JP2023007898A - 電波暗箱および該電波暗箱を用いた試験装置 - Google Patents

電波暗箱および該電波暗箱を用いた試験装置 Download PDF

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Tomohiko Maruo
博 長谷川
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Abstract

【課題】取り付け、取り外しの容易な外壁部分を有し、外壁部分ごとに単独で取替えを行うことができる電波暗箱を提供する。【解決手段】無線端末の送信又は受信特性の測定に用いられる電波暗箱であって、第1の壁部64と第2の壁部560と第3の壁部570とが環状に連接され周囲を囲うよう構成された金属の周壁部と、周壁部の上下で対向する金属の天面部及び底面部とを有し、内部に電磁的に遮蔽された内部空間を形成し、第2の壁部570の周方向一端は、第1の壁部64の周方向一端に第1の方向の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられ、第3の壁部570の周方向一端は、第1の壁部の周方向他端に第1の方向又は第1の方向に平行な方向と直交する第2の方向の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられ、第2の壁部の周方向他端と第3の壁部の周方向他端が、連結解除可能に連結されている。【選択図】図10

Description

本発明は、電波暗箱及び該電波暗箱を用いた試験装置に関する。
近年、マルチメディアの進展に伴い、セルラ、無線LAN等の無線通信用のアンテナが実装された無線端末(スマートフォン等)が盛んに生産されるようになっている。今後は、特に、ミリ波帯の広帯域な信号を使用するIEEE802.11adや5Gセルラ等に対応した無線信号を送受信する無線端末が求められる。
無線端末の設計開発会社又はその製造工場においては、無線端末が備えている無線通信アンテナに対して、通信規格ごとに定められた送信電波の出力レベルや受信感度を測定し、これらのRF(Radio Frequency)特性が所定の基準を満たすか否かを判定する性能試験が行われる。また、性能試験では、RRM(Radio Resource Management)特性の測定も行われる。RRM特性の測定は、基地局と無線端末間の無線リソース制御、例えば隣接基地局間のハンドオーバ等が正しく動作するか否かを確認するために行われる。
4G、あるいは4Gアドバンスから5Gへの世代移行に伴い、上述した性能試験の試験方法も変わりつつある。例えば、5G NR(New Radio)システム用の無線端末を被試験対象(Device Under Test:DUT)とする性能試験においては、4Gや4Gアドバンス等の試験で主流であったDUTのアンテナ端子と試験装置とを有線接続する方法は、高周波回路にアンテナ端子を付けることによる特性劣化、又は、アレーアンテナの素子数が多くアンテナ端子を全素子に付けることがスペース面・コスト面を考慮して現実的でないことなどの理由で使用できない。このため、DUTを試験用アンテナとともに周囲の電波環境に影響されない電波暗箱の中に収容し、試験用アンテナからDUTに対する試験信号の送信と、試験信号を受信したDUTからの被測定信号の試験用アンテナでの受信とを無線通信により行う、いわゆるOTA(Over The Air)試験が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
OTA試験では、電波暗箱内に配置された試験用アンテナにより、例えば球形のクワイエットゾーン(quiet zone)が形成され、DUTはクワイエットゾーン内に配置される。ここで、クワイエットゾーンとは、OTA試験環境を構成する電波暗箱において、DUTが試験用アンテナからほぼ均一な振幅と位相の電波で照射される空間領域の範囲を表す概念である(例えば、非特許文献1参照)。このようなクワイエットゾーンにDUTを配置することにより、周りからの散乱波の影響を抑えた状態でOTA試験を行うことが可能になる。
特開2020-085784号公報
3GPP TR 38.810
特許文献1に記載の試験装置では、電波暗箱内にDUTの被試験アンテナと送受信可能な試験用アンテナが設けられ、DUTのRF特性を測定するようになっている。RRM特性の測定を行うためには、電波暗箱内においてDUTの周囲の外壁の内面に複数の試験用アンテナ等を設置する必要があり、準備に手間がかかっていた。そこで、複数の試験用アンテナ等が設置された或いは設置するよう構成された外壁ごと交換する方法が考えられるが、一体型の電波暗箱では、外壁全体を取り換える必要があり、分割型の電波暗箱であっても、分割チャンバーごと交換する必要があった。また、外壁に設置した機器に故障が生じ外壁を取り換える必要が生じた場合、分割チャンバーごと交換する必要があった。よって、関連する外壁部分ごとに交換可能な電波暗箱が望まれていた。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、取り付け、取り外しの容易な外壁部分を有し、外壁部分ごとに単独で取替えを行うことができる電波暗箱及び該電波暗箱を用いた試験装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る電波暗箱は、無線端末の送信又は受信特性の測定に用いられる電波暗箱(50)であって、第1の壁部(64)と第2の壁部(560)と第3の壁部(570)とが環状に連接され周囲を囲うよう構成された金属の周壁部(60)と、前記周壁部の上下で対向する金属の天面部(61)及び金属の底面部(62)とを有し、内部に電磁的に遮蔽された内部空間(51)を形成し、前記第2の壁部の周方向一端(560a)は、前記第1の壁部の周方向一端(64a)に第1の方向(591)の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられ、前記第3の壁部の周方向一端(570a)は、前記第1の壁部の周方向他端(64b)に前記第1の方向又は前記第1の方向に平行な方向と直交する第2の方向(592)の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられ、前記第2の壁部の周方向他端(560b)と前記第3の壁部の周方向他端(570b)は、連結解除可能に連結されていることを特徴とする。
上述のように、第2の壁部の周方向一端は、第1の壁部の周方向一端に第1の方向の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられ、第3の壁部の周方向一端は、第1の壁部の周方向他端に第1の方向又は第1の方向に平行な方向と直交する第2の方向の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられ、第2の壁部の周方向他端と第3の壁部の周方向他端は、連結解除可能に連結されている。この構成により、第2の方向の移動を阻止する第2の壁部と、第1の方向の移動を阻止する第3の壁部との連結を解除することにより、第2の壁部を単独で第1の方向に移動させて容易に取り外すことができ、第3の壁部を単独で第2の方向又はその逆方向に移動させて容易に取り外すことができる。また、第2の壁部は、第1の方向又はその逆方向に移動させることにより着脱可能となっており、第3の壁部は、第2の方向に移動させることにより着脱可能となっているので、取り付け、取り外しが容易である。
また、本発明に係る電波暗箱において、前記第2の壁部の周方向他端と前記第3の壁部の周方向他端との連結が解除されると、前記第2の壁部は、前記第1の方向に対して前記第2の壁部の周方向一端側を支点として前記第2の壁部の周方向他端側が外方に所定角度(θ)旋回した状態にて前記第1の方向に移動可能となり、前記第3の壁部は、前記第2の方向に対して前記第3の壁部の周方向一端側を支点として前記第3の壁部の周方向他端側が外方に所定角度(φ)旋回した状態にて前記第2の方向に移動可能となる構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る電波暗箱は、第2の壁部の取り付け又は取り外しの際に、第3の壁部の周方向他端を回避して第1の方向又はその逆方向に移動させることができ、第1の壁部への着脱を容易に行うことができる。また、第3の壁部の取り付け又は取り外しの際に、第2の壁部の周方向他端を回避して第2の方向又はその逆方向に移動させることができ、第1の壁部への着脱を容易に行うことができる。
また、本発明に係る電波暗箱において、前記第1の壁部の前記周方向一端の壁面又は端面(64c)に、前記第1の方向に平行に延在する第1のピン(65)が上下方向に間隔をおいて設けられ、前記第2の壁部の前記周方向一端の端面(562a)に、前記第1のピンに対応して該第1のピンが挿通する穴部(563)が設けられ、前記第1の壁部の前記周方向他端の端面又は壁面(64d)に、前記第2の方向に平行に延在する第2のピン(66)が上下方向に間隔をおいて設けられ、前記第3の壁部の前記周方向一端の端面(572a)に、前記第2のピンに対応して該第2のピンが挿通する穴部(573)が設けられた構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る電波暗箱は、第1の壁部の端面に第1の方向に平行に形成された第1のピンが、第2の壁部の端面に形成された穴部に挿通するように第2の壁部を移動させることにより、取り付けることができ、第1のピンが穴部から抜けるように第2の壁部を移動させることにより、取り外すことができるので、第1の壁部に対する第2の壁部の着脱が容易である。第3の壁部についても同様に第1の壁部に対する着脱が容易である。
また、本発明に係る電波暗箱において、前記第2の壁部は、該第2の壁部の外面を形成する第1の主板(561)と、前記第1の主板の周方向一端に連接し内方に延在するとともに、前記第1の壁部の周方向一端に着脱自在に取り付けられた第1の端板(562)と、前記第1の主板の周方向他端に連接し内方に延在した第2の端板(565)とを備え、前記第3の壁部は、該第3の壁部の外面を形成する第2の主板(571)と、前記第2の主板の周方向一端に連接し内方に延在するとともに、前記第1の壁部の周方向他端に着脱自在に取り付けられた第3の端板(572)と、前記第2の主板の周方向他端に連接し内方に延在した第4の端板(575)とを備え、前記第2の壁部の周方向他端と前記第3の壁部の周方向他端は、前記第2の端板と前記第4の端板とが連結解除可能に連結された構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る電波暗箱は、第2の壁部の第1の主板に対して内方に延在する第1及び第2の端板と、第3の壁部の第2の主板に対して内方に延在する第3及び第4の端板とを用いて、第1の壁部と第2の壁部と第3の壁部とが連結されるので、第2の壁部の主板と第3の壁部の主板を最大限外側に配置することができ、これにより、電波暗箱の外形サイズを大きくすることなく、電波暗箱の内部空間を拡張することができる。これにより、電波暗箱内のクワイエットゾーンを拡大することができる。
また、本発明に係る電波暗箱において、前記第2の壁部の前記第2の端板には、前記第2の壁部の前記外面に対して傾斜し外方に延在した第1の傾斜板(566)がさらに連接され、前記第3の壁部の前記第4の端板には、前記第3の壁部の前記外面に対して傾斜し外方に延在した第2の傾斜板(576)がさらに連接され、前記第1の傾斜板と前記第2の傾斜板とが対向した状態で連結具(568)により取り外し可能に連結された構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る電波暗箱は、第1の傾斜板と第2の傾斜板とを連結することにより、少ない部品点数で第2の壁部と第3の壁部を第1の壁部に容易に固定することができ、第1の傾斜板と第2の傾斜板との連結を解除することにより、例えば第2の壁部を第1の方向に移動させる際に、第3の壁部の第2の傾斜板を回避して容易に移動させることができ、また例えば第3の壁部を第2の方向に移動させる際に、第2の壁部の第1の傾斜板を回避して容易に移動させることができる。
また、本発明に係る電波暗箱において、前記第2の壁部の前記第2の端板に着脱可能に連結されるとともに、前記第3の壁部の前記第4の端板に着脱可能に連結される支柱(580)をさらに備える構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る電波暗箱は、第2の壁部の第2の端板を支柱から取り外すことにより、第2の壁部を第1の方向に単独で移動させることができるので、第2の壁部を単独で取り換えることができる。また、第3の壁部の第4の端板を支柱から取り外すことにより、第3の壁部を第2の方向に単独で移動させることができるので、第3の壁部を単独で取り換えることができる。
また、本発明に係る電波暗箱は、互いに連結されて内部に前記内部空間を形成する複数のチャンバー部(300、400、500)を含み、前記複数のチャンバー部の1つが、前記第2の壁部と前記第3の壁部とを備える構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る電波暗箱は、複数のチャンバー部が連結されて内部に閉鎖空間を形成する分割型の電波暗箱において、チャンバー部ごと交換することなく、チャンバー部が備える壁部単位で交換することができる。これにより、例えばRF特性の測定試験からRMM特性の測定試験へのセットアップの変更が容易にできる。
また、本発明に係る試験装置は、被試験アンテナ(110)を有する被試験対象(100)の送信特性又は受信特性を測定する試験装置(1)であって、周囲の電波環境に影響されない内部空間(51)を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の電波暗箱(50)と、前記被試験アンテナとの間で無線信号を送信又は受信する1又は複数の試験用アンテナ(6)と、前記内部空間におけるクワイエットゾーン(QZ)内に配置された前記被試験対象の姿勢を順次変化させる姿勢可変機構(56)と、前記内部空間における前記クワイエットゾーン内に配置された前記被試験対象に対して前記1又は複数の試験用アンテナを使用して前記被試験対象の送信特性又は受信特性の測定を行う測定装置(2)と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、本発明に係る試験装置は、被試験対象の送信特性又は受信特性の姿勢依存性を測定することができる。また、被試験対象のRF特性やRMM特性を測定することができる。
本発明によれば、取り付け、取り外しの容易な外壁部分を有し、外壁部分ごとに単独で取替えを行うことができる電波暗箱及び該電波暗箱を用いた試験装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る試験装置全体の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る試験装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る試験装置の統合制御装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る試験装置のNRシステムシミュレータの機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る電波暗箱の斜視図である。 図5の電波暗箱の扉を外して分離した状態を示す正面図である。 図5の電波暗箱の分解斜視図である。 分割チャンバーを連結する方法を示す模式図である。 (a)は図1の電波暗箱のIX-IX断面図であり、(b)はその分解断面図である。 図9の第3のチャンバー部の一部の分解斜視図である。 図10の第2の壁部と第3の壁部の組立方法を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る電波暗箱と参考例との対比を説明する図である。 RF特性を測定する場合の第2の壁部と第3の壁部の内面側を示す斜視図である。 RMM特性を測定する場合の第2の壁部と第3の壁部の内面側を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態における、図10に対応する部分の分解斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る電波暗箱を用いた試験装置について、図面を参照して説明する。なお、各図面上の各構成要素の寸法比は、実際の寸法比と必ずしも一致していない。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る試験装置1は、アンテナ110を有するDUT100の送信特性又は受信特性を測定するものであり、例えば、DUT100のRF特性やRRM特性を測定するようになっている。このために、試験装置1は、電波暗箱(OTAチャンバーともいう)50と、複数の試験用アンテナ6a、6b、6c、6d、6e、6f(以下、試験用アンテナ6と総称することもある)と、姿勢可変機構56と、統合制御装置10と、NRシステムシミュレータ20と、信号処理部40と、信号切替部41とを備えている。なお、本実施形態の統合制御装置10とNRシステムシミュレータ20と信号処理部40と信号切替部41は、本発明の測定装置2に対応する。
図1は、試験装置1の外観構造を示し、図2は、試験装置1の機能ブロックを示す。ただし、図1においては、電波暗箱50について正面から透視した状態における各構成要素の配置態様を示している。
図1及び図2に示すように、電波暗箱50は、周囲の電波環境に影響されない内部空間51を有している。試験用アンテナ6及びリフレクタ7は、電波暗箱50の内部空間51に設置され、DUT100の送信特性又は受信特性を測定するための無線信号をアンテナ110との間で送信又は受信するようになっている。姿勢可変機構56は、電波暗箱50の内部空間51におけるクワイエットゾーンQZ内に配置されたDUT100の姿勢を変化させるようになっている。統合制御装置10、NRシステムシミュレータ20、信号処理部40、及び信号切替部41は、姿勢可変機構56により姿勢を変化させたDUT100に対して1又は2の試験用アンテナ6を用いて、DUT100の送信特性又は受信特性の測定を行うようになっている。以下、各構成要素について説明する。
(電波暗箱)
電波暗箱50は、無線端末の送信又は受信特性の測定に用いられ、例えば5G用の無線端末の性能試験に際してのOTA試験環境を実現するものであって、図1、図2に示すように、電波暗箱50は、例えば、直方体形状の内部空間51を有する金属製の筐体本体部52により構成されている。電波暗箱50は、内部空間51に、DUT100と、DUT100のアンテナ110と対向するリフレクタ7及び試験用アンテナ6を、外部からの電波の侵入及び外部への電波の放射を防ぐ状態に収容するようになっている。
また、電波暗箱50の内面全域、つまり、筐体本体部52の底面52a、側面52b及び上面52cの全面には、電波吸収体55が貼り付けられ、内部空間51の無響特性を確保すると共に、外部への電波の放射規制機能が強化されている。このように、電波暗箱50は、周囲の電波環境に影響されない内部空間51を形成している。本実施形態で用いる電波暗箱50は、例えば、CATR(Compact Antenna Test Range)方式の無響チャンバー(Anechoic Chamber)である。
図5は、本発明の実施形態に係る電波暗箱50の斜視図であり、図6は、図5の電波暗箱50の扉470を外して各チャンバー部を分離した状態を示す正面図である。図5及び図6に示すように、本実施形態に係る電波暗箱50は、図6の左から順に第1のチャンバー部300と、中央の第2のチャンバー部400と、右側の第3のチャンバー部500とを備えており、これら3つのチャンバー部(分割チャンバーともいう)が着脱可能に互いに連結されて、図5に示すような金属板等の面状部67で囲まれた箱状の電波暗箱50を構成している。具体的には、連結された状態の電波暗箱50は、周囲を囲う金属の周壁部60と、周壁部60の上下で対向する金属の天面部61及び金属の底面部62とを有している。なお、電波暗箱50の扉470が付いている側を正面、その左側を左側面、右側を右側面、正面に対向した側を背面と称する。
電波暗箱50又は筐体本体部52は、例えばアルミ製の柱状のフレーム301、401、501により骨組みが構成され、フレーム301、401、501に金属の外装板302、402、502や金属の内装板303、403、503等の面状部67がそれぞれ取り付けられている(図9参照)。すなわち、各チャンバー部300、400、500は、フレーム301、401、501と該フレームに固定された金属の面状部67とを備えて構成され、それらが互いに連結されて1重又は2重の金属板で囲まれた内部空間51を形成するようになっている。このようなフレーム構造により所望の強度を維持するとともに、適当な厚みの金属板を有する面状部67をフレームに固定して壁部等を形成することにより、所望の電磁シールド性能を発揮するようになっている。本実施形態では、フレーム301、401、501は全て同じ種類、すなわち断面形状が同じものを用いているが、用いられる箇所によって種類を変えてもよい。
(電波暗箱の連結構造)
図7は、図5の電波暗箱50の分解斜視図である。図7に示すように、隣接する第1のチャンバー部300と第2のチャンバー部400、及び隣接する第2のチャンバー部400と第3のチャンバー部500とは、それぞれ連結シャフト310、510を用いて連結されるようになっている。連結シャフト310は、第1のチャンバー部300においてZ軸に平行に第1のチャンバー部300の全幅にわたって延在するフレーム301A(連結フレームという)の長手方向に形成された貫通穴に通され、連結シャフト310の一端部が第2のチャンバー部400において第1のチャンバー部300に向かい合った側に設けられたフレーム401(支柱フレームという)の側面に取り付けられ、他端部が六角穴付ボルト326等の取付具により第1のチャンバー部300に固定する。連結シャフト310は、10本用いられており、よって、連結フレーム301Aも10本設けられている。ただし、連結シャフト310の本数はこれに限定されず、任意の本数であってもよい。
同様に、連結シャフト510は、第3のチャンバー部500においてZ軸に平行に第3のチャンバー部500の全幅にわたって延在するフレーム501A(連結フレームという)の長手方向に形成された貫通穴に通され、連結シャフト510の一端部が第2のチャンバー部400において第3のチャンバー部500に向かい合った側に設けられたフレーム401(支柱フレームという)の側面に取り付けられ、他端部が六角穴付ボルト526等の取付具により第3のチャンバー部500に固定する。連結シャフト510は、10本用いられており、よって、連結フレーム501Aも10本設けられている。ただし、連結シャフト510の本数はこれに限定されず、任意の本数であってもよい。
第2のチャンバー部400には、第1のチャンバー部300と対向する側に、Z軸方向に延在する位置決めピン430が設けられ、第1のチャンバー部300には、位置決めピン430を案内して嵌入させるガイド穴を有するピン受部532が設けられている。また、第2のチャンバー部400には、第3のチャンバー部500と対向する側に、Z軸負方向に延在する位置決めピン430が設けられ、第3のチャンバー部500には、位置決めピン430を案内して嵌入させるガイド穴を有するピン受部532が設けられている。
図8は、連結シャフト310を用いて第1のチャンバー部300と第2のチャンバー部400を連結する方法を説明するための模式図である。図8(a)に示すように、連結シャフト310は、一端部310aに雄ネジ310cが形成され、他端部310bに雌ネジ310dが形成されている。また、第1のチャンバー部300が備えるフレーム301は、隣接するチャンバー部同士の連結の方向(連結方向という。図7のZ軸方向と同じ。)に水平に第1のチャンバー部300の全幅にわたって延在しかつ長手方向に貫通穴301dが形成された柱状の連結フレーム301Aを含んでいる。「連結方向」とは、図7において第1~第3のチャンバー部300、400、500を連結する際に中央の第2のチャンバー部400を挟んで左右の第1のチャンバー部300と第3のチャンバー部500を移動させる方向であり、Z軸方向又は左右方向又は幅方向ともいう。
また、第2のチャンバー部400が備えるフレーム401は、側部に長手方向にスライド自在な固定具420を有する柱状の支柱フレーム401Aを含んでいる。支柱フレーム401Aは、上下方向(Y軸方向)に延在しているが、前後の水平方向(X軸方向)に延在しているフレームであっても良い。固定具420は、連結シャフト310の一端部310aに形成された雄ネジ310cに螺合するよう雌ネジが形成されている。支柱フレーム401Aの側部には、固定具420を収容可能な凹条部401eが長手方向に形成されている。また、支柱フレーム401Aは、長手方向に連結シャフト310を挿通可能な貫通穴401dが形成されている。
具体的には、支柱フレーム401Aは、長手方向に貫通穴401dを有する柱状の支柱部401cが中心に設けられ、その外側に断面外形が略矩形の外枠401gが支持部401fにより支持された構成をなしている。外枠401gは一部に開口が形成され、この外枠401と支柱部401cと支持部401fとにより、長手方向に延在する凹条部401eが形成されている。
本実施形態では、連結シャフト310の一端部310aに雄ネジ310cが形成され、固定具420側に雌ネジが形成されているが、これに限定されるものではなく、連結シャフト310側に雌ネジが設けられ、固定具420側に雄ネジが設けられていてもよい。
図8(b)、(c)、(d)に示すように、連結シャフト310は、支柱フレーム401Aの側部にガスケット424と押え具422を装着した状態で、一端部310aの雄ネジ310cを、隣接する第2のチャンバー部400の固定具420の雌ネジに螺合させることで着脱自在に固定される。このように固定された状態において、固定具420は、固定具420の端部と押え具422とで外枠401gが挟まれて、支柱フレーム401Aの長手方向にスライドできない状態になっている。そして、連結シャフト310は、連結フレーム301Aの貫通穴301dに挿通され、連結フレーム301Aの一端301aが支柱フレーム401Aの側部に当接した状態となる。
図8(e)に示すように、連結シャフト310の他端部310bが、連結フレーム301Aの他端301b及び第1のチャンバー部300の金属の外装板302に外側から例えば六角穴付ボルト326等の取付具により着脱自在に固定されるようになっている。具体的には、連結フレーム301Aの他端301bに対し、ガスケット324と押え具322が介在した状態で外装板302が当てられ、外側から外装板302に形成された穴に六角穴付ボルト326のネジ部を入れて該ネジ部を連結シャフト310の他端部310bに形成された雌ネジ310dに螺合させる。これにより、連結シャフト310の他端部310bが、連結フレーム301Aの他端301bと外装板302とに固定される。
図8を参照して第1のチャンバー部300と第4のチャンバー部400の連結構造について説明したが、第5のチャンバー部500と第4のチャンバー部400の連結構造についても同様である。
第1~第3のチャンバー部300、400、500に用いられるフレーム301、401、501は、すべて、長手方向に連結シャフト310、510を挿通可能な貫通穴が形成され、かつ、側部に連結シャフト310の一端部310aを固定する固定具420をスライド自在に収容可能な凹条部401eを備える同一の構造であってもよい。
図7に示すように、第2のチャンバー部400に位置決めピン430が設けられ、隣接する第1及び第3のチャンバー部300、500に位置決めピン430を案内して嵌入させるガイド穴を有するピン受部532が設けられている。ただし、第1及び第3のチャンバー部300、500に位置決めピンが設けられ、第2のチャンバー部400にピン受部が設けられる構成であってもよい。
図5及び図7に示すように、本実施形態の電波暗箱50は、扉470をさらに備え、該扉470は、第2のチャンバー部400及び第3のチャンバー部500の壁部に形成された開口部406、506に開閉自在に取り付けられる。
図5に示すように、電波暗箱50は架台53の上に載置されるようになっており、架台53の内部には、図1に示すように測定装置2が収納できるようになっている。図6に示すように、架台53も、各チャンバー部に対応して第1の架台350と、第2の架台450と、第3の架台550とを有している。各架台は、対応するチャンバー部をそれぞれ高さ位置調整可能に載置し、移動し、設置フロア上に固定することができるようになっている。第1の架台350と第2の架台450は、架台連結具352により連結され、第2の架台450と第3の架台550は、架台連結具552により連結されている。
(電波暗箱の壁構造)
次に本実施形態に係る電波暗箱50の壁構造について説明する。
上述したように、電波暗箱50は、第1のチャンバー部300、第2のチャンバー部400、及び第3のチャンバー部500が互いに連結されて内部に電磁的に遮蔽された閉鎖空間である内部空間51を形成している。連結された状態の電波暗箱50は、周囲を囲う周壁部60と、周壁部60の上下で対向する天面部61及び底面部62とを有している(図1参照)。
図9(a)は、図1のIX-IX断面図であり、図9(b)は、図9(a)の分解断面図である。図9(a)に示すように、例えば、第1のチャンバー部300及び第2のチャンバー部400の壁部と、第3のチャンバー部500の正面側の壁部は、フレーム301、401、501に内装板303、403、503と外装板302、403、503の一方又は両方が取り付けられ、フレーム301、401、501の厚み程度の厚さを有する壁構造を有している。説明のため、この厚みのある部分の壁部64を「第1の壁部」と称する。第3のチャンバー部500は、第1の壁部64より厚さの薄い第2の壁部560と第3の壁部570とを備えている。すなわち、第1の壁部64と第2の壁部560と第3の壁部570とが連接され全周囲を囲う周壁部60を形成している。第1の壁部64の壁厚はフレーム厚に限定されるものではなく、周壁部60において第2の壁部560及び第3の壁部570以外の壁部が、第1の壁部64に対応する。
図10は、図9における第3のチャンバー部500の壁部の分解斜視図である。図9及び図10に示すように、第2の壁部560の周方向一端560aは、第1の壁部64の周方向一端64aに第1の方向591の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられている。第1の方向591は、例えば、第1及び第2のチャンバー部300、400の背面に平行でかつ水平な方向である。「第1の方向591の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられている」とは、第2の壁部560の周方向一端560aと第1の壁部64の周方向一端64aとの関係について見れば、両者は固定されておらず、第2の壁部560の周方向一端560aは、第1の方向591に移動自在で、移動させれば取り外すことが可能な状態にて、第1の壁部64の周方向一端64aに装着されていることを意味する。
また、第3の壁部570の周方向一端570aは、第1の壁部64の周方向他端64bに第1の方向591又は第1の方向に平行な方向と直交する第2の方向592の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられている。第2の方向592は、例えば、第1のチャンバー部300の左の側面に平行でかつ水平な方向である。第3の壁部570の周方向一端570aと第1の壁部64の周方向他端64bについても、両者は固定されておらず、第3の壁部570の周方向一端570aは、第2の方向592に移動自在で、移動させれば取り外すことが可能な状態にて、第1の壁部64の周方向他端64bに装着されている。
そして、第2の壁部560の周方向他端560bと第3の壁部570の周方向他端570bは、連結解除可能に連結されており、連結された状態において、第2の壁部560及び第3の壁部570の第1の方向591及び第2の方向592それぞれの移動が阻止されている。
第2の壁部560の周方向他端560bと第3の壁部570の周方向他端570bとの連結を解除すると、他に固定されていなければ、第2の壁部560及び第3の壁部570は、それぞれ個別に第1の方向591及び第2の方向592に移動可能となる。これにより、第2の壁部560を第1の方向591に移動させて単独で取り外すことができ、第3の壁部570を第2の方向592に移動させて単独で取り外すことができる。
具体的には、第1の壁部64の周方向一端64aの端面64cに、第1の方向591と平行な方向に延在する第1のピン65が上下方向に間隔をおいて設けられ、第2の壁部560の周方向一端560aの端面562aに、第1のピン65に対応して第1のピン65が挿通する穴部563が設けられている。
同様に、第1の壁部64の周方向他端64bの壁面64dに、第2の方向592と平行な方向に延在する第2のピン66が上下方向に間隔をおいて設けられ、第3の壁部570の周方向一端570aの端面572aに、第2のピン66に対応して第2のピン66が挿通する穴部573が設けられている。
本実施形態では、第2の方向592は、第1の方向591又は第1の方向に平行な方向と直交しているが、これに限定されず、第2の方向592が第1の方向591又は第1の方向に平行な方向と直角以外の角度で交差する関係であってもよい。
図9(b)及び図10に示すように、第2の壁部560は、第2の壁部560の外面を形成する第1の主板561と、第1の主板561の周方向一端に連接し内方に延在し、第1の壁部64の周方向一端64aに取り付けられる第1の端板562と、第1の主板561の周方向他端に連接し内方に延在した第2の端板565とを備えている。また、第3の壁部570は、第3の壁部570の外面を形成する第2の主板571と、第2の主板571の周方向一端に連接し内方に延在し、第1の壁部64の周方向他端64bに取り付けられる第3の端板572と、第2の主板571の周方向他端に連接し内方に延在した第4の端板575とを備えている。そして、第2の壁部560の周方向他端560bと第3の壁部570の周方向他端570bは、第2の端板565と第4の端板575とが連結解除可能に連結されている。
より詳細には、第1の実施形態では、第2の壁部560の第2の端板565には、連結部564として、第2の壁部560の外面に対して例えば約45°の角度で傾斜し外方に延在した第1の傾斜板566がさらに連接されている。また、第3の壁部570の第4の端板575には、連結部574として、第3の壁部570の外面に対して例えば約45°の角度で傾斜し外方に延在した第2の傾斜板576がさらに連接されている。そして、第1の傾斜板566と第2の傾斜板576とが対向した状態で連結具568により取り外し可能に連結されるようになっている。
第2の壁部560及び第3の壁部570は、それぞれ1枚の金属板に曲げ加工や穴開け加工を施して製造することができる。例えば、第1の端板562と第2の端板565は、第1の主板561に対して約90°の角度で折り曲げられ、第3の端板572と第4の端板575は、第2の主板571に対して約90°の角度で折り曲げられている。
図11は、図10の第2の壁部560と第3の壁部570の組立方法を説明するための図である。図11(a)は、第3の壁部570の第3の端板572に形成された穴部573に、第1の壁部64の周方向他端64bの内側の壁面64d、具体的にはフレーム501に取り付けられた第2のピン66を通した状態を示す。第3の壁部570は、他に固定されていなければ、第2の方向592に移動自在であり、第2の方向592に移動させることにより取り外せる状態である。
図11(a)は、第2の壁部560を第1の方向591からθ度外方に傾斜させた状態で第1の方向591の逆方向に移動させて、第2の壁部560の第1の端板562に形成された穴部563に、第1の壁部64の周方向一端64aの端面64cに設けられた第1のピン65を通した状態を示す。別言すれば、第2の壁部560は、第1の方向591に対して第2の壁部560の周方向一端側を支点として第2の壁部560の周方向他端側が外方に所定角度θだけ旋回した状態にて第1の方向591又はその逆方向に移動可能となっている。
第2の壁部560の上記傾斜は、第1のピン65に対する穴部563の遊び(余裕)により可能となる。第2の壁部560の傾斜(旋回)角度θは、第2の壁部560を移動させて取り外すとき、第3の壁部570の周方向他端570b(例えば傾斜板576)を回避して移動させることができる角度であればよい。傾斜角度θは、第2の壁部560と第3の壁部570の形状に依って変わるが、例えば、0°<θ<10°、好ましくは、0°<θ<6°、より好ましくは、0°<θ<1°である。
第3の壁部570も同様に第2の方向592からφ度外方に傾斜させた状態で第2の方向592の逆方向に移動させて、第3の壁部570の第3の端板572に形成された穴部573に、第1の壁部64の周方向他端64bの壁面64dに設けられた第2のピン66を通すようにできる。また、第3の壁部570は、φ度外方に傾斜させた状態で第2の方向592に移動させて取り外すことができる。別言すれば、第3の壁部570は、第2の方向592に対して第3の壁部570の周方向一端側を支点として第3の壁部570の周方向他端側が外方に所定角度φだけ旋回した状態にて第2の方向592又はその逆方向に移動可能となっている。取り付け、取り外しの際の第3の壁部570の傾斜(旋回)角度φは、第2の壁部560の周方向他端560b(例えば傾斜板566)を回避して移動させることができる角度であればよい。傾斜角度φは、第2の壁部560と第3の壁部570の形状に依って変わるが、例えば、0°<φ<10°、好ましくは、0°<φ<6°、より好ましくは、0°<φ<1°である。
図11(b)は、第2の壁部560を、D部における周方向一端560aの点Pを支点にE方向に少し旋回させて、第2の壁部560の傾斜板566が第3の壁部570の傾斜板576と対向した状態にする様子を示す。上述したように、第2の壁部560の端板562に形成された穴部563は、第1のピン65に対して遊びを持たせているので、このような旋回が可能である。
図11(c)は、第2の壁部560の傾斜板566と、第3の壁部570の傾斜板576とをボルト・ナット等の連結具568により連結した状態を示す。連結状態において、傾斜板566、576に沿って力F1が加えられる場合、力F2、F3に分解して考えることができ、力F2は第2の壁部560の穴部563と第1のピン65との係合を解除する働きをせず、力F3に起因して第2の壁部560の周方向一端560aに回転力F4が働いたとしても、穴部563と第1のピン65との係合により第2の壁部560の連結は解除されない。第3の壁部570についても同様である。
図12(a)は、本発明の第1の実施形態に係る電波暗箱50の天面部61を取り除いて上方から見た平面図であり、図12(b)は、参考例の同様の平面図である。図12に示すように、本実施形態に係る電波暗箱50は第3のチャンバー部500の背面側と右側面の側のスペースが広くなっているので、参考例のクワイエットゾーンQZ1に比べてクワイエットゾーンQZ2が広くなっている。
図13は、RF特性を測定する場合の第2の壁部560と第3の壁部570の内面側を示す斜視図である。図13に示すように、第3のチャンバー部500の壁部には電波吸収体55が張付けてあり、図示されていないが、下部には姿勢可変機構56が配置できるようになっている。RF特性の測定では、試験用アンテナ6aから放射された無線信号がリフレクタ7により反射されて第3のチャンバー部500内の姿勢可変機構56により保持されたDUT100に送られ、DUT100から送出された電波の被測定信号をリフレクタ7で反射して試験用アンテナ6aで受信して測定を行うようになっている。第3のチャンバー部500が本実施形態の第2の壁部560と第3の壁部570を備えることにより、図12に示すように、クワイエットゾーンが拡張され、ノートバソコンやタブレット端末などのより大きなDUTを測定することが可能となる。
図14は、RMM特性を測定する場合の第2の壁部560と第3の壁部570の内面側を示す斜視図である。図14に示すように、第2の壁部560と第3の壁部570には、複数の試験用アンテナ6c、6d、6e、6f及びミラー9c、9d、9e、9fが設けられている。RMM特性の測定では、所定の到来角を形成する2つの試験用アンテナを用いて試験が行われる。RF特性の測定からRMM特性の測定に切り替える場合、第3のチャンバー部500の全体を取り外すことなく、図13の第2の壁部560と第3の壁部570を図14の第2の壁部560と第3の壁部570に取り換えることにより、容易に試験のセットアップができる。
(DUT)
被試験対象とされるDUT100は、例えばスマートフォンなどの無線端末である。DUT100の通信規格としては、セルラ(LTE、LTE-A、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、1xEV-DO、TD-SCDMA等)、無線LAN(IEEE802.11b/g/a/n/ac/ad等)、Bluetooth(登録商標)、GNSS(GPS、Galileo、GLONASS、BeiDou等)、FM、及びデジタル放送(DVB-H、ISDB-T等)が挙げられる。また、DUT100は、5Gセルラ等に対応したミリ波帯の無線信号を送受信する無線端末であってもよい。
本実施形態において、DUT100は例えば5G NRの無線端末である。5G NRの無線端末については、ミリ波帯の他、LTE等で使用する他の周波数帯も含む既定の周波数帯を通信可能周波数範囲とすることが5G NR規格によって規定されている。よって、DUT100のアンテナ110は、DUT100の送信特性又は受信特性の被測定対象である既定の周波数帯(5G NRバンド)の無線信号を送信又は受信するものである。アンテナ110は、例えばMassive-MIMOアンテナ等のアレーアンテナであり、本発明における被試験アンテナに相当する。
本実施形態において、DUT100は、電波暗箱50内での送受信に関する測定中、試験用アンテナ6及び必要に応じてリフレクタ7又はミラー9を介して試験信号及び被測定信号を送受信できるようになっている。
(姿勢可変機構)
次に、電波暗箱50の内部空間51に設けられた姿勢可変機構56について説明する。図1に示すように、電波暗箱50の筐体本体部52の内部空間51側の底面52aには、クワイエットゾーンQZ内に配置されたDUT100の姿勢を変化させる姿勢可変機構56が設けられている。姿勢可変機構56は、例えば、2軸の各軸周りに回転する回転機構を備える2軸ポジショナである。姿勢可変機構56は、試験用アンテナ6を固定した状態で、DUT100を2軸周りの回転自由度をもって回転させるようなOTA試験系(Combined-axes system)を構成する。具体的には、姿勢可変機構56は、駆動部56aと、ターンテーブル56bと、支柱56cと、被試験対象載置部としてのDUT載置部56dとを有する。
駆動部56aは、回転駆動力を発生させるステッピングモータなどの駆動用モータからなり、例えば、底面52aに設置される。ターンテーブル56bは、駆動部56aの回転駆動力により、互いに直交する2軸のうちの一方の軸の周りに所定角度回転するようになっている。支柱56cは、ターンテーブル56bに連結され、ターンテーブル56bから一方の軸の方向に延びて、駆動部56aの回転駆動力によりターンテーブル56bと共に回転するようになっている。DUT載置部56dは、支柱56cの側面から2軸のうちの他方の軸の方向に延びて、駆動部56aの回転駆動力により他方の軸の周りに所定角度回転するようになっている。DUT100は、DUT載置部56dに載置される。
なお、上記の一方の軸は、例えば、底面52aに対して鉛直方向に延びる軸(図中のY軸)である。また、上記の他方の軸は、例えば、支柱56cの側面から水平方向に延びる軸である。このように構成された姿勢可変機構56は、DUT載置部56dに保持されているDUT100を、例えば、DUT100の中心を回転中心として、試験用アンテナ6及びリフレクタ7に対して3次元のあらゆる方向にアンテナ110が向く状態に順次姿勢を変化させ得るように回転させることができる。
(リンクアンテナ)
電波暗箱50において、筐体本体部52の所要位置には、DUT100との間でリンク(呼)を確立又は維持するための2種類のリンクアンテナ5、8がそれぞれ保持具57、59を用いて取り付けられている。リンクアンテナ5は、LTE用のリンクアンテナであり、ノンスタンドアローンモード(Non-Standalone mode)で使用される。一方、リンクアンテナ8は、5G用のリンクアンテナであり、5Gの呼を維持するために使用される。リンクアンテナ5、8は、姿勢可変機構56に保持されるDUT100に対して指向性を有するようにそれぞれ保持具57、59によって保持されている。なお、上記のリンクアンテナ5、8を使用する代わりに、試験用アンテナ6をリンクアンテナとして兼用することも可能であるため、以下においては、試験用アンテナ6がリンクアンテナの機能を兼ねるものとして説明する。
(近傍界と遠方界)
次に、近傍界と遠方界について説明する。電波がアンテナからDUT100へ直接伝わる場合をDFF(Direct Far Field)方式といい、電波がアンテナから回転放物面を有するリフレクタ7を反射してDUT100へ伝わる場合をIFF(Indirect Far Field)方式という。
アンテナを放射源とする電波は、同位相の点を結んだ面(波面)が放射源を中心にして球状に拡がりながら伝搬する性質がある。放射源から近い距離では、波面は湾曲した球面(球面波)であるが、放射源から遠くなると波面は平面(平面波)に近くなる。一般に、波面を球面と考える必要のある領域が近傍界(NEAR FIELD)と呼ばれ、波面を平面とみなしてよい領域が遠方界(FAR FIELD)と呼ばれている。DUT100は、正確な測定を行ううえで、球面波を受信するよりも、平面波を受信する方が好ましい。
平面波を受信するためには、DUT100が遠方界に設置される必要がある。DUT100内でのアンテナ110の位置及びアンテナサイズが分かっていないとき、遠方界は、アンテナから2D/λ以遠の領域となる。ここで、Dは、DUT100の最大直線サイズ、λは電波の波長である。
本実施形態では、試験用アンテナ6aの電波をリフレクタ7の回転放物面で反射させ、DUT100の位置にその反射波を到達させる方式であるCATR方式を利用している。この方式によれば、試験用アンテナ6aとDUT100間の距離を短縮でき、リフレクタ7の反射鏡面での反射後直ぐの距離から平面波の領域が拡がるため、伝搬ロスを低減することもできる。平面波の度合は、同位相の波の位相差で表すことができる。平面波の度合として許容し得る位相差は、例えば、λ/16である。位相差は、例えば、ベクトル・ネットワーク・アナライザ(VNA)で評価することができる。
(試験用アンテナ)
次に、試験用アンテナ6及びリフレクタ7について説明する。
試験用アンテナ6及びリフレクタ7は、電波暗箱50内に配置されて、DUT100のアンテナ110との間で無線信号を送信又は受信するようになっている。本実施形態の試験用アンテナ6は、リフレクタ反射型の試験用アンテナ6aと、直接型の試験用アンテナ6bと、ミラー反射型の試験用アンテナ6c、6d、6e、6fとを含んでいる。試験用アンテナ6は、各々、水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナを備えている(図2参照)。
リフレクタ反射型の試験用アンテナ6aは、リフレクタ7と共に用いられ、一次放射器として機能する。試験用アンテナ6aとしては、例えば、ホーンアンテナ等の指向性を持ったミリ波用のアンテナを用いることができる。リフレクタ7は、曲面状に湾曲した例えばアルミニウム製の反射面を有し、測定用の無線信号の電波を反射するものであり、真円型のパラボラの回転放物面の一部を切り出したオフセットパラボラ型の構造を有するものである。リフレクタ7は、図1に示すように、電波暗箱50の側面52bの所要位置にリフレクタ保持具58を用いて取り付けられている。
リフレクタ7は、その回転放物面から定まる焦点位置に配置されている一次放射器としての試験用アンテナ6aから放射された試験信号の電波を回転放物面で受け、姿勢可変機構56に保持されているDUT100に向けて反射させる(送信時)。また、リフレクタ7は、上記試験信号を受信したDUT100がアンテナ110から放射する被測定信号の電波を回転放物面で受け、試験用アンテナ6に向けて反射させる(受信時)。リフレクタ7は、これら送信と受信が同時に可能な位置及び姿勢で配設されている。すなわち、リフレクタ7は、試験用アンテナ6とDUT100のアンテナ110との間で送受信される無線信号の電波を、回転放物面で反射するようになっている。
この構成により、試験用アンテナ6aから放射された電波(例えば、DUT100に対する試験信号)を回転放物面で該回転放物面の軸方向と平行な方向に反射させるとともに、回転放物面の軸方向と平行な方向に回転放物面に対して入射する電波(例えば、DUT100から送信された被測定信号)を該回転放物面で反射させ、試験用アンテナ6aへと導くことができる。別言すれば、リフレクタ7は、試験用アンテナ6aから放射された球面波の電波を平面波の電波に変換してDUT100に送ると共に、DUT100から放射されリフレクタ7に入射する平面波の電波を試験用アンテナ6aに集束させるものである。オフセットパラボラは、パラボラ型に比べて、リフレクタ7自体が小さくて済むうえに、鏡面が垂直に近づくような配置が可能であるので、電波暗箱50の構造を小型化し得る。
図1に示すように、リフレクタ反射型の試験用アンテナ6aは、DUT100の配置位置を通る水平面より下方に配置されている。試験用アンテナ6から放射されリフレクタ7で反射した電波ビームはZ軸負方向に伝搬され、所要半径のクワイエットゾーンQZを形成するようになっている。
リフレクタ反射型の試験用アンテナ6aは、いわゆる間接遠方界(IFF)を形成するようになっている。間接遠方界とは、球面波を平面波に変換するようなリフレクタを用いる反射型のアンテナにより形成される遠方界をいう。
直接型の試験用アンテナ6bは、DUT100が備えるアンテナ110との間で、リフレクタ7やミラーを介さず、DUT100の送信特性又は受信特性を測定するための無線信号の電波を直接、送信又は受信するようになっている。
ミラー反射型の試験用アンテナ6c、6d、6e、6fは、それぞれミラー9c、9d、9e、9fを介して、DUT100が備えるアンテナ110との間で、DUT100の送信特性又は受信特性を測定するための無線信号を送信又は受信するようになっている。以下、ミラー9c、9d、9e、9fを単にミラー9と総称することもある。各ミラー9は、例えばアルミニウム製であり、平坦な鏡面を有している。ミラー反射型の試験用アンテナ6から放射された電波ビームは、対応するミラー9において鏡面反射するようになっている。
本実施形態では、試験用アンテナ6及びミラー9は、DUT100の配置位置において、例えばリフレクタ反射型の試験用アンテナ6a及びリフレクタ7からの電波到来方向を基準に互いに異なる到来角度(例えば30°、60°、90°、120°、150°)を形成するよう配置されている。この構成により、特定の試験用アンテナ(例えば試験用アンテナ6a)と共に使用する試験用アンテナ6b、6c、6d、6e、6fを切り替えて使用することにより到来角度を変えてDUT100のRRM特性等の送受信特性の遠方界測定を効率的に行うことができる。
次に、本実施形態に係る試験装置1の統合制御装置10及びNRシステムシミュレータ20について、図2~図4を参照して説明する。
(統合制御装置)
統合制御装置10は、以下に説明するように、NRシステムシミュレータ20や姿勢可変機構56を統括的に制御するものである。このために、統合制御装置10は、例えばイーサネット(登録商標)等のネットワーク19を介して、NRシステムシミュレータ20や姿勢可変機構56と相互に通信可能に接続されている。
図3は、統合制御装置10の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、統合制御装置10は、制御部11、操作部12、及び表示部13を有している。制御部11は、例えば、コンピュータ装置によって構成される。このコンピュータ装置は、例えば、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)11aと、ROM(Read Only Memory)11bと、RAM(Random Access Memory)11cと、外部インタフェース(I/F)部11dと、図示しないSSD(Solid State Drive)やハードディスク装置等の不揮発性の記憶媒体と、各種入出力ポートとを有する。
CPU11aは、NRシステムシミュレータ20を対象とする統括的な制御を行うようになっている。ROM11bは、CPU11aを立ち上げるためのOS(Operating System)やその他のプログラム及び制御用のパラメータ等を記憶するようになっている。RAM11cは、CPU11aが動作に用いるOSやアプリケーションの実行コードやデータ等を記憶するようになっている。外部インタフェース(I/F)部11dは、所定の信号が入力される入力インタフェース機能と所定の信号を出力する出力インタフェース機能を有している。
外部I/F部11dは、ネットワーク19を介して、NRシステムシミュレータ20に対して通信可能に接続されている。また、外部I/F部11dは、電波暗箱50における姿勢可変機構56ともネットワーク19を介して接続されている。入出力ポートには、操作部12及び表示部13が接続されている。操作部12は、コマンドなど各種情報を入力するための機能部であり、表示部13は、上記各種情報の入力画面や測定結果等、各種情報を表示する機能部である。
上述したコンピュータ装置は、CPU11aがRAM11cを作業領域としてROM11bに格納されたプログラムを実行することにより制御部11として機能する。制御部11は、図3に示すように、呼接続制御部14、信号送受信制御部15、及びDUT姿勢制御部17を有している。呼接続制御部14、信号送受信制御部15、及びDUT姿勢制御部17も、CPU11aがRAM11cの作業領域でROM11bに格納された所定のプログラムを実行することにより実現されるものである。
呼接続制御部14は、試験用アンテナ6を駆動してDUT100との間で制御信号(無線信号)を送受信させることにより、NRシステムシミュレータ20とDUT100との間に呼(無線信号を送受信可能な状態)を確立する制御を行う。
信号送受信制御部15は、操作部12におけるユーザ操作を監視し、ユーザによりDUT100の送信特性及び受信特性の測定に係る所定の測定開始操作が行われたことを契機に、呼接続制御部14での呼接続制御を経て、NRシステムシミュレータ20に対して信号送信指令を送信する。更に、信号送受信制御部15は、NRシステムシミュレータ20に対して、試験用アンテナ6を介して試験信号を送信させる制御を行うとともに、NRシステムシミュレータ20に信号受信指令を送信し、試験用アンテナ6を介して被測定信号を受信させる制御を行う。
また、信号送受信制御部15は、2つの試験用アンテナを用いて行うRRM特性等の送受信特性の試験では、到来角度の設定、使用する試験用アンテナの選択を行うようになっている。具体的には、所定の複数の到来角度(例えば、30°、60°、90°、120°、150°)のうち1つの到来角度を選択して測定条件として設定(RAM11c等に記憶)する。到来角度はユーザが選択してもよいし、制御部11等が自動で選択するようにしてもよい。信号送受信制御部15は、設定された到来角度に基づいて、複数の試験用アンテナ6から使用する試験用アンテナを選択する。このため、例えば、RAM11c又はROM11bには、あらかじめ、到来角度と試験用アンテナとの対応関係を示す到来角度-試験用アンテナ対応テーブル17bが記憶されている。なお、到来角度の設定や、使用する試験用アンテナの選択は、制御部11又はNRシステムシミュレータ20の制御部22が行うようにしてもよい。
DUT姿勢制御部17は、姿勢可変機構56に保持されているDUT100の測定時の姿勢を制御するものである。この制御を実現するために、例えば、RAM11c又はROM11bには、あらかじめ、DUT姿勢制御テーブル17aが記憶されている。DUT姿勢制御テーブル17aは、例えば、駆動部56aとしてステッピングモータを採用している場合には、該ステッピングモータの回転駆動を決定する駆動パルス数(運転パルス数)を制御データとして格納している。
DUT姿勢制御部17は、DUT姿勢制御テーブル17aをRAM11cの作業領域に展開し、該DUT姿勢制御テーブル17aに基づき、上述したように、アンテナ110が3次元のあらゆる方向に順次向くようにDUT100が姿勢変化するよう姿勢可変機構56を駆動制御する。
(NRシステムシミュレータ)
図4に示すように、本実施形態に係る試験装置1のNRシステムシミュレータ20は、信号測定部21、制御部22、操作部23、及び表示部24を有している。信号測定部21は、信号発生部21a、デジタル/アナログ変換器(DAC)21b、変調部21c、RF部21dの送信部21eにより構成される信号発生機能部と、RF部21dの受信部21f、アナログ/デジタル変換器(ADC)21g、解析処理部21hにより構成される信号解析機能部とを有している。なお、信号測定部21は、使用する2つの試験用アンテナに対応できるように、2セット設けるようにしてもよい。
信号測定部21の信号発生機能部において、信号発生部21aは、基準波形を有する波形データ、具体的には、例えば、I成分ベースバンド信号と、その直交成分信号であるQ成分ベースバンド信号を生成する。DAC21bは、信号発生部21aから出力された基準波形を有する波形データ(I成分ベースバンド信号及びQ成分ベースバンド信号)をデジタル信号からアナログ信号に変換して変調部21cに出力する。変調部21cは、I成分ベースバンド信号と、Q成分ベースバンド信号とのそれぞれに対してローカル信号をミキシングし、更に両者を合成してデジタル変調信号を出力する変調処理を行う。RF部21dは、変調部21cから出力されたデジタル変調信号から各通信規格の周波数に対応した試験信号を生成し、生成した試験信号を送信部21eにより信号処理部40に出力する。
信号処理部40は、試験用アンテナとの間で送受信する信号の周波数変換等の信号処理を行う。信号処理部40から出力される試験信号は、信号切替部41を介して試験用アンテナに送られ、該試験用アンテナからDUT100に向けて出力される。
また、信号測定部21の信号解析機能部において、RF部21dは、上記試験信号をアンテナ110により受信したDUT100から送信された被測定信号を、信号切替部41及び信号処理部40を経由して受信部21fで受信したうえで、該被測定信号をローカル信号とミキシングすることで中間周波数帯の信号(IF信号)に変換する。ADC21gは、RF部21dの受信部21fでIF信号に変換された被測定信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換して解析処理部21hに出力する。
解析処理部21hは、ADC21gが出力するデジタル信号である被測定信号を、デジタル処理によって、I成分ベースバンド信号とQ成分ベースバンド信号とにそれぞれ対応する波形データを生成したうえで、該波形データに基づいてI成分ベースバンド信号及びQ成分ベースバンド信号を解析する処理を行う。解析処理部21hは、DUT100に対する送信特性(RF特性)の測定において、例えば、等価等方放射電力(Equivalent Isotropically Radiated Power:EIRP)、全放射電力(Total Radiated Power:TRP)、スプリアス放射、変調精度(EVM)、送信パワー、コンスタレーション、スペクトラムなどを測定可能である。また、解析処理部21hは、DUT100に対する受信特性(RF特性)の測定において、例えば、受信感度、ビット誤り率(BER)、パケット誤り率(PER)などを測定可能である。ここで、EIRPは、DUT100のアンテナ110の主ビーム方向の無線信号強度である。また、TRPは、DUT100のアンテナ110から空間に放射される電力の合計値である。
解析処理部21hは、DUT100のRRM特性について、例えば、選択された一の試験用アンテナから選択された他の試験用アンテナへのハンドオーバ動作が正常に行われるか否か等を解析することもできるようになっている。
制御部22は、上述した統合制御装置10の制御部11と同様、例えば、CPU、RAM、ROM、各種入出力インタフェースを含むコンピュータ装置によって構成される。CPUは、信号発生機能部、信号解析機能部、操作部23及び表示部24の各機能を実現するための所定の情報処理や制御を行う。
操作部23、表示部24は、上記コンピュータ装置の入出力インタフェースに接続されている。操作部23は、コマンドなど各種情報を入力するための機能部であり、表示部24は、上記各種情報の入力画面や測定結果など、各種情報を表示する機能部である。
本実施形態では、統合制御装置10とNRシステムシミュレータ20とを別装置としているが、1つの装置として構成してもよい。この場合には、統合制御装置10の制御部11とNRシステムシミュレータ20の制御部22とを統合して1つのコンピュータ装置により実現してもよい。
(信号処理部)
次に、信号処理部40について説明する。
信号処理部40は、NRシステムシミュレータ20と信号切替部41の間に設けられ、使用する一の試験用アンテナとの間で送受信する信号の周波数変換等の信号処理を行う第1信号処理部40aと、使用する他の試験用アンテナとの間で送受信する信号の周波数変換等の信号処理を行う第2信号処理部40bと、を備えている。
第1信号処理部40a及び第2信号処理部40bは、各々、アップコンバータ、ダウンコンバータ、増幅器、周波数フィルタ等を備え、使用する試験用アンテナに送信する試験信号に対して、周波数変換(アップコンバート)、増幅、周波数選択等の信号処理を施して信号切替部41に出力する。また、第1及び第2信号処理部40a、40bは、各々、使用する試験用アンテナから信号切替部41を介して入力される被測定信号に対して、周波数変換(ダウンコンバート)、増幅、周波数選択等の信号処理を施して信号測定部21に出力するようになっている。
信号切替部41は、信号処理部40と試験用アンテナの間に設けられ、制御部22の制御下で第1信号処理部40aと、使用する試験用アンテナとが接続され、且つ/又は、第2信号処理部40bと、使用する試験用アンテナとが接続されるように、信号経路を切り替えるようになっている。信号切替部41は、信号処理部40に含まれるようにしてもよい。
(作用・効果)
以上述べたように、本実施形態に係る電波暗箱50は、第2の壁部560の周方向一端560aが、第1の壁部64の周方向一端64aに第1の方向591の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられ、第3の壁部570の周方向一端570aが、第1の壁部64の周方向他端64bに第1の方向591又は第1の方向に平行な方向と直交する第2の方向592の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられ、第2の壁部560の周方向他端560bと第3の壁部570の周方向他端570bが、連結解除可能に連結されている。この構成により、第2の方向592の移動を妨げる第2の壁部560と、第1の方向591の移動を妨げる第3の壁部570との連結を解除することにより、第2の壁部560を単独で第1の方向591に移動させて容易に取り外すことができ、第3の壁部570を単独で第2の方向592に移動させて容易に取り外すことができる。また、第2の壁部560は、第1の方向591の逆方向に移動させることにより取り付けることができ、第3の壁部570は、第2の方向592の逆方向に移動させることにより取り付けることができる。よって、ネジ締め等の作業が少なく、第2の壁部及び第3の壁部の取り付け、取り外しが容易である。
また、本実施形態に係る電波暗箱50、第2の壁部560の周方向他端560bと第3の壁部570の周方向他端570bとの連結が解除されると、第2の壁部560は、第1の方向591に対して第2の壁部560の周方向一端560a側を支点として第2の壁部560の周方向他端560b側が外方に所定角度(θ)旋回した状態にて第1の方向591に移動可能となり、第3の壁部570は、第2の方向592に対して第3の壁部570の周方向一端570a側を支点として第3の壁部570の周方向他端570b側が外方に所定角度(φ)旋回した状態にて第2の方向592に移動可能となっている。
この構成により、第2の壁部560の取り付け又は取り外しの際に、第3の壁部570の周方向他端570bを回避して第1の方向591又はその逆方向に移動させることができ、第1の壁部64への着脱を容易に行うことができる。また、第3の壁部570の取り付け又は取り外しの際に、第2の壁部560の周方向他端560bを回避して第2の方向592又はその逆方向に移動させることができ、第1の壁部64への着脱を容易に行うことができる。
また、本実施形態に係る電波暗箱50において、第1の壁部64の周方向一端64aの端面64cに、第1の方向591に平行な方向に延在する第1のピン65が上下方向に間隔をおいて設けられ、第2の壁部560の周方向一端560aの端面562aに、第1のピン65に対応して該第1のピン65が挿通する穴部563が設けられ、第1の壁部64の周方向他端64bの壁面64dに、第2の方向592に平行な方向に延在する第2のピン66が上下方向に間隔をおいて設けられ、第3の壁部570の周方向一端570aの端面572aに、第2のピン66に対応して該第2のピン66が挿通する穴部573が設けられている。
この構成により、第1の壁部64の端面64cに第1の方向591に平行に形成された第1のピン65が、第2の壁部560の端面562aに形成された穴部563に挿通するように第2の壁部560を移動させることにより、取り付けることができ、第1のピン65が穴部563から抜けるように第2の壁部560を移動させることにより、取り外すことができるので、第1の壁部64に対する第2の壁部560の着脱が容易である。第3の壁部570についても同様に第1の壁部64に対する着脱が容易である。
また、本実施形態に係る電波暗箱50において、第2の壁部560は、該第2の壁部560の外面を形成する第1の主板561と、第1の主板561の周方向一端に連接し内方に延在し、第1の壁部64の周方向一端64aに取り付けられる第1の端板562と、第1の主板561の周方向他端に連接し内方に延在した第2の端板565とを備えている。第3の壁部570は、該第3の壁部570の外面を形成する第2の主板571と、第2の主板571の周方向一端に連接し内方に延在し、第1の壁部64の周方向他端64bに取り付けられる第3の端板572と、第2の主板571の周方向の他端に連接し内方に延在した第4の端板575とを備えている。第2の壁部560の周方向他端560bと第3の壁部570の周方向他端570bは、第2の端板565と第4の端板575とが連結解除可能に連結されている。
この構成により、第2の壁部560の第1の主板561に対して内方に延在する第1及び第2の端板562、565と、第3の壁部570の第2の主板571に対して内方に延在する第3及び第4の端板572、575とを用いて、第1の壁部64と第2の壁部560と第3の壁部570とが連結されるので、第2の壁部560の第1の主板561と第3の壁部570の第2の主板571を最大限外側に配置することができ、これにより、電波暗箱50の外形サイズを大きくすることなく、電波暗箱50の内部空間51を拡張することができる。これにより、電波暗箱50内のクワイエットゾーンQZを拡大することができる。
また、本実施形態に係る電波暗箱50において、第2の壁部560の第2の端板565には、第2の壁部560の外面に対して傾斜し外方に延在した第1の傾斜板566がさらに連接されている。第3の壁部570の第4の端板575には、第3の壁部570の外面に対して傾斜し外方に延在した第2の傾斜板576がさらに連接されている。第1の傾斜板566と第2の傾斜板576tは、互いに対向した状態で連結具568により取り外し可能に連結されている。
この構成により、第1の傾斜板566と第2の傾斜板576とを連結することにより、第2の壁部560と第3の壁部570を第1の壁部64に固定することができ、第1の傾斜板566と第2の傾斜板576との連結を解除することにより、例えば第2の壁部560を第1の方向591に移動させる際に、第3の壁部570の第2の傾斜板576を回避して容易に移動させることができ、また例えば第3の壁部570を第2の方向592に移動させる際に、第2の壁部560の第1の傾斜板566を回避して容易に移動させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る電波暗箱50について説明する。
第2の実施形態に係る電波暗箱50は、第2の壁部560Aと第3の壁部570Aとが支柱580を介して連結されている点で、第1の傾斜板566と第2の傾斜板576とが連結されている第1の実施形態と相違している。その他の構成要素は同一であり、同一の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は適宜省略する。
図15は、本発明の第2の実施形態における第2の壁部560Aと第3の壁部570Aとの連結部分の分解斜視図である。図15に示すように、電波暗箱50は断面矩形の中空又は中実の支柱580を備えており、支柱580は、一の側面にて、第2の壁部560Aの第2の端板565に着脱可能に例えばネジ等によって連結されるとともに、別の側面にて、第3の壁部570の第4の端板575に着脱可能に例えばネジ等によって連結されるようになっている。
この構成により、第2の壁部560Aの第2の端板565を単独で支柱580から取り外すことにより、第2の壁部560Aを第1の方向591又はその逆方向に移動させることができるので、第2の壁部560Aを単独で取り換えることができる。その際、第1の実施形態と同様に、第2の壁部560Aを少し旋回させて、支柱580を回避しつつ第1の方向591に移動させるとよい。第2の壁部560Aの端板562に形成された穴部563は、このような旋回を可能にするように、第1のピン65に対して遊びを持たせている。
同様に、第3の壁部570Aの第4の端板575を単独で支柱580から取り外すことにより、第3の壁部570Aを第2の方向592又はその逆方向に移動させることができるので、第3の壁部570Aを単独で取り換えることができる。その際、第1の実施形態と同様に、第3の壁部570Aを少し旋回させて、支柱580を回避しつつ第2の方向592に移動させるとよい。第3の壁部570Aの端板572に形成された穴部573は、このような旋回を可能にするように、第2のピン66に対して遊びを持たせている。
第2の壁部560Aと第3の壁部570Aが支柱580に連結された状態では、第2の壁部560Aの穴部563と第1のピン65との係合により、第2の方向592への移動が妨げられ、第3の壁部570Aの穴部573と第2のピン66との係合により、第1の方向591への移動が妨げられる。
第2の壁部560Aと支柱580との連結が解除されると、ネジ等を外す作業を行うことなく、第2の壁部560Aを第1の方向591に移動させるだけで、第2の壁部560Aを容易に取り外すことができる。同様に、第3の壁部570Aと支柱580との連結が解除されると、ネジ等を外す作業を行うことなく、第3の壁部570Aを第2の方向592に移動させるだけで、第3の壁部570Aを容易に取り外すことができる。
以上述べたように、本発明は、取り付け、取り外しの容易な外壁部分を有し、外壁部分ごとに単独で取替えを行うことができるという効果を有し、電波暗箱及び該電波暗箱を用いた試験装置の全般に有用である。
1 試験装置
2 測定装置
5、8 リンクアンテナ
6、6a、6b、6c、6d、6e、6f 試験用アンテナ
7 リフレクタ
9、9c、9d、9e、9f ミラー
10 統合制御装置
11、22 制御部
11a CPU
11b ROM
11c RAM
11d 外部インタフェース部
12、23 操作部
13、24 表示部
14 呼接続制御部
15 信号送受信制御部
17 DUT姿勢制御部
17a DUT姿勢制御テーブル
17b 到来角度-試験用アンテナ対応テーブル
19 ネットワーク
20 NRシステムシミュレータ
21 信号測定部
21a 信号発生部
21b DAC
21c 変調部
21d RF部
21e 送信部
21f 受信部
21g ADC
21h 解析処理部
40 信号処理部
40a 第1信号処理部
40b 第2信号処理部
41 信号切替部
50 電波暗箱
51 内部空間
52 筐体本体部
52a 底面
52b 側面
52c 上面
53 架台
55 電波吸収体
56 姿勢可変機構
56a 駆動部
56b ターンテーブル
56c 支柱
56d DUT載置部
57、59 保持具
58 リフレクタ保持具
60 周壁部
61 天面部
62 底面部
64 第1の壁部
65 第1のピン
66 第2のピン
67 面状部
100 DUT(被試験対象)
110 被試験アンテナ
300 第1のチャンバー部
301、401、501 フレーム
301A、501A 連結フレーム
301a 一端
301b 他端
301d 貫通穴
302、402、502 外装板
303、403、503 内装板
310、510 連結シャフト
310a 一端部
310b 他端部
310c 雄ネジ
310d 雌ネジ
310e 平坦部
322、422 押え具
324、424 ガスケット
326、526 六角穴付ボルト
350 第1の架台
352、552 架台連結具
400 第2のチャンバー部
401A 支柱フレーム
401c 支柱部
401d 貫通穴
401e 凹条部
401f 支持部
401g 外枠
406 開口部
420 固定具
430 位置決めピン
450 第2の架台
470 扉
500 第3のチャンバー部
506 開口部
532 ピン受部
550 第3の架台
560 第2の壁部
561、571 主板
562、565、572、575 端板
563、573 穴部
564、574 連結部
566、576 傾斜板
568 連結具
570 第3の壁部
580 支柱
591 第1の方向
592 第2の方向
QZ クワイエットゾーン

Claims (8)

  1. 無線端末の送信又は受信特性の測定に用いられる電波暗箱(50)であって、
    第1の壁部(64)と第2の壁部(560)と第3の壁部(570)とが環状に連接され周囲を囲うよう構成された金属の周壁部(60)と、前記周壁部の上下で対向する金属の天面部(61)及び金属の底面部(62)とを有し、内部に電磁的に遮蔽された内部空間(51)を形成し、
    前記第2の壁部の周方向一端(560a)は、前記第1の壁部の周方向一端(64a)に第1の方向(591)の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられ、
    前記第3の壁部の周方向一端(570a)は、前記第1の壁部の周方向他端(64b)に前記第1の方向又は前記第1の方向に平行な方向と直交する第2の方向(592)の移動によって取り外し可能な状態で取り付けられ、
    前記第2の壁部の周方向他端(560b)と前記第3の壁部の周方向他端(570b)は、連結解除可能に連結されている、電波暗箱。
  2. 前記第2の壁部の周方向他端と前記第3の壁部の周方向他端との連結が解除されると、前記第2の壁部は、前記第1の方向に対して前記第2の壁部の周方向一端側を支点として前記第2の壁部の周方向他端側が外方に所定角度(θ)旋回した状態にて前記第1の方向に移動可能となり、前記第3の壁部は、前記第2の方向に対して前記第3の壁部の周方向一端側を支点として前記第3の壁部の周方向他端側が外方に所定角度(φ)旋回した状態にて前記第2の方向に移動可能となる、請求項1に記載の電波暗箱。
  3. 前記第1の壁部の前記周方向一端の壁面又は端面(64c)に、前記第1の方向に平行に延在する第1のピン(65)が上下方向に間隔をおいて設けられ、
    前記第2の壁部の前記周方向一端の端面(562a)に、前記第1のピンに対応して該第1のピンが挿通する穴部(563)が設けられ、
    前記第1の壁部の前記周方向他端の端面又は壁面(64d)に、前記第2の方向に平行に延在する第2のピン(66)が上下方向に間隔をおいて設けられ、
    前記第3の壁部の前記周方向一端の端面(572a)に、前記第2のピンに対応して該第2のピンが挿通する穴部(573)が設けられている、請求項1又は2に記載の電波暗箱。
  4. 前記第2の壁部は、該第2の壁部の外面を形成する第1の主板(561)と、前記第1の主板の周方向一端に連接し内方に延在するとともに、前記第1の壁部の周方向一端に着脱自在に取り付けられた第1の端板(562)と、前記第1の主板の周方向他端に連接し内方に延在した第2の端板(565)とを備え、
    前記第3の壁部は、該第3の壁部の外面を形成する第2の主板(571)と、前記第2の主板の周方向一端に連接し内方に延在するとともに、前記第1の壁部の周方向他端に着脱自在に取り付けられた第3の端板(572)と、前記第2の主板の周方向他端に連接し内方に延在した第4の端板(575)とを備え、
    前記第2の壁部の周方向他端と前記第3の壁部の周方向他端は、前記第2の端板と前記第4の端板とが連結解除可能に連結されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の電波暗箱。
  5. 前記第2の壁部の前記第2の端板には、前記第2の壁部の前記外面に対して傾斜し外方に延在した第1の傾斜板(566)がさらに連接され、
    前記第3の壁部の前記第4の端板には、前記第3の壁部の前記外面に対して傾斜し外方に延在した第2の傾斜板(576)がさらに連接され、
    前記第1の傾斜板と前記第2の傾斜板とが対向した状態で連結具(568)により取り外し可能に連結されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の電波暗箱。
  6. 前記第2の壁部の前記第2の端板に着脱可能に連結されるとともに、前記第3の壁部の前記第4の端板に着脱可能に連結される支柱(580)をさらに備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の電波暗箱。
  7. 互いに連結されて内部に前記内部空間を形成する複数のチャンバー部(300、400、500)を含み、
    前記複数のチャンバー部の1つが、前記第2の壁部と前記第3の壁部とを備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の電波暗箱。
  8. 被試験アンテナ(110)を有する被試験対象(100)の送信特性又は受信特性を測定する試験装置(1)であって、
    周囲の電波環境に影響されない内部空間(51)を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の電波暗箱(50)と、
    前記被試験アンテナとの間で無線信号を送信又は受信する1又は複数の試験用アンテナ(6)と、
    前記内部空間におけるクワイエットゾーン(QZ)内に配置された前記被試験対象の姿勢を順次変化させる姿勢可変機構(56)と、
    前記内部空間における前記クワイエットゾーン内に配置された前記被試験対象に対して前記1又は複数の試験用アンテナを使用して前記被試験対象の送信特性又は受信特性の測定を行う測定装置(2)と、
    を備えた試験装置。
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