JP2023011294A - 板状ワーク積層体へのピアスナットの結合方法 - Google Patents

板状ワーク積層体へのピアスナットの結合方法 Download PDF

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一輝 赤塚
Kazuki Akatsuka
浩二 村上
Koji Murakami
建一郎 荒木
Kenichiro Araki
直季 島田
Naoki Shimada
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    • F16B37/04Devices for fastening nuts to surfaces, e.g. sheets, plates

Abstract

【課題】複数枚の板状ワークを重ねた積層体に、ピアスナットを、高い結合強度を発現するように結合させることが可能な結合方法を提供する。【解決手段】ピアスナットの結合方法1は、第一板状ワークW1を円形に打ち抜くとともに、その打ち抜き部分の周囲をピアスナット1の周状空洞部4内で展延させることによって、第一板状ワークW1にピアスナット1を結合させる第一かしめ工程と、第二板状ワークW2を円形に打ち抜くとともに、その打ち抜き部分の周囲を、ピアスナット1の周状空洞部4内において、第一板状ワークW1の展延部分W1fの外側で展延させる第二かしめ工程とを有している。【選択図】図3

Description

本発明は、ネジ孔を有するピアスナットを板状のワークにさせるための結合方法に関するものである。
従来のピアスナットとしては、特許文献1の如く、扁平な円柱状に形成されたナット本体の中心に、ネジ挿通孔が穿設されており、そのネジ挿通孔の上側の周囲が、下窄みの円筒状(すなわち、外側から内側に向かって次第に小径となる円筒状)に形成されているとともに、その円筒状の外側に、環状の溝部が設けられたものが知られている。
そして、そのようなピアスナットを板状のワークに結合させる際には、ネジ挿通孔の周囲の円筒状部分と略同一の内径を有する円筒状のかしめダイスを、板状のワークを介して、ピアスナットと反対側から打ち込んで、板状ワークのピアスナットの円筒状部分と当接した部分を打ち抜くとともに、その打ち抜き部分の周囲を、ピアスナットの環状の溝部内に押し込んで展延させることによって、板状のワークがピアスナットかしめ装着される。
特開2014-88936号公報
しかしながら、上記の如き結合方法を利用して、2枚重ねた状態で板状ワーク(積層体)にピアスナットを結合させると、外側の板状ワークの打ち抜き部分の周囲が、ピアスナットの環状の溝部内において(内側の板状ワークの展延部分の外側で)十分に展延せず、外側の板状ワークとピアスナットとの結合力が低くなる、という事態が発生してしまう。さらに、外側の板状ワークとピアスナットとの結合力を高めるべく、かしめダイスを強く打ち込むと(すなわち、強くかしめると)、外側の板状ワークの展延による変形部分が折れ曲がったり、割れたりしてしまう。そして、外側の板状ワークが薄くなるほど、その傾向が顕著なものとなる。
本発明の目的は、上記従来の2枚重ねの板状ワーク(積層体)へのピアスナットの結合方法における問題点を解消し、複数枚の板状ワークを重ねた積層体に、ピアスナットを、高い結合強度(高い空転トルク(耐回転力)、および、高いクリンチ力(耐引き抜き力))を発現するように結合させることが可能な結合方法を提供することにある。
本発明の内、請求項1に記載された発明は、中央に円筒状部が設けられており、その円筒状部の周囲に周状空洞部が形成された扁平な円柱状のピアスナットを、複数の板状ワークを重ねた積層体に結合させるための結合方法であって、第一板状ワークの片面側に、前記ピアスナットを、前記周状空洞部の開口側を対向させた状態で配置させ、その第一板状ワークの他面側から、筒状の先端面を有するかしめダイスを打ち込んで、第一板状ワークを円形に打ち抜くとともに、その打ち抜き部分の周囲を前記ピアスナットの周状空洞部内で展延させることによって、第一板状ワークにピアスナットを結合させる第一かしめ工程と、前記第一かしめ工程において前記ピアスナットを結合させた前記第一板状ワークの片面側に第二板状ワークを積層し、しかる後、その第二板状ワークの積層側から、筒状の先端面を有するかしめダイスを打ち込んで、第二板状ワークを円形に打ち抜くとともに、その打ち抜き部分の周囲を、前記ピアスナットの周状空洞部内において、前記第一板状ワークの展延部分の外側で展延させる第二かしめ工程とを有することを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、第一かしめ工程および/または前記第二かしめ工程で用いられるかしめダイスが、先端側を円錐台状に形成したものであることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、前記第二かしめ工程で用いられるかしめダイスの円錐台状部分の周面の鉛直方向に対する傾斜角度が、前記第一かしめ工程で用いられるかしめダイスの円錐台状部分の周面の鉛直方向に対する傾斜角度よりも小さいことを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項2、または3に記載された発明において、前記第二かしめ工程で用いられるかしめダイスの先端面の外径が、前記第一かしめ工程で用いられるかしめダイスの先端面の外径よりも小さいことを特徴とするものである。
請求項1に記載の板状ワーク積層体へのピアスナットの結合方法(以下、単に、ピアスナットの結合方法という)によれば、第二かしめ工程において、第二板状ワークの打ち抜き部分の周囲がピアスナットの周状空洞部内で第一板状ワークの展延部分の外側において単独で展延されるため、十分な展延が行われなかったり、展延による変形部分が割れたり、第一板状ワークの展延部分と第二板状ワークの展延部分との接合が不十分になったりする事態が生じない。したがって、請求項1に記載のピアスナットの結合方法によれば、重ねられた第一板状ワークおよび第二板状ワークにピアスナットを、高い空転トルクおよび高いクリンチ力を発現するように強固に結合させることができる。
請求項2に記載のピアスナットの結合方法によれば、かしめダイスが先端側を円錐台状に形成したものであるため、第一かしめ工程・第二かしめ工程において、第一板状ワーク・第二板状ワークの打ち抜き部分の周囲を、破断させることなくスムーズに、ピアスナットの周状空洞部内で展延させることができるので、重ねられた第一板状ワークおよび第二板状ワークにピアスナットをより強固に結合させることが可能となる。
請求項3に記載のピアスナットの結合方法によれば、第二かしめ工程において、第二板状ワークの打ち抜き部分の周囲を、ピアスナットの周状空洞部内に深く侵入させることができるので、第二板状ワークの打ち抜き部分の周囲を、ピアスナットの周状空洞部内の第一板状ワークの展延部分の外側において、十分な幅になるように、よりスムーズに展延させることができる。したがって、請求項3に記載のピアスナットの結合方法によれば、重ねられた第一板状ワークおよび第二板状ワークにピアスナットを非常に強固に結合させることが可能となる。
請求項4に記載のピアスナットの結合方法によれば、第二かしめ工程において、第二板状ワークの打ち抜き部分の周囲を、ピアスナットの周状空洞部内に、より深く侵入させることができるので、第二板状ワークの打ち抜き部分の周囲を、第一板状ワークの展延部分との間に非常にスムーズに展延させることができる。したがって、請求項4に記載のピアスナットの結合方法によれば、重ねられた第一板状ワークおよび第二板状ワークにピアスナットをきわめて強固に結合させることが可能となる。
ピアスナットを示す説明図である(aは平面図であり、bはaにおけるA-A線断面図であり、cは斜視図であり、dは周状空洞部の設置部分の鉛直端面図である)。 かしめダイスの先端部分を示す説明図(鉛直断面図)である(aは第一かしめダイスを示したものであり、bは第二かしめダイスを示したものである)。 2枚重ねの板状ワーク(ブラケットおよびワッシャ)にピアスナットを結合させる様子を示す説明図(鉛直断面図)である。 2枚重ねの板状ワーク(ブラケットおよびワッシャ)にピアスナットを結合させた状態を示す説明図(一部を切り欠いた状態の斜視図)である。 2枚重ねの板状ワーク(ブラケットおよびワッシャ)に結合させたピアスナットの周状空洞部の設置部位を拡大して示す説明図(鉛直断面図)である。 ピアスナットの変更例を示す説明図(周状空洞部の設置部位の鉛直断面図)である。
以下、本発明に係るピアスナットの結合方法の一実施形態について、図面に基いて詳細に説明する。
<ピアスナットの構造>
図1は、複数枚の板状ワークの積層体に装着されるピアスナットを示したものである。ピアスナット1は、金属(たとえば、鉄)によって、中央に円柱状のネジ挿通孔2を穿設してなる扁平な円柱状(円筒状)に一体的に形成されており、所定の大きさ(直径=約14.5mm×高さ=約6.0mm)を有している。また、ネジ挿通孔2の内周面には、ネジ溝(図示せず)が螺刻されており、ネジ挿通孔2の上端際および下端際には、ネジ(図示せず)との螺合を容易にするためのテーパ面6a,6bが形成されている。
また、ネジ挿通孔2の上側の周囲の部分は、他の部分よりも上方に突出しており、一定の厚みを有する円筒状部3を形成した状態になっている。そして、その円筒状部3の下側の外周には、鉛直断面がアリ溝状(上側の部分よりも下側の部分の方が幅広な溝状)の周状空洞部4が形成されている。
周状空洞部4は、内側の内壁面4aが鉛直状になっており、外側の内壁面4bが、鉛直方向に対して約15°の角度を成した傾斜状(上側から下側へ向かって外向きの傾斜状)になっている。そして、内側の内壁面4aの下端と外側の内壁面4bの下端との間に、一定幅の水平な底面4cが形成された状態になっている。
また、外側の内壁面4bには、水平断面が三角形状の複数の回転防止リブ5,5・・が、鉛直状に等間隔に設けられている。加えて、ピアスナット1の外周面の上側の部分は、周状空洞部4の外側の内壁面4bと同様に、鉛直方向に対して約15°の角度を成した傾斜状(上側から下側へ向かって外向きの傾斜状)になっており、当該傾斜面と周状空洞部4の外側の内壁面4bとの間の部分が、外側筒状部7を形成した状態になっている。
<かしめダイスの構造>
一方、図2は、板状ワークの積層体にピアスナット1を結合させる(かしめて装着する)際に用いられる2種類のかしめダイスを示したものである。第一かしめ工程で用いられる第一かしめダイス11は、金属(鉄)によって、中央に、ピアスナット1の円筒状部3を挿通させるための挿通孔15を穿設してなる円柱状(円筒状)に形成されている。なお、挿通孔15の内径は、ピアスナット1の円筒状部3の外径と略同一になっている。そして、第一かしめダイス11の先端際(下端際)の部分は,他の部分より小径の略円錐台状(逆円錐台状)になっている。
すなわち、第一かしめダイス11は、下端から所定の高さだけ上方の位置において、外周縁が内側に入り込んでおり、段差16が形成されている。そして、その段差16の下側の部分が、所定の高さhを有する略円錐台状になっており、下端面13が、所定の外径φdを有する一定幅の水平なリング状(ドーナッツ状)になっている。また、円錐台状の部分の基端(上端)には、一定幅のリング状(ドーナッツ状)の水平面14が形成されている。さらに、円錐台状の部分の外周面は、上側から下側に向かって内向きに傾斜したテーパ面12になっており、鉛直方向に対して所定の角度θ(たとえば、20°)を成すように傾斜した状態になっている。加えて、円錐台状の部分の基端および先端の外周縁は、それぞれ、所定の曲率半径Ra,Rbになるように面取りされている。
また、第二かしめ工程で用いられる第二かしめダイス11’も、第一かしめダイス11と同等の素材によって先端際の部分を円錐台状にしてなる円柱状(円筒状)に形成されているが、先端際の円錐台状の部分の形状が、第一かしめダイス11のものと若干異なっている。すなわち、第二かしめダイス11’は、第二板状ワークの板厚や第一かしめダイス11により展延された第一板状ワークの形状に合わせて、円錐台状の部分の高さhを、第一かしめダイス11の円錐台状の部分の高さhよりも所定の高さだけ低くしたり、円錐台状の部分の下端面13の外径φdを、第一かしめダイス11の円錐台状の部分の下端面13の外径φdよりも所定の径だけ小さくしたりすることができる。さらに、第二かしめダイス11’は、テーパ面12の傾斜角度θを、第一かしめダイス11のテーパ面12の傾斜角度θよりも所定の角度だけ小さくすることができる。なお、第二かしめダイス11’の円錐台状の部分の基端および先端の外周縁も、第一かしめダイス11と同様に、それぞれ、所定の曲率半径Ra,Rbになるように面取りされている。
<ピアスナットの結合方法>
図3は、上記したピアスナット1を用いた2枚重ねの板状ワーク(積層体)への結合方法の一例(厚さ1.2mmのブランケットWおよび厚さ0.8mmのワッシャWをピアスナット1に結合させる例)を示したものである。ピアスナット1を2枚重ねの板状ワークW,Wに結合させる際には、クランクプレス等の加圧装置が用いられる。そして、図3(a)の如く、当該加圧装置に、第一かしめダイス11を、先端際の円錐台状の部分が下側に位置するように設置する。さらに、そのように配置させた第一かしめダイス11の下側に、第一板状ワークW(ブランケット)を、板面が水平になるように配置させるとともに、その第一板状ワークWの下側に、ピアスナット1を、周状空洞部4の開口側を対向させた状態で、円筒状部3が第一かしめダイス11の挿通孔15と同心状になるように配置して固定する。
さらに、上記の如く、ピアスナット1を、第一板状ワークWを挟んで第一かしめダイス11と対向するように配置させた後には、図3(b)の如く、所定の圧力で第一かしめダイス11を上方から第一板状ワークWおよびピアスナットに打ち込む。そして、ピアスナット1の円筒状部3と当接した第一板状ワークWの円形状の部分を打ち抜くとともに、その打ち抜き部分(W1d)の周囲の部分を、ピアスナット1の周状空洞部4内で展延させることによって、ピアスナット1を第一板状ワークWに結合させる(第一かしめ工程)。
上記の如く、第一かしめ工程によって、ピアスナット1を第一板状ワークWに結合させた後には、加圧装置に装着された第一かしめダイス11を取り外し、第二かしめダイス11’を同様の姿勢になるように取り付ける(すなわち、第二かしめダイス11’の挿通孔15’がピアスナット1の円筒状部3と同心状になるように配置させる)。しかる後、図3(c)の如く、第一かしめ工程によって第一板状ワークWに結合させたピアスナット1の円筒状部3の上側に、第二板状ワークW(ワッシャ)を、板面が水平になるように配置させる。
そして、上記の如く、第二板状ワークWをピアスナット1の上側に配置した後には、図3(d)の如く、所定の圧力で第二かしめダイス11’を上方から第二板状ワークW第二板状ワークWに打ち込んで、ピアスナット1の円筒状部3と当接した第二板状ワークWの円形状の部分を打ち抜くとともに、その打ち抜き部分(W2d)の周囲の部分を、ピアスナット1の周状空洞部4内で、第一板状ワークWの展延部分W1fの上方において展延させることによって、ピアスナット1を第二板状ワークWに結合させる(第二かしめ工程)。
図4は、第一板状ワークW(ブラケット)および第二板状ワークW(ワッシャ)にピアスナット1を結合させた状態の模式図であり、図5は、当該ピアスナット1の周状空洞部4の設置部位の模式図である。第一板状ワークWおよび第二板状ワークWに結合したピアスナット1の周状空洞部4内においては、第一板状ワークWの打ち抜き部分の周囲が、周状空洞部4の内側の内壁面4a、外側の内壁面4b、底面4cとの間に隙間を形成することなく展延された状態になっている(展延部分W1f)。そして、その第一板状ワークWの展延部分W1fの上側において、第二板状ワークWの打ち抜き部分の周囲が、破断したりすることなく展延され(展延部分W2f)、その先端が、周状空洞部4の内側の内壁面4aまで至った状態になっている。
<ピアスナットの結合方法の効果>
上記したピアスナット1の結合方法は、第一板状ワークWを円形に打ち抜くとともに、その打ち抜き部分の周囲をピアスナット1の周状空洞部4内で展延させることによって、第一板状ワークWにピアスナット1を結合させる第一かしめ工程と、第二板状ワークWを円形に打ち抜くとともに、その打ち抜き部分の周囲を、ピアスナット1の周状空洞部4内において、第一板状ワークWの展延部分W1fの外側で展延させる第二かしめ工程とを有している。したがって、かかるピアスナット1の結合方法によれば、第二板状ワークWの打ち抜き部分の周囲がピアスナット1の周状空洞部4内で十分に展延されなかったり、展延部分W2fの先端が割れたり、第一板状ワークWの展延部分W1fと第二板状ワークWの展延部分W2fとの接合が不十分になったりする事態が生じないため、重ねられた第一板状ワークWおよび第二板状ワークWにピアスナット1を、高い空転トルクおよび高いクリンチ力を発現するように強固に結合させることができる。
また、上記したピアスナット1の結合方法は、第一かしめダイス11および第二かしめダイス11’が、いずれも、先端側を円錐台状に形成したものであるため、第一かしめ工程・第二かしめ工程において、第一板状ワークW・第二板状ワークWの打ち抜き部分の周囲を、破断させることなくスムーズに、かつ、隙間を形成することなくピアスナット1の周状空洞部4内で展延させることができるので、重ねられた第一板状ワークWおよび第二板状ワークWにピアスナット1をより強固に結合させることができる。
さらに、上記したピアスナット1の結合方法は、第二かしめダイス11’の円錐台状の部分の周面の鉛直方向に対する傾斜角度θが、第一かしめダイス11の円錐台状の部分の周面の傾斜角度θよりも小さくなっており、第二かしめ工程において、第二板状ワークWの打ち抜き部分の周囲を、ピアスナット1の周状空洞部4内に深く侵入させることができるので、第二板状ワークWの打ち抜き部分の周囲を第一板状ワークWの展延部分W1fの外側において、十分な幅になるように、よりスムーズに展延させることができる。したがって、かかるピアスナット1の結合方法によれば、重ねられた第一板状ワークWおよび第二板状ワークWにピアスナット1を非常に強固に結合させることができる。
加えて、上記したピアスナット1の結合方法は、第二かしめダイス11’の先端面の外径φdが、第一かしめダイス11の先端面の外径φdよりも小さくなっており、第二かしめ工程において、第二板状ワークWの打ち抜き部分の周囲を、ピアスナット1の周状空洞部4内に、より深く侵入させることができるので、第二板状ワークWの打ち抜き部分の周囲を、第一板状ワークWの展延部分W1fの外側(上側)で非常にスムーズに展延させることができる。したがって、かかるピアスナット1の結合方法によれば、重ねられた第一板状ワークWおよび第二板状ワークWにピアスナット1をきわめて強固に結合させることができる。
<ピアスナットの結合方法の変更例>
本発明に係るピアスナットの結合方法は、上記した実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、板状ワーク、積層体、ピアスナット、かしめダイスの材質、形状、構造、大きさ等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
たとえば、本発明に係るピアスナットの結合方法は、上記実施形態の如く、板状ワークの上側からかしめダイスを打ち込むものに限定されず、かしめダイスの上側に設置した板状ワークの上側にピアスナットを設置し、固定されたピアスナットに対してかしめダイスを上向きに打ち込んだり、固定されたかしめダイスに対してピアスナットを打ち込んだりするものでも良い。
また、本発明に係るピアスナットの結合方法は、上記実施形態の如く、ピアスナットの周状空洞部が、外側の内壁面を傾斜させたアリ溝状になっているものに限定されず、図6(a)の如く、内側の内壁面を下窄みに傾斜させたアリ溝状であるもの(すなわち、円筒状部が上側から下側に掛けて次第に小径になっているもの)、図6(b)の如く、内側の内壁面を下窄みに傾斜させる(すなわち、円筒状部を上側から下側に掛けて次第に小径にする)とともに、外側の内壁面を下拡がりに傾斜させた(上方から下方に掛けて次第に大径となるように傾斜させた)アリ溝状であるものや、図6(c)の如く、内側の内壁面を下窄みに傾斜させる(すなわち、円筒状部を上側から下側に掛けて次第に小径にする)とともに、外側の内壁面を下窄みに傾斜させた(上方から下方に掛けて次第に小径となるように傾斜させた)溝状であるもの等に変更することも可能である。
さらに、本発明に係るピアスナットの結合方法は、上記実施形態の如く、第二かしめ工程で用いる第二かしめダイスの形状が、第一かしめ工程で用いる第一かしめダイスの形状と異なるものに限定されず、第二かしめダイスの形状と第一かしめダイスの形状とが同じであるものに変更することも可能である。
また、本発明に係るピアスナットの結合方法は、上記実施形態の如く、第二かしめ工程で用いる第二かしめダイスの円錐台状の部分の高さ、角度が、第一かしめ工程で用いる第一かしめダイスの円錐台状の部分の高さ、角度よりも小さいものに限定されず、第二かしめダイスの円錐台状の部分の高さ、角度と第一かしめダイスの円錐台状の部分の高さ、角度とが同じであるものに変更することも可能である。なお、上記実施形態の如く、第二かしめダイスの円錐台状の部分の高さ、角度を第一かしめダイスの円錐台状の部分の高さ、角度よりも大きくした場合には、第二板状ワークの打ち抜き部分の周囲を、ピアスナットの周状空洞部内に、より深く侵入させることが可能となる。そのため、第二板状ワークの打ち抜き部分の周囲を、ピアスナットの周状空洞部内の第一板状ワークの展延部分の外側において、十分な幅になるように、よりスムーズに展延させることが可能となる上、第二板状ワークが折れ曲がったり割れたりしない範囲で第一板状ワークの展延部分を、さらに(十分な幅になるように)展延させることが可能となる、というメリットがある。
加えて、本発明に係るピアスナットの結合方法は、上記実施形態の如く、重ね合わせたブラケットおよびワッシャにピアスナットを結合するものに限定されず、様々な種類の複数の(2枚以上の)板状ワークを重ねた積層体にピアスナットを結合させる際に適用することが可能である。
なお、本発明に係るピアスナットの結合方法を、3枚重ねた板状ワークの積層体にピアスナットを結合する際に利用する場合には、上記実施形態の如く、第一かしめ工程および第一かしめ工程を実施した後に、第二かしめダイスと同一あるいは第二かしめダイスより傾斜角度が小さく先端の幅の狭い第三かしめダイスを用いて、第三板状ワークに対して第三かしめ工程を施す方法を採用することも可能であるし、重ね合わせた2枚の板状ワークを第一板状ワークとして第一かしめ工程を施してピアスナットと結合させた後に、その(2枚重ねの)第一板状ワークの上にもう1枚の板状ワークを第二板状ワークとして積層し、その第二板状ワークに対して第二かしめ工程を施すことも可能である。
加えて、本発明に係るピアスナットの結合方法を、4枚以上重ねた板状ワークの積層体にピアスナットを結合する際に利用する場合も同様であり、1枚ずつの板状ワークに対してかしめ工程を順次繰り返してピアスナットと結合させる方法を採用することも可能であるし、複数枚重ねた板状ワークの積層体に対して一度にかしめ工程(第一かしめ工程)を施し、当該積層体とピアスナットとを結合させた後に、その(複数枚重ねの)第一板状ワークの上にもう1枚の板状ワークを第二板状ワークとして積層し、その第二板状ワークに対して第二かしめ工程を施すことも可能である。
また、本発明に係るピアスナットの結合方法は、上記実施形態の如く、同じ厚みを有する複数の板状ワークにピアスナットを結合させるものに限定されず、異なる厚みを有する複数の板状ワークにピアスナットを結合させるものでも良い。なお、2枚重ねの板状ワークにピアスナットを結合させる際に、第二板状ワークの厚みを第一板状ワークの厚みの50~80%に調整しても、積層体へのピアスナットの結合力がより高いものとなる、というメリットがある。
本発明に係るピアスナットの結合方法は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、複数の板状ワークを重ねた積層体にピアスナットを結合させるための方法として好適に用いることができる。
1,21,31,41・・ピアスナット
2・・ネジ挿通孔
3・・円筒状部
4,24,34,44・・周状空洞部
11・・第一かしめダイス
11’・・第二かしめダイス
12・・テーパ面

Claims (4)

  1. 中央に円筒状部が設けられており、その円筒状部の周囲に周状空洞部が形成された扁平な円柱状のピアスナットを、複数の板状ワークを重ねた積層体に結合させるための結合方法であって、
    第一板状ワークの片面側に、前記ピアスナットを、前記周状空洞部の開口側を対向させた状態で配置させ、その第一板状ワークの他面側から、筒状の先端面を有するかしめダイスを打ち込んで、第一板状ワークを円形に打ち抜くとともに、その打ち抜き部分の周囲を前記ピアスナットの周状空洞部内で展延させることによって、第一板状ワークにピアスナットを結合させる第一かしめ工程と、
    前記第一かしめ工程において前記ピアスナットを結合させた前記第一板状ワークの片面側に第二板状ワークを積層し、しかる後、その第二板状ワークの積層側から、筒状の先端面を有するかしめダイスを打ち込んで、第二板状ワークを円形に打ち抜くとともに、その打ち抜き部分の周囲を、前記ピアスナットの周状空洞部内において、前記第一板状ワークの展延部分の外側で展延させる第二かしめ工程とを有することを特徴とする板状ワーク積層体へのピアスナットの結合方法。
  2. 前記第一かしめ工程および/または前記第二かしめ工程で用いられるかしめダイスが、先端側を円錐台状に形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の板状ワーク積層体へのピアスナットの結合方法。
  3. 前記第二かしめ工程で用いられるかしめダイスの円錐台状部分の周面の鉛直方向に対する傾斜角度が、
    前記第一かしめ工程で用いられるかしめダイスの円錐台状部分の周面の鉛直方向に対する傾斜角度よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の板状ワーク積層体へのピアスナットの結合方法。
  4. 前記第二かしめ工程で用いられるかしめダイスの先端面の外径が、
    前記第一かしめ工程で用いられるかしめダイスの先端面の外径よりも小さいことを特徴とする請求項2、または3に記載の板状ワーク積層体へのピアスナットの結合方法。
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