JP2023005932A - 吐出弁付きキャップ及び容器 - Google Patents

吐出弁付きキャップ及び容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2023005932A
JP2023005932A JP2021108228A JP2021108228A JP2023005932A JP 2023005932 A JP2023005932 A JP 2023005932A JP 2021108228 A JP2021108228 A JP 2021108228A JP 2021108228 A JP2021108228 A JP 2021108228A JP 2023005932 A JP2023005932 A JP 2023005932A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge valve
shaped opening
cap
shaped
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021108228A
Other languages
English (en)
Inventor
高幸 井上
Takayuki Inoue
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aska Co
Original Assignee
Aska Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aska Co filed Critical Aska Co
Priority to JP2021108228A priority Critical patent/JP2023005932A/ja
Publication of JP2023005932A publication Critical patent/JP2023005932A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、シャンプーなどの粘性がある内容液を注ぎ出しを容易にでき、吐出弁のS字開口部から液だれしにくく、また、S字開口部も一体成形することにより、S字開口部の切り込み加工処理が不要な吐出弁付きキャップ及び容器を提供することである。【解決手段】本発明の吐出弁1は、天板部1aを有する弁本体1bであって、前記天板部1a裏面の下端側の前記外周壁面に、注出口2aのリブ部2bと嵌着するための首部1cを形成し、前記天板部1aの天面にはS字開口部1fを形成し、前記天板部1a裏面には前記S字開口部1fを左右の壁面で挟み込む押え板1hを形成し、前記リブ部2bと前記首部1cが嵌着して押圧状態となったときに、対面する前記押え板1h同士が互いに内側に押圧されて、前記S字開口部1fが互いに密着し合い封止状態となる吐出弁付きキャップ及び容器である。【選択図】 図1

Description

本発明は、キャップや容器、スパウト付きパウチ容器などの注出口に装着する吐出弁付きキャップ及び容器に関するものである。
容器の口部やキャップの注出口などに一文字や十字などのスリットが入った閉鎖弁などが装着されている容器がある。例えばケチャップなどが入った容器である。これらの容器は、使用する際に容器を上下逆さまにしたり、容器を傾けてから容器に圧力を加えることで、閉鎖弁のスリットが押圧により開放し、内容液が外へ流出されるようになっている。また容器にかけていた押圧を除去すると、開放していたスリットが閉じて閉鎖され、再び容器を押圧しない限り、閉鎖弁は閉鎖されたままの状態で保持され、内容液が漏れないようになっている。このような閉鎖弁を使用したものとして、特許文献1の容器用キャップ装置が開示されている。
また、使用の容易性が高く、低コストで製造できる減流部材として計量分配用ディスペンサーヘッドとその製造法が特許文献2として開示されている。特許文献2のディスペンサーヘッドの製造法は、スリット(特許文献2の記載ではスロットと表現)一方もしくは両方の側面上に位置する射出点から材料を射出成形によって減流部材を製造する方法であり、射出成形法用いて、減流部材の成形と同時にスロットすなわち、一文字や十字のスリットを一緒に成形してしまうことが開示されている。
特開平11-105902号公報 特開平11-227814号公報
特許文献1の発明は、スリットが形成された弁体はシリコーン樹脂などの柔軟な樹脂壁製である。また、前記弁体は天頂部の中央部の凹部の中心付近に十形状のスリットが切開される。通常、このような弁体にスリットを入れる場合、シリコーンゴムやエラストマーなどのゴム状の樹脂を型成形した後に、天頂部へ一文字や十字などの切り込み加工を別作業として行い切開するのが一般的である。しかし、この方法の場合、天頂部へ切り込みを入れる作業工程や、切り込みをいれるための装置が別途必要となり、生産性が劣り製造コストも高くなってしまう問題がある。
そこで特許文献2のディスペンサーヘッドの製造法の発明のように、射出成形法を用いて、一文字のスリットの隙間が開いている状態で減流部材を成形してしまう方法である。未使用時は可撓性膜は内側に凹んだ状態で、またスリットは0.05mmから1mm開いたままの状態を保持している。使用時は、容器を逆さまにしてディスペンサーヘッドを下向きにした時に、内容液が可撓性膜の方へ移動することで内容液の重力の作用が働き、凹んでいた可撓性膜が押されることで向置面同士が密着し合い漏れないようになっている。しかし、内容液が入っている状態で、誤って容器を倒してしまったり、内容液が少なくなってきたときなどは、スリットの部分から内容液が滲みだし流出してしまう場合が発生する。また、内容液がシャンプーやケチャップなどの粘性があるものを吐出しようとした場合に、一文字形状のスリットの場合では、容器をある程度強く押圧しなければいけないため、握力の弱い人などが片手のみ使用しての吐出するには困難で、不便である。更に、必要量が吐出できず、内容液を吐出するのに時間がかかるなどの問題がある。
本発明の目的は、上記課題を解決し、シャンプーやケチャップなど比較的粘度がある内容液の注ぎ出しを軽い力でラクに注ぎ出しすることができる吐出別付きキャップ及び容器を提供することである。また、吐出弁のS字開口部から液だれしにくく、更に、S字開口部も一緒に一体として射出成形法で成形することにより、S字開口部の切り込み加工処理が不要な、低コストで生産可能な吐出弁付きキャップ及び容器を提供することである。
請求項1に記載の発明は、キャップや容器、スパウトなどの開口した注出口へ装着する吐出弁であって、前記注出口の内周壁には吐出弁の外周壁面に圧力を加えながら前記吐出弁を保持するリブ部が前記注出口の中心に向かって凸状に突出しており、前記吐出弁は天面に板状の天板部を有する円筒状の弁本体であって、前記弁本体には、前記天板部の外周壁の外径よりも内側に凹み、前記リブ部と嵌着するための首部を形成しており、前記天板部の天面には前記天板部を貫通するようにS字状に開口したS字開口部を形成し、前記S字開口部の断面はハの字を形成しており、かつ、前記天板部裏面には前記S字開口部のS字の開口曲線を左右の壁面で挟み込みでき、前記S字開口部の断面がハの字となる第二ハの字を有する押え板が形成されており、前記注出口へ前記吐出弁を装着し前記リブ部と前記首部が嵌着して押圧状態となったときに、対面する前記押え板同士が互いに内側に押圧されて、前記S字開口部のハの字が互いに密着し合い封止状態となる吐出弁付きキャップ及び容器である。
請求項2に記載の発明は、前記S字開口部のS字の円弧のカーブ曲線は真円のカーブ曲線であり、前記真円のカーブ曲線を形成するための前記真円の中心点はS字幅内にあって、かつ前記真円の中心点はS字幅の中心軸よりもさらに前記カーブ曲線とは反対側の前記S字幅内に位置する吐出弁付きキャップ及び容器である。
請求項3に記載の発明は、前記S字開口部のカーブ曲線の開始位置と終了位置は前記S字幅の中心軸を交差しない前記真円のカーブ曲線上の位置から開始し終了する吐出弁付きキャップ及び容器である。
請求項4に記載の発明は、前記吐出弁は熱可塑性エラストマー樹脂を使用して射出成形した吐出弁である。
請求項5に記載の発明は、前記首部の下端の下端側壁部はキャップ本体の内周壁に近い位置まで延出しており、前記下端側壁部は容器の口部の天面と前記キャップ本体の内側の接し面で挟み込みできる吐出弁付きキャップ及び容器である。
シャンプーや液体洗剤、ケチャップなどの比較的、粘性がある内容液を注ぎ出しするときに、内容液を軽い力でラクに注ぎ出しすることができ、また吐出弁のS字開口部から液だれしにくく、更に、S字開口部も一緒に一体として射出成形法で成形することにより、S字開口部の切り込み加工処理が不要な、低コストで生産可能な吐出弁付き容器を提供することである。
本発明の吐出弁をヒンジキャップの本体へ装着状態を上からみた平面図である。 図1をA-A’にカットした状態を示す断面図である。 本発明の吐出弁を示す斜視図である。 図3を上からみた状態を示す平面図である。 図4をB-B’にカットした状態を示す断面図である。 図5のa部を拡大した拡大図である。 図3を底面からみた状態を示す平面図である。 図2の吐出弁の異なる実施形態を示した断面図である。 吐出弁の開口部が一文字を形成したサンプルBである。 図9をC-C’にカットした状態を示す断面図である。 図10のb1部を拡大した拡大図である。 吐出弁の開口部が十字を形成したサンプルCである。 図12をD-D’にカットした状態を示す断面図である。 図13のb2部を拡大した拡大図である。 S字開口部のS字幅を狭く形成したサンプルDである。 図15をE-E’にカットした状態を示す断面図である。 図16のb3部を拡大した拡大図である。 本発明の吐出弁をヒンジキャップに装着しヒンジキャップをスパウトの口部へ嵌め込んだ状態を上からみた平面図である。 図18をF-F’にカットした状態を示す断面図である。 本発明の吐出弁の異なる実施形態を示した平面図である。 図20をG-G’にカットした状態を示す断面図である。 図21のb4部を拡大した拡大図である。
図1及び図2は本発明の吐出弁1をヒンジキャップのキャップ本体2に取り付けた状態を状態を示している。本発明の吐出弁1は、前記キャップ本体2の天板に開口して内容物を注ぎ出すための注出口2aに装着できるものである。また、前記吐出弁1は、チューブ容器のショルダーから内容物を絞り出すための注出口2aにも装着することができる。更に、前記吐出弁1は、スパウト付き容器のスパウト部分の口部に装着することもできる。
本発明の前記吐出弁1は、図2に示すように前記キャップ本体2の内側から前記注出口2aに嵌め込むことで装着することができる。そのため、前記キャップ本体2の前記注出口2aの下端近傍の内周壁面には、前記吐出弁1を嵌め込んで嵌着しやすくするために図2で示すような、前記注出口2aの中心に向かって凸状に突出したリブ部2bがリング状に形成している。
図2乃至図5に示すように、前記弁本体1bには、前記天板部1aの外周壁の外径よりも内側に凹み、前記リブ部2bと嵌着するための首部1cを形成している。前記リブ部2bと前記首部1cは密着し、互いに圧力を加えながら前記吐出弁を保持する役目を有している。互いに圧力を加えられるように、内側に突出した前記リブ部2bの内周壁よりも、外方に大きい外周壁を有する前記首部1cにすることで、前記吐出弁1がキャップ本体2にセットされた状態のときは、壁面同士は押し合う圧力により、前記S字開口部1fの貫通した開口面は、密着した状態で封止され保持することができるようになる。
次に、本発明の吐出弁1の形状について図3乃至図6で詳しく説明する。まず図4のB-B’にカットした断面図が図5であり、図5に示すa部を拡大した拡大図が図6である。図3乃至図5に示すように、前記吐出弁1は板状の天面を有する天板部1aを有している。また、前記天板部1aの下端側に円筒状の弁本体1bを形成している。更に、前記天板部1aの天面にはS字状に貫通して開口したS字開口部1fを形成している。前記S字開口部1fの開口部分は、射出成形法で前記吐出弁1を成形する時に一緒に成形されるものである。
そのため、図6に示す前記S字開口部1fの開口幅となる隙間は、0.1mm以上0.20mm以下の隙間が開くように設計され、射出成形法により前記S字開口部1fの開口穴も一緒に成形している。これにより、成形後の後加工として、前記S字開口部1fの切り込み加工処理をする必要がなくなり、低コストで前記吐出弁1を提供するが可能になる。
また図4に示す波状となる前記S字開口部1fの開口線を直角に交差した断面は、図5及び図6に示すように、ハの字1gを形成している。更に、図5及び図7で示すように、前記天板部1a裏面には前記S字開口部1fのS字の開口する曲線を左右の壁面で挟み込みでき、前記S字開口部1fの開口線を直角に交差した断面がハの字となる第二ハの字1iを有する押え板1hが前記ハの字1gよりも下端側に形成されている。
前記ハの字1gと前記第二ハの字1iに傾斜角度を設ける意味合いは、射出成形した前記吐出弁1を金型内から取り出しやすくすることが目的にある。そのため、図6に示す前記ハの字1gの傾斜角度tは互いに向かい合う面同士の角度が80度以上90度以下の傾斜にするのが望ましい。これは、前記角度tを80度未満に設定した場合、前記ハの字1gを形成する金型の厚みが薄くなり、金型の強度が弱くなる。また、逆に91度以上にすると、本発明の前記天板部1a同士の合わせの厚みが薄くなるため強度が弱くなってしまう。有効に機能するハの字1gを形成するための適正傾斜角度tは、80度にすることがもっとも効果を発揮する形状にすることができる。
なお、図6に示す前記第二ハの字1iの傾斜角度uについては、前記ハの字1gほどの開き角度を有する必要はなく、金型内から製品を抜き取りやすいレベルの傾斜であったら良いため、傾斜角度uは、3度以上30度未満にするのが望ましい。
図2に示すように、前記首部1cの下端側には、前記首部1cの外周の直径よりも外方向に突出している肩部1dを形成している。例えば図3に示すように、前記肩部1dの肩部外壁1eを、前記キャップ本体2の内壁面と当接できる長さまで外方へ延出しても良い。これにより、前記吐出弁1と前記キャップ本体2が接する隙間から内容物が浸透しずらくなり、前記吐出弁1の側壁から内容物が漏れ出にくくすることができる。
また、前記首部1cの外径は前記リブ部2bの内径よりも大きな外径を有することで、互いに嵌着し合ったときに、前記リブ部2bが前記首部1cを押圧する作用が働くので、図7に示すように、押さ板1fに挟み込まれた前記S字開口部1fの開口している隙間を密着させて封止する構造になっている。
前記押え板1hの設置位置は、前記首部1cの上端に近い位置から上側に形成することで、前記リブ部2bが前記首部1cを押圧することにより、前記首部の上端の近い位置に隣接している前記押え板1hの下端側から押圧力が加わるため、前記S字開口部1fは密着した状態で封止される。また、内容物を注ぎ出すときは、前記押え板1hへ加わる押圧力は、前記押え板1hの上端にいくにつれて軽減される状態となるため、容器本体を軽い力で摘まむだけで容易に注ぎ出しができるようになる。よって、吐出抵抗が少ない吐出弁1を提供することができる。また、前記容器本体の押圧をやめると開口していた前記S字開口部1fが自然と元の位置に戻り封止することができるので、液切れ性の良い吐出弁1を提供することができる。
前記吐出弁1は可動金型であるキャビ型と固定金型であるコア型との一対の金型を用いて、射出成形法により成形したものである。そのため、射出成形法でS字開口部1fの開口を成形するためには、前記S字開口部1fとして0.10mmから0.20mmほどに貫通した開口をバリやヒケを発生させることなく成形する必要がある。前記S字開口部1fにバリやヒケを発生させずにきれいな形で成形するには、図3または図4に示すように、S字開口部1fの開始位置1j側の前記天板部1aの側面か、またはS字開口部1fの終了位置1k側の前記天板部1aの側面のどちらか一方から加熱溶融された樹脂を充填できるようにゲートの位置はゲート位置vの位置にすると良い。これにより、ゲート位置vから、加熱溶融された樹脂が注入されると、S字の開口する曲線に添うように加熱溶融された樹脂が流れ込んで充填していくため、前記S字開口部1fにバリやヒケが発生しにくい製品を提供することができる。
次に、本発明の吐出弁1の効果について説明する。スパウト付きパウチ容器に市販品のシャンプー(粘度1500mPa.s)を充填し、図3乃至図7に示す本発明の吐出弁1と、図9乃至図11に示す一文字開口部1faと図12乃至図14に示す十字開口部1fbの形状の弁をキャップ本体2の注出口2aに装着をした状態で、吐出抵抗や液切れ性などの効果の違いを検証してみた。
検証結果について、下の表1で説明する。
Figure 2023005932000002
サンプルAは本発明の吐出弁1(図3乃至図7に示す形状)である。サンプルBは一文字開口部1faを形成した吐出弁A1(図9乃至図11に示す形状)である。サンプルCは十字開口部1fbを形成した吐出弁A2(図12乃至図14に示す形状)である。
表1内の項目にある「液垂れ(初回)」とは、ヒンジキャップの蓋体を開け、パウチ容器を逆さまにした状態でパウチ容器のボディに圧力をかけず、30秒、60秒、90秒のタイミングで、液垂れが発生しているかの確認を行った状態のことである。また、「液垂れ(吐出後)」とは、1度吐出させたものを、再度、パウチ容器を逆さまにした状態でパウチ容器のボディに圧力をかけず、30秒、60秒、90秒のタイミングで、液垂れが発生しているかの確認を行った状態のことである。
液垂れ(初回)と液垂れ(吐出後)の評価内容としては、◎は内容物のにじみがない状態のことである。〇は内容物のにじみありみられる状態のことである。△は内容物が垂れそうになっている状態のことである。×は内容物が滴り落ちて垂れている状態のことである。
更に表1内の項目にある「吐出抵抗」とは、パウチ容器のボディを手で握って押えるように摘まんで、内容物のシャンプーを吐出させたときの抵抗力のことである。◎は軽い力で吐出できた。〇少し抵抗力を感じながらも比較的軽い力で吐出できた。△抵抗力を感じながら吐出できた。×吐出する時の抵抗力がかたい。
更に表1内の項目にある「吐出後の液切り性」とは、吐出する時はパウチ容器のボディを手で握って圧力をかけた状態から、吐出するのをやめるために、パウチ容器のボディの握りを緩めた状態のことを言い、緩めた状態の時の滴り落ちる内容物の液切れ状態のことである。◎はパウチ容器のボディの握りを緩めると、内容物の滴りがピタッと止まった状態のことである。〇はパウチ容器のボディの握りを緩めると、内容物の滴りは発生したものの、内容物の滴りによるのびた状態にはならなかった。△はパウチ容器のボディの握りを緩めるても、内容物の滴りは発生して止まらず、少しの間内容物がのびた状態になった。×はパウチ容器のボディの握りを緩めるても、内容物の滴りはストップせず、しばらくの間内容物がのびた状態のままになっていた。
検証結果は表1のとおりで、本発明の吐出弁1を装着したものが、液垂れ性、吐出抵抗、 吐出後の液切れ性のいずれも、優れている結果となった。
次に、本発明の吐出弁1の前記S字開口部1fの曲線について詳しく説明する。図4に示すように、前記S字開口部1fのS字の曲線は真円wの曲線であり、前記真円wの曲線を形成するための前記真円wの中心点xはS字幅yの内側に位置することが望ましい。更に、前記S字開口部1fの曲線の開始位置1jと終了位置1kは前記S字幅yの中心軸zを交差しない前記真円wの曲線上の位置から開始し終了することで、前記S字開口部1fの開口部分に、ヒケやバリの発生しない成形品を成形することができる。
また、前記S字開口部1fのS字曲線の違いにより、効果に差が発生するのかについても、検証を行ってみた。検証方法は、表1で説明したやり方で実施した。まず、サンプルAは本発明の吐出弁1(図3乃至図7に示す形状)である。サンプルDは吐出弁A3のS字カーブが緩やかな曲線を形成したS字開口部1fc(図15乃至図17に示す形状)である。
具体的には、図15乃至図17に示すとおり、前記S字開口部1fcの形状は、S字の曲線が真円wの曲線であり、前記真円wの曲線を形成するための前記真円wの中心点xはS字幅yの外側に位置するように設定している。また、前記S字開口部1fcの曲線の開始位置1jと終了位置1kは前記S字幅yの中心軸zを交差しない前記真円wの曲線上の位置から開始し終了するようにしている。これにより、サンプルDのS字開口部1fcは、サンプルAのS字開口部1fよりも、S字曲線がなだらかになっている。
前記真円wの中心点xをS字幅yの内側にした本発明のサンプルA(図3乃至図7に示す形状)の場合と、図15乃至図17に示す前記真円wの中心点xをS字幅yの外側にしたサンプルDの場合で、吐出抵抗や液切れ性などの効果の違いを検証してみた。検証結果を下の表2で示す。
検証結果を下の表2で示す。
Figure 2023005932000003
検証結果は表2のとおりで、本発明の吐出弁1を装着したものが、液垂れ性、吐出抵抗、 吐出後の液切れ性のいずれも、優れている結果となった。これにより、S字開口部1fのS字の円弧曲線は真円wの曲線であり、前記真円wの中心点xはS字幅yの内側に位置するように設定することが望ましい。
本発明の吐出弁1は熱可塑性エラストマーなどを使用して射出成形法により成形されるものである。前記エラストマーの硬度は30度以上50度以下のタイプを選ぶと切れ性及び吐出抵抗の少ない製品を提供することができる。しかしながら、前記硬度が50度以上のエラストマーを使用しても、切れ性や吐出抵抗などある一定の効果を有する吐出弁1を提供することができる。
また、図18及び図19に示すように、前記首部1cの下端の肩部1dはキャップ本体2の内周壁に近い位置まで延出させることで、前記肩部1dの一部を容器3の口部3aの天面3bと前記キャップ本体2の内側の接し面で挟み込みすれば、内容物がS字開口部1f以外の箇所からは、浸透して漏れ出る心配がない。
更に、図19乃至図21に示すように、本発明の吐出弁1のハの字1gとして合わさるハの字1gの先端に、厚みのあるハの字の補強リブ1lを形成することで、内容物の粘度により封止度合いがあまい場合は、前記補強リブ1lを形成することで封止効果が増す吐出弁11を提供することができる。
本発明の吐出弁1、11は、シャンプーやコンディショナー、ケチャップなどの1500mPa.s以上の粘度を有する内容物を注ぎ出すときに有効に働く製品として提供できるものである。
1 吐出弁
11 吐出弁
1a 天板部
1b 弁本体
1c 首部
1d 肩部
1e 肩部側壁
1f S字開口部
1fa 一文字開口部
1fb 十字開口部
1fc S字開口部
1g ハの字
1h 押え板
1i 第二ハの字
1j 開始位置
1k 終了位置
1l 補強リブ
2 キャップ本体
2a 注出口
2b リブ部
3 容器
3a 口部
3b 天面
t 傾斜角度
u 傾斜角度
v ゲート位置
w 真円
x 中心点
y S字幅
z 中心軸

Claims (5)

  1. キャップや容器、スパウトなどの開口した注出口へ装着する吐出弁であって、
    前記注出口の内周壁には吐出弁の外周壁面に圧力を加えながら前記吐出弁を保持するリブ部が前記注出口の中心に向かって凸状に突出しており、
    前記吐出弁は天面に板状の天板部を有する円筒状の弁本体であって、
    前記弁本体には、前記天板部の外周壁の外径よりも内側に凹み、前記リブ部と嵌着するための首部を形成しており、
    前記天板部の天面には前記天板部を貫通するようにS字状に開口したS字開口部を形成し、前記S字開口部の断面はハの字を形成しており、
    かつ、前記天板部裏面には前記S字開口部のS字の開口曲線を左右の壁面で挟み込みでき、前記S字開口部の断面がハの字となる第二ハの字を有する押え板が形成されており、
    前記注出口へ前記吐出弁を装着し前記リブ部と前記首部が嵌着して押圧状態となったときに、対面する前記押え板同士が互いに内側に押圧されて、前記S字開口部のハの字が互いに密着し合い封止状態となることを特徴とする吐出弁付きキャップ及び容器。
  2. 前記S字開口部のS字の円弧の曲線は真円の曲線であり、前記真円の曲線を形成するための前記真円の中心点はS字幅内にあって、かつ前記真円の中心点はS字幅の中心軸よりもさらに前記曲線とは反対側の前記S字幅内に位置することを特徴とする請求項1に記載の吐出弁付きキャップ及び容器。
  3. 前記S字開口部の曲線の開始位置と終了位置は前記S字幅の中心軸を交差しない前記真円の曲線上の位置から開始し終了することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吐出弁付きキャップ及び容器。
  4. 前記吐出弁は熱可塑性エラストマー樹脂を使用して射出成形したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の吐出弁付きキャップ及び容器。
  5. 前記首部の下端の下端側壁部はキャップ本体の内周壁に近い位置まで延出しており、前記下端側壁部は容器の口部の天面と前記キャップ本体の内側の接し面で挟み込みできることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の吐出弁付きキャップ及び容器。
JP2021108228A 2021-06-30 2021-06-30 吐出弁付きキャップ及び容器 Pending JP2023005932A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021108228A JP2023005932A (ja) 2021-06-30 2021-06-30 吐出弁付きキャップ及び容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021108228A JP2023005932A (ja) 2021-06-30 2021-06-30 吐出弁付きキャップ及び容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023005932A true JP2023005932A (ja) 2023-01-18

Family

ID=85107293

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021108228A Pending JP2023005932A (ja) 2021-06-30 2021-06-30 吐出弁付きキャップ及び容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023005932A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6029866A (en) Multiple injection, toggle-action dispensing structure
CA2843217C (en) Injection moulding plastic components with a slit
US10234318B2 (en) Dosing cap
EP2219967B1 (en) Dispensing valves
BR112021012159A2 (pt) Recipiente, fechamento e métodos para fabricação
US11155390B2 (en) Coupled structure between pouring spout of refill container and pouring unit of packaging container
WO2008050264A1 (en) Collapsible tube construction
JP2004514615A (ja) 搾りディスペンサー
JP2023005932A (ja) 吐出弁付きキャップ及び容器
JP6479502B2 (ja) スクイズフォーマー容器
JP4269254B2 (ja) 二剤混合滴下容器
JP4003937B2 (ja) 注出容器
JPS58205745A (ja) 筒状体容器の成形方法並びに装置
US4475838A (en) Closure means for a liquid
JP2000016451A (ja) 中空容器の液体注出キャップ
JP3008219B2 (ja) 薬液容器の二重中栓
US6126037A (en) Flow control orifice
KR200384796Y1 (ko) 미끄럼 노즐버튼을 갖는 펌프식 화장품용기
KR20180014112A (ko) 접철형 이종물질 수용장치
JP4316201B2 (ja) 注出栓及び該注出栓を使用した容器
JPH1024953A (ja) 液体注出容器
JP2005178816A (ja) 容器注出部の開閉弁構造
JP2023016766A (ja) 注出口栓の製造方法、注出口栓及び包装容器
JP2022129610A (ja) 注出キャップ
JPH11240529A (ja) スクイズ性を有する合成樹脂製容器