JP2023018590A - マルチレイヤコンステレーション - Google Patents

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Abstract

【課題】傾斜軌道、赤道上空軌道、極軌道のそれぞれの長所を活かしたマルチレイヤコンステレーションを提供する。【解決手段】マルチレイヤコンステレーション1は、異なる軌道高度に形成された3の衛星コンステレーション10-1,10-2,10-3が複数の軌道高度に跨る通信網を形成する。各衛星コンステレーション10-1,10-2,10-3は、同一軌道面の進行方向前後の衛星に挟まれた衛星が進行方向前後の双方の衛星と通信することにより、地球の全周にわたる円環状の円環状通信網21を形成する。3つの衛星コンステレーションのうちの少なくとも一つの衛星コンステレーションは、進行方向前後の双方の衛星と通信する衛星として、特定のミッションを行うミッション装置31Mを搭載するミッション衛星30Mを具備するハイブリッドコンステレーションである。【選択図】図8

Description

本開示は、マルチレイヤコンステレーションに関する。
従来技術では、衛星コンステレーションによって通信システムを構成する技術がある(例えば特許文献1)。
衛星コンステレーションによって通信システムを構成する場合、傾斜軌道及び赤道上空軌道では極域を含む高緯度帯にサービスができないという課題がある。また、極軌道衛星では赤道付近の低緯度帯のサービス充実化のために多数の衛星が必要になるという課題がある。また一般に低軌道衛星で全球網羅的なサービスを実現するには膨大な数の衛星が必要になるという課題がある。このような課題解決には、傾斜軌道、赤道上空軌道及び極軌道のそれぞれの長所を活かしたマルチレイヤコンステレーションの提供が望まれる。しかしながら、特許文献1には、傾斜軌道、赤道上空軌道及び極軌道のそれぞれの長所を活かしたマルチレイヤコンステレーションの開示はない。
US9647749B2号公報
本開示は、傾斜軌道、赤道上空軌道、極軌道のそれぞれの長所を活かしたマルチレイヤコンステレーションの提供を目的とする。
本開示に係るマルチレイヤコンステレーションは、異なる軌道高度に形成された複数の衛星コンステレーションが複数の軌道高度に跨る通信網を形成する。
前記複数の衛星コンステレーションの各衛星コンステレーションは、
同一軌道面の進行方向前後の衛星に挟まれた衛星が前記進行方向前後の双方の衛星と通信することにより、地球の全周にわたる円環状通信網を形成し、
前記複数の衛星コンステレーションのうちの少なくとも一つの前記衛星コンステレーションは、
前記進行方向前後の双方の衛星と通信する前記衛星として、特定のミッションを行うミッション装置を搭載するミッション衛星を具備するハイブリッドコンステレーションである。
本開示によれば、傾斜軌道、赤道上空軌道、極軌道のそれぞれの長所を活かしたマルチレイヤコンステレーションを提供できる。
実施の形態1の図で、地球600の上空の、極軌道81,傾斜軌道82,赤道上空軌道83を示す図。 実施の形態1の図で、円環状通信網21を示す図。 実施の形態1の図で、通信衛星30の4面図。 実施の形態1の図で、傾斜軌道82における円環状通信網21を説明する図。 実施の形態1の図で、通信衛星30が左右(東西)の隣接する傾斜軌道82を飛翔する衛星と通信する例を示す図。 実施の形態1の図で、メッシュ通信網22を示す図。 実施の形態1の図で、極軌道81における衛星コンステレーション11の円環状通信網21に、ミッション衛星30Mが追加されたハイブリッドコンステレーションを示す図。 実施の形態1の図で、マルチレイヤコンステレーション1を概念的に示す図。 実施の形態1の図で極軌道81、傾斜軌道82及び赤道上空軌道83のリム観測を示す図。 実施の形態1の図で、衛星60が通信衛星30である場合のハードウェア構成を示す図。 実施の形態1の図で、衛星60が監視衛星ある場合のハードウェア構成を示す図。 実施の形態1の図で、地上システム700のハードウェア構成を示す図。
実施の形態の説明および図面において、同じ要素および対応する要素には同じ符号を付している。同じ符号が付された要素の説明は、適宜に省略又は簡略化する。以下の実施の形態では、「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」又は「サーキットリー」に適宜読み替えてもよい。
実施の形態1.
図1から図12を参照して、実施の形態1のマルチレイヤコンステレーション1を説明する。
(ミッション衛星と通信網との情報授受)
各種のミッション装置を備えた低軌道衛星であるミッション衛星30Mと、迅速に情報授受するシステムが待望されている。ミッション装置とは、特定のミッションを行う装置である。例えば、ミッションとして飛翔体を監視する監視装置はミッション装置であり、監視装置を搭載する監視衛星はミッション衛星30Mである。ミッション衛星と、複数の通信衛星の形成する通信網との、情報授受が課題となっていた。
(全球サービス)
また、低緯度帯、中緯度帯、極を含む高緯度帯の全球サービスを実現できる衛星コンステレーションが待望されている。実施の形態1では、ミッション衛星30Mが、同一軌道面の前後の衛星と通信できるコンステレーション(同一軌道面)を形成する。そして、異なる軌道高度に形成された複数の衛星コンステレーションの衛星コンステレーションどうしが通信回線で連接されることで、マルチレイヤコンステレーション1が形成される。後述する実施の形態1のマルチレイヤコンステレーション1により、全球網羅的に、かつ、迅速に、情報授受できる衛星ミッションが実現される。
図1は、地球600の上空の、極軌道81,傾斜軌道82,赤道上空軌道83を示す。近年、低軌道衛星によるメガコンステレーションが多数計画され、整備が始まっている。傾斜軌道82及び赤道上空軌道83では、極域を含む高緯度帯にサービスができないという課題がある。極軌道衛星31では赤道付近の低緯度帯のサービス充実化のために多数の衛星が必要になるという課題がある。また一般に低軌道衛星で全球網羅的なサービスを実現するには膨大な数の衛星が必要になるという課題がある。
(極軌道81、傾斜軌道82、赤道上空軌道83の連携)
一方で、極軌道81、傾斜軌道82、赤道上空軌道83のそれぞれの長所を活かした連携をすれば、衛星数を減らして全球網羅的なサービスができることが期待される。例えば、極軌道衛星31は、1軌道面の衛星コンステレーションがあれば、全ての衛星が毎週回極域を通過するので、極域を含む高緯度帯を網羅できる。また、赤道上空軌道83も1軌道面の衛星コンステレーションがあれば、低緯度帯を網羅できる。
(傾斜軌道82)
傾斜軌道衛星コンステレーションで高緯度帯と低緯度帯とを網羅するには、多数の衛星が必要となる。しかし、別途、極軌道衛星31と赤道上空軌道衛星33とが高緯度帯と低緯度帯とを分担すれば、傾斜軌道衛星コンステレーションの傾斜軌道衛星32の数を減らしても全球網羅できるという効果がある。実施の形態1では後述のように、一つの極軌道81と、6つの傾斜軌道82と、一つの赤道上空軌道83とでマルチレイヤコンステレーション1を構成する。
(衝突リスク回避)
なお、極軌道81、傾斜軌道82、赤道上空軌道83のそれぞれの衛星コンステレーションが同一軌道高度を飛翔すると、軌道の交点において衝突するリスクがある。このため、それぞれ異なる軌道高度に、極軌道81の衛星コンステレーション11、傾斜軌道82の衛星コンステレーション12、及び赤道上空軌道83の衛星コンステレーションを形成する。
そして、図1に示すように、衛星コンステレーション11と衛星コンステレーション12、衛星コンステレーション12と衛星コンステレーション13、衛星コンステレーション13と衛星コンステレーション11、を、それぞれ通信回線15,16,17で連接するマルチレイヤコンステレーション1を形成するのが合理的である。
(円環状通信網21)
図2は、円環状通信網21を示す。極軌道81や赤道上空軌道83において、軌道高度600km程度であれば、8機以上の通信衛星30が同一軌道を数珠繋ぎに飛翔し、前後の衛星と通信して円環状通信網21を形成することができる。軌道高度が高くなれば、より少ない数の通信衛星30でも円環状通信網21を形成可能である。また、図2に示すように、円環状通信網21において同一軌道上で1機の通信衛星30-1が地上システム700と通信できれば、円環状通信網21の全ての通信衛星30が地上システム700と通信が可能となる。
(メッシュ通信網22)
また、傾斜軌道82において、同一軌道面の通信衛星30が前後の衛星と通信して円環状通信網21を形成した上で、隣接軌道衛星とも通信をすれば、メッシュ通信網22を形成できる。
(通信衛星30)
図3は、通信衛星30の4面図である。図3に示すXYZ座標では、X軸方向は通信衛星30の進行方向を示し、Z軸方向は地球方向を示す。黒丸は見えている通信装置を示し、白丸は見えていない通信装置を便宜的に示している。通信衛星30は、第一の通信装置51C、第二の通信装置52C、第三の通信装置53C、第四の通信装置54C及び地上通信装置55Cを備えている。XZ平面に示すように、地球600に面する地球指向面18には、第一の通信装置51C、第二の通信装置52C及び地上通信装置55Cは、配置されている。第一の通信装置51C及び第二の通信装置52Cは、前後通信装置35を実現する。第一の通信装置51Cは、通信衛星30の前方を飛翔する通信衛星30の第二の通信装置52Cと通信し、第二の通信装置52Cは、通信衛星30の後方を飛翔する通信衛星30の第一の通信装置51Cと通信する。地球指向面18の裏面の反地球指向面19には、第三の通信装置53C及び第四の通信装置54Cが配置されている。第三の通信装置53C及び第四の通信装置54Cは、左右通信装置36を実現する。後述のように第三の通信装置53Cは右側(東側)の隣接軌道を飛翔する通信衛星30の第四の通信装置54Cと通信し、第四の通信装置54Cは左側(西側)の隣接軌道を飛翔する通信衛星30の第三の通信装置53Cと通信する。
第一の通信装置51Cは、通信衛星30の進行方向の前方に配置される。第一の通信装置51Cは、通信衛星30の進行方向に通信視野51を持つ。第二の通信装置52Cは、通信衛星30の進行方向に対して第一の通信装置51Cの後方に配置される。第二の通信装置52Cは、通信衛星30の進行方向の反対方向に通信視野52を持つ。
第三の通信装置53Cと、第四の通信装置54Cとは、地球指向面18の裏面であり地心方向+Zの反対方向に向いている反地球指向面19に配置されている。第三の通信装置53Cは、進行方向の前方に配置される。第三の通信装置53Cは、進行方向の前方に通信視野53を持つ。第三の通信装置53Cは、右側である東側で隣接する軌道を飛翔する通信衛星30と北東通信方向でクロスリンク通信を形成する。第四の通信装置54Cは、進行方向に対して第三の通信装置53Cの後方に配置される。第四の通信装置54Cは、進行方向の反対方向に通信視野54を持つ。第四の通信装置54Cは、左方である西側で隣接する軌道を飛翔する通信衛星30と南西通信方向でクロスリンク通信を形成する。
(地上通信装置55C)
図2の通信衛星30-1で述べたように、軌道面の通信衛星30は、地上システム700と通信する地上通信装置55Cを備えてもよい。軌道傾斜角40度以上60度以下の傾斜円軌道では軌道面の南北端において南北方向の飛翔方向が反転するため、通信衛星30は一時的に西から東に飛翔する状況となる。この場合、地表面の緯度40度以上60度以下の範囲の領域上空に、衛星群が西から東に飛翔する衛星密集ゾーンが形成される。このため北緯40度以上60度以下の範囲、または、南緯40度以上60度以下の範囲に位置する地上システム700では、高頻度に衛星コンステレーションとクロスリンク通信を形成できる。
(傾斜軌道82による円環状通信網21)
図4は、傾斜軌道82における円環状通信網21を説明する図である。
(円環状通信網21)
図4では、飛翔する通信衛星30が、傾斜軌道82における同一軌道面の前後を飛翔する衛星と通信する例を示す。図4に示すように、前後通信装置35は、同一軌道面の前後を飛翔する通信衛星30と通信する。具体的には、通信衛星30の前後通信装置35は、同一軌道面の前後を飛翔する通信衛星30の備える前後通信装置35と双方向の通信リンク71を形成する。通信リンク71を形成することにより、同一軌道面の前後を飛翔する衛星同士が双方向に通信可能となる。図4では、同一軌道面を飛翔する6機以上の通信衛星30が前後の通信衛星30と通信リンク71を形成することで地球600上空を1周する円環状通信網21を形成可能である。以上の説明は極軌道81及び赤道上空軌道83の円環状通信網21についても同様である。
図5は、通信衛星30が左右(東西)の隣接する傾斜軌道82を飛翔する衛星と通信する例を示す図である。図5に示すように、左右通信装置36は、隣接軌道を飛翔する通信衛星30と通信する。具体的には、通信衛星30の左右通信装置36は、隣接軌道を飛翔する通信衛星30が備える左右通信装置36と双方向の通信リンク72を形成する。図5では、通信衛星30の左右通信装置36は、東側および西側の各隣接軌道を飛翔する通信衛星30が備える左右通信装置36と双方向の通信リンク72を形成する。通信リンク72を形成することにより、隣接軌道を飛翔する衛星との双方向の通信が可能となる。
(メッシュ通信網22)
図6は、メッシュ通信網22を示す。傾斜軌道82における衛星コンステレーション12では、図5で述べた同一軌道面での円環状通信網21が、図5で述べた通信リンク72で接続されることにより、図6に示すメッシュ通信網22が形成される。
(飛翔体システム)
赤外監視装置を具備した監視衛星30Sにより飛翔体を追跡する飛翔体追跡システムでは、飛翔体発射探知をした後において、飛翔体が飛翔する方向と着弾位置とが不明である。このため、監視衛星が取得した飛翔体情報を、他の監視衛星に伝送する必要がある。よって飛翔体情報を伝送するための、通信衛星との情報授受が複雑になるという課題がある。
(赤道上空軌道83)
この課題に対して、同一軌道面で円環状通信網21を形成する複数の通信衛星30の通信衛星30と通信衛星30との間に、前後の通信衛星30と通信する監視衛星40を含むハイブリッドコンステレーションを構成する。そうすれば、監視衛星40が取得した飛翔体情報を、即座に通信網で伝送できるという効果がある。「ハイブリッドコンステレーション」とは、円環状通信網21を前後して飛翔する通信衛星30と通信衛星30との間に、特定のミッションを行うミッション衛星30Mを組み込んで、円環状通信網21を再構築するコンステレーションを、ハイブリッドコンステレーションと呼ぶ。ミッション衛星30Mは図3の通信衛星30がミッション装置31Mを搭載した構成である。
図7は、極軌道81における衛星コンステレーション11の円環状通信網21に、ミッション衛星30Mが追加されたハイブリッドコンステレーションを示す。通信衛星30-2であるミッション衛星30Mは、ミッション装置31Mを搭載している。傾斜軌道82の衛星コンステレーション12、赤道上空軌道83の衛星コンステレーション12の場合も、極軌道81の衛星コンステレーション11と同様である。なお、図2では8機を示しているが、赤道上空軌道83で6機以上の通信衛星30が経度方向に均等に飛翔すれば、円環状通信網21を構築でき、低緯度帯の網羅的監視ができるという効果がある。
(極軌道81)
図7では8機を示しているが、極軌道81で6機以上の衛星が経度方向に均等に飛翔すれば、円環状通信網21を構築できる。通信衛星30が極軌道81では全周回で極域を通過するので、軌道面1面でも極域と高緯度帯の網羅的監視ができるという効果がある。
(傾斜軌道82のメッシュ通信網22)
傾斜軌道82では36機以上の通信衛星30を経度方向に軌道面を分散配置する。軌道面毎の前後衛星との通信により円環状通信網を構築する。隣接軌道どうしの円環状通信網21を、図5で述べた通信リンク72で接続することで、メッシュ通信網22が構築される。メッシュ通信網22によれば、中緯度帯の網羅的監視ができるという効果がある。
極軌道81、傾斜軌道82及び赤道上空軌道83の通信衛星30が同じ軌道高度を飛翔すると、軌道の交点(図1)において衝突するリスクがある。そこで、マルチレイヤコンステレーション1では、極軌道81の衛星コンステレーション11、傾斜軌道82の衛星コンステレーション12、赤道上空軌道83の衛星コンステレーション13のそれぞれは、軌道高度が異なり、それぞれが図1のように相互通信を形成する。これにより、地球を全球監視し、監視情報を即座に通信網を経由して情報共有できるという効果がある。
赤道監視装置を搭載する監視衛星30Sを含むハイブリッドコンステレーションとして、極軌道81の衛星コンステレーション11、傾斜軌道82の衛星コンステレーション12、赤道上空軌道83の衛星コンステレーション13に形成して互いに通信可能なマルチレイヤコンステレーション1とする。これにより、飛翔体の発射探知及び追跡ができ、迅速に飛翔体対処の準備ができるという効果がある。
以下、マルチレイヤコンステレーション1を説明していく。
<マルチレイヤコンステレーション:タイプ1>
マルチレイヤコンステレーション1は、異なる軌道高度に形成された複数の衛星コンステレーションが、複数の軌道高度に跨る通信網を形成する。
図8は、マルチレイヤコンステレーション1を概念的に示す図である。マルチレイヤコンステレーション1は、異なる軌道高度に形成された3つの衛星コンステレーション10-1,10-2,10-3が、3つの軌道高度に跨る通信網を形成する。衛星コンステレーション10-1と衛星コンステレーション10-2とは通信回線5で接続される。衛星コンステレーション10-2と衛星コンステレーション10-3とは通信回線6で接続される。衛星コンステレーション10-3と衛星コンステレーション10-1とは通信回線7で接続される。複数の衛星コンステレーションの各衛星コンステレーションは、図2で述べたように、同一軌道面の進行方向前後の衛星に挟まれた衛星が進行方向前後の双方の衛星と通信することにより、地球600の全周にわたる円環状の円環状通信網21を形成する。複数の衛星コンステレーションのうちの少なくとも一つの衛星コンステレーションは、進行方向前後の双方の衛星と通信する衛星として、特定のミッションを行うミッション装置31Mを搭載するミッション衛星30Mを具備するハイブリッドコンステレーション2である。例えば、衛星コンステレーション10-1の通信衛星30-1は、ミッション装置31Mを搭載するミッション衛星30Mである。
マルチレイヤコンステレーション1に属する通信衛星30は、図2に示す第一の通信装置51C、第二の通信装置52Cを具備する通信装置である。異なる軌道高度に形成された複数の衛星コンステレーション10-1、10-2、10-3が、複数軌道高度に跨る通信網を形成する。上記のように、衛星コンステレーション10-1は、同一軌道面の進行方向前後の衛星と通信する前後通信装置を具備する複数の衛星が円環状通信網21を形成する。衛星コンステレーション10-1、10-2、10-3は、ミッション衛星30Mが円環状通信網21を構成するハイブリッドコンステレーション2である。ミッション衛星30Mは、前後の衛星と通信する第一の通信装置51C及び第二の通信装置52Cを具備し、さらにミッション装置31Mを具備する。衛星コンステレーション10-1は、ミッション衛星30Mが衛星コンステレーションを形成する衛星の間を飛翔し、円環状通信網21を再構築するハイブリッドコンステレーションである。
図8のように、異なる軌道高度に形成された複数の衛星コンステレーション10-1,10-2,10-3を、通信回線5,6,7で接続したものを、マルチレイヤコンステレーションと呼ぶ。マルチレイヤコンステレーションにより極域、赤道近傍を含む全球サービスが可能となる。
また同一軌道高度では軌道の交点において衝突リスクがあるが、図8のマルチレイヤコンステレーション1では軌道高度が異なるので、通信衛星30の飛行安全を確保できるという効果がある。同一軌道面を同一高度で数珠繋ぎ上に隊列飛行する衛星コンステレーションにおいて、前後の衛星と通信装置により通信クロスリンクして円環状通信網21を形成すれば、全ての通信衛星の情報を軌道上で通信できるという効果がある。図8では8機を示しているが、同一軌道面で6機以上の衛星が前後の衛星と通信クロスリンクをすれば円環状通信網21を形成可能である。監視、測位、情報収集などの各種のミッション装置を具備した1以上のミッション衛星30Mが同一軌道面上を飛翔して、円環状通信網21を再構築すれば、いずれのミッション衛星30Mも迅速に円環状通信網21を経由して情報伝送が可能となる。
(ハイブリッドコンステレーション)
図8において、円環状通信網21を形成する衛星の中に地上システム700と通信する1以上の通信衛星30-1(図2)があれば、通信衛星30-1が、同一軌道面上の全ての通信衛星30を代表し、各通信衛星30が衛星情報を地上授受できるという効果がある。各種ミッションを具備する各種ミッション衛星30Mは、機能とコストに相違がある。ハイブリッドコンステレーション2によれば、衛星コンステレーションの構成目的と予算に応じて、ミッション衛星30Mの構成と組合せを選べるという効果がある。このため所望の目的を低コストで実現できるという効果がある。各種ミッション装置は、観測装置、測位装置、情報収集装置などの、通信装置以外のミッション装置でもよいし、データ中継装置、移動体を含む各種地上アセットとの通信装置のような通信装置でもよい。
<マルチレイヤコンステレーション:タイプ2>
マルチレイヤコンステレーション1は以下のような構成でも良い。複数の衛星コンステレーションのうちの少なくとも一つの衛星コンステレーションは、円環状通信網が形成されている複数の軌道面を具備する。そして、この衛星コンステレーションは、複数の軌道面の各軌道面を飛翔する各衛星が左側の隣接軌道を飛翔する左側衛星と右側の隣接軌道を飛翔する右側衛星との双方と通信することで、隣接する円環状通信網21どうしが通信可能に接続されたメッシュ通信網22が形成されている。具体的には以下のようである。マルチレイヤコンステレーション1は、一つの極軌道81の衛星コンステレーション11(図1)と、一つの赤道上空軌道83の衛星コンステレーション13(図1)と、複数の軌道面からなる、傾斜軌道82の衛星コンステレーション12(図6)とを備えている。傾斜軌道82の各軌道面のそれぞれには円環状通信網21が形成されており、各円環状通信網21は、図5、図6に示すように、通信リンク72によってメッシュ通信網22として接続されている。そして、図8と同様に、少なくともいずれかの衛星コンステレーションは、ミッション衛星30M有する。また、少なくともいずれかの衛星コンステレーションには、地上通信装置55Cを有する通信衛星30が属してもよい。
上記の構成を持つマルチレイヤコンステレーション1により、極域、赤道近傍を含む全球網羅的サービスが可能となる。また軌道高度によっては極域6機以上、赤道上空6機以上、傾斜軌道が36機以上(6軌道面×6機/軌道面)の合計48機以上という最小衛星数で全球サービスが可能となる。上記の構成を有するマルチレイヤコンステレーション1により、全球網羅的に各種ミッションの情報伝送が可能になるという効果がある。ハイブリッドコンステレーションとする効果として、飛翔体対処システムのように、監視衛星が探知した情報を迅速に対処アセットに伝送する必要がある場合に、監視衛星から通信衛星へのインタフェースをとる必要がない。よって、即座に監視衛星の情報を、通信網を経由して対処アセットへ伝送できるので、対処アセットが準備をする時間を確保できるという効果がある。
<マルチレイヤコンステレーション:タイプ3>
上記の<マルチレイヤコンステレーション:タイプ1>あるいは<マルチレイヤコンステレーション:タイプ2>におけるマルチレイヤコンステレーション1を構成する複数の衛星コンステレーションは、以下のようである。マルチレイヤコンステレーション1を構成する複数の衛星コンステレーションは、極軌道81の衛星コンステレーション11と、傾斜軌道82の衛星コンステレーション12と、赤道上空軌道83の衛星コンステレーション13とから構成される。あるいは、マルチレイヤコンステレーション1を構成する複数の衛星コンステレーションは、極軌道81の衛星コンステレーション11と、傾斜軌道82の衛星コンステレーション12と、赤道上空軌道83の衛星コンステレーション13とのうちのいずれか2つから構成される。
極軌道81と傾斜軌道82と赤道上空軌道83を組み合わせることで、各軌道が相互補完して全球サービスが可能となる。また軌道高度の異なる傾斜軌道82の衛星コンステレーションを組み合わせることで、異なる軌道傾斜角の衛星の軌道周期を一致させて、同期運用が可能になるという効果がある。またミッション目的に応じて運用すべき軌道高度が異なる場合であっても、メッシュ通信網22を共通の通信インフラとして活用できるという効果がある。従って異なる軌道高度の傾斜衛星を組み合わせたマルチレイヤコンステレーション1でもよい。飛翔体対処システムでは、監視衛星群が探知及び追跡した飛翔体情報を、着弾予想される地上領域に配備した対処アセットに迅速に送信する。このため、高高度に配備されたデータ中継衛星が有効であり、高高度の極軌道衛星や高高度の赤道上空衛星であれば、少ない衛星数で常時対処アセットへのデータ中継が可能になるという効果がある。<マルチレイヤコンステレーション:タイプ3>の構成とすることで、衛星コンステレーション同士の軌道の交点をなくせるので、衝突リスクがないというメリットがある。
<飛翔体追跡システム:タイプ1>
マルチレイヤコンステレーション1は、以下のような構成でもよい。図7、図8に示すようなハイブリッドコンステレーション2は、ミッション衛星30Mとして、ミッション装置31Mである赤外監視装置32Sを搭載する複数の監視衛星30Sを具備する。
マルチレイヤコンステレーション1が上記構成であれば、発射時点で飛翔方向も着弾位置も不明な飛翔体発射を監視衛星30Sの赤外監視装置32Sで探知した場合に、探知した飛翔体情報を、通信網経由で全球の至る所に送信できる。よって、緊急時の迅速な対応が可能になるという効果がある。また飛翔体を追跡するために、後続の監視衛星により飛翔体を検知する必要があるが、上記構成のマルチレイヤコンステレーション1であれば、任意の監視衛星に指令を与えることができるという効果がある。温度上昇が顕著に高くない飛翔途中の飛翔体本体を検知するには、宇宙背景で地球周縁を監視するリム観測が好適である。図8に示すマルチレイヤコンステレーション1がミッション衛星30Mとして監視衛星を具備する場合、赤道上空軌道83から中緯度帯を経度方向に飛翔する飛翔体を監視し、傾斜軌道82から高緯度帯及び低緯度帯を監視し、極軌道81では極域を監視できる。よって、全球の上空でリム観測が可能になるという効果がある。
<飛翔体追跡システム:タイプ2>
マルチレイヤコンステレーション1は以下の構成でもよい。複数の監視衛星30Sのうちの1以上の監視衛星30S(図8)は、赤外監視装置32Sを使用して地球周縁を指向するリム観測を実施して飛翔体を検出する。検出された飛翔体の飛翔位置は、マルチレイヤコンステレーション1を飛翔する複数の通信衛星30の位置に基づく空中三角測量により計測される。
(1)飛翔体の発射における噴射ではプルームと呼ばれる噴霧が高温化した大気として拡散される。よって、静止軌道などの遠方からでも監視可能であるが、間欠的に噴射を繰返す飛翔体のように、噴射を停止した状態を追跡監視するには、温度上昇がプルームほど高温ではなく、しかも飛翔体本体の温度を検知する必要がある。よって、空間分解能としても拡散大気を監視するプルーム監視よりもはるかに高分解能の監視が必要となるので低軌道の監視衛星が必要となる。噴射を止めた飛翔体本体を追跡監視するためには、背景温度が低温で安定している深宇宙を背景とするのが合理的であり、地球周縁を指向するリム観測が有効である。リム観測では赤道上空軌道から中緯度帯を経度方向に飛翔する飛翔体を監視するのに好適であり、また極域を通過する飛翔体は極軌道衛星で監視することができる。なお監視衛星と通信衛星が個別独立にコンステレーションを形成している場合は、監視衛星の取得した飛翔体の追跡情報を通信衛星に送信するために、情報授受する衛星IDと情報授受する時刻などを予め設定してコマンド指令する必要がある。よって、運用が極めて煩雑になり、また情報授受のための待ち時間をロスすることになる。これに対してハイブリッドコンステレーション2(図8)によれば、監視衛星がリム観測した飛翔体情報を即座に通信網に伝送できるので、後続監視衛星が飛翔体を追跡監視することが可能である。
(2)図9は、極軌道81、傾斜軌道82及び赤道上空軌道83のリム観測を示す。飛翔体の飛翔位置を計測するためには、位置座標既知で視線ベクトルの異なる3方向からの空中三角測量が有効である。極軌道81、傾斜軌道82、赤道上空軌道83それぞれのリム観測情報を組み合わせることで、飛翔体の位置計測が可能になるという効果がある。
<飛翔体情報の共有>
マルチレイヤコンステレーション1は以下の構成でもよい。図1、図6、図8等を参照する。監視衛星30Sに搭載された赤外監視装置32Sによって取得された飛翔体情報は、マルチレイヤコンステレーション1に属する複数の通信衛星30で授受される。
この<飛翔体情報の共有>では、飛翔体発射探知ないし追跡監視をした監視衛星の送信する飛翔体の発射時刻と発射位置情報により構成される飛翔体情報を、メッシュ通信網22を経由してマルチレイヤコンステレーション1を構成する全衛星に送信する。これにより、極軌道81、傾斜軌道82、赤道上空軌道83の各軌道を飛翔する監視衛星が、迅速かつ正確な飛翔位置情報に基づき追跡監視する準備ができるという効果がある。
<同期制御信号>
マルチレイヤコンステレーション1は以下の構成でもよい。図1、図6、図8等を参照する。ハイブリッドコンステレーション2は、複数のミッション衛星30Mとして、ミッション装置31Mである高精度マスタークロックを具備し、高精度マスタークロックに基づく同期制御信号を送信するクロック衛星を含む。マルチレイヤコンステレーション1では、マルチレイヤコンステレーション1に属する他の複数の衛星は、同期制御信号を授受する。
コンステレーションを構成する個々の衛星が高精度クロックを具備していなくても、マスタークロック衛星の送信する同期制御信号により、高精度の時刻管理が可能になるという効果がある。例えば、ミッション装置が測位装置である場合に、マスタークロック衛星が送信する同期制御信号を使えば、原子時計を具備しない測位衛星から高精度の測位信号を配信可能になるという効果がある。静止衛星や準天頂衛星がマスタークロックを具備し、低軌道の測位衛星群と同期制御することにより、低軌道衛星側では原子時計などの高価な機器を具備しなくても測位が可能となるので、コスト低減効果がある。
<軌道上生成指令情報>
マルチレイヤコンステレーション1は以下の構成でもよい。図1、図6、図8等を参照する。マルチレイヤコンステレーション1に属する軌道上の衛星は、ミッション装置31Mへの指令情報を生成する。マルチレイヤコンステレーション1に属する複数の衛星同士は、指令情報を授受する。
ミッション装置への指令情報を軌道上で自動生成して衛星間で授受することにより、地上経由の時間遅延なく迅速な複数衛星の連携運用が可能となる例えば飛翔体追跡システムでは、発射探知した衛星が発射探知した発射点の位置座標を軌道上で自動生成して、別の監視衛星に対して監視目標位置座標として監視指示指令情報を伝送することにより、迅速に飛翔体追跡が可能となる。また衛星数が膨大になり、衝突リスクが発生した場合に、地上システムを経由しては回避行動が間に合わない懸念があるため、軌道上で人工知能AIを使って衝突解析を実施して、接近衝突リスクのある衛星に対して回避運用するよう軌道上で自律的にコマンド生成して指令情報を送信することにより、迅速に回避行動を実施可能となる。
なお、ミッション衛星30Mは、ミッション装置31Mとして、光学情報収集装置、電波情報収集装置、レーザー発生装置、電波発生装置、赤外線監視装置32S、測位信号発生装置、電波データ中継装置、光データ中継装置のいずれかを搭載する。
<衛星のハードウェア構成の補足>
図10は、衛星60がマルチレイヤコンステレーション1を構成する通信衛星30である場合のハードウェア構成を示す。図10を参照して、通信衛星30のハードウェア構成を説明する。
衛星60は、衛星制御装置61と通信装置62と推進装置63と姿勢制御装置64と電源装置65とを備える。その他、各種の機能を実現する構成要素を備えていてもよいが、図10では、衛星制御装置61と通信装置62と推進装置63と姿勢制御装置64と電源装置65について説明する。
(1)衛星制御装置61は、推進装置63と姿勢制御装置64とを制御するコンピュータであり、処理回路を備える。具体的には、衛星制御装置61は、地上システム700から送信される各種コマンドにしたがって、推進装置63と姿勢制御装置64とを制御する。(2)通信装置62は、第一の通信装置51C,第二の通信装置52C,第三の通信装置53C,第四の通信装置54C及び地上通信装置55Cが対応する。
(3)推進装置63は、衛星60に推進力を与える装置であり、衛星60の速度を変化させる。
(4)姿勢制御装置64は、衛星60の姿勢と衛星60の角速度と視線方向(Line Of Sight)といった姿勢要素を制御するための装置である。姿勢制御装置64は、各姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置64は、各姿勢要素を所望の方向に維持する。姿勢制御装置64は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スター・トラッカ、スラスタおよび磁気センサといった装置である。アクチュエータは、姿勢制御スラスタ、モーメンタムホイール、リアクションホイールおよびコントロール・モーメント・ジャイロといった装置である。コントローラは、姿勢センサの計測データまたは地上システム700からの各種コマンドにしたがって、アクチュエータを制御する。
(5)電源装置65は、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置といった機器を備え、衛星60に搭載される各機器に電力を供給する。
衛星制御装置61に備わる処理回路について説明する。処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。専用のハードウェアは、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
図11は、衛星60が監視衛星である場合のハードウェア構成を示す。以下では衛星60は監視衛星を想定する。観測衛星の場合は、衛星60は観測装置を備える。図11の衛星60では、図10の構成に加え、監視装置66を備える。監視装置66は、物体を監視する装置である。具体的には、監視装置66は、宇宙物体、飛翔体、あるいは陸海空の移動体といった物体を監視あるいは観測するための装置である。監視装置66は、観測装置ともいう。例えば、監視装置66は、飛翔体が大気圏に侵入する時の大気摩擦による温度上昇を赤外線で検知する赤外線監視装置である。監視装置66は、飛翔体の発射時のプルームないし飛翔体本体の温度を検知する。あるいは、監視装置66は、光波ないし電波の情報収集装置でもよい。監視装置66は、物体を光学系で検知する装置でもよい。監視装置66は、観測衛星の軌道高度と異なる高度を飛翔する物体を光学系で撮影する。具体的には、監視装置66は可視光学センサであってもよい。
<地上システム700のハードウェア構成>
図12は、地上システム700のハードウェア構成を示す。地上システム700は、監視衛星及びマルチレイヤコンステレーション1を構成する通信衛星30と通信を行い、通信衛星30及び監視衛星の動作を制御する。地上システム700は、地上側通信装置810に接続しており、地上システム700は、地上側通信装置810を介して衛星と通信する。地上システム700には移動端末を含んでも良い。
地上システム700は、各衛星60と通信することによってマルチレイヤコンステレーション1およびハイブリッドコンステレーション2を形成する。地上システム700は、プロセッサ710を備えるとともに、主記憶装置720、補助記憶装置730、入力インタフェース740、出力インタフェース750および通信インタフェース760といった他のハードウェアを備える。図12においてインタフェースはIFと表記している。プロセッサ710は、信号線770を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
地上システム700は、機能要素として、制御部711を備える。制御部711の機能は、ハードウェアあるいはソフトウェアにより実現される。
以上、実施の形態1について説明した。実施の形態1の複数の技術事項のうち、1つを部分的に実施しても構わないし、実施の形態1の複数の技術事項のうち、2以上の技術事項を組み合わせて実施しても構わない。
1 マルチレイヤコンステレーション、2 ハイブリッドコンステレーション、5,6,7 通信回線、10,10-1,10-2,10-3,11,12,13 衛星コンステレーション、15,16,17 通信回線、18 地球指向面、19 反地球指向面、21 円環状通信網、22 メッシュ通信網、30 通信衛星、30A 地上通信衛星、30M ミッション衛星、31M ミッション装置、31 極軌道衛星、32 傾斜軌道衛星、33 赤道上空軌道衛星、35 前後通信装置、36 左右通信装置、30S 監視衛星、31S 監視装置、51 通信視野、51C 第一の通信装置、52 通信視野、52C 第二の通信装置、53 通信視野、53A 右方通信方向、53C 第三の通信装置、54 通信視野、54A 左方通信方向、54C 第四の通信装置、55C 地上通信装置、60 衛星、61 衛星制御装置、62 通信装置、63 推進装置、64 姿勢制御装置、65 電源装置、66 監視装置、71 通信リンク、72 通信リンク、81 極軌道、82 傾斜軌道、83 赤道上空軌道、90 地上データセンタ、600 地球、700 地上システム、710 プロセッサ、720 主記憶装置、730 補助記憶装置、740 入力インタフェース、750 出力インタフェース、760 通信インタフェース、770 信号線、810 地上側通信装置。

Claims (9)

  1. 異なる軌道高度に形成された複数の衛星コンステレーションが複数の軌道高度に跨る通信網を形成するマルチレイヤコンステレーションであ
    って、
    前記複数の衛星コンステレーションの各衛星コンステレーションは、
    同一軌道面の進行方向前後の衛星に挟まれた衛星が前記進行方向前後の双方の衛星と通信することにより、地球の全周にわたる円環状の円環状通信網を形成し、
    前記複数の衛星コンステレーションのうちの少なくとも一つの前記衛星コンステレーションは、
    前記進行方向前後の双方の衛星と通信する前記衛星として、特定のミッションを行うミッション装置を搭載するミッション衛星を具備するハイブリッドコンステレーションであるマルチレイヤコンステレーション。
  2. 前記複数の衛星コンステレーションのうちの少なくとも一つの前記衛星コンステレーションは、
    前記円環状通信網が形成されている複数の軌道面を具備するとともに、前記複数の軌道面の各軌道面を飛翔する各衛星が左側の隣接軌道を飛翔する左側衛星と右側の隣接軌道を飛翔する右側衛星との双方と通信することで、隣接する前記円環状通信網どうしが通信可能に接続されたメッシュ通信網が形成されている請求項1に記載のマルチレイヤコンステレーション。
  3. 前記複数の衛星コンステレーションは、
    極軌道コンステレーションと、傾斜軌道コンステレーションと、赤道上空軌道コンステレーションとから構成され、あるいは、
    前記極軌道コンステレーションと、前記傾斜軌道コンステレーションと、前記赤道上空軌道コンステレーションとのうちのいずれか2つから構成される請求項1または請求項2に記載のマルチレイヤコンステレーション。
  4. 前記ハイブリッドコンステレーションは、
    前記ミッション衛星として、前記ミッション装置である赤外監視装置を搭載する複数の監視衛星を具備する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマルチレイヤコンステレーション。
  5. 前記複数の監視衛星のうちの1以上の監視衛星は、
    前記赤外監視装置を使用して地球周縁を指向するリム観測を実施して飛翔体を検出し、
    検出された前記飛翔体の飛翔位置は、
    前記マルチレイヤコンステレーションを飛翔する複数の衛星の位置に基づく空中三角測量により計測される請求項4に記載のマルチレイヤコンステレーション。
  6. 前記監視衛星に搭載された前記赤外監視装置によって取得された飛翔体情報は、
    前記マルチレイヤコンステレーションに属する複数の衛星で授受される請求項4または請求項5に記載のマルチレイヤコンステレーション。
  7. 前記ハイブリッドコンステレーションは、
    複数の前記ミッション衛星として、前記ミッション装置である高精度マスタークロックを具備し、前記高精度マスタークロックに基づく同期制御信号を送信するクロック衛星を含み、
    前記マルチレイヤコンステレーションでは、
    前記マルチレイヤコンステレーションに属する他の複数の衛星は、
    前記同期制御信号を授受する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のマルチレイヤコンステレーション。
  8. 前記マルチレイヤコンステレーションに属する軌道上の衛星は、
    前記ミッション装置への指令情報を生成し、
    前記マルチレイヤコンステレーションに属する複数の衛星同士は、
    前記指令情報を授受する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のマルチレイヤコンステレーション。
  9. 前記ミッション衛星は、前記ミッション装置として、
    光学情報収集装置、電波情報収集装置、レーザー発生装置、電波発生装置、赤外線監視装置、測位信号発生装置、電波データ中継装置、光データ中継装置のいずれかを搭載する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のマルチレイヤコンステレーション。
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