JP2023004274A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動変速機の変速の応答性とショックの抑制との両立を図る制御装置を提供する。【解決手段】エンジンと、トルクコンバータのタービン軸に入力軸が連結し、駆動輪に出力軸が連結し、油圧式の摩擦係合要素の係合、解放に応じて変速段を変更する自動変速機と、摩擦係合要素に油圧を供給する油圧制御回路とを備えた制御装置において、車両の停車時のガレージ制御において、摩擦係合要素への油圧指令値を、油圧供給の開始時点から第1圧力値に制御する第1制御を実行し、第1制御に続いて油圧指令値を第1圧力値よりも低い第2圧力値に制御する第2制御を実行する油圧制御部と、第2制御の実行中にイナーシャ相が開始した際のエンジンとタービン軸との差回転数の変化率である差回転数変化率が所定の目標値よりも小さい場合には第2圧力値を増大させ、目標値よりも大きい場合には第2圧力値を低下させるように補正する圧力値補正部とを備えた車両の制御装置。【選択図】図6

Description

本発明は、車両の制御装置に関する。
車両の停車時に自動変速機の摩擦係合要素を解放状態から係合状態に切り替えるガレージ制御において、油圧制御回路へ出力する摩擦係合要素への供給油圧の指令値である油圧指令値を、摩擦係合要素への油圧供給の開始時点から第1圧力値に制御し、続いて油圧指令値を第1圧力値よりも低い第2圧力値に制御することが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2009-149213号公報
第2圧力値が不十分であると、変速応答性を確保することが困難となり、第2圧力値が高すぎると、変速ショックが生じるおそれがある。このため、第2圧力値を変速応答性の確保と変速ショックの抑制の両立を図ることができる値に設定することが好ましいが、このような値は、自動変速機の製造誤差や経年変化により異なっている。
そこで本発明は、自動変速機の変速応答性の確保と変速ショックの抑制との両立を図ることができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的は、エンジンと、前記エンジンの出力軸に連結されたトルクコンバータと、前記トルクコンバータのタービン軸に入力軸が連結し、駆動輪に出力軸が連結し、油圧式の摩擦係合要素の係合、解放に応じて変速段を変更する自動変速機と、前記摩擦係合要素に油圧を供給する油圧制御回路と、を備えた車両の制御装置において、前記車両の停車時に前記摩擦係合要素を解放状態から係合状態に切り替えるガレージ制御において、前記油圧制御回路へ出力する前記摩擦係合要素への供給油圧の指令値である油圧指令値を、前記摩擦係合要素への油圧供給の開始時点から第1圧力値に制御する第1制御を実行し、前記第1制御に続いて前記油圧指令値を前記第1圧力値よりも低い第2圧力値に制御する第2制御を実行する油圧制御部と、前記第2制御の実行中にイナーシャ相が開始した際の前記エンジンの回転数と前記タービン軸の回転数との差回転数の変化率である差回転数変化率が所定の目標値よりも小さい場合には、前記差回転数変化率が前記目標値よりも小さくなる前の前記第2圧力値よりも、前記第2圧力値を増大させ、前記差回転数変化率が前記目標値よりも大きい場合には、前記差回転数変化率が前記目標値よりも大きくなる前の前記第2圧力値よりも、前記第2圧力値を低下させるように補正する圧力値補正部と、を備えた車両の制御装置によって達成できる。
前記第1制御の実行中にイナーシャ相が開始した場合には、イナーシャ相が開始する前に前記第1制御から前記第2制御に切り替わるように、前記第2制御の実行中にイナーシャ相が開始した場合よりも前記第1制御の実行期間を短縮する補正を行う期間短縮補正部を備えていてもよい。
前記第2制御の実行中に開始したイナーシャ相の開始時期が予め定められた開始期限よりも後の場合には、前記開始時期が前記開始期限以前となるように、前記第2制御の実行中に開始したイナーシャ相の開始時期が前記開始期限以前であった場合よりも前記第1制御の実行期間を延長する補正を行う期間延長補正部を備えていてもよい。
本発明によれば、自動変速機の変速応答性の確保と変速ショックの抑制との両立を図ることができる車両の制御装置を提供できる。
図1は、車両の概略構成図である。 図2は、自動変速機の変速作動とそれに用いられる油圧式の摩擦係合要素の作動の組み合わせとの関係を説明する係合作動表である。 図3は、ガレージ制御の一例を示したタイミングチャートである。 図4は、油圧補正制御の一例を示したフローチャートである。 図5は、期間(FFt+Δt)中にイナーシャ相が開始した場合の一例を示したタイミングチャートである。 図6は、イナーシャ相が開始した際の差回転数変化率ΔDNが目標値からずれている場合の一例を示したタイミングチャートである。 図7は、イナーシャ相が開始した際の差回転数変化率ΔDNが目標値からずれている場合の一例を示したタイミングチャートである。 図8は、イナーシャ相が開始期限St後に開始した場合の一例を示したタイミングチャートである。
[車両の概略構成]
図1は、車両300の概略構成図である。車両300は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型の車両であって、エンジン1、トルクコンバータ2、多板ロックアップクラッチ3、自動変速機(AT)4、デファレンシャル装置5、駆動輪(前輪)6、従動輪(後輪:図示せず)、油圧制御回路100、及び、ECU(Electronic Control Unit)200などを備えている。
エンジン1は、走行用の駆動力源であり、多気筒ガソリンエンジンであるがこれに限定されず、例えばディーゼルエンジンであってもよい。エンジン1の出力軸であるクランクシャフト11はトルクコンバータ2に連結されている。クランクシャフト11の回転数(エンジン回転数Ne)はエンジン回転数センサ201によって検出される。
トルクコンバータ2は、入力軸側のポンプインペラ21と、出力軸側のタービンランナ22と、トルク増幅機能を発現するステータ23と、ワンウェイクラッチ24とを備え、ポンプインペラ21とタービンランナ22との間で流体を介して動力伝達を行う。トルクコンバータ2には、当該トルクコンバータ2の入力側と出力側とを直結またはスリップ状態で連結する多板ロックアップクラッチ3が設けられている。トルクコンバータ2のタービン軸26の回転数(タービン回転数Nt)はタービン回転数センサ202によって検出される。
自動変速機4は、有段式の変速機であり、複数の油圧式の摩擦摩擦係合要素及び遊星歯車装置を含んでいる。自動変速機4では、複数の摩擦摩擦係合要素が選択的に係合されることにより、複数のギヤ段(変速段)を選択的に成立させることが可能である。図1に示すように、自動変速機4の入力軸41はトルクコンバータ2のタービン軸26に連結されている。自動変速機4の出力軸42はデファレンシャル装置5等を介して駆動輪6に連結されている。
シフトレバー7は、複数のシフト操作位置、例えば操作位置「P」、操作位置「R」、操作位置「N」、及び操作位置「D」の4つの操作位置のいずれかが運転者の手動操作により選択される。シフトレバー7には、その操作位置を検出するシフトポジションセンサ203が設けられている。シフトレバー7で選択されるシフト操作位置が切り替えられると、油圧制御回路100内の油圧制御弁が制御される等により、自動変速機4のシフトレンジが切り替えられる。
操作位置「P」が選択されると、自動変速機4のシフトレンジが駐車レンジPに切り替えられて、自動変速機4内の動力伝達が遮断されるニュートラル状態(中立状態)となり且つメカニカルパーキング機構によって機械的に自動変速機4の出力軸42の回転が阻止される。操作位置「R」が選択されると、自動変速機4のシフトレンジが後進走行レンジRに切り替えられ、自動変速機4の出力軸42の回転方向が逆回転となる。操作位置「N」が選択されると、自動変速機4のシフトレンジがニュートラルレンジNに切り替えられ、自動変速機4内の動力伝達が遮断される。操作位置「D」が選択されると、自動変速機4のシフトレンジが前進走行レンジDに切り替えられ、自動変速機4の全ての前進ギヤ段を用いて自動変速制御が実行される。
図2は、自動変速機4の変速作動とそれに用いられる油圧式の摩擦係合要素の作動の組み合わせとの関係を説明する係合作動表である。図2において、「○」は係合状態、「空欄」は解放状態をそれぞれ表している。自動変速機4は、例えば図2に示すように、油圧式摩擦摩擦係合要素としてクラッチC1~C4、ブレーキB1及びB2を含んでいる。
クラッチC1~C4のいずれも、ピストン、複数の摩擦係合プレート(摩擦プレートおよびセパレータプレート)、作動油が供給される油室(係合油室およびキャンセル油室),リターンスプリング、シール部材等により構成される油圧サーボを有し、2つの回転系を互いに接続すると共に両者の接続を解除する摩擦式油圧クラッチとして構成されている。また、ブレーキB1及びB2のいずれも、ピストン,複数の摩擦係合プレート(摩擦プレートおよびセパレータプレート),作動油が供給される油室(係合油室およびキャンセル油室),リターンスプリング,シール部材等により構成される油圧サーボを有し、回転系を固定系に回転不能に固定すると共にその固定を解除する摩擦式油圧ブレーキとして構成されている。
自動変速機4のシフトレンジが駐車レンジP、後進走行レンジR、ニュートラルレンジN、及び前進走行レンジDに応じて、これらの摩擦係合要素の係合・解放が制御される。また、前進走行レンジDの場合には、アクセル開度や車速等に応じて前進8段の各ギヤ段のうちの一が成立させられるように摩擦係合要素の係合・解放が制御される。
油圧制御回路100は、エンジン1により駆動する機械式オイルポンプを油圧供給源とする公知の油圧制御回路であり、自動変速機4のクラッチC1~C4やブレーキB1及びB2、トルクコンバータ2、及び多板ロックアップクラッチ3に油圧を供給して、これらの各動作を制御する。また、ECU200から出力された油圧指令値が油圧制御回路100に入力されることにより、クラッチC1~C4やブレーキB1及びB2、トルクコンバータ2、及び多板ロックアップクラッチ3への各供給油圧が油圧指令値に基づいて制御される。
ECU200は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及びバックアップRAMなどを備えている。ROMには、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMはイグニッションオフ時などにおいて保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。CPU、ROM、RAM、及びバックアップRAMは、詳しくは後述する油圧制御部、圧力値補正部、期間短縮補正部、及び期間延長補正部を機能的に実現する。
ECU200には、エンジン回転数センサ201やタービン回転数センサ202、シフトポジションセンサ203、アクセル開度センサ204、車速センサ205、イグニッションスイッチ206などの各種のセンサやスイッチが接続されており、これらのセンサやスイッチからの信号がECU200に入力される。ECU200は、各種センサの検出結果等に基づいて、エンジン1の運転状態や自動変速機4の変速段を制御する。アクセル開度センサ204は、アクセルペダル8によって操作されるアクセル開度を検出する。車速センサ205は車両300の走行速度を検出する。イグニッションスイッチ206は、イグニッションのオン、オフを検出する。
[ガレージ制御]
次に、ECU200が実行するガレージ制御について説明する。図3は、ガレージ制御の一例を示したタイミングチャートである。図3は、クラッチC1に供給される油圧の指令値である油圧指令値[MPa]、及びクラッチC1に供給される実油圧[MPa]に加え、シフトレンジ、エンジン回転数Ne[rpm]、及びタービン回転数Nt[rpm]の推移を示している。図3は、車両300が停車状態で且つアクセル開度が0の場合であってロックアップクラッチ3は解放状態であり、シフトレバー7への操作によって自動変速機4のレンジがニュートラルレンジNから前進走行レンジDに切り換えられた場合を示している。
時刻t1以前では、クラッチC1への油圧指令値は0とされており、クラッチC1は解放状態とされている。また、エンジン回転数Neは所定のアイドリング回転数であり、駆動輪6に連結された出力軸42の回転速度は0である。ロックアップクラッチ3は解放状態であるため、トルクコンバータ2のタービン軸26はエンジン1のクランクシャフト11に略同期するように回転し、タービン回転数Ntはエンジン回転数Neよりもやや低い回転数に維持される。
時刻t1でシフトレンジがニュートラルレンジNから前進走行レンジDに切り替えられると、油圧指令値を一旦圧力値P1に制御するファーストフィル制御が実行され、クラッチC1へのパック詰めが開始される。ここで圧力値P1は、最終的にクラッチC1に供給される実油圧よりも高い値に設定されている。これにより実油圧が短時間で上昇する。ファーストフィル制御は図3の例では時刻t1から時刻t2まで実行される。ファーストフィル制御が実行期間をファーストフィル期間FFtと称する。ファーストフィル制御は第1制御の一例である。圧力値P1は第1圧力値の一例である。
ファーストフィル期間FFtが終了した時刻t2から、油圧指令値を圧力値P1よりも低い圧力値P2に一定時間保持する定圧待機制御が実行される。これにより、実油圧は徐々に増大してクラッチC1は解放状態からスリップ係合状態へと遷移し、タービン軸26がスリップ係合状態のクラッチC1により自動変速機4を介して停車状態の一対の駆動輪6に連結される。この連結によりタービン回転数Ntはエンジン回転数Neから次第に低下していく。即ち、エンジン回転数Neとタービン回転数Ntとの差回転数DN[rpm](=Ne-Nt)が次第に増大する。ここで、ECU200は、差回転数DNが所定の閾値以上となったことに基づいてイナーシャ相の開始を検出する。イナーシャ相とは、タービン回転数Ntが変速後の変速段での同期回転数に向けて変化することを意味する。イナーシャ相の開始が検出されると、定圧待機制御が停止される。図3の例では時刻t3で定圧待機制御が停止する。定圧待機制御が実行される期間を定圧待機期間CPtと称する。定圧待機制御は第2制御の一例である。圧力値P2は第2圧力値の一例である。
定圧待機期間CPt終了後の時刻t3から、油圧指令値が徐々に増大してクラッチC1は完全係合状態に遷移し、エンジン1と一対の駆動輪6とがトルクコンバータ2及び自動変速機4を介して連結される。タービン軸26が完全係合状態のクラッチC1により自動変速機4を介して一対の駆動輪6に連結されるため、タービン回転数Ntはゼロにまで低下する。
尚、図3の例ではガレージ制御の一例としてニュートラルレンジNから前進走行レンジDに切り替えられる場合を例に示したが、ニュートラルレンジNから後進走行レンジRに切り替えられる場合や、駐車レンジPから後進走行レンジRに切り替えられる場合も同様である。例えば、ニュートラルレンジN又は駐車レンジPから後進走行レンジRに切り替えられる場合には、図3に示したクラッチC1への油圧制御と同様にクラッチC3への油圧も制御される。
本実施例ではECU200は、ガレージ制御時の自動変速機4の摩擦係合要素への油圧指令値に関する補正制御を実行する。尚、補正制御としては、具体的には後述するファーストフィル期間FFtの短縮補正、圧力値P2の補正、及びファーストフィル期間FFtの延長補正の3種類の補正が行われる。
[補正制御]
図4は、補正制御の一例を示したフローチャートである。本制御は、イグニッションがオンの間に所定の周期で繰り返し実行される。ECU200は、ガレージ制御中であるか否かを判定する(ステップS1)。具体的にはECU200は、アクセル開度が0であり、シフトレバー7の操作位置が「N」から「D」、「N」から「R」、及び「P」から「R」の何れかに切り替えられたか否かを判定する。ステップS1でNoの場合には本制御は終了する。
[ファーストフィル期間FFtの短縮補正]
ステップS1でYesの場合には、ECU200はファーストフィル期間FFtに所定の油圧応答遅れ時間Δtを加えた期間(ファーストフィル期間FFt+Δt)中にイナーシャ相の開始を検出したか否かを判定する(ステップS2)。図5は、期間(ファーストフィル期間FFt+Δt)中にイナーシャ相が開始した場合の一例を示したタイミングチャートである。図5のタイミングチャートでは、差回転数DNと油圧指令値との推移を示している。図5の例では、期間(ファーストフィル期間FFt+Δt)中に、イナーシャ相の開始が検出されている。イナーシャ相の開始とは、供給される油圧に応じて変位したピストンが摩擦係合要素を押圧することにより、摩擦係合要素が解放状態からスリップ係合状態に遷移したことを意味する。ここで、期間(ファーストフィル期間FFt+Δt)中にイナーシャ相が開始すると、ファーストフィル期間FFtで油圧指令値である圧力値P1は高圧であるため、ピストンの摩擦係合要素への押圧力が強くなりすぎて、摩擦係合要素にショックが発生するおそれがある。
ステップS2でYesと判定された場合には、ECU200はファーストフィル期間FFtが短縮可能であるか否かを判定する(ステップS3)。ファーストフィル期間FFtが既に予め定められた可変期間の最小値に設定されている場合には、ステップS3でNoと判定される。
ステップS3でYesの場合、ECU200はイナーシャ相の開始が検出された時刻よりも前にファーストフィル制御から定圧待機制御に切り替わるように、ファーストフィル期間FFtを短縮する補正を行う(ステップS4)。具体的には、時刻t1からイナーシャ相の開始が検出された時刻までの間の期間以下となるように、ファーストフィル期間FFtを補正する。これにより上述したショックの発生を抑制できる。
尚、ステップS2での油圧応答遅れ時間Δtとは、油圧指令値に対する実油圧の応答が遅れる時間である。具体的には、ファーストフィル期間FFt中の油圧指令値である圧力値P1により実油圧が圧力値P1近傍にまで上昇するのは、ファーストフィル期間FFtが経過した後だからである。このため、ファーストフィル期間FFtに油圧応答遅れ時間Δtを加えた期間(ファーストフィル期間FFt+Δt)中にイナーシャ相が開始したか否かを判定することにより、上述したショックが発生し得る状況か否かを判定することができる。
ここで、ファーストフィル期間FFtでの油圧指令値である圧力値P1を低く補正することによっても、ファーストフィル期間FFtでイナーシャ相が開始されることを回避できる。しかしながらこの場合、ファーストフィル期間FFtという比較的短い期間内での油圧指令値に基づいて、油圧制御回路100を構成するバルブ等を高精度に制御する必要があり、実油圧を精度よく制御することができないおそれがある。本実施例のように、圧力値P1を変更することなくファーストフィル期間FFtを短縮することにより、実油圧を精度よく制御することができ、上述したショックの発生を効果的に抑制できる。
[圧力値P2の補正]
ステップS2でNoの場合、ECU200はイナーシャ相が開始した際の差回転数DNの変化率である差回転数変化率ΔDNが目標値からずれているか否かを判定する(ステップS5)。図6及び図7は、イナーシャ相が開始した際の差回転数変化率ΔDNが目標値からずれている場合の一例を示したタイミングチャートである。図6及び図7には、油圧指令値と差回転数DNとの推移を示している。差回転数変化率ΔDNの算出は、差回転数DNが上昇を開始した時点からイナーシャ相の開始が検出された時点までの期間での差回転数DNの上昇量を、この期間で除算することにより算出できる。目標値は、予め実験により算出されており、イナーシャ相が開始した際のショックの発生が抑制され且つ変速の応答性が確保された差回転数変化率に設定されている。図6では、差回転数変化率ΔDNが目標値よりも大きい場合を示している。図7では、差回転数変化率ΔDNが目標値よりも小さい場合を示している。このような何れかの場合には、ステップS5でYesと判定される。
ステップS5でYesの場合には、ECU200は圧力値P2の補正を行う(ステップS6)。具体的には、差回転数変化率ΔDNが目標値よりも大きい場合には、図6に示すように、差回転数変化率ΔDNが目標値よりも大きくなる前よりも、差回転数変化率ΔDNと目標値との差分に対応した圧力値の分だけ、圧力値P2を低減する補正が行われる。また、差回転数変化率ΔDNが目標値よりも小さい場合には、図7に示すように、差回転数変化率ΔDNが目標値よりも小さくなる前よりも、差回転数変化率ΔDNと目標値との差分に対応した圧力値の分だけ、圧力値P2を増大する補正が行われる。
また、ステップS3でNoと判定された場合にも、ステップS6の処理が実行され、具体的には、図6に示すように、圧力値P2を所定値だけ低減する補正が行われる。
上記のステップS5での目標値は、所定の範囲を有した値であってもよい。
[ファーストフィル期間FFtの延長補正]
ステップS5でNoの場合には、ECU200はイナーシャ相が予め定められた開始期限St後に開始したか否かを判定する(ステップS7)。図8は、イナーシャ相が開始期限St後に開始した場合の一例を示したタイミングチャートである。開始期限Stは、ファーストフィル制御が開始された時刻t1から所定の時間が経過した後に設定されており、応答性を確保することができる期限に設定されている。従って、イナーシャ相が開始期限St後に開始する場合には、変速の応答性が低下していることを意味する。ステップS7でNoの場合には本制御を終了する。
ステップS7でYesの場合には、ECU200は、開始期限Stとイナーシャ相の開始が検出された時刻との間の期間に対応した時間の分だけ、ファーストフィル期間FFtを延長する。これにより、イナーシャ相の開始を開始期限St以前にまで早めることができ、変速の応答性を確保することができる。
以上のように、ファーストフィル期間FFtの短縮補正、ファーストフィル期間FFtの延長補正、及び圧力値P2の補正を行うことにより、変速応答性の確保と変速ショックの抑制の両立を図ることができる。特に、自動変速機4の摩擦係合要素の製造誤差や経年変化により上記の両立を図ることができるファーストフィル期間FFtや圧力値P2は摩擦係合要素毎に異なるが、上述のように補正を行うことにより、このような摩擦係合要素毎に最適なファーストフィル期間FFtや圧力値P2を設定することができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 エンジン
2 トルクコンバータ
4 自動変速機
100 油圧制御回路
200 ECU(車両の制御装置)
300 車両

Claims (3)

  1. エンジンと、
    前記エンジンの出力軸に連結されたトルクコンバータと、
    前記トルクコンバータのタービン軸に入力軸が連結し、駆動輪に出力軸が連結し、油圧式の摩擦係合要素の係合、解放に応じて変速段を変更する自動変速機と、
    前記摩擦係合要素に油圧を供給する油圧制御回路と、を備えた車両の制御装置において、
    前記車両の停車時に前記摩擦係合要素を解放状態から係合状態に切り替えるガレージ制御において、前記油圧制御回路へ出力する前記摩擦係合要素への供給油圧の指令値である油圧指令値を、前記摩擦係合要素への油圧供給の開始時点から第1圧力値に制御する第1制御を実行し、前記第1制御に続いて前記油圧指令値を前記第1圧力値よりも低い第2圧力値に制御する第2制御を実行する油圧制御部と、
    前記第2制御の実行中にイナーシャ相が開始した際の前記エンジンの回転数と前記タービン軸の回転数との差回転数の変化率である差回転数変化率が所定の目標値よりも小さい場合には、前記差回転数変化率が前記目標値よりも小さくなる前の前記第2圧力値よりも、前記第2圧力値を増大させ、前記差回転数変化率が前記目標値よりも大きい場合には、前記差回転数変化率が前記目標値よりも大きくなる前の前記第2圧力値よりも、前記第2圧力値を低下させるように補正する圧力値補正部と、を備えた車両の制御装置。
  2. 前記第1制御の実行中にイナーシャ相が開始した場合には、イナーシャ相が開始する前に前記第1制御から前記第2制御に切り替わるように、前記第2制御の実行中にイナーシャ相が開始した場合よりも前記第1制御の実行期間を短縮する補正を行う期間短縮補正部を備えた、請求項1の車両の制御装置。
  3. 前記第2制御の実行中に開始したイナーシャ相の開始時期が予め定められた開始期限よりも後の場合には、前記開始時期が前記開始期限以前となるように、前記第2制御の実行中に開始したイナーシャ相の開始時期が前記開始期限以前であった場合よりも前記第1制御の実行期間を延長する補正を行う期間延長補正部を備えた、請求項1又は2の車両の制御装置。
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