JP2023015698A - 緩衝器の製造方法および緩衝器 - Google Patents

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Yuki Otsuka
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Abstract

【課題】ストッパ部材によって軸方向荷重を安定して受けることが可能となる緩衝器の製造方法および緩衝器を提供する。【解決手段】作動流体が封入されるシリンダと、シリンダ内に摺動可能に設けられるピストンと、ピストンに連結されると共にシリンダの外部に延出されるピストンロッド41と、ピストンロッド41に設けられる円周溝81と、円周溝81に固定されるC字状のストッパ部材101と、を有する緩衝器の製造方法であり、円周溝81にピストンロッド41の外周側からストッパ部材101を一部挿入する工程と、円周溝81に一部挿入されたストッパ部材101を円周溝81に沿って曲げる工程と、を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、緩衝器の製造方法および緩衝器に関する。
緩衝器において、ピストンロッドのシリンダから突出する部分にストッパ部材を設けるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006-283834号公報
ところで、緩衝器において、ストッパ部材で軸方向荷重を安定して受けることが望まれている。
したがって、本発明は、ストッパ部材によって軸方向荷重を安定して受けることが可能となる緩衝器の製造方法および緩衝器の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の態様は、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に設けられるピストンと、前記ピストンに連結されると共に前記シリンダの外部に延出されるピストンロッドと、前記ピストンロッドに設けられる円周溝と、前記円周溝に固定されるC字状のストッパ部材と、を有する緩衝器の製造方法であり、前記円周溝に前記ピストンロッドの外周側から前記ストッパ部材を一部挿入する工程と、前記円周溝に一部挿入された前記ストッパ部材を前記円周溝に沿って曲げる工程と、を含む、構成とした。
本発明に係る第2の態様は、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に設けられるピストンと、前記ピストンに連結されると共に前記シリンダの外部に延出されるピストンロッドと、前記ピストンロッドに設けられる円周溝と、前記ピストンロッドの前記円周溝以外の部位に接触すると共に前記円周溝に固定されるC字状のストッパ部材と、を有する構成とした。
本発明によれば、ストッパ部材によって軸方向荷重を安定して受けることが可能となる。
本発明に係る実施形態の緩衝器を示す正断面図である。 本発明に係る実施形態の緩衝器のピストンロッドを示す部分正面図である。 本発明に係る実施形態の緩衝器のピストンロッドおよびストッパ部材を示す平面図である。 本発明に係る実施形態の緩衝器のピストンロッドおよびストッパ部材を示す一部を断面とした部分正面図である。 本発明に係る実施形態の緩衝器のピストンロッドへの取り付け前の状態のストッパ部材を示す平面図である。 本発明に係る実施形態の緩衝器のピストンロッドへの取り付け前の状態のストッパ部材を示す図5のVI-VI断面図である。 本発明に係る実施形態の緩衝器におけるストッパ部材のピストンロッドへの取り付け工程を説明する平面図である。
本発明に係る実施形態の緩衝器の製造方法および緩衝器について、図面を参照しつつ以下に説明する。
図1は、実施形態の緩衝器10を示すものである。この緩衝器10は、自動車や鉄道車両等の車両のサスペンション装置に用いられる緩衝器である。この緩衝器10は、具体的には自動車のサスペンション装置に用いられる緩衝器である。
緩衝器10は内筒12と外筒14とを有している。内筒12は筒状である。外筒14は有底筒状である。外筒14は、その内径が内筒12の外径よりも大径である。外筒14は内筒12の外周側に配置されている。外筒14と内筒12との間はリザーバ室13となっている。内筒12内には作動流体としての作動液体が封入されている。リザーバ室13には作動流体としての作動液体および作動気体が封入されている。外筒14と内筒12とがシリンダ15を構成している。
外筒14は、胴部材17と底部材18とを有している。胴部材17は円筒状である。底部材18は、胴部材17の軸方向一端側に固定されて、胴部材17の軸方向一端側を閉塞する。外筒14は、胴部材17の軸方向における底部材18とは反対側の端部が開口19となっている。外筒14には、底部材18の軸方向における胴部材17とは反対側に図示略の取付アイが取り付けられる。取付アイは車両の車輪側に連結される。
緩衝器10はバルブボディ21を有している。バルブボディ21は、外筒14の底部材18に載置されている。バルブボディ21は、外周部が小径部分とこれより大径の大径部分とを有する段付形状をなしている。内筒12は、軸方向の底部材18側がバルブボディ21の外周部の小径部分に嵌合している。
緩衝器10はロッドガイド23およびシール部材24を有している。ロッドガイド23は外筒14の開口19側に設けられている。シール部材24は、外筒14の開口19側であってロッドガイド23の底部材18とは反対側に設けられている。ロッドガイド23は、円環状であり、外筒14の胴部材17と内筒12との両方に嵌合している。シール部材24は、円環状であり、外筒14の胴部材17に嵌合している。ロッドガイド23は、外周部が小径部分とこれより大径の大径部分とを有する段付形状をなしている。内筒12は、軸方向の開口19側がロッドガイド23の外周部の小径部分に嵌合している。外筒14は、胴部材17の底部材18とは反対側の端部に加締部26が形成されている。加締部26は胴部材17をカール加工によって径方向内方に塑性変形させることにより形成されている。シール部材24は、ロッドガイド23と加締部26とに挟持される。緩衝器10はカバー28を有している。カバー28は、外筒14の胴部材17の外側に取り付けられている。カバー28は、胴部材17の外周部に嵌合して、外筒14の開口19側およびシール部材24を覆っている。
緩衝器10はピストン30を有している。ピストン30は、シリンダの内筒12内に摺動可能に設けられている。ピストン30は、内筒12内に第1室31と第2室32とを画成している。第1室31は、内筒12内のピストン30とロッドガイド23との間に設けられている。第2室32は、内筒12内のピストン30とバルブボディ21との間に設けられている。内筒12内の第2室32は、バルブボディ21によって、リザーバ室13と区画されている。第1室31および第2室32には作動液体である油液が充填されている。リザーバ室13には作動気体であるガスと作動液体である油液とが充填されている。
緩衝器10はピストンロッド41を有している。ピストンロッド41は、軸方向の一端側が内筒12内に配置されてピストン30に連結されている。ピストンロッド41は、軸方向の他端側が開口19を介してシリンダ15の外部に延出されている。ピストンロッド41は、ロッドガイド23およびシール部材24を通ってシリンダ15から外部へと延出している。シール部材24は、外筒14とピストンロッド41との間を閉塞している。ピストンロッド41はピストン30と共にシリンダ15に対して軸方向に相対移動する。緩衝器10は、ピストンロッド41が車体側に連結される。ピストンロッド41にはロッド内通路42が形成されている。
ピストン30には通路51および通路52が形成されている。通路51,52は、ピストン30を軸方向に貫通している。通路51,52は、第1室31と第2室32とを連通可能である。緩衝器10はディスクバルブ55とディスクバルブ56とを有している。ディスクバルブ55は、ピストン30の軸方向の底部材18とは反対側に設けられている。ディスクバルブ55は、ピストン30に当接することで通路51を閉塞する。ディスクバルブ56は、ピストン30の軸方向の底部材18側に設けられている。ディスクバルブ56は、ピストン30に当接することで通路52を閉塞する。通路52はロッド内通路42に連通している。
ピストンロッド41がシリンダ15内への進入量を増やす縮み側に移動すると、ピストン30が第2室32を狭める方向に移動する。その結果、第2室32の圧力が第1室31の圧力よりも所定値以上高くなると、ディスクバルブ55は通路51を開いて第2室32から第1室31へ油液を流す。ディスクバルブ55は、その際に減衰力を発生させる。ピストンロッド41がシリンダ15からの突出量を増やす伸び側に移動すると、ピストン30が第1室31を狭める方向に移動する。その結果、第1室31の圧力が第2室32の圧力よりも所定値以上高くなると、ディスクバルブ56は通路52を開いて第1室31から第2室32に油液を流す。ディスクバルブ56は、その際に減衰力を発生させる。
緩衝器10は周波数感応機構61を有している。周波数感応機構61はピストンロッド41に取り付けられている。周波数感応機構61はピストン30のロッドガイド23とは反対側に配置されている。周波数感応機構61は、ケース62とフリーピストン63とOリング64とOリング65とを有している。フリーピストン63はケース62内に摺動可能に設けられている。Oリング64はフリーピストン63のピストン30側への移動に抵抗力を発生させる。Oリング65はフリーピストン63のピストン30とは反対側への移動に抵抗力を発生させる。ケース62内の室66は、通路52およびロッド内通路42を介して第1室31に連通している。室66は、フリーピストン63とOリング65とによって第2室32と区画されている。周波数感応機構61は、ピストンロッド41のシリンダ15に対する移動の周波数に応じてフリーピストン63が振動する。これによって、周波数感応機構61は、ディスクバルブ55,56が発生する減衰力を変化させる。
バルブボディ21には、軸方向に貫通する通路71および通路72が形成されている。通路71,72は第2室32とリザーバ室13とを連通可能である。緩衝器10は、ディスクバルブ75とディスクバルブ76とを有している。ディスクバルブ75は、バルブボディ21の軸方向の底部材18側に設けられている。ディスクバルブ75は、バルブボディ21に当接することで通路71を閉塞する。ディスクバルブ76は、バルブボディ21の軸方向の底部材18とは反対側に設けられている。ディスクバルブ76は、バルブボディ21に当接することで通路72を閉塞する。
ピストンロッド41が縮み側に移動すると、ピストン30が第2室32を狭める方向に移動する。その結果、第2室32の圧力がリザーバ室13の圧力よりも所定値以上高くなると、ディスクバルブ75は、通路71を開いて第2室32からリザーバ室13に油液を流す。ディスクバルブ75は、その際に減衰力を発生させる。ピストンロッド41が伸び側に移動すると、ピストン30が第1室31側に移動する。その結果、第2室32の圧力がリザーバ室13の圧力より低下すると、ディスクバルブ76は通路72を開いてリザーバ室13から第2室32に油液を流す。ディスクバルブ76は、その際に実質的に減衰力を発生させずに油液を流す。ディスクバルブ76はサクションバルブである。
ピストンロッド41は、その円筒面状の大径外周面41aが、ロッドガイド23およびシール部材24に対し接して摺動する。ピストンロッド41は、シール部材24からシリンダ15の外部に延出する部分に円周溝81が設けられている。円周溝81は、大径外周面41aから径方向内方に凹んでいる。円周溝81は、ピストンロッド41の中心軸線、言い換えれば大径外周面41aの中心軸線を中心とする円環状である。円周溝81は、大径外周面41aの全周にわたって連続して形成されている。図2に示すように、円周溝81は、底面81aと壁面81bと壁面81cとを有している。底面81aは円筒面状である。底面81aは、大径外周面41aと同軸状であり、大径外周面41aよりも小径である。壁面81bは、底面81aの軸方向の一端側の端縁部から径方向外側に広がる。壁面81bは、底面81aの中心軸線に垂直に広がる平面状である。壁面81cは、底面81aの軸方向における壁面81bとは反対側の端縁部から径方向外側に広がる。壁面81cは、底面81aの中心軸線に垂直に広がる平面状である。壁面81bと壁面81cとは平行であって、互いに対向している。
図1に示すように、ピストンロッド41は、その軸方向における円周溝81よりもピストン30とは反対側に、大径外周面41aのピストン30とは反対側の端縁部が配置されている。ピストンロッド41は、テーパ外周面41bと小径外周面41cとを有している。テーパ外周面41bは、大径外周面41aのピストン30とは反対側の端縁部からピストン30とは反対側に、図2に示すように縮径しつつ延出している。小径外周面41cは、円筒面状であり、テーパ外周面41bの大径外周面41aとは反対側の端縁部から大径外周面41aとは反対側に延出している。小径外周面41cは、大径外周面41aと同軸状であり、大径外周面41aよりも小径かつ底面81aよりも大径である。
ピストンロッド41は、オネジ部91と小径軸部92とを有している。オネジ部91は、小径外周面41cのテーパ外周面41bとは反対側の端縁部からテーパ外周面41bとは反対側に延出している。小径軸部92は、オネジ部91の小径外周面41cとは反対側の端縁部から小径外周面41cとは反対側に延出している。小径軸部92は、円筒面の一部の形状をなす湾曲面部92aと一対の平面状の平面部92bとを有している。湾曲面部92aは、小径外周面41cと同軸状であり、小径外周面41cよりも小径である。一対の平面部92bは、いずれも小径外周面41cの中心軸線と平行に広がっており、互いに平行に広がっている。
緩衝器10は、図3および図4に示すように、ピストンロッド41に固定されるストッパ部材101を有している。ストッパ部材101は、図4に示すようにピストンロッド41の円周溝81に固定される。図3に示すようにストッパ部材101はC字状である。言い換えれば、ストッパ部材101は円環を円周方向において一箇所分断した形状である。ストッパ部材101は、図4に示すように大径内周面101aと嵌合突出部102とを有している。大径内周面101aは、円筒面を円周方向において一箇所分断した形状である。嵌合突出部102は、大径内周面101aの軸方向の一端側の中間位置から径方向内側に突出する。嵌合突出部102は、円環を円周方向において一箇所分断した形状である。嵌合突出部102は、先端面102aと壁面102bと壁面102cとを有している。先端面102aは、円筒面を円周方向において一箇所分断した形状である。先端面102aは大径内周面101aと同軸状である。壁面102bは先端面102aの中心軸線に垂直に広がる平面状である。壁面102bは、円環状の平面を円周方向において一箇所分断した形状である。壁面102cは先端面102aの中心軸線に垂直に広がる平面状である。壁面102cは、円環状の平面を円周方向において一箇所分断した形状である。壁面102bと壁面102cとは平行であり、互いに反対に向いている。
ストッパ部材101は、嵌合突出部102を円周溝81に嵌合させてピストンロッド41に取り付けられている。この状態で、ストッパ部材101は、大径内周面101aがピストンロッド41の大径外周面41aに面接触する。また、この状態で、ストッパ部材101は、嵌合突出部102の先端面102aが円周溝81の底面81aに面接触する。また、この状態で、ストッパ部材101は、嵌合突出部102の壁面102bが円周溝81の壁面81bに面接触する。また、この状態で、ストッパ部材101は、嵌合突出部102の壁面102cが円周溝81の壁面81cに面接触する。
ストッパ部材101は、軸方向端面101bと軸方向端面101cと大径外周面101dとテーパ外周面101eと小径外周面101fとを有している。軸方向端面101bは、大径内周面101aの軸方向の一端側の端縁部から径方向外方に広がる。軸方向端面101bは、大径内周面101aの中心軸線に垂直に広がる平面状である。軸方向端面101bは、円環状の平面を円周方向において一箇所分断した形状である。軸方向端面101cは、大径内周面101aの軸方向の軸方向端面101bとは反対側の端縁部から径方向外方に広がる。軸方向端面101cは、大径内周面101aの中心軸線に垂直に広がる平面状である。軸方向端面101cは、円環状の平面を円周方向において一箇所分断した形状である。嵌合突出部102は、軸方向端面101bおよび軸方向端面101cのうち軸方向端面101cに近い。大径外周面101dは、軸方向端面101bの外周縁部から軸方向端面101cの方向に延出する。大径外周面101dは、円筒面を円周方向において一箇所分断した形状である。テーパ外周面101eは、大径外周面101dの軸方向端面101bとは反対側の端縁部から軸方向端面101cの方向に延出する。テーパ外周面101eは、軸方向端面101c側ほど縮径する。テーパ外周面101eは、テーパ面を円周方向において一箇所分断した形状である。小径外周面101fは、テーパ外周面101eの大径外周面101dとは反対側の端縁部から軸方向端面101cの方向に延出して軸方向端面101cに連続する。小径外周面101fは、円筒面を円周方向において一箇所分断した形状である。大径外周面101d、テーパ外周面101eおよび小径外周面101fは、いずれも大径内周面101aと同軸状をなす。嵌合突出部102は、テーパ外周面101eおよび小径外周面101fと軸方向の位置を重ね合わせている。
ストッパ部材101は、図3に示すように、周方向端面101gと周方向端面101hとを有している。周方向端面101gは、ストッパ部材101の円周方向の一端に設けられている。周方向端面101gは、大径内周面101aの軸方向に広がり且つ大径内周面101aの径方向に広がる平面状である。周方向端面101hは、ストッパ部材101の円周方向における周方向端面101gとは反対側の端に設けられている。周方向端面101hは、大径内周面101aの軸方向に広がり且つ大径内周面101aの径方向に広がる平面状である。周方向端面101gと周方向端面101hとは互いに対向している。周方向端面101gと周方向端面101hとの間には隙間がある。言い換えれば、周方向端面101gと周方向端面101hとは接触せずに離れている。
ストッパ部材101は、図4に示すオネジ部91に螺合される図示略のナットとによって、弾性体である図示略のマウント部材を介して車体の図示略の取付部を挟持する。これにより、ピストンロッド41がマウント部材を介して車体に連結される。ピストンロッド41には、図示略のマウント部材およびストッパ部材101を介して車体から軸方向荷重が入力される。
ピストンロッド41に取り付けられる前の状態のストッパ部材101Aは、図5および図6に示すように、円弧状部111Aと一対の直線状部112A,113Aとを有している。円弧状部111Aは、半円状に形成されている。直線状部112Aは、円弧状部111Aの円周方向の一端部から延出しており、直線状部113Aは、円弧状部111Aの円周方向の他端部から延出している。直線状部112A,113Aは、いずれも直線状であり、互いに平行をなしている。
ストッパ部材101Aは、ピストンロッド41への取り付け後に大径内周面101aとなる面部101Aaと、ピストンロッド41への取り付け後に嵌合突出部102となる突出部102Aとを有している。突出部102Aは、ピストンロッド41への取り付け後に先端面102aとなる面部102Aaと、ピストンロッド41への取り付け後に壁面102bとなる面部102Abと、ピストンロッド41への取り付け後に壁面102cとなる面部102Acと、を有している。ストッパ部材101Aは、ピストンロッド41への取り付け後に軸方向端面101bとなる面部101Abと、ピストンロッド41への取り付け後に軸方向端面101cとなる面部101Acと、を有している。ストッパ部材101Aは、ピストンロッド41への取り付け後に大径外周面101dとなる面部101Adと、ピストンロッド41への取り付け後にテーパ外周面101eとなる面部101Aeと、ピストンロッド41への取り付け後に小径外周面101fとなる面部101Afと、を有している。ストッパ部材101Aは、ピストンロッド41への取り付け後に周方向端面101gとなる面部101Agと、ピストンロッド41への取り付け後に周方向端面101hとなる面部101Ahと、を有している。
面部101Aaは、円弧状部111Aにある部分が大径内周面101aを半円状にした形状であり、直線状部112A,113Aにある部分が大径内周面101aを直線状にした形状である。突出部102Aは、円弧状部111Aにある部分が嵌合突出部102を半円状にした形状であり、直線状部112A,113Aにある部分が嵌合突出部102を直線状にした形状である。よって、面部102Aaは、円弧状部111Aにある部分が先端面102aを半円状にした形状であり、直線状部112A,113Aにある部分が先端面102aを直線状にした形状である。面部102Abは、円弧状部111Aにある部分が壁面102bを半円状にした形状であり、直線状部112A,113Aにある部分が壁面102bを直線状にした形状である。面部102Acは、円弧状部111Aにある部分が壁面102cを半円状にした形状であり、直線状部112A,113Aにある部分が壁面102cを直線状にした形状である。
面部101Abは、円弧状部111Aにある部分が軸方向端面101bを半円状にした形状であり、直線状部112A,113Aにある部分が軸方向端面101bを直線状にした形状である。面部101Acは、円弧状部111Aにある部分が軸方向端面101cを半円状にした形状であり、直線状部112A,113Aにある部分が軸方向端面101cを直線状にした形状である。面部101Adは、円弧状部111Aにある部分が大径外周面101dを半円状にした形状であり、直線状部112A,113Aにある部分が大径外周面101dを直線状にした形状である。面部101Aeは、円弧状部111Aにある部分がテーパ外周面101eを半円状にした形状であり、直線状部112A,113Aにある部分がテーパ外周面101eを直線状にした形状である。面部101Afは、円弧状部111Aにある部分が小径外周面101fを半円状にした形状であり、直線状部112A,113Aにある部分が小径外周面101fを直線状にした形状である。面部101Agは、直線状部112Aの円弧状部111Aとは反対側の端部にある。面部101Ahは、直線状部113Aの円弧状部111Aとは反対側の端部にある。よって、ストッパ部材101Aは、円周溝81への挿入前に、少なくとも一部である円弧状部111Aが円弧状に形成されている。ストッパ部材101AはU字状である。
そして、ストッパ部材101Aをピストンロッド41に取り付ける際に、ストッパ部材101Aの突出部102Aの円弧状部111Aにある一部を、ピストンロッド41の外周側から円周溝81に挿入する工程を行う。すると、底面81aに面部102Aaの円弧状部111Aにある部分が面接触し、壁面81bに面部102Abの円弧状部111Aにある部分が面接触し、壁面81cに面部102Acの円弧状部111Aにある部分が面接触する。
この状態で、図7に示すプレス装置121のプレスによる塑性加工で、ストッパ部材101Aの直線状部112A,113Aを塑性変形させる。ここで、プレス装置121は凹型治具部材122(治具部材)と凸型治具部材123(治具部材)とを有している。
凹型治具部材122は、凹面122aと側面122bと側面122cとを有している。凹面122aは、ストッパ部材101の大径外周面101dと同径の半円筒面状である。側面122bは、平面状であり、凹面122aの円周方向における一端から延出する。側面122cは、平面状であり、凹面122aの円周方向における側面122bとは反対側の他端から延出する。側面122b,122cは、凹面122aの中心軸線に沿っており、互いに平行である。側面122b,122cは互いに対向している。凹型治具部材122は、少なくとも一部である凹面122aが円形に形成されている。
凸型治具部材123は、凹面123aと側面123bと側面123cとを有している。凹面123aは、ストッパ部材101の大径外周面101dと同径の円筒面の一部の形状である。側面123bは、平面状であり、凹面123aの円周方向における一端から延出する。側面123cは、平面状であり、凹面123aの円周方向における側面123bとは反対側の他端から延出する。側面123b,123cは、凹面123aの中心軸線に沿っており、互いに平行である。側面123b,123cは互いに反対に向いている。側面123b,123c間の距離は、側面122b,122c間の距離よりも短い。凸型治具部材123は、少なくとも一部である凹面123aが円形に形成されている。プレス装置121において、凹型治具部材122の凹面122aの中心軸線と凸型治具部材123の凹面123aの中心軸線とは平行に配置されている。プレス装置121は、凹面122aの中心軸線と凹面123aの中心軸線とを離した状態から一致させるように、凹型治具部材122と凸型治具部材123とを相対移動させる。
プレス装置121では、凹型治具部材122の凹面122aと凸型治具部材123の凹面123aとの間に、上記のようにストッパ部材101Aの突出部102Aの円弧状部111Aにある部分が円周溝81に挿入された状態にあるピストンロッド41が配置される。その際に、凹面122a,123aの中心軸線とピストンロッド41の中心軸線とが平行に配置される。そして、上記のように突出部102Aがピストンロッド41の円周溝81に挿入された状態のストッパ部材101Aの直線状部112A,113Aを、凹型治具部材122の側面122b,122c間に挿入する。その後、凸型治具部材123が、円弧状部111Aの直線状部112A,113Aとは反対側に凹面123aを当接させた状態で、円弧状部111Aを直線状部112A,113Aとは反対側から押圧する。すると、ストッパ部材101Aは、直線状部112A,113Aが凹面122aに沿って円弧状に塑性変形することになる。すると、ストッパ部材101Aはピストンロッド41の円周溝81に沿って曲がる。言い換えれば、円周溝81に一部挿入された状態のストッパ部材101Aを円周溝81に沿って曲げる工程を行う。すると、ストッパ部材101Aは、直線状部112A,113Aにあった突出部102Aを円周溝81に嵌合させながら、全体として円弧状に湾曲してC字状のストッパ部材101となる。ストッパ部材101は、この状態で、嵌合突出部102が円周方向の全長にわたって円周溝81に嵌合する。すなわち、先端面102aが円周方向の全長にわたって底面81aに面接触し、壁面102bが円周方向の全長にわたって壁面81bに面接触し、壁面102cが円周方向の全長にわたって壁面81cに面接触する。また、ストッパ部材101は、この状態で、大径内周面101aが円周方向の全長にわたって大径外周面41aに面接触する。ストッパ部材101は、このようにして、他の部材を介することなくストッパ部材101のみでピストンロッド41に固定される。ストッパ部材101は、一部品のみで、円周溝81に嵌合すると共にピストンロッド41の円周溝81以外の部位である大径外周面41aに面接触する。
上記した特許文献1には、ピストンロッドのシリンダから突出する部分にストッパ部材を設けた緩衝器が記載されている。この種の緩衝器は、リングをピストンロッドの溝に嵌め込み、ストッパをピストンロッドに圧入しつつリングに当接させるようになっている。リングは丸線形状であるため、ピストンロッドに対して線接触となり易く、ストッパ部材に対しても線接触となり易い。また、ピストンロッドの溝へ挿入する際に、リングは変形し易く、安定した軸方向の荷重を得られない可能性がある。よって、ストッパ部材で軸方向荷重を安定して受けることができない可能性がある。また、リングの線形を太くすることで各部品の接触面積を大きくすることはできるが、リングをピストンロッドに挿入する際の挿入性の悪化や挿入治具通過後のリングの変形が顕著になる可能性がある。リングの線形を太くすると、ピストンロッドの溝径を更に小径化する必要があるため、ピストンロッドの強度が低下する。また、リングとストッパ部材との2部品が必要となるため、組み付け工数や部品管理工数がかかってしまう。また、円環状のストッパ部材を部分的に加締めてピストンロッドの溝に固定することも考えられるが、この場合、加締め部分以外の部分のピストンロッドへの接触面積が不足する可能性がある。また、この場合、ストッパ部材を加締め前にピストンロッドに位置決めする必要があるため、ピストンロッドに位置決め専用の部位を加工により形成する必要がある。
実施形態の緩衝器10の製造方法は、ストッパ部材101Aの突出部102Aの円弧状部111Aにある一部を、ピストンロッド41の外周側から円周溝81に挿入する工程と、円周溝81に一部挿入された状態のストッパ部材101Aを、突出部102Aの直線状部112A,113Aにある部分を円周溝81に挿入しながら円周溝81に沿って曲げる工程とを含んでいる。このようにして製造された緩衝器10は、ピストンロッド41の円周溝81以外の部位である大径外周面41aに接触すると共に円周溝81に嵌合して固定されるC字状のストッパ部材101を有する。このようにして製造された緩衝器10は、ストッパ部材101とピストンロッド41との接触面積を大きくすることが可能となる。また、ストッパ部材101のみでピストンロッド41に取り付けられるため、リングを廃止でき、その分も、ストッパ部材101とピストンロッド41との接触面積を大きくすることが可能となる。リングを廃止できることから、リングの変形等の影響がなくなる。したがって、ストッパ部材によって軸方向荷重を安定して受けることが可能となる。また、リングが不要となるため、ピストンロッド41の溝径を小径化する必要がなくなり、ピストンロッドの強度低下を抑制することができる。また、リングが不要となるため、その分の組み付け工数や部品管理工数が不要になる。また、後に嵌合突出部102となる突出部102Aでストッパ部材101Aをピストンロッド41の円周溝81に位置決めすることができる。このため、ピストンロッド41に位置決め専用の部位を加工する必要がなくなる。よって、製造費および管理費の削減が期待できる。
実施形態の緩衝器10の製造方法は、円周溝81への挿入前のストッパ部材101Aは、少なくとも一部である突出部102Aの円弧状部111Aにある部分が円弧状に形成されている。よって、ストッパ部材101Aを円周溝81に沿って曲げる工程の前に、ストッパ部材101Aの突出部102Aの円弧状部111Aにある一部を円周溝81へ多く挿入することができる。よって、ストッパ部材101Aの円周溝81に対する姿勢を安定させることができる。
実施形態の緩衝器10の製造方法は、少なくとも一部が円形に形成された複数の凹型治具部材122および凸型治具部材123によりストッパ部材101Aを円周溝81に沿って曲げる。このため、ストッパ部材101Aを円周溝81に沿って曲げることが容易にできる。
特許文献1の緩衝器では、組み立て後はピストンロッドの固定ができない。このため、ピストンロッドが単品状態でストッパ部材を圧入する必要がある。緩衝器10の製造方法は、緩衝器10をストッパ部材101を除いて組み立てた後にストッパ部材101をピストンロッド41に固定することが可能となる。このため、組み立て性の向上が期待できる。
10…緩衝器、15…シリンダ、30…ピストン、41…ピストンロッド、41a…大径外周面、81…円周溝、101…ストッパ部材、122…凹型治具部材(治具部材)、123…凸型治具部材(治具部材)。

Claims (4)

  1. 作動流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に設けられるピストンと、
    前記ピストンに連結されると共に前記シリンダの外部に延出されるピストンロッドと、
    前記ピストンロッドに設けられる円周溝と、
    前記円周溝に固定されるC字状のストッパ部材と、
    を有する緩衝器の製造方法であり、
    前記円周溝に前記ピストンロッドの外周側から前記ストッパ部材を一部挿入する工程と、
    前記円周溝に一部挿入された前記ストッパ部材を前記円周溝に沿って曲げる工程と、
    を含む緩衝器の製造方法。
  2. 請求項1に記載の緩衝器の製造方法であり、
    前記ストッパ部材は、前記円周溝への挿入前に、少なくとも一部が円弧状に形成されている緩衝器の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の緩衝器の製造方法であり、
    少なくとも一部が円形に形成された複数の治具部材により前記ストッパ部材を前記円周溝に沿って曲げる緩衝器の製造方法。
  4. 作動流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に設けられるピストンと、
    前記ピストンに連結されると共に前記シリンダの外部に延出されるピストンロッドと、
    前記ピストンロッドに設けられる円周溝と、
    前記ピストンロッドの前記円周溝以外の部位に接触すると共に前記円周溝に固定されるC字状のストッパ部材と、
    を有する緩衝器。
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