JP2023007849A - ラジアントチューブ式加熱装置 - Google Patents

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祐樹 神谷
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Abstract

【課題】NOxの生成を抑制することが可能な新規な構造のラジアントチューブ式加熱装置を提供する。【解決手段】ラジアントチューブ式加熱装置10は、筒状のラジアントチューブ12と、ラジアントチューブ12の一端部12a側に取り付けられた燃焼バーナ20と、ラジアントチューブ12内の燃焼領域に配置された筒状の昇温抑制体40と、を備えている。ラジアントチューブ12内に挿入された燃焼バーナ20のバーナヘッド23には、軸方向から見た平面視におけるヘッド周縁部にて、燃料ガスおよび燃焼用空気を噴出させる第1ノズル部31と、前記平面視におけるヘッド中央部にて、第1ノズル部31よりも軸方向に突出し、その先端から燃焼用空気を噴出させる第2ノズル部32と、が形成されており、昇温抑制体40は、第2ノズル部32の先端と重複しないように燃焼ガス流通方向下流側に離れて配置されている。【選択図】 図1

Description

この発明は、ラジアントチューブ式加熱装置に関し、詳しくは燃焼ガス中に生成される窒素酸化物を低減させる構造に特徴を有する。
ラジアントチューブ式加熱装置は、例えば、熱処理炉等における雰囲気を清浄に保ちつつ加熱する際に好適に用いられるもので、筒状のラジアントチューブと、ラジアントチューブの一端部側に取り付けられた燃焼バーナと、を備えており、燃焼バーナから噴出させた燃料ガスと燃焼用空気をラジアントチューブ内の燃焼領域で燃焼させる。
ラジアントチューブ式加熱装置では熱処理炉等における雰囲気温度を効率的に上昇させることが求められるほか、燃焼時に生成される環境上有害な一酸化窒素や二酸化窒素などの窒素酸化物(NOx)の量を抑制することが課題とされている。
特開昭64-46516号公報 特開2016-205644号公報
NOx(サーマルNOx)は、燃焼用空気に含まれる窒素と酸素が高温状態で反応して生成される。かかるNOxの低減には、燃焼時の局所的な温度上昇を抑えること、燃焼領域での酸素濃度を低減させることなどが有効とされている。このような観点からNOxを低減させる関連技術として、例えば上記特許文献に記載されたものがある。
特許文献1では、ラジアントチューブに挿入されるバーナ先端(バーナヘッド)の中央部に小円筒状の2次エアノズルを設け、更にこの2次エアノズルと同心円をなす同一円周上に複数のガスノズルと1次エアノズルを設けた2段燃焼方式のバーナが開示されている。
また特許文献2では、ラジアントチューブに挿入された燃焼バーナの先端側開口を囲むように筒状の昇温抑制体を配置し、ラジアントチューブの内壁面と昇温抑制体の外周面との間に形成された流路を利用して燃焼済みガスの一部を還流させ、燃焼領域における酸素濃度を低下させた点が開示されている。
本発明は以上のような事情を背景とし、NOxの生成を抑制することが可能な新規な構造のラジアントチューブ式加熱装置を提供し、NOxの抑制に関する技術の豊富化を図ることを目的とするものである。
而して本発明は、
筒状のラジアントチューブと、
前記ラジアントチューブの一端部側に取り付けられた燃焼バーナと、
前記ラジアントチューブ内の燃焼領域に配置され、前記燃焼領域の中央部に位置する内側流路と前記燃焼領域の周縁部に位置する外側流路を形成する筒状の昇温抑制体と、
を備え、
前記ラジアントチューブ内に挿入された前記燃焼バーナのバーナヘッドには、
軸方向から見た平面視におけるヘッド周縁部にて、前記燃焼領域に向けて燃料ガスおよび燃焼用空気を噴出させる第1ノズル部と、
軸方向から見た平面視におけるヘッド中央部にて、前記第1ノズル部よりも軸方向に突出し、その先端から前記燃焼領域に向けて前記燃焼用空気を噴出させる第2ノズル部と、
が形成されており、
前記昇温抑制体は、前記第2ノズル部の先端と重複しないように燃焼ガス流通方向下流側に離れて配置されていることを特徴とする。
本発明のラジアントチューブ式加熱装置によれば、燃焼用空気を、第1ノズル部からと第2ノズル部からの2段階に分けて噴出させる。このため1段目の第1ノズル部直下の燃焼領域では、燃料ガスの比率が高いガスリッチ状態での燃焼が行われる。そして第1ノズル部直下で生じた1段目の燃焼ガスは、第2ノズル部を通過した後に第2ノズル部からの燃焼用空気との混合が図られる。
ここで本発明では、燃焼バーナよりも燃焼ガス流通方向下流側に、筒状の昇温抑制体が配置されており、1段目の燃焼ガスの大部分は、第2ノズル部からの燃焼用空気と十分に混合する前に、昇温抑制体とラジアントチューブとの間に形成された外側流路に流れ込み、引き続きガスリッチ状態での燃焼が継続する。
一方、第2ノズル部から噴出した燃焼用空気は、1段目の燃焼ガスと僅かに混合した状態で昇温抑制体の内側流路に流れ込み、空気リッチ状態で燃焼する。
このようなガスリッチと空気リッチとに分離された状態は、昇温抑制体の長手方向に沿ってガスが移動する間維持され、昇温抑制体を通過した後は、燃焼ガス全体の混合が徐々に進み、緩慢な燃焼が継続される。
その結果、本発明では、仮想的に昇温抑制体が配置されていない場合に比べ、局所的な燃焼温度の上昇が抑えられ、NOxの生成を抑制することができる。
また本発明では、前記燃焼バーナのバーナヘッドに、
軸方向から見た平面視におけるヘッド周縁部にて、前記燃焼領域に向けて燃焼用空気を噴出させる第1ノズル部と、
軸方向から見た平面視におけるヘッド中央部にて、前記第1ノズル部よりも軸方向に突出し、その先端から前記燃焼領域に向けて前記燃焼用空気および燃料ガスを噴出させる第2ノズル部と、
を形成するものであってもよい。
この場合においても、燃焼用空気は、第1ノズル部からと第2ノズル部からの2段階に分けて噴出される。第2ノズル部直下の燃焼領域では、燃料ガスの比率が高いガスリッチ状態での燃焼が行われ、その後、第1ノズル部からの燃焼用空気との混合が図られる。
ここで、燃焼バーナよりも燃焼ガス流通方向下流側に、筒状の昇温抑制体が配置されており、第2ノズル部直下の燃焼ガスの大部分は、第1ノズル部からの燃焼用空気と十分に混合する前に、昇温抑制体の内側流路に流れ込み、引き続きガスリッチ状態での燃焼が継続する。
一方、第1ノズル部から噴出した燃焼用空気は、第2ノズル部直下の燃焼ガスと僅かに混合した状態で昇温抑制体とラジアントチューブとの間に形成された外側流路に流れ込み、空気リッチ状態で燃焼する。
このため、仮想的に昇温抑制体が配置されていない場合に比べ、局所的な燃焼温度の上昇が抑えられ、NOxの生成を抑制することができる。
また本発明では、前記ラジアントチューブの他端部側に、前記燃焼バーナに供給する燃焼用空気を予め前記ラジアントチューブ内の高温ガスとの熱交換によって加熱する熱交換器を取り付けることができる。
上述のように本発明では、燃焼ガス中に含まれるNOxの割合を抑制できることから、大気汚染防止法による規制に基づく予熱限界(燃焼用空気の加熱温度の上限)が高められる。このためラジアントチューブの他端部側に熱交換器を取り付け、燃焼用空気を加熱することで、ラジアントチューブ式加熱装置全体の熱効率を高めることができる。
本発明の一実施形態のラジアントチューブ式加熱装置を熱処理炉に取り付けた状態で示した図である。 図1の燃焼バーナにおけるバーナヘッドを拡大して示した図で、(A)は正面図、(B)は(A)のB-B断面図である。 図1の昇温抑制体の側面図である。 図1の昇温抑制体の垂直断面図である。 (A)は図1の昇温抑制体の正面図、(B)は異なる形態の昇温抑制体を示した正面図、(C)は更に異なる形態の昇温抑制体を示した正面図である。 同実施形態のラジアントチューブ式加熱装置の作用を説明するための図である。 本発明の他の実施形態のラジアントチューブ式加熱装置におけるバーナヘッドを拡大して示した図で、(A)は正面図、(B)は(A)のB-B断面図である。 同実施形態のラジアントチューブ式加熱装置の作用を説明するための図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。図1は本発明の一実施形態のラジアントチューブ式加熱装置10を示した図で、詳しくは、熱処理炉1の炉壁1aに取り付けられた状態を示している。
ラジアントチューブ式加熱装置10は、炉壁1aを内外に貫通する筒状のラジアントチューブ12と、ラジアントチューブ12の一端部12a側に取り付けられた燃焼バーナ20と、ラジアントチューブ12内部の燃焼領域に配置された昇温抑制体40と、ラジアントチューブ12の他端部12b側の内部に配置された熱交換器60と、を備えている。ラジアントチューブ式加熱装置10は、燃焼バーナ20から噴出させた燃料ガスおよび燃焼用空気をラジアントチューブ12内の燃焼領域で燃焼させる。その際に生じた燃焼ガスは、図中矢印で示すように、ラジアントチューブ12内を他端部12b側に向かって流通する。
ラジアントチューブ12は、断面円形の、例えば鋳鋼などからなる一体物の金属製パイプで、側面視で全体が横U字状をなしている。ラジアントチューブ12は、炉壁1aを炉内および炉外方向に沿って互いに平行に貫通する一端部12aおよび他端部12bと、加熱室2側(炉内)に半円形状で突き出したターン部12cと、これらの内側を連続して貫通する中空部13と、を有している。
なお、ラジアントチューブ12の形状はU字状以外のW形状等を必要に応じて適宜採用することができる。
燃焼バーナ20は、燃料ガスと燃焼用空気とを混合・燃焼させ、ラジアントチューブ12内の燃焼領域に細長い火炎を放射する。燃焼バーナ20は、ラジアントチューブ12に取り付けられる取付部材21と、取付部材21に連結された円筒体22と、円筒体22の先端に設けられたバーナヘッド23と、を備えている。燃焼バーナ20は、これら円筒体22およびバーナヘッド23がラジアントチューブ12の一端部12aにおける中空部13に挿入された状態で、中空部13と同軸状となるように、ラジアントチューブ12に取り付けられている。
取付部材21には、燃料供給管25の一部を構成する燃料分岐管26および給気パイプ27が接続されており、燃料分岐管26を介して燃料ガスが供給され、給気パイプ27を介して燃焼用空気が供給される。供給された燃料ガスおよび燃焼用空気は、円筒体22の内部を流通してバーナヘッド23に供給される。
図2は、燃焼バーナ20におけるバーナヘッド23を拡大して示した図である。バーナヘッド23は、円筒体22の軸方向端部を閉塞する閉塞部材29を含んで構成され、図2(A)で示すように、軸方向から見た平面視におけるヘッド中央部に形成された第2ノズル部32と、第2ノズル部32の周りのヘッド周縁部に形成された第1ノズル部31と、を備えている。
第2ノズル部32は、図2(B)で示すように、第1ノズル部31よりも軸方向に突出した円筒状の部位で、内部には軸方向に貫通する貫通孔33が形成されている。円筒体22の内部を流通してバーナヘッド23に送られてきた燃焼用空気の一部は、更に貫通孔33を流通して先端の開口33aに送られる。そして、第2ノズル部32の先端開口33aからは燃焼領域に向けて燃焼用空気が噴出される。
一方、第1ノズル部31は第2ノズル部32の基端側から径方向外側に延び出し、円筒体22の周壁に接続される環状の部位である。第1ノズル部31では、第2ノズル部32と同心状となるように周方向90°間隔で4つのバーナチップ35が取り付けられている。バーナチップ35には燃料ガス供給用のパイプ36が接続されており、燃料分岐管26から供給された燃料ガスは、円筒体22内部に配設された供給用のパイプ36を通じてバーナチップ35に送られ、バーナチップ35のノズル孔35aから燃焼領域に向けて噴出される。
更に第1ノズル部31では、第2ノズル部32と同心状となるように周方向90°間隔で4つの貫通の空気ノズル孔37が形成されており、円筒体22の内部を流通してバーナヘッド23に送られてきた燃焼用空気の一部が、空気ノズル孔37から燃焼領域に向けて噴出される。
このように本例の燃焼バーナ20は、2段階に分けて燃焼用空気を噴出する2段階燃焼方式のバーナである。燃焼バーナ20では、先ず第1ノズル部31から噴出せしめられた燃料ガスと燃焼用空気とが混合し1段目の燃焼が生じる。なお、燃料ガスと燃焼用空気を混合させた混合ガスへの着火は、図示を省略するパイロットバーナにより行われる。
ここで1段目の燃焼に供給される燃焼用空気は、理論上必要とされる空気量の一部であるため、第1ノズル部31直下の燃料領域における燃焼は、燃焼ガスの比率が高いガスリッチな燃焼となる。そして、1段目の燃焼ガスの一部は、第2ノズル部32を通過した後に第2ノズル部32からの燃焼用空気と混合する。このため、第2ノズル部32を通過した辺りの燃焼ガスは中央部が空気リッチな状態で、その周縁部がガスリッチな状態となる。
次に昇温抑制体40について説明する。昇温抑制体40は、高い熱伝導率と高い耐衝撃性とを併有するSiC(セラミック)からなり、図1、図3、図4、図5(A)で示すように、全体として円筒状の部材で、内部に軸方向に沿って貫通する貫通孔41を備えている。また、昇温抑制体40の外周面には螺旋状を呈する複数(ここでは5つ)の凹溝43と、これら凹溝43の間の境界に沿って螺旋形状に突出する凸条44が形成されている。かかる複数の凸条44はラジアントチューブ12内に配置された状態で、ラジアントチューブ12の内壁面に接触または近接する。本例ではこれら複数の凸条44によって、昇温抑制体40がラジアントチューブ12の中空部13における所定に位置に容易且つ正確に配置することが容易となる。
昇温抑制体40がラジアントチューブ12の燃焼領域に配置された状態で、貫通孔41は燃焼領域の中央部に存在するガスを流通させる内側流路として機能し、昇温抑制体40の外周面に形成された凹溝43は、燃焼領域の周縁部に存在するガスを流通させる外側流路として機能する。
昇温抑制体40は、図1で示すように、第2ノズル部32の先端と重複しないように、燃焼ガス流通方向下流側に離れて配置されており、燃焼バーナ20(詳しくは第2ノズル部32の先端)と昇温抑制体40との間に離間領域47が形成される。ここで、燃焼バーナ20からの離間距離L1(図6参照)は、200~600mmを例示することができる。
かかる離間領域47は、第2ノズル部32から噴出した燃焼用空気を1段目の燃焼ガスの一部と混合させて、昇温抑制体40の内側流路41における空気リッチな状態での燃焼を実現させる。
昇温抑制体40の形状は、上記に限定されるものではなく適宜変更可能である。例えば図5(B)で示すように、螺旋形状の6つの凹溝43と、これらの間に同数で突出する凸条44とからなる形態としても良い。これらの凹溝43と凸条44とは、複数ずつで且つ同数であれば任意である。
一方、図5(C)に示すように、円柱形の外周面に6つ(複数)の凸条44を互いに対称で且つ軸方向に沿って直線状に突設し、これらの間に同数の凹溝43aを軸方向に沿って直線状に形成した形態の昇温抑制体40Cを前記同様に用いても良い。尚、上記凹溝43aは、幅方向に沿った断面がほぼ扇形状であるが、前記同様の円弧形状の断面としても良い。
尚、前記昇温抑制体を構成するセラミックには、SiC以外に、例えば、WC、B4C、アルミナ(Al23)、窒化アルミニウム、TiN、ムライトなどが含まれ得る。
次に熱交換器60について説明する。図1で示すように、熱交換器60は略円筒状の本体62と半球形状の先端部63を備えている。本体62はその周壁に螺旋溝が形成されている。本体62の内部には燃焼用空気を燃焼バーナ20に向けて流す給気パイプ27が配設されている。本体62の後端壁に開設された通気孔62aは、空気供給管76の一部を構成する空気分岐管78と接続されており、燃焼用空気は、空気分岐管78、通気孔62aを経て本体62内部に流入する。本体62内部に流入した燃焼用空気は、高温ガスの熱によって予熱された後、前述のように給気パイプ27により燃焼バーナ20に供給される。一方、燃焼用空気との間で熱交換を行った後の排気ガス(燃焼ガス)は、ラジアントチューブ12の他端部12b側に形成された排気口16から、排気管65内の煙道65aを流通して外部に排出される。
次に、本例のラジアントチューブ式加熱装置10による作用を図1および図6を用いて説明する。本例のラジアントチューブ式加熱装置10では、ラジアントチューブ12の一端部12a側に取り付けられた燃焼バーナ20が、第1ノズル部31からと第2ノズル部32からの2段階で燃焼用空気を噴出するように構成されているため、1段目の第1ノズル部31直下の燃焼領域では、図6で示すように、燃料ガスの比率が高いガスリッチ状態での燃焼が行われる。そして第1ノズル部31直下で生じた1段目の燃焼ガスは、第2ノズル部32を通過した後に第2ノズル部32からの燃焼用空気との混合が図られる。
ここで本例のラジアントチューブ式加熱装置10では、筒状の昇温抑制体40が、燃焼バーナ20よりも燃焼ガス流通方向下流側に配置されており、1段目の燃焼ガスは、第2ノズル部32からの燃焼用空気と十分に混合する前に、昇温抑制体40とラジアントチューブ12との間に形成された外側流路43に流れ込み、引き続きガスリッチ状態での燃焼が継続する。
一方、第2ノズル部32から噴出した燃焼用空気は、離間領域47において1段目の燃焼ガスと僅かに混合し、その後昇温抑制体40の内側流路41に流れ込み、空気リッチ状態で燃焼する。
このようにガスリッチと空気リッチとに分離された状態は、昇温抑制体40の長手方向に沿って燃焼ガスが移動する間(長さ寸法L2の間)維持される。そして昇温抑制体40を通過した後(図中L3で示す領域に到った後)は、燃焼ガス全体の混合が徐々に進み、緩慢な燃焼が継続されることになる。
その結果、本実施形態のラジアントチューブ式加熱装置10では、仮想的に昇温抑制体が配置されていない場合に比べ、局所的な燃焼温度上昇が抑えられ、NOxの発生が抑制される。
このようにして生じた高温の燃焼ガスは、図1で示すようにラジアントチューブのターン部12cを経てラジアントチューブ12の他端部12b側に送られる。その間、高温の燃焼ガスはラジアントチューブ12の管壁を介して加熱室2内に熱を輻射する。
そしてラジアントチューブ12の他端部12bに到った燃焼ガスは、図1で示す熱交換器60の先端部63から熱交換器60の本体62に形成された各螺旋外溝に沿って流される。このため螺旋外溝の内側に位置する螺旋内溝内を流れる新たな燃焼用空気を効率良く予熱できる。しかも、昇温抑制体40により燃焼ガス中の窒素酸化物の割合が抑制されていることで、上記予熱による燃焼用空気の加熱温度の上限を高められるため、熱効率が著しく向上する。
[実施例]
上記のように燃焼用空気を2段階に分けて噴出させる燃焼バーナを備えたラジアントチューブ式加熱装置を用いて、昇温抑制体の有無における燃焼ガス中に含まれるNOx量を測定し、NOx低減効果を確認した。使用する昇温抑制体は、内径が107.5mm、軸方向長さが615mmで、外周面に螺旋状の凹溝を備えたものである。ここでは燃焼バーナからの離間距離L1(図6参照)が440mmとなる位置に前記昇温抑制体を配置した。
かかる評価によれば、昇温抑制体を設けることにより、炉内雰囲気温度900℃に制御した場合にて生じるNOx量が45%低減できることが確認された。
次に、図7は本発明の他の実施形態のラジアントチューブ式加熱装置10Bの概略構成を示した図である。本例のラジアントチューブ式加熱装置10Bも、上記のラジアントチューブ式加熱装置10と同様、燃焼用空気を2段階に分けて噴出させる例であるが、本例のラジアントチューブ式加熱装置10Bでは燃料ガスを第2ノズル部32Bから噴出させる構成である。
図7で示すように、本例のラジアントチューブ式加熱装置10Bでは、ラジアントチューブ12内に挿入された燃焼バーナ20Bのバーナヘッド23Bに、空気ノズル孔37を有し燃焼用空気を噴出させる第1ノズル部31Bと、軸方向に貫通する貫通孔33の内部にバーナチップ35を配設させ、燃料ガスおよび燃焼用空気を噴出させる第2ノズル部32Bと、が形成されている。なお、本例の構成各部のうち、上記のラジアントチューブ式加熱装置10と共通する構成については同じ符号を用いて示すとともに、その説明を省略する。
本例のラジアントチューブ式加熱装置10Bでは、図8で示すように、第2ノズル部32B直下の燃焼領域で、燃料ガスの比率が高いガスリッチ状態での燃焼が行われる。第2ノズル部32B直下の燃焼ガスは、第1ノズル部31Bからの燃焼用空気と十分に混合する前に、昇温抑制体40の内側流路41に流れ込み、引き続きガスリッチ状態での燃焼が継続する。
一方、第1ノズル部31Bから噴出した燃焼用空気は、離間領域47において第2ノズル部32B直下の燃焼ガスと僅かに混合し、昇温抑制体40とラジアントチューブ12との間に形成された外側流路43に流れ込み、燃焼用空気の比率が高い空気リッチ状態での燃焼が生じる。
このようにガスリッチと空気リッチとに分離された状態は、昇温抑制体40の長手方向に沿って燃焼ガスが移動する間維持される。昇温抑制体40を通過した後は、燃焼ガス全体の混合が徐々に進み、緩慢な燃焼が継続される。
その結果、本例のラジアントチューブ式加熱装置10Bにおいても、仮想的に昇温抑制体が配置されていない場合に比べ、局所的な燃焼温度上昇が抑えられ、NOxの発生が抑制される。
以上本発明の実施形態について詳しく説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
10,10B ラジアントチューブ式加熱装置
12 ラジアントチューブ
12a 一端部
12b 他端部
20,20B 燃焼バーナ
23,23B バーナヘッド
31,31B 第1ノズル部
32,32B 第2ノズル部
40,40B,40C 昇温抑制体
41 貫通孔(内側流路)
43,43a 凹溝(外側流路)
60 熱交換器

Claims (3)

  1. 筒状のラジアントチューブと、
    前記ラジアントチューブの一端部側に取り付けられた燃焼バーナと、
    前記ラジアントチューブ内の燃焼領域に配置され、前記燃焼領域の中央部に位置する内側流路と前記燃焼領域の周縁部に位置する外側流路を形成する筒状の昇温抑制体と、
    を備え、
    前記ラジアントチューブ内に挿入された前記燃焼バーナのバーナヘッドには、
    軸方向から見た平面視におけるヘッド周縁部にて、前記燃焼領域に向けて燃料ガスおよび燃焼用空気を噴出させる第1ノズル部と、
    軸方向から見た平面視におけるヘッド中央部にて、前記第1ノズル部よりも軸方向に突出し、その先端から前記燃焼領域に向けて前記燃焼用空気を噴出させる第2ノズル部と、
    が形成されており、
    前記昇温抑制体は、前記第2ノズル部の先端と重複しないように燃焼ガス流通方向下流側に離れて配置されていることを特徴とする、ラジアントチューブ式加熱装置。
  2. 筒状のラジアントチューブと、
    前記ラジアントチューブの一端部側に取り付けられた燃焼バーナと、
    前記ラジアントチューブ内の燃焼領域に配置され、前記燃焼領域の中央部に位置する内側流路と前記燃焼領域の周縁部に位置する外側流路を形成する筒状の昇温抑制体と、
    を備え、
    前記ラジアントチューブ内に挿入された前記燃焼バーナのバーナヘッドには、
    軸方向から見た平面視におけるヘッド周縁部にて、前記燃焼領域に向けて燃焼用空気を噴出させる第1ノズル部と、
    軸方向から見た平面視におけるヘッド中央部にて、前記第1ノズル部よりも軸方向に突出し、その先端から前記燃焼領域に向けて前記燃焼用空気および燃料ガスを噴出させる第2ノズル部と、
    が形成されており、
    前記昇温抑制体は、前記第2ノズル部の先端と重複しないように燃焼ガス流通方向下流側に離れて配置されていることを特徴とする、ラジアントチューブ式加熱装置。
  3. 前記ラジアントチューブの他端部側には、前記燃焼バーナに供給する燃焼用空気を予め前記ラジアントチューブ内の高温ガスとの熱交換によって加熱する熱交換器が取り付けられていることを特徴とする請求項1,2の何れかに記載のラジアントチューブ式加熱装置。
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