JP2023020771A - 切削加工パス評価装置、切削加工パス生成装置、及びプログラム - Google Patents

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Masakuni Esumi
元春 宮内
Motoharu Miyauchi
政宏 藤井
Masahiro Fujii
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Abstract

Figure 2023020771000001
【課題】
被削材を切削加工する場合の加工負荷の最大値や変動を抑制し、被削材の変形や工具寿命の低下を抑止する切削加工パスを評価・生成できる装置を提供する。
【解決手段】
切削工具による切削加工パスを評価する切削加工パス評価装置であって、相対角度評価部111を備え、前記相対角度評価部111は、(1)評価対象の切削加工パスで用いる切削工具の刃の傾斜角度を取得し、(2)当該切削加工パスで切削対象となる被削材の加工面の傾斜角度を取得し、(3)前記切削工具の刃と前記被削材の加工面の相対角度を計算し、(4)前記相対角度の大きさを評価し、前記評価対象の切削加工パスが採用可能かを判定することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、切削加工パス評価装置及び切削加工パス生成装置に関する。
エンドミルによる切削加工を行う場合、エンドミルの刃と被削材の当たり方が異なると、加工負荷が異なる場合がある。加工負荷は、加工する製品や使用する設備の特性に合わせて、最大値、平均値、変動の大きさなどのいずれか、或いは複数を小さくすることが求められる場合が多い。加工負荷の最大値や変動を抑制するためには、エンドミルの刃と被削材の当たり方を考慮し、切削加工パスの設定を慎重に行う必要がある。ここで、切削加工パスとは、切削工具による被削材の除去経路、切削工具の回転速度、送り速度等を含む情報とする。
例えば特許文献1には、「ねじれ刃付きエンドミルを用いた切削において、同時に切削作用する刃数変動をなくして切削力を一定にすることで、振動を防止し加工面性状の向上と工具寿命の延長を可能とする切削方法およびNCデータ作成装置。」(要約参照)が記載されている。
特許文献1に記載の方法によれば、加工長が十分長く、工具の刃毎に同じ加工現象が繰り返される場合において、切削加工時の振動を防止する効果が得られる、と考えられる。
特開2012-45647号公報
従来、エンドミルのねじれ角の大きさは、加工負荷の変動、加工面の倒れ、仕上げ面粗さ、エンドミル軸方向にかかる力、切りくずの排出性などを考慮して決定される。このうち、加工負荷の変動については、ねじれ角のないエンドミルによって立方体の側面加工を行う場合を考えると、被削材と接する刃の枚数がステップ状に変化する瞬間があり、加工負荷の変動が大きい。工具の刃にねじれがつくと、複数の刃を持つエンドミルの場合、1枚目の刃が加工を終える前に2枚目の刃が加工を始めるため、ステップ的な加工変動を抑制することができる。さらに、被削材に接触する刃の枚数を常に一定にすることによって、加工負荷の変動をより小さくすることを狙ったのが、特許文献1である。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、被削材と接触する刃の枚数を常に一定にできるものの、定常時以外、すなわち、加工開始直後や加工終了間際の被削材と刃の当たり方を適切に設定、あるいは評価することはできない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、被削材を切削加工する場合の加工負荷の最大値や変動を抑制し、被削材の変形や工具寿命の低下を抑止する切削加工パスを評価・生成できる装置を提供することを目的とする。
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る切削加工パス評価装置は、切削工具による切削加工パスを評価する切削加工パス評価装置であって、相対角度評価部を備え、前記相対角度評価部は、(1)評価対象の切削加工パスで用いる切削工具の刃の傾斜角度を取得し、(2)当該切削加工パスで切削対象となる被削材の加工面の傾斜角度を取得し、(3)前記切削工具の刃と前記被削材の加工面の相対角度を計算し、(4)前記相対角度の大きさを評価し、前記評価対象の切削加工パスが採用可能かを判定することを特徴とするものである。
また、本発明の一態様に係る切削加工パス生成装置は、切削工具による切削加工パスを生成する切削加工パス生成装置であって、加工パスの候補となる仮加工パスを探索する仮加工パス探索部と、前記仮加工パスを評価する相対角度評価部と、を備え、前記相対角度評価部は、(1)評価対象の仮加工パスで用いる切削工具の刃の傾斜角度を取得し、(2)当該仮加工パスで切削対象となる被削材の加工面の傾斜角度を取得し、(3)前記切削工具の刃と前記被削材の加工面の相対角度を計算し、(4)前記相対角度の大きさを評価し、前記評価対象の仮加工パスが採用可能かを判定する、ことを特徴とするものである。
本発明によれば、被削材を切削加工する場合の加工負荷の最大値や変動を抑制し、被削材の変形や工具寿命の低下を抑止する切削加工パスを評価・生成できる装置を提供することが可能となる。
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施形態に係る切削加工パス評価装置の構成例を示す図である。 切削加工パス評価装置を実現するコンピュータの構成例を示す図である。 被加工材の加工面の傾斜角度と切削工具の刃の角度の関係を示す図である。 角断面を持つ管材の加工面の傾斜角度と切削工具の刃の角度の関係を示す図である。 円形断面を持つ管材の加工面の傾斜角度と切削工具の刃の角度の関係を示す図である。 放熱フィンの被加工領域の傾斜角度と切削工具の刃の角度の関係を示す図である。 3次元造形物の傾斜角度と切削工具の刃の角度の関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態による切削加工パス評価処理のフローを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る切削加工パス生成装置の構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態による切削加工パス作成処理のフローを示す図である。
以下、本発明の複数の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、各実施形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。
<切削加工パス評価装置の構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る切削加工パス評価装置1の構成例を示している。
切削加工パス評価装置1は、切削加工時のエンドミルの刃と加工対象部である被削材の加工面が接触する際になす角を評価し、評価結果を出力するものである。ここで、切削加工パスとは、切削工具による被削材の除去経路、切削工具の回転速度、切削工具の送り速度等を含む情報である。
切削加工パス評価装置1は、演算部110、記憶部120、入力部130、出力部140、及び通信部150の各機能ブロックを備える。
図2は、切削加工パス評価装置1を実現するコンピュータの構成例を示す図である。切削加工パス評価装置1は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ31、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等のメモリ32、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等のストレージ37、キーボード,マウス,タッチパネル等の入力デバイス35、ディスプレイ等の出力デバイス36、NIC(Network Interface Card)等の通信モジュール34、及びこれらを接続するインターフェイス33を備えるパーソナルコンピュータ等の一般的なコンピュータ30から成る。コンピュータは、クラウド上に構成してもよい。
演算部110は、コンピュータのプロセッサにより実現される。演算部110は、相対角度評価部111の機能ブロックを有する。この機能ブロックは、コンピュータのプロセッサがメモリにロードされた所定のプログラムを実行することによって実現される。ただし、これらの機能ブロックの一部または全部を集積回路等によりハードウェアとして実現してもよい。
相対角度評価部111は、例えばCAD(Computer Aided Design)モデルから、加工前の被削材の形状、被削材における切削箇所の形状、切削加工後の完成品(または中間品)の形状、被削材の材質、被削材の固定方法、被削材の固定箇所等を含む被削材情報121を取得して記憶部120に格納する。また、相対角度評価部111は、加工パス生成中のCAM(Computer Aided Manufacturing)ソフト、或いは加工パス生成後の出力されるNCプログラム、或いはこれに類するもの、或いは加工情報を管理するリストから、および、切削工具の外径、突き出し長、刃の枚数、ねじれ角などを含む工具情報122を取得して記憶部120に格納する。
さらに、同様にして、相対角度評価部111は、工具進行方向、切削工具の移動速度、回転速度、及び回転方向、並びに移動経路(切削工具と被削材との相対的な位置関係を表す情報)等を含む加工パス情報123を取得し、記憶部120に格納する。
相対角度評価部111は、被削材情報121および加工パス情報123に基づいて、評価対象の加工パス内における、切削工具の刃と被削材の加工面のなす角(相対角度)を計算し、相対角度が小さいほど当該加工パスの評価を下げる。
そして、相対角度が所定の閾値よりも大きい場合、被削材の加工時の加工負荷の最大値や変動を抑止できるので、当該加工パスを採用可能と判定する。反対に、相対角度が所定の閾値以下である場合、加工時の加工負荷の最大値あるいは変動が大きくなるので、加工パスを採用可能ではない(採用不可)と判定する。なお、所定の閾値は経験に基づいて設定してもよいし、過去の加工実績から作成したデータベースや学習結果に基づいて設定してもよい。
記憶部120は、コンピュータのメモリ及びストレージによって実現される。記憶部120には、被削材情報121、工具情報122、及び加工パス情報123が格納される。なお、記憶部120には、上述した情報以外の情報を格納してもよい。
入力部130は、コンピュータの入力デバイスによって実現される。入力部130は、ユーザからの各種の操作を受け付ける。出力部140は、コンピュータの出力デバイスによって実現される。出力部140は、例えば、加工パスの評価結果を表す画面(不図示)等を表示する。通信部150は、コンピュータの通信モジュールによって実現される。通信部150は、インターネットや携帯電話通信網等の所定のネットワークを介し、CADモデルを出力するコンピュータ等と接続して各種のデータを通信する。
<相対角度の算出方法>
次に、相対角度評価部111による相対角度の算出方法について説明する。相対角度評価部111は、被削材情報121、工具情報122、加工パス情報123の情報を用いて相対角度を算出する。
図3は、被削材12の加工面の傾斜角度α18とエンドミル15の刃の角度β19から加工面と刃の相対角度を求める方法を説明するための図である。被削材の加工面の傾斜角18および工具の刃の角度19は、同一の基準面11、あるいは基準線との角度である。ここでの被削材の加工面とは、加工によって最終的に創生される面を指してもよいし、加工の途中に現れる面を指してもよいし、あるいは加工前にこれから加工される面を指してもよいが、特に、エンドミルの回転方向17を勘案し、工具の刃が被削材に進入する面、あるいは退出する面を指す。図3の場合、工具の刃の角度19は、工具の刃のねじれ20のうち、被削材の加工領域と接する範囲において、被削材の加工面と接触を開始する瞬間、或いは接触長さが最も長くなる瞬間の工具の刃の角度を評価する。なお、図3および以後の図における工具の刃のねじれ20は、工具を透視した場合の刃の鋭角の先端をなぞる点線であり、実施には工具の奥側に合って目視では見えない箇所も図示している。
図3の(a)は、被削材12が薄板形状であり、加工面が図面上反時計回りに傾斜している図である。このとき、加工面の傾斜角α18と、工具が加工面に接触する際の工具の刃の傾斜角β19の角度は略一致しており、加工面と工具の刃の相対角度は0°に近い。すなわち、前記相対角度が小さいため、当該加工パスは、本発明の加工パス評価装置によって低い加点を与えられる。なお、この加工では、工具は工具進行方向14に向かって移動しながら加工を行う。
一方、図3の(b)は、図3の(a)と同様の加工であるが、薄板が図面上時計回りに傾斜している図である。加工面の傾斜角α18と、工具が加工面に接触する際の工具の刃の傾斜角β19はお互いに遠ざかる方向に傾斜しており、図3の(a)に比べて加工面と工具の刃の相対角度は大きい。すなわち、前記相対角度が大きいため、当該加工パスは、本発明の加工パス評価装置によって高い加点を与えられる。これらの加点のルールは、所定の閾値は経験に基づいて設定してもよいし、過去の加工実績から作成したデータベースや学習結果に基づいて設定してもよい。
このようにして被削材の加工面と工具の刃の間の角度を評価するが、被削材の加工面の傾斜角は被削材情報121から得ることができ、工具の刃の傾斜角度は工具情報122から得ることができる。なお、5軸加工機などを用いる場合などに被削材や工具が傾斜して把持されている場合には、前記の角度情報に把持の傾斜を加えて計算することにより簡単に角度を評価することができる。また、図3では、薄板の断面形状が変わらない方向に向かって工具を移動させる図を用いて説明を行ったが、移動方向は図3以外の方向でもよいし、高さ方向の移動を伴ってもよい。また、図3では説明の簡単のために薄板を用いて説明をしたが、本発明のポイントは加工面と工具の刃との当たり方を評価するものであるから、薄板以外の場合であっても本発明は成り立つ。また、同様の理由から、図3のように加工の進入面と退出面が平行でない場合であっても、本発明の対象の範囲内である。
図4は第一の実施例を、角断面を持つ管材に、図5は円形断面を持つ管材に適用する場合の相対角度評価結果を説明する図である。図4、図5ともに、(a)、(b)は管材の長手方向と平行な除去箇所21を切削加工する図であり、(a)は図面上の手前から奥に加工する図であり、工具のねじれのうち、工具の刃の傾斜と除去箇所周辺の加工面の傾斜の相対角度が小さい。一方、(b)は図面上の奥から手前に加工する図であり、(a)に比べて、工具の刃の傾斜と除去箇所周辺の加工面の傾斜の相対角度が大きい。(c)は、加工方向が管材の長手方向とは異なる場合の例を示す図である。この場合、被削材の加工面と切削工具の刃の相対角度は、加工の進行とともに変化する。この場合は、図3の例のように工具と加工面が接触する瞬間或いは接触長さが最大になる場合について評価するだけではなく、適当な間隔の加工経過時間ごとに相対角度を評価することが望ましい。
このように、薄板などの単純形状でなく、部品の一部を加工する場合であっても、切削加工による除去領域周辺において相対角度を評価することによって、本発明の効果を得ることができる。
図6は、放熱フィン等のように、複数の板状部の部位があり、一度の加工において同時に複数の薄板を加工する場合の図を示している。(a)は工具の刃を薄板の角度と一致させて薄板の長手方向に平行に切削加工する場合を、(b)は工具の刃を薄板の角度とは傾斜させて薄板の長手方向に平行に切削加工する場合を、(c)は工具の刃を薄板の角度と一致させて薄板の長手方向とは垂直に切削加工する場合を、(d)は工具の刃を薄板の角度とは傾斜させて薄板の長手方向に垂直に切削加工する場合を示している。このような場合においては、被削材の形状や工具の形状により、薄板ごとに加工面と工具の刃の相対角度が異なる可能性がある。この場合は、それぞれの板についての相対角度の評価結果のうちの最大値を評価してもよいし、特に注意深く加工したい板に着目して評価を行ってもよい。また、他の図によって説明する例も同様であるが、被削材や切削工具が傾斜している場合についても同様である。
図7は、3次元的な曲面形状を持つ被削材12に対する加工の例を示す図である。3次元積層により製造したニアネット形状に対する仕上げ加工などを切削によって行う場合、被削材が3次元的な曲面形状を持つ場合も多いが、この場合は被削材の加工面と工具の刃の相対角度は加工が進むにつれて刻々と変化することが考えられる。この場合は、図4および図5の(c)のように、適当な間隔に区切った加工時間ごとに相対角度を算出して評価することが望ましい。
また、加工パスにおいて相対角度が変化する場合には、相対角度としては、a.最も悪い値を採用する、b.個々の値を積算(積分)する、c.平均値を用いる、などが考えられる。
<切削加工パス評価装置による切削加工パス評価処理>
次に、図8は、第1の実施形態に係る切削加工パス評価装置1による切削加工パス評価処理の一例を説明するフローチャートである。
第一の実施形態の切削加工パス評価処理は、ユーザからの所定の操作に応じて開始されてもよいし、加工パスやNCプログラムが生成された際などに自動的に開始されてもよい。初めに、相対角度評価部111が、例えばCADモデルから被削材情報121を取得して記憶部12に格納する。また、相対角度評価部111が、NCプログラム、或いはこれに類するもの、或いは加工情報を管理するリスト、或いはNC工作機械から工具情報122を取得して記憶部12に格納する(ステップS101)。
次に、相対角度評価部111が、記憶部12の被削材情報121、工具情報122、および加工パス情報123に基づいて被削材の加工面と工具の刃の間の相対角度を計算する。(ステップS102)。
次に、相対角度評価部111が、前記相対角度の大きさを評価し、着目中の加工パスが採用可能であるか否かを判定する(ステップS103)。
最後に、着目中の加工パスの採用可否を出力してフローが完了する(ステップS104)。この出力は、採用不可の場合にユーザに通知する出力であってもよいし、CAMソフトなどの加工パス生成装置に加工パスの再検討を指示するためのトリガ信号であってもよい。
本実施例の、上述した切削加工パス評価処理によれば、被削材の加工面と工具の刃の相対角度を評価指標として加工パスの良否を簡易に評価できるため、加工機による加工の前に、複雑なシミュレーションを行うことなく、加工の良否を判定することができる。この加工の良否の判定は、他の判定基準とあわせて用いられてもよい。
<切削加工パス生成装置の構成>
図9は、本発明の第2の実施形態に係る切削加工パス生成装置2の構成例を示している。
切削加工パス生成装置2は、切削加工パス評価装置1(図1)を内包し、仮加工パス探索部112によって生成した仮加工パスを評価し、仮加工パスの中から被削材の加工面と工具の刃の相対角度の評価結果が優れる加工パスを採用することにより、優れた加工パスを生成する装置である。なお、切削加工パス生成装置2の構成要素のうち、切削加工パス評価装置1(図1)の構成要素と共通するものについては、同一の符号を付してその説明を省略する。
仮加工パス探索部112は、例えばCADモデルから、加工前の被削材の形状、被削材における切削箇所の形状、切削加工後の完成品(または中間品)の形状、被削材の材質、被削材の固定方法、被削材の固定箇所等を含む被削材情報121を取得して記憶部120に格納する。また、仮加工パス探索部112は、NC工作機械から、切削工具の外径、突き出し長、材質、刃の枚数、ねじれ角等を含む工具情報122を取得して記憶部120に格納する。
さらに、仮加工パス探索部112は、被削材情報121及び工具情報122に基づき、加工パスの候補となる複数の仮加工パスを探索し、仮加工パス情報124として記憶部12に格納する。仮加工パス情報124には、各仮加工パスの工具進行方向、切削工具の移動速度、回転速度、及び回転方向、並びに移動経路(切削工具と被削材との相対的な位置関係を表す情報)が少なくとも含まれている。
なお、探索する仮加工パスの数が現実的な数となるように、切削工具の進行方向の角度や、工具と被削材との当接の仕方の種類は離散的かつ有限な値にすることが望ましい。例えば、被削材が板状である場合、工具の進行方向は板状の被削材の任意の面を基準として例えば45度刻みに変更すればよい。
採用コスト評価部113は、各仮加工パスを採用することにより生じるコストを評価する機能ブロックである。ここでの採用コストとは、切削加工パス生成装置の使用者の目的により、加工時間でもよいし、時間当たりの切削体積でもよいし、そのほかの評価指標であってもよい。
相対角度評価部111は、第1の実施形態に示した相対角度評価部111の中身と同様であるが、切削加工パス生成装置2に組み込まれ、複数の仮加工パスの中から比較的評価結果の良い加工パスを選定するために用いられることが違いである。
加工条件調整部114は、相対角度評価部111によって評価された仮加工パスの相対角度が全て閾値未満である場合などに、最も相対角度の大きな仮加工パスを採用し、その加工パスの加工速度を小さくすることにより、相対角度が閾値よりも小さい場合にも加工負荷を抑制するように調整する機能ブロックである。
変換部115は、採用された加工パスをNCプログラムなど、工作機械が処理できる形式に変換する機能ブロックである。
なお、1つの加工部品を仕上げるためには通常、複数の加工パスが組み合わされるため、本発明による切削加工パス生成装置2も、複数の加工パスに対して仮加工パス生成、採用コスト評価、相対角度評価、加工条件調整、およびNCプログラムなどへの変換を行う。また、採用する加工パス同士は互いに影響し合うため、採用する仮加工パスによっては、加工パスの総数が変化する場合もある。
<切削加工パス生成装置による切削加工パス生成処理>
次に、図10は、第2の実施形態に係る切削加工パス生成装置2による切削加工パス生成処理の一例を説明するフローチャートである。
第2の実施形態の切削加工パス生成処理は、ユーザからの所定の操作に応じて開始される。始めに、仮加工パス探索部112が、例えばCADモデルから被削材情報121を取得して記憶部120に格納する。また、仮加工パス探索部112が、NC工作機械から工具情報122を取得して記憶部120に格納する(ステップS201)。
次に、仮加工パス探索部112が、被削材情報121及び工具情報122に基づき、加工パスの候補となる複数の仮加工パスを探索し、仮加工パス情報124として記憶部120に格納する(ステップS202)。
次に、採用コスト評価部113が、仮加工パス情報124を参照し、探索された複数
の仮加工パスに順次着目し、ユーザが指定する評価指標に応じて仮加工パスを並び替える。ユーザの指定がない場合には、仮加工パスを生成した順序のままでもよい。(ステップS203)。次に、相対角度評価部111が、被削材の加工面の工具の刃の間の角度を計算する(S204)。そして、定められた閾値よりも相対角度が大きいかを評価し、着目中の仮加工パスが採用可能であるか否かを判定する(ステップS205)。
ここで、着目中の仮加工パスが採用可能ではない(採用不可)と判定された場合(ステップS205でNO)、次に、相対角度評価部111が、未着目の仮加工パスが残っているか否かを判定する(ステップS206)。ここで、未着目の仮加工パスが残っていると判定された場合、処理はステップS203に戻されて、ステップS203以降が繰り返される。
その後、未着目の仮加工パスが残っていないと判定された場合(ステップS206でNO)、加工条件調整部114が、採用不可と判定されたすべての仮加工パスのうちの評価が最も相対角度の評価結果の大きい仮加工パスを対象として加工時の条件を調整する(ステップS207)。なお、加工時の条件は、ユーザが調整するようにしてもよい。
一方、着目中の仮加工パスが採用可能であると判定された場合(ステップS205でYES)、相対角度評価部111が、該仮加工パスを加工パスに選択し、処理はステップS206,S207をスキップしてステップS208に進められる。
次に、変換部115が、ステップS205で採用可能とされた加工パス、または、ステップS207で加工条件が調整された仮加工パスをNCプログラムに変換する(ステップS208)。なお、変換されたNCプログラムは、通信部150によりNC加工機械に送信される。また、仮加工パスをNCプログラム以外の出力先の機械に適したプログラムに変換するようにしてもよい。以上で、切削加工パス生成処理は終了される。
本実施例の、上述した切削加工パス生成処理によれば、探索した複数の仮加工パスから、被削材の加工面と切削工具の刃の間の角度を評価して、加工負荷の最大値や変動を評価して加工パスを生成することができ、被削材の変形や工具摩耗の進展を抑制することができる。また、探索した全ての仮加工パスが採用不可と判定された場合にも、加工条件を調整して適切な加工パスを生成することができる。
なお、上述した切削加工パス生成処理によれば、着目中の仮加工パスが採用可能であると判定された段階で処理をS208に進めるようにしたが、採用可能な仮加工パスをすべて抽出した後、その中から最も評価が高いものを加工パスとして選択するようにしてもよい。
また、図10に示した切削加工パス生成処理は、加工パスを生成する際に毎回実行するようにしてもよいし、振動が大きいと予め予想される特定の加工パスを生成する場合にのみ実行するようにしてもよい。
1…切削加工パス評価装置
2…切削加工パス生成装置
110…演算部
111…相対角度評価部
112…仮加工パス探索部
113…採用コスト評価部
111…相対角度評価部
114…加工条件調整部
115…変換部
120…記憶部
121…被削材情報
122…工具情報
123…加工パス情報
124…仮加工パス情報
130…入力部
140…出力部
150…通信部
11…基準面
12…被削材
14…工具進行方向
15…切削工具
17…工具回転方向
18…被削材傾斜角度
19…工具の刃の角度
20…工具の刃のねじれ
21…除去箇所

Claims (15)

  1. 切削工具による切削加工パスを評価する切削加工パス評価装置であって、
    相対角度評価部を備え、
    前記相対角度評価部は、
    (1)評価対象の切削加工パスで用いる切削工具の刃の傾斜角度を取得し、
    (2)当該切削加工パスで切削対象となる被削材の加工面の傾斜角度を取得し、
    (3)前記切削工具の刃と前記被削材の加工面の相対角度を計算し、
    (4)前記相対角度の大きさを評価し、前記評価対象の切削加工パスが採用可能かを判定する
    ことを特徴とする切削加工パス評価装置。
  2. 請求項1に記載の切削加工パス評価装置において、
    前記相対角度評価部は、相対角度が所定の閾値よりも大きい場合に、当該切削加工パスを採用可能と判定することを特徴とする切削加工パス評価装置。
  3. 請求項1に記載の切削加工パス評価装置において、
    前記切削工具の刃は、ねじれを有していることを特徴とする切削加工パス評価装置。
  4. 請求項1に記載の切削加工パス評価装置において、
    被削材情報、工具情報、加工パス情報を記憶する記憶部を備えることを特徴とする切削加工パス評価装置。
  5. 請求項1に記載の切削加工パス評価装置において、
    前記切削対象となる被削材の加工面とは、切削対象の被削材の薄板形状部に属する加工面であることを特徴とする切削加工パス評価装置。
  6. 切削工具による切削加工パスを生成する切削加工パス生成装置であって、
    加工パスの候補となる仮加工パスを探索する仮加工パス探索部と、
    前記仮加工パスを評価する相対角度評価部と、
    を備え、
    前記相対角度評価部は、
    (1)評価対象の仮加工パスで用いる切削工具の刃の傾斜角度を取得し、
    (2)当該仮加工パスで切削対象となる被削材の加工面の傾斜角度を取得し、
    (3)前記切削工具の刃と前記被削材の加工面の相対角度を計算し、
    (4)前記相対角度の大きさを評価し、前記評価対象の仮加工パスが採用可能かを判定する、
    ことを特徴とする切削加工パス生成装置。
  7. 請求項6に記載の切削加工パス生成装置において、
    前記仮加工パス探索部は、被削材の形状を含む被削材情報及び工具情報に基づいて複数の仮加工パスを探索し、
    前記相対角度評価部は、探索された複数の前記仮加工パスのうち、被削材の加工面と切削工具の刃の相対角度が所定の閾値よりも大きいものを加工パスに採用する
    ことを特徴とする切削加工パス生成装置。
  8. 請求項6に記載の切削加工パス生成装置において、更に、
    前記相対角度評価部によって評価された前記仮加工パスの相対角度が全て閾値未満である場合に、最も相対角度の大きな仮加工パスを採用し、選択された前記仮加工パスにおける加工条件を調整する加工条件調整部、
    を備えることを特徴とする切削加工パス生成装置。
  9. 請求項6に記載の切削加工パス生成装置において、更に、
    前記各仮加工パスを採用することにより生じるコストを評価し、評価指標に応じて前記仮加工パスを並び替える採用コスト評価部を備え、
    前記相対角度評価部は、並び替えた前記仮加工パスを順次判定して、相対角度が所定の閾値よりも大きいものを加工パスに採用することを特徴とする切削加工パス生成装置。
  10. 請求項6に記載の切削加工パス生成装置において、更に、
    採用された前記仮加工パスを、工作機械を制御するためのプログラムに変換する変換部、
    を備えることを特徴とする切削加工パス生成装置。
  11. 請求項6に記載の切削加工パス生成装置において、
    前記切削対象となる被削材の加工面とは、切削対象の被削材の薄板形状部に属する加工面であることを特徴とする切削加工パス生成装置。
  12. コンピュータを、切削工具による切削加工パスを生成する切削加工パス生成装置として機能させるプログラムであって、
    仮加工パスを探索する仮加工パス探索部と、
    評価対象の仮加工パスで用いる切削工具の刃の傾斜角度を取得し、
    当該仮加工パスで切削対象となる被削材の加工面の傾斜角度を取得し、
    前記切削工具の刃と前記被削材の加工面の相対角度を計算し、
    前記相対角度の大きさを評価し、前記評価対象の仮加工パスが採用可能かを判定する
    相対角度評価部、として機能させるプログラム。
  13. 請求項12に記載のプログラムにおいて、更に、
    前記相対角度評価部によって評価された前記仮加工パスの相対角度が全て閾値未満である場合に、最も相対角度の大きな仮加工パスを採用し、選択された前記仮加工パスにおける加工条件を調整する加工条件調整部、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  14. 請求項12に記載のプログラムにおいて、更に、
    前記各仮加工パスを採用することにより生じるコストを評価し、評価指標に応じて仮加工パスを並び替える採用コスト評価部と、
    並び替えた前記仮加工パスを順次判定して、相対角度が所定の閾値よりも大きいものを加工パスに採用する前記相対角度評価部、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  15. 請求項12に記載のプログラムにおいて、更に、
    採用された前記仮加工パスを、工作機械を制御するためのプログラムに変換する変換部、として機能させるプログラム。
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