JP2023003782A - 電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力変換装置の性能を最大化させ、十分な出力電力を得る。【解決手段】複数のインダクタを含む第1および第2結合インダクタ(12、13)と、インダクタを選択して電流経路を形成する選択部(14)と、選択部(14)を制御する制御部(15)とを備え、選択されたインダクタが非結合状態のときは第1の電流閾値に基づいて、結合状態のときは第1の電流閾値よりも大きい第2の電流閾値に基づいてインダクタの相数を切替える。【選択図】図1
Description
本発明は電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法に関する。
電圧変換が可能な変換部を4つ有し、これらを互いに並列に接続し、その出力ノードと入力ノードを共通化した、いわゆる多相コンバータが従来技術として知られている。変換部は、複数のインダクタを含む結合インダクタと、インダクタに直列接続されたダイオードと、インダクタとダイオードとに接続されたスイッチング素子を含む昇圧チョッパ回路で構成されている。この昇圧チョッパ回路を含む電力変換装置において、駆動する(電流が流れている)インダクタの駆動パターンが特許文献1に開示されている。
しかしながら、上述の従来技術では駆動するインダクタの駆動パターンは開示されているが、駆動するインダクタを切替えるタイミングについては開示されていない。駆動しているインダクタの切替えタイミングを一律に設定した場合、出力電力を期待通りに得られない可能性や、インダクタに大きな電流が流れてしまい、電力変換装置内の部品を破壊する可能性、または電力変換装置の性能を最大化できない可能性がある。
本発明の一態様は、電力変換装置内の部品破壊の可能性を低減し、電力変換装置の性能を最大化し得る電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る電力変換装置は、複数のインダクタを含む第1結合インダクタと、複数のインダクタを含む第2結合インダクタと、前記第1結合インダクタおよび第2結合インダクタに接続され、前記第1結合インダクタおよび第2結合インダクタに含まれる前記複数のインダクタから少なくとも一つを選択して、当該選択されたインダクタからの電流経路を形成する選択部と、前記選択部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記選択部によって選択された前記インダクタが非結合状態であるときは第1の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、前記選択部によって前記選択されたインダクタが結合状態のときは前記第1の電流閾値よりも大きい第2の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替える。
上記構成によれば、制御部がインダクタの相数に応じた適切な出力電力を設定するため、電力変換装置内の部品破壊の可能性を低減し、電力変換装置の性能を最大化し得ることができ、かつ、所望の出力電力を得ることができる。
前記第1の電流閾値は、インダクタンスの直流重畳特性に基づき、前記インダクタが非結合状態のときの所定のインダクタンス値における電流閾値であり、前記第2の電流閾値は、前記インダクタンスの直流重畳特性に基づき、前記インダクタが結合状態のときの前記所定のインダクタンス値における電流閾値である、ことが好ましい。
上記構成によれば、前記インダクタが非結合状態か結合状態かによって電流閾値を設定できるので、前記インダクタの相数の切替をより確実に行うことができる。
前記電力変換装置に前記第1および第2結合インダクタに電圧を供給する電源と、前記電力変換装置によって動作する装置とをさらに備える電力変換システムを提供することができる。
上記構成によれば、電力変換装置内の部品破壊の可能性を低減し、電力変換装置の性能を最大化し得ることができ、かつ、所望の出力電力を得ることができる電力変換システムを得ることができる。
上記の課題を解決するために、本発明の他の態様に係る電力変換装置は、第1、第2および第3インダクタを含む結合インダクタと、前記結合インダクタに接続され、前記第1、第2および第3インダクタから少なくとも一つを選択して、当該選択されたインダクタからの電流経路を形成する選択部と、前記選択部を制御する制御部とを備え、前記制御部は前記第1、第2および第3インダクタから選択された1つのインダクタを第1の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、前記選択されたインダクタ以外の前記第1、第2および第3インダクタからさらに一つのインダクタの選択を前記第1の電流閾値より大きい第2の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、前記第1、第2および第3インダクタから選択されていないインダクタを選択するときは、前記第2の電流閾値より大きい第2の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替える。
上記構成においては、第1ないし第3のインダクタを含む結合インダクタによって構成される。これにより、電力変換装置内の部品破壊の可能性を低減し、電力変換装置の性能を最大化し得ることができ、また、所望の相数切替動作を実施することができるため、よりコンパクトな回路構成によって安定した動作で所望の出力電力が得られる。
前記第1の電流閾値は、インダクタンスの直流重畳特性に基づき、前記インダクタが非結合状態のときの所定のインダクタンス値における電流閾値であり、前記第2の電流閾値は、前記インダクタンスの直流重畳特性に基づき、前記インダクタが結合状態のときの前記所定のインダクタンス値における電流閾値である、ことが好ましい。
上記構成によれば、前記インダクタが非結合状態か結合状態かによって電流閾値を設定できるので、前記インダクタの相数の切替をより確実に行うことができる。
前記電力変換装置に前記結合インダクタに電圧を供給する電源と、前記電力変換装置によって動作する装置とをさらに備える電力変換システムを提供することができる。
上記構成によれば、電力変換装置内の部品破壊の可能性を低減し、電力変換装置の性能を最大化し得ることができ、また、所望の相数切替動作を実施することができる。これにより、コンパクトな回路構成によって安定した動作で所望の出力電圧を得ることができる電力変換システムを得ることができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る制御方法は、複数のインダクタを含む第1結合インダクタと、複数のインダクタを含む第2結合インダクタと、前記第1および第2結合インダクタに接続され、前記複数のインダクタから少なくとも一つを選択して、当該選択されたインダクタからの電流経路を形成する選択部と、前記選択部を制御する制御部とを備えた電力変換装置の制御方法であって、前記選択部によって選択された前記インダクタが非結合状態であるときは第1の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、前記選択部によって前記選択されたインダクタが結合状態のときは前記第1の電流閾値よりも大きい第2の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替える。
上記構成によれば、制御部がインダクタの相数に応じた適切な出力電力を設定するため、電力変換装置内の部品破壊の可能性を低減し、電力変換装置の性能を最大化し得ることができ、かつ、十分な出力電力を得ることができる制御方法が提供できる。
上記の課題を解決するために、本発明の他の態様に係る制御方法は、第1、第2および第3インダクタを含む結合インダクタと、前記結合インダクタに接続され、前記第1、第2および第3インダクタから少なくとも一つを選択して、当該選択されたインダクタからの電流経路を形成する選択部と、前記選択部を制御する制御部とを備えた電力変換装置の制御方法であって、前記第1、第2および第3インダクタから選択された1つのインダクタを第1の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、前記選択されたインダクタ以外の前記第1、第2および第3インダクタからさらに一つのインダクタの選択を前記第1の電流閾値より大きい第2の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、前記第1、第2および第3インダクタから選択されていないインダクタを選択するときは、前記第2の電流閾値より大きい第3の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替える。
上記構成においては、第1ないし第3のインダクタを含む結合インダクタによって構成される。これにより、電力変換装置内の部品破壊の可能性を低減し、電力変換装置の性能を最大化し得ることができ、また、所望の相数切替動作を実施することができるため、よりコンパクトな回路構成によって安定した動作で所望の出力電力が得られる制御方法が提供できる。
本発明の一態様は、電力変換装置内の部品破壊の可能性を低減し、電力変換装置の性能を最大化し得ることができ、また、所望の出力電力を得ることができる電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法を実現することができる。
〔実施形態1〕
以下、実施形態1の電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法について詳細に説明する。
以下、実施形態1の電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法について詳細に説明する。
(電力変換システムの回路構成)
図1は、実施形態1に係る電力変換システム1の回路図である。一般的に電力変換装置は、入力側で電源と接続されて、電源から供給された電力を変換して出力側に接続された装置を駆動する。この電源および駆動する装置を含めた構成を電力変換システムと称している。図1に示すように、電力変換システム1は、電源E1と、電力変換装置10と、負荷Loadとから構成されている。電源E1は、電力変換装置10に供給する電圧源であり、2次電池によって構成されてもよい。
図1は、実施形態1に係る電力変換システム1の回路図である。一般的に電力変換装置は、入力側で電源と接続されて、電源から供給された電力を変換して出力側に接続された装置を駆動する。この電源および駆動する装置を含めた構成を電力変換システムと称している。図1に示すように、電力変換システム1は、電源E1と、電力変換装置10と、負荷Loadとから構成されている。電源E1は、電力変換装置10に供給する電圧源であり、2次電池によって構成されてもよい。
電力変換装置10は、電源E1から供給された電圧を昇圧して出力する装置である。負荷Loadは、電力変換装置10から出力された電圧によって動作する装置全般を一般的に示したもので、単なる負荷のみに限定されるものではない。
(電力変換装置の回路構成)
電力変換装置10は、結合インダクタ群11と、選択部14と、制御部15と、計測部16と、コンデンサC1とを備える。結合インダクタ群11は第1結合インダクタ12と第2結合インダクタ13とを備えている。第1結合インダクタ12は、第1インダクタL1-1と、第2インダクタL1-2とを備えている。なお、図1においては、第1インダクタL1-1と、第2インダクタL1-2との共通のコアである第1コア120も示している。このように、第1結合インダクタ12が第1および第2インダクタL1-1、L1-2を備えている状態を2相のインダクタを備えていると称する。
電力変換装置10は、結合インダクタ群11と、選択部14と、制御部15と、計測部16と、コンデンサC1とを備える。結合インダクタ群11は第1結合インダクタ12と第2結合インダクタ13とを備えている。第1結合インダクタ12は、第1インダクタL1-1と、第2インダクタL1-2とを備えている。なお、図1においては、第1インダクタL1-1と、第2インダクタL1-2との共通のコアである第1コア120も示している。このように、第1結合インダクタ12が第1および第2インダクタL1-1、L1-2を備えている状態を2相のインダクタを備えていると称する。
また、第2結合インダクタ13は、第3インダクタL2-1と、第4インダクタL2-2とを備えている。前述の第1のコアと同様に、第3インダクタL2-1と、第4インダクタL2-2との共通のコアである第2コア130も図1において示している。また、第2結合インダクタ13が第3および第4インダクタL2-1、L2-2を備えている状態も2相のインダクタを備えていると称する。
ここで、第1インダクタL1-1および第2インダクタL1-2は共通の第1コア120で結合されており、共通の第1コア120に対してコイルの巻線方向がそれぞれ逆向きとなっている。このように第1インダクタL1-1および第2インダクタL1-2が共通の第1コア120で結合されることによって、第1結合インダクタ12が構成される。同様に、第3インダクタL2-1および第4インダクタL2-2も共通の第2コア130で結合されており、第2コア130に対してコイルの巻線方向がそれぞれ逆向きである。
電力変換装置10は、第1出力端子N5、第2出力端子N6、第1入力端子N7、第2入力端子N8を備えている。電力変換装置10は、第1入力端子N7および第2入力端子N8を介して電源E1から入力された直流電圧を昇圧して、この昇圧した直流電圧を第1出力端子N5と、第2出力端子N6とに出力する。
より詳細に説明すると、電源E1は結合インダクタ群11に直流電圧を供給する。したがって、電源E1の正極は、第1入力端子N7および第1~第4電流計A1~A4を介して結合インダクタ群11に接続される。詳細には、電源E1の正極は、第1インダクタL1-1の一方の端子121、第2インダクタL1-2の一方の端子123、第3インダクタL2-1の一方の端子131および第4インダクタL2-2の一方の端子133と接続されている。第1インダクタL1-1の他方の端子122、第2インダクタL1-1の他方の端子124、第3インダクタL2-1の他方の端子132および第4インダクタL2-2の他方の端子134は、選択部14と接続されている。
計測部16は、電力変換装置10の電流および電圧を計測して、制御部15に計測結果を伝達する。計測部16は、第1~第4インダクタL1-1~L2-2のそれぞれに流れる電流を計測するため、第1~第4電流計A1~A4を備えている。ここで、第1~第4電流計は、第1~第4インダクタL1-1~L2-2のそれぞれに流れる電流を計測することができればよく、他の計測手段でもよい。さらに計測部16は、第1出力端子N5と第2出力端子N6との間に接続され、電力変換装置10の出力電圧を計測する電圧計Vを備えている。
計測部16は、第1~第4電流計A1~A4が測定した電流値を制御部15に伝達する。したがって、制御部15は第1~第4インダクタL1-1~L2-2のそれぞれに流れる電流値をモニタリングして、第1~第4インダクタL1-1~L2-2の選択制御を行うことができる。例えば、第1インダクタL1-1のみに電流が流れている状態で、電力変換装置10の出力電力を大きくしたい場合は、第1インダクタL1-1に加えて第3インダクタL2-1をさらに選択して電流を流す。このことにより、電力変換装置10の出力電力をより大きくする制御が実施できる。
また、計測部16は、電圧計Vが計測した出力電圧を制御部15に伝達する。制御部15は伝達された出力電圧に基づき、電力変換装置10から出力される電圧が一定になるよう制御する。
選択部14は、第1~第4インダクタL1-1~L2-2の少なくとも一つを選択する機能を有する。選択部14は、第1~第4ダイオードD1~D4と、第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4と、このMOSトランジスタTr1~Tr4と並列に接続されたボディダイオードDb1~Db4とを備えている。ボディダイオードDb1~Db4は、第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4の寄生ダイオードである。
第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4を流れる電流については、第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4がオンしているときはボディダイオードDb1~Db4よりも抵抗が低い第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4のチャネル部分を流れる。第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4がオフしているときは、ボディダイオードDb1~Db4を電流が流れる。なお、第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4はスイッチング素子の一例であって、バイポーラトランジスタなども使うことができ、これに限定されるものではない。
制御部15は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によって選択信号S1~S4を生成している。制御部15が選択信号S1~S4のうち、所定の選択信号を高電位であるHレベルにすることにより、選択部14の該当する第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4をオンさせる。また制御部15は、前述したように計測部16の第1~第4電流計A1~A4が測定した電流値を受け取る。制御部15は受け取った電流値によって、第1~第4インダクタL1-1~L2-2をモニタリングできる。
次に、選択部14と制御部15の接続関係について説明する。第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4のソースsは、第2入力端子N8を介して電源E1の負極と、第2出力端子N6とに接続される。第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4のドレインdは、それそれ接続点N1~N4に接続される。接続点N1~N4には、それぞれ第1~第4インダクタL1-1~L2-2の他方の端子122、124、132、134と第1~第4ダイオードD1~D4のアノードがそれぞれ接続される。第1~第4ダイオードD1~D4のカソードは第1出力端子N5に接続される。
制御部15は選択信号S1~S4を第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4のゲートgに対して出力する。選択信号S1~S4は、第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4のオン、オフを制御する信号である。例えば、選択信号S1が高電位であると、第1MOSトランジスタTr1はオンする。逆に、選択信号S1が低電位であるLレベルであると、第1MOSトランジスタTr1はオフする。
なお、第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4のそれぞれのソースsとドレインdの間には、第1~第4ボディダイオードDb1~Db4が接続されている。また、第1出力端子N5と第2出力端子N6との間にはコンデンサC1が接続されている。
(電力変換装置の動作)
次に、図1を用いて実施形態1に係る電力変換装置10の動作について説明する。なお、この動作説明においては、第1インダクタL1-1が選択された場合の動作を説明するが、第2~第4インダクタL1-2~L2-2が単独または、複数で選択された場合においてもそれぞれの対応する構成における動作自体は同様であるため説明を省略する。
次に、図1を用いて実施形態1に係る電力変換装置10の動作について説明する。なお、この動作説明においては、第1インダクタL1-1が選択された場合の動作を説明するが、第2~第4インダクタL1-2~L2-2が単独または、複数で選択された場合においてもそれぞれの対応する構成における動作自体は同様であるため説明を省略する。
まず、初期段階である第1~第4インダクタL1-1~L2-2が選択される前の状態において、制御部15から出力される選択信号S1~S4はすべて低電位である。したがって、第1~第4MOSトランジスタTr1~Tr4はオフ状態である。このとき、コンデンサC1の電圧が電源E1の電圧以上であり、負荷Loadが無負荷であれば第1~第4インダクタL1-1~L2-2のいずれにも電流は流れない。
その後、制御部15は出力する選択信号S1のみを高電位として、第1MOSトランジスタTr1をオンさせる。第1MOSトランジスタTr1がオンすることにより、電源E1の正極から第1入力端子N7および第1電流計A1を介して電圧が第1インダクタL1-1に供給される。これにより、第1インダクタL1-1から接続点N1、第1MOSトランジスタTr1、第2入力端子N8、電源E1の負極という電流経路が形成される。この電流経路によって第1インダクタL1-1に流れる電流は次第に増大し、第1インダクタL1-1に電磁エネルギーが蓄えられる。
さらにその後、制御部15は、出力する選択信号S1を低電位として、第1MOSトランジスタTr1をオフさせる。これにより電流経路は変更されて、第1インダクタL1-1に蓄えられた電磁エネルギーは、接続点N1、第1ダイオードD1を介して第1出力端子N5から放出される。なお、放出されるエネルギーはコンデンサC1によって電圧が平滑化されたのち、負荷Loadに出力される。
上述したように、第1~第4インダクタL1-1~L2-2にはそれぞれ電磁エネルギーが蓄積され、その電磁エネルギーが電源E1と重畳して放出されることによって電力変換装置の出力となる。この出力の電力を大きくしたい場合は、複数のインダクタに電磁エネルギーを蓄積する必要がある。即ち、インダクタの数(相数)を1相から順次選択するインダクタを増やして、増やしたインダクタのそれぞれに電磁エネルギーを蓄積させる。このように選択するインダクタの数を増加させて電流を流すことを、インダクタを切り替えて増加させ駆動すると称し、実施形態1においては最大で4相のインダクタを駆動することで出力を最大化することができる。
(結合インダクタにおけるインダクタの結合)
第1~第4インダクタL1-1~L2-2が単独で駆動している場合、磁気結合しない(非結合)状態で駆動する。別々の結合インダクタ、例えば第1および第2結合インダクタ12、13のそれぞれのインダクタ、例えば第1および第3インダクタL1-1、L2-1が同時に駆動した場合も、これらの駆動している複数のインダクタは非結合状態で駆動する。
第1~第4インダクタL1-1~L2-2が単独で駆動している場合、磁気結合しない(非結合)状態で駆動する。別々の結合インダクタ、例えば第1および第2結合インダクタ12、13のそれぞれのインダクタ、例えば第1および第3インダクタL1-1、L2-1が同時に駆動した場合も、これらの駆動している複数のインダクタは非結合状態で駆動する。
しかしながら、同じ結合インダクタ、例えば第1結合インダクタ12の複数のインダクタ、例えば第1および第2のインダクタL1-1、L1-2が同時に駆動した場合、これら複数のインダクタは互いに結合した状態で駆動する。このように同じ結合インダクタの複数のインダクタが駆動されると、結合状態のインダクタとして機能する。
(インダクタの特性と相数切替)
図2は、インダクタにおけるインダクタンスの電流特性を示す図である。図2に示すように、例えば磁性体粉末を圧し固めて成形される圧粉コアを用いたインダクタにおいては、インダクタに流れる電流が多くなるとインダクタンスは徐々に低下していく直流重畳特性を有している。インダクタンスが低下した状態でインダクタに流れる電流が増加すると、リプル電流の振幅が大きくなり、インダクタの電流最大値が上昇する。この結果、電力変換装置10内の部品が発熱する。また電解コンデンサにおいては、温度が上昇することで電解液が蒸発し、不可逆の静電容量低下につながる。
図2は、インダクタにおけるインダクタンスの電流特性を示す図である。図2に示すように、例えば磁性体粉末を圧し固めて成形される圧粉コアを用いたインダクタにおいては、インダクタに流れる電流が多くなるとインダクタンスは徐々に低下していく直流重畳特性を有している。インダクタンスが低下した状態でインダクタに流れる電流が増加すると、リプル電流の振幅が大きくなり、インダクタの電流最大値が上昇する。この結果、電力変換装置10内の部品が発熱する。また電解コンデンサにおいては、温度が上昇することで電解液が蒸発し、不可逆の静電容量低下につながる。
インダクタの電流が増加すると、最悪の場合は、インダクタのコアが磁気飽和して短絡電流が流れる。これにより回路に大電流が流れるため、部品が焼損する可能性もある。したがって、電力変換装置10に流れる電流が所定値になると電流をそれ以上流さないように制御する必要がある。
電力変換装置10に所定値以上の電流が流れた場合、いままで駆動されていないインダクタを新たに駆動してインダクタの駆動数を増やす処理を行う。当該処理をインダクタ相数の切替と称する。インダクタに所定値以上の電流が流れ、インダクタの相数の切替を行うタイミングの電流値を電流閾値と定義する。また、駆動させるインダクタの数を駆動相数と称する。したがって、1相のインダクタを駆動していた場合は1相の駆動相数、2相のインダクタを駆動していた場合は2相の駆動相数と称する。
例えば、1相のインダクタを駆動していた電力変換装置10に流れる電流が電流閾値を超えると、駆動相数を1相から2相に切替え、いままで駆動していたインダクタに流れる電流を据え置いたうえで、新たに駆動するインダクタに対して電流を追加で流すことになる。同様に、2相のインダクタを駆動させている状態で各相のインダクタに流れる電流が増加して電流閾値を超えると、2相から3相に駆動相数を切替える。電力変換装置10においては、このように最大で4相のインダクタを駆動する。
図2に示すように、インダクタにおけるインダクタンスの電流特性は、非結合状態で駆動されているときと結合状態で駆動されているときとでは、特性が異なっている。具体的には、非結合状態で駆動されているインダクタは電流の増加に伴いインダクタンスが小さくなっていく割合が、結合状態で駆動されているインダクタに比べて大きくなっている。これは、結合状態のインダクタの共通コア内に発生する磁束に、直流磁束相殺作用があるのに対して、非結合状態のインダクタには上述の直流磁束相殺作用がないためである。
直流磁束相殺作用の有無に基づき、非結合状態で駆動しているインダクタは結合状態で駆動しているインダクタよりも早いタイミングで相数の切替を行う必要がある。この切替について図2を用いて具体的に説明する。インダクタンスの値が図2で示す所定のインダクタンス値H1まで低下したタイミングをインダクタの相数の切替を行うタイミングとして設定した場合、非結合状態のインダクタの電流閾値はIth1であり、結合状態のインダクタの電流閾値はIth2である。それぞれの状態における電流閾値の大きさの関係は下記式(1)のとおりとなる。
Ith1<Ith2・・・(1)
以上説明したように、非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1は、結合状態のインダクタの電流閾値Ith2よりも低い。即ち、結合状態のインダクタの方が非結合状態のインダクタよりも多くの電流を流すことができる。
以上説明したように、非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1は、結合状態のインダクタの電流閾値Ith2よりも低い。即ち、結合状態のインダクタの方が非結合状態のインダクタよりも多くの電流を流すことができる。
(インダクタ相数の切替基準)
図2で示したように、結合状態のインダクタと非結合状態のインダクタでは電流閾値が異なる。このそれぞれの電流閾値を電力変換装置10においてどのように基準として利用するかについて説明する。
図2で示したように、結合状態のインダクタと非結合状態のインダクタでは電流閾値が異なる。このそれぞれの電流閾値を電力変換装置10においてどのように基準として利用するかについて説明する。
図3は、インダクタの相数切替時において、非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1を基準としてインダクタ相数の切替を行った場合における切替時の電流値とインダクタ相数との関係を示す図である。図3に示すように、インダクタ相数を1相から2相へ切替えるときは電流閾値Ith1を用い、2相から3相へ切替えるときは、1相から2相へ切替えるときの電流閾値Ith1の2倍の電流閾値2Ith1を用いる。
また、3相から4相へ切替えるときは、1相から2相へ切替えるときの電流閾値Ith1の3倍の電流閾値3Ith1を用いて相数を切替える。即ち、非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1の整数倍の値となったタイミングにおいて各相の切替えを行うのが、図3に示す切替基準である。
図3に示した非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1を基準にした切替基準で電力変換装置10を動作させた場合、第1~第4インダクタL1-1~L2-2がすべて非結合状態で駆動したと仮定して各相の切替えを実施することになる。しかしながら上述したように、第1~第4インダクタL1-1~L2-2はすべて非結合状態で駆動されているわけでなく、各インダクタL1-1~L2-2の駆動状況によっては、結合状態で駆動されているインダクタも存在する。
例えば、2相駆動時に電流閾値Ith1の2倍の電流閾値2Ith1に到達した時点において3相で駆動してしまうと、変換効率などの事情によって2相で動かし続けたいにも関わらず3相で動かさなければならないという状況になる。このような状況について、図3において点線30で示した相数の切替が本来あるべき切替基準に基づく動作となる。即ち、2相駆動でまだ電力を出せるのにも関わらず、電流閾値2Ith1に到達したため3相駆動に切替えなければならず、2相での駆動能力を発揮しきれていないこととなる。
図4は、インダクタ相数の切替時において、結合状態のインダクタの電流閾値Ith2を基準にしてインダクタ相数の切替えた場合における切替時の電流値とインダクタ相数との関係を示す図である。図4に示すように、インダクタ相数を1相から2相へ切替えるときは電流閾値Ith2を用い、2相から3相へ切替えるときは1相から2相へ切替えるときの電流閾値Ith2の2倍の電流閾値2Ith2を用いる。また、3相から4相へ切替えるときは、1相から2相へ切替えるときの電流閾値Ith2の3倍の電流閾値3Ith2を用いて相数を切替える。即ち、結合状態のインダクタの電流閾値Ith2の整数倍の値となったタイミングにおいて各相の切替えを行うのが、図4に示す切替基準である。
図4に示した結合状態のインダクタの電流閾値Ith2を基準にした切替基準で電力変換装置10を動作させた場合、第1~第4インダクタL1-1~L2-2がすべて結合状態で駆動したと仮定して各相の切替えを実施することになる。しかしながら上述したように、第1~第4インダクタL1-1~L2-2はすべてが結合状態で駆動されているわけでなく、各インダクタL1-1~L2-2の駆動状況によっては、非結合状態で駆動されているインダクタも存在する。
例えば、1相駆動時に電流閾値Ith2に到達するまで1相で駆動し続ける場合、過電流回避などの事情によって2相で動かしたいにも関わらず1相で動かし続けなければならない状況となる。図4において点線40で示した相数の切替が本来あるべき切替基準に基づく動作である。即ち、1相駆動ではもう電力を出せないにも拘らず、電流閾値Ith2に到達するまで2相駆動に切替えられないため、1相での駆動能力を超えていることになる。
第1~第4インダクタL1-1~L2-2の全てを結合状態と仮定して4相で駆動した場合に得られる出力電力は、実施形態1の電力変換装置10の構成で期待される出力電力より大きくなる可能性がある。一方で、非結合状態のインダクタに大きな電流が流れてしまい、電力変換装置10内の部品を破壊する可能性、または電力変換装置10の性能を最大化できない可能性がある。
(実施形態1の相数切替)
上述したように、非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1または結合状態のインダクタの電流閾値Ith2のいずれか一方のみを基準として用いて、相数切替を行うのとそれぞれ不具合が起こる恐れがある。そのため、実施形態1の電力変換装置10においては、第1~第4インダクタL1-1~L2-2の状態を判断し、結合状態および非結合状態の状況に見合った切替を実施する。
上述したように、非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1または結合状態のインダクタの電流閾値Ith2のいずれか一方のみを基準として用いて、相数切替を行うのとそれぞれ不具合が起こる恐れがある。そのため、実施形態1の電力変換装置10においては、第1~第4インダクタL1-1~L2-2の状態を判断し、結合状態および非結合状態の状況に見合った切替を実施する。
図5は、実施形態1におけるインダクタの相数切替を示す図である。実施形態1においては、インダクタの相数切替を第1インダクタL1-1、第2インダクタL1-2、第3インダクタL2-1、第4インダクタL2-2の順に順次駆動する相数を増やす場合を説明する。
最初に、第1インダクタL1-1のみが駆動している状況が図5における電流値0から電流値Aまでの状況である。第1のインダクタL1-1は単独で駆動しているため、非結合状態のインダクタである。この第1インダクタL1-1のみが駆動している状況については、計測部16によって、制御部15に伝達されている。
次に、第1インダクタL1-1に追加して第2インダクタL1-2も駆動する。この2相駆動が始まる電流値Aは、例えば図2で示した非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1が用いられてもよい。この電流値Aについては、計測部16によって、制御部15に伝達されている。第1結合インダクタ12の第1インダクタL1-1と第2インダクタL1-2とが駆動するため、これらのインダクタL1-1、L1-2は結合状態のインダクタとして駆動する。
さらに電流値がBになったタイミングにおいて、すでに駆動している第1インダクタL1-1と第2インダクタL1-2に加えて、第3インダクタL2-1も駆動する。この電流値Bは、例えば図2で示した結合状態のインダクタの電流閾値Ith2が電流値Aに付加された「非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1+結合状態のインダクタの電流閾値Ith2」が用いられてもよい。
しかしながら、電流値Bは元々非結合状態だった第1インダクタL1-1も結合状態になることによって電流閾値Ith1以上の電流が流せるようになる。したがって、電流値Bは電流閾値Ith2の2倍となる2Ith2とするのが望ましい。この電流値Bについては、計測部16によって、制御部15に伝達されている。第3インダクタL2-1は、第2結合インダクタ13において単独で駆動しているため、非結合状態で駆動しているインダクタである。
最後に、電流値がCになったタイミングにおいて、第1インダクタL1-1、第2インダクタL1-2および第3インダクタL2-1に追加して第4インダクタL2-2も駆動される。この電流値Cは、例えば図2で示した非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1が電流値Bに付加された「2Ith1+Ith2」が用いられてもよい。しかしながら、元々非結合状態だった第1インダクタL1-1は、Ith1以上の電流が流せるようになる。このためこの電流値Cは、電流値Bの望ましい電流閾値2Ith2に非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1が付加された「2Ith2+Ith1」とするのが望ましい。
この電流値Cについても、計測部16によって、制御部15に伝達されている。この時点において、第2結合インダクタ13の第3インダクタL2-1と第4インダクタL2-2が駆動しているため、これらのインダクタL2-1、L2-2は結合状態のインダクタとして駆動している。
なお、電流値Dのタイミングは第1~第4インダクタL1-1~L2-2の4相駆動で電力変換装置10が最大の出力電力となるタイミングである。
以上の説明は第1~第4インダクタL1-1~L2-2が順次この順序で増えていく相数切替であるが、実施形態1における相数切替の順序はこれに限定されるものではない。1相ずつ増やしていく順序は任意の順序で行うことができる。
(ヒステリシス特性を有するインダクタの相数切替)
図6は、実施形態1におけるヒステリシス特性を有するインダクタの相数切替を示す図である。
図6は、実施形態1におけるヒステリシス特性を有するインダクタの相数切替を示す図である。
まず、ヒステリシス特性とその効果について簡単に説明する。例えば合計電流が閾値電流A付近にあるとき、駆動対象が1相と2相との間を交互に繰り返してしまう、いわゆるハンチングが発生してしまうことがある。ハンチングが発生すると動作が不安定になり、最悪の場合は電力変換装置10の破壊につながる可能性もある。相数切替に関してヒステリシス特性を持たすことで、このようなハンチングの発生を防止することができ、電力変換装置10の安定動作に寄与することができる。
図5の説明においては、インダクタの相数切替を第1インダクタL1-1、第2インダクタL1-2、第3インダクタL2-1、第4インダクタL2-2の順に順次駆動する相数を増やす場合を説明した。図6の説明においては、第1インダクタL1-1から第4インダクタL2-2の順に順次駆動する相数を増やす場合に加えて、第4インダクタL2-2から第1インダクタL1-1の順に順次駆動する相数を減らす場合について説明する。
図6において、第1インダクタL1-1から第4インダクタL2-2の順に順次駆動する相数を増やす状況は、図5において説明した状況と同じである。したがって、図5におけるA、B、C、Dがそれぞれ図6のA12、B12、C12、D11に相当する。
次に4相駆動する状態から順次駆動するインダクタを減らしていく場合について説明する。4相駆動している状態から第4インダクタL2-2の駆動を止めて駆動相数を減らすタイミングは、電流値がC11となるタイミングである。この電流値C11は、第1~第3インダクタL1-1~L2-1に加えて、第4インダクタL2-2を駆動するタイミングC12より小さい値である。
電流値A、B、Cなどが数十アンペアである場合、検出精度などにもよるが、ヒステリシスを構成する差分は数アンペア程度を設定すればよい。例えば、図6においてA11の電流値を35アンペア、A12の電流値を40アンペアに設定して、その差分A12-A11を5アンペアと設定することができる。なお、この差分C12-C11がヒステリシス特性を構成する差分である。差分C12-C11については、例えば図2で示した非結合状態のインダクタの電流閾値Ith1や結合状態のインダクタの電流閾値Ith2の大きさと比べて、大きな影響を与えない程度の値にするのが望ましい。
第1~第3インダクタL1-1~L2-1の3相駆動から第3インダクタL2-1の駆動を止めて駆動相数を減らすタイミングは、電流値がB11となるタイミングである。この電流値B11は、第1、第2インダクタL1-1、L1-2に加えて、第3インダクタL2-1を駆動するタイミングB12より小さい値である。この差分B12-B11は例えば差分C12-C11と同じ程度の値にするのが望ましい。
第1、第2インダクタL1-1、L1-2の2相駆動から第2インダクタL1-2の駆動を止めて駆動相数を減らすタイミングは、電流値がA11となるタイミングである。この電流値A11は、第1インダクタL1-1に加えて、第2インダクタL1-2を駆動するタイミングA12より小さい値である。この差分A12-A11も例えば差分C12-C11と同じ程度の値にするのが望ましい。
(実施形態1の効果)
上述したように、実施形態1の電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法によれば、電力変換装置内の部品破壊の可能性を低減し、電力変換装置の性能を最大化し得る、所望の相数切替動作を実施することができるため、安定した動作で所望の出力電力が得られる電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法を実現できる。
上述したように、実施形態1の電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法によれば、電力変換装置内の部品破壊の可能性を低減し、電力変換装置の性能を最大化し得る、所望の相数切替動作を実施することができるため、安定した動作で所望の出力電力が得られる電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法を実現できる。
〔実施形態2〕
以下、実施形態2の電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法について詳細に説明する。
以下、実施形態2の電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法について詳細に説明する。
図7は、実施形態2に係る電力変換システム80の回路図である。図7に示すように、電力変換システム80は、電源E8と、電力変換装置81と、負荷Loadから構成されている。電源E8は、電力変換装置81に供給する電圧源であり、2次電池によって構成されてもよい。電力変換装置81は、電源E8から供給された電圧を昇圧して出力する装置である。負荷Loadは、電力変換装置81から出力された電圧によって動作する装置全般を一般的に示したもので、単なる負荷のみに限定されるものではない。
(実施形態2の回路構成)
電力変換装置81は、結合インダクタ82と、選択部84と、制御部85と、計測部86と、コンデンサC8とを備える。結合インダクタ82は、第1インダクタL3-1と、第2インダクタL3-2と、第3インダクタL3-3とを備えている。なお、図7の回路図においては、第1インダクタL3-1と、第2インダクタL3-2との共通のコア87および第2インダクタL3-2と、第3インダクタL3-3との共通のコア88は図面上で異なるコアのように示されているが、第1、第2および第3インダクタL3-1、L3-2およびL3-3の全てに共通の一つのコア(87、88)である。このように、結合インダクタ82が1つのコア(87、88)を共有した第1、第2および第3インダクタL3-1、L3-2およびL3-3を備えている状態を3相の結合インダクタを備えていると称する。
電力変換装置81は、結合インダクタ82と、選択部84と、制御部85と、計測部86と、コンデンサC8とを備える。結合インダクタ82は、第1インダクタL3-1と、第2インダクタL3-2と、第3インダクタL3-3とを備えている。なお、図7の回路図においては、第1インダクタL3-1と、第2インダクタL3-2との共通のコア87および第2インダクタL3-2と、第3インダクタL3-3との共通のコア88は図面上で異なるコアのように示されているが、第1、第2および第3インダクタL3-1、L3-2およびL3-3の全てに共通の一つのコア(87、88)である。このように、結合インダクタ82が1つのコア(87、88)を共有した第1、第2および第3インダクタL3-1、L3-2およびL3-3を備えている状態を3相の結合インダクタを備えていると称する。
ここで、第1、第2および第3インダクタL3-1、L3-2およびL3-3が一つの共通のコア(87、88)で結合されている構成とは、共通のコア(87、88)の構造が、3次元的に第1、第2および第3インダクタL3-1、L3-2およびL3-3を等間隔で配置する構成である。したがって、3つの巻き線についても、コア(87、88)を共有する構成である。
電力変換装置81は、第1出力端子N84、第2出力端子N85、第1入力端子N86、第2入力端子N87を備えている。電力変換装置81は、第1入力端子N86および第2入力端子N87を介して電源E8から入力された直流電圧を昇圧して、この昇圧した直流電圧を第1出力端子N84と、第2出力端子N85とに出力する。
より詳細に説明すると、電源E8は結合インダクタ82に直流電圧を供給する。したがって、電源E8の正極は、第1入力端子N86および第1~第3電流計A1~A3を介して結合インダクタ82に接続される。詳細には、電源E8の正極は、第1インダクタL3-1の一方の端子90、第2インダクタL3-2の一方の端子91および第3インダクタL3-3の一方の端子92と接続されている。第1インダクタL3-1の他方の端子93、第2インダクタL3-2の他方の端子94および第3インダクタL3-3の他方の端子95は、選択部84と接続されている。
計測部86は、第1~第3インダクタL3-1~L3-3のそれぞれに流れる電流を計測するため、第1~第3電流計A1~A3を備えている。ここで、第1~第3電流計は、第1~第3インダクタL3-1~L3-3のそれぞれに流れる電流を計測することができればよく、他の計測手段でもよい。さらに計測部86は、第1出力端子N84と第2出力端子N85との間に接続され、電力変換装置81の出力電圧を計測する電圧計Vを備えている。
計測部86は、第1~第3電流計A1~A3が測定した電流値を制御部85に伝達する。したがって、制御部85は第1~第3インダクタL3-1~L3-3のそれぞれに流れる電流値をモニタリングして、第1~第3インダクタL3-1~L3-3の選択制御を行うことができる。例えば、第1インダクタL3-1のみに電流が流れている状態で、電力変換装置81の出力電力を大きくしたい場合は、第1インダクタL3-1に加えて第2インダクタL3-2をさらに選択して電流を流す。このことにより、電力変換装置81の出力電力をより大きくする制御が実施できる。
また、計測部86は、電圧計Vが計測した出力電圧を制御部85に伝達する。制御部85は伝達された出力電圧に基づき、電力変換装置81から出力される電圧が一定になるよう制御する。
選択部84は、第1~第3インダクタL3-1~L3-3の少なくとも一つを選択する機能を有する。選択部84は、第1~第3ダイオードD81~D83と、第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83と、このMOSトランジスタTr81~Tr83と並列に接続されたボディダイオードDb81~Db83とを備えている。ボディダイオードDb81~Db83は、第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83の寄生ダイオードである。
第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83を流れる電流については、第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83がオンしているときはボディダイオードDb81~Db83よりも抵抗が低い第1~第4MOSトランジスタTr81~Tr83のチャネル部分を流れる。第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83がオフしているときは、ボディダイオードDb81~Db83を電流が流れる。なお、第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83はスイッチング素子の一例であって、バイポーラトランジスタなども使うことができ、これに限定されるものではない。
制御部85は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によって選択信号S81~S83を生成している。制御部85が選択信号S81~S83のうち、所定の選択信号を高電位であるHレベルにすることにより、選択部84の該当する第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83をオンさせる。また制御部85は、前述したように計測部86の第1~第3電流計A1~A3が測定した電流値を受け取る。制御部85は受け取った電流値によって、第1~第3インダクタL3-1~L3-3をモニタリングできる。
次に、選択部84と制御部85の接続関係について説明する。第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83のソースsは、第2入力端子N87を介して電源E8の負極と、第2出力端子N85とに接続される。第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83のドレインdは、それそれ接続点N81~N83に接続される。接続点N81~N83には、それぞれ第1~第3インダクタL3-1~L3-3の他方の端子93、94、95と第1~第3ダイオードD81~D83のアノードがそれぞれ接続される。第1~第3ダイオードD81~D83のカソードは第1出力端子N84に接続される。
制御部85は選択信号S81~S83を第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83のゲートgに対して出力する。選択信号S81~S83は、第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83のオン、オフを制御する信号である。例えば、選択信号S81が高電位であると、第1MOSトランジスタTr81はオンする。逆に、選択信号S1が低電位であるLレベルであると、第1MOSトランジスタTr81はオフする。
なお、第1~第3MOSトランジスタTr81~Tr83のそれぞれのソースsとドレインdの間には、第1~第3ボディダイオードDb81~Db83が接続されている。また、第1出力端子N84と第2出力端子N85との間にはコンデンサC8が接続されている。
(インダクタの電流特性と切替基準)
図8は、インダクタが3相で構成された結合インダクタ82における各インダクタのインダクタンスの電流特性を示す図である。図8において、非結合状態とは、結合インダクタL3-1~L3-3の中の1相のみが駆動している状態である。非完全結合状態とは、結合インダクタL3-1~L3-3の中の2相が駆動している状態である。完全結合状態とは、結合インダクタL3-1~L3-3の3相すべてが駆動している状態である。図8からわかるように各相のインダクタンスの電流特性は、非結合状態のときが、電流の増加に伴いインダクタンスが小さくなっていく割合がもっとも大きくなっている。
図8は、インダクタが3相で構成された結合インダクタ82における各インダクタのインダクタンスの電流特性を示す図である。図8において、非結合状態とは、結合インダクタL3-1~L3-3の中の1相のみが駆動している状態である。非完全結合状態とは、結合インダクタL3-1~L3-3の中の2相が駆動している状態である。完全結合状態とは、結合インダクタL3-1~L3-3の3相すべてが駆動している状態である。図8からわかるように各相のインダクタンスの電流特性は、非結合状態のときが、電流の増加に伴いインダクタンスが小さくなっていく割合がもっとも大きくなっている。
インダクタンスの値が図8で示すH1Aまで低下したときにインダクタの相数の切替を行うタイミングとして設定した場合、非結合状態のインダクタの電流閾値はIth11、非完全結合状態の電流閾値はIth12、完全結合状態の電流閾値はIth13となる。それぞれの状態の電流閾値の大きさの関係は下記式(2)のとおりとなる。
Ith11<Ith12<Ith13・・・(2)
実施形態1でも説明したように、インダクタンスが低下した状態でインダクタに流れる電流が増加すると、電力変換装置81内の部品を破壊する可能性、または電力変換装置81の性能を最大化できない可能性がある。このため、電力変換装置81に流れる電流が所定値になると電流をそれ以上流さないように制御する必要がある。また、上記式(2)の関係から、非結合状態で駆動しているインダクタ、非完全結合状態のインダクタ、完全結合状態のインダクタの順に早いタイミングで相数の切替を行う必要がある。
実施形態1でも説明したように、インダクタンスが低下した状態でインダクタに流れる電流が増加すると、電力変換装置81内の部品を破壊する可能性、または電力変換装置81の性能を最大化できない可能性がある。このため、電力変換装置81に流れる電流が所定値になると電流をそれ以上流さないように制御する必要がある。また、上記式(2)の関係から、非結合状態で駆動しているインダクタ、非完全結合状態のインダクタ、完全結合状態のインダクタの順に早いタイミングで相数の切替を行う必要がある。
(実施形態2の相数切替)
図9は、実施形態2におけるインダクタの相数切替を示す図である。実施形態2においては、相数切替を第1のインダクタ、第2のインダクタ、第3のインダクタの順に順次相数を増やす場合を説明する。
図9は、実施形態2におけるインダクタの相数切替を示す図である。実施形態2においては、相数切替を第1のインダクタ、第2のインダクタ、第3のインダクタの順に順次相数を増やす場合を説明する。
最初に、第1のインダクタのみが駆動している状況が図9における相数1の電流値が0からA1までの状況である。第1のインダクタは単独で駆動しているため、非結合状態のインダクタである。
次に、電流値がA1になったタイミングにおいて、第1のインダクタに追加して第2のインダクタも駆動する。この電流値A1は、例えば図8で示した非結合状態のインダクタの電流閾値Ith11が用いられてもよい。電流値がA1からB1までの間、第1のインダクタと第2のインダクタが駆動されているため、これら第1および第2のインダクタは非完全結合状態のインダクタとして駆動している。
さらに電流値がB1になったタイミングにおいて、第1のインダクタ、第2のインダクタに追加して第3のインダクタが駆動される。この電流値B1は、例えば図8で示した結合状態のインダクタの電流閾値Ith12が電流値A1に付加された「Ith11+Ith12」が用いられてもよい。なお、元々非結合状態だった第1インダクタL3-1が結合状態となり、Ith11以上の電流が流せるようになるため、電流値B1は2Ith12とすることが望ましい。電流値がB1からC1までの間、第3のインダクタが駆動されることにより、第1~第3のインダクタは完全結合状態で駆動されるインダクタとなる。
電流値C1のタイミングは第1~第3のインダクタの3相駆動で実施形態2の電力変換装置が最大の出力となるタイミングである。
(実施形態2の効果)
上述したように、実施形態2の電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法によれば、電力変換装置内の部品を破壊する可能性、または電力変換装置の性能を最大化できない可能性を回避しながら、所望の相数切替動作を実施することができる。このため、よりコンパクトな回路構成によって安定した動作で所望の出力電力が得られる電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法を実現できる。
上述したように、実施形態2の電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法によれば、電力変換装置内の部品を破壊する可能性、または電力変換装置の性能を最大化できない可能性を回避しながら、所望の相数切替動作を実施することができる。このため、よりコンパクトな回路構成によって安定した動作で所望の出力電力が得られる電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法を実現できる。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 電力変換システム
10 電力変換装置
11 結合インダクタ群
12 第1結合インダクタ
13 第2結合インダクタ
14 選択部
15 制御部
16 計測部
C1 コンデンサ
E1 電源
L1-1 第1インダクタ
L1-2 第2インダクタ
L2-1 第3インダクタ
L2-2 第4インダクタ
D1~D4 第1~第4ダイオード
Tr1~Tr4 第1~第4MOSトランジスタ
Db1~Db4 ボディダイオード
10 電力変換装置
11 結合インダクタ群
12 第1結合インダクタ
13 第2結合インダクタ
14 選択部
15 制御部
16 計測部
C1 コンデンサ
E1 電源
L1-1 第1インダクタ
L1-2 第2インダクタ
L2-1 第3インダクタ
L2-2 第4インダクタ
D1~D4 第1~第4ダイオード
Tr1~Tr4 第1~第4MOSトランジスタ
Db1~Db4 ボディダイオード
Claims (8)
- 複数のインダクタを含む第1結合インダクタと、
複数のインダクタを含む第2結合インダクタと、
前記第1結合インダクタおよび第2結合インダクタに接続され、前記第1結合インダクタおよび第2結合インダクタに含まれる前記複数のインダクタから少なくとも一つを選択して、当該選択されたインダクタからの電流経路を形成する選択部と、
前記選択部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記選択部によって選択された前記インダクタが非結合状態であるときは第1の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、
前記選択部によって前記選択されたインダクタが結合状態のときは前記第1の電流閾値よりも大きい第2の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替える電力変換装置。 - 前記第1の電流閾値は、インダクタンスの直流重畳特性に基づき、前記インダクタが非結合状態のときの所定のインダクタンス値における電流閾値であり、
前記第2の電流閾値は、前記インダクタンスの直流重畳特性に基づき、前記インダクタが結合状態のときの前記所定のインダクタンス値における電流閾値である、
請求項1に記載の電力変換装置。 - 請求項1または2に記載の電力変換装置に前記第1および第2結合インダクタに電圧を供給する電源と、前記電力変換装置によって動作する装置とをさらに備える電力変換システム。
- 第1、第2および第3インダクタを含む結合インダクタと、
前記結合インダクタに接続され、前記第1、第2および第3インダクタから少なくとも一つを選択して、当該選択されたインダクタからの電流経路を形成する選択部と、
前記選択部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は前記第1、第2および第3インダクタから選択された1つのインダクタを第1の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、前記選択されたインダクタ以外の前記第1、第2および第3インダクタからさらに一つのインダクタの選択を前記第1の電流閾値より大きい第2の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、前記第1、第2および第3インダクタから選択されていないインダクタを選択するときは、前記第2の電流閾値より大きい第3の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替える電力変換装置。 - 前記第1の電流閾値は、インダクタンスの直流重畳特性に基づき、前記インダクタが非結合状態のときの所定のインダクタンス値における電流閾値であり、
前記第2の電流閾値は、前記インダクタンスの直流重畳特性に基づき、前記インダクタが非完全結合状態のときの前記所定のインダクタンス値における電流閾値である、
請求項4に記載の電力変換装置。 - 請求項4または5に記載の電力変換装置に前記第1および第2結合インダクタに電圧を供給する電源と、前記電力変換装置によって動作する装置とをさらに備える電力変換システム。
- 複数のインダクタを含む第1結合インダクタと、
複数のインダクタを含む第2結合インダクタと、
前記第1および第2結合インダクタに接続され、前記複数のインダクタから少なくとも一つを選択して、当該選択されたインダクタからの電流経路を形成する選択部と、
前記選択部を制御する制御部とを備えた電力変換装置の制御方法であって、
前記選択部によって選択された前記インダクタが非結合状態であるときは第1の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、
前記選択部によって前記選択されたインダクタが結合状態のときは前記第1の電流閾値よりも大きい第2の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替える制御方法。 - 第1、第2および第3インダクタを含む結合インダクタと、
前記結合インダクタに接続され、前記第1、第2および第3インダクタから少なくとも一つを選択して、当該選択されたインダクタからの電流経路を形成する選択部と、
前記選択部を制御する制御部とを備えた電力変換装置の制御方法であって、
前記第1、第2および第3インダクタから選択された1つのインダクタを第1の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、
前記選択されたインダクタ以外の前記第1、第2および第3インダクタからさらに一つのインダクタの選択を前記第1の電流閾値より大きい第2の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替え、
前記第1、第2および第3インダクタから選択されていないインダクタを選択するときは、前記第2の電流閾値より大きい第3の電流閾値に基づいて前記インダクタの相数を切替える制御方法。
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JP2021105066A JP2023003782A (ja) | 2021-06-24 | 2021-06-24 | 電力変換装置、電力変換システムおよび制御方法 |
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