JP2024506789A - C4-炭化水素流からブテンを取り出すためのエネルギー効率の良い方法 - Google Patents

C4-炭化水素流からブテンを取り出すためのエネルギー効率の良い方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ブテンだけでなくブタンも含有するC4-炭化水素流から、適切な溶媒を用いた抽出蒸留によってブテンを分離する方法に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、ブテンだけでなくブタンも含有するC4-炭化水素流から、適切な溶媒を用いた抽出蒸留によってブテンを分離する方法に関する。本発明による方法は、種々の流れの加熱および/または少なくとも部分的な蒸発のために溶媒の熱が利用される、ヒートインテグレーションを特徴とする。
抽出蒸留によるブタン-ブテン混合物の分離は、それ自体公知である。これは、非プロトン性溶媒(例えば、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)またはアセトニトリル(ACN))を使用して、アルケンと比較したアルカンの相対揮発性を高める。1つの抽出蒸留塔、吸着装置において、ブテンは好ましくは溶媒に溶解され、ブタンは塔頂生成物として分離される。その後、充填溶媒から、ストリッピング塔、脱着装置において、高温かつ/または減圧でブテンが放出され、前記ブテンを塔頂生成物として濃縮された形態で得る。次いで、ブテンを放出した溶媒を抽出蒸留にリサイクルする。
ヒートインテグレーションは、溶媒対供給物比が高いため、プロセスの経済性にとって非常に重要である。高温溶媒は脱着装置の底部で得られ、そのエネルギー含有量は様々な方法で利用することができる。米国特許第2014/0124358号は、ヒートインテグレーションの問題を解決すると言われているオレフィンの選択的抽出のための方法を提示している。この文献は、脱着装置からの副流を加熱するため、脱着装置に送られる吸着装置の底部生成物を加熱するため、吸着装置の1つ以上の副流を加熱するため、および供給流を予熱するために、高温溶媒のエネルギー含有量を利用することを提案する。
しかしながら、従来技術で提案された解決策は、システム内に存在するエネルギー流の理想的に完全な回収の問題を不完全に、または比較的複雑な構造を介して解決するだけである。
米国特許第2014/0124358号
したがって、本発明の目的は、改善された、理想的には最大限可能なエネルギー回収が達成され、これが、プラントエンジニアリングの複雑性を低減して行われる方法を提供することである。
この目的は、請求項1で提案された方法の実施形態によって達成可能である。好ましい実施形態は、従属請求項に記載されている。本発明による方法は、少なくともブテンおよびブタンを含むC4-炭化水素流から、溶媒を用いる抽出蒸留によってブテンを分離する方法であって、方法は、
a.供給エバポレーター内の液体C4-炭化水素流を少なくとも部分的に蒸発させ、ガス状C4-炭化水素流を供給し、C4-炭化水素流上の液体溶媒、好ましくはNMPを、C4-炭化水素流および溶媒が互いに接触して主にブテンをC4-炭化水素流から溶媒へ移送する吸着装置へと供給する工程であって、このようにして充填された溶媒、好ましくはNMPが、吸着装置の液体コレクタに収集され、吸着エバポレーターを通過し、次いで液体コレクタ下の吸着装置の底部に送られ、充填された溶媒、好ましくはNMPから主にブタンのガスを抜き、充填された溶媒、好ましくはNMPがその後、底流として脱着装置に送られる、工程;
b.充填された溶媒、好ましくはNMPを、底部が吸着装置の底部と比較して高温、好ましくは低圧であり、ブテンが溶媒、好ましくはNMPから分離される脱着装置に供給して、脱着装置の塔頂でブテンが濃縮された流を得る工程であって、少なくとも部分的にブテンが放出された溶媒、好ましくはNMPが、脱着装置の液体コレクタに収集され、脱着エバポレーターを通過し、次いで液体コレクタ下の脱着装置の底部に送られ、溶媒中に残っているすべてのブテンのガスを抜き、その後溶媒、好ましくはNMPが底流として吸着装置にリサイクルされる工程を含み、
脱着装置の底流として回収された溶媒、好ましくはNMPの熱は、少なくとも部分的には、脱着装置に送られる充填された溶媒、好ましくはNMPを予熱するため、吸着エバポレーターでの蒸発のため、および液体C4-炭化水素流の蒸発のためにそれぞれの熱交換器の少なくとも1つにおいて溶媒、好ましくはNMPの熱を利用することによるヒートインテグレーションのために使用される。
本方法の1つの利点は、比較的単純な構成であるにもかかわらず、効率的なエネルギー回収を可能にするヒートインテグレーションである。本発明の最も単純な実施形態はさらに、追加のプラントエンジニアリングの複雑性、したがってより高いコストを伴う追加のサイドエバポレーターを必要としない。
ヒートインテグレーションは、溶媒から熱を取り出す。これは、それを用いて他の流れまたは塔を加熱するだけでなく、主として吸着用の溶媒を冷却するためである。ブテンの吸着(ここでは、工程a)は、通常、脱着(ここでは、工程b)よりも低い温度で行われる。ヒートインテグレーションの過程で十分な熱が溶媒から回収される、すなわち適切な温度を有する場合、溶媒は吸着装置に直接送られ得る。しかしながら、ヒートインテグレーションが存在するにもかかわらず、溶媒が依然として適切な温度を有していないことも考えられる。そのような場合、溶媒は、ヒートインテグレーションの後、吸着装置に入る前に、残渣冷却器を通過して適切な温度に冷却されてもよい。
熱はプロセスパラメータである。供給または取り出された熱は、行われた仕事を差し引いた内部エネルギーの変化に相当する。本発明で使用される熱、熱輸送およびヒートインテグレーションという用語は、あらゆる場合においてこの定義に基づく。
本方法は、ブテン含有C4-炭化水素流からのブテンの分離に関する。これらの流れは、典型的には、ブテンだけでなく、アルカン(n-ブタン、イソブタン)も含む。本発明の文脈において、他のことが記載されていない限り、ブタンという用語は、n-ブタンとイソブタンの両方を意味すると理解されるべきである。したがって、本発明による方法は、ブテンおよび/またはブタンが存在する量が方法の経済的性能を可能にする限り、少なくともブテンおよびブタンを含有する任意のC4-炭化水素流を使用し得る。本発明の好ましい実施形態では、使用されるC4-炭化水素流は、本質的に、すなわち98重量%を超える程度まで、好ましくは99重量%を超える程度までのブタンおよびブテンからなる。相当する流れはまた、不純物または他の炭化水素、例えば1,3-ブタジエンまたはC5-炭化水素を少量含有し得る。
本発明による抽出方法では、使用されるガス状C4-炭化水素流のブテンを主に溶解する液体溶媒が使用される。適切な溶媒は、非プロトン性溶媒、例えばN-メチル-2-ピロリドン(NMP)である。本発明による方法は、好ましくは溶媒としてNMPを用いて行われる。本発明のさらに好ましい実施形態では、溶媒は、溶媒の総量に基づくそれぞれのケースにおいて、特に1重量%~10重量%、好ましくは4重量%~9重量%の範囲の水を含有する。
使用され得る吸着装置は、特に、少なくとも2つのランダム充填床を含むランダム充填塔を含む。そのような塔は、原則として当業者に公知である。好ましくは、第1のランダム充填床の上方に、気相中に引き込まれる溶媒を制止するための複数の理論段(theoretical trays)を備える逆洗ゾーンが配置される。逆洗ゾーンの上方は、使用されるC4-炭化水素流と比較してブタンが濃縮された流れが得られる、吸着装置の頂部である。本発明による液体コレクタは、最後のランダム充填床の下方に配置され、吸着装置の底部は、前記コレクタの下方に配置される。吸着装置の正確な構造は、様々なパラメータに依存し、特定の態様では可変である。
液体溶媒は、C4-炭化水素流の入口の空間的上方で吸着装置に供給される。好ましい実施形態では、溶媒は、第1のランダム充填床の上の吸着装置に供給され、C4-炭化水素流は、第1のランダム充填床の下の1つ以上のランダム充填床で吸着装置に添加される。吸着装置において、液体溶媒は滴り落ち、(上昇する)蒸気のC4-炭化水素流と接触して、主にブテンを含有するC4-炭化水素流の一部を溶媒に移送して充填溶媒を形成する。工程aにおいて、C4-炭化水素流および溶媒は、特に対向流で互いに接触させられる。本発明の好ましい実施形態では、溶媒へと移送されたC4-炭化水素流の一部は、溶媒へと移送されたC4-炭化水素流の一部の組成に基づいて、少なくとも70重量%、特に好ましくは少なくとも80重量%のブテンを含む。これは、特に、使用されるC4-炭化水素流中に存在するブテンの少なくとも80%、特に好ましくは少なくとも90%が溶媒に移動するという結果をもたらす。
充填された溶媒は、吸着装置内を下向きに流れ、適切な液体コレクタ、特に煙突トレイに収集される。液体コレクタ内で得られる充填溶媒の温度は、好ましくは40°C~90°C、特に好ましくは45°C~65°Cである。充填溶媒は、液体コレクタから回収され、吸着エバポレーターを通過し、次いで液体コレクタ下の吸着装置の底部に送られて、充填溶媒から主にブタンのガスを抜く。吸着エバポレーターは、好ましくは、充填溶媒がエバポレーターを1度だけ通過する貫流式エバポレーターである。これにより、可能な限り低い温度を達成することができ、したがって汚損を防止することができる。運転温度差がさらに増加し、したがって、NMP流のさらに効率的なエネルギー利用が可能になる。吸着エバポレーターはまた、多段式装置として構成されてもよく、すなわち、吸着エバポレーターに属する複数の熱交換器または複数のエバポレーターが存在してもよい。
次いで、主にブテンで充填された溶媒は底部に留まり、そこから回収され、底流として脱着装置に送られる。脱着装置に送られる吸着装置の底流中の温度は、好ましくは70°C~130°C、特に好ましくは85°C~120°Cである。
特に、使用されるC4-炭化水素流と比較してブタンが濃縮された流れが、次いで吸着装置の頂部で得られる。吸着装置のヘッド圧は、3~7バール、好ましくは4~6.5バールの絶対圧力であり得る。ブタンが濃縮された流れは、溶媒に由来する水をさらに含んでもよい。この水は、次の工程で分離することができる。ブタンが濃縮された流れは、吸着装置の頂部で回収され、単段または多段式濃縮に供されて、水含有流およびブタン含有生成物流を濃縮する。これらの2つの流れは、適切な装置、例えばスパイダ内で互いから分離することができる。ブタン含有生成物流から分離された水含有流は、その組成に応じて、吸着装置または脱着装置に送られてもよく、かつ/またはプロセスから部分的に排出されてもよい。
このようにして濃縮から得られたブタン含有生成物流は、ブタン含有生成物流の全組成に基づいて、少量の水、特に最大1500ppmwの量の水を依然として含有し得る。さらに、濃縮から得られたブタン含有生成物流は、残留ブテンをさらに含有してもよく、この流れは、ブタン含有生成物流の全組成に基づいて、典型的には20重量%未満、好ましくは15重量%未満、特に好ましくは5重量%未満のブテンを含有する。
得られたブタン含有生成物流の要件に応じて、ブタン含有生成物流は、濃縮後に、好ましくは乾燥塔内で乾燥に供されて、依然として存在する水を分離する必要があり得る。ブタン含有生成物流は、好ましくは、乾燥後に最大量50ppmw、好ましくは25ppmwの水を含有する。乾燥中に得られた水は、吸着装置内の濃縮にリサイクルされ得る。
吸着装置の底部に回収され、主にブテンで充填された溶媒は、脱着装置に供給される。この目的のために、例えばポンプを使用して、充填溶媒を脱着装置に送ることができる。吸着装置の底部と比べて、脱着装置の底部は高温、好ましくは低圧である。脱着装置の底部の温度は、好ましくは120°C~200°C、より好ましくは130°C~195°Cである。脱着装置のヘッド圧は、1~6バール、好ましくは2~5バールの絶対圧力であり得る。吸着装置に比べた高温、および好ましくは低圧は、ブテンおよび場合により依然として存在する何らかのブタンが、少なくとも部分的に溶媒から除去されるという結果をもたらす。好ましい実施形態では、ブテンを少なくとも部分的に放出した溶媒は、最大5000ppmwのブテン、特に好ましくは100~900ppmwのブテンを含有する。ブテンが少なくとも部分的に放出された溶媒は、脱着装置内を下向きに流れ、脱着装置の液体コレクタ内に収集される。そこから、ブテンが少なくとも部分的に放出された溶媒は、脱着エバポレーターを通過し、次いで液体コレクタ、特に煙突トレイの下の脱着装置の底部に送られ、溶媒中に残っているすべてのブテンのガスを抜く。脱着エバポレーターは、好ましくは、少なくとも部分的にブテンが放出された溶媒がエバポレーターを1度だけ通過する貫流式エバポレーターである。これにより、可能な限り低い温度を達成することができ、したがって汚損を防止することができる。脱着エバポレーターはまた、多段式装置として構成されてもよく、すなわち、脱着エバポレーターに属する複数の熱交換器が存在してもよい。次いで、ブテンを放出した溶媒は底部に留まり、そこから回収され、底流として吸着装置に送られ、そこでブテンの吸着のための溶媒として再利用される。
吸着装置に送られる前に、ブテンを放出した溶媒を部分的または完全に再生に供して、不純物、例えば、使用されるC4-炭化水素流中に存在する上述の副生成物、および/または脱着装置中の温度でブテンから形成される上述の副生成物、例えばオリゴマーもしくはポリマー化合物を溶媒、好ましくはNMPから除去することができる。ブテンを放出した溶媒が容器に送られ、500ミリバール未満、より好ましくは200ミリバール未満の絶対圧力および100°C~150°Cの温度で蒸発させるように、再生を行うことが好ましい。容器は、それに接続された塔を有することができる。特に大型ボイラは再生により分離される。ブテンが放出された溶媒の一部のみが再生に供される場合、溶媒の再生された部分は、その後、非再生溶媒と合わせられ、吸着装置にリサイクルされる。
特に、使用されるC4-炭化水素流と比較してブテンが濃縮された流れが、次いで脱着装置の頂部で得られる。ブテンが濃縮されたこの流れは、溶媒に由来する水をさらに含んでもよい。この水は、次の工程で分離することができる。ブテンが濃縮された流れは、脱着装置の頂部で回収され、単段または多段式濃縮に供されて、水だけでなく有機物の残渣も含有し得る水含有流、ならびにブテン含有生成物流を濃縮する。これらの2つの流れは、適切な装置、例えばスパイダ内で互いから分離することができる。ブテン含有生成物流から分離された水含有流は、その後、脱着装置にリサイクルされ得る。水含有流の全体または一部を排出して有機物を除去することも可能である。
本発明の好ましい実施形態では、脱着装置の頂部で回収されたブテン濃縮流の濃縮は2段階濃縮として構成され、第1段階では水含有流が濃縮され、次いで脱着装置にリサイクルされ、第2段階ではブテン含有生成物流が濃縮される。しかしながら、残留水を第2段階で濃縮することもできる。この残留水は、適切な装置、例えばスパイダによってブテン含有生成物流から分離され得る。
濃縮から得られたブテン含有生成物流は、ブテン含有生成物流の全組成に基づいて、好ましくは20重量%未満、より好ましくは16重量%未満のブタンを含有する。対照的に、濃縮から得られたブテン含有生成物流は、ブテン含有生成物流の全組成に基づいて、好ましくは少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも75重量%、特に好ましくは少なくとも86重量%のブテン含有量を有する。
本発明を特徴づける形質は、脱着装置から吸着装置へ向かう途中の溶媒の熱、および脱着エバポレーターで得られる高温濃縮物の熱を使用するヒートインテグレーションである。脱着装置の底流として回収された溶媒、好ましくはNMPの熱は、本発明に従って、脱着装置に送られた充填溶媒を予熱するため、吸着エバポレーター内での蒸発のため、および液体C4炭化水素流の蒸発のために、それぞれの熱交換器の少なくとも1つにおいて溶媒の熱を利用することによるヒートインテグレーションに使用される。
本発明の好ましい実施形態では、脱着装置に送られる充填溶媒の予熱は2段階で行われ、脱着装置に送られる充填溶媒への第1の熱伝達は熱交換器、好ましくはチューブバンドル熱交換器で行われ、脱着装置に送られる充填溶媒への第2の熱伝達はケトルエバポレーターで行われる。そのような実施形態は、上記の好ましい実施形態において、両方の段階、すなわち熱交換器およびケトルエバポレーターにおいて充填溶媒に伝達される熱が、熱伝達媒体としての脱着装置の底流として回収される溶媒に由来するという利点を有する。ケトルエバポレーターの使用はまた、導管内の脱着装置への供給圧力を低下させることができるという利点を有する。パイプ導管の破裂を含む問題をもたらし得るパイプ導管内での蒸発を防止するために、通常は高い供給圧力が必要である。さらなる利点は、熱負荷が制限され、したがって熱を伝達するのに十分大きい温度差が維持されることを保証する。
本発明によれば、少なくとも部分的にブテンを放出した溶媒、好ましくはNMPは、脱着装置の液体コレクタに収集され、脱着エバポレーターを通過して、溶媒中に残っているすべてのブテンのガス抜きをさせる。脱着エバポレーターにおける蒸発のための熱は、適切な熱伝達媒体からの熱伝達によって熱交換器に導入することができる。熱伝達媒体は、特に、中圧または高圧蒸気の形態で利用される加熱蒸気であってもよい。好ましい加熱蒸気は、150°C~270°C、好ましくは160°C~250°Cの温度を有する中圧蒸気である。中圧蒸気は、好ましくは15~30バール、特に好ましくは17~25バールの絶対圧力を有する。30バール超の絶対圧力を有する蒸気も、加熱蒸気として使用可能である。このような加熱蒸気は、高圧蒸気とも呼ばれ得る。
蒸発に使用される加熱蒸気は、熱交換器内で少なくとも部分的に濃縮され得、したがって10~20バール、好ましくは12~17バールの絶対圧力および150°C~210°C、好ましくは160°C~200°Cの温度で高温濃縮物を生成する。好ましくは、熱交換器の下流に濃縮物容器が配置され、その中で高温濃縮物が蒸気から分離され得る。濃縮物容器内の圧力は、加熱蒸気側の熱交換器よりも低いことが好ましい。より低い圧力によって、高温濃縮物の一部を蒸発させることができ、その結果、組み合わせ蒸気、すなわち加熱蒸気の非濃縮部分、および減圧によって濃縮物容器中で蒸発した高温濃縮物が濃縮物容器中の低圧蒸気として得られるこの場合、低圧蒸気は、好ましくは、0バール超かつ10バール未満の絶対圧力を有する。低圧上記の温度は、好ましくは100°C~180°Cである。
そこで得られた低圧蒸気は依然としてエネルギーを含むが、これは既知の方法では利用されない。しかしながら、これは、エネルギー的または経済的な観点から有益ではない。しかしながら、このエネルギーは、本発明の好ましい実施形態で利用することができる。この目的のために、脱着エバポレーターにおける蒸発に使用される加熱蒸気は、好ましくは制御可能な蒸気エジェクタ(熱コンプレッサ)を使用して供給することができる。次いで、熱コンプレッサには、適切な蒸気ネットワークに由来する、使用される加熱蒸気、例えばここでは特に、好ましくは使用される中圧蒸気、および濃縮物容器からの低圧蒸気の両方が供給され、したがって、脱着エバポレーター用の熱伝達媒体である混合蒸気を形成する。この実施形態では、混合蒸気はしたがって、加熱蒸気である。そのような蒸気エジェクタは、動機蒸気で動作し、負圧(蒸気エジェクタ内の背圧)によって容器から吸引蒸気を吸引して、次いで熱伝達媒体として使用される混合蒸気を形成することができるように構成される。動機蒸気は、この場合、加熱蒸気/中圧蒸気であり、それによって低圧蒸気が濃縮物容器から吸引蒸気として吸引され、動機蒸気と混合される。
このような実施形態の利点は明らかである。濃縮物容器内で得られた低圧蒸気のエネルギーを利用することができるので、エネルギーおよびコストを節約することができる。このような手順は、別の理由でも有利であり得る。使用される蒸気エジェクタは、例えば特定のプロセスパラメータに従って、中圧または高圧および低圧蒸気の量を調整できるように制御可能であってもよい。吸引蒸気の量は、動機蒸気の量を介して調整される。低圧および中圧蒸気の量は、例えば脱着装置内の温度に応じて調整することができる。
さらに好ましい実施形態では、脱着装置はサイドエバポレーターを備える。そのような場合、脱着エバポレーターは加熱蒸気として中圧蒸気を使用するが、サイドエバポレーターに使用される熱伝達媒体は、蒸気エジェクタからの混合蒸気であってもよい。脱着エバポレーターおよびサイドエバポレーターからの高温濃縮物は、次いで上記の実施形態による濃縮物容器に送られる。そこで得られた低圧蒸気は次いで蒸気エジェクタで使用され、その混合蒸気はサイドエバポレーターで使用される。この変形の利点は、得られた高温濃縮物をさらに減圧して、より多くの低圧蒸気を提供できることである。
本明細書に記載の方法は、特にオリゴマー化および場合によりヒドロホルミル化を含む統合化学系において使用され得る。本発明による方法によるブテンの分離は、統合プラントの様々な地点で使用することが可能である。本発明によるブテンの分離は、統合化学プラント内の様々な地点に存在することも可能である。例えば、本明細書に記載の方法は、そのような統合系の開始時に使用され得る。その場合使用されるC4-炭化水素流は、特にクラックC4、ラフィネート1、ラフィネート2またはそれらの混合物であり得る。クラックC4および/またはラフィネート2が使用される場合、本発明による分離方法は、その上流にC4水素化を配置して、そこでブタジエンを選択的に水素化するか、ブタジエン分離を配置して、そこでブタジエンをNMPまたはニトリルなどの溶媒で抽出的に除去してブタジエンの含有量を減少させることができる。抽出的ブタジエン分離の下流かつ本発明による分離の上流に水素異性化を配置して、本発明による方法における分離作業を促進することが可能である。これは、1-ブテンを、溶媒によってより容易に吸収される2-ブテンに変換するからである。
分離方法が統合系の開始時に使用される場合、得られた生成物流は、MTBE合成に供給され得、好ましくは、その後続いて、1-ブテン分離、オリゴマー化および精製オリゴマーの1回以上のヒドロホルミル化が行われ得る。ヒドロホルミル化は、例えばその後の水素化後にジ-n-ブテンからINA(イソノナノール)、またはトリブテンからITDA(イソトリデカナール)の生成を可能にする、オリゴマー化からの生成物流だけでなく、後続のアルドール濃縮とそれに続く水素化後に2-PH(2-プロピルヘプタノール)の生成を可能にする、オリゴマー化の未変換ブテンを用いても実行することができる。オリゴマー化からの未変換ブテンは、場合により、ヒドロホルミル化の代わりにさらなるオリゴマー化を操作するために使用することもできる。個々のプロセス工程の条件は、当業者によく知られている。個々のプロセス工程は、さらなる工程、例えば生成物の分離または得られた流れのワークアップなどを含み得るが、ここではこれらに明示的に言及しない。しかしながら、本発明による分離方法は、そのような統合系の任意の他の時点に導入されてもよい。
本発明の一実施形態では、本発明による分離方法で使用されるC4炭化水素流は、MTBEの分離後にMTBE合成から回収され、ブテン含有生成物流は続いて1-ブテン分離に供給され、その後、オリゴマー化、ならびにその後2-PH、ITDAおよび/またはINAを生成するための1回以上のヒドロホルミル化が連続的に行われる。個々のプロセス工程は、さらなる工程、例えば生成物の分離または得られた流れのワークアップなどを含み得るが、ここではこれらに明示的に言及しない。
本発明のさらなる実施形態では、本発明による分離方法で使用されるC4炭化水素流は、1-ブテン分離から回収され、ブテン含有生成物流は続いてオリゴマー化に供給され、続いて2-PH、ITDAおよび/またはINAを生成するための1回以上のヒドロホルミル化がその後行われる。個々のプロセス工程は、さらなる工程、例えば生成物の分離または得られた流れのワークアップなどを含み得るが、ここではこれらに明示的に言及しない。
本発明のさらなる実施形態では、本発明による分離方法で使用されるC4炭化水素流は、オリゴマー化から回収され、ブテン含有生成物流は続いて、その後2-PHを生成するためのヒドロホルミル化に供給される。個々のプロセス工程は、さらなる工程、例えば生成物の分離または得られた流れのワークアップなどを含み得るが、ここではこれらに明示的に言及しない。
本発明のさらなる実施形態では、本発明による分離方法は、統合系の最後に用いられる。その場合、用いられるC4-炭化水素流は、ヒドロホルミル化の下流の2-PH生成から回収される。次いで、本発明による分離方法から得られたブテン含有生成物流は、この場合、統合系の適切な時点で、例えば1-ブテン分離、オリゴマー化または1回以上のヒドロホルミル化のために、リサイクルおよび使用することができる。これにより、統合系内の最後のプロセス工程を通過した後でさえ、最大20重量%のブテンが依然として存在し得るので、統合系全体の効率を高めることが可能になる。
本発明による分離方法が配置される統合系の地点とは無関係に、ブタン含有生成物流は、例えば、断熱オリゴマー化、依然として存在するブテンの水素化、またはn-ブタンとイソブタンが互いから分離されるブタンのn/イソ分割に供給され得る。n/イソ分割は、断熱オリゴマー化の後に行うこともできる。別の可能性は、MTBE合成、1-ブテン分離、オリゴマー化およびヒドロホルミル化から構成される上述の統合系におけるオリゴマー化の上流に、ブタン含有生成物流を含めることであろう。
本発明の特に好ましい実施形態では、n/イソ分割に必要なエネルギーは、脱着装置の頂部での2段階濃縮の第1段階を含むヒートインテグレーションによって少なくとも部分的にもたらされ得る。これは、濃縮で得られたエネルギーが利用され、従来技術のように単に環境に放出されるのではないという利点を有する。
本発明は、図面を参照して以下に説明される。図面は例示のためのものであり、限定するものとして理解されるべきではない。
本発明の基本構成を示す。液体C4-炭化水素流は、熱交換器(4)を介して蒸発し、吸着装置(1)に送られる。溶媒は、必要に応じて、残渣冷却器(3)を介して所望の温度にされ、同様に吸着装置(入口がC4炭化水素流の入口の空間的に上方にあり、このケースでは、第1のランダム充填床の上方にある)に送られる。吸着装置(1)の上部において、回収されるブタンが濃縮された流れが得られる。可能性のある濃縮はここには示されておらず、起こり得るサブストリームのリサイクルのみが示されている。充填溶媒は、図中の煙突トレイによって示されるように、吸着装置(1)の底部に収集される。そこでは、充填溶媒の少なくとも一部が回収され、吸着エバポレーター(5)を介して吸着装置(1)の底部に送られる。充填溶媒は、吸着装置(1)の底部から回収され、ポンプ(9)を使用して充填溶媒の予熱のための熱交換器(6)を介して脱着装置(2)へ送られ、そこで溶媒中に存在するブテンが溶媒から分離される。ブテンが濃縮された流れは、脱着装置の頂部で得られる。この流れは、図示されていない単段または多段式濃縮に供され得る。可能性のあるリサイクル流のみが示されている。少なくとも部分的にブテンを放出した溶媒は、図中の煙突トレイによって示されるように、脱着装置(2)の底部に収集される。そこでは、充填溶媒の少なくとも一部が回収され、脱着エバポレーター(7)を介して脱着装置の底部に送られる。次いで、ブテンを放出した溶媒を脱着装置(2)の底部から回収し、ポンプ(8)を使用して、充填溶媒を予熱するための熱交換器(6)、吸着エバポレーター(5)、C4-炭化水素流を蒸発させるための熱交換器(4)、および残渣冷却器(3)を介して吸着装置にリサイクルさせる。 脱着装置(2)に送られる充填溶媒の予熱が2段階で行われる、本発明の好ましい実施形態を示す。第1の熱伝達は熱交換器(6)で行われ、次いで第2の熱伝達はケトルエバポレーター(10)で行われる。ケトルエバポレーターの動作モードは、図5の説明において明らかにされる。他のすべては、図1に関連して先に指定されたものに対応する。 蒸気エジェクタ(12)が脱着エバポレーター(7)に存在する、本発明のさらに好ましい実施形態を示す。この蒸気エジェクタには、通常の加熱蒸気、すなわち、例えば、蒸気ネットワークからの中圧蒸気、および濃縮物容器(11)で得られた低圧蒸気が供給され、したがって混合蒸気が形成され、それは次に、脱着エバポレーター(7)用の加熱蒸気として使用される。蒸気エジェクタの動作モードは、図6の説明において明らかにされる。他のすべては、図1に関連して先に指定されたものに対応する。 充填溶媒がケトルエバポレーター(10)をさらに通過し、脱着エバポレーターに、とりわけ濃縮物容器(11)から低圧蒸気が供給される蒸気エジェクタ(12)を介して混合蒸気が供給される、図2および図3の2つの実施形態の組み合わせを示す。 ケトルエバポレーター(10)の概略構成を示す。液体供給物は、シェル側の供給ポート(101)を介してエバポレーターに送られる。液体供給物は、ケトルエバポレーター内で部分的に蒸発し、シェル側のガスポート(103)を介して脱着装置に送られる。蒸発しない供給物の部分は、堰を超えて、液体生成物としてシェル側の生成物ポート(102)を介して脱着装置(2)に入る。チューブ側では、脱着装置(2)の高温底部生成物は、入口ポート(104)を介してチューブを通過し、出口ポート(105)から再び出ていく加熱媒体として使用される。 蒸気エジェクタ(12)の概略構成を示す。ここで、動機蒸気(121)は、加熱蒸気、特に蒸気ネットワークからの中圧蒸気である。吸引蒸気(123)は、濃縮物容器からの低圧蒸気である。これら2つは、制御ユニット(124)を介して混合され、混合蒸気(122)として出口を介して脱着エバポレーター(7)に送られる。動機蒸気および吸引蒸気の量は、制御ユニットを介して調整することができるので、混合蒸気の圧力および温度、したがって起こり得る加熱出力に影響を及ぼすことができる。
実施例1-図1による実施形態
図1に示すブタン-ブテン分離を、AspenPlus v10を用いてシミュレートした。修正されたNRTLパラメータセットを使用して、構成要素間の相互作用を説明する。シミュレーションでは、19t/hの炭化水素含有供給物をブタン/ブテン分離にかけた(図1による)。これは、全体で45重量%のブタン、30重量%のイソブテンおよび25重量%のn-ブテンを含有する。
合計で7t/hのブタン含有塔頂生成物を吸着装置で回収する。吸着装置からのブタン含有塔頂生成物は、70重量%のn-ブタン、27重量%のイソブタンおよび3重量%のブテンからなる。ブテン含有生成物流で充填された溶媒は、底部に回収される。ブテン含有生成物流は、14重量%のn-ブタン、47重量%のイソブテンおよび39重量%のn-ブテンを含有する。したがって、確立された溶媒/供給物比13は、98%のブテン収率を達成することを可能にする。溶媒の大きな余剰も、次いでヒートインテグレーションに使用される。
脱着装置(2)においてのみ、プラントの外部から、すなわち脱着エバポレーター(7)用の加熱蒸気によってエネルギーが導入される。6.9MWが脱着エバポレーター(7)に移動する。そうでなければ、溶媒によるヒートインテグレーションがこの実施例全体にわたって行われ、したがってさらなる外部エネルギーは必要とされない。脱着装置(2)からの高温底部生成物は、熱交換器を介して脱着装置の予熱(6)に送られる。ここで8.4MWが移動する。脱着装置(6)の予熱後、溶媒は吸着装置(1)の底部に送られ、そこで7.8MWがその中に存在する熱交換器(5)を介して伝達される。C4供給流の蒸発のために、さらなる1.8MWが溶媒から供給物へ、供給物蒸発のための熱交換器(4)を介して伝達される。残渣冷却器(3)において、溶媒は冷却水を用いて最適な抽出温度にされる。この実施例では、40°Cの温度が想定された。したがって、この温度に達するためには、さらに2.5MWを溶媒から回収しなければならない。この設定により、外部入熱を減らし、内部熱を最適に利用することができる。例えば、熱交換器(4)、(5)、および(6)のうちの少なくとも1つが存在しなかったら、未伝達のエネルギーは、残渣冷却器(3)内で回収され、したがって消去されなければならない。さらに、その場合の未伝達エネルギーは、外部供給源から供給される必要がある。このプロセスモードは、全体で6.9MWの外部エネルギーのみを必要とする(表1参照)。
実施例2-図2による実施形態/ケトルエバポレーター
ケトルエバポレーター(10)が追加的に存在する計算およびシミュレーションを、実施例1と同様に行った。熱交換器(6)内で12MWの熱エネルギーを伝達するためには、充填溶媒は液体形態でなければならない。この目的のために、吸着装置(1)のサンプポンプ(9)は、対応する動力を発生させなければならない。しかしながら、予熱器が多段式予熱器であり、第2段階がケトルエバポレーター(10)である場合、ポンプ(9)は低圧を生成するだけでよく、したがってポンプ動力を節約する。8.4MWの熱エネルギー量が両段階にわたって等しく分割される場合、すなわち熱交換器(6)およびケトルエバポレーター(10)がそれぞれ4.2MWを伝達する場合、ポンプが起こす動力を33%減らすことができる。このプロセスモードは、全体で5.6MWの外部エネルギーのみを必要とする(表1参照)。
実施例3-図3による実施形態/蒸気エジェクタ
蒸気エジェクタ(12)が追加的に存在する計算およびシミュレーションを、実施例1と同様に行った。脱着装置においてのみ、外部エネルギーが加熱蒸気を介して導入される。実施例1によれば、これは合計6.9MWである。蒸気エジェクタが使用される場合、約10%、すなわち0.69MWを節約することが可能であり、これらはその後、蒸気エジェクタの残留熱利用を介して供給される。このプロセスモードは、全体で4.8MWの外部エネルギーのみを必要とする(表1参照)。
Figure 2024506789000001

Claims (15)

  1. 少なくともブテンおよびブタンを含むC4-炭化水素流から、溶媒を用いる抽出蒸留によってブテンを分離する方法であって、
    a.供給エバポレーター内の液体C4-炭化水素流を少なくとも部分的に蒸発させ、ガス状C4-炭化水素流を供給し、前記C4-炭化水素流上の液体溶媒を、前記C4-炭化水素流および前記溶媒が互いに接触して主にブテンを前記C4-炭化水素流から前記溶媒へ移送する吸着装置へと供給する工程であって、このようにして充填された溶媒が、前記吸着装置の液体コレクタに収集され、吸着エバポレーターを通過し、次いで前記液体コレクタ下の前記吸着装置の底部に送られ、前記充填された溶媒から主にブタンのガスを抜き、前記充填された溶媒がその後、底流として脱着装置に送られる、工程;
    b.前記充填された溶媒を、底部が前記吸着装置の底部と比較して高温、好ましくは低圧であり、前記ブテンが前記溶媒から分離される前記脱着装置に供給して、前記脱着装置の塔頂でブテンが濃縮された流を得る工程であって、少なくとも部分的にブテンが放出された溶媒が、前記脱着装置の液体コレクタに収集され、脱着エバポレーターに通され、次いで前記液体コレクタ下の前記脱着装置の底部に送られ、前記溶媒中に残っているすべてのブテンのガスを抜き、その後前記溶媒が、底流として前記吸着装置にリサイクルされる工程を含み、
    前記脱着装置の底流として回収された前記溶媒の熱が、少なくとも部分的には、前記脱着装置に送られる前記充填された溶媒を予熱するため、前記吸着エバポレーターでの蒸発のため、および前記液体C4-炭化水素流の蒸発のために、それぞれの熱交換器の少なくとも1つにおいて前記溶媒の熱を利用することによるヒートインテグレーションのために使用されることを特徴とする、方法。
  2. 使用される溶媒がNMPである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記溶媒/前記NMPが水を含有し、前記水の含有量が1重量%~10重量%、好ましくは4重量%~9重量%である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記使用されるC4-炭化水素流と比較してブタンが濃縮された流れが前記吸着装置の頂部で得られる、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記脱着装置の頂部で得られたブテンが濃縮された前記流れが、前記溶媒に由来する水をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ブテンが濃縮された前記流れが、前記脱着装置の頂部で回収され、濃縮に供され、水含有流およびブテン含有生成物流が濃縮され、互いから分離される、請求項5に記載の方法。
  7. 濃縮から得られた前記ブテン含有生成物流が、前記ブテン含有生成物流の全組成に基づいて、少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも75重量%、特に好ましくは少なくとも86重量%のブテン含有量を有する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記脱着装置に送られる前記吸着装置の前記底流の温度が、70°C~130°、好ましくは85°C~120°Cである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記脱着装置の前記底部の温度が、120°C~200°C、好ましくは130°C~195°Cである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記脱着装置内の前記ヘッド圧が、1~6バール、好ましくは2~5バールの絶対圧力である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記脱着装置に送られる前記充填された溶媒の予熱が2段階で行われ、前記溶媒への第1の熱伝達が熱交換器内で行われ、前記溶媒への第2の熱伝達がケトルエバポレーター内で行われる、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記脱着エバポレーターにおける蒸発のための熱が、適切な熱伝達媒体、特に加熱蒸気による熱伝達によって熱交換器に導入される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記使用される加熱蒸気が、前記熱交換器内で少なくとも部分的に濃縮され、それにより10~20バール、好ましくは12~17バールの絶対圧力および150°C~210°C、好ましくは160°C~200°Cの温度で高温濃縮物を生成し、それが濃縮物容器へと送られる、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記濃縮物容器内の圧力が、前記熱交換器の前記加熱蒸気側よりも低く、したがって、前記加熱濃縮物の一部の再蒸発を引き起こし、その結果、組み合わせ蒸気が低圧蒸気として得られる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記脱着エバポレーター用の前記加熱蒸気が、高圧または中圧蒸気、および前記濃縮物容器内で得られた前記低圧蒸気が供給される蒸気エジェクタを使用して供給される、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
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