JP2023025847A - 取引処理システム、決済装置及びそのプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】決済装置が入力処理装置から取引の決済に必要な情報を受信できなくなった場合でも、決済が滞るのを防ぐ。【解決手段】複数台の決済装置のうち、送信先に設定されていない決済装置は、第2決済手段と、指示手段と、切替後決済手段とを備える。第2決済手段は、ネットワークを介して1台の決済装置から決済情報を受信すると、その決済情報を基に決済処理を実行する。指示手段は、決済情報の送信先を当該他の決済装置に切り替えることを入力処理装置に指示する。切替後決済手段は、指示手段による指示の後、ネットワークを介して入力処理装置から決済情報を受信すると、その決済情報を基に決済処理を実行する。【選択図】 図25

Description

本発明の実施形態は、取引処理システム、及びこのシステムの決済装置、並びにそのプログラムに関する。
近年、量販店向けの取引処理システムとして、セミセルフタイプの取引処理システムが知られている。この種の取引処理システムは、取引毎にその取引で売買される商品のデータを入力し登録処理する入力処理装置と、この入力処理装置で登録処理されたデータを基に取引の決済を処理する決済装置とを分離する。そして、店員が入力処理装置を操作し、客が決済装置を操作するように配置する。
セミセルフタイプの取引処理システムは、商品のデータ入力操作を店員が行うため、客が自身で入力操作を行うフルセルフタイプの取引処理システムよりもデータ入力に要する時間が短縮される。その一方で、客が決済装置を操作するため、操作に不慣れな客が決済に手間取ることが想定される。そこで一般に、セミセルフタイプの取引処理システムは、1台の入力処理装置に対して決済装置を例えば2台備える。そして、一方の会計機をマスタ機に設定し、他方の会計機をサテライト機に設定する。
入力処理装置は、取引の決済に必要な情報をマスタ機に送信する。マスタ機は、既に前の客の決済を終えており決済処理が可能な場合には、その情報を基に取引の決済を処理する。まだ前の客の決済が続いており決済処理が不可能な場合には、マスタ機は、サテライト機に取引の決済に必要な情報を送信する。サテライト機は、マスタ機から受け取った情報を基に取引の決済を処理する。このように、従来のセミセルフタイプの取引処理システムは、2台の決済装置を効率よく稼働させて、短時間で多くの取引を決済できるようにしている。
しかしながら、入力処理装置が取引の決済に必要な情報を送信する送信先は、マスタ機に限られる。したがって、マスタ機が故障して取引の決済に必要な情報を受信できなくなった場合、マスタ機だけできなくサテライト機においても取引の決済を処理できなくなり、決済が滞るという問題がある。
特開2013-242839号公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、決済装置が入力処理装置から取引の決済に必要な情報を受信できなくなった場合でも、決済が滞るのを防ぐことができる取引処理システムを提供しようとするものである。
一実施形態において、取引処理システムは、入力処理装置と複数台の決済装置とをネットワークで接続してなる。入力処理装置は、生成手段と、送信手段とを備える。生成手段は、入力されたデータを基に、客との取引の決済に必要な決済情報を生成する。送信手段は、複数台の決済装置のうち送信先に設定された1台の決済装置に決済情報を送信する。複数台の決済装置のうち、1台の決済装置は、第1決済手段と、転送手段とを備える。第1決済手段は、決済処理を実行可能な状態で、ネットワークを介して入力処理装置から決済情報を受信すると、その決済情報を基に決済処理を実行する。転送手段は、決済処理を実行不可能な状態で、ネットワークを介して決済情報を受信すると、その決済情報を、ネットワークで接続される他の決済装置に送信する。複数台の決済装置のうち、他の決済装置は、第2決済手段と、指示手段と、切替後決済手段とを備える。第2決済手段は、ネットワークを介して1台の決済装置から決済情報を受信すると、その決済情報を基に決済処理を実行する。指示手段は、決済情報の送信先を当該他の決済装置に切り替えることを入力処理装置に指示する。切替後決済手段は、指示手段による指示の後、ネットワークを介して入力処理装置から決済情報を受信すると、その決済情報を基に決済処理を実行する。
図1は一実施形態に係る取引処理システムの概略構成を示す模式図である。 図2は、決済情報の主要なデータ構造を示す模式図である。 図3は、登録機の要部回路構成を示すブロック図である。 図4は、会計機の要部回路構成を示すブロック図である。 図5は、代行装置の要部回路構成を示すブロック図である。 図6は、登録機のプロセッサが登録プログラムに従って実行する第1の情報処理の手順を示す流れ図である。 図7は、登録機のプロセッサが登録プログラムに従って実行する第1の情報処理の手順を示す流れ図である。 図8は、マスタ機のプロセッサが決済プログラムに従って実行する第2の情報処理の手順を示す流れ図である。 図9は、決済処理の具体的な手順を示す流れ図である。 図10は、サテライト機のプロセッサが決済プログラムに従って実行する第3の情報処理の手順を示す流れ図である。 図11は、決済処理を実行可能なマスタ機が取引ファイルを受信したときのシーケンス図である。 図12は、決済処理を実行不可能なマスタ機が取引ファイルを受信したときのシーケンス図である。 図13は、決済処理を実行不可能なマスタ機及びサテライト機が取引ファイルを受信したときのシーケンス図である。 図14は、決済処理を実行不可能なマスタ機が取引ファイルを受信し、サテライト機への転送に失敗したときのシーケンス図である。 図15は、マスタ機への取引ファイルの送信に失敗したときのシーケンス図である。 図16は、登録機に表示される登録画面の一例である。 図17は、登録機に表示される小計画面の一例である。 図18は、登録機に表示される会計先通知画面の一例である。 図19は、登録機に表示される送信エラー画面の一例である。 図20は、会計機に表示される支払方法選択図面の一例である。 図21は、会計機に表示される現金決済図面の一例である。 図22は、エラーレシートの一例である。 図23は、サテライト機のプロセッサが決済プログラムに従って実行する第4の情報処理の手順を示す流れ図である。 図24は、代行装置のプロセッサが代行プログラムに従って実行する第6の情報処理の手順を示す流れ図である。 図25は、サテライト機のプロセッサが決済プログラムに従って実行する第5の情報処理の手順を示す流れ図である。
以下、セミセルフタイプの取引処理システムに係る実施形態について、図面を用いて説明する。
前述したように、セミセルフタイプの取引処理システムは、入力処理装置と決済装置とを含む。入力処理装置は、取引毎にその取引で売買される商品のデータを入力し、商品販売データを登録処理するための装置である。決済装置は、商品販売データ等を含む取引の決済に必要な情報を入力処理装置から取得し、その情報と代金の支払データとを基に、取引の決済を処理するための装置である。以下の実施形態では、入力処理装置を登録機と称し、決済装置を会計機と称する。
[取引処理システムの構成]
はじめに、図1乃至図5を用いて本実施形態に係る取引処理システム10の構成について説明する。なお、以下に説明する構成は一例である。同様な効果を奏し得るのであれば、構成の一部を適宜変更することができる。
図1は、取引処理システム10の概略構成を示す模式図である。取引処理システム10は、登録機11と、会計機12と、サーバ13と、代行装置14と、これらを接続するネットワーク15と、を含む。ネットワーク15の種類は特に限定されないが、一般的には有線又は無線のLAN(local area network)が適用される。
登録機11は、チェッカと呼ばれる役割を担った店員21が、その操作者となる。会計機12は、店舗で商品を購入する消費者、いわゆる客22が、その操作者となる。登録機11は、図1においては、作業テーブル23に取り付けられる。作業テーブル23は、矩形の天板を有する。複数の作業テーブル23が、天板の長手方向がほぼ並行するように配置されることにより、客22のための通路、いわゆるチェックアウトレーンが形成される。
登録機11及び会計機12は、店舗のチェックアウトレーン毎に配置される。1つのチェックアウトレーンに対し、登録機11は1台配置され、会計機12は複数台配置される。そして、同じチェックアウトレーンに配置された登録機11と会計機12との間で、ネットワーク15を通じて種々のデータ信号が授受される。データ信号は、サーバ13を介して授受されてもよいし、サーバ13を介さずに授受されてもよい。
図1では、2つのチェックアウトレーンに対し、それぞれ1台の登録機11と2台の会計機12とを配置した例を示している。2台の会計機12のうち、一方の会計機12-1はマスタ機に設定され、他方の会計機12-2はサテライト機に設定される。マスタ機12-1及びサテライト機12-2の機能については、後述する説明の中で明らかにする。
なお、以下の説明において、マスタ機又はサテライト機として区別することなく会計機12を説明する場合には「会計機12」と表記し、区別する場合には「マスタ機12-1」又は「サテライト機12-2」と表記する。
サーバ13は、商品マスタファイル16と保留ファイル17とを備える。商品マスタファイル16及び保留ファイル17は、サーバ13が内蔵する記憶装置に保存されていてもよいし、サーバ13の外部に接続された記憶装置に保存されていてもよい。
商品マスタファイル16は、店舗で販売される商品毎に作成された商品レコードを格納するデータファイルである。商品レコードは、商品コード、商品名、単価、属性等の商品データを記述したデータレコードである。
商品コードは、各商品を識別するために商品毎に設定された固有のコードである。通常、各商品には、商品コードを表すバーコード、若しくは二次元コードが付されている。あるいは、商品コードを記憶したRFID(Radio Frequency Identification)タグが付されていてもよい。登録機11は、商品に付されたバーコード、2次元コード又はRFIDタグを読取装置で読み取ることで、取引で売買される商品の商品コードを入力することができる。
商品名及び単価は、商品コードで識別される商品の名称及び1点当たりの価格である。属性は、例えば商品の税に関する情報である。税に関する情報としては、税率、税種(外税、内税、非課税)等がある。
保留ファイル17は、登録機11において作成される取引ファイルを一時的に保留するための領域である。取引ファイルは、取引の決済に必要な決済情報18(図2を参照)を記述したデータファイルである。
図2は、決済情報18の主要なデータ構造を示す模式図である。図示するように決済情報18は、取引番号、取引日時、登録機ID、商品販売データ、合計点数、合計金額等の項目を含む。取引番号は、客22との取引を個々に識別するために取引毎に発番される連続番号である。取引日時は、その取引が行われた日付及び時刻である。登録機IDは、その取引を処理した登録機11に設定された識別情報である。各登録機11には予め固有の登録機IDが設定されている。商品販売データは、客22が買い上げる商品の商品コード、商品名、単価、販売点数、販売金額、属性等の項目からなる。決済情報18には、その取引の客22が買い上げる全ての商品の商品販売データが含まれる。合計点数は、1取引における商品販売データの販売点数を合算した値である。合計金額は、1取引における商品販売データの販売金額を合算した金額である。
決済情報18は、取引番号と取引日時と登録機IDとによって一意に特定される。すなわちは、取引番号と取引日時と登録機IDは、決済情報18を特定可能な取引特定情報として機能する。なお、取引特定情報は、取引番号、取引日時及び登録機IDに限定されない。決済情報18を特定できるのであれば、その他の項目が付加されてもよいし、一部の項目が省略されてもよい。また、決済情報18のデータ構造は、図2に示すものに限定されるものではない。その他の項目が付加されてもよいし、一部の項目が省略されてもよい。
図1に説明に戻る。
代行装置14は、登録機11で商品販売データが登録処理された取引の決済を、会計機12に代わって実行する装置である。代行装置14は、通常、チェックアウトレーンではなく、例えば店舗のサービスカウンタ等に設置される。
図3は、登録機11の要部回路構成を示すブロック図である。登録機11は、プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶デバイス33、時計34、通信ユニット35、キーボード36、スキャナ37、タッチパネル38、客用ディスプレイ39、プリンタ40及びシステム伝送路41等を備える。システム伝送路41は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路41は、プロセッサ31と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。
登録機11は、プロセッサ31と、メインメモリ32、補助記憶デバイス33、時計34及び通信ユニット35とをシステム伝送路41で接続することにより、コンピュータを構成する。そして登録機11は、そのコンピュータに、システム伝送路41を介してキーボード36、スキャナ37、タッチパネル38、客用ディスプレイ39、プリンタ40等のデバイスを接続する。
プロセッサ31は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ31は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、登録機11としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ31は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ32は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ32は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ32は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ32は、プロセッサ31が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ32は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ31によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶デバイス33は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス33となり得る。補助記憶デバイス33は、プロセッサ31が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ31での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス33は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
時計34は、日付と時刻を計時する。プロセッサ31は、時計34によって計時されている日付と時刻を現在日時として処理する。
通信ユニット35は、ネットワーク15を介して接続されたサーバ13及び同一チェックアウトレーンの会計機12との間でデータ通信を行う。通信ユニット35は、ネットワーク15を介して接続された他のチェックアウトレーンの登録機11又は会計機12、あるいは代行装置14との間でデータ通信を行うこともできる。
キーボード36は、客が購入する商品に係るデータの入力等に必要な種々のキーを配置した入力デバイスである。
スキャナ37は、バーコード、二次元コード等のコードシンボルを読み取ることが可能な読取装置の一例である。スキャナ37は、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。
タッチパネル38は、入力デバイスと表示デバイスとを兼ね備えた機器である。タッチパネル38は、登録機11のオペレータである店員に対して情報の表示を行い、その店員による操作入力を受け付ける。
客用ディスプレイ39は、登録機11において買上商品のデータが登録されている客22に対して情報の表示を行う。
プリンタ40は、レシート用紙に対して各種の文字列又は画像等を印刷することにより、レシートを発行する。この種のプリンタ40としては、例えばサーマルプリンタ又はドットインパクトプリンタ等を利用できる。
このような登録機11のハードウェアとしては、例えば既存のPOS端末を利用することが可能である。なお、登録機11に接続されるデバイスは、図3に示すキーボード36、スキャナ37、タッチパネル38、客用ディスプレイ39及びプリンタ40に限定されるものではない。登録機11の用途において必要なデバイスを追加したり、一部のデバイスを省略したりしてもよい。
登録機11は、補助記憶デバイス33の記憶領域の一部を送信先IDの記憶部331としている。送信先IDは、決済情報18の送信先となる会計機12を識別するための情報である。各会計機12には、それぞれ固有の会計機IDが予め設定されている。登録機11は、デフォルトとして、マスタ機12-1の会計機IDを送信先IDとして記憶部331で記憶している。
かかる構成の登録機11において、プロセッサ31は、作成手段311、送信手段312、記録手段313、保存手段314、通知手段315及び制御手段316としての機能を有する。作成手段311は、読取装置又は入力デバイスを介して入力された商品に係るデータを基に、取引の決済に必要な決済情報18を作成する機能である。送信手段312は、その決済情報18を記述した取引ファイルを、複数台の会計機12のうち記憶部331で記憶する送信先IDで識別される1台の会計機12に送信する機能である。
記録手段313は、送信先IDで識別される1台の会計機12への取引ファイルの送信がエラーになると、その取引ファイルに記述された決済情報を特定可能な取引特定情報を、客に渡すことが可能な媒体に記録する機能である。媒体は、例えばレシート用紙である。本実施形態では、取引番号、取引日時及び登録機IDからなる取引特定情報をバーコードによって表したバーコードシンボルをプリンタ69によりレシート用紙に印刷することによって、取引特定情報を、客に渡すことが可能な媒体に記録する。保存手段314は、会計機12への送信がエラーとなった取引ファイルをサーバ13の保留ファイル17に保存する機能である。
通知手段315は、送信先IDで識別される1台の会計機12への取引ファイルの送信がエラーになると、オペレータに送信エラーを通知する機能である。制御手段316は、送信エラーの通知に対してオペレータによる確認操作を受け付け、確認操作があると、保存手段314による取引ファイルの保存及び記録手段313による媒体への記録を実行させる機能である。
作成手段311、送信手段312、記録手段313、保存手段314、通知手段315及び制御手段316としての機能は、いずれもプロセッサ31が登録プログラムに従って実行する第1の情報処理によって実現される。第1の情報処理については後述する。
登録プログラムは、メインメモリ32又は補助記憶デバイス33に記憶されるアプリケーションプログラムの一種である。登録プログラムをメインメモリ32又は補助記憶デバイス33にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に登録プログラムを記録して、あるいはネットワーク15を介した通信により登録プログラムを配信して、メインメモリ32又は補助記憶デバイス33にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
図4は、会計機12の要部回路構成を示すブロック図である。なお、マスタ機12-1及びサテライト機12-2は同一の回路構成であるので、図4では区別なく会計機12として説明する。
会計機12は、プロセッサ61、メインメモリ62、補助記憶デバイス63、時計64、通信ユニット65、釣銭機インターフェース66、スキャナ67、タッチパネル68、プリンタ69、リーダ・ライタ70、パトランプ71及びシステム伝送路72等を備える。システム伝送路72は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路72は、プロセッサ61と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。
会計機12は、プロセッサ61と、メインメモリ62、補助記憶デバイス63、時計64及び通信ユニット65とをシステム伝送路72で接続することにより、コンピュータを構成する。そして会計機12は、そのコンピュータに、システム伝送路72を介して釣銭機インターフェース66、スキャナ67、タッチパネル68、プリンタ69、リーダ・ライタ70、パトランプ71等のデバイスインターフェース又はデバイスを接続する。
プロセッサ61は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ61は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、会計機12としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ61は、例えばCPUである。
メインメモリ62は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ62は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ62は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ62は、プロセッサ61が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ62は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ61によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
補助記憶デバイス63は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス63となり得る。補助記憶デバイス63は、プロセッサ61が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ61での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス63は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
時計64は、日付と時刻を計時する。プロセッサ61は、時計64によって計時されている日付と時刻を現在日時として処理する。
通信ユニット65は、ネットワーク15を介して接続されたサーバ13又は同一チェックアウトレーンの登録機11との間でデータ通信を行う。通信ユニット65は、ネットワーク15を介して接続された他のチェックアウトレーンの登録機11又は会計機12、あるいは代行装置14との間でデータ通信を行うこともできる。
釣銭機インターフェース66は、図示しない自動釣銭機とのインターフェースを構成する。釣銭機インターフェース66は、自動釣銭機から当該自動釣銭機に投入された貨幣の金額データを入力する。釣銭機インターフェース66は、会計機12から自動釣銭機へと釣銭データを出力する。釣銭データを入力した自動釣銭機は、その釣銭データ相当の貨幣を釣銭として自動的に払い出す。
スキャナ67は、バーコード、二次元コード等のコードシンボルを読み取る読取装置の一例である。スキャナ67は、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。
タッチパネル68は、入力デバイスと表示デバイスとを兼ね備えた機器である。タッチパネル68は、会計機12のオペレータである客22に対して情報の表示を行い、その客22による操作入力を受け付ける。
プリンタ69は、レシート用紙に対して各種の文字列又は画像等を印刷することにより、レシートを発行する。この種のプリンタ69としては、例えばサーマルプリンタ又はドットインパクトプリンタ等を利用できる。
リーダ・ライタ70は、カード、スマートフォン等の媒体に記録されたデータを読み取る機能と、上記媒体へデータを書き込む機能とを有する。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカード等の決済用カードの他に、メンバーズカードやポイントカード等と称される会員カードを含み得る。リーダ・ライタ70は、磁気式、接触式、あるいは非接触式のいずれのデバイスであってもよいし、また複数種のデバイスを含んでいてもよい。
パトランプ71は、例えば赤色と青色の二色の発光体を有する。パトランプ71は、会計機12に対応付けてその近傍に立設されたポールの頂部に設けられており、対応する会計機12の状態に応じて、例えば赤色又は青色で点灯又は点滅する。
このような会計機12のハードウェアとしては、例えば既存のフルセルフタイプの取引処理システムにおけるPOS端末、いわゆるセルフレジを利用することが可能である。なお、会計機12に接続されるデバイスは、図4に示すスキャナ67、タッチパネル68、プリンタ69、リーダ・ライタ70及びパトランプ71に限定されるものではない。会計機12の用途において必要なデバイスを追加したり、一部のデバイスを省略したりしてもよい。
会計機12は、メインメモリ62の記憶領域の一部をモードフラグMFの記憶領域621及びビジィフラグBFの記憶領域622としている。モードフラグMFは、当該会計機12の動作モードを識別するための1ビットデータである。動作モードには、マスタモードとサテライトモードとがある。マスタモードは、マスタ機12-1としての動作モードである。サテライトモードは、サテライト機12-2としての動作モードである。すなわち、動作モードがマスタモードに設定された会計機12がマスタ機12-1となる。同様に、動作モードがサテライトモードに設定された会計機12がサテライト機12-2となる。本実施形態では、マスタモードを表すモードフラグMFを“1”とし、サテライトモードを表すモードフラグMFを“0”とする。
ビジィフラグBFは、当該会計機12が決済処理中であるか否かを識別するための1ビットデータである。本実施形態では、決済処理中であることを表すビジィフラグBFを“1”とし、決済処理中でないことを表すビジィフラグBFを“0”とする。
また会計機12は、補助記憶デバイス63の記憶領域の一部を転送先IDの記憶部631としている。転送先IDは、決済情報18を記述した取引ファイルの転送先となる他の会計機12を識別するための情報である。マスタ機12-1は、デフォルトとして、同一チェックアウトレーンに配置されたサテライト機12-2の会計機IDを転送先IDとして記憶部631で記憶している。サテライト機12-2は、取引ファイルの転送先が存在しないため、デフォルトとして、Null値を記憶部631で記憶している。
かかる構成の会計機12において、プロセッサ61は、第1決済手段611、転送手段612、第2決済手段613、読取手段614、取得手段615、第3決済手段616、指示手段617、更新手段618及び第4決済手段619としての機能を有する。第1決済手段611及び転送手段612は、マスタモードで動作する会計機12、つまりはマスタ機12-1が有する機能である。第2決済手段613、読取手段614、取得手段615、第3決済手段616、指示手段617、更新手段618及び第4決済手段619は、サテライトモードで動作する会計機12、つまりはサテライト機12-2が有する機能である。
第1決済手段611は、決済処理を実行可能な状態で、ネットワーク15を介して同一チェックアウトレーンに配置された登録機11から取引ファイルを受信すると、その取引ファイルに記述された決済情報18を基にマスタ機12-1が決済処理を実行する機能である。転送手段612は、決済処理を実行不可能な状態で、ネットワーク15を介して同一チェックアウトレーンに配置された登録機11から取引ファイルを受信すると、マスタ機12-1がその取引ファイルを、記憶部631で記憶した転送先IDで識別される会計機12、つまりは同一チェックアウトレーンに配置されたサテライト機12-2に送信する機能である。
第2決済手段613は、マスタ機12-1から受信した取引ファイルの決済情報を基にサテライト機12-2が決済処理を実行する機能である。
読取手段614は、媒体に記録された取引特定情報をサテライト機12-2が読み取る機能である。本実施形態では、取引特定情報を表すバーコードシンボルをレシート用紙に印刷して客に渡す。したがって読取手段614は、具体的には、そのバーコードシンボルをスキャナ67で読み取る機能であると言える。取得手段615は、読取手段614により読み取った取引特定情報で特定される決済情報18を、サテライト機12-2が記憶部である保留ファイル17から取得する機能である。第3決済手段616は、取得手段615で取得した決済情報18を基にサテライト機12-2が決済処理を実行する機能である。
指示手段617は、決済情報の送信先をマスタ機12-1から当該サテライト機12-2へと切り替えることを、サテライト機12-2が同一チェックアウトレーンに配置された登録機11に指示する機能である。更新手段618は、指示手段617による指示に対して同一チェックアウトレーンに配置された登録機11から許諾応答を受信すると、サテライト機12-2が記憶手段によって記憶されるモードフラグMFを、サテライトモードを表す情報“0”から、マスタモードを表す情報“1”に更新する機能である。第4決済手段619は、指示手段617による指示の後、ネットワーク15を介して同一チェックアウトレーンに配置された登録機11から取引ファイルを受信すると、その取引ファイルに記述された決済情報18を基にサテライト機12-2が決済処理を実行する機能である。第4決済手段は、切替後決済手段と言い換えることができる。
第1決済手段611、転送手段612、第2決済手段613、読取手段614、取得手段615、第3決済手段616、指示手段617、更新手段618及び第4決済手段619としての機能は、いずれもプロセッサ61が決済プログラムに従って実行する第2の情報処理、第3の情報処理、第4の情報処理及び第5の情報処理によって実現される。第2の情報処理、第3の情報処理、第4の情報処理及び第5の情報処理については後述する。
決済プログラムは、メインメモリ62又は補助記憶デバイス63に記憶されるアプリケーションプログラムの一種である。決済プログラムをメインメモリ62又は補助記憶デバイス63にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に決済プログラムを記録して、あるいはネットワーク15を介した通信により決済プログラムを配信して、メインメモリ62又は補助記憶デバイス63にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
図5は、代行装置14の要部回路構成を示すブロック図である。代行装置14は、プロセッサ81、メインメモリ82、補助記憶デバイス83、時計84、通信ユニット85、釣銭機インターフェース86、キーボード87、スキャナ88、タッチパネル89、客用ディスプレイ90、プリンタ91及びシステム伝送路92等を備える。システム伝送路92は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路92は、プロセッサ81と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。
代行装置14は、プロセッサ81と、メインメモリ82、補助記憶デバイス83、時計84及び通信ユニット85とをシステム伝送路92で接続することにより、コンピュータを構成する。そして代行装置14は、そのコンピュータに、システム伝送路92を介して釣銭機インターフェース86、キーボード87、スキャナ88、タッチパネル89、客用ディスプレイ90、プリンタ91等のデバイスインターフェース及びデバイスを接続する。
プロセッサ81は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ81は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、代行装置14としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ81は、例えばCPUである。
メインメモリ82は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ82は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ82は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ82は、プロセッサ81が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ82は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ81によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
補助記憶デバイス83は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス83となり得る。補助記憶デバイス83は、プロセッサ81が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ81での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス83は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
時計84は、日付と時刻を計時する。プロセッサ81は、時計84によって計時されている日付と時刻を現在日時として処理する。
通信ユニット85は、ネットワーク15を介して接続されたサーバ13との間でデータ通信を行う。通信ユニット85は、ネットワーク15を介して接続された各チェックアウトレーンの登録機11又は会計機12との間でデータ通信を行うこともできる。
釣銭機インターフェース86は、図示しない自動釣銭機とのインターフェースを構成する。釣銭機インターフェース86は、自動釣銭機から当該自動釣銭機に投入された貨幣の金額データを入力する。釣銭機インターフェース86は、代行装置14から自動釣銭機へと釣銭データを出力する。釣銭データを入力した自動釣銭機は、その釣銭データ相当の貨幣を釣銭として自動的に払い出す。
キーボード87、スキャナ88、タッチパネル89、客用ディスプレイ90及びプリンタ91は、登録機11におけるキーボード36、スキャナ37、タッチパネル38、客用ディスプレイ39及びプリンタ40と同様のものをそのまま適用できる。すなわち、代行装置14のハードウェアとしては、例えば既存のPOS端末を利用することが可能である。なお、代行装置14に接続されるデバイスは、図5に示すキーボード87、スキャナ88、タッチパネル89、客用ディスプレイ90及びプリンタ91に限定されるものではない。代行装置14の用途において必要なデバイスを追加したり、一部のデバイスを省略したりしてもよい。
かかる構成の代行装置14において、プロセッサ81は、読取手段811、取得手段812及び決済手段813としての機能を有する。
読取手段811は、媒体に記録された取引特定情報を代行装置14が読み取る機能である。すなわち読取手段811は、レシート用紙に印刷されたバーコードシンボルをスキャナ88で読み取る機能であると言える。取得手段812は、読取手段811により読み取った取引特定情報で特定される決済情報18を、代行装置14が記憶部である保留ファイル17から取得する機能である。決済手段813は、取得手段812で取得した決済情報18を基に代行装置14が決済処理を実行する機能である。
読取手段811、取得手段812及び決済手段813としての機能は、いずれもプロセッサ81が代行プログラムに従って実行する第6の情報処理によって実現される。第6の情報処理については後述する。
代行プログラムは、メインメモリ82又は補助記憶デバイス83に記憶されるアプリケーションプログラムの一種である。代行プログラムをメインメモリ82又は補助記憶デバイス83にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に代行プログラムを記録して、あるいはネットワーク15を介した通信により代行プログラムを配信して、メインメモリ62又は補助記憶デバイス63にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
[取引処理システムの動作]
次に、図6乃至図25を用いて取引処理システム10の動作を説明する。なお、以下に説明する動作は一例である。同様な効果を奏し得るのであればその手順又は処理の内容は適宜変更することができる。
はじめに、登録機11の主要な動作について、図6及び図7、図11乃至図19及び図22を用いて説明する。図6及び図7は、登録機11のプロセッサ31が登録プログラムに従って実行する第1の情報処理の手順を示す流れ図である。図11乃至図15は、登録機11とマスタ機12-1とサテライト機12-2との間で授受される主要なデータ信号のシーケンス図である。図16乃至図19は、登録機11の表示デバイスであるタッチパネル38に表示される各種画面SCa,SCb,SCc,SCdの一例である。図22は、登録機11のプリンタ40により印字され、発行されるエラーレシートRSの一例である。
客22は、売場に陳列されている商品の中から購入する商品を買物籠等に入れ、チェックアウトレーンに向かう。客22がチェックアウトレーンに来ると、チェッカとしての役割を担う店員21は、登録機11に対して登録開始の宣言操作を行う。この操作により、登録機11の登録プログラムが起動し、プロセッサ31は、図6の流れ図で手順が示される第1の情報処理を開始する。
プロセッサ31は、ACT1としてタッチパネル38に登録画面SCa(図16を参照)を表示させる。
図16は、登録画面SCaの一例である。登録画面SCaは、明細領域ARaと合計領域ARbとを配置し、さらに小計ボタンBTaのアイコンを配置した画面である。明細領域ARaは、一連の番号順に、商品名、個数、単価及び金額をリスト形式で表示するための領域である。なお、明細領域ARaに表示される項目は、商品名、個数、単価及び金額に限定されるものではない。他の項目が追加されてもよいし、いずれかの項目、例えば金額が省略されてもよい。合計領域ARbは、明細領域ARaに表示された個数の合計(点)と金額の合計(円)とをそれぞれ表示するための領域である。なお、合計領域ARbに表示される項目は、個数の合計と金額の合計とに限定されるものではない。他の項目が追加されてもよいし、いずれかの項目、例えば個数の合計が省略されてもよい。小計ボタンBTaは、客22が購入する商品の小計出力を指示するために店員21がタッチ操作する操作子である。
図6の説明に戻る。
登録画面SCaの表示を制御したプロセッサ31は、ACT2として商品に係るデータが入力されるのを待ち受ける。多くの商品には、その商品の識別情報である商品コードを表すバーコードが付されている。そこで店員21は、スキャナ37を操作して客22の買上商品に付されたバーコードを読み取る。スキャナ37でバーコードが読み取られることによって、買上商品の商品コードが登録機11に入力される。一方、生鮮食品などの一部の商品にはバーコードが付されていないことがある。買上商品にバーコードが付されていない場合、店員21は、タッチパネル38に表示される商品ボタン群の中から、買上商品に対応した商品ボタンをタッチする。商品ボタンがタッチされると、その商品ボタンに対応した商品の商品コードが登録機11に入力される。
プロセッサ31は、商品コードが入力されると、ACT2においてYESと判定し、ACT3へと進む。プロセッサ31は、ACT3として商品販売データ処理を実行する。すなわちプロセッサ31は、スキャナ37又はタッチパネル38を介して入力された商品コードで識別される商品の商品レコードから商品名、単価、属性等の商品データを取得する。そしてプロセッサ31は、商品コード、商品名、単価、販売点数、販売金額、属性等の項目を含む商品販売データを、トランザクションメモリに登録する。トランザクションメモリは、メインメモリ32における揮発性メモリ領域の一部である。
商品販売データ処理を終えたプロセッサ31は、ACT4として小計ボタンBTaが入力されたか否かを確認する。
店員は、客22の買上商品の商品コードを入力するための操作を順次行う。そして、全ての買上商品の商品コードを入力し終えると、小計ボタンBTaをタッチ操作する。
プロセッサ31は、小計ボタンBTaが入力されず、次の商品の商品コードが入力された場合、ACT4においてNOと判定し、ACT2においてYESと判定して、ACT3へと進む。すなわちプロセッサ31は、商品販売データ処理を実行する。その結果、買上商品の商品販売データがトランザクションメモリに登録される。
小計ボタンBTaが入力されると、プロセッサ31は、ACT4においてYESと判定し、ACT5へと進む。プロセッサ31は、ACT5として小計画面SCb(図17を参照)を表示させる。
図17は、小計画面SCbの一例である。小計画面SCbは、合計領域ARcを配置し、さらに小計値引ボタンBTb、小計割引ボタンBTc、戻るボタンBTd及び支払いボタンBTeの各アイコンを配置した画面である。合計領域ARcは、登録画面SCaの合計領域ARbと同じである。小計値引ボタンBTb及び小計割引ボタンBTcは、合計金額に対する値引又は割引を指示するために店員21がタッチ操作する操作子である。戻るボタンBTdは、直前の登録画面SCaに戻ることを指示するために店員21がタッチ操作する操作子である。支払いボタンBTeは、代金の支払いを指示するために店員21がタッチ操作する操作子である。
小計画面SCbを確認した店員21は、客22が買い上げる商品のデータ入力を全て終え、値引又は割引の必要がない場合、支払いボタンBTeをタッチ操作する。小計値引又は小計割引を行う場合には、店員21は、小計値引ボタンBTb又は小計割引ボタンBTcをタッチ操作する。買上商品のデータ入力が残っていた場合には、店員21は、戻るボタンBTdをタッチ操作する。
図6の説明に戻る。
小計画面CSbの表示を制御したプロセッサ31は、ACT6として戻るボタンBTdが入力されたか否かを確認する。戻るボタンBTdが入力されていない場合、プロセッサ31は、ACT6においてNOと判定し、ACT7へと進む。プロセッサ31は、ACT7として支払いボタンBTeが入力されたか否かを確認する。支払いボタンBTeが入力されていない場合、プロセッサ31は、ACT7においてNOと判定し、ACT6へと戻る。ここに、プロセッサ31は、ACT6及びACT7において、戻るボタンBTdが入力されるか、支払いボタンBTeが入力されるのを待ち受ける。なお、この待ち受け状態において小計値引ボタンBTb又は小計割引ボタンBTcが入力された場合には、図示しないが、プロセッサ31は、小計値引処理または小計割引処理を行う。その後、プロセッサ31は、ACT6及びACT7の待ち受け状態に戻る。
ACT6及びACT7の待ち受け状態において、店員21により戻るボタンBTdが入力された場合には、プロセッサ31は、ACT6においてYESと判定し、ACT1へと戻る。すなわちプロセッサ31は、タッチパネル38の画面を登録画面SCaに戻す。そしてプロセッサ31は、ACT2以降の処理を前述したのと同様に実行する。
ACT6及びACT7の待ち受け状態において、店員21により支払ボタンBTeが入力された場合には、プロセッサ31は、ACT7においてYESと判定し、ACT8へと進む。プロセッサ31は、ACT8として取引ファイルを作成する。すなわちプロセッサ31は、トランザクションメモリに登録された各買上商品の商品販売データ及びその合計点数並びに合計金額のデータと、取引番号、取引日時、登録機ID等の取引を特定可能なデータ、すなわち取引特定情報とから、取引の決済に必要な決済情報18を記述した取引ファイルを作成する。そしてプロセッサ31は、ACT9として記憶部331に設定された送信先IDで識別される会計機を宛先として取引ファイルの送信を制御する。つまりは、デフォルトとしてマスタ機12-1の会計機IDが記憶部331に設定されていた場合には、プロセッサ31は、マスタ機12-1を宛先として取引ファイルの送信を制御する。この制御により、取引ファイルは、通信ユニット35からネットワーク15を介して同一チェックアウトレーンのマスタ機12-1へと送信される。
図11は、決済処理を実行可能なマスタ機12-1が取引ファイルを受信したときのシーケンス図である。図12乃至図14は、決済処理を実行不可能なマスタ機12-1が取引ファイルを受信したときのシーケンス図である。図15は、マスタ機12-1が取引ファイルを受信できなかった場合のシーケンス図である。
図11に示すように、決済処理を実行可能なマスタ機12-1が取引ファイルを受信した場合には、マスタ機12-1は、登録機11に対して決済可能通知コマンドを送信する。決済可能通知コマンドを受信した登録機11は、マスタ機12-1に対して実行指令コマンドを送信する。実行指令コマンドを受信したマスタ機12-1は、登録機11に対して実行応答コマンドを送信する。
図12乃至図14に示すように、決済処理を実行不可能なマスタ機12-1が取引ファイルを受信した場合には、マスタ機12-1は、記憶部631に設定された転送先IDで識別されるサテライト機12-2に送信ファイルを送信する。ここで、サテライト機12-2が決済処理を実行可能である場合、図12に示すように、サテライト機12-2は、登録機11に対して決済可能通知コマンドを送信する。決済可能通知コマンドを受信した登録機11は、サテライト機12-2に対して実行指令コマンドを送信する。実行指令コマンドを受信したサテライト機12-2は、登録機11に対して実行応答コマンドを送信する。
サテライト機12-2が決済処理を実行不可能である場合には、図13に示すように、サテライト機12-2は、登録機11に対してビジィ通知コマンドを送信する。
マスタ機12-1からサテライト機12-2への取引ファイルの送信に失敗した場合には、図14に示すように、マスタ機12-1は、登録機11に対してビジィ通知コマンドを送信する。
登録機11からマスタ機12-1への取引ファイルの送信に失敗した場合には、図15に示すように、マスタ機12-1又はサテライト機12-2から登録機11への通知コマンドはない。勿論、マスタ機12-1からサテライト機12-2に送信ファイルが送信されることもない。
図6の説明に戻る。
取引ファイルの送信を制御したプロセッサ31は、ACT10としてその取引ファイルの送信を成功したか否かを確認する。取引ファイルの送信に成功した場合、プロセッサ31は、ACT10においてYESと判定し、ACT11へと進む。プロセッサ31は、ACT11として決済可能通知コマンドを受信したか否かを確認する。マスタ機12-1又はサテライト機12-2から決済可能通知コマンドでなくビジィ通知コマンドを受信した場合には、プロセッサ31は、ACT11においてNOと判定し、ACT9へと戻る。プロセッサ31は、送信ファイルをマスタ機12-1へと再度送信する。この再送信により、例えばマスタ機12-1が決済処理を実行可能となった場合には、マスタ機12-1から登録機11に決済可能通知コマンドが送信される。例えばサテライト機12-2が決済処理を実行可能となった場合には、サテライト機12-2から登録機11に決済可能通知コマンドが送信される。
マスタ機12-1又はサテライト機12-2から決済可能通知コマンドを受信した場合には、プロセッサ31は、ACT11においてYESと判定し、ACT12へと進む。プロセッサ31は、ACT12としてタッチパネル38に会計先通知画面SCc(図18を参照)を表示させる。
図18は、会計先通知画面SCcの一例である。会計先通知画面SCcには、メッセージMSaとともに、閉じるボタンBTfのアイコンが配置される。閉じるボタンBTfは、メッセージMSaの内容を確認した店員21がタッチ操作する操作子である。
メッセージMSaは、取引ファイルが送信された会計機12を店員21に通知する内容である。決済可能通知コマンドには、そのコマンド送信元の会計機12を識別する会計機IDが含まれる。すなわち、マスタ機12-1から送信された決済可能通知コマンドにはマスタ機12-1の会計機IDが含まれる。サテライト機12-2から送信された決済可能通知コマンドにはサテライト機12-2の会計機IDが含まれる。マスタ機12-1の会計機IDが含まれた決済可能通知コマンドを受信した場合、メッセージMSaは、取引ファイルの送信先がマスタ機12-1であることを通知する内容となる。サテライト機12-2の会計機IDが含まれた決済可能通知コマンドを受信した場合、メッセージMSaは、取引ファイルの送信先がサテライト機12-2であることを通知する内容となる。
メッセージMSaを確認した店員21は、そのメッセージMSaに従い客22をマスタ機12-1又はサテライト機12-2へと案内する。そして店員21は、閉じるボタンBTfをタッチ操作する。
会計先通知画面SCcの表示を制御したプロセッサ31は、ACT13として閉じるボタンBTfが入力されるのを待ち受ける。閉じるボタンBTfが入力されると、プロセッサ31は、ACT13においてYESと判定し、ACT14へと進む。プロセッサ31は、ACT14として決済可能通知コマンド送信元の会計機12に対し、実行指令コマンドを送信する。以上で、プロセッサ31は、送信ファイルの送信に成功した場合の第1の情報処理を終了する。
一方、送信ファイルの送信に失敗した場合には、プロセッサ31は、ACT10においてNOと判定し、図7のACT21へと進む。プロセッサ31は、ACT21としてタッチパネル38に送信エラー画面SCd(図19を参照)を表示させる。
図19は、送信エラー画面SCdの一例である。送信エラー画面SCdには、メッセージMSbとともに閉じるボタンBTgのアイコンが配置される。閉じるボタンBTgは、メッセージMSbを確認した店員21がタッチ操作する操作子である。
メッセージMSbは、取引ファイルの送信がエラーとなったこと、エラーレシートRSが印字されること、客を他のレジへ案内することを店員21に通知する内容である。エラーレシートRSについては後述する。他のレジは、同一チェックアウトレーンのサテライト機12-2が空いている場合には、そのサテライト機12-2が好ましい。また、他のレジは、サービスカウンタ等に設置された代行装置14であってもよい。他のレジは、例えば隣のチェックアウトレーンのサテライト機12-2が空いている場合には、そのサテライト機12-2でもよい。メッセージMSbを確認した店員21は、閉じるボタンBTbをタッチ操作する。
送信エラー画面SCdの表示を制御したプロセッサ31は、ACT22として閉じるボタンBTbが入力されるのを待ち受ける。閉じるボタンBTbが入力されると、プロセッサ31は、ACT22においてNOと判定し、ACT23へと進む。
プロセッサ31は、ACT23としてエラーレシートRSの印字データを編集する。エラーレシートRSは、図22に示すように、取引日時(YYYYMMDD hh:mm)、登録機ID(レジNo.9999)、取引番号(取引No.9999)及び店員21の名前(担当:〇〇)と、他のレジで会計をすることを知らせるメッセージMScと、バーコードBCとを含む。バーコードBCは、取引ファイルの取引特定情報である取引日時、登録機ID及び取引番号をバーコードで表したものである。
なお、メッセージMScの内容は、図22に示すものに限定されない。前述したように、他のレジは、サテライト機12-2又は代行装置14が想定される。そこで、送信エラー画面SCdにおいて、閉じるボタンBTbの代わりに、他のレジをサテライト機12-2とするか代行装置14とするかを指定するボタンを表示する。そして、店員21がサテライト機12-2を選択した場合には、エラーレシートRSに、サテライト機12-2で会計することを指示するメッセージを表示する。店員21が代行装置14を選択した場合には、エラーレシートRSに、代行装置14で会計することを指示するメッセージを表示する。このような構成を採用することにより、客22は、取引ファイルが登録機11から会計機12へと送信されず、通常とは異なる場合でも、惑うことなく指示された場所で決済を行うことができる。この場合において、サテライト機12-2又は代行装置14が設置されている場所を示す地図もエラーレシートRSに印字すると、より効果的である。
プロセッサ31は、ACT24としてプリンタ40を起動し、レシート用紙にエラーレシートRSの印字データを印字させる。またプロセッサ31は、ACT25として送信に失敗した取引ファイルを、ネットワーク15を介してサーバ13の保留ファイル17に保存する。以上で、プロセッサ31は、送信ファイルの送信に失敗した場合の第1の情報処理を終了する。
このように、登録機11のプロセッサ31は、図6のACT8の処理により、作成手段311としての機能を実現する。同プロセッサ31は、図6のACT9の処理により、送信手段312としての機能を実現する。同プロセッサ31は、図7のACT23及びACT24の処理により、記録手段313としての機能を実現する。同プロセッサ31は、図7のACT25の処理により、保存手段314としての機能を実現する。同プロセッサ31は、図7のACT21の処理により、通知手段315としての機能を実現する。同プロセッサ31は、図7のACT22乃至ACT25の処理により、制御手段316としての機能を実現する。
そして、これらの機能により、登録機11は、決済情報が記述された取引ファイルを同一チェックアウトレーンに配置されたマスタ機12-1へと送信する。その際、例えばマスタ機12-1の故障により取引ファイルの送信に失敗すると、登録機11は、送信エラー画面SCdをタッチパネル38に表示させて、取引ファイルの送信に失敗したことをオペレータである店員21に通知する。ここで、店員が、閉じるボタンBTgにタッチして確認操作を行うと、登録機11は、プリンタ40によりエラーレシートRSを印字し発行する。また登録機11は、送信に失敗した取引ファイルを、サーバ13の保留ファイル17に保存する。
次に、マスタ機12-1の主要な動作について、図8、図9、図20及び図21を用いて説明する。なお、以下では、図4に示す会計機12の各構成要素について、マスタ機12-1のものにはその符号に“-1”を付し、サテライト機12-2のものにはその符号に“-2”を付して、識別を可能とする。
図8は、マスタ機12-1のプロセッサ61-1が決済プログラムに従って実行する第2の情報処理の手順を示す流れ図である。図9は、決済処理の具体的な手順を示す流れ図である。図20及び図21は、マスタ機12-1の表示デバイスであるタッチパネル68-1に表示される各種画面SCe,SCfの一例である。
プロセッサ61-1は、ACT31として取引ファイルの受信を待ち受けている。同一チェックアウトレーンに配置された登録機11から送信された取引ファイルを通信ユニット65-1で受信すると、プロセッサ61-1は、ACT31においてYESと判定し、ACT32へと進む。プロセッサ61-1は、ACT32としてビジィフラグBFを調べる。
ビジィフラグBFが“1”、すなわち前の客の決済を処理中の場合、プロセッサ61-1は、ACT32においてYESと判定し、ACT33へと進む。プロセッサ61-1は、ACT33として記憶部631-1に設定された転送先IDで識別される会計機を宛先として取引ファイルの送信を制御する。つまりは、デフォルトとしてサテライト機12-2の会計機IDが記憶部631-1に設定されていた場合には、プロセッサ61-1は、サテライト機12-2を宛先として取引ファイルの送信を制御する。この制御により、取引ファイルは、通信ユニット65-1からネットワーク15を介して同一チェックアウトレーンのサテライト機12-2へと送信される。
プロセッサ61-1は、ACT34として取引ファイルの送信を成功したか否かを確認する。取引ファイルの送信に成功した場合、プロセッサ61-1は、ACT34においてYESと判定し、第2の情報処理を終了する。
取引ファイルの送信に失敗した場合には、プロセッサ61-1は、ACT34においてNOと判定し、ACT35へと進む。プロセッサ61-1は、ACT35として登録機11に対し、ビジィ通知コマンドを送信するように制御する。この制御により、図14のシーケンス図で説明したように、マスタ機12-1から登録機11に対してビジィ通知コマンドが送信される。以上で、プロセッサ61-1は、第2の情報処理を終了する。
一方、ビジィフラグBFが“0”、すなわち決済処理を実行していないアイドル中において取引ファイルを受信した場合、プロセッサ61-1は、ACT32においてNOと判定し、ACT36へと進む。プロセッサ61-1は、ACT36として決済処理を実行する。
すなわちプロセッサ61-1は、図9のACT41としてビジィフラグBFを“1”に変更する。また、プロセッサ61-1は、ACT42としてタッチパネル68-1の画面を待機中画面とする。待機中画面は、例えば「しばらくお待ちください」というようなメッセージを表示して、客22に操作の待機を指示する画面である。さらにプロセッサ61-1は、ACT43としてパトランプ71を青色に点灯させる。
ACT41乃至ACT43の処理を終えると、プロセッサ61-1は、ACT44として登録機11に対し、決済可能通知コマンドを送信するように制御する。この制御により、図11のシーケンス図で説明したように、マスタ機12-1から登録機11に対して決済可能通知コマンドが送信される。決済可能通知コマンドには、マスタ機12-1の会計機IDが含まれる。その結果、前述したように、登録機11においては、マスタ機12-1に客を案内するためのメッセージMSaを含む会計先通知画面SCcが表示される。
決済可能通知コマンドを送信したプロセッサ61-1は、ACT45として実行指令コマンドを待ち受ける。登録機11から実行指令コマンドを受信すると、プロセッサ61-1は、ACT47として実行応答コマンドを登録機11に送信するように制御する。またプロセッサ61-1は、ACT47としてタッチパネル68-1の画面を支払方法選択画面SCe(図20を参照)に更新する。
図20は、支払方法選択画面SCeの一例である。支払方法選択画面SCeは、合計領域ARdを配置し、さらに現金ボタンBTh、クレジットボタンBTi、電子マネーボタンBTj及び店員呼出ボタンBTkの各アイコンを配置した画面である。合計領域ARdは、登録機11から取得した取引ファイルに含まれている合計点数及び合計金額を表示するための領域である。現金ボタンBThは、支払方法として現金を選択する客22がタッチ操作する操作子である。クレジットボタンBTiは、支払方法としてクレジットカードを選択する客22がタッチ操作する操作子である。電子マネーボタンBTjは、支払方法として電子マネーを選択する客22がタッチ操作する操作子である。店員呼出ボタンBTkは、客22が店員を呼び出すためにタッチ操作する操作子である。
現金ボタンBTh、クレジットボタンBTi、電子マネーボタンBTjは、支払方法を選択するための選択手段として機能する。なお、支払方法は、現金、クレジットカード及び電子マネーの3種類に限定されない。いずれかの2種類であってもよいし、別の支払方法を選択可能としてもよい。なお、支払方法は1種類でもよい。その場合、現金ボタンBTh、クレジットボタンBTi及び電子マネーボタンBTjに代えて、決済開始を指示するための操作子、例えば決済開始ボタンのアイコンを支払方法選択画面SCeに表示させればよい。
店員21から会計先としてマスタ機12-1が指定された客22は、マスタ機12-1の設置場所に移動する。そして、マスタ機12-1のタッチパネル68-1に支払方法選択画面SCeが表示されたならば、希望する支払方法に対応したボタンをタッチ操作する。すなわち、現金支払いを希望する客は、現金ボタンBThをタッチ操作し、クレジットカード支払いを希望する客は、クレジットボタンBTiをタッチ操作し、電子マネー支払いを希望する客は電子マネーボタンBTjをタッチ操作する。
支払方法選択画面SCeの表示を制御したプロセッサ61-1は、ACT48としていずれかの支払方法が選択されるのを待ち受ける。そして、支払方法が選択されたならば、プロセッサ61-1は、ACT48においてYESと判定し、ACT49へと進む。プロセッサ61-1は、ACT49としてタッチパネル68-1の画面を決済画面SCf(図21を参照)に更新する。また、プロセッサ61-1は、ACT50としてパトランプ71を青色で点滅させる。
図20は、支払方法として現金が選択された場合の決済画面SCfである。決済画面SCfは、合計金額、投入金額、及び釣銭額の表示領域AReを配置し、さらに精算ボタンBTl、戻るボタンBTm及び店員呼出ボタンBTnの各アイコンを配置した画面である。なお、図示しないが、支払方法としてクレジットカード又は電子マネーが選択された場合の決済画面においても、精算ボタンBTl、戻るボタンBTm及び店員呼出ボタンBTnの各アイコンは配置される。
現金ボタンBThをタッチ操作して現金で支払うことを宣言した客22は、自動釣銭機に合計金額以上の現金を投入した後、精算ボタンBTlをタッチ操作する。現金以外の支払方法に変更する客22は、戻るボタンBTmをタッチ操作する。店員を呼び出す場合には、客22は、店員呼出ボタンBTnをタッチ操作する。戻るボタンBTmをタッチ操作すると、タッチパネル68-1の画面は、支払方法選択画面SCeに戻る。
ACT49及びACT50の処理を終えたプロセッサ61-1は、ACT51として精算ボタンBTlが入力されるのを待ち受ける。そして、精算ボタンBTlが入力されたならば、プロセッサ61-1は、ACT51においてYESと判定し、ACT52へと進む。プロセッサ61-1は、ACT52として取引の決済を実行する。例えば支払方法として現金が選択された場合、プロセッサ61-1は、自動釣銭機に投入された金額から合計金額を差し引き、釣銭を算出して自動釣銭機から払い出す処理を実行する。例えば支払方法としてクレジットカードが選択された場合、プロセッサ61-1は、リーダ・ライタ70-1で読み取ったクレジットカードの認証を行い、サーバ13で承認されたことを条件に合計金額をクレジット決済金額として確定する。例えば支払方法として電子マネーが選択された場合、プロセッサ61-1は、リーダ・ライタ70-1で読み取った電子マネー媒体の残高から合計金額を引き去る。
こうして、支払方法別に取引の決済が終了すると、プロセッサ61-1は、ACT53としてプリンタ69-1を制御し、取引レシートを発行する。取引レシートには、決済情報18、つまりは取引番号、取引日時、登録機ID、商品販売データ、合計点数、合計金額等が印刷される。
取引レシートの発行を制御したプロセッサ61-1は、ACT54としてt秒が経過するのを待ち受ける。t秒は、取引レシートを受け取った客22が会計機12から離れるのに要すると推定される時間である。t秒は、システムの管理者によって設定される任意の時間であり、好ましくは10秒前後である。
t秒が経過すると、プロセッサ61-1は、ACT54においてYESと判定し、ACT55へと進む。プロセッサ61-1は、ACT55としてビジィフラグBFを“0”に戻す。以上で、プロセッサ61-1は、第2の情報処理を終了する。
このように、マスタ機12-1のプロセッサ61-1は、ACT31、ACT32及びACT36の処理により、第1決済手段611としての機能を実現する。同プロセッサ61-1は、ACT31、ACT32及びACT33の処理により、転送手段612としての機能を実現する。
そして、これらの機能によりマスタ機12-1は、決済処理を実行可能な状態で、ネットワーク15を介して同一チェックアウトレーンの登録機11から取引ファイルを受信すると、その取引ファイルに記述された決済情報18を基に決済処理を実行する。また、決済不可能な状態で、同一チェックアウトレーンの登録機11から取引ファイルを受信した場合には、マスタ機12-1は、その取引ファイルを、ネットワークで接続される同一チェックアウトレーンの他の会計機、つまりはサテライト機12-2に送信する。
次に、マスタ機12-1から取引ファイルが送信されてくるサテライト機12-2の主要な動作について、図10を用いて説明する。図10は、サテライト機12-2のプロセッサ61-2が決済プログラムに従って実行する第3の情報処理の手順を示す流れ図である。
プロセッサ61-2は、ACT61として取引ファイルの受信を待ち受けている。同一チェックアウトレーンに配置されたマスタ機12-1から送信された取引ファイルを通信ユニット65-2で受信すると、プロセッサ61-2は、ACT61においてYESと判定し、ACT62へと進む。プロセッサ61-2は、ACT62としてビジィフラグBFを調べる。
ビジィフラグBFが“1”、すなわち前の客の決済を処理中の場合、プロセッサ61-2は、ACT62においてYESと判定し、ACT63へと進む。プロセッサ61-2は、ACT63として登録機11に対し、ビジィ通知コマンドを送信するように制御する。この制御により、図13のシーケンス図で説明したように、サテライト機12-2から登録機11に対してビジィ通知コマンドが送信される。以上で、プロセッサ61-2は、第3の情報処理を終了する。
一方、ビジィフラグBFが“0”、すなわち決済処理を実行していないアイドル中において取引ファイルを受信した場合、プロセッサ61-2は、ACT62においてNOと判定し、ACT64へと進む。プロセッサ61-2は、ACT64として決済処理を実行する。
この決済処理は、図9を用いて説明したマスタ機12-1の決済処理と同様の手順で実行される。すなわちプロセッサ61-2は、ACT41としてビジィフラグBFを“1”に変更する。また、プロセッサ61-2は、ACT42としてタッチパネル68-2の画面を待機中画面とする。さらにプロセッサ61-2は、ACT43としてパトランプ71を青色に点灯させる。
ACT41乃至ACT43の処理を終えると、プロセッサ61-2は、ACT44として登録機11に対し、決済可能通知コマンドを送信するように制御する。この制御により、図12のシーケンス図で説明したように、サテライト機12-2から登録機11に対して決済可能通知コマンドが送信される。決済可能通知コマンドには、サテライト機12-2の会計機IDが含まれる。その結果、前述したように、登録機11においては、サテライト機12-2に客を案内するためのメッセージMSaを含む会計先通知画面SCcが表示される。
決済可能通知コマンドを送信したプロセッサ61-2は、ACT45として実行指令コマンドを待ち受ける。登録機11から実行指令コマンドを受信すると、プロセッサ61-2は、ACT47として実行応答コマンドを登録機11に送信するように制御する。またプロセッサ61-2は、ACT47としてタッチパネル68-2の画面を支払方法選択画面SCeに更新する。
支払方法選択画面SCeの表示を制御したプロセッサ61-2は、ACT48としていずれかの支払方法が選択されるのを待ち受ける。そして、支払方法が選択されたならば、プロセッサ61-2は、ACT49としてタッチパネル68-2の画面を決済画面SCfに更新する。また、プロセッサ61-2は、ACT50としてパトランプ71を青色で点滅させる。
ACT49及びACT50の処理を終えたプロセッサ61-2は、ACT51として精算ボタンBTlが入力されるのを待ち受ける。そして、精算ボタンBTlが入力されたならば、プロセッサ61-2は、ACT52として取引の決済を実行する。取引の決済が終了すると、プロセッサ61-2は、ACT53としてプリンタ69-2を制御し、取引レシートを発行する。
その後、プロセッサ61-2は、ACT54としてt秒が経過するのを待ち受ける。t秒が経過すると、プロセッサ61-2は、ACT55としてビジィフラグBFを“0”に戻す。以上で、プロセッサ61-2は、第3の情報処理を終了する。
このようにサテライト機12-2のプロセッサ61-2は、ACT61、ACT62及びACT64の処理により、第2決済手段613としての機能を実現する。
かくして、取引処理システム10は、登録機11からの取引ファイルをマスタ機12-1が正常に受信できる環境下においては、マスタ機12-1及びサテライト機12-2の2台の会計機12を効率よく稼働させて、短時間で多くの取引を決済することができる。
一方、取引ファイルをマスタ機12-1が正常に受信できない環境下においては、登録機11において送信エラー画面SCdが表示される。そして、この送信エラーに関して店員21による確認操作が行われると、エラーレシートRSが発行される。また、送信エラーとなった取引ファイルがサーバ13の保留ファイル17に保存される。
送信エラー画面SCdを確認した店員21は、送信エラーとなった取引ファイルの対象である客22にエラーレシートRSを渡す。そして店員21は、他のレジでの会計を客22に指示する。例えば店員21は、同じチェックアウトレーンのサテライト機12-2が空いている場合には、そのサテライト機12-2でのエラーレシートRSを使用した決済を客に指示する。
この指示を受けた客22は、サテライト機12-2の設置場所に移動する。そして客は、スキャナ67を操作して、エラーレシートRSのバーコードBCをスキャニングする。
図23は、サテライト機12-2のプロセッサ61-2が決済プログラムに従って実行する第4の情報処理の手順を示す流れ図である。プロセッサ61-2は、ACT71としてバーコードがスキャニングされるのを待ち受ける。スキャナ67によりバーコードがスキャニングされると、プロセッサ61-2は、ACT71においてYESと判定し、ACT72へと進む。プロセッサ61-2は、ACT72としてビジィフラグBFを調べる。
ビジィフラグBFが“1”、すなわち決済実行中の場合には、プロセッサ61-2は、ACT72においてYESと判定する。プロセッサ61-2は、バーコードのスキャニングをエラーとする。このように、決済実行中のサテライト機12-2では、第4の情報処理を実行することができない。
ビジィフラグBFが“0”、すなわち決済処理を実行していないアイドル中の場合には、プロセッサ61-2は、ACT72においてNOと判定し、ACT73へと進む。プロセッサ61-2は、ACT73としてそのバーコードが、エラーレシートRSに印字される取引特定情報のバーコードBCであるか否かを確認する。取引特定情報のバーコードBC以外のバーコードがスキャニングされた場合、プロセッサ61-2は、そのバーコードのデータに基づく他の処理を実行する。なお、他の処理については、特に限定されるものではない。
取引特定情報のバーコードBCがスキャニングされた場合には、プロセッサ61-2は、ACT73においてYESと判定し、ACT74へと進む。プロセッサ61-2は、ACT74としてネットワーク15を介して接続されるサーバ13にアクセスし、保留ファイル17を検索する。そしてプロセッサ61-2は、ACT75として当該取引特定情報で特定される決済情報18が記述された取引ファイルの有無を判定する。ここで、該当する取引ファイルが保留ファイル17に保存されていない場合、プロセッサ61-2は、ACT75においてNOと判定する。プロセッサ61-2は、バーコードのスキャニングをエラーとする。
これに対し、該当する取引ファイルが保留ファイル17に保存されていた場合には、プロセッサ61-2は、ACT75においてYESと判定し、ACT76へと進む。プロセッサ61-2は、ACT76として保留ファイル17から当該取引ファイルを取得する。そしてプロセッサ61-2は、ACT77としてその取引ファイルに記述された決済情報を基に、前述した決済処理を実行する。以上で、プロセッサ61-2は、第4の情報処理を終了する。
このように、サテライト機12-2のプロセッサ61-2は、スキャナ67-2と協働してACT71の処理を実行することにより、読取手段614としての機能を実現する。同プロセッサ61-2は、ACT74乃至ACT76の処理により、取得手段615としての機能を実現する。同プロセッサ61-2は、ACT77の処理により、第3決済手段616としての機能を実現する。
かくして、マスタ機12-1に取引ファイルを送信できない場合でも、客22は、サテライト機12-2のスキャナ67を操作して、エラーレシートRSのバーコードBCをスキャニングすることにより、取引を決済することができる。
一方、送信エラー画面SCdを確認した際に、同じチェックアウトレーンのサテライト機12-2が空いていない場合には、店員は、サービスカウンタに設置されている代行装置14でのエラーレシートRSを使用した決済を客に指示する。
この指示を受けた客22は、代行装置14の設置場所に移動する。そして客は、スキャナ88を操作して、エラーレシートRSのバーコードBCをスキャニングする。
図24は、代行装置14のプロセッサ81が代行プログラムに従って実行する第6の情報処理の手順を示す流れ図である。プロセッサ81は、ACT81としてバーコードがスキャニングされるのを待ち受ける。スキャナ88によりバーコードがスキャニングされると、プロセッサ81は、ACT81においてYESと判定し、ACT82へと進む。プロセッサ81は、ACT82としてそのバーコードが、エラーレシートRSに印字される取引特定情報のバーコードBCであるか否かを確認する。取引特定情報のバーコードBC以外のバーコードがスキャニングされた場合、プロセッサ81は、そのバーコードのデータに基づく他の処理を実行する。なお、他の処理については、特に限定されるものではない。
取引特定情報のバーコードBCがスキャニングされた場合には、プロセッサ81は、ACT82においてYESと判定し、ACT83へと進む。プロセッサ81は、ACT83としてネットワーク15を介して接続されるサーバ13にアクセスし、保留ファイル17を検索する。そしてプロセッサ81は、ACT84として当該取引特定情報で特定される決済情報18が記述された取引ファイルの有無を判定する。ここで、該当する取引ファイルが保留ファイル17に保存されていない場合、プロセッサ81は、ACT84においてNOと判定する。プロセッサ81は、バーコードのスキャニングをエラーとする。
これに対し、該当する取引ファイルが保留ファイル17に保存されていた場合には、プロセッサ81は、ACT84においてYESと判定し、ACT85へと進む。プロセッサ81は、ACT85として保留ファイル17から当該取引ファイルを取得する。そしてプロセッサ81は、ACT86としてその取引ファイルに記述された決済情報を基に、決済処理を実行する。すなわちプロセッサ81は、図9に示すACT47~ACT49、及びACT51~ACT53の処理を順に実行する。以上で、プロセッサ81は、第6の情報処理を終了する。
このように、代行装置14のプロセッサ81は、スキャナ88と協働してACT81の処理を実行することにより、読取手段811としての機能を実現する。同プロセッサ81は、ACT83乃至ACT85の処理により、取得手段812としての機能を実現する。同プロセッサ81は、ACT86の処理により、決済手段813としての機能を実現する。
かくして、マスタ機12-1に取引ファイルを送信できない場合でも、客22は、代行装置14のスキャナ88を操作して、エラーレシートRSのバーコードBCをスキャニングすることにより、取引を決済することができる。
ところで、登録機11からマスタ機12-1に取引ファイルを送信できない状態が継続すると、客22にエラーレシートRSを渡してサテライト機12-2又は代行装置14での決済を委ねることになるため、解決案が望まれる。そこで、その解決案として、取引処理システム10は、取引ファイルの送信先を、マスタ機12-1からサテライト機12-2に手動で切り替えることを可能にする。
具体的には、会計機12は、アイドル状態のときにスキャナ67で店員IDのバーコードをスキャニングすると、店員モードなる。この店員モードで実行可能な業務の中に、マスタ切替業務を設定する。
図25は、店員モードが設定されたときのサテライト機12-2のプロセッサ61-2が決済プログラムに従って実行する第5の情報処理の手順を示す流れ図である。
プロセッサ61-2は、店員モードに入ると、ACT91として店員用の業務メニュー画面をタッチパネル68-2に表示させる。プロセッサ61-2は、ACT92としていずれかの業務メニューが選択されるのを待ち受ける。業務メニューが選択されると、プロセッサ61-2は、ACT92においてYESと判定し、ACT93へと進む。プロセッサ61-2は、ACT93として選択された業務メニューがマスタ切替業務のメニューであるか否かを確認する。マスタ切替業務のメニューでない場合、プロセッサ61-2は、ACT93においてNOと判定し、その選択された業務に応じた他の処理を実行する。他の処理については、特に限定されるものではない。
マスタ切替業務のメニューが選択された場合には、プロセッサ61-2は、ACT93においてYESと判定し、ACT94へと進む。プロセッサ61-2は、ACT94としてモードフラグMFを調べる。ここで、モードフラグMFが“1”である場合、サテライト機12-2は既にサテライトモードからマスタモードに切り替えられている。したがって、プロセッサ61-2は、ACT94においてNOと判定し、第5の情報処理を終了する。
一方、モードフラグMFが“0”である場合には、プロセッサ61-2は、ACT94においてYESと判定し、ACT95へと進む。プロセッサ61-2は、ACT95として同一チェックアウトレーンに配置された登録機11に対し、マスタ通知コマンドの送信を制御する。この制御により、マスタ通知コマンドが通信ユニット65-2からネットワーク15を介して登録機11へと送信される。マスタ通知コマンドには、当該サテライト機12-2の会計機IDが含まれる。
マスタ通知コマンドを受信した登録機11のプロセッサ31は、図25のACT101として、記憶部331で記憶している送信先IDを、マスタ機12-1の会計機IDから、マスタ通知コマンドに含まれる会計機ID、つまりはサテライト機12-2の会計機IDに変更する。プロセッサ31は、ACT102として許諾応答コマンドをサテライト機12-2に送信するように制御する。この制御により、ネットワーク15を介して登録機11からサテライト機12-2に許諾応答コマンドが送信される。
マスタ通知コマンドを送信したプロセッサ61-2は、ACT96として許諾応答コマンドを待ち受ける。許諾応答コマンドを受信したならば、プロセッサ61-2は、ACT96においてYESと判定し、ACT97へと進む。プロセッサ61-2は、ACT97としてモードフラグMFを“1”に変更する。以上で、プロセッサ61-2は、第5の情報処理を終了する。
このように、プロセッサ61-2は、ACT95の処理により、指示手段617としての機能を実現する。またプロセッサ61-2は、ACT97の処理により、更新手段618としての機能を実現する。
そして、登録機11において、送信先IDがマスタ機12-1の会計機IDからサテライト機12-2の会計機IDな変更されると、その後、取引ファイルは、登録機11からサテライト機12-2へと送信される。このとき、サテライト機12-2のプロセッサ61-2は、図10の流れ図で説明した第3の情報処理を実行する。したがって、プロセッサ61-2は、図10のACT64の処理により、第4決済手段619としての機能を実現する。
かくして、マスタ機12-1に故障等が発生し、登録機11から取引ファイルを受信できなくなった場合でも、簡単な操作で迅速に、取引ファイルの送信先をマスタ機12-1からサテライト機12-2に変更することができる。
ところで、マスタ機12-1又はサテライト機12-2が備えるパトランプ71は、登録機11又はマスタ機12-1から取引ファイルを受信するまでは、青色で点灯している。また、取引ファイルを受信した段階でも、まだ点灯状態を維持している。そして、客22が支払方法選択画面SCeをタッチ操作すると、青色の点灯が点滅に代わる。
このように、パトランプ71は、取引ファイルを受信した段階では点灯状態を維持しており、客22が操作を開始した段階で初めて点滅状態に切り替わるので、登録機11のオペレータである店員21は、パトランプ71が点灯状態から点滅状態に変わったことで、客が会計機12の操作を開始したことを知り得る。
[取引処理システムの変形例]
以上、取引処理システム10の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
1つのチェックアウトレーンに配置される会計機12の台数は2台に限定されない。3台以上の会計機12を1つのチェックアウトレーンに配置してもよい。この場合、1台をマスタ機12-1と設定し、残りをサテライト機12-2と設定する。そして、各サテライト機12-2については取引ファイルの転送順位を設定する。すなわち、マスタ機12-1は、転送順位が1位のサテライト機12-2の会計機IDを記憶部631に記憶し、転送順位が1位のサテライト機12-2は、転送順位が2位のサテライト機12-2の会計機IDを記憶部631に記憶する。そして、転送順位が最下位のサテライト機12-2は、Null値を記憶部631で記憶する。このような構成の取引処理システムであっても、前記実施形態の機能を適用することができる。
記録手段313により取引特定情報が記録される媒体は、レシート用紙に限定されない。例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリ、またはSDカード(登録商標)等の可搬型の記録媒体に取引特定情報を記録し、客に渡してもよい。また、取引識別情報は、バーコードの形態で表されなくてもよい。例えば、二次元コードで取引識別情報を表してもよい。また、他のレジ、例えば代行装置14がOCRの機能を有しているのであれば、テキストの形式で取引識別情報を媒体に記録してもよい。
代行装置14の設置場所はサービスカウンタに限定されない。また、対面レジに設置されている通常のPOS端末を、代行装置とすることも可能である。
会計機12は、プロセッサ61によって実現される機能のうち、読取手段614及び取得手段615としての機能を省略してもよい。すなわち、他のレジの選択肢としてサテライト機12-2を除くことも可能である。
ビジィフラグBFが“1”となるビジィ状態は、決済処理を実行中の場合に限らない。例えば、プリンタ69のレシート用紙が無くなり、用紙切れエラーが発生した場合にもビジィフラグBF“1”としてビジィ状態であるとしてもよい。
前記実施形態では、会計機12は、決済が可能な状態で取引ファイルを受信すると、支払方法選択画面SCeを表示した。他の実施形態としては、決済が可能な状態で取引ファイルを受信すると、客22に操作を促すガイダンス画面を表示する。そして、客22がガイダンス画面にタッチすると、支払方法選択画面SCeを表示するようにしてもよい。この場合、パトランプ71は、ガイダンス画面がタッチされたことに応じて、点灯状態から点滅状態に変更すればよい。
またパトランプ71は、点灯状態から点滅状態に変更するのではなく、点滅状態から点灯状態に変更するものであってもよい。あるいは点灯色を変更することで、客の操作開始をオペレータに通知してもよい。
サテライト機のプロセッサが実行する第5の情報処理は、決済プログラムではなく別のプログラムによってその手順が制御されてもよい。
保留ファイル17は、サーバ13ではなく登録機11が備えていてもよい。この場合、各チェックアウトレーンの登録機11がそれぞれ保留ファイル17を備え、自レーンの取引ファイルを保存する。あるいは、いずれか1台の登録機11が保留ファイル17を備え、各チェックアウトレーンの取引ファイルを一括して保存する。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…取引処理システム、11…登録機、12…会計機、12-1…マスタ機、12-2…サテライト機、13…サーバ、14…代行装置、15…ネットワーク、16…商品マスタファイル、17…保留ファイル、18…決済情報、311…作成手段、312…送信手段、313…記録手段、314…保存手段、315…通知手段、316…制御手段、611…第1決済手段、612…転送手段、613…第2決済手段、614…読取手段、615…取得手段、616…第3決済手段、617…指示手段、618…更新手段、619…第4決済手段、811…読取手段、812…取得手段、813…決済手段。

Claims (6)

  1. 入力処理装置と複数台の決済装置とをネットワークで接続してなり、
    前記入力処理装置は、
    入力されたデータを基に、客との取引の決済に必要な決済情報を生成する生成手段と、
    前記複数台の決済装置のうち送信先に設定された1台の決済装置に前記決済情報を送信する送信手段と、
    を具備し、
    前記複数台の決済装置のうち、前記1台の決済装置は、
    決済処理を実行可能な状態で、前記ネットワークを介して前記入力処理装置から前記決済情報を受信すると、その決済情報を基に前記決済処理を実行する第1決済手段と、
    決済処理を実行不可能な状態で、前記ネットワークを介して前記決済情報を受信すると、その決済情報を、前記ネットワークで接続される他の決済装置に送信する転送手段と、
    を具備し、
    前記複数台の決済装置のうち、前記他の決済装置は、
    前記ネットワークを介して前記1台の決済装置から前記決済情報を受信すると、その決済情報を基に前記決済処理を実行する第2決済手段と、
    前記決済情報の送信先を当該他の決済装置に切り替えることを前記入力処理装置に指示する指示手段と、
    前記指示手段による指示の後、前記ネットワークを介して前記入力処理装置から前記決済情報を受信すると、その決済情報を基に前記決済処理を実行する切替後決済手段と、
    を具備する、取引処理システム。
  2. 前記他の決済装置は、
    店員のための業務メニューとして、前記指示を有効にするための業務メニューを有し、
    前記指示を有効にするための業務メニューが選択されると、前記指示手段による指示を前記入力処理装置に対して行う、請求項1記載の取引処理システム。
  3. 前記複数台の決済装置は、
    当該決済装置が前記送信先に設定される1台の決済装置であるか否かを識別するための識別情報を記憶する記憶手段、
    を具備し、
    前記他の決済装置は、
    前記識別情報が、前記送信先に設定される1台の決済装置であることを示す情報でない場合に、前記指示手段による指示を前記入力処理装置に対して行う、請求項1又は2記載の取引処理システム。
  4. 前記他の決済装置は、
    前記指示手段による指示に対して前記入力処理装置から許諾応答を受信すると、前記識別情報を、前記送信先に設定される1台の決済装置であることを示す情報に更新する更新手段、
    をさらに具備する、請求項3記載の取引処理システム。
  5. 入力されたデータを基に、客との取引の決済に必要な決済情報を生成し、複数台の決済装置のうち送信先に設定された1台の決済装置に前記決済情報を送信する入力処理装置とネットワークで接続してなり、
    当該決済装置が前記送信先に設定される1台の決済装置であるか否かを識別するための識別情報を記憶する記憶手段、
    を具備し、
    さらに、前記送信先に設定される1台の決済装置であることを示す識別情報を記憶している場合には、
    決済処理を実行可能な状態で、前記ネットワークを介して前記入力処理装置から前記決済情報を受信すると、その決済情報を基に前記決済処理を実行する第1決済手段と、
    決済処理を実行不可能な状態で、前記ネットワークを介して前記決済情報を受信すると、その決済情報を、前記ネットワークで接続される他の決済装置に送信する転送手段と、
    を具備し、
    前記送信先に設定される1台の決済装置でないことを示す識別情報を記憶している場合には、
    前記ネットワークを介して前記1台の決済装置から前記決済情報を受信すると、その決済情報を基に前記決済処理を実行する第2決済手段と、
    前記決済情報の送信先を当該他の決済装置に切り替えることを前記入力処理装置に指示する指示手段と、
    前記指示手段による指示の後、前記ネットワークを介して前記入力処理装置から前記決済情報を受信すると、その決済情報を基に前記決済処理を実行する切替後決済手段と、
    を具備する決済装置。
  6. 入力されたデータを基に、客との取引の決済に必要な決済情報を生成し、複数台の決済装置のうち送信先に設定された1台の決済装置に前記決済情報を送信する入力処理装置とネットワークで接続してなり、当該決済装置が前記送信先に設定される1台の決済装置であるか否かを識別するための識別情報を記憶する決済装置のコンピュータを、
    前記送信先に設定される1台の決済装置であることを示す識別情報を記憶している場合には、
    決済処理を実行可能な状態で、前記ネットワークを介して前記入力処理装置から前記決済情報を受信すると、その決済情報を基に前記決済処理を実行する第1決済手段、及び、
    決済処理を実行不可能な状態で、前記ネットワークを介して前記決済情報を受信すると、その決済情報を、前記ネットワークで接続される他の決済装置に送信する転送手段、として機能させ、
    前記送信先に設定される1台の決済装置でないことを示す識別情報を記憶している場合には、
    前記ネットワークを介して前記1台の決済装置から前記決済情報を受信すると、その決済情報を基に前記決済処理を実行する第2決済手段、
    前記決済情報の送信先を当該他の決済装置に切り替えることを前記入力処理装置に指示する指示手段、及び、
    前記指示手段による指示の後、前記ネットワークを介して前記入力処理装置から前記決済情報を受信すると、その決済情報を基に前記決済処理を実行する切替後決済手段、
    として機能させるためのプログラム。
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