JP2023013746A - 潤滑剤添加剤組成物 - Google Patents

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Takeshi Yuki
靖夫 荒井
Yasuo Arai
智博 松田
Tomohiro Matsuda
伸宏 岸田
Nobuhiro Kishida
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Abstract

【課題】長期間にわたる良好な貯蔵性を有し、ならびに潤滑油配合物に添加して低温性能を改善し、かつ粘度指数をより高くすることができる添加剤組成物および同添加剤組成物を製造する方法ならびに潤滑油配合物における潤滑剤添加剤としての前記添加剤組成物の使用および前記添加剤組成物を含む潤滑油配合物。【解決手段】本発明の添加剤組成物は、粘度指数向上剤ポリマー(V)および流動点降下剤ポリマー(P)を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、添加剤組成物および同添加剤組成物を製造する方法に関する。本発明はまた、潤滑油配合物における潤滑剤添加剤としての前記添加剤組成物の使用および前記添加剤組成物を含む潤滑油配合物に関する。
流動点降下剤(PPD)は、ろう結晶化過程を改質することにより油の低温性能を改善する添加剤である。多種多様な化学的タイプが現在入手可能であり、かつポリアルキルメタクリレート、スチレン化ポリエステル、アルキル化ポリスチレン、エチレン-酢酸ビニル、酢酸ビニル-フマレート、スチレン-無水マレイン酸、およびアルキル化ナフタレンを含む。特にポリアルキルメタクリレートは、PPDとして普通に使用され、かつ線状のC16以上のメタクリレートを含有し、これらが容易に重合して、基油中のパラフィン系物質と相互作用しうるポリマーを得ることができる。
米国特許第8143202号明細書(US8143202B2)には、C12~C16アルキルメタクリレート60~約96質量%およびC18~C30アルキルメタクリレート約4~約40質量%を有するポリアルキルメタクリレートが記載されており、優れた低温特性が潤滑油に提供される。
米国特許第6255261号明細書(US6255261)には、PPDとして有用な、C11~C15アルキル(メタ)アクリレート約5~約60質量%と、C16~C30アルキル(メタ)アクリレート約40~約95質量%とを含むポリ(メタ)アクリレートコポリマーが記載されている。
したがって、前記PPD、例えば上記のものは、潤滑油の低温特性を改善するために潤滑剤配合物に添加され、かつたいていの配合物には、付加的な粘度指数向上剤(VII)が、前記潤滑剤の粘度性能を改善するのに必要とされる。したがって、VIIおよびPPDを含む添加剤組成物は、前記潤滑油を製造するプロセスにおいてブレンドされる添加剤成分の数を減らすために好ましい。しかしながら、VIIおよびPPDを含む添加剤組成物は、相溶性の問題、およびその結果として貯蔵安定性の多少の問題をまねきうる。
米国特許第8143202号明細書 米国特許第6255261号明細書 国際公開第2007/003238号 英国特許出願公開第2270317号明細書 米国特許第4316973号明細書 特開昭63-175096号公報 国際公開第96/30421号 国際公開第97/47661号 国際公開第97/18247号 国際公開第98/40415号 国際公開第99/10387号 国際公開第98/01478号 国際公開第2004/083169号 欧州特許出願公開第0776959号明細書 欧州特許出願公開第0668342号明細書 国際公開第97/21788号 国際公開第00/15736号 国際公開第00/14188号 国際公開第00/14187号 国際公開第00/14183号 国際公開第00/14179号 国際公開第00/08115号 国際公開第99/41332号 欧州特許出願公開第1029029号明細書 国際公開第01/18156号 国際公開第01/57166号 国際公開第2013/189951号
Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第6版 J.-S. Wang, et al., J. Am. Chem. Soc, vol. 117, p. 5614-5615 (1995) Matyjaszewski, Macromolecules, vol. 28, p. 7901-7910 (1995) T. Mang, W. Dresel (編):"Lubricants and Lubrication", Wiley-VCH, Weinheim 2001 R. M. Mortier, S. T. Orszulik (編):"Chemistry and Technology of Lubricants"
したがって、長期間にわたる良好な貯蔵性を有し、ならびに潤滑油配合物に添加して低温性能を改善し、かつ粘度指数をより高くすることができる、VIIおよびPPDを含む添加剤組成物を開発することに関心がある。
徹底的な調査ののち、本発明の発明者らは、請求項1に定義された添加剤組成物が、添加剤組成物として貯蔵安定性が良好であることと、潤滑剤配合物において粘度指数が高いことと、低温性能を改善することとを併せて提供することから、上記の技術的課題を解決することを驚くべきことに見出した。
したがって、第1の態様において、本発明は、請求項1に定義される添加剤組成物に関する。
第2の態様において、本発明は、前記添加剤組成物を製造する方法に関する。
第3の態様において、本発明は、貯蔵安定性、潤滑油配合物の粘度指数および低温性能を改善するための、前記潤滑油配合物における潤滑剤添加剤としての前記添加剤組成物の使用に関する。
第4の態様において、本発明は、本発明において定義される添加剤組成物を含む潤滑油配合物に関する。
発明の詳細な説明
本発明の添加剤組成物
第1の態様において、本発明は、粘度指数向上剤(V)および流動点降下剤(P)を含む添加剤組成物(A)に関するものであって、
前記粘度指数向上剤(V)は、100000~1000000g/molの質量平均分子量(M)を有するポリマーであり、かつ以下のものを含むモノマー組成物:
a)500~10000g/molの数平均分子量を有する1種以上のポリブタジエン系マクロモノマーa)、前記粘度向上剤のためのモノマー組成物の全質量を基準として、10~30質量%、
b)メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、スチレンもしくは側鎖にアルキル置換基を有する置換スチレンから選択される炭素原子8~17個を有する1種のモノマーまたはその混合物、前記粘度向上剤のためのモノマー組成物の全質量を基準として、50~70質量%、
c)線状または分岐状のC~C30アルキル(メタ)アクリレートから選択される1種のモノマーまたはその混合物、前記粘度向上剤のためのモノマー組成物の全質量を基準として、1~15質量%
を重合することによって得ることができ、
前記流動点降下剤(P)は、10000~60000g/molの質量平均分子量(M)を有するポリマーであり、かつ以下のものを含むモノマー組成物:
e)線状または分岐状のC~Cアルキル(メタ)アクリレートから選択される1種のモノマーまたはその混合物、前記流動点降下剤のためのモノマー組成物の全質量を基準として、20~35質量%、
f)線状または分岐状のC~C15アルキル(メタ)アクリレートから選択される1種のモノマー、前記流動点降下剤のためのモノマー組成物の全質量を基準として、20~75質量%、
g)線状または分岐状のC16~C24アルキル(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種のモノマー、前記流動点降下剤のためのモノマー組成物の全質量を基準として、5~60質量%
を重合することによって得ることができ、
ここで、(V)の(P)に対する質量比は、前記添加剤組成物における(V)のポリマーおよび(P)のポリマーの全固体ポリマー含有率を基準として、99:1~80:20である。
他に注記されない限り、前記モノマーの質量による量は、前記ポリマーを製造するために使用されるモノマーの全量、すなわち、前記モノマー組成物の全質量に対して与えられる。
好ましくは、前記粘度指数向上剤ポリマー(V)は、100000~600000g/mol、より好ましくは100000~500000g/mol、よりいっそう好ましくは100000~400000g/molの質量平均分子量(M)を有する。
好ましくは、本発明による粘度指数向上剤(V)の多分散指数(PDI)は、1.0~6.0、より好ましくは2.0~5.5、よりいっそう好ましくは3.0~5.0の範囲内である。前記多分散指数は、質量平均分子量の、数平均分子量に対する比(M/M)として定義される。
好ましくは、前記流動点降下剤ポリマー(P)は、15000~60000g/mol、より好ましくは15000~50000g/molの質量平均分子量(M)を有する。
好ましくは、本発明による流動点降下剤ポリマー(P)の多分散指数(PDI)は、1.0~5.0、より好ましくは1.5~4.5、よりいっそう好ましくは2.0~3.0の範囲内である。前記多分散指数は、質量平均分子量の、数平均分子量に対する比(M/M)として定義される。
本発明において、前記ポリマー(流動点降下剤(P)および粘度指数向上剤(V))の質量平均分子量(M)は、ポリメチルメタクリレート校正標準を用いるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、以下の測定条件を用いて決定される:
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
操作温度:40℃
カラムセット:前記カラムセットは、1本のプレカラム(PSS-SDV 100Å 10μm 8.0×50mm)、および3本のカラム(2×PSS-SDV Linear XL 10μm 8.0×300mm、1×PSS-SDV 100Å 10μm 8.0×300mm)からなり、全てのカラムが10μmの平均粒度を有する(PSS Standards Service GmbH、マインツ、ドイツ)
流量:1mL/min
注入体積:100μL
機器:オートサンプラー、ポンプおよびカラムオーブンからなるShodex GPC101
検出装置:Shodexからの屈折率検出器。
本発明に関連して、用語「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸、メタクリル酸およびアクリル酸とメタクリル酸との混合物をいい、その際にメタクリル酸が好ましい。用語「(メタ)アクリレート」は、アクリル酸のエステル、メタクリル酸のエステルまたはアクリル酸およびメタクリル酸のエステルの混合物をいい、その際にメタクリル酸のエステルが好ましい。
好ましくは、前記添加剤組成物(A)は、前記添加剤組成物(A)における前記ポリマー(P)および(V)の全質量を基準として、少なくとも25質量%の固体ポリマー含有率を有する。
好ましくは、モノマーe)の量は、前記流動点降下剤(P)のモノマー組成物の全質量を基準として、25~30質量%である。前記モノマーe)は、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートまたはその混合物から選択され、好ましくはメチル(メタ)アクリレートである。
好ましくは、モノマーf)の量は、前記流動点降下剤(P)のモノマー組成物の全質量を基準として、20~60質量%、より好ましくは25~55質量%である。
好ましくは、モノマーg)の量は、前記流動点降下剤(P)のモノマー組成物の全質量を基準として、20~50質量%、より好ましくは25~50質量%である。
好ましくは、前記流動点降下剤(P)のモノマー組成物におけるモノマーe)、f)、およびg)の量は、前記流動点降下剤(P)のモノマー組成物の全質量を基準として、合計して95~100質量%になり、好ましくは合計して100%になる。
好ましくは、モノマーa)の量は、前記粘度指数向上剤(V)のモノマー組成物の全質量を基準として、15~30質量%、より好ましくは15~29質量%である。
好ましくは、モノマーb)の量は、前記粘度指数向上剤(V)のモノマー組成物の全質量を基準として、55~70質量%である。
本発明によるモノマーb)は、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、スチレンもしくは側鎖にアルキル置換基を有する置換スチレンからなる群から選択される炭素原子8~17個を有する1種のモノマーまたはその混合物から選択される。炭素原子8~17個を有する適したスチレンモノマーは、スチレン、側鎖にアルキル置換基を有する置換スチレン、例えばα-メチルスチレンおよびα-エチルスチレン、環上にアルキル置換基を有する置換スチレン、例えばビニルトルエンおよびp-メチルスチレン、ハロゲン化スチレン、例えばモノクロロスチレン、ジクロロスチレン、トリブロモスチレンおよびテトラブロモスチレン、ニトロスチレンからなる群から選択され、その際にスチレンが好ましい。
好ましくは、前記モノマーc)は、線状C12~14アルキルメタクリレート、線状C16~18アルキルメタクリレートまたはその混合物、より好ましくはその混合物から選択される。
好ましくは、前記粘度指数向上剤(V)のモノマー組成物はさらに、エーテルアルコールの(メタ)アクリレート、アミノアルキル(メタ)アクリレート、アミノアルキル(メタ)アクリルアミドまたはその混合物からなる群から選択されるモノマーd)を0~20質量%、より好ましくは0.1~20質量%、よりいっそう好ましくは0.1~15質量%、最も好ましくは0.1~10質量%含む。
好ましくは、前記粘度指数向上剤(V)のモノマー組成物におけるモノマーa)、b)、c)、およびd)の量は、前記粘度指数向上剤モノマー組成物の全質量を基準として、合計して95~100質量%になり、好ましくは合計して100%になる。
本発明のポリブタジエン系マクロモノマーa)は、(メタ)アクリル酸のエステルであり、前記エステルは、(メタ)アクリル酸のエステル1種とヒドロキシル化された水素化ポリブタジエン1種との反応生成物(エステル交換による)、または(メタ)アクリル酸1種とヒドロキシル化された水素化ポリブタジエン1種との反応生成物(直接エステル化による)のいずれかである。
本発明に関連して、ポリマー(V)は、骨格または主鎖とも呼ばれる第1のポリマーと、側鎖と呼ばれ、かつ前記骨格に共有結合される多数のさらなるポリマーとを含む。この場合に、前記ポリマーの骨格は、前記の(メタ)アクリル酸エステルの連結された不飽和基により形成される。前記(メタ)アクリル酸エステルのアルキル基および水素化ポリブタジエン鎖は、前記ポリマーの側鎖を形成する。(メタ)アクリル酸のエステル1種と、ヒドロキシル化された水素化ポリブタジエン1種との反応生成物または(メタ)アクリル酸1種と、ヒドロキシル化された水素化ポリブタジエン1種との反応生成物は、モノマーa)に相当し、かつ本発明において、マクロモノマーまたはポリブタジエン系マクロモノマーa)とも呼ばれる。
本発明による粘度指数向上剤ポリマー(V)は、そのモル分岐度(「f-分岐」)を基準にして特性決定することができる。前記モル分岐度は、前記モノマー組成物における前記の全てのモノマーの全モル量を基準として、使用されるマクロモノマー(モノマーa))のmol%での百分率をいう。使用されるマクロモノマーのモル量は、前記マクロモノマーの数平均分子量Mを基準にして計算される。前記モル分岐度の計算は、国際公開第2007/003238号(WO 2007/003238 A1)に、殊にp.13および14に詳細に記載されており、前記明細書は本明細書に明示的に参照される。
好ましくは、前記ポリマーは、0.1~5mol%、より好ましくは0.5~4mol%および最も好ましくは1.0~2.5mol%のモル分岐度f分岐を有する。
マクロモノマーa)
本発明によれば、前記ポリマー(V)のモノマー組成物は、モノマーa)として、前記モノマー組成物の全質量を基準として、500~10000g/molの数平均分子量(M)を有するポリブタジエン系マクロモノマー10~30質量%、好ましくは10~29質量%、より好ましくは15~29質量%を含む。
好ましくは、本発明に従う使用のための前記ポリブタジエンベース系マクロモノマーa)は、1000~6000g/mol、より好ましくは1500~5500g/molの数平均分子量(M)を有する。
前記マクロモノマーの数平均分子量(M)は、DIN 55672-1に従ってポリブタジエン校正標準(PSS Standards Service GmbH、マインツ、ドイツ)を用いるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、以下の測定条件を用いて決定される:
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
操作温度:35℃
カラムセット:前記カラムセットは、1本のプレカラム(PSS-SDV、10μ、8×50mm)と、300×8mmのサイズおよび10μmの平均粒度を有する4本のPSS-SDVカラム(SDV-LXL、SDV-LinL、2本のカラムSDV 100 Å(PSS Standards Service GmbH、マインツ、ドイツ))と、8×100mmのサイズを有する1本の溶剤ピーク分離カラム(Shodex社からのKF-800D)とからなる
流量:1mL/min
注入体積:100μL
機器:オートサンプラー、ポンプおよびカラムオーブンからなるAgilent 1100シリーズ
検出装置:Agilent 1100シリーズからの屈折率検出器。
好ましくは、前記のヒドロキシル化された水素化ポリブタジエンは、少なくとも99%の水素化レベルを有する。本発明のポリマーについて決定することができる水素化レベルの代替的な尺度は、ヨウ素価である。前記ヨウ素価は、ポリマー100gへ付加することができるヨウ素のグラム数をいう。好ましくは、本発明のポリマーは、ポリマー100gあたりヨウ素5g以下のヨウ素価を有する。前記ヨウ素価は、ウイス法によりDIN 53241-1:1995-05に従って決定される。
好ましいヒドロキシル化された水素化ポリブタジエンは、英国特許出願公開第2270317号明細書(GB 2270317)に従って得ることができる。
本明細書において用いられる場合には、用語「ヒドロキシル化された水素化ポリブタジエン」は、1個以上のヒドロキシル基を含む水素化ポリブタジエンをいう。前記のヒドロキシル化された水素化ポリブタジエンは、さらに、付加的な構造単位、例えばアルキレンオキシドのポリブタジエンへの付加に由来するポリエーテル基または無水マレイン酸のポリブタジエンへの付加に由来する無水マレイン酸基を含んでいてよい。これらの付加的な構造単位は、前記ポリブタジエンがヒドロキシル基で官能化される際に前記ポリブタジエン中へ導入されてよい。
好ましいのは、モノヒドロキシル化された水素化ポリブタジエンである。より好ましくは、前記のヒドロキシル化された水素化ポリブタジエンは、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピルを末端基とする水素化ポリブタジエンである。特に好ましいのは、ヒドロキシプロピルを末端基とするポリブタジエンである。
これらのモノヒドロキシル化された水素化ポリブタジエンは、最初にアニオン重合によりブタジエンモノマーをポリブタジエンに変換することにより製造することができる。引き続き、前記ポリブタジエンモノマーと、アルキレンオキシド、例えばエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドとの反応により、ヒドロキシ官能化されたポリブタジエンを製造することができる。前記ポリブタジエンは、1を超えるアルキレンオキシド単位と反応させて、末端ヒドロキシル基を有するポリエーテル-ポリブタジエンブロックコポリマーを生じさせてよい。前記のヒドロキシル化されたポリブタジエンは、適した遷移金属触媒の存在下で水素化することができる。
これらのモノヒドロキシル化された水素化ポリブタジエンは、末端二重結合を有する(コ)ポリマーのヒドロホウ素化により得られる生成物(例えば米国特許第4316973号明細書に記載される)、アミノアルコールとの、末端二重結合を有する(コ)ポリマーと無水マレイン酸とのエン反応により得られる無水マレイン酸-エン-アミノアルコール付加物、および末端二重結合を有する(コ)ポリマーのヒドロホルミル化、引き続き水素化により得られる生成物(例えば特開昭63-175096号公報に記載される)から選択することもできる。
本発明に従う使用のための前記マクロモノマーa)は、アルキル(メタ)アクリレートのエステル交換により製造することができる。 前記アルキル(メタ)アクリレートと、前記のヒドロキシル化された水素化ポリブタジエンとの反応は、本発明のエステルを形成する。好ましいのは、メチル(メタ)アクリレートまたはエチル(メタ)アクリレートを、出発物質として使用することである。
このエステル交換は、広く知られている。例えば、このためには、不均一系触媒系、例えば水酸化リチウム/酸化カルシウム混合物(LiOH/CaO)、純粋な水酸化リチウム(LiOH)、リチウムメトキシド(LiOMe)またはナトリウムメトキシド(NaOMe)または均一系触媒系、例えばイソプロピルチタネート(Ti(OiPr))またはジオクチルスズオキシド(Sn(OCt)O)を使用することが可能である。前記反応は平衡反応である。したがって、放出される低分子量アルコールは、典型的に、例えば蒸留により除去される。
そのうえ、前記マクロモノマーは、直接エステル化手法により、例えば、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸無水物から、好ましくはp-トルエンスルホン酸またはメタンスルホン酸による酸触媒作用下で、または遊離メタクリル酸からDCC法(ジシクロヘキシルカルボジイミド)により得ることができる。
さらに、このヒドロキシル化された水素化ポリブタジエンは、酸塩化物、例えば塩化(メタ)アクリロイルとの反応によりエステルに変換することができる。
好ましくは、本発明のエステルの上記で詳述された製造において、重合防止剤、例えば4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジノオキシルラジカルおよび/またはヒドロキノンモノメチルエーテルが使用される。
モノマーc)
前記モノマーc)に関して、用語「C7~30アルキル(メタ)アクリレート」は、炭素原子7~30個を有する線状または分岐状のアルキル鎖を有する(メタ)アクリル酸のエステルをいう。前記用語は、特定の長さのアルコールとの個々の(メタ)アクリル酸エステル、および同様に異なる長さのアルコールとの(メタ)アクリル酸エステルの混合物を含む。
適したC7~30アルキル(メタ)アクリレートは、例えば、2-ブチルオクチル(メタ)アクリレート、2-ヘキシルオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、2-ブチルデシル(メタ)アクリレート、2-ヘキシルデシル(メタ)アクリレート、2-オクチルデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、5-メチルウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、2-メチルドデシル(メタ)アクリレート、2-ヘキシルドデシル(メタ)アクリレート、2-オクチルドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、5-メチルトリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、2-デシルテトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、2-メチルヘキサデシル(メタ)アクリレート、2-ドデシルヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、5-イソプロピルヘプタデシル(メタ)アクリレート、4-tert-ブチルオクタデシル(メタ)アクリレート、5-エチルオクタデシル(メタ)アクリレート、3-イソプロピルオクタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、2-デシルオクタデシル(メタ)アクリレート、2-テトラデシルオクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、セチルエイコシル(メタ)アクリレート、ステアリルエイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート、エイコシルテトラトリアコンチル(メタ)アクリレート、2-デシル-テトラデシル(メタ)アクリレート、2-デシルオクタデシル(メタ)アクリレート、2-ドデシル-1-ヘキサデシル(メタ)アクリレート、1,2-オクチル-1-ドデシル(メタ)アクリレート、2-テトラデシルオクタデシル(メタ)アクリレート、1,2-テトラデシル-オクタデシル(メタ)アクリレートおよび2-ヘキサデシル-エイコシル(メタ)アクリレート、n-テトラコシル(メタ)アクリレート、n-トリアコンチル(メタ)アクリレートおよび/またはn-ヘキサトリアコンチル(メタ)アクリレートを含む。
用語「C12~14アルキル(メタ)アクリレート」は、(メタ)アクリル酸と、炭素原子12~14個を有する線状または分岐状のアルコールとのエステルをいう。前記用語は、特定の長さのアルコールとの個々の(メタ)アクリル酸エステル、および同様に、異なる長さのアルコールとの(メタ)アクリル酸エステルの混合物を含む。適したC12~14アルキル(メタ)アクリレートは、例えば、ドデシルメタクリレート、2-メチルドデシルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、5-メチルトリデシルメタクリレートおよび/またはテトラデシルメタクリレートを含む。
同様に、前記C16~18アルキル(メタ)アクリレートは、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、2-メチルヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、5-イソプロピルヘプタデシル(メタ)アクリレート、4-tert-ブチルオクタデシル(メタ)アクリレート、5-エチルオクタデシル(メタ)アクリレート、3-イソプロピルオクタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、セチルエイコシル(メタ)アクリレート、ステアリルエイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、エイコシルテトラトリアコンチル(メタ)アクリレート、シクロアルキル(メタ)アクリレート、2,4,5-トリ-t-ブチル-3-ビニルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、および2,3,4,5-テトラ-t-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートを含み、例えば、これらからなる群から独立して選択されてもよい。特に好ましいC16~18アルキル(メタ)アクリレートは、ステアリルエイコシル(メタ)アクリレートである。
特に好ましいモノマーc)は、線状C12~14アルコール混合物の(メタ)アクリル酸エステル(C12~14アルキルメタクリレート)、線状C16~18アルコール混合物の(メタ)アクリル酸エステル(C16~18アルキルメタクリレート)またはその混合物である。
モノマーe)
本発明による流動点降下剤(P)のモノマー組成物は、線状または分岐状のC~Cアルキル(メタ)アクリレートから選択される1種のモノマーまたはその混合物0~35質量%を含む。
前記の線状または分岐状のアルキル基が炭素原子1~6個を有する前記C~Cアルキル(メタ)アクリレートモノマーの例は、メチルメタクリレート(MMA)、メチルおよびエチルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート(BMA)およびアクリレート(BA)、イソブチルメタクリレート(IBMA)、ヘキシルおよびシクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレートおよびそれらの組合せである。最も好ましいC~Cアルキル(メタ)アクリレートモノマーは、メチルメタクリレートである。
モノマーf)
本発明による流動点降下剤ポリマー(P)のモノマー組成物は、線状または分岐状のC~C15アルキル(メタ)アクリレートから選択される1種のモノマーを、前記モノマー組成物の全質量を基準として、20~95質量%、好ましくは25~95質量%含む。好ましいC~C15アルキル(メタ)アクリレートは、C12~C14アルキル(メタ)アクリレートである。
前記の線状または分岐状のアルキル基が炭素原子7~15個を有する前記C~C15アルキル(メタ)アクリレートモノマーの例は、2-エチルヘキシルアクリレート(EHA)、2-エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート(IDMA、分岐状の(C10)アルキル異性体混合物をベースとする)、ウンデシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート(ラウリルメタクリレートとしても公知)、トリデシルメタクリレート、テトラデシルメタクリレート(ミリスチルメタクリレートとしても公知)、ペンタデシルメタクリレートおよびそれらの混合物である。より好ましいC~C15アルキル(メタ)アクリレートモノマーは、ドデシル-ペンタデシルメタクリレート(DPMA)、ドデシル、トリデシル、テトラデシルおよびペンタデシルメタクリレートの線状および分岐状の異性体の混合物、デシル-オクチルメタクリレート(DOMA)、デシルおよびオクチルメタクリレートの混合物、ノニル-ウンデシルメタクリレート(NUMA)、ノニル、デシルおよびウンデシルメタクリレートの混合物、およびラウリル-ミリスチルメタクリレート(LMA)、ドデシルおよびテトラデシルメタクリレートの混合物である。好ましいC~C15アルキル(メタ)アクリレートは、ラウリル-ミリスチルメタクリレート(LMA)である。
モノマーg)
本発明による流動点降下剤ポリマーのモノマー組成物は、線状または分岐状のC16~C24アルキル(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種のモノマーを、前記モノマー組成物の全質量を基準として、5~60質量%、好ましくは5~50質量%含む。
前記の線状または分岐状のアルキル基が炭素原子16~24個を有する前記C16~C24アルキル(メタ)アクリレートモノマーの例は、ヘキサデシルメタクリレート(セチルメタクリレートとしても公知)、ヘプタデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート(ステアリルメタクリレートとしても公知)、ノナデシルメタクリレート、エイコシルメタクリレート、ベヘニルメタクリレートおよびそれらの混合物である。より好ましいC16~C24アルキル(メタ)アクリレートモノマーは、セチル-エイコシルメタクリレート(CEMA)、ヘキサデシル、オクタデシル、およびエイコシルメタクリレートの混合物、セチル-ステアリルメタクリレート(SMA)、またはヘキサデシルおよびオクタデシルメタクリレートの混合物である。最も好ましいC16~C24アルキル(メタ)アクリレートは、セチル-エイコシルメタクリレート(CEMA)、セチル-ステアリルメタクリレート(SMA)またはその混合物からなる群から選択される。
本発明による添加剤組成物の製造方法
本発明は、本発明による添加剤組成物(A)を製造する方法にも関し、前記方法が、次の工程:
(x)粘度指数向上剤(V)を製造する工程であって、上記の項「本発明の添加剤組成物」において定義されたモノマー組成物を用意し、かつ前記モノマー組成物においてラジカル重合を開始させて前記ポリマー(V)を製造する工程、
(y)流動点降下剤(P)を製造する工程であって、上記の項「本発明の添加剤組成物」において定義されたモノマー組成物を用意し、かつ前記モノマー組成物においてラジカル重合を開始させて前記ポリマー(P)を製造する工程、
(z)前記粘度指数向上剤ポリマー(V)を前記流動点降下剤ポリマー(P)と混合して、本発明による添加剤組成物(A)を提供する工程
を含む。
標準のフリーラジカル重合は、とりわけ、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第6版に詳述されている。一般に、重合開始剤および任意に連鎖移動剤は、このために使用される。
前記ATRP法は、それ自体として公知である。これが「リビング」フリーラジカル重合であることが推定されるが、しかしながら、前記機構の説明により限定することを意図するものではない。これらの方法において、遷移金属化合物は、移動可能な原子団を有する化合物と反応される。これは、移動可能な原子団の、前記遷移金属化合物への移動を包含し、その結果として前記金属が酸化される。この反応は、フリーラジカルを形成し、これがエチレン基へ付加する。しかしながら、前記原子団の、前記遷移金属化合物への移動は可逆的であり、ひいては前記原子団は、前記の成長するポリマー鎖に移動して戻り、その結果として制御重合系の形成となる。それに応じて、前記ポリマーの形成、分子量および分子量分布を制御することが可能である。
この反応様式は、例えば、J.-S. Wang, et al., J. Am. Chem. Soc, vol. 117, p. 5614-5615 (1995)、Matyjaszewski, Macromolecules, vol. 28, p. 7901-7910 (1995)に記載されている。そのうえ、国際公開第96/30421号(WO 96/30421)、国際公開第97/47661号(WO 97/47661)、国際公開第97/18247号(WO 97/18247)、国際公開第98/40415号(WO 98/40415)および国際公開第99/10387号(WO 99/10387)の特許出願明細書には、上記に説明されたATRPの変法が開示されている。そのうえ、本発明のポリマーは、例えばRAFT法によって得ることもできる。この方法は、例えば、国際公開第98/01478号(WO 98/01478)および国際公開第2004/083169号(WO 2004/083169)に詳細に記載されている。
前記重合は、標準圧力、減圧または高めた圧力下で実施することができる。前記重合温度も決定的ではない。しかしながら、前記重合温度は一般に、-20~200℃、好ましくは50~150℃およびより好ましくは80~130℃の範囲内である。
好ましくは、ポリマー(V)またはポリマー(P)のためのモノマー組成物を希釈するために使用される油は、APIグループI、II、III、IVまたはVの油、またはその混合物である。好ましくは、グループIII油またはその混合物は、前記モノマー組成物を希釈するのに使用される。
好ましくは、ポリマー(V)またはポリマー(P)のための重合工程は、ラジカル開始剤の添加を含む。
適したラジカル開始剤は、例えば、アゾ開始剤、例えばアゾビス-イソブチロニトリル(AIBN)、2,2′-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)および1,1-アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、およびペルオキシ化合物、例えばメチルエチルケトンペルオキシド、アセチルアセトンペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、tert-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノエート、ケトンペルオキシド、tert-ブチルペルオクトエート、メチルイソブチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、tert-ブチルペルオキシベンゾエート、tert-ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、2,5-ビス(2-エチルヘキサノイルペルオキシ)-2,5-ジメチルヘキサン、tert-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノエート、tert-ブチルペルオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、ジクミルペルオキシド、1,1-ビス(tert-ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、クミルヒドロペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシドおよびビス(4-tert-ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネートである。
好ましくは、前記ラジカル開始剤は、2,2′-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、2,2-ビス(tert-ブチルペルオキシ)ブタン、tert-ブチルペルオキシ2-エチルヘキサノエート、1,1-ジ-tert-ブチルペルオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、tert-ブチルペルオキシベンゾエートおよびtert-ブチルペルオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエートからなる群から選択される。特に好ましい開始剤は、tert-ブチルペルオキシ2-エチルヘキサノエートおよび2,2-ビス(tert-ブチルペルオキシ)ブタンである。
好ましくは、ポリマー(V)またはポリマー(P)のモノマー組成物の全質量に対するラジカル開始剤の全量は、0.01~5質量%、より好ましくは0.02~1質量%、最も好ましくは0.05~0.5質量%である。
ラジカル開始剤の全量が、単一工程において添加されてよく、または前記ラジカル開始剤が、前記重合反応の経過につれて幾つかの工程において添加されてもよい。好ましくは、前記ラジカル開始剤は、幾つかの工程において添加される。例えば、前記ラジカル開始剤の一部分が、ラジカル重合を開始させるために添加されてよく、かつ前記ラジカル開始剤の別の部分が、最初の配量の0.5~3.5時間後に添加されてもよい。
好ましくは、工程(y)も連鎖移動剤の添加を含む。適した連鎖移動剤は、殊に油溶性メルカプタン、例えばn-ドデシルメルカプタンまたは2-メルカプトエタノール、さもなければテルペンの種類からの連鎖移動剤、例えばテルピノレンである。特に好ましいのは、n-ドデシルメルカプタンの添加である。
好ましくは、前記ラジカル重合の全反応時間は、2~10時間、より好ましくは3~9時間である。
前記ラジカル重合の完了後に、得られたポリマー(P)および(V)は、混合されて、本発明による添加剤組成物(A)を提供する。ついで、前記添加剤組成物(A)は、好ましくは上記の油で所望の粘度にさらに希釈される。好ましくは、前記添加剤組成物(A)は、前記添加剤組成物(A)における前記ポリマー(P)および(V)の全質量を基準として、少なくとも25質量%の固体ポリマー含有率を有する。
本発明による添加剤組成物の使用
本発明は、貯蔵安定性、潤滑油配合物の粘度指数および低温性能を改善するための、前記潤滑油配合物における潤滑剤添加剤としての前記添加剤組成物の使用にも関する。
本発明は、本発明による添加剤組成物(A)を潤滑油配合物における潤滑剤添加剤として添加混合することにより貯蔵安定性、前記潤滑油配合物の粘度指数および低温性能を改善する方法にも関する。
本発明の添加剤組成物(A)は、それにより、潤滑油配合物における潤滑剤添加剤として使用することができ、その結果、相溶性および貯蔵安定性を改善するだけなく、低温性能も改善し、かつ粘度指数も改善する。したがって、このアプローチは、前記潤滑剤配合物における異なるパッケージ成分と、分散剤と、その他の添加剤との間のあらゆる不相溶性を回避することができる。なぜなら、本発明の前記添加剤組成物はすでに、極めて良好な相溶性および粘度性能を示す2種の添加剤潤滑剤ポリマー、すなわち、VIIおよびPPDを組み合わせているからである。
本発明による添加剤組成物を含む潤滑油配合物
本発明は、
(i)1種の基油または複数の基油の混合物、および
(ii)本発明による添加剤組成物(A)
を含む、潤滑油配合物にも関する。
前記潤滑油配合物は、任意に、下記に記載するさらなる添加剤(iii)を含んでいてもよい。
前記潤滑油配合物における本発明による添加剤組成物(A)の濃度(処理率とも呼ぶ)は、例えば0.1~99.5質量%、または0.5~99.5質量%の幅広い範囲内にわたっていてよい。好ましくは、前記の1種以上の基油(成分i))の量は、0.5~80質量%、より好ましくは50~80質量%であり、かつ添加剤組成物(成分ii))の量は、前記潤滑油配合物の全質量を基準として、それぞれ、好ましくは20~99.5質量%、より好ましくは20~50質量%である。
好ましくは、(i)および(ii)の量は、合計して95~100質量%になる。
本発明の添加剤組成物(A)および本発明による前記添加剤組成物を含む前記潤滑油配合物は、駆動システム潤滑油(例えば手動変速機油、差動歯車油、自動変速機油およびベルト式無段変速機油、アクスルフルード配合物、デュアルクラッチ変速機油、およびハイブリッド専用変速機油)、作動油(例えば機械装置用の作動油、パワーステアリング油、緩衝器油)、エンジン油(ガソリンエンジン用およびディーゼルエンジン用)および工業用油配合物(例えば風力タービン)に有利に使用される。
本発明による潤滑油配合物がエンジン油として使用される場合には、好ましくは、前記潤滑剤組成物の全質量を基準として、本発明による添加剤組成物0.5質量%~10質量%、より好ましくは0.5質量%~8質量%を含み、ASTM D445に従って4mm/s~10mm/sの範囲内である100℃での動粘度をもたらす。
本発明の潤滑油配合物が自動車用ギヤー油として使用される場合には、好ましくは、前記潤滑剤組成物の全質量を基準として、本発明による添加剤組成物0.5質量%~10質量%、より好ましくは0.5質量%~8質量%を含み、ASTM D445に従って2mm/s~15mm/sの範囲内である100℃での動粘度をもたらす。
本発明の潤滑剤組成物が、自動変速機油として使用される場合には、好ましくは、前記潤滑剤組成物の全質量を基準として、本発明による添加剤組成物0.5質量%~10質量%、より好ましくは0.5質量%~8質量%を含み、ASTM D445に従って2mm/s~6mm2/sの範囲内である100℃での動粘度をもたらす。
前記動粘度は、ASTM D445に従って測定することができる。好ましくは、前記動粘度は、100℃および40℃の温度で測定される。
前記潤滑油配合物において使用されうる基油(i)は好ましくは、潤滑粘度の油を含む。そのような油は、天然および合成油、水素化分解、水素化、および水素化仕上げに由来する油、未精製油、精製油、再生油またはそれらの混合物を含む。
前記基油は、アメリカ石油協会(API)により指定されるように定義することもできる(“Appendix E-API Base Oil Interchangeability Guidelines for Passenger Car Motor Oils and Diesel Engine Oils”の2008年4月版、節1.3 副見出し1.3. “Base Stock Categories”参照)。
APIは現在、潤滑剤ベースストックの5つのグループを定義する(API 1509、Annex E - API Base Oil Interchangeability Guidelines for Passenger Car Motor Oils and Diesel Engine Oils, 2011年9月)。グループI、IIおよびIllは、それらが含有する飽和分および硫黄の量と、それらの粘度指数とにより分類される鉱油であり、グループIVは、ポリアルファオレフィンであり、かつグループVは、例えばエステル油を含めた、その他全てである。以下の第1表は、これらのAPI分類を説明している。
第1表
Figure 2023013746000001
本発明に従う潤滑剤組成物を製造するのに使用される適切な基油の100℃での動粘度(KV100)は、ASTM D445に従って、好ましくは1mm/s~10mm/sの範囲内、より好ましくは1mm/s~8mm/s、よりいっそう好ましくは1mm/s~5mm/sの範囲内である。
本発明に従って使用できるさらなる基油は、グループII~IIIフィッシャー-トロプシュ由来基油である。
フィッシャー-トロプシュ由来基油は、当該技術分野において公知である。用語「フィッシャー-トロプシュ由来」は、基油が、フィッシャー-トロプシュ法の合成生成物であるか、または前記合成生成物に由来することを意味する。フィッシャー-トロプシュ由来基油は、GTL(ガス液化)基油とも呼ばれうる。本発明の潤滑組成物における基油として好都合に使用されうる、適したフィッシャー-トロプシュ由来基油は、例えば欧州特許出願公開第0776959号明細書(EP0776959)、欧州特許出願公開第0668342号明細書(EP0668342)、国際公開第97/21788号(WO97/21788)、国際公開第00/15736号(WO00/15736)、国際公開第00/14188号(WO00/14188)、国際公開第00/14187号(WO00/14187)、国際公開第00/14183号(WO00/14183)、国際公開第00/14179号(WO00/14179)、国際公開第00/08115号(WO00/08115)、国際公開第99/41332号(WO99/41332)、欧州特許出願公開第1029029号明細書(EP1029029)、国際公開第01/18156号(WO01/18156)、国際公開第01/57166号(WO01/57166)および国際公開第2013/189951号(WO2013/189951)に開示されたものである。
殊に変速機油配合物には、APIグループIIIの基油および異なるグループIII油の混合物が使用される。好ましい実施態様において、前記の1種以上の基油(i)は、APIグループIII基油またはAPIグループIII基油の混合物である。
本発明による潤滑油配合物はさらに、40℃以下の温度でのそれらの低い動粘度により特徴付けられる。前記KV40は、好ましくは40mm/s未満、より好ましくは20~40mm/sである。前記KV40は、40℃での動粘度であり、かつASTM D445に従って測定することができる。
前記潤滑油配合物は好ましくは、180超、より好ましくは200超、最も好ましくは210超の粘度指数を有する。前記粘度指数は、ASTM D2270に従って測定することができる。
本発明による潤滑油配合物は、好ましくは変速機油または潤滑エンジン油配合物である。
本発明による潤滑油配合物は、成分(iii)として、摩擦調整剤、分散剤、消泡剤、清浄剤、酸化防止剤、耐摩耗添加剤、極圧添加剤、耐食添加剤、染料およびそれらの混合物からなる群から選択されるさらなる添加剤を含有していてもよい。
適切な分散剤は、ポリ(イソブチレン)誘導体、例えばホウ酸化PIBSIsを含めたポリ(イソブチレン)スクシンイミド(PIBSIs)、およびN/O官能性を有するエチレン-プロピレンオリゴマーを含む。
分散剤(ホウ酸化分散剤を含む)は、好ましくは、前記潤滑剤組成物の全量を基準として0~5質量%の量で使用される。
適した消泡剤は、シリコーン油、フルオロシリコーン油、フルオロアルキルエーテルである。
前記消泡剤は、前記潤滑剤組成物の全量を基準として、好ましくは0.005~0.1質量%の量で使用される。
好ましい清浄剤は、金属含有化合物、例えばフェノキシド、サリチレート、チオホスホネート、殊にチオピロホスホネート、チオホスホネートおよびホスホネート、スルホネートおよびカーボネートを含む。金属として、これらの化合物は、殊にカルシウム、マグネシウムおよびバリウムを含有していてよい。これらの化合物は、好ましくは中性または過塩基性の形で使用されてよい。
清浄剤は、前記潤滑剤組成物の全量を基準として、好ましくは0.2~1質量%の量で使用される。
適した酸化防止剤は、例えば、フェノール系酸化防止剤およびアミン系酸化防止剤を含む。
フェノール系酸化防止剤は、例えば、オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4′-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、4,4′-ビス(2,6-ジ-t-ブチルフェノール)、4,4′-ビス(2-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2′-メチレンビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2′-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、4,4′-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、4,4′-イソプロピリデンビス(2,6-ジ-t-ブチルフェノール)、2,2′-メチレンビス(4-メチル-6-ノニルフェノール)、2,2-イソブチリデンビス(4,6-ジメチルフェノール)、2,2′-メチレンビス(4-メチル-6-シクロヘキシルフェノール)、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-エチル-フェノール、2,4-ジメチル-6-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-アミル-p-クレゾール、2,6-ジ-t-ブチル-4-(N,N′-ジメチルアミノメチルフェノール)、4,4′-チオビス(2-メチル-6-t-ブチルフェノール)、4,4′-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2′-チオビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、ビス(3-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルベンジル)スルフィド、ビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、n-オクチル-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)プロピオネート、n-オクタデシル-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)プロピオネート、2,2′-チオ[ジエチル-ビス-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を含む。これらのうち、殊に好ましいのは、ビスフェノール系酸化防止剤およびエステル基を有するフェノール系酸化防止剤である。
前記アミン系酸化防止剤は、例えば、モノアルキルジフェニルアミン、例えばモノオクチルジフェニルアミン、モノノニルジフェニルアミン、ジアルキルジフェニルアミン、例えば4,4′-ジブチルジフェニルアミン、4,4′-ジペンチルジフェニルアミン、4,4′-ジヘキシルジフェニルアミン、4,4′-ジヘプチルジフェニルアミン、4,4′-ジオクチルジフェニルアミン、4,4′-ジノニルジフェニルアミン、ポリアルキルジフェニルアミン、例えばテトラブチルジフェニルアミン、テトラヘキシルジフェニルアミン、テトラオクチルジフェニルアミン、テトラノニルジフェニルアミン、ナフチルアミン類、具体的にはα-ナフチルアミン、フェニル-α-ナフチルアミンおよびさらにアルキル置換フェニル-α-ナフチルアミン、例えばブチルフェニル-α-ナフチルアミン、ペンチルフェニル-α-ナフチルアミン、ヘキシルフェニル-α-ナフチルアミン、ヘプチルフェニル-α-ナフチルアミン、オクチルフェニル-α-ナフチルアミン、ノニルフェニル-α-ナフチルアミンを含む。これらのうち、ジフェニルアミン類は、それらの抗酸化効果の見地から、ナフチルアミン類よりも好ましい。
適した酸化防止剤は、さらに、硫黄およびリンを含有する化合物、例えば金属ジチオホスフェート、例えば亜鉛ジチオホスフェート(ZnDTP)、「OOSトリエステル」=ジチオリン酸と、オレフィン、シクロペンタジエン、ノルボルナジエン、α-ピネン、ポリブテン、アクリル酸エステル、マレイン酸エステル(燃焼時に無灰)からの活性化二重結合との反応生成物、有機硫黄化合物、例えばジアルキルスルフィド、ジアリールスルフィド、ポリスルフィド、変性チオール、チオフェン誘導体、キサンテート、チオグリコール、チオアルデヒド、硫黄含有カルボン酸、複素環状硫黄/窒素化合物、殊にジアルキルジメルカプトチアジアゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール、亜鉛ビス(ジアルキルジチオカルバメート)およびメチレンビス(ジアルキルジチオカルバメート)、有機リン化合物、例えばトリアリールおよびトリアルキルホスフィット、有機銅化合物および過塩基性カルシウムおよびマグネシウムをベースとするフェノキシドおよびサリチレートからなる群から選択されてよい。
酸化防止剤は、前記潤滑剤組成物の全量を基準として、0~15質量%、好ましくは0.1~10質量%、より好ましくは0.5~5質量%の量で使用される。
好ましい耐摩耗添加剤および極圧添加剤は、硫黄含有化合物、例えば亜鉛ジチオホスフェート、亜鉛ジ-C3~12-アルキルジチオホスフェート(ZnDTP)、亜鉛ホスフェート、亜鉛ジチオカルバメート、モリブデンジチオカルバメート、モリブデンジチオホスフェート、ジスルフィド、硫化オレフィン、硫化油脂、硫化エステル、チオカーボネート、チオカルバメート、ポリスルフィド、リン含有化合物、例えばホスフィット、ホスフェート、例えばトリアルキルホスフェート、トリアリールホスフェート、例えばトリクレジルホスフェート、アミン中和モノアルキルおよびジアルキルホスフェート、エトキシル化モノアルキルおよびジアルキルホスフェート、ホスホネート、ホスフィン、それらの化合物のアミン塩または金属塩、硫黄およびリン含有耐摩耗剤、例えばチオホスフィット、チオホスフェート、チオホスホネート、それらの化合物のアミン塩または金属塩を含む。
前記耐摩耗剤は、前記潤滑剤組成物の全量を基準として、0~3質量%、好ましくは0.1~1.5質量%、より好ましくは0.5~0.9質量%の量で、存在していてよい。
好ましい摩擦調整剤は、機械的に活性な化合物、例えば二硫化モリブデン、グラファイト(フッ化グラファイトを含む)、ポリ(トリフルオロエチレン)、ポリアミド、ポリイミド、吸着層を形成する化合物、例えば長鎖カルボン酸、脂肪酸エステル、エーテル、アルコール、アミン、アミド、イミド、摩擦化学反応による層を形成する化合物、例えば飽和脂肪酸、リン酸およびチオリン酸エステル、キサントゲネート、硫化脂肪酸、ポリマー様層を形成する化合物、例えばエトキシル化ジカルボン酸部分エステル、ジアルキルフタレート、メタクリレート、不飽和脂肪酸、硫化オレフィンおよび有機金属化合物、例えばモリブデン化合物(モリブデンジチオホスフェートおよびモリブデンジチオカルバメートMoDTC)およびそれらとZnDTPsとの組合せ、銅含有有機化合物を含んでいてよい。
上記に列挙した化合物の一部は、複数の機能を満足しうる。例えば、ZnDTPは、主として耐摩耗添加剤および極圧添加剤であるだけでなく、酸化防止剤および腐食抑制剤の特徴も有する(ここでは:金属不動態化剤/不活性化剤)。
上記で詳述した添加剤は、とりわけ、T. Mang, W. Dresel (編):“Lubricants and Lubrication”, Wiley-VCH, Weinheim 2001、R. M. Mortier, S. T. Orszulik (編):“Chemistry and Technology of Lubricants”に詳細に記載されている。
好ましくは、前記の1種以上の添加剤(iii)の全濃度は、前記潤滑油配合物の全質量を基準として、20質量%まで、より好ましくは0.05質量%~15質量%、より好ましくは5質量%~15質量%である。
好ましくは、(i)~(iii)の量は、前記潤滑油配合物の全質量を基準として、合計して90~100質量%になり、より好ましくは合計して95~100質量%になり、よりいっそう好ましくは合計して100質量%までになる。
実験の部
以下では、例および比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を限定することを何ら意図するものではない。
省略形
AMA C-アルキルメタクリレート=メチルメタクリレート(MMA)
AMA C-アルキルメタクリレート=n-ブチルメタクリレート
12/14AMA n-C12/14-アルキルメタクリレート
16/18AMA n-C16/18-アルキルメタクリレート
CTA 連鎖移動剤
DDM ドデシルメルカプタン
分岐 分岐度
開始剤 tert-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノエート
KV40 40℃での動粘度、ASTM D7042に従って測定
KV100 100℃での動粘度、ASTM D7042に従って測定
MA-1 メタクリレート官能基を有する水素化ポリブタジエンのマクロアルコール(M=2000g/mol)
MA-2 メタクリレート官能基を有する水素化ポリブタジエンのマクロアルコール(M=4750g/mol)
MM-1 メタクリレート官能基を有する水素化ポリブタジエンのマクロモノマー(M=2000g/mol)
MM-2 メタクリレート官能基を有する水素化ポリブタジエンのマクロモノマー(M=4750g/mol)
数平均分子量
質量平均分子量
NB3020 Nexbase(登録商標)3020、2.2cStのKV100を有するNesteからのグループIII基油
NB3043 Nexbase(登録商標)3043、4.3cStのKV100を有するNesteからのグループIII基油
基油(C) それぞれ3.1および4.2cStのKV100を有する、SK Lubricants Co. Ltd.から商業的に入手可能なAPI基油Yubase 3(APIグループII基油)およびYubase 4 plus(APIグループIII基油)の70/30の質量比による混合物
OEM 相手先商標製品製造業者
PDI 多分散指数、M/Mにより計算される分子量分布
Sty スチレン
VI 粘度指数、ASTM D2270に従って測定。
試験方法
本発明によるポリマーおよび比較例を、それらの分子量およびPDIに関して特性決定した。
本発明において、前記ポリマー(流動点降下剤(P)および粘度指数向上剤(V))の質量平均分子量(M)は、ポリメチルメタクリレート校正標準を用いるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、以下の測定条件を用いて決定される:
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
操作温度:40℃
カラムセット:前記カラムセットは、1本のプレカラム(PSS-SDV 100 Å 10μm 8.0×50mm)、および3本のカラム(2×PSS-SDV Linear XL 10μm 8.0×300mm、1×PSS-SDV 100 Å 10μm 8.0×300mm)からなり、全てのカラムが10μmの平均粒度を有する(PSS Standards Service GmbH、マインツ、ドイツ)
流量:1mL/min
注入体積:100μL
機器:オートサンプラー、ポンプおよびカラムオーブンからなるShodex GPC101
検出装置:Shodexからの屈折率検出器。
前記マクロモノマーの数平均分子量(M)は、DIN 55672-1に従ってポリブタジエン校正標準(PSS Standards Service GmbH、マインツ、ドイツ)を用いるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、以下の測定条件を用いて決定される:
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
操作温度:35℃
カラムセット:前記カラムセットは、1本のプレカラム(PSS-SDV、10μ、8×50mm)と、300×8mmのサイズおよび10μmの平均粒度を有する4本のPSS-SDV カラム(SDV-LXL、SDV-LinL、2本のカラムSDV 100 Å(PSS Standards Service GmbH、マインツ、ドイツ))と、8×100mmのサイズを有する1本の溶剤ピーク分離カラム(Shodex社からのKF-800D)とからなる
流量:1mL/min
注入体積:100μL
機器:オートサンプラー、ポンプおよびカラムオーブンからなるAgilent 1100シリーズ
検出装置:Agilent 1100シリーズからの屈折率検出器。
本発明によるポリマー(P)および(V)を含む添加剤組成物(A)および比較例を、ASTM D 2270に従ってそれらの粘度指数(VI)、ならびにASTM D7042に従って40℃(KV40)および100℃(KV100)でのそれらの動粘度に関して特性決定した。
貯蔵試験を、(V)および(P)をブレンドすることからなる添加剤組成物の製造後1週間25℃で行い、かつ目視観察により決定した。「良」は、前記添加剤組成物が前記貯蔵後に澄明な外観を示すことを意味する。「不良」は、前記添加剤組成物がもや状の外観を示すことを意味し、このことは不均質を意味し、かつ長期貯蔵後の分離のリスクを有する。一般に、前記添加剤組成物は、ドラムまたはバルクタンクにより貯蔵される。前記添加剤組成物が、貯蔵中に2つの相(VIIおよびPPD)へ分離する場合には、前記添加剤組成物を含む前記流体は、適切な粘度特性を提供するものではない。なぜなら、分離によってVIIおよびPPDの適切な配合量が、前記流体中に装入されないからである。
マクロアルコール(ヒドロキシル化された水素化ポリブタジエン)MA-1およびMA-2の合成
前記マクロアルコールを、20~45℃でブチルリチウムを用いる1,3-ブタジエンのアニオン重合により合成した。所望の重合度に達した際に、前記反応を、プロピレンオキシドの添加により停止させ、リチウムを、メタノールでの沈殿により除去した。引き続き、前記ポリマーを、水素雰囲気下で、貴金属触媒の存在下で、最大140℃および圧力200barで水素化した。前記水素化が終了した後に、前記貴金属触媒を除去し、かつ有機溶剤を、減圧下で抜き出した。最後に、MA-2をNB3020で70質量%のポリマー含有率に希釈した。MA-1は100%に維持した。
第2表は、MA-1およびMA-2の特性決定データを要約している。
第2表:使用されるマクロモノマーの特性決定データ。
Figure 2023013746000002
マクロモノマーMM-1およびMM-2の合成
サーベル撹拌機、空気導入管、コントローラー付の熱電対、加熱マントル、3mmワイヤスパイラルの不規則充填物を有するカラム、蒸気分配器、頂部温度計、還流冷却器および冷却板を備えた2L撹拌装置中に、上記のマクロアルコール1000gを、60℃での撹拌によりメチルメタクリレート(MMA)中に溶解させる。前記溶液に添加されるのは、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシルラジカル20ppmおよびヒドロキノンモノメチルエーテル200ppmである。安定化のために空気を通しながら、加熱してMMA還流にした後に(底部温度 約110℃)、共沸乾燥のためにMMA 約20mLを留去する。95℃に冷却した後に、LiOCHを添加し、かつ前記混合物を加熱して還流に戻す。約1時間の反応時間後に、頂部温度は、メタノール形成により、約64℃に低下した。形成されたメタノール/MMA共沸混合物を、約100℃の一定の頂部温度が再び確立されるまで、絶えず留去する。この温度で、前記混合物を、さらに1時間反応させる。さらなる後処理のためには、MMAの大部分を減圧下で抜き出した。不溶性の触媒残留物を、圧力ろ過(Seitz T1000デプスフィルター)により除去する。
第3表は、マクロモノマーMM-1およびMM-2の合成に使用されるマクロアルコール、MMAおよびLiOCHの量を要約している。
第3表:前記マクロモノマーのエステル交換用のマクロアルコール、MMAおよび触媒の量。
Figure 2023013746000003
前記のヒドロキシル化された水素化ポリブタジエンは、それらの分子量が高いことから、本発明に関連してマクロアルコールとも呼ばれることもある。(メタ)アクリル酸の対応するエステルは、本発明に関連してマクロモノマーとも呼ばれることもある(モノマーa))。
本発明によるポリマーの合成
実施例の粘度指数向上剤(V-1)
第5表に組成が示されているモノマー混合物を、Nexbase 3020およびHydroseal G232 Hの1.3/98.7混合物で希釈するので、油中のモノマーの濃度は60質量%である。4つ口フラスコおよび精密ガラスサーベル撹拌機を備えた装置に、上記で製造された反応混合物50質量%を装入する。窒素下で90℃に加熱した後で、2,2-ビス(tert-ブチルペルオキシ)ブタン開始剤0.18質量%(モノマーの量に対して)を、前記反応混合物に添加して、前記反応を開始させる。同じ量の開始剤およびHydroseal G232 Hを、前記反応混合物の残りの50%に添加するので、油中のモノマーの濃度は40質量%であり、これを前記フラスコに3時間かけて90℃で絶えず添加する。前記反応を、反応混合物の配量後に90℃および1時間で維持し、2,2-ビス(tert-ブチルペルオキシ)ブタン0.2質量%(モノマーの量に対する)を添加する。前記反応混合物を、さらに2時間90℃で撹拌し、2,2-ビス(tert-ブチルペルオキシ)ブタン0.2%(モノマーの量に対する)を添加し、ついでHydroseal G232 Hで油中のポリマーの35質量溶液に希釈して、最終的なVII(V-1)を得る。
実施例の粘度指数向上剤(V-2)
第5表に組成が示されているモノマー混合物を、Nexbase 3020、Hydroseal G232 HおよびNexbase 3043の15.52/65.45/19.03混合物で希釈するので、油中のモノマーの濃度は60質量%である。4つ口フラスコおよび精密ガラスサーベル撹拌機を備えた装置に、上記で製造された反応混合物50質量%を装入した。窒素下で90℃に加熱した後で、2,2-ビス(tert-ブチルペルオキシ)ブタン開始剤0.09質量%(モノマーの量に対する)を、前記反応混合物に添加して、前記反応を開始させる。開始剤0.29%(モノマーの量に対する)を、前記反応混合物の残りの50%に添加し、これを前記フラスコに90℃で3時間にわたって絶えず添加する。前記反応を、前記反応混合物の配量後に90℃および1時間で維持し、2,2-ビス(tert-ブチルペルオキシ)ブタン0.18質量%(モノマーの量に対する)およびNexbase 3043を、前記フラスコに3時間にわたって絶えず添加するので、前記フィードの終了後の生成物固体は39.8質量%である。前記反応混合物を、90℃でさらに2時間撹拌し、2,2-ビス(tert-ブチルペルオキシ)ブタン0.18%(モノマーの量に対する)を添加し、ついでNexbase 3043で油中のポリマーの25質量%溶液に希釈して、最終的なVII(V-2)を得る。
実施例の流動点降下剤P-1~P-6および比較例の流動点降下剤P-7 およびP-8
コンデンサー、撹拌機および熱電対を備えた4つ口ガラス丸底フラスコに、第4表に示されたモノマーおよびDDMからなるモノマー混合物およびHydroseal G232 Hを装入したので、油中のモノマーの濃度は97.7質量%である。前記モノマー混合物を、窒素下で120℃に加熱した。
開始剤溶液の製造:2,2-ビス(tert-ブチルペルオキシ)ブタン開始剤0.2質量%(モノマーの全質量に対する)を、Hydroseal G232 Hで希釈したので、前記油中の前記開始剤の濃度は20質量%である。
前記の全開始剤溶液の10質量%を、45分かけて前記フラスコに添加した。ついで、前記の全開始剤フィード混合物の20質量%を、45分かけて前記フラスコに添加した。その後に、反応温度を105℃に上昇させ、ついで残りの開始剤フィード混合物を、30分かけて前記フラスコに添加した。前記反応混合物を105℃で60分間保持し、ついでHydroseal G232 Hを添加したので、生成物固体は56.66質量%であり、かつ105℃で60分間撹拌して、最終的なPPDを得た(実施例:P-1~P-6および比較例:P-7およびP-8)。
以下の第4表は、実施例および比較例を製造するために使用される反応混合物を示す。前記モノマー成分は、合計して100%となる。連鎖移動剤の量は、モノマーの全量に対して与えられる。質量平均分子量(M)も第4表に示されている。
上記のPPD(P-1~P-6、P-7およびP-8)およびVIIs(V-1およびV-2)を混合し、かつ添加剤組成物(実施例:例A-1~例A-10および比較例:比較A-1~比較A-3)が得られた。そのブレンド比、ポリマー含有率および外観(貯蔵試験)は、以下の第5表および第6表に示されている。
前記添加剤組成物の実施例(例A-1~例A-10)は、貯蔵試験後に澄明な外観を示し、このことは、本発明によるVIIおよびPPDの組合せが、良好な相溶性および良好な貯蔵性能を有する添加剤組成物をもたらすことを意味する。それに対して、前記比較添加剤組成物(比較A-1~比較A-3)は、VII成分およびPPD成分の不良な相溶性のためにもや状の外観を示した。
Figure 2023013746000004
Figure 2023013746000005
Figure 2023013746000006
添加剤組成物候補の評価
本発明による添加剤組成物A-1~A-4およびA-6、ならびに比較添加剤組成物の比較A-1~比較A-3をATFパッケージおよび基油(C)と、第7表に示されたブレンド比に従って配合し、かつKV100、KV40、VIおよびBF-40を評価した。本発明の潤滑油配合物の例Fおよび比較潤滑油配合物の比較Fおよびそれらの粘度性能は、以下の第7表に示されている。
潤滑油配合物における本発明の添加剤組成物を用いる場合に粘度指数における効果が改善されることを実証するために、全ての流体のKV100を4.9~5.0cStに調整した。
前記潤滑油配合物の例F-1~例F-3および比較F-1は全て、同じVII成分V-1を含む。適切な低温特性(BF-40)を維持しながら、本発明による配合物(例F-1~例F-3)はまた、前記比較配合物の比較F-1と比較して、前記VI値における3~7ポイントの差を有し、はるかに高い粘度指数を示す。
本発明の潤滑油配合物の例F-4~例F-5、ならびに前記比較潤滑油配合物の比較F-2および比較F-3は全て、同じVII成分V-2を含む。適切な低温特性(BF-40)を維持しながら、本発明による配合物(例F-4~例F-5)はまた、比較配合物の比較F-2および比較F-3と比較して、前記VI値における6~8ポイントの差を有し、はるかに高い粘度指数を示す。
Figure 2023013746000007

Claims (15)

  1. 粘度指数向上剤(V)および流動点降下剤(P)を含む添加剤組成物(A)であって、
    前記粘度指数向上剤(V)が、100000~1000000g/molの質量平均分子量(Mw)を有するポリマーであり、かつ以下のものを含むモノマー組成物:
    a)500~10000g/molの数平均分子量を有する1種以上のポリブタジエン系マクロモノマーa)、前記粘度指数向上剤のためのモノマー組成物の全質量を基準として、10~30質量%、
    b)メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、スチレンもしくは側鎖にアルキル置換基を有する置換スチレンからなる群から選択される、炭素原子8~17個を有する1種のモノマーまたはその混合物、前記粘度指数向上剤のためのモノマー組成物の全質量を基準として、50~70質量%、
    c)線状または分岐状のC~C30アルキル(メタ)アクリレートから選択される1種のモノマーまたはその混合物、前記粘度指数向上剤のためのモノマー組成物の全質量を基準として、1~15質量%
    を重合することによって得ることができるものであり、
    前記流動点降下剤(P)が、10000~60000g/molの質量平均分子量(Mw)を有するポリマーであり、かつ以下のものを含むモノマー組成物:
    e)線状または分岐状のC~Cアルキル(メタ)アクリレートから選択される1種のモノマーまたはその混合物、前記流動点降下剤(P)のためのモノマー組成物の全質量を基準として、20~35質量%、
    f)線状または分岐状のC~C15アルキル(メタ)アクリレートから選択される1種のモノマー、前記流動点降下剤(P)のためのモノマー組成物の全質量を基準として、20~75質量%、
    g)線状または分岐状のC16~C24アルキル(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種のモノマー、前記流動点降下剤(P)のためのモノマー組成物の全質量を基準として、5~60質量%
    を重合することによって得ることができるものであり、
    ここで、(V)の(P)に対する質量比が、前記添加剤組成物における(V)のポリマーおよび(P)のポリマーの全固体ポリマー含有率を基準として、99:1~80:20である、前記添加剤組成物(A)。
  2. 前記粘度指数向上剤のポリマー(V)が、100000~600000g/molの質量平均分子量を有する、請求項1に記載の添加剤組成物(A)。
  3. 前記ポリブタジエン系マクロモノマーa)が、1000~6000g/mol、より好ましくは1500~5500g/molの数平均分子量を有する、請求項1または2に記載の添加剤組成物(A)。
  4. 前記モノマーe)が、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートまたはその混合物から選択され、好ましくはメチル(メタ)アクリレートである、請求項1から3までのいずれか1項に記載の添加剤組成物(A)。
  5. モノマーf)の量が、前記流動点降下剤(P)のモノマー組成物の全質量を基準として、20~60質量%、より好ましくは25~55質量%である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の添加剤組成物(A)。
  6. モノマーg)の量が、前記流動点降下剤(P)のモノマー組成物の全質量を基準として、20~50質量%、より好ましくは25~50質量%である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の添加剤組成物(A)。
  7. 前記流動点降下剤(P)のモノマー組成物におけるモノマーe)、f)、およびg)の量が、前記流動点降下剤(P)のモノマー組成物の全質量を基準として、合計して95~100質量%になる、請求項1から6までのいずれか1項に記載の添加剤組成物(A)。
  8. モノマーb)の量が、前記粘度指数向上剤(V)のモノマー組成物の全質量を基準として、55~70質量%である、請求項1から7までのいずれか1項に記載の添加剤組成物(A)。
  9. 前記モノマーc)が、線状C12~14アルキルメタクリレート、線状C16~18アルキルメタクリレートまたはその混合物から選択される、請求項1から8までのいずれか1項に記載の添加剤組成物(A)。
  10. 前記粘度指数向上剤(V)のモノマー組成物がさらに、エーテルアルコールの(メタ)アクリレート、アミノアルキル(メタ)アクリレート、アミノアルキル(メタ)アクリルアミドおよびその混合物からなる群から選択されるモノマーd)を0~20質量%、より好ましくは0.1~20質量%、よりいっそう好ましくは0.1~15質量%、最も好ましくは0.1~10質量%含む、請求項1から9までのいずれか1項に記載の添加剤組成物(A)。
  11. 前記粘度指数向上剤(V)のためのモノマー組成物におけるモノマーa)、b)、c)、およびd)の量が、前記粘度指数向上剤のためのモノマー組成物の全質量を基準として、合計して95~100質量%になる、請求項1から10までのいずれか1項に記載の添加剤組成物(A)。
  12. 前記粘度指数向上剤(V)のポリマーが、100000~600000g/molの質量平均分子量(Mw)を有する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の添加剤組成物(A)。
  13. 請求項1から12までのいずれか1項に定義される添加剤組成物(A)を製造する方法であって、前記方法が、次の工程:
    (x)粘度指数向上剤(V)を製造する工程であって、モノマー組成物を用意し、かつ前記モノマー組成物においてラジカル重合を開始させて、ポリマー(V)を製造する工程、
    (y)流動点降下剤(P)を製造する工程であって、モノマー組成物を用意し、かつ前記モノマー組成物においてラジカル重合を開始させて、ポリマー(P)を製造する工程、
    (z)粘度指数向上剤(V)を、流動点降下剤(P)と混合して、前記添加剤組成物(A)を提供する工程
    を含む、前記方法。
  14. (i)1種の基油または複数の基油の混合物、および
    (ii)請求項1から12までのいずれか1項に定義される添加剤組成物(A)
    を含む、潤滑油配合物。
  15. 潤滑油配合物の貯蔵安定性、粘度指数および低温性能を改善するための、前記潤滑油配合物における潤滑剤添加剤としての、請求項1から12までのいずれか1項に定義される添加剤組成物(A)の使用。
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