JP2023023651A - 燃料電池のセルユニット構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】下流側における反応ガス濃度の低下を抑制する効果をより高める。【解決手段】アノード極にアノードガスを供給する流路を形成するアノード流路部材と、カソード極にカソードガスを供給する流路を形成するカソード流路部材と、を備える燃料電池のセルユニット構造において、アノード流路部材またはカソード流路部材の少なくともいずれか一方は、仕切り部によって、隣接する流路を流れるガスが混合することのない複数の流路に仕切られ、複数の流路はそれぞれセルと接触する底面が開口している開口領域と開口していない閉口領域とを有し、複数の流路の少なくとも一部は上流側が開口領域、下流側が閉口領域となる第1パターン、残りの一部は上流側が閉口領域、下流側が開口領域となる第2パターンという2つの開口パターンを有する。【選択図】図4

Description

本発明は、燃料電池のセルユニット構造に関する。
燃料電池のアノード側では、反応ガスの濃度が下流へ流れるにしたがい水等の生成ガスが流路内に発生することにより低下するという問題がある。特許文献1には、セパレータ板と電極間に介在しセパレータ側を流れる流路と電極側を流れる流路を分離する流路板を少なくとも2個に分割し、ガス流れ方向に直交する方向にずらして設置し、上流のセパレータ側流路が下流の電極側流路に接続し、上流の電極側流路が下流のセパレータ側流路に接続するようにしたガス流路構造が開示されている。当該構造によれば、上流側の流路板に供給されるガスの半分は電気化学反応を生じる電極側の流路を流れ、残り半分は反応に関与しないセパレータ側の流路を流れる。そして、下流側の流路板に入ると、電極側の流路を流れたガスはセパレータ側の流路を流れ、セパレータ側の流路を流れたガスは電極側の流路を流れる。すなわち、下流側の流路板内における反応側の流路の反応ガス濃度の低下を抑制することができる。
特開平1-140560号公報
しかしながら、上記文献のように同形状の波形の流路板を1ピッチ分ずらして設置する構造では、下流側の流路板の、ガス流れ方向に直交する方向の一端部の電極側流路に、上流側で電極側を流れることで反応ガス濃度が低下したガスが流入することになる。つまり、下流側における反応ガス濃度の低下を抑制するという観点から、改善の余地がある。
そこで本発明では、下流側における反応ガス濃度の低下を抑制する効果をより高めることを目的とする。
本発明のある態様によれば、アノード極にアノードガスを供給する流路を形成するアノード流路部材と、カソード極にカソードガスを供給する流路を形成するカソード流路部材と、を備える燃料電池のセルユニット構造が提供される。アノード流路部材またはカソード流路部材の少なくともいずれか一方は、仕切り部によって、隣接する流路を流れるガスが混合することのない複数の流路に仕切られ、複数の流路はそれぞれセルと接触する底面が開口している開口領域と開口していない閉口領域とを有する。複数の流路の少なくとも一部は上流側が開口領域、下流側が閉口領域となる第1パターン、残りの一部は上流側が閉口領域、下流側が開口領域となる第2パターンという2つの開口パターンを有する。
上記態様によれば、下流側における反応ガス濃度の低下を抑制する効果をより高めることができる。
図1は、一般的な燃料電池の平面図である。 図2は、反応ガス流路内の水素、酸素及び水の、ガス分圧と流路入口からの距離xとの関係を示す図である。 図3は、燃料電池の起電力と流路入口からの距離xとの関係を示す図である。 図4は、第1実施形態にかかるアノード流路部材の平面図である。 図5は、図4の領域IVの拡大図である。 図6は、第1実施形態にかかる燃料電池スタックの、開口パターンが切り替わる位置よりも上流側における流路断面図である。 図7は、アノード流路部材の閉口領域と開口領域との切り替え部付近の平面図である。 図8は、図7のVIII-VIII線に沿った断面の斜視図である。 図9は、第2実施形態にかかるアノード流路部材の閉口領域と開口領域との切り替え部付近の斜視図である。 図10は、図7のVIII-VIII線に沿った流路断面図である。 図11は、第3実施形態にかかるアノード流路部材の閉口領域と開口領域との切り替え部付近の平面図である。 図12は、図11のXII-XII線に沿った断面図である。 図13は、第3実施形態の変形例にかかるアノード流路の断面図である。 図14は、第4実施形態にかかるセルユニットの分解斜視図である。 図15は、第4実施形態にかかるセルユニットの流路断面図である。 図16は、第5実施形態にかかるセルユニットの流路断面図である。 図17は、第5実施形態にかかるセルユニットの、反応ガスが供給される流路入口付近の、開口領域の断面斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
まず、一般的な固体酸化物形燃料電池(以下、単に「燃料電池ともいう」)の起電力について説明する。図1は、一般的な燃料電池の平面図である。反応領域ACTEには複数の反応ガス流路が設けられている。図示する通り、反応ガス流路の上流端(流路入口ともいう)を基点とし、流路入口からの距離をxとする。
図2は、反応ガス流路内の水素(H)、酸素(O)及び水(HO)のガス分圧(モル分率)と流路入口からの距離xとの関係を示す図である。図3は、燃料電池の起電力と流路入口からの距離xとの関係を示す図である。
負荷電流を取り出していない場合の燃料電池の電池電圧(以下、理論起電力ともいう)は、最大電池電圧に相当する。この理論起電力は次式(1)で表される。
Figure 2023023651000002
は標準起電力、ΔE、ΔEはそれぞれアノード、カソードにおける濃度補正項、F、R、T、Piはそれぞれファラデー定数、気体定数、温度、各ガスの分圧である。
負荷電流を取り出した場合には、アノードではHが、カソードではOが、それぞれ反応に伴い消費されるので、図2に示す通り、入口からの距離xが大きくなるほど、H分圧及びO分圧が低下する。一方、反応に伴いアノードではHOが生成されるため、図2に示す通り、入口からの距離xが大きくなるほど、アノード流路内のHO分圧は上昇する。これを式(1)に当てはめると、アノード濃度補正項のPH2が減少し、かつPH2Oが増大することにより、アノードにおける濃度補正項ΔEaが減少することになる。カソードにおける濃度補正項ΔEについても同様である。ただし、固体酸化物形燃料電池の場合、空冷構造をとるため、カソードには反応に必要な量よりも多量の空気を流すので、カソードにおける濃度補正項ΔEcの低下量はアノードにおける濃度補正項ΔEaに比べて小さい。
すなわち、一般的な燃料電池では、図3に示す通り、入口からの距離xが大きくなるほど(つまり下流になるほど)、起電力が低下することとなる。換言すると、一般的な燃料電池では反応が上流に偏り、反応領域の全面を有効に利用できていない。
そこで、本実施形態では反応領域を有効に活用するために、反応ガス流路を以下に説明する構成にする。
図4は、アノード極にアノードガスを供給する流路を形成するアノード流路部材1の平面図である。図5は、図4の領域IVの拡大図である。
アノード流路部材1には、互いに平行な複数の流路2が設けられている。この流路2は仕切り部3により仕切られており、隣接する流路2を流れるガスが混合することはない。
流路2は、それぞれ後述するセル5の反応面と接触する底面が開口している開口領域2Bと、開口していない閉口領域2Aとを有する。そして、上流側が開口領域2Bで下流側が閉口領域2Aとなる第1パターンと、上流側が閉口領域2Aで下流側が開口領域2Bとなる第2パターンの2つの開口パターンを有する。なお、図4と図5は第1パターンと第2パターンが交互に配置された構造を示しているが、これに限られるわけではない。例えば、2本の第1パターンの流路2を第1パターン群、2本の第2パターンの流路2を第2パターン群として、第1パターン群と第2パターン群とが交互に配置される構造であってもよい。ただし、複数の流路2のうち、少なくとも一部は第1パターンで、残りは第2パターンである必要がある。
図6は、上記のアノード流路部材1を用いた燃料電池スタックの、開口パターンが切り替わる位置よりも上流側における流路断面図である。なお、カソード流路部材9はアノード流路部材1と同様の構造である。
セル5は、アノード極6とカソード極8が電解脂質層7を介して積層されたものである。アノード極6は、多孔質部材(例えば多孔質金属)で形成されたサポート層(図示せず)を有し、このサポート層がアノード流路部材1と接触する。カソード極8も同様に、カソード流路部材9と接触するサポート層を有する。燃料電池スタックは、アノード流路部材1とセル5とカソード流路部材9をこの順番で積層したものをセルユニットとし、セパレータ4を介して複数のセルユニットを積層したものである。
図6に示す通り、アノード側の流路2において、閉口領域2AにはアノードガスAn(水素)が流れ、開口領域2BにはアノードガスAn及び反応により生成した水が流れる。
すなわち、閉口領域2Aを流れるアノードガスは反応に供されることなく流路2を流れる。一方、開口領域2Bを流れるアノードガスAnは反応に供されることによって消費され、当該反応によって水が生成するので、開口領域2BにはアノードガスAnと水が流れる。なお、アノード極6において反応が生じるのは、開口領域2Bに対向する部分だけではない。開口領域2Bを流れるアノードガスAnはサポート層内で拡散するので、閉口領域2Aと対向する部分でも反応が生じる。
そして、図5に示した通り、上流側が開口領域2Bの流路2は下流側が閉口領域2Aとなっており、上流側が閉口領域2Aの流路2は下流側が開口領域2Bとなっている。したがって、上流側の開口領域2Bにおいて反応に供されることで濃度低下したアノードガスAn及び生成した水は、開口パターンが切り替わった下流側では反応に供されることなく流れる。一方、上流側で閉口領域2Aを流れたアノードガスAnは、高い濃度を保った状態で、開口パターンが切り替わった下流側では反応に供されることとなる。
これにより、下流側にいくほど水素分圧が低下してしまい、セル5の全面を使い切れていないという問題を解消できる。また、各流路2は仕切り部3によって仕切られており、隣接する流路2を流れるガス同士が混合することはないので、開口領域2Bと閉口領域2Aとの切り替え部において、高濃度のアノードガスAnに低濃度のアノードガスAn及び水が混入することがない。
カソード側の流路2を流れるカソードガスCaについても上記のアノード側と同様である。ただし、上記の通り一般的な構成においてもカソードガスの濃度低下(分圧低下)の影響は小さいので、カソード側については一般的なものと同様の構成であってもよい。
なお、セル5を介して対向するアノード流路部材1とカソード流路部材9については、図6に示す通り、それぞれの開口領域が対向しないように開口パターンを設定することが望ましい。これは、それぞれの開口領域が対向していると、対向している領域において反応が促進されてアノードガスAn及びカソードガスCaが消費されてしまい、サポート層内でガスが拡散しにくくなるからである。
また、図4では第1パターンと第2パターンのいずれも、閉口領域2Aと開口領域2Bの切り換え位置が流路2の流れ方向の略中央にあるが、これに限られるわけではない。例えば、第1パターンの開口領域2Bが流れ方向の略中央よりも下流側まで延び、第2パターンの開口領域2Bが流れ方向の略中央よりも上流側から始まる、という構成であってもよい。
以上のように本実施形態にかかる燃料電池のセルユニット構造は、アノード極6にアノードガスを供給する流路2を形成するアノード流路部材1と、カソード極8にカソードガスを供給する流路2を形成するカソード流路部材9と、を備える。アノード流路部材1またはカソード流路部材9の少なくともいずれか一方は、仕切り部3によって、隣接する流路2を流れるガスが混合することのない複数の流路2に仕切られ、複数の流路2はそれぞれセル5と接触する底面が開口している開口領域2Bと開口していない閉口領域2Aとを有する。複数の流路2の少なくとも一部は上流側が開口領域2B、下流側が閉口領域2Aとなる第1パターン、残りの一部は上流側が閉口領域2A、下流側が開口領域2Bとなる第2パターンという2つの開口パターンを有する。これにより、第1パターンの流路2はセル5の反応面の上流側に高濃度のガスを供給し、第2パターンの流路2はセル5の反応面の下流側に高濃度のガスを供給することとなるので、セル5の下流側における反応ガス濃度の低下を抑制することができる。
本実施形態では、第1パターンの流路2と第2パターンの流路2がガスの流れ方向に直交する方向に交互に並ぶ。これにより、セル5の反応面全体を効率よく利用できる。
本実施形態では、アノード極6及びカソード極8は、それぞれアノード流路部材1及びカソード流路部材9との間に、多孔質部材で形成されたサポート層(多孔質支持層)を有する。これにより、開口領域2Bからセル5に供給された反応ガスがサポート層内で拡散し、閉口領域2Aと対向している反応面にも反応ガスが供給されるので、反応面全体を効率よく利用できる。
[第2実施形態]
第2実施形態について図7から図10を参照して説明する。
図7は、本実施形態にかかるアノード流路部材1の閉口領域2Aと開口領域2Bとの切り替え部付近の平面図である。図8は、図7のVIII-VIII線に沿った断面の斜視図である。図9は、本実施形態にかかるアノード流路部材1の閉口領域2Aと開口領域2Bとの切り替え部付近の斜視図である。なお、図9において、セパレータ4については後述するセパレータリブ10のみを示し、その他の部分は省略している。図10は、図7のVIII-VIII線に沿った流路断面図である。また、図8から図10では、カソード流路部材9を省略している。本実施形態のカソード流路部材9は、第1実施形態と同じものでもよいし、第1実施形態のカソード流路部材9の仕切り部3をリブに置き換えたものでもよい。
本実施形態のアノード流路部材1の仕切り部3は、プレス加工等によりガスの流路方向に沿って形成されたリブである(以下、リブ3ともいう)。また、リブ3は開口領域2Bと閉口領域2Aとの切り替え部付近で途切れており、上流側のリブ3の下流端には開口部3Bが設けられている。
リブ3が途切れた部分の隙間は、セパレータ4に設けられたセパレータリブ10により塞がれている。セパレータリブ10は、セパレータ4からアノード流路部材1の方向に突出しており、第2パターン(上流側が閉口領域2Aで下流側が開口領域2B)の流路2において上流側のリブ3及び下流側のリブ3と接する。
上記の構成では、開口部3Bがあることにより、上流側のリブ3の内部3Aも流路となる。そして、内部3Aを流れて開口部3Bから流路2へ流出したアノードガスAnは、開口領域2Bを流れてきたアノードガスAnとともに下流側の閉口領域2Aを流れる(図7の矢印を参照のこと)。すなわち、リブ3の内部3AにもアノードガスAnが流れるので、アノード極6の燃料が供給される面積(以下、燃料供給面積ともいう)をより大きくすることができる。また、リブ3の内部3Aを流れて低濃度になったアノードガスAnは開口部3Bを介して流路2に排出されるが、開口部3Bと下流側の開口領域2Bとの連通はセパレータリブ10により遮断されているので、低濃度のアノードガスAnが下流側の開口領域2Bに流入することはない。つまり、下流側の開口領域2Bを流れるアノードガスAnを高濃度に維持できる。
以上の通り本実施形態では、仕切り部3は、アノード流路部材1またはカソード流路部材9に成形されたリブ3(流路部材リブ)である。これにより、リブ3の内部にも反応ガスを流して、セル5の反応面の、サポート層を介さず直接的に燃料が供給される面積を拡大できる。
本実施形態では、リブ3は、開口領域2Bと閉口領域2Aとの切り替わり部で途切れており、上流側のリブ3の下流端は開口しており、下流側のリブ3の上流端は閉口している。これにより、上流側のリブ3の内部から反応ガスを排出できる。
本実施形態では、アノードガス流路とカソードガス流路を分離するセパレータ4をさらに備え、リブ3の途切れた部分は、セパレータ4に形成されたセパレータリブ10によって塞がれている。これにより、リブ3の内部から排出された低濃度の反応ガスが、下流側が開口領域2Bとなる隣接する流路2へ流入することを防止できる。
[第3実施形態]
第3実施形態について図11及び図12を参照して説明する。
図11は本実施形態にかかるアノード流路部材1の閉口領域2Aと開口領域2Bとの切り替え部付近の平面図である。図12は、図11のXII-XII線に沿った断面図である。
本実施形態と第2実施形態との第1の相違点は、流路2の流路幅である。ここでいう「流路幅」とは、セル5の面方向に沿い、かつガスの流れ方向に直交する方向の寸法である。本実施形態では、閉口領域2Aの流路幅が開口領域2Bの流路幅より小さい。
第2の相違点は、セパレータリブ10の位置である。上記の通り閉口領域2Aと開口領域2Bの流路幅が異なるので、上流側と下流側でリブ3の位置がずれる。このため、セパレータリブ10は、上流側のリブ3に対しては開口領域2B側から、下流側のリブ3に対しては閉口領域2A側から接触するように設けられる。これにより、隣り合う流路2のガスが混合することを防止できる。
第3の相違点は、リブ3の開口部3Bの位置である。第2実施形態の開口部3Bは上流側のリブ3の下流端に設けられている。これに対し本実施形態の開口部3Bは、上流側のリブ3の、下流端付近の開口領域2B側の側面と、下流側のリブ3の、上流端付近の開口領域2B側の側面に設けられている。
上記の構成により、下流側のリブ3の内部3Aにもガスが流れるので、アノード極6の燃料供給面積をより大きくできる。さらに、アノード極6に供給された燃料のサポート層内での移動距離(以下、拡散距離ともいう)が第1実施形態及び第2実施形態に比べて短いにもかかわらず、アノード極6のより広い範囲にアノードガスAnを供給できる(図12の矢印を参照のこと)。より具体的には、閉口領域2Aの下方部分にアノードガスAnが供給され易くなる。
以上のように本実施形態では、開口領域2Bは閉口領域2Aに比べて流路幅が狭い。これにより、開口領域2Bから供給された反応ガスがサポート層を介してセル5の閉口領域2Aと対向する部位まで拡散する際の移動距離を短くできるので、セル5の反応面全体をより効率よく利用できる。
本実施形態では、リブ3は、開口領域2B側の側面に開口部3B(貫通孔)を有する。これにより、開口領域2Bの流路2からリブ3の内部へ直接的に反応ガスを供給できる。
[変形例]
ここで、第3実施形態の変形例について説明する。この変形例も第3実施形態と同様に本発明の範囲に属する。図13は、変形例にかかるアノード流路の断面図である。図12との相違点は、開口領域2Bの流路高H1が閉口領域2Aの流路高H2に比べて低いことである。ここでの「流路高」とは、ガスの流れ方向及びセル5の面方向に直交する方向の寸法である。この流路高の違いは、セパレータ4の形状により実現する。
上記のように流路高を異ならせるのは、開口領域2Bは流路幅を広げた分、流路高を低くし、閉口領域2Aは流路幅を狭めた分、流路高を高くすることで、開口領域2Bと閉口領域2Aの流路断面積を近づけるためである。すなわち、開口領域2B(リブ3内も含む)と閉口領域2Aの流路断面積が等しくなるように、それぞれの流路幅及び流路高を設定することが望ましい。
両者の流路断面積を等しくすることで圧力損失が等しくなるので、第1パターンの流路2と第2パターンの流路2のガス流量を均等にできる。これにより、第1パターンの流路2及び第2パターンの流路2のいずれにおいても、流れるアノードガスAnの過不足を抑制できる。
以上のように本変形例では、閉口領域2Aは、開口領域2Bに比べて流路高さが高い。これにより、流路高さが等しい場合に比べて、開口領域2Bと閉口領域2Aとの圧力損失の差が小さくなるので、第1パターンの流路2及び第2パターンの流路2のいずれにおいても、流れるアノードガスAnの過不足を抑制できる。
[第4実施形態]
第4実施形態について図14及び図15を参照して説明する。図14は、本実施形態にかかるセルユニットの分解斜視図である。図15は、本実施形態にかかるセルユニットの流路断面図である。
上述した各実施形態及び変形例では、セルユニットはセル5とアノード流路部材1とカソード流路部材9とセパレータ4とで構成されていた。これに対し本実施形態のセルユニットは、図14に示す通り、セル5とアノード流路部材1とカソード流路部材9とで構成される。
アノード流路部材1及びカソード流路部材9は、いずれも平板にプレス加工などによりガスの流れ方向に沿ったリブ3An、3Caを設けた形状を有する。開口領域2Bはアノード流路部材1にのみ設けられている。カソード流路部材9のリブ3Caの側面には、リブ3Caの内外を連通する連通孔が設けられている。
図15に示す通り、アノード流路部材1の閉口領域2Aの底面となる部分がアノード極6のサポート層に溶接され(図15の溶接部11)、カソード流路部材9のリブ3Caがカソード極8のサポート層に溶接され(図15の溶接部12)、これによりセルユニットが構成される。溶接部11、12は、ガスの流れ方向に沿って各部材の接触部の上流端から下流端まで延びる。
積層方向に隣接するセルユニットは、アノード流路部材1のリブ3Anがカソード流路部材9のリブ3Caの下面開口部を塞ぐように配置された状態で、アノード流路部材1とカソード流路部材9との接触部をロウ付け等により接合(図15の接合部13)することで接続される。接合部13は、アノード流路部材1とカソード流路部材9との接触部の全域にわたって設けられる。
上記の通りセルユニットを積層することで、アノード流路部材1とカソード流路部材9との間にアノードガスAnの流路が形成され、カソード極8とカソード流路部材9との間にカソードガスCaの流路が形成される。なお、カソード流路部材9のリブ3Caは上述した連通孔を有するため、リブ3Caの内部もカソードガスCaの流路となる。また、アノード流路部材1のリブ3Anの上流端を開放することで、リブ3An内もアノードガスAnの流路となる。
上記の構成によれば、セパレータ4を用いることなく、互いに分離されたアノードガス流路とカソードガス流路とを形成することができる。
以上のように本実施形態では、閉口領域2Aがアノード流路部材1にのみ設けられ、アノード流路部材1とカソード流路部材9とが接合されることで、隣り合うセル5の間にそれぞれ分離されたアノードガス流路とカソードガス流路とが形成されている。これにより、セルユニットを構成する部品点数が減るので、コストを低減できる。
[第5実施形態]
第5実施形態について図16、図17を参照して説明する。図16は、本実施形態にかかるセルユニットの流路断面図である。図17は、本実施形態にかかるセルユニットの、反応ガスが供給される流路入口付近の、開口領域2Bの断面斜視図である。
本実施形態も第4実施形態と同様に、セパレータ4を用いずにアノード流路部材1とカソード流路部材9とを接合する構造である。ただし、本実施形態のアノード流路部材1は平板である。
また、アノードガスAnの流路を形成するリブ3Anが、カソード流路部材9に設けられている。より具体的には、カソードガスCaの流路を形成するリブ3Caの、アノード流路部材1と接する部分(底部ともいう)に、リブ3Caの凸方向とは反対方向に凸なリブ3Anが設けられている。リブ3Caの流路入口側の端部には、リブ3Caの内外を連通する開口部15が設けられている。なお、図17においてカソード極8のアノード流路部材1側の面に取り付けられて部材14は、セル5の周縁を囲むよう配置されるセルサポート部材である。
これにより、第4実施形態と同様に、カソード極8とカソード流路部材9との間にカソードガスCaの流路が形成され、アノード流路部材1とカソード流路部材9との間にアノードガスAnの流路が形成される。そして、セルユニットに供給されたカソードガスCaは、開口部15を通ってリブ3Caの内側(つまりカソード流路)に流入し、アノードガスAnはアノード流路部材1と部材14との隙間を通ってリブ3Anの内側(つまりアノード流路)に流入する。なお、図17は開口領域2Bについて示しているが、閉口領域2Aの場合には、アノード流路部材1と部材14との隙間とリブ3Anの内側とを連通する連通孔がアノード流路部材1に設けられている。これによりアノードガスAnはアノード流路部材1とリブ3Anとで囲まれた閉口領域2Aに流入する。
以上のように本実施形態では、アノード流路部材1は平板であり、カソード流路部材9にアノードガス流路を形成するリブ3An及びカソードガス流路を形成するリブ3Caが形成されている。これにより、セルユニットを構成する部品点数が減ることに加えて、アノード流路部材1の加工が容易になるので、コストをさらに低減できる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
1 アノード流路部材、 2 流路、 2A 閉口領域、 2B 開口領域、 3 仕切り部(リブ)、 4 セパレータ、 5 セル、 6 アノード極、 7 電解質層、 8 カソード極、 9 カソード流路部材

Claims (11)

  1. アノード極にアノードガスを供給する流路を形成するアノード流路部材と、
    カソード極にカソードガスを供給する流路を形成するカソード流路部材と、
    を備える燃料電池のセルユニット構造において、
    前記アノード流路部材または前記カソード流路部材の少なくともいずれか一方は、仕切り部によって、隣接する流路を流れるガスが混合することのない複数の流路に仕切られ、前記複数の流路はそれぞれセルと接触する底面が開口している開口領域と開口していない閉口領域とを有し、
    前記複数の流路の少なくとも一部は上流側が前記開口領域、下流側が前記閉口領域となる第1パターン、残りの一部は上流側が前記閉口領域、下流側が前記開口領域となる第2パターンという2つの開口パターンを有することを特徴とする燃料電池のセルユニット構造。
  2. 請求項1に記載の燃料電池のセルユニット構造において、
    前記第1パターンの流路と前記第2パターンの流路が前記ガスの流れ方向に直交する方向に交互に並ぶ、燃料電池のセルユニット構造。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池のセルユニット構造において、
    前記仕切り部は、前記アノード流路部材または前記カソード流路部材に成形された流路部材リブである、燃料電池のセルユニット構造。
  4. 請求項3に記載の燃料電池のセルユニット構造において、
    前記流路部材リブは、前記開口領域と前記閉口領域との切り替わり部で途切れており、
    上流側の前記流路部材リブの下流端は開口しており、下流側の前記流路部材リブの上流端は閉口している、燃料電池のセルユニット構造。
  5. 請求項4に記載の燃料電池のセルユニット構造において、
    アノードガス流路とカソードガス流路を分離するセパレータをさらに備え、
    前記流路部材リブの途切れた部分は、前記セパレータに形成されたセパレータリブによって塞がれている、燃料電池のセルユニット構造。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料電池のセルユニット構造において、
    前記開口領域は前記閉口領域に比べて流路幅が狭い、燃料電池のセルユニット構造。
  7. 請求項3から5のいずれか一項に記載の燃料電池のセルユニット構造において、
    前記流路部材リブは、前記開口領域側の側面に貫通孔を有する、燃料電池のセルユニット構造。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の燃料電池のセルユニット構造において、
    前記アノード極及び前記カソード極は、それぞれ前記アノード流路部材及び前記カソード流路部材との間に、多孔質支持層を有する、燃料電池のセルユニット構造。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の燃料電池のセルユニット構造において、
    前記閉口領域は、前記開口領域に比べて流路高さが高い、燃料電池のセルユニット構造。
  10. 請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池のセルユニット構造において、
    前記閉口領域が前記アノード流路部材にのみ設けられ、
    前記アノード流路部材と前記カソード流路部材とが接合されることで、隣り合うセルの間にそれぞれ分離されたアノードガス流路とカソードガス流路とが形成されている、燃料電池のセルユニット構造。
  11. 請求項10に記載の燃料電池のセルユニット構造において、
    前記アノード流路部材は平板であり、前記カソード流路部材に前記アノードガス流路を形成するリブ及びカソードガス流路を形成するリブが形成されている、燃料電池のセルユニット構造。
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