JP2023023779A - 制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】駅のプラットホームに進入する車両を検出すると共に、プラットホームにおいて適切な制御を行うことが可能な制御システムを提供する。【解決手段】駅のプラットホームに進入する車両に設けられ、車両に関する車両情報を透かし音として含む音声を車両の外部に向けて出力する音声出力装置と、プラットホームに配置され、音声出力装置から出力される音声を収音する収音装置と、収音装置で収音された音声に含まれる車両情報に基づいて、車両の進入時における所定の制御を行う制御装置とを備える。【選択図】図2
Description
本開示は、制御システムに関する。
鉄道、路面電車等の駅のプラットホームでは、電車等の車両がプラットホームに進入する際、赤外線センサ等の入線センサを用いて車両の進入を検出している。車両の進入が検出された後、例えばプラットホームに車両が停止する場合、車両の編成に応じてドアの位置を特定する等の制御が行われる(例えば、特許文献1参照)。
上記入線センサの構成では、例えばプラットホームに進入する車両が当該プラットホームで停車するか当該プラットホームを通過するかを判定することが困難である。プラットホーム側で適切な制御を行うためには、他の車両に関する情報を取得するための他のセンサ、通信設備等を配置する必要がある。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであり、駅のプラットホームに進入する車両を検出すると共に、プラットホームにおいて適切な制御を行うことが可能な制御システムを提供することを目的とする。
本開示に係る制御システムは、駅のプラットホームに進入する車両に設けられ、前記車両に関する車両情報を透かし音として含む音声を前記車両の外部に向けて出力する音声出力装置と、前記プラットホームに配置され、前記音声出力装置から出力される前記音声を収音する収音装置と、前記プラットホームに配置され、前記収音装置で収音された前記音声に含まれる前記車両情報に基づいて、前記車両の進入時における所定の制御を行う制御装置とを備える。
本開示によれば、車両から駅に対して車両情報を安定して伝達することで、駅側での適切な制御を可能とする制御システムを提供することを目的とする。
以下、本開示に係る制御システムの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本実施形態に係る制御システム100の一例を示す図である。制御システム100は、鉄道、路面電車等の車両Tが駅等のプラットホームHに進入する場合、車両Tが停車場所であるプラットホームHに停車する場合等において、車両T及びプラットホームHの各種装置を制御する。
車両Tは、開閉可能なドアDを有する移動体である。本実施形態では、複数の車両Tが連結された状態(列車の状態)でプラットホームHに進入、停止する場合を例に挙げて説明するが、これに限定されず、車両Tが1両である場合についても同様の説明が可能である。また、本実施形態では、列車全体においてドアDが5つ(D1~D6)設けられた構成を例に挙げて説明するが、これに限定されず、車両Tにおいて、ドアDは単数又は複数設けられた構成、すなわち、ドアDが4つ以下又は6つ以上設けられた構成であってもよい。車両Tは、例えば予め設定された運行計画及び編成に応じて、プラットホームH等の所定の停止位置で停止する。車両Tは、各種動作を制御する車両側制御装置40を有する。
プラットホームHには、監視システム50が設けられる。監視システム50は、複数台の撮影装置51、52、53、54、55と、表示装置56とを有する。撮影装置51~55は、プラットホームHを撮影可能なカメラである。本実施形態では、例えば5台の撮影装置51~55を有する構成であるが、これに限定されず、4台以下又は6台以上の撮影装置を有する構成であってもよい。複数台の撮影装置51~55は、車両Tの不在時にはプラットホームHの様子を確認できるように、また、車両Tの停止時には全ての車両Tの側面、より具体的にはドアDの部分を確認できるように配置される。表示装置56は、撮影装置51~55で撮影された映像を表示する。
プラットホームHは、ホームドア60を有する。ホームドア60は、車両Tが停止した場合のドアDのそれぞれに対応する位置に配置される。本実施形態では、ドアD1~D6に対応するホームドア61~66が設けられた構成であるが、この構成に限定されず、ドアDの配置に応じて変更可能である。本実施形態では、なお、ホームドア60は、設けられなくてもよい。
図2は、本実施形態に係る制御システム100の一例を示す機能ブロック図である。図1及び図2に示すように、本実施形態に係る制御システム100は、音声出力装置10と、収音装置20と、制御装置30とを備える。
音声出力装置10は、透かし音を含む音声を出力する。音声出力装置10としては、例えばスピーカ等が用いられる。音声出力装置10は、駅のプラットホームHに進入する車両Tに設けられる。
音声出力装置10は、第1音声出力装置11と、第2音声出力装置12とを有する。第1音声出力装置11は、車両Tの外部に設けられる。複数の車両Tが連結される場合、第1音声出力装置11は、例えば進行方向の先頭の車両Tの前部に配置される。第1音声出力装置11は、車両Tの進行方向の前方及び側方等、車両Tの外部に向けて音声を出力する。
第1音声出力装置11は、車両Tに関する車両情報を透かし音として含む音声を出力する。本実施形態において、車両情報は、運行情報、停止情報、編成情報の少なくとも1つを含む。運行情報は、例えば車両TがプラットホームHを通過するかプラットホームHで停車するか、といった車両Tの運行に関する情報である。停止情報は、車両TがプラットホームHで停車する場合において、プラットホームHにおける車両Tの停止位置を示す情報である。編成情報は、車両Tの連結数、それぞれの車両Tの全長等、車両Tの編成に関する情報である。
第2音声出力装置12は、車両Tの内部に配置される。第2音声出力装置12は、例えば車両TのドアD1~D6ごとに別個に設けられる。各第2音声出力装置12は、対応するドアD1~D6を識別するための識別情報を透かし音として含む音声を出力する。第2音声出力装置12は、車両Tの内部からドアD1~D6へ向けて音声を出力する。第2音声出力装置12から出力される音声は、ドアDが閉止された状態(閉止状態)ではドアDに遮られるため車両の外部に放出されにくい。一方、第2音声出力装置12から出力される音声は、ドアDが開放された状態(開放状態)ではドアDの開放部分を介して車両の外部に放出される。
第1音声出力装置11及び第2音声出力装置12における音声出力の動作は、例えば車両側制御装置40により制御される。車両側制御装置40は、音声生成部41、出力制御部42及び記憶部43を有する。音声生成部41は、第1音声出力装置11及び第2音声出力装置12から出力される音声を生成する。出力制御部42は、音声生成部41で生成された音声を第1音声出力装置11及び第2音声出力装置12に出力させる。記憶部43は、例えばハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等のストレージを有している。なお、記憶部43として、リムーバブルディスク等の外部記憶媒体が用いられてもよい。記憶部43は、音声生成部41及び出力制御部42における処理に用いられるプログラム、データ等を記憶する。記憶部43は、車両Tに関する車両情報、ドアD1~D6を識別する識別情報等を記憶する。
収音装置20は、プラットホームHに配置される。収音装置20は、音声出力装置10から出力される音声を収音する。収音装置20は、例えばマイク等が挙げられる。収音装置20は、収音した音声と、当該音声を収音した時刻とを対応付けた音声データを生成する。収音装置20は、第1収音装置21及び第2収音装置22を有する。
第1収音装置21は、第1音声出力装置11から出力される音声を収音する。第1収音装置21は、プラットホームHのうち車両Tが進入してくる側の端部又はその近傍に配置される。第1収音装置21は、例えば車両Tの進入経路に沿って複数配置されてもよい。
第2収音装置22は、第2音声出力装置12から出力される音声を収音する。第2収音装置22は、プラットホームHのうちホームドア60に対応する位置に配置される。例えば、第2収音装置22は、プラットホームHのうちホームドア60よりも車両T側に配置することができる。プラットホームHにホームドア60が設けられない場合、第2収音装置22は、プラットホームHのうち車両Tが停止した場合のドアDのそれぞれに対応する位置に配置される。
制御装置30は、収音装置20で収音された音声に含まれる車両情報に基づいて、車両Tの進入時における所定の制御を行う。制御装置30は、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置と、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)等の記憶装置を有する。制御装置30は、音声取得部31と、音声処理部32と、入線判定部33と、監視制御部34と、ホームドア制御部35と、記憶部36とを有する。
音声取得部31は、収音装置20(第1収音装置21及び第2収音装置22)で収音された音声を取得する。
音声処理部32は、音声取得部31で取得された音声を解析し、車両情報及び識別情報を抽出する。また、第1収音装置21が複数設けられる場合、音声処理部32は、複数の第1収音装置21で収音された音声と当該音声を収音した収音時刻とに基づいて車両Tの速度を算出し、算出結果である速度情報を生成する。音声処理部32は、音声取得部31で取得された音声を解析し、ドアDの開閉状態を判定して、判定結果である開閉情報を生成する。
入線判定部33は、音声処理部32で抽出及び生成された車両情報及び速度情報に基づいて、車両Tが適切に駅のプラットホームHに進入したか否かを判定する。入線判定部33は、車両Tが適切に駅のプラットホームHに進入していないと判定した場合、その旨を出力することができる。
監視制御部34は、駅のプラットホームHに配置される監視システム50を制御する。監視制御部34は、撮影装置51~55ごとに撮影動作を制御することができる。監視制御部34は、音声処理部32で抽出及び生成された車両情報、識別情報及び開閉情報に基づいて、撮影装置51~55を制御することができる。
ホームドア制御部35は、駅のプラットホームHに配置されるホームドア60を制御する。ホームドア制御部35は、ホームドア61~66ごとに開閉動作を制御することができる。ホームドア制御部35は、音声処理部32で抽出及び生成された車両情報、識別情報及び開閉情報に基づいて、ホームドア61~66を制御することができる。
記憶部36は、各種情報を記憶する。記憶部36は、例えばハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等のストレージを有している。なお、記憶部36として、リムーバブルディスク等の外部記憶媒体が用いられてもよい。記憶部36は、音声処理部32で抽出された車両情報、識別情報、開閉情報を記憶する。記憶部36は、音声処理部32で算出された速度情報を記憶する。記憶部36は、監視制御部34及びホームドア制御部35が制御を行うためのプログラム、データ等を記憶する。
次に、上記のように構成された制御システム100の動作について説明する。図3は、車両TがプラットホームHに向けて走行する場合の一例を示す図である。図3に示すように、車両TがプラットホームHに進入する際、車両側制御装置40の制御により、第1音声出力装置11から車両Tの車両情報を透かし音として含む音声を出力する。プラットホームHに配置される各第1収音装置21は、第1音声出力装置11から出力される音声を収音する。
制御装置30において、音声取得部31は、第1収音装置21で収音された音声を取得する。音声処理部32は、取得された音声から車両情報を抽出する。また、音声処理部32は、複数の第1収音装置21で取得された音声の収音された時刻に基づいて、車両Tの速度を算出し、算出結果を速度情報として生成する。例えば、車両Tの速度の算出は、複数の第1収音装置21が設置された位置の互いの間隔の距離と、複数の第1収音装置21のそれぞれで音声の収音された時刻の差に基づいて、速度を算出することができる。
入線判定部33は、音声処理部32で抽出及び生成された車両情報及び速度情報に基づいて、車両Tが適切に駅のプラットホームHに進入したか否かを判定する。例えば、車両Tの速度がプラットホームHを通過する又はプラットホームHで停止するために適切な速度であるか否かを判定する。入線判定部33は、当該適切な速度であるか否かの判定について、例えば以下のように行うことができる。すなわち、第1の例として、運行情報に基づき、車両TがプラットホームHを通過する速度と車両TがプラットホームHで停止するために適切な速度の両方、もしくは車両TがプラットホームHで停止するために適切な速度のみを予め設定しておく。入線判定部33は、速度情報が当該設定された速度の所定範囲内であるか否かによって、車両Tが運行情報通りの適切な速度であるか否かを判定することができる。具体的には、入線判定部33は、速度情報が所定範囲内である場合には車両Tが運行情報通りの適切な速度であると判定し、速度情報が所定範囲内ではない場合には車両Tが運行情報通りの適切な速度ではないと判定することができる。また、第2の例として、プラットホームHへの侵入が低速になる場所などでは、停車判断が難しい状況が生じる。透かし音はあらかじめ決められた搬送波にのせて送信されるが、その搬送波はドップラー効果により放音側と収音側との相対速度に応じて搬送波周波数が変化するため、これを利用して速度を算出することが可能である。従って、複数の第1収音装置21のそれぞれで取得した音声搬送波から音声処理部32でそれぞれ速度を検出し、その速度変化、つまり加速度を確認することで、減速中か否か確認することができる。入線判定部33は、加速度に基づいて減速中であることを確認した場合には車両Tが運行情報通りの適切な速度であると判定し、減速中ではないことを確認した場合には車両Tが運行情報通りの適切な速度ではないと判定することができる。これにより、入線判定部33では、車両の状態を精度高く出力することができる。入線判定部33は、車両Tの速度が適切でないと判定した場合、その旨を出力する。
監視制御部34は、音声処理部32において、例えば車両TがプラットホームHを通過する旨の運行情報が抽出された場合、プラットホームHの全体の様子が撮影されるように撮影装置51~55を制御することができる。監視制御部34は、音声処理部32において、車両TがプラットホームHの所定位置で停止する旨の運行情報及び停止情報が抽出された場合、プラットホームHのうち車両Tが停止する範囲が少なくとも撮影されるように撮影装置51~55を制御することができる。
ホームドア制御部35は、音声処理部32において、車両TがプラットホームHを通過する旨の運行情報が抽出された場合、ホームドア61~66を閉止した状態のまま維持するように制御することができる。
図4から図6は、車両TがプラットホームHで停止する場合の一例を示す図である。駅のプラットホームHでは、複数の撮影装置51~55によりプラットホームH及び複数の車両Tの様子が撮影されている。図4に示すように、車両TがプラットホームHに停止する際、車両側制御装置40は、車両Tの内部に配置される第2音声出力装置12からそれぞれ対応する音声を出力させる。車両Tは、プラットホームHに停止した直後は、ドアD1~D6が閉止状態となっている。車両TのドアD1~D6が閉止状態にある場合、第2音声出力装置12から出力される音声は、ドアD1~D6に遮られるため外部には放出されにくい。このため、プラットホームHの第2収音装置22では、第2音声出力装置12から出力される音声がほとんど収音されない。
車両TがプラットホームHで停止した後、図5に示すように、乗客の昇降等のためドアD1~D6が開かれる。つまり、ドアD1~D6が閉止状態から開放状態となる。車両TのドアD1~D6が開放された場合、第2音声出力装置12から出力される音声は、ドアD1~D6の開放部分から車両Tの外部に放出される。放出された音声は、プラットホームHの第2収音装置22により収音される。
制御装置30において、音声取得部31は、第2収音装置22で収音された音声を取得する。音声処理部32は、第2収音装置22で取得された音声に基づいて、ドアD1~D6の開閉状態を判定する。例えば、音声処理部32は、第2収音装置22で取得された音声のレベルが所定値以上である場合にドアD1~D6が開放状態であると判定し、第2収音装置22で取得された音声のレベルが所定値未満である場合にドアD1~D6が閉止状態であると判定することができる。また、音声処理部32は、複数の第2収音装置22で取得され所定位置以上のレベルであると判定された音声に含まれる識別情報を抽出する。音声処理部32は、識別情報に基づいて、ドアD1~D6のうち開放状態となったドアDを識別する。
監視制御部34は、音声処理部32においてドアD1~D6が開放状態である旨の開閉情報が抽出された場合、撮影装置51~55のうち開放状態であるドアD1~D6が映る撮影装置51~54を選択して撮影するように制御することができる。また、例えば、音声処理部32においてドアD1~D6のうち例えばドアD1~D4が開放状態であり、ドアD5、D6が閉止状態である旨の開閉情報が抽出された場合、監視制御部34は、撮影装置51~55のうち開放状態であるドアD1~D4が映る撮影装置51~53を選択して撮影するように制御することができる。
また、音声処理部32においてドアD1~D6が開放状態である旨の開閉情報が抽出された場合、ホームドア制御部35は、ドアD1~D6に対応するホームドア61~66を開放するように制御することができる。また、例えば、ホームドア制御部35は、音声処理部32において、ドアD1~D6のうち例えばドアD1~D4が開放状態であり、ドアD5、D6が閉止状態である旨の開閉情報が抽出された場合、ドアD1~D4に対応するホームドア61~64を開放し、ドアD5、D6に対応するホームドア65、66については開放しないように制御することができる。
車両TのドアD1~D6が開放された後の所定のタイミングで、図6に示すように、乗車両Tが次の駅に向けて出発するためドアD1~D6が閉じられる。つまり、ドアD1~D6が開放状態から閉止状態となる。車両TのドアD1~D6が開放状態から閉止状態となる場合、第2音声出力装置12から出力される音声は、ドアD1~D6に遮られるため外部には放出されにくくなる。このため、プラットホームHの第2収音装置22では、第2音声出力装置12から出力される音声がほとんど収音されなくなる。このため、第2収音装置22で収音される音声のレベルが、所定値以上の状態から所定値未満の状態に切り替わる。音声処理部32は、この音声レベルの切り替わりを検出することにより、ドアD1~D6が開放状態から閉止状態に切り替わった旨の開閉情報を生成する。
音声処理部32においてドアD1~D6が開放状態から閉止状態に切り替わった旨の開閉情報が生成された場合、監視制御部34は、再びプラットホームHの全体が映るように撮影装置51~55を制御する。また、ホームドア制御部35は、ドアD1~D6に対応するホームドア61~66を閉止するように制御する。
図7は、本実施形態に係る制御システム100における動作の流れを示すフローチャートである。図7に示すように、車両TがプラットホームHに進入する際、車両Tに配置される第1音声出力装置11は、車両情報を透かし音として含む音声を出力する(ステップS101)。第1収音装置21は、第1音声出力装置11から出力される音声を収音する(ステップS102)。収音された音声は、制御装置30の音声取得部31により取得され、音声処理部32により車両情報が抽出される(ステップS103)。
音声処理部32は、抽出した車両情報に基づいて、車両TがプラットホームHで停止するか否かを判定する(ステップS104)。車両TがプラットホームHで停止しないと判定された場合(ステップS104のNo)、監視制御部34及びホームドア制御部35は、車両TがプラットホームHを通過する場合の動作を監視システム50及びホームドア60に行わせて(ステップS105)、処理を終了する。
車両TがプラットホームHで停止すると判定された場合(ステップS104のYes)、入線判定部33は、複数の第1収音装置21で収音された音声に基づいて車両Tの速度を算出し、算出した速度に基づいて、車両Tが適切な速度で入線したか否かを判定し、判定結果を出力する(ステップS106)。
車両Tの内部に配置される第2音声出力装置12は、識別情報を透かし音として含む音声を出力する(ステップS107)。車両Tが所定の停止位置で停止してドアDが開放されると、第2音声出力装置12から出力される音声がドアDの開放部分から外部に放出される。第2収音装置22は、第2音声出力装置12から出力されドアDの開放部分から外部に放出される音声を収音する(ステップS108)。収音された音声は、制御装置30の音声取得部31により取得され、音声処理部32により透かし音を含むか否かが判別され、透かし音を含む場合には識別情報が抽出される(ステップS109)。音声処理部32は、透かし音の判別結果及び透かし音から抽出した識別情報に基づいて、車両Tの複数のドアDのうちどのドアDが開放状態になったか、つまりドアごとの開閉状態を判別する(ステップS110)。監視制御部34は、開放状態になったドアDに対応する範囲を撮影し、撮影した画像を表示するように監視システム50を制御する(ステップS111)。ホームドア制御部35は、複数のドアDのうち開放状態となったドアDに対応するホームドア60を開放するように制御する(ステップS111)。
音声処理部32は、音声取得部31により取得される音声に基づいて、車両TのドアDが閉止状態となったか否かを判定する(ステップS112)。車両TのドアDが閉止状態になっていないと判断した場合(ステップS112のNo)、音声処理部32は、ステップS112の判定繰り返し行う。車両TのドアDが閉止状態になったと判断された場合(ステップS112のYes)、ホームドア制御部35は、閉止状態となったドアDに対応するホームドア60を閉止するように制御する(ステップS113)。
音声処理部32は、車両Tの全てのドアDが閉止状態であるか否かを判定する(ステップS114)。車両TのドアDのうち1つでも閉止状態ではないドアDが存在すると判断した場合(ステップS114のNo)、音声処理部32は、ステップS114の判定繰り返し行う。一方、車両Tの全てのドアDが閉止状態であると判断された場合(ステップS114のYes)、監視制御部34は、プラットホームHの全体を撮影するように撮影装置51~55を制御する(ステップS115)。その後、車両Tの乗務員又はプラットホームHの駅員等の指示により、プラットホームHから発車する。なお、一定時間ドアが閉止されない状態が継続された場合、閉止されていないドアの場所を添えて警告表示を行ってもよい。
以上のように、本実施形態に係る制御システム100は、駅のプラットホームHに進入する車両Tに設けられ、車両Tに関する車両情報を透かし音として含む音声を車両Tの外部に向けて出力する第1音声出力装置11と、プラットホームHに配置され、第1音声出力装置11から出力される音声を収音する第1収音装置21と、第1収音装置21で収音された音声に含まれる車両情報に基づいて、車両Tの進入時における所定の制御を行う制御装置30とを備える。
この構成によれば、駅のプラットホームHに進入する車両Tと、当該プラットホームHとの間で、車両情報を透かし音として含む音声により通信を行うことにより、駅のプラットホームHに進入する車両Tを適切に検出することができる。また、車両T側からプラットホームH側に車両情報を伝達することができるため、車両情報に基づいてプラットホームにおいて適切な制御を行うことが可能となる。
本実施形態に係る制御システム100において、車両情報は、車両TがプラットホームHを通過するかプラットホームHで停車するかに関する運行情報、プラットホームHにおける車両Tの停止位置を示す停止情報、及び車両Tの編成に関する編成情報の少なくとも1つを含む。この構成によれば、車両Tの運行情報、停止情報及び編成情報に応じて、プラットホームHにおいて適切な制御を行うことができる。
本実施形態に係る制御システム100において、プラットホームHを撮影する撮影装置51~55を更に備え、制御装置30は、車両情報に基づいて、撮影装置51~55を制御する。この構成によれば、撮影装置51~55によりプラットホームHを適切に撮影することができる。
本実施形態に係る制御システム100において、車両Tは、複数連結され、制御装置30は、車両情報に基づいて、プラットホームHにおいて複数の車両Tに対応する範囲を撮影するように撮影装置51~55を制御する。この構成によれば、複数の車両Tに対応する範囲を適切に撮影することができる。
本実施形態に係る制御システム100において、第1収音装置21は、車両Tの進入経路に沿って複数配置され、制御装置30は、複数の第1収音装置21で収音された音声に基づいて車両Tの速度及び加速度の少なくとも一方を算出し、算出結果と、車両情報とに基づいて車両Tの速度の適否を判定する。この構成によれば、車両Tが適切な速度でプラットホームHに進入したかを容易に判定することができる。
また、本実施形態に係る制御システム100は、開閉可能なドアDを有する車両Tの内部、及び、車両Tが停止してドアDを開閉させるプラットホームHの一方に設けられ、透かし音を含む音声を出力する第2音声出力装置12と、車両Tの内部及びプラットホームHの他方に配置され、第2音声出力装置12から出力される音声を収音可能な第2収音装置22と、第2収音装置22における収音結果に基づいて、ドアDの開閉状態を判定する制御装置30とを備える。
この構成によれば、ドアDが閉止状態にある場合には、第2音声出力装置12から出力された音声がドアDに遮られるため、第2収音装置22に伝わりにくくなる。また、ドアDが開放状態にある場合には、第2音声出力装置12から出力された音声がドアDに遮られることなく開放部分から第2収音装置22に伝わるため、透かし音を含む音声が第2収音装置22で収音される。したがって、第2収音装置22における収音結果に基づいて、車両TのドアDの開閉状態を高精度に判定することができる。
本実施形態に係る制御システム100において、車両Tは、単数又は複数のドアD(D1~D6)を有し、第2音声出力装置12は、ドアDごとの識別情報を透かし音として含む音声を出力し、制御装置30は、第2収音装置22で収音された音声に含まれる識別情報に基づいてドアDを識別する。この構成によれば、ドアDごとに開閉情報を判定することができる。
本実施形態に係る制御システム100において、制御装置30は、少なくとも1つのドアDが開放状態になったと判定した場合、開放状態であるドアDを識別し、識別したドアDに対応する範囲を監視する制御を行う。この構成によれば、ドアDの開閉状態に応じて適切に監視を行うことができる。
本実施形態に係る制御システム100において、制御装置30は、少なくとも1つのドアDが開放状態になったと判定した後、全てのドアDが閉止状態になったと判定した場合、車両Tが移動開始するための制御を行う。この構成によれば、車両Tの移動開始に先立ち、安全確認を適切に行うことができる。
本実施形態に係る制御システム100において、プラットホームHは、車両Tが停止した場合のドアDのそれぞれに対応する位置にホームドア60を有し、制御装置30は、それぞれのドアDの開閉状態の判定結果に基づいて、それぞれのドアDに対応するホームドア60の開閉を制御する。この構成によれば、車両T側のドアDの開閉状態に応じてホームドア60の開閉を制御するため、ホームドア60の開閉を適切に行うことができる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。例えば、上記実施形態では、第2音声出力装置12が車両Tの内部にドアDに対応して配置され、ドアDを識別する識別情報を透かし音として含む音声を出力する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。第2音声出力装置12は、識別情報を含まない透かし音を音声として出力する構成であってもよい。この構成は、例えば開放状態のドアDが存在するか否かを判別する場合に用いることができる。
また、上記実施形態では、第2音声出力装置12が車両Tの内部に配置され、第2収音装置22がプラットホームHに配置された構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、第2音声出力装置12がプラットホームHに配置され、第2収音装置22が車両Tの内部に配置された構成であってもよい。
また、上記実施形態では、音声出力装置10が第1音声出力装置11及び第2音声出力装置12の両方を有し、収音装置20が第1収音装置21及び第2収音装置22の両方を有する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、音声出力装置10が第1音声出力装置11のみを有し、収音装置20が第1収音装置21のみを有する構成であってもよい。
また、上記実施形態では、第2音声出力装置12が設けられる移動体として車両Tを例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えばドアにより内部が開閉可能であり、所定の停止場所で停止してドアを開閉させる構成であれば、他の種類の移動体であってもよい。また、上記実施形態では、停止場所としてプラットホームHを例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、停止場所は、車両T等の移動体が停止可能な場所であれば、他の停止場所であってもよい。
本開示は、SDGsの「住み続けられるまちづくりを」の実現に貢献し、公共施設の安心・安全に寄与する事項を含む。
D,D1~D6…ドア、H…プラットホーム、T…車両、10…音声出力装置、11…第1音声出力装置、12…第2音声出力装置、20…収音装置、21…第1収音装置、22…第2収音装置、30…制御装置、31…音声取得部、32…音声処理部、33…入線判定部、34…監視制御部、35…ホームドア制御部、36,43…記憶部、40…車両側制御装置、41…音声生成部、42…出力制御部、50…監視システム、51~55…撮影装置、56…表示装置、60,61~66…ホームドア、100…制御システム
Claims (5)
- 駅のプラットホームに進入する車両に設けられ、前記車両に関する車両情報を透かし音として含む音声を前記車両の外部に向けて出力する音声出力装置と、
前記プラットホームに配置され、前記音声出力装置から出力される前記音声を収音する収音装置と、
前記収音装置で収音された前記音声に含まれる前記車両情報に基づいて、前記車両の進入時における所定の制御を行う制御装置と
を備える制御システム。 - 前記車両情報は、前記車両が前記プラットホームを通過するか前記プラットホームで停車するかに関する運行情報、前記プラットホームにおける前記車両の停止位置を示す停止情報、及び前記車両の編成に関する編成情報の少なくとも1つを含む
請求項1に記載の制御システム。 - 前記プラットホームを撮影する複数の撮影部を更に備え、
前記制御装置は、前記車両情報に基づいて、複数の前記撮影部を制御する
請求項1又は請求項2に記載の制御システム。 - 前記車両は、複数連結され、
前記制御装置は、前記車両情報に基づいて、前記プラットホームにおいて複数の前記車両に対応する範囲を撮影するように複数の前記撮影部を制御する
請求項3に記載の制御システム。 - 前記収音装置は、前記車両の進入経路に沿って複数配置され、
前記制御装置は、複数の前記収音装置で収音された前記音声に基づいて前記車両の速度及び加速度の少なくとも一方を算出し、算出結果と、前記車両情報とに基づいて前記車両の速度の適否を判定する
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の制御システム。
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JP2021129600A JP2023023779A (ja) | 2021-08-06 | 2021-08-06 | 制御システム |
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-
2021
- 2021-08-06 JP JP2021129600A patent/JP2023023779A/ja active Pending
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