JP2023003635A - シリコン用エッチング液 - Google Patents

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Abstract

【課題】一態様において、エッチングにおけるシリコンの(111)面の溶解性を向上可能なエッチング液を提供する。【解決手段】本開示は、一態様において、カチオン性界面活性剤(成分A)を含み、成分Aは、分子内に2つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級アンモニウム又はその塩(成分A1)、及び、分子内に1つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級ホスホニウム又はその塩(成分A2)の少なくとも一方である、シリコン用エッチング液に関する。【選択図】なし

Description

本開示は、シリコン用エッチング液及びこれを用いたエッチング方法に関する。
シリコンを用いた半導体デバイスの製造過程において、加工、異物除去等を目的としたウェットエッチングやドライエッチングが用いられている。例えばエッチングを利用して複雑な3次元構造のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスを作製することが可能である。
従来のウェットエッチングでは、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウム水酸化物(TMAH)等を含むアルカリ水溶液が用いられている。
例えば、特許文献1では、アルカリ水溶液にカチオン界面活性剤、両性界面活性剤又は極性基を有する有機高分子を添加して調製されたエッチング液を用いたシリコンウェーハのエッチング方法が提案されている。
特許文献2では、マイクロマシニング技術分野における、有機アルカリと無機アルカリの混合物であるアルカリ化合物と、含珪素化合物を含有するシリコン異方性エッチング液が提案されている。
特開2004-48026号公報 特開2009-206335号公報
近年の半導体分野においては高集積化が進んでおり、配線の複雑化や微細化が求められており、エッチング技術もさらなる高精度化が求められている。
例えば、特許文献1では、平坦度と表面粗さを改善するエッチング方法が提案されているが、近年、シリコン基板の表面品質に対する要求はますます厳しくなっており、平坦度、表面粗さ、ヘイズ等の悪化を抑制できるエッチング方法が望まれている。
シリコンのウェットエッチングは、エッチング速度の結晶方位依存性により、(100)面や(110)面のエッチング速度(溶解性)に比べて(111)面のエッチング速度が遅いと考えられている。例えば、(100)面単結晶シリコン基板をヒドロキシイオンを含むアルカリ性の液でエッチングすると、表面に微小に存在する(111)面と(100)面のエッチング速度差により凸部が発生し、表面粗さやヘイズが悪化するという問題がある。
またMEMSデバイスのウェットエッチング工程においては、(111)面のエッチング速度向上により、表面形状の加工精度や生産性の向上が期待できる。
そこで、本開示は、エッチングにおけるシリコンの(111)面の溶解性を向上可能なシリコン用エッチング液及びこれを用いたシリコンエッチング方法を提供する。
本開示は、一態様において、カチオン性界面活性剤(成分A)を含み、成分Aは、分子内に2つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級アンモニウム又はその塩(成分A1)、及び、分子内に1つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級ホスホニウム又はその塩(成分A2)の少なくとも一方である、シリコン用エッチング液に関する。
本開示は、一態様において、本開示のエッチング液、又は、既存品の薬剤と本開示のエッチング液との混合液を用いてシリコンをエッチングする工程を含む、シリコンエッチング方法に関する。
本開示によれば、一態様において、エッチングにおけるシリコンの(111)面の溶解性を向上可能なエッチング液を提供できる。
[エッチング液]
本開示は、一態様において、カチオン性界面活性剤(成分A)を含み、成分Aは、分子内に2つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級アンモニウム又はその塩(成分A1)、及び、分子内に1つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級ホスホニウム又はその塩(成分A2)の少なくとも一方である、シリコン用エッチング液(以下、「本開示のエッチング液」ともいう)に関する。
本開示のエッチング液によれば、エッチングにおけるシリコンの(111)面の溶解性を向上できる。
本開示のエッチング液は、一又は複数の実施形態において、シリコンウェーハのエッチング、マイクロマシニング(MEMS)技術におけるエッチング、太陽電池製造におけるエッチング製造等の異方性エッチングに使用することができる。
本開示の効果発現のメカニズムの詳細は明らかではないが、以下のように推察される。
本開示では、2つ以上の長鎖アルキル鎖を有する第4級アンモニウム又はその塩(成分A1)及び1つ以上の長鎖アルキル鎖を有する第4級ホスホニウム又はその塩(成分A2)の少なくとも一方のカチオン性界面活性剤を用いる。疎水性の長鎖アルキル鎖が疎水性の(111)面に吸着し、カチオン性界面活性剤のプラス電荷を帯びたカチオン部(N+、P+)が、溶解剤であるマイナス電荷を帯びたヒドロキシイオンを引き付けることでエッチングが進行するか、カチオン性界面活性剤によってエッチングされると考えられる。
さらに、カチオン性界面活性剤の疎水性が高くなり、(111)面への吸着量が多くなることで、エッチング反応はより進行すると考えられ、1つの長鎖アルキル鎖を有するよりも、2つ以上の長鎖アルキル鎖を有する疎水性の高いカチオン性界面活性剤が、より高いエッチング性能を有すると考えられる。
ただし、本開示はこれらのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
[カチオン性界面活性剤(成分A)]
本開示のエッチング液は、カチオン性界面活性剤(以下、「成分A」ともいう)を含有する。成分Aは、分子内に2つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級アンモニウム又はその塩(以下、「成分A1」ともいう)、及び、分子内に1つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級ホスホニウム又はその塩(以下、「成分A2」ともいう)の少なくとも一方である。成分A1は、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。成分A2は、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。成分Aは、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
本開示において、「分子内に2つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級アンモニウム」とは、一又は複数の実施形態において、少なくとも2つの炭素数10以上18以下のアルキル基が、窒素原子に結合していることを意味する。本開示において、「分子内に1つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級ホスホニウム」とは、一又は複数の実施形態において、少なくとも1つの炭素数10以上18以下のアルキル基が、リン原子に結合していることを意味する。前記アルキル基の炭素数は、シリコンの(111)面の溶解性向上の観点から、10以上であって、11以上が好ましく、12以上がより好ましく、そして、18以下であって、16以下が好ましく、15以下がより好ましい。同様の観点から、前記アルキル基の炭素数は、10以上18以下であって、11以上18以下が好ましく、12以上18以下が好ましく、12以上16以下がより好ましく、12以上15以下が更に好ましい。分子内に含まれる炭素数10以上18以下のアルキル基の数は、成分A1の場合、2以上、3以上又は4が挙げられ、好ましくは2又は3、より好ましくは2である。成分A2の場合、1以上、2以上、3以上又は4が挙げられ、好ましくは1又は2である。
成分Aは、シリコンの(111)面の溶解性向上の観点から、分子内の炭素数の合計が22以上が好ましく、24以上がより好ましく、26以上が更に好ましく、そして、38以下が好ましく、34以下がより好ましく、32以下が更に好ましい。同様の観点から、成分Aは、分子内の炭素数の合計が22以上38以下であることが好ましく、より好ましくは24以上38以下、更に好ましくは26以上38以下、更に好ましくは26以上34以下、更に好ましくは26以上32以下である。
成分Aは、一又は複数の実施形態において、シリコンの(111)面の溶解性向上の観点から、下記式(I)又は下記式(II)で表される構成を有する化合物であることが好ましい。
Figure 2023003635000001
前記式(I)中、R1は同一又は異なって、炭素数10以上18以下のアルキル基を示し、R2は同一又は異なって、炭素数1以上6以下の炭化水素基又は-(CH2CH2O)nH(但し、nは1~3である)であり、Zはリン原子であり、X-は対イオンである。
前記式(II)中、R1は同一又は異なって、炭素数10以上18以下のアルキル基を示し、R2は同一又は異なって、炭素数1以上6以下の炭化水素基又は-(CH2CH2O)nH(但し、nは1~3である)であり、Zは窒素原子又はリン原子であり、X-は対イオンである。
前記式(I)及び(II)において、R2は、シリコンの(111)面の溶解性向上の観点から、炭素数1以上6以下の炭化水素基が好ましい。前記対イオンとしては、例えば、塩化物イオン(Cl-)、炭酸水素イオン(HCO3 -)、臭化物イオン(Br-)等が挙げられる。
成分A1としては、例えば、ジデシルジメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩(C12-C18の混成品)、及び、ジステアリルジメチルアンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
成分A2としては、例えば、トリヘキシルテトラデシルホスホニウム塩等が挙げられる。
本開示のエッチング液における成分Aの含有量は、シリコンの(111)面の溶解性向上の観点から、5ppm以上が好ましく、20ppm以上がより好ましく、50ppm以上が更に好ましく、80ppm以上が更に好ましく、そして溶液安定性の観点から、100,000ppm以下が好ましく、10,000ppm以下がより好ましく、1,000ppm以下が更に好ましい。シリコンの(111)面の溶解性向上と溶液安定性の観点から、本開示のエッチング液における成分Aの含有量は、5ppm以上100,000ppm以下が好ましく、20ppm以上10,000ppm以下がより好ましく、80ppm以上1,000ppm以下が更に好ましい。成分Aが2種以上の組合せの場合、成分Aの含有量はそれらの合計含有量をいう。なお、本開示において、10,000ppmは1質量%である(以下同じ)。
[水]
本開示のエッチング液は、一又は複数の実施形態において、媒体として水を含有する。水としては、例えば、蒸留水、イオン交換水、純水及び超純水等が挙げられる。
本開示のエッチング液における水の含有量は、溶液安定性の観点から、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましく、そして、シリコンの(111)面の溶解性向上の観点から、99.9995質量%以下が好ましく、99.9990質量%以下がより好ましく、99.9980質量%以下が更に好ましい。
[アルカリ剤(成分B)]
本開示のエッチング液は、一又は複数の実施形態において、シリコンの(111)面の溶解性のさらなる向上の観点から、アルカリ剤(以下、「成分B」ともいう)をさらに含むことができる。成分Bは、一又は複数の実施形態において、成分Aを含まない。
成分Bとしては、一又は複数の実施形態において、無機アルカリ及び有機アルカリから選ばれる少なくとも1種が挙げられ、無機アルカリが好ましい。
前記無機アルカリとしては、例えば、アンモニア;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物;等が挙げられる。
前記有機アルカリとしては、例えば、ヒドロキシアルキルアミン、第四級アンモニウム塩等が挙げられる。ヒドロキシアルキルアミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等が挙げられる。第四級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)等が挙げられる。
成分Bは、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
本開示のエッチング液における成分Bの含有量は、一又は複数の実施形態において、エッチング液のpHが特定範囲になるよう設定することができる。
[その他の成分]
本開示のエッチング液は、本開示の効果が損なわれない範囲で、その他の成分をさらに含有する又は配合してなるものであってもよい。その他の成分としては、成分A以外の界面活性剤、成分B以外のpH調整剤、高温安定化剤、キレート剤、可溶化剤、防腐剤、防錆剤、殺菌剤、抗菌剤、酸化防止剤、消泡剤等が挙げられる。
[エッチング液の製造方法]
本開示のエッチング液は、一又は複数の実施形態において、成分A、水、及び必要に応じて上述した任意成分(成分B、その他の成分)を配合することにより得ることができる。
従って、本開示は、一態様において、成分A、水、及び必要に応じて上述した任意成分(成分B、その他の成分)を配合する工程(以下、「配合工程」ともいう)を含む、エッチング液の製造方法(以下、「本開示のエッチング液製造方法」ともいう)に関する。
本開示において「配合する」とは、成分A、水、及び必要に応じて上述した任意成分(成分B、その他の成分)を同時に又は順に混合することを含む。混合する順序は、特に限定されなくてもよい。前記配合は、例えば、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機及び湿式ボールミル等の混合器を用いて行うことができる。
本開示のエッチング液製造方法において各成分の好ましい配合量は、上述した本開示のエッチング液における各成分の好ましい含有量と同じとすることができる。
本開示において「エッチング液における各成分の含有量」とは、一又は複数の実施形態において、エッチング工程に使用される、すなわち、エッチング処理への使用を開始する時点(使用時)でのエッチング液中の各成分の含有量をいう。
本開示のエッチング液の実施形態は、全ての成分が予め混合された状態で市場に供給される、いわゆる1液型であってもよいし、使用時に混合される、いわゆる2液型であってもよい。2液型のエッチング液の一実施形態としては、成分Aを含む添加剤溶液(第1液)と、成分Bを含むアルカリ水溶液(第2液)とから構成され、使用時に第1液と第2液とが混合されるものが挙げられる。第1液及び第2液はそれぞれ必要に応じて上述した任意成分を含有することができる。
本開示のエッチング液は、一又は複数の実施形態において、中性又はアルカリ性のエッチング液であることが好ましい。例えば、本開示のエッチング液のpHは、シリコンの(111)面の溶解性向上の観点から、4以上が好ましく、5以上がより好ましく、6以上が更に好ましい。本開示において、エッチング液のpHは、使用時のエッチング液の25℃における値であって、pHメータを用いて測定でき、具体的には、実施例に記載の方法で測定できる。
本開示のエッチング液は、その安定性が損なわれない範囲で濃縮された状態で保存および供給されてもよい。この場合、製造・輸送コストを低くできる点で好ましい。そしてこの濃縮液は、必要に応じて水等を用いて適宜希釈してエッチング工程で使用することができる。希釈割合としては5~100倍が好ましい。
本開示のエッチング液は、一又は複数の実施形態において、シリコンウェーハのエッチング、マイクロマシニング(MEMS)技術におけるエッチング、太陽電池製造におけるエッチング等の異方性エッチングに適用できる。
本開示のエッチング液を用いたエッチングは、一又は複数の実施形態において、スライシング工程、ラッピング工程、研磨工程、CMP工程、リンス工程、熱処理工程、洗浄工程、フォトレジスト工程において使用できる。
[キット]
本開示は、一態様において、本開示のエッチング液を製造するためのキット(以下、「本開示のキット」ともいう)に関する。
本開示のキットとしては、一又は複数の実施形態において、成分Aを含む添加剤溶液を含む、キットが挙げられる。前記添加剤溶液には、必要に応じて、上述した任意成分が含まれていてもよい。
本開示のキットとしては、一又は複数の実施形態において、成分Aを含む添加剤溶液(第1液)と、成分Bを含むアルカリ水溶液(第2液)とを相互に混合されない状態で含み、これらが使用時に混合されるキット(2液型エッチング液)が挙げられる。第1液と第2液とが混合された後、必要に応じて水又はアルカリ水溶液を用いて希釈されてもよい。第1液又は第2液には、エッチング液の調製に使用する水の全量又は一部が含まれていてもよい。第1液及び第2液にはそれぞれ必要に応じて、上述した任意成分が含まれていてもよい。
本開示のキットによれば、エッチングにおけるシリコンの(111)面の溶解性を向上可能なエッチング液を製造できる。
[被処理物]
本開示のエッチング液を用いてエッチング処理される被処理物は、一又は複数の実施形態において、単結晶シリコン、多結晶シリコン、ポリシリコン、パターン形成されたシリコン等のシリコンが挙げられ、これらの中でも、単結晶シリコン、多結晶シリコン及びポリシリコンから選ばれる少なくとも1種が好ましく、単結晶シリコン及び多結晶シリコンの少なくとも一方がより好ましく、単結晶シリコンが更に好ましい。
被処理物の例としては、例えば、シリコンウェーハ、シリコン基板、シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を有するシリコン基板、シリコンがパターン形成された構造体等が挙げられる。
[エッチング方法]
本開示は、一態様において、本開示のエッチング液、又は、既存品の薬剤と本開示のエッチング液との混合液を用いてシリコンをエッチングする工程(以下、「エッチング工程」ともいう)を含む、エッチング方法(以下、「本開示のエッチング方法」ともいう)に関する。本開示のエッチング方法を使用することにより、エッチングにおけるシリコンの(111)面の溶解性を向上できるため、品質が向上した半導体基板の生産性を向上できる。
既存品の薬剤としては、例えば、アンモニア、TMAH、水酸化カリウム、SC-1(アンモニアと過酸化水素を含む水溶液)等が挙げられる。
前記混合液は、一又は複数の実施形態において、既存の薬剤及び本開示のエッチング液を配合することにより調製できる。例えば、前記混合液は、一又は複数の実施形態において、超純水に、アンモニア、過酸化水素及び本開示のエッチング液を添加することにより得ることができる。前記混合液は、一又は複数の実施形態において、超純水、アンモニア及び過酸化水素を混合して作製したSC―1と本開示のエッチング液とを混合することにより得ることができる。
前記混合液の調製に用いられる既存品の薬剤は、例えば、混合液中の既存品の薬剤の割合が90質量%以上となるように配合されることが好ましい。
前記混合液の調製に用いられる本開示のエッチング液は、前記混合液中の成分A濃度が5ppmから10質量%となるように配合されることが好ましい。
前記エッチング工程において、エッチング処理方法としては、例えば、浸漬式エッチング、枚葉式エッチング等が挙げられる。
前記エッチング工程において、エッチング液のエッチング温度は、特に限定されなくてもよく、例えば、25℃以上80℃以下が挙げられる。
前記エッチング工程において、エッチング時間は、シリコン基板の構造、材質、エッチング処理条件に応じて適宜設定でき、例えば、1分以上120分以下が挙げられる。
本開示のエッチング方法は、一又は複数の実施形態において、上記エッチング工程に加えて、洗浄工程、リンス工程、乾燥工程等を含んでもよい。洗浄工程及び/又はリンス工程は、エッチング工程の前、後、又は両方(前後)で行ってもよい。乾燥工程は、洗浄工程及び/又はリンス工程の後で行ってもよい。例えば、本開示のエッチング方法は、エッチング工程の後、エッチング処理後のシリコンを水等ですすぐリンス工程、リンス後のシリコンを乾燥させる乾燥工程を含むことができる。
以下に、実施例により本開示を具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
1.エッチング液の調製(実施例1~12及び比較例1~3)
(実施例1~10、比較例3)
表1に示すカチオン性界面活性剤(成分A又は非成分A)及び超純水を混合して実施例1~10及び比較例3のエッチング液を得た。
(実施例11~12)
表1に示すカチオン性界面活性剤(成分A)、アンモニア(成分B)、及び超純水を混合して実施例11~12のエッチング液を得た。
(比較例1)
比較例1のエッチング液には、超純水を用いた。
(比較例2)
アンモニア(成分B)及び超純水を混合して比較例2のエッチング液を得た。
表1中の各成分の含有量は、研磨液組成物の使用時における各成分の含有量(ppm、有効分)である。水の含有量は、成分A又は非成分Aと成分Bとを除いた残余である。
エッチング液の調製には、下記成分を用いた。
(成分A)
ジデシルジメチルアンモニウムクロライド[花王社製、コータミンD10E](式(II)中、R1:C1021、R2:CH3、Z:N、X:Cl-
ジアルキル(C12-18)ジメチルアンモニウムクロライド[花王社製、コータミンD2345P](式(II)中、R1:C12-18のアルキル基、R2:CH3、Z:N、X:Cl-
ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド[東京化成工業社製](式(II)中、R1:C1837、R2:CH3、Z:N、X:Cl-
ジデシルジメチルアンモニウム重炭酸塩[ロンザジャパン社製、Carboquat HE](式(II)中、R1:C1021、R2:CH3、Z:N、X:HCO3 -
トリヘキシルテトラデシルホスホニウムブロミド[東京化成工業社製](式(I)中、R1:C1429、R2:C613、Z:P、X:Br-
(非成分A)
ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド[花王社製、コータミン24P]
(成分B)
NH3:アンモニア[28質量%アンモニア水、キシダ化学社製、試薬特級]
2.各パラメータの測定方法
[エッチング液のpH]
エッチング液の25℃におけるpH値は、pHメータ(東亜ディーケーケー社製)を用いて測定した値であり、pHメータの電極をエッチング液へ浸漬して1分後の数値である。
3.エッチング液の評価
[111面溶解量]
8インチの(111)面単結晶シリコンをダイヤモンドカッターで4×4cmに切断し、試験片を作製する。試験片の質量(g)を電子天秤(Sartorius社製)で小数点以下4桁まで測定した。その後、試験片の全面が浸るようにアセトンに1分間浸漬させ、次いで超純水で全面をすすぎ、次いで試験片の全面が浸るように超純水で1%に希釈したフッ化水素酸アンモニウムに1分間浸漬させ、次いで超純水で全面をすすぎ、次いでエアブローで乾燥させた。
調製したエッチング液100gをディスポカップに計量し、試験片の全面が浸るように浸漬させ、60℃に設定した恒温槽(ESPEC社製 型式:PU-4J)に24時間静置しエッチングを行った。次いで、恒温槽から試験片を取り出し、超純水で全面をすすぎ、エアブローで乾燥させた。そして、試験片の質量(g)を電子天秤(Sartorius社製)で小数点以下4桁まで測定した。浸漬前の試験片重量から浸漬後の試験片重量を引きその差分を111面溶解量(mg)とした。
なお、使用したシリコンウェーハは下記である。
タイプ:(111)4°off 片面ミラーウェーハ
抵抗:≦1Ω・cm
厚み:1000±25μm
オリフラ:ノッチ仕様
パーティクル:不問
Figure 2023003635000002
表1に示されるように、特定のカチオン性界面活性剤(成分A)を含む実施例1~12のエッチング液は、成分Aを含まない比較例1~3に比べて、シリコンの(111)面の溶解性が向上していた。特定のカチオン性界面活性剤(成分A)及びアルカリ剤(成分B)を含む実施例11~12のエッチング液は、成分Bを含まない実施例1~10に比べて、
シリコンの(111)面の溶解性がさらに向上していた。
本開示のエッチング液は、シリコンの(111)面の溶解性を向上可能なエッチング液として有用である。

Claims (6)

  1. カチオン性界面活性剤(成分A)を含み、
    成分Aは、分子内に2つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級アンモニウム又はその塩(成分A1)、及び、分子内に1つ以上の炭素数10以上18以下のアルキル基を有する第4級ホスホニウム又はその塩(成分A2)の少なくとも一方である、シリコン用エッチング液。
  2. 成分Aは、分子内の炭素数の合計が22以上38以下である、請求項1に記載のエッチング液。
  3. 成分Aは、下記式(I)又は(II)で表される構成を有する化合物である、請求項1又は2に記載のエッチング液。
    Figure 2023003635000003
    前記式(I)中、R1は同一又は異なって、炭素数10以上18以下のアルキル基を示し、R2は同一又は異なって、炭素数1以上6以下の炭化水素基又は-(CH2CH2O)nH(但し、nは1~3である)であり、Zはリン原子であり、X-は対イオンである。
    前記式(II)中、R1は同一又は異なって、炭素数10以上18以下のアルキル基を示し、R2は同一又は異なって、炭素数1以上6以下の炭化水素基又は-(CH2CH2O)nH(但し、nは1~3である)であり、Zは窒素原子又はリン原子であり、X-は対イオンである。
  4. アルカリ剤(成分B)をさらに含む、請求項1から3のいずれかに記載のエッチング液。
  5. 中性又はアルカリ性のエッチング液である、請求項1から4のいずれかに記載のエッチング液。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のエッチング液、又は、既存品の薬剤と請求項1から5のエッチング液との混合液を用いてシリコンをエッチングする工程を含む、シリコンエッチング方法。
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