JP2023013832A - 汚泥搬送装置 - Google Patents

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智弘 河野
Tomohiro Kono
誠 北林
Makoto Kitabayashi
雅和 荒金
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Abstract

【課題】性状が異なる汚泥を同時に受け入れ且つこれら汚泥の混合度合いを高めて排出することが可能な汚泥搬送装置を提供する。【解決手段】汚泥搬送装置2は、汚泥を軸方向に搬送するコンベア70と、コンベア70の投入口に設けられ汚泥を受け入れ一時貯留する受入ホッパ3と、受入ホッパ3に第1の汚泥を供給する第1の汚泥供給配管4と、受入ホッパ3に第2の汚泥を供給する第2の汚泥供給配管5と、を備えている。受入ホッパ3の上部には、第1の汚泥供給配管4に接続された複数の第1の汚泥受入口68aおよび第2の汚泥供給配管5に接続された複数の第2の汚泥受入口68bが設けられており、これら第1の汚泥受入口68aおよび第2の汚泥受入口68bはそれぞれ千鳥状に配置され、所定方向に沿って第1の汚泥受入口68aと第2の汚泥受入口68bとが交互に配置されている。【選択図】 図4

Description

この発明は汚泥搬送装置に関し、特に性状が異なる2種の汚泥を混合して下流側に搬送するのに好適な汚泥搬送装置に関する。
家庭等から排出される有機物含有の排水は、一般に下水処理施設で排水処理され、この排水処理に伴って有機物を含有した下水汚泥が発生する。下水汚泥を処分するに際し、その下水汚泥には多量の水が含有されていてそのままでは処分できず、そこで減量化のために濃縮及び脱水処理したり、或いは更に焼却したり、溶融したりするなど様々な処理が現在施されている。
しかしながら、下水汚泥を焼却する場合、無害・減容化するが、汚泥に含まれるエネルギーや有効成分を活かした再資源化が難しい。そこで生成物の多様な有効利用が期待できる下水汚泥の処理方法の1つとして、炭化処理が行われている。
この炭化処理は、下水汚泥が基質中に炭素分を45質量%程度含んでいることから、焼却、溶融処理のように汚泥中の炭素分を消費してしまうのではなく、汚泥を無酸素或いは低酸素状態で熱分解(炭化)することにより炭素分を残留させ、新しい組成を持つ炭化物(炭化製品)として生成させるものである。
このような炭化物は、具体的には下記特許文献1等で示すような炭化処理設備を用いて、例えば数mm程度の大きさに造粒された炭化物として製造される。このようにして得られた炭化物は、物性的には木炭に近い性状を有するものであり、現在、燃料、肥料(土壌改良剤)、セメントの骨材といった用途に用いられている。
特開2006-089567号公報
ところで、汚泥から炭化物を製造する炭化処理設備では、性状の異なる汚泥を受け入れ、炭化処理を行う場合がある。性状の異なる汚泥としては、「下水汚泥」と「し尿汚泥」を例示することができる。また、地域の異なる下水汚泥同士であっても性状が異なる場合がある。
性状の異なる2種の汚泥を受け入れる場合、まず炭化処理設備の先頭に位置する受入ホッパ内に第1の汚泥が連続的に貯留され、その後、汚泥種が切り替えられ、受入ホッパ内に第2の汚泥が連続的に貯留される。このため、受入ホッパ内には性状が異なる2種の汚泥がそれぞれ交互に層状に堆積し、十分に混合されないままに受入ホッパから下流側に送られて、生成される炭化製品の品質や下流側に位置する乾燥機等の機器の安定性を損なわせる原因になっていた。
本発明は以上のような事情を背景とし、性状が異なる汚泥を同時に受け入れ且つこれら汚泥の混合度合いを高めて排出することが可能な汚泥搬送装置を提供することを目的としてなされたものである。
而して本発明の汚泥搬送装置は、
回転軸およびその外周面に設けられた羽根部からなるスクリューの回転運動に基づいて汚泥を軸方向に搬送するコンベアと、
該コンベアの投入口に設けられ、前記汚泥を受け入れ一時貯留する受入ホッパと、
前記受入ホッパに第1の汚泥を供給する第1の汚泥供給配管と、
前記受入ホッパに第2の汚泥を供給する第2の汚泥供給配管と、
を備え、
前記受入ホッパの上部には、前記第1の汚泥供給配管に接続された複数の第1の汚泥受入口および前記第2の汚泥供給配管に接続された複数の第2の汚泥受入口が設けられており、
これら第1の汚泥受入口および第2の汚泥受入口の少なくとも一部はそれぞれ千鳥状に配置され、所定方向に沿って前記第1の汚泥受入口と第2の汚泥受入口とが交互に配置されていることを特徴とする。
このように規定された汚泥搬送装置によれば、第1の汚泥受入口および第2の汚泥受入口を通じて第1の汚泥と第2の汚泥を同時にホッパ内に受け入れることが可能となる。更に本発明の汚泥搬送装置では、第1の汚泥受入口および第2の汚泥受入口をそれぞれ複数設け、第1の汚泥受入口および第2の汚泥受入口の少なくとも一部をそれぞれ千鳥状に配置し、所定方向に沿って前記第1の汚泥受入口と第2の汚泥受入口を交互に配置することで、第1の汚泥と第2の汚泥を受入ホッパ内で分散させることが可能となり、汚泥搬送装置から排出される混合汚泥の混合度合いを高めることができる。
本発明の汚泥搬送装置では、前記第1の汚泥受入口および第2の汚泥受入口を、前記コンベアの回転軸方向に沿って列状に配置することができる。
このようにすることで、受入ホッパ内の第1の汚泥および第2の汚泥を偏りなくコンベアに供給することができる。
また本発明の汚泥搬送装置では、前記コンベアを、それぞれ水平方向に並設された4軸の前記スクリューを含んで構成することができる。ここで、中心側に位置する2つの内側スクリューが排出口に向けて汚泥を搬送し、外側に位置する2つの外側スクリューが前記内側スクリューとは逆方向に汚泥を搬送するように構成し、
前記第1の汚泥受入口および第2の汚泥受入口を、上下方向の投影視において、前記内側スクリューと重複しない外寄りの位置に設けることができる。
このようにすることで、ホッパ内の汚泥が排出されるまでのコンベアによる搬送距離が長くなり、コンベアを構成するスクリューによる汚泥混合効果を高めることができる。
また本発明の汚泥搬送装置では、前記第1の汚泥供給配管に汚泥供給量を調整可能な第1の汚泥搬送ポンプを設け、
前記第2の汚泥供給配管に汚泥供給量を調整可能な第2の汚泥搬送ポンプを設けることができる。
このようにすることで、所望の比率で第1の汚泥と第2の汚泥を受入ホッパに安定的に供給することができる。
本発明の一実施形態の汚泥搬送装置を用いた炭化処理設備の全体構成を示した図である。 図1における乾燥機の概略構成を示した図である。 図1における炭化炉の概略構成を示した図である。 同実施形態の汚泥搬送装置の概略構成を示した図で、(A)はコンベアの回転軸方向に沿った断面図、(B)は(A)のB-B断面図である。 (A)は図4の汚泥搬送装置の平面図、(B)はホッパ上部に形成された汚泥受入口の配置を示した図である。 図4(A)の汚泥搬送装置のVI-VI断面図である。 図5(B)とは異なる形態の汚泥受入口の配置を示した図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。図1は、本発明の一実施形態である汚泥搬送装置を用いた炭化処理設備の全体構成を示している。
図中1は炭化処理設備で、2は受入ホッパ3を備えた汚泥搬送装置である。本例の汚泥搬送装置2は性状が異なる2種の汚泥を同時に受け入れられるように、第1の汚泥供給配管4と第2の汚泥供給配管5が受入ホッパ3の上部に接続されている。本例では、第1の汚泥供給配管4を通じて下水汚泥を含水率70~85%程度(通常は80%程度)まで脱水した脱水汚泥(第1の汚泥)が受入ホッパ3に受け入れられる。また、第2の汚泥供給配管5を通じて、し尿汚泥(第2の汚泥)が受入ホッパ3に受け入れられる。
ここで、第1の汚泥供給配管4には第1の汚泥搬送ポンプ6が設けられ、また第2の汚泥供給配管5には第2の汚泥搬送ポンプ7が設けられている。これら汚泥搬送ポンプ6,7は、筒状のステータとその内部に挿入されたロータ(図示を省略)とにより形成されるキャビティー内に収容された汚泥を、ロータの回転に伴ない前方に押出搬送する回転容積式ポンプで、インバータ制御によって受入ホッパ3への汚泥供給量が調整可能とされている。
そして受入ホッパ3に供給された2種の汚泥は、汚泥搬送装置2の内部で混合され、その排出口から排出される。なお、この汚泥搬送装置2についての具体的な構成は後に詳述する。
汚泥搬送装置2から排出された汚泥(混合汚泥)は、中間貯留槽12を経て定量供給装置14,搬送装置15により乾燥機16へと送られ、そこで含水率35~45%程度(通常は40%程度)まで乾燥処理される。
乾燥機16は、図2に示しているように回転ドラム18の内部に撹拌軸20を有している。ここで撹拌軸20は回転ドラム18の中心から偏心した位置に設けられており、この撹拌軸20からは複数の撹拌羽根22が放射状に延び出している。
一方、回転ドラム18の内周面には周方向に所定間隔で複数の板状のリフター24が、回転ドラム18と一体回転する状態で設けられている。その結果として、回転ドラム18内部の汚泥は、回転ドラム18の回転に伴ってリフター24により底部から上方に持ち上げられ、そしてその頂部近くで自重により落下する。落下した汚泥は、その下側に位置する撹拌羽根22の高速回転により細かく粉砕され、回転ドラム18の底部側へと落下する。
回転ドラム18内部の汚泥はこのような撹拌作用を受けながら、その内部に導かれた乾燥用熱風にさらされて乾燥処理され、次第に水分が減少していく。尚、この乾燥機16においては、回転ドラム18の傾斜勾配により、更には撹拌羽根22による粉砕及びその際の飛散作用によって、汚泥が回転ドラム18内部を軸方向に漸次送られて行く。
図1で示すように、乾燥機16で乾燥処理された後の乾燥汚泥は、続いて搬送装置26により炭化炉28へと搬送され、そこで炭化処理により汚泥の炭化が行われる。
この炭化炉28は、乾燥汚泥を無酸素若しくは低酸素雰囲気下で脱水及び熱分解する炉で、図3に示しているように炉体30の内部に乾留容器としての円筒形状の回転ドラム(レトルト)32が設けられており、前段の乾燥機16で乾燥処理された乾燥汚泥が回転ドラム32内部に投入される。
投入された乾燥汚泥は、先ず炉体30内部に配設された助燃バーナ(外熱室用バーナ)34による外熱室35内部の雰囲気加熱によって加熱される。すると乾燥汚泥中に含まれていた可燃ガスが回転ドラム32に設けられた噴出し配管33を通じて外熱室35の雰囲気中に抜け出し、そしてこの可燃ガスが着火して、以後はその可燃ガスの燃焼により回転ドラム32内部の汚泥の加熱が行われる。この段階では助燃バーナ34は燃焼停止される。
図3に示しているように、炉体30の内部には外熱室35と仕切られた排ガス処理室31が設けられており、外熱室35からの排ガスはここに導かれる。この排ガス処理室31には排ガス処理室用バーナ37が設けられており、排ガス処理室31内に導かれた排ガス中の未燃ガスが、この排ガス処理室用バーナ37にて2次燃焼される。
回転ドラム32内部の汚泥は、図中左端から回転ドラム32の回転とともに漸次図中右方向に移って行き(回転ドラム32には若干の勾配が設けてある)、そして最終的に乾留残渣(炭化製品)が回転ドラム32の図中右端の出口36、つまり炭化炉28から排出される。このような炭化操作によって、乾燥汚泥は炭素が約30~50%、無機物が残りを占める成分の細孔を持つ炭化製品に変わる。
図1において、40は熱風発生炉で、ここで発生した熱風が乾燥機16へと供給される。乾燥機16に供給された熱風は、これを通過して集塵機42を通り、更に循環ファン44にて炭化炉排ガス熱交換器46,熱風炉排ガス熱交換器47を経て熱風発生炉40へと循環させられる。
この循環系では、熱風発生炉40にて発生した熱風の一部が、熱風発生炉40から延び出した分岐路48を通じて抜き取られ、熱風炉排ガス熱交換器47を経て熱風炉排ガスファン49により煙突50から外部に放出される。
他方、炭化炉28の排ガス処理室31からは排ガス路52が延び出しており、炭化炉28からの排ガスは、排ガス路52を通じて炭化炉排ガスファン54により炭化炉排ガス熱交換器46を経て煙突50から外部に放出される。
次に本実施形態の汚泥搬送装置2について詳しく説明する。図4は汚泥搬送装置2の概略構成を示した図で、図4(A)はコンベアの回転軸方向に沿った断面図、図4(B)は図4(A)のB-B断面図である。同図で示すように、汚泥搬送装置2は、汚泥を搬送するコンベア70と、コンベア70の投入口81に設けられ、汚泥を受け入れ一時貯留する受入ホッパ3と、第1の汚泥を供給する第1の汚泥供給配管4と、第2の汚泥を供給する第2の汚泥供給配管5と、を備えている。
第1の汚泥供給配管4は、受入ホッパ3の上方にて水平方向に延びる主管61と、主管61の軸方向異なる位置からそれぞれ下向きに延びる5本の分岐管62(詳しくは62-1、62-2、62-3、62-4、62-5)を備えている。これら5本の分岐管62は、延び出し方向が交互に異なっており、分岐管62-1、62-3、62-5については、図4(B)で示す側から見て、主管61から略45度の角度で右斜め下向き方向に延び出しその後、鉛直方向下向きに延びて受入ホッパ3の蓋部3aに接続されている。一方、分岐管62-2、62-4については主管61から略45度の角度で左斜め下向き方向に延び出しその後、鉛直方向下向きに延びて受入ホッパ3の蓋部3aに接続されている。
第2の汚泥供給配管5も、第1の汚泥供給配管4と同様、受入ホッパ3の上方にて水平方向に延びる主管65と、主管65の軸方向異なる位置からそれぞれ下向きに延びる5本の分岐管66(詳しくは66-1、66-2、66-3、66-4、66-5)を備えている。但し、これら5本の分岐管66の延び出し方向は第1の汚泥供給配管4とは逆である。例えば、主管65の端部から3番目の分岐管66-3について見ると、図4(B)で示すように、第1の汚泥供給配管4の分岐管62-3は主管61から右斜め下向き方向に延び出しているのに対し、第2の汚泥供給配管5の分岐管66-3は主管65から左斜め下向き方向に延び出しその後、鉛直方向下向きに延びて受入ホッパ3の蓋部3aに接続されている。
受入ホッパ3の蓋部3aにはこれら分岐管62,66と接続される汚泥受入口68が設けられている。詳しくは、第1の汚泥供給配管4の分岐管62に接続された第1の汚泥受入口68aが5箇所、第2の汚泥供給配管5の分岐管66に接続された第2の汚泥受入口68bが5箇所、設けられている。これら合計10箇所の汚泥受入口68は、図5で示すように、図中右方向に(後述するコンベア70の回転軸方向に沿って)2列状に並んで配置されている。
そして図5(B)で示すように、第1の汚泥受入口68aおよび第2の汚泥受入口68bはそれぞれ千鳥状に配置され、コンベア70の回転軸方向に沿って第1の汚泥受入口68aと第2の汚泥受入口68bとが交互に配置されている。また前記回転軸方向と直交する図中上下方向においても第1の汚泥受入口68aと第2の汚泥受入口68bとが交互に配置されている。
本例では、第1の汚泥受入口68aと第2の汚泥受入口68bを上記のように分散配置させることで、第1の汚泥もしくは第2の汚泥が受入ホッパ3内で偏在するのを抑制することができる。
次にコンベア70について説明する。コンベア70は、スクリューの回転運動に基づいて汚泥を軸方向に搬送するもので、図4、図6に記載されているように、水平方向に並設された4軸のスクリュー71,72,73,74と、これらスクリューを内部に収容した外筒部材80と、4軸のスクリューに回転力を付与する回転手段とを備えている。
外筒部材80は断面略四角筒形状をなし、その内部に4軸のスクリュー71,72,73,74が収容されている。外筒部材80の上壁には上方に開放された投入口81が形成され、かかる投入口81に受入ホッパ3が取り付けられている。一方、外筒部材80の下壁の一端側(図4(A)の右方向の端部)には下向きに開放された排出口82が形成されている。かかる排出口82は上下方向の投影視において、内側スクリュー72,73と重複する位置に設けられている(図6参照)。
水平方向に並設された4軸のスクリュー71,72,73,74は、それぞれ回転軸75と、回転軸75の外周面に螺旋状に延びる態様で設けられた羽根部76とを備えている。
図6に記載されているように、外側スクリュー71,74の回転軸75の左端にはスプロケット77が固定されておりチェーン85を介して減速機86が接続されている。
更に外側スクリュー71,74の回転軸75にはギア78が固定され、隣接する内側スクリュー72,73の回転軸75にはギア78と相互に噛合するギア79が設けられている。
このように構成されたコンベア70では、減速機86の回転駆動力がまず外側スクリュー71,74に伝達され、外側スクリュー71,74が回転する。更に回転駆動力はギヤ78,79を介して内側スクリュー72,73に伝達され、内側スクリュー72,73は外側スクリュー71,74とは逆方向に回転する。
その際の各スクリューの回転方向は、中心側に位置する2つの内側スクリュー72,73において汚泥を排出口82に向けて図中右方向に搬送するように規定され、外側に位置する2つの外側スクリュー71,74において汚泥を排出口82から遠ざかる方向の図中左方向に搬送するように規定されている。
ここで上述の汚泥受入口68a、68bは、図6に記載されているように、上下方向の投影視において、内側コンベア72,73と重複しない外寄りの位置に設けられており、ホッパ3内に投入された汚泥は、まず外側スクリュー71,74によって排出口82から遠ざかる方向の図中左方向に搬送され、その後内側コンベア72,73によって排出口82に向けて搬送される。このため本例では、汚泥を直接的に排出口82に向けて搬送する場合に比べて搬送距離が長く確保され、この間においてスクリューによる汚泥の混合が図られ、混合度合いが高められた混合汚泥が排出口82から排出される。
以上のように本実施形態の汚泥搬送装置2によれば、第1の汚泥受入口68aおよび第2の汚泥受入口68bを通じて第1の汚泥と第2の汚泥を同時に受入ホッパ3内に受け入れることが可能となる。更に本実施形態の汚泥搬送装置2では、第1の汚泥受入口68aおよび第2の汚泥受入口68bをそれぞれ複数設け、第1の汚泥受入口68aおよび第2の汚泥受入口68bをそれぞれ千鳥状に配置し、且つ所定方向に沿って第1の汚泥受入口68aと第2の汚泥受入口68bとを交互に配置することで、ホッパ内の第1の汚泥と第2の汚泥を受入ホッパ内で分散させることが可能となり、汚泥搬送装置2から排出される混合汚泥の混合度合いを高めることができる。
本実施形態の汚泥搬送装置2では、第1の汚泥受入口68aおよび第2の汚泥受入口68bを、コンベア70の回転軸方向に沿って列状に配置させており、受入ホッパ3内の第1の汚泥および第2の汚泥を偏りなくコンベア70に供給することができる。
また本実施形態の汚泥搬送装置2では、コンベア70が、それぞれ水平方向に並設された4軸のスクリューを含んで構成し、中心側に位置する2つの内側スクリュー72,73が排出口82に向けて汚泥を搬送し、外側に位置する2つの外側スクリュー71,74が内側スクリュー72,73とは逆方向に汚泥を搬送する。そして第1の汚泥受入口68aおよび第2の汚泥受入口68bを、上下方向の投影視において、内側スクリュー72,73と重複しない外寄りの位置に設けている。
このようにすることで、受入ホッパ3内に投入された汚泥は、まず外側スクリュー71,74によって排出口82から遠ざかる方向に搬送された後、内側スクリュー72,73によって排出口82に向けて搬送されることから、汚泥が排出口82から排出されるまでのコンベア70による搬送距離が長くなり、コンベア70を構成するスクリュー71,72,73,74による汚泥混合効果を高めることができる。
また本実施形態の汚泥搬送装置2では、第1の汚泥供給配管4に汚泥供給量を調整可能な第1の汚泥搬送ポンプ6を設け、第2の汚泥供給配管5に汚泥供給量を調整可能な第2の汚泥搬送ポンプ7を設けており、所望の比率で第1の汚泥と第2の汚泥を受入ホッパ3に安定的に供給することができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれらはあくまでも一例示である。例えば上記実施形態では第1の汚泥受入口と第2の汚泥受入口をそれぞれ5箇所設けているが、図7で示すように、各汚泥受入口の数は適宜可能である。また上記実施形態では全ての第1の汚泥受入口および全ての第2の汚泥受入口をそれぞれ千鳥状に配置しているが、場合によっては第1の汚泥受入口および第2の汚泥受入口の一部をそれぞれ千鳥状に配置した構成を採用することも可能である。
また本発明では、汚泥を軸方向に搬送するスクリューを1軸もしくは4軸以外の複数軸備えるように構成することも可能であるし、パドル状の羽根部を備えたスクリューを採用することも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々変更を加えた形態で構成可能である。
2 汚泥搬送装置
3 受入ホッパ
4 第1の汚泥供給配管
5 第2の汚泥供給配管
6 第1の汚泥搬送ポンプ
7 第2の汚泥搬送ポンプ
68a 第1の汚泥受入口
68b 第2の汚泥受入口
70 コンベア
71,74 外側スクリュー
72,73 内側スクリュー
75 回転軸
76 羽根部
81 投入口
82 排出口

Claims (4)

  1. 回転軸およびその外周面に設けられた羽根部からなるスクリューの回転運動に基づいて汚泥を軸方向に搬送するコンベアと、
    該コンベアの投入口に設けられ、前記汚泥を受け入れ一時貯留する受入ホッパと、
    前記受入ホッパに第1の汚泥を供給する第1の汚泥供給配管と、
    前記受入ホッパに第2の汚泥を供給する第2の汚泥供給配管と、
    を備え、
    前記受入ホッパの上部には、前記第1の汚泥供給配管に接続された複数の第1の汚泥受入口および前記第2の汚泥供給配管に接続された複数の第2の汚泥受入口が設けられており、
    これら第1の汚泥受入口および第2の汚泥受入口の少なくとも一部はそれぞれ千鳥状に配置され、所定方向に沿って前記第1の汚泥受入口と第2の汚泥受入口とが交互に配置されている汚泥搬送装置。
  2. 前記第1の汚泥受入口および第2の汚泥受入口は、前記コンベアの回転軸方向に沿って列状に配置されている、請求項1に記載の汚泥搬送装置。
  3. 前記コンベアは、それぞれ水平方向に並設された4軸の前記スクリューを含んで構成され、中心側に位置する2つの内側スクリューは排出口に向けて汚泥を搬送し、外側に位置する2つの外側スクリューは前記内側スクリューとは逆方向に汚泥を搬送するように構成され、
    前記第1の汚泥受入口および第2の汚泥受入口は、上下方向の投影視において、前記内側スクリューと重複しない外寄りの位置に設けられている、請求項2に記載の汚泥搬送装置。
  4. 前記第1の汚泥供給配管には汚泥供給量を調整可能な第1の汚泥搬送ポンプが設けられ、
    前記第2の汚泥供給配管には汚泥供給量を調整可能な第2の汚泥搬送ポンプが設けられている、請求項1~3の何れかに記載の汚泥搬送装置。
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