JP2023030314A - 三次元計測装置、及び、三次元計測における高さ計測の計測誤差を決定する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、三次元計測装置、及び、三次元計測における高さ計測の計測誤差を決定する方法に関するものである。
ロボットなどの各種の装置において、三次元物体の形状を計測する三次元計測技術が利用される。三次元計測方法としては、位相シフト法や、ステレオブロックマッチング法、空間コード法などのように、パターン光を利用する方法が知られている。これらの方法は、パターン光を計測対象物に投影し、その画像を解析することによって、計測対象物の三次元形状を計測する方法である。パターン光を投影する方式では、半透明物体を計測対象物とした場合に、その計測精度が低下することが問題となる。この理由は、半透明物体に光を入射した場合、物体内部で入射した光が散乱を起こし、表面上から見えるパターン光の形状が想定と異なってしまい、正常な認識ができないためである。
特許文献1には、パターン光を半透明物体に投影し、撮像した範囲の暗部を内部散乱光成分と見なし、直接反射を算出することによって、半透明物体の三次元形状を計測する計測装置が開示されている。
しかしながら、上述した従来技術では、所望の計測精度を満たすために、作業者が撮像作業を繰り返すことによってパラメーターを調整する必要があり、熟練者でなければ調整が困難であるという問題があった。このような問題は、半透明物体を計測対象物とした場合に限らず、反射率の低い物体などのような他の種々の計測対象物にも共通する問題であった。
本開示の第1の形態によれば、三次元計測装置が提供される。この三次元計測装置は、計測対象物に明暗パターンを有するパターン光を複数の波長について波長毎に順次投影する投影部と、前記複数の波長のそれぞれについて、前記パターン光が投影された前記計測対象物を撮像して画像を取得する撮影部と、前記複数の波長のそれぞれについて、前記画像を用いて、前記パターン光が投影された前記計測対象物の明部と暗部の輝度差を算出する輝度差算出部と、前記複数の波長のそれぞれについて、前記輝度差を用いて、前記パターン光による前記計測対象物の高さ計測に関する分解能を算出する分解能算出部と、前記複数の波長のそれぞれについて、前記分解能を用いて、前記高さ計測の計測誤差を算出する計測誤差算出部と、前記計測誤差を表示デバイスに表示する結果表示部と、を備える。
本開示の第2の形態によれば、三次元計測における高さ計測の計測誤差を決定する方法が提供される。この方法は、(a)計測対象物に明暗パターンを有するパターン光を複数の波長について波長毎に順次投影し、前記複数の波長のそれぞれについて、前記パターン光が投影された前記計測対象物を撮像して画像を取得する工程と、(b)前記複数の波長のそれぞれについて、前記画像を用いて、前記パターン光が投影された前記計測対象物の明部と暗部の輝度差を算出する工程と、(c)前記複数の波長のそれぞれについて、前記輝度差を用いて、前記パターン光による前記計測対象物の高さ計測に関する分解能を算出する工程と、(d)前記複数の波長のそれぞれについて、前記分解能を用いて、前記高さ計測の計測誤差を算出する工程と、(e)前記計測誤差を表示デバイスに表示する工程と、を含む。
図1は、一実施形態における三次元計測装置100を示すブロック図である。この三次元計測装置100は、基台BS上に設置された計測対象物OBの高さ計測の計測誤差を算出する処理と、計測対象物OBの三次元形状を認識する処理と、を実行することが可能である。計測対象物OBは、高さがh[mm]の半透明な物体である。計測対象物OBとしては、上面と下面が平坦で互いに平行な物体、すなわち、高さhが一定の物体を用いることが好ましい。これは、後述する基準対象物も同様である。図1には、水平方向を示すX軸及びY軸と、鉛直上向き方向を示すZ軸とが示されている。これらの軸X,Y,Zは必要に応じて他の図にも描かれている。
三次元計測装置100は、プロセッサー110と、メモリー120と、インターフェイス回路130と、を有している。インターフェイス回路130には、入力デバイス140と、表示デバイス150と、投影部160と、撮影部170が接続されている。プロセッサー110は、以下で詳述される処理を実行する機能を有するだけでなく、表示デバイス150に、当該処理によって得られるデータ、および当該処理の過程で生成されるデータを表示する機能も有する。
投影部160は、計測対象物OBに対して、明暗パターンを有するパターン光を複数の波長について波長毎に順次投影するプロジェクターである。パターン光は、メモリー120に格納されたパターン光データPDを用いて発生することができる。なお、本実施形態では、位相シフト法を用いて三次元計測を実行する。このため、三次元計測の実行時には、個々の波長について、位相が異なる3種類以上のパターン光が計測対象物OBに投影される。一方、高さ計測の計測誤差を算出する際には、個々の波長について1種類のパターン光を計測対象物OBに投影すれば十分である。なお、位相シフト法の代わりに、ステレオブロックマッチング法、空間コード法などのように、他の種類のパターン光を利用した三次元計測方法を使用してもよい。
撮影部170は、投影部160によってパターン光が投影された計測対象物OBを撮像することによって、複数の波長のそれぞれについて明暗パターンを有する画像を取得する。
プロセッサー110は、以下の各種の機能を実現する。
(1)撮影実行部111:投影部160と撮影部170を用いて撮影を実行する。
(2)輝度差算出部112:撮影部170で撮影された画像を用いて、複数の波長のそれぞれについて、パターン光が投影された計測対象物OBの明部と暗部の輝度差を算出する。
(3)分解能算出部113:輝度差算出部112で算出された輝度差を用いて、複数の波長のそれぞれについて、パターン光による計測対象物OBの高さ計測に関する分解能を算出する。
(4)計測誤差算出部114:分解能算出部113で算出された分解能を用いて、複数の波長のそれぞれについて、高さ計測の計測誤差を算出する。
(5)結果表示部115:計測誤差算出部114で算出された計測誤差を表示デバイス150に表示する。
(6)指示受付部116:計測誤差の許容値等に関するユーザーの指示を受け付ける。
(7)点群データ生成部117:撮影部170で撮影された画像を用いて、計測対象物OBを含む領域の三次元点群データを生成する。この三次元点群データは、計測対象物OBの三次元形状の認識に使用される。
(1)撮影実行部111:投影部160と撮影部170を用いて撮影を実行する。
(2)輝度差算出部112:撮影部170で撮影された画像を用いて、複数の波長のそれぞれについて、パターン光が投影された計測対象物OBの明部と暗部の輝度差を算出する。
(3)分解能算出部113:輝度差算出部112で算出された輝度差を用いて、複数の波長のそれぞれについて、パターン光による計測対象物OBの高さ計測に関する分解能を算出する。
(4)計測誤差算出部114:分解能算出部113で算出された分解能を用いて、複数の波長のそれぞれについて、高さ計測の計測誤差を算出する。
(5)結果表示部115:計測誤差算出部114で算出された計測誤差を表示デバイス150に表示する。
(6)指示受付部116:計測誤差の許容値等に関するユーザーの指示を受け付ける。
(7)点群データ生成部117:撮影部170で撮影された画像を用いて、計測対象物OBを含む領域の三次元点群データを生成する。この三次元点群データは、計測対象物OBの三次元形状の認識に使用される。
これらの各部111~117の機能は、メモリー120に格納されたコンピュータープログラムをプロセッサー110が実行することによって実現される。但し、これらの機能をハードウェア回路で実現してもよい。本開示の「プロセッサー」は、このようなハードウェア回路をも含む用語である。また、各部111~117の処理を実行するプロセッサーは、ネットワークを介して三次元計測装置100に接続されたリモートコンピューターに含まれるプロセッサーであってもよい。また、これらの処理は、複数のプロセッサーによって実行されてもよい。
図2は、半透明な計測対象物OBにおける光の散乱を示す説明図である。半透明な計測対象物OBに対して投影部160からパターン光PLを投影すると、計測対象物OBの内部で散乱現象が発生する。従って、明暗のあるパターン光PLを投影した状態で計測対象物OBを撮影すると、その画像における明部と暗部の輝度差が小さくなる。
図3は、明暗のあるパターン光が投影された状態における基準対象物RBと計測対象物OBの画像の例を示す説明図である。基準対象物RBと計測対象物OBは同一の形状を有する物体である。また、基準対象物RBは不透明な物体であり、計測対象物OBは半透明な物体である。より一般化すれば、基準対象物RBとして、計測対象物OBよりも光透過率が低い物体を用いることが可能である。基準対象物RBの上面は、色彩測定に用いられる標準白色板、すなわち、完全拡散反射面としての光学特性を有していることが好ましい。
基準対象物RBは内部散乱光がほぼゼロなので、その画像における明暗パターンLP1では、明部と暗部の輝度差が大きい。一方、計測対象物OBは内部散乱光が多ので、その画像における明暗パターンLP2では、明部と暗部の輝度差が基準対象物RBに比べて小さくなる。
図4は、基準対象物RBと計測対象物OBの画像における輝度変化の例を示すグラフである。図4のグラフの横軸は明暗パターンの位相であり、また、図3のX方向の位置にも対応している。図4のグラフの縦軸は輝度L、すなわち、画像の画素値である。基準対象物RBの明暗パターンLP1では、明部と暗部の輝度差D1が大きい。一方、計測対象物OBの明暗パターンLP2では、明部と暗部の輝度差D2が基準対象物RBの輝度差D1に比べて小さい。これらの輝度差D1,D2の違いは、高さ計測の分解能に影響する。
図5は、基準対象物RBと計測対象物OBに対する高さ計測の分解能を示す説明図である。基準対象物RBと計測対象物OBは、同じ形状を有しており、その高さhも等しい。明暗を有するパターン光を用いた三次元計測における高さ計測の分解数は、輝度差D1,D2に等しい。すなわち、輝度差D1,D2が大きいほど、対象物の高さhを細かく分解でき、表面の細かい変化まで読み取れる。従って、基準対象物RBに対する高さ計測の分解能はh/D1であり、計測対象物OBに対する高さ計測の分解能はh/D2である。また、一般に、計測誤差は分解能の半分である。従って、基準対象物RBに対する高さ計測の計測誤差はh/(2×D1)であり、計測対象物OBに対する高さ計測の計測誤差はh/(2×D2)である。具体的には、例えば、h=40mm,D1=200,D2=50の場合には、計測誤差はh/(2×D1)=0.1mm,h/(2×D2)=0.4mmとなる。
実際の測定においては、撮影部170の性能やノイズの影響により、明暗パターンの輝度を表す波形がきれいな正弦波とはならない可能性がある。その場合には、数点にわたって隣り合った明部と暗部の輝度差を測定し、それらの平均値又は最大値をとる処理や、ノイズを除去する処理などを行った後に、輝度差D1,D2を算出することが好ましい。
計測対象物OBにおける内部散乱は、光の波長に応じて異なるので、計測対象物OBの高さ計測の計測誤差も、パターン光の波長に依存する。そこで、計測対象物OBの三次元計測を行う前に、複数の波長について、高さ計測の計測誤差を算出し、ユーザーにその算出結果を提示することが好ましい。なお、基準対象物RBの高さ計測の計測誤差は、予め算出して、メモリー120に格納しておくことが可能である。
図6は、三次元計測処理の手順を示すフローチャートである。ステップS110では、ユーザーが、計測対象物OBを基台BS上に設置して、計測誤差算出処理の開始を指示する。
図7は、三次元計測処理の内容を設定するウィンドウW1の例を示す説明図である。ユーザーは、このウィンドウW1を用いて、高さ計測の計測誤差を算出する処理を三次元計測装置100に実行させるための指示と、三次元計測処理を実行させるための指示を入力することができる。高さ計測の計測誤差の算出処理は、計測対象物OBを基台BS上に設置した後に、開始ボタンBT1をクリックすることによって開始される。開始ボタンBT1をクリックする前に、許容値設定フィールドTF内に計測誤差の許容値を入力するようにしてもよい。
三次元計測処理は、図7の計測実行ボタンBT2をクリックすることによって開始される。計測実行ボタンBT2をクリックする前に、三次元計測処理のオプションとして、画像収縮率や、粗検出の実行の有無を指定するようにしてもよい。「画像収縮率」とは、画像の解析における画像の収縮処理の倍率を意味しており、収縮後画像の一辺のサイズを、収縮前画像の一辺のサイズで除した値である。図7の例では、画像収縮率を選択するラジオボタンRB1として、「標準」と「収縮率小」の2つの選択肢が準備されている。「収縮率小」を指定すれば、画像がより小さなサイズに収縮されるので、計測精度はやや低下するが、処理時間を短縮することができる。「粗検出」とは、三次元点群データを用いて3次元形状を認識する際に、一部の処理を省略することを意味している。図7の例では、「粗検出」の有無を選択するラジオボタンRB2として、「不適用」と「適用」の2つの選択肢が準備されている。「粗検出」を適用すると、計測精度はやや低下するが、処理時間を短縮することができる。
以下の説明では、図7のウィンドウW1において、ユーザーが許容値設定フィールドTF内に計測誤差の許容値として0.40mmを入力し、開始ボタンBT1をクリックしたものと仮定する。これによって、高さ計測の計測誤差の算出処理が開示される。
図6のステップS120では、撮影実行部111が、投影部160と撮影部170とを用いて、波長を変えてパターン光を計測対象物OBに投影し、その画像を撮影する。この結果、パターン光が投影された計測対象物OBの画像が、複数の波長のそれぞれについて作成される。ステップS130では、輝度差算出部112が、ステップS130で撮影された画像を用いて、複数の波長のそれぞれについて、計測対象物OBの明部と暗部の輝度差D2を算出する。ステップS140では、分解能算出部113が、輝度差算出部112で算出された輝度差D2を用いて、複数の波長のそれぞれについて、計測対象物OBの高さ計測に関する分解能h/D2を算出する。ステップS150では、計測誤差算出部114が、分解能算出部113で算出された分解能h/D2を用いて、複数の波長のそれぞれについて、高さ計測の計測誤差h/(2×D2)を算出する。ステップS160では、結果表示部115が、計測誤差算出部114で算出された計測誤差を表示デバイス150に表示する。
図8は、計測誤差の算出結果を示すウィンドウW2の例を示す説明図である。このウィンドウW2には、図7で設定された計測誤差の許容値と、結果表示欄RTが表示されている。結果表示欄RTは、波長を示す第1欄C1と、計測誤差を示す第2欄C2と、判定結果を示す第3欄C3とを含んでいる。第1欄C1には、ステップS120で使用された複数の波長のうちの少なくとも一部の波長が表示される。この際、計測対象物OBに対する計測誤差が最も小さい波長が表示されることが好ましい。第2欄C2には、基準対象物RBに対する計測誤差と、計測対象物OBに対する計測誤差の値が波長毎に並べて表示される。なお、基準対象物RBに対する計測誤差は、予め準備されてメモリー120に格納されいた値を読み出すことによって取得することができる。但し、基準対象物RBに対する計測誤差の表示を省略してもよい。このように、複数の波長のうちで計測対象物OBに対する計測誤差が最小である波長と、その最小計測誤差とを表示するようにすれば、ユーザーが、計測誤差が最小となる波長や、その最小計測誤差を認識できるので、適切な三次元計測条件を設定できる。なお、計測対象物OBに対する三次元計測では、計測誤差が最小である波長が自動的に選択されて使用されることが好ましい。パターン光の波長は、三次元計測のパラメーターの一種である。第3欄C3には、計測対象物OBに対する計測誤差と、計測誤差の許容値とを比較した判定結果が表示される。すなわち、計測対象物OBに対する計測誤差が許容値以下である場合には「OK」と表示され、許容値を超えている場合には「No」と表示される。こうすれば、計測対象物OBの計測誤差が許容値を超えていることをユーザーに報知することができる。図8の例では、すべての波長において計測誤差が許容値を超えているので、すべての判定結果が「No」と表示されている。
図8には、更に、結果表示欄RTの下に、計測対象物OBの高さ計測誤差が許容値を超えていることをユーザーに報知する警告NTが表示されている。この警告NTは、計測対象物OBの高さ計測誤差が許容値を超える場合にのみ表示されることが好ましい。この警告NTの下には、OKボタンBT3と、パラメーター調整案ボタンBT4が配置されている。これらの2つのボタンBT3,BT4は、高さ計測誤差をそのまま許容するか否かの選択肢として機能する。すなわち、ユーザーがOKボタンBT3をクリックすると、指示受付部116によって、高さ計測誤差をそのまま許容して三次元計測を行う旨の指示が受け付けられる。一方、ユーザーがパラメーター調整案ボタンBT4をクリックすると、高さ計測誤差が大きい場合に適した対策案として、計測対象物OBの三次元計測におけるパラメーター調整案がユーザーに提示される。
図6のステップS170では、パラメーター調整を行うか否かがユーザーによって指示される。具体的には、図8のOKボタンBT3がクリックされた場合には、パラメーター調整を行わず、ステップS170からステップS190に進む。一方、パラメーター調整案ボタンBT4がクリックされた場合には、ステップS180に進み、結果表示部115が、三次元計測におけるパラメーター調整案をユーザーに提示する。
図9は、ユーザーに提示されるパラメーター調整案を示すウィンドウW3の例を示す説明図である。このウィンドウW3には、パラメーター調整案として、「画像収縮率:小」と「粗検出:適用」の2つの推奨案が表示されている。また、これらの2つの推奨案を適用するか否かを示すラジオボタンRB3,RB4が設けられている。なお、これら以外の種々のパラメーター調整案を提示するようにしてもよい。ユーザーがラジオボタンRB3,RB4を用いてそれぞれの推奨案の適否を選択し、適用ボタンBT5をクリックすると、指示受付部116によって、その指示が受け付けられる。
図6のステップS190では、計測対象物OBに対する三次元計測が実行される。すなわち、撮影実行部111が、投影部160を用いて計測対象物OBに複数のパターン光を投影し、撮影部170を用いて計測対象物OBの画像を撮影し、これら画像を用いて点群データ生成部117が計測対象物OBの三次元点群データを生成する。この三次元計測では、高さ計測誤差が最も小さい波長のパターン光が使用される。
以上のように、上記実施形態では、計測対象物OBに対して、パターン光の複数の波長のそれぞれについて高さ計測の計測誤差を求めるので、パターン光の好ましい波長やその計測誤差を認識することができる。従って、波長などのパラメーターについて、複雑なパラメーター調整を行うことなく計測対象物の三次元計測を行うことが可能となる。
なお、上記実施形態では、計測対象物OBは、半透明な物体であるものとしたが、本開示は半透明な物体でない計測対象物にも適用可能であり、例えば、上面の反射率が低い計測対象物にも適用可能である。
・他の形態:
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態(aspect)によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態(aspect)によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
(1)本開示の第1の形態によれば、三次元計測装置が提供される。この三次元計測装置は、計測対象物に明暗パターンを有するパターン光を複数の波長について波長毎に順次投影する投影部と、前記複数の波長のそれぞれについて、前記パターン光が投影された前記計測対象物を撮像して画像を取得する撮影部と、前記複数の波長のそれぞれについて、前記画像を用いて、前記パターン光が投影された前記計測対象物の明部と暗部の輝度差を算出する輝度差算出部と、前記複数の波長のそれぞれについて、前記輝度差を用いて、前記パターン光による前記計測対象物の高さ計測に関する分解能を算出する分解能算出部と、前記複数の波長のそれぞれについて、前記分解能を用いて、前記高さ計測の計測誤差を算出する計測誤差算出部と、前記計測誤差を表示デバイスに表示する結果表示部と、を備える。
この三次元計測装置によれば、計測対象物に対して、パターン光の複数の波長のそれぞれについて高さ計測の計測誤差が得られるので、パターン光の好ましい波長やその計測誤差を認識することができる。従って、波長などのパラメーターについて、複雑なパラメーター調整を行うことなく計測対象物の三次元計測を行うことが可能となる。
この三次元計測装置によれば、計測対象物に対して、パターン光の複数の波長のそれぞれについて高さ計測の計測誤差が得られるので、パターン光の好ましい波長やその計測誤差を認識することができる。従って、波長などのパラメーターについて、複雑なパラメーター調整を行うことなく計測対象物の三次元計測を行うことが可能となる。
(2)上記三次元計測装置において、前記計測対象物は、半透明な物体であるものとしてもよい。
この三次元計測装置によれば、半透明な物体の三次元計測を行う場合に、パターン光の好ましい波長やその計測誤差を認識できる。
この三次元計測装置によれば、半透明な物体の三次元計測を行う場合に、パターン光の好ましい波長やその計測誤差を認識できる。
(3)上記三次元計測装置において、前記結果表示部は、前記計測対象物よりも光透過率が低い基準対象物に対する計測誤差と、前記計測対象物に対する前記計測誤差とを並べて表示するものとしてもよい。
この三次元計測装置によれば、基準対象物に対する計測誤差に比べて、半透明な計測対象物に対する計測誤差がどの程度大きいかを認識できる。
この三次元計測装置によれば、基準対象物に対する計測誤差に比べて、半透明な計測対象物に対する計測誤差がどの程度大きいかを認識できる。
(4)上記三次元計測装置において、前記結果表示部は、前記複数の波長のうちで前記計測誤差が最小計測誤差である波長と、前記最小計測誤差と、を表示するものとしてもよい。
この三次元計測装置によれば、ユーザーが、計測誤差が最小となる波長や、その最小計測誤差を認識できるので、適切な計測条件を設定できる。
この三次元計測装置によれば、ユーザーが、計測誤差が最小となる波長や、その最小計測誤差を認識できるので、適切な計測条件を設定できる。
(5)上記三次元計測装置において、前記結果表示部は、前記計測誤差を許容するか否かの選択肢を前記計測誤差とともに前記表示デバイスに表示し、前記選択肢についての選択結果を受領するものとしてもよい。
この三次元計測装置によれば、計測誤差を許容するか否かをユーザーが指定できる。
この三次元計測装置によれば、計測誤差を許容するか否かをユーザーが指定できる。
(6)上記三次元計測装置は、更に、前記計測誤差の許容値の指示を受け付ける指示受付部、を備え、前記結果表示部は、前記計測対象物の前記計測誤差が前記許容値を超える場合に、前記計測誤差が前記許容値を超えていることを報知するものとしてもよい。
この三次元計測装置によれば、計測対象物の計測誤差が許容値を超える場合に、ユーザーにその旨を報知することができる。
この三次元計測装置によれば、計測対象物の計測誤差が許容値を超える場合に、ユーザーにその旨を報知することができる。
(7)上記三次元計測装置において、前記結果表示部は、前記計測誤差が前記許容値を超えている場合に、前記計測対象物の三次元計測におけるパラメーター調整案を提示するものとしてもよい。
この三次元計測装置によれば、ユーザーが、計測誤差が大きい場合に有効なパラメーター調整案を認識できる。
この三次元計測装置によれば、ユーザーが、計測誤差が大きい場合に有効なパラメーター調整案を認識できる。
(8)本開示の第2の形態によれば、三次元計測における高さ計測の計測誤差を決定する方法が提供される。この方法は、(a)計測対象物に明暗パターンを有するパターン光を複数の波長について波長毎に順次投影し、前記複数の波長のそれぞれについて、前記パターン光が投影された前記計測対象物を撮像して画像を取得する工程と、(b)前記複数の波長のそれぞれについて、前記画像を用いて、前記パターン光が投影された前記計測対象物の明部と暗部の輝度差を算出する工程と、(c)前記複数の波長のそれぞれについて、前記輝度差を用いて、前記パターン光による前記計測対象物の高さ計測に関する分解能を算出する工程と、(d)前記複数の波長のそれぞれについて、前記分解能を用いて、前記高さ計測の計測誤差を算出する工程と、(e)前記計測誤差を表示デバイスに表示する工程と、を含む。
100…三次元計測装置、110…プロセッサー、111…撮影実行部、112…輝度差算出部、113…分解能算出部、114…計測誤差算出部、115…結果表示部、116…指示受付部、117…点群データ生成部、120…メモリー、130…インターフェイス回路、140…入力デバイス、150…表示デバイス、160…投影部、170…撮影部
Claims (8)
- 三次元計測装置であって、
計測対象物に明暗パターンを有するパターン光を複数の波長について波長毎に順次投影する投影部と、
前記複数の波長のそれぞれについて、前記パターン光が投影された前記計測対象物を撮像して画像を取得する撮影部と、
前記複数の波長のそれぞれについて、前記画像を用いて、前記パターン光が投影された前記計測対象物の明部と暗部の輝度差を算出する輝度差算出部と、
前記複数の波長のそれぞれについて、前記輝度差を用いて、前記パターン光による前記計測対象物の高さ計測に関する分解能を算出する分解能算出部と、
前記複数の波長のそれぞれについて、前記分解能を用いて、前記高さ計測の計測誤差を算出する計測誤差算出部と、
前記計測誤差を表示デバイスに表示する結果表示部と、
を備える三次元計測装置。 - 請求項1に記載の三次元計測装置であって、
前記計測対象物は、半透明な物体である、三次元計測装置。 - 請求項1又は2に記載の三次元計測装置であって、
前記結果表示部は、前記計測対象物よりも光透過率が低い基準対象物に対する計測誤差と、前記計測対象物に対する前記計測誤差とを並べて表示する、三次元計測装置。 - 請求項1~3のいずれか一項に記載の三次元計測装置であって、
前記結果表示部は、前記複数の波長のうちで前記計測誤差が最小計測誤差である波長と、前記最小計測誤差と、を表示する、三次元計測装置。 - 請求項1~4のいずれか一項に記載の三次元計測装置であって、
前記結果表示部は、前記計測誤差を許容するか否かの選択肢を前記計測誤差とともに前記表示デバイスに表示し、前記選択肢についての選択結果を受領する、三次元計測装置。 - 請求項1~5のいずれか一項に記載の三次元計測装置であって、更に、
前記計測誤差の許容値の指示を受け付ける指示受付部、を備え、
前記結果表示部は、前記計測対象物の前記計測誤差が前記許容値を超える場合に、前記計測誤差が前記許容値を超えていることを報知する、三次元計測装置。 - 請求項6に記載の三次元計測装置であって、
前記結果表示部は、前記計測誤差が前記許容値を超えている場合に、前記計測対象物の三次元計測におけるパラメーター調整案を提示する、三次元計測装置。 - 三次元計測における高さ計測の計測誤差を決定する方法であって、
(a)計測対象物に明暗パターンを有するパターン光を複数の波長について波長毎に順次投影し、前記複数の波長のそれぞれについて、前記パターン光が投影された前記計測対象物を撮像して画像を取得する工程と、
(b)前記複数の波長のそれぞれについて、前記画像を用いて、前記パターン光が投影された前記計測対象物の明部と暗部の輝度差を算出する工程と、
(c)前記複数の波長のそれぞれについて、前記輝度差を用いて、前記パターン光による前記計測対象物の高さ計測に関する分解能を算出する工程と、
(d)前記複数の波長のそれぞれについて、前記分解能を用いて、前記高さ計測の計測誤差を算出する工程と、
(e)前記計測誤差を表示デバイスに表示する工程と、
を含む方法。
Priority Applications (1)
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JP2021135373A JP2023030314A (ja) | 2021-08-23 | 2021-08-23 | 三次元計測装置、及び、三次元計測における高さ計測の計測誤差を決定する方法 |
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