JP2023004972A - C4炭化水素流からのブテン類の分離における抽出蒸留カラムシステムとその使用 - Google Patents

C4炭化水素流からのブテン類の分離における抽出蒸留カラムシステムとその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、コンビネーションカラムと側方精留カラムとを備える抽出蒸留カラムシステムを提供する。【解決手段】本発明はさらに、抽出蒸留カラムシステムを用いて、C4炭化水素流からブテン類を分離する方法に関する。【選択図】 図1

Description

本発明は、コンビネーションカラム(1)と側方精留カラム(2)とを備える抽出蒸留カラムシステムに関する。本発明はさらに、抽出蒸留カラムシステムを用いて、C4炭化水素流からブテン類を分離する方法に関する。
ブテン類の他にブタン類を含むC4炭化水素流からブテン類を分離する方法は公知である。このため、通常、アルケンと比較してアルカンの相対的な揮発性を高めるために、非プロトン性溶媒(例えば、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)又はアセトニトリル(ACN))を用いる抽出蒸留が採用される。このような抽出蒸留を行うプラントは、通常、2本の独立したカラムから構成されている。一方の吸収カラムでは、ブテン類が溶媒に溶解され、ブタン類がオーバーヘッド製品として分離される。脱着カラムにおいて、高温及び/又は減圧下でブテン類が充填された溶媒からブテン類が除去され、前記ブテン類は脱着カラムの上部で濃縮された形態で得られる。その後、ブテン類から遊離した溶媒は吸収カラムに再循環される。
吸収カラムと脱着カラムが(空間的に)分離している公知のプラントでは、液体流は、吸収カラムから脱着カラムに導出される。これは通常、ポンプで行われる。このようなポンプは、購入費用が高く、最終的には、運転及び保守のためのコストが多大になる。対応するプラントは、それぞれのカラム及び他のアセンブリのために十分なスペースを要する。しかし、いつでも十分なスペースが確保できるとは限らない。そのため、C4炭化水素流からブテン類をよりコスト効率的かつ省スペースで分離するためのプラントを建設し、操業するという要望がある。
そこで、本発明の課題は、省スペースで運用費用が安価な抽出蒸留塔システムを提供することであった。さらに、ブテン類を分離するための省スペース、かつ安価なプロセスを提供することが課題であった。
これらの課題は、本願請求項1で提案された抽出蒸留カラムシステムの実施形態及び請求項7で特定された方法によって解決することができる。好ましい実施形態は、従属クレームにおいて特定される。
本発明に関する抽出蒸留カラムシステムは、溶媒を用いて、少なくともブテン類及びブタン類を含むC4炭化水素流からブテン類を分離するための抽出蒸留カラムシステムであって、前記抽出蒸留カラムシステムは、コンビネーションカラム(1)及び側方精留カラム(2)を含み、
前記コンビネーションカラムには、上から下に見て、少なくとも以下の:
用いられるC4炭化水素流と比較してブタンが濃縮された流れが得られる上部セクション;少なくとも2つの充填床を含む充填セクション;少なくとも2つの液体回収器、好ましくはチムニーボトムを含む回収セクション;少なくとも1つの充填床を含む再生セクション;及び溶媒が得られる下部セクション;を含み、少なくとも2つの側方蒸発システム(5、6)がコンビネーションカラム(1)上に配置され、前記システムの各々において、前記回収セクションの前記液体回収器の1つから液相が少なくとも部分的に蒸発し、その後注入口(5a、6a)各々を介して前記回収セクションに再循環され、ここで、前記注入口(5a)は、前記注入口(6a)の上方に少なくとも1つの前記液体回収器が空間的に配置されており、
前記側方精留カラム(2)には、少なくとも2つの分離トレイ、又は1つの充填床若しくはパッキング床があり、注入口(5a)の下方であり、かつ、注入口(6a)の上方又は同じ高さの、コンビネーションカラムの回収セクションから得られる気相を供給する。本発明の好ましい実施形態では、上部セクションは、トレイ又はパッキングを含む。
回収セクションの液体回収器の1つから取り出され、側方蒸発システム(5、6)を通過する液相は各々、主に液体形態であることに留意されたい。しかしながら、コンビネーションカラムには気相も存在するため、気相の部分が、例えば気泡の形態で、(非常に)小さい程度ではあるが液相に巻き込まれる場合がある。用語「液相」は、明示的にこの可能性を排除することを意図していない。
本発明によれば、関連するセクションを備える本コンビネーションカラム(1)は、公知の抽出蒸留カラムの吸収カラムと脱着カラムの部分を組み合わせたものである。空間的には、コンビネーションカラムの上部、すなわち、上部セクション、充填セクション、及び回収セクションの部分は、C4炭化水素流からブテン類が溶媒を通過する吸収カラムに相当する。また、このコンビネーションカラムの空間的には下部、すなわち、回収セクション、再生セクション及び下部セクションの部分は、ブテン類を溶媒から除去する脱着カラムの部分(空間的には脱着カラムの下部)に相当する。側方精留カラム(2)は、溶媒から分離されたブテン類がその上部で得られるので、空間的には、脱着カラムの上部に相当する。側方精留カラム(2)は、ブテン類が上部に溜まるため、独立したカラムとして設計することもでき(図1及び図2参照)、又はコンビネーションカラム(1)に一体化されてもよく(図3及び図4参照)、すなわち、コンビネーションカラム(1)と共に共通のカラムシェルに配置されてよい。
本発明による抽出蒸留カラムシステムの利点は明らかである。いずれの実施形態でも、コンビネーションカラム(1)と側方精留カラム(2)との間にポンプは必要ない。取得及び運用にかかる費用は回避される。さらに、本発明の側方精留カラム(2)は、公知のプラントの第二のカラム(脱着装置)よりもはるかに小さくすることができる。したがって、本発明によるカラムシステムは、必要なスペース少なくて済む。側方精留カラム(2)をコンビネーションカラム(1)にと一体化させれば、さらに省スペースで設置できる。また、側方精留カラム(2)への配管は不要である。
本発明は、本発明による抽出蒸留カラムシステムを用いた、C4炭化水素流からのブテン類の分離に関する。C4炭化水素流としては、通常、ブテン類、アルカン類(n-ブタン、イソブタン)があげられる。本発明の文脈では、用語「ブタン」は、特段の定めがない限り、n-ブタンとイソブタンの両方を意味すると理解される。したがって、本発明による方法は、ブテン類及び/又はブタン類が存在する量が本方法を経済的に実施することを可能にするという条件で、少なくともブテン類及びブタン類を含有する全てのC4炭化水素流を用いることができる。本発明の好ましい実施形態では、用いられるC4炭化水素流は、本質的に、すなわち、98質量%以上、好ましくは99質量%以上のブタン及びブテンから構成される。また、対応する流れには不純物や他の炭化水素、例えば1,3-ブタジエン、C3又はC5炭化水素が少量含まれている場合もある。
用いられる溶媒は、主として用いられる気体のC4炭化水素流のブテン類を溶解する液体溶媒である。適当な溶媒は非プロトン性溶媒、例えばN-メチル-2-ピロリドン(NMP)である。好ましくは、溶媒としてNMPが用いられる。本発明のさらに好ましい実施形態では、溶媒には水が含まれ、特に、溶媒の総量に対して、いずれの場合も1~10質量%、好ましくは4~9質量%の範囲である。本発明による抽出蒸留カラムシステムのコンビネーションカラム(1)には、特に、溶媒のための適当な注入口があり、この注入口は、好ましくは、充填セクションの第一の充填床の上方に、又は充填セクションの第二の充填床の上方に配置される。
本発明による抽出蒸留カラムシステムのコンビネーションカラム(1)には、特に、ブテン類を分離すべきC4炭化水素流のための適当な注入口がある。液体溶媒を、C4炭化水素流の注入口よりも空間的に上方のコンビネーションカラム(1)、すなわち、溶媒の注入口はC4炭化水素流の注入口の上方に位置する、に供給する。好ましい実施形態では、C4炭化水素流の注入口は、上方から見た場合、溶媒の注入口の下方に少なくとも1つの充填床が配置される。液体溶媒は、コンビネーションカラム(1)内を滴下され、(上昇する)蒸気のC4炭化水素流に接触して、主としてブテン類を含むC4炭化水素流の部分を溶媒に移行する。
C4炭化水素流が注入口を介してコンビネーションカラム(1)に入る前に、好ましくは、流れを少なくとも部分的に蒸発させる。このため、抽出カラムシステムは、供給蒸発器(4)を含んでよく、この供給蒸発器を介して、注入口の情報のC4炭化水素流がコンビネーションカラム(1)に入る前に少なくとも部分的に蒸発される。有利には、蒸発は、コンビネーションカラム(1)内で完全に行われなくてよい。
本発明による抽出蒸留塔システムには、2つの側方蒸発システム(5,6)がある。2つの側方蒸発システム(5、6)は、一方が他方の下に配置され、それにより、そこで少なくとも部分的に蒸発された流れは、各々、注入口(5a、6a)の一つを介して、コンビネーションカラム(1)の回収セクションに再循環される。注入口(5a)は側方蒸発システム(5)に属し、注入口(6a)は側方蒸発システム(6)に属する。本発明の側方蒸発システム(5)には、好ましくは、単一の蒸発器、又は、並列若しくは連続して配置された2つの蒸発器がある。側方蒸発システム(5)に、並列又は連続して配置された2つの蒸発器がある場合、コンビネーションカラム(1)の回収セクションへのさらなる注入口があってよい。このさらなる注入口は、空間的には、注入口(5a)の上方又は同じ高さにある。本発明の側方蒸発システム(6)には、好ましくは、単一の蒸発器、又は、並列若しくは連続して配置された2つの蒸発器がある。側方蒸発システム(6)に、並列又は連続して配置された2つの蒸発器がある場合、コンビネーションカラム(1)の回収セクションへのさらなる注入口があってよい。このさらなる注入口は、空間的には、注入口(6a)の下方又は同じ高さにある。
側方蒸発システム(5)及び/又は側方蒸発システム(6)に、並列又は連続して配置された2つの蒸発器がある場合、コンビネーションカラム(1)の回収セクションには、各蒸発器から再循環された流れが供給される及び/又は引き出される2つ以上の液体回収器が必要になる場合がある。
抽出蒸留カラムシステムのコンビネーションカラム(1)の下部セクションには、底部蒸発器(7)が配置されることが好ましく、この底部蒸発器を介して、底部に蓄積する液体を少なくとも部分的に蒸発させて、溶媒から残留するブテン類をすべて排出する。そして、再生された、熱溶媒、つまりブテン類が除去された溶媒が底部に蓄積される。底部で得られた溶媒は、好ましくは、溶媒注入口に再循環される。好ましい実施形態では、コンビネーションカラム(1)の入口に再循環された溶媒の熱は、熱統合のために用いられる、すなわち、溶媒の熱は、好ましくは、供給蒸発器(4)における蒸発及び側方蒸発システム(5,6)における蒸発のために用いられる。供給蒸発器(4)及び側方蒸発システム(5,6)は、この熱伝達を可能にする熱交換器を備えることが好ましい。
熱統合により、溶媒から熱が除去される。この理由としては、他の流れやカラムを加熱し、かつ、主に溶媒を冷却するためである。熱統合の際に、溶媒から十分な熱が抽出されれば、すなわち、適当な温度である場合、溶媒を、直接コンビネーションカラム(1)の充填セクションに移行させることができる。しかしながら、熱統合にもかかわらず、溶媒がまだ適温になっていないことも考えられる。その場合、熱統合の後、コンビネーションカラム(1)に入る前に、溶媒を残留冷却器に供給して、適当な温度まで冷却することができる。
熱はプロセスパラメータである。供給又は除去される熱は、内部エネルギーの変化から仕事量を差し引いたものに相当する。本発明で用いられる用語「熱」、「熱移行」及び「熱統合」は、常にこの定義に基づく。
側方精留カラム(2)の実施形態には、少なくとも2つの分離トレイ、又は1つの充填床若しくはパッキング床があることを特徴とする。側方精留カラムには、注入口(5a)の下方であり、かつ、注入口(6a)の上方又は同じ高さのコンビネーションカラム(1)の回収セクションから排出される気相が供給される。気相は、特に、主としてブテンを含むが、例えば巻き込まれた液滴の形で溶媒の残留物を含む場合もある。本発明によれば、溶媒残留物は分離され、例えば、適当な導管を介してコンビネーションカラムに再循環させることが好ましい。そのため、再循環された溶媒残留物の注入口は、コンビネーションカラム(1)の回収セクションに設置されている。その後、用いられるC4炭化水素流と比較してブテン類が濃縮された流れを、側方精留カラム(2)の上部で回収することができる。
本発明はさらに、上記の本発明による抽出蒸留カラムシステムを用いた抽出蒸留により、C4炭化水素流からブテン類を分離する方法を提供する。ブテン類の分離は、少なくとも以下の工程:
供給蒸発器(4)で少なくとも部分的に気化させたC4炭化水素流をコンビネーションカラムの充填セクションに供給し、液体溶媒を前記C4炭化水素流の上の少なくとも1つの充填床に供給し、それによってC4炭化水素流と前記液体溶媒を互いに接触させて、主としてブテン類をC4炭化水素流から前記液体溶媒に移行させて、ブテン類が負荷された溶媒を得ることであって、
ここで、前記ブテン類が負荷された溶媒は、前記回収セクションの液体回収器に回収され、第一の側方蒸発システム(5)を通過して、そこで少なくとも部分的に蒸発され、その後、注入口(5a)を介して前記回収セクションに再循環され;
ここで、前記回収セクションのさらなる液体回収器で得られた液相は、第二の側方蒸発システム(6)を通過して、そこで少なくとも部分的に蒸発され、その後、注入口(6a)を介して前記回収セクションに再循環され、そこから前記液相は再生セクションに入り;
ここで、前記再生セクションの最後の充填床の下で得られる、前記溶媒並びにブテン及び/又はブタンの残留物を含む液相は、底部蒸発器(7)を通過し、その後、下部セクションに供給され、それにより、前記溶媒中に未だに存在するブテン及び/又はブタンが少なくとも部分的に排出され、得られた溶媒が、底部流として回収されて、前記充填セクションに再循環され;かつ、
少なくともブテン類及び残留溶媒を含む気体流を、前記注入口(5a)の下方、かつ、前記注入口(6a)の上方又は同じ高さにある前記コンビネーションカラムの前記回収セクションから供給し、前記気体流を側方精留カラム(2)に供給し、それにより、ブテン類が濃縮された流れを側方精留カラムの上部で得ることであって、
前記底部流として取り出された前記の熱は、前記第一の側方蒸発システム(5)、前記第二の側方蒸発システム(6)及び前記供給蒸発器(4)に伝達され、少なくとも部分的に熱統合に用いられる;
ことにより、行われる。
本方法は、ブテン類を含むC4炭化水素流からのブテン類の分離に関する。C4炭化水素流としては、通常、ブテン類、アルカン類(n-ブタン、イソブタン)があげられる。本発明の文脈では、用語「ブタン」は、特段の定めがない限り、n-ブタンとイソブタンの両方を意味すると理解される。したがって、本発明による方法は、ブテン類及び/又はブタン類が存在する量が本方法を経済的に実施することを可能にするという条件で、少なくともブテン類及びブタン類を含有する全てのC4炭化水素流を用いることができる。本発明の好ましい実施形態では、用いられるC4炭化水素流は、本質的に、すなわち、98質量%以上、好ましくは99質量%以上のブタン及びブテンから構成される。また、対応する流れには不純物や他の炭化水素、例えば1,3-ブタジエン、C3又はC5炭化水素が少量含まれている場合もある。
用いられる溶媒は、主として用いられる気体のC4炭化水素流のブテン類を溶解する液体溶媒である。適当な溶媒は非プロトン性溶媒、例えばN-メチル-2-ピロリドン(NMP)である。好ましくは、溶媒としてNMPが用いられる。本発明のさらに好ましい実施形態では、溶媒には水が含まれ、特に、溶媒の総量に対して、いずれの場合も1~10質量%、好ましくは4~9質量%の範囲である。
液体溶媒を、C4炭化水素流の注入口よりも空間的に上方のコンビネーションカラム(1)に供給する。液体溶媒は、コンビネーションカラム(1)内を滴下され、(上昇する)蒸気のC4炭化水素流に接触して、主としてブテン類を含むC4炭化水素流の部分を溶媒に移行し、充填溶媒を形成する。C4炭化水素流及び溶媒は、特に向流において互いに接触させる。本発明の好ましい実施形態では、C4炭化水素流のうち溶媒を通過する部分は、C4炭化水素流のうち溶媒に通過する部分の組成に対して、少なくとも70質量%、より好ましくは少なくとも80質量%のブテン類を含む。これにより、特に、用いられるC4炭化水素流に含まれるブテンの少なくとも80%、特に好ましくは少なくとも90%が溶媒に移行することになる。
ブテン類が負荷された溶媒は、コンビネーションカラム(1)内の下方に流れ、回収セクションの適当な液体回収器、特にチムニーボトムに回収される。負荷された溶媒は、液体回収器から回収され、第一の側方蒸発システム(5)を通過し、次いで、液体回収器の下方の注入口(5a)を介して回収セクションに再循環される。本発明の側方蒸発システム(5)は、好ましくは、貫通蒸発器含むか、又は貫通蒸発器からなり、ここで、負荷された溶媒は、蒸発器を1回だけ通過する。これにより、可能な限りの低温を達成することができ、汚れを防止することができる。また、本発明の側方蒸発システム(5)には、さらに好ましくは単一の蒸発器、又は、並列若しくは連続して配置された2つの蒸発器がある。側方蒸発システム(5)が、並列又は連続して配置された2つの蒸発器を含む場合、コンビネーションカラム(1)の回収セクションへのさらなる注入口が存在してもよい。このさらなる注入口は、空間的には、注入口(5a)の上方又は同じ高さにある。
液相は、回収セクションのさらなる液体回収器に蓄積され、そこで回収され、第二の側方蒸発システム(6)を通過した後、この液体回収器の下の注入口(6a)を介して回収セクションに再循環される。残りの(蒸発していない)液相は、そこから再生セクションに入る。本発明の側方蒸発システム(6)は、好ましくは、貫通蒸発器含むか、又は貫通蒸発器からなり、ここで、負荷された溶媒は、蒸発器を1回だけ通過する。これにより、可能な限りの低温を達成することができ、汚れを防止することができる。本発明の側方蒸発システム(6)には、好ましくは、単一の蒸発器、又は、並列若しくは連続して配置された2つの蒸発器がある。側方蒸発システム(6)に、並列又は連続して配置された2つの蒸発器がある場合、コンビネーションカラム(1)の回収セクションへのさらなる注入口があってよい。このさらなる注入口は、空間的には、注入口(6a)の下方又は同じ高さにある。
負荷された溶媒又は液相が回収されて、側方蒸発システム(5、6)に通される液体回収器は、空間的に互いに下方に配置され、負荷された溶媒が側方蒸発システム(5)に通過する液体回収器は、液相が側方蒸発システム(6)に達する液体回収器よりも上に配置される。側方蒸発システム(5、6)で少なくとも部分的に蒸発された流れは、各々、注入口(5a、6a)の一つを介してコンビネーションカラム(1)の回収セクションに再循環される。これらの再循環された流れの各気相ガス部分は、上方に上昇する一方、これらの流れの液体部分は、コンビネーションカラム内を下降する。
液相は、回収セクションから、少なくとも1つの充填床を含む再生セクションを経てさらに下方に流れる。再生セクションの最後の充填床の下で、液相は、好ましくは、適当な回収器中に回収される。最後の充填床の下に到達した、又は場合によっては回収器に集められた液相は、溶媒及び残留ブテン及び/又はブタンを含み、底部蒸発器(7)を通過した後、下部セクションに供給され、それにより、溶媒中に存在するブテン及び/又はブタンは少なくとも部分的に排出される。コンビネーションカラム(1)の底部では温度上昇が見られる。コンビネーションカラム(1)の底部の温度は、好ましくは120℃~200℃、より好ましくは130℃~195℃である。
底部蒸発器(7)は、好ましくは、液相が蒸発器を1回だけ通過する貫通型蒸発器である。これにより、可能な限り低い温度を達成することができ、汚れを防止することができる。また、平均温度差を小さくすることができ、熱伝達を単純化することができる。また、底部蒸発器(7)は、多段式装置、すなわち、底部蒸発器(7)には複数の熱交換器又は複数の蒸発器が存在してもよい。その後、溶媒は、コンビネーションカラムの下部セクションに蓄積され、コンビネーションカラム(1)の充填セクション、特に対応する注入口に再循環される。
本発明の重要な特徴は、底部からコンビネーションカラム(1)の充填セクションに向かう途中の溶媒の熱と、場合によっては底部蒸発器(7)で発生する高温の凝縮水を利用して熱統合を行うことである。本発明によれば、コンビネーションカラム(1)の底部で回収された溶媒、好ましくはNMPの熱は、第一の側方蒸発システム(5)、第二の側方蒸発システム(6)、及び供給蒸発器(4)において、溶媒の熱を移行させて熱統合に用いられる。
底部蒸発器(7)における熱は、適当な熱媒体からの熱伝達によって熱交換器に供給することができる。熱媒体としては、特に加熱蒸気をあげることができ、中圧蒸気や高圧蒸気として用いられる。加熱蒸気としては、中圧の蒸気が好ましく、その温度が150℃~270℃、好ましくは160℃~250℃である中圧蒸気である。中圧蒸気の圧力は、好ましくは、15~30バール、特に好ましくは17~25バールである。絶対圧力30バール以上の蒸気は加熱蒸気として用いることができる。このような加熱蒸気は、高圧蒸気ともいう。
底部蒸発器(7)で蒸発に用いられる加熱蒸気は、熱交換器内で少なくとも部分的に凝縮し、絶対圧力10~20バール、好ましくは12~17バール、温度150~210℃、好ましくは160~200℃の高温凝縮物を生成する。熱交換器の下流には、高温の凝縮物を蒸気から分離することができる凝縮物容器を配置するのが好ましい。凝縮物容器内の圧力は、加熱蒸気側の熱交換器内の圧力よりも低いことが好ましい。圧力が低いため、高温の凝縮物の部分が蒸発し、それによって蒸気全体、すなわち加熱蒸気の非凝縮部分と圧力開放によって凝縮物容器内で蒸発した高温の凝縮物が低圧蒸気として凝縮物容器に蓄積される。本発明の場合、低圧蒸気の絶対圧力は、0バール~10バール未満であることが好ましい。低圧蒸気の温度は、100~180℃が好ましい。
そこで発生する低圧の蒸気は、まだ利用できるエネルギーを含む。しかし、これはエネルギー的にも経済的にも有利でない。しかしながら、このエネルギーは、本発明の好ましい実施形態において利用することができる。この目的のために、底部蒸発器(7)における蒸発に用いられる加熱蒸気は、好ましくは制御可能な蒸気エジェクタ(熱圧縮器)を用いて供給されてよい。その後、熱圧縮器には、例えば対応する蒸気ネットワークから供給される加熱蒸気、特に好ましくは中圧蒸気と、凝縮物容器からの低圧蒸気が供給され、それにより、底部蒸発器(7)の熱伝達媒体となる混合蒸気が生成する。本実施形態では、このように混合蒸気が加熱蒸気である。このような蒸気エジェクタは、駆動蒸気で作動し、負圧(蒸気エジェクタの動圧)によって容器から吸引蒸気を吸引した後、熱伝達媒体として用いられる混合蒸気を生成することができるように設計される。本実施例では、動力蒸気は、加熱蒸気又は低圧蒸気を吸引蒸気として凝縮物容器から吸引し、動力蒸気と混合して中圧蒸気とする。
このような実施形態の利点は明らかである。凝縮物容器内で得られた低圧蒸気のエネルギーを利用することができ、これにより、省エネ・省コストが実現できる。このような方法はまた、他の理由で有利でありうる。用いられる蒸気エジェクタは、中圧又は高圧の上記と及び低圧蒸気の量を、例えば特定のプロセスパラメータに応じて調整できるように制御することができる。吸引蒸気の量は、動力蒸気の量を介して調整される。低圧蒸気及び中圧蒸気の量は、例えば、コンビネーションカラム(1)の温度に応じて調整することができる。
コンビネーションカラム(1)の上部では、用いられるC4炭化水素流と比較して特にブタンが濃縮された流れが生成される。コンビネーションカラム(1)の上部の絶対圧力は、1~7バール、好ましくは2~6.5バールとすることができる。ブタンが濃縮された流れは、さらに溶媒に由来する水を含んでもよい。この水は、後の工程で分離することができる。この方法では、ブタンに富む流れをコンビネーションカラムの上部で回収し、一段階又は多段階の凝縮を行って、水を含む流れとブタンを含む生成物流を凝縮させる。これらの2つの流れは、適当な装置、例えば、スパイダーで互いに分離することができる。ブタンを含む生成物流から分離された水含有流は、その組成に応じて、コンビネーションカラム(1)又は側方精留カラム(2)に送られ、及び/又は当該方法(プロセス)から部分的に排出されることができる。
このようにして縮合から得られたブタンを含む生成物流は、少量の水を、特にブタンを含む生成物流の全組成に対して1500ppmwまでの量で含有することができる。さらに、凝縮から得られるブタンを含む生成物流は、さらに未だに残留ブテンを含有してよく、ここで、流れにはブテン類が、ブタンを含む生成物流の全組成に対して、通常20質量%未満、好ましくは15質量%未満、特に好ましくは5質量%未満で含有する。
得られたブタンを含む生成物流の要件に応じて、ブタンを含む生成物流を凝縮後に、好ましくは乾燥カラム中で乾燥させて、未だに存在する水を分離することが必要である場合がある。好ましくは、乾燥後のブタンを含む生成物流は最大で、好ましくは、50ppmw、好ましくは25ppmwの水を含有する。乾燥中に得られた水又は乾燥による蒸気流を、コンビネーションカラム(1)に再循環させて凝縮に再利用することができる。
注入口(5a)の下方であり、かつ、注入口(6a)の上方又は同じ高さのコンビネーションカラム(1)の回収セクションにおいて気体流が得られ、側方精留カラムに供給される。気相は、主にブテンを含むが、特に、ブタンの残留物や溶媒を例えば液滴の形で含む場合もある。この側方精留カラム(2)には上記のように、少なくとも2つの分離トレイ、又は1つの充填床若しくはパッキング床があり、特に溶媒の分離に用いられる。側方精留カラムの最高圧力は、絶対圧力で1~7バール、好ましくは絶対圧力で2~6.5バールであってよい。好ましくは、コンビネーションカラム(1)及び側方精留カラム(2)内の圧力は、カップリングされる。
側方精留カラム(2)の上部では、用いられるC4炭化水素流と比較してブテン類が濃縮された流れが生成される。このブテン類が濃縮された流れは、さらに、溶媒に由来する水を含んでよい。この水は、後の工程で分離することができる。この方法では、ブテン類が濃縮された流れは、側方精留カラム(2)の上部で回収され、一段階又は多段階の凝縮により、残留有機物を含む含水流とブテンを含む生成流を凝縮させる。これらの2つの流れは、適当な装置、例えば、スパイダーで互いに分離することができる。次いで、ブテンを含む生成流から分離された含水流は、側方精留カラム(2)又はコンビネーションカラムに再循環されてよい。また、含水流の全体又は部分を放出することにより、内在する有機物を保持することもできる。
本発明の好ましい実施形態では、側方精留カラム(2)の上部で回収されたブテン類が濃縮された流れの凝縮は、2段階であり、第一段階では、含水流が凝縮された後、側方精留カラム(2)に再循環され、第二段階では、ブテンを含む生成流が凝縮される。しかし、残留する水が第二段階で凝縮されてもよい。この残留水は、適当な装置、例えば、クモを介してブテンを含む生成流から分離することができる。
縮合から得られるブテンを含む生成流は、好ましくは、ブテンを含む生成流の全組成に対して、20質量%未満、より好ましくは16質量%未満のブタンを含有する。対照的に、縮合から得られたブテンを含む生成流は、ブテンを含む生成流の全組成に対して、好ましくは少なくとも70質量%、より好ましくは少なくとも75質量%、特に好ましくは少なくとも86質量%のブテン含有量を有する。
側方精留カラム(2)の下部又は側方精留カラム(2)の底部では、コンビネーションカラム(1)から供給された溶媒を実質的に含む液体底部流が生成されうる。この流れは、側方精留カラム(2)が独立したカラムとして構成されている実施形態においてのみ得られる(図1、2参照)。この液体底部流は、側方精留カラム(2)からコンビネーションカラム(1)へ(再)循環されることができる。再循環された流れは、例えば濃縮の観点から有利な適当な地点で、コンビネーションカラム(1)に供給される。
本発明の基本構成を示す図である。 蒸気エジェクタ(12)が底部蒸発器(7)に存在する本発明のさらに好ましい実施形態を示す図である。 蒸気エジェクタ(12)の概略構成を示す図である。 本発明のさらなる主題を示す図である。 蒸気エジェクタ(12)が底部蒸発器(7)に存在する本発明のさらに好ましい実施形態を示す図である。
本発明は、以下、図面を参照して説明される。図は例示のためのものであるが、限定するものとして理解されるべきではない。
図1は、本発明の基本設計を示したものである。液体のC4炭化水素流を、供給蒸発器(4)を介して蒸発させ、コンビネーションカラム(1)の充填セクション(1b)に供給する。溶媒は、必要に応じて、残留冷却器(3)を介して所望の温度にすることができ、同様に、コンビネーションカラム(1)の充填セクション(1b)に供給される。この場合、注入口は、空間的には、第一の充填床の上方で、C4炭化水素流の注入口の上方に存在する。コンビネーションカラム(1)の上部セクション(1a)で、ブタンが濃縮された流れが供給されて、回収される。ここでは、凝縮の可能性は示さず、部分的な流れの再循環の可能性のみを矢印で示す。コンビネーションカラム(1)の回収セクション(1c)では、図中チムニーボトムで示される液体回収器にてブテン類が負荷された溶媒が回収される。ブテン類が負荷された溶媒の少なくとも部分はそこで回収され、第一の側方蒸発システム(5)を経て、注入口(5a)を介して回収セクション(1c)に再循環される。液相は、さらなる液体回収器に回収され、そこから、注入口(6a)を経由して第二の側方蒸発システム(6)を介して、回収セクションに再循環され、さらにそこから液相は、再生セクション(1d)に供給される。最後の充填床の下方において、そこで得られた液相を回収して、底部蒸発器(7)を経て、コンビネーションカラム(1)の底部(1e)に供給する。その後、ブテン類が枯渇した溶媒を、コンビネーションカラム(1)の底部(1e)から回収して、ポンプ(8)を用いて、側方蒸発システム(5,6)及び供給蒸発器を介してコンビネーションカラム(1)の充填セクションに再循環させる。注入口(5a)と注入口(6a)との間で気体流が回収されて、側方精留カラム(2)に供給されて、ブテン類から残留溶媒及び水が分離される。ブテン類が濃縮された流れは、側方精留カラム(2)の上部で回収される。この流れは、図示しないが、一段階又は多段階で凝縮されることができる。矢印で示しているのは、再循環流の場合のみである。ここで、側方精留カラム(2)の底部には液相が蓄積されて、コンビネーションカラム(1)の回収セクションに再循環されることができる。
図2は、底部蒸発器(7)に蒸気エジェクタ(12)が存在する、本発明のさらに好ましい実施形態を示す図である。この蒸気エジェクタには、通常の加熱蒸気、例えば、蒸気ネットワークからの中圧蒸気と、凝縮物容器(11)で得られる低圧蒸気とが供給され、混合蒸気が形成され、これを底部蒸発器(7)の加熱蒸気として利用する。蒸気エジェクタの操作方法は、図3で解説される。それ以外は、上記の図1の説明と同様である。
図3に蒸気エジェクタ(12)の概略構成を示す。ここで、動力蒸気(121)は、加熱蒸気、特に蒸気ネットワークからの中圧蒸気である。吸引蒸気(123)は凝縮物容器からの低圧蒸気である。両者を、制御ユニット(124)を介して混合し、混合蒸気(122)として出口を介して底部蒸発器(7)に供給する。制御ユニットを介して動力蒸気と吸引蒸気の量を調整することにより、混合蒸気の圧力と温度、ひいては加熱出力に影響を与えることができる。
図4は、本発明のさらなる目的を示す図である。操作方法は、図1に示す方法と同様で、その設計のみが異なる。したがって、コンビネーションカラム(1)と側方精留カラム(2)は、本発明に関する機能がある別個のユニットである。しかしながら、側方精留カラムは、空間的にコンビネーションカラムと一体化されており、構造的には1つのカラムシェルとして設計されている。側方精留カラム(2)は、底部が空間的に開放されており、少なくともブテン類、残留溶媒及び水を含む上昇気相で充填される。ブテン類が濃縮された流れは、側方精留カラム(2)で得られる。この流れは、図示しないが、一段階又は多段階で凝縮されることができる。再循環流の場合のみ矢印で示される。
図5は、底部蒸発器(7)に蒸気エジェクタ(12)が存在する、本発明のさらに好ましい実施形態を示す図である。この蒸気エジェクタには、通常の加熱蒸気、例えば、蒸気ネットワークからの中圧蒸気と、凝縮物容器(11)で得られた低圧蒸気とが供給され、混合蒸気を形成し、これを底部蒸発器(7)の加熱蒸気として利用する。蒸気エジェクタの操作方法は、図3で解説されたとおりである。それ以外は、上記の図1の説明と同様である。

Claims (15)

  1. 溶媒を用いて、少なくともブテン類及びブタン類を含むC4炭化水素流からブテン類を分離するための抽出蒸留カラムシステムであって、前記抽出蒸留カラムシステムは、コンビネーションカラム及び側方精留カラムを含み、
    前記コンビネーションカラムは、上から下に見て、少なくとも以下の:
    用いられる前記C4炭化水素流と比較してブタンが濃縮された流れが得られる上部セクション;少なくとも2つの充填床を含む充填セクション;少なくとも2つの液体回収器、好ましくはチムニーボトムを含む回収セクション;少なくとも1つの充填床を含む再生セクション;及び溶媒が得られる下部セクション;を含み、
    少なくとも2つの側方蒸発システムが前記コンビネーションカラム上に配置され、前記側方蒸発システムの各々において、前記回収セクションの前記液体回収器の1つから液相が少なくとも部分的に蒸発し、その後注入口(5a、6a)各々を介して前記回収セクションに再循環され、ここで前記注入口(5a)は、前記注入口(6a)の上方に少なくとも1つの前記液体回収器が空間的に配置されており、
    前記側方精留カラムには、少なくとも2つの分離トレイ、又は1つの充填床若しくはパッキング床があり、前記注入口(5a)の下方であり、かつ、前記注入口(6a)の上方又は同じ高さの前記コンビネーションカラムの前記回収セクションから得られる気相を供給する、
    抽出蒸留カラムシステム。
  2. 少なくとも部分的にC4炭化水素流をコンビネーションカラムに供給する前に、前記C4炭化水素流を蒸発させる供給蒸発器(4)を備える、請求項1に記載の抽出蒸留カラムシステム。
  3. コンビネーションカラムの底部で得られた溶媒を溶媒のための注入口に再循環させる、請求項2に記載の抽出蒸留カラムシステム。
  4. 溶媒は、第一の側方蒸発システム(5)、第二の側方蒸発システム(6)及び供給蒸発器において、溶媒の熱を移行させて熱統合に用いられる、請求項3に記載の抽出蒸留カラムシステム。
  5. コンビネーションカラムの下部セクションに底部蒸発器が配置され、前記底部蒸発器により、下部セクションで得られる液体を少なくとも部分的に蒸発させて、溶媒から残留ブテン類を除去する、請求項1~4のいずれか一項に記載の抽出蒸留カラムシステム。
  6. ブタンが濃縮された流れは、側方精留カラムの上部で回収される、請求項1~5のいずれか一項に記載の抽出蒸留カラムシステム。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の抽出蒸留カラムシステムによる抽出蒸留により、少なくともブテン類及びブタン類を含むC4炭化水素流からブテン類を分離するための方法であって、前記ブテン類の分離は以下の:
    供給蒸発器で少なくとも部分的に気化させた前記C4炭化水素流をコンビネーションカラムの充填セクションに供給し、液体溶媒を前記C4炭化水素流の上の少なくとも1つの充填床に供給し、それによって前記C4炭化水素流と前記液体溶媒を互いに接触させて、主としてブテン類を前記C4炭化水素流から前記液体溶媒に移行させて、ブテン類が負荷された溶媒を得ることであって、
    ここで、前記ブテン類が負荷された溶媒は、回収セクションの液体回収器に回収され、第一の側方蒸発システム(5)を通過して、そこで少なくとも部分的に蒸発され、その後、注入口(5a)を介して前記回収セクションに再循環され;
    ここで、前記回収セクションのさらなる液体回収器で得られた液相は、第二の側方蒸発システム(6)を通過して、そこで少なくとも部分的に蒸発され、その後、注入口(6a)を介して前記回収セクションに再循環され、そこから前記液相は再生セクションに入り;
    ここで、前記再生セクションの最後の充填床の下で得られる、前記溶媒並びにブテン及び/又はブタンの残留物を含む液相は、底部蒸発器(7)を通過し、その後、下部セクションに供給され、それにより、前記溶媒中に未だに存在するブテン及び/又はブタンが少なくとも部分的に排出され、得られた溶媒が、底部流として回収されて、前記充填セクションに再循環され;かつ、
    少なくともブテン類及び残留溶媒を含む気体流を、前記注入口(5a)の下方、かつ、前記注入口(6a)の上方又は同じ高さにある前記回収セクションから供給し、前記気体流を側方精留カラム(2)に供給し、それにより、ブテン類が濃縮された流れを前記側方精留カラムの上部で得ることであって、
    前記底部流として回収された熱は、前記第一の側方蒸発システム(5)、前記第二の側方蒸発システム(6)及び前記供給蒸発器に伝達され、少なくとも部分的に熱統合に用いられる;
    によって行われる、方法。
  8. 用いられる溶媒はNMPである、請求項7に記載の方法。
  9. 底部蒸発器における蒸発のための熱は、適当な熱伝達媒体、特に加熱蒸気との熱伝達によって熱交換器に供給される、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 用いられる加熱蒸気は、熱交換器で少なくとも部分的に凝縮し、それにより、10~20バール、好ましくは12~17バールの絶対圧力、及び150~210℃、好ましくは160~200℃で、高温凝縮物を生成し、それを凝縮物容器に供給する、請求項9に記載の方法。
  11. 凝縮物容器内の圧力は、加熱蒸気側の熱交換器内の圧力よりも低く、かつ、高温凝縮物の部分が再蒸発されることにより、低圧蒸気として得られる、請求項10に記載の方法。
  12. 底部蒸発器のための加熱蒸気は、高圧又は中圧蒸気を供給される蒸気エジェクタ、及び、凝縮物容器内で得られる低圧蒸気を用いて供給される、請求項11に記載の方法。
  13. 側方精留カラムは、前記底部からコンビネーションカラムに供給される、液体底部流が供給されるカラム底部を備える、請求項7~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 底部蒸発器は、貫流蒸発器である、請求項7~12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 2つの側方蒸発システムのうちの少なくとも1つ又は両方は、貫流蒸発器を含むか、又はからなる、請求項7~14のいずれか一項に記載の方法。
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