JP2023008595A - 医薬組成物の製造方法、医薬組成物、および医薬組成物水性分散体の製造方法 - Google Patents

医薬組成物の製造方法、医薬組成物、および医薬組成物水性分散体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微粒子化した難水溶性薬物を含有する医薬組成物とその製造方法、および該医薬組成物を含有する安定性に優れた水性分散体の製造方法を提供する。【解決手段】難水溶性薬物、水溶性無機塩および水溶性有機溶剤をともに機械的に混錬する工程(a)と、工程(a)の後に、水溶性無機塩および水溶性有機溶剤を除去する工程(b)とを具備し、前記水溶性有機溶剤が、以下の(i)~(iii)を満足することを特徴とする医薬組成物の製造方法である。(i)分子量が100~350である。(ii)ヒドロキシル基および/またはエステル基からなる官能基を合計で2以上有する。(iii)60℃における粘度が2~150mPa・sである。【選択図】なし

Description

本発明は、難水溶性薬物の微粒子を含有する医薬組成物およびその製造方法に関する。また、本発明は、該医薬組成物を含有する水性分散体の製造方法に関する。
薬物が薬効を発揮するためには、薬物が吸収部位で溶解することが必要である。しかしながら、難水溶性薬物は、溶解速度が遅く、溶解過程が吸収の律速となることが多い。難水溶性薬物の溶解性を向上する手段として、薬物の微粒子化が挙げられる。これは、薬物をナノオーダーまたはナノオーダーに近いオーダーのサイズにまで微粒子化することで、比表面積を飛躍的に上昇させ、その結果として、溶解速度を向上させることを期待したアプローチである。
薬物を微粒子化する方法は、気体中での乾式粉砕と液体雰囲気中での湿式粉砕に大別される。一般に乾式粉砕は、10μm以下の粒子に粉砕することが困難である。一方、湿式粉砕は、10μm以下の粒子に粉砕することが可能である(非特許文献1)。さらに、湿式粉砕は、媒体ミルなどを用いる機械的破砕法と高圧ホモジナイザーなどを用いる加圧粉砕法に大別される(特許文献1、2)。しかし、いずれの手法も微粒子化が不十分であったり、薬物微粒子を水性分散体化した際の安定性に課題があるなど、さらなる改善が求められていた。
特開平04-295420号公報 特開平04-288013号公報 すぐに役立つ粒子設計・加工技術、じほう社編、第23-24頁、2003年
本発明が解決しようとする課題は、微粒子化した難水溶性薬物を含有する医薬組成物とその製造方法、および該医薬組成物を含有する安定性に優れた水性分散体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記諸問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、難水溶性薬物、水溶性無機塩および特定の水溶性有機溶剤をともに機械的に混錬する工程(a)と、工程(a)の後に、水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する工程(b)とを具備する医薬組成物の製造方法によって、微粒子化した難水溶性薬物を含有する医薬組成物を得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、難水溶性薬物、水溶性無機塩および水溶性有機溶剤をともに機械的に混錬する工程(a)と、 工程(a)の後に、水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する工程(b)とを具備し、
前記水溶性有機溶剤が、以下の(i)~(iii)を満足することを特徴とする医薬組成物の製造方法に関する。
(i) 分子量が100~350である。
(ii)ヒドロキシル基および/またはエステル基からなる官能基を合計で2以上有する。
(iii)60℃における粘度が2~150mPa・sである。
また、本発明は、前記難水溶性薬物が、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ニフェジピン、ニカルジピン、ニモジピン、ジピリダモール、ジソピラミド、塩酸プラゾシン、プレドニゾロン、酢酸コルチゾン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、フルオシノロンアセトニド、インドメタシン、ナプロキセン、ケトプロフェン、7-(3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシシンナモイルアミノ)-3-オクチルオキシ-4-ヒドロキシ-1-メチル-2(1H)-キノリノン、フェナセミド、エトトイン、プリミドン、ジアゼパム、ニトラゼパム、クロナゼパム、ジギトキシン、スピロノラクトン、トリアムテレン、クロルタリドン、ポリチアジド、ベンズチアジド、グリセオフルビン、ナリジクス酸、クロラムフェニコール、クロルゾキサジン、フェンプロバメート、メキタジン、ビスベンチアミン、トリアムシノロンアセトニド、フルコナゾール、ミコナゾール、リファンピシン、ダカルバジン、マイトマイシンC 、ビカルタミド、パクリタキセル、ウベニメクス、フマル酸クレマスチン、エリスロマイシン、アムホテリシンB、セフィキシム、サラゾスルファピリジン、スパルフロキサシン、チニダゾール、ビダラビン、アシクロビル、ミルリノン、ジゴキシン、ジピリダモール、ピンドロール、塩酸プロパフェノン、アムリノン、ヒドロクロロチアジド、トランドラプリル、カンデサルタンシレキセチル、ウラピジル、レセルピン、メチルドパ、ノルエピネフリン、シンバスタチン、フルオキシメステロン、スタノゾロール、エストラジオール、酢酸クロルマジノン、ファレカルシトリオール、マジンドール、クエン酸シルデナフィル、ミノキシジル、ドロペリドール、クアゼパム、ペンタゾシン、プロペリシアジン、チミペロン、スルピリド、アモキサピン、マレイン酸リスリド、ニセルゴリン、ビペリデン、レボドパ、カルバミン酸クロルフェネシン、ダントロレンナトリウム、ノルエピネフリン、フマル酸ホルモテロール、リルゾール、フルマゼニル)、テオフィリン、メトトレキサート、アミドトリゾ酸、シロスタゾール、アデニン、トルブタミド、ファモチジン、ウルソデスオキシコール酸、スリンダク、ピレノキシン、フルニソリド、ダナゾール、タクロリムス水和物、β-カロテン、クルクミン、ツロブテロール、プランルカスト水和物、ザフィルルカストおよびフェノフィブラートからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする前記医薬組成物の製造方法に関する。
また、本発明は、前記水溶性有機溶剤が、トリアセチン、トリプロピオニン、トリブチリン、クエン酸トリエチル、およびクエン酸アセチルトリエチルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする前記医薬組成物の製造方法に関する。
また、本発明は、平均一次粒子径が5~300nmである難水溶性薬物と、前記難水溶性薬物100質量部に対して0.003~0.3質量部の水溶性有機溶剤とを含む医薬組成物であって、前記水溶性有機溶剤が以下の(i)~(iii)を満足することを特徴とする医薬組成物に関する。
(i) 分子量が100~350である。
(ii)ヒドロキシル基および/またはエステル基からなる官能基を合計で2以上
有する。
(iii)60℃における粘度が2~150mPa・sである。
また、本発明は、さらに、添加剤として樹脂もしくは界面活性剤を含有することを特徴とする医薬組成物に関する。
また、本発明は、前記難水溶性薬物が、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ニフェジピン、ニカルジピン、ニモジピン、ジピリダモール、ジソピラミド、塩酸プラゾシン、プレドニゾロン、酢酸コルチゾン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、フルオシノロンアセトニド、インドメタシン、ナプロキセン、ケトプロフェン、7-(3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシシンナモイルアミノ)-3-オクチルオキシ-4-ヒドロキシ-1-メチル-2(1H)-キノリノン、フェナセミド、エトトイン、プリミドン、ジアゼパム、ニトラゼパム、クロナゼパム、ジギトキシン、スピロノラクトン、トリアムテレン、クロルタリドン、ポリチアジド、ベンズチアジド、グリセオフルビン、ナリジクス酸、クロラムフェニコール、クロルゾキサジン、フェンプロバメート、メキタジン、ビスベンチアミン、トリアムシノロンアセトニド、フルコナゾール、ミコナゾール、リファンピシン、ダカルバジン、マイトマイシンC 、ビカルタミド、パクリタキセル、ウベニメクス、フマル酸クレマスチン、エリスロマイシン、アムホテリシンB、セフィキシム、サラゾスルファピリジン、スパルフロキサシン、チニダゾール、ビダラビン、アシクロビル、ミルリノン、ジゴキシン、ジピリダモール、ピンドロール、塩酸プロパフェノン、アムリノン、ヒドロクロロチアジド、トランドラプリル、カンデサルタンシレキセチル、ウラピジル、レセルピン、メチルドパ、ノルエピネフリン、シンバスタチン、フルオキシメステロン、スタノゾロール、エストラジオール、酢酸クロルマジノン、ファレカルシトリオール、マジンドール、クエン酸シルデナフィル、ミノキシジル、ドロペリドール、クアゼパム、ペンタゾシン、プロペリシアジン、チミペロン、スルピリド、アモキサピン、マレイン酸リスリド、ニセルゴリン、ビペリデン、レボドパ、カルバミン酸クロルフェネシン、ダントロレンナトリウム、ノルエピネフリン、フマル酸ホルモテロール、リルゾール、フルマゼニル)、テオフィリン、メトトレキサート、アミドトリゾ酸、シロスタゾール、アデニン、トルブタミド、ファモチジン、ウルソデスオキシコール酸、スリンダク、ピレノキシン、フルニソリド、ダナゾール、タクロリムス水和物、β-カロテン、クルクミン、ツロブテロール、プランルカスト水和物、ザフィルルカストおよびフェノフィブラートからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする前記医薬組成物に関する。
また、本発明は、前記水溶性有機溶剤が、トリアセチン、トリプロピオニン、トリブチリン、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする前記医薬組成物に関する。
また、本発明は、前記医薬組成物を、超音波処理、ホモジナイザー処理もしくはビーズミル分散処理により、水に懸濁分散させることを特徴とする医薬組成物水性分散体の製造方法に関する。
本発明により、微粒子化した難水溶性薬物を含有する医薬組成物とその製造方法、および該医薬組成物を含有する安定性に優れた水性分散体の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<医薬組成物の製造方法>
本発明の医薬組成物の製造方法は、難水溶性薬物、水溶性無機塩および水溶性有機溶剤をともに機械的に混錬する工程(a)と、
工程(a)の後に、水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する工程(b)とを具備し、
前記水溶性有機溶剤が、以下の(i)~(iii)を満足することを特徴とする。
(i) 分子量が100~350である。
(ii)ヒドロキシル基および/またはエステル基からなる官能基を合計で2以上有する。
(iii)60℃における粘度が2~150mPa・sである。
<難水溶性薬物>
本発明における薬物としては、医薬品用成分、健康食品用成分が挙げられ、「日本薬局方」、「日本薬局方外医薬品規格(局外基)」、「米国薬局方(USP)」、「国民医薬品集(NF)」、「ヨーロッパ薬局方(EP)」に記載の医薬品薬効成分等を挙げることができる
医薬品用成分としては、解熱薬、鎮痛薬、抗炎症薬、痛風薬、高尿酸血症治療薬、睡眠薬、鎮静薬、抗不安薬、抗精神病薬、抗うつ薬、抗躁薬、精神刺激薬、抗てんかん薬、筋弛緩薬、パーキンソン病治療薬、自律神経系作用薬、脳循環代謝改善薬、アレルギー治療薬、強心薬、抗狭心症薬、β遮断薬、Ca拮抗薬、抗不整脈薬、抗利尿薬、利尿薬、降圧薬、末梢循環障害治療薬、高脂血症用薬、昇圧薬、呼吸促進薬、気管支拡張薬、喘息治療薬、慢性閉塞性肺疾患治療薬、鎮咳薬、去痰薬、消化性潰瘍治療薬、下剤、止痢・整腸薬、糖尿病用薬、副腎皮質ホルモン製剤、性ホルモン製剤、骨粗しょう症薬、骨代謝改善薬、ビタミン製剤、造血薬、血液凝固製剤、化学療法薬、抗生物質、抗真菌薬、抗ウィルス薬、抗癌剤、免疫抑制剤、眼科用薬、耳鼻咽喉科用薬、口腔用薬、皮膚用薬、放射性医薬品、診断用薬、生活改善薬及び漢方薬等に適応可能な有機化合物が挙げられる。
具体的には、例えば、アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、塩酸イソチベンジル、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェテロール、塩酸トリプロリジン、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、テオクル酸ジフェニルピラリン、ナパジシル酸メブヒドロリン、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、d l - マレイン酸クロルフェニラミン、d - マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジフェテロール、塩酸アロクラミド、塩酸クロペラスチン、クエン酸ペントキシベリン( クエン酸カルベタペンタン) 、クエン酸チペピジン、ジブナートナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファン・フェノールフタリン酸、ヒベンズ酸チペピジン、フェンジゾ酸クロペラスチン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸ノスカピン、ノスカピン、dl-塩酸メチルエフェドリン、dl-メチルエフェドリンサッカリン塩、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン、無水カフェイン、ビタミンB1及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB2及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンC及びその誘導体並びにそれらの塩類、ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB6及びその誘導体並びにそれらの塩類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酢酸、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩( アルミニウムグリシネート)、水酸化アルミニウムゲル(乾燥水酸化アルミニウムゲルとして) 、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、塩酸ラニチジン、シメチジン、ファモチジン、ナプロキセン、ジクロフェナックナトリウム、ピロキシカム、アズレン、インドメタシン、ケトプロフェン、イブプロフェン、塩酸ジフェニドール、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸プロメタジン、塩酸メクリジン、ジメンヒドリナート、タンニン酸ジフェンヒドラミン、タンニン酸フェネタジン、テオクル酸ジフェニルピラリン、フマル酸ジフェンヒドラミン、プロメタジンメチレンジサリチル酸塩、臭化水素酸スポコラミン、塩酸オキシフェンサイクリミン、塩酸ジサイクロミン、塩酸メチキセン、臭化メチルアトロピン、臭化メチルアニソトロピン、臭化メチルスポコラミン、臭化メチル- 1 - ヒヨスチアミン、臭化メチルベナクチジウム、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン、塩酸パパベリン、アミノ安息香酸、シュウ酸セシウム、ピペリジルアセチルアミノ安息香酸エチル、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、炭酸水素ナトリウム、フルスルチアミン、硝酸イソソルバイド、エフェドリン、セファレキシン、アンピシリン、スルフィキサゾール、スクラルファート、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素等、マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キキョウ、シャゼンシ、シャゼンソウ、セネガ、バイモ、ウイキョウ、オウバク、オウレン、ガジュツ、カミツレ、ケイヒ、ゲンチアナ、ゴオウ、獣胆(ユウタンを含む)、シャジン、ショウキョウ、ソウジュツ、チョウジ、チンピ、ビャクジュツ、地竜、チクセツニンジン、ニンジン、カノコソウ、ボタンピ、サンショウ及びこれらのエキス等、インスリン、バゾプレッシン、インターフェロン、ウロキナーゼ、セラチオペプチターゼ、ソマトスタチン等の「日本薬局方」、「日本薬局方外医薬品規格(局外基)」、「米国薬局方(USP)」、「国民医薬品集(NF)」、「ヨーロッパ薬局方(EP)」に記載の医薬品薬効成分等を挙げることができる。
健康食品用の活性成分としては、健康増強を目的のために配合する成分であれば限定されないが、例えば、青汁粉末、アグリコン、アガリクス、アシュワガンダ、アスタキサンチン、アセロラ、アミノ酸( バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジン、シスチン、チロシン、アルギニン、アラニン、アスパラギン酸、海藻粉末、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン等) 、アルギン酸、いちょう葉エキス、イワシペプチド、ウコン、ウロン酸、エキナセア、エゾウコギ、オリゴ糖、オレイン酸、核タンパク、カツオブシペプチド、カテキン、カリウム、カルシウム、カロチノイド、ガルシニア、L - カルニチン、キトサン、共役リノール酸、キダチアロエ、ギムネマシルベスタエキス、クエン酸、クミスクチン、グリセリド、グリセノール、グルカゴン、クルクミン、グルコサミン、L -グルタミン、クロレラ、クランベリーエキス、キャッツクロー、ゲルマニウム、酵素、高麗人参エキス、コエンザイムQ10、コラーゲン、コラーゲンペプチド、コリウスフォルスコリン、コンドロイチン、サイリウムハスク末、サンザシエキス、サポニン、脂質、L-シスチン、シソエキス、シトリマックス、脂肪酸、植物ステロール、種子エキス、スピルリナ、スクワレン、セイヨウシロヤナギ、セラミド、セレン、セントジョーンズワートエキス、大豆イソフラボン、大豆サポニン、大豆ペプチド、大豆レシチン、単糖、タンパク質、チェストツリーエキス、鉄、銅、ドコサヘキサエン酸、トコトリエノール、納豆キナーゼ、納豆菌培養エキス、ナイアシンナトリウム、ニコチン酸、二糖、乳酸菌、ニンニク、ノコギリヤシ、発芽米、ハトムギエキス、ハーブエキス、バレリヤンエキス、パントテン酸、ヒアルロン酸、ビオチン、ピコリン酸クロム、ビタミンA、ビタミンA2、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12 、ビタミンC 、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ヒドロキシチロソール、ビフィズス菌、ビール酵母、フラクトオリゴ糖、フラボノイド、ブッチャーズブルームエキス、ブラックコホシュ、ブルーベリー、プルーンエキス、プロアントシアニジン、プロテイン、プロポリス、ブロメライン、プロバイオティクス、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、β-カロチン、ペプチド、ベニバナエキス、マイタケエキス、マカエキス、マグネシウム、マリアアザミ、マンガン、ミトコンドリア、ミネラル、ムコ多糖、メラトニン、メシマコブ、メリロートエキス末、モリブデン、野菜粉末、葉酸、ラクトース、リコピン、リノール酸、リポ酸、燐(リン) 、ルテイン、レシチン、ロズマリン酸、ローヤルゼリー、DHA 、EPA等が挙げられる。
本発明においては、これら薬物の中でも、「難水溶性薬物」を用いる。「難水溶性」とは、第17改正日本薬局方において、溶質1gを溶かすのに必要な水量が30mL以上必要であることを指す。
本発明に用いられる難水溶性薬物として、例えば、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ニフェジピン、ニカルジピン、ニモジピン、ジピリダモール、ジソピラミド、塩酸プラゾシン、プレドニゾロン、酢酸コルチゾン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、フルオシノロンアセトニド 、インドメタシン、ナプロキセン、ケトプロフェン、7-(3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシシンナモイルアミノ)-3-オクチルオキシ-4-ヒドロキシ-1-メチル-2(1H)-キノリノン、フェナセミド、エトトイン、プリミドン、ジアゼパム、ニトラゼパム、クロナゼパム、ジギトキシン、スピロノラクトン、トリアムテレン、クロルタリドン、ポリチアジド、ベンズチアジド、グリセオフルビン、ナリジクス酸、クロラムフェニコール、クロルゾキサジン、フェンプロバメート、メキタジン、ビスベンチアミン、トリアムシノロンアセトニド、フルコナゾール、ミコナゾール、リファンピシン、ダカルバジン、マイトマイシンC 、ビカルタミド、パクリタキセル、ウベニメクス、フマル酸クレマスチン、エリスロマイシン、アムホテリシンB、セフィキシム、サラゾスルファピリジン、スパルフロキサシン、チニダゾール、ビダラビン、アシクロビル、ミルリノン、ジゴキシン、ジピリダモール、ピンドロール、塩酸プロパフェノン、アムリノン、ヒドロクロロチアジド、トランドラプリル、カンデサルタンシレキセチル、ウラピジル、レセルピン、メチルドパ、ノルエピネフリン、シンバスタチン、フルオキシメステロン、スタノゾロール、エストラジオール、酢酸クロルマジノン、ファレカルシトリオール、マジンドール、クエン酸シルデナフィル、ミノキシジル、ドロペリドール、クアゼパム、ペンタゾシン、プロペリシアジン、チミペロン、スルピリド、アモキサピン、マレイン酸リスリド、ニセルゴリン 、ビペリデン、レボドパ、カルバミン酸クロルフェネシン、ダントロレンナトリウム、ノルエピネフリン、フマル酸ホルモテロール 、リルゾール、フルマゼニル 、テオフィリン、メトトレキサート、アミドトリゾ酸、シロスタゾール、アデニン、トルブタミド、ファモチジン、ウルソデスオキシコール酸、スリンダク、ピレノキシン、フルニソリド、ダナゾール、タクロリムス水和物、β-カロテン、クルクミン、ツロブテロール、プランルカスト水和物、ザフィルルカスト、フェノフィブラート等が挙げられる。
<水溶性無機塩>
本発明の製造方法に用いられる「水溶性の無機塩」は、難水溶性薬物を摩砕・微粒子化する効果を有する。水溶性のものを使用することで洗浄により除去することが可能である。
使用できる無機塩の例として、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、リンゴ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、及びリン酸水素二カリウム等が挙げられる。この中でも好ましくは塩化ナトリウムである。
本発明の製造方法に用いられる水溶性無機塩の添加量は特に限定されないが、処理効率と生産効率の両面から、難水溶性薬物100質量部に対し、50~2000質量部用いることが好ましく、300~1000質量部用いることがより好ましい。また、該無機塩は、単一種類でも複数種類を併用して用いてもよい。
<水溶性有機溶剤>
本発明における水溶性有機溶剤は、難水溶性薬物および水溶性無機塩を湿潤する働きをするものであり、水に溶解(混和)し、かつ用いる水溶性無機塩を実質的に溶解しないものである必要がある。更に、本発明に用いられる水溶性有機溶剤は、以下の(i)~(iii)を満足するものである。即ち、
(i) 分子量が100~350である。
(ii)ヒドロキシル基および/またはエステル基からなる官能基 を合計で2以上
有する。
(iii)60℃における粘度が2~150mPa・sである。
という条件をすべて満たすものである。粘度が高いと、薬物と無機塩の混錬物の粘度が上がり、摩砕剤である無機塩の運動が阻害され、薬物の微粒子化効果が十分に得られなくなってしまう。本願の明細書の水溶性有機溶剤の粘度は、JIS Z 8803の規定に従い、円錐平板型回転粘度計(東機産業社製粘度測定器:TVE-20L)を用いて測定した値である。
上記の(i)~(iii)を満足する水溶性有機溶剤の例として、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール(16.6mPa・s)、2 ,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール(67.2mPa・s)、モノアセチン(13. 7mPa・s)、ジアセチン(8.2mPa・s)、トリアセチン(4.1mPa・s)、トリプロピオニン(2.7mPa・s)、トリブチリン(3.3mPa・s)、2-メチルペンタン-2,4-ジオール(5.8mPa・s)、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール(43.7mPa・s)、1,5-ペンタンジオール(20.9mPa・s)、1,6-ヘキサンジオール(25.2mPa・s)、1,2,6-ヘキサントリオール(137.6mPa・s)、クエン酸トリエチル(35.2mPa・s)、およびクエン酸アセチルトリエチル(53.7mPa・s)が挙げられる。
また本発明の医薬組成物においては、水溶性有機溶剤が特定の範囲で残留することが好ましい。残留量としては、医薬組成物中に含まれる難水溶性薬物100質量部当たりに、水溶性有機溶剤が0.003~0.3質量部の範囲である。これは、水溶性有機溶剤が特定の範囲で残留することにより、微細化した難水溶性薬物の凝集を抑制できる効果があるためである。残留の観点から考えると、ヒドロキシル基の官能基を持たず、エステル基を合計で2以上有する水溶性有機溶剤がより好ましい。これはヒドロキシル基が水素結合により凝集を促進してしまうためである。これらを総合的に考えると、上記記載の水溶性有機溶剤のうち、ジアセチン、トリアセチン、トリプロピオニン、トリブチリン、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチルが望ましい。
本発明の製造方法に用いられる水溶性有機溶剤の添加量は特に限定されないが、難水溶性薬物100質量部に対し、5~1000質量部用いることが好ましく、50~500質量部用いることがより好ましい。また、本発明における水溶性有機溶剤は、単一種類でも複数種類を併用して用いてもよい。本発明における水溶性有機溶剤以外の溶剤の使用は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において排除するものではない。但し、難水溶性薬物の微粒子化を効果的に高める観点からは、実質的に本発明における水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。
<医薬組成物>
本発明の医薬組成物は、難水溶性薬物、水溶性無機塩および水溶性有機溶剤をともに機械的に混錬する工程(a)と、工程(a)の後に、水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する工程(b)とを具備し、前記水溶性有機溶剤が上述の水溶性有機溶剤であることを特徴とする製造方法によって製造される。本工程を経ることで、微粒子化された難水溶性薬物を含有する医薬組成物を作成することができる。また本発明の医薬組成物においては、前項で述べたように、水溶性有機溶剤が特定の範囲で残留することが好ましい。
本発明の医薬組成物では、難溶性薬物の平均粒子径を5~300nmに微粒子化することが望ましい。300nm以下のレベルまで微粒子化することにより、水への溶解性を向上することができる。本発明において、「平均粒子径」とは、ストークス径、光散乱相当径、拡散相当径、体積球相当径、表面積球相当径、面積円相当径、周長円相当径等の相当径における平均粒子径のことであり、好ましくは、表面積球相当径又は光散乱相当径であり、より好ましくは表面積球相当径である。表面積球相当径は、より具体的には、BET法等により測定された粒子径である。好ましくは電子顕微鏡による観察を併用して微粒子形状を確認することができる。また、光散乱相当径は、より具体的には、レーザー回折散乱光法又は動的光散乱法により測定された粒子径である。
本発明の製造方法において、難水溶性薬物を機械的に混錬・摩砕するために用いられる混錬装置は、機械的手段によって、難水溶性薬物、水溶性無機塩、水溶性有機溶剤の混錬・分散が可能である能力を有するものであれば、特に制限なく用いることができる。該混錬装置として、例えば、ニーダー、二本ロールミル、三本ロールミル、ボールミル、アトライター、横型サンドミル、縦型サンドミル、フレットミル、フーバーマーラー、円盤ブレード混練分散機等の装置が挙げられる。これらを用いて、薬物の種類や、求められている微細化の程度等に応じて、処理条件等を適宜調整すればよい。水溶性無機塩は、破砕助剤として働くものであり、混錬時に水溶性無機塩の硬度の高さを利用して難溶性薬物を破砕する。混錬条件(温度、回転数など)を最適化することにより、一次粒子径が非常に微細であり、また、分布の幅が狭く、シャープな粒度分布を難溶性薬物・微粒子を得ることができる。
難水溶性薬物の混錬・摩砕終了後、混錬・摩砕に用いた水溶性無機塩及び水溶性有機溶媒を除去することにより、目的の難水溶性薬物の微粒子を得ることができる。具体的には、溶媒中で、撹拌翼、ディソルバー、ホモジナイザー等を用いて、難水溶性薬物・水溶性無機塩・水溶性有機溶剤の混合物を均一にした後に、濾過及び水洗により、水溶性無機塩と水溶性溶剤を除去する。該混合物を均一にする際に使用する溶媒は、水溶性無機塩及び水溶性有機溶媒が溶解し易く、かつ、摩砕された難水溶性薬物が溶解し難い溶媒であって、かつ、生理学的に許容される溶媒であれば、特に限定されるものではない。該溶媒は、水が好ましいが、水以外の溶媒も使用することができる。該水以外の溶媒として、例えば、酢酸、メタノール、エタノール等の有機溶媒を水との混合液がある。また、濾過方法は、特に限定されるものではなく、通常、有機化合物の含有物を濾過するために用いられる公知の方法で行うことができる。該濾過方法として、例えば、減圧濾過法、加圧濾過法、限外濾過膜法等がある。
水溶性無機塩及び水溶性有機溶媒を除去した後、乾燥処理を行うことにより、得られた難水溶性薬物・微粒子から、塩等の除去に用いた溶媒を除去することができる。該乾燥方法は、特に限定されるものではなく、通常、有機化合物を乾燥するために用いられる方法で行うことができる。該乾燥方法として、例えば、減圧乾燥法、凍結乾燥法、噴霧乾燥法、凍結噴霧乾燥法等がある。該乾燥における乾燥温度や乾燥時間等は特に制限されるものではないが、難水溶性薬物の化学的安定性の保持及び粒子の二次凝集を防止するために、該乾燥は低温で行うことが好ましく、凍結乾燥法、噴霧乾燥法、凍結噴霧乾燥法で行うことが好ましい。
<添加剤>
本発明の医薬品組成物においては、機械混錬時での微細化促進、乾燥凝集抑制のため、添加剤を添加してもよい。添加剤としては、樹脂や界面活性剤が挙げられ、医薬品添加物事典2016(薬事日報社)、医薬品添加物規格2018(薬事日報社)、食品添加物事典新訂第二版(食品化学新聞社)といった書籍に記載のものが挙げられる。
樹脂としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、カルボキソビニルポリマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アラビアゴム、でんぷん、トレハロース、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸ショ糖エステル、流動パラフィン等のパラフィン類、カルナウバロウ, 硬化ヒマシ油等の硬化油類、ヒマシ油、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
界面活性剤としては、リン脂質、グリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンサンモノラウレート、ポリソルベート、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸グリセリド、モノオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、モノオキシエチレンソルビタンモノステアレート、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラムノリピッド、ソホロリピッド、トレハロースリピッド、フィットグリコリピッド、リポタイコイン酸、コリノミコール酸、オープンリング酸、アガリチン酸、セバシン酸、エマルザン、ケルザン、プルラン、カードラン、デキストラン、シクロデキストリン、アラビアゴム、トラがんとゴム、キトサン、オルニチンリピッド、セリリピン、サーファクチン、グラミシジンS、レシチン、デオキシコール酸、コール酸、リトコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、グリチルリチン、エスジン、キラヤサポニンなどが挙げられる。
<医薬組成物水性分散体>
本発明の医薬組成物を、経口投与液、注射剤、点眼剤、軟膏剤、経皮吸収剤等に使用する場合は、水性分散体を調製して用いることができる。水分散体調製時には、通常使用されている装置等を用いることができる。該装置として、例えば、ホモジナイザー(大別すると、超音波式ホモジナイザー、攪拌式ホモジナイザー、高圧式ホモジナイザーなどが挙げられる)、ホモミキサー、超音波分散機、ビーズミル分散機等が挙げられ、これらを用いて、本発明の医薬組成物を水に懸濁分散させることにより、医薬組成物水性分散体を製造することができる。分散体調製時に、分散助剤として添加剤を加えてもよく、添加剤の項目に記載されている樹脂や界面活性剤が挙げられる。また、水性分散体を作成する際、医薬組成物の乾燥凝集を防ぐため、水溶性無機塩及び水溶性有機溶媒を除去した後の含水状態の医薬組成物を用いて水性分散体を調製してもよい。
該水分散体は、噴霧乾燥、凍結乾燥又は凍結噴霧乾燥等により粉末化することもできる。このようにして調製した粉体は、水に対する再分散性に優れるため、用時調製用の注射剤及び点眼剤、経口剤として優れた特性を有する。
る。
また、本発明の難水溶性薬物・微粒子を含有する医薬組成物を、油状物質中に分散させ、軟膏剤、カプセル剤、経皮吸収剤等に使用することもできる。該油状物質は、通常製剤化において用いられる物質であれば、特に限定されるものではない。該油状物質として、例えば、流動パラフィン、ワセリン、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、植物油等が挙げられる。該油状物質は1種類で用いても良く、2種類以上の油状物質を混合して用いてもよい。また、油状物質分散体調製時に、通常使用されている装置等を用いてもよい。該装置として、例えば、ホモジナイザー、ホモミキサー、超音波分散機、二本ロール、三本ロール、円盤ブレード混練分散機等がある。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例および比較例中、「部」とは「質量部」を意味する。
(平均一次粒子径の測定)
得られた医薬組成物の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(日本電子社製「JEM-1200EX」) を用い、10万倍での観察試料中の全顔料粒子の一次粒子径を計測してその平均値を用いた。なお、粒子形状が球状でない場合は、長径と短径を計測し、(長径+短径)/2により求められる値を粒子径とした。
(残留水溶性有機溶剤の測定)
得られた医薬組成物中の残留水溶性有機溶剤は、ガスクロマトグラフィーにより定量し、医薬組成物中難水溶性薬物・100質量部に対しての水溶性有機溶剤の残留量を算出することにより求めた。ガスクロマトグラフィーの条件を以下に示す。
・分離機器: 島津製作所社製 GC2010
・カラム: DM-5MS (30m x 0.25mm x 0.25μ m Film、Agilent Technologies)
・キャリアガス: He
・圧力: 120.0kPa
・全流量: 50.0ml/min
・カラム流量: 1.77ml/min
・線速度: 49.0cm/sec
・パージ流量: 3.0ml/min
・カラム温度: 80℃で4分保持した後、16分で昇温し、320℃ で5分保持
注入モード: Split-less Mode
注入量: 1μL
質量分析計の条件を以下に示す。
・測定機器: 島津製作所社製 GC2010
・インターフェイス温度: 250℃
・イオン源温度: 200℃
・測定モード: Scan Mode
・測定範囲: m/z= 30-500
・測定時間: 5~20min
・イベント時間: 0.5sec
[実施例1]
アセトアミノフェノン100質量部、塩化ナトリウム1000質量部、モノアセチン150質量部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、50℃で8時間混練した。次に、この混練物を10リットルの水に投入し、1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びモノアセチンを除いた後、凍結乾燥を行い、98質量部の医薬組成物M-1を得た。得られた医薬組成物の平均一次粒子径は、230nm、残留溶剤量は、0.012質量部であった。
[実施例2~24・比較例1]
薬物種/量、有機溶剤種/量、塩化ナトリウム量、添加剤種/量、混錬条件を表1記載のものに変更した他は、実施例1と同様の手法にて、医薬組成物M-2~25を作成した。
Figure 2023008595000001
[比較例2]
ジェットミル(ホソカワアルピネ社製・「50-AS」)を用いて、供給エア圧力0.5MPa、粉砕エア圧力0.3Mpaにて、アセトアミノフェノンの粉砕を行い、医薬組成物M-26を作成した。得られた医薬組成物の平均粒子径は1110nmであった。
[比較例3~16]
薬物種を表2記載のものに変更したほかは、比較例1と同様の手法にて、医薬組成物M-27~40を作成した。
Figure 2023008595000002
表1および表2に記載の通り、本発明の微粒化処理を行うことで、平均1次粒子径が300nm以下まで微粒化した医薬組成物を作成することができた。実施例3、16、17を比較すると、実施例3の粒子径が小さくなっており、水溶性有機溶剤としては、ヒドロキシル基を有する有機溶剤よりエステル基を有する溶剤の方が微粒子化効果に優れていることが判明した。実施例3と18~23を比較すると、樹脂であるポリビニルピロリドンやトレハロース、界面活性剤であるTween-80やデオキシコール酸、ヒドロキシプロピルセルロースを水溶性無機塩との混錬時に併用すると、微粒子化効果が向上していることがわかった。実施例3と24を比較すると、残留水溶性有機溶剤量が、難水溶性薬物100質量部に対して0.003~0.3質量部に該当する実施例3の方が、微粒子化効果に優れていることがわかった。また、比較例1に水溶性有機溶剤としてグリセリンを使用した例を示すが、実施例3と比較すると、粒子径は大きい結果であった。この結果は、グリセリンは粘度が1499mPa・sと高いため、混錬時に摩砕剤である塩化ナトリウムがうまく運動できず十分な摩砕効果が得られなかったためと推測される。これにより薬物粒子の微粒子化には、粘度が適切な有機溶剤を使用することが重要であることが分かった。
<水性分散体の評価>
続いて、作成した医薬組成物を用いて水性分散体を作成した。得られた水性分散体に関し、粒度分布測定装置(MicrotracUPA日機装株式会社製)を用いて、分散体の粒子径(50%メジアン径)を測定した。
<水性分散体の安定性評価>
作成した水性分散体を、温度:25℃・相対湿度:60%RHの環境で7日保管し、粒子径(50%メジアン径)を測定して、水性分散体の安定性評価を行った。
[実施例25]
医薬組成物・M-3を1質量部、ポリビニルピロリドン・0.5質量部、精製水・98.5質量部を混合し、超音波装置(シャープマニファクチャリングシステム社製「UT-105」)を用いて、超音波照射・2時間を行い、水性分散体S-1を得た。
[実施例26]
医薬組成物・M-3を1質量部、ポリビニルピロリドン・0.5質量部、精製水・98.5質量部を混合し、攪拌式ホモジナイザー(エムテクニック社製「クレアミックス CLM-0.8S」) を用いて、ホモジナイザー処理・2時間を行い、水性分散体S-2を得た。
[実施例27]
医薬組成物・M-3を1質量部、ポリビニルピロリドン・0.5質量部、精製水・98.5質量部を混合し、高圧式ホモジナイザー(スギノマシン社製「スターバーストミニ」) を用いて100MPaの高圧処理を10回行い、水性分散体S-3を得た。
[実施例28]
医薬組成物・M-3を1質量部、ポリビニルピロリドン・0.5質量部、精製水・98.5質量部を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)で3時間分散した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し、水性分散体S-4を得た。
[実施例29]
医薬組成物・M-17を1質量部、ポリビニルピロリドン・0.5質量部、精製水・98.5質量部を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)で3時間分散した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し、水性分散体S-5を得た。
[実施例30]
医薬組成物・M-18を1質量部、ポリビニルピロリドン・0.5質量部、精製水・98.5質量部を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)で3時間分散した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し、水性分散体S-6を得た。
[比較例17]
医薬組成物・M-25を1重量部、ポリビニルピロリドン・0.5重量部、精製水・98.5重量部を混合し、超音波装置(ャープマニファクチャリングシステム社製「UT-105」)を用いて、超音波照射・2時間を行い、水性分散体S-8を得た。
表3に、各水性分散体の粒子径の結果を示す。実施例の水性分散体では、いずれも300nm以下に微粒子化されており、処理方法はビーズ分散が最適であった。実施例28と29を比較すると、水溶性有機溶剤にエステル基がある溶剤を用いた場合、経時での粒子径の増大が抑制されており、安定性に優れることが判明した。以上により、本発明の微粒子化処理された医薬組成物を使用した場合、水性分散体においても微粒子化かつ安定性に優れていることが確認された。
Figure 2023008595000003

Claims (8)

  1. 難水溶性薬物、水溶性無機塩および水溶性有機溶剤をともに機械的に混錬する工程(a)と、工程(a)の後に、水溶性無機塩および水溶性有機溶剤を除去する工程(b)とを具備し、
    前記水溶性有機溶剤が、以下の(i)~(iii)を満足することを特徴とする医薬組成物の製造方法。
    (i) 分子量が100~350である。
    (ii)ヒドロキシル基および/またはエステル基からなる官能基を合計で2以上有する。
    (iii)60℃における粘度が2~150mPa・sである。
  2. 前記難水溶性薬物が、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ニフェジピン、ニカルジピン、ニモジピン、ジピリダモール、ジソピラミド、塩酸プラゾシン、プレドニゾロン、酢酸コルチゾン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、フルオシノロンアセトニド、インドメタシン、ナプロキセン、ケトプロフェン、7-(3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシシンナモイルアミノ)-3-オクチルオキシ-4-ヒドロキシ-1-メチル-2(1H)-キノリノン、フェナセミド、エトトイン、プリミドン、ジアゼパム、ニトラゼパム、クロナゼパム、ジギトキシン、スピロノラクトン、トリアムテレン、クロルタリドン、ポリチアジド、ベンズチアジド、グリセオフルビン、ナリジクス酸、クロラムフェニコール、クロルゾキサジン、フェンプロバメート、メキタジン、ビスベンチアミン、トリアムシノロンアセトニド、フルコナゾール、ミコナゾール、リファンピシン、ダカルバジン、マイトマイシンC 、ビカルタミド、パクリタキセル、ウベニメクス、フマル酸クレマスチン、エリスロマイシン、アムホテリシンB、セフィキシム、サラゾスルファピリジン、スパルフロキサシン、チニダゾール、ビダラビン、アシクロビル、ミルリノン、ジゴキシン、ジピリダモール、ピンドロール、塩酸プロパフェノン、アムリノン、ヒドロクロロチアジド、トランドラプリル、カンデサルタンシレキセチル、ウラピジル、レセルピン、メチルドパ、ノルエピネフリン、シンバスタチン、フルオキシメステロン、スタノゾロール、エストラジオール、酢酸クロルマジノン、ファレカルシトリオール、マジンドール、クエン酸シルデナフィル、ミノキシジル、ドロペリドール、クアゼパム、ペンタゾシン、プロペリシアジン、チミペロン、スルピリド、アモキサピン、マレイン酸リスリド、ニセルゴリン、ビペリデン、レボドパ、カルバミン酸クロルフェネシン、ダントロレンナトリウム、ノルエピネフリン、フマル酸ホルモテロール、リルゾール、フルマゼニル)、テオフィリン、メトトレキサート、アミドトリゾ酸、シロスタゾール、アデニン、トルブタミド、ファモチジン、ウルソデスオキシコール酸、スリンダク、ピレノキシン、フルニソリド、ダナゾール、タクロリムス水和物、β-カロテン、クルクミン、ツロブテロール、プランルカスト水和物、ザフィルルカストおよびフェノフィブラートからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1記載の医薬組成物の製造方法。
  3. 前記水溶性有機溶剤が、トリアセチン、トリプロピオニン、トリブチリン、クエン酸トリエチル、およびクエン酸アセチルトリエチルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1または2記載の医薬組成物の製造方法。
  4. 平均一次粒子径が5~300nmである難水溶性薬物と、前記難水溶性薬物100質量部に対して0.003~0.3質量部の水溶性有機溶剤とを含む医薬組成物であって、前記水溶性有機溶剤が以下の(i)~(iii)を満足することを特徴とする医薬組成物。
    (i) 分子量が100~350である。
    (ii)ヒドロキシル基および/またはエステル基からなる官能基を合計で2以上
    有する。
    (iii)60℃における粘度が2~150mPa・sである。
  5. さらに、添加剤として樹脂もしくは界面活性剤を含有することを特徴とする医薬組成物。
  6. 前記難水溶性薬物が、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ニフェジピン、ニカルジピン、ニモジピン、ジピリダモール、ジソピラミド、塩酸プラゾシン、プレドニゾロン、酢酸コルチゾン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、フルオシノロンアセトニド、インドメタシン、ナプロキセン、ケトプロフェン、7-(3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシシンナモイルアミノ)-3-オクチルオキシ-4-ヒドロキシ-1-メチル-2(1H)-キノリノン、フェナセミド、エトトイン、プリミドン、ジアゼパム、ニトラゼパム、クロナゼパム、ジギトキシン、スピロノラクトン、トリアムテレン、クロルタリドン、ポリチアジド、ベンズチアジド、グリセオフルビン、ナリジクス酸、クロラムフェニコール、クロルゾキサジン、フェンプロバメート、メキタジン、ビスベンチアミン、トリアムシノロンアセトニド、フルコナゾール、ミコナゾール、リファンピシン、ダカルバジン、マイトマイシンC 、ビカルタミド、パクリタキセル、ウベニメクス、フマル酸クレマスチン、エリスロマイシン、アムホテリシンB、セフィキシム、サラゾスルファピリジン、スパルフロキサシン、チニダゾール、ビダラビン、アシクロビル、ミルリノン、ジゴキシン、ジピリダモール、ピンドロール、塩酸プロパフェノン、アムリノン、ヒドロクロロチアジド、トランドラプリル、カンデサルタンシレキセチル、ウラピジル、レセルピン、メチルドパ、ノルエピネフリン、シンバスタチン、フルオキシメステロン、スタノゾロール、エストラジオール、酢酸クロルマジノン、ファレカルシトリオール、マジンドール、クエン酸シルデナフィル、ミノキシジル、ドロペリドール、クアゼパム、ペンタゾシン、プロペリシアジン、チミペロン、スルピリド、アモキサピン、マレイン酸リスリド、ニセルゴリン、ビペリデン、レボドパ、カルバミン酸クロルフェネシン、ダントロレンナトリウム、ノルエピネフリン、フマル酸ホルモテロール、リルゾール、フルマゼニル)、テオフィリン、メトトレキサート、アミドトリゾ酸、シロスタゾール、アデニン、トルブタミド、ファモチジン、ウルソデスオキシコール酸、スリンダク、ピレノキシン、フルニソリド、ダナゾール、タクロリムス水和物、β-カロテン、クルクミン、ツロブテロール、プランルカスト水和物、ザフィルルカストおよびフェノフィブラートからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項4または5記載の医薬組成物。
  7. 前記水溶性有機溶剤が、トリアセチン、トリプロピオニン、トリブチリン、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項4~6記載の医薬組成物。
  8. 請求項4~7記載の医薬組成物を、超音波処理、ホモジナイザー処理もしくはビーズミル分散処理により、水に懸濁分散させることを特徴とする医薬組成物水性分散体の製造方法。
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