JP2023018936A - 立体造形方法、立体造形物の製造方法、プログラム、及び立体造形装置 - Google Patents

立体造形方法、立体造形物の製造方法、プログラム、及び立体造形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】いわゆるコアシェル方式の立体造形方法で造形される立体造形物において、シェル層で囲われたコア部内やコア部上面にシェル材による任意の形状の造形物を簡便かつ効率よく造形することができる立体造形方法を提供すること。【解決手段】立体造形物の外殻層であるシェル層をシェル材を用いて先に造形し、次に造形済の前記シェル層に囲われた部分であるコア部にコア材を充填することにより該コア材を含む立体造形物を形成させる立体造形方法であって、前記シェル層は付加製造技術によって造形され、前記コア材が造形済の前記シェル層に囲われた前記コア部に充填され、少なくとも一部において、前記コア材の重力方向上面に前記シェル層が形成される。【選択図】 図1

Description

本発明は立体造形方法、立体造形物の製造方法、プログラム、及び立体造形装置に関し、より詳細には、3Dプリンティングなどの付加製造技術を用いて立体造形物を形成させる立体造形方法、立体造形物の製造方法、プログラム、及び立体造形装置に関する。
3Dプリンティング技術を用いた製造装置の名称として、広く3Dプリンタという言葉が使われている。3Dプリンタは、3次元のCADデータをもとにコンピュータで造形物の断面形状を計算し、該造形物を薄い輪切り状の断面構成要素に分割して、その断面構成要素を種々の方法で形成し、それを積層させて目的とする造形物を形成する立体造形装置である。3Dプリンティング技術は、国際的にはAdditive Manufacturing Technologyと同義語として使われる場合が多く、日本語訳として、付加製造技術が用いられている。
国際標準化団体のASTM Internationalでは、Additive Manufacturing(付加製造)の方法を大きく以下の7つに分類している。
(1)液槽重合法(Vat Photopolymerization)
(2)材料押出法(Material extrusion)
(3)粉末床溶融結合法(Powder bed fusion)
(4)結合材噴射法(Binder Jetting)
(5)シート積層法(Sheet lamination)
(6)材料噴射法(Material Jetting)
(7)指向性エネルギー堆積法(Directed Energy Deposition)
(1)液槽重合法は、これらの中でも最も古い時期に実用化されたものであり、3Dプリンタの名称が一般化する以前から、光造形法、SLA(Stereolithography)などの名称でラピッドプロトタイピング用途として用いられていた。
図10は、液槽重合法を用いた立体造形装置の構成例を示す図である。
液槽重合法では、槽46内に、例えば紫外線硬化(重合)樹脂48が保持され、その液面に、導入光学系40から紫外線42が選択的に照射されて、第1層目の硬化領域48aが形成される(図10(a)~(c))。第1層目の硬化領域48aは造形テーブル47に支持される。なお、第1層目の硬化領域48aと造形テーブル47との間には、適宜サポート材が形成される。また、導入光学系40は、紫外線原41、コリメートレンズ43、集光レンズ44、及び反射鏡45を備えている。
次に造形テーブル47ごと第1層目の硬化領域48aを液中に沈める(図10(d))、或いは、液面を上昇させることにより、第1層目の硬化領域48aを一定深さだけ液中に沈める。次いで再び紫外線42が液面に選択的に照射されて、第1層目の硬化領域48aの上方に第2層目の硬化領域48bが第1層目の硬化領域48aと積層方向に連続するように形成される(図10(e))。これを繰り返すことによって、立体造形物を形成する方式である。
近年パーソナルユーズとして市販されている3Dプリンタには、(2)材料押出法、又は(6)材料噴射法が採用されているものが多い。
(2)材料押出法は、熱溶解積層法、FDM(Fused Deposition Modeling)とも呼ばれ、多くの場合、熱可塑性樹脂からなる造形材料を加熱して溶融流動状態とし、それをノズルから押し出しながら積層して造形する方法である。
図11は、材料押出法を用いた立体造形装置の構成例を示す図である。
チャンバー50内に、例えば、粒状の熱可塑性樹脂からなるペレット51が充填される。そして、図示しない加熱機構によってチャンバー50内が加熱され、ペレット51が溶融する。溶融し流動状態となったペレット51をここでは溶融材52と呼ぶこととする。溶融材52は加圧部材53による加圧力Pにより、ノズル54から押し出される。押し出された溶融材52は、造形テーブル55上に載置されていく。造形テーブル28は、例えば、図中矢印XおよびYで示す造形テーブル28面内方向の並進自由度、矢印Zで示す造形テーブル55上下方向の自由度、および支軸56廻りの回転の自由度(図中矢印θ)を有している。
ノズル54から溶融材52が押し出されるのに合わせて、上記矢印X、Y、θ方向に造形テーブル55が駆動され、造形テーブル55面上に任意の平面形状にて溶融材52が載置されていく。この造形テーブル55面上に最初に載置される溶融材層が、断面構成要素としての第1層57に相当する。第1層57の成型完了後、造形テーブル28を下降させて、第1層57の上に第2層が積層されていく。これを繰り返すことにより立体造形物が形成される。
(6)材料噴射法は、インクジェット式マテリアルジェッティング、MJP(Multijet Printing)とも呼ばれ、造形材料の粘度が、(2)材料押出法のそれよりやや低めのものが多く、いわばインクジェットプリンタのインクの代わりに造形材料を吐出させて積層させながら造形していく方法である。
(3)粉末床溶融結合法、及び(4)結合材噴射法は、造形材料として、粉体状又は粒状のものを用いるところが特徴である。
(3)粉末床溶融結合法は、粉末焼結、SLS(Selective Laser Sintering)、SLM(Selective Laser Melting)などとも呼ばれている。
図12は、粉末床溶融結合法を用いた立体造形装置の構成例を示す図である。
図12に示すように、適当な槽60内に造形材料粉61が静置される。これを材料床62と呼ぶことが多い。造形材料としては、金属、樹脂、セラミックなどの無機材料などエネルギー線で溶融可能なものであれば、幅広く造形材料が選択できることが特徴の一つである。そして、図12(a)に示すように、材料床62の表面にレーザー光66が選択的に照射されて、造形材料粉61が溶融合体され、1層目の造形層67が形成される。図12ではエネルギー線源として赤外線レーザー63が用いられ、ガルバノ光学系64、65を用いて材料床62表面を任意にスキャンできる構成となっている。次いで図12(b)に示すように、造形材料粉61が一定量継ぎ足された後、テーブル69が一定量降下されて、スキージ68を図中矢印A方向に移動させることで、造形材料粉61を均して平らにする。これで再び材料床62が形成される。次いでレーザー光66をスキャンさせて2層目の造形層を形成する。これを繰り返すことにより立体造形物が形成される。
(4)結合材噴射法は、インクジェット式バインダージェッティング、CJP(Color Jet Printing)とも呼ばれており、(3)粉末床溶融結合法と同様、造形材料粉から成る材料床を用いる一方、材料床に対し造形材料粉を結着するいわば接着剤の機能を有する結着材料をインクジェットヘッド等から選択的に噴射することで、造形材料粉同士を結着させて造形していく方式である。
(5)シート積層法はその名の通り、紙、プラスチックフィルム等のシート状材料を積層断面形状に切断しそれを順次積層、接着することにより立体造形物を形成する方式である。
(7)指向性エネルギー堆積法は、レーザーデポジション、LMD(Laser Metal Deposition)などとも呼ばれている。
図13は、指向性エネルギー堆積法を用いた立体造形装置の構成例を示す図である。
指向性エネルギー堆積法は、図13に示すように、造形材料を供給しながら且つエネルギーも同時に選択的に付与しながら、造形材料を積層する方式である。
レーザー光71が二重管ノズル72の内側ノズル73の内部を透過し、透過したレーザー光71は集光レンズ74によって、ベース75表面に集光される。外側ノズル76からは、シールドガスとともに造形材料粉末78(図中矢印で示す)がレーザー光71の集光点目指して吹き付けられる。レーザー光71の集光点において、吹き付けられた造形材料粉末78がレーザー光71によって加熱溶融され、ベース75表面に造形材料粉末78が溶融凝集した溶融池77が形成される。そしてベース75と二重管ノズル72の相対位置を移動させて、溶融池77をベース75上でいわば泳がせながら、ベース75上に造形材料を載置し、積層していく方式である。この方式は金属材料を用いる3Dプリンタの代表例である。なお、この方式は見方を変えれば、古くから知られているアーク溶接法を精細化、自動化し造形方法として発展させたとも言える。
[発明が解決しようとする課題]
本出願人は、下記の特許文献1において、立体造形物の外殻層(シェル層)をシェル材を用いて先に造形し、次に造形済みの外殻層の内部(コア部)をコア材を用いて造形する立体造形方法を提案している。本明細書に於いては、この方法をコアシェル方式とも言うこととする。
図14は、このコアシェル方式で造形された立体造形物の一例を模式的に示している。立体造形物80は、外殻層となるシェル層81を有し、シェル層81に囲まれたコア部82内にコア材83が充填され硬化されたものとなっている。
このようなコアシェル方式において、例えば、上述した液槽重合法で、前記シェル層の一部として、前記コア部の少なくとも一部を覆う蓋付き形状部を造形しようとした場合、この蓋付き形状部を下から支える、すなわち、垂れ下がり等を防止するために、前記コア部内にサポート材で先に支えを作る必要がある。液槽重合法において、このサポート材は、例えば、液体であるシェル材(光硬化性樹脂)を半硬化の状態に形成したものとなる。すなわち、前記サポート材は、前記シェル材と同じ材料が用いられることとなる。
そして、蓋付き形状部の造形を完了(硬化)した後、前記コア部内から前記サポート材を除去して、蓋付き形状部を含む前記シェル層の造形が完了する。その後、前記コア部に前記コア材が充填されることとなる。
このように、前記コア部内に前記サポート材による支えを形成した場合、前記コア材を充填する前に前記サポート材を除去する工程が必要となり、手間を要し、製造効率が低下してしまうという課題があった。
また、蓋付きの形状部分が、前記コア部を完全に蓋をする形状である場合、前記サポート材を除去することができず、このような前記コア部を密閉する形状では、前記コア部に前記サポート材による支えを形成できないという課題もあった。
また、前記コアシェル方式では、前記シェル材で前記シェル層を積層方向にある程度造形した後、前記コア部に前記コア材を充填していく工程を繰り返す場合もある。このような方式の場合において、前記コア部に前記サポート材が存在すると、充填する前記コア材で前記サポート材を壊してしまうこととなり、蓋付き形状部分に造形不良が発生する可能性があるという課題があった。
特開2019―136923号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、いわゆるコアシェル方式の立体造形方法により造形される立体造形物において、シェル層で囲われたコア部内やコア部上面にシェル材による任意の形状の造形物を簡便かつ効率よく造形することができる立体造形方法、立体造形物の製造方法、プログラム、及び立体造形装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る立体造形方法(1)は、立体造形物の外殻層であるシェル層をシェル材を用いて先に造形し、次に造形済の前記シェル層に囲われた部分であるコア部にコア材を充填することにより該コア材を含む立体造形物を形成させる立体造形方法であって、
前記シェル層は付加製造技術によって造形され、
前記コア材が造形済の前記シェル層に囲われた前記コア部に充填され、
少なくとも一部において、前記コア材の重力方向上面に前記シェル層が形成されることを特徴としている。
上記立体造形方法(1)によれば、前記シェル層は付加製造技術によって造形され、前記コア部に前記コア材が充填され、前記立体造形物の少なくとも一部において、前記コア材の重力方向上面に前記シェル層が形成される。したがって、造形工程中において、前記コア材の重力方向上面に形成される前記シェル層が前記コア材によって支持されることとなる。そのため、前記コア部に、サポート材によるサポート部を形成したり、該サポート部を除去したりする必要がなくなり、前記コア材の重力方向上面に任意の形状のシェル層が形成される造形物を簡便かつ効率よく造形することが可能となる。
また本発明に係る立体造形方法(2)は、上記立体造形方法(1)において、
前記シェル層は積層造形方向に複数回に分割して造形され、
前記シェル層の第1造形と前記シェル層の第2造形との間に前記コア材を充填することを特徴としている。
上記立体造形方法(2)によれば、前記シェル層を積層造形方向に複数回に分割して造形し、前記シェル層の前記第1造形と前記第2造形との間に前記コア材を充填するので、前記第2造形において、前記コア材の重力方向上面に前記シェル材による任意の形状の前記シェル層を簡便かつ効率よく造形することができる。また、前記コア部内に、例えば、張り出し(庇)形状、ブリッジ形状、蓋形状などの様々な形状をした前記シェル層を段階的に造形することが可能となる。また、前記シェル層の造形を複数回に分割して段階的に行い、その都度前記コア材を充填するので、前記コア部の形状を実質的に単純化することとなり、前記コア部への前記コア材の充填も良好に行うことができる。
また本発明に係る立体造形方法(3)は、上記立体造形方法(1)又は(2)において、
前記シェル層が液槽重合法により造形されるものであって、
少なくとも一部の工程において、前記コア材の重力方向上面に前記シェル材が塗布され、活性エネルギー線の照射により前記シェル材が前記コア材の重力方向上面で硬化されることにより前記シェル層が形成されることを特徴としている。
上記立体造形方法(3)によれば、前記シェル層を前記液槽重合法により造形し、該液槽重合法の少なくとも一部の工程において、前記コア材の重力方向上面に前記シェル材を塗布し、塗布した前記シェル材に前記活性エネルギー線を照射して、前記シェル材を前記コア材の重力方向上面で硬化させることにより前記シェル層が形成されることとなる。したがって、前記液槽重合法によって前記コア材の重力方向上面に前記シェル材による任意の形状の前記シェル層を簡便かつ効率よく造形することができ、また、前記コア部内に様々な形状のシェル層を精度よく造形することが可能となる。
また本発明に係る立体造形方法(4)は、上記立体造形方法(3)において、
前記コア材の重力方向上面に前記シェル材を塗布する前工程で、装置水平面を移動させるブレードによって、前記コア材の重力方向上面を平坦化し、その後前記シェル材を塗布する際に前記コア材の重力方向上面に平坦に前記シェル材が塗布されることを特徴としている。
上記立体造形方法(4)によれば、前記コア材の重力方向上面に前記シェル材を塗布する前工程で、前記ブレードを用いて前記コア材の重力方向上面を平坦化するので、該平坦化された前記コア材の重力方向上面に前記シェル材を平坦に塗布することができ、前記コア材の重力方向上面に造形される前記シェル層の平坦性を高めることができ、該シェル層の造形精度をさらに高めることができる。
また本発明に係る立体造形方法(5)は、上記立体造形方法(4)において、
前記ブレードによって掻き出した前記コア材を、造形エリア近傍に設けられた廃棄物入れに廃棄することを特徴としている。
上記立体造形方法(5)によれば、前記ブレードによって掻き出した前記コア材、すなわち、余分な前記コア材を前記廃棄物入れに廃棄することができ、前記掻き出されたコア材による液槽内の汚染を防止できる。また、前記廃棄物入れに廃棄された前記コア材を再利用することも可能となる。
また本発明に係る立体造形方法(6)は、上記立体造形方法(3)~(5)のいずれかにおいて、
前記コア材の重力方向上面に形成する前記シェル層の厚みが、前記活性エネルギー線の照射による前記シェル材の硬化深度よりも厚いことを特徴としている。
上記立体造形方法(6)によれば、前記コア材の重力方向上面に形成する前記シェル層の厚みが、前記活性エネルギー線の照射による前記シェル材の硬化深度よりも厚いので、前記コア材の重力方向上面が平坦で無くとも、前記コア材の重力方向上面に前記シェル層を造形することが可能となる。
また本発明に係る立体造形方法(7)は、上記立体造形方法(3)~(6)のいずれかにおいて、
前記コア部の重力方向上面に塗布した前記シェル材は、前記活性エネルギー線の照射の際に部分的に未硬化部を設け、その後の工程で該未硬化部から前記コア部に前記コア材を充填することを特徴としている。
上記立体造形方法(7)によれば、前記コア部の重力方向上面に塗布した前記シェル材の前記未硬化部から前記コア部に前記コア材を充填することができ、また、該充填により前記未硬化部の前記シェル材が前記コア材に置換され、前記コア部に前記未硬化部の前記シェル材が残存することを防止できる。また、前記シェル材と前記コア材との置換は液体どうしで行われることとなり、ボイド等と称する微小空間(気泡)の発生を防止できる。
また本発明に係る立体造形方法(8)は、上記立体造形方法(1)~(7)のいずれかにおいて、前記コア材は、前記シェル材よりも高比重であることを特徴としている。
上記立体造形方法(8)によれば、前記コア材は、前記シェル材よりも高比重であるので、前記シェル材を前記コア材の重力方向上面に混ざり合うことなく塗布することができる。なお、前記コア材は、前記シェル材よりも高比重とするために、例えば、強化材を含むものであってもよい。前記強化材には、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、及びアラミド繊維のうちの少なくともいずれかを含む繊維状の強化材が採用され得る。
また本発明に係る立体造形方法(9)は、上記立体造形方法(1)~(8)のいずれかにおいて、前記立体造形物を形成後に、前記コア材を一括硬化させることを特徴としている。
上記立体造形方法(9)によれば、前記立体造形物を形成後に、前記コア材を一括硬化させるので、充填された前記コア材中に造形界面が形成されることもなく、前記立体造形物の機械特性を高めることができる。
前記コア材は、例えば、強化材を含有する複合材であってもよく、該複合材を用いる場合、前記強化材を母材中に均一分散している状態で硬化させることができる。換言すれば、前記強化材の分散状態の分断を生じさせないで硬化させることができる。前記強化材には、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、及びアラミド繊維のうちの少なくとも1つを含む繊維状の強化材が採用され得る。
また本発明に係る立体造形物の製造方法は、上記立体造形方法(1)~(9)のいずれかを用いて立体造形物を製造することを特徴としている。
上記立体造形物の製造方法によれば、前記立体造形物を製造する場合に、上記立体造形方法(1)~(9)のいずれかにより得られる効果を奏することとなり、前記シェル層で囲まれた前記コア部内に様々な形状の前記シェル層が造形された立体造形物を簡便かつ効率よく製造することができる。
また本発明に係るプログラム(1)は、上記立体造形方法(1)~(9)のいずれかをコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴としている。
上記プログラム(1)によれば、前記コンピュータを用いて、前記コア材の重力方向上面に任意の形状のシェル層が形成された造形物を簡便かつ効率よく造形する装置が実現でき、上記立体造形方法(1)~(9)のいずれかにより得られる効果と同様の効果を奏する装置が実現できる。
また、本発明に係る立体造形装置(1)は、上記プログラム(1)が記憶された記憶部と、該記憶部に記憶された前記プログラムを実行する制御部とを備えていることを特徴としている。
上記立体造形装置(1)によれば、前記コア材の重力方向上面に任意の形状のシェル層が形成された造形物を簡便かつ効率よく造形することが可能となり、上記立体造形方法(1)~(9)のいずれかにより得られる効果と同様の効果を奏する装置が実現できる。
本発明の実施の形態(1)に係る立体造形方法により造形される立体造形物の一例を模式的に示す断面斜視図である。 実施の形態(1)に係る立体造形方法の一例を説明するための概念図である。 実施の形態(2)に係る立体造形装置の構成例を示す概略図である。 実施の形態(2)に係る立体造形装置を用いた立体造形方法の一例を説明するための図であり、1回目のシェル層を造形する工程を説明するための図である。 実施の形態(2)に係る立体造形装置を用いた立体造形方法の一例を説明するための図であり、1回目のシェル層により形成されたコア部にコア材を充填する工程を説明するための図である。 実施の形態(2)に係る立体造形装置を用いた立体造形方法の一例を説明するための図であり、図5に示した工程より後の工程を説明するための図である。 実施の形態(2)に係る立体造形装置を用いた立体造形方法の一例を説明するための図であり、図6に示した工程より後の工程を説明するための図である。 実施の形態(3)に係る立体造形装置の構成例を示す概略図である。 実施の形態(3)に係る立体造形装置を用いた立体造形方法の一例を説明するための図である。 液槽重合法を用いた立体造形装置の構成例を示す概略図である。 材料押出法を用いた立体造形装置の構成例を示す概略図である。 粉末床溶融結合法を用いた立体造形装置の構成例を示す概略図である。 指向性エネルギー堆積法を説明する原理図である。 コアシェル方式で造形された立体造形物の一例を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明に係る立体造形方法、立体造形物の製造方法、プログラム、及び立体造形装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図面に記載している立体造形物、並びにそのシェル層及びコア部の形態などは、本発明の主旨が容易に理解できるように模式的に描かれており、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、実施の形態(1)に係る立体造形方法により造形される立体造形物の一例を模式的に示す断面斜視図である。
立体造形物1は、外殻層を形成するシェル層2と、シェル層2に囲われたコア部4とを有し、コア部4内にコア材5が充填されて固化された形態となっており、また、コア部4に張り出した形状をしたシェル層2aやコア部4に蓋をした形状をしたシェル層2bがコア材5の重力方向上面に形成されたものとなっている。
シェル層2は、従来技術で説明した付加製造技術の(1)~(7)のいずれの方式を用いて造形してもよく、シェル層2を形成するシェル材は、付加製造技術の(1)~(7)の選択された方式に応じて適宜選択され得る。
また、コア材5としては、シェル層2の造形方式に応じて、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが適宜選択され得る。また、コア材5は強化材を含むものであってもよい。強化材には、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、又はシリカ等の無機材料粉などの比較的比重の高い材料が選択され得る。コア材5に強化材が含まれることにより、コア材5がシェル層2を形成するシェル材よりも高比重なものとなる。
図2(a)~(h)は、実施の形態(1)に係る立体造形方法の一例を説明するための概念図であり、造形されていく立体造形物の切断部端面図を模式的に示している。
まず、図2(a)に示すように、シェル材を用いて有底箱型形状をしたシェル層2を所定の高さh1だけ造形する。シェル層2の造形には、上述した付加製造技術の(1)~(7)のいずれの方式を用いてもよい。また、高さ方向が付加製造における積層造形方向であることが好ましい。
次に、図2(b)に示すように、高さh1だけシェル層2を造形した段階で、シェル層2に囲われた(換言すれば、シェル層2の内側空間の)コア部4にコア材5を充填する。なお、この段階で、コア材5は流動性を有する状態である。
次に、図2(c)に示すように、コア材5の重力方向上面にシェル層2aを形成する。コア部4に張り出した形状をしたシェル層2aがコア材5により支持されている状態となっている。なお、コア材5は、未硬化の流動性を持つ液体状態ではあるが、コア材5の重力方向上面に形成されたシェル層2aが垂れ下がることのない粘度を有している。
引き続いて、図2(d)に示すように、シェル層2をさらに高さh2まで造形し、その後、図2(e)に示すように、新たに形成されたコア部4aにコア材5をさらに充填する。
コア材5は、未硬化の流動性を持つ液体状態であるため、高さh1まで充填済みのコア材5上に、さらに高さh2までコア材5を追加充填しても両者は容易に混ざり合うことができる。そのため、高さh1の面に、追加充填されるコア材5と充填済みコア材5の界面(造形界面)が形成されることはない。したがって、コア材5が強化材を含有する複合材であった場合に、造形界面における強化材又は強化材の分散状態の分断が回避できる。
次に、図2(f)に示すように、追加充填されたコア材5の重力方向上面に新たにシェル層2bを造形する。ここでは、追加充填されたコア材5の重力方向上面の全面に蓋形状をしたシェル層2bが形成されており、造形時においてはシェル材がコア材5の上に支持された状態でシェル層2bが造形されるようになっている。
引き続いて、図2(g)に示すように、シェル層2をさらに高さh3まで造形し、その後、図2(h)に示すように、新たに形成されたコア部4bにコア材5をさらに充填する。これでシェル層2、2a、2bの造形と、コア部4、4a、4bへのコア材5の充填が完了する。その後、コア材5が熱硬化性樹脂を含むものである場合、立体造形物1を加熱炉に投入して、コア材5に熱エネルギーを付与する。また、コア材5が光硬化性樹脂を含むものである場合、全体に活性エネルギー線を照射することにより、コア材5を硬化させ、図1に示した立体造形物1の造形が完了する。
上記実施の形態(1)では、シェル層2の造形を、その積層造形方向に3回に分割して造形しているが、分割回数は、造形物の大きさや形状などを考慮して任意の回数に設定できる。また、シェル層2の造形方式、シェル材の種類、及び/又は造形する立体造形物1のサイズなどによっては、外殻層となるシェル層2と、張出形状のシェル層2aとを一括で造形した後にコア材5を充填することにより、シェル層2aをコア材5で支持する方法を採用可能な場合もある。
上記実施の形態(1)に係る立体造形方法によれば、シェル層2、2a、2bは付加製造技術によって造形され、コア部4、4a、4bにコア材5が充填され、立体造形物1の少なくとも一部において、コア材5の重力方向上面にシェル層2a、2bが形成される。したがって、造形工程中において、コア材5の重力方向上面に形成されるシェル層2a、2bがコア材5によって支持されることとなる。そのため、コア部4、4a、4bに、前記シェル材によるサポート部を形成したり、該サポート部を除去したりする必要がなくなり、コア材5の重力方向上面にシェル層2a、2bが形成された立体造形物1を簡便かつ効率よく造形することが可能となる。
また、上記実施の形態(1)に係る立体造形方法によれば、シェル層2を積層造形方向に複数回に分割して造形し、シェル層2を分割して造形する毎にコア材5を充填するので、コア部4、4a、4b内に、張出形状のシェル層2a、蓋形状のシェル層2bなどの任意の形状をしたシェル層を段階的に造形することが可能となる。また、シェル層2の造形を複数回に分割して段階的に行い、その都度コア材5を充填するので、コア部4、4a、4bの形状を実質的に単純化することとなり、コア部4、4a、4bへのコア材5の充填も良好に行うことができる。
次に図3~図7に基づいて、実施の態様(2)に係る立体造形方法について説明する。実施の態様(2)では、シェル層の形成に液槽重合法を用いる立体造形装置を用いて立体造形物を造形する方法について説明する。
図3は、実施の形態(2)に係る立体造形装置の構成例を示す概略図である。
立体造形装置10は、シェル層2の形成に液槽重合法を用いる装置であり、また、コア材として熱硬化性樹脂中に強化材が分散された強化樹脂を用いる複合材3Dプリンタとして構成されている。なお、図中矢印x方向がx軸方向、矢印z方向がz軸方向、紙面に垂直方向がy軸方向とする。
立体造形装置10は、シェル材として紫外線硬化樹脂3Aが貯留されている造形槽11、レーザー光学系12、コア材供給系13、及びこれら各部の動作などを制御する制御ユニット18を主たる構成要素としている。
造形槽11中には紫外線硬化樹脂3Aが貯留されており、図示しない紫外線硬化樹脂供給系により、その液面位置を所定位置に維持、調整可能となっている。紫外線硬化樹脂3Aとしてはエポキシ系、アクリル系など公知のものが使用可能である。造形槽11中には造形テーブル15が設けられている。造形テーブル15は、造形中の立体造形物を支持するためのものであり、図示しない駆動機構により図中z軸方向の任意の位置に移動かつ設置可能となっている。なお、造形テーブル15の動作は制御ユニット18により制御可能となっている。
造形槽11の液面近傍位置にリコータ16が配設されており、リコータ16の先端を紫外線硬化樹脂3Aの液面にわずかに(例えば、所定の硬化深度未満だけ)沈めた状態で、水平方向(この場合、x軸方向)に移動させることが可能となっている。リコータ16は、ブレードの一例である。このリコータ16の移動動作により、紫外線硬化樹脂3Aを造形中のシェル層2の上に塗り拡げたり、余分なコア材5Aを掻き取ったりして、シェル層2やコア材5Aの上に所定深さ(例えば、0.1mm~0.4mm程度)の紫外線硬化樹脂3Aが均一(平ら)に塗り拡げられた状態にすることが可能となっている。なお、リコータ16の動作は制御ユニット18により制御可能となっている。
また、造形エリアの近傍位置、例えば、造形テーブル15の近傍位置に廃棄桶(廃棄物入れ)17が配設されている。廃棄桶17は、コア部4、4aに余分に充填されて、リコータ16によって掻き取られたコア材を廃棄(回収)するための容器である。廃棄桶17は、造形テーブル15とともに昇降可能に配設されてもよいし、造形テーブル15とは別々に昇降可能に配設されてもよい。
レーザー光学系12は、紫外線レーザー12a、及び走査光学系12bを備えている。紫外線レーザー12aから紫外線レーザー光12cが出射され、出射された紫外線レーザー光12cは、走査光学系12bの駆動により、紫外線硬化樹脂3Aの液面上(すなわちxy平面)の所定範囲を走査可能となっている。紫外線硬化樹脂3Aは、紫外線レーザー光12cの照射により、液面から所定の深さだけ硬化され、シェル層2が形成されていく。この硬化深度は、0.1mm~0.4mm程度である。もちろん、紫外線レーザー12aの出力を調整することによりこの硬化深度を調整することは可能である。したがって、紫外線硬化樹脂3Aの液面からこの硬化深度程度だけ造形テーブル15の上面を沈めた深さに位置させて、紫外線レーザー光12cを照射する走査を繰り返すことにより、造形テーブル15上にシェル層2、2a、2bが造形されていく。なお、レーザー光学系12の各部の動作は制御ユニット18により制御可能となっている。
コア材供給系13は、コア材5Aをその内部に貯留するコア材タンク13a中から、ポンプ13bで配管系13c、13dを順に介して圧送しながら供給し、ノズル14先端からコア材5Aを吐出する。ノズル14は図示しないノズル移動機構により、図中xyz各方向に移動かつ固定可能となっている。このため配管系13dはノズル14の移動に追随するようフレキシブルな構成及び材料となっている。コア材5Aは、例えば、エポキシ系、アクリル系など公知の熱硬化性樹脂中に強化材が均一に分散されたものでる。なお、コア材供給系13のポンプ13bやノズル14などの動作も制御ユニット18により制御される構成となっている。
なお、コア材5Aは、例えば、1000~5000(mPa・s)、より好ましくは、1000~2000(mPa・s)の粘度を有するものである。また、紫外線硬化樹脂3Aは、例えば、200~700(mPa・s)の粘度を有するものであり、コア材5Aの粘度は、紫外線硬化樹脂3Aの粘度よりも2倍以上であることが好ましい。
制御ユニット18は、1つ以上の記憶装置を含む記憶部18aと、1つ以上のコンピュータ(演算処理装置)を含む制御部18bとを含んで構成されている。
記憶部18aには、実施の形態(2)に係る立体造形方法を制御部18bに実行させるためのプログラム、造形する立体造形物の3Dデータ(3次元CADデータ)、その他、造形条件の設定データなど、付加製造に必要な各種データが記憶されている。
制御部18bは、記憶部18aから前記プログラム、前記3Dデータ、及び前記設定データなどを読み出し、前記プログラムに基づいて、レーザー光学系12の各部、コア材供給系13の各部、造形槽11に配設された造形テーブル15、リコータ16などに適宜制御信号や駆動信号を出力し、これら各部の動作を制御する処理を実行する。
次に実施の形態(2)に係る立体造形装置10を用いて立体造形物1Aを造形する手順を説明する。実施の態様(2)においては、立体造形物1Aの外殻層となるシェル層2の造形を2回に分割して造形する例を説明する。もちろん、立体造形物1Aの大きさや、コア部の形状によっては、シェル層2の造形を分割せずに1回で造形可能な場合もあるし、逆に2回以上の分割が必要になる場合もある。なお、シェル層造形の分割回数の多寡に依らず、基本的には略同じ手順が繰り返されるだけで造形方法に本質的な違いはない。
図4(a)~(d)は、立体造形装置10を用いて、1回目のシェル層を造形する工程を説明するための図であり、シェル層を造形している途中段階における1層分の造形サイクルを例示している。なお、図4(a)~(d)では、立体造形装置10の造形テーブル15周辺部のみを拡大して示しており、廃棄桶17の記載は省略している。
図4(a)は、1層分の紫外線硬化樹脂3Aの硬化を終えた状態であり、シェル層2の上端面と、紫外線硬化樹脂3Aの液面とが均一(平ら)になっている。この状態から次の1層分の造形サイクルを開始する。なお、造形されたシェル層2の内部、すなわち、コア部4には、未硬化のシェル材、すなわち未硬化の紫外線硬化樹脂3Aが残留している。
次に、図4(b)に示すように、造形テーブル15をZ方向に所定の高さ(深さ)、例えば、紫外線レーザー光12cの硬化深度(0.1mm~0.4mm)未満の深さだけ紫外線硬化樹脂3A中に沈める。すると、造形済みのシェル層2の上端面に紫外線硬化樹脂3Aが少なくとも部分的に載った状態となる。
このように、造形テーブル15を降下させてシェル層2を前記硬化深度未満だけ紫外線硬化樹脂3A中に沈めただけでは、シェル層2の上端面に紫外線硬化樹脂3Aが均一に載りにくいため、次に図4(c)に示すように、リコータ16の先端を紫外線硬化樹脂3Aの液面にわずかに(例えば、硬化深度未満だけ)沈めた状態で、x軸方向に水平に移動させる。この工程により、紫外線硬化樹脂3Aが均一に塗り拡げられ、シェル層2の上端面の上に所定深さ(例えば、0.1mm~0.4mm程度)の紫外線硬化樹脂3Aの未硬化層が形成される。
その後、図4(d)に示すように、硬化させる部分の紫外線硬化樹脂3Aに紫外線レーザー光12cを走査しながら照射して、紫外線硬化樹脂3Aを硬化させ、1層分の造形サイクルを終える。この場合、シェル層2の上端面の上に新たに硬化した層が積層された状態となる。シェル層2が1回分の所定の高さに造形されるまで、上述したシェル層2の造形サイクルを繰り返す。
そして、1回目のシェル層2の造形を終えると、次にコア部4にコア材5を充填する工程に進む。
図5(a)~(f)は、立体造形装置10を用いて、1回目のシェル層2により形成されたコア部4にコア材5を充填する工程を説明するための図であり、立体造形装置10の造形テーブル15周辺部のみを拡大して示している。
まず、図示しないノズル移動機構を動作させ、図5(a)に示すように、ノズル14をコア部4内に挿入し、その先端をコア部4の底近傍に配置する。この状態でポンプ13bを駆動すると、ノズル14の先端からコア材5がゆっくりと吐出され始め、コア部4にコア材5が充填されていく。
図5(b)に示すように、コア部4の底近傍からコア材5が吐出供給されるにつれて、コア部4に残存する未硬化の紫外線硬化樹脂3Aは造形済みのシェル層2辺縁から溢れていき、コア部4内の未硬化の紫外線硬化樹脂3Aがコア材5に底部から徐々に置換されていく。その後、図5(c)に示すように、コア部4にコア材5が満たされると、その充填を終える。
コア材5の比重が紫外線硬化樹脂3Aの比重よりも大きいため、コア材5は未硬化の紫外線硬化樹脂3A中に自重で沈降する。そのため、コア部4の底部から置換がより容易に実現できる。強化材としてコア材5に混入される材料は炭素繊維、ガラス繊維、シリカ等の無機材料粉(いわゆるコンパウント)など比較的比重の高いもの場合が多い。そのため、コア材5の比重が紫外線硬化樹脂3Aの比重よりも大きくなる。
次に、図5(d)に示すように、造形テーブル15をZ方向に所定の高さ(深さ)、例えば、紫外線レーザー光12cの硬化深度(0.1mm~0.4mm)分だけ、紫外線硬化樹脂3A中に沈める。すると、造形済みのシェル層2の上端面に紫外線硬化樹脂3Aが少なくとも部分的に載った状態になる。また、コア材5の充填量がコア部4の容積よりも多くなった場合、コア材5の上面が、シェル層2の上端面よりも上に盛り上がった状態となる。
紫外線レーザー光12cが照射される最表面は、高低差が0.1mm未満で均一になっている必要があるため、図5(d)、(e)に示すように、リコータ16の先端を紫外線硬化樹脂3Aの液面にわずかに(例えば、硬化深度未満だけ)沈めた状態で、x軸方向に水平に移動させる。
この工程により、紫外線硬化樹脂3Aが均一に塗り拡げられるとともに、シェル層2の上端面より上に盛り上がっている余分なコア材5aが掻き取られ、シェル層2の上端面の上に所定深さ(例えば、0.1mm~0.4mm程度)の紫外線硬化樹脂3Aの未硬化層が形成される。なお、コア材5は、紫外線硬化樹脂3Aよりも高粘度であるので、掻き取られたコア材5aはリコータ16に付着するようになっている。
そして、リコータ16で掻き取られたコア材5aは、図5(f)に示すように、廃棄桶17に廃棄される。すなわち、廃棄桶17の上方にリコータ16を移動させた後、リコータ16を傾ける等の動作をさせて、リコータ16に付着しているコア材5aを廃棄桶17に廃棄する。その後、リコータ16は所定の位置に戻される。これらの工程により、1回目のシェル層2で形成されたコア部4にコア材5を充填する工程を終える。
図6(a)~(d)、図7(a)~(c)は、立体造形装置10を用いて、1回目のシェル層2により形成されたコア部4にコア材5を充填した後の工程を説明するための図であり、立体造形装置10の造形テーブル15周辺部のみを拡大して示している。
1回目のシェル層2により形成されたコア部4にコア材5を充填し終えた後、図6(a)に示すように、シェル層2の上端面、及びコア材5の重力方向上面において硬化させる部分の紫外線硬化樹脂3Aに紫外線レーザー光12cを走査しながら照射して、紫外線硬化樹脂3Aを硬化させ、張出形状のシェル層2aを造形する。
この場合、シェル層2の上端面とコア材5の重力方向上面に新たに硬化したシェル層2aが造形された形態となり、紫外線レーザー光12cが照射されていない部分は、未硬化の紫外線硬化樹脂3Aが存在している。なお、この場合、紫外線レーザー光12cを照射して、厚さ0.1mm分ずつ紫外線硬化樹脂3Aを硬化させてもよいし、紫外線レーザー光12cを同じ個所に複数回、高エネルギーの照射を行うことで、0.4mm程度の厚さを一括硬化させるようにしてもよい。
引き続いて、2回目のシェル層2の造形が開始されて、図6(b)に示す、2回目のシェル層2が造形された状態となる。この時、シェル層2内部には底部に1回目の造形で注入済みのコア材5が存在し、その上のコア部4aに2回目シェル層2の造形時に硬化されていない紫外線硬化樹脂3Aが残留している。
次に、図示しないノズル移動機構を動作させ、図6(c)に示すように、ノズル14をコア部4a内に挿入し、その先端を1回目のシェル層2の造形後に注入済みのコア材5の底近傍に配置する。この状態でポンプ13bを動作させ、ノズル14の先端からコア材5をゆっくりと吐出し、充填を開始する。1回目の造形と同様にコア材5がゆっくりと吐出供給されるにつれて、1回目の造形時に充填済みコア材5の上面(充填済みコア材5と未硬化の紫外線硬化樹脂3Aの界面)が上昇していき、コア部4aに残存する未硬化の紫外線硬化樹脂3Aはシェル層2辺縁から溢れていき、コア部4a内の未硬化の紫外線硬化樹脂3Aがコア材5に徐々に置換されていく。
その後、図6(d)に示すように、コア部4a内の未硬化の紫外線硬化樹脂3Aとコア材5との置換が完了し、コア部4aにコア材5が満たされると、ノズル14を退避させて、2回目のコア材5の充填を終える。
次に、図7(a)に示すように、造形テーブル15をZ方向に所定の高さ(深さ)だけ、紫外線硬化樹脂3A中に沈めた後、リコータ16の先端を紫外線硬化樹脂3Aの液面にわずかに(例えば、硬化深度未満だけ)沈めた状態で、リコータ16をx軸方向に水平に移動させる。この工程により、図7(b)に示すように、紫外線硬化樹脂3Aが均一に塗り拡げられるとともに、シェル層2の上端面より上に盛り上がっている余分なコア材5aが掻き取られて、シェル層2の上端面の上に所定深さ(例えば、0.1mm~0.4mm程度)の紫外線硬化樹脂3Aの未硬化層が形成される。なお、リコータ16で掻き取られたコア材5aは、廃棄桶17に廃棄される。これらの工程により、2回目のシェル層2で形成されたコア部4aにコア材5を充填する工程を終える。
引き続いて、図7(c)に示すように、シェル層2の上端面、及びコア材5の重力方向上面において硬化させる部分の紫外線硬化樹脂3Aに紫外線レーザー光12cを走査しながら照射して、紫外線硬化樹脂3Aを硬化させる。この場合、シェル層2の上端面とコア材5の重力方向上面全体に、すなわち、蓋形状のシェル層2bが造形された形態となっている。なお、この場合、紫外線レーザー光12cを照射して、厚さ0.1mm分ずつ紫外線硬化樹脂3Aを硬化させてもよいし、紫外線レーザー光12cを同じ個所に複数回、高エネルギーの照射を行うことで、0.4mm程度の厚さを一括硬化させるようにしてもよい。
以上でシェル層2、2a、2bの造形を終えて、次に造形テーブル15を駆動させて、立体造形物1Aを紫外線硬化樹脂3Aの液面上に出し、立体造形物1Aを造形テーブル15から取り外す。そして、取り外した立体造形物1Aを適当な加熱炉等で加熱し、コア部4、4a内のコア材5を硬化させることで、立体造形物1Aの造形が完了することとなる。
上記実施の形態(2)に係る立体造形方法によれば、シェル層2、2a、2bを液槽重合法により造形し、該液槽重合法の少なくとも一部の工程において、コア材5の重力方向上面に紫外線硬化樹脂3Aが塗布される。そして、塗布された紫外線硬化樹脂3Aに紫外線レーザー光12cが照射されて、紫外線硬化樹脂3Aをコア材5の重力方向上面で硬化させることによりシェル層2a、2bが形成されることとなる。したがって、コア材5の重力方向上面にシェル材の一種である紫外線硬化樹脂3Aによるシェル層2a、2bを簡便かつ効率よく造形することができ、また、コア部4、4a内に様々な形状をしたシェル層、例えば、張出形状、蓋形状をしたシェル層2a、2bを精度よく造形することが可能となる。
また、上記実施の形態(2)に係る立体造形方法によれば、コア材5の重力方向上面に紫外線硬化樹脂3Aを塗布する前工程で、リコータ16を用いてコア材5の重力方向上面が平坦化される。したがって、該平坦化されたコア材5の重力方向上面に紫外線硬化樹脂3Aを平坦に塗り拡げることができ、コア材5の重力方向上面に造形されるシェル層2a、2bの平坦性も高めることができ、シェル層2a、2bの造形精度をさらに高めることができる。
また、上記実施の形態(2)に係る立体造形方法によれば、リコータ16によって掻き取られた、余分なコア材5aを廃棄桶17に廃棄することができ、掻き出されたコア材5aによる造形槽11内の汚染を防止できる。また、廃棄桶17に廃棄されたコア材5aを再利用することも可能となる。
また、上記実施の形態(2)に係る立体造形方法によれば、シェル層2a、2bを造形する際、コア材5は硬化済のシェル層2に囲われた部分にあるため、造形テーブル15を上昇・下降させることにより、コア材5とシェル層2a、2bとの界面を、装置内の未硬化の紫外線硬化樹脂(シェル材)3Aの液面と同一高さにすることもできる。つまり、紫外線レーザー光12cの焦点と同じにすることができるため、例えコア材5の表面が平坦で無く、シェル層2a、2bの厚みが、紫外線レーザー光12cの照射による紫外線硬化樹脂3Aの硬化深度よりも厚くても、コア材5とシェル層2a、2bとの界面を硬化させることができる。
また、上記実施の形態(2)に係る立体造形方法によれば、コア部4の重力方向上面に塗布した紫外線硬化樹脂3Aの未硬化部からコア部4aにコア材5を充填するので、該充填により未硬化部の紫外線硬化樹脂3Aがコア材5に置換され、コア部4、4aに未硬化部の紫外線硬化樹脂3Aが残存することを防止できる。また、紫外線硬化樹脂3Aとコア材5との置換は液体どうしで行われることとなり、ボイド等と称する微小空間(気泡)の発生を防止できる。
また、コア材5は、紫外線硬化樹脂3Aよりも高比重であるので、紫外線硬化樹脂3Aをコア材5の重力方向上面に混ざり合うことなく塗布することができる。
また、上記実施の形態(2)に係る立体造形方法によれば、立体造形物1Aを形成後に、コア材5を一括硬化させるので、充填されたコア材5中に造形界面が形成されることもなく、立体造形物1Aの機械特性を高めることができる。
また、上記立体造形方法を用いて立体造形物1Aを製造することにより、立体造形物1Aを製造する場合に、上記効果を奏することとなり、シェル層2で囲まれたコア部4、4a内に様々な形状をしたシェル層2a、2bが造形された立体造形物1Aを簡便かつ効率よく製造することができる。
また、上記実施の形態(2)に係る立体造形装置10によれば、上記立体造形方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記憶された記憶部18aと、記憶部18aに記憶された前記プログラムを実行する制御部18bとを備えている。そのため、コア材5の重力方向上面に任意の形状のシェル層2a、2bなどが形成された造形物を簡便かつ効率よく造形することが可能となり、上記立体造形方法により得られる効果を奏する装置が実現できる。
なお、上記実施の形態(2)によれば、走査光学系12bにより紫外線レーザー光12cを走査する方式が採用されているが、別の実施の形態では、断面形状を一括露光する方式が採用されてもよい。
次に、実施の態様(3)に係る立体造形方法について説明する。実施の態様(3)では、材料押出法を用いる立体造形装置を用いて立体造形物を造形する方法について説明する。
図8は、実施の形態(3)に係る立体造形装置の構成例を示す概略図である。
立体造形装置10Aは、シェル材3Bを吐出する第1造形ヘッド30、コア材5Aを吐出する第2造形ヘッド31、造形テーブル32、これらを水平方向(XY方向)や垂直方向(Z方向)に移動させるための駆動機構33、及びこれら各部の動作を制御する制御ユニット34を主たる構成要素としている。
第1造形ヘッド30は、チャンバー30a、ノズル30b、及び図示しないヒーターなどを備え、チャンバー30a内に、シェル材3B(例えば、熱可塑性樹脂からなるペレット又はフィラメント)が充填又は供給される構成になっている。そして、前記ヒーターによってチャンバー30a内が加熱され、シェル材3Bが溶融し、流動状態となった溶融状態のシェル材3Bがノズル30bから押し出されるようになっている。押し出された溶融状態のシェル材3Bが造形テーブル32上に載置、積層されて、立体造形物の3Dデータに基づくシェル層2が造形される。
第2造形ヘッド31は、チャンバー31a、ノズル31b、及び図示しないヒーターなどを備え、チャンバー31a内に、コア材5A(例えば、熱可塑性樹脂からなるペレット又はフィラメント)が充填又は供給される構成になっている。そして、前記ヒーターによってチャンバー31a内が加熱され、コア材5Aが溶融し、流動状態となった溶融状態のコア材5Aがノズル31bから押し出されるようになっている。押し出された溶融状態のコア材5Aは、先に造形されたシェル層2に囲まれたコア部4内に載置、積層されて、コア部4にコア材5Aが充填されるようになっている。この場合、溶融状態のコア材5Aは、溶融状態のシェル材3Bよりも比重が高い樹脂で構成することが好ましく、例えば、強化材を含むものであってもよい。このような強化材には、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、又はアラミド繊維などが選択され得る。
駆動機構33は、第1造形ヘッド30と造形テーブル32、及び第2造形ヘッド31と造形テーブル32の相対的な位置関係をそれぞれ制御するための駆動機構で構成されている。駆動機構33は、第1造形ヘッド30及び第2造形ヘッド31を水平方向(XY方向)にそれぞれ動かすとともに、造形テーブル32を垂直方向(Z方向)又はθ方向に動かす機構でもよいし、第1造形ヘッド30及び第2造形ヘッド31をそれぞれ全ての方向(XYZ方向)に動かす機構でもよい。駆動機構33は、例えば、XYZ方向のそれぞれの方向に直線的に動かすリニアガイド機構を含んで構成してもよいし、パラレルリンク機構を含んで構成されてもよい。
制御ユニット34は、1つ以上の記憶装置を含む記憶部34aと、1つ以上のコンピュータを含む制御部34bとを含んで構成されている。
記憶部34aには、実施の形態(3)に係る立体造形方法を制御部34bに実行させるためのプログラム、造形する立体造形物の3Dデータ、その他、造形条件の設定データなど、付加製造に必要な各種データが記憶されている。
制御部34bは、記憶部34aから前記プログラム、前記3Dデータ、及び前記設定データなどを読み出し、前記プログラムに基づいて、第1造形ヘッド30、第2造形ヘッド31、造形テーブル32、及び駆動機構33の各部に制御信号や駆動信号を出力し、これら各部の動作を制御する。
次に実施の形態(3)に係る立体造形装置10Aを用いて立体造形物1Bを造形する手順を説明する。ここでは、立体造形物1Bの外殻層となるシェル層2の造形を1回で造形する例を説明する。もちろん、立体造形物1Bの大きさや、コア部4の形状によっては、シェル層2の造形を2回以上に分割して行うこともできる。なお、シェル層造形の分割回数の多寡に依らず、基本的には略同じ手順が繰り返されるだけで造形方法に本質的な違いはない。
図9(a)~(e)は、立体造形装置10Aを用いて、立体造形物1Bを造形する工程を説明するための図である。なお、図9(a)~(e)では、立体造形装置10Aの造形テーブル32周辺部のみを拡大して示している。
まず、箱形状をしたシェル層2を造形する工程を実行する。すなわち、図9(a)に示すように、立体造形物1Bを構成するシェル層2の3Dデータなどに基づいて、第1造形ヘッド30と造形テーブル32との相対位置関係を駆動機構33で調整しながら、第1造形ヘッド30のノズル30bから溶融状態のシェル材3Bを造形テーブル32上に吐出し、積層して、箱形状をしたシェル層2を造形していく。
図9(b)は、第1造形ヘッド30を用いて、造形テーブル32上に箱形状をしたシェル層2の造形を終えた状態を示しており、シェル層2の内側空間がコア部4となっている。
次に、シェル層2に囲まれたコア部4にコア材5Aを充填する工程に進む。
すなわち、図9(c)に示すように、第2造形ヘッド31と造形テーブル32との相対位置関係を駆動機構33で調整しながら、第2造形ヘッド31のノズル31bをコア部4内に挿入し、その先端をコア部4の底近傍に配置させる。この状態で、コア部4の3Dデータに基づいて、ノズル31b先端からコア材5Aを吐出し、コア部4にコア材5Aを充填していく。図9(d)は、第2造形ヘッド31を用いて、造形テーブル32上に造形されたシェル層2のコア部4にコア材5Aの充填を終えた状態を示している。シェル層2の上端面と、コア材5Aの重力方向上面とが均一(平ら)になるように、コア材5Aがコア部4に充填される。
次に、蓋形状のシェル層2aを造形する工程を実行する。図9(e)は、シェル層2の上端面とコア材5Aの重力方向上面に、蓋形状をしたシェル層2aを造形した状態を示している。
蓋形状のシェル層2aを造形する工程では、立体造形物1Bを構成するシェル層2aの3Dデータなどに基づいて、第1造形ヘッド30と造形テーブル32との相対位置関係を駆動機構33で調整しながら、第1造形ヘッド30のノズル30bから溶融状態のシェル材3Bである熱可塑性樹脂を吐出する。そして、シェル層2aの上端面とコア材5Aの重力方向上面の全面にシェル材3B(熱可塑性樹脂)を積層し、蓋形状のシェル層2aを造形していく。なお、第1造形ヘッド30から吐出されるシェル材3Bは、第2造形ヘッド31から吐出されるコア材5Aよりも比重が低いもので構成されている。そのため、コア材5Aの上面にシェル材3Bを吐出して積層した場合であっても、積層されたシェル材3Bがコア材5Aの中に沈み込まないようになっている。そして、シェル層2aの上端面とコア材5Aの重力方向上面に、蓋形状のシェル層2aを造形し、全体を硬化させることで、立体造形物1Bの造形が完了することとなる。
上記実施の形態(3)に係る立体造形方法によれば、シェル層2、2aの造形とコア材5Aの充填とを材料押出法を用いて行い、コア材5Aの重力方向上面にシェル材3Bを載置、積層し、シェル材3Bをコア材5Aの重力方向上面で硬化させることにより、シェル層2aが形成されることとなる。したがって、材料押出法を用いた場合であってもコア材5Aの重力方向上面にシェル材3Bによる任意の形状のシェル層2aを簡便かつ効率よく造形することができ、また、シェル層造形の分割回数を増やすことにより、コア部内に様々な形状のシェル層を精度よく造形することも可能である。
また、上記実施の形態(3)に係る立体造形装置10Aによれば、上記立体造形方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記憶された記憶部34aと、記憶部34aに記憶された前記プログラムを実行する制御部34bとを備えている。そのため、コア材5Aの重力方向上面に任意の形状のシェル層2aなどが形成された造形物を簡便かつ効率よく造形することが可能となり、上記立体造形方法により得られる効果を奏する装置が実現できる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
本発明は、3Dプリンタなどの付加製造技術の分野において広く適用可能であり、係る分野に本発明を適用することにより、例えば、自動車、航空機、ロボットなどの各種産業機器に用いられる部品、介護用品、スポーツ用品など、特に、軽量且つ高強度が要求される部品、製品の試作のみならず、量産化を実現することが可能となる。
1、1A、1B 立体造形物
2 シェル層
2a 張出形状のシェル層
2b 蓋形状のシェル層
3A 紫外線硬化樹脂(シェル材)
3B 熱可塑性樹脂(シェル材)
4、4a、4b コア部
5、5A、5B コア材
10、10A 立体造形装置
11 造形槽
12 レーザー光学系
12a 紫外線レーザー
12b 走査光学系
12c 紫外線レーザー光
13 コア材供給系
13a コア材タンク
13b ポンプ
13c、13d 配管系
14 ノズル
15 造形テーブル
16 リコータ
17 廃棄桶
18 制御ユニット
18a 記憶部
18b 制御部
30 第1造形ヘッド
30a チャンバー
30b ノズル
31 第2造形ヘッド
31a チャンバー
31b ノズル
32 造形テーブル
33 駆動機構
34 制御ユニット
34a 記憶部
34b 制御部

40 導入光学系
41 紫外線源
42 紫外線
43 コリメートレンズ
44 集光レンズ
45 反射鏡
46 槽
47 造形台
48 紫外線硬化樹脂
48a 第1層目の硬化領域
48b 第2層目の硬化領域
50 チャンバー
51 ペレット
52 溶融材
53 加圧部材
54 ノズル
55 造形テーブル
56 支軸
57 第1層
60 槽
61 造形材料粉
62 材料床
63 赤外線レーザー
64、65 ガルバノ光学系
66 レーザー光
67 1層目の造形層
68 スキージ
69 テーブル
71 レーザー光
72 二重管ノズル
73 内側ノズル
74 集光レンズ
75 ベース
76 外側ノズル
77 溶融池
78 造形材料粉末
80 立体造形物
81 シェル層
82 コア部
83 コア材

Claims (12)

  1. 立体造形物の外殻層であるシェル層をシェル材を用いて先に造形し、次に造形済の前記シェル層に囲われた部分であるコア部にコア材を充填することにより該コア材を含む立体造形物を形成させる立体造形方法であって、
    前記シェル層は付加製造技術によって造形され、
    前記コア材が造形済の前記シェル層に囲われた前記コア部に充填され、
    少なくとも一部において、前記コア材の重力方向上面に前記シェル層が形成されることを特徴とする立体造形方法。
  2. 前記シェル層は積層造形方向に複数回に分割して造形され、
    前記シェル層の第1造形と前記シェル層の第2造形との間に前記コア材を充填することを特徴とする請求項1記載の立体造形方法。
  3. 前記シェル層が液槽重合法により造形されるものであって、
    少なくとも一部の工程において、前記コア材の重力方向上面に前記シェル材が塗布され、活性エネルギー線の照射により前記シェル材が前記コア材の重力方向上面で硬化されることにより前記シェル層が形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の立体造形方法。
  4. 前記コア材の重力方向上面に前記シェル材を塗布する前工程で、装置水平面を移動させるブレードによって、前記コア材の重力方向上面を平坦化し、その後前記シェル材を塗布する際に前記コア材の重力方向上面に平坦に前記シェル材が塗布されることを特徴とする請求項3記載の立体造形方法。
  5. 前記ブレードによって掻き出した前記コア材を、造形エリア近傍に設けられた廃棄物入れに廃棄することを特徴とする請求項4記載の立体造形方法。
  6. 前記コア材の重力方向上面に形成する前記シェル層の厚みが、前記活性エネルギー線の照射による前記シェル材の硬化深度よりも厚いことを特徴とする請求項3~5のいずれかの項に記載の立体造形方法。
  7. 前記コア部の重力方向上面に塗布した前記シェル材は、前記活性エネルギー線の照射の際に部分的に未硬化部を設け、その後の工程で該未硬化部から前記コア部に前記コア材を充填することを特徴とする請求項3~6のいずれかの項に記載の立体造形方法。
  8. 前記コア材は、前記シェル材よりも高比重であることを特徴とする請求項1~7のいずれかの項に記載の立体造形方法。
  9. 前記立体造形物を形成後に、前記コア材を一括硬化させることを特徴とする請求項1~8のいずれかの項に記載の立体造形方法。
  10. 請求項1~9のいずれかの項に記載の立体造形方法を用いて立体造形物を製造することを特徴とする立体造形物の製造方法。
  11. 請求項1~9のいずれかの項に記載の立体造形方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  12. 請求項11記載のプログラムが記憶された記憶部と、
    該記憶部に記憶された前記プログラムを実行する制御部とを備えていることを特徴とする立体造形装置。
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