JP2023027809A - 包装体及び包装体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】袋本体に収容された被包装物の残量に拘わらず常に被包装物の取出口を密封することができ、かつ製造コストの低減とプラスチックごみ発生量の低減を図ることができる包装体を提供する。【解決手段】被包装物2を収容した、気密性のあるシートでできた袋本体3と、袋本体3の上面に形成した取出口4と、取出口4を繰り返し気密に閉塞、開放可能にするための、裏面に接着剤6を塗布したフラップシール5とを備える包装体1において、袋本体3の上面にフラップシール5の左右の縁部51、51を下から支えるよう配設され、各々所定幅を有し袋本体3の前後方向の両端部まで伸びた一対の補強部7を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、ウエットシート積層体等の被包装物を収容した袋本体と、該袋本体の上面に形成した取出口と、該取出口を繰り返し開閉可能にするための、裏面に接着剤を塗布したフラップシールとを備える包装体及びその製造方法に関する。
上述のウエットシート積層体は、複数のウエットシートを積層して形成したものでありウエットシートは、例えばトイレや人体に付着した汚れを拭きとるために使用され、不織布等からなるシート基材に、使用目的に応じた液体を含ませたものである。このウエットシートは、それを包装体の袋本体から取出口を通じて通常一枚ずつ取出して使用する。そしてウエットシートを取出す必要がないときは、それを包装体の袋本体の内部に収容したままにして取出口を閉じ、基材シートから液体が蒸発しないよう気密性を保った状態で保管する必要がある。
従来、上述のような包装体には、特許文献1に開示されているように、取出口を閉じたとき取出口の縁部にしわが生じて気密性が低下するのを防ぐために、袋本体の上面に前記取出口より大きい開口が形成された硬質シートを固着したものがある。
ところが、特許文献1に開示されている包装体では、袋本体毎に硬質シートを準備して袋本体の上面に固着する必要がある。そして、この硬質シートを袋本体の上面に固着する工程を自動化すると、包装体の製造設備が複雑な機構のものとなる。そのため包装体の製造コストの低減を図ることができない。また硬質シートは、プスチック製のものが加工の容易性、コスト、性能等の面から適しており、それがプラスチック製である場合にはプラスチックごみを増やすことになり、プラスチックごみによる世界的な環境破壊が深刻化している現状では大きな問題となり得る。
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の主な目的は、袋本体に収容された被包装物の残量に拘わらず常に被包装物の取出口を密封することができ、かつプラスチックごみの発生量と包装体の製造コストとを低減することができる包装体、及びその包装体の製造方法を提供することにある。
本発明の第一の側面に係る包装体によれば、被包装物を収容した、気密性のあるシートでできた袋本体と、前記袋本体の上面に形成した取出口と、前記取出口を繰り返し気密に開閉可能にするための、裏面に接着剤を塗布したフラップシールとを備える包装体において、前記袋本体の上面に前記フラップシールの左右の縁部を下から支えるよう配設され、各々所定幅を有し前記袋本体の前後方向の両端部まで伸びた一対の補強部を備えるよう構成できる。
前記構成により、フラップシールの縁部を補強部の上面に直接接着させることができ、一対の補強部の相互間隔を取出口の幅に応じて狭くすることができるようになり、一対の補強部は前後方向の両端部まで伸びているので互いに接近離反し難くなり、その一対の補強部により、取出口の前後方向の縁部だけでなく左右方向の縁部についてもシワが生じるのを抑えることができる。そのため、取出口をフラップシールで閉じたとき、フラップシールを、取出口の前後方向の縁部にも左右方向の縁部にも隙間が生じないよう接着することができる。また、従来のように取出口の縁部を覆う大きい補強シートを準備する必要もない。したがって、袋本体に収容された被包装物の残量に拘わらず常に被包装物の取出口を密封することができ、かつ包装体の製造設備の構造を簡素化し、製造コストを低減することができ、プラスチックごみの発生量も低減することができる包装体を提供することができる。
本発明の第二の側面に係る包装体によれば、前記被包装物は、複数のウエットシートを積層して形成したウエットシート積層体であり、前記取出口は、前記袋本体の前後方向に伸長した穴であるよう構成できる。
前記構成により、取出口を前後方向に伸長した穴にすることで、取出口を覆うフラップシールの左右方向の狭幅化を図ることができ、それに応じて一対の補強部の間隔を狭くすることができる。それゆえ、一対の補強部により取出口の縁部を効果的に補強することが可能になる。また相互間隔が狭くなった一対の補強部は、ウエットシート積層体の上面の真上に位置することができ、フラップシールの縁部を指で下側の補強部に強く押し付けたとしても、ウエットシート積層体の上面が補強部を下から支えるので、補強部が部分的に大きい曲率で曲がることがなく、フラップシールを補強部に隙間ができないよう確実に接着させることができる。そして取出口が前後方向に伸長した穴であっても、ウエットシートを支障なく取出すことができる。
本発明の第三の側面に係る包装体によれば、前記補強部は、前記袋本体の上面を構成するシートを、所定の相互間隔をとって前後方向に伸長した二つの折り目線において、該二つの折り目線のうちの前記取出口に近い方の折り目線における折り目が、前記取出口から遠い方の折り目線における折り目より上側に位置しかつ前記取出口から遠くに位置するようZ字形状に折り返して、該Z字形状に折り返されたシートの、少なくとも前記取出口に近い方の折り目線における折り目を境に対向する部分を溶着することにより形成されるよう構成できる。
前記構成により、袋本体の上面に外部から補強部材を供給することなく補強部を設けることができるので、補強部の形成工程を簡素化することができ、かつ補強部となる素材の量を更に減らすことができる。
本発明の第四の側面に係る包装体の包装体の製造方法によれば、気密性のあるシートでできた袋本体と、前記袋本体の上面に形成した取出口と、前記取出口を繰り返し開閉可能にするための、裏面に接着剤を塗布したフラップシールとを備え、前記袋本体の内部に被包装物を収容してなる包装体の製造方法において、前記袋本体の素材となる合成樹脂フィルム製の帯状シートを原反ロールから巻戻しながら、各々所定幅を有する一対の補強部を、前記帯状シートの前記フラップシールの左右の縁部に対応する箇所に前記帯状シートの長手方向に連続的に形成する補強部形成工程と、前記一対の補強部が形成された帯状シートの前記一対の補強部の相互間に長手方向に所定の間隔で取出口を形成する取出口形成工程と、前記帯状シートに形成された前記取出口毎に、前記取出口を覆うよう前記帯状シートに前記フラップシールを貼付するフラップシール貼付工程とを含むよう構成できる。
前記構成により、補強部を形成した後に取出口を形成することができるので、取出口を正確な位置にきれいに形成することができ、包装体の歩留まり低下を防ぐことができる。そして連続的に帯状シートを走行させながら補強部を形成することができるので、生産性の向上を図ることができる。
本発明の第五の側面に係る包装体の包装体の製造方法によれば、複数のウエットシートを積層して形成したウエットシート積層体であり、前記取出口は、前記袋本体の前後方向に伸長した穴であるよう構成できる。
本発明の第六の側面に係る包装体の包装体の製造方法によれば、前記一対の補強部を形成する工程は、セーラー板により、前記帯状シートを、各々所定の相互間隔をとって前後方向に伸長した二つの折り目線において、該二つの折り目線のうちの前記取出口に近い方の折り目線における折り目が、前記取出口から遠い方の折り目線における折り目より上側に位置しかつ前記取出口から遠くに位置するようZ字形状に折り返す工程と、前記Z字形状に折り返された帯状シートの、少なくとも前記取出口に近い方の折り目線における折り目を境に対向する部分を溶着する工程とからなるよう構成できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための包装体及びその包装体の製造方法を例示するものであって、本発明はそれらを以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
(包装体)
(包装体)
図1~図4は本発明の係る包装体の一実施形態を示す。包装体1は、被包装物2を収容した袋本体3と、袋本体3の上面に形成した取出口4と、取出口4を繰り返し気密に閉塞、開放可能にするための、裏面に接着剤6を塗布したフラップシール5とを備えている。
更に、包装体1は、取出口4の縁部41を補強するために、袋本体3の上面31に、一対の補強部7、7を備えている。この一対の補強部7、7は、フラップシール5の、前後方向に伸長している左右の縁部51、51を下から支えるよう配設されており、各々袋本体3の前後方向の両端まで伸長している。
袋本体3は気密性のある素材でできており、袋本体3の下面には、前後方向に伸長している縦接合部32が設けてあり、袋本体3の前後方向の両端には、左右方向に伸長している横接合部33、34が設けてある。
被包装物2は、この実施形態では複数のウエットシートを積層して形成したウエットシート積層体であり、ウエットシートは所定の大きさになるよう折り畳んである。
取出口4は、袋本体3の前後方向に伸長した穴からなり、親指と人差し指を前後方向に並べて取出口4から差し入れ、その親指と人差し指でウエットシートを摘まんで取出すことができる長さと幅を有している。
フラップシール5は、袋本体3のシートS1より剛性があるプラスチックフィルムのシートでできている。フラップシール5の前後方向の一端部52は取出口4の縁部41に常時接着されている。フラップシール5の、一端部52の反対側の一端にはツマミ53が形成してあり、ツマミ53には接着剤6が塗布されていない。そして、このフラップシール5は、取出口4の閉塞時には、図1に示すように取出口4を覆うと共に取出口4の縁部41に接着し、取出口4の開放時には、図2に示すように前後方向の一端部52を残して取出口4の縁部41から剥離する。
包装体1では、ツマミ53を指で摘まんでフラップシール5を持ち上げることで、フラップシール5を取出口4の縁部41から図2に示すように剥がして取出口4を開放し、袋本体3の内部に収容されている被包装物2の最上層からウエットシートを、通常一つずつ取出して使用する。ウエットシートを取出した後は、図1に示すようにフラップシール5を、取出口4の縁部41に接着させることで取出口4を閉塞する。
図4は、袋本体3の素材となるシートS1を展開して示している。シートS1には、所定の相互間隔をとって前後方向に伸長した二つの仮想の折り目線L11、L12が設定してあり、図4の折り目線L11で折り返してできた折り目を、図3において符合F11で示し、図4の折り目線L12で折り返してできた折り目を、図3において符合F12で示している。また図4の左右方向が、図4に示すシートS1の前後方向となっており、仮想の折り目線L11、L12は、図3に示す一対の補強部7、7に対応する位置に配置してある。
補強部7は、図4に示すシートS1を、二つの折り目線L11、L12において、図3に示すように折り目F11が折り目F12より上側に位置し、かつ取出口4から遠くに位置するようZ字形状に折り返して、そのZ字形状に折り返されたシートS1の、折り目F11を境に対向する部分Faを溶着することにより形成されている。
(包装体の製造方法)
(包装体の製造方法)
次に、図5~図9を参照して本発明の一実施形態に係る包装体1を製造する方法について説明する。図5は、本発明の一実施形態に係る包装体1を製造する包装体の製造のブロック図、図6は、図5に示す補強部製造部107の説明図、図7は、図6に示すセーラー板71の平面図、図8は、図7に示すセーラー板の断面図、図9は、包装体製造方法を示すフローチャートである。
図6に示すように、補強部製造部107は、巻戻し部101から連続的に供給される帯状シートSを、その帯状シートSの、一対の補強部7、7に対応する部分において夫々互いに逆向きにZ字形状に折り返すセーラー板71と、帯状シートSの、折り返されて互いに重なりあう部分を加熱するヒーター72と、加熱された折り返された補強部7に対応する部分を、上下から挟圧する支持ローラ73と加圧ローラ74とを備えている。
巻戻し部101から供給される帯状シートSは、その材質、厚み及び幅が、図4に示すシートS1と同じであり、前後方向に伸びた長いシートである。つまり図6に示す帯状シートSを、図4に示す左右の切断線Lc、Lcの間隔と等しい長さに切断するとシートS1になる。折り曲げ線L1とL2とに挟まれた部分が袋本体3の上面31になる。
図7及び図8に示すように、セーラー板71は、帯状シートSを案内する先端部711aを帯状シートSの中央部から縁へ向けた一対の内折板711と、一対の内折板711の下側に配置され、帯状シートSを案内する先端部712aを帯状シートSの縁から中央部へ向けた一対の外折板712と、帯状シートSを一対の内折板711の上面へ案内する一対の傾斜板713と備えている。一対の内折板711及び一対の外折板712は、夫々相互間隔や、帯状シートSの幅方向における位置を調節可能になっている。ここで、図4に示す折り目線L11と折り目線L12との相互間隔、並びに折り目線L11と仮想の境界線L13との相互間隔、及び折り目線L12と仮想の境界線L14との相互間隔は、夫々補強部7の幅に等しくなっている。そして図3に示すように、各々所定幅を有する一対の補強部7、7を、帯状シートSの、フラップシール5の左右の縁部51、51に対応する箇所に帯状シートSの長手方向に連続的に形成するために、図8に示すように内折板711の先端部711aが、帯状シートSの、図4に示す折り目線L11に対応する位置にくるよう、また内折板712の先端部712aが、図4に示す境界線L13に対応する位置にくるよう、一対の内折板711及び一対の外折板712の各相互間隔、帯状シート幅方向における位置が調節してある。
図7において帯状シートSは、矢印A1の方向に走行し、セーラー板71を通過して折り返された帯状シートSは、図4においてシートS1の、仮想の境界線L13と折り目線L11とに挟まれた部分S11と、折り目線L11と折り目線L12とに挟まれた部分S12とが裏面同士を対向させて重なり合っており、境界線L14と折り目線L12とに挟まれた部分S13と、折り目線L11と折り目線L12とに挟まれた部分S12とが表面同士を対向させて重なり合う。
図6において、帯状シートSは矢印A1の方向に走行し、セーラー板71で折り畳まれてヒーター72を通過した帯状シートSは、その折り畳まれた部分がヒーター72により加熱されて溶融状態となっており、その折り畳まれて溶融した部分が支持ローラ73と加圧ローラ74とで挟圧されて溶着する。この実施形態では、帯状シートSは、厚み12マイクロメートルのポリエステルフィルムと厚み50マイクロメートルの無延伸ポリプロピレンとを上下に積層して形成した積層フィルムを素材としており、ポリエステルフィルムは、それより融点が低い無延伸ポリプロピレンフィルムの上側に配置してある。そのため、帯状シートSの上側の層が下側の層より融点が高くなっている。そしてヒーター72により、帯状シートSの下側の層のみ溶融するように熱を加えているので、図4に示すシートS1では、互いに重なり合う部分S11と部分S12とが下側の層同士で溶着し、互いに重なり合う部分S12と部分S13とは溶着しない。
図5に示すように、包装体1を製造する製造装置100は、被包装物2を形成するウエットシート積層体形成部102と、図6に示す巻取ロールRから帯状シートSを巻戻す巻戻し部101と、巻戻し部101から走行してくる巻戻された帯状シートSに補強部7を形成する補強部形成部107と、補強部形成部107から走行してくる、補強部7、7が形成された帯状シートSの所定位置に、取出口4を形成する取出口形成部104と、取出口形成部104から走行してくる帯状シートSに、取出口4を塞ぐように、フラップシール5を貼付するフラップシール貼付部105と、フラップシール貼付部105から走行してくる帯状シートSを素材として、ウエットシート積層体形成部102から供給されるウエットシート積層体2を内部に収容した袋本体3を形成する包装部110とを備えている。
取出口形成部104は、走行する帯状シートSの所定位置に、例えばダイカットローラとアンビルローラとにより、取出口4の輪郭と同じ形状の切込み線を、その切込み線に沿って帯状シートSが容易に破断するよう形成する公知のものであり、帯状シートSに、その幅方向において、図4に示す切込線42と同じ位置になるよう、その長手方向に、図4に示す左右の切断線Lc、Lcの相互間隔と同じ間隔をおいて、図4の切込線42と同じ切込線を形成することができるようになっている。
なお、帯状シートSの切込線で囲まれた部分S16は、完成した袋本体3の上面31に配置されており、フラップシール5の裏面の接着剤によりフラップシール5の裏面に接着しているので、最初にフラップシール5を袋本体3の上面31から剥がしたとき、切込線42で破断して、袋本体3から切り離され、図2に示すようにフラップシール5と一体になって移動し、それと同時に袋本体3の上面31には穴が生じ、この穴が取出口4となる。
フラップシール貼付部105は、帯状の離型シートに接着剤でフラップシール5の素材シートを貼付し、素材シートのみに切り込みを入れて所定形状のフラップシール5を形成した後、この離型シートとフラップシール5をロール状に巻取って原反とし、この原反からフラップシール5を繰り出して帯状シートSに貼付する公知のものであり、帯状シートSに、その幅方向において、図4に示すフラップシール5と同じ位置になるよう、その長手方向に、図4に示す左右の切断線Lc、Lcの間隔と同じ間隔をとってフラップシール5を貼付することができるようになっている。
包装体の製造方法は、上述の包装体の製造装置100を用いて実施し、図9に、そのフローチャートを示すように、巻戻し部101により帯状シートSを原反ロールR0から連続的に巻戻しながら、補強部製造部107により、各々所定幅を有する一対の補強部7、7を、帯状シートSの、フラップシール5の左右の縁部51、51に対応する箇所に、帯状シートSの長手方向に連続的に形成する補強部形成工程ST107と、取出口形成部104により、帯状シートSに長手方向の所定間隔毎に取出口4を形成する取出口形成工程ST104と、フラップシール貼付部105により、帯状シートSに形成された取出口4毎に該取出口4を覆うようにフラップシール5を貼付するフラップシール貼付工程ST105と、包装部110により、フラップシール貼付部105から供給される帯状シートSを素材として、ウエットシート積層体2を内部に収容した袋本体3を形成する包装工程ST110とからなる。
補強部形成工程ST107では、図8に示すようにセーラー板71により、帯状シートSを、各々所定の相互間隔をとって前後方向に伸長した二つの折り目線において、該二つの折り目線のうちの帯状シートSの幅方向の中央部に近い方つまり取出口4に近い方の折り目線における折り目F11が、取出口4から遠い方の折り目線L12における折り目F12より上側に位置しかつ取出口4から遠くに位置するようZ字形状に折り返し、Z字形状に折り返された帯状シートSの、取出口4に近い方の折り目線における折り目F11を境に対向する部分を溶着する。
包装工程ST110では、先ず、包装部110に備えた公知の製袋機により、フラップシール貼付部105から連続的に供給される帯状シートSを、図4に示す仮想の折り曲げ線L1、L2、L3、L4に対応する位置で折り曲げて断面が略四角となる筒状に形成しながら、ウエットシート積層体形成部102から断続的に送られてくるウエットシート積層体2を、筒状の帯状シートSの内部に所定の間隔をとって順次収容すると共に、筒状になった帯状シートSを、図4に示す仮想の折り曲げ線L5、L6に対応する位置で折り曲げて縁部S14、S15を合掌状に重ね合わせて気密になるよう溶着する。これによって縦接合部32が形成される。
次に、縦接合部32が形成された筒状の帯状シートSを、図4に示す左右の切断線Lc、Lcの相互間隔に相当する長さ分だけ、収容しているウエットシート積層体2と一緒に、包装部110に備えた公知のエンドシール装置へ送り、このエンドシール装置により、筒状の帯状シートSの、それに収容された複数のウエットシート積層体2の相互間の中央の前後方向の両脇部分を夫々上下から挟み、その両脇部分の各上側部分と下側部分とを重ね合わせて気密になるよう溶着する。そして、その溶着された両脇部分の真ん中つまり図4の切断線Lcに相当する位置で、筒状の帯状シートSを幅方向に切断する。それによって、前後に隣り合うウエットシート積層体2のうちの前側のウエットシート積層体2を収容した袋本体3の後側の横接合部34と、後側のウエットシート積層体2を収容した袋本体3の前側の横接合部33とが形成され、前側のウエットシート積層体2を収容した袋本体3の形成が終わり、ウエットシート積層体2を、所謂ピロー包装した包装体1が完成する。そして、ウエットシート積層体2を収容した筒状の帯状シートSに対する前記エンドシール装置による溶着、切断動作をウエットシート積層体2毎に繰り返すことにより、次々と包装体1が製造される。
この包装体の製造方法によれば、連続的に走行する帯状シートSを、所定位置に固設したセーラー板71、ヒーター72、及び所定位置に設けた、回転する加圧ローラ74を通過させるだけで、外部から補強部材を供給したり、その供給動作を制御したりすることなく、補強部7を形成することができるので、補強部製造部107に要する費用を大幅に削減でき、しかも能率よく補強部7を形成できる。また補強部7は、その前後方向の両端部を、横接合部33、34に溶着しており、またシートの厚みが小さくても所定幅を有するので、シート幅方向に比較的曲がりにくい構造になり、しかも一対の補強部7、7の相互間隔を小さくしているので、効果的に取出口4の縁部41を補強することができる。
上述した本発明の一実施形態では、包装体1は、その前後方向の長さが左右方向の長さより大きいものであり、補強部7は包装体1の前後方向に伸びているが、本発明によれば、包装体1は、その前後方向の長さが左右方向の長さより小さいものであっても、またその前後方向の長さと左右方向の長さが等しいものであってもよく、フラップシート5も、その左右方向の長さが前後方向の長さより大きいものであってもよい。
1…包装体
2…被包装物(ウエットシート積層体)
3…袋本体;31…袋本体の上面;32…縦接合部;33…横接合部;34…横接合部;35…袋本体の下面
4…取出口;41…縁部;42…切込線
5…フラップシール;51…左右の縁部;52…一端部:53…ツマミ
6…接着剤
7…補強部
L11、L12…折り目線
L13、L14…境界線
F1、F2…折り目
L1、L2、L3、L4、L5、L6…折り曲げ線
Lc…切断線
S…帯状シート
S1…シート
S11、S12、S15、S16…シートの部分
S13、S14…縁部
2…被包装物(ウエットシート積層体)
3…袋本体;31…袋本体の上面;32…縦接合部;33…横接合部;34…横接合部;35…袋本体の下面
4…取出口;41…縁部;42…切込線
5…フラップシール;51…左右の縁部;52…一端部:53…ツマミ
6…接着剤
7…補強部
L11、L12…折り目線
L13、L14…境界線
F1、F2…折り目
L1、L2、L3、L4、L5、L6…折り曲げ線
Lc…切断線
S…帯状シート
S1…シート
S11、S12、S15、S16…シートの部分
S13、S14…縁部
Claims (6)
- 被包装物を収容した、気密性のあるシートでできた袋本体と、前記袋本体の上面に形成した取出口と、前記取出口を繰り返し開閉可能にするための、裏面に接着剤を塗布したフラップシールとを備える包装体において、
前記袋本体の上面に前記フラップシールの左右の縁部を下から支えるよう配設され、各々所定幅を有し前記袋本体の前後方向の両端部まで伸びた一対の補強部を備えることを特徴とする包装体。 - 請求項1に記載の包装体において、
前記被包装物は、複数のウエットシートを積層して形成したウエットシート積層体であり、
前記取出口は、前記袋本体の前後方向に伸長した穴であることを特徴とする包装体。 - 請求項1又は請求項2に記載の包装体において、
前記補強部は、前記袋本体の上面を構成するシートを、所定の相互間隔をとって前後方向に伸長した二つの折り目線において、該二つの折り目線のうちの前記取出口に近い方の第一折り目線における折り目が、前記取出口から遠い方の第二の折り目線における折り目より上側に位置しかつ前記取出口から遠くに位置するようZ字形状に折り返して、該Z字形状に折り返されたシートの、少なくとも前記第一の折り目線における折り目を境に対向する部分を溶着することにより形成されることを特徴とする包装体。 - 気密性のあるシートでできた袋本体と、前記袋本体の上面に形成した取出口と、前記取出口を繰り返し開閉可能にするための、裏面に接着剤を塗布したフラップシールとを備え、前記袋本体の内部に被包装物を収容してなる包装体の製造方法において、
前記袋本体の素材となる合成樹脂フィルム製の帯状シートを原反ロールから巻戻しながら、各々所定幅を有する一対の補強部を、前記帯状シートの、前記フラップシールの左右の縁部に対応する箇所に前記帯状シートの長手方向に連続的に形成する補強部形成工程と、
前記一対の補強部が形成された帯状シートの前記一対の補強部の相互間に長手方向に所定の間隔で取出口を形成する取出口形成工程と、
前記帯状シートに形成された前記取出口毎に、前記取出口を覆うよう前記帯状シートに前記フラップシールを貼付するフラップシール貼付工程とを含むことを特徴とする包装体の製造方法。 - 請求項4に記載の包装体の製造方法において、
前記被包装物は、複数のウエットシートを積層して形成したウエットシート積層体であり、
前記取出口は、前記袋本体の前後方向に伸長した穴であることを特徴とする包装体の製造方法。 - 請求項4又は請求項5に記載の包装体の製造方法において、
前記一対の補強部を形成する工程は、
セーラー板により、前記帯状シートを、各々所定の相互間隔をとって前後方向に伸長した二つの折り目線において、該二つの折り目線のうちの前記取出口に近い方の折り目線における折り目が、前記取出口から遠い方の折り目線における折り目より上側に位置しかつ前記取出口から遠くに位置するようZ字形状に折り返す工程と、
前記Z字形状に折り返された帯状シートの、少なくとも前記取出口に近い方の折り目線における折り目を境に対向する部分を溶着する工程とからなることを特徴とする包装体の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021133093A JP2023027809A (ja) | 2021-08-18 | 2021-08-18 | 包装体及び包装体の製造方法 |
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