメージセンサであり、搬送部2056が搬送している原稿2000Gの表面及び裏面に形成されている画像を読み取る機能を有する。読取手段2060は、原稿2000Gの表面に形成されている画像を読み取る表面読取部2060aと、原稿2000Gの裏面に形成されている画像を読み取る裏面読取部2060bと、を有する。
カバー2052は、装置奥行方向から見てL字状の断面を有しており、読取部2050の上方を覆うパネル状の部材である。カバー2052は、上方を向く上面2052aを有する。カバー2052の上面2052aは、上記した通り、載せ面2030aを構成する面の一例である。平板2032の-W側の縁がカバー2052の+W側の縁と隙間2000Sを挟んで合わさるように平板2032がカバー2052に対して並んでいるとき(図2-2及び図2-3参照)、カバー2052の上面2052aは、平板2032の上面2052aに対して略面一となっている。
カバー2052は、図示しない開閉機構によって読取部2050の上方を開放して搬送経路2056aを露出可能な構成を有している。読取部2050は、搬送部2056の搬送不良によって搬送経路2056aに原稿2000Gが詰まったとき、カバー2052の開閉機構によって読取部2050の上方を開放させて搬送経路2056aに詰まった原稿2000Gを手動で取り出させることが可能な機能を有する。
排出部2018は、図2-2に示されるように、排出口2058の下方で且つ形成装置2110の排出部2170の上方に配置されているトレイ状の部材である。排出部2018は、搬送部2056で搬送されて排出口2058から排出された原稿2000Gを受け取る機能を有する。
<作用及び効果>
次に、本形態の作用及び効果について説明する。なお、この説明において、本形態に対する比較形態を記載するときに、本形態の画像形成装置2100と同様の部品等を用いる場合、その部品等の符号及び名称をそのまま用いて説明する。
本形態の原稿読取装置2010は、A3サイズの原稿2000Gが原稿台2030に配置されているときに当該原稿2000Gで覆われている位置に、境界線2000Kが形成されている。このため、原稿2000Gが載せられた原稿台2030の上方から原稿2000Gを撮影する撮影部2020によって撮影された原稿2000Gを読み取る原稿読取装置2010において、撮影部2020の撮影範囲内で且つ載せられた原稿2000Gの外側である部分に、部材と部材の隙間にできた線である隙間線が存在する場合と比較して、原稿2000Gの読取精度を向上させることができる。
また、本形態の原稿読取装置2010では、撮影部2020の撮影範囲内において、A3サイズの原稿2000Gで覆われていない位置に境界線2000Kが存在しない。このため、撮影部2020の撮影範囲内において、A3サイズの原稿2000Gで覆われていない位置に境界線2000Kが存在する場合と比して、A3サイズの原稿2000Gの読取精度を向上させることができる。
また、本形態の原稿読取装置2010は、境界線2000Kが載せ面2030aにおけるカバー2052と平板2032との間の隙間2000Sによって形成されている構成を有する。よって、本形態の原稿読取装置2010は、原稿台2030が複数の部材で構成されている場合において、境界線2000Kが撮影部2020の撮影範囲内で且つ原稿台2030に載っている原稿2000Gの外側に形成されている場合と比して、原稿2000Gの読取精度を向上させることができる。
また、本形態の原稿読取装置2010は、原稿2000Gの位置合わせをする印2000Mに対して載せ面2030aに沿ってずれている位置に境界線2000Kが形成されている構成を有する。よって、本形態の原稿読取装置2010は、境界線2000Kが印2000Mと重なっている場合と比して、原稿2000Gの読取精度を向上させることができる。
また、本形態の原稿読取装置2010は、境界線2000Kが単一である構成を有する。よって、本形態の原稿読取装置2010は、境界線2000Kが複数である場合と比して、見映えが良い。
また、本形態の原稿読取装置2010は、読取部2050をさらに備える。よって、本形態の原稿読取装置2010は、原稿2000Gを読み取るときに撮影部2020又は読取部2050の何れか一方を選択して読み取ることができる。
また、本形態の原稿読取装置2010では、原稿台2030を構成する2つの部材のうち一方の部材が読取部2050の上方を覆うカバー2052である。よって、本形態の原稿読取装置2010は、原稿台2030を構成する2つの部材のうち一方の部材が平板2032と読取部2050のカバー2052との間に配置される場合と比して、原稿読取装置2010のサイズをコンパクトにすることができる。
また、本形態の原稿読取装置2010は、被積載部2040に対して-W側に隣接している取り込み口2054から原稿2000Gを搬送する読取部2050と、読取部2050に対して+W側に移動して被積載部2040の上方を開放可能である平板2032と、を備える。よって、本形態の原稿読取装置2010は、読取部2050を備える構成において、平板2032が装置奥行方向に移動する場合と比して、より大きいサイズの原稿2000Gを被積載部2040と+W側に移動した平板2032とに跨いで積載させることができる。
また、本形態の原稿読取装置2010は、平板2032が装置幅方向にスライドすることで移動する構成を有する。よって、本形態の原稿読取装置2010は、平板2032を回転させることで移動させる場合と比して、容易に平板2032を移動させて被積載部2040の上方を開放させることができる。
また、本形態の原稿読取装置2010は、カバー2052の装置幅方向の長さが載せ面2030aの装置幅方向の長さの半分よりも短い構成を有する。すなわち、本形態の原稿読取装置2010は、平板2032の装置幅方向の長さが載せ面2030aの装置幅方向の長さの半分よりも長い構成を有する。よって、本形態の原稿読取装置2010は、カバー2052の装置幅方向の長さが載せ面2030aの装置幅方向の長さの半分よりも長い場合と比して、より大きいサイズの原稿2000Gを被積載部2040と平板2032とに跨いで積載させることができる。
また、本形態の画像形成装置2100は、原稿2000Gを撮影部2020で撮影して読み取る構成において、境界線2000Kが撮影部2020の撮影範囲内で且つ該原稿2000Gの外側に形成されている場合と比して、撮影部2020を用いた原稿2000Gの複写不良を抑制することができる。
特に、本形態の画像形成装置2100は、収容部2120に最も多く収容可能であるA4サイズのシート部材2000Pと同等のサイズであるA4サイズの原稿2000Gが載せ面2030aに配置されたとき、境界線2000Kの一部が該原稿2000Gに覆われる構成を有している。よって、本形態の画像形成装置2100は、撮影部2020の撮影範囲内においてA4サイズの原稿2000Gの外側に境界線2000Kが形成されている場合と比して、撮影部2020を用いた原稿2000Gの複写不良を抑制することができる。
また、本形態の画像形成装置2100は、+D側に対して画像形成装置2100の情報を表示するパネル部2102を備える。よって、本形態の画像形成装置2100は、+D側に情報を表示するパネル部2102を備える構成において、平板2032が+D側に移動する構成と比して、パネル部2102の表示内容を確認しつつ上面2032aを有する平板2032を移動させやすい。
以上のとおり、第二形態について説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内にて種々の変形、変更、改良が可能である。
本形態の載せ面2030aは、完全な平面である必要はない。すなわち、載せ面2030aは、当該載せ面2030aに原稿2000Gが載せられて撮影部2020によって撮影できるような形状であればよい。したがって、例えば、載せ面2030aに原稿2000Gが載せられて撮影部2020によって撮影できれば、載せ面2030aに凹凸が形成されていてもよい。
例えば、本形態の形成装置2110は、電子写真方式の形成装置であるとした。しかしながら、形成装置2110としては、例えば、インクジェット方式やオフセット印刷方式であってもよい。
また、本形態の原稿台2030は、読取部2050のカバー2052と平板2032との2つの部材から構成されているものとした。しかしながら、原稿台2030としては、単一または複数の溝によって上面が複数の面に分割されている1つの部材で構成されているものであってもよい。単一または複数の溝は、境界線の一例である。また、原稿台2030としては、3つ以上の部材から構成されているものであってもよい。すなわち、本発明に係る部材同士の間の隙間2000S及び隙間2000Sによって形成されている境界線2000Kは、2つ以上形成されていてもよい。
また、本形態の境界線2000Kが単一の直線状であるものとした。しかしながら、境界線2000Kとしては、載せ面2030a上において曲線状のものであってもよく、屈曲しているものであってもよい。
また、本形態の平板2032は、装置幅方向にスライドすることで移動するものとした。しかしながら、本形態の平板2032は、装置奥行方向にスライドする構成を有するものであってもよい。また、本形態の平板2032は、回転することで移動して被積載部2040の上方を開放する構成を有するものであってもよく、原稿台2030に対して着脱可能な構成を有するものであってもよい。
また、本形態の平板2032は、装置幅方向の長さが載せ面2030aの装置幅方向の長さの半分より長いものとした。しかしながら、本形態の平板2032の装置幅方向の長さは、載せ面2030aの装置幅方向の長さの半分より長いものに限定されず、載せ面2030aの装置幅方向の長さの半分と同等であってもよく、載せ面2030aの装置幅方向の長さの半分より短くてもよい。
また、本形態の原稿読取装置2010は、撮影部2020で撮影可能な原稿2000Gの最大サイズがA3サイズであるとした。しかしながら、本形態の撮影部2020で撮影可能な原稿の最大サイズは、A3サイズに限定されず、A2又はB3等のA3サイズより大きいサイズであってもよく、A4又はB4等のA3サイズより小さいサイズであってもよい。
また、本形態の画像形成装置2100は、収容部2120に最も多く収容可能なシート部材2000PのサイズがA4であるとした。しかしながら、本形態の収容部2120に最も多く収容可能なシート部材2000Pのサイズは、A4に限定されず、A3であってもよくB5であってもよい。
<第三形態>
以下に、第三形態の一例を図面に基づき説明する。
(画像読取装置3010)
第三形態に係る画像読取装置3010について説明する。図3-1は、本形態に係る画像読取装置3010を示す概略図である。なお、各図に示す矢印Hは、装置上下方向を示し、矢印Wは、装置幅方向(具体的には、水平方向)を示し、矢印Dは、装置奥行方向(具体的には、水平方向)を示す。装置上下方向、装置幅方向、及び装置奥行方向は、互いに交差(具体的には、直交)している。
図3-1に示される画像読取装置3010は、画像を読み取る装置である。具体的には、画像読取装置3010は、図3-1に示されるように、搬送部3014と、画像形成部3012と、読取部3030と、搬送機構3040と、原稿台3050と、排出部3060と、原稿台3070と、カメラ3080と、を備えている。
なお、本形態では、画像読取装置3010は、後述のように、画像を形成する機能を有するため、画像形成装置として把握してもよい。
(搬送部3014、及び画像形成部3012)
搬送部3014(図3-1参照)は、収容部3016に収容された用紙等の記録媒体3000Pを搬送する。具体的には、搬送部3014は、図3-1に示されるように、複数の搬送ロール等の搬送部材3014Aを有しており、搬送部材3014Aにより記録媒体3000Pを搬送する。
画像形成部3012(図3-1参照)は、搬送部3014によって搬送される記録媒体3000Pに画像を形成する。画像形成部3012では、読取部3030及びカメラ3080で読み取った画像を記録媒体3000Pに形成可能となっている。
具体的には、画像形成部3012では、電子写真方式によりトナー画像(画像の一例)を記録媒体3000Pに形成する。さらに具体的には、画像形成部3012は、図3-1に示されるように、トナー像形成部3020Y、3020M、3020C、3020K(以下、3020Y~3020Kという)と、転写体3024と、定着部3026と、を有している。
画像形成部3012では、各トナー像形成部3020Y~3020Kが、帯電、露光、現像、転写の各工程を行い、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を転写体3024に形成する。さらに、画像形成部3012では、転写体3024に形成された各色のトナー像を記録媒体3000Pに転写し、該トナー像を定着部3026にて記録媒体3000Pに定着する。このように、画像形成部3012では、転写体3024を介して画像を記録媒体3000Pに転写する中間転写方式を用いている。
(読取部3030、及び搬送機構3040)
図3-1等に示される読取部3030は、搬送される原稿3000G(図3-3及び図3-5参照)の画像を読み取る構成部分である。この読取部3030は、図3-1に示されるように、画像形成部3012に対する上方側に設置されている。具体的には、読取部3030は、読取センサ3032、3034と、カバー3033と、を有している。
読取センサ3032は、搬送される原稿3000Gの一方の面の画像を読み取る読取機能を有する機能部である。読取センサ3034は、搬送される原稿3000Gの他方の面の画像を読み取る読取機能を有する機能部である。読取センサ3032、3034としては、一例として、CIS(Contact Image Sensor)と称される密着型のイメージセンサが用いられる。
カバー3033は、読取センサ3032を覆う構成部分である。具体的には、カバー3033は、図3-1に示されるように、天板3035と、側板3037、3039と、を有している。
天板3035は、読取センサ3032に対する上方側に設置されており、読取センサ3032を上方側から覆っている。天板3035には、図3-2及び図3-4に示されるように、カメラ3080で画像が読み取られる原稿3000Gの一部が載せられる。
側板3037は、読取センサ3032に対する装置幅方向の一方側(図3-1における左方側)に設置されており、読取センサ3032を装置幅方向の一方側から覆っている。側板3039は、読取センサ3032に対する装置幅方向の他方側(図3-1における右方側)に設置されており、読取センサ3032を装置幅方向の他方側から覆っている。
なお、装置幅方向の一方は、画像読取装置3010における左方に相当するので、以下、装置幅方向の一方を左方という。装置幅方向の他方は、画像読取装置3010における右方に相当するので、以下、装置幅方向の他方を右方という。これらの方向は、説明の便宜上、定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。
側板3039には、原稿台3050に載せられた原稿3000Gをカバー3033の内部へ受け入れる受入口3039Aが形成されている。受入口3039Aは、装置奥行き方向に延びる開口で構成されている。
側板3039における受入口3039Aの下方側には、カバー3033の内部から排出部3060へ原稿3000Gが排出される排出口3039Bが形成されている。排出口3039Bは、装置奥行き方向に延びる開口で構成されている。
搬送機構3040は、読取部3030によって画像が読み取られる原稿3000Gを搬送する機構である。この搬送機構3040は、カバー3033の内部に配置されている。換言すれば、搬送機構3040は、カバー3033によって覆われている。
具体的には、搬送機構3040は、搬送ロール等の搬送部材3040Aを複数有している。搬送機構3040では、原稿台3050に載せられた原稿3000Gを搬送部材3040AによりC字状の搬送経路にて、受入口3039Aから排出口3039B(すなわち排出部3060)へ搬送する。
このように、画像読取装置3010では、搬送機構3040が、原稿台3050から排出部3060へ原稿3000Gを搬送し、読取部3030が、搬送機構3040によって搬送される原稿3000Gの画像を読み取る。
(原稿台3050)
原稿台3050は、図3-3、図3-5、及び図3-7に示されるように、読取部3030(図3-1参照)によって画像が読み取られる原稿3000Gが載せられる台である。すなわち、原稿台3050は、搬送機構3040(図3-1参照)で搬送される原稿3000Gが載せられる構成部分ともいえる。なお、原稿台3050は、第二載せ部の一例である。
原稿台3050では、原稿3000Gは上面3050Aに対して載せられる。したがって、原稿台3050の上面3050Aが、原稿3000Gが載せられる載せ面である。本形態では、後述するように、原稿台3070が開放位置に位置する状態において、原稿台3050に対して上方側から原稿3000Gが載せられる。
なお、本形態では、「原稿台」とは、原稿3000Gが載せられるものという意味で用いている。したがって、「台」は、形状を特定する意味を含むものではない。
原稿台3050は、図3-1に示されるように、読取部3030に対する右方側に設置されている。また、原稿台3050は、原稿台3070に対する下方側であって、天板3035の天面3035Aに対する下方側に設置されている。したがって、原稿台3050の上面3050Aは、天板3035の天面3035Aに対して、段差を有している。
原稿台3050は、カバー3033の側板3039から右方側へ延びる板状に形成されている。原稿台3050の上面3050Aは、受入口3039Aから右方側へ延びている。上面3050Aは、受入口3039Aから右方側へ向けて上り勾配となる傾斜面とされている。
原稿台3050には、図3-3及び図3-7に示されるように、制限部3058(いわゆるサイドガイド)が設けられている。制限部3058は、原稿台3050に載せられた原稿3000Gの側端に接触して、原稿3000Gの装置奥行方向の一方側及び他方側への移動を制限する。
なお、装置奥行方向の一方は、画像読取装置3010における前方に相当するので、以下、装置奥行方向の一方を前方という。装置奥行方向の他方は、画像読取装置3010における後方に相当するので、以下、装置奥行方向の他方を後方という。これらの方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。
(排出部3060)
図3-5等に示される排出部3060は、読取部3030によって画像が読み取られた原稿3000Gが排出される構成部分である。すなわち、排出部3060は、搬送機構3040で搬送された原稿3000Gが載せられる構成部分ともいえる。排出部3060では、原稿3000Gは上面3060Aに対して載せられる。したがって、排出部3060の上面3060Aが、原稿3000Gが載せられる載せ面である。
排出部3060は、天板3035の天面3035Aに対する下方側であって、原稿台3050の下方側に設置されている。排出部3060は、カバー3033の側板3039から右方側へ延びる板状に形成されている。
排出部3060の上面3060Aは、排出口3039Bから右方側へ延びている。上面3060Aは、排出口3039Bから右方側へ向けて上り勾配となる傾斜面で構成されている。
(原稿台3070)
原稿台3070は、図3-2及び図3-4に示されるように、カメラ3080によって画像が読み取られる原稿3000Gが載せられる台である。原稿台3070は、載せ部の一例であり、第一載せ部の一例である。
原稿台3070では、原稿3000Gは上面3070Aに対して載せられる。したがって、原稿台3070の上面3070Aが、原稿3000Gが載せられる載せ面である。原稿台3070の上面3070Aは、図3-4に示されるように、天板3035の天面3035Aと同じ高さに設置されている。すなわち、原稿台3070の上面3070Aは、天板3035の天面3035Aに対する同一面上に設置されている。
原稿台3070は、排出部3060より上方側であって、原稿台3050より上方側に設置されている。したがって、原稿台3070は、原稿台3050の上面3050Aを上方側から覆っている。そして、原稿台3070は、画像読取装置3010を操作するユーザが立った状態で、原稿3000Gを載せる操作ができる高さに設けられている。具体的には、原稿台3070は、例えば、画像読取装置3010が設置された床面から1000mm程の高さに設けられている。
原稿台3070は、具体的には、図3-3に示されるように、天板3071と、側板3072、3074、3075と、を有している。天板3071は、図3-4に示されるように、板厚方向が上下方向とされた板状であって、図3-6に示されるように、平面視にて略矩形状に形成されている。原稿台3070では、原稿3000Gは、図3-2、図3-4及び図3-6に示されるように、天板3071に載せられる。したがって、原稿台3070の上面3070Aは、天板3071の上面により構成されている。
天板3071は、図3-4に示されるように、原稿台3050の上方側に設置されている。天板3071における装置幅方向の寸法及び装置奥行方向の寸法は、原稿台3050における装置幅方向の寸法及び装置奥行方向の寸法よりも大きくされている。
側板3075は、天板3071の右端部から下方側に張り出している。側板3075は、板厚方向が装置幅方向とされた板状に形成されている。側板3075は、原稿台3050に対する右方側に設置されており、原稿台3050を右方側から覆っている。
側板3072、3074の各々は、天板3071の前端部及び後端部の各々から下方側に張り出している(図3-3参照)。側板3072、3074は、板厚方向が装置奥行方向とされた板状に形成されている。側板3072、3074の各々は、原稿台3050に対する前方側及び後方側の各々に設置されており、原稿台3050を前方側及び後方側の各々から覆っている。
さらに、原稿台3070は、原稿台3050を上方側から覆う覆い位置(図3-1、図3-2、図3-4、及び図3-6に示される位置)と、原稿台3050に対する上方側を開放する開放位置(図3-3、図3-5、及び図3-7に示される位置)と、に移動可能とされている。本形態では、原稿台3070は、覆い位置と開放位置とに移動可能に、支持体としての装置本体3011に支持されている。
側板3072、3074の各々には、図3-8及び図3-9に示されるように、左右方向に沿った長孔によるレール3076が形成されている。原稿台3050の前面及び後面各々に設けられた一対の軸部3057がレール3076に挿入されている。そして、一対の軸部3057がレール3076によって、原稿台3070を覆い位置(図3-8に示す位置)と開放位置(図3-9に示す位置)とへ案内することで、原稿台3070は、装置幅方向に沿って覆い位置(図3-8に示す位置)と開放位置(図3-9に示す位置)との間を移動する。
原稿台3070は、図3-3、図3-5、及び図3-7に示されるように、開放位置において原稿台3050に対する読取部3030とは反対側(すなわち右方側)配置される。そして、開放位置に位置する原稿台3070には、原稿台3050に載せられた原稿3000Gの一部が載せられる。
このように、画像読取装置3010では、一対の軸部3057及びレール3076によって、原稿台3070を移動させる移動機構が構成されている。なお、当該移動機構としては、前述の構成に限られず、種々の機械要素を用いて構成可能である。
また、原稿台3070は、前述のように、原稿台3050を覆うカバーとしての機能を有している。すなわち、原稿台3070が、原稿台3050を覆うカバーを兼ねている。原稿台3070は、カバーとしての機能を有するため、原稿台3050のカバー(被覆部材)として把握してもよい。
(カメラ3080)
カメラ3080は、原稿台3070に載せられた原稿3000G(被写体の一例)の画像を読取可能なカメラ(いわゆる書画カメラ)である。このカメラ3080は、原稿台3070より上方側に設置されている。また、カメラ3080は、下方側に向けられており、原稿台3070の上面3070Aに載せられた原稿3000Gの画像を読取可能とされている。なお、カメラ3080は、被写体を撮影する撮影部の一例である。
カメラ3080としては、例えば、レンズ等の光学系と、感光を電気信号に変換する撮像素子と、を有するデジタルカメラが用いられる。撮像素子としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、及びCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などがある。カメラ3080の光軸は、前方側から見て、例えば、上下方向に沿っている。
カメラ3080は、装置本体3011に設けられた支持部3085に支持されている。支持部3085は、原稿台3070に対する後方側において装置本体3011から上方へ延びる支柱部3087と、支柱部3087の上端部から前方側へ延びる取付部3089と、を有している。カメラ3080は、取付部3089に取り付けられている。
カメラ3080は、図3-6に示されるように、読取部3030と原稿台3070とに跨った読取範囲3000MHを有している。読取部3030における天板3035の天面3035A、及び原稿台3070の上面3070Aは、少なくとも、カメラ3080の読取範囲3000MHにおいて平面状に形成されている。本形態では、天板3035の天面3035Aの全面、及び原稿台3070の上面3070Aの全面が、平面状に形成されている。なお、読取範囲3000MHは、撮影範囲の一例である。
なお、ここでいう平面状とは、カメラ3080での読取に適した原稿3000Gの姿勢に支持可能な程度に平面にされていることをいい、カメラ3080での読取に適した原稿の姿勢に支持可能な範囲で形成される凹凸は許容される。
読取に適した原稿3000Gの姿勢とは、平滑な姿勢であって、少なくとも、天板3035の天面3035Aと原稿台3050の上面3050Aとに跨って原稿3000G(具体的には、普通紙)を載せた場合に比べ、たわみが小さい姿勢である。
なお、読取部3030における天板3035の天面3035A、及び原稿台3070の上面3070Aは、カメラ3080の光軸に対して垂直であることが望ましい。少なくとも、画像読取装置3010では、前方側から見た場合において、カメラ3080の光軸に対する垂直方向に対する天面3035A及び上面3070Aの角度は、当該垂直方向に対する原稿台3050の上面3050Aの角度よりも、小さくなっている。
そして、画像読取装置3010では、カメラ3080は、覆い位置に位置する原稿台3070と、読取部3030における天板3035の天面3035Aと、に原稿3000Gが載せられ、当該原稿3000Gをカメラ3080が撮像することで、当該画像を読み取る。画像は、原稿3000Gに形成される像であって、文字、絵及び写真などを含む画像である。
また、原稿3000Gが載せられる載せ面として機能する天面3035A及び上面3070Aは、平面状である必要はない。すなわち、天面3035A及び上面3070Aは、当該天面3035A及び上面3070Aに原稿3000Gが載せられてカメラ3080によって撮影できるような形状であればよい。したがって、例えば、天面3035A及び上面3070Aに原稿3000Gが載せられてカメラ3080によって撮影できれば、天面3035A及び上面3070Aに凹凸が形成されていてもよい。
(本形態に係る作用)
画像読取装置3010は、搬送される原稿3000Gの画像を読み取る読取部3030と、読取部3030によって画像が読み取られた原稿3000Gが排出される排出部3060と、排出部3060より上方側に設置された原稿台3070と、原稿台3070より上方側に設置され、原稿台3070に載せられた原稿3000G(被写体の一例)の画像を読取可能なカメラ3080と、を備える。このため、搬送される原稿3000Gの画像を読み取る読取部3030を備えた画像読取装置3010において、読取部3030と、原稿3000Gが排出される排出部3060より上方側に設置された原稿台3070の上方側に設置され原稿3000Gの画像を読み取るカメラ3080と、を両方設置できる。
また、画像読取装置3010では、原稿台3070の上面3070Aは、少なくとも、カメラ3080の読取範囲3000MHにおいて平面状に形成されている。このため、原稿台3070の上面3070Aが、カメラ3080の読取範囲3000MHにおいて、読取に適した原稿の姿勢に支持することが困難な範囲で形成される凹凸に形成されている場合に比べ、カメラ3080による読取に適した原稿3000Gの姿勢を作り出すことが可能となる。
また、画像読取装置3010では、読取部3030における天板3035の天面3035A、及び原稿台3070の上面3070Aは、少なくとも、カメラ3080の読取範囲3000MHにおいて平面状に形成されている。このため、原稿台3070の上面3070A及び天板3035の天面3035Aが、カメラ3080の読取範囲3000MHにおいて、読取に適した原稿の姿勢に支持することが困難な範囲で形成される凹凸に形成されている場合に比べ、カメラ3080による読取に適した原稿3000Gの姿勢を作り出すことができる。
また、画像読取装置3010では、原稿台3070の上面3070A及び天板3035の天面3035Aに原稿3000Gが載せられる。このため、原稿台3070の上面3070Aのみに原稿3000Gが載せられる場合に比べ、原稿3000Gを載せることができる範囲が拡大される。
また、画像読取装置3010では、原稿台3070は、原稿台3050に対する上方側を開放する開放位置に移動可能とされている。このため、原稿台3050に対する上方側から原稿台3050へ原稿3000Gを載せることができる。
また、画像読取装置3010では、開放位置に位置する原稿台3070に、原稿台3050に載せられた原稿3000Gの一部が載せられる。このため、原稿3000Gが原稿台3050のみに載せられる場合に比べ、原稿3000Gを載せることができる範囲が拡大される。
また、画像読取装置3010では、原稿台3070は、画像読取装置3010を操作するユーザが立った状態で、原稿3000Gを載せる操作ができる高さに設けられている。このため、ユーザが座ることなく、原稿3000Gを原稿台3070に載せる操作を行うことができる。
また、画像読取装置3010は、読取部3030及びカメラ3080で読み取った画像を記録媒体3000Pに形成可能な画像形成部3012を備える。このため、搬送される原稿3000Gの画像と、原稿台3070に載せられた原稿3000Gの画像と、を記録媒体3000Pに形成できる。
(画像形成部3012の変形例)
画像形成部の一例としては、前述の画像形成部3012に限られない。画像形成部の一例としては、例えば、各トナー像形成部3020Y~3020Kが、転写体3024を介さずに、記録媒体3000Pに直接トナー像を形成する直接転写方式を用いてもよい。また、画像形成部の一例としては、記録媒体3000Pへインクを吐出して画像を形成する画像形成部であってもよく、記録媒体3000Pに画像を形成する機能を有するものであればよい。
(読取部3030の変形例)
読取部3030では、画像の読取機能を有する機能部として、密着型のイメージセンサを用いたが、これに限られない。当該機能部としては、例えば、CCD等のイメージセンサなどであってもよく、画像を読取可能なものであればよい。
また、本形態では、読取部3030は、画像の読取機能を有する機能部として、読取センサ3032、3034を有していたが、これに限られない。読取部3030としては、読取センサ3032、3034の一方のみを有する構成であってもよい。すなわち、読取部3030としては、原稿3000Gの少なくとも一方の面の画像を読取可能であればよい。
また、本形態では、読取センサ3032、3034を有する読取部3030の一部を構成する構成部分として、カバー3033を把握したが、これに限られない。例えば、搬送機構3040を有する搬送部の一部を構成する構成部分として、カバー3033を把握してもよい。
(カメラ3080の変形例)
カメラ3080が読み取る画像の一例としては、文字、絵及び写真などを含む画像に限られない。カメラ3080が読み取る画像の一例としては、例えば、静止画又は動画などの映像であってもよく、カメラ3080で読み取り可能な像であればよい。
被写体の一例としては、原稿3000Gに限られない。被写体の一例としては、映像を映す映像機器(例えば、スマートフォンやモバイル端末など)や本、名刺などであってもよく、カメラ3080が撮像可能なものであればよい。
また、原稿台3070及びカバー3033に載せられるものであれば、被写体とすることが可能である。したがって、カメラ3080は、画像だけでなく、被写体自体を静止画又は動画として撮像可能に構成されていてもよい。
(原稿台3070の変形例)
原稿台3070の上面3070Aは、図3-4に示されるように、天板3035の天面3035Aと同じ高さに設置されていたが、これに限られない。原稿台3070の上面3070Aと、天板3035の天面3035Aとは、段差を有していてもよい。当該段差は、例えば、カメラ3080での読取に適した原稿の姿勢に支持可能な範囲で形成される段差とされる。
(他の変形例)
画像読取装置3010は、読取部3030における天板3035の天面3035A、及び原稿台3070の上面3070Aは、少なくとも、カメラ3080の読取範囲において平面状に形成されていればよく、カメラ3080の読取範囲外では、読取に適した原稿の姿勢に支持することが困難な範囲で形成される凹凸を有していてもよい。
画像読取装置3010では、カメラ3080によって画像が読み取られる原稿3000Gは、覆い位置に位置する原稿台3070と、読取部3030における天板3035の天面3035Aと、に載せられる構成とされていたが、原稿台3070のみに載せられる構成であってもよい。この場合では、カメラ3080の読取範囲3000MHは、原稿台3070のみを含む範囲としてもよい。
画像読取装置3010では、載せ部の一例として、原稿台3070を用いたが、これに限られない。画像読取装置3010では、例えば、原稿台3050を、載せ部の一例として用いてもよい。すなわち、カメラ3080で画像が読み取られる原稿3000G等の被写体が、原稿台3050に載せられる構成であってもよい。この場合では、例えば、原稿台3070は、開放位置に固定される構成であってもよいし、原稿台3070を設けない構成であってもよい。
画像読取装置3010は、画像形成部3012を備えていたが、画像形成部3012を備えてない装置であってもよい。
本開示は、上記の形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
<第四形態>
本開示の第四形態に係る収容装置、及び画像形成装置の一例を図4-1~図4-7に従って説明する。なお、各図に示す矢印Hは鉛直方向であって装置上下方向を示し、矢印Wは、水平方向であって装置幅方向を示し、矢印Dは、水平方向であって装置奥行方向を示す。
(画像形成装置の全体構成)
画像形成装置4010は、図4-1に示されるように、電子写真方式によりトナー画像を形成する画像形成部4012と、搬送経路4016に沿って記録媒体Pを搬送する搬送部4014及び記録媒体Pを収容する収容部4060、4070、4080を有する収容装置4110とを備えている。さらに、画像形成装置4010は、各部を制御する制御部4028と、商用主電源の電力を各部へ供給する主電源4036とを備えている。
上記構成による画像形成装置4010では、収容部4060、4070、4080によって記録媒体Pが収容され、搬送部4014によって何れかの収容部4060、4070、4080に収容された記録媒体Pが搬送経路4016に沿って搬送される。さらに、画像形成部4012によって形成されたトナー画像が、搬送される記録媒体Pに形成され、トナー画像が形成された記録媒体Pは、装置本体4010aの外部へ排出される。
〔画像形成部4012〕
画像形成部4012は、図4-1に示されるように、各色のトナー画像を夫々形成する複数のトナー画像形成部4030と、トナー画像形成部4030で形成されたトナー画像を記録媒体Pに転写する転写部4032とを備えている。さらに、画像形成部4012は、転写部4032によって記録媒体Pに転写されたトナー画像を記録媒体Pに定着する定着装置4034を備えている。
-トナー画像形成部4030-
トナー画像形成部4030は、色ごとにトナー画像を形成するように複数備えられている。本第四形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計4色のトナー画像形成部4030が設けられている。なお、以後の説明では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)を区別する必要が無い場合は、符号に付するY、M、C、及びKを省略する。
各色のトナー画像形成部4030は、用いるトナーを除き基本的に同様に構成されており、図4-2に示されるように、回転する円筒状の像保持体4040と、像保持体4040を帯電する帯電器4042とを備えている。さらに、トナー画像形成部4030は、帯電した像保持体4040に露光光を照射して静電潜像を形成する露光装置4044と、トナーを含んだ現像剤Gで静電潜像をトナー画像として現像する現像装置4046とを備えている。これにより、各色のトナー画像形成部4030は、各色の画像を、各色のトナーを用いて形成するようになっている。
また、各色の像保持体4040は、図4-1に示されるように、周回移動する転写ベルト4050(詳細は後述)に接触している。そして、転写ベルト4050の周回方向(図中矢印参照)において、上流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)のトナー画像形成部4030が、この順番に並んで配置されている。
-転写部4032-
転写部4032は、図4-1に示されるように、転写ベルト4050と、転写ベルト4050を挟んで各色の像保持体4040の反対側に夫々配置され、各色の像保持体4040に形成されたトナー画像を転写ベルト4050に転写する一次転写ロール4052とを備えている。
また、転写部4032は、転写ベルト4050が巻き掛けられた巻掛ロール4056と、転写ベルト4050が巻き掛けられ、転写ベルト4050に回転力を伝達する駆動ロール4058とを備えている。これにより、転写ベルト4050は、図中矢印方向に周回するようになっている。
さらに、転写部4032は、転写ベルト4050を挟んで巻掛ロール4056の反対側に配置され、転写ベルト4050上に転写されたトナー画像を記録媒体Pに転写する二次転写ロール4054を備えている。そして、二次転写ロール4054と転写ベルト4050との間には、記録媒体Pにトナー画像を転写する転写ニップNTが形成されている。
この構成において、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の順番で、転写ベルト4050上にトナー画像が一次転写ロール4052によって一次転写される。一方、転写ベルト4050と二次転写ロール4054との間に挟まれて搬送される記録媒体Pに、二次転写ロール4054によって転写ベルト4050からトナー画像が転写される。さらに、トナー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置4034に向けて搬送される。
-定着装置4034-
定着装置4034は、図4-1に示されるように、記録媒体Pの搬送方向において転写ニップNTの下流側に配置されている。定着装置4034は、記録媒体Pに転写されたトナー画像を加熱、加圧して記録媒体Pに定着させる。
〔収容装置4110〕
収容装置4110は、図4-1に示されるように、画像形成装置4010の下方部分に配置されており、記録媒体Pを収容する3個の収容部4060、4070、4080と、記録媒体Pを搬送する搬送部4014とを備えている。そして、最も上方に配置された収容部4060は、水平方向に対して傾斜している。なお、収容装置4110については、詳細を後述する。
〔制御部4028、主電源4036〕
制御部4028、及び主電源4036は、傾斜された収容部4060と画像形成部4012との間に形成された三角領域に配置されている。
(要部構成)
次に、収容装置4110について説明する。
収容装置4110は、図4-1に示されるように、画像形成装置4010の下方部分に配置されている。この収容装置4110は、図4-3に示されるように、装置本体4110aと、記録媒体Pを収容する収容部4060と、記録媒体Pを収容する収容部4070と、記録媒体Pを収容する収容部4080とを備えている。また、収容装置4110は、収容部4060を装置奥行き方向に移動可能とするスライドレール4064と、収容部4070を装置奥行き方向に移動可能とするスライドレール4074と、収容部4080を装置奥行き方向に移動可能とするスライドレール4084とを備えている。さらに、収容装置4110は、記録媒体Pを搬送する搬送部4014と、装置本体4110aを装置幅方向から覆うカバー4130(図4-5参照)とを備えている。
収容部4060は、第一収容部の一例であって、収容部4070は、第二収容部の一例であって、収容部4080は、第三収容部の一例である。また、装置奥行き方向は、第一方向の一例である。さらに、装置幅方向は、側方の一例である。さらに、収容装置4110の装置本体4110aは、画像形成装置4010の装置本体4010aにおける下方部分である。
そして、収容部4060、収容部4070、及び収容部4080は、この順番で上方から下方へ並んでいる。さらに、収容部4070に収容可能な記録媒体Pの最大サイズは、収容部4060に収容可能な記録媒体Pの最大サイズと比して小さい。また、収容部4080に収容可能な記録媒体Pの最大サイズは、収容部4060に収容可能な記録媒体Pの最大サイズと比して小さく、かつ、収容部4070に収容可能な記録媒体Pの最大サイズと比して大きい。
収容部4060に収容可能な記録媒体Pの最大サイズが、第一サイズの一例であって、収容部4070に収容可能な記録媒体Pの最大サイズが第二サイズの一例であって、収容部4080に収容可能な記録媒体Pの最大サイズが第三サイズの一例である。
本第四形態では、収容部4060は、主にA3サイズの記録媒体Pを収容し、A3サイズの記録媒体Pが、収容部4060に収容可能な記録媒体Pの最大サイズである。また、収容部4070は、主にハガキサイズの記録媒体Pを収容し、ハガキサイズの記録媒体Pが、収容部4070に収容可能な記録媒体Pの最大サイズである。収容部4080は、主にA4サイズの記録媒体Pを収容し、A4サイズの記録媒体Pが、収容部4080に収容可能な記録媒体Pの最大サイズである。
これにより、収容される記録媒体Pの前後方向における長さについては、収容部4060に収容される記録媒体Pが最も長く、次に収容部4080に収容される記録媒体Pが長く、次に収容部4070に収容される記録媒体Pが長い。ここで、記録媒体Pの前後方向の長さとは、記録媒体Pが搬送経路4016に送り出される方向の記録媒体Pの長さである。
また、収容部4080に収容可能とされる記録媒体Pの枚数は、収容部4060に収容可能とされる記録媒体Pの枚数、及び収容部4070に収容可能とされる記録媒体の枚数と比して多くされている。
本第四形態では、収容部4060は、200枚の記録媒体Pを収容可能とし、収容部4070は、100枚の記録媒体Pを収容可能とし、収容部4080は、1000枚の記録媒体Pを収容可能としている。
これにより、収容される記録媒体Pの厚さ方向における総合厚さについては、収容部4080に収容される記録媒体Pの総合厚さが最も厚く、次に収容部4060に収容される記録媒体Pの総合厚さが厚く、次に収容部4070に収容される記録媒体Pの総合厚さが厚い。つまり、収容部4070に収容される記録媒体Pの総合厚さが、最も薄い。
また、この画像形成装置4010では、A4サイズの記録媒体Pの消費量が最も多くなる。つまり、最も消費量の多い記録媒体Pを収容する収容部4080の収容可能な枚数が、収容部4060の収容可能な枚数及び収容部4070の収容可能枚数と比して多くされている。
〔搬送部4014〕
搬送部4014は、図4-1に示されるように、収容部4060に収容された記録媒体Pを搬送経路4016へ送り出す送出ロール4020aと、送出ロール4020aによって送り出された記録媒体Pの重送を防止する防止ロール4022aとを備えている。
また、搬送部4014は、収容部4070に収容された記録媒体Pを搬送経路4016へ送り出す送出ロール4020bと、送出ロール4020bによって送り出された記録媒体Pの重送を防止する防止ロール4022bとを備えている。
さらに、搬送部4014は、収容部4080に収容された記録媒体Pを搬送経路4016へ送り出す送出ロール4020cと、送出ロール4020cによって送り出された記録媒体Pの重送を防止する防止ロール4022cとを備えている。
また、搬送部4014は、記録媒体Pの搬送方向において、防止ロール4022a、4022b、4022cの下流側に配置され、転写ニップNTへ送り出す記録媒体Pのタイミングを調整する調整ロール4024を備えている。さらに、搬送部4014は、定着装置4034によってトナー画像が定着された記録媒体Pを装置本体4010aの外部へ排出する排出ロール4026を備えている。
〔収容部4060、スライドレール4064〕
収容部4060は、図4-3に示されるように、上方が開放された箱状とされており、一対のスライドレール4064は、収容部4060において装置幅方向の両端に夫々取り付けられている。
スライドレール4064は、アウターメンバー、中間メンバー、及びインナーメンバーを備えており、アウターメンバーが、装置本体4110aに取り付けられ、インナーメンバーが収容部4060に取り付けられている。これにより、収容部4060は、装置奥行き方向に装置本体4110aに対して移動するようになっている。
そして、収容部4060は、図4-3、図4-4(A)に示されるように、装置本体4110aに対して装着された状態では、装置奥行き方向から見て、装置幅方向の一端(図中左側の端部)と他端との上下位置が異なるように水平方向に対して傾斜している。具体的には、収容部4060は、装置奥行き方向から見て、装置幅方向の一端が他端に対して上方となるように水平方向に対して傾斜している。ここで、一端、他端とは、収容部4060の一部であって、装置幅方向で最も離れた2点の一方、又は他方である。
換言すれば、収容部4060の一端とは、収容部4060の下流側端部であり、収容部4060の他端とは、収容部4060の上流側端部である。また、収容部4060の上流側端部又は下流側端部とは、収容部4060内に収容される記録媒体Pが配置される平面と収容部4060とが交わる点を指す。
なお、収容部4060に収容されている記録媒体Pの姿勢については、記録媒体Pの媒体面が、収容部4060の底板に沿っている。
本第四形態では、収容部4060は、収容部4060に収容される記録媒体Pの前縁Pfが後縁Prに対して上方となるように、水平方向に対して傾斜している。ここで、記録媒体Pの前縁Pfとは、記録媒体Pが搬送経路4016(図4-1参照)に送り出される側の縁であり、記録媒体Pの後縁Prとは、前縁Pfとは反対側の縁である。
そして、収容部4060が装置本体4110aに対して装着された状態で、収容部4060に収容された記録媒体Pが搬送部4014によって搬送可能とされる。換言すれば、装置本体4110aに対して装着された収容部4060は、収容された記録媒体Pを搬送可能とする第一搬送位置に位置している。
一方、ユーザーが装置本体4110aに対して装着された収容部4060を装置奥行き方向の手間側に引き出すと、収容部4060は、図4-4(B)に示されるように、スライドレール4064に案内されて、図示せぬストッパ―に当たって停止し、装置本体4110aに対して離脱される。また、ユーザーが装置本体4110aに対して離脱された収容部4060を装置奥行き方向の奥側に押し込むと、収容部4060は、スライドレール4064に案内されて、装置本体4110aに対して装着される。離脱とは、収容部4060へ記録媒体Pを収容可能な状態である。本第四形態においては、収容部4060が装置本体4110aに対して離脱された状態とは、収容部4060が装置本体4110aから取り外されておらず、装置本体4110aに支持されている状態であって、収容部4060へ記録媒体Pを収容可能な状態である。
装置本体4110aに対して離脱された状態では、収容部4060は、装置奥行き方向から見て、装置幅方向の一端と他端との上下位置が異なるように水平方向に対して傾斜している。具体的には、装置奥行き方向から見て、装置本体4110aに対して離脱された収容部4060は、装置本体4110aに対して装着された状態の収容部4060と重なっている。換言すれば、装置奥行き方向から見て、装置本体に対して離脱された収容部4060は、装置本体4110aの装置幅内に配置されている。
そして、収容部4060が装置本体4110aに対して離脱された状態で、収容部4060の上方に開放され、記録媒体Pを収容部4060に供給可能とされる。換言すれば、装置本体4110aに対して離脱された収容部4060は、記録媒体Pを収容部4060に供給可能とする第一供給位置に位置している。第一供給位置は、第二位置の一例である。
〔収容部4070、スライドレール4074〕
収容部4070は、図4-3に示されるように、上方が開放された箱状とされており、一対のスライドレール4074は、収容部4070において装置幅方向の両端に夫々取り付けられている。
スライドレール4074は、アウターメンバー、中間メンバー、及びインナーメンバーを備えており、アウターメンバーが、装置本体4110aに取り付けられ、インナーメンバーが収容部4070に取り付けられている。
これにより、ユーザーが装置本体4110aに対して装着された収容部4070を装置奥行き方向の手間側に引き出すと、収容部4070は、スライドレール4074に案内されて、装置本体4110aに対して離脱される。また、ユーザーが装置本体4110aに対して離脱された収容部4070を装置奥行き方向の奥側に押し込むと、収容部4070は、スライドレール4074に案内されて、装置本体4110aに対して装着される。
また、収容部4070は、図4-3に示されるように、装置本体4110aに対して装着された状態、及び装置本体4110aに対して離脱された状態で、装置奥行き方向から見て、水平に配置されている。なお、本第四形態で収容部4070が水平に配置されているとは、水平方向に沿って配置されていればよく、例えば、収容部4070に収容された記録媒体Pが傾斜によって移動しない多少の傾斜を許容する状態である。
そして、装置本体4110aに対して装着された収容部4070は、収容された記録媒体Pを搬送可能とする第二搬送位置に位置しており、装置本体4110aに対して離脱された収容部4070は、記録媒体Pを収容部4070に供給可能とする第二供給位置に位置している。
また、収容部4060の位置に係わらず、装置本体4110aに対して装着された収容部4070は、装置本体4110aから装置奥行き方向の手前側に引き出される。
さらに、収容部4070に収容された最大サイズの記録媒体Pは、装置奥行き方向から見て、装置幅方向において、収容部4060に収容された最大サイズの記録媒体Pが配置されている範囲(図中R1)内に配置されている。また、収容部4070に収容された最大サイズの記録媒体Pは、装置奥行き方向から見て、装置上下方向において、収容部4060に収容された最大サイズの記録媒体Pが配置されている範囲(図中R2)内に配置されている。
〔収容部4080、スライドレール4084〕
収容部4080は、図4-3に示されるように、上方が開放された箱状とされており、一対のスライドレール4084は、収容部4080において装置幅方向の両端に夫々取り付けられている。
スライドレール4084は、アウターメンバー、中間メンバー、及びインナーメンバーを備えており、アウターメンバーが、装置本体4110aに取り付けられ、インナーメンバーが収容部4080に取り付けられている。
これにより、ユーザーが装置本体4110aに対して装着された収容部4080を装置奥行き方向の手間側に引き出すと、収容部4080は、スライドレール4084に案内されて、装置本体4110aに対して離脱される。また、ユーザーが装置本体4110aに対して離脱された収容部4080を装置奥行き方向の奥側に押し込むと、収容部4080は、スライドレール4084に案内されて、装置本体4110aに対して装着される。
また、収容部4080は、図4-3に示されるように、装置本体4110aに対して装着された状態、及び装置本体4110aに対して離脱された状態で、装置奥行き方向から見て、水平に配置されている。なお、本第四形態で収容部4080が水平に配置されているとは、水平方向に沿って配置されていればよく、例えば、収容部4080に収容された記録媒体Pが傾斜によって移動しない多少の傾斜を許容する状態である。
そして、装置本体4110aに対して装着された収容部4080は、収容された記録媒体Pを搬送可能とする第三搬送位置に位置しており、装置本体4110aに対して離脱された収容部4080は、記録媒体Pを収容部4080に供給可能とする第三供給位置に位置している。
また、収容部4060の位置に係わらず、装置本体4110aに対して装着された収容部4080は、装置本体4110aから装置奥行き方向の手前側に引き出される。
さらに、収容部4080に収容された最大サイズの記録媒体Pは、装置奥行き方向から見て、装置幅方向において、収容部4060に収容された最大サイズの記録媒体Pが配置されている範囲R1内に配置されている。
〔カバー4130〕
カバー4130は、図4-5(A)(B)に示されるように、装置本体4110aに取り付けられ、装置本体4110aの一方の側面を装置幅方向から覆う覆い位置と、装置本体4110aの一方の側面を装置幅方向に開放する開放位置とに移動する。
そして、覆い位置に位置したカバー4130は、搬送部4014によって記録媒体Pが搬送される搬送経路4016の少なくとも一部を装置幅方向から覆っている。このため、開放位置に位置したカバー4130は、搬送部4014によって記録媒体Pが搬送される搬送経路4016(図4-1参照)の少なくとも一部を装置幅方向に開放するようになっている。
なお、本第四形態では、カバー4130は、画像形成装置4010の装置本体4010aの一方の側面から覆う機能も備えている。つまり、カバー4130は、装置本体4010aに装着された定着装置4034を装置幅方向から覆う覆い位置と、定着装置4034に装置幅方向に開放する開放位置とに移動する。
覆い位置に位置するカバー4130は、図4-5(A)に示されるように、装置幅方向から見て、装置上下方向に延びる矩形状とされた本体部4132と、本体部4132を回転可能に支持する支持部4134とを備えている。
支持部4134は、図4-5(A)(B)示されるように、装置本体4110aにおいて装置奥行き方向の奥側の部分に取り付けられており、装置上下方向に離間して一対設けられている。
この構成において、カバー4130は、収容装置4110の装置本体4110aを装置幅方向から覆う覆い位置(図4-5(A)参照)と、装置本体4110aを装置幅方向に開放する開放位置(図4-5(B)参照)とに移動する。具体的には、カバー4130は、図示せぬストッパ―と当たって、覆い位置で停止する。また、覆い位置に停止しているカバー4130を回転移動させると、カバー4130は、図示せぬストッパ―と当たって開放位置で停止する。
(まとめ)
次に、収容装置4110の作用について、第1比較形態に係る画像形成装置4210の収容装置4310、及び第2比較形態に係る画像形成装置4410の収容装置4510と比較しつつ説明する。先ず、収容装置4310の構成、及び収容装置4510の構成について収容装置4110の構成と異なる部分を主に説明する。
〔収容装置4310の構成〕
収容装置4310は、図4-6(A)(B)に示されるように、記録媒体Pを収容する3個の収容部4260、4070、4080を備えている。
収容部4260は、図4-6(A)に示されるように、装置本体4310aに対して装着された状態で、収容部4060と同様に水平方向に対して傾斜している。
一方、収容部4260は、図4-6(B)に示されるように、装置本体4310aに対して離脱された状態で、図示せぬスライド及びリンク機構によって案内されて、水平に配置されている。そして、装置奥行き方向から見て、収容部4260は、装置幅方向において、装置本体4310aから突出している。
〔収容装置4510の構成〕
収容装置4510は、図4-7に示されるように、収容部4560、収容部4570、及び収容部4580を備えており、収容部4560、収容部4570、及び収容部4580は、この順番で装置上下方向の上方から下方に向けて並んでいる。
そして、収容部4570に収容可能な記録媒体Pの最大サイズは、収容部4560に収容可能な記録媒体Pの最大サイズと比して小さい。また、収容部4580に収容可能な記録媒体Pの最大サイズは、収容部4570に収容可能な記録媒体の最大サイズと比して小さい。
また、収容部4560に収容される記録媒体Pの収容可能枚数と、収容部4570に収容される記録媒体Pの収容可能枚数と、収容部4580に収容される記録媒体Pの収容可能枚数とが同様である。これにより、収容される記録媒体Pの厚さ方向における総合厚さについては、収容部4560と、収容部4570と、収容部4580とは同様とされている。
さらに、収容部4560は、装置奥行き方向から見て、装置幅方向の一端が他端に対して上方となるように水平方向に対して傾斜している。また、収容部4570は、収容部4560と同様の角度で傾斜している。さらに、収容部4580は、収容部4560と同様の角度で傾斜している。
そして、収容部4570に収容された最大サイズの記録媒体P、及び収容部4580に収容された最大サイズの記録媒体Pは、装置幅方向において、収容部4560に収容された最大サイズの記録媒体Pが配置されている範囲(図中R4)から突出している。換言すれば、範囲R4からはみ出している。なお、第2比較形態に係る収容装置4510では、収容部4570に収容された最大サイズの記録媒体P、及び収容部4580に収容された最大サイズの記録媒体Pの一部が、装置幅方向において、範囲R4からはみ出したが、記録媒体Pの全体が範囲R4からはみ出していてもよい。
さらに、収容部4570に収容された最大サイズの記録媒体Pは、装置上下方向において、収容部4560に収容された最大サイズの記録媒体Pが配置されている範囲(図中R5)から突出している。換言すれば、範囲R5からはみ出している。なお、第2比較形態に係る収容装置4510では、収容部4570に収容された最大サイズの記録媒体Pの一部が、装置上下方向において、範囲R5からはみ出したが、記録媒体Pの全体が範囲R5からはみ出していてもよい。
〔収容装置4110の作用〕
以上説明したように、収容装置4110においては、装置奥行き方向から見て、装置本体4110aに対して離脱された収容部4060は、装置幅方向において一端と他端との上下位置が異なるように水平方向に対して傾斜している。これにより、第1比較形態に係る収容装置4310と比して、記録媒体Pを供給する際に、装置幅方向において、収容部4060が配置されている範囲が小さくなる。
また。収容装置4110においては、装置奥行き方向から見て、装置本体4110aに対して離脱された収容部4060は、装置本体4110aの装置幅方向における範囲内に配置されている。これにより、第1比較形態に係る収容装置4310と比して、記録媒体Pを供給する際に、装置幅方向において、収容部4060が配置されている範囲が小さくなる。
また、収容装置4110においては、装置奥行き方向から見て、装置幅方向において、装置本体4110aに対して装着された収容部4060に収容される最大サイズの記録媒体Pが配置される範囲R1内に、装置本体4110aに対して装着された収容部4070に収容される最大サイズの記録媒体Pが配置される。これにより、傾斜して配置された収容部4060と収容部4560との形状が同一形状と仮定すると、第2比較形態に係る収容装置4510と比して、装置幅方向における記録媒体Pが配置される範囲が小さくなる。
また、収容装置4110においては、開放位置に位置するカバー4130は、記録媒体Pの搬送経路4016の少なくとも一部を開放する。これにより、カバー4130を有しない場合と比して、収容部4060、収容部4070及び収容部4080から搬送された記録媒体Pが搬送経路4016の途中で詰まった場合に、詰まった記録媒体Pが容易に除去される。
また、収容装置4110においては、収容部4070に収容された最大サイズの記録媒体Pは、装置上下方向及び装置幅方向の両方の方向において、収容部4060に収容された最大サイズの記録媒体Pが配置されている範囲内に配置されている。これにより、傾斜して配置された収容部4060と収容部4560との形状が同一形状と仮定すると、第2比較形態に係る収容装置4510と比して、装置幅方向及び装置上下方向における記録媒体Pが配置される範囲が小さくなる。
また、収容装置4110においては、収容部4080に収容された最大サイズの記録媒体Pは、装置幅方向において、収容部4060に収容された最大サイズの記録媒体Pが配置されている範囲内に配置されている。これにより、傾斜して配置された収容部4060と収容部4560との形状が同一形状と仮定すると、第2比較形態に係る収容装置4510と比して、装置幅方向における記録媒体Pが配置される範囲が小さくなる。
また、収容装置4110においては、収容部4070及び収容部4080の傾斜度合は、収容部4060の傾斜度合と比して小さい。これにより、収容部4070及び収容部4080の傾斜度合が収容部4060の傾斜度合と同じ場合と比して、収容部4070及び収容部4080に収容されている記録媒体Pが傾斜方向に移動しようとするのが抑制される。
また、収容装置4110においては、収容部4070及び収容部4080は、水平に配置されている。これにより、収容部4070及び収容部4080が水平方向に対して傾斜している場合と比して、収容部4070及び収容部4080に収容されている記録媒体Pが傾斜方向に移動しようとするのが抑制される。
また、収容装置4110においては、収容部4080に収容可能とされる記録媒体Pの枚数は、収容部4060に収容可能とされる記録媒体Pの枚数、及び収容部4070に収容可能とされる記録媒体Pの枚数と比して多い。これにより、収容部4080に収容可能な記録媒体Pの枚数が、収容部4060に収容可能な記録媒体Pの枚数、及び収容部4070に収容可能とされる記録媒体Pの枚数よりも少ない場合と比して、記録媒体Pが収容された状態での収容装置4110の重心が下方に位置する。
また、収容装置4110においては、収容部4060の位置に係わらず、装置本体4110aに対して装着された収容部4070及び収容部4080を装置本体4110aから装置奥行き方向へ引き出すことができる。これにより、収容部4060が装置本体4110aに対して離脱された状態で、収容部4070及び収容部4080の両方が引き出すことができない構成と比較して、収容部4070又は収容部4080への記録媒体Pの供給が容易になる。
また、画像形成装置4010においては、収容装置4110を備えていない場合と比して、画像形成装置4010に記録媒体Pを供給する際に必要とされる範囲が小さくなる。
なお、本開示を特定の第四形態について詳細に説明したが、本開示は係る第四形態に限定されるものではなく、本開示は本開示の範囲にて他の種々の第四形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記第四形態では、電子写真方式の画像形成装置4010に収容装置4110が用いられたが、例えば、インクジェット方式等の画像形成装置に収容装置4110が用いられてもよい。
また、上記第四形態では、収容装置4110は、収容部4060、収容部4070、及び収容部4080を備えたが、収容部4070及び収容部4080を備えていなくてもよい。この場合には、収容部4070及び収容部4080を備えることで奏する作用は奏しない。
また、上記第四形態では、装置奥行き方向から見て、装置幅方向において、範囲R1内に、収容部4070に収容される最大サイズの記録媒体Pが配置されたが、範囲R1外へ突出していてもよい。しかし、範囲R1内に配置されることで奏する作用は奏しない。
また、上記第四形態では、収容部4070、及び収容部4080は、水平に配置されたが、水平に配置されていなくてもよく、収容部4070及び収容部4080の傾斜角度が、収容部4060の傾斜角度より小さければよい。これにより、収容部4070及び収容部4080の傾斜角度が収容部4060の傾斜角度と同じ場合、及び収容部4070及び収容部4080の傾斜角度が収容部4060の傾斜角度より大きい場合と比して、収容部4070及び収容部4080に収容されている記録媒体Pが傾斜方向に移動しようとするのが抑制される。
また、上記第四形態では、収容部4060の位置に係わらず、装置本体4110aに対して装着された収容部4070及び収容部4080を装置本体4110aから装置奥行き方向へ引き出すことができたが、収容部4070及び収容部4080の少なくとも一方を引き出すことができればよい。これにより、収容部4070及び収容部4080の両方が引き出すことができない場合と比して、記録媒体Pの供給が容易になる。
また、上記第四形態では、収容部4080に収容可能な記録媒体Pの枚数が、収容部4060に収容可能な記録媒体Pの枚数、及び収容部4070に収容可能な記録媒体Pの枚数と比して多くされている。しかし、各収容部に収容される記録媒体Pの枚数が他の関係であってもよい。この場合には、収容部4080に収容可能な記録媒体Pの枚数が最も多いことで奏する作用は奏しない。
また、上記第四形態では、特に説明しなかったが、収容部4070及び収容部4080の位置に係わらず、装置本体4110aに装着された収容部4060が供給位置へ移動可能とされている。これにより、収容部4060の移動が収容部4070及び収容部4080の位置によって制限されることがある場合と比して、収容部4060への記録媒体Pの供給が容易となる。
また、上記第四形態では、特に説明しなかったが、図4-8に示されるように、収容部4060の上端部分に、収容部4070から搬送される記録媒体Pを案内するリブ等の案内部4200を形成し、かつ、装置幅方向において、収容部4060が配置されている範囲内に、収容部4070から案内部4200までの部分の搬送経路4016が配置されてもよい。この場合には、装置幅方向において、収容部4060が配置されている範囲外に、収容部4070から案内部4200までの部分の搬送経路4016が配置されている場合と比して、収容部4070から案内部4200までの部分の搬送経路4016によって装置本体4110aの幅が広くなるのが抑制される。
また、上記第四形態では、特に説明しなかったが、装置幅方向において、収容部4060が配置されている範囲内に画像形成部4012が配置されてもよい。これにより、収容部4060が配置されている範囲外に画像形成部4012が配置されている場合と比して、少なくとも画像形成部4012を含む装置本体4010aの幅が広くなるのが抑制される。
また、上記第四形態では、特に説明しなかったが、記録媒体Pの表裏を反転させる反転経路が、装置幅方向において、収容部4060が配置されている範囲内に配置されてもよい。これにより、装置幅方向において、収容部4060が配置されている範囲外に反転経路が配置されている場合と比して、装置本体4010aの幅が広くなるのが抑制される。
また、上記第四形態では、特に説明しなかったが、装置幅方向において、画像形成部4012によって画像が記録媒体Pに転写される転写ニップNTが、収容部4060から記録媒体Pが送り出される部分とは反対側に配置されてもよい。さらに、記録媒体Pの表裏を反転させる反転経路が、装置幅方向において、収容部4060が配置されている範囲内に配置されてもよい。これにより、装置幅方向において、収容部4060が配置されている範囲外に反転経路が配置されている場合と比して、装置本体4010aの幅が広くなるのが抑制される。
また、上記第四形態では、特に説明しなかったが、収容装置4110が、搬送部4014を備えない場合もある。
また、上記第四形態では、特に説明しなかったが、収容部4070が水平方向に対して傾斜してもよい。収容部4070に収容された最大サイズの記録媒体Pが、装置奥行き方向から見て範囲R1内に配置されていればよい。
また、上記第四形態では、特に説明しなかったが、収容部4080が水平方向に対して傾斜してもよい。収容部4080に収容された最大サイズの記録媒体Pが、装置奥行き方向から見て範囲R1内に配置されていればよい。
また、上記第四形態では収容部が水平方向に対して斜めである形態について説明したが、収容部は一端と他端の位置が異なっていれば良い。たとえば収容部が鉛直方向と平行に設けられる場合でも、収容部が水平である場合と比較すると幅方向に収容部が配置される範囲を小さくすることができる。
<第五形態>
本開示の第五形態に係るシート収容装置、及び画像形成装置の一例を図5-1~図5-9に従って説明する。なお、各図に示す矢印Hは鉛直方向であって装置高さ方向を示し、矢印Wは、水平方向であって装置幅方向を示し、矢印Dは、水平方向であって装置奥行方向を示す。
(画像形成装置の全体構成)
画像形成装置5010は、図5-1に示されるように、電子写真方式によりトナー画像を形成する画像形成部5012と、シートPを収容する収容部5018、5060、及び搬送経路5016に沿ってシートPを搬送する搬送部5014を有するシート収容装置5110と、各部を制御する制御部5028とを備えている。
上記構成による画像形成装置5010では、搬送部5014によって収容部5018、5020に収容されたシートPが搬送経路5016に沿って搬送される。さらに、画像形成部5012によって形成されたトナー画像が、搬送されるシートPに形成され、トナー画像が形成されたシートPは、装置本体5010aの外部へ排出される。
〔画像形成部5012〕
画像形成部5012は、図5-1に示されるように、各色のトナー画像を夫々形成する複数のトナー画像形成部5030と、トナー画像形成部5030で形成されたトナー画像をシートPに転写する転写部5032とを備えている。さらに、画像形成部5012は、転写部5032によってシートPに転写されたトナー画像をシートPに定着する定着装置5034を備えている。トナー画像形成部は、画像形成ユニットの一例であり、定着装置5034は、定着部の一例である。
-トナー画像形成部5030-
トナー画像形成部5030は、色ごとにトナー画像を形成するように複数設けられている。本第五形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計4色のトナー画像形成部5030が設けられている。なお、以後の説明では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)を区別する必要が無い場合は、符号に付するY、M、C、及びKを省略する。
各色のトナー画像形成部5030は、用いるトナーを除き基本的に同様に構成されており、図5-2に示されるように、回転する円筒状の像保持体5040と、像保持体5040を帯電する帯電器5042とを備えている。さらに、トナー画像形成部5030は、帯電した像保持体5040に露光光を照射して静電潜像を形成する露光装置5044と、トナーを含んだ現像剤Gで静電潜像をトナー画像として現像する現像装置5046とを備えている。これにより、各色のトナー画像形成部5030は、各色の画像を、各色のトナーを用いて形成するようになっている。
また、各色の像保持体5040は、図5-1に示されるように、周回移動する転写ベルト5050(詳細は後述)に接触している。そして、転写ベルト5050の周回方向(図中矢印参照)において、上流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)のトナー画像形成部5030が、この順番に並んで配置されている。
-転写部5032-
転写部5032は、図5-1に示されるように、転写ベルト5050と、転写ベルト5050を挟んで各色の像保持体5040の反対側に夫々配置され、各色の像保持体5040に形成されたトナー画像を転写ベルト5050に転写する一次転写ロール5052とを備えている。
また、転写部5032は、転写ベルト5050が巻き掛けられた巻掛ロール5056と、転写ベルト5050が巻き掛けられ、転写ベルト5050に回転力を伝達する駆動ロール5058とを備えている。これにより、転写ベルト5050は、図中矢印方向に周回するようになっている。
さらに、転写部5032は、転写ベルト5050を挟んで巻掛ロール5056の反対側に配置され、転写ベルト5050に転写されたトナー画像をシートPに転写する二次転写ロール5054を備えている。そして、二次転写ロール5054と転写ベルト5050との間には、シートPにトナー画像を転写する転写ニップNTが形成されている。
この構成において、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の順番で、転写ベルト5050にトナー画像が一次転写ロール5052によって一次転写される。一方、転写ベルト5050と二次転写ロール5054との間に挟まれて搬送されるシートPに、二次転写ロール5054によって転写ベルト5050からトナー画像が転写される。さらに、トナー画像が転写されたシートPは、定着装置5034に向けて搬送される。
-定着装置5034-
定着装置5034は、図5-1に示されるように、シートPの搬送方向において転写ニップNTの下流側に配置されている。定着装置5034は、シートPに転写されたトナー画像を加熱、加圧してシートPに定着させる。
〔シート収容装置5110〕
シート収容装置5110は、画像形成装置5010の下方部分に配置されている。なお、シート収容装置5110については、詳細を後述する。
(要部構成)
次に、シート収容装置5110について説明する。
シート収容装置5110は、図5-1に示されるように、画像形成装置5010の下方部分に配置
されている。このシート収容装置5110は、装置本体5110aと、シートPを収容する収容部5018と、シートPを収容する収容部5060とを備えている。また、シート収容装置5110は、収容部5018、収容部5060に収容されたシートを搬送する搬送部5014を備えている。さらに、シート収容装置5110は、図5-8(A)(B)に示されるように、装置本体5110aを装置奥行き方向から覆う覆い部5120と、装置本体5110aを装置幅方向から覆う覆い部5130とを備えている。また、シート収容装置5110は、図5-5に示されるように、収容部5018を装置奥行き方向へ移動可能とするレール部材5084を備えている。
なお、収容部5018は、第一収容部の一例であり、収容部5060は、第二収容部の一例である。また、装置奥行き方向は、第一方向の一例であり、装置幅方向は、側方の一例である。
また、シート収容装置5110の装置本体5110aは、画像形成装置5010の装置本体5010aにおける下方部分である。
〔収容部5018〕
収容部5018は、A3サイズのシートPを収容し、図5-1に示されるように、トナー画像形成部5030の下方に配置されている。A3サイズは、第一サイズの一例である。
また、収容部5018は、装置奥行き方向から見て装置幅方向の一端と他端との上下位置が異なるように水平方向に対して傾斜して配置されている。具体的には、装置幅方向において、収容部5018の一方側(図中左側)の端部が、収容部5018の他方側の端部と比して上方に位置するように、収容部5018は傾斜している。ここで、一端、他端とは、収容部5018の一部であって、装置幅方向で最も離れた2点の一方、又は他方である。
一方、装置本体5110aには、装置幅方向の一方を向くと共に収容部5018の上端側の側壁5112aと、装置幅方向の他方を向くと共に収容部5018の下端側の側壁5112bとが設けられている。そして、収容部5018の下端は、収容部5018の上端側の側壁5112aよりも収容部5018の下端側の側壁5112bに近くなっている。
さらに、収容部5018は、図5-6(A)(B)に示されるように、後述する覆い部5120が開放位置に位置した状態で、装置奥行き方向から装置本体5110aに対して着脱可能とされている。
また、この収容部5018は、図5-5に示されるように、収容本体部5070と、収容されたシートPの後縁Prに接触してシートPの後縁Prの位置を規制する後縁規制部5074とを備えている。また、収容部5018は、シートPの両側縁Psと夫々接触してシートPの側縁Psの位置を規制する一対の側縁規制部5082と、収容されたシートPを下方から支持する支持部5094とを備えている。
そして、収容部5018が傾斜することで、収容部5018に収容されるシートPの前縁Pfが、後縁Prと比して上方に位置している。また、シートPの前縁PfからシートPが搬送経路5016へ送り出されるようになっている。
-収容本体部5070-
収容本体部5070は、図5-5に示されるように、上方が開放された箱状とさている。そして、収容本体部5070は、収容されたシートPの裏面とシートPの厚さ方向(以下「媒体厚さ方向」)で対向する底板5070aと、シートPの後縁PrとシートPの前後方向(以下「媒体前後方向」)で対向する後壁5070bとを有している。さらに、収容部5018は、収容されたシートPの前縁Pfと媒体前後方向で対向する前壁5070cと、シートPの側縁PsとシートPの幅方向(以下「媒体幅方向)」で対向する一対の側壁5072とを有している。
一対の側壁5072は、装置奥行き方向の奥側の側壁5072aと、装置奥行き方向の手前側の側壁5072bである。側壁5072aは、装置奥行き方向から見て、後壁5070bから前壁5070cまで延びる矩形状とされている。一方、側壁5072bは、装置奥行き方向から見て、後壁5070bから前壁5070cまで延びる矩形状とされている基本部分5073aと、基本部分5073aから装置幅方向の一方側へ延びている延出部分5073bとを有している。
そして、収容部5018が装置本体5110aに装着された状態で、側壁5072bと装置本体5110aとの間には、図5-3(B)、図5-4(B)に示されるように、収容部5018と装置本体5110aとを分割する傾斜した分割線5076が形成されている。ここで、収容部5018が装置本体5110aに装着とは、装置本体5110aを装置奥行き方向の手前側から覆う覆い部5120よりも、収容部5018が装置本体5110a側に配置されていることである。
-後縁規制部5074-
後縁規制部5074は、図5-5に示されるように、収容本体部5070の内部に配置されており、収容本体部5070の底板5070aに取り付けられている。また、後縁規制部5074は、底板5070aに形成された媒体前後方向に延びている一対のスリット(図示省略)に案内されて、媒体前後方向に決められた範囲だけ移動するようになっている。そして、移動する後縁規制部5074は、図示せぬロック機構によって、移動が制限されるようになっている。
この構成において、後縁規制部5074は、収容部5018に収容されたシートPの後縁Prと媒体前後方向で接触することでシートPの後縁Prの位置を規制する。
-側縁規制部5082-
側縁規制部5082は、図5-5に示されるように、収容本体部5070の内部に配置されており、収容本体部5070の底板5070aに取り付けられている。さらに、側縁規制部5082は、シートPに対して媒体幅方向の両側に夫々配置されている。また、一対の側縁規制部5082は、媒体幅方向において対称とされている。
側縁規制部5082は、底板5070aに形成された媒体幅方向に延びている一対のスリット(図示省略)に案内されて、媒体幅方向に決められた範囲だけ移動するようになっている。そして、移動する側縁規制部5082は、側縁規制部5082と底板5070aとの間で生じる摩擦力によって、その場に停止するようになっている。
収容部5018には、センターレジ方式が採用されており、収容部5018は、一方の側縁規制部5082を媒体幅方向に移動させると、他方の側縁規制部5082も同様量だけ媒体幅方向に移動させる図示せぬ機構を備えている。
この構成において、一対の側縁規制部5082は、収容部5018に収容されたシートPの側縁Psと媒体幅方向で接触することでシートPの側縁Psの位置を規制する。
-支持部5094-
支持部5094は、図5-5に示されるように、収容本体部5070の内部に配置されている。
支持部5094は、板金を用いて形成されており、媒体厚さ方向から見て、媒体幅方向において対称とされ、矩形状に対して2箇所が切り欠かれた形状とされている。
具体的には、支持部5094には、移動する側縁規制部5082との干渉を回避するためのU字状の切欠き5094aが形成されている。また、支持部5094の後縁5094bの位置は、移動する後縁規制部5074との干渉を回避するように決められている。
さらに、支持部5094の後縁5094bの両端部分には、媒体幅方向に突出する軸部5096が夫々形成されている。そして、この軸部5096は、収容部5018の側壁5072に夫々形成された貫通孔5078に挿入されている。これにより、支持部5094は、軸部5096を回転中心として、支持部5094の前端部分が上下移動するように回転するようになっている。
この構成において、収容部5018を装置本体5110a(図5-1参照)に対して装着させた状態で、図5-7(A)に示されるように、装置本体5110aに設けられた図示せぬ付勢部材によって支持部5094の前端部分が上方へ付勢されて、支持部5094が軸部5096を中心に回転する。そして、支持部5094に支持されたシートPの前端部分が、送出ロール5020に接触する。
一方、収容部5018を装置本体5110a(図5-1参照)に対して離脱させた状態で、図5-7(B)に示されるように、支持部5094の前端部分は、付勢部材の付勢力が解除されて、収容本体部5070の底板5070aに接触する。なお、収容部5018を装置本体5110aから離脱させた状態でも、収容部5018は、装置本体5110aに装着されていたときと同様に、水平方向に対して傾斜している。ここで、離脱とは、装置本体から収容部を引き出し、収容部にシートPを供給することができる状態である。具体的には、収容部5018が装置本体5110aに対して離脱された状態とは、収容部5018が装置本体5110aから取り外されておらず、装置本体5110aに支持されている状態であって、収容部5018へシートPを収容可能な状態である。
〔収容部5060〕
収容部5060は、A4サイズのシートPを収容し、図5-1に示されるように、収容部5018の上方部分の下方に配置されている。詳細は省略するが、この収容部5060は、収容部5018と同様に、収容本体部、後縁規制部、一対の側縁規制部、シートPを下方から支持する支持部を備えている。A4サイズは、第二サイズの一例である。なお、本第五形態では、第一サイズと第二サイズとは異なるサイズであったが、同じサイズであってもよい。
また、収容部5060は、装置奥行き方向から見て水平方向に沿って配置されている。換言すれば、収容部5060に収容されたシートPには、移動力が作用しないように、収容部5060が配置されている。
そして、収容部5060が装置本体5110aに装着された状態で、収容部5060と装置本体5110aとの間には、図5-3(B)、図5-4(B)に示されるように、装置本体5110aと収容部5060とを分割する分割線5062が形成されている。なお、本第五形態で分割線とは、収容部と、装置本体5110aとの分割線に限定されるものではなく、例えば、収容部と、他の収容部等の他の部材との分割線も含むものである。
また、収容部5060は、後述する覆い部5120が開放位置に位置した状態で、装置奥行き方向から装置本体5110aに対して着脱可能とされている。
〔レール部材5084〕
レール部材5084は、一対設けられ、図5-5に示されるように、収容本体部5070の後壁5070bの下端分と、収容本体部5070の前壁5070cの下端分とに取り付けられている。
レール部材5084は、所謂スライドレールであって、アウターメンバー、中間メンバー、及びインナーメンバーを備えており、アウターメンバーが、装置本体5110aに取り付けられ、インナーメンバーが収容本体部5070に取り付けられている。
この構成において、レール部材5084は、収容部5018を装置奥行き方向へ案内する。具体的には、レール部材5084は、収容部5018が装置本体5110aに装着される装着位置(図5-6(A)参照)と、収容部5018が装置本体5110aから離脱される離脱位置(図5-6(B)参照)とに収容部5018を案内する。
なお、詳細は省略するが、収容部5060についても、装置本体5110aから収容部5060を着脱させるレール部材が設けられている。
〔搬送部5014〕
搬送部5014は、図5-1に示されるように、収容部5018に収容されたシートPを搬送経路5016へ送り出す送出ロール5020aと、送出ロール5020aによって送り出されたシートPの重送を防止する防止ロール5022aとを備えている。また、搬送部5014は、収容部5060に収容されたシートPを搬送経路5016へ送り出す送出ロール5020bと、送出ロール5020bによって送り出されたシートPの重送を防止する防止ロール5022bとを備えている。
さらに、搬送部5014は、転写ニップNTへ送り出すシートPのタイミングを調整する調整ロール5024と、定着装置5034によってトナー画像が定着されたシートPを装置本体5010aの外部へ排出する排出ロール5026とを備えている。
〔覆い部5120〕
覆い部5120は、所謂正面カバーであって、図5-3(A)(B)に示されるように、装置本体5110aに取り付けられ、装置本体5110aに装着された収容部5018を装置奥行き方向から覆う覆い位置と、収容部5018を装置奥行き方向へ開放する開放位置とに移動する。
なお、本第五形態では、覆い部5120は、画像形成装置5010の装置本体5010aを装置奥行き方向から覆う機能も備えている。これにより、覆い部5120は、装置本体5010aに装着された各色のトナー画像形成部5030を装置奥行き方向から覆う覆い位置と、トナー画像形成部5030を装置奥行き方向へ開放する開放位置とに移動する。
覆い位置に位置する覆い部5120は、図5-3(A)に示されるように、装置奥行き方向から見て、装置高さ方向に延びる矩形状で外周縁にフランジが形成された本体部5122と、本体部5122を回転可能に支持する支持部5124とを備えている。
支持部5124は、図5-3(A)(B)示されるように、装置本体5110aにおいて装置幅方向の一方側の部分に取り付けられており、装置高さ方向に離間して一対設けられている。
この構成において、覆い部5120は、収容部5018を装置奥行き方向から覆う覆い位置(図5-3(A)、図5-4(A)参照)と、収容部5018を装置奥行き方向へ開放する開放位置(図5-3(B)、図5-4(B)参照)とに移動する。具体的には、覆い部5120は、図示せぬストッパ―と当たって、覆い位置で停止する。また、覆い位置に停止している覆い部5120を回転移動させると、覆い部5120は、図示せぬストッパ―と当たって開放位置で停止する。
ここで、覆い部5120が覆い位置に位置した状態で、覆い部5120は、図5-4(A)に示されるように、装置奥行き方向から見て、装置本体5110aに装着された収容部5018の全体及び収容部5060の全体を覆っている。換言すれば、覆い部5120は、装置奥行き方向から見て、収容部5018の分割線5076の全部、及び収容部5060の分割線5062の全部を覆っている。
一方、覆い部5120が開放位置に位置した状態で、覆い部5120は、図5-4(B)に示されるように、装置奥行き方向から見て、収容部5018の下端よりも上端に近い位置に配置されている。さらに、覆い部5120が開放位置に位置した状態で、装置奥行き方向から見て、収容部5018の全体及び収容部5060の全体が装置奥行き方向に開放されている。換言すれば、覆い部5120が開放位置に位置した状態で、装置奥行き方向から見て、収容部5018の分割線5076の全部、及び収容部5060の分割線5062の全部が直接視認することができる。
以上より、覆い位置に位置した覆い部5120は、装置本体5110aに装着された収容部5018及び収容部5060に対する離脱作業を制限し、開放位置に位置した覆い部5120は、装置本体5110aに装着された収容部5018及び収容部5060に対する離脱作業を制限しない。換言すれば、装置本体5110aに装着された収容部5018に対する離脱作業を許容する。
また、覆い部5120が開放位置に位置した状態で、装置本体5110aに装着された収容部5018を装置奥行き方向に引き出して装置本体5110aに対して離脱させると、離脱した収容部5018の底板5070aが底板5070aの厚さ方向に開放されている。具体的には、図5-6(B)に示されるように、離脱した収容部5018の底板5070aが底板5070aの厚さ方向(図5-6(B)に示す矢印B)に、覆い部5120が存在しておらず開放されている。
〔覆い部5130〕
覆い部5130は、所謂側面カバーであって、図5-8(A)(B)に示されるように、装置本体5110aに取り付けられ、装置本体5110aを装置幅方向から覆う覆い位置と、装置本体5110aを装置幅方向へ開放する開放位置とに移動する。覆い部5130は、他の覆い部の一例である。なお、本第五形態においては、覆い部5130は単一の覆い部によって構成されている。
そして、覆い位置に位置した覆い部5130は、搬送部5014によってシートPが搬送される側方から装置本体5110aを覆っている。このため、開放位置に位置した覆い部5130は、搬送部5014によってシートPが搬送される搬送経路5016(図5-1参照)の少なくとも一部を装置幅方向へ開放するようになっている。
なお、本第五形態では、覆い部5130は、画像形成装置5010の装置本体5010aを装置幅方向から覆う機能も備えている。これにより、覆い部5130は、装置本体5010aに装着された定着装置5034を装置幅方向から覆う覆い位置と、定着装置5034を装置幅方向へ開放する開放位置とに移動する。
また、覆い位置に位置する覆い部5130は、図5-8(A)に示されるように、装置幅方向ら見て、装置高さ方向に延びる矩形状とされた本体部5132と、本体部5132を回転可能に支持する支持部5134とを備えている。
支持部5134は、図5-8(A)(B)示されるように、装置本体5110aにおいて装置奥行き方向の奥側の部分に取り付けられており、装置高さ方向に離間して一対設けられている。
この構成において、覆い部5130は、搬送経路5016の少なくとも一部を装置幅方向から覆う覆い位置(図5-8(A)参照)と、搬送経路5016の少なくとも一部を装置幅方向へ開放する開放位置(図5-8(B)参照)とに移動する。具体的には、覆い部5130は、図示せぬストッパ―と当たって、覆い位置で停止する。また、覆い位置に停止している覆い部5130を回転移動させると、覆い部5130は、図示せぬストッパ―と当たって開放位置で停止する。
(まとめ)
以上説明したように、シート収容装置5110においては、覆い部5120が覆い位置に位置した状態で、覆い部5120は、図5-4(A)に示されるように、装置奥行き方向から見て、装置本体5110aに装着された収容部5018の全体を覆っている。これにより、収容部5018を覆う覆い部5120がない構成と比較して、傾斜した分割線5076による美感の損失が抑制される。
また、シート収容装置5110においては、覆い部5120が覆い位置に位置した状態で、覆い部5120は、図5-4(A)に示されるように、装置奥行き方向から見て、装置本体5110aに装着された収容部5060の全体を覆っている。これにより、収容部5060を覆う覆い部5120がない構成と比較して、分割線5062による美感の損失が抑制される。
また、シート収容装置5110においては、覆い部5120が開放位置に位置した状態で、覆い部5120は、図5-4(B)に示されるように、装置奥行き方向から見て、収容部5018の下端よりも上端に近い位置に配置されている。これにより、開放位置に位置する覆い部5120が、装置奥行き方向から見て、収容部5018の上端よりも下端に近い位置に配置されている場合と比して、収容部5018にシートPを収容する作業性が向上する。
また、シート収容装置5110においては、覆い部5120が開放位置に位置した状態で、装置本体5110aに対して収容部5018を離脱させると、離脱した収容部5018の底板5070aが底板5070aの厚さ方向に開放されている。これにより、装置本体5110aから離脱した収容部5018の底板5070aが底板5070aの厚さ方向に開放されていない場合と比して、収容部5018にシートPを収容する作業性が向上する。
また、シート収容装置5110においては、覆い位置に位置した覆い部5120は、装置本体5110aに装着された収容部5018に対する離脱作業を制限し、開放位置に位置した覆い部5120は、装置本体5110aに装着された収容部5018に対する離脱作業を制限しない。換言すれば、装置本体5110aに装着された収容部5018に対する離脱作業を許容する。これにより、覆い部5120が覆い位置に位置する状態で、収容部5018が装置本体5110aから離脱するのが制限される。
また、シート収容装置5110においては、装置奥行き方向から見て、収容部5018の下端は、収容部5018の上端側の側壁5112aよりも下端側の側壁5112bに近い。これにより、収容部の下端が収容部の下端側の側壁よりも上端側の側壁に近い場合と比して、収容部5018にシートPを収容する作業性が向上する。
また、シート収容装置5110においては、覆い部5120の移動軌跡と覆い部5130の移動軌跡とは離れている。これにより、覆い部5120の移動位置に係わらず、覆い部5130が移動する。ここで、覆い部5120の移動軌跡と覆い部5130の移動軌跡とは離れているとは、立体的に2つの移動軌跡が重ならないことである。
また、シート収容装置5110においては、覆い部5130が開放位置に位置した状態で、シートPの搬送経路5016の一部が開放されることで、搬送経路5016の途中に詰まったシートPの除去が可能となる。
また、画像形成装置5010においては、収容部5018を覆う覆い部5120がない構成と比して、傾斜した分割線5076による美感の損失が抑制される。
また、画像形成装置5010においては、覆い部5120が開放位置に位置した状態で、トナー画像形成部5030の保守が可能となる。
また、画像形成装置5010においては、覆い部5130が開放位置に位置した状態で、定着装置5034が可能となる。
なお、本発明を特定の第五形態について詳細に説明したが、本発明は係る第五形態に限定されるものではなく、本発明は本開示の範囲にて他の種々の第五形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記第五形態では、電子写真方式の画像形成装置5010にシート収容装置5110が用いられたが、例えば、インクジェット方式等の画像形成装置にシート収容装置5110が用いられてもよい。
また、上記第五形態では、覆い部5120、及び覆い部5130を回転移動により、装置本体5110aを開閉したが、スライド移動により、装置本体5110aを開閉してもよい。
また、上記第五形態では、覆い位置の覆い部5120は、装置奥行き方向から見て、装置本体5110aに装着された収容部5018の全体を覆ったが、収容部5018の一部だけを覆ってもよい。これにより、傾斜した分割線5076装置奥行き方向に露出する本数が少なくなる。ここで、露出とは、他の部材に覆われず、表面に出ていることである。本数が少なくなる、とは、分割線の直線部分において露出している長さが短くなるということである。
また、上記第五形態では、覆い位置の覆い部5120は、装置奥行き方向から見て、装置本体5110aに装着された収容部5060の全体を覆ったが、収容部5060の一部だけを覆ってもよい。これにより、分割線5062が装置奥行き方向に露出する本数が少なくなる。
また、上記第五形態では、開放位置に位置した覆い部5120は、装置奥行き方向から見て、収容部5018の下端よりも上端に近い位置に配置されていたが、覆い部が収容部5018の上端よりも下端に近い位置に配置されていてもよい。この場合には、開放位置に位置した覆い部5120が収容部5018の下端よりも上端に近い位置に配置されている場合と比して、収容部5018における送出ロール等の給紙部の保守が容易に行われる。
また、上記第五形態では、装置奥行き方向から見て、収容部5018の下端は、収容部5018の上端側の側壁5112aよりも下端側の側壁5112aに近くされていたが、収容部5018の下端が、収容部5018の下端側の側壁5112aよりも上端側の側壁5112aに近くされていてもよい。この場合には、収容部5018の下端が収容部5018の上端側の側壁5112aよりも下端側の側壁5112aに近くされることで奏する作用は奏しない。
また、上記第五形態では、特に説明しなかったが、覆い部5120の質量が、収容部5018の質量より小さく、装置本体5110aに対して収容部5018が離脱した状態では、開放位置に位置する覆い部5120を覆い位置に移動させることができないようにしてもよい。これにより、装置本体5110aから収容部5018が離脱した状態で、開放位置の覆い部5120を覆い位置に移動させるときに、覆い部5120が収容部5018と接触して移動が停止する。このため、装置本体5110aから収容部5018が離脱した状態で、開放位置の覆い部5120を無理やり覆い位置に移動させることができる構成と比して、覆い部5120の破損が抑制される。
また、上記第五形態では、特に説明しなかったが、覆い部5120の本体部5122が収容部5018の-W側に配置された支持部5124を中心に開閉し、開放位置へ移動した場合に、収容部5018を装置奥行き方向の手前側へ開放する。これにより、覆い部5120の本体部5122が開放位置に移動した場合には収容部5018の+W側には本体部5122が配置されないため、ユーザが収容部5018にシートPを収容するのがより容易となる。
また、上記第五形態では、支持部5124は収容部5018の-W側に配置されていたが、支持部5124を収容部5018の+W側に配置し、この支持部を中心に本体部5122が開閉しても良い。この場合には、本体部5122が開放位置に移動した場合には収容部5018の-W側には本体部5122が配置されないため、例えば送出ロール5020aの付近であるピックアップ部分で発生するジャムへの対処が容易となる。
また、上記第五形態では、特に説明しなかったが、単一の覆い部で構成されている覆い部5120が覆い位置へ移動した場合に、収容部5018、及び収容部5060が装置奥行き方向で覆われている。これにより、覆い部によって生じる分割線が、覆い部が二枚である場合と比して、少なくなる。
<第六形態>
図6-1は、第六形態に係る画像処理装置の一例としての画像形成装置6010を示す。画像形成装置6010は、複合機等のようなオフィスに設置される装置である。
図6-1において、画像形成装置6010は、装置本体6012、媒体排出部としての排出トレイ6014、載せ部6016、撮影部としての撮影装置6018、照射装置6020及び操作パネル6022等から構成されている。
排出トレイ6014は、媒体の一例である用紙が排出されるところである。また、排出トレイ6014は、立った状態のユーザによって媒体が取り出される位置に設けられている。
載せ部6016は、詳細には後述するが、装置本体6012の天面であって、装置本体6012の上部に配置されている。また、載せ部6016は、排出トレイ6014よりも鉛直方向において上方に設置されている。
また、載せ部6016には、被写体が載せられるよう構成されている。ここで、第六形態において、被写体とは、用紙等の原稿、名刺、レシート等の平面物の他、本等の立体物等である。
撮影装置6018は、載せ部6016よりも上方に設置され、載せ部6016に載せた被写体を上方から撮影するよう構成されている。撮影装置6018は、載せ部6016を向くように下向きに設けられている。ここで、載せ部6016よりも上方とは、載せ部6016の上面を基準面とした場合に、基準面の垂直上方に限らず、鉛直方向において上方であって、基準面よりも高い位置にあることをいう。撮影装置6018は、載せ部6016に、被写体の撮影面を上向きにセットして撮影するよう構成されている。
また、装置本体6012の天面であって、載せ部6016の上面奥側には支柱6024が設けられている。支柱6024は、載せ部6016の上面に対して、略垂直に上方向に延び、端部が載せ部6016の上方に屈曲して設けられている。支柱6024の端部には、撮影装置6018が装着されている。
排出トレイ6014と載せ部6016との間には、載せ部6016に載せた被写体の画像を形成する画像形成部が設けられている。つまり、排出トレイ6014上方には、この排出トレイ6014に排出される用紙に画像を形成する画像形成部が設けられている。
照射装置6020は、1つ以上の光源で構成され、例えば光源6020a、6020b、6020c、6020dから構成される。光源6020a、6020b、6020c、6020dは、支柱6024に設けられている。つまり、光源6020a、6020b、6020c、6020dは、載せ部6016の上方に設けられている。
具体的には、光源6020a、6020bは、撮影装置6018の近傍であって、支柱6024の撮影装置6018の両側に下向きに設けられている。光源6020c、6020dは、操作パネル6022の近傍であって、操作パネル6022の下端の支柱6024の両側に斜め下向きに設けられている。
つまり、光源6020a、6020bと光源6020c、6020dは、載せ部6016からの高さが異なる位置に配置されている。すなわち、光源6020a、6020b、6020c、6020dは、それぞれ被写体にあたる光の角度が異なる位置に配置され、被写体に向かってそれぞれ異なる方向から光を照射するように構成されている。これにより、被写体と載せ部6016との判別性を向上させることができる。
操作パネル6022は、表示画面を備え、画像形成装置6010の設定を行うように構成されている。また、操作パネル6022は、載せ部6016よりも上方に配置されている。また、操作パネル6022は、装置本体6012の奥側に配置されている。また、操作パネル6022は、載せ部6016と撮影装置6018との間の支柱6024に設置されている。
また、載せ部6016の天板下方の装置本体6012内には、両面同時読取機能を有する原稿送り装置が設けられている。つまり、載せ部6016の天板を平面方向にスライドすることにより、原稿送り装置を用いることができるように構成されている。
次に、第六形態の画像形成装置6010のハードウェア構成を図6-2に示す。
画像形成装置6010は、図6-2に示されるように、CPU6031、メモリ6032、ハードディスクドライブ等の記憶装置6033、ネットワークを介して外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IFと略す。)6034、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UIと略す。)装置6035、スキャナ6036、プリントエンジン6037、撮影装置6018、照射装置6020を有する。これらの構成要素は、制御バス6040を介して互いに接続されている。
プリントエンジン6037は、帯電、露光、現像、転写、定着などの工程を経て用紙上に画像を印刷する。
CPU6031は、メモリ6032または記憶装置6033に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、画像形成装置6010の動作を制御するプロセッサである。なお、第六形態では、CPU6031は、メモリ6032または記憶装置6033内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明するが、当該プログラムをCD-ROM等の記憶媒体に格納してCPU6031に提供することも可能である。
図6-3は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される画像形成装置6010の機能構成を示すブロック図である。
第六形態の画像形成装置6010は、図6-3に示されるように、制御部6041と、通信部6042と、操作表示部6043と、記憶部6044と、画像読取部6045と、画像形成部6046と、画像出力部6047と、撮影部6048と、照射部6049と、を備えている。
通信部6042は、端末装置から送信されてきた印刷ジョブ(印刷指示の一例)を受信する。
制御部6041は、通信部6042により受信された印刷ジョブに基づいて印刷データとなる画像データを生成して、生成した画像データを画像出力部6047から出力する制御を行う。
記憶部6044は、制御部6041により生成された画像データ等の各種データを格納する。
画像出力部6047は、制御部6041による制御に基づいて、用紙上に画像を出力する。
操作表示部6043は、制御部6041により制御され、操作パネル6022や端末装置等の表示画面に各種情報を表示する。操作表示部6043は、使用者であるユーザにより行われた各種操作情報を入力する。
画像読取部6045は、制御部6041による制御に基づいて、各種原稿等の被写体の画像を読み取るスキャン動作を行う。
画像形成部6046は、制御部6041による制御に基づいて、載せ部6016に載せた被写体の画像を形成する。
撮影部6048は、制御部6041により制御され、被写体を撮影する。制御部6041は、撮影部6048により撮影された被写体の画像データを取得する画像取得部として機能する。
照射部6049は、制御部6041により制御され、載せ部6016に載せた被写体に対して光を照射する。
制御部6041は、照射部6049を制御することにより、複数の光源6020a、6020b、6020c、6020dのそれぞれの点灯/消灯、照射される光の明るさ又は光軸を調整するように制御する。
制御部6041は、撮影部6048により被写体を撮影する際には、操作パネル6022を消灯するよう制御する。
図6-4は、載せ部6016を上方から示した図であって、載せ部6016上に被写体Sが載せられている様子を示した図である。
第六形態の載せ部6016は、被写体Sと載せ部6016との区別がつくように、載せ部6016の上部の全部又はその一部の塗装部分又は素材部分と、載せる被写体Sとが予め定められた輝度差以上であって、載せ部6016の上部の全部又はその一部の塗装色又は素材色と、載せる被写体Sの色とが、予め定められた色差以上となるよう構成されている。ただし、被写体Sと載せ部6016との区別がつくのであれば、この形態に限られない。例えば、載せ部6016の上部の全部又はその一部の塗装色又は素材色と、載せる被写体Sの色とが、予め定められた色差以下であったとしても、被写体Sと載せ部6016との区別がつくような輝度差以上であればよい。具体的には、例えば8bit環境下の場合、好ましくは50LSB以上の輝度差であることが望まれるが、少なくとも20LSB以上の輝度差があればよい。また逆に、載せ部6016の上部の全部又はその一部の塗装部分又は素材部分と、載せる被写体Sとが、予め定められた輝度差以下であったとしても、被写体Sと載せ部6016との区別がつくような色差以上であればよい。
載せ部6016には、例えばYCbCr方式の輝度を表すY値で表現した場合に、黒色を表現する値より白色を表現する値に近いY値で表現される色の被写体Sが載せられる。例えば、8bit環境下においては、0よりも255に近い値でY値が表現される被写体Sが載せられる。載せ部6016の上部の色は、撮影部6048で撮影した画像において被写体Sと載せ部6016との区別がつくように、YCbCr方式の輝度を表すY値で表現した場合に、白色を表現する値より黒色を表現する値に近いY値で表現される色である。例えば、8bit環境下においては、255よりも0に近い値でY値が表現される色である。なお、載せ部6016の上部の全部又はその一部の色が、YCbCr方式の輝度を表すY値で表現した場合に、白色を表現する値より黒色を表現する値に近いY値で表現される色であればよい。
また、第六形態の載せ部6016は、上部の全部又はその一部の塗装色又は素材色が、黒色又は予め設定された光学濃度以上の色である。また、載せ部6016の上面の全部又はその一部の塗装色又は素材色の光の反射率が、10%以下であるように構成されている。ここで、第六形態において、黒色とは、無彩色点(x=0.333、y-=0.333、Y=0)からの色度のズレが色差ΔEで3以内である色、光学濃度のOD値が1.0以上の色、又はYCbCr方式の輝度を表すY値が50以下である色のことを指す。ただし、上記の黒色の定義は、第六形態の載せ部6016におけるものであり、実際の装置周辺の環境や撮影部の性能に応じて変更してもよい。
加えて、載せ部6016の上部の色は、載せ部6016自体の塗装色又は素材色に限らず、照射部6049によって載せ部6016に映し出された色や、載せ部6016に映し出された色と影とが重なってできた色であってもよい。
このように、載せ部6016の色と、載せる被写体Sの色との色差又は輝度差を明確にすることにより被写体Sを判別しやすくすることができる。これにより、被写体の画像データの切り出しや回転補正の精度等を高くすることが可能となる。
また、載せ部6016の上面の四隅には、マーク6051が設けられている。
マーク6051は、撮影装置6018により載せ部6016上の被写体Sを撮影可能な範囲であって、制御部6041により画像データを取得可能な載せ部6016上の被写体を載せる範囲である、被写体を載せる位置を表している。マーク6051は、図6-4に示すように、例えば鉤かっこ形状のものが用いられる。マーク6051の色は、YCbCr方式の輝度を表すY値で表現した場合に、黒色を表現する値より白色を表現するに近いY値で表現される色であって、例えば白色である。言い換えると、マーク6051の色の光の反射率は、予め設定された値以上であって、例えば80%以上である。このように、マーク6051と、載せ部6016との輝度差を明確にすることにより、載せ部6016に載せた被写体を判別しやすくすることができる。これにより、被写体の画像データの切り出しや回転補正の精度等を高くすることが可能となる。
なお、マーク6051は、鉤かっこ状のものに限らず、ガイドライン等でもよい。ここで、第六形態において、マーク6051とは、被写体Sが載せられる領域と載せられない領域とを区別するものである。具体的には、マーク6051として、上述したように、被写体を載せる範囲を鉤かっこ等で示したものや、被写体を載せる範囲の載せ部6016の色を、載せる範囲以外の色と異なるようにしたものや、被写体を載せる範囲の載せ部6016の材質を、載せる範囲以外の材質と異なるようにしたものや、照射装置6020により被写体の載せる位置を照射して示したもの等を用いることができる。
図6-5は、画像形成装置6010をユーザが操作する様子を示した図である。
画像形成装置6010は、人が立った状態で操作可能な位置に載せ部6016、操作パネル6022、排出トレイ6014等が配置され、ユーザが立った状態で、操作しやすいように構成されている。
図6-1及び図6-5に示すように、載せ部6016の塗装色又は素材色は、ユーザがアクセスする側の面の一部分にも構成され、ユーザがアクセスする側の面のうち、装置本体6012の天面から、排出トレイ6014までの間に構成されている。
また、装置本体6012の天面から排出トレイ6014までの間には、載せ部6016の塗装色又は素材色と、その他の色が構成されている。具体的には、装置本体6012の天面から排出トレイ6014までの間には、載せ部6016の塗装色又は素材色が上部側に、その他の色が下部側に構成されている。
これにより、ユーザがアクセスする側の面が白色である場合よりも、載せ部6016の位置をユーザが認識しやすくなる。
次に、光源6020a、6020b、6020c、6020dによる反射光分布と撮影装置6018に入射する光量との関係について図6-6及び図6-7を用いて説明する。
図6-6(A)は、撮影装置6018近傍の光源6020a、6020bを用いて被写体の上方から下向きに照射して撮影した場合の、光源の指向性が高い場合と低い場合それぞれの反射光分布を示した図である。図6-6(B)は、操作パネル6022近傍の光源6020c、6020dを用いて被写体の上方から斜め下向きに照射して撮影した場合の、光源の指向性が高い場合と低い場合それぞれの反射光分布を示した図である。
光源の指向性が高いと、被写体に入射した光が指向性を持った状態で反射するため、光が拡散せず、反射光分布が広がらない。つまり、光源の指向性が高いと、撮影装置6018に入射する光の量が少なくなり、暗くなってしまう。一方、光源の指向性が低いと、指向性が高い場合と比較して、被写体に入射した光が指向性を持たない状態で反射するため、光が拡散し、反射光分布が広がる。
つまり、光源の指向性を予め設定された値以下とすることにより、撮影装置6018に入射する光の量を多くすることができる。例えば光源により被写体に対して45度方向から光を照射させた場合に、照射された光の量に対する反射された光の割合が50%以下とするような指向性を有することが好ましい。
言い換えると、光源6020a、6020b、6020c、6020dは、照射される光の指向性が、予め設定された範囲よりも広くなるようにするのが好ましい。
また、光源6020a、6020b、6020c、6020dは、それぞれ照射する光の色温度が予め設定された値以上であって、例えば5000K(ケルビン)以上の色温度のものを用いる。光源6020a、6020b、6020c、6020dとして、例えば白色の光源であるLEDを用いることができる。
また、光源6020a、6020b、6020c、6020dは、それぞれの照射する光の明るさを調整する調光手段を備え、被写体や外光を考慮して調光できるよう構成されている。
また、光源6020a、6020b、6020c、6020dは、それぞれ照射する光の光軸を可変する可変手段の一例であるモータを備える。
次に、光源6020a、6020b、6020c、6020dの可変動作について、図6-8(A)及び図6-8(B)を用いて説明する。
制御部6041は、モータにより光源6020a、6020b、6020c、6020dのそれぞれの光軸を可変して、被写体に対する照射角度をそれぞれ変更する。
また、制御部6041は、光源6020a、6020b、6020c、6020dのそれぞれの点灯又は消灯を制御する。
また、制御部6041は、光源6020a、6020b、6020c、6020dのそれぞれの光量であって光の明るさを調整する。すなわち、光源6020a、6020b、6020c、6020dは、それぞれ調光機能を備え、制御部6041の制御により、被写体に照射される光の明るさを調整することができる。
よって、被写体や外光の影響によらずに被写体からの反射光が一定になるように調整することが可能となる。
また、光源6020a、6020b、6020c、6020dは、それぞれ点灯比率を可変することができる。これにより、より判別性を向上させて、より最適な被写体の画像データを取得することが可能となる。
具体的には、例えば光源6020a、6020bを強として100%で点灯し、光源6020c、6020dを消灯したり、光源6020a、6020b、6020c、6020dをすべて中として60%で点灯したり、光源6020a、6020bを強として100%で点灯し、光源6020c、6020dを弱として30%で点灯したりして、被写体に照射される光の明るさを調整することが可能となる。
次に、載せ部6016の変形例について説明する。図6-9は、他の第六形態に係る画像形成装置における載せ部6060を上方向から示した図である。
本変形例に係る載せ部6060は、被写体を載せる範囲6056が、黒色又は予め設定された光学濃度以上の色であって、載せる範囲6056の周囲に、ガイドライン6058が示されている。
撮影装置6018による撮影範囲の中心は、装置本体6012の天面の中心より、ユーザがアクセスする側に配置されている。言い換えれば、撮影装置6018による撮影範囲の中心は、装置本体6012の天面の中心より、装置本体6012の手前側に配置されている。
また、ガイドライン6058内の中心である載せる範囲6056の中心は、装置本体6012の天面の中心より、ユーザがアクセスする側であって、装置本体6012の手前側によって配置されている。
次に、他の第六形態に係る画像形成装置6100について、図6-10を用いて説明する。
図6-10に示すように、画像形成装置6100は、載せ部6016や撮影装置6018が画像形成装置6100の上部ではなく画像形成装置6100の中部に配置されているものである。画像形成装置6100は、画像形成部等を備える装置本体6102と、上述した載せ部6016、排出トレイ6014等を備える画像処理部6104と、で構成されている。
載せ部6016と排出トレイ6014は、ユーザが立った状態で操作、取り出し可能な高さに設けられている。載せ部6016は、ユーザ側に配置されるよう構成されている。
撮影装置6018は、載せ部6016よりも上方に設置され、載せ部6016に載せた被写体を上方から撮影するよう構成されている。撮影装置6018は、載せ部6016を向くように下向きに設けられている。
載せ部6016の中心は、装置本体6102の天面の中心より、ユーザがアクセスする側に配置されている。言い換えれば、載せ部6016の中心は、装置本体6102の天面の中心より、装置本体の手前側に配置されている。
また、撮影装置6018による撮影範囲の中心は、装置本体6102の天面の中心より、ユーザがアクセスする側に配置されている。言い換えれば、撮影装置6018による撮影範囲の中心は、装置本体6102の天面の中心より、装置本体6102の手前側に配置されている。
なお、上記第六形態では、画像形成装置6010に備えられた撮影装置6018や載せ部6016に対して本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像形成部6046と画像出力部6047を備えた画像形成装置に接続して用いるような、撮影装置6018と載せ部6016とを備えた画像処理装置に対しても本発明を適用することができ、さらに後処理装置を備えた装置に対しても本発明を適用することができる。
また、上記第六形態では、画像形成装置6010に備えられた撮影装置6018や載せ部6016に対して本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、撮影装置6018と載せ部6016とがそれぞれ単体の装置等の様々な画像処理装置に対しても本発明を適用することができる。
また、上記第六形態では、載せ部6016の、上部の全部又は一部の塗装色又は素材色が、黒色又は予め設定された光学濃度以上の色である場合を用いて説明したが、これに限らず、載せ部6016の、上部の一部であって、被写体が載せられない部分のうち、少なくとも被写体の端に接する部分付近の塗装色又は素材色が、黒色又は予め設定された光学濃度以上の色であればよい。
また、上記第六形態では、マーク6051の色を白色とする場合を用いて説明したが、これに限らず、他の有色も含み、黒色であってもよい。すなわち、載せ部6016の色と判別できる色であればよい。
<第七形態の1>
以下、第七形態の1について図面を参照しながら説明する。
図7-1は、この開示の第七形態の1に係る画像形成装置7001Aを斜め前方から見たときの斜視図である。図7-2は、画像形成装置7001Aの正面開閉カバーを開けたときの斜視図である。図7-3は、画像形成装置7001Aの正面開閉カバーを開けたときの正面概要図である。図7-1等の各図面において矢印を付して示す上下、左右および前後の各方向は、画像形成装置7001Aを使用するときに使用者が立って向き合うことを想定した画像形成装置7001Aの正面Ftを基準にして表した方向になる。
第七形態の1に係る画像形成装置7001Aは、図7-1から図7-3のいずれかに示されるように、画像形成部7020、媒体収容部7030A、媒体排出部7040および外部読取部7060を有する筐体7010Aと、筐体7010Aの正面を覆うよう開閉する正面開閉カバー7011Aとを備えている。
筐体7010Aは、画像形成装置7001Aの装置本体の一例である。筐体7010Aは、内部の骨組み部分と外部の外装部(外装部分)を有しており、複数のフレーム、外装カバー等の材料で所要の構造および形状からなる構造体である。第七形態の1における筐体7010Aは、図7-1に示されるように、その外観が上下方向に長い直方体状の形状からなる構造体として形成されている。
また、筐体7010Aは、その外装部が、例えば正面開閉カバー7011A、背面カバー、左の側面開閉カバー7013、右の側面カバー7014等の外装カバーにより形成されている。背面カバー、右の側面カバー7014等の外装カバーは、開閉動せず固定して取り付けられた非開閉カバーになっている。また、外装カバーは、特に説明をする場合を除いて、不透明なカバー(外部から透視できないカバー)として構成されている。正面開閉カバー7011Aと左の側面開閉カバー7013の詳細については後述する。
画像形成部7020は、画像を記録媒体7009に形成するための機器を有する部分である。第七形態の1における画像形成部7020は、現像剤からなる画像を最終的に記録媒体7009に形成する電子写真方式の作像装置を用いて構成されている。
電子写真方式の作像装置からなる画像形成部7020は、いずれも図示しない、感光体等の像保持体と、その像保持体の周囲に配置される帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置等の機器と、像保持体から離れた位置に配置される定着装置を備えている。また、この画像形成部7020は、図示しない現像剤補給装置、画像処理装置、制御装置等の機器も備えている。このうち転写装置としては、像保持体に形成する現像剤からなる画像を記録媒体7009に直接転写する直接転写方式の装置や、その画像を像保持体から中間転写体を中継して記録媒体7009に転写する中間転写方式の装置が採用される。図7-3に破線で示す符号7026は、画像形成部7020の一部を構成する定着装置が配置された定着部である。
この画像形成部7020は、正面開閉カバー7011Aを開けた状態(図7-2、図7-3を参照)にすると、図7-2に矢印Pで示すように筐体7010Aの内側から外側(筐体7010Aの手前側)に引き出して点検、修理等の作業を行うことが可能になるよう取り付けられている。
また、この画像形成部7020は、画像形成装置7001Aと接続される情報端末機等の外部機器から入力される画像情報に対応した画像を形成する機能と、外部読取部7060で読み取られる読取対象部の読取情報を画像情報として用いてその画像情報に対応した画像を形成する機能を備えている。
このため、画像形成部7020では、上記作像装置において像保持体を中心にした帯電動作、画像情報に対応した露光動作、現像動作、転写動作がこの順に行われる。これにより、画像形成部7020では、像保持体に現像剤からなる画像が作成され、しかる後、その画像が像保持体から記録媒体7009に転写される。また、画像形成部7020では、画像が転写された記録媒体7009に対して定着動作が行われ、これにより、その画像が記録媒体7009に定着される。この定着により画像が形成された記録媒体7009は、最終的に媒体排出部7040に排出される。
媒体収容部7030Aは、画像形成部7020に供給する記録媒体7009を収容する機器を有する部分である。この媒体収容部7030Aは、画像形成部7020の下方側に配置されている。また、この媒体収容部7030Aは、3つの収容部7031A、7031B、7031Cを有している。記録媒体7009(7009A、7009B、7009C)としては、例えば、所定のサイズからなるシート状の普通紙、コート紙、厚紙等の媒体が使用される。
このうち収容部7031Aは、筐体7010Aの正面から見て左上から右下にむけて斜めに下降するよう配置される斜め収容部として構成されたものであり、最上段の収容部になっている。この最上段の斜め収容部7031Aは、搬送方向の長さが筐体7010Aの横幅よりも長いサイズの記録媒体7009Aを収容および供給できる収容部になっている。また、この最上段の斜め収容部7031Aは、画像形成部7020に最も近い位置に配置された収容部でもある。
収容部7031Cは、筐体7010Aの正面から見て左右方向に沿うほぼ水平な状態に配置される一般的な収容部として構成されたものであり、最下段の収容部になっている。最下段の収容部7031Cは、搬送方向の長さが筐体7010Aの横幅よりも少し短い程度のサイズの記録媒体7009Cを収容および供給できる収容部になっている。収容部7031Bは、最上段の斜め収容部7031Aと最下段の収容部7031Cとの間の隙間に配置される小型の収容部として構成されたものであり、中段の収容部になっている。
また、収容部7031A、7031B、7031Cはいずれも図示しない、記録媒体7009を収容するトレイ等の収容体と、その収容体から記録媒体7009を送り出す送出装置等で構成されている。また、収容部7031A、7031B、7031Cにおける収容体はいずれも、正面側に各収容部7031A、7031B、7031Cの正面側の形状に応じた輪郭からなる内部カバーを備えている。ちなみに、斜め収容部7031Aの収容体は、左上から右下にむけて斜めに下降する斜め状態で配置されている。他の収容部7031B、7031Cの収容体はいずれも、ほぼ水平の状態で配置されている。
さらに、収容部7031A、7031B、7031Cにおける収容体はいずれも、正面開閉カバー7011Aを開けた状態(図7-2、図7-3を参照)にすると、図7-2に矢印Pで示すように筐体7010Aの内側から外側(筐体7010Aの手前側の外部)に引き出して記録媒体7009の収容等の作業を行うことが可能になるよう取り付けられている。
この媒体収容部7030Aでは、画像形成部7020における転写動作に合わせて所要の記録媒体7009が収容先の収容部7031A、7031B、7031Cのいずれかから画像形成部7020にむけて送り出される。図7-3における一点鎖線で示す符号7037は、記録媒体7009が媒体収容部7030A(の各収容部7031A、7031B、7031C)から画像形成部7020の一部を通過して媒体排出部7040における排出口7041に至るよう搬送される主な媒体搬送路である。画像形成部7020の一部は、記録媒体7009に画像の転写を行う部分である。この媒体搬送路7037は、図示しない複数の搬送駆動ロール対、搬送案内部材等にて構成されている。
外部読取部7060は、筐体7010Aの外部(上方)において読取対象物を読み取る形式の読取部である。この外部読取部7060は、図7-1等に示されるように、読取対象物を載せて置く台部7061と、台部7061に置かれる読取対象物を読み取る読取機器部7065等で構成されている。
台部7061は、読取対象物を載せて静止させた状態で置くことが可能な平らな上面部7061aを有する板状の部材で構成されている。また、台部7061は、その上面部7061aが筐体7010Aの最上面になるよう筐体7010Aの上端に取り付けられる。読取対象物は、台部7061に置いて読取機器部7065により台部7061の上方から読み取ることが可能な物であればよく、例えば、画像の情報が記録されたシート状の原稿の他に、本、雑誌、食品、植物等の立体的な物が含まれる。
読取機器部7065は、台部7061に置かれる読取対象物を光学的に読み取ることが可能な読取機器7065a(図7-3を参照)とその読取機器7065aを支持して取り付ける部材7065b等の部品で構成されている。第七形態の1における読取機器部7065は、読取機器7065aが、台部7061の後端側から上方に所要の長さだけ立ち上がった状態で支持部7065bにより支持されて台部7061の方を読み取ることが可能な姿勢で取り付けられている。読取機器7065aとしては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子やレンズ等の光学素子を組み合わせて構成されるカメラが使用される。この読取機器7065aとしてのカメラは、書画カメラと称されることもある。読取機器部7065は、読み取りの際に台部7061に置かれている読取対象物を照明する照明機器を備えていてもよい。
また、読取機器部7065は、図7-1等に示されるように、その読取機器7065aを支持する部材の根元側でかつ手前側の位置に、画像形成装置7001Aの操作をする操作パネル7091が設けられている。操作パネル7091は、その操作性の向上等の観点から、台部7061より上方に離れた位置に存在するよう配置されている。この操作パネル7091は、主に、操作画面の表示と操作が可能なタッチ式液晶パネル等の表示部を有したものであるが、ボタン等の機械的な操作部を備えていてもよい。
媒体排出部7040は、画像形成部7020で画像が形成された記録媒体7009が排出される部分である。この媒体排出部7040は、画像形成部7020の上方の位置に設けられている。また、この媒体排出部7040は、筐体7010Aの正面Ftにおいて上部の右側に偏って存在する収容空間7043として形成されている。収容空間7043は、筐体7010Aにおいて正面開口とそれに連続した右側面開口により外部に開放された空間になっている。この媒体排出部7040は、収容空間7043の左側の内壁面に記録媒体7009の排出口7041が設けられており、収容空間7043の底面に排出口7041から排出された記録媒体7009を積載して収容する積載面7042が設けられている。積載面7042は、例えば、排出口7041から右方向に離れるにつれて上方に盛り上がるよう傾く面、右肩上がりの斜面として形成されている。
そして、画像形成装置7001Aにおける正面開閉カバー7011Aは、図7-1から図7-3等に示されるように、筐体7010Aの正面のうち媒体排出部7040と外部読取部7060の台部7061を除いた部分であって画像形成部7020と媒体収容部7030Aの双方の全部を覆うことが可能な開閉カバーとして構成されている。この正面開閉カバー7011Aは、筐体7010Aの正面における左右方向の端(左端7010h)から端(右端10m)まで覆って開閉する開閉カバーでもある。なお、端から端まで覆っているとは、装置本体の正面と左側面との境界部分から装置本体の正面と右側面の境界部分まで完全に覆っているもののみならず、少なくとも左右方向において媒体収容部が覆われているものも含む。
また、正面開閉カバー7011Aは、その全体形状が、図7-2等に示されるように、筐体7010Aの正面の台部7061を除いた下方の部分である上下方向に長い長方形のうち右上部半分ほどが媒体排出部7040の正面開口の形状に対応した形状に切り欠かれた切欠き部7011dを有する形状になっている。
さらに、この正面開閉カバー7011Aは、図7-2等に示されるように、筐体7010Aの正面における左端7010hにおいて複数(本例では3つ)のヒンジ等の開閉支持部材7016を介して矢印Do、Dcで示す方向に開閉動するよう取り付けられている。これにより、正面開閉カバー7011Aは、その全体が左横方向(矢印Doで示す方向)に開くようになっている。
この画像形成装置7001Aにおいては、図7-1や図7-2に示されるように、右の側面カバー7014の前側端部に取っ手誘導窪み部7014cが設けられている。取っ手誘導窪み部7014cは、正面開閉カバー7011Aを開ける際に、正面開閉カバー7011Aの取っ手になる部分に使用者の指を引っ掛けやすいように誘導する窪み形状で形成された部分である。
また、画像形成装置7001Aにおける左の側面開閉カバー7013は、図7-4または図7-5に示されるように、筐体7010Aの左側面のうち外部読取部7060の台部7061と上端部の一部(上部カバー部7015)を除いた部分であって画像形成部7020と媒体収容部7030Aの双方の全部を覆うことが可能な開閉カバーとして構成されている。この左の側面開閉カバー7013は、その内面側に媒体搬送路7037の一部や断熱部材等の部材が設けられている等の理由で、正面開閉カバー7011Aよりも重い開閉カバーになっている。
また、左の側面開閉カバー7013は、その全体形状が、図7-5等に示されるように、筐体7010Aの右側面の台部7061と上部カバー部7015を除いた下方の部分である上下方向に長い長方形の一部が切り欠かれた切欠き部7013dを有する形状になっている。切欠き部7013dは、上部カバー部7015の前後方向に長い長方形状に対応した形状であり、上記長方形における上部の前方側の部分に設けられている。この左の側面開閉カバー7013は、図7-5に示されるように、画像形成部7020の一部である定着部7026や媒体搬送路7037の一部も覆って開閉する開閉カバーにもなっている。
さらに、左の側面開閉カバー7013は、図7-2等に示されるように、筐体7010Aの左側面における後端に複数(本例では3つ)のヒンジ等の開閉支持部材7016を介して矢印Do、Dcで示す方向に開閉動するよう取り付けられている。開閉支持部材7016は、左の側面開閉カバー7013の左右方向(筐体7010Aで見た場合は前後方向)における両端のうち後方の端に配置されている。これにより、左の側面開閉カバー7013は、その全体が後方側(矢印Doで示す方向)に開くようになっている。
また、画像形成装置7001Aは、図7-6に示されるように、画像形成部7020、外部読取部7060、媒体搬送路7037等の装置全体の動作を制御する制御装置7008を備えている。図7-6では、制御装置7008を制御部として表示している。
制御装置7008は、演算処理装置、記憶素子、入出力部、記憶装置、制御装置等で構成されている。また、制御装置7008は、記録素子や記憶装置に格納された制御プログラム、参照データ、検出データ等に応じて制御対象に必要な制御指令を送信するようになっている。このため、制御装置7008は、画像形成部7020の動作を専用に制御する画像形成制御部7028、外部読取部7060の動作を専用に制御する外部読取制御部7068、媒体搬送路7037の動作を専用に制御する媒体搬送制御部7038等と接続されている。また、制御装置7008は、制御に必要な情報を検出する各種センサ等からなる検出部7081と接続されている。
画像形成装置7001Aでは、検出部7081の一例として、画像形成装置7001Aの動作に関する安全機構の1つでもあるインターロックスイッチ7082を適用している。インターロックスイッチ7082は、例えば、正面開閉カバー7011Aに設けられたインターロックスイッチ7082の可動接続部7082aと筐体7010Aに設けられたインターロックスイッチ7082のスイッチ部7082bで構成されている。
制御装置7008は、インターロックスイッチ7082が接続状態にあるときに画像形成部7020、外部読取部7060、媒体搬送路7037等の動作が実行可能になるよう制御する。接続状態は、可動接続部7082aがスイッチ部7082bに接続されている状態である。反対に、制御装置7008は、インターロックスイッチ7082が非接続状態にあるときに画像形成部7020、外部読取部7060、媒体搬送路7037等の動作が不可能になるよう制御する。非接続状態は、可動接続部7082aがスイッチ部7082bから離脱して接続されていない状態である。この非接続状態にあるときの制御は、動作が停止中のときは動作の実行を開始させない(実行指示を受け付けない)ように制御し、また動作中のときはその動作を強制的に停止させるよう制御する。
以上の構成からなる画像形成装置7001Aは、図7-1に示されるように、正面開閉カバー7011Aを閉じているときは、筐体7010Aの正面の外装において画像形成部7020の全部(定着部7026を含む)と媒体収容部7030Aの全部が、1つの正面開閉カバー7011Aによって覆われた状態になる。
したがって、この画像形成装置7001Aでは、筐体7010Aの左右の端から端までを複数の開閉カバーで覆う場合に比べると、筐体7010Aの正面の外装(正面開閉カバー7011A)において画像形成部7020と媒体収容部7030Aの間に、図7-11に例示するように画像形成部7020と媒体収容部7030Aを上下方向に縦断するよう延びる縦の分割線Lvが存在することなく外観の品質が向上する。
この点、図7-11に示す比較例1の画像形成装置7100Aは、画像形成部7020の全部と媒体収容部7030Aの全部を2つの開閉カバー7111、7112でそれぞれ覆って開閉する構成になっている。このような比較例1の画像形成装置7100Aにおいては、その筐体7010Aの正面の外装において開閉カバー7111と開閉カバー7112の境界線にもなる縦の分割線Lvが存在することになる。このため、比較例1の画像形成装置7100Aの場合は、筐体7010Aの正面の外装において縦の分割線Lvが存在する分、筐体7010Aの正面の外観の品質が損なわれる。
また、画像形成装置7001Aは、正面開閉カバー7011Aが媒体収容部7030Aにおける3つの収容部7031A、7031B、7031Cのすべて(全部)を覆うよう構成されている。
このため、この画像形成装置7001Aでは、筐体7010Aの正面の外装(正面開閉カバー7011A)において媒体収容部7030Aの複数の収容部7031A、7031B、7031Cどうし間にも分割線が存在することなく外観の品質が向上する。しかも、画像形成装置7001Aでは、正面開閉カバー7011Aにより媒体収容部7030Aの全体を一度に覆い隠すことが可能である。このため、媒体収容部7030Aとして例えば斜め収容部7031Aのような特有な形態からなる収容部であっても採用することができる。また、画像形成装置7001Aでは、媒体収容部7030Aとして斜め収容部7031Aが含まれている場合であっても、その斜め収容部7031Aを隠して外観の品質を維持することが可能になる。
ちなみに、画像形成装置7001Aについては、その正面開閉カバー7011Aに代えて、図7-10に示されるような正面開閉カバー7011Dを採用した画像形成装置7001Cとすることも可能である。正面開閉カバー7011Dは、筐体7010Aの正面のうち画像形成部7020の全部と媒体収容部7030Aの一部である斜め収容部7031Aを覆って開閉する開閉カバーであり、しかも、その下端7011vが斜め収容部7031Aの下辺における斜めの輪郭線Jiにほぼ沿った形状とした開閉カバーである。この正面開閉カバー7011Dも、筐体7010Aの左右方向の端から端まで覆う開閉カバーになる。
しかし、この正面開閉カバー7011Dを採用した参考例としての画像形成装置7001Cにおいては、図7-10に示されるように、媒体収容部7030Aの残りの収容部7031B、7031Cを覆う第2の正面開閉カバー7011Eを併設する必要がある。しかも、この画像形成装置7001Cの場合は、正面開閉カバー7011Dと第2の正面開閉カバー7011Eの間に斜め方向に延びる分割線Ldが存在することとなり、その分割線Ldが存在する分だけ外観の品質の向上が難しくなる。
ただし、この正面開閉カバー7011Dを採用した画像形成装置7001Cであっても、図7-12に示される比較例2の画像形成装置7100Aに比べると、以下の点で優れる。
まず、比較例2の画像形成装置7100Aは、正面開閉カバー7115として、画像形成部7020の全部を覆うが、媒体収容部7030Aを全く覆わない開閉カバーを採用している。また、比較例2の画像形成装置7100Aは、媒体収容部7030Aにおける斜め収容部7031Aを覆う外装カバー7331を設け、媒体収容部7030Aにおける2つの収容部7031B、7031Cを覆う第2の正面開閉カバー7117を設けている。
すなわち、画像形成装置7001Cと比較例2の画像形成装置7100Aと比べた場合、比較例2の画像形成装置7100Aでは、正面開閉カバー7115で斜め収容部7031Aを覆わないため、2本の斜めの分割線Ld1、Ld2が存在してしまう。その点、正面開閉カバー7011Dを採用した画像形成装置7001Cで、斜めの分割線Ldが1本になり、その分、分割線Ldの数が抑制されて筐体7010Aの正面の外装における外観の品質が向上する。
これに対して、第七形態の1に係る画像形成装置7001Aでは、正面開閉カバー7011Aとして、その下端7011vが斜め収容部7031Aの斜めの輪郭線Jiに沿うことなく左右方向にほぼ水平に延びる形状からなる開閉カバーを採用している。このため、画像形成装置7001Aでは、斜め収容部7031Aの存在がわからないように覆って隠すことが可能になり、外観の品質を維持することも可能になる。また、画像形成装置7001Aでは、媒体収容部7030Aのように斜め収容部7031A以外の収容部7031B、7031Cを有していても、その収容部7031B、7031Cを覆うための比較例2の画像形成装置7100Aにおけるような第2の正面開閉カバー7117を別途設ける必要がない。
さらに、画像形成装置7001Aでは、正面開閉カバー7011Aよりも重い左の側面開閉カバー7013がその左右方向の後端において開閉支持部材7016で開閉するよう構成されている。このため、画像形成装置7001Aは、左の側面開閉カバー7013がその上下方向のいずれか一方の端に設ける開閉支持部材7016で開閉するよう構成されている場合と比べると、側面開閉カバー7013を開閉動するときに振動が発生しにくくなり、側面開閉カバー7013の開閉時に振動が外部読取部7060における読取機器7065aに伝わって読取機器7065aを振動させることが抑制される。これは、外部読取部7060による読取動作中に側面開閉カバー7013を開閉させる必要があるときに特に有効である。
この他、画像形成装置7001Aは、筐体7010Aの右側面のうち画像形成部7020と媒体収容部7030Aを跨る部分を覆って開閉する左の側面開閉カバー7013を備えている。このため、この画像形成装置7001Aでは、筐体7010Aの左側面の外装において画像形成部7020と媒体収容部7030Aを縦断する縦の分割線を存在させることがなく、その左側面の外装における外観の品質が向上する。
また、画像形成装置7001Aは、正面開閉カバー7011Aを開けると、正面開閉カバー7011A側にあるインターロックスイッチ7082の可動接続部7082aが筐体7010A側にあるインターロックスイッチ7082のスイッチ部7082bから離脱して非接続の状態になる。画像形成装置7001Aによる画像形成動作が実行中のときに正面開閉カバー7011Aを開けた場合は、インターロックスイッチ7082の非接続の状態になった検出情報により制御装置7008が画像形成制御部7028、外部読取制御部7068、媒体搬送制御部7038に対して動作を強制的に停止させる制御を行う。
このため、画像形成装置7001Aでは、正面開閉カバー7011Aを開けたときに筐体7010Aの正面側に露出する画像形成部7020と媒体搬送路7037の各動作(画像形成動作)が停止するので、安全性が確保される。ちなみに、制御装置7008は、画像形成動作のために媒体搬送路7037の途中に存在する記録媒体7009がある場合、正面開閉カバー7011Aを開けた際、その搬送途上にある記録媒体7009を媒体排出部7040まで搬送して排出させた後に、媒体搬送路7037の動作を停止するよう制御を行うように構成してもよい。
<第七形態の2>
図7-7は、この開示の第七形態の2に係る画像形成装置7001Bを斜め前方側から見たときの斜視図である。図7-8は、画像形成装置7001Bの正面開閉カバーを開けたときの斜視図である。図7-9は、画像形成装置7001Bの正面開閉カバーを開けたときの正面概要図である。
第七形態の2に係る画像形成装置7001Bは、以下の点を変更した以外は第七形態の1に係る画像形成装置7001Aと同じ構成になっている。その変更した点は、図7-7から図7-9のいずれかに示されるように、外部読取部7060に代えて原稿読取部7050を適用した点と、媒体収容部7030Aに代えて媒体収容部7030Bを適用した点と、正面開閉カバー7011Aに代えて正面開閉カバー7011Bを適用した点である。装置本体の一例である筐体7010Bは、媒体収容部7030Bを採用している点で、第七形態の1における筐体7010Aとは異なる。このため以下の説明では、共通する構成部分については第七形態の1で用いた符号を同様に付して、その説明を必要な場合を除いて省略する。
はじめに、原稿読取部7050は、シート状の原稿を読み取る機器を有する部分である。原稿読取部7050は、図7-7から図7-9に示されるように、画像読取部7051と、プラテンカバー部7053と、自動原稿送り装置7055等の機器や部材で構成されている。
画像読取部7051は、原稿を置く原稿台の一例であるプラテンガラス7052、プラテンガラス7052に置かれた原稿を読み取る読取機器等を有している部分である。プラテンカバー部7053は、プラテンガラス7052を覆って開閉する部分である。自動原稿送り装置7055は、プラテンカバー部7053上に配置されて、複数の原稿を自動で搬送して連続的な読み取りを可能にする機器である。
自動原稿送り装置7055は、原稿の搬送路上に配置するイメージセンサ等の読取機器で読み取る方式と、プラテンガラス7052に置かれた原稿を画像読取部7051における読取機器を用いて読み取る方式が採用される。図7-9における一点鎖線で示す符号7057は、自動原稿送り装置7055において原稿が搬送される主な原稿搬送路である。プラテンカバー部7053は、プラテンガラス7052の後方において図示しないヒンジ等の開閉支持部材により画像読取部7051に連結されている。これにより、プラテンカバー部7053は、その後端部に配置された図示しないヒンジを支点にして矢印E1、E2で示す開閉方向に回動可能に取り付けられている。
この原稿読取部7050は、原稿をプラテンガラス7052上で読み取るかまたは自動原稿送り装置7055の搬送途上で連続して読み取り、その読み取った原稿の情報を画像読取部7051から画像情報として画像形成部7020等に送信するようになっている。これにより、この画像形成装置7001Bでは、画像形成部7020が原稿読取部7050で読み取られた原稿の画像を記録媒体7009に形成して出力することができるよう構成されている。また、この原稿読取部7050は、画像読取部7051の前側の端部に、画像形成装置7001Bの操作をする操作パネル7092が配置されている。この操作パネル7092は、ボタン、スイッチ等の機械的な操作部の他に、画面表示部、操作画面の表示と操作が可能なタッチ式液晶パネル等の表示部が含まれている。
次に、媒体収容部7030Bは、図7-8や図7-9に示されるように、上下方向に並んで配置された3つの収容部7031D、7031E、7031Fを有している。
この3つの収容部7031D、7031E、7031Fはいずれも、図示しない記録媒体7009を収容するトレイ等の収容体と、その収容体から記録媒体7009を送り出す送出装置等で構成されている。また、3つの収容部7031D、7031E、7031Fはいずれも、その各収容体が左右方向に沿うほぼ水平な状態に配置される一般的な収容部として構成されたものである。また、収容部7031D、7031E、7031Fにそれぞれ収容される記録媒体7009D、7009E、7009Fは、互いに同じサイズであっても、互いに異なるサイズあっても、少なくとも1つが異なるサイズであってもよい。最上段の収容部7031Dは、画像形成部7020に最も近い位置に配置された収容部でもある。
次に、正面開閉カバー7011Bは、図7-7から図7-9等に示されるように、筐体7010Bにおける画像形成部7020の全部と媒体収容部7030Bの一部(収容部7031D、7031E)とを覆うことが可能な開閉カバーとして構成されている。この正面開閉カバー7011Bは、筐体7010Bの正面における左右方向の端(左端7010h)から端(右端10m)まで覆って開閉する開閉カバーでもある。
また、正面開閉カバー7011Bは、その全体形状が、筐体7010Bの正面の画像読取部7051を除いた下方の部分である上下方向に長い長方形のうち上部の右半分に切欠き部7011eを有する一方で、媒体収容部7030Bの下段の収容部7031F以下の部分を除いた部分を覆う形状になっている。切欠き部7011eは、媒体排出部7040の正面開口の形状に対応した形状からなる部分である。さらに、正面開閉カバー7011Bは、図7-8等に示されるように、筐体7010Bの正面の左端において複数(本例では2つ)のヒンジ等の開閉支持部材7016を介して矢印Do、Dcで示す方向に開閉動するよう取り付けられている。これにより、正面開閉カバー7011Bは、その全体が左横方向(矢印Doで示す方向)に開くようになっている。
また、この画像形成装置7001Bにおいては、正面開閉カバー7011Bが媒体収容部7030Bにおける最下段の収容部7031Fを覆わない開閉カバーになっている。このため、最下段の収容部7031Fは、その収容体の正面側に、正面開閉カバー7011Bの代わりに、正面外部カバー7033が固定して取り付けられている。一方、正面開閉カバー7011Bで覆われる収容部7031D、7031Eにおける収容体はいずれも、正面側に各収容部7031D、7031Eの正面側の形状(横長の長方形)に応じた輪郭からなる内部カバーを備えている。
収容部7031D、7031Eにおける収容体はいずれも、正面開閉カバー7011Bを開けた状態(図7-8、図7-9を参照)にすると、図7-8に矢印Pで示すように筐体7010Bの内側から外側(筐体7010Bの正面手前側)に引き出して記録媒体7009の収容等の作業を行うことができるよう取り付けられている。これに対して、最下段の収容部7031Fは、正面開閉カバー7011Bの開閉の有無にかかわらず、いつでも筐体7010Bの内側から外側に引き出して記録媒体7009の収容作業等を行うことができるよう取り付けられている。
以上の構成からなる画像形成装置7001Bは、図7-7に示されるように、正面開閉カバー7011Bを閉じているときは、筐体7010Bの正面の外装において画像形成部7020(定着部7026を含む)の全部と媒体収容部7030Bの一部である収容部7031D、7031Eが、1つの正面開閉カバー7011Bによって覆われた状態になる。したがって、この画像形成装置7001Bでは、画像形成部7020と媒体収容部7030Bを個別の開閉カバーでそれぞれ覆う場合に比べると、筐体7010Bの正面の外装(正面開閉カバー7011B)において画像形成部7020と媒体収容部7030Bの間に分割線Ld(図7-10を参照)が存在することなく外観の品質が向上する。
また、画像形成装置7001Bは、正面開閉カバー7011Bが媒体収容部7030Bにおける2つの収容部7031D、7031Eを覆うよう構成されている。このため、この画像形成装置7001Bでは、筐体7010Bの正面の外装(正面開閉カバー7011B)において媒体収容部7030Bの収容部7031D、7031Eどうし間にも分割線(Ld)が存在することなく、その分外観の品質が向上する。
その一方で、画像形成装置7001Bにおいては、正面開閉カバー7011Bで覆われない媒体収容部7030Bにおける1つの収容部7031Fは、正面開閉カバー7011Bの開閉の有無にかかわらず、いつでも筐体7010Bの内側から外側に引き出して記録媒体7009の収容作業等を行うことが可能になる。このため、正面開閉カバー7011Bで覆わない収容部7031Fとしては、例えば、記録媒体7009の消費が多く頻繁に記録媒体7009の補給作業を要するような収容部を選択するとよい。このような収容部7031Fを正面開閉カバー7011Bで覆わないという構成にすれば、使用頻度の高い収容部7031Fにおける記録媒体7009の補給作業を行うときに正面開閉カバー7011Bを開閉する動作が不要となって作業性が向上する。
また、画像形成装置7001Bは、正面開閉カバー7011Bを開けると、インターロックスイッチ7082が非接続の状態になる。具体的には、図7-8等に示されるように、正面開閉カバー7011B側にあるインターロックスイッチ7082の可動接続部7082aが、筐体7010B側にあるインターロックスイッチ7082のスイッチ部7082bから離脱した状態になる。また、画像形成装置7001Bによる画像形成動作が実行中のときに正面開閉カバー7011Bを開けた場合は、インターロックスイッチ7082の非接続の状態になったことが検出され、その検出情報を受けて制御装置(図7-6を参照)が画像形成制御部7028および媒体搬送制御部7038に対して動作を強制的に停止させる制御が行われる。
このため、画像形成装置7001Bでは、正面開閉カバー7011Bを開けたときに筐体7010Bの正面側に露出する画像形成部7020と媒体搬送路7037の各動作(画像形成動作)が停止するので、安全性が確保される。一方、画像形成装置7001Bでは、画像形成動作の実行中に正面開閉カバー7011Bを開けたときであっても、最下段の収容部7031Fに対する媒体搬送路7037の搬送動作は停止しないようになっている。
(変形例)
この開示は、第七形態の1および第七形態の2で例示した内容に限定されるものではなく、例えば、以下に挙げるような変形例も含むものである。
第七形態の1に係る画像形成装置7001Aにおいては、左の側面開閉カバー7013をその左右方向の右端(筐体7010Aからすると前後方向における前端)に配置する開閉支持部材7016で開閉するように構成しても差し支えない。また、画像形成装置7001Aにおいては、左の側面開閉カバー7013に代えて又はそれに加えて、右の側面カバー7014を筐体7010Aの右側面のうち画像形成部7020と媒体収容部7030Aを覆って開閉する開閉カバーとして構成してもよい。この場合、右の側面カバー7014が正面開閉カバー7011Aよりも重い関係にあるときには、その側面カバー7014の左右方向(筐体7010Aの前後方向)における両端の一方に配置する開閉支持部材7016で開閉する構成を採用するとよい。さらに、画像形成装置7001Aにおいては、左の側面カバーと右の側面カバーのいずれも開閉しない外装カバーとしても構わない。
第七形態の2に係る画像形成装置7001Bにおいては、正面開閉カバー7011Bについて、第七形態の1における正面開閉カバー7011Aのように、媒体収容部7030Bの3つの収容部7031D、7031E、7031Fのすべてを覆う形態の開閉カバーとして構成してもよい。また反対に、正面開閉カバー7011Bについて、画像形成部7020に加えて媒体収容部7030Bの最上段の収容部7031Dを覆う形態の開閉カバーとして構成してもよい。
筐体7010は、第七形態の1および第七形態の2で例示した筐体7010A、7010Bのような上下方向に長い直方体状の形状からなる構造体に限られるものではなく、例えば、曲面からなる側面部を有する形状の筐体7010であってもよい。
画像形成装置としては、第七形態の1に係る画像形成装置7001A(画像形成装置7001Cを含む)において外部読取部7060を省略した構成の画像形成装置であってもよい。また、第七形態の2に係る画像形成装置7001Bにおいて原稿読取部7050を省略した構成の画像形成装置であってもよい。これらの場合、外部読取部7060または原稿読取部7050が配置されていた筐体7010A、10Bの上端には、例えば、外装カバーとして上端カバーを設ければよい。この他、画像形成装置としては、画像形成部7020が現像剤を用いた電子写真方式の画像形成部であることに限らず、他の画像形成方式(例えばインク吐出方式等)からなる画像形成部7020を有するものであってもよい。
<第八形態>
図8-1は、第八形態に係る駆動装置を適用した画像形成装置を示すものである。なお、図8-1中、矢印Xは画像形成装置8001の水平方向(幅方向)を、矢印Yは画像形成装置8001の奥行方向を、矢印Zは画像形成装置8001の鉛直方向(上下方向)をそれぞれ示している。
<画像形成装置の全体の構成>
第八形態に係る画像形成装置8001は、例えばカラープリンタとして構成されたものである。画像形成装置8001は、収容装置の一例である。この画像形成装置8001は、図8-1に示されるように、現像剤を構成するトナーで現像されるトナー像を形成する複数の作像装置8010と、各作像装置8010で形成されたトナー像をそれぞれ保持して最終的に記録媒体の一例としての記録用紙8005に二次転写する二次転写位置まで搬送する中間転写装置8020と、中間転写装置8020の二次転写位置に供給すべき所要の記録用紙8005を収容して搬送する給紙装置8050と、中間転写装置8020で二次転写された記録用紙8005上のトナー像を定着させる定着装置8040等を備えている。なお、図中の8001aは画像形成装置8001の装置本体を示している。この装置本体8001aは支持構造部材や外装カバー等で構成されている。また、図中の二点鎖線は、装置本体8001a内において記録用紙8005が搬送される主な搬送経路を示す。
作像装置8010は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像をそれぞれ専用に形成する4つの作像装置8010Y,8010M,8010C,8010Kで構成されている。これらの4つの作像装置8010(Y,M,C,K)は、装置本体8001aの内部空間においてイエロー(Y)の作像装置8010YがZ方向に沿った上方にブラック(K)の作像装置8010KがZ方向に沿った下方に位置するよう傾斜した状態で1列に並べられて配置されている。
4つの作像装置8010は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)のカラーの作像装置8010(Y,M,C)と、ブラック(K)の作像装置8010Kから構成されている。ブラックの作像装置8010Kは、中間転写装置8020の中間転写ベルト8021の移動方向Bに沿った最も下流側に配置されている。画像形成装置8001は、画像形成モードとして、カラーの作像装置8010(Y,M,C)及びブラック(K)の作像装置8010Kを動作させてフルカラーの画像を形成するフルカラーモードと、ブラック(K)の作像装置8010Kのみを動作させて白黒(モノクロ)の画像を形成する白黒モードとを備える。
各作像装置8010(Y,M,C,K)は、図8-2に示されるように、画像形成手段(像保持体)の一例としての回転する感光体ドラム8011を備えている。この感光体ドラム8011の周囲には、感光体ドラム8011の像形成が可能な周面(像保持面)を所要の電位に帯電させる帯電装置8012と、感光体ドラム8011の帯電された周面に画像の情報(信号)に基づく光を照射して電位差のある(各色用の)静電潜像を形成する露光装置8013と、その静電潜像を対応する色(Y,M,C,K)の現像剤のトナーで現像してトナー像にする画像形成手段(現像手段)の一例としての現像装置8014(Y,M,C,K)と、その各トナー像を中間転写装置8020に転写する一次転写装置8015(Y,M,C,K)と、一次転写後における感光体ドラム8011の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物を取り除いて清掃するドラム清掃装置8016(Y,M,C,K)等である。
感光体ドラム8011は、接地処理される円筒状又は円柱状の基材の周面に感光材料からなる光導電性層(感光層)を有する像保持面を形成したものである。この感光体ドラム8011は、後述するように、第八形態に係る駆動手段から駆動力が伝達されて矢印Aで示す方向に回転するよう支持されている。
帯電装置8012は、感光体ドラム8011に接触した状態で配置される接触型の帯電ロール8121で構成される。帯電ロール8121の背面には、帯電ロール8121の表面を清掃する清掃ロール8122が接触するよう配置されている。帯電装置8012には帯電用電圧が供給される。帯電用電圧としては、現像装置8014が反転現像を行うものである場合、現像装置8014から供給されるトナーの帯電極性と同じ極性の電圧又は電流が供給される。帯電ロール8121及び清掃ロール8122は、感光体ドラム8011から駆動力が伝達されて従動回転する。
露光装置8013は、感光体ドラム8011の軸方向に沿って配列された複数の発光素子としてのLED(Light Emitting Diode)により感光体ドラム8011に画像情報に応じた光を照射して静電潜像を形成するLEDプリントヘッドからなる。なお、露光装置8013としては、画像情報に応じて構成されるレーザー光を感光体ドラム8011の軸方向に沿って偏向走査するものを用いても良い。
現像装置8014(Y,M,C,K)はいずれも、開口部と現像剤の収容室が形成された筐体8140の内部に、現像剤を保持して感光体ドラム8011と向き合う現像領域まで搬送する現像ロール8141と、現像剤を撹拌しながら現像ロール8141を通過させるよう供給するスクリューオーガー等からなる撹拌供給部材8142と、現像剤を撹拌しながら撹拌供給部材8142へ搬送するスクリューオーガー等からなる撹拌搬送部材8143と、現像ロール8141に保持される現像剤の量(層厚)を規制する層厚規制部材8144などを配置して構成したものである。この現像装置8014には、その現像ロール8141と感光体ドラム8011の間に現像用電圧が図示しない電源装置から供給される。また、現像ロール8141は、後述するように、第八形態に係る駆動手段から駆動力が伝達されて所要の方向に回転する。撹拌供給部材8142及び撹拌搬送部材8143は、現像ロール8141から駆動力が伝達されて従動回転する。さらに、4色の現像剤としては、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤が使用される。
一次転写装置8015(Y,M,C,K)は、感光体ドラム8011の周囲に中間転写ベルト8021を介して接触し回転するとともに一次転写用電圧が供給される一次転写ロールを備えた接触型の転写装置である。一次転写用電圧としては、トナーの帯電極性と逆の極性を示す直流の電圧が図示しない電源装置から供給される。
ドラム清掃装置8016は、一部が開口する容器状の本体8160と、一次転写後の感光体ドラム8011の周面に所要の圧力で接触するように配置されて残留トナー等の付着物を取り除いて清掃する清掃板8161と、清掃板8161で取り除いたトナー等の付着物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう搬送するスクリューオーガー等の送出部材8162等で構成されている。清掃板8161としては、ゴム等の材料からなる板状の部材(例えばブレード)が使用される。ドラム清掃装置8016の送出部材8162は、感光体ドラム8011から駆動力が伝達されて従動回転する。
中間転写装置8020は、図8-1に示されるように、各作像装置8010(Y,M,C,K)のZ方向に沿った上方の位置に存在するよう配置される。この中間転写装置8020は、図8-2に示されるように、感光体ドラム8011と一次転写装置8015(一次転写ロール)の間となる一次転写位置を通過しながら矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト8021と、中間転写ベルト8021をその内面から所望の状態に保持して回転自在に支持する複数のベルト支持ロール8022~8026と、ベルト支持ロール8026に支持されている中間転写ベルト8021の外周面(像保持面)側に配置されて中間転写ベルト8021上のトナー像を記録用紙8005に二次転写させる二次転写手段の一例としての二次転写装置8030と、二次転写装置8030を通過した後に中間転写ベルト8021の外周面に残留して付着するトナー、紙粉等の付着物を取り除いて清掃するベルト清掃装置8027とで主に構成されている。
中間転写ベルト8021としては、例えばポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂にカーボンブラック等の抵抗調整剤などを分散させた材料で製作される無端状のベルトが使用される。また、ベルト支持ロール8022はベルト清掃装置8027の対向ロールを兼ねると共に後述する第八形態に係る駆動装置8070によって回転駆動される駆動ロールとして構成され、ベルト支持ロール8023,8024は中間転写ベルト8021の画像形成面を形成する面出しロールとして構成され、ベルト支持ロール8025は中間転写ベルト8021に張力を付与する張力付与ロールとして構成され、ベルト支持ロール8026は二次転写装置8030と対向する対向ロールとして構成されている。
中間転写装置8020は、ベルト支持ロール8023,8024が一次転写装置8015(Y,M,C, K)とともに中間転写ベルト8021の内側及び外側に向けて移動可能に構成されている。フ ルカラーモード時は、図8-2に示されるように、一次転写装置8015(Y,M,C,K)が中間転写ベルト8021を介して感光体ドラム8011(Y,M,C,K)の表面に接触する位置にベルト支持ロール8023,8024が配置される。一方、白黒モード時は、図8-4に示されるように、ブラック(K)の一次転写装置8015Kのみが中間転写ベルト21を介してブラック(K)の感光体ドラム8011Kの表面に接触し、カラーの一次転写装置8015(Y,M,C)が中間転写ベルト8021とともに感光体ドラム8011(Y,M,C)の表面から離間した位置にベルト支持ロール8023が移動する。
さらに、メンテナンス時は、図8-5に示されるように、カラーの一次転写装置8015(Y,M,C)及びブラック(K)の一次転写装置8015Kが中間転写ベルト8021とともに感光体ドラム8011(Y,M,C,K)の表面から離間した位置にベルト支持ロール8023,8024が移動する。なお、図8-5は、便宜上、イエロー(Y)の感光体ドラムユニット8200Yを取り外した状態を示している。
二次転写装置8030は、図8-1に示されるように、中間転写装置8020におけるベルト支持ロール8026に支持されている中間転写ベルト8021の外周面部分である二次転写位置において、中間転写ベルト8021の周面に接触して回転するとともに二次転写用電圧が供給される二次転写ロール8031を備えた接触型の転写装置である。また、二次転写ロール8031又は中間転写装置8020のベルト支持ロール8026には、トナーの帯電極性と逆極性又は同極性を示す直流の電圧が二次転写用電圧として図示しない電源装置から供給される。
定着装置8040は、記録用紙8005の導入口及び排出口が形成された図示しない筐体の内部に、矢印で示す方向に回転するとともに表面温度が所定の温度に保持されるよう加熱手段によって加熱されるロール形態又はベルト形態の加熱用回転体8041と、この加熱用回転体8041の軸方向にほぼ沿う状態で所定の圧力で接触して従動回転するベルト形態又はロール形態の加圧用回転体8042などを配置して構成されたものである。この定着装置8040では、加熱用回転体8041と加圧用回転体8042が接触する接触部が所要の定着処理(加熱及び加圧)を行う定着処理部となる。
給紙装置8050は、作像装置8010(Y,M,C,K)の下方側の位置に存在するよう配置される。この給紙装置8050は、所望のサイズ、種類等の記録用紙8005を積載した状態で収容する単数(又は複数)の用紙収容体8051と、用紙収容体8051から記録用紙8005を1枚ずつ送り出す送出装置8052,8053とで主に構成されている。用紙収容体8051は、例えば、装置本体8001aの正面(使用者が操作時に向き合う側面)側に引き出すことができるよう取り付けられている。
記録用紙8005としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタ等に使用される普通紙やトレーシングペーパー等の薄紙、あるいはOHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録用紙8005の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等の坪量が相対的に大きい所謂厚紙なども好適に使用することができる。
給紙装置8050と二次転写装置8030との間には、給紙装置8050から送り出される記録用紙8005を二次転写位置まで搬送する単数又は複数の用紙搬送ロール対8054,8055や図示しない搬送ガイドで構成される給紙搬送路8056が設けられている。給紙搬送路8056において二次転写位置の直前の位置に配置される用紙搬送ロール対8055は、例えば記録用紙8005の搬送時期を調整するロール(レジストロール)として構成されている。また、二次転写装置8030と定着装置8040との間には、二次転写装置8030から送り出される二次転写後の記録用紙8005を定着装置8040まで搬送するための用紙搬送路8057が設けられている。さらに、画像形成装置8001の装置本体8001aに形成される用紙の排出口に近い部分には、定着装置8040から送り出される定着後の記録用紙8005を装置本体8001aの上部の用紙排出部8058に排出するための用紙排出ロール対8059,8060を備えた排出搬送路8061が設けられている。
さらに、画像形成装置8001は、記録用紙8005の両面に画像を形成するための両面ユニット8062を備えている。両面ユニット8062は、片面に画像が形成された記録用紙8005を用紙排出ロール対8059,8060によって用紙排出部8058へ搬送する際に、用紙排出ロール対8060が記録用紙8005の後端を保持している間に当該用紙排出ロール対8060を逆方向に回転させることで、切替ゲート8063を介して記録用紙8005を導入する。両面ユニット8062は、導入された記録用紙8005をその表裏を反転させた状態で搬送する複数の搬送ローラ8064及び図示しない搬送ガイドから構成される両面用搬送経路8065を有している。
なお、図8-1中、符号8145(Y,M,C,K)は、対応する現像装置8014に供給する少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収容容器の一例としてのトナーカートリッジをそれぞれ示している。第八形態では、トナーカートリッジ8145(Y,M,C,K)の内部にトナーのみを収容している。
図8-1中符号8100は、画像形成装置8001の動作を統括的に制御する制御装置を示している。制御装置8100は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、あるいはこれらCPUやROM等を接続するバス、通信インターフェイスなどを備えている。
<画像形成装置の動作>
以下、画像形成装置8001による基本的な画像形成動作について説明する。
ここでは、前記4つの作像装置8010(Y,M,C,K)を使用して、4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成するフルカラーモードにおける動作を説明する。
画像形成装置8001は、図示しないパーソナルコンピュータや画像読取装置等から画像情報及びフルカラーの画像形成動作(プリント)の要求の指令情報を受けると、制御装置8100が4つの作像装置8010(Y,M,C,K)、中間転写装置8020、二次転写装置8030、定着装置8040等を始動する。
そして、各作像装置8010(Y,M,C,K)においては、図8-1及び図8-2に示されるように、まず各感光体ドラム8011が矢印Aで示す方向に回転し、各帯電装置8012が各感光体ドラム8011の表面を所要の極性(第八形態ではマイナス極性)及び電位にそれぞれ帯電させる。続いて、露光装置8013が、帯電後の感光体ドラム8011の表面に対し、各色成分(Y,M,C,K)に変換して得られる画像の信号に基づいて発光される光を照射し、その表面に所要の電位差で構成される各色成分の静電潜像をそれぞれ形成する。
続いて、各作像装置8010(Y,M,C,K)が、感光体ドラム8011に形成された各色成分の静電潜像に対し、所要の極性(マイナス極性)に帯電された対応する色(Y,M,C,K)のトナーを現像ロール8141からそれぞれ供給して静電的に付着させて現像を行う。この現像により、各感光体ドラム8011に形成された各色成分の静電潜像は、その対応する色のトナーでそれぞれ現像された4色(Y,M,C,K)のトナー像として顕像化される。
続いて、各作像装置8010(Y,M,C,K)の感光体ドラム8011上に形成された各色のトナー像が一次転写位置まで搬送されると、一次転写装置8015(Y,M,C,K)が、その各色のトナー像を中間転写装置8020の矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト8021に対して順番に重ね合わされるような状態で一次転写させる。
また、一次転写が終了した各作像装置8010(Y,M,C,K)では、ドラム清掃装置8016が付着物を掻き取るように除去して感光体ドラム8011の表面を清掃する。これにより、各作像装置8010(Y,M,C,K)は、次の作像動作が可能な状態にされる。
続いて、中間転写装置8020では、中間転写ベルト8021の回転により一次転写されたトナー像を保持して二次転写位置まで搬送する。一方、給紙装置8050では、作像動作に合わせて所要の記録用紙8005を給紙搬送路8056に送り出す。給紙搬送路8056では、レジストロールとしての用紙搬送ロール対8055が記録用紙8005を転写時期に合わせて二次転写位置に送り出して供給する。
二次転写位置においては、二次転写装置8030が、中間転写ベルト8021上のトナー像を記録用紙8005に一括して二次転写させる。また、二次転写が終了した中間転写装置8020では、ベルト清掃装置8027が、二次転写後の中間転写ベルト8021の表面に残留したトナー等の付着物を取り除いて清掃する。
続いて、トナー像が二次転写された記録用紙8005は、中間転写ベルト8021から剥離された後に用紙搬送路8057を介して定着装置8040まで搬送される。定着装置8040では、回転する加熱用回転体8041と加圧用回転体8042との間の接触部に二次転写後の記録用紙8005を導入して通過させることにより、必要な定着処理(加熱及び加圧)をして未定着のトナー像を記録用紙8005に定着させる。最後に、定着が終了した後の記録用紙8005は、用紙排出ロール対8060により、例えば、装置本体8001aの上部に設置された用紙排出部8058に排出される。
以上の動作により、4色のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像が形成された記録用紙8005が出力される。
一方、画像形成装置8001は、図示しないパーソナルコンピュータや画像読取装置等から画像情報及び白黒(モノクロ)の画像形成動作(プリント)の要求の指令情報を受けると、制御装置8100が4つの作像装置8010(Y,M,C,K)のうちブラック(K)の作像装置8010Kのみ、中間転写装置8020、二次転写装置8030、定着装置8040等を始動する。
白黒モードにおいては、図8-4に示されるように、ブラック(K)の一次転写装置8015Kのみが中間転写ベルト8021を介してブラック(K)の感光体ドラム8011Kの表面に接触し、カラーの一次転写装置8015(Y,M,C)が中間転写ベルト8021とともに感光体ドラム8011(Y,M,C)の表面から離間した位置にベルト支持ロール8023が移動する。
そして、ブラック(K)の作像装置8010Kによってブラック(K)のトナー像が形成されて、記録用紙8005上に白黒(モノクロ)の画像が形成される。
<画像形成ユニット>
ところで、画像形成装置8001は、画像形成動作に伴って感光体ドラム8011の感光体層等が摩耗し、感光体ドラム8011が寿命に達した場合などには、感光体ドラム8011を新しいものと交換する必要がある。また、画像形成装置8001は、現像装置8014内の現像剤が劣化し、現像装置8014が寿命に達した場合などには、現像装置8014が新しいものと交換される。
そのため、画像形成装置8001では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置8010(Y,M,C,K)がユニット化されている。各作像装置8010(Y,M,C,K)は、図8-3に示されるように、感光体ドラム8011、帯電装置8012及びドラム清掃装置8016を一体的に備えたCRU(Customer Replacement Unit)の一例としての感光体ドラムユニット8200と、現像装置8014単独で構成される現像ユニット8300を備えている。なお、露光装置8013は、画像形成装置8001の装置本体8001aに装着されている。
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各感光体ドラムユニット8200(Y,M,C,K)及び現像ユニット8300(Y,M,C,K)は、それぞれ単独で装置本体8001aに対して着脱可能に構成されている。
感光体ドラムユニット8200(Y,M,C,K)及び現像ユニット8300(Y,M,C ,K)は、装置本体8001aの内部に設けられた図示しない案内手段の一例としてのガイドレールを用いて、当該装置本体8001aのフロント(前面)側からリア(背面)側へ向けてY方向に沿って押し込むことにより、予め定められた動作位置に位置決めされ固定される。感光体ドラムユニット8200及び現像ユニット8300の背面側には、図8-6に示されるように 、位置決め部材8201や複数の位置決めピン8301,8302が背面へ向けて突出するように設けられている。感光体ドラムユニット8200及び現像ユニット8300の位置に対応した内部フレーム8066には、感光体ドラムユニット8200及び現像ユニット8300の位置決め部材8201及び位置決めピン8301,8302が挿入される位置決め孔8202,8303,8304が開口されている。なお、感光体ドラムユニット8200及び現像ユニット8300は、動作位置に位置決めされた後、図示しない固定手段によって動作位置に固定される。
現像ユニット8300(Y,M,C,K)の各現像装置8014(Y,M,C,K)には、図8-1に示されるように、中間転写装置8020の上部に配置されたトナーカートリッジ8145(Y,M,C,K)から対応する色のトナーが所要のタイミングで供給される。トナーカートリッジ8145(Y,M,C,K)に収容された各色のトナーは、装置本体8001aの背面側へ向けてY方向に沿って搬送される。トナーカートリッジ8145(Y,M,C,K)の背面に沿った端部には、図8-7に示されるように、Z方向に沿った下方へ向けて配置された供給パイプ8146が接続されている。供給パイプ8146の下端部には、図8-6及び図8-7に示されるように、各現像装置8014(Y,M,C,K)に連結されてトナーを供給する突出部の一例としての連結部8147が設けられている。連結部8147には、供給パイプ8146の下端部に開口された図示しない供給口を通常は閉塞した状態に保持する図示しない第1のシャッター部材が開閉可能に取り付けられている。連結部8147は、図8-7に示されるように、装置本体8001aの内部フレーム8066に形成された開口部8067(図8-6参照)から装置本体8001aの背面側へ突出した状態で配置されている。
一方、各現像装置8014(Y,M,C,K)は、連結部8147と結合されて筐体8140の内部にトナーを供給する突出部の一例としての供給部8149を撹拌搬送部材8143の背面側の端部に装置本体8001aの背面へ向けて延長(突出)させた状態で備えている。各現像装置8014(Y,M,C,K)の供給部8149は、その上端部に図示しない補給口が開口されている。供給部8149の補給口には、通常、閉じる方向に付勢された図示しない第2のシャッター部材が開閉可能に装着されている。
各現像装置8014(Y,M,C,K)は、装置本体8001aに装着することにより筐体8140の背面側の端部が第1のシャッター部材を押動して供給口を開口するとともに、連結部8147の装置本体8001aの内側端部が第2のシャッター部材を押動して補給口を開口する。こうすることにより、供給パイプ8146から現像装置8014の内部にトナーが供給可能となる。
<駆動装置の構成>
図8-8は、第八形態に係る画像形成装置の駆動装置を示す構成図である。なお、図8-8は画像形成装置8001の背面に位置する外壁の一例としての外装カバー8068を取り外した状態を示す背面図である。なお、外装カバーは、内部フレーム及び駆動モータよりも装置本体8001aの外側に配置されていて、少なくとも内部フレーム及び駆動モータを覆うものである。
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置8010(Y,M,C,K)及び中間転写装置8020を駆動する駆動装置8070は、図8-8に示されるように、これら各作像装置8010(Y,M,C,K)及び中間転写装置8020の背面側に対応した装置本体8001aの裏面に装着されている。
装置本体8001aは、図8-9に示されるように、その裏面内部に内部フレーム8066を備えている。内部フレーム8066は、板金にプレス加工(絞り加工)等を施すことにより、装置本体8001aの外壁の一例としての外装カバー8068(図8-7参照)に近接して平行に配置された平板状の第1部分8661と、第1部分8661に対して傾斜した絞り加工部8662を介して装置本体8001aの内側へ向けて凹んだ位置に配置された平板状の第2部分8663を備えている。内部フレーム8066の第1部分8661は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置8010(Y,M,C,K)及び中間転写装置8020の背面側に対応した位置に設けられている。内部フレーム8066の第2部分8663は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置8010(Y,M,C, K)及び中間転写装置8020の下方及び側方に対応した位置に設けられている。内部フレーム8066の第1部分8661と第2部分8663は、外装カバー8068に対してそれぞれ平行に配置されている。内部フレーム8066の第2部分8663と外装カバー8068との間隔D1は、第1部分8661と外装カバー8068との間隔D2より大きい値(D1>D2)に設定されている。また、内部フレーム8066の絞り加工部8662の下端部は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置8010(Y,M,C,K)の傾きと同様の傾斜角度を有している。
なお、内部フレーム8066の第1部分8661及び第2部分8663は、平板状のものに限定されるものではなく、凹凸を有していたり、傾斜して配置された部分なども広く含むものである。また、内部フレーム8066の第1部分8661及び第2部分8663は、必ずしも外装カバー8068に対してそれぞれ平行に配置されている必要はなく、外装カバー8068に対して角度を成して傾斜して配置されていても良い。
また、内部フレーム8066は、第1部分8661と第2部分8663が必ずしも一体に形成される必要はなく、第1部分8661と第2部分8663が異なる板金等によって形成され、互いに一体的に連結されるか、又は別体として構成されたものであっても良い。
駆動装置8070は、図8-8に示されるように、平面略矩形状の奥行きY方向に沿った長さ(厚さ)が相対的に短い(薄い)扁平な箱体状に形成されている。駆動装置8070においては、図8-7に示されるように、装置本体8001aの一側面にZ方向に沿って起立した状態で装置基板8701が配置され、装置本体8001aの裏面側の端面は、カバー8701aによって覆われている。
駆動装置8070は、図8-10に示されるように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)のカラーの現像装置8014(Y,M,C)を駆動する駆動手段(駆動源)の一例としての第1の駆動モータ8702と、中間転写ベルト8021、ブラック(K)の感光体ドラム8011K及びブラック(K)の現像装置8014Kを駆動する駆動手段(駆動源)の一例としての第2の駆動モータ8703と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)のカラーの感光体ドラム8011(Y,M,C)を駆動する駆動手段(駆動源)の一例としての第3の駆動モータ8704を備えている。第1~第3の駆動モータ8702~8704は、第八形態では装置基板8701に取り付けられている。
これら第1~第3の駆動モータ8702~8704は、同様に構成されている。第1~第3の駆動モータ8702~8704は、図8-11に示されるように、平面略矩形状の基板8705を備えている。基板8705の裏面には、減速機構を内蔵したモータからなる駆動部本体の一例としてのモータ本体8706が短い円柱形状に突出した状態で設けられている。また、基板8705の表面には、駆動軸8707がモータ本体8706から一方向に向けて突出するよう配置されている。駆動軸8707の外周には、当該第1~第3の駆動モータ8702~8704を取り付けるための取付用雌ネジ部8708が周方向に沿って3箇所にわたり設けられている。なお、図8-11中、符号8709は、第1~第3の駆動モータ8702~8704を位置決めする円柱形状のボスを示している。
第1~第3の駆動モータ8702~8704は、図示しない内蔵モータの回転軸を回転駆動することにより、同じく内蔵された減速機構により回転軸の回転を減速して駆動軸8707を予め定められた回転数で回転駆動する。なお、第1~第3の駆動モータ8702~8704は、減速機構を内蔵しないものであっても勿論良い。
第1~第3の駆動モータ8702~8704は、図8-9及び図8-10に示されるように、内部フレーム8066の第2部分8663に配置されている。第1の駆動モータ8702は、内部フレーム8066の第2部分8663において、背面から見た左側端の上部に下方へ向けて配置されている。また、第2の駆動モータ8703は、第1の駆動モータ8702に隣接した位置であって、当該第1の駆動モータ8702よりやや下側に下方へ向けて配置されている。さらに、第3の駆動モータ8704は、第2の駆動モータ8703より中央部寄りに少し離間した位置であって、当該第2の駆動モータ8703の下方に第2の駆動モータ8703側へ向けて水平に配置されている。
第1~第3の駆動モータ8702~8704は、図8-7に示されるように、その駆動軸8707がモータ本体8706から外装カバー8068に近づく方向に突出した状態で配置されている。第1~第3の駆動モータ8702~8704は、その駆動軸8707の軸方向に沿った実装可能な長さが内部フレーム8066の第1部分8661と外装カバー8068との間隙D2より大きく構成されている。
第1の駆動モータ8702の駆動軸8707は、図8-10に示されるように、ハスバ歯車や平歯車等からなる駆動歯車8710として構成されている。第1の駆動モータ8702の駆動歯車8710には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)のカラーの現像装置8014(Y,M,C)に回転駆動力を伝達する第1伝達歯車8711が噛み合わされている。第1伝達歯車8711には、図8-12に示されるように、装置本体8001aの内側に配置された相対的に外径が大きい第2伝達歯車8712が噛み合わされている。第2伝達歯車8712には、イエロー(Y)の現像装置8014Yの軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された現像装置駆動歯車8080Yが噛み合わされている。また、第2伝達歯車8712には、相対的に外径が小さい第3及び第4伝達歯車8713,8714を介してマゼンタ(M)の現像装置8014Mの軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された現像装置駆動歯車8080Mが噛み合わされている。さらに、第4伝達歯車8714には、相対的に外径が小さい第5及び第6伝達歯車8715,8716を介してシアン(C)の現像装置8014Cの軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された現像装置駆動歯車8080Cが噛み合わされている。
したがって、駆動装置8070は、第1の駆動モータ8702を回転駆動することにより、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)のカラーの現像装置8014(Y,M,C)の軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された現像装置駆動歯車8080(Y,M,C)が回転駆動される。
一方、第2の駆動モータ8703の駆動軸8707は、図8-10に示されるように、ハスバ歯車や平歯車等からなる駆動歯車8717として構成されている。第2の駆動モータ8703の駆動歯車8717には、ブラック(K)の感光体ドラムユニット8200Kに回転駆動力を伝達する第7伝達歯車8718と、ブラック(K)の現像装置8014Kに回転駆動力を伝達する第1伝達プーリ8719と、中間転写装置8020のベルト支持ロール8022に回転駆動力を伝達する第8伝達歯車8720がそれぞれ噛み合わされている。
第7伝達歯車8718には、相対的に外径が大きい第9伝達歯車8721と、相対的に外径が小さい第10伝達歯車8722が噛み合わされている。第10伝達歯車8722には、ブラック(K)の感光体ドラム8011Kの軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された感光体駆動歯車8081Kが噛み合わされている。また、第1伝達プーリ8719の回転駆動力は、タイミングベルト8723を介して第2伝達プーリ8724に伝達される。なお、第1及び第2伝達プーリ8719,8724は、タイミングベルト8723と噛み合う歯車付きのプーリである。第2伝達プーリ8724には、第11~第13伝達歯車8725~8727を介してブラック(K)の現像装置8014Kの軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された現像装置駆動歯車8080Kが噛み合わされている。なお、第11伝達歯車8725は、軸方向に沿って複数の伝達歯車を一体的に有しており、軸方向に沿っても駆動力を伝達可能に構成されている。
第8伝達歯車8720には、相対的に外径が小さい第14伝達歯車8728と、相対的に外径が更に小さい第15及び第16伝達歯車8729,8730を介して中間転写装置8020のベルト支持ロール8022の軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された中間転写体駆動歯車8082が噛み合わされている。
したがって、駆動装置8070は、第2の駆動モータ8703を回転駆動することにより、ブラック(K)の現像装置8014Kの軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された現像装置駆動歯車8080K、ブラック(K)の感光体ドラム8011Kの軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された感光体駆動歯車8081K、及び中間転写装置8020のベルト支持ロール8022の軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された中間転写体駆動歯車8082がそれぞれ回転駆動される。
また、第3の駆動モータ8704の駆動軸8707は、図8-10に示されるように、ハスバ歯車や平歯車等からなる駆動歯車8731として構成されている。第3の駆動モータ8704の駆動歯車8731には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)のカラーの感光体ドラム8011(Y,M,C)に回転駆動力を伝達する第17伝達歯車8732が噛み合わされている。第17伝達歯車8732には、マゼンタ(M)及びシアン(C)の感光体ドラム8011(M,C)の軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された感光体駆動歯車8081(M,C)がそれぞれ噛み合わされている。また、マゼンタ(M)の感光体ドラム8011Mの感光体駆動歯車8081Mには、相対的に外径が小さい第18伝達歯車8734を介してイエロー(Y)の感光体ドラム8011Yの軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された感光体駆動歯車8081Yが噛み合わされている。
したがって、駆動装置8070は、第3の駆動モータ8704を回転駆動することにより、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)のカラーの現像装置8014(Y,M,C)の軸方向に沿った端部に対応した位置に配置された現像装置駆動歯車8080(Y,M,C)が回転駆動される。
また、駆動装置8070は、図8-12に示されるように、感光体駆動歯車8081(Y,M,C,K)及び現像装置駆動歯車8080(Y,M,C,K)の軸方向に沿ってそれぞれ移動可能に配置される第1及び第2の結合伝達手段の一例としての感光体主カップリング8810(Y,M,C,K)及び現像装置主カップリング8830(Y,M,C,K)を備えている。また、駆動装置8070は、中間転写装置8020のベルト支持ロール8022の軸方向に沿って移動可能に配置される第3の結合伝達手段の一例としての中間転写装置主カップリング8840を備えている。
感光体駆動歯車8081(Y,M,C,K)は、図8-13に示されるように、その中心に一側面へ向けて突出した円筒形状に形成された軸芯部8811を一体的に有している。軸芯部8811には、感光体主カップリング8810が感光体駆動歯車8081の一側面の回転軸方向に沿って突出する方向に付勢された状態で装着されている。感光体主カップリング8810は、外周にインボリュート歯車からなる平歯車が形成された円筒形状の第1歯車部8812と、第1歯車部8812の先端に当該第1歯車部8812より外径が小さく設定され且つ外周にインボリュート歯車からなる平歯車が形成された円筒形状の第2歯車部8813とを一体的に有している。第2歯車部8813の先端には、先細り形状のテーパー部8814が設けられている。感光体主カップリング8810は、第1歯車部8812と第2歯車部8813との間に半径方向外方へ向けて環状に突出した第1当接部8815を備えている。
感光体駆動歯車8081の軸芯部8811には、感光体主カップリング8810の第1歯車部8812と噛み合わされるインボリュート歯車である平歯車からなる内歯車8816が形成されている。感光体主カップリング8810は、第1歯車部8812が感光体駆動歯車8081の内歯車8816と噛み合わされて回転駆動力が伝達された状態で軸方向に沿って移動可能に構成されている。また、感光体主カップリング8810の第2歯車部8813は、図8-15に示されるように、感光体ドラムユニット8200の感光体ドラム8011の軸方向に沿った一端部に設けられた第2結合伝達手段の一例としての感光体従カップリング8850と噛合(結合)及び離間可能に構成されている。感光体従カップリング8850は、その内周面に感光体主カップリング8810の第2歯車部8813と噛み合うインボリュート歯車である平歯車からなる内歯車8817を備えた円筒形状に形成されている。内歯車8817の開口端には、端部に向けて拡径されたテーパー部8818が設けられている。感光体従カップリング8850は、感光体ドラム8011の軸方向に沿った一端部に固定した状態で装着されている。感光体ドラムユニット8200の側面には、感光体従カップリング8850の外周に感光体従カップリング8850を保護する円筒形状の保護部材8819が側方へ向けて突出するよう設けられている。
なお、感光体主カップリング8810としては、インボリュート歯車からなる第1及び第2歯車部8812,8813を備えたものに限定されるものではないが、感光体主カップリング8810を介して回転駆動される感光体ドラム8011は、画質に直接影響を与える部材であるため、速度変動等が少なく回転精度が高いことが望ましい。インボリュート歯車からなる第1及び第2歯車部8812,8813を備えた感光体主カップリング8810は、相対的に高い回転精度で感光体ドラム8011に回転駆動力を伝達することが可能であるため好適に使用される。
感光体主カップリング8810は、図8-13に示されるように、感光体駆動歯車8081の軸芯部8811の内側端面と第1歯車部8812の内部端面との間に介在された第1付勢手段の一例としての第1コイルスプリング8820によって突出する方向に付勢されている。感光体主カップリング8810は、感光体駆動歯車8081の軸芯部8811に装着された固定軸8821によって感光体駆動歯車8081の軸方向に沿った突出量が規制されている。
また、現像装置駆動歯車8080(Y,M,C,K)には、図8-16に示されるように、現像装置主カップリング8830が回転軸の軸方向に沿って突出量が規制された状態で変位可能に装着されている。現像装置駆動歯車8080は、その一側面に軸方向に沿って突出するように設けられた略円柱又は円筒形状の駆動伝達軸8831を一体的に備えている。駆動伝達軸8831の外周には、周方向に沿って複数(図示例では3つ)の断面略半円形状の第1凸部8832が一体的に設けられている。また、3つの第1凸部8832は、駆動伝達軸8831の外周に互いに120度の角度をなす位置にそれぞれ配置されている。各第1凸部8832は、駆動伝達軸8831の軸方向に沿って全長にわたり形成されている。現像装置駆動歯車8080には、駆動伝達軸8831の外周に円筒形状に形成された第1軸支部8833が設けられている。
現像装置主カップリング8830は、略円筒形状に形成されている。現像装置主カップリング8830は、その内周面に駆動伝達軸8831の複数の第1凸部8832と係合される複数の第1凹部8834が形成された装着孔8835を有している。現像装置主カップリング8830は、その基端部に半径方向外方へ向けて環状に突出した第2当接部8836を一体的に備えている。現像装置主カップリング8830の先端には、周方向に沿って複数(図示例では3つ)の略半球形状の第2凸部8837が側方に突出するよう一体的に設けられている。各第2凸部8837は、現像装置主カップリング8830の周方向に沿って現像装置駆動歯車8080の第1凸部8832と同一の位置に配置されている。
また、現像装置主カップリング8830の複数の第2凸部8837は、図8-15に示されるように、現像装置ユニット8300の現像ロール8141の軸方向に沿った端部に設けられた第2駆動伝達手段の一例としての現像装置従カップリング8301と噛合(結合)及び離間可能に構成されている。現像装置従カップリング8301は、その内周面に現像装置主カップリング8830の複数の第1凸部8832と係合される複数の第2凹部8302を備えている。現像装置主カップリング8830は、図8-16に示されるように、現像装置駆動歯車8080の端面と第2当接部8836の下端面との間に介在された第2付勢手段の一例としての第2コイルスプリング8838によって突出する方向に付勢されている。現像装置主カップリング8830は、図8-15に示されるように、現像ロール8141の現像装置従カップリング8301に接触して突出位置が規制された状態で回転可能に取り付けられている。なお、現像装置主カップリング8830は、図示しない規制部材によって突出位置が規制されている。
さらに、中間転写体駆動歯車8082には、図8-12に示されるように、第1結合伝達手段の一例としての中間転写装置主カップリング8840が軸方向に沿って変位可能に装着されている。中間転写装置主カップリング8840は、感光体主カップリング8810と同様に構成されている。
<駆動装置の動作>
この第八形態に係る画像形成装置8001に適用された駆動装置8070では、次のようにして、被駆動手段の一例としての感光体ドラム8011及び現像装置8014を支持する内部フレームと外壁との間に駆動手段が配置される駆動装置において、内部フレームのうち外壁との距離が最も近くなる部分と外壁との間に駆動手段が配置される場合と比較して、内部フレームと外壁との距離を小さくすることが可能となっている。
すなわち、この第八形態に係る駆動装置8070は、図8-7に示されるように、装置本体8001aの内部において背面側の端部に配置されている。装置本体8001aの背面側の端部には、内部フレーム8066が存在する。
ところで、内部フレーム8066の第1部分8661には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の現像装置8014(Y,M,C,K)の供給部8149が、当該第1部分8661より背面側に突出して状態で設けられている。
そのため、従来、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の現像装置8014(Y,M,C,K)及び感光体ドラム8011(Y,M,C,K)を駆動する駆動装置8070は、図8-17に示されるように、第1~第3の駆動モータ8702~8704の駆動力を各現像装置8014(Y,M,C,K)及び感光体ドラム8011(Y,M,C,K)に伝達する伝達歯車を、現像装置8014(Y,M,C,K)の供給部8149を回避するように配置せざるを得ない。
その結果、従来の駆動装置は、第1~第3の駆動モータ8702~8704を装置本体8001aの更に背面側に配置する必要があるため、内部フレーム8066の第1部分8661と外装カバー8068との距離が大きくなり、装置本体8001aの大型化を招く。
これに対して、第八形態に係る駆動装置8070は、図8-7に示されるように、第1~第3の駆動モータ8702~8704を内部フレーム8066のうち外装カバー8068との距離が最も近くなる第1部分8661と外装カバー8068との間に配置するのではなく、第1~第3の駆動モータ8702~8704を内部フレーム8066のうち外装カバー8068との距離が最も近くなる第1部分8661より間隙D1が大きい第2部分8663に配置するよう構成されている。
そのため、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の現像装置8014(Y,M,C,K)及び感光体ドラム8011(Y,M,C,K)を駆動する駆動装置8070は、図8-7に示されるように、第1~第3の駆動モータ8702~8704を内部フレーム8066のうち外装カバー8068との距離が最も近くなる第1部分8661より間隙D1が大きい第2部分8663に、且つその駆動軸8707がモータ本体8706から外装カバー8068に近づく方向に突出した状態で配置することができる。
よって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の現像装置8014(Y,M,C,K)及び感光体ドラム8011(Y,M,C,K)を駆動する駆動装置8070は、第1~第3の駆動モータ8702~8704の駆動力を各現像装置8014(Y,M,C,K)及び感光体ドラム8011(Y,M,C,K)に伝達する伝達歯車のみを、現像装置8014(Y,M,C,K)の供給部8149を回避するように配置すれば良く、第1~第3の駆動モータ8702~8704が伝達歯車より背面側に突出することがない。
このように、第八形態に係る画像形成装置8001に適用された駆動装置8070は、現像装置8014(Y,M,C,K)及び感光体ドラム8011(Y,M,C,K)を支持する内部フレーム8066と外装カバー8068との間に第1~第3の駆動モータ8702~8704が配置される駆動装置において、内部フレーム8066のうち外壁との距離が最も近くなる第1部分8661と外装カバー8068との間に第1~第3の駆動モータ8702~8704が配置される場合と比較して、内部フレーム8066と外装カバー8068との距離を小さくすることが可能となる。
また、ここまで説明した通り、本発明における駆動装置の態様は、画像形成装置8001の他の構成部分とは別個に構成される場合のみならず、画像形成装置8001の一部として構成される場合も含まれる。本発明におけるフレームの態様も同様に、画像形成装置8001の内部フレーム8066とは別個に駆動装置のフレームが構成される場合のみならず、画像形成装置8001の内部フレーム8066と駆動装置8070のフレームが共通している場合も含まれる。
なお、前記第八形態では、フルカラーの画像形成装置に適用した場合について説明したが、モノクロの画像形成装置においても同様に適用することができることは勿論である。
<全形態についての付加事項>
なお、本開示を特定の形態を用いて説明したが、本開示は、かかる形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内にて他の種々の形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。本形態の技術的思想に反しない限り、変更、削除、付加及び組み合わせが可能である。例えば、複数の形態の一部又は全部を適宜組み合わせて構成することや異なる形態に記載されている一部の構成部同士を組み合わせて構成することが可能である。例えば、第二形態には記載されており第四形態には記載されていない構成部である境界線2000Kと、第四形態には記載されており第二形態には記載されていない構成部である水平方向に対して傾斜している収容部4060とを有する装置として構成することが可能である。
また、上記形態では特に説明しなかったが、(1)同じ意味をもつ文言同士であっても形態それぞれにおいて異なる文言で表現されているものもあれば、(2)異なる意味をもつ文言同士であっても、形態それぞれにおいて同じ文言で表現されているものも一部存在する。請求項に記載の構成部の解釈は、(1)(2)のいずれにおいても、該構成部の説明がなされている形態における該構成部の技術的意義や定義に基づくものとする。また(2)の場合においては、該構成部の技術的意義に基づき、基本的にはいずれの意味も包含するよう解釈する。ただし、いずれの意味も包含して解釈するようにした結果、先行技術を含んでしまう場合はこの限りでない。なお、本段落で表現した「同じ」とは、完全に同一なもののみならず、実質的に同じものも含んで解釈する。
3010 画像読取装置
3012 画像形成部
3030 読取部
3035A 天面(読取部の上面の一例)
3050 原稿台(第二載せ部の一例)
3060 排出部
3070 原稿台(載せ部の一例、第一載せ部の一例)
3070A 上面(載せ部の上面の一例)
3080 カメラ
3000G 原稿(被写体の一例)
3000MH 読取範囲
3000P 記録媒体

Claims (8)

  1. 搬送される原稿の画像を読み取る読取部と、
    前記読取部によって読み取られた前記原稿が排出される排出部と、
    前記排出部より上方に設置され、前記読取部の上面の少なくとも一部を覆うように被写体が載せられる載せ部と、
    前記載せ部より上方に設置され、前記載せ部に載せられた被写体を撮影する撮影部と、
    を備える画像読取装置。
  2. 前記載せ部の上面は、少なくとも、前記撮影部の撮影範囲において平面状に形成されている
    請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記撮影部は、前記読取部と前記載せ部とに跨った撮影範囲を有し、
    前記読取部の上面及び前記載せ部の上面は、少なくとも、前記撮影部の撮影範囲において平面状に形成されている
    請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記読取部の上面及び前記載せ部の上面に前記被写体が載せられる
    請求項3記載の画像読取装置。
  5. 前記載せ部としての第一載せ部に対する下方側に設置され、前記読取部で画像が読み取られる原稿が載せられる第二載せ部、
    を備え、
    前記第一載せ部は、前記第二載せ部に対する上方側を開放する開放位置に移動可能とされている
    請求項1~3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記第一載せ部は、前記開放位置において前記第二載せ部に対する前記読取部とは反対側に配置され、
    前記開放位置に位置する前記第一載せ部には、前記第二載せ部に載せられた原稿の一部が載せられる
    請求項5に記載の画像読取装置。
  7. 前記載せ部は、前記画像読取装置を操作するユーザが立った状態で、前記被写体を載せる操作ができる高さに設けられている
    請求項1に記載の画像読取装置。
  8. 前記読取部が読み取った画像及び前記撮影部が撮影した画像を記録媒体に形成可能な画像形成部、
    を備える請求項1~7のいずれか1項に記載の画像読取装置。
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