JP2023009882A - 薬剤供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作者の負担を軽減する。【解決手段】複数の汎用容器と、記憶部とを備える。複数の汎用容器の各々は、一定の寸法範囲にある薬剤を供給可能である。記憶部は、複数の汎用容器と上記薬剤との対応関係を示す対応関係情報を記憶する。処方データに含まれる供給対象の薬剤は、記憶部に記憶されている対応関係情報に基づいて、複数の汎用容器のうちの対応する汎用容器に割り当てられる。対応する汎用容器に割り当てられた薬剤は、処方データに基づいて、対応する汎用容器から供給される。【選択図】図7
Description
本発明は、薬剤供給装置に関する。
薬剤供給装置の構成を開示した先行文献として、特開2004-203433号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された薬剤供給装置においては、予め設定された特定種類の薬剤がタブレットケースに収納されている。処方データに基づいて指定された薬剤が収納されたタブレットケースから、当該薬剤が排出される。タブレットケースに収納されていない薬剤は、複数の収納区画を有する薬剤フィーダから供給される。
予め設定された特定種類の薬剤が収納されるタブレットケースなどの専用容器と、複数の収納区画を有する薬剤フィーダとを備える薬剤供給装置においては、専用容器に収納されない薬剤を複数の収納区画に投入しなければならず、操作者の負担が大きい。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、操作者の負担を軽減できる、薬剤供給装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく薬剤供給装置は、複数の汎用容器と、記憶部とを備える。複数の汎用容器の各々は、一定の寸法範囲にある薬剤を供給可能である。記憶部は、複数の汎用容器と上記薬剤との対応関係を示す対応関係情報を記憶する。処方データに含まれる供給対象の薬剤は、記憶部に記憶されている対応関係情報に基づいて、複数の汎用容器のうちの対応する汎用容器に割り当てられる。対応する汎用容器に割り当てられた薬剤は、処方データに基づいて、対応する汎用容器から供給される。
本発明の一形態においては、薬剤供給装置は、補助薬剤供給部をさらに備える。補助薬剤供給部は、服用単位で薬剤を収容可能な複数の収容部を有する。補助薬剤供給部は、複数の収容部から薬剤を順次供給する。供給対象の薬剤において対応する汎用容器が存在しない薬剤は、補助薬剤供給部に割り当てられる。
本発明の一形態においては、予め設定された優先条件に従って、優先順位の高い薬剤が対応する汎用容器に優先的に割り当てられる。
本発明の一形態においては、上記優先条件として、処方データに基づく合計の服用個数が多い薬剤を優先することが設定される。
本発明の一形態においては、上記優先条件として、処方データに基づく合計の服用回数が多い薬剤を優先することが設定される。
本発明の一形態においては、上記優先条件として、処方データに基づく服用時期ごとの服用個数が不均等である薬剤を優先することが設定される。
本発明によれば、操作者の負担を軽減することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置について図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰返さない。なお、以下の説明においては、本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置を含む薬剤分包装置について説明する。薬剤供給装置は、薬剤分包装置の一部であり、薬剤分包装置の後述する包装部以外の部分で構成されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置を含む薬剤分包装置の模式的な正面図である。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置を含む薬剤分包装置200は、筐体210と、主薬剤供給部220と、補助薬剤供給部270と、包装部280とを備える。主薬剤供給部220、補助薬剤供給部270および包装部280の各々は、筐体210に収容されている。
薬剤分包装置200は、処方データに基づいて、薬剤を分包する。薬剤供給装置は、薬剤を服用単位で供給する。包装部280は、薬剤供給装置から供給された薬剤を、服用単位で包装する。
薬剤供給装置は、筐体210と、主薬剤供給部220と、補助薬剤供給部270とを備える。主薬剤供給部220および補助薬剤供給部270の各々は、固形の薬剤を供給する。固形の薬剤としては、錠剤およびカプセル剤などが挙げられる。
薬剤供給装置は、散剤供給部をさらに備えてもよい。散剤供給部は、粉粒状の薬剤を供給する。粉粒状の薬剤としては、散剤および顆粒剤などが挙げられる。
主薬剤供給部220は、特定薬剤供給部230と、不特定薬剤供給部240とを含む。特定薬剤供給部230には、複数の専用容器100aが配置される。不特定薬剤供給部240には、複数の汎用容器100bが配置される。
複数の専用容器100aの各々には、予め設定された特定種類の薬剤が収容される。複数の専用容器100aの各々は、当該専用容器100aに収容されている薬剤を1個ずつ供給可能である。
複数の汎用容器100bの各々には、一定の寸法範囲にある種々の薬剤が時間をずらして収容される。すなわち、複数の汎用容器100bの各々が収容する薬剤は、一定の寸法範囲にある種々の薬剤の中で適宜変更可能である。薬剤の寸法および薬剤の形状に合わせて準備した十種類程度の汎用容器によって、ほとんどの種類の薬剤に対応して供給することができる。複数の汎用容器100bの各々は、当該汎用容器100bに収容されている薬剤を1個ずつ供給可能である。このように、複数の汎用容器100bの各々は、一定の寸法範囲にある薬剤を供給可能である。
本実施形態においては、専用容器100aおよび汎用容器100bの各々には、不揮発性の記録媒体として、RFID(Radio Frequency Identification)タグが設けられている。専用容器100aのRFIDタグ10aには、専用容器100aを識別するための専用容器識別情報などが記憶されている。汎用容器100bのRFIDタグ10bには、汎用容器100bを識別するための汎用容器識別情報などが記憶されている。
図1に示すように、特定薬剤供給部230には、複数の専用容器100aが、上下方向および左右方向に並んで配置されている。図1に示す例では、特定薬剤供給部230に、15個の専用容器100aが、上下方向に3列および左右方向に5列並んで配置されている。なお、特定薬剤供給部230に配置可能な専用容器100aの個数は、15個より多くてもよい。特定薬剤供給部230に配置可能な専用容器100aの個数は、50個程度であってもよく、100個程度または200個程度であってもよく、さらに多くてもよい。
特定薬剤供給部230には、専用容器100aを支持する複数の支持部250が設けられている。複数の支持部250の各々は、専用容器100aを着脱可能に支持する。なお、支持部250の個数は、専用容器100aの個数と一致していなくてもよい。たとえば、専用容器100aの個数は、支持部250の個数より多くてもよい。この場合、複数の専用容器100aは、支持部250に対して適宜互いに差し替えられて使用される。
不特定薬剤供給部240は、特定薬剤供給部230の下方に設けられている。不特定薬剤供給部240には、複数の汎用容器100bが、上下方向および左右方向に並んで配置されている。図1に示す例では、不特定薬剤供給部240に、5個の汎用容器100bが、上下方向に1列および左右方向に5列並んで配置されている。なお。不特定薬剤供給部240に配置可能な汎用容器100bの個数は、5個より多くてもよい。不特定薬剤供給部240に配置可能な汎用容器100bの個数は、10個程度であってもよく、20個程度または30個程度であってもよく、さらに多くてもよい。
不特定薬剤供給部240には、汎用容器100bを支持する複数の支持部260が設けられている。複数の支持部260の各々は、汎用容器100bを着脱可能に支持する。なお、支持部260の個数は、汎用容器100bの個数と一致していなくてもよい。たとえば、汎用容器100bの個数は、支持部260の個数より多くてもよい。この場合、複数の汎用容器100bは、支持部260に対して、適宜差し替えられて使用される。
補助薬剤供給部270は、対応する専用容器100aおよび対応する汎用容器100bのいずれも存在しない薬剤を供給する。補助薬剤供給部270は、服用単位で薬剤を収容可能な複数の収容部を有する。補助薬剤供給部270は、複数の収容部から薬剤を順次供給する。
複数の収容部は、マトリクス状に配置されている。複数の収容部の各々には、操作者による手まき作業によって、直接的または間接的に薬剤が投入される。複数の収容部の各々は、開閉可能な底部を有する。収容部の底部が開放されることで、収容部から薬剤が供給される。なお、補助薬剤供給部270の上記の構造は一例に過ぎず、同様の機能を有するものであれば、補助薬剤供給部270は、上記の構造とは異なる構造を有していてもよい。
包装部280は、薬剤供給装置の下方に設けられている。包装部280は、長尺の包材に、薬剤供給装置から服用単位で供給された薬剤を投入して熱溶着しつつ順次搬送することにより、一連の包装袋を形成する。一連の包装袋の各々には、薬剤が服用単位で収容される。
図2は、本実施形態に係る汎用容器の構成を、容器本体の一部を切り欠いて示す斜視図である。本実施形態においては、専用容器100aおよび汎用容器100bは、同一または同様の構造を有するため、以下の説明においては、汎用容器100bについて説明する。
図2に示すように、汎用容器100bは、容器本体110と、搬送部120と、進入防止部130とを備える。容器本体110は、多数の薬剤を収容可能である。容器本体110には、識別番号が付与されている。識別番号は、操作者が視認しやすい箇所、たとえば容器本体110の前面に付与されている。
汎用容器100bとして用いられる容器本体110には、汎用容器識別番号が付与される。専用容器100aとして用いられる容器本体110には、専用容器識別番号が付与される。
汎用容器100bに収容される薬剤は一種類に定まっていないため、汎用容器100bとして用いられる容器本体110には、収容される薬剤の名称は記載されていない。専用容器100aに収容される薬剤は一種類に定まっているため、専用容器100aとして用いられる容器本体110には、収容される薬剤の名称が記載されている。
容器本体110の上部には、開口111が形成されている。開口111を通じて、容器本体110に薬剤が充填される。容器本体110の上部には、図示しない蓋部が設けられている。蓋部は、開口111を開閉するように、容器本体110に回動可能に設けられている。容器本体110の底部には、薬剤の出口が形成されている。この出口から、容器本体110の内部にある薬剤が、外部に供給される。
搬送部120は、容器本体110の内部に設けられている。搬送部120は、容器本体110の内部にある薬剤を出口に搬送する。搬送部120は、容器本体110の内部において回転可能に設けられている。
搬送部120の外周部には、複数の収容空間121が周方向に等間隔で形成されている。複数の収容空間121の各々は、一定の寸法範囲にある薬剤を1個ずつ収容可能である。
容器本体110の内部にある薬剤は、搬送部120が回転されることで、収容空間121に進入し、その収容空間に収容される。搬送部120がさらに回転されることで、収容空間121に収容された薬剤は、出口に搬送され、出口から外部に供給される。
進入防止部130は、容器本体110に設けられている。進入防止部130は、出口の上方に位置した収容空間121に薬剤が進入することを防止する。これによって、薬剤を出口から1個ずつ供給することができる。換言すれば、複数の薬剤が不所望に立て続けに供給されることを防止することができる。
なお、汎用容器100bの上記の構造は一例に過ぎず、同様の機能を有するものであれば、汎用容器100bは、上記の構造とは異なる構造を有していてもよい。また、専用容器100aは、必ずしも汎用容器100bと同一または同様の構造を有する必要はなく、汎用容器100bとは全く異なる構造を有していてもよい。
図3は、本実施形態に係る薬剤分包装置の電気接続系統を示すブロック図である。図3に示すように、薬剤分包装置200は、操作部291と、コード読取部292と、表示部293と、記憶部294と、制御部290とをさらに備える。薬剤分包装置200は、印刷部をさらに備えていてもよい。
制御部290は、操作部291、コード読取部292、表示部293および記憶部294の各々と電気的に接続されている。制御部290は、主薬剤供給部220、補助薬剤供給部270および包装部280の各々と電気的に接続されている。
操作部291は、薬剤分包装置200を操作する操作者によって操作される。操作部291は、キーボード、マウスおよびタッチパネルなどの入力装置によって構成されている。操作者によって操作部が操作されることで、薬剤分包装置200を用いて薬剤を分包するために必要な情報が、制御部290に入力される。
薬剤分包装置200を用いて薬剤を分包するために必要な情報としては、処方箋に基づく処方データおよび種々の設定情報が挙げられる。これらの情報は、外部のコンピュータである処方入力装置1から、制御部290に入力されてもよい。
コード読取部292は、薬剤を識別するコードを読み取る。当該コードは、薬剤の容器に記載されている。具体的には、当該コードは、薬剤箱または薬剤瓶などに記載されている。当該コードは、PTP(Press Through Package)シートなどにも記載されている。当該コードは、バーコードまたはQR(Quick Response)コード(登録商標)などである。コード読取部292によって読み取られた情報は、コード読取部292から制御部290に入力される。
表示部293は、各種の情報を表示する。表示部293は、液晶モニタなどの表示装置によって構成されている。
記憶部294は、薬剤分包装置200の各種の動作を実行するためのプログラムを記憶するとともに、薬剤分包装置200を用いて薬剤を分包するために必要な情報を記憶する。記憶部294は、各種のデータを記憶するハードディスク装置またはSSD(Solid State Drive)などである。
制御部290は、記憶部294に記憶されているプログラムに基づいて、薬剤分包装置200の全体の動作を制御する。制御部290は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random access memory)、ROM(Read Only Memory)およびEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などを有する。制御部290は、ASIC(application specific integrated circuit)またはDSP(digital signal processor)などの集積回路であってもよい。
図3に示すように、特定薬剤供給部230における複数の支持部250の各々は、駆動部251と、RFID読書部252とを備える。駆動部251は、専用容器100aを駆動する。駆動部251は、電気モータを含む。専用容器100aが支持部250に装着されると、駆動部251が専用容器100aの搬送部120と連結される。駆動部251は、専用容器100aの搬送部120を回転させる。
RFID読書部252は、専用容器100aのRFIDタグ10aに対して情報を読み書きする。RFID読書部252は、専用容器100aのRFIDタグ10aから専用容器識別情報を読み出す。支持部250には、RFID読書部252に代えて、専用容器100aのRFIDタグ10aに対して情報の読み出しのみが可能なRFID読出部が設けられてもよい。
不特定薬剤供給部240における複数の支持部260の各々は、駆動部261と、RFID読書部262とを備える。駆動部261は、汎用容器100bを駆動する。駆動部261は、電気モータを含む。汎用容器100bが支持部260に装着されると、駆動部261が汎用容器100bの搬送部120と連結される。駆動部261は、汎用容器100bの搬送部120を回転させる。
RFID読書部262は、汎用容器100bのRFIDタグ10bに対して情報を読み書きする。RFID読書部262は、汎用容器100bのRFIDタグ10bから汎用容器識別情報を読み出す。支持部260には、RFID読書部262に代えて、汎用容器100bのRFIDタグ10bに対して情報の読み出しのみが可能なRFID読出部が設けられてもよい。
図4は、専用容器および汎用容器と薬剤との対応関係を示す対応関係情報の一例を示す図である。図4に示すように、対応関係情報は、専用容器100aに係る対応関係情報と、汎用容器100bに係る対応関係情報とを含む。対応関係情報は、記憶部294に記憶されている。
専用容器100aに係る対応関係情報は、複数の専用容器100aと薬剤との対応関係を示す情報であり、複数の専用容器100aの各々が供給可能な薬剤を示す情報である。一つの専用容器100aに対して、一種類の薬剤が対応付けられている。なお、対応関係情報には、専用容器100aに対応付けられていない薬剤について、対応する専用容器100aが存在しないことが示されている。
汎用容器100bに係る対応関係情報は、複数の汎用容器100bと薬剤との対応関係を示す情報であり、複数の汎用容器100bの各々が供給可能な薬剤を示す情報である。一つの汎用容器100bに対して、一種類または複数種類の薬剤が対応付けられている。なお、対応関係情報には、汎用容器100bに対応付けられていない薬剤について、対応する汎用容器100bが存在しないことが示されている。
具体的には、図4に示すように、対応関係情報には、薬剤識別情報と、専用容器識別情報および汎用容器識別情報の各々との対応関係が示されている。
図4に示す例では、薬剤識別情報M1の薬剤には、専用容器識別情報EC1の専用容器100aが対応付けられている。薬剤識別情報M2の薬剤には、専用容器識別情報EC2の専用容器100aが対応付けられている。
薬剤識別情報M3の薬剤には、汎用容器識別情報UC1の汎用容器100bが対応付けられている。薬剤識別情報M4の薬剤には、専用容器識別情報EC3の専用容器100aが対応付けられている。薬剤識別情報M5の薬剤には、汎用容器識別情報UC2の汎用容器100bが対応付けられている。
薬剤識別情報M6の薬剤には、汎用容器識別情報UC3の汎用容器100bおよび汎用容器識別情報UC4の汎用容器100bが対応付けられている。薬剤識別情報M7の薬剤には、専用容器識別情報EC4の専用容器100aが対応付けられている。薬剤識別情報M8の薬剤には、汎用容器識別情報UC1の汎用容器100bが対応付けられている。
薬剤識別情報M9の薬剤には、汎用容器識別情報UC3の汎用容器100bおよび汎用容器識別情報UC4の汎用容器100bが対応付けられている。薬剤識別情報M10の薬剤には、専用容器100aおよび汎用容器100bのいずれも対応付けられていない。
図5は、汎用容器に対する薬剤の割当状態を示す薬剤割当情報の一例を示す図である。図5に示すように、薬剤割当情報は、複数の汎用容器100bの各々に対する薬剤の割当状態を示す情報である。薬剤割当情報は、記憶部294に記憶されている。
汎用容器100bには、一定の寸法範囲にある種々の薬剤が、時間をずらして割り当てられる。すなわち、汎用容器100bに割り当てられる薬剤は、一種類に定まっていない。なお、薬剤割当情報には、薬剤が割り当てられていない汎用容器100bについて、割り当てられた薬剤が存在しないことが示されている。
具体的には、図5に示すように、薬剤割当情報には、汎用容器識別情報に対する、薬剤識別情報の割り当てが示されている。
図5に示す例では、汎用容器識別情報UC1の汎用容器100bには、薬剤識別情報M3の薬剤が割り当てられている。汎用容器識別情報UC2の汎用容器100bには、薬剤が割り当てられていない。汎用容器識別情報UC3の汎用容器100bには、薬剤識別情報M6の薬剤が割り当てられている。汎用容器識別情報UC4の汎用容器100bには、薬剤が割り当てられていない。
図6は、本実施形態に係る薬剤分包装置で行なわれる処理動作を示すフローチャートである。図6に示すように、薬剤分包装置200の制御部290は、処方データが入力されると、処方データに基づいて処理動作を開始する。
まず、制御部290は、ステップS1において、薬剤割当処理を実行する。制御部290は、処方データに含まれる、すべての供給対象の薬剤について、記憶部294に記憶されている対応関係情報に基づいて、薬剤割当処理を実行する。薬剤割当処理の具体的内容については後述する。
制御部290は、供給対象の薬剤において対応する専用容器100aが存在しない薬剤は、対応する汎用容器100bに割り当てる。制御部290は、供給対象の薬剤において対応する汎用容器100bが存在しない薬剤は、補助薬剤供給部270に割り当てる。
次に、制御部290は、ステップS2において、薬剤準備処理を実行する。制御部290は、汎用容器100bに割り当てられた薬剤および補助薬剤供給部270に割り当てられた薬剤のすべてについて、薬剤準備処理を実行する。なお、薬剤準備処理は、汎用容器100bおよび補助薬剤供給部270の各々に、割り当てられた薬剤を充填して供給可能とするための準備工程である。
制御部290は、汎用容器100bに割り当てられた薬剤および補助薬剤供給部270に割り当てられた薬剤の一覧表を表示部293に表示させる。操作者は、一覧表の中から、薬剤を一種類ずつ選択する。操作者によって薬剤が選択されると、制御部290は、その薬剤に係る充填指示を表示部293に表示させる。なお、操作者によって操作部291が操作されることで、一覧表の中から薬剤が選択されてもよい。または、コード読取部292によって薬剤箱または薬剤瓶などに記載されているコードが読み取られることで、一覧表の中から薬剤が選択されてもよい。この場合、一覧表にない薬剤のコードがコード読取部292によって読み取られたときには、コードから特定された薬剤は一覧表の中の薬剤に含まれていないことが、表示部293に表示されてもよい。
操作者によって選択された薬剤が汎用容器100bに割り当てられている場合、制御部290は、その薬剤の名称と、その薬剤の必要個数と、その薬剤を充填すべき汎用容器100bを示す汎用容器識別情報に対応する汎用容器識別番号と、を表示部293に表示させる。
操作者は、表示部293の表示内容を確認したうえで、汎用容器100bに対して薬剤の充填を行なう。具体的には、操作者は、表示部293に表示された汎用容器識別番号を参照して、当該汎用容器識別番号が付された汎用容器100bを用意する。その汎用容器100bが支持部260に装着されている場合、操作者は、支持部260からその汎用容器100bを取り外す。
操作者は、表示部293に表示された、薬剤の名称、および、薬剤の必要個数を参照しながら、その汎用容器100bに、薬剤を必要な個数だけ充填する。その後、操作者は、その汎用容器100bを支持部260に装着する。
汎用容器100bが支持部260に装着されると、制御部290は、支持部260に装着された汎用容器100bのRFIDタグ10bから、RFID読書部262によって汎用容器識別情報を読み出し、支持部260に装着されている汎用容器100bを特定する。
このように制御部290は、支持部260に装着された汎用容器100bを特定することができるため、操作者は、汎用容器100bを任意の支持部260に装着することが可能である。
操作者によって選択された薬剤が補助薬剤供給部270に割り当てられている場合、制御部290は、その薬剤の名称と、その薬剤をどの収容部にいくつ投入すべきかを示す画面と、を表示部293に表示させる。操作者は、表示部293の表示内容を確認したうえで、収容部に対する薬剤の投入を行なう。
制御部290は、汎用容器100bに割り当てられた薬剤および補助薬剤供給部270に割り当てられた薬剤に係る充填指示を、印刷部によって用紙に印刷させてもよい。
次に、制御部290は、ステップS3において、薬剤分包処理を実行する。制御部290は、処方データに基づいて、薬剤供給装置および包装部280を制御する。制御部290は、供給対象の薬剤を、専用容器100a、汎用容器100b、または、補助薬剤供給部270の収容部から、供給する。
すなわち、対応する専用容器100aに割り当てられた薬剤は、処方データに基づいて、対応する専用容器100aから供給される。対応する汎用容器100bに割り当てられた薬剤は、処方データに基づいて、対応する汎用容器100bから供給される。補助薬剤供給部270に割り当てられた薬剤は、処方データに基づいて、対応する収容部から供給される。
制御部290は、専用容器100a、汎用容器100bおよび補助薬剤供給部270の収容部から供給された薬剤を、包装部280によって服用単位で包装させる。
次に、制御部290は、ステップS4において、割当解除処理を実行する。制御部290は、汎用容器100bに対する薬剤の割当および補助薬剤供給部270に対する薬剤の割当を解除する。この後、当該処方データに基づいた一連の処理動作を終了する。
以下、本実施形態に係る薬剤割当処理について説明する。図7は、本実施形態に係る薬剤割当処理における割り当て方法を示すフローチャートである。制御部290は、処方データに含まれる、すべての供給対象の薬剤について、順次に、薬剤割当処理を実行する。このとき、制御部290は、予め設定された優先条件に従って、優先順位の高い薬剤から順に、薬剤割当処理を実行してもよい。この場合、予め設定された優先条件に従って、優先順位の高い薬剤が対応する汎用容器100bに優先的に割り当てられる。優先条件は、記憶部294に記憶されている。
優先条件として、処方データに基づく合計の服用個数が多い薬剤を優先することが設定されてもよい。この場合、制御部290は、合計の服用個数が多い薬剤から優先的に薬剤割当処理を実行する。
たとえば、1日3回、7日分の用法の場合、1回1錠であれば合計の服用個数は21錠であり、1回2錠であれば合計の服用個数は42錠である。処方データに、合計の服用個数が21錠の薬剤と合計の服用個数が42個の薬剤とが含まれる場合、制御部290は、まず、合計の服用個数が42錠の薬剤について薬剤割当処理を実行し、その後、合計の服用個数が21錠の薬剤について薬剤割当処理を実行する。
優先条件として、処方データに基づく合計の服用回数が多い薬剤を優先することが設定されてもよい。この場合、制御部290は、合計の服用回数が多い薬剤から優先的に薬剤割当処理を実行する。
たとえば、1日3回、7日分の用法の場合、合計の服用回数は21回であり、1日3回、14日分の用法の場合、合計の服用回数は42回である。処方データに、合計の服用回数が21回の薬剤と合計の服用回数が42回の薬剤とが含まれる場合、制御部290は、まず、合計の服用回数が42回の薬剤について薬剤割当処理を実行し、その後、合計の服用回数が21回の薬剤について薬剤割当処理を実行する。
優先条件として、処方データに基づく服用時期ごとの服用個数が不均等である薬剤を優先することが設定されてもよい。この場合、制御部290は、服用時期ごとの服用個数が不均等である薬剤から優先的に薬剤割当処理を実行する。
たとえば、朝に1錠、昼に2錠、夕に1錠が処方されている薬剤は、服用時期ごとの服用個数が不均等である薬剤である。逆に、朝に1錠、昼に1錠、夕に1錠が処方されている薬剤は、服用時期ごとの服用個数が均等である薬剤である。
処方データに、服用時期ごとの服用個数が不均等である薬剤と服用時期ごとの服用個数が均等である薬剤とが含まれる場合、制御部290は、まず、服用時期ごとの服用個数が不均等な薬剤について薬剤割当処理を実行し、その後、服用時期ごとの服用個数が均等である薬剤について薬剤割当処理を実行する。
図7に示すように、制御部290は、薬剤割当処理を開始すると、まず、ステップS11において、供給対象の薬剤について、対応する専用容器が存在するか否かを判断する。このとき、制御部290は、記憶部294に記憶されている対応関係情報に基づいて判断する。
制御部290は、ステップS11において、供給対象の薬剤について、対応する専用容器100aが存在すると判断した場合、薬剤割当処理を終了する。制御部290は、ステップS11において、供給対象の薬剤について、対応する専用容器100aが存在しないと判断した場合、ステップS12に移行する。
制御部290は、ステップS12において、供給対象の薬剤について、対応する汎用容器100bが存在するか否かを判断する。このとき、制御部290は、記憶部294に記憶されている対応関係情報に基づいて判断する。
制御部290は、ステップS12において、供給対象の薬剤について、対応する汎用容器100bが存在すると判断した場合、ステップS13に移行する。制御部290は、ステップS13において、供給対象の薬剤に対応する汎用容器100bに薬剤が割り当てられているか否かを判断する。このとき、制御部290は、記憶部294に記憶されている薬剤割当情報に基づいて判断する。
制御部290は、ステップS13において、供給対象の薬剤に対応する汎用容器100bに薬剤が割り当てられていないと判断した場合、ステップS14に移行する。制御部290は、ステップS14において、供給対象の薬剤を、当該薬剤に対応する汎用容器100bに割り当てる。このとき、制御部290は、記憶部294に記憶されている薬剤割当情報を更新する。その後、制御部290は、薬剤割当処理を終了する。
ステップS13において、供給対象の薬剤に対応する汎用容器100bが複数存在する場合がある。この場合、制御部290は、複数の対応する汎用容器100bにおいて、予め設定された優先順位に従って、優先順位の高い汎用容器100bから順に、薬剤が割り当てられているか否かを判断し、薬剤が割り当てられていないと最初に判断された汎用容器100bに、供給対象の薬剤を割り当ててもよい。
または、制御部290は、汎用容器100bの使用回数が均等になるように、複数の対応する汎用容器100bにおいて、使用回数が少ない汎用容器100bから順に、薬剤が割り当てられているか否かを判断し、薬剤が割り当てられていないと最初に判断された汎用容器100bに、供給対象の薬剤を割り当ててもよい。
制御部290は、ステップS12において、供給対象の薬剤について、対応する汎用容器100bが存在しないと判断した場合、ステップS15に移行する。制御部290は、ステップS13において、供給対象の薬剤に対応する汎用容器100bに薬剤が割り当てられていると判断した場合、ステップS15に移行する。
制御部290は、ステップS15において、供給対象の薬剤を、補助薬剤供給部270に割り当てる。このとき、制御部290は、供給対象の薬剤が補助薬剤供給部270に割り当てられた旨の情報を、記憶部294に記憶する。その後、制御部290は、薬剤割当処理を終了する。本実施形態においては、上記のように、薬剤割当処理が行なわれる。
なお、薬剤供給装置において、汎用容器100bと支持部260とが一対一の関係になっていてもよい。たとえば、汎用容器100bと支持部260とに、相互に嵌合する凹凸が形成され、特定の支持部260が特定の汎用容器100bのみを支持可能に構成されていてもよい。また、汎用容器100bは、必ずしも支持部260に対して着脱可能である必要はなく、支持部260に対して固定されていてもよい。
このように汎用容器100bと支持部260とが一対一の関係になっている場合、供給対象の薬剤を、汎用容器100bの支持部260に割り当ててもよい。この場合、対応関係情報として、汎用容器100bの支持部260と薬剤との対応関係を示す情報が記憶部294に記憶され、薬剤割当情報として、汎用容器100bの支持部260に対する薬剤の割当状態を示す情報が記憶部294に記憶されてもよい。
また、主薬剤供給部220は、特定薬剤供給部230と不特定薬剤供給部240とに区分されていなくてもよい。すなわち、専用容器100aおよび汎用容器100bが、共通の支持部に装着可能であってもよい。
さらに、主薬剤供給部220は、専用容器100aおよび特定薬剤供給部230を備えず、複数の汎用容器100bおよび不特定薬剤供給部240だけを備えていてもよい。この場合、図7のステップS11の処理は行なわれない。すなわち、薬剤割当処理を開始すると、ステップS12に移行する。
また、薬剤供給装置は、補助薬剤供給部270を備えず、主薬剤供給部220だけを備えていてもよい。
さらに、包装部280は、ブリスターパックを用いて薬剤を包装してもよい。ブリスターパックは、たとえば、複数のポケットがマトリクス状に配置されたものである。この場合、包装部280は、ブリスターパックにおける複数のポケットの各々に、薬剤供給装置から服用単位で供給された薬剤を投入する。
本実施形態に係る薬剤供給装置は、複数の汎用容器100bと、記憶部294とを備える。複数の汎用容器100bの各々は、一定の寸法範囲にある薬剤を供給可能である。記憶部294は、複数の汎用容器100bと上記薬剤との対応関係を示す対応関係情報を記憶する。処方データに含まれる供給対象の薬剤は、記憶部294に記憶されている対応関係情報に基づいて、複数の汎用容器100bのうちの対応する汎用容器100bに割り当てられる。対応する汎用容器100bに割り当てられた薬剤は、処方データに基づいて、対応する汎用容器100bから供給される。
これにより、供給対象の薬剤をまとめて汎用容器100bに充填するだけで、処方データに基づいて、その供給対象の薬剤を供給することができる。したがって供給対象の薬剤を複数の収容部に投入する場合に比べて、操作者の負担を軽減できる。
本実施形態においては、薬剤供給装置は、補助薬剤供給部270をさらに備える。補助薬剤供給部270は、服用単位で薬剤を収容可能な複数の収容部を有する。補助薬剤供給部270は、複数の収容部から薬剤を順次供給する。供給対象の薬剤において対応する汎用容器100bが存在しない薬剤は、補助薬剤供給部270に割り当てられる。
これにより、供給対象の薬剤に対応する汎用容器100bが存在しない場合でも、供給対象の薬剤を供給することができる。したがって、種々の薬剤に対応することができる。
本実施形態においては、予め設定された優先条件に従って、優先順位の高い薬剤が対応する汎用容器100bに優先的に割り当てられる。これにより、複数の収容部に投入する際に手間がかかる薬剤を優先的に汎用容器100bに割り当てることで、操作者の負担を軽減できる。
本実施形態においては、上記優先条件として、処方データに基づく合計の服用個数が多い薬剤を優先することが設定されてもよい。合計の服用個数が多い薬剤を複数の収容部に投入する場合、合計の服用個数が少ない薬剤を複数の収容部に投入する場合に比べて、操作者の負担が大きくなる。この点を考慮して、合計の服用個数が多い薬剤を優先的に汎用容器100bに割り当てることによって、操作者の負担を軽減できる。
本実施形態においては、上記優先条件として、処方データに基づく合計の服用回数が多い薬剤を優先することが設定されてもよい。合計の服用回数が多い薬剤を複数の収容部に投入する場合、合計の服用回数が少ない薬剤を複数の収容部に投入する場合に比べて、操作者の負担が大きくなる。この点を考慮して、合計の服用回数が多い薬剤を優先的に汎用容器100bに割り当てることによって操作者の負担を軽減できる。
本実施形態においては、上記優先条件として、処方データに基づく服用時期ごとの服用個数が不均等である薬剤を優先することが設定されてもよい。服用時期ごとの服用個数が不均等である薬剤を複数の収容部に投入する場合、服用時期ごとの服用個数が均等である薬剤を複数の収容部に投入する場合に比べて、投入間違いが生じやすく、操作者の負担が大きくなる。この点を考慮して、服用時期ごとの服用個数が不均等である薬剤を優先的に汎用容器に割り当てることによって、操作者の負担を軽減できる。
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 処方入力装置、10a,10b RFIDタグ、100a 専用容器、100b 汎用容器、110 容器本体、111 開口、120 搬送部、121 収容空間、130 進入防止部、200 薬剤分包装置、210 筐体、220 主薬剤供給部、230 特定薬剤供給部、240 不特定薬剤供給部、250,260 支持部、251,261 駆動部、252,262 読書部、270 補助薬剤供給部、280 包装部、290 制御部、291 操作部、292 コード読取部、293 表示部、294 記憶部。
Claims (6)
- 一定の寸法範囲にある薬剤を供給可能な複数の汎用容器と、
前記複数の汎用容器と前記薬剤との対応関係を示す対応関係情報を記憶する記憶部と、を備え、
処方データに含まれる供給対象の薬剤は、前記記憶部に記憶されている前記対応関係情報に基づいて、前記複数の汎用容器のうちの対応する汎用容器に割り当てられ、
前記対応する汎用容器に割り当てられた薬剤は、前記処方データに基づいて、該対応する汎用容器から供給される、薬剤供給装置。 - 服用単位で薬剤を収容可能な複数の収容部を有し、該複数の収容部から薬剤を順次供給する補助薬剤供給部をさらに備え、
前記供給対象の薬剤において対応する汎用容器が存在しない薬剤は、前記補助薬剤供給部に割り当てられる、請求項1に記載の薬剤供給装置。 - 予め設定された優先条件に従って、優先順位の高い薬剤が前記対応する汎用容器に優先的に割り当てられる、請求項2に記載の薬剤供給装置。
- 前記優先条件として、前記処方データに基づく合計の服用個数が多い薬剤を優先することが設定される、請求項3に記載の薬剤供給装置。
- 前記優先条件として、前記処方データに基づく合計の服用回数が多い薬剤を優先することが設定される、請求項3に記載の薬剤供給装置。
- 前記優先条件として、前記処方データに基づく服用時期ごとの服用個数が不均等である薬剤を優先することが設定される、請求項3に記載の薬剤供給装置。
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2021
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