JP2023018548A - 眼科装置 - Google Patents

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健二 中村
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Abstract

【課題】 被検眼側が非テレセントリックである指標撮影光学系を備え、精度よく検査結果を得ることができる眼科装置を提供する。【解決手段】眼科装置は、異なる投影条件で第1指標と第2指標を投影する指標投影光学系と、第1指標像と、第2指標像と、を含む観察画像を撮影する、被検眼側に非テレセントリックな指標撮影光学系と、指標投影光学系及び指標撮影光学系を含む検査部と、検査部の作動距離方向の位置を調整するアライメント調整手段と、適正作動距離に対する作動距離の誤差であって、被検眼の角膜曲率及び指標撮影光学系の非テレセントリック性に起因する誤差、に対する、観察画像における第1指標像と第2指標像との位置に関する位置情報、が予め対応付けられた対応情報と、検査部の作動距離方向の現在位置における位置情報と、に基づいて、適正作動距離からの実際の誤差を取得し補正する補正手段と、を備える。【選択図】 図7

Description

本開示は、被検眼を検査する眼科装置に関する。
角膜に異なる投影条件で投影したアライメント指標を用いて、被検眼と検眼部との作動距離方向の位置合わせを行い、被検眼を検査する眼科装置が知られている。例えば、特許文献1の装置は、アライメント指標として無限遠の指標と有限遠の指標を利用し、作動距離方向の位置合わせを行う。
特開平10-127581号公報
特許文献1に記載された装置では、被検眼側にテレセントリックな指標撮影光学系を用いて作動距離方向の位置合わせが行われるところ、被検眼側に非テレセントリックな指標撮影光学系を利用した作動距離方向の位置合わせについては、何ら検討されていない。
本開示は、上記従来技術に鑑み、被検眼側が非テレセントリックである指標撮影光学系を備えた眼科装置において精度よく検査結果を得ることができる眼科装置を提供することを技術課題とする。
被検眼を検査する眼科装置は、前記被検眼の角膜上に異なる投影条件で第1指標と第2指標を投影する指標投影光学系と、前記被検眼側に非テレセントリックな指標撮影光学系であって、前記第1指標の角膜反射像である第1指標像と、前記第2指標の角膜反射像である第2指標像と、を含む観察画像を撮影する指標撮影光学系と、前記指標投影光学系及び前記指標撮影光学系を含む検査部と、前記被検眼と前記検査部との少なくとも作動距離方向の位置関係を調整するアライメント調整手段と、適正作動距離に対する作動距離の誤差であって、前記被検眼の角膜曲率及び前記指標撮影光学系の非テレセントリック性に起因する誤差、に対する、前記観察画像における前記第1指標像と前記第2指標像との位置に関する位置情報、が予め対応付けられた対応情報と、前記検査部の前記作動距離方向の現在位置における前記位置情報と、に基づいて、前記適正作動距離からの実際の誤差を取得し補正する補正手段と、を備える。
眼科装置の外観図である。 撮影光学系の概略図である。 アライメント指標が投影された状態で撮影された前眼部画像の一例である。 眼科装置の制御系を示すブロック図である。 作動距離のアライメントのズレを説明する図である。 角膜曲率半径ごとの、第1指標像の間隔Laと、比率Lb/Laとの対応関係を示す図である。 角膜曲率半径ごとの、比率Lb/Laと、アライメントズレΔzとの対応関係を示す図である。 眼科装置の動作を示すフローチャート図である。 画像ズレを説明する図である。
[概要]
本開示に係る眼科装置の実施形態を説明する。以下の<>にて分類された項目は、独立または関連して利用され得る。
本実施形態の眼科装置(例えば、眼科装置1)は、被検眼を検査する。例えば、眼科装置は、検査部(例えば、撮影部2)を備える。例えば、眼科装置は、アライメント調整手段(例えば、駆動部5)を備える。例えば、眼科装置は、補正手段(例えば、制御部71)を備える。
<検査部>
本実施形態において、検査部は、被検眼の撮影または測定を行うために備えられている。検査部は、指標投影光学系(例えば、アライメント指標投影光学系50)と、指標撮影光学系(例えば、前眼部観察光学系200)を含む。
指標投影光学系は、被検眼の角膜上に異なる投影条件で第1指標と第2指標を投影する。例えば、後述の観察画像における座標(画素位置)が少なくとも異なるように、第1指標と第2指標を投影してもよい。
投影条件は、指標の光束の状態であってもよい。この場合、指標の光束の状態が第1指標と第2指標とで異なる。一例として、指標投影光学系は、無限遠の第1指標と、有限遠の第2指標と、を投影してもよい。このような構成では、作動距離の変化に対して、第1指標の指標像の位置の変化量と、第2指標の指標像の位置の変化量と、の差が大きくなるため、アライメントを精密に行いやすい。また、一例として、指標投影光学系は、有限遠の第1指標と、有限遠の第2指標と、を投影してもよい。この場合、有限遠の指標としては、第1指標と第2視標の一方が収束光として、他方が拡散光として投影されてもよい。
例えば、第1指標と、第2指標と、は、作動距離の変化に対する、指標像の位置の変化量が異なればよい。
例えば、指標投影光学系において、第1指標と第2指標との投影条件が異なる場合、第1指標と第2指標の位置関係は、被検眼の角膜曲率と、被検眼と検査部との作動距離方向の距離と、の少なくともいずれかによって変化する。本実施形態では、後述の補正手段によって、第1指標と第2指標の位置関係を利用した補正が精度よく行われる。
指標撮影光学系は、被検眼側に非テレセントリックな指標撮影光学系である。言い換えると、物体側に非テレセントリックな指標撮影光学系である。なお、指標撮影光学系は、像側について、テレセントリックな光学系であってもよいし、非テレセントリックな光学系であってもよい。また、指標投影光学系は、第1指標の角膜反射像である第1指標像と、第2指標の角膜反射像である第2指標像と、を含む観察画像を撮影する。例えば、観察画像は、第1指標像と第2指標像のみを撮影した画像であってもよい。また、例えば、観察画像は、被検眼の前眼部とともに第1指標像及び第2指標像を撮影した画像(例えば、前眼部観察画像84)であってもよい。
なお、検査部は、被検眼の検査情報を取得するための検査光学系を備えてもよい。検査光学系は、被検眼を撮像するための撮像光学系であってもよいし、被検眼を測定するための測定光学系であってもよい。検査光学系は、撮像光学系と測定光学系の少なくともいずれかを備えてもよい。
例えば、検査光学系は、被検眼の眼底に照射された測定光と、参照光と、による干渉信号を検出するOCT光学系(例えば、OCT光学系300)であってもよい。この場合、検査情報としては、OCTデータが取得されてもよい。また、この場合、検査情報としては、眼軸長が取得されてもよい。もちろん、検査光学系はOCT光学系とは異なる光学系であってもよく、また、検査情報はOCTデータや眼軸長とは異なる情報であってもよい。
本実施形態において、指標撮影光学系の光路と、検査光学系の光路と、は光路結合部材によって共通光路とされてもよい。例えば、光路結合部材は、ビームスプリッタ、ダイクロイックミラー、ハーフミラー(例えば、ハーフミラー201)、等の少なくともいずれかの光学部材で構成されてもよい。
<アライメント調整手段>
本実施形態において、アライメント調整手段は、被検眼と検査部との少なくとも作動距離方向の位置関係を調整する。例えば、アライメント調整手段は、被検眼に対して検査部を移動させることで、被検眼と検査部との作動距離方向の相対的な位置関係を調整してもよい。また、例えば、アライメント調整手段は、被検者の顔を支持する顔支持手段(例えば、顔支持ユニット110)を検査部に対して移動させることで、被検眼と検査部との作動距離方向の相対的な位置関係を調整してもよい。もちろん、検査部の移動と、顔支持手段の移動と、をいずれも行い、相対的な位置関係を調整してもよい。
なお、アライメント調整手段は、被検眼と検査部との作動距離方向の位置関係に加え、左右方向の位置関係を調整してもよい。また、被検眼と検査部との作動距離方向の位置関係に加え、上下方向の位置関係を調整してもよい。もちろん、左右方向と上下方向の位置関係を調整してもよい。
<補正手段>
本実施形態において、補正手段は、観察画像における第1指標像と第2指標像との位置に関する位置情報及び作動距離の誤差を対応付けた対応情報と、検査部の作動距離方向の現在位置にて得られる各指標像の位置情報と、に基づいて、実際の誤差を取得し補正する。なお、例えば、対応情報は予め定められている。
例えば、各指標像の位置に関する位置情報とは、観察画像における座標(画素位置)、像高、第1指標像の間隔と第2指標像の間隔との比率、等で表される情報であってもよい。また、例えば、作動距離の誤差とは、適正作動距離に対する作動距離の誤差であって、被検眼の角膜曲率及び指標撮影光学系の非テレセントリック性に起因する誤差であってもよい。また、例えば、実際の誤差とは、被検眼に対する適正作動距離と、検査部の現在位置における実際の作動距離と、の誤差であってもよい。
例えば、このような対応情報は、上記の位置情報と誤差を予め対応付けたルックアップテーブルや演算式(一例として、関数)としてメモリに記憶されていてもよい。補正手段は、ルックアップテーブル及び演算式の少なくともいずれかを用いることによって、実際の誤差を取得し補正してもよい。
なお、対応情報は、模型眼を用いて、第1指標像と第2指標像との位置に関する位置情報と、作動距離の誤差と、を測定して対応付けることで、予め求められてもよい。もちろんこれに限定されず、例えば、対応情報はシミュレーションによって、予め求められてもよい。
被検眼側がテレセントリックな指標撮影光学系であると、無限遠指標を投影した場合、角膜曲率の違いによって観察画像上での指標像の位置情報が変化するが、被検眼と検査部との距離の変化にかかわらず、指標像の位置情報はほとんど変化しない。しかし、本実施形態のように、被検眼側が非テレセントリックな指標撮影光学系である場合は、無限遠指標であっても有限遠指標であっても、角膜曲率の違いに加え、被検眼と検査部の距離によっても、観察画像上での指標像の位置情報が変化する。そこで、補正手段が、非テレセントリック性に起因する誤差を考慮した補正を行うことで、被検眼側が非テレセントリックな指標撮影光学系を使用する場合であっても、精度よく検査結果を得ることができる。
補正手段は、上記の対応情報に基づき、検査光学系によって取得される検査情報から、実際の誤差の影響を取り除くことで、実際の誤差を補正してもよい。例えば、被検眼と検査部との位置関係を調整した後に、被検眼に対する適正作動距離と、検査部の現在位置における実際の作動距離と、の誤差を考慮した測定結果等を取得してもよい。これによれば、再度アライメント位置の調整をしなくとも、精度よく検査結果を得られる。再度アライメントを行うために要する時間を短縮することにもつながる。
また、補正手段は、上記の対応情報に基づいてアライメント調整手段を駆動し、被検眼と検査部とを適正作動距離に一致させることで、実際の誤差を補正してもよい。例えば、被検眼と検査部との位置関係を調整した後に、被検眼に対する適正作動距離と、検査部の現在位置における実際の作動距離と、の誤差がゼロとなるように、位置関係を再度調整してもよい。これによれば、被検眼と検査部の距離が適正作動距離から大きくズレていた場合であっても、アライメント位置を修正できる。従って、精度よく検査結果を得ることができる。
<眼軸長取得手段>
本実施形態の眼科装置は、さらに、眼軸長取得手段(例えば、制御部71)を備えてもよい。眼軸長取得手段は、被検眼の眼軸長を検査情報として取得する。なお、眼軸長取得手段は、OCT光学系を利用して、眼軸長を取得してもよい。例えば、この場合、測定光の光路長と参照光の光路長との光路長差、干渉信号の検出結果、及び、検査部の作動距離方向の位置、に基づいて、眼軸長を取得してもよい。
[実施例]
本実施形態の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、眼科装置1の外観図である。図1に示すように、本実施例において、眼科装置1は、操作部8、モニタ73、基台101、移動台102、駆動部5、顔支持ユニット110、撮影部2、制御部71、等を備える。
操作部8は、撮影部2を操作するための信号を入力する。例えば、操作部8を傾倒させると、基台101に対して移動台102を左右方向(X方向)および前後方向(Z方向)の少なくともいずれかの方向へ移動させるための移動信号が入力される。また、例えば、操作部8の図示なきノブを回転させると、基台101に対して撮影部2を上下方向(Y方向)へ移動させるための移動信号が入力される。
モニタ73は、被検眼E1の前眼部画像、正面画像、OCTデータ、等を画面に表示する。また、モニタ73は、操作部8を兼ねたタッチパネルとして機能する。つまり、モニタ73の操作によっても、撮影部2を移動させるための移動信号が入力される。
駆動部5は、撮影部2を左右方向、上下方向、および前後方向へ移動させる。例えば、駆動部5は、スライド機構である。一例として、スライド機構は、モータ、ギヤ、ガイドレール、等を有してもよい。
顔支持ユニット110は、被検者の顔を支持する。顔支持ユニット110は、額当て111と、顎台112と、を有する。額当て111には、被検者の額が当接される。顎台112には、被検者の顎が載置される。
<撮影部>
撮影部2は、被検眼E1を撮影するための光学系(図2参照)を内部に有する。
本実施例において、撮影部2は、OCT光学系300、SLO光学系500、両眼観察光学系600、アライメント指標投影光学系50、及び前眼部撮影光学系200を備える。
本実施例において、OCT光学系300の光路と、前眼部観察光学系200の光路は、ハーフミラー201によって結合される。すなわち、OCT光学系300の光軸(及び光路)L1と、前眼部観察光学系200の光軸(及び光路)L2とが、ハーフミラーによって同軸とされる。
また、OCT光学系300の光軸L1と、SLO光学系500の光軸(及び光路)L3は、ダイクロイックミラー12によって同軸とされる。OCT光学系300、前眼部観察光学系200、及びSLO光学系500、の共通光路10(共通光軸)には、対物レンズ11が配置される。
<OCT光学系>
OCT光学系300は、例えば、被検眼E1の組織の断層像を撮像するために用いられる。OCT光学系は、対物レンズ11、ダイクロイックミラー12、及びハーフミラー201に加えて、低コヒーレント光を発するOCT光源、光源から出射した光を測定光及び参照光に分割する光分割器、被検眼E1へ測定光を導く測定光学系、被検眼E1の眼底上で測定光を横断方向に走査させる走査部、参照光を生成する参照光学系、測定光と参照光の合成による干渉信号を検出する検出器、等を備えた構成であってもよい。もちろん、OCT光学系は、これらとは異なる構成を備えてもよい。なお、OCT光学系300の詳細については、例えば、特開2019-134896号公報に開示された構成を参照してもよい。
例えば、OCT光学系300は、OCT光源から出射されたOCT光を光分割器によって測定光と参照光とに分割する。測定光は、ハーフミラー201、ダイクロイックミラー12、及び対物レンズ11を経て被検眼E1の眼底に到達する。OCT光学系300は、被検眼E1の眼底で反射された測定光と、参照光との干渉光を受光することで、被検眼E1の眼底のOCT信号を取得し、制御部71に入力する。制御部71は、入力された信号に基づいて、眼底ErのOCT画像を生成し、記憶部72に記憶してもよい。制御部71は、生成された正面画像をモニタ73に表示させてもよい。
なお、本実施例において、OCT光学系300は、被検眼の眼軸長を測定するために用いられてもよい。例えば、この場合、測定光の光路長、参照光の光路長、干渉信号の検出結果、及び、被検眼に対する撮影部2の実際の作動距離、に基づいて、被検眼の眼軸長が取得されてもよい(詳細は後述する)。
<SLO光学系>
SLO光学系500は、例えば、被検眼E1の眼底の正面画像を撮像するために用いられる。SLO光学系は、対物レンズ11、ダイクロイックミラー12に加えて、レーザ光を発するレーザ光源、被検眼にフォーカス位置を合わせるためのフォーカシングレンズ、レーザ光を走査するための走査部、被検眼の眼底で反射した戻り光を受光するための受光素子、レーザ光から出射された光を透過し、また戻り光を反射して受光素子側に導くための穴あきミラー、合焦位置以外で反射した戻り光を遮断するための共焦点開口、等を備えた構成であっても良い。もちろん、SLO光学系500は、これらとは異なる構成を備えてもよい。なお、SLO光学系500の詳細については、例えば、特開2019-134896号公報に開示された構成を参照してもよい。
<両眼観察光学系>
両眼観察光学系600は、撮影部2と被検眼E1との位置合わせを行う際に、被検眼の両眼を観察するために備えられる。本実施例において、両眼観察光学系600として、両眼カメラ80が備えられる。図2に示すように、例えば、両眼カメラ80は、撮影部2の被検者側に設けられ、顔支持ユニット110に支持された被検者の顔を撮影する。両眼カメラ80によって撮影された両眼観察画像は、後述の制御部によってモニタ73等に表示される。もちろん、他の部材が両眼観察光学系600に備えられてもよい。
<アライメント指標投影光学系>
アライメント指標投影光学系50は、被検眼E1に対して、アライメント用指標光束を投影する。アライメント指標投影光学系50には、図2における左下の点線内の図に示すように、光軸L1を中心として同心円上に45度間隔で赤外光源が複数個配置されている。本実施例における眼科装置は、第1指標投影光学系(0度、及び180)と、第2指標投影光学系と、を主に備える。
第1指標投影光学系は、被検眼E1の角膜に無限遠の第1指標を投影する。第1指標投影光学系は、赤外光源51とコリメーティングレンズ52を持つ。赤外光源51は、光軸L1を通る垂直平面を挟んで左右対称に配置される。第2指標投影光学系は、被検眼E1の角膜に有限遠の第2指標を投影する。第2指標投影光学系は、第1指標投影光学系とは異なる位置に配置され、6つの赤外光源53を持つ。例えば、赤外光源53は、光軸L1を中心として、上下方向もしくは斜め方向に配置される。もちろん、第1指標光学系及び第2指標光学系において、指標を投影する角度はこれらに限定されない。なお、図2の本図には、便宜上、第1指標投影光学系(0度、及び180度)と、第2指標投影光学系の一部のみ(45度、135度)が図示されている。
<前眼部観察光学系>
前眼部観察光学系200は、被検眼E1の前眼部を撮像し、前眼部画像を取得するために用いられる。
前眼部観察光学系200は、前眼部照明光源204を備える。また、前眼部観察光学系200は、ダイクロイックミラー12の反射側に、ハーフミラー201、リレーレンズ202、受光素子203を主に備える。前眼部照明光源204により照明された前眼部は、対物レンズ11、ダイクロイックミラー12及びハーフミラーからリレーレンズ202の光学系を介して受光素子203により受光される。これによって、前眼部画像が撮影される。
なお、前眼部観察光学系200は、被検眼E1の角膜に形成されるアライメント指標像を検出する光学系を兼ねる。すなわち、前眼部観察光学系200は、被検眼E1の前眼部とともに、被検眼E1の角膜に形成される第1指標像及び第2指標像を撮影した前眼部画像を取得する。
図3は、前眼部画像の一例である。被検眼E1の角膜に第1指標が投影されることで、第1指標の角膜反射像である第1指標像Ia1とIa2が、前眼部画像に写り込む。また、被検眼E1の角膜に第2指標が投影されることで、第2指標の角膜反射像である第2指標像Ib1~Ib6が、前眼部画像に写り込む。
本実施例において、前眼部観察光学系200は、対物レンズ11よりも被検眼側(言い換えると、物体側)に非テレセントリックな光学系となっている。より詳細には、本実施例において被検眼から対物レンズ11までが非テレセントリックな光学系となっている。これは、前眼部観察光学系200の光路の一部を、OCT光学系300の光路と共用しているためである。
例えば、本実施例の眼科装置1において、対物レンズ11の焦点位置は、対物レンズ11と、ダイクロイックミラー12との間に存在する。この場合、対物レンズ11の焦点位置に絞りを配置するスペースを確保することが難しい場合がある。また、対物レンズ11の焦点位置に絞りを配置できる場合であっても、OCT光学系300を用いた撮影時に測定光を走査すると、測定光が絞りによって遮られ、適切なOCTデータを得なれない場合がある。このために、前眼部観察光学系200は、被検眼側に非テレセントリックな光学系とされている。
なお、本実施例においては、前眼部観察光学系200とOCT光学系300とが共用される場合について説明したが、これに限定されない。例えば、前眼部観察光学系200とSLO光学系500等が光路を共用した場合であっても、同様の問題が生じ得る。
<制御部>
図4を参照して、眼科装置1の制御系を説明する。なお、図4は、眼科装置1の制御系を示すブロック図である。眼科装置1は、制御部71によって各部の制御が行われる。制御部71は、眼科装置1の各部の制御処理と、演算処理とを行う電子回路を有する処理装置(プロセッサ)である。制御部71は、CPU(Central Processing Unit)等で実現される。制御部71は、記憶部72と、バス等を介して電気的に接続されている。
例えば、制御部71は、駆動部5、操作部8、モニタ73、赤外光源51、赤外光源53、受光素子203、前眼部照明光源204、両眼カメラ80といった各部とも、電気的に接続されている。また、制御部71は、SLO光学系500に備えられる、図示無きレーザ光源や、図示無き撮像素子といった各部とも電気的に接続されている。さらにまた、制御部71は、OCT光学系300に備えられる、図示なきOCT光源や、図示なき検出器といった各部とも電気的に接続されている。
また、制御部71は、本実施例において、駆動部4を制御し、撮影部2と被検眼E1とのXY方向(図1参照)のアライメント、及び作動距離方向(図1におけるZ方向)のアライメントを行う。
[動作]
上記のような構成を備える眼科装置1の動作について、図8のフローチャート図を用いて説明する。図8に示すように、本実施例では、OCT画像が撮影されると共に、眼軸長が測定される。
<S101:ラフなアライメント>
まず、制御部71は、撮影部2と、被検眼E1との大まかな位置調整を行う。
被検者が額当て111に額を当接させ、顎台112に顎を乗せると、図示なき検出器から検知信号が出力され、制御部71は両眼カメラ80で被検者の顔の撮影を開始する。検者は、図示無き固視標投影ユニットの固視標を注視するように被検者に指示した後、両眼カメラ80によって撮影された被検者の両眼を含む両眼観察画像をモニタ73で見ながら、左右一方の被検眼の瞳孔中心をタッチする。制御部71は、モニタ73からの信号に基づいて駆動部5を駆動させ、両眼観察画像のタッチされた位置に光軸L1が位置されるように撮影部2を移動させる。例えば、制御部70は、モニタ73でタッチされた座標からX方向とY方向のそれぞれの駆動量を算出し、駆動部5をXY方向に駆動させる。そして、制御部71は、XY方向に関する撮影部2の移動動作が完了した後、アライメント指標像が検出されるまで撮影部2を前進させるようにしてもよい。
被検眼E1に撮影部2が近づくと、前眼部観察光学系200によって撮影される前眼部観察画像84(図3参照)が、モニタ73上に現れる。なお、前眼部観察画像84には、アライメント指標像として、第1指標像Ia1、Ia2と、第2指標像Ib1~Ib6が現れるようになる。
<S102:XYアライメント>
次いで、制御部71は、前眼部観察画像84から各々の指標像を検出すると、自動アライメント制御を開始し、被検眼に対する撮影部2のXY方向の位置合わせをする。
例えば、制御部71は、第1指標像Ia1,Ia2及び第2指標像Ib1~Ib6によって形成される円の中心のXY座標を略角膜中心として検出し、受光素子203上に設定されたXY方向のアライメント基準位置(例えば、受光素子203の撮像面と光軸L2との交点)とが一致するように、撮影部2を移動させる。なお、XY方向のアライメントの方法は一例である。例えば、XY方向のアライメント方法は、特開2016-67795に記載の方法を参照してもよい。
<S103:Z方向のアライメント>
次いで、制御部71は、前眼部観察画像84に基づいて、被検眼に対する撮影部2のZ方向(作動距離方向)の位置合わせをする。例えば、被検眼から撮影部2(対物レンズ11)までが適正作動距離となるように、撮影部2を移動させる。
例えば、制御部71は、前眼部観察光学系200によってリアルタイムに撮影される前眼部観察画像84(図3参照)を解析し、第1指標像Ia1,Ia2の間隔Laと、第2指標像Ib1,Ib3の間隔Lbと、の比率(以下、比率Lb/Laとする)を求める。また、例えば、制御部71は、比率Lb/Laが所定の値P(例えば、0.7)となるように、被検眼E1と撮影部2との位置関係を調整する。なお、所定の値Pとは、角膜曲率半径が基準値(例えば、7.8mm)である場合において、撮影部2を図5(a)に示す適正作動距離WD1(例えば、25mm)となるように配置した場合の比率Lb/Laの値であり、予め定められている値である。なお、比率Lb/Laの所定の値Pは、記憶部72に記憶されている。
図5(b)に示すように、比率Lb/Laが所定の値Pとなるようにアライメントが行われた場合であっても、実際の作動距離WD2と適正作動距離WD1との間には、角膜曲率半径に起因する誤差(以下、アライメントズレΔzと称する。)が存在する場合がある。ここで、特許文献1に例示される従来技術では、被検眼側にテレセントリックな前眼部観察光学系を介して取得される無限遠指標の指標像の位置が角膜曲率半径と1対1で対応することを利用して、角膜曲率半径および角膜曲率半径に起因する誤差(アライメントズレ)が取得されていた。
しかしながら、本実施例においては、前眼部観察光学系200は被検眼側に非テレセントリックな光学系である。このため、無限遠指標の指標像である第1指標像の位置(本実施例においては、間隔La)は、撮影部2のZ方向の位置に応じて変化する。また、第1指標像の位置は、角膜曲率半径に応じても変化する。よって、本実施例では、無限遠指標の指標像である第1指標像の位置は、撮影部2のZ方向の位置と角膜曲率半径とによる複合的な影響を受けているから、従来と同様の手法ではアライメントズレΔzを取得できない。
これ対して、本実施例において、制御部71は、以下に説明するようにアライメントズレΔzを求め、補正を行う。
<S104:アライメントズレΔzの検出>
制御部71は、アライメントズレΔzを求めるために、第1指標像の位置情報に加えて、第1指標像と第2指標像との位置関係を用いて、被検眼の角膜曲率半径Rを求める。
一例として、制御部71は、第1指標像の高さ位置と、第1指標像と第2指標像の位置関係と、に基づいて角膜曲率半径Rを求める。本実施例では、第1指標像の高さ位置として、第1指標像Ia1,Ia2の間隔Laを用いる(図3参照)。もちろん、第1指標像の高さ位置はこれに限らず、例えば、前眼部観察画像84上の座標を用いてもよい。なお、第1指標像の高さ位置に代えて、第2指標像の高さ位置(例えば、第2指標像Ib1,Ib3の間隔Lb)を用いることも可能である。
本実施例では、角膜曲率半径R毎に、第1指標像の間隔Laと、比率Lb/Laとの対応関係Cr1が、図6に示すような関数として記憶部72に記憶されている。例えば、この対応関係Cr1は、複数の角膜曲率半径(ここでは、角膜曲率半径R1とR2)について、実験やシミュレーション等に基づき、予め定められてもよい。よって、制御部71は、被検眼E1の前眼部観察画像84から検出した第1指標像の間隔Laと比率Lb/Laを用いて、対応関係Cr1を参照することで、角膜曲率半径Rを求めることができる。もちろん、図6は関数の一例であり、これに限定されない。
次いで、制御部71は、求めた角膜曲率半径Rを利用して、アライメントズレΔzを検出する。
本実施例では、角膜曲率半径R毎に、比率Lb/LaとアライメントズレΔzとの対応関係Cr2が、図7に示すような関数として記憶部72に記憶されている。例えば、この対応関係Cr2は、複数の角膜曲率半径について、実験やシミュレーション等に基づき、予め定められてもよい。よって、制御部71は、被検眼E1の前眼部観察画像84から検出した比率Lb/Laと、上記で求めた角膜曲率半径Rを用いて、対応関係Cr2を参照することで、実際の作動距離WD2が適正作動距離WD1からどれだけ離れているかを、アライメントズレΔzとして取得する。もちろん、図7は関数の一例であり、これに限定されない。
以上の動作によって、被検眼側が非テレセントリックな指標撮影光学系200を用いても、実際にZ方向にアライメントを行った場合に生じる、適切な作動距離からのアライメントズレΔzを適切に求めることができる。
<S105:OCT光学系の調整>
制御部71は、被検眼E1に対する撮影部2のXYZ方向のアライメントが完了すると、OCT光学系300を調整する。このとき、例えば、制御部71は、参照光学系と測定光学系との光路長差を調整する。
なお、本実施例において参照光学系の光路長は、光分割器から出射した参照光が、検出器に到達するまでの光路長とする。本実施例において参照光学系の光路長は固定値である。また、本実施例において、測定光学系の光路長とは、光分割器から出射した測定光が、被検眼で反射し、検出器に到達するまでの光路長とする。
本実施例において、制御部71は、被検眼に測定光を照射しながら、測定光学系に設けられた図示なきパルスモータを制御することで、測定光学系の光路長を調整する。例えば、制御部71は、測定光が眼底で反射された戻り光と、参照光と、の干渉信号が検出されるように、測定光学系の光路長を調整する。より詳細には、干渉信号に基づく眼底の像が、ゼロディレイから所定区間内に描写されるように調整される。
<S106:被検眼の眼軸長を取得>
次に、制御部71は、眼軸長を取得する。本実施例において、被検眼の眼軸長AL1は、眼軸長が既知の模型眼(例えば、眼軸長をAL2とする)を適正作動距離WD1に配置すると共に、上記のように測定光学系と参照光学系との光路長差を調整して模型眼を撮影したとき、の装置の状態を基準にして以下のように眼軸長を求める。なお、模型眼の撮影は、工場出荷時に予め行われていてもよい。その際、模型眼を撮影したときの装置の状態を特定するパラメータがメモリに記憶される。
まず、制御部71は、参照光学系と測定光学系との光路長差の補正量の差Δpを求める。Δpは、以下の式で表される。
Δp=p2-p1・・・(1)
ここで、p1は、S105の処理における光路長差の補正量を示している。p2は、模型眼を撮影した際の光路長差の補正量を示している。光路長差の補正量は、前述のパルスモータの駆動量(初期値からの駆動量)に基づいて導出されてもよい。
次に、制御部71は、S105の処理によって光路長差が補正された状態で、図9に示すような眼底断層画像800を取得する。また、画像ズレΔdを取得する。
図9に示すように、画像ズレΔdは、眼底断層画像800における眼底の像の位置d1と、模型眼を撮影したときの模型眼における眼底の像の位置d2との間のZ方向のズレ量を表す。なお、d2は、模型眼撮影に基づく既知の値である。制御部71は、眼底断層画像800を解析し、眼底の像の位置d1を求めて位置d2との差分を算出する。これによって、画像ズレΔdが取得される。
ここで、仮に、被検眼が適切な作動距離WD1に配置されていた場合、被検眼の眼軸長AL1は、模型眼の眼軸長AL2と、光路長の補正量の差Δpと、画像ズレΔdとを用いて、以下の式で表される。
AL1=AL2+Δp+Δd・・・(2)
AL2は既知であり、光路長の補正量の差Δp、画像ズレΔdは前述の通り求められるため、制御部71は、式(2)に値をそれぞれ代入することで、被検眼の眼軸長AL1を求めることができる。
しかしながら、前述の通り、撮影光学系が物側に非テレセントリックな光学系であるために、被検眼が配置される実際の作動距離WD2は、適切な作動距離WD1から、ズレ量Δzだけズレて配置されている。
このため、(2)に基づく眼軸長AL2がアライメントズレΔzについて補正される。具体的には、以下の式(3)のように補正後の被検眼の眼軸長AL3を求めることができる。
AL3=AL1+Δz・・・(3)
この方法によれば、非テレセントリックな光学系を用いてアライメントを行った場合においても、適切な作動距離からのアライメントズレΔzを補正できるため、精度よく被検眼の眼軸長を求めることができる。
なお、本実施例では、適正作動距離WD1の位置に被検眼が配置されていると仮定の下で、一度眼軸長を求め、その眼軸長の値に対してアライメントズレΔzを補正する例を説明したが、もちろん、一度眼軸長を求めずとも、アライメントズレΔzを補正して被検眼の眼軸長を求めてもよい。すなわち、以下の式で、補正後の眼軸長AL3を求めてもよい。
AL3=AL2+Δp+Δd+Δz・・・(4)
以上、説明したように、本実施例の眼科装置1は、被検眼側が非テレセントリックである指標撮影光学系200を備えた構成であっても、被検眼の角膜曲率(角膜曲率半径R)と、被検眼と撮影部2との位置関係と、による作動距離方向のアライメントズレΔzを求め、このアライメントズレΔzを補正することによって、精度よく検査結果を得ることができる。なお、以上に説明した眼軸長の求め方は一例であり、これに限定されない。
また、本実施例の眼科装置1は、Z方向のアライメントを行った場合に生じる、適正作動距離からのアライメントズレΔzの影響を、測定結果から取り除くことによって、アライメントの誤差を補正する。例えば、第1指標像の間隔Laと、第1指標像の間隔Laと第2指標像の間隔Lbの比Lb/Laと、を用いてアライメントズレΔzを求め、眼軸長の測定結果を補正する。これによって、アライメントズレΔzを考慮した再度のアライメントを行うことなく、測定結果を精度よく取得することができる。また、測定時間が長くなることを抑制できる。
<S107:OCT画像撮影>
本実施例において、制御部71は、眼軸長を測定した後に、被検眼のOCT画像を撮影する。例えば、制御部71は、外部から(例えば、眼科装置1の使用者によって)入力されるレリーズ信号に基づいて、被検眼のOCT画像が撮影される。眼軸長の取得とOCT画像の撮影とが一連の測定の中で行われる場合において、本実施例では、眼軸長へのアライメントズレΔzの影響を補正するために、撮影部2を改めて移動させて補正するのではなく、眼軸長値に対する補正計算が行われるので、撮影をスムーズに進めることができ、全体の測定時間を短縮できる。
説明の便宜上、本実施例では、OCT光学系の調整(S105)を挟んでアライメントズレの取得(S104)と眼軸長の取得(S106)とが実行されるものとして説明した。但し、眼の動きによるアライメント状態の変化を考慮した場合、アライメントズレの取得(S104)と眼軸長の取得(S106)との間に時間差が無いことが望ましいため、OCT光学系の調整(S105)の後でアライメントズレの取得(S104)が実行されてもよい。
なお、眼軸長の取得と、OCT画像の撮影と、を行う順序は本実施例に限定されず、どちらが先に行われてもよい。また、OCT画像の撮影は行わず、眼軸長の取得のみが行われてもよい。
[変容例]
本実施例では、制御部71がXYZ方向のアライメント(オートアライメント)を行う場合を説明したが、これに限定されない。例えば、検者が操作部8を操作することで、XYZ方向のアライメントを手動で行ってもよい。
また、本実施例では、制御部71がアライメントズレΔzに基づいて測定結果(ここでは、眼軸長)を補正することで、アライメントズレΔzの影響を取り除く場合について説明した。しかし、制御部71は、アライメントズレΔzに基づいて作動距離方向のアライメントを調整することによって、アライメントズレΔzの影響を取り除いてもよい。例えば、制御部71は、被検眼E1に対して撮影部2を移動させ、求めたアライメントズレΔzを打ち消すように、作動距離を調整してもよい。
これによれば、被検眼E1から撮影部2までを適正作動距離に調整できるため、精度よく検査結果を得ることができる。なお、角膜曲率半径Rの違い等により、現在の作動距離が適正作動距離から大きくズレている場合には、測定結果を補正するよりも、アライメントを調整したほうが、測定精度がよいことがある。このため、特にアライメントズレΔzが大きくなる場合は、このような構成が有効となる。
また、本実施例では、被検眼に対する撮影部2のXY方向及び作動距離方向のアライメントを行ってから、被検眼E1の角膜曲率半径Rを求めていた。しかし、制御部71は、XY方向のアライメント後、作動距離方向のアライメントを行う前に、角膜曲率半径Rを求めてもよい。その場合、制御部71は、XY方向のアライメントが完了した時点での前眼部観察画像84から、比率Lb/Laと第1指標像の間隔Laを取得し、対応関係Cr1に基づいて角膜曲率半径Rを求める。また、制御部71は、角膜曲率半径Rに基づき、角膜曲率半径Rの眼において適正作動距離WD1となるときのLb/Laの値を求め、撮影部2をLb/Laとなる位置まで作動距離方向に移動させる。例えば、このようにしても、アライメント時に生じ得るアライメントズレΔzを打ち消して、撮影部2を適正作動距離に配置することができる。
なお、制御部71は、被検眼の角膜曲率半径Rを取得せず、直接的にアライメントズレΔzを求めてもよい。例えば、その場合、比率Lb/La及び間隔Laと、アライメントズレΔzと、の対応関係が予め記憶部72に記憶されていてもよい。例えば、このような対応関係は、対応関係Cr1で求められる角膜曲率半径Rと、対応関係Cr2で用いる角膜曲率半径Rと、を紐付けることで求められてもよい。
また、本実施例では、比率Lb/Laと、角膜曲率半径Rと、からアライメントズレΔzを求める場合を説明したが、これに限定されない。例えば、第1指標像の間隔Laと、角膜形状RとからアライメントズレΔzを求めてもよい。その場合、例えば、角膜曲率半径Rごとの、間隔LaとアライメントズレΔzとの対応関係が、記憶部72に保存されていてもよい。また、例えば、第2指標像の間隔Lbと、角膜形状RとからアライメントズレΔzを求めてもよい。その場合、例えば、角膜曲率半径Rごとの、間隔LbとアライメントズレΔzとの対応関係が、記憶部72に保存されていてもよい。
1 眼科装置
2 撮影部
5 駆動部
50 アライメント指標投影光学系
71 制御部
200 前眼部観察光学系

Claims (7)

  1. 被検眼を検査する眼科装置において、
    前記被検眼の角膜上に異なる投影条件で第1指標と第2指標を投影する指標投影光学系と、
    前記被検眼側に非テレセントリックな指標撮影光学系であって、前記第1指標の角膜反射像である第1指標像と、前記第2指標の角膜反射像である第2指標像と、を含む観察画像を撮影する指標撮影光学系と、
    前記指標投影光学系及び前記指標撮影光学系を含む検査部と、
    前記被検眼と前記検査部との少なくとも作動距離方向の位置関係を調整するアライメント調整手段と、
    適正作動距離に対する作動距離の誤差であって、前記被検眼の角膜曲率及び前記指標撮影光学系の非テレセントリック性に起因する誤差、に対する、前記観察画像における前記第1指標像と前記第2指標像との位置に関する位置情報、が予め対応付けられた対応情報と、前記検査部の前記作動距離方向の現在位置における前記位置情報と、に基づいて、前記適正作動距離からの実際の誤差を取得し補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする眼科装置。
  2. 請求項1の眼科装置において、
    前記検査部は、前記被検眼の検査情報を取得するための検査光学系を備え、
    前記補正手段は、前記検査部の前記作動距離方向の現在位置における前記位置情報と、前記対応情報とに基づいて、前記検査情報から前記実際の誤差の影響を取り除くことで、前記実際の誤差を補正することを特徴とする眼科装置。
  3. 請求項1の眼科装置において、
    前記補正手段は、前記検査部の前記作動距離方向の現在位置における前記位置情報と、前記対応情報とに基づいて前記アライメント調整手段を駆動し、前記被検眼と前記検査部とを前記適正作動距離に一致させることで、前記実際の誤差を補正することを特徴とする眼科装置。
  4. 請求項1~3のいずれかの眼科装置において、
    前記指標投影光学系は、無限遠の前記第1指標と、有限遠の前記第2指標と、を投影することを特徴とする眼科装置。
  5. 請求項2~4のいずれかの眼科装置において、
    前記指標撮影光学系の光路と、前記検査光学系の光路と、は光路結合部材によって共通光路とされることを特徴とする眼科装置。
  6. 請求項2~5のいずれかの眼科装置において、
    前記検査光学系は、前記被検眼の眼底に照射された測定光と、参照光と、による干渉信号を検出するOCT光学系であることを特徴とする眼科装置。
  7. 請求項6の眼科装置において、
    前記測定光の光路長と前記参照光の光路長との光路長差、前記干渉信号の検出結果、及び、前記検査部の作動距離方向の位置、に基づいて、前記被検眼の眼軸長を前記検査情報として取得する眼軸長取得手段を備えることを特徴とする眼科装置。
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