JP2023009777A - 判定装置および判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽光発電システムの異常判定精度を向上させる。【解決手段】判定装置は、太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられ、各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を仮判定し、仮判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電圧、および前記抑制期間に含まれないタイミングにおける前記各発電部の出力電圧に基づいて、仮判定した前記抑制期間を本判定する期間判定部と、前記期間判定部により本判定された前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて、前記発電部の異常を判定する異常判定を行う異常判定部とを備える。【選択図】図7

Description

本開示は、判定装置および判定方法に関する。
近年、太陽光発電システムを監視して異常を判別するための技術が開発されている。たとえば、国際公開第2019/187525号公報(特許文献1)には、以下のような判定装置が開示されている。すなわち、判定装置は、太陽電池パネルを含む複数の発電部を備える太陽光発電システムに用いられる判定装置であって、前記複数の発電部の出力電流の計測結果をそれぞれ示す複数の計測情報を取得する取得部と、前記太陽光発電システムの過積載に起因する状態の発生を検知する検知部と、前記状態が発生している場合における前記出力電流の変動に基づいて、対応の前記発電部の異常を判定する判定部とを備える。
国際公開第2019/187525号公報
このような特許文献1に記載の技術を超えて、太陽光発電システムの異常判定精度を向上させることが可能な技術が望まれる。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、太陽光発電システムの異常判定精度を向上させることが可能な判定装置および判定方法を提供することである。
本開示の判定装置は、太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられ、各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を仮判定し、仮判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電圧、および前記抑制期間に含まれないタイミングにおける前記各発電部の出力電圧に基づいて、仮判定した前記抑制期間を本判定する期間判定部と、前記期間判定部により本判定された前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて、前記発電部の異常を判定する異常判定を行う異常判定部とを備える。
本開示の判定装置は、太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられ、各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を判定する期間判定部と、前記期間判定部により判定された前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて前記発電部の異常を判定する異常判定を行い、前記異常判定において、異常が生じている前記発電部である異常発電部を検出した場合、前記抑制期間の開始タイミングおよび終了タイミングの少なくともいずれか一方における前記異常発電部の出力電流、ならびに前記抑制期間における前記各発電部の出力電流の統計値に基づいて、前記異常発電部の異常の分類を行う異常判定部とを備える。
本開示の判定方法は、太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられる判定装置における判定方法であって、各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得するステップと、取得した前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を仮判定するステップと、仮判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電圧、および前記抑制期間に含まれないタイミングにおける前記各発電部の出力電圧に基づいて、仮判定した前記抑制期間を本判定するステップと、本判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて、前記発電部の異常を判定する異常判定を行うステップとを含む。
本開示の判定方法は、太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられる判定装置における判定方法であって、各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得するステップと、取得した前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を判定するステップと、判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて、前記発電部の異常を判定する異常判定を行うステップと、前記異常判定において、異常が生じている前記発電部である異常発電部を検出した場合、前記抑制期間の開始タイミングおよび終了タイミングの少なくともいずれか一方における前記異常発電部の出力電流、ならびに前記抑制期間における前記各発電部の出力電流の統計値に基づいて、前記異常発電部の異常の分類を行うステップとを含む。
本開示は、このような特徴的な処理部を備える判定装置として実現され得るだけでなく、かかる特徴的な処理をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現され得る。また、本開示は、判定装置の一部または全部を実現する半導体集積回路として実現され得たり、判定装置を含む判定システムとして実現され得る。
本開示によれば、太陽光発電システムの異常判定精度を向上させることができる。
図1は、本開示の実施の形態に係る太陽光発電システムの構成を示す図である。 図2は、本開示の実施の形態に係るPCSユニットの構成を示す図である。 図3は、本開示の実施の形態に係る集電ユニットの構成を示す図である。 図4は、本開示の実施の形態に係る太陽電池ユニットの構成を示す図である。 図5は、本開示の実施の形態に係る監視システムの構成を示す図である。 図6は、本開示の実施の形態に係る監視システムにおける監視装置の構成を示す図である。 図7は、本開示の実施の形態に係る監視システムにおける判定装置の構成を示す図である。 図8は、本開示の実施の形態に係る監視システムにおける判定装置が保持する監視情報の一例を示す図である。 図9は、本開示の実施の形態に係る太陽光発電システムにおける発電部の出力電圧および出力電流の時間的推移の一例を示す図である。 図10は、本開示の実施の形態に係る太陽光発電システムにおける発電部の出力電流と出力電圧との関係を示す図である。 図11は、本開示の実施の形態に係る判定装置における期間判定部により行われる抑制期間の本判定について説明する図である。 図12は、本開示の実施の形態に係る判定装置における異常判定部による異常の分類の一例である影異常の判定について説明するための図である。 図13は、本開示の実施の形態に係る判定装置における異常判定部による異常の分類の一例である影異常の判定について説明するための図である。 図14は、本開示の実施の形態に係る判定装置における異常判定部による異常の分類の一例である影異常の判定について説明するための図である。 図15は、本開示の実施の形態に係る判定装置における異常判定部による異常の分類の一例であるクラスタ異常の判定について説明するための図である。 図16は、本開示の実施の形態に係る判定装置が発電部の異常判定を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本開示の実施の形態に係る判定装置は、太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられ、各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を仮判定し、仮判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電圧、および前記抑制期間に含まれないタイミングにおける前記各発電部の出力電圧に基づいて、仮判定した前記抑制期間を本判定する期間判定部と、前記期間判定部により本判定された前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて、前記発電部の異常を判定する異常判定を行う異常判定部とを備える。
太陽光発電システムにおいて、通常状態から出力電力の抑制状態に遷移した場合、異常が生じている発電部(以下、「異常発電部」とも称する。)の出力電流は、正常な発電部の出力電流と比較して大幅に減少する。このため、複数の発電部の一部に異常発電部が存在する場合、抑制期間における複数の発電部の出力電流にばらつきが生じる。
上記のように、出力電力の抑制期間において発生する現象、すなわち複数の発電部の出力電流のばらつきに着目して、発電部の異常を判定する構成により、異常の疑いのある発電部をより正確に検出することができる。
また、上記のように、抑制期間の仮判定を行い、さらに、仮判定した抑制期間における各発電部の出力電圧と、当該抑制期間に含まれないタイミングにおける各発電部の出力電圧とを用いた本判定を行う構成により、抑制期間をより正確に判定することができる。したがって、太陽光発電システムの異常判定精度を向上させることができる。
(2)好ましくは、前記異常判定部は、前記異常判定において、異常が生じている前記発電部である異常発電部を検出した場合、前記抑制期間の開始タイミングおよび終了タイミングの少なくともいずれか一方における前記異常発電部の出力電流、ならびに前記抑制期間における前記各発電部の出力電流の統計値に基づいて、前記異常発電部の異常の分類を行う。
このような構成により、異常発電部における異常の原因を特定することができるため、管理者等において、当該原因を排除するためのより適切な対応をとることができる。
(3)より好ましくは、前記異常判定部は、前記開始タイミングにおける前記異常発電部の出力電流および前記統計値に基づく値と、前記終了タイミングにおける前記異常発電部の出力電流および前記統計値に基づく値との差が閾値以上である場合、または前記開始タイミングおよび前記終了タイミングの少なくともいずれか一方における前記異常発電部の出力電流および前記統計値に基づく値が閾値以下である場合、前記異常発電部において影による異常が生じていると判定する。
このような構成により、抑制期間において影の影響を受ける発電部を容易に検出することができる。
(4)より好ましくは、前記異常判定部は、前記異常発電部において影による異常が生じていない場合であり、かつ前記抑制期間における前記異常発電部の出力電流の平均値および前記統計値に基づく値が、前記開始タイミングおよび前記終了タイミングの各々における前記異常発電部の出力電流の平均値および前記統計値に基づく値よりも閾値以上小さい場合、前記異常発電部においてクラスタの異常が生じていると判定する。
このような構成により、抑制期間においてクラスタの異常が発生している発電部を容易に検出することができる。
(5)より好ましくは、前記異常判定部は、前記異常発電部において、影による異常が生じていない場合であり、かつクラスタの異常が生じていない場合、前記異常発電部において抵抗値の異常が生じていると判定する。
このような構成により、抑制期間において抵抗値の異常が発生している発電部を容易に検出することができる。
(6)好ましくは、前記異常判定部は、前記期間判定部により本判定された前記抑制期間の長さが閾値未満である場合、前記異常判定を行わない。
このような構成により、たとえば日射時間が短い場合等、異常発電部の出力電流と、正常な発電部の出力電流との差が小さい状況における異常判定を避けることができるため、誤判定を抑制することができる。
(7)好ましくは、複数の前記発電部からの出力ラインを集約する接続箱が複数設置され、各前記接続箱からの集約ラインが前記電力変換装置に電気的に接続され、前記異常判定部は、前記異常判定において、前記接続箱ごとに、前記接続箱に属する複数の前記発電部の出力電流に基づいて異常を仮判定し、異常と仮判定した前記接続箱に属する複数の前記発電部の出力電流の分布に基づいて、前記接続箱に属する複数の前記発電部の異常を本判定する。
このように、接続箱ごとに仮判定を行い、仮判定した接続箱に属する複数の発電部に対して異常の本判定を行う構成により、異常判定のための演算処理をより簡易化することができる。また、複数の発電部の出力電流の分布を用いた本判定を行う構成により、他の発電部と比較して出力電流が極めて低い異常発電部を容易に検出することができる。
(8)本開示の実施の形態に係る判定装置は、太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられ、各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を判定する期間判定部と、前記期間判定部により判定された前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて前記発電部の異常を判定する異常判定を行い、前記異常判定において、異常が生じている前記発電部である異常発電部を検出した場合、前記抑制期間の開始タイミングおよび終了タイミングの少なくともいずれか一方における前記異常発電部の出力電流、ならびに前記抑制期間における前記各発電部の出力電流の統計値に基づいて、前記異常発電部の異常の分類を行う異常判定部とを備える。
太陽光発電システムにおいて、通常状態から出力電力の抑制状態に遷移した場合、異常発電部の出力電流は、正常な発電部の出力電流と比較して大幅に減少する。このため、複数の発電部の一部に異常発電部が存在する場合、抑制期間における複数の発電部の出力電流にばらつきが生じる。
上記のように、出力電力の抑制期間において発生する現象、すなわち複数の発電部の出力電流のばらつきに着目して、発電部の異常を判定する構成により、異常の疑いのある発電部をより正確に検出することができる。
また、上記のような構成により、異常発電部における異常の原因を特定することができるため、管理者等において、当該原因を排除するためのより適切な対応をとることができる。したがって、太陽光発電システムの異常判定精度を向上させることができる。
(9)本開示の実施の形態に係る判定方法は、太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられる判定装置における判定方法であって、各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得するステップと、取得した前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を仮判定するステップと、仮判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電圧、および前記抑制期間に含まれないタイミングにおける前記各発電部の出力電圧に基づいて、仮判定した前記抑制期間を本判定するステップと、本判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて、前記発電部の異常を判定する異常判定を行うステップとを含む。
太陽光発電システムにおいて、通常状態から出力電力の抑制状態に遷移した場合、異常発電部の出力電流は、正常な発電部の出力電流と比較して大幅に減少する。このため、複数の発電部の一部に異常発電部が存在する場合、抑制期間における複数の発電部の出力電流にばらつきが生じる。
上記のように、出力電力の抑制期間において発生する現象、すなわち複数の発電部の出力電流のばらつきに着目して、発電部の異常を判定する方法により、異常の疑いのある発電部をより正確に検出することができる。
また、上記のように、抑制期間の仮判定を行い、さらに、仮判定した抑制期間における各発電部の出力電圧と、当該抑制期間に含まれないタイミングにおける各発電部の出力電圧とを用いた本判定を行う方法により、抑制期間をより正確に判定することができる。したがって、太陽光発電システムの異常判定精度を向上させることができる。
(10)本開示の実施の形態に係る判定方法は、太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられる判定装置における判定方法であって、各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得するステップと、取得した前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を判定するステップと、判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて、前記発電部の異常を判定する異常判定を行うステップと、前記異常判定において、異常が生じている前記発電部である異常発電部を検出した場合、前記抑制期間の開始タイミングおよび終了タイミングの少なくともいずれか一方における前記異常発電部の出力電流、ならびに前記抑制期間における前記各発電部の出力電流の統計値に基づいて、前記異常発電部の異常の分類を行うステップとを含む。
太陽光発電システムにおいて、通常状態から出力電力の抑制状態に遷移した場合、異常発電部の出力電流は、正常な発電部の出力電流と比較して大幅に減少する。このため、複数の発電部の一部に異常発電部が存在する場合、抑制期間における複数の発電部の出力電流にばらつきが生じる。
上記のように、出力電力の抑制期間において発生する現象、すなわち複数の発電部の出力電流のばらつきに着目して、発電部の異常を判定する方法により、異常の疑いのある発電部をより正確に検出することができる。
また、上記のような方法により、異常発電部における異常の原因を特定することができるため、管理者等において、当該原因を排除するためのより適切な対応をとることができる。したがって、太陽光発電システムの異常判定精度を向上させることができる。
以下、本開示の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<構成および基本動作>
[太陽光発電システムの構成]
図1は、本開示の実施の形態に係る太陽光発電システムの構成を示す図である。
図1を参照して、太陽光発電システム401は、4つのPCS(Power Conditioning Subsystem)ユニット80と、キュービクル6とを備える。キュービクル6は、銅バー73を含む。
図1では、4つのPCSユニット80を代表的に示しているが、さらに多数または少数のPCSユニット80が設けられてもよい。
図2は、本開示の実施の形態に係るPCSユニットの構成を示す図である。
図2を参照して、PCSユニット80は、4つの集電ユニット60と、PCS(電力変換装置)8とを備える。PCS8は、銅バー7と、電力変換部9とを含む。
図2では、4つの集電ユニット60を代表的に示しているが、さらに多数または少数の集電ユニット60が設けられてもよい。
図3は、本開示の実施の形態に係る集電ユニットの構成を示す図である。
図3を参照して、集電ユニット60は、4つの太陽電池ユニット74と、集電箱71とを含む。集電箱71は、銅バー72を有する。
図3では、4つの太陽電池ユニット74を代表的に示しているが、さらに多数または少数の太陽電池ユニット74が設けられてもよい。
図4は、本開示の実施の形態に係る太陽電池ユニットの構成を示す図である。
図4を参照して、太陽電池ユニット74は、4つの発電部78と、接続箱76とを含む。発電部78は、太陽電池パネルを有する。接続箱76は、銅バー77を有する。
図4では、4つの発電部78を代表的に示しているが、さらに多数または少数の発電部78が設けられてもよい。
発電部78は、この例では4つの太陽電池パネル79A,79B,79C,79Dが直列接続されたストリングである。以下、太陽電池パネル79A,79B,79C,79Dの各々を、太陽電池パネル79とも称する。
図4では、4つの太陽電池パネル79を代表的に示しているが、さらに多数または少数の太陽電池パネル79が設けられてもよい。
太陽光発電システム401では、複数の発電部78からの出力ラインおよび集約ラインすなわち電力線がそれぞれキュービクル6に電気的に接続される。
より詳細には、発電部78の出力ライン1は、発電部78に接続された第1端と、銅バー77に接続された第2端とを有する。各出力ライン1は、銅バー77を介して集約ライン5に集約される。銅バー77は、たとえば接続箱76の内部に設けられている。
発電部78は、太陽光を受けると、受けた太陽光のエネルギーを直流電力に変換し、変換した直流電力を出力ライン1へ出力する。
図3および図4を参照して、集約ライン5は、対応の太陽電池ユニット74における銅バー77に接続された第1端と、銅バー72に接続された第2端とを有する。各集約ライン5は、銅バー72を介して集約ライン2に集約される。銅バー72は、たとえば集電箱71の内部に設けられている。
図1~図4を参照して、太陽光発電システム401では、上述のように複数の発電部78からの各出力ライン1が集約ライン5に集約され、各集約ライン5が集約ライン2に集約され、各集約ライン2が集約ライン4に集約され、各集約ライン4がキュービクル6に電気的に接続される。
より詳細には、各集約ライン2は、対応の集電ユニット60における銅バー72に接続された第1端と、銅バー7に接続された第2端とを有する。PCS8において、内部ライン3は、銅バー7に接続された第1端と、電力変換部9に接続された第2端とを有する。
PCS8において、電力変換部9は、たとえば、各発電部78において発電された直流電力を出力ライン1、銅バー77、集約ライン5、銅バー72、集約ライン2、銅バー7および内部ライン3経由で受けると、受けた直流電力を交流電力に変換して集約ライン4へ出力する。
集約ライン4は、電力変換部9に接続された第1端と、銅バー73に接続された第2端とを有する。
キュービクル6において、各PCS8における電力変換部9から各集約ライン4へ出力された交流電力は、銅バー73を介して系統へ出力される。
[監視システムの構成]
図5は、本開示の実施の形態に係る監視システムの構成を示す図である。
図5を参照して、監視システム301は、太陽光発電システム401に用いられる。監視システム301は、1または複数の判定装置101と、複数の監視装置111と、複数の収集装置151とを含む。図5では、一例として、監視システム301は、1つの判定装置101を含む。
図5では、1つの集電ユニット60に対応して設けられた4つの監視装置111を代表的に示しているが、さらに多数または少数の監視装置111が設けられてもよい。
監視システム301では、子機である監視装置111におけるセンサの情報が、収集装置151へ定期的または不定期に伝送される。
監視装置111は、たとえば集電ユニット60に設けられている。より詳細には、監視装置111は、4つの太陽電池ユニット74にそれぞれ対応して4つ設けられている。各監視装置111は、たとえば、対応の出力ライン1および集約ライン5に電気的に接続されている。
監視装置111は、対応の太陽電池ユニット74における各出力ライン1の電流をセンサにより計測する。また、監視装置111は、対応の太陽電池ユニット74における各出力ライン1の電圧をセンサにより計測する。
収集装置151は、たとえばPCS8の近傍に設けられている。より詳細には、収集装置151は、PCS8に対応して設けられ、信号線46を介して銅バー7に電気的に接続されている。
監視装置111および収集装置151は、集約ライン2,5を介して電力線通信(PLC:Power Line Communication)を行うことにより情報の送受信を行う。
より詳細には、各監視装置111は、対応の出力ラインの電流および電圧の計測結果を示す監視情報を送信する。収集装置151は、各監視装置111の計測結果を収集する。
[監視装置の構成]
図6は、本開示の実施の形態に係る監視システムにおける監視装置の構成を示す図である。図6では、出力ライン1、集約ライン5および銅バー77がより詳細に示されている。
図6を参照して、出力ライン1は、プラス側出力ライン1pと、マイナス側出力ライン1nとを含む。集約ライン5は、プラス側集約ライン5pと、マイナス側集約ライン5nとを含む。銅バー77は、プラス側銅バー77pと、マイナス側銅バー77nとを含む。
図示しないが、図3に示す集電箱71における銅バー72は、プラス側集約ライン5pおよびマイナス側集約ライン5nにそれぞれ対応して、プラス側銅バー72pおよびマイナス側銅バー72nを含む。
プラス側出力ライン1pは、対応の発電部78に接続された第1端と、プラス側銅バー77pに接続された第2端とを有する。マイナス側出力ライン1nは、対応の発電部78に接続された第1端と、マイナス側銅バー77nに接続された第2端とを有する。
プラス側集約ライン5pは、プラス側銅バー77pに接続された第1端と、集電箱71におけるプラス側銅バー72pに接続された第2端とを有する。マイナス側集約ライン5nは、マイナス側銅バー77nに接続された第1端と、集電箱71におけるマイナス側銅バー72nに接続された第2端とを有する。
監視装置111は、検出処理部11と、4つの電流センサ16と、電圧センサ17と、通信部14とを備える。なお、監視装置111は、出力ライン1の数に応じて、さらに多数または少数の電流センサ16を備えてもよい。
監視装置111は、たとえば、発電部78の近傍に設けられている。具体的には、監視装置111は、たとえば、計測対象の出力ライン1が接続された銅バー77が設けられた接続箱76の内部に設けられている。なお、監視装置111は、接続箱76の外部に設けられてもよい。
監視装置111は、たとえば、プラス側集約ライン5pおよびマイナス側集約ライン5nとそれぞれプラス側電源線26pおよびマイナス側電源線26nを介して電気的に接続されている。以下、プラス側電源線26pおよびマイナス側電源線26nの各々を、電源線26とも称する。
各監視装置111は、対応の発電部78に関する計測結果を示す監視情報を、自己および収集装置151に接続される電力線を介して送信する。
詳細には、監視装置111における通信部14は、集約ラインを介した電力線通信を、複数の監視装置111の計測結果を収集する収集装置151と行うことが可能である。より詳細には、通信部14は、集約ライン2,5経由で情報を送受信することが可能である。具体的には、通信部14は、電源線26および集約ライン2,5を介して収集装置151と電力線通信を行う。
検出処理部11は、たとえば、対応の出力ライン1の電流および電圧の計測結果を示す監視情報を所定時間ごとに作成するように設定されている。
電流センサ16は、出力ライン1の電流を計測する。より詳細には、電流センサ16は、たとえば、ホール素子タイプの電流プローブである。電流センサ16は、監視装置111の図示しない電源回路から受けた電力を用いて、対応のマイナス側出力ライン1nを通して流れる電流を計測し、計測結果を示す信号を検出処理部11へ出力する。なお、電流センサ16は、プラス側出力ライン1pを通して流れる電流を計測してもよい。
電圧センサ17は、出力ライン1の電圧を計測する。より詳細には、電圧センサ17は、プラス側銅バー77pおよびマイナス側銅バー77n間の電圧を計測し、計測結果を示す信号を検出処理部11へ出力する。
検出処理部11は、たとえば、所定時間ごとに、各電流センサ16および電圧センサ17から受けた各計測信号に対して平均化およびフィルタリング等の信号処理を行った信号をデジタル信号に変換する。
検出処理部11は、作成した各デジタル信号の示す計測値と、対応の電流センサ16のID(以下、電流センサIDとも称する。)、電圧センサ17のID(以下、電圧センサIDとも称する。)、および自己の監視装置111のID(以下、監視装置IDとも称する。)とを含む監視情報を作成する。
検出処理部11は、送信元IDが自己の監視装置IDであり、送信先IDが収集装置151のIDであり、データ部分が監視情報である監視情報パケットを作成する。そして、検出処理部11は、作成した監視情報パケットを通信部14へ出力する。なお、検出処理部11は、監視情報パケットにシーケンス番号を含めてもよい。
通信部14は、検出処理部11から受ける監視情報パケットを収集装置151へ送信する。
再び図5を参照して、収集装置151は、集約ライン2,5経由で情報を送受信することが可能である。具体的には、収集装置151は、たとえば、信号線46および集約ライン2,5を介して監視装置111と電力線通信を行い、監視情報パケットを複数の監視装置111から受信する。
収集装置151は、カウンタおよび記憶部を有しており、監視装置111から監視情報パケットを受信すると、受信した監視情報パケットから監視情報を取得するとともに、カウンタにおけるカウント値を受信時刻として取得する。そして、収集装置151は、受信時刻を監視情報に含めた後、図示しない記憶部に当該監視情報を保存する。
[判定装置の構成]
図7は、本開示の実施の形態に係る監視システムにおける判定装置の構成を示す図である。
図7を参照して、判定装置101は、異常判定部81と、通信処理部(取得部)84と、記憶部85と、期間判定部87とを備える。異常判定部81、通信処理部84および期間判定部87は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)およびDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサにより実現される。記憶部85は、たとえば不揮発性メモリである。
判定装置101における記憶部85には、たとえば、管理対象の監視装置111のIDすなわち監視装置IDが登録されている。また、記憶部85には、監視装置IDと当該監視装置IDを有する監視装置111に含まれる各センサのIDすなわち電流センサIDおよび電圧センサIDとの対応関係R1が登録されている。
判定装置101は、たとえばサーバであり、監視情報を収集装置151から定期的に取得し、取得した監視情報を処理する。たとえば、判定装置101は、複数の収集装置151のうちの一部または全部から監視情報を受信し、PCSユニット80ごとに、対応する監視情報を順次処理する。なお、判定装置101は、たとえば収集装置151に内蔵される構成であってもよい。
より詳細には、判定装置101における通信処理部84は、ネットワークを介して、収集装置151等の他の装置と情報の送受信を行う。
通信処理部84は、指定された日毎処理タイミング、たとえば毎日の午前0時において各発電部78の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報(以下、「監視情報とも称する。」)を取得する。なお、判定装置101を収集装置151に内蔵する構成にすれば、より短い間隔で監視情報を容易に収集することができる。
より詳細には、通信処理部84は、日毎処理タイミングが到来すると、記憶部85に登録されている各監視装置IDを参照し、参照した各監視装置IDに対応し、日毎処理タイミングの24時間前から当該日毎処理タイミングまで(以下、処理日とも称する。)に属する受信時刻を含む監視情報を要求するための監視情報要求を収集装置151へ送信する。
収集装置151は、判定装置101から監視情報要求を受信すると、受信した監視情報要求に従って、監視情報要求の内容を満足する1または複数の監視情報を判定装置101へ送信する。
図8は、本開示の実施の形態に係る監視システムにおける判定装置が保持する監視情報の一例を示す図である。
図8を参照して、監視情報は、監視装置IDと、監視装置111における各電流センサ16の電流センサIDと、各電流センサ16の計測値である電流値と、電圧センサ17の電圧センサIDと、電圧センサ17の計測値である電圧値と、受信時刻とを含む。受信時刻は、収集装置151が監視装置111から送信された監視情報を受信した時刻である。
通信処理部84は、監視情報要求の応答として収集装置151から1または複数の監視情報を受信すると、受信した各監視情報を記憶部85に保存するとともに、処理完了通知を期間判定部87へ出力する。
期間判定部87は、通信処理部84から処理完了通知を受けると、各発電部78の監視情報の示す計測結果に基づいて、太陽光発電システム401の過積載に起因する状態(以下、過積載状態とも称する。)の発生を検知する。
ここで、太陽光発電システム401の過積載状態について、図面を用いて説明する。図9は、本開示の実施の形態に係る太陽光発電システムにおける発電部の出力電圧および出力電流の時間的推移の一例を示す図である。
図9において、横軸は時間を示し、縦軸は発電部の出力電圧および出力電流を示す。グラフGvは、太陽光発電システム401における発電部78の出力電圧を示し、グラフGiは、太陽光発電システム401における発電部78の出力電流を示す。
太陽光発電システム401において、PCS8の電力変換容量を超える電力を発電可能な数の太陽電池パネルが設けられることを、過積載と称する。太陽光発電システム401において、過積載状態とは、各発電部78の出力電力がPCS8の電力変換容量に制限される状態である。過積載状態の発生から過積載状態の終了までの期間、すなわち発電部78の出力電力がPCS8の電力変換容量に制限される期間を、以下、「抑制期間」とも称する。
図9を参照して、たとえば、発電部78の出力電圧は、徐々に上昇して、PCS8の起動タイミングにおいて下がる。そして、当該出力電圧は、抑制期間においてほぼ一定の値となり、抑制期間終了後のPCS8の停止タイミングにおいて上がり、その後徐々に下降する。
また、発電部78の出力電流は、PCS8の起動以降に徐々に上昇し、抑制期間においてほぼ一定の値となる。そして、当該出力電流は、抑制期間終了後において徐々に下降して、PCS8の停止タイミングにおいてゼロとなる。
判定装置101における期間判定部87は、各発電部78の監視情報の示す出力電圧の計測結果に基づいて抑制期間を判定し、判定した抑制期間を示す情報を異常判定部81へ出力する。
図10は、本開示の実施の形態に係る太陽光発電システムにおける発電部の出力電流と出力電圧との関係を示す図である。図10において、横軸は電圧を示し、縦軸は電流を示す。
図10を参照して、グラフA1は、正常な発電部78の出力電流と出力電圧との関係を示す。グラフA2は、たとえば開放電圧が低く異常の可能性がある発電部78(以下、異常発電部とも称する。)の出力電流と出力電圧との関係を示す。ここで、正常な発電部78および異常発電部は、並列に接続されているものとする。
発電部78では、電力変換部9が行う最大電力点追従(MPPT:Maximum Power Point Tracking)により、発電電力が最大になるように電流および電圧が制御されている。
通常状態において、最大電力点すなわち発電電力が最大となる点におけるPCS8の入力電圧がVpmである場合、グラフA1に示すように、正常な発電部78の動作点はポイントPmaであり、出力電流はIpmaとなる。また、この場合、グラフA2に示すように、異常発電部の動作点はポイントPmbであり、出力電流はIpmbとなる。
一方、PCS8において過積載状態が発生すると、最大電力点におけるPCS8の入力電圧はVpmより大きいVxxとなる。この場合、グラフA1に示すように、正常な発電部78の出力電流はIpmaより小さいIocaとなる。また、この場合、グラフA2に示すように、異常発電部の出力電流はIpmbより小さいIocbとなる。
図10に示すように、通常状態から過積載状態に遷移した場合における異常発電部の出力電流の変動すなわちIpmbとIocbとの差d2は、通常状態から過積載状態に遷移した場合における正常な発電部78の出力電流の変動すなわちIpmaとIocaとの差d1より大きくなる。
このように、通常状態から過積載状態に遷移した場合、異常発電部の出力電流は、正常な発電部78の出力電流と比較して大幅に減少するため、複数の発電部78の一部に異常発電部が存在する場合、複数の発電部78の出力電流にはばらつきが生じる。
このため、太陽光発電システム401における発電部78の異常を判定する異常判定においては、過積載状態において発生する現象、すなわち複数の発電部78の出力電流のばらつきに着目することにより、異常が生じている発電部78をより正確に検出することができる。
[期間判定部の構成]
(抑制期間の仮判定)
再び図7および図8を参照して、期間判定部87は、通信処理部84から処理完了通知を受けると、通信処理部84により取得された監視情報の示す出力電圧に基づいて、抑制期間の仮判定を行う。
より詳細には、期間判定部87は、対応関係R1を参照して、記憶部85から各監視装置111の監視情報に含まれる各電流センサ16の計測値である電流値、および対応の電圧センサ17の計測値である電圧値を取得する。
そして、期間判定部87は、取得した電流値および電圧値の複数の組の各々において電流値および電圧値を乗じることにより、監視情報に含まれる受信時刻における各発電部78の発電電力Pを算出する。
また、期間判定部87は、PCS8に接続されている複数の発電部78の同一の受信時刻における発電電力Pの合計値Psを算出する。そして、期間判定部87は、たとえば、算出した合計値Psが所定の閾値Ptの90%以上である場合、当該受信時刻において、対応するPCS8による過積載状態が発生していたと判断する。
このように、期間判定部87は、過積載状態が発生していた受信時刻に基づいて、過積載状態の発生から過積載状態の終了までの抑制期間を仮判定する。
閾値Ptは、たとえば、日射計の数値から予測されたPCS8ごとの発電部78の発電電力に基づいて設定されるか、または、PCS8ごとの発電部78の定格容量に基づいて設定される。また、閾値Ptは、発電部78の機種等に応じてPCS8ごとに複数種類設定されてもよい。
なお、抑制期間において雲の影響等を受けて、発電部78の出力電圧が急激に減少したり、急激に上昇したりすることにより、PCS8による出力電力の抑制は断続的に行われることがある。このように、出力電力の抑制が断続的に行われている期間であっても、期間判定部87は、たとえば、1日のうち、最初の出力電力の抑制が発生した時刻から、最後の出力電力の抑制が解消した時刻までの期間を抑制期間と仮判定することとする。
(抑制期間の本判定)
図11は、本開示の実施の形態に係る判定装置における期間判定部により行われる抑制期間の本判定について説明する図である。
図11を参照して、期間判定部87は、仮判定した抑制期間における各発電部78の出力電圧、および当該抑制期間に含まれないタイミングにおける各発電部78の出力電圧に基づいて、抑制期間の本判定を行う。
より詳細には、期間判定部87は、たとえば、仮判定した抑制期間の開始時刻t1よりも30分前のタイミングにおける、対応するPCS8に接続されている複数の発電部78の電圧値(以下、単に「対応電圧値」とも称する。)の中央値Vc1を算出する。また、期間判定部87は、開始時刻t1よりも30分後のタイミングにおける対応電圧値の中央値Vc2を算出する。
また、期間判定部87は、たとえば、仮判定された抑制期間の終了時刻t2よりも30分前のタイミングにおける対応電圧値の中央値Vc3、および終了時刻t2よりも30分後のタイミングにおける対応電圧値の中央値Vc4を算出する。
そして、期間判定部87は、たとえば、算出した中央値Vc2と中央値Vc1との差が所定の閾値Vtよりも大きく、かつ算出した中央値Vc3と中央値Vc4との差が閾値Vtよりも大きい場合、仮判定した抑制期間は実際の抑制期間であると判定する本判定を行う。閾値Vtは、たとえば20Vである。
そして、期間判定部87は、本判定した抑制期間を示す期間情報を、異常判定部81へ出力する。異常判定部81は、期間判定部87から期間情報を受けると、当該期間情報および当該期間情報の示す抑制期間における各発電部78の出力電流に基づいて、発電部78の異常を判定する異常判定を行う。
一方、期間判定部87は、たとえば、中央値Vc2と中央値Vc1との差が閾値Vt未満という条件、および中央値Vc3と中央値Vc4との差が閾値Vt未満という条件の少なくともいずれか一方の条件が満たされる場合、仮判定した抑制期間は実際の抑制期間ではないと判定する。この場合、期間判定部87は、異常判定部81への期間情報の出力を行わない。
また、異常判定部81は、たとえば、上記2つの条件を満たすことにより、期間判定部87から期間情報を受けた場合であっても、当該期間情報の示す抑制期間の長さが所定の閾値T未満である場合には、上記異常判定を行わない。閾値Tは、たとえば60分である。
なお、異常判定部81は、期間判定部87から期間情報を受けた場合、当該期間情報の示す抑制期間の長さにかかわらず、異常判定を行う構成であってもよい。
また、期間判定部87は、抑制期間の仮判定および本判定の両方を行う構成に限らない。たとえば、期間判定部87は、上述した「抑制期間の本判定」の方法を用いることなく、「抑制期間の仮判定」の方法を用いて特定した期間を抑制期間としてもよい。
[異常判定部の構成]
(接続箱の仮判定)
再び図7および図8を参照して、異常判定部81は、異常判定において、出力電力の抑制を行ったPCS8に接続される接続箱76ごとに、当該接続箱76に属する複数の発電部78の出力電流に基づいて、異常を仮判定する。
より詳細には、異常判定部81は、抑制期間を示す期間情報を期間判定部87から受けると、記憶部85に登録されている対応関係R1を参照し、抑制期間における各電流センサ16の計測値を記憶部85から取得する。
そして、異常判定部81は、取得した複数の電流センサ16の計測値の統計値を算出する。具体的には、異常判定部81は、電流センサ16の計測値の統計値として、たとえは、複数の電流センサ16の計測値の上位25%の平均値(以下、「基準電流Ix」と称する。)を算出する。
なお、異常判定部81は、電流センサ16の計測値の統計値として、複数の電流センサ16の計測値の上位25%の平均値の代わりに、複数の電流センサ16の計測値の最頻値、平均値または中央値などを算出してもよい。
また、異常判定部81は、出力電力の抑制を行ったPCS8に接続される接続箱76ごとに、抑制期間における複数の電流センサ16の計測値の平均値を算出する。そして、異常判定部81は、たとえば、基準電流Ixに対する、ある接続箱76に含まれる複数の電流センサ16の計測値の平均値の割合が閾値It1以下である場合、当該接続箱に対応する発電部78に異常が生じていると仮判定する。閾値It1は、たとえば80%である。
なお、異常判定部81は、接続箱76の仮判定を行わない構成であってもよい。この場合、異常判定部81は、たとえば、太陽光発電システム401における各発電部78に対して後述する本判定を行う。
(異常発電部の判定)
異常判定部81は、異常と仮判定した接続箱76に属する複数の発電部78の出力電流の分布に基づいて、当該接続箱76に属する複数の発電部78の異常を本判定する。
より詳細には、異常判定部81は、たとえば、異常と仮判定した接続箱76に属する各発電部78の抑制期間における電流センサ16の計測値の統計値を算出する。具体的には、異常判定部81は、発電部78ごとに、電流センサ16の計測値の統計値として、たとえは、抑制期間における電流センサ16の計測値の平均値(以下、「電流平均値」とも称する。)を算出する。
また、異常判定部81は、算出した電流平均値の分布において極めて低い値、すなわち低い値側の外れ値が存在するか否かを確認する。具体的には、異常判定部81は、たとえば、各発電部78の電流平均値のうちの第一四分位数Q1および第三四分位数Q3を算出する。
そして、異常判定部81は、たとえば、電流平均値の分布において、第一四分位数Q1-(第三四分位数Q3-第一四分位数Q1)×1.5よりも低い値が1または複数存在する場合、当該値を外れ値とする。そして、異常判定部81は、外れ値に対応する発電部78に異常が生じていると判定する。すなわち、異常判定部81は、異常と仮判定した接続箱76に属する複数の発電部78のうちの1または複数の異常発電部78を検出する。
(異常の分類)
異常判定部81は、上述した異常判定において1または複数の異常発電部78を検出した場合、異常発電部78ごとに、抑制期間の開始時刻t1および終了時刻t2の少なくともいずれか一方における当該異常発電部78の出力電流、ならびに抑制期間における各発電部78の出力電流の統計値に基づいて、当該異常発電部78の異常の分類を行う。そして、異常判定部81は、異常の種別の判定結果を通信処理部84に通知する。
抑制期間における各発電部78の出力電流の統計値は、たとえば、抑制期間における複数の電流センサ16の計測値の上位25%の平均値である基準電流Ixである。
(例1-1)影異常の判定1
図12および図13は、本開示の実施の形態に係る判定装置における異常判定部による異常の分類の一例である影異常の判定について説明するための図である。
図12は、午後の時間帯に影の影響を受ける異常発電部78の出力電流の一例を示す。また、図13は、午前の時間帯に影の影響を受ける異常発電部78の出力電流の一例を示す。図12および図13において、横軸は時間を示し、縦軸は出力電流を示す。また、図12および図13において、正常な発電部78の出力電流を示すグラフGiを破線により示す。
図12および図13を参照して、たとえば、抑制期間の午前の時間帯または午後の時間帯において、影の影響を受けることにより発電部78の開放電圧が低くなり、当該発電部78が異常発電部と判定されることがある。この場合、図12に示すグラフG1および図13に示すグラフG2のように、抑制期間の開始時刻t1における当該異常発電部78に対応する電流センサ16の計測結果と、抑制時間の終了時刻t2における当該電流センサ16の計測結果との差は大きくなる。
このため、異常判定部81は、抑制期間の開始時刻t1における電流センサ16の計測値と、抑制期間の終了時刻t2における当該電流センサ16の計測値との差に基づいて、異常の分類として、当該異常発電部78に影による異常が生じているか否かを判定することができる。
たとえば、異常判定部81は、開始時刻t1における異常発電部78の出力電流(以下、「開始電流Is」と称する。)および基準電流Ixに基づく値と、終了時刻t2における当該異常発電部78の出力電流(以下、「終了電流Ie」と称する。)および基準電流Ixに基づく値との差が閾値It2以上である場合、当該異常発電部78において影による異常が生じていると判定する。
具体的には、異常判定部81は、基準電流Ixに対する開始電流Isの割合(Is/Ix)と、基準電流Ixに対する終了電流Ieの割合(Ie/Ix)との差が所定の閾値It2以上である場合、すなわち以下の式(1)を満たす場合、当該異常発電部78において影による異常が生じていると判定する。閾値It2は、たとえば10%である。
(Is/Ix)-(Ie/Ix)の絶対値 ≧ It2・・・(1)
(例1-2)影異常の判定2
図14は、本開示の実施の形態に係る判定装置における異常判定部による異常の分類の一例である影異常の判定について説明するための図である。
図14において、横軸は時間を示し、縦軸は出力電流を示す。また、図14において、正常な発電部78の出力電流を示すグラフGiを破線により示す。
図14を参照して、たとえば、抑制期間の午前の時間帯および午後の時間帯において、影の影響を受けることにより発電部78の開放電圧が低くなり、当該発電部78が異常発電部と判定されることがある。この場合、図14に示すグラフG3のように、開始時刻t1における当該異常発電部78に対応する電流センサ16の計測結果、および終了時刻t2における当該電流センサ16の計測結果は両方とも低い値となる。
このため、異常判定部81は、たとえば、開始時刻t1および終了時刻t2の少なくともいずれか一方における異常発電部78の出力電流および基準電流Ixに基づく値が閾値It3以下である場合、当該異常発電部78において影による異常が生じていると判定する。
具体的には、異常判定部81は、基準電流Ixに対する開始電流Isの割合(Is/Ix)が所定の閾値It3未満である場合、すなわち以下の式(2)を満たす場合、当該異常発電部78において影による異常が生じていると判定する。閾値It3は、たとえば40%である。
(Is/Ix) < It3・・・(2)
また、異常判定部81は、基準電流Ixに対する終了電流Ieの割合(Ie/Ix)が所定の閾値It4未満である場合、すなわち以下の式(3)を満たす場合、当該異常発電部78において影による異常が生じていると判定する。閾値It43は、たとえば40%である。
(Ie/Ix) < It4・・・(3)
なお、異常判定部81は、上述した方法以外の方法を用いて、影異常の判定を行う構成であってもよい。
(例2)クラスタ異常の判定
図15は、本開示の実施の形態に係る判定装置における異常判定部による異常の分類の一例であるクラスタ異常の判定について説明するための図である。
図15において、横軸は時間を示し、縦軸は出力電流を示す。また、図15において、正常な発電部78の出力電流を示すグラフGiを破線により示す。
図15を参照して、抑制期間において、発電部78の有する複数の太陽電池パネル79のうちの一部、具体的には太陽電池パネル79を構成するセルを複数含むクラスタ、またはバイパスダイオードの周辺等において不具合が発生することにより、当該発電部78全体の性能が低下するクラスタ異常が生じて、当該発電部78が異常発電部と判定されることがある。この場合、図15に示すグラフG4のように、抑制時間において、当該異常発電部78の出力電流は、正常な発電部78の出力電流と比較して低くなる。
このため、異常判定部81は、たとえば、異常発電部78において影による異常が生じていないと判定した場合、抑制期間における当該異常発電部78の出力電流の平均値(以下、「平均電流Ia」と称する。)および基準電流Ixに基づいて、当該異常発電部78においてクラスタの異常が生じているか否かを判定する。
たとえば、異常判定部81は、平均電流Iaおよび基準電流Ixに基づく値が、開始電流Isおよび終了電流Ieおよび基準電流Ixに基づく値よりも閾値It5以上小さい場合、当該異常発電部78においてクラスタの異常が生じていると判定する。
具体的には、異常判定部81は、たとえば、基準電流Ixに対する平均電流Iaの割合(Ia/Ix)が、基準電流Ixに対する開始電流Isの割合(Is/Ix)と基準電流Ixに対する終了電流Ieの割合(Ie/Ix)との平均値に対して所定の閾値Th以下である場合、すなわち以下の式(4)を満たす場合、対応する異常発電部78においてクラスタの異常が生じていると判定する。閾値Thは、たとえば90%である。
(Ia/Ix)/{((Is/Ix)+(Ie/Ix))/2} < Th・・・(4)
なお、異常判定部81は、上述した方法以外の方法を用いて、クラスタの異常の判定を行う構成であってもよい。
(例3)抵抗値異常の判定
異常判定部81は、影異常の判定において影の影響を受けていないと判定し、かつクラスタ異常の判定においてクラスタの異常が生じていないと判定した異常発電部78については、ケーブルの異常等による抵抗値異常が生じていると判定する。
たとえば、ある異常発電部78について、基準電流Ixに対する開始電流Isの割合(Is/Ix)が85%であり、基準電流Ixに対する終了電流Ieの割合(Ie/Ix)が80%であり、基準電流Ixに対する平均電流Iaの割合(Ia/Ix)が70%であるとする。
この場合、異常判定部81は、影異常の判定1において、(Is/Ix)-(Ie/Ix)の絶対値が5%であるため、影による異常は生じていないと判定する。また、異常判定部81は、影異常の判定2において、(Is/Ix)および(Ie/Ix)がいずれも40%以上であるため、影による異常は生じていないと判定する。
また、異常判定部81は、クラスタ異常の判定において、(Ia/Ix)/{((Is/Ix)+(Ie/Ix))/2}は、およそ85%であるため、クラスタの異常は生じていないと判定する。
この結果、異常判定部81は、対応する異常発電部78においては抵抗値異常が生じていると判定する。
なお、異常判定部81は、上述した方法以外の方法を用いて、クラスタの異常の判定を行う構成であってもよい。
また、異常判定部81は、影異常、クラスタの異常および抵抗値異常に加えて、さらに他の異常について判定を行う構成であってもよい。また、異常判定部81は、影異常、クラスタの異常および抵抗値異常のうちの一部の異常についての判定を行わない構成であってもよい。
(判定結果の警報)
通信処理部84は、異常判定部81から異常判定の結果の通知を受けると、たとえば、当該通知の内容に基づいて、警報を出力するか否かを判断する。
たとえば、通信処理部84は、影による異常が生じている異常発電部78が存在する旨の通知を受けた場合、警報の出力を行わないと判断する。
一方、通信処理部84は、たとえば、クラスタの異常または抵抗値異常が生じている異常発電部78が存在する旨の通知を受けた場合、管理者等に対して警報を出力する。たとえば、通信処理部84は、当該異常発電部78のID、およびクラスタの異常または抵抗値異常が生じていること等を、モニタに表示したり、メールで送信したりする。
また、通信処理部84は、たとえば、複数の発電部78の一覧を示す画面において、クラスタ異常または抵抗値異常が生じている異常発電部78のID等を明るく表示するなど、他の発電部78とは異なる表示態様で表示してもよい。
これにより、管理者は、発電部78に異常が生じているか否かだけでなく、さらに、異常発電部78の原因がクラスタ異常または抵抗値異常であり、原因を除去するための対処が必要であることなどを把握することができる。
なお、異常判定部81は、異常の分類を行わない構成であってもよい。この場合、異常判定部81は、たとえば、本判定した異常発電部78を通信処理部84に通知する。そして、通信処理部84は、異常判定部81から異常発電部78の通知を受けると、たとえば、当該異常発電部78のID等をモニタに表示したり、メールで送信したりする出力処理を行う。
<動作の流れ>
監視システム301における各装置は、メモリを含むコンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のフローチャートの各ステップの一部または全部を含むプログラムを当該メモリから読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図16は、本開示の実施の形態に係る判定装置が発電部の異常判定を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。ここでは、1つのPCSユニット80に対応する発電部78の異常判定について説明する。複数のPCSユニット80が設けられている場合、判定装置101は、たとえば後述する動作をPCSユニット80ごとに行う。
図16を参照して、まず、通信処理部84は、1または複数の監視情報を取得すると、取得した各監視情報を記憶部85に保存するとともに、処理完了通知を期間判定部87へ出力する(ステップS10)。
次に、期間判定部87は、通信処理部84から処理完了通知を受けると、通信処理部84により取得された監視情報の示す出力電圧に基づいて、抑制期間の仮判定を行う。
たとえば、期間判定部87は、判定対象であるPCSユニット80におけるPCS8に接続されている複数の発電部78の同一の受信時刻における発電電力Pの合計値Psを算出し、算出した合計値Psが所定の閾値Ptの90%以上である場合、当該受信時刻において、当該PCS8による過積載状態が発生していたと判断する。
このように、期間判定部87は、監視情報の受信時刻において過積載状態が発生しているか否かを判断することにより、過積載状態の発生から過積載状態の終了までの抑制期間を仮判定する(ステップS12)。
次に、期間判定部87は、仮判定した抑制期間がある場合、仮判定した抑制期間における各発電部78の出力電圧、および当該抑制期間に含まれないタイミングにおける各発電部78の出力電圧に基づいて、抑制期間の本判定を行う。
たとえば、仮判定された抑制期間の開始時刻t1の前後における、複数の発電部78の出力電圧の中央値同士の差が閾値Vtより大きく、かつ仮判定された抑制期間の終了時刻t2の前後における、複数の発電部78の出力電圧の中央値同士の差が閾値Vtより大きいとする。
この場合、期間判定部87は、仮判定した抑制期間は実際の抑制期間であると判定する。そして、期間判定部87は、本判定した抑制期間を示す期間情報を、異常判定部81へ出力する(ステップS12)。
次に、異常判定部81は、期間判定部87から期間情報を受けると、発電部78の異常を判定する異常判定において、出力電力の抑制を行ったPCS8に接続される接続箱76ごとに、当該接続箱76に属する複数の発電部78の出力電流に基づいて、異常を仮判定する。
たとえば、異常判定部81は、出力電力の抑制を行ったPCS8に接続される複数の発電部78の、抑制期間における出力電流の統計値に対する、ある接続箱76に属する複数の発電部78の出力電流の平均値の割合が閾値It1以下である場合、当該接続箱に対応する発電部78に異常が生じていると仮判定する(ステップS13)。
次に、異常判定部81は、異常と仮判定した接続箱76に属する複数の発電部78の出力電流の分布に基づいて、当該接続箱76に属する複数の発電部78の異常を本判定する。
たとえば、異常判定部81は、異常と仮判定した接続箱76に属する各発電部78の、抑制期間における出力電流の平均値の分布において、極めて低い外れ値が存在する場合、当該外れ値に対応する発電部78が異常発電部であると判定する(ステップS14)。
次に、異常判定部81は、異常発電部78を検出した場合、異常発電部78ごとに、抑制期間の開始時刻t1および終了時刻t2の少なくともいずれか一方における当該異常発電部78の出力電流、ならびに抑制期間における各発電部78の出力電流の統計値に基づいて、当該異常発電部78の異常の分類を行う。
具体的には、異常判定部81は、異常発電部78において、影による異常が生じているのか、クラスタの異常が生じているのか、または抵抗値異常が生じているのかを判定し、判定結果を通信処理部84に通知する(ステップS15)。
次に、通信処理部84は、異常判定部81から異常判定の結果の通知を受けると、たとえば、当該通知の内容に基づいて、警報を出力するか否かを判断する。たとえば、通信処理部84は、クラスタの異常または抵抗値異常が生じている異常発電部78が存在する旨の通知を受けた場合、管理者等に対して警報を出力する(ステップS16)。
ところで、特許文献1に記載の技術を超えて、太陽光発電システムの異常判定精度を向上させることが可能な技術が望まれる。
これに対して、本開示の実施の形態に係る判定装置101および判定方法では、上記のような構成および方法により、太陽光発電システムの異常判定精度を向上させることができる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられ、
各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を仮判定し、仮判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電圧、および前記抑制期間に含まれないタイミングにおける前記各発電部の出力電圧に基づいて、仮判定した前記抑制期間を本判定する期間判定部と、
前記期間判定部により本判定された前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて、前記発電部の異常を判定する異常判定を行う異常判定部とを備え、
前記異常判定部は、前記異常判定において、異常が生じている前記発電部である異常発電部を検出した場合、前記抑制期間における前記各発電部の出力電流の統計値に対する、前記抑制期間における前記異常発電部の出力電流の平均値の割合、前記統計値に対する、前記抑制期間の開始タイミングにおける前記異常発電部の出力電流の割合、および前記統計値に対する、前記抑制期間の終了タイミングにおける前記異常発電部の出力電流の割合のうちの一部または全部を用いて、前記異常発電部の異常の分類を行う、判定装置。
1 出力ライン
2,4,5 集約ライン
3 内部ライン
6 キュービクル
7 銅バー
8 PCS(電力変換装置)
9 電力変換部
11 検出処理部
14 通信部
16 電流センサ
17 電圧センサ
26 電源線
46 信号線
60 集電ユニット
71 集電箱
72,73,77 銅バー
74 太陽電池ユニット
76 接続箱
78 発電部
79,79A~79D 太陽電池パネル
80 PCSユニット
81 異常判定部
84 通信処理部(取得部)
85 記憶部
87 期間判定部
101 判定装置
111 監視装置
151 収集装置
301 監視システム
401 太陽光発電システム

Claims (10)

  1. 太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられ、
    各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得する取得部と、
    前記取得部により取得された前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を仮判定し、仮判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電圧、および前記抑制期間に含まれないタイミングにおける前記各発電部の出力電圧に基づいて、仮判定した前記抑制期間を本判定する期間判定部と、
    前記期間判定部により本判定された前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて、前記発電部の異常を判定する異常判定を行う異常判定部とを備える、判定装置。
  2. 前記異常判定部は、前記異常判定において、異常が生じている前記発電部である異常発電部を検出した場合、前記抑制期間の開始タイミングおよび終了タイミングの少なくともいずれか一方における前記異常発電部の出力電流、ならびに前記抑制期間における前記各発電部の出力電流の統計値に基づいて、前記異常発電部の異常の分類を行う、請求項1に記載の判定装置。
  3. 前記異常判定部は、前記開始タイミングにおける前記異常発電部の出力電流および前記統計値に基づく値と、前記終了タイミングにおける前記異常発電部の出力電流および前記統計値に基づく値との差が閾値以上である場合、または前記開始タイミングおよび前記終了タイミングの少なくともいずれか一方における前記異常発電部の出力電流および前記統計値に基づく値が閾値以下である場合、前記異常発電部において影による異常が生じていると判定する、請求項2に記載の判定装置。
  4. 前記異常判定部は、前記異常発電部において影による異常が生じていない場合であり、かつ前記抑制期間における前記異常発電部の出力電流の平均値および前記統計値に基づく値が、前記開始タイミングおよび前記終了タイミングの各々における前記異常発電部の出力電流の平均値および前記統計値に基づく値よりも閾値以上小さい場合、前記異常発電部においてクラスタの異常が生じていると判定する、請求項3に記載の判定装置。
  5. 前記異常判定部は、前記異常発電部において、影による異常が生じていない場合であり、かつクラスタの異常が生じていない場合、前記異常発電部において抵抗値の異常が生じていると判定する、請求項4に記載の判定装置。
  6. 前記異常判定部は、前記期間判定部により本判定された前記抑制期間の長さが閾値未満である場合、前記異常判定を行わない、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の判定装置。
  7. 複数の前記発電部からの出力ラインを集約する接続箱が複数設置され、
    各前記接続箱からの集約ラインが前記電力変換装置に電気的に接続され、
    前記異常判定部は、前記異常判定において、前記接続箱ごとに、前記接続箱に属する複数の前記発電部の出力電流に基づいて異常を仮判定し、異常と仮判定した前記接続箱に属する複数の前記発電部の出力電流の分布に基づいて、前記接続箱に属する複数の前記発電部の異常を本判定する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の判定装置。
  8. 太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられ、
    各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得する取得部と、
    前記取得部により取得された前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を判定する期間判定部と、
    前記期間判定部により判定された前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて前記発電部の異常を判定する異常判定を行い、前記異常判定において、異常が生じている前記発電部である異常発電部を検出した場合、前記抑制期間の開始タイミングおよび終了タイミングの少なくともいずれか一方における前記異常発電部の出力電流、ならびに前記抑制期間における前記各発電部の出力電流の統計値に基づいて、前記異常発電部の異常の分類を行う異常判定部とを備える、判定装置。
  9. 太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられる判定装置における判定方法であって、
    各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得するステップと、
    取得した前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を仮判定するステップと、
    仮判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電圧、および前記抑制期間に含まれないタイミングにおける前記各発電部の出力電圧に基づいて、仮判定した前記抑制期間を本判定するステップと、
    本判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて、前記発電部の異常を判定する異常判定を行うステップとを含む、判定方法。
  10. 太陽電池パネルを含む複数の発電部と、複数の前記発電部に接続される電力変換装置とを備える太陽光発電システムに用いられる判定装置における判定方法であって、
    各前記発電部の出力電流および出力電圧の計測結果を示す計測情報を取得するステップと、
    取得した前記計測情報の示す出力電圧に基づいて、前記電力変換装置による出力電力の抑制期間を判定するステップと、
    判定した前記抑制期間における前記各発電部の出力電流に基づいて、前記発電部の異常を判定する異常判定を行うステップと、
    前記異常判定において、異常が生じている前記発電部である異常発電部を検出した場合、前記抑制期間の開始タイミングおよび終了タイミングの少なくともいずれか一方における前記異常発電部の出力電流、ならびに前記抑制期間における前記各発電部の出力電流の統計値に基づいて、前記異常発電部の異常の分類を行うステップとを含む、判定方法。
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