JP2023007515A - 発光材料、有機発光素子および化合物 - Google Patents

発光材料、有機発光素子および化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】発光効率が良好な発光材料を提供する。【解決手段】ナフトトリアゾール構造およびナフトトリアジン構造の少なくとも一方を含む化合物からなる発光材料。前記化合物の分子内にナフトトリアゾール構造またはナフトトリアジン構造を1つだけ含む、発光材料。前記化合物の分子内にナフトトリアゾール構造またはナフトトリアジン構造を複数個含む、発光材料。複数のナフトトリアゾール構造が連結基を介して互いに結合していて、前記ナフトトリアゾール構造のナフタレン環が前記連結基に結合している、発光材料。複数のナフトトリアゾール構造が連結基を介して互いに結合していて、前記ナフトトリアゾール構造のトリアゾールを構成する1つの窒素原子が前記連結基に結合している、発光材料。2つのナフトトリアゾール構造が1つの連結基を介して互いに結合している、発光材料。【選択図】図2

Description

本発明は、発光材料として有用な化合物、および、その発光材料を用いた有機発光素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子などの有機発光素子の特性をより改善すべく、特性に優れた発光材料を提供するための研究開発が盛んに行われている。
例えば、通常の蛍光発光材料を室温下で電流励起すると、スピン統計則にしたがって一重項励起子と三重項励起子が25:75の確率で生成し、このうち一重項励起子は蛍光放射を伴って失活(輻射失活)し、基底一重項状態へ戻る。一方、三重項励起子は、基底一重項状態への遷移がスピン禁制遷移であるために、光を放射する前に、熱を放出して無輻射失活してしまう。そのため、通常の蛍光発光材料は、生成確率が高い三重項励起子のエネルギーを発光に有効利用することができず、発光効率の向上に限界があった。
そこで、近年、三重項励起子のエネルギーも発光に利用できる熱活性型の遅延蛍光材料(TADF材料)が開発されている(例えば、非特許文献1、2参照)。従来の遅延蛍光材料は、最低励起一重項エネルギー準位ES1と最低励起三重項エネルギー準位ET1のエネルギー差ΔESTが小さくなるように設計されており、これにより、熱エネルギーを吸収して最低励起三重項状態から最低励起一重項状態へ容易に逆項間交差し、その最低励起一重項状態からの輻射失活により蛍光を放射する。この逆項間交差を介した経路により、遅延蛍光材料では、生成確率が高い三重項励起子のエネルギーも間接的に蛍光発光に利用することができるため、通常の蛍光発光材料に比べて格段に高い発光効率を発揮することになる。
こうした遅延蛍光材料としては、電子供与性のドナー部と電子受容性のアクセプター部を有する、ドナー・アクセプター型化合物が一般的である。ドナー・アクセプター型分子では、HOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)とLUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)が空間的に分離していることにより、HOMOとLUMOの交換相互作用が小さくなり、最低励起三重項エネルギー準位ET1の最低励起一重項エネルギー準位ES1とのエネルギー差ΔESTが小さくなる。そのため、ドナー・アクセプター型化合物は逆項間交差を起こし易く、遅延蛍光材料として有用であるとされている。
C. Adachi, Jpn. J. Appl. Phys. 53, 060101 (2014). A. Endo et al., Adv. Mater., 21, 4802 (2009).
上記のように、遅延蛍光材料としては、HOMOとLUMOが空間的に分離したドナー・アクセプター型化合物が一般的である。しかし、HOMOとLUMOを空間的に分離することは、言い換えればHOMOとLUMOの重なりが小さくなることを意味しており、そうすると、今度は振電相互作用定数が大きくなって振動緩和が大きくなり無輻射過程が十分に抑制できない結果、発光効率が低くなるという不都合が生じる。したがって、ドナー・アクセプター化合物は、原理的に振動緩和を抑制して発光効率を改善することが難しいという、課題がある。また、ドナー・アクセプター型化合物は、蛍光スペクトルの線幅が大きくて、特に深青色発光が困難であるという制約もある。
そこで本発明者らは、これらの課題に対処できる新たな発光材料を提供することを目的として鋭意検討を進めた。
上記の課題を解決するために、本発明者らが様々な化合物について分子の振動解析を行った結果、特にナフトトリアゾール構造やナフトトリアジン構造を含む化合物群に無輻射過程が抑制される傾向があることを見出した。そして、その化合物群に含まれる化合物の発光特性を評価したところ、蛍光スペクトルの線幅が狭く、良好な発光効率を示すとの知見を得た。本発明は、こうした知見に基づいて提案されたものであり、具体的に以下の構成を有する。
[1] ナフトトリアゾール構造およびナフトトリアジン構造の少なくとも一方を含む化合物からなる発光材料。
[2] 前記化合物の分子内にナフトトリアゾール構造またはナフトトリアジン構造を1つだけ含む、[1]に記載の発光材料。
[3] 前記化合物の分子内にナフトトリアゾール構造またはナフトトリアジン構造を複数個含む、[1]に記載の発光材料。
[4] 複数のナフトトリアゾール構造が連結基を介して互いに結合していて、前記ナフトトリアゾール構造のナフタレン環が前記連結基に結合している、[3]に記載の発光材料。
[5] 複数のナフトトリアゾール構造が連結基を介して互いに結合していて、前記ナフトトリアゾール構造のトリアゾールを構成する1つの窒素原子が前記連結基に結合している、[3]に記載の発光材料。
[6] 2つのナフトトリアゾール構造が1つの連結基を介して互いに結合している、[4]または[5]に記載の発光材料。
[7] 複数のナフトトリアジン構造が連結基を介して互いに結合していて、前記ナフトトリアジン構造のナフタレン環が前記連結基に結合している、[3]に記載の発光材料。
[8] 複数のナフトトリアジン構造が連結基を介して互いに結合していて、前記ナフトトリアジン構造のトリアジンを構成する1つの窒素原子が前記連結基に結合している、[3]に記載の発光材料。
[9] 2つのナフトトリアジン構造が1つの連結基を介して互いに結合している、[7]または[8]に記載の発光材料。
[10] 前記化合物が下記一般式(1)~(6)のいずれかで表される、[1]に記載の発光材料。
Figure 2023007515000002
[一般式(1)~(6)において、R~R、R11~R17、R21~R27、R31~R37、R41~R47、R51~R57は、各々独立に水素原子または置換基を表す。あるいは、R~Rのうちのいずれか1つは1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R11~R17のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R21~R27のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R31~R37のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R41~R47のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(5)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R51~R57のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基を表す。]
[11] 前記化合物が一般式(1)で表される、[10]に記載の発光材料。
[12] R~Rのうちのいずれか1つは1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基を表す、[11]に記載の発光材料。
[13] Rが1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基である、[11]に記載の発光座材料。
[14] Rが置換もしくは無置換のアリール基である、[13]に記載の発光材料。
[15] RおよびRの少なくとも1つがシアノ基である、[13]または[14]に記載の発光材料。
[16] 前記化合物が前記一般式(2)で表される、[10]に記載の発光材料。
[17] R11~R17のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基を表す、[16]に記載の発光材料。
[18] 前記化合物が前記一般式(3)で表される、[10]に記載の発光材料。
[19] R21~R27のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基を表す、[18]に記載の発光材料。
[20]前記化合物が前記一般式(4)で表される、[10]に記載の発光材料。
[21] R31~R37のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基を表す、[20]に記載の発光材料。
[22]前記化合物が前記一般式(5)で表される、[10]に記載の発光材料。
[23] R41~R47のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(5)で表される基が結合した多量体形成基を表す、[22]に記載の発光材料。
[24]前記化合物が前記一般式(6)で表される、[10]に記載の発光材料。
[25] R51~R57のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基を表す、[24]に記載の発光材料。
[26] 前記多量体形成基が一般式(7)~(8)のいずれかで表される構造を有する、[10]に記載の発光材料。
Figure 2023007515000003
[一般式(7)~(9)において、R61~R66のうちの1~5個は各々独立に一般式(1)~(6)のいずれかで表される基を表し、R71~R78のうちの1~5個は各々独立に一般式(1)~(6)のいずれかで表される基を表し、R81~R90のうちの1~5個は各々独立に一般式(1)~(6)のいずれかで表される基を表し、R61~R66、R71~R78、R81~R90の残りは、各々独立に水素原子または置換基を表す。]
[27] [1]~[26]のいずれか1項に記載の発光材料を含む有機発光素子。
[28] 有機エレクトロルミネッセンス素子である、[27]に記載の有機発光素子。
[29] 前記一般式(1)~(6)のいずれかで表される化合物。
[30] R~Rのうちのいずれか1つは1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R11~R17のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R21~R27のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R31~R37のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R41~R47のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(5)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R51~R57のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基を表す、[29]に記載の化合物。
本発明によれば、発光効率が良好な新たな発光材料を提供することができる。
2-メチルーベンゾトリアゾール(標準物質)の実測による蛍光スペクトルと計算による蛍光スペクトルである。 化合物1の計算による蛍光スペクトルである。 化合物2の計算による蛍光スペクトルである。 化合物3の計算による蛍光スペクトルである。 化合物1の計算によるエネルギー準位図である。 化合物2の計算によるエネルギー準位図である。 化合物3の計算によるエネルギー準位図である。 化合物1の蛍光発光に至るエネルギー移動を示す図である。 化合物2の蛍光発光に至るエネルギー移動を示す図である。 化合物3の蛍光発光に至るエネルギー移動を示す図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。また、本発明に用いられる化合物の分子内に存在する水素原子の同位体種は特に限定されず、例えば分子内の水素原子がすべてHであってもよいし、一部または全部がH(デューテリウムD)であってもよい。
<発光材料>
本発明の発光材料は、ナフトトリアゾール構造およびナフトトリアジン構造の少なくとも一方を含む化合物からなるものである。
ナフトトリアゾール構造は、ナフタレン環とトリアゾール環とが1辺を共有して縮合した構造を有する縮合複素多環構造である。ナフトトリアゾール構造を構成するナフタレン環およびトリアゾール環は、その水素原子の少なくとも1つが置換基で置換されていてもよい。
ナフトトリアジン構造は、ナフタレン環と1,2,3-トリアジン環とが隣接する2辺を共有して縮合した構造を有する縮合複素多環構造である。、ナフトトリアジン環を構成するナフタレン環および1,2,3-トリアジン環は、その水素原子の少なくとも1つが置換基で置換されていてもよい。
発光材料は、その化合物の分子内にナフトトリアゾール構造を1つだけ含んでいてもよいし、その分子内にナフトトリアゾール構造を複数個含んでいてもよい。また、発光材料は、その化合物の分子内にナフトトリアジン構造を1つだけ含んでいてもよいし、その分子内にナフトトリアジン構造を複数個含んでいてもよい。また、発光材料は、ナフトトリアゾール構造とナフトトリアジン構造の両方を分子内に含んでいてもよい。
発光材料を構成する化合物が、その分子内に複数のナフトトリアゾール構造を含む場合、ナフトトリアゾール構造の数は特に制限されないが、1つの分子に対して2~8個であることが好ましく、2~6個であることがより好ましく、2~4個であることがさらに好ましく、2個であることが特に好ましい。ここで、分子内に含まれる複数のナフトトリアゾール構造は単結合で互いに結合していても、連結基を介して互いに結合していてもよく、1辺以上を共有して互いに縮合していてもよいが、連結基を介して互いに結合していることが好ましい。
複数のナフトトリアゾール構造が連結基を介して互いに結合している場合、連結基との結合に供されるナフトトリアゾール構造の部位は特に限定されない。例えば、ナフトトリアゾール構造のナフタレン環が連結基に結合していてもよいし、トリアゾール環を構成する1つの窒素原子が連結基に結合していてもよい。
複数のナフトトリアゾール構造が連結基を介して互いに結合している構造において、隣り合う2つのナフトトリアゾール構造の間に存在する連結基の数は1つであっても複数個であってもよい。具体的には、その連結基の数は、1~8個であることが好ましく、1~6個であることがより好ましく、1~4個であることがさらに好ましく、1個であることが最も好ましい。複数のナフトトリアゾール構造が連結基を介して互いに結合している構造の好ましい例として、2つのナフトトリアゾール構造を有し、その2つのトリアゾール構造が1つの連結基を介して互いに結合している構造を挙げることができる。
発光材料を構成する化合物が、その分子内にナフトトリアジン構造を複数個含む場合のナフトトリアジン構造の数およびナフトトリアジン構造同士の結合態様、複数のナフトトリアゾール構造が連結基を介して互いに結合している場合の連結基の数の説明と好ましい範囲、具体例については、上記の分子内にナフトトリアゾール構造を複数個含む場合の対応する記載を「ナフトトリアゾール構造」を「ナフトトリアジン構造」、「トリアゾール環」を「1,2,3-トリアジン環」に読み替えて参照することができる。
発光材料は、下記一般式(1)~(6)のいずれかで表される化合物からなることも好ましい。
Figure 2023007515000004
一般式(1)~(6)において、R~R、R11~R17、R21~R27、R31~R37、R41~R47、R51~R57は、各々独立に水素原子または置換基を表す。置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基、または炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルコキシ基、炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、または炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基、アミノ基を例示することができる。あるいは、R~Rのうちのいずれか1つは1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R11~R17のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R21~R27のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R31~R37のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R41~R47のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(5)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R51~R57のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基を表す。R~R、R11~R17、R21~R27、R31~R37、R41~R47、R51~R57は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
~R、R11~R17、R21~R27、R31~R37、R41~R47、R51~R57において、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができる。
アルキル基およびアルコキシ基は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよい。アルキル基およびアルコキシ基の炭素数は1~20であり、好ましくは1~10であり、より好ましくは1~6である。例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ヘキソキシ基などを例示することができる。アルキル基およびアルコキシ基は置換基で置換されていてもよい。アルキル基およびアルコキシ基の置換基の好ましい例として、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数6~20のアリール基、炭素数2~20のヘテロアリール基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数6~20のアリールオキシ基、炭素数2~20のヘテロアリールオキシ基、およびアミノ基を挙げることができる。置換アルキル基の具体例として、例えばトリフルオロメチル基、ヘキサフルオロエチル基などのパーフルオロアルキル基を例示することができる。ハロゲン原子、アリール基、ヘテロアリール基の説明と好ましい範囲、具体例については、上記のR~R等におけるハロゲン原子、下記のアリール基およびヘテロアリール基についての説明と好ましい範囲、具体例を参照することができる。
アリール基およびアリールオキシ基を構成する芳香環は、単環であっても、2以上の芳香環が縮合した縮合環であってもよく、2以上の芳香環が単結合で連結した連結環構造を有していてもよい。アリール基およびアリールオキシ基を構成する芳香環の炭素数は、6~20であり、好ましくは6~18であり、より好ましくは6~14であり、さらに好ましくは6~10である。アリール基の具体例として、フェニル基、ナフタレニル基、ビフェニル基などを例示することができ、フェニル基であることが好ましい。
ヘテロアリール基およびヘテロアリールオキシ基を構成する複素環は、単環であっても、1以上の複素環と1以上の芳香環または複素環が縮合した縮合環であっても、1以上の複素環と1以上の芳香環または複素環が連結した連結環であってもよい。ヘテロアリール基およびヘテロアリールオキシ基を構成する複素環の炭素数は2~20であり、2~18であることが好ましく、2~14であることがより好ましく、2~10であることがさらに好ましい。複素環を構成する複素原子は窒素原子であることが好ましい。複素環の具体例として、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール環を挙げることができる。
アリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリール基およびヘテロアリールオキシ基は置換基で置換されていてもよい。アリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリール基およびヘテロアリールオキシ基の置換基の好ましい例として、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基、炭素数2~20のヘテロアリール基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数6~20のアリールオキシ基、炭素数2~20のヘテロアリールオキシ基、およびアミノ基を挙げることができる。ハロゲン原子、アリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリール基およびヘテロアリールオキシ基の説明と好ましい範囲、具体例については、上記のR~R等におけるハロゲン原子、アリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリール基およびヘテロアリールオキシ基についての説明と好ましい範囲、具体例を参照することができる。また、置換基で置換されたアリール基の具体例として、トリル基、ベンジル基、キシリル基、置換もしくは無置換のビフェニル基を挙げることができる。
~R、R12、R22~R27、R32~R37、R42~R47、R52~R57のうちの隣接するもの同士は、互いに結合して環構造を形成していてもよいが、互いに結合して環構造を形成していないことが好ましい。
また、一般式(1)のR~Rのうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基であってもよく、一般式(2)のR11~R17のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基であってもよく、一般式(3)のR21~R27のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基であってもよく、一般式(4)のR31~R37のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基であってもよく、一般式(5)のR41~R47のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(5)で表される基が結合した多量体形成基であってもよく、一般式(6)のR51~R57のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基であってもよい。以下の説明では、これらの多量体形成基を「一般式(1)~(6)のいずれかで表される基が結合した多量体形成基」と総称することがある。多量体形成基は、一般式(1)~(6)のいずれかで表される基と、その一般式(1)~(6)のいずれかで表される基を連結する連結基から構成される。
一般式(1)~(6)のいずれかで表される基が連結基に結合する数は、それぞれ、1~5個のうちのいずれの数であってもよく、例えば2、4個のような偶数個であっても、1、3、5のような奇数個であってもよいが、1個であることが好ましい。
なお、一般式(1)~(6)のうち各々異なる一般式で表される基が連結基に結合していてもよい。例えば、一般式(1)で表される基と一般式(2)で表される基とが連結基に結合していてもよい。好ましいのは、一般式(1)~(6)のうちの1つの一般式で表される基が連結基に結合していて、その他の一般式で表される基は連結基に結合していない場合である。
一般式(1)~(6)のいずれかで表される基が結合した多量体形成基の「連結基」として、アリーレン基およびヘテロアリーレン基を挙げることができる。アリーレン基を構成する芳香環およびヘテロアリーレン基を構成する複素環の説明と好ましい範囲、具体例については、それぞれ、上記のR~R等におけるアリール基を構成する芳香環、ヘテロアリール基を構成する複素環についての説明と好ましい範囲、具体例を参照することができる。「連結基」を構成するアリーレン基、ヘテロアリーレン基は、一般式(1)~(6)のいずれかで表される基が結合していない位置の水素原子が置換基で置換されていてもよい。置換基の好ましい範囲と具体例については、上記のR~R等におけるアリール基およびヘテロアリール基の置換基についての記載を参照することができる。
一般式(1)~(6)のいずれかで表される基が結合した多量体形成基の好ましい例として、下記一般式(7)~(9)のいずれかで表される基を挙げることができる。
Figure 2023007515000005
一般式(7)~(9)において、R61~R66のうちの1~5個は各々独立に一般式(1)~(6)のいずれかで表される基を表し、R61~R66のうちの1個は多量体形成基の結合手を表し、R71~R78のうちの1~5個は各々独立に一般式(1)~(6)のいずれかで表される基を表し、R71~R78のうちの1個は多量体形成基の結合手を表し、R81~R90のうちの1~5個は各々独立に一般式(1)~(6)のいずれかで表される基を表し、R81~R90のうちの1個は多量体形成基の結合手を表し、R61~R66、R71~R78、R81~R90の残りは、各々独立に水素原子または置換基を表す。置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルコキシ基、炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、または炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基、アミノ基を例示することができる。R61~R66、R71~R78、R81~R90は互いに同一であっても異なっていてもよい。ただし、各多量体形成基における複数の一般式(1)~(6)のいずれかで表される基は、多量体形成基が一般式(1)に結合するときは全てが一般式(1)で表される基であり、多量体形成基が一般式(2)に結合するときは全てが一般式(2)で表される基であり、多量体形成基が一般式(3)に結合するときは全てが一般式(3)で表される基であり、多量体形成基が一般式(4)に結合するときは全てが一般式(4)で表される基であり、多量体形成基が一般式(5)に結合するときは全てが一般式(5)で表される基であり、多量体形成基が一般式(6)に結合するときは全てが一般式(6)で表される基であることが好ましい。ここで、一の多量体形成基における一般式(1)~(6)のいずれかで表される基は、互いに同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
61~R66、R71~R78、R81~R90におけるハロゲン原子、アルキル基、アリール基、へテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、およびアミノ基の説明と好ましい範囲、具体例、並びに、アルキル基、アリール基、へテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびヘテロアリールオキシ基に置換してもよい置換基の好ましい範囲と具体例については、上記のR~R等におけるハロゲン原子、アルキル基、アリール基、へテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびヘテロアリールオキシ基についての記載を参照することができる。
61が多量体形成基に結合する一般式(1)~(6)への結合手であるとき、R62~R66のうち多量体形成基を構成する一般式(1)~(6)のいずれかで表される基であるものは、R64およびR65の少なくとも1つであることが好ましく、R64であることがより好ましい。
71~R73のいずれか1つが多量体形成基に結合する一般式(1)~(6)への結合手であるとき、R74~R78のうち多量体形成基を構成する一般式(1)~(6)のいずれかで表される基であるものは、R75~R77の少なくとも1つであることが好ましい。また、R71およびR72の少なくとも1つが多量体形成基に結合する一般式(1)~(6)への結合手で、R75およびR76の少なくとも1つが多量体形成基を構成する一般式(1)~(6)のいずれかで表される基であることがより好ましく、さらに、R71が多量体形成基に結合する一般式(1)~(6)への結合手で、R75が多量体形成基を構成する一般式(1)~(6)のいずれかで表される基であることがさらに好ましい。
81~R84のいずれか1つが多量体形成基に結合する一般式(1)~(6)への結合手であるとき、R85~R90のうち多量体形成基を構成する一般式(1)~(6)のいずれかで表される基であるものは、R86~R89の少なくとも1つであることが好ましい。また、R82~R84の少なくとも1つが多量体形成基に結合する一般式(1)~(6)への結合手で、R87~R89の少なくとも1つが多量体形成基を構成する一般式(1)~(6)のいずれかで表される基であることがより好ましい。さらに、R82が多量体形成基に結合する一般式(1)~(6)への結合手で、R87が多量体形成基を構成する一般式(1)~(6)のいずれかで表される基であるか、または、R83が多量体形成基に結合する一般式(1)~(6)への結合手で、R88が多量体形成基を構成する一般式(1)~(6)のいずれかで表される基であることがさらに好ましい。
一般式(1)のR~R、一般式(2)のR11~R17、一般式(3)のR21~R27、一般式(4)のR31~R37、一般式(5)のR41~R47、一般式(6)のR51~R57のそれぞれにおいて、そのいずれか1つが一般式(1)~(6)のいずれかで表される基が結合した多量体形成基であるとき、その残りのものは、全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよい。その置換基は、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基、および炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基のいずれであるのが好ましく、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子に置換されたハロアルキル基、シアノ基や炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基であることがより好ましく、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子に置換されたハロアルキル基やシアノ基がさらに好ましい。置換基は電子求引基から選択してもよい。特に一般式(1)のRおよびRの少なくとも1つが電子求引基であると、振動緩和が抑制されることや、高次励起三重項エネルギー準位と励起一重項エネルギー準位のエネルギー差ΔESTが小さくなってFvHT機構(高次三重項経由蛍光発光機構)が働くことにより、発光効率が改善される傾向がある。電子求引基としては、例えばシアノ基や、トリフルオロメチル基等のパーフルオロアルキル基を例示することができる。
一般式(1)のR~Rの中で、1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基であるのはRまたはRであることが好ましい。Rが1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R~Rは全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよい。少なくとも1つが置換されているとき、その置換基は電子求引基であることが好ましく、置換基はシアノ基またはパーフルオロアルキル基であることが好ましい。特に、RおよびRの少なくとも1つがシアノ基であることが好ましい。Rが1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R~Rは全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよいが、Rが炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基であることが好ましく、RおよびRの少なくとも1つがシアノ基であることが好ましい。
一般式(2)のR11~R17の中で、1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基であるのはR11またはR17であることが好ましい。R11が1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R12~R17は全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよい。少なくとも1つが置換されているとき、その置換基は電子求引基であることが好ましく、置換基はシアノ基またはパーフルオロアルキル基であることが好ましい。特に、R12およびR17の少なくとも1つがシアノ基であることが好ましい。R17が1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R11~R16は全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよいが、R11が炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基であることが好ましく、R12がシアノ基であることが好ましい。
一般式(3)のR21~R27の中で、1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基であるのはR21、R25、R27のいずれか1つであることが好ましい。R21が1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R22~R27は全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよい。少なくとも1つが置換されているとき、その置換基は電子求引基であることが好ましく、置換基はシアノ基またはパーフルオロアルキル基であることが好ましい。特に、R26がシアノ基であることが好ましい。R25が1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R21~R24、R26、R27は全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよいが、R21が炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基であることが好ましく、R26がシアノ基であることが好ましい。R27が1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R21~R26は全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよいが、R21が炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基であることが好ましく、R26がシアノ基であることが好ましい。
一般式(4)のR31~R37の中で、1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基であるのはR31、R35~R37のいずれか1つであることが好ましい。R31が1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R32~R37は全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換基で置換されていてもよい。少なくとも1つが置換されているとき、その置換基は電子求引基であることが好ましく、置換基はシアノ基またはパーフルオロアルキル基であることが好ましい。特に、R32、R35、R36の少なくとも1つがシアノ基であることが好ましい。R35が1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R31~R34、R36、R37は全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよいが、R31が炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基であることが好ましく、R32およびR36の少なくとも1つがシアノ基であることが好ましい。R36が1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R31~R35、R37は全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよいが、R31が炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基であることが好ましく、R32およびR35の少なくとも1つがシアノ基であることが好ましい。R37が1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R31~R36は全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよいが、R31が炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基であることが好ましく、R32、R35、R36の少なくとも1つがシアノ基であることが好ましい。
一般式(6)のR51~R57の中で、1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基であるのはR51またはR56であることが好ましい。R51が1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R52~R57は全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよい。少なくとも1つが置換されているとき、その置換基は電子求引基であることが好ましく、置換基はシアノ基またはパーフルオロアルキル基であることが好ましい。特に、R52がシアノ基であることが好ましい。R56が1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基であるとき、R51~R55、R57は全てが水素原子であっても、その少なくとも1つが置換されていてもよいが、R51が炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基であることが好ましく、R52がシアノ基であることが好ましい。
一般式(1)~(6)のいずれかで表される化合物の中では、一般式(1)~(4)、(6)のいずれかで表される化合物が好ましく、一般式(1)または一般式(2)で表される化合物がより好ましく、一般式(1)で表される化合物がさらに好ましい。
また、本発明では、一般式(1)~(6)のいずれかで表される化合物が、一般式(7)~(9)のいずれかで表される多量体形成基の連結基を介して、一般式(1)~(6)のいずれかで表される化合物と結合した構造を有する化合物、すなわちX-Y-X型構造を有する化合物が好ましい。ここでX-Y-Xの2つのXは、各々独立に一般式(1)~(6)のいずれかで表される基を表し、Yは一般式(7)~(9)のいずれかで表される多量体形成基の連結基を表す。2つのXは同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。X-Y-X型構造を有する化合物であれば、擬縮退した電子状態を有するため、逆項間交差を生じる高次の三重項から、それよりもエネルギー準位が低い三重項への内部転換が抑制される。このため、FvHT機構(高次三重項経由蛍光発光機構)が働くことにより、発光効率が改善される傾向がある。
以下において、一般式(1)~(6)のいずれかで表される発光材料の化合物例を挙げる。ただし、本発明において用いることができる発光材料はこれらの具体例によって限定的に解釈されるべきものではない。
Figure 2023007515000006
Figure 2023007515000007
Figure 2023007515000008
Figure 2023007515000009
Figure 2023007515000010
以上に説明した本発明の発光材料は、良好な発光効率を示す。本発明の発光材料が良好な発光効率を示すのは、励起一重項状態Sにおいて比較的大きな振動子強度を有し、さらに、励起一重項状態Sと基底一重項状態Sの間の非対角振電相互作用定数VCCが小さいことにより、S-S間の無輻射遷移が抑制されるためであると推測される。
また、本発明の発光材料の中には、蛍光スペクトルの線幅が狭く、深青色光を放射しうることや、耐久性・耐熱性に優れていること、FvHT(Fluorescence via Higher Triplets)機構による蛍光を放射できるという効果を示すものもある。ここで、FvHT機構とは、高次励起三重項状態Tから最低励起一重項状態Sまたは高次励起一重項状態Sへの逆項間交差を介して、蛍光(高次三重項経由蛍光)を放射する発光機構のことをいう。ここで、TおよびSの添え字の「n」は各々独立に2以上の整数を表し、Tの「n」とSの「n」は互いに同じであっても異なっていてもよい。TからSへ逆項間交差した場合には、SからSへの輻射遷移により蛍光が放射され、TからSへ逆項間交差した場合には、SからSへの内部転換(無輻射遷移)を経た後、SからSへの輻射遷移により蛍光が放射される。TからSへ逆項間交差するとき、本発明では、Tからエネルギー準位が小さいT(m<n)への内部転換は抑制されている。例えば、TからSへ逆項間交差するとき、TからTへの内部転換が抑制されているため、FvHT機構により蛍光を放射できる。TからTへの内部転換のパスは少ない方が望ましいため、nは小さい方が好ましく、例えば3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましい。
このFvHT機構を、図8および図9を参照して具体的に説明する。図8は、励起三重項エネルギー状態Tから励起一重項エネルギー状態Sへエネルギー移動し、励起一重項エネルギー状態Sから基底状態Sへの輻射失活により蛍光を放射する機構を示すものである。このとき、励起三重項エネルギー状態Tから低次の励起三重項エネルギー状態TおよびTへの内部転換が抑制されているため、励起三重項エネルギー状態Tから励起一重項エネルギー状態Sへ効率良くエネルギー移動がなされる。図9は、励起三重項エネルギー状態Tから励起一重項エネルギー状態Sへエネルギー移動し、励起一重項エネルギー状態Sから最低励起一重項エネルギー状態Sへの内部転換を経て、最低励起一重項エネルギー状態Sから基底状態Sへの輻射失活により蛍光を放射する機構を示すものである。このときも、励起三重項エネルギー状態Tから低次の励起三重項エネルギー状態TおよびTへの内部転換が抑制されているため、励起三重項エネルギー状態Tから励起一重項エネルギー状態Sへ効率良くエネルギー移動がなされる。
また、本発明の発光材料の中でも、特に一般式(1)~(6)のいずれかで表される化合物は、ドナー・アクセプター型構造を有しないためHOMOとLUMOの重なりが小さく、振動緩和が抑制される傾向がある。その結果、発光効率をより改善することができる。また、ドナー・アクセプター型構造を有しないことにより、蛍光スペクトルの線幅がより狭くなり、深青色発光を得やすい傾向がある。ここで、一般式(1)~(6)の全体にわたって、良好な発光効率が得られることは、計算による分子の振動解析により裏付けられている。
本発明の発光材料は、断熱T状態における高次励起三重項状態Tと、Tよりも低次の励起三重項状態T(mはnよりも小さい自然数である)の間の非対角振電相互作用定数VCCの二乗和Σα|Vmn,αが小さいこと、具体的には5.0×10ー6a.u.以下であることが好ましい。これにより、励起三重項状態T-T間の内部転換が抑制され、より高い発光効率を得ることができる。
ここで、非対角振電相互作用定数VCCは下記式で定義されるVmn,αであり、その値が小さい分子程、その第1の電子状態nと、該第1の電子状態nよりもエネルギーが低い第2の電子状態mとの間の無輻射遷移が抑制されることを意味する。
Figure 2023007515000011
式において、Ψnは第1の電子状態nの電子波動関数を表し、Ψmは第2の電子状態mの電子波動関数を表し、xは分子に含まれるN個の電子の空間座標およびスピン座標を表し、rは分子に含まれるN個の電子の空間座標を表し、Rは分子に含まれるM個の核の空間座標を表し、H(r,R)は分子ハミルトニアンを表し、Rは参照核配置を表し、Qαは基準振動モードαの質量加重基準振動座標を表す。
xは、具体的には座標(r,s,・・・,r,s,・・・r,s)であり、ここでrは電子iの空間座標であり、sは電子iのスピン座標である。
式(2)におけるΨn、Ψm、R、Qαは、分子ハミルトニアンH(r,R)が与えられたとき、次のようにして求めることができる。参照核配置Rは、分子ハミルトニアンH(r,R)の電子状態nの構造最適化により求められる。基準振動モードαの質量加重基準振動座標Qαは、参照核配置Rでの振動解析により定められる。ΨnとΨmは、それぞれ参照核配置Rにおける電子状態nとmの電子状態計算により求められる。
また、本発明の発光材料は、断熱T状態における高次励起三重項状態Tと励起一重項状態Sα(α≧1)との間のエネルギー差ΔESTの絶対値が小さいことが好ましい。具体的には、T-Sα間のΔESTの絶対値が、1500meV以下であることが好ましく、1000meV以下であることがより好ましく、500meV以下であることがさらに好ましい。ここでいうnとαは、TとSαのエネルギー差が最も小さくなるように選択する。αは4以下の範囲内で選択し、1または2のいずれかであることが好ましく、1であることが最も好ましい。nは12以下の範囲内で選択し、8以下であることが好ましい。例えば、nを2~12の範囲内で選択したり、2~8の範囲内で選択したり、2~5の範囲内で選択したりしてもよい。組み合わせとしては、αを1~4、nを2~12の範囲内で選択したり、αを1~3、nを2~8の範囲内で選択したり、αを1~3、nを2~5の範囲内で選択したり、αを1~2、nを2~5の範囲内で選択したりしてもよい。
また、断熱T状態における高次励起三重項状態Tと最低励起一重項状態Sとの間のエネルギー差ΔESTの絶対値が小さいことがより好ましい。具体的には、T-S間のΔESTの絶対値が、1500meV以下であることが好ましく、1000meV以下であることがより好ましく、500meV以下であることがさらに好ましい。ここでいうnは、例えば2~8の範囲内で選択したり、2~5の範囲内で選択したり、2~3の範囲内で選択したりしてもよい。高次励起三重項状態と最低励起一重項状態との間のエネルギー差ΔESTの絶対値を小さく制御することにより、熱エネルギーの吸収によってTからSへの逆項間交差が促進されることが期待され、より良好な発光効率を示すものになる。
ΔESTはプログラムパッケージGaussian 16を用い、B3LYP/6-31G(d,p)の計算方法を用いて求めることができる。
<化合物>
本発明の化合物は、一般式(1)~(6)のいずれかで表される化合物である。一般式(1)~(6)の構造およびその説明については、上記の<発光材料>の欄の記載を参照することができる。一般式(1)~(6)で表される化合物は、良好な発光効率を示すため、発光材料として有用である。
一般式(1)~(6)で表される化合物は、既知の反応を組み合わせることによって合成することができる。例えば、一般式(1)で表され、Rが1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基である化合物は、以下の2つの化合物を反応させることにより合成することが可能である。
Figure 2023007515000012
上記の反応式におけるR~Rの説明については、一般式(1)における対応する記載を参照することができる。Xはハロゲン原子またはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基(OSOCF)を表す。ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができ、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、臭素原子がより好ましい。Lは連結基を表し、n1は2~6の整数を表す。n1は反応により連結基に結合させる一般式(1)で表される基の数に相当する。Lの説明については、一般式(7)~(9)についての説明を、「一般式(1)で表される基」を「ボロニル基(B(OH))」に読み替えて参照することができる。
上記の反応は、公知のカップリング反応を応用したものであり、公知の反応条件を適宜選択して用いることができる。上記の反応の詳細については、後述の合成例を参考にすることができる。また、その他の一般式(1)で表される化合物や一般式(2)~(6)のいずれかで表される化合物も、連結基の結合位置にXを導入した一般式(1)~(6)で表される化合物を用いることにより、上記と同様の反応で合成することができる。また、一般式(1)~(6)のいずれかで表される化合物は、その他の公知の合成反応を組み合わせることによっても合成することができる。
また、本発明の化合物としては、一般式(1)~(6)のR、R11、R21、R31、R41、R51が多量体形成基でない場合には、R、R11、R21、R31、R41、R51は無置換のアリール基が好ましい。この場合、R~R、R12~R17、R22~R27、R32~R37、R42~R47、R52~R57は、多量体形成基、水素原子または電子求引基のいずれかであるのがより好ましい。本明細書において「電子求引基」とは、その電子求引基が結合している原子群に対して電子を求引する基である。例えば、ハメットのσ値が正である置換基の中から選択することができる。ハメットのσ値は、L.P.ハメットにより提唱されたものであり、パラ置換ベンゼン誘導体の反応速度または平衡に及ぼす置換基の影響を定量化したものである。具体的には、パラ置換ベンゼン誘導体における置換基と反応速度定数または平衡定数の間に成立する下記式:
log(k/k0) = ρσ
または
log(K/K0) = ρσ
における置換基に特有な定数(σ)である。上式において、kは置換基を持たないベンゼン誘導体の速度定数、k0は置換基で置換されたベンゼン誘導体の速度定数、Kは置換基を持たないベンゼン誘導体の平衡定数、K0は置換基で置換されたベンゼン誘導体の平衡定数、ρは反応の種類と条件によって決まる反応定数を表す。本発明における「ハメットのσ値」に関する説明と各置換基の数値については、Hansch,C.et.al.,Chem.Rev.,91,165-195(1991)のσ値に関する記載を参照することができる。また、本発明における各電子求引基は、それぞれσpが0.05以上、0.2以上、0.4以上、あるいは0.6以上の範囲から選択してもよい。
本発明の化合物として、例えば、一般式(3)または(6)のいずれかで表される化合物を選択してもよい。一般式(3)を選択してもよいし、一般式(6)を選択してもよい。また、一般式(1)のR~Rのうちのいずれか1つは1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基を表してもよい。一般式(2)のR11~R17のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基を表してもよく、なかでもR12~R17のいずれか1つが1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基を表してもよい。一般式(3)のR21~R27のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基を表してもよい。一般式(4)のR31~R37のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基を表してもよい。一般式(5)のR41~R47のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(5)で表される基が結合した多量体形成基を表してもよい。一般式(6)のR51~R57のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基を表してもよい。
一般式(1)のR~Rのいずれもが1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基ではないとき、R~Rの少なくとも1つは電子求引基としてもよい。一般式(1)のR~Rのいずれもが1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基ではないとき、R~Rの少なくとも1つは、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルコキシ基、炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基、およびアミノ基から選択してもよい。
一般式(2)のR11は、炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であってもよい。一般式(2)のR11~R17のうちの少なくとも1つは、σpが0.30以上の電子求引基であってもよい。一般式(2)のR11~R17のうちの少なくとも1つは、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルキル基であってもよい。一般式(2)のR11~R17のうちの少なくとも1つは、一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基であってもよい。
一般式(4)のR31がアリール基であるとき、R31~R37のうちの少なくとも1つは置換基であってもよいし、R31~R37のうちの少なくとも1つは電子吸引基であってもよいし、あるいは、一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基であってもよい。一般式(4)のR31は、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルキル基であってもよい。一般式(4)のR31は、炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であってもよい。一般式(4)のR31は、炭素数6~20の置換アリール基であってもよく、アリールに置換する置換基は、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルコキシ基、炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基、またはアミノ基から選択してもよい。
一般式(5)のR41がアリール基であるとき、R41~R47のうちの少なくとも1つは置換基であってもよいし、R41~R47のうちの少なくとも1つは電子吸引基であってもよいし、あるいは、一般式(5)で表される基が結合した多量体形成基であってもよい。一般式(5)のR41は、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルキル基であってもよい。一般式(5)のR41は、炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であってもよい。一般式(5)のR41は、炭素数6~20の置換アリール基であってもよく、アリールに置換する置換基は、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、炭素数1~20の置換もしくは無置換のアルコキシ基、炭素数6~20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、炭素数2~20の置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基、またはアミノ基から選択してもよい。
<有機発光素子>
次に、本発明の有機発光素子について説明する。
本発明の有機発光素子は、本発明の発光材料を含むことを特徴とする。
本発明の発光材料の説明と好ましい範囲、具体例については、<発光材料>の欄の記載を参照することができる。本発明の発光材料は、蛍光スペクトルの線幅が狭く、良好な発光効率を示すため、この発光材料を含む有機発光素子は、優れた発光特性を発揮する。
本発明の有機発光素子は、有機フォトルミネッセンス素子であっても有機エレクトロルミネッセンス素子であってもよい。有機フォトルミネッセンス素子は、少なくとも基板と発光層を有して構成される。基板と発光層の説明については、下記の有機エレクトロルミネッセンス素子で用いる基板、発光層についての説明を参照することができる。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極および陰極と、陽極と陰極との間に設けられた有機層を有して構成され、これら各部を支持する基板を有することが好ましい。有機層は少なくとも発光層を含み、発光層以外の有機機能層を含んでいてもよい。発光層以外の有機機能層として、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層などを挙げることができる。ここで、正孔輸送層は正孔注入層を兼ねていてもよいし、電子輸送層は電子注入層を兼ねていてもよい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子において、発光層の材料には、本発明の発光材料が用いられる。発光材料は、ナフトトリアゾール構造およびナフトトリアジン構造の少なくとも一方を含む化合物からなる。発光材料を構成する化合物は1種類であっても、2種類以上の組み合わせであってもよい。発光材料のFWHMは、40nm以下であるのが好ましい。また、発光層は、本発明の発光材料のみから構成されていてもよいし、発光材料以外の材料(その他の材料)を含んでいてもよい。その他の材料としてホスト材料を挙げることができる。ホスト材料には、本発明の発光材料よりも励起一重項エネルギー準位ES1が高い有機化合物を用いることが好ましい。また、ホスト材料は、正孔輸送能、電子輸送能を有し、高いガラス転移温度を示す有機化合物であることがより好ましい。
発光層以外の有機層の材料には、公知の材料から選択して用いることができる。
例えば、基板には、ガラス、透明樹脂材料、石英などからなるものを用いることができる。
陽極には、仕事関数が大きい導電性材料を用いることでき、透明な材料であることが好ましい。陽極材料として、ITO(インジウムスズオキサイド)、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物、Au、Pt、Ag、Cuやこれらの合金等を挙げることができる。
陰極には、仕事関数が小さい材料からなるものを用いることができる。陰極材料として、Ag,Al,Cu等の金属、これらの金属を含む合金などを挙げることができる。
正孔注入材料には、銅フタロシアニン(CuPc)、ポリ(4-スチレンスルホン酸)をドープしたポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT/PSS)や4,4’,4’’-トリス[フェニル(m-トリル)アミノ]トリフェニルアミン(m-MTDATA)等の芳香族第3級アミン化合物などを用いることができる。正孔輸送材料には、N,N’-ジフェニル-N,N’-ビス(3-メチルフェニル)-1,1-ビフェニル-4,4’-ジアミン(TPD)、N,N’-ジ-1-ナフチル-N,N’-ジフェニルベンジジン(α-NPD)、トリス(4-カルバゾイル-9-イルフェニル)アミン(TCTA)等の芳香族第3級アミン化合物などを挙げることができる。
電子輸送材料には、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(Alq)、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン(BCP)、t-ブチルビフェニリルフェニルオキサジアゾール(t-Bu-PBD)、シロール誘導体などを挙げることができる。
また、有機層は、電子阻止層や正孔阻止層など、その他の有機機能層を含んでいてもよい。
これらの有機層は、真空蒸着法等のドライプロセスで形成してもよいし、ウェットプロセスで形成してもよい。
以下に合成例と実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。なお、振電相互作用定数VCCおよび振電相互作用密度VCDは、基底状態および励起状態の最適化構造での振動解析結果に基づいて計算した。基底状態および励起状態の構造最適化と、エネルギー準位および蛍光スペクトルの計算は、密度汎関数(DFT)法および時間依存密度汎関数(TD-DFT)法により、プログラムパッケージGaussian 16にてB3LYP/6-31G(d,p)の計算方法を用いて行った。
また、下記合成例1~6における合成条件は、当業者に既知の条件を適宜選択して採用することができる。
(合成例1) 化合物1の合成
ここでは、先ずOrg.Synth.,III,106(1955)、Asian Journal of Chemistry,16,1345(2004)、J.Org.Chem.,69,5578(2004)に記載された合成方法に準じ、下記の合成ルートにて、原料となる化合物A3を合成する。
Figure 2023007515000013
具体的には、2,3-ジアミノナフタレンと亜硝酸ナトリウムを、酢酸と水の混合溶媒中で加熱しながら反応させ、化合物A1を合成する。続いて、化合物A1と臭素を酢酸中で反応させて化合物A2を合成する。この化合物A2に、ヨウ化ベンゼン(2当量)、ヨウ化銅、リン酸三カリウムおよびN,N’-ジメチル-シクロヘキサン-1,2-ジアミンを加え、N,N-ジメチルホルムアミド中で加熱しながら反応させて化合物A3を得る。
Figure 2023007515000014
次に、化合物A3に、1,4-フェニレンジボロン酸(0.5等量)、パラジウム触媒および塩基を加えて鈴木クロスカップリング反応を行うことにより、目的の化合物1を得る。
(合成例2) 化合物2の合成
ここでは、先ず化合物A3を出発原料として用い、下記の合成ルートにより、化合物A7を合成する。
Figure 2023007515000015
具体的には、合成例1と同様にして化合物A3を合成し、この化合物A3とブチルリチウムを反応させた後、ホウ酸トリイソプロピルを加えて反応させ、化合物A4を合成する。続いて、化合物A4と過酸化水素を、ジクロロメタン中、室温で反応させて化合物A5を合成する。この化合物A5とN,N-ジメチルホルムアミドと塩化ホスホリルを反応させて化合物A6を合成し、さらに、化合物A6とヒドロキシルアミンを酢酸中で反応させて化合物A7を得る。ここで、化合物A4から化合物A5の合成条件については、tetrahedron,61,1417(2005)に記載の合成条件を参照することができる。
Figure 2023007515000016
次に、化合物A7とトリフルオロメタンスルホン酸無水物をピリジン中で反応させて化合物A8を合成する。
Figure 2023007515000017
続いて、化合物A8に、1,4-フェニレンジボロン酸(0.5等量)、パラジウム触媒および塩基を加えて鈴木クロスカップリング反応を行うことにより、目的の化合物2を得る。
(合成例3) 化合物3の合成
ここでは、先ず化合物A3を出発原料として用い、下記の合成ルートにより、化合物A10を合成する。
Figure 2023007515000018
具体的には、合成例2と同様にして、化合物A3を出発原料に用いて化合物A5を合成し、化合物A5とtert-ブチルリチウムまたはsec-ブチルリチウムを、ペンタンとテトラヒドロピランの混合溶媒中、0℃で反応させて化合物A8を合成する。続いて、化合物A8に、N,N-ジメチルホルムアミドとテトラヒドロピランを加えて0℃~室温で反応させ、さらに水を加えることにより化合物A9を合成する。この化合物A9とヒドロキシルアミンを酢酸中で反応させて化合物A10を得る。
Figure 2023007515000019
次に、化合物A10とトリフルオロメタンスルホン酸無水物をピリジン中で反応させて化合物A11を合成する。
Figure 2023007515000020
続いて、化合物A11に、1,4-フェニレンジボロン酸(0.5等量)、パラジウム触媒および塩基を加えて鈴木クロスカップリング反応を行うことにより、目的の化合物3を得る。
(合成例4~6) 他の合成ルートによる化合物1~3の合成
化合物A3を下記の反応にて合成すること以外は、合成例1~3と同様にして化合物1~3を合成する。
Figure 2023007515000021
具体的には、化合物A1に、ヨウ化ベンゼン(2当量)、ヨウ化銅、リン酸三カリウムおよびN,N’-ジメチル-シクロヘキサン-1,2-ジアミンを加え、N,N-ジメチルホルムアミド中で反応させて化合物A1’を合成する。この化合物A1’と臭素を酢酸中で反応させて化合物A3を得る。
こうして合成された化合物A3を原料に用いること以外は、合成例1~3と同様にして目的の化合物1~3を合成する。
(実施例1) 化合物1~3を用いた有機フォトルミネッセンス素子の作製と評価
化合物1~3をそれぞれ溶媒に溶解して調製される3種類の溶液、化合物1~3をそれぞれ真空蒸着法により成膜して得られる3種類の単独膜、および、化合物1~3をそれぞれホスト材料とともに共蒸着して得られる3種類のドープ膜は、いずれも励起光の照射により、発光を観測することができる。溶液の溶媒およびドープ膜のホスト材料は、適宜選択して採用することができる。
(実施例2) 化合物1~3を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子の作製と評価
陽極が形成されたガラス基板上に、発光層を含む有機層を形成し、この有機層の上に、陰極を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子とする。発光層は、化合物1、化合物2および化合物3のいずれか1つを含有する有機層である。有機エレクトロルミネッセンス素子の他の使用材料は、適宜選択して採用することができる。こうして作製される化合物1~3を用いた各有機エレクトロルミネッセンス素子は、いずれも陽極と陰極の間に電圧を印加することにより、その発光層に由来する発光を観測することができる。
(計算例)
化合物1~3について、蛍光スペクトル、断熱T状態におけるエネルギー準位、断熱T状態におけるTとSのエネルギー差ΔET3-S1およびTとSのエネルギー差ΔET3-S2を計算により求めた。蛍光スペクトルの計算結果を図2~4に示し、エネルギー準位の計算結果を図5~7に示し、ΔET3-S1およびΔET3-S2の計算結果を表1に示す。図5~7において、(A)、(B)は対称性が2つあるため区別をしているものである。なお、標準物質として下記式で表される2-メチル-ベンゾトリアゾールの蛍光スペクトルを実測した結果と、計算により求めた蛍光スペクトルを図1に示す。
Figure 2023007515000022
図1に示すように、実測による蛍光スペクトルと計算による蛍光スペクトルはほぼ一致しており、ここでの計算による蛍光スペクトルが信頼性の高いものであることは裏付けられている。
Figure 2023007515000023
図2~4に示す化合物1~3の各蛍光スペクトルを見ると、いずれも450~500nmの波長領域に発光極大波長を有し、半値幅FWHMが40nm程度の発光ピークが認められる。このことから、化合物1~3は、良好な深青色発光を示すと予測される。一方で、上記非特許文献1に記載の材料は、500nm程度の波長領域に発光極大波長を有し、60~100nm程度の比較的ブロードの発光ピークが認められる。このことから、化合物1~3は、最低励起三重項エネルギー準位Tと最低励起一重項エネルギー準位Sとの逆項間交差のみを考慮して設計された非特許文献1に記載のドナー・アクセプター型分子からなる化合物よりも、良好な深青色発光を示すと予測される。また、表1に示すように、化合物2のΔET3-S2および化合物3のΔET3-S1の各絶対値は、ともに0.1eV以下であった。このことから、化合物2は励起三重項エネルギー状態Tから励起一重項エネルギー状態Sへの逆項間交差を起こし易く、化合物3は励起三重項エネルギー状態Tから励起一重項エネルギー状態Sへの逆項間交差を起こし易いことが予測され、FvHT機構により発光する青色発光材料として有用であることが確認された。
また、化合物1~3の断熱T状態および断熱S状態における非対角振電相互作用定数VCCを計算により求めたところ、いずれの化合物もT-T間、T-T間およびS-S間の非対角VCCが非常に小さく、TからT、Tへの内部転換、および、SからSへの無輻射失活が抑制されて高い発光効率を示すことが予測された。図5~7のエネルギー準位図も勘案すると、化合物1~3は、ぞれぞれ図8~10に示すエネルギー移動を経て蛍光発光に至っていると考えられる。すなわち化合物1は、図8に示すように励起三重項エネルギー状態Tから励起一重項エネルギー状態Sへエネルギー移動し、励起一重項エネルギー状態Sから基底状態Sへの輻射失活により蛍光を放射している。このとき、励起三重項エネルギー状態Tから低次の励起三重項エネルギー状態TおよびTへの内部転換が抑制されているため、励起三重項エネルギー状態Tから励起一重項エネルギー状態Sへ効率良くエネルギー移動がなされる。化合物2は、図9に示すように、励起三重項エネルギー状態Tから励起一重項エネルギー状態Sへエネルギー移動し、励起一重項エネルギー状態Sから最低励起一重項エネルギー状態Sへの内部転換を経て、基底状態Sへの輻射失活により蛍光を放射している。このとき、励起三重項エネルギー状態Tから低次の励起三重項エネルギー状態TおよびTへの内部転換が抑制されているため、励起三重項エネルギー状態Tから励起一重項エネルギー状態Sへ効率良くエネルギー移動がなされる。化合物3は、図10に示すように、化合物1と同様のメカニズムで励起三重項から効率良くエネルギー移動がなされ蛍光を放射している。
また、化合物1~3のフランク-コンドンS状態の対角VCCを計算により求めたところ、いずれも対角VCCが小さいことが確認された。特に、ナフトトリアゾール骨格の9位にシアノ基を有する化合物2および5位にシアノ基を有する化合物3は、その位置が無置換である化合物1よりも対角VCCが小さな値であった。このことから、ナフトトリアゾール骨格の5位や9位をシアノ基等の置換基で置換すると振動緩和が抑制され、より好ましい発光特性を示すようになることが示唆された。
本発明によれば、発光効率が良好な発光材料を提供することができる。このため、本発明の発光材料を用いれば、有機エレクトロルミネッセンス素子等の有機発光素子の発光特性を改善することができる。このため、本発明は産業上の利用可能性が高い。

Claims (17)

  1. ナフトトリアゾール構造およびナフトトリアジン構造の少なくとも一方を含む化合物からなる発光材料。
  2. 前記化合物の分子内にナフトトリアゾール構造またはナフトトリアジン構造を1つだけ含む、請求項1に記載の発光材料。
  3. 前記化合物の分子内にナフトトリアゾール構造またはナフトトリアジン構造を複数個含む、請求項1に記載の発光材料。
  4. 複数のナフトトリアゾール構造が連結基を介して互いに結合していて、前記ナフトトリアゾール構造のナフタレン環が前記連結基に結合している、請求項3に記載の発光材料。
  5. 複数のナフトトリアゾール構造が連結基を介して互いに結合していて、前記ナフトトリアゾール構造のトリアゾールを構成する1つの窒素原子が前記連結基に結合している、請求項3に記載の発光材料。
  6. 2つのナフトトリアゾール構造が1つの連結基を介して互いに結合している、請求項4または5に記載の発光材料。
  7. 前記化合物が下記一般式(1)~(6)のいずれかで表される、請求項1に記載の発光材料。
    Figure 2023007515000024
    [一般式(1)~(6)において、R~R、R11~R17、R21~R27、R31~R37、R41~R47、R51~R57は、各々独立に水素原子または置換基を表す。あるいは、R~Rのうちのいずれか1つは1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R11~R17のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R21~R27のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R31~R37のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R41~R47のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(5)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R51~R57のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基を表す。]
  8. 前記化合物が前記一般式(1)で表される、請求項7に記載の発光材料。
  9. ~Rのうちのいずれか1つは1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基を表す、請求項8に記載の発光材料。
  10. が1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基である、請求項8に記載の発光座材料。
  11. が置換もしくは無置換のアリール基である、請求項10に記載の発光材料。
  12. およびRの少なくとも1つが電子求引基である、請求項10または11に記載の発光材料。
  13. 前記多量体形成基が一般式(7)~(8)のいずれかで表される構造を有する、請求項7に記載の発光材料。
    Figure 2023007515000025
    [一般式(7)~(9)において、R61~R66のうちの1~5個は各々独立に一般式(1)~(6)のいずれかで表される基を表し、R71~R78のうちの1~5個は各々独立に一般式(1)~(6)のいずれかで表される基を表し、R81~R90のうちの1~5個は各々独立に一般式(1)~(6)のいずれかで表される基を表し、R61~R66、R71~R78、R81~R90の残りは、各々独立に水素原子または置換基を表す。]
  14. 請求項1~13のいずれか1項に記載の発光材料を含む有機発光素子。
  15. 有機エレクトロルミネッセンス素子である、請求項14に記載の有機発光素子。
  16. 下記一般式(1)~(6)のいずれかで表される化合物。
    Figure 2023007515000026
    [一般式(1)~(6)において、R~R、R11~R17、R21~R27、R31~R37、R41~R47、R51~R57は、各々独立に水素原子または置換基を表す。あるいは、R~Rのうちのいずれか1つは1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R11~R17のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R21~R27のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R31~R37のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R41~R47のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(5)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R51~R57のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基を表す。]
  17. ~Rのうちのいずれか1つは1~5個の一般式(1)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R11~R17のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(2)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R21~R27のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(3)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R31~R37のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(4)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R41~R47のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(5)で表される基が結合した多量体形成基を表し、R51~R57のうちのいずれか1つは、1~5個の一般式(6)で表される基が結合した多量体形成基を表す、請求項16に記載の化合物。
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