JP2023003860A - 電力管理装置及び電力管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 蓄電装置の調整電力を適切に確保可能な充放電計画を策定することを可能とする電力管理装置及び電力管理方法を提供する。【解決手段】 電力管理装置は、蓄電装置を有する施設の需要電力に関する所定電力の予測値の予測値の変動範囲を特定する制御部を備え、前記制御部は、前記予測値の変動範囲内において前記所定電力の推移を示すシナリオを設定し、設定されたシナリオに基づいて、前記蓄電装置に適用する充放電計画を策定する。【選択図】 図3
Description
本発明は、電力管理装置及び電力管理方法に関する。
近年、電力系統の需給バランスの安定化などを目的として、蓄電装置の充電電力及び放電電力(以下、調整電力)を利用する技術(VPP; Virtual Power Plantなど)が注目を集めている。
さらに、発電装置の出力電力の予測値、負荷機器の消費電力の予測値、買電価格の予測値に基づいて、蓄電装置の充放電計画を策定する技術も知られている(例えば、特許文献1、2)。
ところで、太陽電池装置などのように、自然エネルギーを利用する発電装置の出力電力の予測値を正確に予測することが難しく、予測誤差が生じることが想定される。同様に、負荷機器の消費電力の予測値を正確に予測することが難しく、予測誤差が生じることが想定される。
このような前提下において、発電装置の出力電力の予測値及び負荷機器の消費電力の予測値に基づいて、蓄電装置の充放電計画を単純に策定すると、予測値の予測誤差が生じた場合に、蓄電装置の調整電力を適切に確保することができない可能性がある。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、蓄電装置の調整電力を適切に確保可能な充放電計画を策定することを可能とする電力管理装置及び電力管理方法を提供することを目的とする。
開示に係る電力管理装置は、蓄電装置を有する施設の需要電力に関する所定電力の予測値の変動範囲を特定する制御部を備え、前記制御部は、前記予測値の変動範囲内において前記所定電力の推移を示すシナリオを設定し、設定されたシナリオに基づいて、前記蓄電装置に適用する充放電計画を策定する。
開示に係る電力管理方法は、蓄電装置を有する施設の需要電力に関する所定電力の予測値の変動範囲を特定するステップと、前記予測値の変動範囲内において前記所定電力の推移を示すシナリオを設定するステップと、設定されたシナリオに基づいて、前記蓄電装置に適用する充放電計画を策定するステップと、を備える。
本発明によれば、蓄電装置の調整電力を適切に確保可能な充放電計画を策定することを可能とする電力管理装置及び電力管理方法を提供することができる。
以下において、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものである。
[実施形態]
(電力管理システム)
以下において、電力管理システムについて説明する。
(電力管理システム)
以下において、電力管理システムについて説明する。
図1に示すように、電力管理システム100は、電力管理サーバ200と、施設300と、電力会社400と、を有する。図1では、施設300として、施設300A~施設300Cが例示されている。
各施設300は、電力系統110に接続される。以下において、電力系統110から施設300への電力の流れを潮流と称し、施設300から電力系統110への電力の流れを逆潮流と称する。
電力管理サーバ200、施設300及び電力会社400は、ネットワーク120に接続されている。ネットワーク120は、これらのエンティティ間の回線を提供すればよい。例えば、ネットワーク120は、インターネットである。ネットワーク120は、VPN(Virtual Private Network)などの専用回線を含んでもよい。
電力管理サーバ200は、発電事業者、送配電事業者或いは小売事業者、リソースアグリゲータなどの事業者によって管理されるサーバである。リソースアグリゲータは、VPP(Virtual Power Plant)において、電力系統110の電力需給バランスを調整する電力事業者であってもよい。電力需給バランスの調整は、電力系統110から施設300に供給される潮流電力(施設300の需要電力とも称する)の削減電力を価値と交換する取引(以下、ネガワット取引)を含んでもよい。電力需給バランスの調整は、施設300から電力系統110に供給される逆潮流電力の増大電力を価値と交換する取引を含んでもよい。以下において、電力需給バランスの調整要請は節電要請と称されてもよい。リソースアグリゲータは、VPPにおいて、発電事業者、送配電事業者及び小売事業者などに逆潮流電力を提供する電力事業者であってもよい。
電力管理サーバ200は、施設300に設けられるローカル制御装置360に対して、施設300に設けられる分散電源(例えば、太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)に対する制御を指示する制御メッセージを送信する。例えば、電力管理サーバ200は、潮流電力の制御を要求する潮流制御メッセージ(例えば、DR; Demand Response)を送信してもよく、逆潮流電力の制御を要求する逆潮流制御メッセージを送信してもよい。さらに、電力管理サーバ200は、分散電源の動作状態を制御する電源制御メッセージを送信してもよい。潮流電力又は逆潮流電力の制御度合いは、絶対値(例えば、○○kW)で表されてもよく、相対値(例えば、○○%)で表されてもよい。或いは、潮流電力又は逆潮流電力の制御度合いは、2以上のレベルで表されてもよい。潮流電力又は逆潮流電力の制御度合いは、現在の電力需給バランスによって定められる電力料金(RTP; Real Time Pricing)によって表されてもよく、過去の電力需給バランスによって定められる電力料金(TOU; Time Of Use)によって表されてもよい。
施設300は、図2に示すように、太陽電池装置310と、蓄電装置320と、燃料電池装置330と、負荷機器340と、ローカル制御装置360と、電力計380と、電力計390と、を有する。
太陽電池装置310は、太陽光などの光に応じて発電を行う分散電源である。太陽電池装置310は、逆潮流が許容される分散電源の一例であってもよい。太陽電池装置310は、固定買取価格(FIT; Feed-in Tariff)が適用され得る分散電源の一例であってもよい。太陽電池装置310は、固定買取価格の適用期間が満了した分散電源であってもよい。例えば、太陽電池装置310は、PCS(Power Conditioning System)及び太陽光パネルによって構成される。
ここで、太陽電池装置310から出力される電力は、太陽光などの光の受光量によって変動し得る。従って、太陽電池装置310の発電効率を考慮した場合には、太陽電池装置310から出力される電力は、太陽光パネルの受光量によって変動し得る可変電力である。
蓄電装置320は、電力の充電及び電力の放電を行う分散電源である。蓄電装置320は、逆潮流が許容されない分散電源の一例であってもよい。蓄電装置320は、固定買取価格が適用され得ない分散電源の一例であってもよい。例えば、蓄電装置320は、PCS及び蓄電セルによって構成される。
燃料電池装置330は、燃料を用いて発電を行う分散電源である。燃料電池装置330は、逆潮流が許容されない分散電源の一例であってもよい。燃料電池装置330は、固定買取価格が適用されない分散電源の一例であってもよい。例えば、燃料電池装置330は、PCS及び燃料電池セルによって構成される。
例えば、燃料電池装置330は、固体酸化物型燃料電池(SOFC; Solid Oxide Fuel Cell)であってもよく、固体高分子型燃料電池(PEFC; Polymer Electrolyte Fuel Cell)であってもよく、リン酸型燃料電池(PAFC; Phosphoric Acid Fuel Cell)であってもよく、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC; Molten Carbonate Fuel Cell)であってもよい。
実施形態において、太陽電池装置310、蓄電装置320及び燃料電池装置330は、VPPに用いられる調整電源であってもよい。調整電源は、施設300に設けられる分散電源の中でVPPに寄与する電源である。
負荷機器340は、電力を消費する機器である。例えば、負荷機器340は、空調機器、照明機器、AV(Audio Visual)機器などである。
ローカル制御装置360は、施設300の電力を管理する装置(EMS; Energy Management System)である。ローカル制御装置360は、太陽電池装置310の動作状態を制御してもよく、施設300に設けられる蓄電装置320の動作状態を制御してもよく、施設300に設けられる燃料電池装置330の動作状態を制御してもよい。ローカル制御装置360の詳細については後述する(図4を参照)。
実施形態において、電力管理サーバ200とローカル制御装置360との間の通信は、第1プロトコルに従って行われる。一方で、ローカル制御装置360と分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)との間の通信は、第1プロトコルとは異なる第2プロトコルに従って行われる。例えば、第1プロトコルとしては、Open ADR(Automated Demand Response)に準拠するプロトコル、或いは、独自の専用プロトコルを用いることができる。例えば、第2プロトコルは、ECHONET Lite(登録商標)に準拠するプロトコル、SEP(Smart Energy Profile)2.0、KNX、或いは、独自の専用プロトコルを用いることができる。なお、第1プロトコルと第2プロトコルは異なっていればよく、例えば、両方が独自の専用プロトコルであっても異なる規則で作られたプロトコルであればよい。但し、第1プロトコル及び第2プロトコルは同一の規則で作られたプロトコルであってもよい。
電力計380は、電力系統110から施設300への潮流電力及び施設300から電力系統110への逆潮流電力を測定する基幹電力計の一例である。例えば、電力計380は、電力会社400に帰属するスマートメータである。
ここで、電力計380は、単位時間(例えば、30分)毎に、単位時間における潮流電力又は逆潮流電力の積算値を示す情報要素を含むメッセージをローカル制御装置360に送信する。電力計380は、自律的にメッセージを送信してもよく、ローカル制御装置360の要求に応じてメッセージを送信してもよい。電力計380は、単位時間毎に、単位時間における潮流電力又は逆潮流電力を示す情報要素を含むメッセージを電力管理サーバ200に送信してもよい。
電力計390は、各分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320及び燃料電池装置330)の電力を測定する個別電力計の一例である。電力計390は、分散電源のPCSの出力端に設けられてもよく、分散電源の一部であると考えてもよい。図2では、電力計390として、電力計391と、電力計392と、電力計393と、が設けられる。電力計391は、太陽電池装置310の出力電力を測定する。電力計392は、蓄電装置320の放電電力を測定する。電力計392は、蓄電装置320の充電電力を測定してもよい。電力計393は、燃料電池装置330の個別出力電力を測定する。
ここで、電力計390は、単位時間よりも短い間隔(例えば、1分)で、分散電源の電力を示す情報要素を含むメッセージをローカル制御装置360に送信してもよい。調整電源の個別出力電力は、瞬時値によって表されてもよく、積算値によって表されてもよい。電力計390は、自律的にメッセージを送信してもよく、ローカル制御装置360の要求に応じてメッセージを送信してもよい。
図1に戻って、電力会社400は、電力系統110などのインフラストラクチャーを提供するエンティティであり、例えば、発電事業者又は送配電事業者である。電力会社400は、電力管理サーバ200を管理するエンティティに対して、各種の業務を委託してもよい。
(電力管理サーバ)
以下において、電力管理サーバについて説明する。図3に示すように、電力管理サーバ200は、管理部210と、通信部220と、制御部230と、を有する。電力管理サーバ200は、VTN(Virtual Top Node)の一例であってもよい。実施形態では、電力管理サーバ200は、電力管理装置の一例である。
以下において、電力管理サーバについて説明する。図3に示すように、電力管理サーバ200は、管理部210と、通信部220と、制御部230と、を有する。電力管理サーバ200は、VTN(Virtual Top Node)の一例であってもよい。実施形態では、電力管理サーバ200は、電力管理装置の一例である。
管理部210は、不揮発性メモリ又は/及びHDDなどの記憶媒体によって構成されており、施設300に関する情報を管理する。例えば、施設300に関する情報は、施設300に設けられる分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)の種別、施設300に設けられる分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)のスペックなどである。スペックは、太陽電池装置310の定格発電電力、蓄電装置320の定格充電電力、蓄電装置320の定格充電電力、燃料電池装置330の定格出力電力を含んでもよい。スペックは、蓄電装置320の定格容量、最大充放電電力などを含んでもよい。
通信部220は、通信モジュールによって構成されており、ネットワーク120を介してローカル制御装置360と通信を行う。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。
上述したように、通信部220は、第1プロトコルに従って通信を行う。例えば、通信部220は、第1プロトコルに従って第1メッセージをローカル制御装置360に送信する。通信部220は、第1プロトコルに従って第1メッセージ応答をローカル制御装置360から受信する。
制御部230は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路(IC)によって構成されてもよく、通信可能に接続された複数の回路(集積回路及び又はディスクリート回路(discrete circuits)など)によって構成されてもよい。
制御部230は、電力管理サーバ200に設けられる各構成を制御する。例えば、制御部230は、制御メッセージの送信によって、施設300に設けられるローカル制御装置360に対して、施設300に設けられる分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)に対する制御を指示する。制御メッセージは、上述したように、潮流制御メッセージであってもよく、逆潮流制御メッセージであってもよく、電源制御メッセージであってもよい。
実施形態では、制御部230は、蓄電装置320を有する施設300の需要電力に関する所定電力の予測値の変動範囲を特定する制御部を構成してもよい。所定電力は、負荷機器340の消費電力を含んでもよく、発電装置(太陽電池装置310及び燃料電池装置330)の出力電力を含んでもよい。所定電力は、需要電力(すなわち、潮流電力)であってもよく、負荷機器340の消費電力から発電装置の出力電力を除いた電力であってもよい。
制御部230は、予測値の変動範囲内において所定電力の推移を示すシナリオを設定し、設定されたシナリオに基づいて、蓄電装置320に適用する充放電計画を策定する。
制御部230は、策定された充放電計画に基づいて、蓄電装置320の充放電を制御する。制御部230は、策定された充放電計画をローカル制御装置360に送信することによって、蓄電装置320を間接的に制御してもよい。或いは、制御部230は、策定された充放電計画に基づいた制御指令を蓄電装置320に送信することによって、蓄電装置320を直接的に制御してもよい。
ここで、所定電力がシナリオから乖離する場合には、蓄電装置320の充放電は、シナリオと所定電力との乖離を調整するように制御されてもよい。このような充放電は、電力管理サーバ200によって制御されてもよく、ローカル制御装置360によって制御されてもよい。
実施形態において、蓄電装置320の充電電力は、電力系統110の需給バランスの調整に用いる調整電力の一例である。同様に、蓄電装置320の放電電力は、電力系統110の需給バランスの調整に用いる調整電力の一例である。すなわち、充放電計画は、電力系統110の需給バランスの調整に用いる調整電力を確保するためのスケジュールであると考えてもよい。
(ローカル制御装置)
以下において、ローカル制御装置について説明する。図4に示すように、ローカル制御装置360は、第1通信部361と、第2通信部362と、制御部363とを有する。ローカル制御装置360は、VEN(Virtual End Node)の一例であってもよい。
以下において、ローカル制御装置について説明する。図4に示すように、ローカル制御装置360は、第1通信部361と、第2通信部362と、制御部363とを有する。ローカル制御装置360は、VEN(Virtual End Node)の一例であってもよい。
第1通信部361は、通信モジュールによって構成されており、ネットワーク120を介して電力管理サーバ200と通信を行う。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。
上述したように、第1通信部361は、第1プロトコルに従って通信を行う。例えば、第1通信部361は、第1プロトコルに従って第1メッセージを電力管理サーバ200から受信する。第1通信部361は、第1プロトコルに従って第1メッセージ応答を電力管理サーバ200に送信する。
第2通信部362は、通信モジュールによって構成されており、分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)と通信を行う。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3又は独自の専用プロトコルなどの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。
上述したように、第2通信部362は、第2プロトコルに従って通信を行う。例えば、第2通信部362は、第2プロトコルに従って第2メッセージを分散電源に送信する。第2通信部362は、第2プロトコルに従って第2メッセージ応答を分散電源から受信する。
例えば、第2通信部362は、潮流電力又は逆潮流電力を特定する情報要素を含むメッセージを電力計380から受信してもよい。第2通信部362は、各分散電源の電力を特定する情報要素を含むメッセージを電力計390から受信してもよい。
制御部363は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路(IC)によって構成されてもよく、通信可能に接続された複数の回路(集積回路及び又はディスクリート回路(discrete circuits)など)によって構成されてもよい。
制御部363は、ローカル制御装置360に設けられる各構成を制御する。具体的には、制御部363は、施設300の電力を制御するために、第2メッセージの送信及び第2メッセージ応答の受信によって、分散電源の動作状態の設定を機器に指示する。制御部363は、施設300の電力を管理するために、第2メッセージの送信及び第2メッセージ応答の受信によって分散電源の情報の報告を分散電源に指示してもよい。
なお、制御部363は、発電装置の出力電力によって生じる余剰電力を用いて蓄電装置を充電する充電制御を実行する制御部を構成する。制御部363は、蓄電装置の放電制御を実行してもよい。
例えば、発電装置は、逆潮流が許容される太陽電池装置310であってもよい。蓄電装置は、余剰電力を用いて充電される蓄電装置320であってもよい。余剰電力は、太陽電池装置310の発電電力と施設300の消費電力との差異であってもよい。施設300の消費電力は、負荷機器340の消費電力であってもよい。燃料電池装置330が電力を出力している場合に、施設300の消費電力は、負荷機器340の消費電力から燃料電池装置330の出力電力を除いた電力であってもよい。施設300の消費電力は、施設300に設けられる装置(例えば、太陽電池装置310、蓄電装置320、燃料電池装置330、負荷機器340、ローカル制御装置360、電力計380、電力計390)の消費電力の合計であってもよい。実施形態では、施設300の消費電力は、蓄電装置320の充電電力を含まなくてもよい。
以下においては、余剰電力は、施設300から電力系統110への逆潮流電力として用いられてもよく、蓄電装置320の充電電力として用いられてもよい。
なお、施設300の需要電力は、電力系統110から施設300への潮流電力と同義であってもよい。蓄電装置320の充電が行われている場合に、施設300の需要電力は、施設300の消費電力と蓄電装置320の充電電力との合計であってもよい。蓄電装置320の放電が行われている場合に、施設300の需要電力は、施設300の消費電力から蓄電装置320の放電電力を除いた電力であってもよい。
(予測値の変動範囲)
以下において、予測値の変動範囲について説明する。以下においては、予測値の変動範囲として、予測値の予測誤差について例示する。図5では、所定期間の予測値及び予測誤差が例示されている。所定期間は、充放電計画を策定すべき期間であってもよい。特に限定されるものではないが、ここでは、所定電力として消費電力を例示し、所定期間として1日を例示する。予測値及び予測誤差は、所定粒度(例えば、30分)で取得されてもよい。
以下において、予測値の変動範囲について説明する。以下においては、予測値の変動範囲として、予測値の予測誤差について例示する。図5では、所定期間の予測値及び予測誤差が例示されている。所定期間は、充放電計画を策定すべき期間であってもよい。特に限定されるものではないが、ここでは、所定電力として消費電力を例示し、所定期間として1日を例示する。予測値及び予測誤差は、所定粒度(例えば、30分)で取得されてもよい。
予測値及び予測誤差は、消費電力の実績値の学習によって特定されてもよい。例えば、消費電力の実績値及び消費電力に影響する学習パラメータの学習によって予測モデルが生成され、学習パラメータと対応する入力パラメータを予測モデルに入力することによって、予測モデルから消費電力の予測値及び予測誤差が出力されてもよい。学習パラメータは、少なくとも時間を特定するパラメータを含んでもよい。学習パラメータは、曜日、月、季節、天候、気温、湿度などを特定するパラメータを含んでもよい。
図5では、所定電力が消費電力であるケースについて例示したが、所定電力は、発電電力であってもよく、需要電力であってもよい。このようなケースにおいては、学習パラメータは、発電電力(需要電力)に影響するパラメータを含んでもよい。例えば、学習パラメータは、太陽電池装置310の発電電力に影響する天候、気温、湿度、日射量などを特定するパラメータを含んでもよい。
(シナリオ)
以下において、シナリオについて説明する。図6~図9では、所定期間のシナリオが例示されている。所定期間は、充放電計画を策定すべき期間であってもよい。特に限定されるものではないが、ここでは、所定電力として消費電力を例示し、所定期間として1日を例示する。シナリオは、所定粒度(例えば、30分)で設定されてもよい。
以下において、シナリオについて説明する。図6~図9では、所定期間のシナリオが例示されている。所定期間は、充放電計画を策定すべき期間であってもよい。特に限定されるものではないが、ここでは、所定電力として消費電力を例示し、所定期間として1日を例示する。シナリオは、所定粒度(例えば、30分)で設定されてもよい。
図6に示すように、シナリオは、日中の消費電力が小さいシナリオを含んでもよい。例えば、図6に示すように、9:00~15:00の時間帯において、予測誤差の下限を下回らないことを条件として、シナリオ(消費電力)が予測値よりも小さくなるように調整されてもよい。
図7に示すように、シナリオは、夜間の消費電力が大きいシナリオを含んでもよい。例えば、図7に示すように、17:00~21:00の時間帯において、予測誤差の上限を上回らないことを条件として、シナリオ(消費電力)が予測値よりも大きくなるように調整されてもよい。
図8に示すように、シナリオは、日中の消費電力が小さく、かつ、夜間の消費電力が大きいシナリオを含んでもよい。例えば、図8に示すように、9:00~15:00の時間帯において、予測誤差の下限を下回らないことを条件として、シナリオ(消費電力)が予測値よりも小さくなるように調整され、かつ、17:00~21:00の時間帯において、予測誤差の上限を上回らないことを条件として、シナリオ(消費電力)が予測値よりも大きくなるように調整されてもよい。
図9に示すように、シナリオは、予測値をそのまま用いるシナリオを含んでもよい。このようなシナリオでは、図9に示すように、シナリオ(消費電力)は予測値と一致してもよい。
(充放電計画)
以下において、充放電計画について説明する。充放電計画は、図6~図9の中から選択されたシナリオに基づいて策定されてもよい。充放電計画は、所定粒度(例えば、30分)で策定されてもよい。
以下において、充放電計画について説明する。充放電計画は、図6~図9の中から選択されたシナリオに基づいて策定されてもよい。充放電計画は、所定粒度(例えば、30分)で策定されてもよい。
具体的には、電力管理サーバ200は、予測誤差の範囲内において所定電力の推移を示すシナリオを設定し、設定されたシナリオに基づいて、蓄電装置320に適用する充放電計画を策定する。電力管理サーバ200は、シナリオに加えて、参照パラメータに基づいて、充放電計画を策定してもよい。
参照パラメータは、蓄電装置320のスペック(例えば、定格容量、最大充放電電力など)を示すパラメータを含んでもよい。参照パラメータは、蓄電装置320の蓄電残量を示すパラメータを含んでもよい。蓄電装置320の蓄電残量は、参照パラメータを取得する際の蓄電残量の実際値であってもよく、所定期間を開始する際の蓄電残量の予測値であってもよい。参照パラメータは、蓄電装置320の設定(例えば、充放電電力の上限など)を示すパラメータを含んでもよい。蓄電装置320の設定は、ユーザによって設定された設定であってもよい。参照パラメータは、電力料金を示すパラメータを含んでもよい。電力料金は、買電に要する料金を含んでもよく、売電で得られる料金を含んでもよい。
ここで、電力管理サーバ200は、シナリオ及び参照パラメータに基づいて、既知の数理最適化によって充放電計画を策定してもよい。例えば、電力管理サーバ200は、所定回数(例えば、2回)の線形計画法によって充放電計画を策定してもよい。例えば、1回目の線形計画法において、電力料金を最小化するように充放電計画が策定され、2回目の線形計画法において、余剰電力を用いた充電電力及び放電電力の合計を最小化するように充放電計画が策定されてもよい。
(電力管理方法)
以下において、電力管理方法について説明する。
以下において、電力管理方法について説明する。
図10に示すように、ステップS11において、電力管理サーバ200は、情報を取得する。具体的には、電力管理サーバ200は、シナリオの設定に必要な情報を取得する。シナリオの設定に必要な情報は、所定電力の予測値及び予測誤差を特定するための情報(所定電力の実績値など)を含んでもよい。シナリオの設定に必要な情報は、上述した学習パラメータを含んでもよい。電力管理サーバ200は、充放電計画の策定に必要な情報を取得する。充放電計画の策定に必要な情報は、上述した参照パラメータを含んでもよい。
ステップS12において、電力管理サーバ200は、予測誤差の範囲内において所定電力の推移を示すシナリオを設定する。
ステップS13において、電力管理サーバ200は、ステップS12で設定されたシナリオに基づいて、蓄電装置320に適用する充放電計画を策定する。電力管理サーバ200は、シナリオ及び参照パラメータに基づいて充放電計画を策定してもよい。
ステップS14において、電力管理サーバ200は、所定期間において、策定された充放電計画に基づいて蓄電装置320の充放電を制御する。例えば、電力管理サーバ200は、策定された充放電計画に基づいて、蓄電装置320を間接的に制御してもよく、蓄電装置320を直接的に制御してもよい。
(作用及び効果)
実施形態では、電力管理サーバ200は、所定電力の予測誤差の範囲内において所定電力の推移を示すシナリオを設定し、設定されたシナリオに基づいて、蓄電装置320に適用する充放電計画を策定する。このような構成によれば、充放電計画の策定において、予測誤差の範囲内で設定されたシナリオが参照されるため、所定電力の予測値が実際値と必ずしも一致しないケースを想定した場合であっても、蓄電装置320の調整電力を適切に確保可能な充放電計画を策定することができる。
実施形態では、電力管理サーバ200は、所定電力の予測誤差の範囲内において所定電力の推移を示すシナリオを設定し、設定されたシナリオに基づいて、蓄電装置320に適用する充放電計画を策定する。このような構成によれば、充放電計画の策定において、予測誤差の範囲内で設定されたシナリオが参照されるため、所定電力の予測値が実際値と必ずしも一致しないケースを想定した場合であっても、蓄電装置320の調整電力を適切に確保可能な充放電計画を策定することができる。
[変更例1]
以下において、実施形態の変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
以下において、実施形態の変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
具体的には、変更例1では、電力管理サーバ200は、予測誤差の上限と予測値との差異及び予測誤差の下限と予測値との差異の少なくともいずれか1つに基づいて、シナリオを補正してもよい。
例えば、電力管理サーバ200は、シナリオが予測値よりも小さい時間帯において、予測誤差の上限と予測値との差異が所定条件を満たす場合に、予測値及び予測誤差の少なくともいずれか1つに基づいてシナリオを補正してもよい。所定条件は、予測誤差の上限と予測値との差異が予測誤差の下限と予測値との差異よりも大きい条件を含んでもよい。所定条件は、予測誤差の上限と予測値との差異が所定差異よりも大きい条件を含んでもよい。所定条件は、予測誤差の上限と予測値との差異の比率が所定比率よりも大きい条件を含んでもよい。予測誤差の上限と予測値との差異の比率は、予測誤差の上限と予測誤差の下限との差異に対する比率で表されてもよく、予測誤差の下限と予測値との差異に対する比率で表さてもよい。
電力管理サーバ200は、シナリオが予測値よりも大きい時間帯において、予測誤差の下限と予測値との差異が所定条件を満たす場合に、予測値及び予測誤差の少なくともいずれか1つに基づいてシナリオを補正してもよい。所定条件は、予測誤差の下限と予測値との差異が予測誤差の上限と予測値との差異よりも小さい条件を含んでもよい。所定条件は、予測誤差の下限と予測値との差異が所定差異よりも小さい条件を含んでもよい。所定条件は、予測誤差の下限と予測値との差異の比率が所定比率よりも小さい条件を含んでもよい。予測誤差の下限と予測値との差異の比率は、予測誤差の上限と予測誤差の下限との差異に対する比率で表されてもよく、予測誤差の上限と予測値との差異に対する比率で表さてもよい。
ここで、電力管理サーバ200は、上述した所定条件が満たされた場合に、予測値をそのまま用いてシナリオを補正してもよい。或いは、電力管理サーバ200は、上述した所定条件が満たされた場合に、予測誤差の下限及び上限の加重平均によってシナリオを補正してもよい。加重平均は、以下に示す式によって表されてもよい。
補正後のシナリオに相当する所定電力=α×Small+β×Large
α…予測誤差の下限と予測値との差異の比率
Small…予測誤差の下限に相当する所定電力
β…予測誤差の上限と予測値との差異の比率
Large…予測誤差の上限に相当する所定電力
補正後のシナリオに相当する所定電力=α×Small+β×Large
α…予測誤差の下限と予測値との差異の比率
Small…予測誤差の下限に相当する所定電力
β…予測誤差の上限と予測値との差異の比率
Large…予測誤差の上限に相当する所定電力
(シナリオの補正)
以下において、シナリオの補正について説明する。図11では、図8に示すシナリオ(すなわち、日中の消費電力が小さく、かつ、夜間の消費電力が大きいシナリオ)を補正するケースについて例示する。ここでは、9:00~15:00の時間帯を例に挙げて、シナリオを補正する方法について説明する。
以下において、シナリオの補正について説明する。図11では、図8に示すシナリオ(すなわち、日中の消費電力が小さく、かつ、夜間の消費電力が大きいシナリオ)を補正するケースについて例示する。ここでは、9:00~15:00の時間帯を例に挙げて、シナリオを補正する方法について説明する。
例えば、12:00において所定条件が満たされているケースにおいて、日中の消費電力が小さいシナリオが補正されることによって補正シナリオが設定される。図11では、補正シナリオとして、予測値がそのまま用いられるケースが例示されている。
一方で、13:00において所定条件が満たされていないケースにおいて、日中の消費電力が小さいシナリオが補正されずに、日中の消費電力が小さいシナリオがそのまま用いられる。
(電力管理方法)
以下において、電力管理方法について説明する。
以下において、電力管理方法について説明する。
図12に示すように、ステップS21において、電力管理サーバ200は、情報を取得する。具体的には、電力管理サーバ200は、シナリオの設定に必要な情報を取得する。シナリオの設定に必要な情報は、所定電力の予測値及び予測誤差を特定するための情報(所定電力の実績値など)を含んでもよい。シナリオの設定に必要な情報は、上述した学習パラメータを含んでもよい。電力管理サーバ200は、充放電計画の策定に必要な情報を取得する。充放電計画の策定に必要な情報は、上述した参照パラメータを含んでもよい。
ステップS22において、電力管理サーバ200は、予測誤差の範囲内において所定電力の推移を示すシナリオを設定する。
ステップS23において、電力管理サーバ200は、予測誤差の上限と予測値との差異及び予測誤差の下限と予測値との差異の少なくともいずれか1つに基づいて、シナリオを補正する。電力管理サーバ200は、所定条件が満たされない場合にシナリオを補正せずに、所定条件が満たされる場合にシナリオを補正してもよい。
ステップS24において、電力管理サーバ200は、ステップS23で補正されたシナリオに基づいて、蓄電装置320に適用する充放電計画を策定する。電力管理サーバ200は、シナリオ及び参照パラメータに基づいて充放電計画を策定してもよい。
ステップS25において、電力管理サーバ200は、所定期間において、策定された充放電計画に基づいて蓄電装置320の充放電を制御する。例えば、電力管理サーバ200は、策定された充放電計画に基づいて、蓄電装置320を間接的に制御してもよく、蓄電装置320を直接的に制御してもよい。
(作用及び効果)
変更例1では、電力管理サーバ200は、予測誤差の上限と予測値との差異及び予測誤差の下限と予測値との差異の少なくともいずれか1つに基づいて、シナリオを補正する。このような構成によれば、予測誤差の上限と予測値との差異に基づいてシナリオが補正されるため、所定電力の実際値がシナリオよりも大きかったケースにおいて、充電電力の減少又は放電電力の増大などの事態が生じる可能性を軽減することができる。同様に、予測誤差の下限と予測値との差異に基づいてシナリオが補正されるため、所定電力の実際値がシナリオよりも小さかったケースにおいて、充電電力の増大又は放電電力の減少などの事態が生じる可能性を軽減することができる。
変更例1では、電力管理サーバ200は、予測誤差の上限と予測値との差異及び予測誤差の下限と予測値との差異の少なくともいずれか1つに基づいて、シナリオを補正する。このような構成によれば、予測誤差の上限と予測値との差異に基づいてシナリオが補正されるため、所定電力の実際値がシナリオよりも大きかったケースにおいて、充電電力の減少又は放電電力の増大などの事態が生じる可能性を軽減することができる。同様に、予測誤差の下限と予測値との差異に基づいてシナリオが補正されるため、所定電力の実際値がシナリオよりも小さかったケースにおいて、充電電力の増大又は放電電力の減少などの事態が生じる可能性を軽減することができる。
[変更例2]
以下において、実施形態の変更例2について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
以下において、実施形態の変更例2について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
具体的には、変更例2では、電力管理サーバ200は、2以上の特定基準に基づいた2以上のシナリオを設定してもよい。
特定基準は、図6~図9で例示したように、日中の消費電力が小さい条件を含んでもよく、夜間の消費電力が大きい条件を含んでもよく、日中の消費電力が小さく、かつ、夜間の消費電力が大きい条件を含んでもよく、予測値をそのまま用いる条件を含んでもよい。さらに、特定基準は、変更例1で例示したように、予測誤差の上限と予測値との差異及び予測誤差の下限と予測値との差異の少なくともいずれか1つに基づいてシナリオを補正する条件を含んでもよい。言い換えると、2以上のシナリオは、図6~図9で例示した1以上のシナリオを含んでもよく、図11で例示した補正シナリオを含んでもよい。
電力管理サーバ200は、設定された2以上のシナリオのそれぞれに対応する2以上の充放電計画の候補を特定し、特定された2以上の充放電計画の候補を集約することによって、蓄電装置320に適用する充放電計画を策定してもよい。
特定された2以上の充放電計画の候補の集約は、特定された2以上の充放電計画の候補の平均値、加重平均値、中央値、最頻値、最大値及び最小値の少なくもいずれか1つを採用する形式で実行されてもよい。
このような集約の方法は、ユーザの設定によって定められてもよい。例えば、2以上のシナリオの各々と所定電力の実際値との誤差を最小化するケースでは、集約は、各シナリオの平均値又は加重平均値を採用する形式で実行されてもよい。平均値又は加重平均値から大きく外れる外れ値を含む少数の充放電計画の候補の影響を抑制するケースでは、集約は、中央値又は最頻値を採用する形式で実行されてもよい。充電余力の確保を優先するケースでは、集約は、各シナリオの最小値を採用する形式で実行されてもよい。放電制御を優先するケースでは、集約は、各シナリオの最大値を採用する形式で実行されてもよい。
(電力管理方法)
以下において、電力管理方法について説明する。
以下において、電力管理方法について説明する。
図13に示すように、ステップS31において、電力管理サーバ200は、情報を取得する。具体的には、電力管理サーバ200は、シナリオの設定に必要な情報を取得する。シナリオの設定に必要な情報は、所定電力の予測値及び予測誤差を特定するための情報(所定電力の実績値など)を含んでもよい。シナリオの設定に必要な情報は、上述した学習パラメータを含んでもよい。電力管理サーバ200は、充放電計画の策定に必要な情報を取得する。充放電計画の策定に必要な情報は、上述した参照パラメータを含んでもよい。
ステップS32において、電力管理サーバ200は、予測誤差の範囲内において所定電力の推移を示すシナリオを設定する。電力管理サーバ200は、2以上の特定基準に基づいた2以上のシナリオを設定する。
ステップS33において、電力管理サーバ200は、ステップS32で設定された2以上のシナリオのそれぞれに対応する2以上の充放電計画の候補を特定する。
ステップS34において、電力管理サーバ200は、ステップS33で特定された2以上の充放電計画の候補を集約することによって、蓄電装置320に適用する充放電計画を策定する。
ステップS35において、電力管理サーバ200は、所定期間において、策定された充放電計画に基づいて蓄電装置320の充放電を制御する。例えば、電力管理サーバ200は、策定された充放電計画に基づいて、蓄電装置320を間接的に制御してもよく、蓄電装置320を直接的に制御してもよい。
(作用及び効果)
変更例2では、電力管理サーバ200は、2以上のシナリオのそれぞれに対応する2以上の充放電計画の候補を集約することによって、蓄電装置320に適用する充放電計画を策定する。このような構成によれば、様々なシナリオに対応する充放電計画の候補の集約によって、所定電力の予測値が実際値と必ずしも一致しないケースを想定した場合であっても、充電電力及び放電電力のバラツキを抑制する効果が見込め、蓄電装置320の調整電力を適切に確保可能な充放電計画を策定することができる。
変更例2では、電力管理サーバ200は、2以上のシナリオのそれぞれに対応する2以上の充放電計画の候補を集約することによって、蓄電装置320に適用する充放電計画を策定する。このような構成によれば、様々なシナリオに対応する充放電計画の候補の集約によって、所定電力の予測値が実際値と必ずしも一致しないケースを想定した場合であっても、充電電力及び放電電力のバラツキを抑制する効果が見込め、蓄電装置320の調整電力を適切に確保可能な充放電計画を策定することができる。
[変更例3]
以下において、実施形態の変更例3について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
以下において、実施形態の変更例3について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
具体的には、変更例3では、上述した充放電計画に基づいて蓄電装置320が制御されるケースにおいて、施設300のユーザに対する表示制御について説明する。変更例3では、表示制御がローカル制御装置360によって実行されるケースについて例示する。
第1に、充電制御における表示制御の一例について説明する。ローカル制御装置360は、図14に示す画像を表示する表示制御を実行する。
図14に示すように、ローカル制御装置360は、充電電力総量が確保される旨及び充電制御の効果の少なくともいずれか1つを示す情報をユーザに通知する表示制御を実行してもよい。例えば、「充電完了時刻は××~××の予定です」の文字列は、充電電力総量が確保される旨を示す情報の一例である。「節電要請があった場合に、電気代が××~××円安くなります」の文字列は、充電制御の効果を示す情報の一例である。
ローカル制御装置360は、余剰電力を用いた蓄電装置320の充電が行われており、余剰電力の逆潮流が行われている旨を示す情報をユーザに通知する表示制御を実行してもよい。例えば、「充電電力=××kW」は、余剰電力を用いた蓄電装置320の充電が行われている旨を示す情報の一例である。「売電電力=××kW」は、余剰電力の逆潮流が行われている旨を示す情報の一例である。
ローカル制御装置360は、充電制御が行われているが、施設300としてコストが最適化されている旨を示す情報をユーザに通知する表示制御を実行してもよい。例えば、「充電完了時刻は××~××の予定です」及び「節電要請があった場合に、電気代が××~××円安くなります」の文字列は、施設300としてコストが最適化されている旨を示す情報の一例である。施設300としてコストが最適化されている旨を示す情報は、これに限定されるものではなく、「電気代が最適化されています」といった文字列であってもよい。
第2に、放電制御における表示制御の一例について説明する。ローカル制御装置360は、図15に示す画像を表示する表示制御を実行する。
図15に示すように、ローカル制御装置360は、放電電力総量が確保される旨及び放電制御の効果の少なくともいずれか1つを示す情報をユーザに通知する表示制御を実行してもよい。例えば、「放電完了時刻は××~××の予定です」の文字列は、放電電力総量が確保される旨を示す情報の一例である。「節電要請があった場合に、電気代が××~××円安くなります」の文字列は、放電制御の効果を示す情報の一例である。
ローカル制御装置360は、蓄電装置320の放電が行われている旨を示す情報をユーザに通知する表示制御を実行してもよい。例えば、「放電電力=××kW」は、蓄電装置320の放電が行われている旨を示す情報の一例である。ローカル制御装置360は、電力系統110から電力が供給されている旨を示す情報をユーザに通知する表示制御を実行してもよい。例えば、「買電電力=××kW」は、電力系統110から電力が供給されている旨を示す情報の一例である。
ローカル制御装置360は、放電制御が行われているが、施設300としてコストが最適化されている旨を示す情報をユーザに通知する表示制御を実行してもよい。例えば、「放電完了時刻は××~××の予定です」及び「節電要請があった場合に、電気代が××~××円安くなります」の文字列は、施設300としてコストが最適化されている旨を示す情報の一例である。施設300としてコストが最適化されている旨を示す情報は、これに限定されるものではなく、「電気代が最適化されています」といった文字列であってもよい。
[その他の実施形態]
本発明は上述した開示によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
本発明は上述した開示によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上述した開示では、充放電計画を策定する電力管理装置が電力管理サーバ200であるケースを例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。充放電計画を策定する電力管理装置は、ローカル制御装置360であってもよい。
上述した開示では、充放電計画の策定で用いる数理最適化として線形計画法について例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。充放電計画は、混合整数計画法、確率計画法、遺伝的アルゴリズム等のメタヒューリスティクスなどを用いて策定されてもよい。
上述した開示では、予測値の変動範囲として予測値の予測誤差を例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。予測値の変動範囲として予測値の予測分布が用いられてもよい。予測値の予測分布は、分位点回帰又はベイズ線形回帰などの手法で特定されてもよい。このようなケースでは、上述した実施形態において予測誤差を予測分布と読み替えればよい。
上述した開示では、逆潮流が許容される発電装置として太陽電池装置310を例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。逆潮流が許容される発電装置は、再生可能エネルギーを利用して電力を出力する分散電源を含んでもよい。このような分散電源は、風力発電装置、水力発電装置、地熱発電装置及びバイオマス発電装置の中から選択された1以上の分散電源を含んでもよい。なお、蓄電装置320の放電電力の逆潮流が許容されてもよく、燃料電池装置330の出力電力の逆潮流が許容されてもよい。
上述した開示では特に触れていないが、蓄電装置320は、定置型の蓄電装置を含んでもよく、電気自動車に搭載される蓄電装置を含んでもよい。
上述した開示では、ユーザに情報を通知する通知制御として表示制御を例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。通知制御は、音声によって情報を通知する音声出力制御を含んでもよい。
上述した開示では、ローカル制御装置360が施設300に設けられるケースについて例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。ローカル制御装置360は、ネットワーク120上に設けられるサーバなどによって実現されるクラウドサービスによって提供されてもよい。
上述した開示では特に触れていないが、電力とは、瞬時値(kW)であってもよく、単位時間の積算値(kWh)であってもよい。
上述した開示では特に触れていないが、上述した開示は、持続可能な開発目標(SDGs; Sustainable Development Goals)で定める目標7(エネルギーをみんなに そしてクリーンに)、目標9(産業と技術革新の基盤をつくろう)、目標11(住み続けるまちづくりを)及び目標13(気候変動に具体的な対策を)に寄与し得る。
100…電力管理システム、110…電力系統、120…ネットワーク、200…電力管理サーバ、210…管理部、220…通信部、230…制御部、300…施設、310…太陽電池装置、320…蓄電装置、330…燃料電池装置、340…負荷機器、360…ローカル制御装置、361…第1通信部、362…第2通信部、363…制御部、380…電力計、390…電力計、電力計、392…電力計、393…電力計、400…電力会社
Claims (7)
- 蓄電装置を有する施設の需要電力に関する所定電力の予測値の変動範囲を特定する制御部を備え、
前記制御部は、
前記予測値の変動範囲内において前記所定電力の推移を示すシナリオを設定し、
設定されたシナリオに基づいて、前記蓄電装置に適用する充放電計画を策定する、電力管理装置。 - 前記制御部は、前記予測値の変動範囲の上限と前記予測値との差異及び前記予測値の変動範囲の下限と前記予測値との差異の少なくともいずれか1つに基づいて、前記シナリオを補正する、請求項1に記載の電力管理装置。
- 前記制御部は、前記シナリオが前記予測値よりも小さい時間帯において、前記予測値の変動範囲の上限と前記予測値との差異が所定条件を満たす場合に、前記予測値及び前記予測値の変動範囲の少なくともいずれか1つに基づいて前記シナリオを補正する、請求項2に記載の電力管理装置。
- 前記制御部は、前記シナリオが前記予測値よりも大きい時間帯において、前記予測値の変動範囲の下限と前記予測値との差異が所定条件を満たす場合に、前記予測値及び前記予測値の変動範囲の少なくともいずれか1つに基づいて前記シナリオを補正する、請求項2又は請求項3に記載の電力管理装置。
- 前記制御部は、
2以上の特定基準に基づいた2以上のシナリオを設定し、
設定された2以上のシナリオのそれぞれに対応する2以上の充放電計画の候補を特定し、
特定された2以上の充放電計画の候補を集約することによって、前記蓄電装置に適用する充放電計画を策定する、請求項1に記載の電力管理装置。 - 前記特定された2以上の充放電計画の候補の集約は、前記特定された2以上の充放電計画の候補の平均値、加重平均値、中央値、最頻値、最大値及び最小値の少なくもいずれか1つを採用する形式で実行される、請求項5に記載の電力管理装置。
- 蓄電装置を有する施設の需要電力に関する所定電力の予測値の予測値の変動範囲を特定するステップと、
前記予測値の変動範囲の範囲内において前記所定電力の推移を示すシナリオを設定するステップと、
設定されたシナリオに基づいて、前記蓄電装置に適用する充放電計画を策定するステップと、を備える、電力管理方法。
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