JP2023015575A - 打ち込み工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】打撃バネの付勢力を打ち込み力として利用する機械バネ式の打ち込み工具において、ガスバネ式の打ち込み工具と同様、打ち込み動作モードを切り替え可能とする必要がある。【解決手段】電動モータ13を駆動源とするドライバリフト機構30の作動により打撃ドライバ3が打撃バネ42の付勢力により前進して打ち込み動作がなされる。打ち込み動作は、モード切替スイッチ26により、連発打ちモードと単発打ちモードに切り替えることができる。連発打ちモードでは、コンタクトアーム4とトリガ17の何れを先にオン操作しても打ち込み動作がなされる。単発打ちモードでは、コンタクトアーム4のオン操作状態でのみトリガ17を引き操作すると打ち込み動作がなされる。これにより不用意な打ち込み動作が回避される。連発打ちモードと単発打ちモードの動作制御はコントローラ23によりなされる。【選択図】図9

Description

本開示は、例えば充電式タッカと称される手持ち式の打ち込み工具であって、主として建築現場において床材や石膏ボードの結合に用いられる打ち込み工具に関する。
この種の打ち込み工具には、圧縮バネの付勢力を打ち込み力として利用する機械バネ式の打ち込み工具が提供されている。機械バネ式の打ち込み工具は、圧縮バネの付勢力により打ち込み方向に前進して打ち込み具を打撃する打撃ドライバを有する。打ち込みノーズ部若しくはコンタクトアームのオン操作(被打ち込み材に対する押し付け操作)とトリガのオン操作(引き操作)がなされると、打撃ドライバが後退端位置まで戻された後、圧縮バネの付勢力により前進して打ち込みがなされる。打撃ドライバは、電動モータを駆動源とするドライバリフト機構により前進端位置(初期位置)から後退端位置に戻される。
特許文献1には、圧縮ガスの推力により打ち込みがなされるガスバネ式の打ち込み工具が開示されている。開示されたガスバネ式の打ち込み工具では、打ち込みノーズ部のオン操作とトリガのオン操作がセンサにより検知される。ドライバリフト機構の電動モータの動作がコントローラにより制御される。コントローラでは、センサにより検知される打ち込みノーズ部のオン操作とトリガのオン操作に基づいて打ち込み動作モード(連発打ちモードと単発打ちモード)の制御がなされる。
連発打ちモードでは、打ち込みノーズ部のオン操作とトリガのオン操作の順序に関わらず両操作がなされた時点で打ち込み動作がなされる。このため、連発打ちモードでは、先に打ち込みノーズ部をオン操作した後にトリガをオン操作することで打ち込み動作がなされ、逆に先にトリガをオン操作した後に打ち込みノーズ部をオン操作することでも打ち込み動作がなされる。これにより連発打ちモードでは、トリガをオン操作したまま打ち込み工具を移動させつつ打ち込みノーズ部のオン操作を繰り返すことで、被打ち込み材の複数部位に対して連続的に打ち込み動作がなされる「振り打ち」を行うことができる。また、連発打ちモードでは、打ち込みノーズ部のオン操作状態で打ち込み工具を移動させつつトリガのオン操作を繰り返すことでも、被打ち込み材の複数部位に対して連続的に打ち込み動作がなされる「引き摺り打ち」を行うことができる。
単発打ちモード(シーケンシャルモード)では、先に打ち込みノーズ部のオン操作がなされ、その後にトリガのオン操作がなされた場合にのみ打ち込み動作がなされる。先にトリガのオン操作がなされた場合には打ち込み動作はなされない。この場合、トリガのオン操作を一旦キャンセルする必要がある。単発打ちモードでは、1回の打ち込み動作後に、トリガがオフされ、且つ打ち込みノーズ部がオフされることで次の打ち込み動作が可能となる。
米国特許第8387718号明細書
機械バネ式の打ち込み工具においても、連発打ちモードと単発打ちモードの切り替え制御がなされるようにする必要がある。本開示では、機械バネ式の打ち込み工具の打ち込み動作モードの切り替えがコントローラの制御でなされるようにする。
本開示の1つの局面によれば、打ち込み工具は、例えば打ち込み方向に移動して打ち込み具を打撃する打撃ドライバと、打撃ドライバを打ち込み方向に付勢する打撃バネを有する。打ち込み工具は、例えば打ち込み方向と反打ち込み方向に移動可能に設けられて、被打ち込み材に押し付けられることで反打ち込み方向の後退位置に移動するコンタクトアームと、使用者に操作されてオン位置に移動するトリガを有する。打ち込み工具は、打ち込み動作の動作モードを切り替えるモード切替スイッチを有する構成とすることができる。切り替えられる動作モードは、例えば連発打ちモードと単発打ちモードとすることができる。連発打ちモードは、例えば移動の順番に限らずコンタクトアームが後退位置に移動し、且つトリガがオン位置に移動した際に打ち込み動作がなされる動作モードとすることができる。単発打ちモードは、例えばコンタクトアームが先に後退位置に移動し、後にトリガがオン位置に移動した際にのみ打ち込み動作がなされる動作モードとすることができる。
従って、機械バネ式の打ち込み工具において、連発打ちモードと単発打ちモードが切り替えられる。連発打ちモードでは、コンタクトアームの後退操作とトリガのオン操作の何れか一方の操作状態を保持したまま、他方の操作を繰り返すことで連発打ちが可能となる。連発打ちモードでは、いわゆる「振り打ち」と「引き摺り打ち」の双方が可能となる。
単発打ちモードでは、先にコンタクトアームを後退操作した状態でトリガのオン操作により1回の打ち込み動作がなされる。単発打ちモードでは、先にコンタクトアームが後退操作されていることが条件で打ち込み動作がなされる。このため、単発打ちモードでも、コンタクトアームを後退操作したままトリガのオン操作を繰り返すことでいわゆる「引き摺り打ち」が可能となる。単発打ちモードでは、トリガをオン操作した状態におけるコンタクトアームの後退操作が無効となって不用意な打ち込み動作が回避される。
打ち込み工具の一部断面側面図である。 打ち込み工具の斜視図である。 図1中III-III線断面矢視図であって、工具本体部横断面図である。 図1中IV-IV線断面矢視図であって、工具本体部の左右幅方向の縦断面図である。 工具本体部の前後長手方向の縦断面図である。 ドライバリフト機構の平面図である。本図は、打撃ドライバが前進端位置に至った後、後退端位置へ戻される直前の状態を示している。 駆動部と反動吸収機構の側面図である。 左右の反動吸収機構を斜め下方から見た斜視図である。 コントローラのブロック図である。 コントローラの制御フローを示す図である。 連発打ちモードの制御フローを示す図である。 連発打ちモードの制御フローを示す図である。 単発打ちモードの制御フローを示す図である。
1つ又はそれ以上の実施態様において、打ち込み工具は、例えばコンタクトアームが後退位置に移動したことを検知するコンタクトアーム検知部材と、トリガがオン位置に移動したことを検知するトリガ検知部材とを有する構成とすることができる。打ち込み工具は、例えばモード切替スイッチの信号に基づいて連発打ちモードと単発打ちモードのいずれかを認定するとともに、コンタクトアーム検知部材とトリガ検知部材からの信号に基づいて打ち込み動作を制御するコントローラを有する構成とすることができる。
上記の構成によれば、コンタクトアーム検知部材とトリガ検知部材の検知状態とモード切替スイッチの操作状態に基づいてコントローラにより打ち込み動作が制御される。コントローラの認定動作モードが連発打ちモードである場合は、コンタクトアーム検知部材とトリガ検知部材の検知の順序に関係なく打ち込み動作がなされる。コントローラの認定動作モードが単発打ちモードである場合は、先にコンタクトアームの後退操作がコンタクトアーム検知部材により検知されていることを条件として打ち込み動作がなされる。コントローラにより単発打ちモードが認定されている場合は、先にトリガ検知部材によりトリガのオン操作が検知されている状態では、その後にコンタクトアームの後退操作が検知されても打ち込み動作がなされない。
1つ又はそれ以上の実施態様において、打ち込み工具は、例えば打撃ドライバの打ち込み方向への移動時に反打ち込み方向に移動するカウンタウエイトを有する構成とすることができる。この構成によれば、打撃時の反動が吸収される。これにより打ち込み工具の操作性が向上する。
1つ又はそれ以上の実施態様において、打ち込み工具は、例えばカウンタウエイトを反打ち込み方向に付勢する反動吸収バネを有する構成とすることができる。この構成によれば、ウエイト用ばねの付勢力でカウンタウエイトが反打ち込み方向に移動して打撃時の反動が吸収される。
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えば打撃ドライバを反打ち込み方向へ戻すドライバリフト機構を有する。ドライバリフト機構により打撃バネが圧縮されるとともに反動吸収バネが圧縮される構成とすることができる。この構成によれば、共通のドライバリフト機構により打撃バネが圧縮されるとともに反動吸収バネが圧縮されることで、構成の簡略化が図られる。
1つ又はそれ以上の実施態様において、打ち込み工具は、例えば打撃ドライバに係合部を順次係合させて打撃ドライバを複数段階で反打ち込み方向に戻すドライバリフト機構を有する構成とすることができる。この構成によれば、ドライバリフト機構により打撃ドライバが打撃バネに抗して反打ち込み方向に戻される。打撃ドライバが複数段階で戻される構成であることにより、打撃ドライバの十分な戻し距離を確保しつつドライバリフト機構のコンパクト化が図られる。
1つ又はそれ以上の実施態様において、ドライバリフト機構は、例えば回転する基台部と、基台部に設けた、係合部としての複数の係合ピンを有する構成とすることができる。これによりドライバリフト機構の機械的構成の簡略化が図られる。
図1,2に示すように、本実施形態では、打ち込み工具1として、圧縮コイルバネの付勢力を打撃力(打ち込み力)として利用する機械バネ式の充電式タッカを例示する。打ち込み工具1は、工具本体部10と、駆動源としての電動モータ13を内装したモータ収容部12と、使用者が把持するグリップ部16と、多数の打ち込み具Tを装填するためのマガジン19と、電源部20を備えている。工具本体部10は、本体ハウジング11内に、ドライバリフト機構30と打撃機構40と反動吸収機構50を内装した構成を備えている。以下の説明では、打ち込み具Tの打ち込み方向を前側、反打ち込み方向を後側とし、左右方向については使用者を基準として用いる。
工具本体部10の前部に、打撃ドライバ3を打ち込み方向に案内する打ち込みノーズ部2を有する。打ち込み具打撃用の打撃ドライバ3が打ち込みノーズ部2の打ち込み通路内を前進することにより打ち込み具Tが打撃されてその前端部の射出口から打ち出される。射出口から打ち出された1本の打ち込み具Tが被打ち込み材Wに打ち込まれる。
打ち込みノーズ部2にはコンタクトアーム4が設けられている。コンタクトアーム4は打ち込みノーズ部2に沿って前後に延びている。コンタクトアーム4は打ち込みノーズ部2に対して前後に移動可能に支持されている。コンタクトアーム4の前端部は打ち込みノーズ部2の前端部(射出口)よりも前方に位置している。コンタクトアーム4は、打ち込みノーズ部2との間に介装した圧縮バネ5により相対的に前方へ付勢されている。
コンタクトアーム4の前端部を被打ち込み材Wに当接させた状態で打ち込み工具1を押し下げ操作することで、コンタクトアーム4が圧縮バネ5に抗して打ち込みノーズ部2に対して相対的に後退される。コンタクトアーム4の後退位置への移動操作(オン操作)がなされることが打ち込み動作の条件とされる。コンタクトアーム4の後退位置は打撃機構40の前部側に配置したコンタクトアーム検知部材6により検知される。コンタクトアーム検知部材6には1つのマイクロスイッチが用いられている。図1,5,6に示すようにコンタクトアーム4には検知アーム部4aが一体に設けられている。コンタクトアーム4が後退動作されると検知アーム部4aの接近によりコンタクトアーム検知部材6がオンする。コンタクトアーム検知部材6の検知信号が後述するコントローラ23に入力される。コントローラ23により打ち込み動作の制御がなされる。
モータ収容部12とグリップ部16は、工具本体部10の下部から下方へ延びている。モータ収容部12が前側で、グリップ部16が後側において相互にほぼ平行に延びている。前側のモータ収容部12に、ドライバリフト機構30の駆動源である電動モータ13が収容されている。図1に示すように電動モータ13のモータ軸線Mは、打ち込み方向(前後方向)に交差(直交)する方向であって、上下に延びている。
打ち込みノーズ部2には、マガジン19が結合されている。マガジン19は、打ち込みノーズ部2の下面からモータ収容部12の前側に沿って下方へ長く延びている。マガジン19には、ステープルと称されるU字形をなす打ち込み具Tを多数本相互に並列に仮止めした連結打ち込み具が装填される。装填した連結打ち込み具は、工具本体部10の打ち込み動作に連動して打ち込みノーズ部2側にピッチ送りされる。これにより打ち込み具Tが1本ずつ打ち込み通路内に供給される。マガジン19の前部には、打ち込み深さ調整用の規制レバー19aが設けられている。規制レバー19aを前後に位置調整することで、被打ち込み材Wに対する打ち込み具Tの打ち込み深さが調整できる。規制レバー19aが被打ち込み材Wに当接されるまで、打ち込み工具1を押し下げることでコンタクトアーム4が後退操作される。上記したようにコンタクトアーム4の後退操作は、コンタクトアーム検知部材6により検知される。コンタクトアーム検知部材6によりコンタクトアーム4の後退操作が検知されることを1つの条件として電動モータ13が起動する。
前側のモータ収容部12と、後側のグリップ部16との間には、使用者が片方の手先を差し入れるためのスペースが設けられている。このスペースに差し入れた手先でグリップ部16を把持できる。グリップ部16の上部に、使用者が指先で引き操作(オン操作)するトリガ17を有する。トリガ17の後方にトリガ検知部材18が内装されている。トリガ17が後方へ引き操作されることでトリガ検知部材18がオンする。トリガ検知部材18がオン操作されることを1つの条件として電動モータ13が起動する。
モータ収容部12とグリップ部16の下部間に跨って電源部20を有する。電源部20の下面側にバッテリ取り付け部21を有する。バッテリ取り付け部21に1つのバッテリパック22を取り付けることができる。取り付けたバッテリパック22の電力が主として電動モータ13の電源として供給される。
バッテリパック22は、概ね直方体形を有するスライド取り付け形式のリチウムイオンバッテリで、バッテリ取り付け部21から取り外して別途用意した充電器で充電することにより繰り返し使用することができる。また、このバッテリパック22は、例えば充電式のねじ締め機や切断工具等その他の電動工具の電源としても利用できる汎用性の高いバッテリパックが適用されている。バッテリパック22は、バッテリ取り付け部21に対して後方から前方にスライドさせることで取り付けられる。バッテリ取り付け部21はスライド取り付けのためのレール受け部を有する。
バッテリ取り付け部21の内部に、電動モータ13の動作を制御する制御回路基板や電源回路基板を内装したコントローラ23が収容されている。コントローラ23の上方であって、バッテリ取り付け部21の上面には、モード表示部25が設けられている。モード表示部25には、モード切替スイッチ26が設けられている。モード切替スイッチ26の操作により打ち込み動作モードを「連発打ちモード」と「単発打ちモード」に切り替えることができる。モード表示部25には、選択されたモードをLED点灯して示すインジケータ27,28が設けられている。連発打ちモードが選択されるとインジケータ27が点灯する。単発打ちモードが選択されるとインジケータ28が点灯する。打ち込み動作モードの切り替えについては後述する。
図5に示すように打撃機構40は、打撃ドライバ3を支持するドライバ台座部41と、ドライバ台座部41を前後に移動可能に支持する機構フレーム46と、ドライバ台座部41を打ち込み方向に付勢する打撃バネ42を有する。打撃バネ42には、いわゆる座巻を省略した圧縮コイルバネが適用される。ドライバ台座部41の上部に打撃ドライバ3の後部が結合ピン3aを介して結合されている。打撃ドライバ3は、細長い板材で、打ち込みノーズ部2の打ち込み通路内を前後に往復動する。
ドライバ台座部41は、前後に延びる円筒支持部41aを一体に有する。一方、機構フレーム46は、丸棒形の支軸部43を有する。支軸部43は、機構フレーム46の前部から後部に至るほぼ全長にわたって延びている。支軸部43の前部及び後部は、それぞれ機構フレーム46に対して軸方向及び軸回りに変位不能に結合されている。支軸部43の周囲に打撃バネ42が介装されている。
円筒支持部41aの内周側に支軸部43が径方向にガタつきなく挿通される。これにより、ドライバ台座部41が機構フレーム46に対して前後にスライド自在に支持される。また、ドライバ台座部41は、支軸部43の軸線回りの変位が規制される。ドライバ台座部41と、機構フレーム46の後部との間に、1つの打撃バネ42が介装される。この打撃バネ42により、ドライバ台座部41ひいては打撃ドライバ3が打ち込み方向に付勢される。この打撃バネ42の付勢力により、1本の打ち込み具Tが打撃ドライバ3で打撃されて射出口から打ち出される。
機構フレーム46の前部に、ドライバ台座部41の前進端位置での衝撃を吸収するための弾性部材44を有する。弾性部材44は、円筒形を有しており、支軸部43の外周側に配置される。また、機構フレーム46の後部に、円筒形の保持スリーブ45を有する。保持スリーブ45は、打撃バネ42の後部内周側に配置される。保持スリーブ45により、打撃バネ42の縮小時におけるその屈曲、変形等が回避される。
打撃ドライバ3は、電動モータ13を駆動源とするドライバリフト機構30により後退端位置まで戻される。図1、5、6に示すように電動モータ13の回転出力は、遊星ギヤ列14aを内装した減速ギヤボックス14で減速されて出力ギヤ15に出力される。出力ギヤ15は、アイドルギヤ31に噛み合わされている。
アイドルギヤ31は、リフトギヤ32(基台部)に噛み合わされている。アイドルギヤ31は支軸31aを介して機構ベース33に回転可能に支持されている。リフトギヤ32は、支軸32aを介して機構ベース33に回転可能に支持されている。機構ベース33は前後に延びる薄板形状の台座部で、機構フレーム46の下方に沿って固定されている。
1つのアイドルギヤ31が噛み合わされたことにより、リフトギヤ32の回転方向は、出力ギヤ15と一致している。リフトギヤ32の回転方向は、図6中塗り潰した矢印で示すように反時計回り方向となっている。
図6,7に示すようにリフトギヤ32の上面には、第1係合部34と第2係合部35が設けられている。第1係合部34と第2係合部35はほぼ同径の円柱形の突部で、それぞれ上方へ突き出す状態に設けられている。第1係合部34の上方への突き出し量は、第2係合部35のほぼ半分程度で低くなっている。
図6に示すように第1係合部34と第2係合部35は、リフトギヤ32の回転中心からほぼ同じ距離だけ偏心した位置に配置されている。第1係合部34は、第2係合部35に対して回転方向へほぼ100°程度回転方向前側に配置されている。
図5、8に示すようにドライバ台座部41の下面に、第1係合部34と第2係合部35に対応して第1係合受け部36と第2係合受け部37を一体に有する。第1係合受け部36が後側に配置され、第2係合受け部37が第1係合受け部36よりも一定距離だけ前側に配置されている。
第1係合受け部36と第2係合受け部37は、それぞれドライバ台座部41の下面から下方へ突き出している。後側の第1係合受け部36の下方への突き出し量は、前側の第2係合受け部37の下方への突き出し量よりも大きくなっている。第1係合受け部36は、より低い第1係合部34が係合されるようにより下方へ大きく突き出される一方、第2係合受け部37は、より高い第2係合部35が係合されるに足る突き出し量で下方へ突き出されている。打撃ドライバ3の打ち込み方向への変位、反打ち込み方向への戻し動作の全過程において、後側の第1係合受け部36には、第1係合部34のみが係合され、前側の第2係合受け部37には第2係合部35のみが係合される。
リフトギヤ32が1回転されることにより、打撃ドライバ3の後方への戻し動作がなされる。一連の戻し動作では、第1係合部34が第1係合受け部36に係合される第1段階と、第2係合部35が第2係合受け部37に係合される第2段階が順次連続してなされる。これにより、ドライバ台座部41ひいては打撃ドライバ3が打撃バネ42の付勢力に抗して前進端位置から後退端位置まで2段階で戻される。
図6では、打撃ドライバ3とドライバ台座部41が後退端位置に至った段階の第1係合受け部36と第2係合受け部37が二点鎖線で示されている。図では示されていないが打撃ドライバ3の待機位置(初期位置)は、後退端位置に至る手前の位置に設定されている。打撃ドライバ3が待機位置に位置する状態が打ち込み工具1の初期状態に相当する。
打ち込み工具1の初期状態において打ち込み動作は、コンタクトアーム4の後退操作(コンタクトアーム検知部材6のオン操作)とトリガ17の引き操作(トリガ検知部材18のオン操作)がなされることを条件として開始される。コンタクトアーム検知部材6がオンし、且つトリガ検知部材18がオンすると、電動モータ13への電力供給が開始されて電動モータ13が起動する。打撃ドライバ3の待機位置において電動モータ13が起動すると、リフトギヤ32の回転により打撃ドライバ3が後退端に至る。
打撃ドライバ3の後退端位置は、後退端センサ7により検知される。後退端センサ7は、打撃機構40の後部側に配置されている。後退端センサ7にはマイクロスイッチが用いられている。後退端センサ7に対する第1係合受け部36の接近により打撃ドライバ3の後退端位置が検知される。
後退端センサ7がオンすることで、電動モータ13の起動時間を管理する起動タイマーが作動する。電動モータ13の起動時間(停止のタイミング)は、後退端センサ7により検知される打撃ドライバ3の後退端位置から前進端位置(打ち込み位置)を経て後退端位置の手前の待機位置に戻されるまでの時間に設定されている。起動タイマーにより電動モータ13の起動時間が管理されることで、打撃ドライバ3が打ち込み後前進端位置から後方の待機位置(初期位置)まで戻される。
打撃ドライバ3が後退端位置に至った直後、さらにリフトギヤ32が回転することにより第2係合部35が第2係合受け部37から外れる。これにより、ドライバ台座部41を打撃バネ42の付勢力に抗して後退端位置側へリフトするための動力が遮断される。これにより、ドライバ台座部41が打撃バネ42の付勢力により前進して、打撃ドライバ3による打ち込みがなされる。
図6では、打撃バネ42の付勢力により打撃ドライバ3が打ち込み方向に移動して前進端位置に至った打ち込み直後の状態が実線で示されている。打ち込み後、電動モータ13の起動状態が継続されることで、リフトギヤ32が図6において反時計回り方向への回転動作が継続される。リフトギヤ32の回転により、第1係合部34が第1係合受け部36の前面に押圧される。第1係合受け部36に対する押圧状態でリフトギヤ32がさらに反時計回り方向の回転をすることにより第1係合部34が後方へ変位する。これにより、ドライバ台座部41が打撃バネ42の付勢力に抗して後方へ押される。ドライバ台座部41が後方へ押されることにより、打撃ドライバ3が前進端位置から後方の待機位置に向けてリフトされる。第1係合部34が第1係合受け部36に係合して打撃ドライバ3がリフトされる第1段階では、第2係合部35が第2係合受け部37に徐々に接近する。
引き続き、リフトギヤ32が反時計回り方向に回転することにより、リフト動作が第1段階から第2段階に移行する。第2段階では、第1係合部34が第1係合受け部36の前面から離間する一方、第2係合部35が第2係合受け部37の前面に押圧された状態となる。第2段階では、リフトギヤ32の回転によるリフト動作のための動力伝達経路が第1係合部34から第2係合部35に受け渡される。リフト動作の第2段階では、第2係合部35が後方へ変位することで、ドライバ台座部41が引き続き打撃バネ42の付勢力に抗して後方にリフトされて待機位置に戻される。打撃ドライバ3が待機位置に戻された時点で、電動モータ13がタイマー機能により停止してドライバリフト機構30が停止される。以上で1回の打ち込み動作が完了する。
打撃ドライバ3の前進に伴う打撃時及び打ち込み時の反動は、反動吸収機構50により吸収される。図8に示すように反動吸収機構50は、打撃機構40に対して打ち込み方向に直交する方向の両側に左右対をなして配置される。左右の反動吸収機構50は、共通の構成を有しており、いずれも一つのカウンタウエイト51を有する。左右両側のカウンタウエイト51が打ち込み方向とは反対方向(反打ち込み方向)に移動することによって、打ち込み時の反動が相殺される。また、打撃ドライバ3に対して左右に対をなして反動吸収機構50が配置されることで、カウンタウエイト51の移動動作が左右バランスよくなされる。
反動吸収機構50は、カウンタウエイト51と、ガイドケース52と、反動吸収バネ53と、ストッパプレート58と、弾性部材54を有する。カウンタウエイト51は、打撃ドライバ3の打ち込み方向への移動に同期して反打ち込み方向に移動する。カウンタウエイト51は、ガイドケース52の内側に収容されて打ち込み方向、反打ち込み方向に案内される。カウンタウエイト51は反動吸収バネ53により反打ち込み方向に付勢される。反動吸収バネ53は、ガイドケース52の内側に収容される。カウンタウエイト51の反打ち込み方向の移動端位置は、ストッパプレート58により規制される。カウンタウエイト51の反打ち込み方向の移動端位置での衝撃は、弾性体である弾性部材54により吸収される。
カウンタウエイト51は、円柱体形を有している。カウンタウエイト51は、同軸で前方に延びるより小径のガイド軸部51aを一体に有する。ガイド軸部51aを内周側に挿通させる状態で反動吸収バネ53が介装されている。反動吸収バネ53は、カウンタウエイト51の前面と、ガイドケース52の前壁部52aとの間に介装されている。
カウンタウエイト51と反動吸収バネ53は、ガイドケース52に収容される。ガイドケース52は、カウンタウエイト51の移動を案内する機能と、反動吸収バネ53を支持する機能を併せ持つ。ガイドケース52は、打撃機構40の前部から後部に至る長尺のパイプ形を有する。ガイドケース52内においてカウンタウエイト51が前後に移動する。ガイドケース52の上部にスリット52bを有する。スリット52bは、ガイドケース52の長手方向の全領域にわたって形成されている。スリット52bを経てカウンタウエイト51に従動側ラックギヤ55が係合される。従動側ラックギヤ55の噛み合い歯は上方へ向けられている。
従動側ラックギヤ55に対向して上方に、駆動側ラックギヤ56を有する。駆動側ラックギヤ56は、打撃機構40のドライバ台座部41に一体に結合されている。駆動側ラックギヤ56の噛み合い歯は下方へ向けられている。駆動側ラックギヤ56と従動側ラックギヤ55との間に一つのピニオンギヤ57が配置される。ピニオンギヤ57は支軸57aを介して機構フレーム46に回転自在に支持されている。ピニオンギヤ57は、上側の駆動側ラックギヤ56と下側の従動側ラックギヤ55の双方に常時噛み合わされている。
このため、従動側ラックギヤ55の移動方向は、常時駆動側ラックギヤ56とは反対方向となる。これにより、カウンタウエイト51は、ドライバ台座部41ひいては打撃ドライバ3とは常時反対側へ同期して移動する。前記したドライバリフト機構30により打撃ドライバ3が反打ち込み方向に戻される段階では、カウンタウエイト51が反動吸収バネ53に抗して打ち込み方向に移動する。打撃ドライバ3が打撃バネ42の付勢力により打ち込み方向に移動する段階では、カウンタウエイト51が反動吸収バネ53の付勢力により反打ち込み方向に戻される。
機構フレーム46の後部には、カウンタウエイト51の反打ち込み方向への移動端を規制するストッパプレート58を有する。ストッパプレート58とガイドケース52の後端部との間に、弾性を有する弾性部材54が挟まれて配置される。弾性部材54のほぼ全体が、ガイドケース52の後部開口から内部に進入している。これにより、左右の弾性部材54がそれぞれガイドケース52の後部から脱落しないように保持されている。カウンタウエイト51ではなく、ガイドケース52側に支持した弾性部材54により、カウンタウエイト51の後退端位置での衝撃が吸収される。
本実施例の打ち込み工具1は、打ち込み動作モードについて「連発打ちモード」と「単発打ちモード」に切り替えることができる。打ち込み動作モードの切り替えは、モード表示部25のモード切替スイッチ26の操作によりなされる。「連発打ちモード」と「単発打ちモード」は、コンタクトアーム4の後退操作と、トリガ17の引き操作の双方がなされることで打ち込み動作がなされる点は共通している。2つの打ち込み動作モードは、コンタクトアーム4のオン操作とトリガ17のオン操作の順序により打ち込み動作がなされるか否かという点で異なる。
コンタクトアーム4の後退操作(オン操作)によりコンタクトアーム検知部材6がオンする。コンタクトアーム検知部材6がオンすると、オン信号がコントローラ23に入力される。トリガ17の引き操作(オン操作)によりトリガ検知部材18がオンする。トリガ検知部材18がオンすると、オン信号がコントローラ23に入力される。
「連発打ちモード」に切り替えた状態では、コンタクトアーム4の後退操作とトリガ17の引き操作の順序に関係なく、両操作がなされた時点で打ち込み動作がなされる。前記したように打ち込み動作は、打撃ドライバ3が前進端に位置する初期状態において電動モータ13が起動することで開始される。「単発打ちモード」に切り替えた状態では、先にコンタクトアーム4の後退操作がなされた状態で、トリガ17の引き操作がなされた場合に打ち込み動作がなされる。「単発打ちモード」では、先にトリガ17が引き操作された状態ではコンタクトアーム4の後退操作が無効化されて打ち込み動作がなされない。
打ち込み動作の制御はコントローラ23によりなされる。図9に示すようにコントローラ23は、コンタクトアーム検知部材6のオン信号とトリガ検知部材18のオン信号に基づいて電動モータ13の起動を制御する制御回路基板Cを有する。電動モータ13の起動により打撃機構40の打撃ドライバ3がドライバリフト機構30により前進端位置(非操作位置)から待機位置を経て後退端位置までリフトされる。打撃ドライバ3は後退端位置までリフトされると、ドライバリフト機構30の係合が外れて打撃バネ42の付勢力により打ち込み方向に移動する。これにより打撃ドライバ3により打ち込み具Tが打撃される。打撃ドライバ3が後退端位置に至ると後退端センサ7がオンする。後退端センサ7のオン信号がコントローラ23に入力されて電動モータ13が停止される。図示は省略したがコントローラ23は、マイクロコンピュータやメモリ等の必要なデバイスを有する。
コントローラ23には、モード表示部25のモード切替スイッチ26の操作信号が入力される。入力された操作信号に基づいて例えばインジケータ27,28が点灯される。「連発打ちモード」に切り替えられるとインジケータ27が点灯し、「単発打ちモード」に切り替えられるとインジケータ28が点灯する。
図10,11,12,13にはコントローラ23による打ち込み動作の制御フローの一例が示されている。図10に示すように例えばステップ100のスタートを経て、ステップ110でモード切替スイッチ26の操作状態が判別される。ステップ110で、「連発打ちモード」か「単発打ちモード」の判別がなされる。「連発打ちモード」が確認されると、ステップ120の連発打ちモード用の制御フローが進行する。「単発打ちモード」が確認されると、ステップ200の単発打ちモード用の制御フローが進行する。
図11,12は、ステップ120の「連発打ちモード」の制御フローを示している。ステップ130、132,136,138で、コンタクトアーム4とトリガ17の操作状態が判別される。コンタクトアーム4の後退操作とトリガ17の引き操作の一方がなされていない場合には制御フローはステップ120に戻される。コンタクトアーム4の後退操作はコンタクトアーム検知部材6のオン信号により検知される。トリガ17の引き操作は、トリガ検知部材18のオン信号により検知される。
ステップ130でコンタクトアーム4の後退操作が確認され、次にステップ132でトリガ17の引き操作が確認されると、ステップ140において電動モータ13が起動する。また、ステップ136でトリガ17の引き操作が確認され、次にステップ138でコンタクトアーム4の後退操作が確認された場合も、ステップ140において電動モータ13が起動する。電動モータ13の起動によりドライバリフト機構30が作動して打撃ドライバ3が待機位置からさらに後退する。
打撃ドライバ3が後退端位置に至ると、その直後に、ドライバ台座部41に対するドライバリフト機構30の係合が外れることで打撃ドライバ3が打ち込み方向に前進する。これにより打ち込み具Tの打ち込みがなされる。このように「連発打ちモード」では、コンタクトアーム4とトリガ17のオン操作の順序に関係なく、両者がオン操作されることで電動モータ13が起動して打ち込み動作がなされる。
打撃ドライバ3が後退端位置に至ると、後退端センサ7がオンする。後退端センサ7のオンにより電動モータ13の起動タイマーが作動する。電動モータ13の起動時間が起動タイマーにより管理される。電動モータ13の起動時間は、打撃ドライバ3が前進端位置から待機位置に戻されるまでの時間に設定されている。このため、ステップ150において起動タイマーにより設定時間の経過が確認されると電動モータ13が停止される。この段階で打撃ドライバ3が待機位置に戻されて1回の打ち込み動作が完了する。
図12に示すように電動モータ13の停止後、ステップ170,172,174,180,182,184でコンタクトアーム4とトリガ17の操作状態が確認される。ステップ170でコンタクトアーム4のオフ位置への戻しが確認される。コンタクトアーム4が後退操作されたままであれば制御フローはステップ160に戻される。またステップ180でトリガ17のオフ操作が確認される。トリガ17が引き操作されたままであれば制御フローはステップ160に戻される。
ステップ170でコンタクトアーム4がオフ操作されたことが確認されると、ステップ172でトリガ17の操作状態が確認される。ステップ172でトリガ17の引き操作状態が確認されると、次にステップ174で再度コンタクトアーム4の操作状態が確認される。ステップ174でコンタクトアーム4の後退操作が確認されると、制御フローがステップ140に戻されて電動モータ13が再起動することで打撃ドライバ3がドライバリフト機構30により後退端位置に戻される。その後打撃ドライバ3が前進して打ち込み動作が連続してなされる。ステップ140→160→170→174が繰り返されることでいわゆる振り打ちと称される連発打ちがなされる。
また、ステップ180でトリガ17のオフ操作が確認されると、ステップ182でコンタクトアーム4の操作状態が確認される。ステップ182でコンタクトアーム4の後退操作が確認されると、次にステップ184で再度トリガ17の操作状態が確認される。ステップ184でトリガ17の引き操作が確認されると、制御フローがステップ140に戻されて電動モータ13が再起動することで打ち込み動作が連続してなされる。ステップ140→160→180→184が繰り返されることでいわゆる引き摺り打ちがなされる。
ステップ172でトリガ17の引き操作が確認されない場合、若しくはステップ182でコンタクトアーム4の後退操作が確認されない場合は、コンタクトアーム4がオフ操作され、かつトリガ17の引き操作が解除された状態である。このため、制御フローはステップ190に進んで、「連発打ちモード」における一連の打ち込み動作の制御フローが終了する。
図13は、ステップ200の「単発打ちモード」の制御フローを示している。「単発打ちモード」では、先ずステップ210においてコンタクトアーム4の操作状態が確認される。ステップ210でコンタクトアーム4の後退操作が確認されると、ステップ220でトリガ17の操作状態が確認される。ステップ220でトリガ17の引き操作が確認されると、ステップ230において電動モータ13が起動する。
電動モータ13の起動により打撃ドライバ3が前進端位置から後退端位置に戻されて打ち込み動作がなされる。このように「単発打ちモード」では、先にコンタクトアーム4が後退操作され、その後トリガ17が引き操作された場合にのみ電動モータ13が起動して打ち込み動作がなされる。「単発打ちモード」では、先にトリガ17が引き操作された場合には、その後にコンタクトアーム4が後退操作されても電動モータ13は起動しない。従って、打ち込み動作がなされない。
「単発打ちモード」でもステップ240で起動タイマーによる電動モータ13の起動時間が確認される。ステップ240で予め設定された起動時間の経過が確認されると、ステップ250において電動モータ13が停止される。この段階で、打撃ドライバ3が待機位置に戻されて1回の打ち込み動作が完了する。
電動モータ13の停止後、ステップ260でコンタクトアーム4の操作状態が確認される。ステップ260でコンタクトアーム4の後退操作が維持されていることが確認されると、次にステップ270でトリガ17の操作状態が確認される。ステップ270でトリガ17のオフ操作が確認されると、制御フローがステップ200に戻される。ステップ200からコンタクトアーム4のオン操作状態でトリガ17のオン操作が再び確認されると、ステップ230で電動モータ13が再起動して打ち込み動作が連続してなされる。ステップ200→230→250→260→270が繰り返されることでいわゆる引き摺り打ちがなされる。「単発打ちモード」では、トリガ17の1回の引き操作により1回の打ち込み動作(単発打ち)がなされる。これに対して「連発打ちモード」では、いわゆる引き摺り打ちに加えて、トリガ17の1回の引き操作状態を維持して、コンタクトアーム4の後退操作を繰り返すことで打ち込み動作が繰り返されていわゆる振り打ちを行うことができる。ステップ270でトリガ17のオフ操作が確認されない場合は、制御フローはステップ260に戻される。
ステップ260でコンタクトアーム4の後退操作が解除されたこと(コンタクトアーム検知部材6のオフ)が確認されると、制御フローはステップ280に進んで、トリガ17の引き操作(トリガ検知部材18のオン信号)がキャンセルされる。こうしてコンタクトアーム4とトリガ17のオフ操作が確認された後、ステップ290において「単発打ちモード」における一連の制御フローが終了する。「単発打ちモード」では、コンタクトアーム4の後退操作が解除されると、制御フローが終了する。「連発打ちモード」では、コンタクトアーム4の後退操作とトリガ17の引き操作の双方が解除されることで、制御フローが終了する。
以上のように構成した本実施形態の打ち込み工具1によれば、打ち込み動作モードを「連発打ちモード」と「単発打ちモード」に切り替えることができる。コンタクトアーム検知部材6とトリガ検知部材18の検知状態とモード切替スイッチ26の操作状態に基づいてコントローラ23により打ち込み動作が制御される。
モード切替スイッチ26が「連発打ちモード」に切り替えられた状態では、コンタクトアーム検知部材6とトリガ検知部材18の検知の順序に関係なく打ち込み動作がなされる。モード切替スイッチ26が「単発打ちモード」に切り替えられた状態では、先にコンタクトアーム4の後退操作がコンタクトアーム検知部材6により検知されていることを条件として打ち込み動作がなされる。このため、コントローラ23により「単発打ちモード」が認定されている場合は、先にトリガ検知部材18によりトリガ17のオン操作が検知されている状態では、その後にコンタクトアーム4の後退操作が検知されても打ち込み動作がなされない。作業形態等により打ち込み動作モードを切り替えることで作業効率を高めることができるとともに、不用意な打ち込み動作を未然に防止できる。
例示した打ち込み工具1は、反動吸収機構50を有する。反動吸収機構50によれば、反動吸収バネ53の付勢力でカウンタウエイト51が反打ち込み方向に移動することで打撃時の反動が吸収される。これにより、打ち込み工具1の操作性及び使い勝手が高められる。カウンタウエイト51は、打撃ドライバ3の打ち込み方向への移動に連動して反打ち込み方向に移動する。これにより、打ち込み時の反動が効率良く吸収される。
例示した打ち込み工具1は、ドライバリフト機構30を有する。ドライバリフト機構30によれば、打撃ドライバ3を支持するドライバ台座部41に第1係合部34と第2係合部35を順次係合させることで、打撃ドライバ3が複数段階で打撃バネ42に抗して反打ち込み方向に戻される。これにより、打撃ドライバ3の必要な戻し距離(打撃のための移動距離)を確保しつつドライバリフト機構30のコンパクト化が図られる。第1係合部34及び第2係合部35に係合ピンが用いられることで、ドライバリフト機構30の機械的構成の簡略化が図られる。
以上例示した実施例には、種々変更を加えることができる。モード切替スイッチ26には、押しボタンスイッチ、スライドスイッチ、あるいはレバースイッチ等の各種スイッチを用いることができる。モード切替スイッチ26は、例示したバッテリ取り付け部21の上面に限らず、例えば工具本体部10の上面、側面若しくは後面に配置してもよい。
打ち込み具Tは、例示したようにU字形のステープルである他、棒形の釘(ネイル)であってもよい。
実施例では、1回の打ち込み動作の後に、コンタクトアーム4のオン状態を維持しつつトリガ17のオン操作を繰り返すことでいわゆる引き摺り打ち可能な単発打ちモードを例示したが、1回の打ち込み動作後にトリガ17とコンタクトアーム4の双方をオフ操作しないと次の打ち込み動作がなされない形態の単発打ちモードについても同様のモード切り替えを適用することができる。
実施例の打ち込み工具1が本開示の1つの局面における打ち込み工具の一例である。実施例の打撃ドライバ3が本開示の1つの局面における打撃ドライバの一例である。実施例の打撃バネ42が本開示の1つの局面における打撃バネの一例である。実施例のコンタクトアーム4が本開示の1つの局面におけるコンタクトアームの一例である。実施例のトリガ17が本開示の1つの局面におけるトリガの一例である。実施例のモード切替スイッチ26が本開示の1つの局面におけるモード切替スイッチの一例である。
W…被打ち込み材
T…打ち込み具
1…打ち込み工具(充電式タッカ)
2…打ち込みノーズ部
3…打撃ドライバ
3a…結合ピン
4…コンタクトアーム
4a…検知アーム部
5…圧縮バネ
6…コンタクトアーム検知部材
7…後退端センサ
10…工具本体部
11…本体ハウジング
12…モータ収容部
13…電動モータ
14…減速ギヤボックス
14a…遊星ギヤ列
15…出力ギヤ
M…モータ軸線
16…グリップ部
17…トリガ
18…トリガ検知部材
19…マガジン
19a…規制レバー
20…電源部
21…バッテリ取り付け部
22…バッテリパック
23…コントローラ
C…制御回路基板
25…モード表示部
26…モード切替スイッチ
27…インジケータ(連発打ちモード)
28…インジケータ(単発打ちモード)
30…ドライバリフト機構
31…アイドルギヤ
31a…支軸
32…リフトギヤ
32a…支軸
33…機構ベース
34…第1係合部
35…第2係合部
36…第1係合受け部
37…第2係合受け部
40…打撃機構
41…ドライバ台座部
41a…円筒支持部
42…打撃バネ
43…支軸部
44…弾性部材
45…保持スリーブ
46…機構フレーム
50…反動吸収機構
51…カウンタウエイト
51a…ガイド軸部
52…ガイドケース
52a…前壁部、52b…スリット
53…反動吸収バネ
54…弾性部材
55…従動側ラックギヤ
56…駆動側ラックギヤ
57…ピニオンギヤ
57a…支軸
58…ストッパプレート

Claims (7)

  1. 打ち込み工具であって、
    打ち込み方向に移動して打ち込み具を打撃する打撃ドライバと、
    前記打撃ドライバを前記打ち込み方向に付勢する打撃バネと、
    前記打ち込み方向と反打ち込み方向に移動可能に設けられて、被打ち込み材に押し付けられることで前記反打ち込み方向の後退位置に移動するコンタクトアームと、
    使用者に操作されてオン位置に移動するトリガと、
    移動の順番に限らず前記コンタクトアームが前記後退位置に移動し、且つ前記トリガが前記オン位置に移動した際に打ち込み動作をする連発打ちモードと、前記コンタクトアームが先に前記後退位置に移動し、後に前記トリガが前記オン位置に移動した際にのみ打ち込み動作をする単発打ちモードとの間で動作モードを切り替えるモード切替スイッチと、を有する打ち込み工具。
  2. 請求項1に記載した打ち込み工具であって、
    前記コンタクトアームが前記後退位置に移動したことを検知するコンタクトアーム検知部材と、
    前記トリガが前記オン位置に移動したことを検知するトリガ検知部材と、
    前記モード切替スイッチの信号に基づいて前記連発打ちモードと前記単発打ちモードのいずれかを認定するとともに、前記コンタクトアーム検知部材と前記トリガ検知部材からの信号に基づいて前記打ち込み動作を制御するコントローラを有する打ち込み工具。
  3. 請求項1又は2に記載した打ち込み工具であって、
    前記打撃ドライバの前記打ち込み方向への移動時に前記反打ち込み方向に移動するカウンタウエイトを有する打ち込み工具。
  4. 請求項3に記載した打ち込み工具であって、
    前記カウンタウエイトを前記反打ち込み方向に付勢する反動吸収バネを有する打ち込み工具。
  5. 請求項4記載の打ち込み工具であって、
    前記打撃ドライバを反打ち込み方向に戻すドライバリフト機構を有し、
    前記ドライバリフト機構により前記打撃バネが圧縮されるとともに前記反動吸収バネが圧縮される打ち込み工具。
  6. 請求項1~5の何れか1項に記載した打ち込み工具であって、
    前記打撃ドライバに係合部を順次係合させて前記打撃ドライバを複数段階で前記反打ち込み方向に戻すドライバリフト機構を有する打ち込み工具。
  7. 請求項6に記載した打ち込み工具であって、
    前記ドライバリフト機構は、回転する基台部と、前記基台部に設けた、前記係合部としての複数の係合ピンを有する打ち込み工具。
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