JP2023006821A - アレイ型インダクタ - Google Patents

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【課題】複数のインダクタを有するアレイ型コイル部品において、各インダクタのインダクタンスの均一性を向上させる。【解決手段】アレイ型インダクタ1は、第1面、第1面に対向する第2面及び第1面と第2面とを接続する第3面を有する磁性基体と、この磁性基体内に配置された第1端内部導体25A及び第2端内部導体25Bと、を備える。第1端内部導体は、磁性基体の第1面及び第2面を貫く基準軸に垂直な方向に延びる第1コイル軸Axaの周りに延伸する第1周回部26A1を備える。第1周回部は、複数の第1導体部26Aa1~26Aa2及び第1導体部と交互に接続される第2導体部26Abを有する。。第2導体部の数は、第1導体部の数より少ない。第1端内部導体は、第2導体部において磁性基体の第1面と対向するように配置される。【選択図】図2

Description

本明細書に開示される発明は、アレイ型インダクタ、当該アレイ型インダクタを備える回路基板、及び当該回路基板を備える電子機器に関する。
複数のインダクタを含むアレイ型インダクタが従来から知られている。アレイ型インダクタにおいては、複数のインダクタが単一のチップにパッケージ化されている。
従来のアレイ型インダクタは、例えば、特開2016-006830号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1に記載されているアレイ型インダクタは、磁性材料から成る基体と、当該磁性基体内に互いから絶縁して配置されている複数の内部導体と、当該複数の内部導体の各々の両端に接続される複数の外部電極と、を備えており、各内部導体は、それぞれのコイル軸の周りの周方向に沿って延伸するように構成されている。
特開2016-006830号公報
複数のインダクタを有するアレイ型インダクタにおいては、各インダクタの特性を均一にするために、各インダクタの内部導体が互いに同じ形状を有するように構成される。また、各内部導体は、互いに同じ姿勢で、コイル軸に垂直な配列方向において均等な間隔で配置される。このため、配列方向の一端に配置されるインダクタと基体の一表面とのマージンは、配列方向の他端に配置される別のインダクタと基体の他の表面との間のマージンと等しくなる。
内部導体の一端に接続される一の外部電極と他端に接続される他の外部電極とは、コイル軸の周り周方向において互いに異なる位置に配置されているから、内部導体の周回部のターン数は整数とはならない。このため、内部導体が発生させる磁束の分布は、コイル軸の周りで一様とならない。つまり、内部導体に流れる電流が変化すると、コイル軸周りの周方向の一部において残部よりも多くの磁束が発生するため、内部導体が発生させる磁束の分布に空間的な偏りが生じる。よって、従来のアレイ型インダクタにおいては、配列方向の一端において基体の一表面と対向するように配置されているインダクタが、内部導体と当該一表面との間の領域により多くの磁束を発生させる。この内部導体が発生させる磁束の分布の偏りのため、従来のアレイ型インダクタにおいては、配列方向の一端に配置されているインダクタのインダクタンスが低くなるという問題がある。
以上のように、従来のアレイ型インダクタにおいては、各インダクタの特性を揃えるために、互いに同一形状のインダクタを、互いと同一の姿勢で、基体内に均等な間隔で配置する結果、かえってインダクタンスの均一性が確保できないという問題がある。
本明細書に記載される発明の目的の一つは、従来のアレイ型インダクタにおける問題を解決又は抑制することである。本明細書に記載される発明のより具体的な目的の一つは、複数のインダクタを有するアレイ型コイル部品において、各インダクタのインダクタンスの均一性を向上させることである。
本明細書に開示される発明の前記以外の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかになる。本明細書に開示される発明は、前記の課題に代えて又は前記の課題に加えて、本明細書の記載から把握される課題を解決するものであってもよい。
本発明の一又は複数の実施形態によるアレイ型インダクタは、第1面、前記第1面に対向する第2面、及び前記第1面と前記第2面とを接続する第3面を有する磁性基体と、この磁性基体内に配置された第1端内部導体及び第2端内部導体と、を備える。本発明の一又は複数の実施形態によるアレイ型インダクタは、少なくとも第3面に接するように磁性基体に設けられ、第1端内部導体の一端に接続される第1外部電極と、少なくとも前記第3面に接するように磁性基体に設けられ第1端内部導体の他端に接続される第2外部電極と、少なくとも前記第3面に接するように前記磁性基体に設けられ第2端内部導体の一端に接続される第3外部電極と、少なくとも前記第3面に接するように前記磁性基体に設けられ第2端内部導体の他端に接続される第4外部電極と、をさらに備える。
第1端内部導体は、磁性基体の第1面及び第2面を貫く基準軸に垂直な方向に延びる第1コイル軸の周りに延伸する第1周回部を備えてもよい。この第1周回部は、複数の第1の第1導体部及び第1の第1導体部と交互に接続される第2導体部を有していてもよい。第1の第2導体部の数は、第1の第1導体部の数より少なくともよい。第1端内部導体は、第1の第2導体部において磁性基体の第1面と対向するように配置されてもよい。
第2端内部導体は、第1コイル軸と平行な方向に延びる第2コイル軸の周りに第1周回部と同じ長さだけ延伸する第2周回部を有していてもよい。この第2周回部は、複数の第2の第1導体部及び第2の第1導体部と交互に接続される第2の第2導体部を有していてもよい。第2の第2導体部の数は、第2の第1導体部の数より少なくともよい。第1端内部導体は、第2の第2導体部において磁性基体の第2面と対向するように配置されてもよい。
本発明の一又は複数の実施形態において、第1端内部導体は、対称面について基準軸方向において前記第2端内部導体と対称な形状を有する。対称面は、1端内部導体と第2端内部導体との間にある。
本発明の一又は複数の実施形態において、第1端内部導体は、第2端内部導体と同じ形状を有する。
本発明の一又は複数の実施形態において、第1端内部導体は、第2端内部導体と隣接している。
本発明の一又は複数の実施形態におけるアレイ型インダクタは、各々が第2端内部導体と同じ形状を有する少なくとも一つの第1中間内部導体を備える。第1中間内部導体は、基準軸方向において第1端内部導体と第2端内部導体との間に配置されてもよい。第1中間内部導体は、第2端内部導体と同じ姿勢で磁性基体内に配置されてもよい。本発明の一又は複数の実施形態におけるアレイ型インダクタは、少なくとも第3面に接するように前記磁性基体に設けられ少なくとも一つの第1中間内部導体の各々の一端に接続される第5外部電極と、少なくとも第3面に接するように磁性基体に設けられ少なくとも一つの第1中間内部導体の各々の他端に接続される第5外部電極と、をさらに備える。
本発明の一又は複数の実施形態におけるアレイ型インダクタは、各々が第1端内部導体と同じ形状を有する少なくとも一つの第2中間内部導体を備えてもよい。第2中間内部導体は、基準軸方向において第1端内部導体と第1中間内部導体との間に配置されてもよい。第2中間内部導体は、磁性基体内に第1端内部導体と同じ姿勢で配置されてもよい。本発明の一又は複数の実施形態におけるアレイ型インダクタは第1中間内部導体と同数か第1中間内部導体よりも少ない数の第2中間内部導体を備えてもよい。本発明の一又は複数の実施形態におけるアレイ型インダクタは、少なくとも第3面に接するように磁性基体に設けられ少なくとも一つの第2中間内部導体の各々の一端に接続される第7外部電極と、少なくとも第3面に接するように磁性基体に設けられ少なくとも一つの第2中間内部導体の各々の他端に接続される第8外部電極と、をさらに備える。
本発明の一又は複数の実施形態において、少なくとも1つの第1中間内部導体が複数の第1中間内部導体を含む場合、当該複数の第1中間内部導体の各々は、複数の第1中間内部導体のうちの少なくとも1つと隣接する。複数の第1中間内部導体のうちの1つは前記第2端内部導体に隣接してもよい。
本発明の一又は複数の実施形態において、少なくとも1つの第2中間内部導体が複数の第2中間内部導体を含む場合、当該複数の第2中間内部導体の各々は、複数の第2中間内部導体のうちの少なくとも1つと隣接する。複数の第2中間内部導体のうちの1つは第1端内部導体に隣接してもよい。
本発明の一又は複数の実施形態において、第1端内部導体は、基準軸に沿って第1面から第2面に向かう第1方向に第1面から第1端距離だけ離れた位置に配置されてもよい。本発明の一又は複数の実施形態において、第2端内部導体は、基準軸に沿って第2面から第1面に向かう第2方向に第2面から第1短距離と同じ第2端距離だけ離れた位置に配置されてもよい。
本発明の一又は複数の実施形態において、第1端内部導体のターン数は、1.5以上3.5以下である。
本発明の一又は複数の実施形態において、前記磁性基体は、前記第1端内部導体と前記第1面との間の第1マージン領域と、前記第2端内部導体と前記第2面との間の第2マージン領域と、前記磁性基体のうち前記第1端内部導体と前記中間内部導体ユニットとの間の第1導体間領域と、前記第2端内部導体と前記中間内部導体ユニットとの間の第2導体間領域とを有し、前記第1マージン領域、前記第2マージン領域、前記第1導体間領域、及び前記第2導体間領域は、互いに同じ透磁率を有する。
本発明の一又は複数の実施形態は、上記のいずれかのアレイ型インダクタを備える回路基板に関する。
本発明の一又は複数の実施形態は、上記の回路基板を備える電子機器に関する。
実装基板に実装された本発明の一実施形態によるアレイ型インダクタの斜視図である。 図1のアレイ型インダクタの平面図である。 図1のアレイ型インダクタのI-I線に沿った断面を模式的に示す断面図である。 本発明の別の実施形態によるアレイ型インダクタの斜視図である。 本発明の一又は複数の実施形態によるアレイ型インダクタにおける内部導体の配置を説明するための模式図である。 本発明の別の実施形態によるアレイ型インダクタの斜視図である。 本発明の別の実施形態によるアレイ型インダクタの斜視図である。 本発明の別の実施形態によるアレイ型インダクタの斜視図である。 本発明の別の実施形態によるアレイ型インダクタの斜視図である。 本発明の別の実施形態によるアレイ型インダクタの斜視図である。 図10のアレイ型インダクタのII-II線に沿った断面を模式的に示す断面図である。
以下、適宜図面を参照し、本発明の様々な実施形態を説明する。なお、複数の図面において共通する構成要素には当該複数の図面を通じて同一の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。以下で説明される本発明の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。以下の実施形態で説明されている諸要素が発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1から図3を参照して本発明の一又は複数の実施形態によるアレイ型インダクタ1について説明する。図1は本発明の一実施形態によるアレイ型インダクタ1の斜視図であり、図2は、アレイ型インダクタ1の平面図であり、図3は、アレイ型インダクタ1のI-I線に沿った断面を模式的に示す断面図である。図1及び図2においては、基体を透過して内部導体を図示している。図2及び図3においては、説明の便宜上、外部電極の図示が省略されている。
各図には、互いに直交するL軸、W軸、及びT軸が記載されている。本明細書においては、文脈上別に解される場合を除き、アレイ型インダクタ1の「長さ」方向、「幅」方向、及び「厚さ」方向はそれぞれ、図1のL軸方向、W軸方向、及びT軸方向とする。
図示のように、アレイ型インダクタ1は、基体10と、基体10内に配置された複数の内部導体と、この複数の内部導体の各々の両端に接続される複数の外部電極と、を備える。複数の内部導体は、L軸方向に沿って互いから離間した位置に配置されている。図示の実施形態において、基体10の内部には、L軸方向の負側の端に配置された内部導体25Aと、L軸方向の正側の端に配置された内部導体25Bと、この内部導体25Aと内部導体25Bとの間に配置された内部導体25Ca1と、が設けられている。内部導体25Aと内部導体25Bとの間には、内部導体25Ca1以外の内部導体が追加的に設けられてもよい。つまり、アレイ型インダクタ1は、内部導体25Aと内部導体25Bとの間に、一又は複数の内部導体を備えることができる。本明細書においては、内部導体25Aと内部導体25Bとの間に配置される一又は複数の内部導体を中間内部導体ユニット25Cと総称することがある。図1に示されているアレイ型インダクタ1は、中間内部導体ユニット25Cとして単一の内部導体(すなわち、内部導体25Ca1)を備える実施形態である。本発明を適用可能なアレイ型インダクタは、中間内部導体ユニット25Cを備えなくともよい。中間内部導体ユニット25Cに含まれる内部導体の数は、1つには限られず、2つ以上であってもよい。
アレイ型インダクタ1は、基体10内に配置された内部導体の数に応じた数の外部電極を備える。図示の実施形態において、アレイ型インダクタ1は、3つの内部導体25A、25B、25Ca1を備えるので、その各々の両端のいずれかに接続される6つの外部電極21A、21B、21Ca1、22A、22B、22Ca1を備えている。具体的には、内部導体25Aは、その一端において外部電極21Aに接続され、その他端において外部電極22Aに接続される。同様に、内部導体25B、25Ca1は、その一端において対応する外部電極21B、21Ca1に接続され、その他端において対応する外部電極22B、22Ca1に接続される。
以上のように構成されたアレイ型インダクタ1においては、内部導体25A及び外部電極21A、22Aがインダクタ1Aを構成し、内部導体25B及び外部電極21B、22Bがインダクタ1Bを構成し、内部導体25Ca1及び外部電極21Ca1、22Ca1がインダクタ1Ca1を構成する。
アレイ型インダクタ1は、例えば、大電流が流れる大電流回路において用いられる。より具体的には、アレイ型インダクタ1は、DC/DCコンバータに用いられるインダクタであってもよい。
アレイ型インダクタ1は、実装基板2aに実装され得る。実装基板2aには、6つのランド3が設けられている。アレイ型インダクタ1の6つの外部電極21A、21B、21Ca1、22A、22B、22Ca1は、アレイ型インダクタ1を実装基板2aに実装する際に、対応するランド3にそれぞれ対向するように配置される。アレイ型インダクタ1は、外部電極21A、21B、21Ca1、22A、22B、22Ca1と対応するランド3とをそれぞれはんだで接合することにより実装基板2に実装されてもよい。このように、回路基板2は、アレイ型インダクタ1と、このアレイ型インダクタ1が実装される実装基板2aと、を備える。実装基板2aには、アレイ型インダクタ1以外にも様々な電子部品が実装され得る。
回路基板2は、様々な電子機器に実装され得る。回路基板2が実装され得る電子機器には、スマートフォン、タブレット、ゲームコンソール、サーバー、自動車の電装品、及びこれら以外の様々な電子機器が含まれる。アレイ型インダクタ1は、実装基板2aの内部に埋め込まれる内蔵部品であってもよい。
アレイ型インダクタ1には、3つのインダクタ、すなわちインダクタ1A、1B、1Cが単一のチップとして構成されているので、電子部品の高密度での実装が求められる小型の電子機器に特に適している。
図示の実施形態において、基体10は、直方体形状に形成されている。本発明の一実施形態において、基体10は、長さ寸法(L軸方向の寸法)が0.6mm~10mm、幅寸法(W軸方向の寸法)が0.2~10mm、高さ寸法(T軸方向の寸法)が0.2~10mmとなるように形成される。1つのインダクタを含む基体10の1つの領域のL軸方向における寸法は、0.15mm~5.0mmとされる。基体10の寸法は、本明細書で具体的に説明される寸法には限定されない。本明細書において「直方体」又は「直方体形状」というときには、数学的に厳密な意味での「直方体」のみを意味するものではない。
基体10は、第1主面10a、第2主面10b、第1端面10c、第2端面10d、第1側面10e、及び第2側面10fを有する。基体10は、これらの6つの面によってその外面が画定される。第1主面10aと第2主面10bとは互いに対向し、第1端面10cと第2端面10dとは互いに対向し、第1側面10eと第2側面10fとは互いに対向している。実装基板2aを基準としたとき第1主面10aは基体10の上側にあるため、第1主面10aを「上面」と呼び、第2主面10bを「下面」と呼ぶことがある。第1主面10a、第2主面10b、第1側面10e、及び第2側面10fの各々は、第1端面10cと第2端面10dとを接続している。
アレイ型インダクタ1は、第1主面10a又は第2主面10bが実装基板2aと対向するように配置される。第1主面10a又は第2主面10bのうち実装基板2aと対向する面を「実装面」と呼ぶ。図示の実施形態においては、第2主面10bが実装基板2aと対向しているので、この第2主面10bが「実装面」である。このため、第2主面10bを「実装面10b」と呼んでもよい。基体10の「実装面」は、実装基板2aと対向する面であるため、第2主面10b以外の面が実装面となることもある。基体10の実装面には、アレイ型インダクタ1が備える外部電極21A、21B、21Ca1、22A、22B、22Ca1の各々の少なくとも一部分が接する。図1に示した実施形態においては、外部電極21A、21B、21Ca1、22A、22B、22Ca1の各々の一部分が第1主面10a及び第2主面10bのそれぞれに接しているので、第1主面10a及び第2主面10bのどちらを実装面としてもよい。
図示の実施形態において、第1主面10a及び第2主面10bはLW平面に平行であり、第1端面10c及び第2端面10dはWT平面に平行であり、第1側面10e及び第2側面10fはTL平面に平行である。
アレイ型インダクタ1の上下方向に言及する際には、図1の上下方向を基準とする。アレイ型インダクタ1又は基体10の厚さ方向は、上面10a及び実装面10bの少なくとも一方に垂直な方向とすることができる。アレイ型インダクタ1又は基体10の長さ方向は、第1端面10c及び第2端面10dの少なくとも一方に垂直な方向とすることができる。アレイ型インダクタ1又は基体10の幅方向は、第1側面10e及び第2側面10fの少なくとも一方に垂直な方向とすることができる。アレイ型インダクタ1又は基体10の幅方向は、アレイ型インダクタ1又は基体10の厚さ方向及び長さ方向と垂直な方向とすることができる。
基体10を構成する各面と外部電極との関係について説明する。外部電極21A、21B、21Ca1、22A、22B、22Ca1の各々は、実装基板2aとの接続のために、基体10の表面のうち少なくとも実装面10bに接するように配置される。外部電極21A、21B、21Ca1、22A、22B、22Ca1の各々は、基体10の実装面10b以外の面にも接してもよい。図示の実施形態において、外部電極21A、21B、21Ca1の各々は、基体10の実装面10b、第1側面10e、及び上面10aに接するように設けられており、外部電極22A、22B、22Ca1の各々は、基体10の実装面10b、第2側面10f、及び上面10aに接するように設けられている。外部電極21A、21B、21Ca1は、実装面10b及び第1側面10eに接する一方で上面10aには接しないように基体10に設けられてもよい。外部電極22A、22B、22a1Cは、実装面10b及び第2側面10fに接する一方で上面10aには接しないように基体10に設けられてもよい。外部電極21A、21B、21Ca1、22A、22B、22Ca1の形状及び配置は、本明細書において明示的に説明されたものには限られない。外部電極21A、21B、21Ca1、22A、22B、22Ca1は、互いに同一の形状であっても良く、互いとは異なる形状であってもよい。外部電極21A、21B、22A、22Bのうち任意に選択された一組の外部電極同士が同一の形状を有していてもよい。
基体10は、磁性材料から形成される。基体10用の磁性材料は、複数の金属磁性粒子を含んでも良い。基体10用の磁性材料に含まれる金属磁性粒子は、例えば、(1)Fe、Ni等の金属粒子、(2)Fe-Si-Cr合金、Fe-Si-Al合金、Fe-Ni合金等の結晶合金粒子、(3)Fe-Si-Cr-B-C合金、Fe-Si-Cr-B合金等の非晶質合金粒子、または(4)これらが混合された混合粒子である。基体10に含まれる金属磁性粒子の組成は、前記のものに限られない。例えば、基体10に含まれる金属磁性粒子は、Co-Nb-Zr合金、Fe-Zr-Cu-B合金、Fe-Si-B合金、Fe-Co-Zr-Cu-B合金、Ni-Si-B合金、又はFe-AL-Cr合金であってもよい。基体10に含まれるFe系の金属磁性粒子は、Feを80wt%以上含有してもよい。金属磁性粒子の各々の表面には、絶縁膜が形成されてもよい。この絶縁膜は、上記の金属又は合金が酸化してできる酸化膜であってもよい。金属磁性粒子の各々の表面に設けられる絶縁膜は、例えばゾルゲル法によりコーティングされた酸化ケイ素膜であってもよい。
一又は複数の実施形態において、基体10に含まれる金属磁性粒子は、1.0~20μmの平均粒径を有する。基体10に含まれる金属磁性粒子の平均粒径は、1.5μmより小さくてもよいし20μmより大きくても良い。基体10は、互いに平均粒径の異なる2種類以上の金属磁性粒子を含んでもよい。
基体10において、金属磁性粒子同士は、製造工程で金属磁性粒子に含有される元素が酸化して形成される酸化膜によって結合されてもよい。基体10は、金属磁性粒子に加えて結合材を含んでいてもよい。基体10が結合材を含む場合には、金属磁性粒子同士は結合材により互いに結合される。基体10に含まれる結合材は、例えば、絶縁性に優れた熱硬化性樹脂を硬化させることで形成されてもよい。結合材の材料として、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、ポリオキシメチレン(POM)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリフッ化ビニルデン(PVDF)樹脂、フェノール(Phenolic)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、又はポリベンゾオキサゾール(PBO)樹脂が用いられ得る。
本発明の一又は複数の実施形態において、基体10の比透磁率は、100以下とされる。本発明の一又は複数の実施形態において、基体10の比透磁率は、30以上とされる。アレイ型インダクタ1が高周波回路で使用される場合には、基体10の比透磁率を小さくすることができる。例えば、アレイ型インダクタ1が100MHz程度の周波数で動作する場合には、基体10の比透磁率の下限を20以上とすることができる。アレイ型インダクタ1がさらに高周波の帯域で動作する場合には、基体10の比透磁率の下限を10以上とすることができる。本発明の一又は複数の実施形態において、基体10の比透磁率は、30以上100以下の範囲にある。基体10は、その全領域において、比透磁率が30~100の範囲にあるように構成されてもよい。既に説明したとおり、アレイ型インダクタ1は、低インダクタンスが求められるDC/DCコンバータに用いられても良い。基体10の比透磁率を100以下とすることにより、要求される低インダクタンスの実現が容易となる。基体10の比透磁率を100以下とすることにより、高い電流特性の実現も容易となる。基体10の比透磁率を100以下とすることにより、高い絶縁性の実現も容易となる。基体10の比透磁率を100以下とすることにより、磁気飽和の発生を抑制できるので、直流重畳特性を改善するために基体10に磁気ギャップを設ける必要がない。
上記のとおり、アレイ型インダクタ1の基体10の比透磁率は100以下の小さな値を取ることができるため、アレイ型インダクタ1の各系統のインダクタのインダクタンスLも小さな値をとる。このように、各系統のインダクタのインダクタンスが低いため、アレイ型インダクタ1においては磁気飽和が起こりにくい。したがって、アレイ型インダクタ1の各系統のインダクタには、大電流を流すことができる。よって、本発明の一又は複数の実施形態において、アレイ型インダクタ1の各系統のインダクタにおいては、そのインダクタンスLと流れる電流Iの二乗の積との積を各インダクタの体積Vで除した値で表されるエネルギー密度Ed(つまり、Ed=LxI2/Vである。)を大きくすることができる。例えば、アレイ型インダクタ1の各系統のインダクタのインダクタンスLを100nHより小さくしたときに、Edを1500nH・A/mm3とすることができる。また、アレイ型インダクタ1の各系統のインダクタのインダクタンスLを50nHより小さくしたときに、Edを2000nH・A/mm3とすることができる。
基体10は、均一な透磁率を有していてもよい。基体10は、内部導体25Aと第1端面10cとの間にある第1マージン領域と、内部導体25Bと第2端面10dとの間にある第2マージン領域と、内部導体25A~25Ca1の上端と基体10の上面10aとの間にある上部カバー領域と、内部導体25A~25Ca1の下端と基体10の下面10bとの間にある下部カバー領域と、内部導体間にある導体間領域と、を有する。基体10は、第1マージン領域、第2マージン領域、及び導体間領域が互いに等しい透磁率を有するように構成されてもよい。基体10は、第1マージン領域、第2マージン領域、上側カバー領域、下側カバー領域、及び導体間領域が互いに等しい透磁率を有するように構成されてもよい。基体10における透磁率の均一性は、例えば、複数の磁性体シートを同じ磁性材料から作製し、この複数の磁性体シートを積層して基体10を形成することで実現され得る。この場合、基体10を構成する複数の磁性体シートは、互いに同じ磁性材料から構成されているため、基体10の透磁率は、基体10を構成する一の領域と他の領域との間で互いに等しくなる。基体10を構成する第1マージン領域、第2マージン領域、上側カバー領域、下側カバー領域、及び導体間領域のうち、第1マージン領域、第2マージン領域、及び導体間領域が互いに等しい透磁率を有していてもよい。
内部導体25A、25B、25Ca1はいずれも、基体10内に設けられている。内部導体25A、25B、25Ca1の各々は、基準軸Ax1に垂直な方向に延びるコイル軸の周りに巻回されている。基準軸Ax1は、L軸に沿って延びており第1端面10c及び第2端面10dを貫く仮想的な軸線である。
図2に示されているように、内部導体25Aは、T軸方向に沿って延びるコイル軸Axaの周りに螺旋状に巻回されている周回部26Aと、周回部26Aを外部電極21Aに接続するために周回部26Aの一端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部27A1と、周回部26Aを外部電極22Aに接続するために周回部26Aの他端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部27A2と、を有する。内部導体25Aは、引出導体部27A1において外部電極21Aと接続され、引出導体部27A2において外部電極22Aと接続される。図示の実施形態において、コイル軸Axaは、上面10a及び下面10bと交わっているが、第1端面10c、第2端面10d、第1側面10e、及び第2側面10fとは交わっていない。言い換えると、第1端面10c、第2端面10d、第1側面10e、及び第2側面10fは、コイル軸Axaに沿って延びている。
周回部26Aにおいては、複数の第1導体部と、当該複数の第1導体部より少ない数の第2導体部とが交互に接続されている。図示の実施形態では、周回部26Aは、2つの第1導体部26Aa1、26Aa2と、1つの第2導体部26Abと、を有している。第1導体部26Aa1~26Aa2は周回部26Aが有する第1導体部の例であり、第2導体部26Abは周回部26Aが有する第2導体部の例である。より詳細には、周回部26Aは、引出導体部27A1に接続されており引出導体部27A1との接続点からコイル軸Axaの周りを時計回りに延びる第1導体部26Aa1と、第1導体部26Aa1の引出導体部27A1が接続された一端とは反対側の他端からコイル軸Axaの周りを時計回りに延びる第2導体部26Abと、第2導体部26Abの第1導体部26Aa1が接続された一端とは反対側の他端からコイル軸Axaの周りを時計回りに延びる第1導体部26Aa2と、を有する。このように、周回部26Aにおいては、第1導体部26Aa1、26Aa2と第2導体部26Abとが交互に接続されている。第1導体部及び第2導体部の数が増えても、第1導体部と第2導体部とは交互に接続される。第1導体部26Aa1~26Aa2と第2導体部26Abとの境界を定める必要がある場合には、コイル軸Axa及び外部導体21A、22Aを通りWT平面に平行に延びる仮想面VSaを第1導体部(例えば、第1導体部26Aa1~26Aa2)と第2導体部(例えば、第2導体部26Ab)とを画する境界面VSaとすることができる。第1導体部26Aa1及び第1導体部26Aa2を総称して第1導体部26Aaと呼ぶことができる。
周回部26Aが有する第1導体部の数は2に限られない。一実施形態においては、周回部26Aが有する第1導体部の数は2~4の範囲とされる。一実施形態においては、周回部26Aが有する第2導体部の数は第1導体部の数よりも1だけ少ない。周回部26Aが有する第2導体部の数は、例えば、1~3の範囲とされる。周回部26Aが有する第1導体部の数が2、3、4の場合、周回部26Aのターン数はそれぞれ、約1.5ターン、約2.5ターン、約3.5ターンとなる。
上記のように、周回部26Aは、L軸方向において仮想面VSaを境界として、第1導体部と第2導体部とに区画することができる。また、周回部26Aは、図1に示されているように、T軸方向において、ビアVAを境界として、第1周回部26A1と第2周回部26A2とに区画される。第1周回部26A1は、コイル軸Axaの周りに引出導体部27A1からビアVAまで時計回りに約0.75ターン(270°)延伸している。ビアVAは、T軸方向に延びている。第1周回部26A1は、ビアVAのT軸方向における負側の端部に接続されており、第2周回部26A2は、ビアVAのT軸方向における正側の端部に接続されている。第2周回部26A2は、T軸方向において第1周回部26A1よりもT軸方向の正側にビアVAの長さだけシフトした位置において、ビアVAから引出導体部27A2までコイル軸Axaの周りに約0.75ターン(270°)延伸している。第1周回部26A1のうち仮想面VSaよりも第2端面10d側にある部位が第1導体部26Aa1に相当し、第2周回部26A2のうち仮想面VSaよりも第2端面10d側にある部位が第1導体部26Aa2に相当する。また、第1周回部26A1のうち仮想面VSaよりも第1端面10c側にある部位と第2周回部26A2のうち仮想面VSaよりも第1端面10c側にある部位とが、第1導体部26Abに相当する。第1周回部26A1のターン数は、1ターン未満であれば、0.75ターンよりも少ないターン数又は0.75ターンよりも多いターン数であってもよい。同様に、第2周回部26A2のターン数は、1ターン未満であれば、0.75ターンよりも少ないターン数又は0.75ターンよりも多いターン数であってもよい。第1周回部26A1と第2周回部26A2とを接続するビアVAの位置は、第1周回部26A1及び第2周回部26A2のターン数に応じて設定され得る。
図2に示されているように、内部導体25Aは、第2導体部26Abにおいて第1端面10cと対向するように基体10内に配置されている。周回部26Aを構成する第1導体部の数は第2導体部の数よりも多いので、内部導体25Aに流れる電流が変化すると、第2導体部よりも第1導体部からより多くの磁束が発生する。図示の実施形態では、内部導体25Aに流れる電流が変化したときに、第1導体部26Aaから発生する磁束は、第2導体部26Abから発生する磁束よりも多い。このように、内部導体25Aから発生する磁束は、コイル軸Axa周りの周方向に一様に分布しない。内部導体25Aは、第2導体部26Abにおいて第1端面10cと対向するように配置されているので、内部導体25Aから発生する磁束は、基体10において内部導体25Aと第1端面10cとの間の領域よりも内部導体25Aと第2端面10dとの間の領域により多く分布する。
次に、内部導体25Bについて説明する。図示の実施形態において、内部導体25Bは、T軸方向において内部導体25Aと対称な形状を有している。より具体的には、内部導体25Bは、コイル軸Axaと平行に延びるコイル軸Axbの周りに内部導体25Aの周回部26Aとは逆向きに螺旋状に巻回されている周回部26Bと、周回部26Bを外部電極21Bに接続するために周回部26Bの一端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部27B1と、周回部26Bを外部電極22Bに接続するために周回部26Bの他端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部27B2と、を有する。内部導体25Bは、引出導体部27B1において外部電極21Bと接続され、引出導体部27B2において外部電極22Bと接続される。
周回部26Bは、複数の第1導体部と、当該複数の第1導体部より少ない数の第2導体部とを交互に接続することで構成される。図示の実施形態では、周回部26Bは、2つの第1導体部26Ba1、26Ba2と、1つの第2導体部26Bbと、を有している。より詳細には、周回部26Bは、引出導体部27B1に接続されており引出導体部27B1との接続点からコイル軸Axbの周りを反時計回りに延びる第1導体部26Bb1と、第1導体部26Bb1の引出導体部27B1が接続された一端とは反対側の他端からコイル軸Axbの周りを反時計回りに延びる第2導体部26Bbと、第2導体部26Bbの第1導体部26Ba1が接続された一端とは反対側の他端からコイル軸Axbの周りを反時計回りに延びる第1導体部26Ba2と、を有する。このように、周回部26Bは、第1導体部26Ba1、26Ba2と第2導体部26Bbとが交互に接続されて構成されている。第1導体部26Ba1~26Ba2は周回部26Bが有する第1導体部の例であり、第2導体部26Bbは周回部26Bが有する第2導体部の例である。周回部26Bが有する第1導体部の数は2に限られない。第1導体部及び第2導体部の数が増えても、第1導体部と第2導体部とは交互に接続される。第1導体部26Ba1~26Ba2と第2導体部26Bbとの境界を定める必要がある場合には、コイル軸Axb及び外部導体21B、22Bを通りWT平面に平行に延びる仮想面VSbを第1導体部と第2導体部とを画する境界面とすることができる。
上記のとおり、内部導体25Bは、基準軸Ax1に沿う方向において内部導体25Aと対称に配置される。一又は複数の実施形態において、内部導体25Bは、仮想面VSa及び仮想面VSbと平行に延び仮想面VSa及び仮想面VSbから等距離にある面を対称面として、この対称面に関して内部導体25Aと面対称である。
また、周回部26Bは、図1に示されているように、T軸方向において、ビアVBを境界として、第1周回部26B1と第2周回部26B2とに区画される。第1周回部26B1は、コイル軸Axbの周りに引出導体部27B1からビアVBまで反時計回りに約0.75ターン(270°)延伸している。ビアVBは、T軸方向に延びている。第1周回部26B1は、ビアVBのT軸方向における負側の端部に接続されており、第2周回部26B2は、ビアVBのT軸方向における正側の端部に接続されている。第2周回部26B2は、T軸方向において第1周回部26BA1よりもT軸方向の正側にビアVBの長さだけシフトした位置において、ビアVBから引出導体部27B2までコイル軸Axbの周りに反時計回りに約0.75ターン(270°)延伸している。第1周回部26B1のターン数は、1ターン未満であれば、0.75ターンよりも少ないターン数又は0.75ターンよりも多いターン数であってもよい。同様に、第2周回部26B2のターン数は、1ターン未満であれば、0.75ターンよりも少ないターン数又は0.75ターンよりも多いターン数であってもよい。第1周回部26B1と第2周回部26B2とを接続するビアVBの位置は、第1周回部26B1及び第2周回部26B2のターン数に応じて設定され得る。
内部導体25Bは、第2導体部26Bbが第2端面10dと対向するように基体10内に配置されている。第2導体部26Bbが第2端面10dと対向するように配置されているので、内部導体25Bから発生する磁束は、基体10において内部導体25Bと第2端面10dとの間の領域よりも内部導体25Bと第1端面10cとの間の領域により多く分布する。
次に、内部導体25Ca1について説明する。内部導体25Ca1は、内部導体25Bと同じ形状を有し、内部導体25Bと同じ姿勢で基体10内に配置されている。より具体的には、内部導体25Cは、コイル軸Axbと平行に延びるコイル軸Axcの周りに螺旋状に巻回されている周回部26Ca1と、周回部26Ca1を外部電極21Ca1に接続するために周回部26Ca1の一端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部27Ca11と、周回部26Ca1を外部電極22Ca1に接続するために周回部26Ca1の他端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部27Ca12と、を有する。内部導体25Ca1は、引出導体部27C1a1において外部電極21Ca1と接続され、引出導体部27Ca12において外部電極22Ca1と接続される。周回部26Ca1は、2つの第1導体部26Ca1aと、1つの第2導体部26Ca1bと、を有している。周回部26Ca1は、引出導体部27Ca11に接続されており引出導体部27Ca11との接続点からコイル軸Axcの周りを反時計回りに延びる第1導体部26Ca1a1と、第1導体部26Ca1a1の引出導体部27Ca11が接続された一端とは反対側の他端からコイル軸Axcの周りを反時計回りに延びる第2導体部26Ca1bと、第2導体部26Ca1bの第1導体部26Ca1a1が接続された一端とは反対側の他端からコイル軸Axcの周りを反時計回りに延びる第1導体部26Ca1a2と、を有する。コイル軸Axc及び外部導体21Ca1、22Ca1を通りWT平面に平行に延びる仮想面VScを第1導体部26Ca1a1~26Ca1a2と第2導体部26Ca1bとの境界面とすることができる。また、周回部26Ca1は、図1に示されているように、T軸方向において、ビアVCa1を境界として、第1周回部26C1と第2周回部26C2とに区画される。第1周回部26Ca11は、コイル軸Axcの周りに引出導体部27Ca11からビアVCa1まで反時計回りに約0.75ターン(270°)延伸している。ビアVCa1は、T軸方向に延びている。第1周回部26Ca11は、ビアVCa1のT軸方向における負側の端部に接続されており、第2周回部26Ca12は、ビアVCa1のT軸方向における正側の端部に接続されている。第2周回部26Ca12は、T軸方向において第1周回部26Ca11よりもT軸方向の正側にビアVCa1の長さだけシフトした位置において、ビアVCa1から引出導体部27Ca12までコイル軸Axcの周りに反時計回りに約0.75ターン(270°)延伸している。第1周回部26C1のターン数は、1ターン未満であれば、0.75ターンよりも少ないターン数又は0.75ターンよりも多いターン数であってもよい。同様に、第2周回部26C2のターン数は、1ターン未満であれば、0.75ターンよりも少ないターン数又は0.75ターンよりも多いターン数であってもよい。第1周回部26C1と第2周回部26C2とを接続するビアVCの位置は、第1周回部26C1及び第2周回部26C2のターン数に応じて設定され得る。
アレイ型インダクタ1は、複数の磁性体シートが積層された積層構造を有していてもよい。アレイ型インダクタ1は、表面に第1周回部26A1、26B1、26Ca11及び引出導体部27A1、27B1、27Ca1がそれぞれ設けられた磁性体シートと、表面に第2周回部26A2、26B2、26Ca12及び引出導体部27A2、27B2、27Ca2がそれぞれ設けられた磁性体シートと、ビアVA、VB、VCa1が埋め込まれた磁性体シートを準備し、これらの磁性体シートを積層することで構成されてもよい。第1周回部26A1、26B1、26Ca11、第2周回部26A2、26B2、26Ca12、及びビアVA、VB、VCa1の各々は、例えば、導電性に優れた金属又は合金から成る導電性ペーストをスクリーン印刷法により各磁性体シートに印刷することにより形成され得る。この導電性ペーストに含まれる導電性の材料としては、Ag、Cu又はこれらの合金を用いることができる内部導体25A及び内部導体25Bは、上記以外の材料及び方法により形成されてもよい。内部導体25A、25B、25C1、25C2は、例えば、スパッタ法、インクジェット法、又はこれら以外の公知の方法で形成されてもよい。
次に、主に図3を参照して、内部導体25A、25B、25Ca1の基体10に対する配置を説明する。図3に示されているように、内部導体25A、25B、25Ca1は、基準軸Ax1に沿って配置されている。上述のとおり、基準軸Ax1は、L軸に沿って延びており第1端面10c及び第2端面10dを貫く仮想的な軸線である。本明細書においては、基準軸Ax1に沿って第1端面10cから第2端面10dに向かう方向を第1方向X1とし、その反対方向(つまり、基準軸Ax1に沿って第2端面10dから第1端面10cに向かう方向)を第2方向X2として、アレイ型インダクタ1の構成要素の配置を説明する。基体10は、基準軸Ax1に沿って第1端面10cと第2端面10dとの間に介在している。よって、基準軸Ax1に沿う基準軸方向において、第1端面10cは基体10の一端に位置し、第2端面10dは基体10の他端に位置する。
内部導体25Aは、基体10内において第1端面10cに隣接している。より具体的には、内部導体25Aは、第1端面10cから第1方向X1に距離d11だけ離れた位置に配置されている。
内部導体25Bは、基体10内において第2端面10dに隣接している。より具体的には、内部導体25Bは、第2端面10dから第2方向X2に距離d12だけ離れた位置に配置されている。
内部導体25Aは、基準軸方向における基体10の一端(第1端)に位置する第1端面10cに隣接しているので、本明細書においては、内部導体25Aを第1端内部導体25Aと呼ぶことがある。同様に、内部導体25Bは、基準軸方向における基体10の他端(第2端)に位置する第2端面10dに隣接しているので、本明細書においては、内部導体25Bを第2端内部導体25Bと呼ぶことがある。距離d11は、第1端内部導体25Aと第1端面10cとの間の距離を表すため、本明細書においては距離d11を第1端距離d11と呼ぶことがある。同様に、距離d12は、第2端内部導体25Bと第2端面10dとの間の距離を表すため、本明細書においては距離d12を第2端距離d12と呼ぶことがある。本発明の一又は複数の実施形態において、第1端内部導体25A及び第2端内部導体25Bは、第1端距離d11が第2端距離d12と等しくなるように配置される。つまり、d11=d12の関係が成り立つ。
内部導体25Ca1は、内部導体25Aから第1方向X1に距離d21だけ離れ、第2端内部導体25Bから第2方向X2に距離d22だけ離れた位置に配置される。内部導体25A、25B、25C1は、各々が基体10内の基準軸Ax1に沿う方向において均一な間隔で配置されてもよい。この場合、内部導体25A、25B。25C1は、基準軸Ax1に沿う方向において、インダクタ1A、1B、1Ca1の中心に配置され、d11=d12=d21/2=d22/2の関係が成り立つ。
既述のとおり、第1端内部導体25Aは、第2導体部26Abにおいて第1端面10cと対向するように配置され、第2端内部導体25Bは、第2導体部26Bbにおいて第2端面10dと対向するように配置される。第1端内部導体25Aに流れる電流が変化したときに、第1導体部26Aaから発生する磁束は、第2導体部26Abから発生する磁束よりも多く、また、第2端内部導体25Bに流れる電流が変化したときに、第1導体部26Baから発生する磁束は、第2導体部26Bbから発生する磁束よりも多い。このように、第1端内部導体25A及び第2端内部導体25Bはいずれも、より多くの磁束を発生させる第1導体部26Aa、26Baが基体10の外表面ではなく基体10の内側を向くように配置されている。第1端内部導体25A、第2端内部導体25B、内部導体25C1が基体10内に均一な間隔で配置されると、第1端距離d11及び第2端距離d12は、導体間距離d21、d22より小さくなるので、内部導体25Aと基体10の第1端面10cとの間の領域呼び内部導体25Bと基体10の第2端面10dとの間の領域においては、基体10の内部導体25A、25Bより内側の領域と比べて磁気抵抗が大きくなる。よって、第1端内部導体25Aは、第2導体部26Abが第1端面10cと対向するように配置されるので、第1端内部導体25Aから発生した磁束が基体10の第1端内部導体25Aより内側にある磁気抵抗が比較的小さい領域を通過しやすい。同様に、第2端内部導体25Bは、第2導体部26Bbが第2端面10dと対向するように配置されるので、第2端内部導体25Bから発生した磁束が基体10の第1端内部導体25Bより内側にある磁気抵抗が比較的小さい領域を通過しやすい。これにより、第1端内部導体25Aを含むインダクタ1A及び第2端内部導体25Bを含むインダクタ1Bのインダクタンスの劣化を抑制することができる。
従来のアレイ型インダクタにおいては、同一形状の内部導体が基体内に基準軸方向において均一な間隔で配置されるため、基準方向の一端における内部導体は、より多くの磁束を発生する部位が基体の外表面と対向するように配置される。例えば、図1に示されているアレイ型インダクタ1において、内部導体25Aの代わりに内部導体25Bと同一形状を有する内部導体を内部導体25Bと同じ姿勢で配置すると、その内部導体のうちより多くの磁束を発生させる部位(内部導体25Bの第1導体部26Baに相当する部位)が基体10の第1端面10cと対向するように配置される。このような配置では、内部導体から発生したより多くの磁束が当該内部導体と第1端面10cとの間の磁気抵抗が比較的大きな領域を迂回してより長い磁路を通過することになるので、当該内部導体を含むインダクタ(第1端面10cに隣接して配置されるインダクタ)のインダクタンスが劣化する。これに対して、本発明の一又は複数の実施形態においては、基準軸Ax1方向の一端にある内部導体25Aを、第1導体部26Aaが第1端面10cと対向するように配置しているため、内部導体25Aから発生した磁束が基体10において第1端内部導体25Aより内側にある磁気抵抗が比較的小さい領域を通過しやくなるので、内部導体25Aを含むインダクタ1Aのインダクタンスの劣化を抑制することができる。また、インダクタンス1Aのインダクタンスの劣化を抑制することにより、インダクタ1A、1B、1Ca1のインダクタンスをより均一にすることができる。
基体10に含まれる各内部導体のターン数が4.5ターン以上となると、コイル軸周りの周方向における磁束の不均一さの程度が減少するため、内部導体を基体内に均一な間隔で配置しても配列方向の一端にあるインダクタのインダクタンスの減少幅が小さくなる。したがって、本願発明は、任意のターン数の内部導体を有するアレイ型インダクタに適用可能であるが、ターン数が3.5以下の内部導体を備えるアレイ型インダクタに適用された場合に、配列方向の一端に配置されているインダクタ(内部導体225Aを備えるインダクタ)におけるインダクタンスの低下を顕著に抑制できる。
本発明の一又は複数の実施形態において、第1端距離d11及び第2端距離d12を導体間距離d21、d22より小さくすることができる。これにより、インダクタ1Aのインダクタンスの劣化を抑制するとともにアレイ型インダクタ1の基準軸Ax1に沿う方向の大型化を抑制することができる。
本発明の一又は複数の実施形態において、第1導体間距離d21は、第2導体間距離d22と等しくてもよい。第1導体間距離d21を第2導体間距離d22と等しくすることにより、基体10内での磁束の分布を均一にすることができ、これによりアレイ型インダクタ1の直流重畳特性を改善できる。第1導体間距離d21及び第2導体間距離d22に製造誤差及び/又は計測誤差に起因する程度の相違があっても、第1導体間距離d21と第2導体間距離d22とが互いに等しいということを妨げない。
本発明の一又は複数の実施形態において、基体10内の各内部導体の内部導体間の距離の平均(つまり、導体間距離の平均)は、第1端距離d11及び第2端距離d12よりも小さくなるように配置される。例えば、図3に示されている実施形態においては、第1導体間距離d21及び第2導体間距離d22の平均(つまり、(d21+d22)/2)が第1端距離d11及び第2端距離d12より小さくてもよい。この場合、基準軸Ax1に沿って基体10のより内側の領域において、各内部導体を基準軸方向においてより密に配置することができる。
上記のとおり、内部導体25A及び内部導体25Bは、基準軸方向に垂直なT軸方向においては基体10の中央に配置されてもよい。つまり、内部導体25Aと上面10aとの間の距離は内部導体25Aと下面10bとの間の距離と等しくてもよい。また、内部導体25Bと上面10aとの間の距離は内部導体25Aと下面10bとの間の距離と等しくてもよい。
次に、図4を参照して、アレイ型インダクタ1の変形例について説明する。図4に示されているアレイ型インダクタ1は、内部導体25Aに代えて内部導体35Aを備えている点で図1に示されているアレイ型インダクタ1と異なっている。内部導体35Aは、内部導体25Bと同じ形状を有しているが、内部導体25Bとは異なる姿勢で基体10内に配置されている。例えば、内部導体35Aは、内部導体25Bをコイル軸Axbの周りに180°回転させた姿勢で基体10内に配置される。より具体的には、内部導体35Aは、コイル軸Axbと平行に延びるコイル軸の周りに螺旋状に巻回されている周回部36Aと、周回部36Aを外部電極21Aに接続するために周回部36Aの一端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部37A1と、周回部36Aを外部電極22Bに接続するために周回部36Aの他端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部37A2と、を有する。周回部36Aは、T軸方向において、ビアVAを境界として、第1周回部36A1と第2周回部36A2とに区画される。第1周回部36A1は、引出導体部37A1からビアVAまでコイル軸の周りに時計回りに約0.75ターン(270°)延伸している。第1周回部36A1は、ビアVAのT軸方向における正側の端部に接続されており、第2周回部36A2は、ビアVAのT軸方向における負側の端部に接続されている。第2周回部36A2は、T軸方向において第1周回部36A1よりもT軸方向の負側にビアVAの長さだけシフトした位置において、ビアVAから引出導体部37A2までコイル軸の周りに時計回りに約0.75ターン(270°)延伸している。第1周回部36A1のターン数は、1ターン未満であれば、0.75ターンよりも少ないターン数又は0.75ターンよりも多いターン数であってもよい。同様に、第2周回部36A2のターン数は、1ターン未満であれば、0.75ターンよりも少ないターン数又は0.75ターンよりも多いターン数であってもよい。第1周回部36A1と第2周回部36A2とを接続するビアVAの位置は、第1周回部36A1及び第2周回部36A2のターン数に応じて設定され得る。
周回部36Aは、周回部26Aと同様に、複数の第1導体部と、当該複数の第1導体部より少ない数の第2導体部とを交互に接続することで構成される。周回部36Aは、内部導体25Aと同様に、コイル軸及び外部導体21A、22Aを通りWT平面に平行に延びる仮想面を境界面として第1導体部と第2導体部とが区画される。内部導体35Aは、第2導体部が第1端面10cと対向するように基体10内に配置される。コイル導体35Aもコイル導体25Aと同様に第2導体部において第1端面10cと対向するように配置されるので、内部導体35Aから発生する磁束は、基体10内において内部導体35Aより内側にある磁気抵抗が比較的小さい領域を通過しやすい。これにより、内部導体35Aを含むインダクタ1Aのインダクタンスの劣化を抑制することができ、インダクタ1A、1B、1Ca1のインダクタンスをより均一にすることができる。
このように、アレイ型インダクタ1において、L軸方向の負側の端には、内部導体25BとL軸方向において対称な形状を有する内部導体25Aが配置されてもよく、内部導体25Bと同じ形状を有する内部導体35Aが配置されてもよい。上述のように、内部導体35Aは、内部導体25Bをコイル軸Axbの周りに180°回転させた姿勢で
外部電極21Aと外部電極22Aとの間に配置される。内部導体25Aの周回部26A及び内部導体35Aの周回部36Aはいずれも、内部導体25Bの周回部26Bと同じ長さだけコイル軸の周りの周方向に延伸する。図1及び図4に示した実施形態では、周回部26A、26B、36Aはいずれも、各々のコイル軸の周りの周方向において1.5ターン分の長さだけ延伸している。周回部26A、26B、36Aは、各々のコイル軸の周りの周方向において1.5ターン分とは異なるターン数(例えば、2.5ターンや3.5ターン)だけ延伸していてもよい。内部導体25A(35A)、25B、25Ca1の周方向の長さを互いと同一にすることで、アレイ型インダクタ1の各系統のインダクタ(つまり、インダクタ1A、1B、1Ca1)の電気的特性を容易に揃えることができる。
アレイ型インダクタ1において第1端面10cと対向して配置される内部導体は、内部導体25A、35Aとは異なる形状を有していてもよい。アレイ型インダクタ1において第1端面10cと対向して配置される内部導体は、コイル軸の周りの周方向に沿って内部導体25Bの周回部26Bと同じ長さだけ延びる周回部を備え、この周回部が第1導体部及び第1導体部と交互に接続される第1導体部よりも少ない数の第2導体部を有する周回部を有し、第2導体部が第1端面10cと対向するように配置されていればよい。図1に示されている実施形態では、内部導体25Aの第1周回部26A1及び第2周回部26A2が、内部導体25Bの第1周回部26B1及び第2周回部26B2と同じ0.75ターンだけ巻回されているが、内部導体25Aの第1周回部26A1及び第2周回部26A2は、内部導体25Bの第1周回部26B1及び第2周回部26B2とは異なるターン数だけ巻回されてもよい。例えば、内部導体25Bの第1周回部26B1及び第2周回部26B2が0.75ターンずつ巻回されている場合に、内部導体25Aの第1周回部26A1が0.6ターン巻回され、第2周回部26A2が0.9ターン巻回されていてもよい。この場合、第1周回部26A1及び第2周回部26A2のターン数(それぞれ、0.6ターンと0.9ターン)は、第1周回部26B1及び第2周回部26B2のターン数(いずれも0.75ターン)と異なっているが、内部導体25Aの周回部26Aのターン数(1.5(=0.6+0.9)ターン)は、内部導体25Bの周回部26Bのターン数と等しい。
続いて、本発明を適用可能な別の実施形態によるアレイ型インダクタを図5から図11を参照して説明する。以下で説明されている実施形態においては、内部導体25Aに代えて内部導体35Aを用いることもできる。既述のとおり、中間内部導体ユニット25Cは、一又は複数の中間内部導体を備えることができる。図1から図4に示した実施形態では、中間内部導体ユニット25Cが一つの中間内部導体(すなわち、内部導体25Ca1)を備えている。図5に示されているように、中間内部導体ユニット25Cは、m個の第1中間内部導体25Caと、n個の第2中間内部導体25Cbと、を備えることができる。ただし、m及びnはいずれも0又は自然数であり、m≧nの関係を満たす。図1及び図4には、m=1、n=0の例が示されている。
第1中間内部導体25Caは、内部導体25Bと同一の形状を有し、内部導体25Bと同じ姿勢で基体10内に配置される。図1に示されている内部導体25Ca1が第1中間内部導体25Caの例である。既述のとおり、内部導体25Ca1は、内部導体25Bと同様に、コイル軸の周りに引出導体部27Ca11から反時計回りに引出導体部27Ca12まで1.5ターン分延伸する周回部26Ca1を備えている。
第2中間内部導体25Cbは、内部導体25Aと同一の形状を有し、内部導体25Aと同じ姿勢で基体10内に配置される。図1に示されているアレイ型インダクタ1は、第2中間内部導体25Cbを備えていない。第2中間内部導体25Cbは、基準軸Ax1に沿う方向において、内部導体25Aと第1中間内部導体25Caとの間に配置される。内部導体25Aに代えて内部導体35Aが用いられる場合には、第2中間内部導体25Cbは、内部導体35Aと同一の形状を有し、内部導体35Aと同じ姿勢で基体10内に配置される。第2中間内部導体25Cbは、基準軸Ax1に沿う方向において、内部導体35Aと第1中間内部導体25Caとの間に配置される。
第1中間内部導体25Ca及び第2中間内部導体25Cbはいずれも基準軸Ax1に沿って、内部導体25Aと内部導体25Bとの間に配置されている。第1中間内部導体25Caの各々(第1中間内部導体25Ca1~25Camの各々)は、他の第1中間内部導体25Caと隣接するように配置される。第1中間内部導体25Caのうち基準軸Ax1方向の一端にある第1中間内部導体25Ca1、第1中間内部導体25Camは、一つの他の第1中間内部導体と隣接するように配置される。より具体的には、基準軸Ax1方向の一端にある第1中間内部導体25Ca1は、第1中間内部導体25Ca2と隣接し、他端にある第1中間内部導体25Camは、第1中間内部導体25Ca(m-1)と隣接するように配置される。第1中間内部導体25Ca1は、第2端内部導体25Bとも隣接し、第1中間内部導体25Camは、第2中間内部導体25Cb1とも隣接する。同様に、第2中間内部導体25Cbの各々(第2中間内部導体25Ca1~25Canの各々)は、他の第2中間内部導体25Cbと隣接するように配置される。また、第1中間内部導体25Ca及び第2中間内部導体25Cbの各々と隣接する内部導体との導体間距離は、均一であってもよい。このような配置によれば、基体10内において、第1中間部導体25Caを、形状又は姿勢が異なる第2中間部導体25Cbとは別の領域にまとめて配置することができるので、第1中間部導体25Caと第2中間部導体25Cbとが混在して配置される(例えば、第1中間部導体25Caと第2中間部導体25Cbとが基準軸Ax1方向において交互に配置される)アレイ型インダクタと比べて磁束の分布を一様にすることができ、基体10内で局所的に磁束が飽和することを抑制することができる。その結果、アレイ型インダクタの重畳特性を向上することができる。
このように、中間内部導体ユニット25Cがm個の第1中間内部導体25Caとn個の第2中間内部導体25Cbとを含む場合でも、基準軸Ax1方向の一端にある内部導体25Aが第1導体部26Aaにおいて第1端面10cと対向するように配置されているため、内部導体25Aを含むインダクタ1Aのインダクタンスの劣化を抑制することができる。
次に、図6を参照して、本発明を適用可能な別の実施形態におけるアレイ型インダクタ101について説明する。図6は、アレイ型インダクタ101の斜視図を示す。アレイ型インダクタ101は、m=2、n=0の場合の実施形態である。アレイ型インダクタ101は、基体10内の基準軸Ax1に沿う方向において、内部導体25Aと内部導体25Bとの間に、2つの第1中間内部導体、すなわち、内部導体25Ca1、25Ca2を備えている。内部導体25Ca1、25Ca2はいずれも、内部導体25Bと同一の形状を有し、内部導体25Bと同じ姿勢で基体10内に配置されている。内部導体25Ca1は、アレイ型インダクタ1に備えられている内部導体25Ca1と同じく構成及び配置される。内部導体25Ca2は、コイル軸Axbと平行に延びるコイル軸の周りに螺旋状に巻回されている周回部26Ca2と、周回部26Ca2を外部電極(不図示)に接続するために周回部26Ca1の一端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部27Ca21と、周回部26Ca2を別の外部電極(不図示)に接続するために周回部26Ca2の他端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部27Ca22と、を有する。周回部26Ca2は、コイル軸の周りに引出導体部27Ca21からビアVCa2まで反時計回りに約0.75ターン(270°)延伸している第1周回部26Ca21と、ビアVCa2のT軸方向における正側の端部から引出導体部27Ca22までコイル軸の周りに反時計回りに約0.75ターン(270°)延伸している第2周回部26Ca22と、を有する。第1周回部26Ca21及び第2周回部26Ca22のターン数はそれぞれ、1ターン未満であれば、0.75ターンよりも少ないターン数又は0.75ターンよりも多いターン数であってもよい。第1周回部26Ca21と第2周回部26Ca22とを接続するビアVCa2の位置は、周回部26Ca21及び第2周回部26Ca22のターン数に応じて設定され得る。
アレイ側インダクタ101においても、アレイ型インダクタ1と同様に、基準軸Ax1方向の一端にある内部導体25Aが第1導体部26Aaにおいて第1端面10cと対向するように配置されているため、内部導体25Aを含むインダクタ1Aのインダクタンスの劣化を抑制することができる。
次に、図7を参照して、本発明を適用可能な別の実施形態におけるアレイ型インダクタ101について説明する。図7は、アレイ型インダクタ201の斜視図を示す。アレイ型インダクタ201は、m=1、n=1の場合の実施形態である。アレイ型インダクタ201は、基体10内の基準軸Ax1に沿う方向において、内部導体25Aと内部導体25Bとの間に、1つの第1中間内部導体、すなわち内部導体25Ca1と、1つの第2中間内部導体、すなわち内部導体25Cb1と、を備えている。内部導体25Ca1は、既述のとおり、内部導体25Bと同一の形状を有し、内部導体25Bと同じ姿勢で基体10内に配置されている。内部導体25Cb1は、内部導体25Aと同一の形状を有し、内部導体25Aと同じ姿勢で基体10内に配置されている。図示の実施形態では、内部導体25Cb1は、コイル軸Axbと平行に延びるコイル軸の周りに螺旋状に巻回されている周回部26Cb1と、周回部26Cb1を外部電極(不図示)に接続するために周回部26Cb1の一端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部27Cb11と、周回部26Cb1を別の外部電極(不図示)に接続するために周回部26Cb1の他端からW軸方向に沿って引き出されている引出導体部27Cb12と、を有する。周回部26Cb1は、コイル軸の周りに引出導体部27Cb11からビアVCb1まで時計回りに約0.75ターン(270°)延伸している第1周回部26Cb11と、ビアVCb1のT軸方向における正側の端部から引出導体部27Cb12までコイル軸の周りに時計回りに約0.75ターン(270°)延伸している第2周回部26Cb12と、を有する。第1周回部26Cb11及び第2周回部26Cb12のターン数はそれぞれ、1ターン未満であれば、0.75ターンよりも少ないターン数又は0.75ターンよりも多いターン数であってもよい。第1周回部26Cb11と第2周回部26Cb12とを接続するビアVCb1の位置は、周回部26Cb11及び第2周回部26Cb12のターン数に応じて設定され得る。
アレイ側インダクタ201においても、アレイ型インダクタ1と同様に、基準軸Ax1方向の一端にある内部導体25Aが第1導体部26Aaにおいて第1端面10cと対向するように配置されているため、内部導体25Aを含むインダクタ1Aのインダクタンスの劣化を抑制することができる。
次に、図8を参照して、本発明を適用可能な別の実施形態におけるアレイ型インダクタ301について説明する。図8は、アレイ型インダクタ301の斜視図を示す。アレイ型インダクタ301は、m=3、n=0の場合の実施形態である。アレイ型インダクタ301は、基体10内の基準軸Ax1に沿う方向において、内部導体25Aと内部導体25Bとの間に、3つの第1中間内部導体、すなわち内部導体25Ca1、25Ca2、25Ca3を備えている。内部導体25Ca1は、既述のとおり、内部導体25Bと同一の形状を有し、内部導体25Bと同じ姿勢で基体10内に配置されている。内部導体25Ca2、25Ca3も、内部導体25Ca1と同様に、内部導体25Bと同一の形状を有し、内部導体25Bと同じ姿勢で基体10内に配置されている。
アレイ側インダクタ301においても、アレイ型インダクタ1と同様に、基準軸Ax1方向の一端にある内部導体25Aが第1導体部26Aaにおいて第1端面10cと対向するように配置されているため、内部導体25Aを含むインダクタ1Aのインダクタンスの劣化を抑制することができる。
次に、図9を参照して、本発明を適用可能な別の実施形態におけるアレイ型インダクタ401について説明する。図9は、アレイ型インダクタ401の斜視図を示す。アレイ型インダクタ401は、m=2、n=1の場合の実施形態である。アレイ型インダクタ401は、基体10内の基準軸Ax1に沿う方向において、内部導体25Aと内部導体25Bとの間に、2つの第1中間内部導体、すなわち内部導体25Ca1、25Ca2と、1つの第2中間内部導体、すなわち内部導体25Cb1を備えている。内部導体25Ca1、25Ca2は、既述のとおり、内部導体25Bと同一の形状を有し、内部導体25Bと同じ姿勢で基体10内に配置されている。また、内部導体25Cb1は、既述のとおり、内部導体25Aと同一の形状を有し、内部導体25Bと同じ姿勢で基体10内に配置されている。
アレイ側インダクタ401においても、アレイ型インダクタ1と同様に、基準軸Ax1方向の一端にある内部導体25Aが第1導体部26Aaにおいて第1端面10cと対向するように配置されているため、内部導体25Aを含むインダクタ1Aのインダクタンスの劣化を抑制することができる。
次に、図10及び図11を参照して、本発明を適用可能な別の実施形態におけるアレイ型インダクタ401について説明する。図10は、アレイ型インダクタ501の斜視図を示し、図11は、アレイ型インダクタ501のII-II線に沿った断面を模式的に示す断面図である。アレイ型インダクタ501は、m=0、n=0の場合の実施形態である。
アレイ型インダクタ501においては、内部導体25Aは、内部導体25Bと隣接して配置されている。内部導体25Aと内部導体25Bとは基準軸Ax1方向において、距離d21だけ離間している。本発明の一又は複数の実施形態において、内部導体25Aと内部導体25Bとの間の導体間距離d21は、第1端距離d11及び第2端距離d12より大きくてもよい。これにより、アレイ型インダクタ501の基準軸Ax1に沿う方向における寸法を抑制することができる。
アレイ側インダクタ501においても、アレイ型インダクタ1と同様に、基準軸Ax1方向の一端にある内部導体25Aが第1導体部26Aaにおいて第1端面10cと対向するように配置されているため、内部導体25Aを含むインダクタ1Aのインダクタンスの劣化を抑制することができる。
続いて、本発明の一実施形態によるアレイ型インダクタ1の例示的な製造方法について説明する。本発明の一又は複数の実施形態において、アレイ型インダクタ1は、磁性体シートを積層するシート積層法により作製される。シート積層法によりアレイ型インダクタ1を作製する場合には、まず磁性体シートを準備する。磁性体シートは、例えば、軟磁性材料から成る金属磁性粒子と樹脂とを混練して得られたスラリーから、ドクターブレード式シート成形機等の各種シート成形機を用いて作成される。金属磁性粒子と混練される樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性に優れた樹脂が用いられ得る。
磁性体シートは所定の形状に切断される。次に、所定形状に切断された磁性体シートに、スクリーン印刷等の公知の手法で導体ペーストを塗布することにより、焼成後にそれぞれが第1周回部26A1、26B1、26Ca11及び引出導体部27A1、27B1、27Ca1となる複数の未焼成導体パターンが形成される。また、別の磁性体シートに導体ペーストを塗布することにより、焼成後にそれぞれが第2周回部26A2、26B2、26Ca12及び引出導体部27A2、27B2、27Ca2となる複数の未焼成導体パターンが形成される。さらに別の磁性体シートに貫通孔を設け、この貫通孔に導体ペーストを充填することで、焼成後にそれぞれビアVA、VB、VCa1となる未焼成ビアが埋め込まれた磁性体シートが得られる。
以上のようにして、未焼成導体パターン及び未焼成ビアが形成された磁性体シート、及び導体が形成されていない磁性体シートを積層することでマザー積層体が得られる。次に、ダイシング機やレーザ加工機などの切断機を用いてマザー積層体を個片化することでチップ積層体が得られる。
次に、このチップ積層体に対して、600℃~850℃で20分間~120分間加熱処理を行う。この加熱処理により、チップ積層体が脱脂され、磁性体シート及び導体ペーストが焼成されて、内部導体25A、25B、25C1、25C2を内部に含む基体10が得られる。磁性体シートが熱硬化性樹脂を含む場合には、チップ積層体に対してより低温で加熱処理を行うことにより、当該熱硬化性樹脂を硬化させてもよい。この硬化された樹脂は、磁性体シートに含まれる金属磁性粒子同士を結着させる結着材となる。低温での加熱処理は、例えば、100℃~200℃の範囲の温度で20分間~120分間程度行われる。
次に、加熱処理されたチップ積層体(すなわち、基体10)の表面に導体ペーストを塗布することにより、外部電極21A、21B、21Ca1、22A、22B、22Ca1を形成する。以上の工程により、アレイ型インダクタ1が得られる。アレイ型インダクタ101、201、301、401、501も、アレイ型インダクタ1と同様の製造方法により製造され得る。
上記の製造方法においては、その工程の一部を省略すること、明示的に説明されていない工程を追加すること、及び/又は工程の順序を入れ替えることが可能であり、このような省略、追加、順序の変更がなされた処理手順も本発明の趣旨を逸脱しない限り本発明の範囲に含まれる。
アレイ型インダクタ1の製造方法は、上述したものには限られない。アレイ型インダクタ1は、シート積層法以外の積層法(例えば、印刷積層法)、薄膜プロセス、圧縮成型プロセス、又は前記以外の公知の手法により作製されてもよい。
前述の様々な実施形態で説明された各構成要素の寸法、材料及び配置は、それぞれ、各実施形態で明示的に説明されたものに限定されず、当該各構成要素は、本発明の範囲に含まれ得る任意の寸法、材料及び配置を有するように変形することができる。例えば、本発明の一又は複数の実施形態におけるアレイ型インダクタは、5つ以上のインダクタを含んでもよい。
本明細書において明示的に説明していない構成要素を、上述の各実施形態に付加することもできるし、各実施形態において説明した構成要素の一部を省略することもできる。
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数、順序、もしくはその内容を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
1、101、201、301、401、501 アレイ型インダクタ
10 基体
25A、25B、25Cam、25Cbn 内部導体
25C 中間内部導体ユニット
21A、21B、21Ca1、22A、22B、22Ca1 外部電極
Ax1 基準軸

Claims (13)

  1. 第1面、前記第1面に対向する第2面、及び前記第1面と前記第2面とを接続する第3面を有する磁性基体と、
    複数の第1の第1導体部及び前記第1の第1導体部と交互に接続される前記第1の第1導体部よりも少ない数の第1の第2導体部を有しており前記第1面及び前記第2面を貫く基準軸に垂直な方向に延びる第1コイル軸の周りに延伸する第1周回部を備え、前記第1の第2導体部が前記第1面と対向するように配置された第1端内部導体と、
    複数の第2の第1導体部及び前記第2の第1導体部と交互に接続される前記第2の第1導体部よりも少ない数の第2の第2導体部を有しており前記第1コイル軸と平行な方向に延びる第2コイル軸の周りに前記第1周回部と同じ長さだけ延伸する第2周回部を備え、前記第2の第2導体部が前記第2面と対向するように配置された第2端内部導体と、
    少なくとも前記第3面に接するように前記磁性基体に設けられ、前記第1端内部導体の一端に接続される第1外部電極と、
    少なくとも前記第3面に接するように前記磁性基体に設けられ、前記第1端内部導体の他端に接続される第2外部電極と、
    少なくとも前記第3面に接するように前記磁性基体に設けられ、前記第2端内部導体の一端に接続される第3外部電極と、
    少なくとも前記第3面に接するように前記磁性基体に設けられ、前記第2端内部導体の他端に接続される第4外部電極と、
    を備えるアレイ型インダクタ。
  2. 前記第1端内部導体は、前記第1端内部導体と前記第2端内部導体との間にある対称面について前記基準軸方向において前記第2端内部導体と対称な形状を有する、
    請求項1に記載のアレイ型インダクタ。
  3. 前記第1端内部導体は、前記第2端内部導体と同じ形状を有する、
    請求項1に記載のアレイ型インダクタ。
  4. 前記第1端内部導体は、前記第2端内部導体と隣接している、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のアレイ型インダクタ。
  5. 各々が前記第2端内部導体と同じ形状を有し前記基準軸方向において前記第1端内部導体と前記第2端内部導体との間に前記第2端内部導体と同じ姿勢で配置されている少なくとも一つの第1中間内部導体と、
    少なくとも前記第3面に接するように前記磁性基体に設けられ、前記少なくとも一つの第1中間内部導体の各々の一端に接続される第5外部電極と、
    少なくとも前記第3面に接するように前記磁性基体に設けられ、前記少なくとも一つの第1中間内部導体の各々の他端に接続される第5外部電極と、
    をさらに備える、請求項1から4のいずれか1項に記載のアレイ型インダクタ。
  6. 各々が前記第1端内部導体と同じ形状を有し、前記基準軸方向において前記第1端内部導体と前記少なくとも一つの第1中間内部導体との間に前記第1端内部導体と同じ姿勢で配置されている、前記第1中間内部導体と同数か前記第1中間内部導体よりも少ない数の少なくとも一つの第2中間内部導体と、
    少なくとも前記第3面に接するように前記磁性基体に設けられ、前記少なくとも一つの第2中間内部導体の各々の一端に接続される第7外部電極と、
    少なくとも前記第3面に接するように前記磁性基体に設けられ、前記少なくとも一つの第2中間内部導体の各々の他端に接続される第8外部電極と、
    をさらに備える、請求項5に記載のアレイ型インダクタ。
  7. 前記少なくとも1つの第1中間内部導体が複数の第1中間内部導体を含む場合、前記複数の第1中間内部導体の各々は、前記複数の第1中間内部導体のうちの少なくとも1つと隣接し、前記複数の第1中間内部導体のうちの1つは前記第2端内部導体に隣接する、
    請求項6に記載のアレイ型インダクタ。
  8. 前記少なくとも1つの第2中間内部導体が複数の第2中間内部導体を含む場合、前記複数の第2中間内部導体の各々は、前記複数の第2中間内部導体のうちの少なくとも1つと隣接し、前記複数の第2中間内部導体のうちの1つは前記第1端内部導体に隣接する、
    請求項7に記載のアレイ型インダクタ。
  9. 前記第1端内部導体は、前記基準軸に沿って前記第1面から前記第2面に向かう第1方向に前記第1面から第1端距離だけ離れた位置に配置され、
    前記第2端内部導体は、前記基準軸に沿って前記第2面から前記第1面に向かう第2方向に前記第2面から前記第1短距離と同じ第2端距離だけ離れた位置に配置されている、
    請求項1から8のいずれか1項に記載のアレイ型インダクタ。
  10. 前記第1端内部導体のターン数は、1.5以上3.5以下である、
    請求項1から9のいずれか1項に記載のアレイ型インダクタ。
  11. 前記磁性基体は、前記第1端内部導体と前記第1面との間の第1マージン領域と、前記第2端内部導体と前記第2面との間の第2マージン領域と、前記磁性基体のうち前記第1端内部導体と前記中間内部導体ユニットとの間の第1導体間領域と、前記第2端内部導体と前記中間内部導体ユニットとの間の第2導体間領域とを有し、
    前記第1マージン領域、前記第2マージン領域、前記第1導体間領域、及び前記第2導体間領域は、互いに同じ透磁率を有する、
    請求項1から10のいずれか1項に記載のアレイ型インダクタ。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載のコイル部品を含む、回路基板。
  13. 請求項12に記載の回路基板を含む、電子機器。
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