JP2023013017A - Egrクーラシステム - Google Patents
Egrクーラシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023013017A JP2023013017A JP2021116889A JP2021116889A JP2023013017A JP 2023013017 A JP2023013017 A JP 2023013017A JP 2021116889 A JP2021116889 A JP 2021116889A JP 2021116889 A JP2021116889 A JP 2021116889A JP 2023013017 A JP2023013017 A JP 2023013017A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- egr
- passage
- bypass
- gas
- egr cooler
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
Abstract
【課題】EGRガス低流量域ではバイパス流量比を向上させて下流側EGR通路へ流れるEGRガス温度を適度に高め、EGRガスの高流量域では冷却されたクーラガス流と冷却されていないバイパスガス流との混合を改善して下流側EGR通路へ流れるEGRガス温度を適度に降下させること。【解決手段】EGRクーラシステムは、EGR通路12にて熱交換器21を含むEGRクーラ13と、EGR通路12にてEGRガスを、熱交換器21を迂回させてEGRクーラ下流側へ導くバイパス通路22と、EGRクーラ13とバイパス通路22との合流部等に設けられるバイパス弁23とを備える。バイパス通路22の最下流部が合流角度θMでEGRクーラ下流側と合流する。合流角度θMは、EGRクーラ下流側の中心軸線C1に対しバイパス通路最下流部の中心軸線C2の延長がなす内角で規定され、45°以上180°以下の範囲内の角度である。【選択図】 図2
Description
この明細書に開示される技術は、エンジンから排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとしてEGR通路を介し吸気通路へ流してエンジンへ還流させるように構成したEGRシステムに係り、詳しくは、EGRガスを冷却するためにEGR通路に設けられるEGRクーラと、EGRクーラを迂回するバイパス通路とを備えたEGRクーラシステムに関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される「排気還流装置」が知られている。この装置は、内燃機関(エンジン)の排気通路から吸気通路へ排気の一部をEGRガスとして還流させる排気還流通路(EGR通路)と、このEGR通路の開度を調節するEGRバルブ(EGR弁)と、このEGR通路に設けられ、EGR通路に流入したEGRガスを冷却するEGRクーラ(熱交換器)を有する排気冷却通路(クーラ通路)と、EGR通路に流入したEGRガスをクーラ通路の上流側で分岐させ、EGRクーラを迂回させてクーラ通路の下流側へ導くバイパス通路と、クーラ通路とバイパス通路との合流部又はバイパス通路に設置されるバイパス切替バルブ(バイパス弁)とを備える。ここで、バイパス弁は、クーラ通路及びバイパス通路を共に開くバイパスオープンモードと、クーラ通路を開き、かつバイパス通路を閉じるバイパスクローズモードと、クーラ通路を閉じ、かつバイパス通路を開くクーラクローズモードのうちのいずれかに切り替えるように構成される。また、バイパス弁は、EGR弁が全閉状態のときにバイパスオープンモードに設定される。
ところで、特許文献1に記載の装置では、バイパス通路及びクーラ通路より下流の下流側EGR通路が樹脂で構成される場合がある。このような場合、エンジンの暖機時に、EGR通路に大量のEGRガスが流れると、樹脂製の下流側EGR通路がEGRガスの熱で溶損するおそれがある。そのため、クーラ通路へ流れて熱交換器で冷却されたEGRガスの流れ(クーラガス流)と、クーラ通路を迂回してバイパス通路を流れた冷却されていないEGRガスの流れ(バイパスガス流)とを適度に混合させて下流側EGR通路へ流れる総EGRガスの温度を適温に降下させる必要がある。ところが、特許文献1に記載の装置では、冷却されたクーラガス流と冷却されていないバイパスガス流とを合流させ、適度に混合させて下流側EGR通路へ流れる総EGRガスの温度を適度に降下させたり、適度に高めたりするモードの検討及び設定については、特になされていなかった。
この開示技術は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、EGRガスの低流量域では、EGR通路を流れる総EGRガス流量に対するバイパス通路を流れるEGRガス流量の割合(バイパス流量比)を向上させて熱交換器及びバイパス通路より下流の下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を適度に高め、EGRガスの高流量域では、熱交換器を流れて冷却されたクーラガス流とバイパス通路を流れた冷却されていないバイパスガス流との混合を改善して下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を適度に降下させることを可能としたEGRクーラシステムを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の技術は、エンジンの排気通路から吸気通路へ排気の一部をEGRガスとして還流させるEGR通路に設けられるEGRクーラシステムであって、EGR通路に設けられ、EGR通路に流入したEGRガスを冷却するための熱交換器を含むEGRクーラと、EGR通路に流入したEGRガスをEGRクーラの上流側で分岐させ、熱交換器を迂回させてEGRクーラの下流側へ導くバイパス通路と、EGRクーラとバイパス通路との合流部又はバイパス通路に設けられるバイパス弁とを備えたEGRクーラシステムにおいて、バイパス通路の最下流部が所定の合流角度をもってEGRクーラの下流側と合流し、合流角度は、EGRクーラの下流側の中心軸線に対しバイパス通路の最下流部の中心軸線の延長がなす内角で規定され、45°以上180°以下の範囲内の角度であることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、バイパス通路の最下流部が所定の合流角度をもってEGRクーラの下流側に合流することから、バイパス通路の最下流部から流れ出る冷却されていないEGRガスの流れ(バイパスガス流)が、熱交換器から流れ出る冷却されたEGRガスの流れ(クーラガス流)に向かって衝突する。ここで、合流角度は、EGRクーラの下流側の中心軸線に対しバイパス通路の最下流部の中心軸線の延長がなす内角で規定され、45°以上180°以下の範囲内の角度である。従って、EGR通路を流れる総EGRガス流量が多くなる(高EGR流量)ほど、バイパスガス流の圧損が増加し、総EGRガス流量に対するバイパスガス流量の割合(バイパス流量比)が低下する。ここで、バイパスガス流の圧損は、合流角度が45°以上180°以下の範囲で大きくなるほど増加する。また、バイパスガス流がクーラガス流に向かって衝突するので、バイパスガス流がクーラガス流と混合され易くなり、バイパスガス流とクーラガス流との混合ガスの最高温度が低下する。ここで、バイパスガス流とクーラガス流との混合され易さは、合流角度が45°以上180°以下の範囲で大きくなるほど向上する。更には、混合の改善及びバイパス流量比の低下により、混合ガスの最高温度が低下するため、バイパス通路の断面積の拡大が可能となる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、バイパス弁は、合流部の近傍に配置され、回転軸を中心に回動する弁体を含み、バイパス弁の開弁時に回転軸と直交し弁体の中心を通る仮想線の延長がEGRクーラの下流側の中心軸線へ向かって伸びると共に、その中心軸線に対し仮想線の延長が合流角度に相当する内角をなして交差することを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、バイパス弁の開弁時に回転軸と直交し弁体の中心を通る仮想線の延長がEGRクーラの下流側の中心軸線へ向かって伸びると共に、その中心軸線に対し仮想線の延長が合流角度に相当する内角をなして交差する。従って、バイパス弁の開弁時には、バイパス通路の最下流部から流れ出るバイパスガス流が、弁体に沿ってクーラガス流の中心に近付けられ、合流角度に相当する内角をなしながらクーラガス流へ向かって衝突する。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、熱交換器は、EGRガスが流れ出る出口を含み、バイパス弁は、合流部の近傍に配置され、回転軸を中心に回動する弁体を含み、バイパス弁の開弁時に回転軸と直交し弁体の中心を通る仮想線の延長が熱交換器の出口の中心付近へ向かって伸びることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、バイパス弁の開弁時に回転軸と直交し弁体の中心を通る仮想線の延長が熱交換器の出口の中心付近へ向かって伸びる。従って、バイパス弁の開弁時には、バイパス通路の最下流部から流れ出るバイパスガス流が、弁体に沿って熱交換器の出口の中心付近へ向かって流れてクーラガス流の中心に近付けられ、クーラガス流と斜めに対向しながら衝突する。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の技術は、請求項1乃至3のいずれかに記載の技術において、熱交換器は、EGRガスが流れ出る出口を含むと共に、EGRガスが流れる複数のガス通路を含み、各ガス通路には複数のフィンがEGRガスと接触可能に配置され、バイパス通路は、EGRガスが流れ出る出口を含み、バイパス通路の出口が熱交換器の出口の直下流に配置されることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の技術の作用に加え、熱交換器は、EGRガスが流れ出る出口と、EGRガスが流れる複数のガス通路を含み、各ガス通路には複数のフィンがEGRガスと接触可能に配置される。従って、熱交換器にて各ガス通路を流れるEGRガスは、複数のフィンと接触することで乱流を生じさせながら熱交換器の出口へ向かって流れ、同出口では各ガス通路から強い乱流を伴ったクーラガス流が流れ出る。また、この熱交換器の出口の直下流にバイパス通路の出口が配置されるので、バイパス通路から流れ出るバイパスガス流が、強い乱流を伴ったクーラガス流と衝突し、クーラガス流と混合され易くなる。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の技術は、請求項1乃至4のいずれかに記載の技術において、バイパス通路には、EGRガスの流れを妨げるための障壁が配置されることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の技術の作用に加え、バイパス通路に障壁が配置されるので、同通路を流れるEGRガスは、障壁と接触することで流れが妨げられ、高EGR流量ほどバイパスガス流の圧損が増加する。
請求項1に記載の技術によれば、EGRガスの低流量域では、EGR通路を流れる総EGRガス流量に対するバイパス通路を流れるEGRガス流量の割合(バイパス流量比)を向上させることができ、それによって熱交換器及びバイパス通路より下流の下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を適度に高めることができ、下流側EGR通路の暖機性を向上させることができる。また、EGRガスの高流量域では、熱交換器を流れて冷却されたEGRガスとバイパス通路を流れた冷却されていないEGRガスとの混合を改善することができ、それによって下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を適度に降下させることができ、下流側EGR通路の溶損を抑制することができる。更には、バイパス通路の断面積の拡大が可能となり、最大EGRガス流量、及び低EGRガス流量域のバイパスガス流量を増加させることができ、EGR通路の暖機性を改善することができる。
請求項2に記載の技術によれば、請求項1に記載の技術の効果に加え、EGRガスの高流量域では、冷却されたクーラガス流と冷却されていないバイパスガス流との混合を更に改善することができ、下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を更に降下させることができる。
請求項3に記載の技術によれば、請求項1に記載の技術の効果に加え、EGRガスの高流量域では、冷却されたクーラガス流と冷却されていないバイパスガス流との混合を更に改善することができ、下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を更に降下させることができる。
請求項4に記載の技術によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の技術の効果に加え、EGRガスの高流量域では、冷却されたクーラガス流と冷却されていないバイパスガス流との混合をより一層改善することができ、下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を更に降下させることができる。
請求項5に記載の技術によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の技術の効果に加え、高EGR流量ほどEGRクーラシステムにおけるバイパス流量比を更に低下させることができる。
以下、EGRクーラシステムをガソリンエンジンシステムに具体化したいくつかの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
先ず、第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
先ず、第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[エンジンシステムについて]
図1に、この実施形態のガソリンエンジンシステム(以下、単に「エンジンシステム」と言う。)を概略構成図により示す。自動車に搭載されたエンジンシステムは、複数の気筒を有するエンジン1を備える。このエンジン1は、4気筒、4サイクルのレシプロエンジンであり、ピストン及びクランクシャフト等の周知の構成を含む。エンジン1には、各気筒へ吸気を導入するための吸気通路2と、エンジン1の各気筒から排気を導出するための排気通路3が設けられる。
図1に、この実施形態のガソリンエンジンシステム(以下、単に「エンジンシステム」と言う。)を概略構成図により示す。自動車に搭載されたエンジンシステムは、複数の気筒を有するエンジン1を備える。このエンジン1は、4気筒、4サイクルのレシプロエンジンであり、ピストン及びクランクシャフト等の周知の構成を含む。エンジン1には、各気筒へ吸気を導入するための吸気通路2と、エンジン1の各気筒から排気を導出するための排気通路3が設けられる。
吸気通路2には、エアクリーナ8、スロットル装置4及び吸気マニホールド5が設けられる。吸気マニホールド5は、吸気通路2の一部を構成する。排気通路3には、その上流側から順に排気マニホールド6及び触媒7が設けられる。触媒7には、排気を浄化するために、例えば、三元触媒が内蔵される。加えて、排気通路3と吸気通路2との間には、高圧ループタイプの排気還流装置(EGRシステム)11が設けられる。
スロットル装置4は、吸気マニホールド5より上流の吸気通路2に配置され、運転者のアクセル操作に応じてバタフライ式のスロットル弁4aを開度可変に開閉駆動させることで、吸気通路2を流れる吸気量を調節するようになっている。吸気マニホールド5は、主として樹脂材より構成され、エンジン1の直上流にて吸気通路2に配置される。吸気マニホールド5は、吸気が導入される一つのサージタンク5aと、サージタンク5aに導入される吸気をエンジン1の各気筒へ分配するためにサージタンク5aから分岐した複数(4つ)の分岐管5bとを含む。
エンジン1には、各気筒に対応して燃料を噴射するための燃料噴射装置(図示略)が設けられる。燃料噴射装置は、燃料供給装置(図示略)から供給される燃料をエンジン1の各気筒へ噴射するように構成される。各気筒では、燃料噴射装置から噴射される燃料と吸気マニホールド5から導入される吸気とにより可燃混合気が形成される。
また、エンジン1には、各気筒に対応して点火装置(図示略)が設けられる。点火装置は、各気筒で可燃混合気に点火するように構成される。各気筒内の可燃混合気は、点火装置の点火動作により爆発・燃焼し、燃焼後の排気は、各気筒から排気マニホールド6及び触媒7を経て外部へ排出される。このとき、各気筒でピストン(図示略)が上下運動し、クランクシャフト(図示略)が回転することにより、エンジン1に動力が得られる。
[EGRシステムについて]
この実施形態のEGRシステム11は、エンジン1の各気筒から排気通路3へ排出される排気の一部を排気還流ガス(EGRガス)として吸気通路2へ流してエンジン1の各気筒へ還流させるように構成される。すなわち、EGRシステム11は、排気通路3から吸気通路2へEGRガスを還流させる排気還流通路(EGR通路)12と、EGR通路12に設けられ、EGR通路12に流入したEGRガスを冷却するための熱交換器21を含む排気還流クーラ(EGRクーラ)13と、EGR通路12を流れるEGRガスの流量を制御(調節)するための排気還流弁(EGR弁)14と、EGR通路12を流れるEGRガスをエンジン1の各気筒へ分配するために、吸気マニホールド5の各分岐管5bへEGRガスを分配するための排気還流ガス分配器(EGRガス分配器)15とを備える。
この実施形態のEGRシステム11は、エンジン1の各気筒から排気通路3へ排出される排気の一部を排気還流ガス(EGRガス)として吸気通路2へ流してエンジン1の各気筒へ還流させるように構成される。すなわち、EGRシステム11は、排気通路3から吸気通路2へEGRガスを還流させる排気還流通路(EGR通路)12と、EGR通路12に設けられ、EGR通路12に流入したEGRガスを冷却するための熱交換器21を含む排気還流クーラ(EGRクーラ)13と、EGR通路12を流れるEGRガスの流量を制御(調節)するための排気還流弁(EGR弁)14と、EGR通路12を流れるEGRガスをエンジン1の各気筒へ分配するために、吸気マニホールド5の各分岐管5bへEGRガスを分配するための排気還流ガス分配器(EGRガス分配器)15とを備える。
EGR通路12は、入口12aと出口12bを含む。その入口12aは触媒7より下流の排気通路3に接続され、その出口12bはEGRガス分配器15に接続される。EGRガス分配器15は、EGR通路12の終段を構成する。EGR通路12において、EGR弁14は、EGRクーラ13より下流に設けられ、EGRガス分配器15は、EGR弁14より下流に設けられる。
EGRガス分配器15は、主として樹脂材により構成され、全体として横長な形状を有し、その長手方向において、吸気マニホールド5の複数の分岐管5bを横切るように配置される。この実施形態で、EGRガス分配器15は、導入されたEGRガスが集まるガスチャンバ15aと、ガスチャンバ15aから各分岐管5bへEGRガスを分配する複数(4つ)のガス分配通路15bとを含む。
このEGRシステム11では、EGR弁14が開弁することにより、排気通路3を流れる排気の一部がEGRガスとしてEGR通路12を流れ、EGRクーラ13で冷却され、更にEGR弁14で流量が制御され、EGRガス分配器15を介して吸気マニホールド5の各分岐管5bへ分配され、更にエンジン1の各気筒へ分配されて還流される。
この実施形態で、EGRクーラ13には、EGR通路12に流入したEGRガスをEGRクーラ13の上流側で分岐させ、熱交換器21を迂回させてEGRクーラ13の下流側へ導くバイパス通路22が設けられる。また、バイパス通路22には、同通路22を開閉するためのバイパス弁23が設けられる。この実施形態では、EGRクーラ13と、バイパス通路22と、バイパス弁23とによりEGRクーラシステム30が構成される。
[EGRクーラシステムについて]
図2に、この実施形態の直角合流タイプのEGRクーラシステム30を断面図により示す。図3に、図2に示すEGRクーラシステム30の一部(一点鎖線四角S1で囲った部分)を拡大断面図により示す。EGRクーラ13は、ハウジング31と、ハウジング31の中に設けられる熱交換器21と、ハウジング31にEGRガスを導入するための導入口32と、ハウジング31からEGRガスを導出するための導出口33とを含む。導入口32の周囲にはフランジ32aが、導出口33の周囲にはフランジ33aがそれぞれ設けられる。バイパス通路22は、ハウジング31と一体に設けられる。熱交換器21は、EGRガスが流入する入口21aと、EGRガスが流出する出口21bとを含む。バイパス通路22は、EGRガスが流入する入口22aと、EGRガスが流出する出口22bとを含む。また、ハウジング31は、熱交換器21の入口21aから導入口32までの間の導入空間34と、熱交換器21の出口21bから導出口33までの間の導出空間35とを含む。
図2に、この実施形態の直角合流タイプのEGRクーラシステム30を断面図により示す。図3に、図2に示すEGRクーラシステム30の一部(一点鎖線四角S1で囲った部分)を拡大断面図により示す。EGRクーラ13は、ハウジング31と、ハウジング31の中に設けられる熱交換器21と、ハウジング31にEGRガスを導入するための導入口32と、ハウジング31からEGRガスを導出するための導出口33とを含む。導入口32の周囲にはフランジ32aが、導出口33の周囲にはフランジ33aがそれぞれ設けられる。バイパス通路22は、ハウジング31と一体に設けられる。熱交換器21は、EGRガスが流入する入口21aと、EGRガスが流出する出口21bとを含む。バイパス通路22は、EGRガスが流入する入口22aと、EGRガスが流出する出口22bとを含む。また、ハウジング31は、熱交換器21の入口21aから導入口32までの間の導入空間34と、熱交換器21の出口21bから導出口33までの間の導出空間35とを含む。
図2に示すように、この実施形態で、EGRクーラシステム30は、車両に搭載された状態において、EGRガスが斜め上方へ流れるように斜めに配置される。この斜めの配置状態において、導出口33は導入口32よりも鉛直方向において高い位置に配置され、バイパス通路22は、熱交換器21に対し鉛直方向上側に配置される。熱交換器21は、エンジン1の冷却水が流れる水通路と、その水通路の中に配置され、EGRガスが流れるガス通路とを含む。図2では、便宜上、熱交換器21に対する冷却水の取入口や取出口の図示を省略すると共に、熱交換器21やバイパス弁23の図示を簡略化して示す。
図2に示すように、この実施形態では、バイパス弁23は、バイパス通路22の入口22aの近傍に配置される。バイパス弁23は、板状をなす弁体23aと、その弁体23aを回動する回転軸23bとを含む。バイパス弁23は、板状をなす弁体23aの中間部が回転軸23bに固定され、その弁体23aが回転軸23bを中心に回動するバタフライタイプとして構成される。回転軸23bの一端部側には、回転軸23bを回転させて弁体23aを開閉駆動させるアクチュエータ23c等が設けられる。
[EGRクーラに対するバイパス通路の合流角度について]
ここで、EGRクーラ13に対するバイパス通路22の合流角度θMについて説明する。図2、図3に示すように、この実施形態では、バイパス通路22の最下流部、すなわち出口22bの近傍が、所定の合流角度θMをもってEGRクーラ13の下流側、すなわち導出空間35と合流している。ここで、合流角度θMは、EGRクーラ13の下流側の、すなわち導出空間35の中心軸線C1(この実施形態では熱交換器21の中心軸線でもある)に対しバイパス通路22の最下流部の、すなわち出口22bの近傍の中心軸線C2の延長がなす内角で規定され、「45°以上180°以下」の範囲内の角度に設定される。この実施形態で、合流角度θMは、「90°」に設定される。ここで、「90°」の合流角度θMをもってバイパス通路22の最下流部がEGRクーラ13の下流側に合流するタイプを、以下において「直角合流タイプ」RA2と称する。この直角合流タイプRA2では、バイパス通路22を流れるEGRガスの流れ(バイパスガス流)BFが、EGRクーラ13(熱交換器21)を流れるEGRガスの流れ(クーラガス流)CFに対し真横から衝突することになる。
ここで、EGRクーラ13に対するバイパス通路22の合流角度θMについて説明する。図2、図3に示すように、この実施形態では、バイパス通路22の最下流部、すなわち出口22bの近傍が、所定の合流角度θMをもってEGRクーラ13の下流側、すなわち導出空間35と合流している。ここで、合流角度θMは、EGRクーラ13の下流側の、すなわち導出空間35の中心軸線C1(この実施形態では熱交換器21の中心軸線でもある)に対しバイパス通路22の最下流部の、すなわち出口22bの近傍の中心軸線C2の延長がなす内角で規定され、「45°以上180°以下」の範囲内の角度に設定される。この実施形態で、合流角度θMは、「90°」に設定される。ここで、「90°」の合流角度θMをもってバイパス通路22の最下流部がEGRクーラ13の下流側に合流するタイプを、以下において「直角合流タイプ」RA2と称する。この直角合流タイプRA2では、バイパス通路22を流れるEGRガスの流れ(バイパスガス流)BFが、EGRクーラ13(熱交換器21)を流れるEGRガスの流れ(クーラガス流)CFに対し真横から衝突することになる。
この実施形態では、熱交換器21の断面積が「約54mm×約27mm」に設定され、バイパス通路22の断面積が「約12mm×約11.6mm」に設定される。
[EGRクーラシステムの作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、バイパス通路22の最下流部、すなわち出口22bの近傍が所定の合流角度θMをもってEGRクーラ13の下流側、すなわち導出空間35に合流することから、バイパス通路22の出口22bから流れ出る冷却されていないバイパスガス流BFが、熱交換器21の出口21bから流れ出る冷却されたクーラガス流CFに向かって衝突する。ここで、合流角度θMは、EGRクーラ13の導出空間35の中心軸線C1に対しバイパス通路22の出口22bの近傍の中心軸線C2の延長がなす内角で規定され、この実施形態では「90°」に設定される。従って、EGR通路12を流れる総EGRガス流量が多くなるほど(高EGR流量になるほど)バイパスガス流BFの圧損が増加し、総EGRガス流量に対するバイパスガス流量の割合(バイパス流量比)が低下する。ここで、バイパスガス流BFの圧損は、合流角度θMが45°以上180°以下の範囲で大きくなるほど増加する。一方、EGR通路12を流れる総EGRガス流量が少なくなるほど(低EGR流量になるほど)バイパスガス流BFは圧損の影響が小さくなり、バイパス流量比が相対的に向上する。この結果、高EGR流量域における下流側EGR通路12(EGRガス分配器15を含む)の溶損を抑制すると共に、低EGR流量域における下流側EGR通路12(EGRガス分配器15を含む)の暖機性を向上させることができる。ここで、バイパス通路22の断面積を増加させることで低EGR流量域の暖機性を改善することができる。
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、バイパス通路22の最下流部、すなわち出口22bの近傍が所定の合流角度θMをもってEGRクーラ13の下流側、すなわち導出空間35に合流することから、バイパス通路22の出口22bから流れ出る冷却されていないバイパスガス流BFが、熱交換器21の出口21bから流れ出る冷却されたクーラガス流CFに向かって衝突する。ここで、合流角度θMは、EGRクーラ13の導出空間35の中心軸線C1に対しバイパス通路22の出口22bの近傍の中心軸線C2の延長がなす内角で規定され、この実施形態では「90°」に設定される。従って、EGR通路12を流れる総EGRガス流量が多くなるほど(高EGR流量になるほど)バイパスガス流BFの圧損が増加し、総EGRガス流量に対するバイパスガス流量の割合(バイパス流量比)が低下する。ここで、バイパスガス流BFの圧損は、合流角度θMが45°以上180°以下の範囲で大きくなるほど増加する。一方、EGR通路12を流れる総EGRガス流量が少なくなるほど(低EGR流量になるほど)バイパスガス流BFは圧損の影響が小さくなり、バイパス流量比が相対的に向上する。この結果、高EGR流量域における下流側EGR通路12(EGRガス分配器15を含む)の溶損を抑制すると共に、低EGR流量域における下流側EGR通路12(EGRガス分配器15を含む)の暖機性を向上させることができる。ここで、バイパス通路22の断面積を増加させることで低EGR流量域の暖機性を改善することができる。
また、この実施形態の構成によれば、バイパス通路22の出口22bから流れ出るバイパスガス流BFが、熱交換器21の出口21bから流れ出るクーラガス流CFに向かって衝突するので、バイパスガス流BFがクーラガス流CFと混合され易くなり、バイパスガス流BFとクーラガス流CFとの混合ガスの最高温度が低下する。ここで、バイパスガス流BFとクーラガス流CFとの混合し易さは、合流角度が45°以上180°以下の範囲で大きくなるほど向上する。更には、混合の改善及びバイパス流量比の低下により、混合ガスの最高温度が低下するため、バイパス通路22の断面積の拡大が可能となる。このため、バイパスガス流BFとクーラガス流CFとの混合ガスの最高温度を低下させることができ、下流側EGR通路12(EGRガス分配器15を含む)の溶損を抑制することができる。また、バイパス通路22の断面積を増加させることができるので、エンジン1の冷却水温度が低いときにEGRを開始(低温EGR開始)した場合に、エンジン1の全運転領域で総EGR流量を増加させることができ、下流側EGR通路12(EGRガス分配器15を含む)の暖機性を向上させることができる。
すなわち、この実施形態の構成によれば、EGRガスの低流量域では、EGR通路12を流れる総EGRガス流量に対するバイパス通路22を流れるEGRガス流量の割合(バイパス流量比)を向上させることができ、それによって熱交換器21及びバイパス通路22より下流の下流側EGR通路12(EGRガス分配器15を含む)へ流れるEGRガスの温度を適度に高めることができ、下流側EGR通路12の暖機性を向上させることができる。また、EGRガスの高流量域では、熱交換器21を流れて冷却されたEGRガスとバイパス通路22を流れた冷却されていないEGRガスとの混合を改善することができ、それによって下流側EGR通路12(EGRガス分配器15を含む)へ流れるEGRガスの温度を適度に降下させることができ、下流側EGR通路12の溶損を抑制することができる。更には、バイパス通路22の断面積の拡大が可能となり、最大EGRガス流量、及び低EGRガス流量域のバイパスガス流量を増加させることができ、EGR通路12の暖機性を改善することができる。
図4に、EGR通路12を流れるEGRガス流量とEGR弁14に流入するEGRガスの温度(EGR弁流入ガス温度)との関係をグラフにより示す。図5に、EGR通路12を流れるEGRガス流量とバイパス流量比との関係をグラフにより示す。図4において、破線BL1はバイパス通路22の断面積が相対的に小さい場合を示し、破線BL2はバイパス通路22の断面積が相対的に大きい場合を示す。また、実線SL1は、樹脂溶損のおそれがない理想的なEGR弁流入温度を示し、1点鎖線DLは、EGR弁14で凝縮水発生を抑制するEGR弁流入ガス温度を示す。図5において、破線BL3はバイパス通路22の断面積が相対的に小さい場合を示し、破線BL4はバイパス通路22の断面積が相対的に大きい場合を示す。また、実線SL2は、理想のEGR弁流入ガス温度が得られる理想のバイパス流量比を示す。この実施形態のEGRクーラシステム30において、図4に実線SL1で示す理想のEGR弁流入温度を得るためには、図5に実線SL2で示すように、EGRガス流量の増加に応じてバイパス流量比を減少させる必要がある。この実施形態では、バイパス通路22の断面積は一定であるが、バイパス弁23の開弁時にEGRガス流量が増加するに連れてバイパスガス流BFの圧損が増加するので、高EGRガス流量ほどバイパス流量比を低下させることができる。
図6に、この実施形態における直角合流タイプRA2のEGRクーラシステム30を含むEGRシステム11につき、EGR弁流入ガス温度分布のシミュレーション結果を濃淡を付してグラフにより示す。この場合のバイパス通路22の断面積は「約12mm×約11.6mm」である。図6において、暗色が濃くなるほど温度が高くなることを示す(図9及び図12において同様。)。図6からわかるように、この実施形態の直角合流タイプRA2では、EGR弁14の入口の内壁14aの近傍でスポット的に最高温度(380.1℃)となり、その他の部分ではその最高温度よりも低い温度(272.2℃、107.0℃)になることがわかる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、以下には異なった点を中心に説明する。
次に、第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、以下には異なった点を中心に説明する。
[EGRクーラに対するバイパス通路の合流角度について]
この実施形態では、EGRクーラ13に対するバイパス通路22の合流角度θMの点で第1実施形態と構成が異なる。図7に、この実施形態の鈍角合流タイプのEGRクーラシステム30を断面図により示す。図8に、図7に示すEGRクーラシステム30の一部(一点鎖線四角S2で囲った部分)を拡大断面図により示す。
この実施形態では、EGRクーラ13に対するバイパス通路22の合流角度θMの点で第1実施形態と構成が異なる。図7に、この実施形態の鈍角合流タイプのEGRクーラシステム30を断面図により示す。図8に、図7に示すEGRクーラシステム30の一部(一点鎖線四角S2で囲った部分)を拡大断面図により示す。
図7、図8に示すように、この実施形態では、バイパス通路22の最下流部、すなわち出口22bの近傍が、所定の合流角度θMをもってEGRクーラ13の下流側、すなわち導出空間35と合流している。この実施形態で、合流角度θMは、「130°」に設定される。ここで、「130°」のように直角より大きい鈍角の合流角度θMをもってバイパス通路22の最下流部がEGRクーラ13の下流側に合流するタイプを、以下において「鈍角合流タイプ」OAと称する。この鈍角合流タイプOAでは、バイパスガス流BFがクーラガス流CFと斜めに対向しながら衝突することになる。
また、この実施形態において、バイパス通路22の断面積は、第1実施形態と同じく「約12mm×約11.6mm」に設定される。
[EGRクーラシステムの作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、第1実施形態と同等の作用及び効果を有するが、鈍角合流タイプOAであることからバイパスガス流BFがクーラガス流CFと斜めに対向しながら衝突するので、直角合流タイプRA2と比べ、バイパスガス流BFとクーラガス流CFとをより効果的に混合させることができる。
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、第1実施形態と同等の作用及び効果を有するが、鈍角合流タイプOAであることからバイパスガス流BFがクーラガス流CFと斜めに対向しながら衝突するので、直角合流タイプRA2と比べ、バイパスガス流BFとクーラガス流CFとをより効果的に混合させることができる。
図9に、この実施形態における鈍角合流タイプOAのEGRクーラシステム30を含むEGRシステム11につき、EGR弁流入ガス温度分布のシミュレーション結果を濃淡を付してグラフにより示す。この場合のバイパス通路22の断面積は「約12mm×約11.6mm」である。図9からわかるように、この実施形態の鈍角合流タイプOAでは、EGR弁14の入口の内壁14aの近傍でスポット的に最高温度(331.3℃)となるが、図6に示す直角合流タイプRA2の最高温度(380.1℃)よりも低く、その他の部分では最高温度よりも低い温度(172.8℃、117.6℃)になることがわかる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
次に、第3実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[EGRクーラに対するバイパス通路の合流角度について]
この実施形態では、EGRクーラ13に対するバイパス通路22の合流角度θMの点で前記各実施形態と構成が異なる。図10に、この実施形態の鋭角合流タイプのEGRクーラシステム30を断面図により示す。図11に、図10に示すEGRクーラシステム30の一部(一点鎖線四角S3で囲った部分)を拡大断面図により示す。
この実施形態では、EGRクーラ13に対するバイパス通路22の合流角度θMの点で前記各実施形態と構成が異なる。図10に、この実施形態の鋭角合流タイプのEGRクーラシステム30を断面図により示す。図11に、図10に示すEGRクーラシステム30の一部(一点鎖線四角S3で囲った部分)を拡大断面図により示す。
図10、図11に示すように、この実施形態では、バイパス通路22の最下流部、すなわち出口22bの近傍が、所定の合流角度θMをもってEGRクーラ13の下流側、すなわち導出空間35と合流している。この実施形態で、合流角度θMは、「60°」に設定される。ここで、「60°」のように直角より小さい鋭角の合流角度θMをもってバイパスガス通路22の最下流部がEGRクーラ13の下流側に合流するタイプを、以下において「鋭角合流タイプ」AAと称する。この鋭角合流タイプAAでは、バイパスガス流BFとクーラガス流CFとが斜めに並行しながら衝突することになる。
また、この実施形態において、バイパス通路22の断面積は、第1実施形態と異なり「約12mm×約9.5mm」に設定される。
[EGRクーラシステムの作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、前記各実施形態と同等の作用及び効果を有するが、鋭角合流タイプAAであることからバイパスガス流BFとクーラガス流CFとが斜めに並行しながら衝突するので、直角合流タイプRA2及び鈍角合流タイプOAと比べ、バイパスガス流BFとクーラガス流CFとの混合し易さが若干低下する。
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、前記各実施形態と同等の作用及び効果を有するが、鋭角合流タイプAAであることからバイパスガス流BFとクーラガス流CFとが斜めに並行しながら衝突するので、直角合流タイプRA2及び鈍角合流タイプOAと比べ、バイパスガス流BFとクーラガス流CFとの混合し易さが若干低下する。
図12に、この実施形態における鋭角合流タイプAAのEGRクーラシステム30を含むEGRシステム11につき、EGR弁流入ガス温度分布のシミュレーション結果を濃淡を付してグラフにより示す。この場合のバイパス通路22の断面積は「約12mm×約9.5mm」である。図12からわかるように、この実施形態の鋭角合流タイプAAでは、EGR弁14の入口の内壁14aの近傍の約三分の一の範囲で帯状にガス温度が高く(最高温度で402.4℃)なるが、図6及び図9に示す直角合流タイプRA2、鈍角合流タイプOAのガス温度(最高温度で380.1℃、331.3℃)よりも高く、その他の部分では最高温度よりも低い温度(161.8℃、106.6℃)なることがわかる。
<第1~第3の実施形態の効果の対比>
次に、前記第1~第3の実施形態の効果を、図面を参照して対比しながら説明する。
次に、前記第1~第3の実施形態の効果を、図面を参照して対比しながら説明する。
図13に、第1~第3の実施形態で説明した直角合流タイプRA1,RA2、鈍角合流タイプOA及び鋭角合流タイプAAのEGRクーラシステム30につき、EGRガス流量に対するバイパス流量比の関係を対比してグラフにより示す。図13において、三角印は鋭角合流タイプAA(バイパス通路22の断面積:約12mm×約9.5mm)を、丸印は直角合流タイプRA1(バイパス通路22の断面積:約12mm×約9.5mm)を、黒丸印は直角合流タイプRA2(バイパス通路22の断面積:約12mm×約11.6mm)を、四角印は鈍角合流タイプOA(バイパス通路22の断面積:約12mm×約11.6mm)をそれぞれ示す。
図13に示すように、上記した各合流タイプAA,RA1,RA2,OAとも、EGRガス流量が増加するに連れてバイパス流量比が曲線的に低下し、図5に示す理想のバイパス流量比の形に近付くことがわかる。ここで、鋭角合流タイプAA(バイパス通路22の断面積:約12mm×約9.5mm)に対し、直角合流タイプRA1(バイパス通路22の断面積:約12mm×約9.5mm)はバイパス流量比が相対的に小さく、特に高EGRガス流量ほどバイパス流量比の低下が大きいことがわかる。直角合流タイプでバイパス通路22の断面積を増加させたRA2(バイパス通路22の断面積:約12mm×約11.6mm)にすることで、高EGRガス流量域のバイパス流量比が鋭角合流タイプAA(バイパス通路22の断面積:約12mm×約9.5mm)と等価になり、低EGRガス流領域のバイパス流量比が増加することがわかる。この結果(高EGRガス流量ほど圧損を増加させる)により、低EGR流量域のバイパス流量比が増加可能になり、暖機性向上が得られる。直角合流タイプRA2と鈍角合流タイプOAとの間には、バイパス流量比に殆ど違いがないことがわかる。
図14~図19に、EGRガス流量に対する、EGR弁14の入口におけるEGRガス等の各種温度の関係を、各合流タイプAA,RA2,OAの間で対比してグラフにより示す。図14は、EGRガス流量に対する、EGR弁14の入口におけるEGRガスの平均温度を示す。図15は、EGRガス流量に対する、EGR弁14の入口におけるEGRガスの最高温度を示す。図16は、EGRガス流量に対する、EGR弁14の入口の内周壁の内側1mm範囲の平均温度を示す。図17は、EGRガス流量に対する、EGR弁14の入口の内周壁の表面の平均温度を示す。図18は、EGRガス流量に対する、EGR弁14の入口の内周壁の内側1mm範囲の最高温度を示す。図19は、EGRガス流量に対する、EGR弁14の入口の内周壁の表面の最高温度を示す。
EGRガス流量に対するEGR弁14の入口の平均温度については、図14に示すように、各合流タイプAA,RA2,OAの間で大きな違いはなく、ほぼ同じ平均温度で増加することがわかる。また、EGRガス流量に対するEGR弁14の入口の最高温度については、図15に示すように、鋭角合流タイプAAが相対的に高く、直角合流タイプRA2及び鈍角合流タイプOAの順で低くなることがわかる。これら最高温度の差は、EGRガス流量の低流量域で小さく、高流量になるほど大きくなることがわかる。
EGRガス流量に対するEGR弁14の入口の内周壁の内側1mm範囲の平均温度については、図16に示すように、EGRガス流量の低流量域では、各合流タイプAA,RA2,OAの間で大きな違いはなく、高流量になるほど鋭角合流タイプAAが相対的に高く、鈍角合流タイプOA及び直角合流タイプRA2の順で低くなり、その差が大きくなることがわかる。また、EGRガス流量に対するEGR弁14の入口の内周壁の表面の平均温度についても、図17に示すように、図16と同等の傾向を示すことがわかる。
EGRガス流量に対するEGR弁14の入口の内周壁の内側1mm範囲の最高温度については、図18に示すように、EGRガス流量の低流量域では、各合流タイプAA,RA2,OAの間で大きな違いはなく、高流量になるほど鋭角合流タイプAAが相対的に高く、鈍角合流タイプOA又は直角合流タイプRA2の順で低くなり、その差が大きくなることがわかる。高流量域では、鋭角合流タイプAAが最も高く、直角合流タイプRA2及び鈍角合流タイプOAの順で低くなる。また、EGRガス流量に対するEGR弁14の入口の内周壁の表面の最高温度については、図19に示すように、図18と同等の傾向を示すが、最高流量域では、鋭角合流タイプAAが最も高く、直角合流タイプRA2と鈍角合流タイプOAで同程度に低くなる。また、図18と図19との対比から、耐熱性が要求されるEGR弁14の入口の内周壁の表面が内周壁の内側1mm範囲よりも最高温度が低下することがわかる。
[第1~第3の実施形態との対比例について]
ここで、第1~第3の実施形態との対比例について説明する。第1~第3の実施形態では、バイパス通路22の最下流部がEGRクーラ13の下流側に対し、「45°以上180°以下」の範囲内の合流角度θMをもって合流する鋭角合流タイプAA、直角合流タイプRA2及び鈍角合流タイプOAについて説明した。これに対し、図20には、これら各合流タイプAA,RA2,OAとは異なる対比例につき、EGRクーラシステムの一部を、図11に準ずる拡大断面図により示す。図20に示すように、この対比例では、バイパス通路22の最下流部がEGRクーラ13の下流側に対し、「45°未満(約40°)」の合流角度θMをもって合流している。
ここで、第1~第3の実施形態との対比例について説明する。第1~第3の実施形態では、バイパス通路22の最下流部がEGRクーラ13の下流側に対し、「45°以上180°以下」の範囲内の合流角度θMをもって合流する鋭角合流タイプAA、直角合流タイプRA2及び鈍角合流タイプOAについて説明した。これに対し、図20には、これら各合流タイプAA,RA2,OAとは異なる対比例につき、EGRクーラシステムの一部を、図11に準ずる拡大断面図により示す。図20に示すように、この対比例では、バイパス通路22の最下流部がEGRクーラ13の下流側に対し、「45°未満(約40°)」の合流角度θMをもって合流している。
従って、この対比例のEGRクーラシステムでは、バイパス通路22の最下流部から流れ出る冷却されていないバイパスガス流が、熱交換器21から流れ出る冷却されたクーラガス流に向かって合流するが、その合流角度θMが45°未満の角度(約40°)であることから、バイパスガス流がクーラガス流に対し衝突し難くなる。従って、この対比例では、前記各合流タイプAA,RA2,OAと比べ、バイパスガス流の圧損が低減し、クーラガス流量に対するバイパスガス流量の割合(バイパス流量比)が増加する。また、バイパスガス流がクーラガス流に衝突し難くなるので、バイパスガス流がクーラガス流と混合し難くなり、バイパスガス流とクーラガス流との混合ガスの最高温度が低下し難くなる。
このため、この対比例の構成によれば、EGRガスの高流量域では、バイパス流量比を低下させることができず、更にバイパスガス流がクーラガス流に対し衝突し難くなり、熱交換器21を流れて冷却されたクーラガス流とバイパス通路22を流れた冷却されていないバイパスガス流との混合を改善することができず、下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を適度に降下させることができない。
このため、この対比例の構成によれば、EGRガスの高流量域では、バイパス流量比を低下させることができず、更にバイパスガス流がクーラガス流に対し衝突し難くなり、熱交換器21を流れて冷却されたクーラガス流とバイパス通路22を流れた冷却されていないバイパスガス流との混合を改善することができず、下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を適度に降下させることができない。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
次に、第4実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[バイパス通路におけるバイパス弁について]
この実施形態では、バイパス通路22におけるバイパス弁23の配置と、そのバイパス弁23によるバイパスガス流BFの点で前記第2実施形態と構成が異なる。図21に、直角合流タイプのEGRクーラシステム30の一部を図8に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、第2実施形態と同じ鈍角合流タイプOAのEGRクーラシステム30について説明する。
この実施形態では、バイパス通路22におけるバイパス弁23の配置と、そのバイパス弁23によるバイパスガス流BFの点で前記第2実施形態と構成が異なる。図21に、直角合流タイプのEGRクーラシステム30の一部を図8に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、第2実施形態と同じ鈍角合流タイプOAのEGRクーラシステム30について説明する。
図21に示すように、この実施形態のバイパス弁23は、EGRクーラ13とバイパス通路22との合流部であるバイパス通路22の出口22bの近傍に配置される。バイパス弁23は、弁体23aと、その弁体23aを回動する回転軸23bとを含む。バイパス弁23は、四角板状をなす弁体23aの一端縁が回転軸23bに固定され、その弁体23aが回転軸23bを中心に回動(揺動)するスイングタイプとして構成される。回転軸23bの一端部側には、弁体23aを開閉駆動させるために回転軸23bを回転させるアクチュエータ等(図示略)が設けられる。バイパス弁23は、その開弁時に、弁体23aが図21に実線で示す開弁位置に配置され、閉弁時に、弁体23aが図21に2点鎖線で示す閉弁位置に配置される。そして、バイパス弁23の開弁時には、回転軸23bと直交し弁体23aの中心を通る仮想線V1の延長がEGRクーラ13の下流側の中心軸線C1へ向かって伸びると共に、その中心軸線C1に対し仮想線V1の延長が合流角度θMに相当する内角θVをなして交差するようになっている。この実施形態では、内角θVは直角(90°)をなしている。
[EGRクーラシステムの作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、バイパス弁23の開弁時に回転軸23bと直交し弁体23aの中心を通る仮想線V1の延長がEGRクーラ13の下流側の中心軸線C1へ向かって伸びると共に、その中心軸線C1に対し仮想線V1の延長が合流角度θMに相当する内角θVをなして交差する。従って、バイパス弁23の閉弁時には、バイパスガス流BFが遮断され、バイパス弁23の開弁時には、バイパス通路22の最下流部から流れ出るバイパスガス流BFが、弁体23aに沿ってクーラガス流CFの中心に近付けられ、合流角度θMに相当する内角θVをなしながらクーラガス流CFへ向かって衝突する。このため、EGRガスの高流量域では、冷却されたクーラガス流CFと冷却されていないバイパスガス流BFとの混合を更に改善することができ、下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を更に降下させることができる。また、この実施形態では、仮にバイパス通路22の出口22bの近傍にバイパス弁23がなければ、バイパスガス流BFが、クーラガス流CFに対し鈍角をなして衝突するところを、バイパスガス流BFの方向が変換され、直角合流タイプRA2のEGRクーラシステム30と同様、バイパスガス流BFがクーラガス流CFに対し直角に衝突することになる。このため、鈍角合流タイプOAのEGRクーラシステム30につき、直角合流タイプRA2のEGRクーラシステム30の機能を発揮させることができる。
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、バイパス弁23の開弁時に回転軸23bと直交し弁体23aの中心を通る仮想線V1の延長がEGRクーラ13の下流側の中心軸線C1へ向かって伸びると共に、その中心軸線C1に対し仮想線V1の延長が合流角度θMに相当する内角θVをなして交差する。従って、バイパス弁23の閉弁時には、バイパスガス流BFが遮断され、バイパス弁23の開弁時には、バイパス通路22の最下流部から流れ出るバイパスガス流BFが、弁体23aに沿ってクーラガス流CFの中心に近付けられ、合流角度θMに相当する内角θVをなしながらクーラガス流CFへ向かって衝突する。このため、EGRガスの高流量域では、冷却されたクーラガス流CFと冷却されていないバイパスガス流BFとの混合を更に改善することができ、下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を更に降下させることができる。また、この実施形態では、仮にバイパス通路22の出口22bの近傍にバイパス弁23がなければ、バイパスガス流BFが、クーラガス流CFに対し鈍角をなして衝突するところを、バイパスガス流BFの方向が変換され、直角合流タイプRA2のEGRクーラシステム30と同様、バイパスガス流BFがクーラガス流CFに対し直角に衝突することになる。このため、鈍角合流タイプOAのEGRクーラシステム30につき、直角合流タイプRA2のEGRクーラシステム30の機能を発揮させることができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
次に、第5実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[バイパス通路におけるバイパス弁について]
この実施形態では、バイパス通路22におけるバイパス弁23の配置と、そのバイパス弁23によるバイパスガス流BFの点で前記第1実施形態と構成が異なる。図22に、鈍角合流タイプのEGRクーラシステム30の一部を図3に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、第1実施形態と同じ直角合流タイプRA2のEGRクーラシステム30について説明する。
この実施形態では、バイパス通路22におけるバイパス弁23の配置と、そのバイパス弁23によるバイパスガス流BFの点で前記第1実施形態と構成が異なる。図22に、鈍角合流タイプのEGRクーラシステム30の一部を図3に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、第1実施形態と同じ直角合流タイプRA2のEGRクーラシステム30について説明する。
図22に示すように、この実施形態のバイパス弁23は、EGRクーラ13とバイパス通路22との合流部であるバイパス通路22の出口22bの近傍に配置される。バイパス弁23は、四角の板状をなす弁体23aの一端縁が回転軸23bに固定され、その弁体23aが回転軸23bを中心に回動(揺動)するスイングタイプとして構成される。回転軸23bの一端部側には、回転軸23bを回転させて弁体23aを開閉駆動させるアクチュエータ等(図示略)が設けられる。バイパス弁23は、その開弁時に、弁体23aが図22に実線で示す開弁位置に配置され、閉弁時に、弁体23aが図22に2点鎖線で示す閉弁位置に配置される。そして、バイパス弁23の開弁時には、回転軸の23bと直交し弁体23aの中心を通る仮想線V1の延長が熱交換器21の出口21bの中心付近であってEGRクーラ13の下流側の中心軸線C1へ向かって伸びる。この実施形態では、その中心軸線C1に対し仮想線V1の延長が合流角度θMに相当する内角θVをなして交差するようになっている。この実施形態では、内角θVは鈍角をなしている。
[EGRクーラシステムの作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、バイパス弁23の開弁時に回転軸23bと直交し弁体23aの中心を通る仮想線V1の延長が熱交換器21の出口21bの中心付近へ向かって伸びる。従って、バイパス弁23の閉弁時には、バイパスガス流BFが遮断され、バイパス弁23の開弁時には、バイパス通路22の最下流部から流れ出るバイパスガス流BFが、弁体23aに沿って熱交換器21の出口21bの中心付近へ向かって流れると共にクーラガス流の中心に近付けられ、クーラガス流CFと斜めに対向しながら衝突する。このため、EGRガスの高流量域では、冷却されたクーラガス流CFと冷却されていないバイパスガス流BFとの混合を更に改善することができ、下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を更に降下させることができる。また、この実施形態では、仮にバイパス通路22の出口22bの近傍にバイパス弁23がなければ、バイパスガス流BFが、クーラガス流CFに対し直角をなして衝突するところを、バイパスガス流BFの方向を変換し、鈍角合流タイプOAのEGRクーラシステム30と同様、バイパスガス流BFがクーラガス流CFと斜めに対向しながら衝突することになる。このため、直角合流タイプRA2のEGRクーラシステム30につき、鈍角合流タイプOAのEGRクーラシステム30の機能を発揮させることができる。
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、バイパス弁23の開弁時に回転軸23bと直交し弁体23aの中心を通る仮想線V1の延長が熱交換器21の出口21bの中心付近へ向かって伸びる。従って、バイパス弁23の閉弁時には、バイパスガス流BFが遮断され、バイパス弁23の開弁時には、バイパス通路22の最下流部から流れ出るバイパスガス流BFが、弁体23aに沿って熱交換器21の出口21bの中心付近へ向かって流れると共にクーラガス流の中心に近付けられ、クーラガス流CFと斜めに対向しながら衝突する。このため、EGRガスの高流量域では、冷却されたクーラガス流CFと冷却されていないバイパスガス流BFとの混合を更に改善することができ、下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を更に降下させることができる。また、この実施形態では、仮にバイパス通路22の出口22bの近傍にバイパス弁23がなければ、バイパスガス流BFが、クーラガス流CFに対し直角をなして衝突するところを、バイパスガス流BFの方向を変換し、鈍角合流タイプOAのEGRクーラシステム30と同様、バイパスガス流BFがクーラガス流CFと斜めに対向しながら衝突することになる。このため、直角合流タイプRA2のEGRクーラシステム30につき、鈍角合流タイプOAのEGRクーラシステム30の機能を発揮させることができる。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
次に、第6実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[EGRクーラにおけるバイパス通路の出口の配置について]
この実施形態では、EGRクーラ13におけるバイパス通路22の出口22bの配置の点で前記第1実施形態と構成が異なる。図23に、直角合流タイプのEGRクーラシステム30の一部を図3に準ずる拡大断面図により示す。図24に、EGRクーラ13を、図23のA-A線断面図により示す。この実施形態では、第1実施形態と同じ直角合流タイプRA2のEGRクーラシステム30について説明する。
この実施形態では、EGRクーラ13におけるバイパス通路22の出口22bの配置の点で前記第1実施形態と構成が異なる。図23に、直角合流タイプのEGRクーラシステム30の一部を図3に準ずる拡大断面図により示す。図24に、EGRクーラ13を、図23のA-A線断面図により示す。この実施形態では、第1実施形態と同じ直角合流タイプRA2のEGRクーラシステム30について説明する。
図23、図24に示すように、この実施形態のEGRクーラシステム30では、特に、バイパス通路22の出口22bが熱交換器21の出口21bの直下流に配置される点で第1実施形態と構成が異なる。また、第1実施形態では、熱交換器21の構成の詳細は省略したが、図24に示すように、熱交換器21は、EGRガスが流れる複数のガス通路21cと、冷却水が流れる複数の水通路21dを含む。そして、各ガス通路21cには、複数のフィン21eがEGRガスと接触可能に配置される。図24において、矢印で示す「CF」は、クーラガス流を示し、矢印で示す「TF」は、クーラガス流CFの乱流を示す。
[EGRクーラシステムの作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、熱交換器21は、EGRガスが流れ出る出口21bと、EGRガスが流れる複数のガス通路21cを含み、各ガス通路21cには複数のフィン21eがEGRガスと接触可能に配置される。従って、図24に示すように、熱交換器21にて各ガス通路21cを流れるEGRガス(クーラガス流CF)は、複数のフィン21eと接触することで乱流TFを生じさせながら熱交換器21の出口21bへ向かって流れ、同出口21bでは各ガス通路21cから強い乱流TFを伴ったクーラガス流CFが流れ出る。また、この熱交換器21の出口21bの直下流には、バイパス通路22の出口22bが配置されるので、バイパス通路22から流れ出るバイパスガス流が、強い乱流TFを伴ったクーラガス流CFと衝突し、クーラガス流CFと混合され易くなる。このため、EGRガスの高流量域では、冷却されたクーラガス流CFと冷却されていないバイパスガス流BFとの混合をより一層改善することができ、EGRガス分配器15を含む下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を更に降下させることができる。
以上説明したこの実施形態におけるEGRクーラシステム30の構成によれば、熱交換器21は、EGRガスが流れ出る出口21bと、EGRガスが流れる複数のガス通路21cを含み、各ガス通路21cには複数のフィン21eがEGRガスと接触可能に配置される。従って、図24に示すように、熱交換器21にて各ガス通路21cを流れるEGRガス(クーラガス流CF)は、複数のフィン21eと接触することで乱流TFを生じさせながら熱交換器21の出口21bへ向かって流れ、同出口21bでは各ガス通路21cから強い乱流TFを伴ったクーラガス流CFが流れ出る。また、この熱交換器21の出口21bの直下流には、バイパス通路22の出口22bが配置されるので、バイパス通路22から流れ出るバイパスガス流が、強い乱流TFを伴ったクーラガス流CFと衝突し、クーラガス流CFと混合され易くなる。このため、EGRガスの高流量域では、冷却されたクーラガス流CFと冷却されていないバイパスガス流BFとの混合をより一層改善することができ、EGRガス分配器15を含む下流側EGR通路へ流れるEGRガスの温度を更に降下させることができる。
なお、この開示技術は前記各実施形態に限定されるものではなく、開示技術の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜に変更して実施することもできる。
(1)前記第6実施形態では、直角合流タイプにつき、バイパス通路22の出口22bを熱交換器21の出口21bの直下流に配置したが、図25にEGRクーラシステムの一部を拡大断面図で示すように、鈍角合流タイプにつき、バイパス通路22の出口22bを熱交換器21の出口21bの直下流に配置したり、図26にEGRクーラシステムの一部を拡大断面図で示すように、鋭角合流タイプにつき、バイパス通路22の出口22bを熱交換器21の出口21bの直下流に配置したりすることもできる。この場合、鈍角合流タイプについては、第6実施形態と同様に、クーラガス流の乱流を利用してクーラガス流とバイパスガス流との混合を更に改善することができる。
(2)前記各実施形態において、例えば、図27にバイパス通路22の一部を拡大断面図で示すように、EGRガスの流れを妨げるための複数の障壁22cをバイパス通路22に配置することもできる。図27に示す障壁22cは、バイパス通路22を構成する配管を凹凸に加工して形成されたものである。この場合、バイパス通路22に複数の障壁22cが配置されるので、同通路22を流れるEGRガスは、障壁22cと接触することで流れが妨げられ、高EGR流量ほどバイパスガス流の圧損が増加する。このため、高EGR流量ほどEGRクーラシステムにおけるバイパス流量比を更に低下させることができる。
(3)前記各実施形態では、バイパス通路22を熱交換器21に対し鉛直方向上側に配置したが、バイパス通路を熱交換器に対し鉛直方向下側に配置してもよい。
この開示技術は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンに設けられるEGRシステムに利用することができる。
1 エンジン
2 吸気通路
3 排気通路
12 EGR通路
13 EGRクーラ
21 熱交換器
21b 出口
21c ガス通路
21e フィン
22 バイパス通路
22b 出口
22c 障壁
23 バイパス弁
23a 弁体
23b 回転軸
30 EGRクーラシステム
θM 合流角度
θV 内角
C2 中心軸線(バイパス通路の最下流部の)
C1 中心軸線(EGRクーラ下流側の)
V1 仮想線
2 吸気通路
3 排気通路
12 EGR通路
13 EGRクーラ
21 熱交換器
21b 出口
21c ガス通路
21e フィン
22 バイパス通路
22b 出口
22c 障壁
23 バイパス弁
23a 弁体
23b 回転軸
30 EGRクーラシステム
θM 合流角度
θV 内角
C2 中心軸線(バイパス通路の最下流部の)
C1 中心軸線(EGRクーラ下流側の)
V1 仮想線
Claims (5)
- エンジンの排気通路から吸気通路へ排気の一部をEGRガスとして還流させるEGR通路に設けられるEGRクーラシステムであって、
前記EGR通路に設けられ、EGR通路に流入したEGRガスを冷却するための熱交換器を含むEGRクーラと、
前記EGR通路に流入したEGRガスを前記EGRクーラの上流側で分岐させ、前記熱交換器を迂回させて前記EGRクーラの下流側へ導くバイパス通路と、
前記EGRクーラと前記バイパス通路との合流部又は前記バイパス通路に設けられるバイパス弁と
を備えたEGRクーラシステムにおいて、
前記バイパス通路の最下流部が所定の合流角度をもって前記EGRクーラの下流側と合流し、
前記合流角度は、前記EGRクーラの下流側の中心軸線に対し前記バイパス通路の最下流部の中心軸線の延長がなす内角で規定され、45°以上180°以下の範囲内の角度である
ことを特徴とするEGRクーラシステム。 - 請求項1に記載のEGRクーラシステムにおいて、
前記バイパス弁は、前記合流部の近傍に配置され、回転軸を中心に回動する弁体を含み、前記バイパス弁の開弁時に前記回転軸と直交し前記弁体の中心を通る仮想線の延長が前記EGRクーラの下流側の中心軸線へ向かって伸びると共に、前記中心軸線に対し前記仮想線の延長が前記合流角度に相当する内角をなして交差する
ことを特徴とするEGRクーラシステム。 - 請求項1に記載のEGRクーラシステムにおいて、
前記熱交換器は、前記EGRガスが流れ出る出口を含み、
前記バイパス弁は、前記合流部の近傍に配置され、回転軸を中心に回動する弁体を含み、前記バイパス弁の開弁時に前記回転軸と直交し前記弁体の中心を通る仮想線の延長が前記熱交換器の前記出口の中心付近へ向かって伸びる
ことを特徴とするEGRクーラシステム。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のEGRクーラシステムにおいて、
前記熱交換器は、前記EGRガスが流れ出る出口を含むと共に、前記EGRガスが流れる複数のガス通路を含み、前記各ガス通路には複数のフィンが前記EGRガスと接触可能に配置され、
前記バイパス通路は、前記EGRガスが流れ出る出口を含み、前記バイパス通路の前記出口が前記熱交換器の前記出口の直下流に配置される
ことを特徴とするEGRクーラシステム。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載のEGRクーラシステムにおいて、
前記バイパス通路には、前記EGRガスの流れを妨げるための障壁が配置される
ことを特徴とするEGRクーラシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021116889A JP2023013017A (ja) | 2021-07-15 | 2021-07-15 | Egrクーラシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021116889A JP2023013017A (ja) | 2021-07-15 | 2021-07-15 | Egrクーラシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023013017A true JP2023013017A (ja) | 2023-01-26 |
Family
ID=85129392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021116889A Pending JP2023013017A (ja) | 2021-07-15 | 2021-07-15 | Egrクーラシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023013017A (ja) |
-
2021
- 2021-07-15 JP JP2021116889A patent/JP2023013017A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4419095B2 (ja) | 内燃機関の吸気装置 | |
US6918372B2 (en) | Intake system of internal combustion engine | |
US8746216B2 (en) | Internal combustion engine and fresh air system | |
JP2017198099A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
CN106762239B (zh) | 排气再循环装置 | |
US8430074B2 (en) | Rotatable valve in a cylinder intake duct | |
US9650999B2 (en) | Recirculated exhaust gases distribution device, corresponding inlet manifold and corresponding inlet module | |
US20180058340A1 (en) | Supercharged internal combustion engine with compressor, exhaust-gas recirculation arrangement and flap | |
JP2006037773A (ja) | 排気ガス再循環制御装置 | |
JPH11236817A (ja) | 内燃機関用の吸気通路 | |
JP2023013017A (ja) | Egrクーラシステム | |
JP5979076B2 (ja) | エンジンの排気還流装置 | |
JP5447128B2 (ja) | 内燃機関の排気還流装置 | |
JP2009156055A (ja) | 内燃機関の排気制御装置 | |
JP3928214B2 (ja) | 成層燃焼機関の排気環流装置 | |
JP7110786B2 (ja) | 排気還流ガスの還流機構 | |
JP2016217239A (ja) | 内燃機関 | |
JP4775196B2 (ja) | エンジンの過給装置 | |
KR102179244B1 (ko) | 배기가스 흐름 제어가 가능한 d-egr장치 | |
JP5895900B2 (ja) | エンジンの排気還流装置 | |
JPH0415939Y2 (ja) | ||
JP2003097279A (ja) | 可変スワール装置 | |
JP2012007563A (ja) | 吸気通路へのガス導入構造 | |
KR20220012482A (ko) | 차량용 엔진 시스템 및 egr쿨러 어셈블리 | |
JP2022152791A (ja) | 吸排気システム |