JP2023030727A - 変位制限装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば免震建物に付随して設置されることにより、免震装置の過大変形による建物と擁壁との衝突を回避することができる、変位制限装置を提供する。【解決手段】一方の構造物の面に一方の端部が連結された筒状体15と、他方の構造物の面に一方の端部が連結されたロッド16とを備え、筒状体15の両端部には、該筒状体の軸線に対して直角であって軸線方向に移動自在に可動端板24a、24bが設けられ、ロッド16の他方の端部は15筒状体の他方の端部の可動端板24bを軸線方向に移動自在に貫通して筒状体15の内方に挿入され、ロッド16の他方の端部には筒状体15の内周を軸線方向に摺動自在であって可動端板24a、24bを移動させるヘッド28が設けられ、各端板24a、24bと筒状体15の外周中間部との間に該筒状体の軸線方向に延びる、低降伏点鋼からなるエネルギー吸収部材29が設けられている。【選択図】図2
Description
この発明は、変位制限装置に関し、より詳細には、例えば免震装置が設置された建物に過大な変位が発生して建物が損傷するのを防止するための装置に関する。
建物と基礎との間に免震装置が設置された免震建物が知られている。免震装置は積層ゴム支承などからなり、建物の荷重を支持するとともに、地震時にはせん断変形することにより建物への地震力の伝達を軽減している。
しかしながら、レベル2を超える想定外の地震動により、免震装置に過大な変形が生じるおそれがある。また、免震装置が長周期地震動により繰返し変形を受けることにより、その性能が劣化して、免震建物の応答変位が過大になることが懸念される。応答変位が過大になると、免震建物が建物周囲の擁壁に衝突し、その衝撃力で建物が大きく揺れる、建物が損傷するなどの危険性がある。
上記のような現象に対処する方法の1つとして、従来、建物と擁壁との間にゴムを設置し、衝撃を低減するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この緩衝ゴム設置による方法は、衝撃を和らげることはできるが、建物への衝撃を無くすことはできないため、建物の大きな揺れ等の影響を完全に回避することができない。
また、建物と擁壁との間のクリアランスは施工誤差も含まれるためコントロールしにくく、衝突したときの応答を精度よく検証することが困難である。さらに、緩衝ゴムは振動エネルギーの吸収作用はあるものの、大きな減衰効果を期待することはできない。
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、例えば免震建物に付随して設置されることにより、免震装置の過大変形による建物と擁壁との衝突を回避することができて、建物の大きな揺れや損傷を防止することができ、さらには振動エネルギーを大きく減衰させることができる、変位制限装置を提供することにある。
この発明の目的は、例えば免震建物に付随して設置されることにより、免震装置の過大変形による建物と擁壁との衝突を回避することができて、建物の大きな揺れや損傷を防止することができ、さらには振動エネルギーを大きく減衰させることができる、変位制限装置を提供することにある。
この発明は上記課題を達成するために、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、互いに対向する面を持つ2つの構造物に生じる、前記面に平行な方向の相対変位を制限する装置であって、
前記面にほぼ平行に配置され、一方の前記構造物の前記面に一方の端部が連結された筒状体と、
前記面にほぼ平行に配置され、他方の前記構造物の前記面に一方の端部が連結されたロッドとを備え、
前記筒状体の両端部には、該筒状体の軸線に対して直角であって軸線方向に移動自在に可動端板が設けられ、
前記ロッドの他方の端部は前記筒状体の他方の端部の前記可動端板を軸線方向に移動自在に貫通して、前記筒状体の内方に挿入され、
前記ロッドの前記他方の端部には、前記筒状体の内周を軸線方向に摺動自在であって前記可動端板を移動させるヘッドが設けられ、
前記各端板と前記筒状体の外周中間部との間に該筒状体の軸線方向に延びる、低降伏点鋼からなるエネルギー吸収部材が設けられていることを特徴とする変位制限装置にある。
すなわち、この発明は、互いに対向する面を持つ2つの構造物に生じる、前記面に平行な方向の相対変位を制限する装置であって、
前記面にほぼ平行に配置され、一方の前記構造物の前記面に一方の端部が連結された筒状体と、
前記面にほぼ平行に配置され、他方の前記構造物の前記面に一方の端部が連結されたロッドとを備え、
前記筒状体の両端部には、該筒状体の軸線に対して直角であって軸線方向に移動自在に可動端板が設けられ、
前記ロッドの他方の端部は前記筒状体の他方の端部の前記可動端板を軸線方向に移動自在に貫通して、前記筒状体の内方に挿入され、
前記ロッドの前記他方の端部には、前記筒状体の内周を軸線方向に摺動自在であって前記可動端板を移動させるヘッドが設けられ、
前記各端板と前記筒状体の外周中間部との間に該筒状体の軸線方向に延びる、低降伏点鋼からなるエネルギー吸収部材が設けられていることを特徴とする変位制限装置にある。
上記変位制限装置において、前記エネルギー吸収部材は前記各端板に関し、前記筒状体の周方向に間隔を置いて複数設けられている構成を採用することができる。
また、前記筒状体の両端部には周方向に間隔を置いて該筒状体の軸線方向に延びる複数の切欠き溝が設けられ、また前記各端板の外周には前記切欠き溝に案内されて移動する複数の突起が設けられ、
前記突起に前記エネルギー吸収部材の一方の端部が取り付けられている構成を採用することができる。
前記突起に前記エネルギー吸収部材の一方の端部が取り付けられている構成を採用することができる。
また、前記ヘッドには、前記ロッドの移動によって該ヘッドが前記可動端板に衝突すると、弾性変形する緩衝ばねが内蔵されている構成を採用することができる。
前記ヘッドは、前記ロッドの前記他方の端部外周であって前記筒状体の内周を軸線方向に摺動自在に配置された筒状部と、前記筒状部の両端部に設けられ、前記ロッドの前記他方の端部が軸線方向に移動自在な孔を有する端板と、前記両端板間における前記ロッド外周に設けられた環状突起とを備え、
前記緩衝ばねは前記各端板と前記環状突起との間に設けられている構成を採用することができる。
前記緩衝ばねは前記各端板と前記環状突起との間に設けられている構成を採用することができる。
また、前記緩衝ばねは、前記ロッドを取り囲んで配置された皿ばねからなる構成を採用することができる。
また、前記2つの構造物は、免震建物における建物及び基礎である構成を採用することができる。さらに、前記2つの構造物は、中間層に免震層が位置する免震建物における、前記免震層を挟む上部構造及び下部構造である構成を採用することができる。
この発明によれば、例えば免震建物に設置されることにより、免震装置の過大な変形が抑止されるので、建物と擁壁との衝突を回避することができて、建物の大きな揺れや損傷を防止することができ、さらには振動エネルギーを大きく減衰させることができる。
この発明の実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、免震建物の概略を示す正面図である。周囲に擁壁12が形成された基礎11と建物10との間には複数の免震装置13が設置され、建物10の荷重はこれらの免震装置13によって支持されている。
免震装置13は例えばゴム層と鋼板とを交互に積層して形成される周知の積層ゴム支承で構成される。地震時には積層ゴム支承が水平方向にせん断変形することにより、振動が建物に伝達するのを軽減する。建物10と擁壁12との間には、地震時における建物10の水平変位を許容するために所要の大きさのクリアランスが設けられている。
免震装置13が長周期地震動により繰返し変形を受けると、その性能が劣化して建物10の応答変位が過大になるおそれがある。変位制限装置14は、地震時における建物10の過大な変位すなわち免震装置13の過大な変位を抑止するためのものであり、建物10と基礎11との間に設置されている。
図2は、変位制限装置14を示し、(a)は平面図、(b)は軸線方向断面図である。図3、図4及び図5は、それぞれ図2(a)のA矢視、B矢視及びC矢視による断面図である。
変位制限装置14は、2つの構造物である建物10と基礎11との互いに対向する面にほぼ平行に配置される筒状体15と、ロッド16とを備える。筒状体15の一方の端部にはピン18によって連結された1対のクレビス17a、17bが設けられている。一方のクレビス17aの連結板19は、筒状体15の一方の端面に固定されている。他方のクレビス17bの連結板20は、建物10に固定されている。
同様に、ロッド16の一方の端部にはピン22によって連結された1対のクレビス21a、21bが設けられている。一方のクレビス21aはロッド16の一方の端部にねじにより固定されている。他方のクレビス21bの連結板23は基礎11に固定されている。
筒状体15の両端部には可動端板24a、24bが配置されている。可動端板24a、24bは、図6に示すように、筒状体15の外径にほぼ等しい円板部25の外周に周方向に間隔を置いて複数(実施形態では3つ)の突起26が形成されている。一方、筒状体15の両端部には、周方向に間隔を置いて筒状体15の軸線方向に延びる、突起26に対応した数の切欠き溝27が形成されている。
そして、可動端板24a、24bの複数の突起26は、筒状体15の切欠き溝27に嵌め込まれている。これにより、可動端板24a、24bは筒状体15の軸線に対して直角に配置され、また突起26が切欠き溝27に案内されて軸線方向に移動自在となっている。
図6に示すように、筒状体15の他方の端部側の可動端板24bには、孔50(仮想線で示されている)が設けられている。ロッド16の他方の端部は、この孔50を介して可動端板24bを軸線方向に移動自在に貫通し、筒状体15の内方に挿入されている。このロッド16の他方の端部には、筒状体15の内周を軸線方向に摺動自在なヘッド28が設けられている。ヘッド28の詳細については後述する。
可動端板24a、24bと、筒状体15の外周中間部との間には周方向に間隔を置いて軸線方向に延びる複数(実施形態では各端板につき3つ)のエネルギー吸収部材29が設けられている。可動端板24a、24bにそれぞれ取り付けられる複数のエネルギー吸収部材は、長さ設定が容易になるように筒状体15の周方向に交互に配置されている。
エネルギー吸収部材29は、所定の長さ、幅及び厚みを有する低降伏点鋼からなっている。エネルギー吸収部材29は、図8に示すように、両端部に拡幅部30a、30bが設けられ、拡幅部30a、30bから中間部に移行する部分はR加工40が施されている。可動端板24a、24bに取り付けられるのが拡幅部30a側の端部であり、筒状体15に取り付けられるのが拡幅部30b側の端部である。
このエネルギー吸収部材29の一方の端部を可動端板24a、24bに取り付けるために、可動端板24a、24bの突起26の先端部には凹溝31が設けられている。この凹溝31の両壁にはエネルギー吸収部材29のR加工40に対応した形状のR加工41が施されている。
エネルギー吸収部材29の一方の端部は、拡幅部30aが凹溝31から突出した状態で、凹溝31に保持される。そして、凹溝31を覆うように押さえ板32が配置され、この押さえ板32はボルト33により突起26に固定されている。図6の符号34は、ボルト33の取付孔を示している。
エネルギー吸収部材29の他方の端部は、図7に示す保持部材35を介して筒状部材15に取り付けられる。保持部材35は、可動端板24a、24bの突起26と同様の凹溝36を有し、ボルト37により筒状体15に固定されている。この凹溝36にも両壁にエネルギー吸収部材29のR加工40に対応した形状のR加工44が施されている。図7の符号38はボルト37の取付孔を示している。
エネルギー吸収部材29の他方の端部は、拡幅部30bが凹溝36から突出した状態で、凹溝36に保持される。そして、凹溝36を覆うように押さえ板39が配置され、この押さえ板39はボルト42により保持部材35に固定されている。図7の符号43は、ボルト42の取付孔を示している。
ロッド16の他方の端部に設けられたヘッド28は、ロッド16の外周にあって筒状体15の内周を軸線方向に摺動自在に配置された筒状部45を有している。筒状部45の外周にはその円滑な摺動を図るために、四フッ化エチレン樹脂等からなるすべり材が設けられている。このようなすべり材は、可動端板24bの孔50の内周にも設けられている。筒状部45の両端部には端板46a、46bが固定されている。端板46a、46bにはロッド16の他方の端部を軸線方向に移動自在に受け入れる孔47a、47bが設けられている。
両端板46a、46b間におけるロッド16の外周には環状の突起48が設けられている。この環状突起48の両側すなわち環状突起48と端板46a、46bとの間には、緩衝ばねを構成する複数の皿ばね49a、49bがロッド16を取り囲んで配置されている。この皿ばね49a、49bが配置された状態で、ロッド16はその先端面が筒状部45の軸線方向内方側に所定距離dだけ引っ込んだ位置にあるように位置決めされている。この距離dは、皿ばね49aを圧縮させるためのロッド16の筒状部45に対する変位しろである。
次に、上記変位制限装置14の作用について説明する。図2は、建物10に地震等による変位が生じていない中立時の状態を示し、中立時にはヘッド28は可動端板24a、24b間の中央、すなわちヘッド28の先端面と可動端板24aとの間の距離s及びヘッド28の後端面と可動端板24bとの間の距離sがほぼ等しくなる位置にある。
地震等による建物10の変位すなわち免震装置13の変位が距離s以内であれば、変位制限装置14は伸縮はするものの、皿ばね49a、49bやエネルギー吸収部材29には変位は生じない。なお、変位制限装置14の伸縮とは、ロッド16が筒状体15から引き出される伸長及びロッド16が筒状体15内に引き込まれる短縮を意味する。
ここで、免震装置13の変位が距離sを越える地震等が発生すると、変位制限装置14は図9及び図10に示すように作動する。図9は変位制限装置14の短縮時の状態を示し、短縮時にはヘッド28の端板46aが可動端板24aに衝突し、まずロッド16が筒状部45に対して距離dの範囲で変位する。これにより、皿ばね49aが圧縮されて、衝撃が緩和される(図9(a)の状態)。
そして、皿ばね49aの変形が圧縮限界(図示の実施形態ではロッド16の筒状体45に対する変位が距離dに達したとき)に達すると、ヘッド28は可動端板24aを押圧して切欠き溝27に沿って移動させようとする。しかしながら、可動端板24aにはエネルギー吸収部材29が連結されているので、エネルギー吸収部材29は可動端板24aの移動に対抗し、ロッド16の変位すなわち免震装置13の変位を拘束する。
その一方、エネルギー吸収部材29は低降伏点鋼からなるので、可動端板24aからの引張力により容易に降伏して延びを生じ、可動端板24aの移動を許容する(図9(b)の状態)。これにより、建物10に加わる地震等による振動エネルギーを減衰させることができる。
図10は変位制限装置14の伸長時の状態を示し、伸長時にはヘッド28の端板46bが可動端板24bに衝突し、まずロッド16が筒状部45に対して変位する。これにより、皿ばね49bが圧縮されて、衝撃が緩和される(図10(a)の状態)。
そして、皿ばね49bの変形が圧縮限界に達すると、ヘッド28は可動端板24bを押圧して切欠き溝27に沿って移動させようとする。しかしながら、可動端板24bには可動端板24aと同様にエネルギー吸収部材29が連結されているので、エネルギー吸収部材29は可動端板24bの移動に対抗し、ロッド16の変位すなわち免震装置13の変位を拘束する。
可動端板24bに連結されたエネルギー吸収部材29も、可動端板24aに連結されたものと同様に低降伏点鋼からなるので、可動端板24bからの引張力によって容易に降伏して延びを生じ、可動端板24bの移動を許容する(図10(b)の状態)。これにより、建物10に加わる地震等による振動エネルギーを減衰させることができる。すなわち、変位制限装置14は、その伸縮作動時の双方において免震装置13の変位を拘束し、また建物10に加わる振動エネルギーを減衰させることができる。
上記実施形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1) 変位制限装置は、免震装置の変位が所定値を越えるとエネルギー吸収部材が作動して変位を拘束するので、免震装置の過大な変形が抑止され、建物と擁壁との衝突を回避することができて、建物の大きな揺れや損傷を防止することができる。 (2) エネルギー吸収部材は低降伏点鋼からなるので、建物に加わる振動エネルギーを大きく減衰させることができる。
(1) 変位制限装置は、免震装置の変位が所定値を越えるとエネルギー吸収部材が作動して変位を拘束するので、免震装置の過大な変形が抑止され、建物と擁壁との衝突を回避することができて、建物の大きな揺れや損傷を防止することができる。 (2) エネルギー吸収部材は低降伏点鋼からなるので、建物に加わる振動エネルギーを大きく減衰させることができる。
(3) 可動端板に衝突してエネルギー吸収部材を作動させるロッド端部のヘッドに、緩衝ばねを内蔵させたので、ヘッドが可動端板に衝突するときの衝撃を緩和することができる。
上記実施形態は例示にすぎず、この発明は種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施形態では、変位制限装置の筒状体を建物にロッドを基礎にそれぞれ連結したが、これとは逆に筒状体を基礎にロッドを建物にそれぞれ連結してもよい。また、変位制限装置は、中間層に免震層が位置する建物において免震層を挟む上部構造と下部構造との間に設置することもできる。この発明による変位制限装置は、免震建物に適用するに限らず、互いに対向する面を持つ2つの構造物間に生じる相対変位を制限するためであれば、他の用途にも適用できる。
10:建物
11:基礎
12:擁壁
13:免震装置(積層ゴム支承)
14:変位制限装置
15:筒状体
16:ロッド
24a、24b:可動端板
26:突起
27:切欠き溝
28:ヘッド
29:エネルギー吸収部材
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24a、24b:可動端板
26:突起
27:切欠き溝
28:ヘッド
29:エネルギー吸収部材
Claims (8)
- 互いに対向する面を持つ2つの構造物に生じる、前記面に平行な方向の相対変位を制限する装置であって、
前記面にほぼ平行に配置され、一方の前記構造物の前記面に一方の端部が連結された筒状体と、
前記面にほぼ平行に配置され、他方の前記構造物の前記面に一方の端部が連結されたロッドとを備え、
前記筒状体の両端部には、該筒状体の軸線に対して直角であって軸線方向に移動自在に可動端板が設けられ、
前記ロッドの他方の端部は前記筒状体の他方の端部の前記可動端板を軸線方向に移動自在に貫通して、前記筒状体の内方に挿入され、
前記ロッドの前記他方の端部には、前記筒状体の内周を軸線方向に摺動自在であって前記可動端板を移動させるヘッドが設けられ、
前記各端板と前記筒状体の外周中間部との間に該筒状体の軸線方向に延びる、低降伏点鋼からなるエネルギー吸収部材が設けられていることを特徴とする変位制限装置。 - 前記エネルギー吸収部材は前記各端板に関し、前記筒状体の周方向に間隔を置いて複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の変位制限装置。
- 前記筒状体の両端部には周方向に間隔を置いて該筒状体の軸線方向に延びる複数の切欠き溝が設けられ、また前記各端板の外周には前記切欠き溝に案内されて移動する複数の突起が設けられ、
前記突起に前記エネルギー吸収部材の一方の端部が取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の変位制限装置。 - 前記ヘッドには、前記ロッドの移動によって該ヘッドが前記可動端板に衝突すると、弾性変形する緩衝ばねが内蔵されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の変位制限装置。
- 前記ヘッドは、前記ロッドの前記他方の端部外周であって前記筒状体の内周を軸線方向に摺動自在に配置された筒状部と、前記筒状部の両端部に設けられ、前記ロッドの前記他方の端部が軸線方向に移動自在な孔を有する端板と、前記両端板間における前記ロッド外周に設けられた環状突起とを備え、
前記緩衝ばねは前記各端板と前記環状突起との間に設けられていることを特徴とする請求項4記載の変位制限装置。 - 前記緩衝ばねは、前記ロッドを取り囲んで配置された皿ばねからなることを特徴とする請求項5記載の変位制限装置。
- 前記2つの構造物は、免震建物における建物及び基礎であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1記載の変位制限装置。
- 前記2つの構造物は、中間層に免震層が位置する免震建物における、前記免震層を挟む上部構造及び下部構造であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1記載の変位制限装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240430 |