JP2023003443A - バレルおよび射出成形機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒータによるバレルの加熱温度の測定を正確に行うことができるバレルを提供すること。【解決手段】本発明のバレル21は、内周面(21A)と可塑化スクリュ(17)の間に投入される樹脂材料を加熱する、軸方向(C)に沿って中実部(21C)に内蔵される加熱ヒータ(19)と、中実部(21C)の温度を測定する、加熱ヒータ(19)とは異なる位置において、中心軸線(C)に沿って中実部(21C)に内蔵される温度センサ(30)と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、射出成形機のバレルにおける温度測定に関する。
射出成形機は、樹脂材料を混錬して可塑化するためのスクリュと、スクリュを収納する筒状のバレルと、を備える。また、射出成形機は、樹脂材料を加熱するためのヒータを備える。ヒータによる加熱およびスクリュによる剪断発熱によって樹脂材料は溶融しながら、バレルの先端に向けて移動する。スクリュの後退動作によって、溶融した樹脂はバレルの先端から成形用の金型のキャビティへ射出される。ヒータとしては、カートリッジヒータまたはシーズヒータが適用される。
特許文献1は、バレルの周方向に等間隔にヒータを収容する複数個の長手透孔を穿設し、この長手透孔にカートリッジヒータまたはシーズヒータを挿通することを提案する。長手透孔は、バレルの軸線方向に沿って穿設される。特許文献1のようにバレルの周方向に等間隔でヒータを配置することにより、バレルの内部を均等に加熱することができる。
射出成形の進行段階に応じて、ヒータによる加熱温度を調整する必要がある。加熱温度を精度よく調整するには、加熱温度を正確に測定する必要がある。
以上より、本発明は、ヒータによるバレルの加熱温度の測定を正確に行うことができるバレルを提供することを目的とする。
以上より、本発明は、ヒータによるバレルの加熱温度の測定を正確に行うことができるバレルを提供することを目的とする。
本発明に係る射出成形機のバレルは、内周面と、内周面に対向する外周面と、内周面と外周面の間の中実部と、内周面の内側の中空部と、を備え、中空部に可塑化スクリュが内挿される。
本発明のバレルは、内周面と可塑化スクリュの間の中空部に投入される樹脂材料を加熱する、中心軸線に沿って中実部に内蔵される加熱ヒータと、中実部の温度を測定する、加熱ヒータとは異なる位置において、中心軸線に沿って中実部に内蔵される温度センサと、を備える。
本発明のバレルは、内周面と可塑化スクリュの間の中空部に投入される樹脂材料を加熱する、中心軸線に沿って中実部に内蔵される加熱ヒータと、中実部の温度を測定する、加熱ヒータとは異なる位置において、中心軸線に沿って中実部に内蔵される温度センサと、を備える。
本発明に係る温度センサは、好ましくは、感熱素子と、感熱素子に連なるリード線と、感熱素子を被覆する第1保護管と、リード線を被覆する第2保護管と、を備える。
第1保護管と第2保護管は、同じかまたは異なる金属材料から構成される。
第1保護管と第2保護管は、同じかまたは異なる金属材料から構成される。
本発明に係る温度センサは、好ましくは、第1保護管の一部が第2保護管に内挿されている。
本発明に係るバレルは、好ましくは、感熱素子と、感熱素子に連なるリード線と、感熱素子およびリード線を被覆する樹脂材料からなるシースと、を備える。
本発明に係るバレルにおいて、好ましくは、中心軸線に延びるように中実部に閉塞端を有するように形成される、温度センサを収容するセンサ収容溝を備える。温度センサは、第1保護管の先端またはシースの先端が弾性力により閉塞端に押し付けられる。
本発明に係るバレルにおいて、好ましくは、弾性力は、リード線またはシースの周囲に配置されるコイルばねにより生じる。
本発明に係るバレルにおいて、好ましくは、中心軸線に延びるように中実部に形成される、加熱ヒータを収容する周方向に配列される複数のヒータ収容溝を備える。それぞれのヒータ収容溝が中心軸線に複数の領域に区画され、複数の領域に対応して加熱ヒータが配置される。
本発明に係るバレルにおいて、好ましくは、複数の領域のそれぞれに対応して温度センサが配置される。
本発明に係る射出成形機は、型締ユニットと、型締ユニットに対応して設けられる可塑化ユニットと、を備える。可塑化ユニットは、
内周面と、内周面に対向する外周面と、内周面と外周面の間の中実部と、内周面の内側の中空部と、を備え、中空部に可塑化スクリュが内挿される以上のいずれかのバレルからなる。
内周面と、内周面に対向する外周面と、内周面と外周面の間の中実部と、内周面の内側の中空部と、を備え、中空部に可塑化スクリュが内挿される以上のいずれかのバレルからなる。
本発明によれば、バレルに加熱ヒータが内蔵されるので、バレルの加熱対象領域である中空部に加熱ヒータが近接する。しかも、加熱ヒータによる温度制御に関わる温度センサもバレルに内蔵される。したがって、温度センサも加熱対象領域に近接するので、この温度センサにより測定される温度は正確性を有し、加熱ヒータの内臓による迅速かつ正確な温度制御を助長できる。
以下、添付図面に示す実施形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
本実施形態における射出成形機1は、成形機本体10と、成形機本体10の動作を制御する制御装置50と、を備えている。
本実施形態における射出成形機1は、成形機本体10と、成形機本体10の動作を制御する制御装置50と、を備えている。
[成形機本体10:図1]
成形機本体10は、図1に示すように、型締ユニット11と、可塑化ユニット15と、を備える。
型締ユニット11は、図示を省略する固定金型が取り付けられた固定ダイプレート12と、図示を省略する可動金型が取り付けられた可動ダイプレート13とを備えている。型締ユニット11は、可動ダイプレート13を固定ダイプレート12に向けて移動させる例えば油圧機構または電動機構を備えており、射出成形に先立って、可動ダイプレート13を移動させて可動金型を固定金型に当接させる。そしてさらに、例えば油圧機構の作動油の圧力を高めて、可動金型と固定金型を締め付けて、型締めを行った後に、可動金型と固定金型の間に形成されるキャビティに、可塑化ユニット15から溶融樹脂を射出して成形品を得る。
成形機本体10は、図1に示すように、型締ユニット11と、可塑化ユニット15と、を備える。
型締ユニット11は、図示を省略する固定金型が取り付けられた固定ダイプレート12と、図示を省略する可動金型が取り付けられた可動ダイプレート13とを備えている。型締ユニット11は、可動ダイプレート13を固定ダイプレート12に向けて移動させる例えば油圧機構または電動機構を備えており、射出成形に先立って、可動ダイプレート13を移動させて可動金型を固定金型に当接させる。そしてさらに、例えば油圧機構の作動油の圧力を高めて、可動金型と固定金型を締め付けて、型締めを行った後に、可動金型と固定金型の間に形成されるキャビティに、可塑化ユニット15から溶融樹脂を射出して成形品を得る。
可塑化ユニット15は、図1に示すように、型締ユニット11の側である前方側に図示が省略される吐出ノズルが形成されたバレル21と、バレル21の内部に設けられた可塑化スクリュ17と、樹脂材料をバレル21の内部に供給するための原料ホッパ18と、を備えている。可塑化ユニット15は、可塑化スクリュ17を前進または後退させる駆動源と、可塑化スクリュ17を正転または逆転させる駆動源などの図示を省略する構成も備えている。また、バレル21は、加熱ヒータ19が内部に設けられており、加熱ヒータ19は電源がONされている間にバレル21の内部を調節された温度で加熱する。さらにバレル21は、加熱ヒータ19により加熱されるバレル21の温度を測定する温度センサ30を備えている。温度センサ30の構成および加熱ヒータ19の配置について詳しくは後述する。
可塑化スクリュ17は、先端側17Aと基部17Bを備えており、原料ホッパ18の側に基部17Bが配置される。
可塑化スクリュ17は、先端側17Aと基部17Bを備えており、原料ホッパ18の側に基部17Bが配置される。
可塑化ユニット15は、可塑化スクリュ17が回転されると、原料ホッパ18から供給される例えばペレット状の熱可塑性樹脂が、バレル21の前方側へ搬送される。この搬送過程において、この樹脂ペレットは徐々に加熱、溶融して、可塑化スクリュ17の前方に貯留される。貯留により発生する樹脂の圧力を受けて可塑化スクリュ17は原料ホッパ18の側に後退しながら所定量の溶融樹脂を可塑化スクリュ17の前方に搬送、計量する。その後、吐出ノズルから、計量された溶融樹脂を型締ユニット11の固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内へ所定量だけ射出充填される。
バレル21は、図1に示すように、内周面21Aと、内周面21Aに対向する外周面21Bと、内周面21Aと外周面21Bの間の中実部21Cと、内周面21Aの内側の中空部21Dと、を備える。バレル21は、内周面21Aと可塑化スクリュ17の間の中空部21Dに投入される樹脂材料を加熱する、軸方向Cに沿って中実部21Cに内蔵される加熱ヒータ19と、中実部21Cの温度を測定する、加熱ヒータ19とは異なる位置において、軸方向Cに沿って中実部21Cに内蔵される温度センサ30と、を備えている。
[制御装置50:図1]
制御装置50は、図1に示すように、成形機本体10から送られるセンシング情報を用い、あるいは、制御装置50が予め備える情報を用いて、成形機本体10が型締工程、可塑化工程、射出工程…の各工程に必要な動作を行うように、動作指令情報を生成する。制御装置50は、生成した動作指令情報を成形機本体10の各駆動部に向けて送信する。これが制御装置50の基本的な動作である。成形機本体10の各駆動部は、受信した動作指令情報に基づいて射出成形を行うのに必要な動作を実行する。
制御装置50は、図1に示すように、成形機本体10から送られるセンシング情報を用い、あるいは、制御装置50が予め備える情報を用いて、成形機本体10が型締工程、可塑化工程、射出工程…の各工程に必要な動作を行うように、動作指令情報を生成する。制御装置50は、生成した動作指令情報を成形機本体10の各駆動部に向けて送信する。これが制御装置50の基本的な動作である。成形機本体10の各駆動部は、受信した動作指令情報に基づいて射出成形を行うのに必要な動作を実行する。
[温度センサ30:図1,図2]
温度センサ30について、図1および図2を参照して説明する。
はじめに、バレル21における温度センサ30の配置例について説明する。
温度センサ30は、図1に示すように、中心軸線Cを基準にして、図示される加熱ヒータ19と対称の位置に設けられる。バレル21には、図2(a)および(b)に示されるように、温度センサ30が収容されるセンサ収容溝22が設けられる。センサ収容溝22は、図2(b)に示されるように、バレル21の軸方向Xに沿って延びる第1溝22Aと、バレル21の径方向Yに沿って延びる第2溝22Bと、を備える。第1溝22Aの後端23Aと第2溝22Bの内端23Bとが連なってセンサ収容溝22が構成される。第1溝22Aの先端は閉じられた閉塞端23Cが設けられる一方、第2溝22Bの外端23Dは外部に開放されている。図2(a)に示されるように、閉じられる閉塞端23Cには、温度センサ30の先端に設けられる、感熱素子31を収容する第1保護管34が押し付けられる。また、開放される外端23Dから、リード線32の後端側が引き出される。このように、温度センサ30は、外端23Dから引き出される一部除いて、感熱素子31を含むその大部分がバレル21の内部に収容、つまり内蔵される。
なお、本実施形態に係るセンサ収容溝22は外周線が閉じた所謂、穴形状をなしているが、外周線の一部が開放された形状であってもよく、本発明におけるセンサ収容溝は両者を包含する。もっとも、穴形状を採用すれば外周面21Bが周方向に連なった連続面になるので、可塑化スクリュ17から内周面21Aに負荷される内圧や、射出力による軸方向に圧縮される際の半径方向への拡大の際に発生する周方向の引張応力に対して高強度とすることができる。
温度センサ30について、図1および図2を参照して説明する。
はじめに、バレル21における温度センサ30の配置例について説明する。
温度センサ30は、図1に示すように、中心軸線Cを基準にして、図示される加熱ヒータ19と対称の位置に設けられる。バレル21には、図2(a)および(b)に示されるように、温度センサ30が収容されるセンサ収容溝22が設けられる。センサ収容溝22は、図2(b)に示されるように、バレル21の軸方向Xに沿って延びる第1溝22Aと、バレル21の径方向Yに沿って延びる第2溝22Bと、を備える。第1溝22Aの後端23Aと第2溝22Bの内端23Bとが連なってセンサ収容溝22が構成される。第1溝22Aの先端は閉じられた閉塞端23Cが設けられる一方、第2溝22Bの外端23Dは外部に開放されている。図2(a)に示されるように、閉じられる閉塞端23Cには、温度センサ30の先端に設けられる、感熱素子31を収容する第1保護管34が押し付けられる。また、開放される外端23Dから、リード線32の後端側が引き出される。このように、温度センサ30は、外端23Dから引き出される一部除いて、感熱素子31を含むその大部分がバレル21の内部に収容、つまり内蔵される。
なお、本実施形態に係るセンサ収容溝22は外周線が閉じた所謂、穴形状をなしているが、外周線の一部が開放された形状であってもよく、本発明におけるセンサ収容溝は両者を包含する。もっとも、穴形状を採用すれば外周面21Bが周方向に連なった連続面になるので、可塑化スクリュ17から内周面21Aに負荷される内圧や、射出力による軸方向に圧縮される際の半径方向への拡大の際に発生する周方向の引張応力に対して高強度とすることができる。
ここでは、センサ収容溝22、つまり温度センサ30がバレル21の最も下方に設けられる例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図1に示される加熱ヒータ19に隣接する位置に温度センサ30を設けることを許容する。ただし、温度センサ30はバレル21の中心軸線Cよりも下方に配置されることが好ましい。この下方は、周辺の熱せられた空気が上昇し、放熱環境が常に更新されるため熱がこもりにくく、温度が安定するからである。
次に、温度センサ30の構造について、図2(a)を参照して説明する。
温度センサ30は、感熱素子31と、感熱素子31に電気的に接続されるリード線32と、感熱素子31を収容する第1保護管34と、を備える。
感熱素子31は、例えば熱電対、サーミスタなどから構成される。リード線32は、図示を省略するが、一対の芯線と、一対の芯線のそれぞれを覆う絶縁被覆と、を備える。芯線は、導電性の優れる例えば銅または銅合金から構成され、絶縁被覆は電気的な絶縁材料である樹脂材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどから構成される。リード線32の後端には端子33が接続されており、端子33はバレル21の外部に露出する。第1保護管34は、内部に収容される感熱素子31を周囲の環境から保護するとともに、センサ収容溝22の閉塞端23Cに押し付けられてバレル21の熱を感熱素子31に伝達する役割を担う。したがって、第1保護管34は、熱伝導性の優れた金属材料、例えば銅または銅合金などから構成される。なお、発錆のおそれがある雰囲気下に対する耐食性が必要な場合は、ステンレス鋼などの耐食性を備えた材料で構成されてもよい。センサ収容溝22の閉塞端23Cは閉塞されているため発錆の恐れがある雰囲気が滞留しやすく雰囲気濃度が高くなりやすい。このためセンサ収容溝が発錆の恐れがある雰囲気下である場合は、ステンレス鋼などの耐食性を備えた材料で第1保護管34が構成されることが好ましい。
温度センサ30は、感熱素子31と、感熱素子31に電気的に接続されるリード線32と、感熱素子31を収容する第1保護管34と、を備える。
感熱素子31は、例えば熱電対、サーミスタなどから構成される。リード線32は、図示を省略するが、一対の芯線と、一対の芯線のそれぞれを覆う絶縁被覆と、を備える。芯線は、導電性の優れる例えば銅または銅合金から構成され、絶縁被覆は電気的な絶縁材料である樹脂材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどから構成される。リード線32の後端には端子33が接続されており、端子33はバレル21の外部に露出する。第1保護管34は、内部に収容される感熱素子31を周囲の環境から保護するとともに、センサ収容溝22の閉塞端23Cに押し付けられてバレル21の熱を感熱素子31に伝達する役割を担う。したがって、第1保護管34は、熱伝導性の優れた金属材料、例えば銅または銅合金などから構成される。なお、発錆のおそれがある雰囲気下に対する耐食性が必要な場合は、ステンレス鋼などの耐食性を備えた材料で構成されてもよい。センサ収容溝22の閉塞端23Cは閉塞されているため発錆の恐れがある雰囲気が滞留しやすく雰囲気濃度が高くなりやすい。このためセンサ収容溝が発錆の恐れがある雰囲気下である場合は、ステンレス鋼などの耐食性を備えた材料で第1保護管34が構成されることが好ましい。
温度センサ30は、コイルばね37を介してリード線32を保持する固定具35と、第1保護管34と後述する第2保護管39の間においてリード線32の周囲に配置されるコイルばね37と、を備える。コイルばね37は、バレル21に軸方向Xの方向の熱膨張および射出時の射出力による引き延ばしが生じても、感熱素子31を収容する第1保護管34が第1溝22Aの閉塞端23Cに押し付け続ける機能を有する。この感熱素子31の押し付け機能について詳しくは後述する。
また、温度センサ30は、コイルばね37の後端からリード線32の後端側までを覆う第2保護管39を備える。第2保護管39は、耐熱性の劣るリード線32を周囲の環境から保護する。コイルばね37の後端と第2保護管39の間には係止具38が介在し、係止具38はコイルばね37をその後端で支持する。この支持により、コイルばね37はその後端の位置が固定される。第2保護管39は、熱伝導性の低い、例えば20~40W/(m・K)の金属材料などによって構成されることが好ましい。この低い熱伝導性は、第1保護管34に対する熱伝導を抑えるために有効である。この金属材料には、例えばJIS SUS420J2などのマルテンサイト系ステンレス鋼が該当する。このステンレス鋼は、耐食性に加えて高い強度と耐摩耗性を備える。
[コイルばね37による感熱素子31の押し付け機能:図3,図4,図5、図6]
次に、図3~図6を参照してコイルばね37による感熱素子31の押し付け機能について説明する。
はじめに、図3に基づいて、第1押付形態を説明する。
第1押付形態において、コイルばね37は、白抜き矢印で示されるように、固定具35により径方向の外側から内側に向けて押圧力35Fが加えられる。図3においては、リード線32とコイルばね37は固定具35により共締めされる。この共締めにより、リード線32とコイルばね37は固定具35によりその位置において固定される。コイルばね37の固定具35より後方は自由状態より圧縮されており、この圧縮領域CAは黒塗り矢印で示されるように、圧縮による反力37RFが圧縮領域CAよりも前方の自由領域FAを前方に向けて押す。リード線32とコイルばね37は固定具35の位置において固定されているので、リード線32は反力37RFにより前方に向けて押される。したがって、リード線32の先端に取り付けられる第1保護管34(感熱素子31)は閉塞端23Cに押し付けられる。これにより、温度センサ30によれば、バレル21に熱膨張および射出時の射出力による引き延ばしが生じても、バレル21の温度測定を継続して行うことができる。
次に、図3~図6を参照してコイルばね37による感熱素子31の押し付け機能について説明する。
はじめに、図3に基づいて、第1押付形態を説明する。
第1押付形態において、コイルばね37は、白抜き矢印で示されるように、固定具35により径方向の外側から内側に向けて押圧力35Fが加えられる。図3においては、リード線32とコイルばね37は固定具35により共締めされる。この共締めにより、リード線32とコイルばね37は固定具35によりその位置において固定される。コイルばね37の固定具35より後方は自由状態より圧縮されており、この圧縮領域CAは黒塗り矢印で示されるように、圧縮による反力37RFが圧縮領域CAよりも前方の自由領域FAを前方に向けて押す。リード線32とコイルばね37は固定具35の位置において固定されているので、リード線32は反力37RFにより前方に向けて押される。したがって、リード線32の先端に取り付けられる第1保護管34(感熱素子31)は閉塞端23Cに押し付けられる。これにより、温度センサ30によれば、バレル21に熱膨張および射出時の射出力による引き延ばしが生じても、バレル21の温度測定を継続して行うことができる。
次に、図4(a)を参照して第2押付形態を説明する。第2押付形態は、固定具35によるリード線32とコイルばね37の固定を行わない。固定具を使わず、以下の構造とする。
第2押付形態は、第1保護管34の後端の拡径部34Bと第2保護管39の前端の間にコイルばね37を介在させる。コイルばね37の内部にはリード線32が収容される。第1溝22Aの閉塞端23Cに第1保護管34の先端が押し付けられた状態において、コイルばね37が自由状態よりも縮んだ圧縮状態において伸縮が可能とされる。これにより、第1保護管34は閉塞端23Cに継続的に押し付けられる。
第2押付形態において、第1保護管34の後端を係止具38まで延長して、この延長された第1保護管34がコイルばね37の内側に設けられてもよい。
第2押付形態は、第1保護管34の後端の拡径部34Bと第2保護管39の前端の間にコイルばね37を介在させる。コイルばね37の内部にはリード線32が収容される。第1溝22Aの閉塞端23Cに第1保護管34の先端が押し付けられた状態において、コイルばね37が自由状態よりも縮んだ圧縮状態において伸縮が可能とされる。これにより、第1保護管34は閉塞端23Cに継続的に押し付けられる。
第2押付形態において、第1保護管34の後端を係止具38まで延長して、この延長された第1保護管34がコイルばね37の内側に設けられてもよい。
次に、図4(b)を参照して第3押付形態を説明する。
第3押付形態は、第1保護管34を用いるのではなく、感熱素子31までを覆うシース36を設ける。ここで、シース36は、前述した芯線を覆う電気的な絶縁層の外側を覆う。第3押付形態は、シース36の拡径部36Bにコイルばね37の前端が突き当たることで、シース36の先端が弾性力により閉塞端23Cに押し付けられる。
一般的に、芯線と電気的な絶縁層とを備えるものが電線と称されるが、さらにシース36を備える電線はケーブルと称される。なお、シース36は、リード線32の全長を覆うように設けられてもよいし、リード線32を部分的に覆うように設けられてもよい。部分的に設けられる場合には、例えば第2保護管39から露出している先端領域をシース36で覆うことができる。
図4(b)は、第2押付形態を前提としているが、第1押付形態においてシース36を設けることもできる。
第3押付形態は、第1保護管34を用いるのではなく、感熱素子31までを覆うシース36を設ける。ここで、シース36は、前述した芯線を覆う電気的な絶縁層の外側を覆う。第3押付形態は、シース36の拡径部36Bにコイルばね37の前端が突き当たることで、シース36の先端が弾性力により閉塞端23Cに押し付けられる。
一般的に、芯線と電気的な絶縁層とを備えるものが電線と称されるが、さらにシース36を備える電線はケーブルと称される。なお、シース36は、リード線32の全長を覆うように設けられてもよいし、リード線32を部分的に覆うように設けられてもよい。部分的に設けられる場合には、例えば第2保護管39から露出している先端領域をシース36で覆うことができる。
図4(b)は、第2押付形態を前提としているが、第1押付形態においてシース36を設けることもできる。
次に、図5を参照して第4押付形態を説明する。
図5に示すように、第4押付形態は、温度センサ30をバレル21のほぼ全長に渡ってシース36を設けるとともに、その後端に基部固定具41を設けることで、温度センサ30を片持ち構造として支持する。この片持ち支持は、シース36にその長手方向に圧縮力が生じるように支持することで、温度センサ30の先端が閉塞端23Cに押し付けられるようにする。後端における固定は、第2保護管39について行うこともできる。
図5に示すように、第4押付形態は、温度センサ30をバレル21のほぼ全長に渡ってシース36を設けるとともに、その後端に基部固定具41を設けることで、温度センサ30を片持ち構造として支持する。この片持ち支持は、シース36にその長手方向に圧縮力が生じるように支持することで、温度センサ30の先端が閉塞端23Cに押し付けられるようにする。後端における固定は、第2保護管39について行うこともできる。
次に、図6を参照して第5押付形態を説明する。
図6に示すように、第5押付形態は、第1保護管34の後端34Eが第2保護管39の先端39Fに内挿されているとともに、拡径部34Bが第1保護管34の先端部の付近に設けられているところが、第2押付形態と異なる。これにより温度センサ30の先端部である第1保護管34の後端部を剛性の高い第2保護管39で水平に支持できるため、温度センサ30の先端部が自らの重さで下に垂れ下がり、センサ収容溝22の底面に当たって本来の測温位置である閉塞端23Cに到達できなくなるのを防止することができる。
図6に示すように、第5押付形態は、第1保護管34の後端34Eが第2保護管39の先端39Fに内挿されているとともに、拡径部34Bが第1保護管34の先端部の付近に設けられているところが、第2押付形態と異なる。これにより温度センサ30の先端部である第1保護管34の後端部を剛性の高い第2保護管39で水平に支持できるため、温度センサ30の先端部が自らの重さで下に垂れ下がり、センサ収容溝22の底面に当たって本来の測温位置である閉塞端23Cに到達できなくなるのを防止することができる。
[加熱ヒータ19および温度センサ30の配置形態:図7、図8、図9]
次に、図7~図9を参照して、加熱ヒータ19および温度センサ30の配置形態を説明する。なお、図7は温度センサ30が一つ(単数)の例、図8および図9は温度センサ30が二つ(複数)の例を示している。
次に、図7~図9を参照して、加熱ヒータ19および温度センサ30の配置形態を説明する。なお、図7は温度センサ30が一つ(単数)の例、図8および図9は温度センサ30が二つ(複数)の例を示している。
図7(a),(b)に示される第1配置形態は、一例として6つの加熱ヒータ19がバレル21の周方向Zに沿って均等な間隔で配列されており、一つの温度センサ30で温度を測定しつつ六つの加熱ヒータ19を一つの温度センサ30による測定温度に基づいて制御する。なお、加熱ヒータ19はバレル21の周方向Zに沿って不均等な間隔で配列されてもよい。
図4の例は、加熱ヒータ19が軸方向Xに連なっており、温度センサ30による温度測定は、好ましくは加熱ヒータ19における軸方向Xの中間の位置で行われる。
図4の例は、加熱ヒータ19が軸方向Xに連なっており、温度センサ30による温度測定は、好ましくは加熱ヒータ19における軸方向Xの中間の位置で行われる。
図8(a-1),(a-2),(b)に示される第2配置形態は、一例としてバレル21の軸方向Xを第1領域Aと第2領域Bに区分するとともに、第1領域Aに対応して三つの第1加熱ヒータ19Aおよび第2領域Bに対応して三つの第2加熱ヒータ19Bを設ける。第1加熱ヒータ19Aが配置される軸方向Xの第2領域Bには第2加熱ヒータ19Bは配置されず、逆に第2加熱ヒータ19Bが配置される軸方向Xの第1領域Aには第1加熱ヒータ19Aは配置されない。つまり、バレル21の周方向Zにおいて、第1領域Aにおいては第1加熱ヒータ19Aが一つ飛ばしで配列され、第2領域Bにおいては第2加熱ヒータ19Bが一つ飛ばしで配列される。この例においては、第1領域Aに対応して第1温度センサ30Aが配置され、第2領域Bに対応して第2温度センサ30Bが配置される。第1温度センサ30Aは第1領域Aの軸方向Xにおける中間の位置で温度を測定し、第2温度センサ30Bは第2領域Bの軸方向Xにおける中間の位置で温度を測定する。
第2配置形態は、図8(a-1)に示されるように、複数の第1加熱ヒータ19Aと複数の第2加熱ヒータ19Bとを、中心軸線Cから等しい径方向の位置に配置することができる。また、第2配置形態は、図8(a-2)に示されるように、複数の第1加熱ヒータ19Aと複数の第2加熱ヒータ19Bとを、中心軸線Cから異なる径方向の位置に配置することもできる。
図9に示される第3配置形態は、一例としてバレル21の軸方向Xを第1領域Aと第2領域Bに区分するとともに、第1領域Aに対応して六つの第1加熱ヒータ19Aおよび第2領域Bに対応して六つの第2加熱ヒータ19Bを設ける。第1加熱ヒータ19Aが配置される軸方向Xの第2領域Bにも第2加熱ヒータ19Bが配置され、かつ、第2加熱ヒータ19Bが配置される軸方向Xの第1領域Aに第1加熱ヒータ19Aが配置される。この第3配置形態においては、第1領域Aに対応して第1温度センサ30Aが配置され、第2領域Bに対応して第2温度センサ30Bが配置される。第1温度センサ30Aは第1領域Aの軸方向Xにおける中間の位置で温度を測定し、第2温度センサ30Bは第2領域Bの軸方向Xにおける中間の位置で温度を測定する。
以上、加熱ヒータ19および温度センサ30の配置形態を説明したが、これはあくまで本実施形態の一例に過ぎず、他の配置形態を採用することもできる。
例えば、第2配置形態および第3配置形態において第1温度センサ30Aおよび第2温度センサ30Bは、いずれも中心軸線Cよりも下方に備えられているが、第1温度センサ30Aまたは第2温度センサ30Bのいずれか一方を、他方の第1温度センサ30Aまたは第2温度センサ30Bに対して対称に配置してもよい。具体的には、一方の温度センサを第1温度センサ30Aとし他方の温度センサを第2温度センサ30Bとした場合、第1温度センサ30Aを中心軸線Cの下方に配置し、第2温度センサ30Bを中心軸線Cの上方であって第1温度センサ30Aと対称の位置に配置してもよい。
例えば、第2配置形態および第3配置形態において第1温度センサ30Aおよび第2温度センサ30Bは、いずれも中心軸線Cよりも下方に備えられているが、第1温度センサ30Aまたは第2温度センサ30Bのいずれか一方を、他方の第1温度センサ30Aまたは第2温度センサ30Bに対して対称に配置してもよい。具体的には、一方の温度センサを第1温度センサ30Aとし他方の温度センサを第2温度センサ30Bとした場合、第1温度センサ30Aを中心軸線Cの下方に配置し、第2温度センサ30Bを中心軸線Cの上方であって第1温度センサ30Aと対称の位置に配置してもよい。
また、加熱ヒータ19は好ましくはカートリッジヒータ(Cartridge Heater)またはシーズヒータ(Sheath Heater)から構成される。
カートリッジヒータは、セラミックのコア(図示せず)を軸として螺旋状に巻回された金属抵抗線、通常はニクロム線を金属製のシースで覆ったものである。金属製のシースと金属抵抗線の隙間には電気的な絶縁材料からなる粉末、例えば酸化マグネシウム粉末が介在する。このカートリッジヒータは、抵抗加熱によって発熱するものであり、例えば、80%Ni-20%Crからなる高電気抵抗を有する合金線に電圧を加えて電流を流すことで、当該合金線が熱を発生して、シースの全周から熱を発するように構成されている。
シーズヒータも基本的な構成はカートリッジヒータと同じであるが、シーズヒータはニクロム線に繋がるリード線が両側から引き出される構造のヒータがシーズヒータと称され、リード線が片側から引き出される構造のヒータがカートリッジヒータと称される。
カートリッジヒータは、セラミックのコア(図示せず)を軸として螺旋状に巻回された金属抵抗線、通常はニクロム線を金属製のシースで覆ったものである。金属製のシースと金属抵抗線の隙間には電気的な絶縁材料からなる粉末、例えば酸化マグネシウム粉末が介在する。このカートリッジヒータは、抵抗加熱によって発熱するものであり、例えば、80%Ni-20%Crからなる高電気抵抗を有する合金線に電圧を加えて電流を流すことで、当該合金線が熱を発生して、シースの全周から熱を発するように構成されている。
シーズヒータも基本的な構成はカートリッジヒータと同じであるが、シーズヒータはニクロム線に繋がるリード線が両側から引き出される構造のヒータがシーズヒータと称され、リード線が片側から引き出される構造のヒータがカートリッジヒータと称される。
[効 果]
以下、本実施形態に係る射出成形機1が奏する効果を説明する。
本実施形態に係る射出成形機1は、バレル21に加熱ヒータ19が内蔵されるので、加熱ヒータ19による加熱対象領域であるバレル21の中空部21Dに加熱ヒータ19が近接する。したがって、バレル21の外周に加熱ヒータを設けるのに比べて、中空部21Dを必要とされる温度に迅速かつ正確に制御することができる。しかも、加熱ヒータ19による温度制御に関わる温度センサ30は、外端23Dから引き出される一部除いて、バレル21に内蔵される。したがって、温度センサ30も加熱対象領域であるバレル21の中空部21Dに近接するので、加熱ヒータ19の内臓による迅速かつ正確な温度制御を助長できる。
以下、本実施形態に係る射出成形機1が奏する効果を説明する。
本実施形態に係る射出成形機1は、バレル21に加熱ヒータ19が内蔵されるので、加熱ヒータ19による加熱対象領域であるバレル21の中空部21Dに加熱ヒータ19が近接する。したがって、バレル21の外周に加熱ヒータを設けるのに比べて、中空部21Dを必要とされる温度に迅速かつ正確に制御することができる。しかも、加熱ヒータ19による温度制御に関わる温度センサ30は、外端23Dから引き出される一部除いて、バレル21に内蔵される。したがって、温度センサ30も加熱対象領域であるバレル21の中空部21Dに近接するので、加熱ヒータ19の内臓による迅速かつ正確な温度制御を助長できる。
また、温度センサ30がその一部を除いてバレル21に内蔵されバレル21の外部に露出しない。したがって、射出成形機1によれば、バレル21の外周面21Bに種々の装備品があったとしても、その装備品に影響を受けることなく、温度センサ30を設けることができる。
特に、バレル21の外周に断熱材を巻き回す場合には、温度センサ30を設けるために断熱材を設ける領域に制限を与えない。具体的には、断熱材の外周側からバレル21の外周面21Bに貫通する穴や空隙(バレル21の外周面に断熱材が設けられておらずに断熱作用が期待できない領域)を設けて、温度センサ30を外部からバレル21にアプローチさせる必要がないため、断熱材によるバレル21の断熱作用を阻害することがない。したがって、本実施形態によれば、断熱材を必要な領域に必要なだけ設けることができるので、断熱材による断熱作用を漏れなく得ることができる。
特に、バレル21の外周に断熱材を巻き回す場合には、温度センサ30を設けるために断熱材を設ける領域に制限を与えない。具体的には、断熱材の外周側からバレル21の外周面21Bに貫通する穴や空隙(バレル21の外周面に断熱材が設けられておらずに断熱作用が期待できない領域)を設けて、温度センサ30を外部からバレル21にアプローチさせる必要がないため、断熱材によるバレル21の断熱作用を阻害することがない。したがって、本実施形態によれば、断熱材を必要な領域に必要なだけ設けることができるので、断熱材による断熱作用を漏れなく得ることができる。
本実施形態において、温度を検知する感熱素子31が収容される第1保護管34と、リード線32を覆う第2保護管39とは別体である。したがって、バレル21を介して第2保護管39の温度が上昇したとしても、第1保護管34の内部の感熱素子31による温度測定に与える影響は微小であるか影響はない。前述したように、第2保護管39を熱伝導性の低い材料で構成することにより、感熱素子31の温度測定に与える影響を抑えることができる。
温度センサ30がバレル21に内蔵されている。したがって、射出成形機1の運転に伴ってバレル21の外周面21Bに溶融樹脂が付着したとしても、温度センサ30の第1保護管34(感熱素子31)やリード線32に溶融樹脂が直接付着することがない。これにより、温度センサ30が誤って溶融樹脂の温度を測定することを防止できる。また、溶融樹脂を温度センサ30から除去する必要がないため、溶融樹脂の除去作業時に温度センサ30を破損させることがない。
熱に弱いリード線32は第2保護管39に内挿されている。したがって、リード線32に溶融樹脂が付着することがなく、かつ第2保護管39は熱伝導率が低くバレル21の熱を内挿されたリード線32に伝熱するのを抑制するとともに、第2保護管39の内周面とリード線32の間の微小空間が断熱効果を発揮するので、感熱素子31のリード線32の熱破損を防止できるとともに、バレル21からの感熱素子31の取り外しなどメインテナンスが容易となる。
バレル21が、軸方向Xの熱膨張や、射出時の射出力によって軸方向Xに引き伸ばされても温度センサ30は弾性体の弾性力によってその先端がバレル21の閉塞端23Cに継続して押し付けられる。したがって、安定かつ正確な温度測定が可能である。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1 射出成形機
10 成形機本体
11 型締ユニット
12 固定ダイプレート
13 可動ダイプレート
15 可塑化ユニット
17 可塑化スクリュ
17A 先端側
17B 基部
18 原料ホッパ
19 加熱ヒータ
19A 第1加熱ヒータ
19B 第2加熱ヒータ
21 バレル
21A 内周面
21B 外周面
21C 中実部
21D 中空部
22 センサ収容溝
22A 第1溝
22B 第2溝
23A 後端
23B 内端
23C 閉塞端
23D 外端
30 温度センサ
30A 第1温度センサ
30B 第2温度センサ
31 感熱素子
32 リード線
33 端子
34 第1保護管
34B 拡径部
35 固定具
36 シース
36B 拡径部
37RF 反力
38 係止具
39 第2保護管
50 制御装置
A 第1領域
B 第2領域
C 中心軸線
CA 圧縮領域
FA 自由領域
X 軸方向
Y 径方向
Z 周方向
10 成形機本体
11 型締ユニット
12 固定ダイプレート
13 可動ダイプレート
15 可塑化ユニット
17 可塑化スクリュ
17A 先端側
17B 基部
18 原料ホッパ
19 加熱ヒータ
19A 第1加熱ヒータ
19B 第2加熱ヒータ
21 バレル
21A 内周面
21B 外周面
21C 中実部
21D 中空部
22 センサ収容溝
22A 第1溝
22B 第2溝
23A 後端
23B 内端
23C 閉塞端
23D 外端
30 温度センサ
30A 第1温度センサ
30B 第2温度センサ
31 感熱素子
32 リード線
33 端子
34 第1保護管
34B 拡径部
35 固定具
36 シース
36B 拡径部
37RF 反力
38 係止具
39 第2保護管
50 制御装置
A 第1領域
B 第2領域
C 中心軸線
CA 圧縮領域
FA 自由領域
X 軸方向
Y 径方向
Z 周方向
Claims (9)
- 内周面と、前記内周面に対向する外周面と、前記内周面と前記外周面の間の中実部と、前記内周面の内側の中空部と、を備え、前記中空部に可塑化スクリュが内挿される射出成形機のバレルであって、
前記バレルは、
前記内周面と前記可塑化スクリュの間の前記中空部に投入される樹脂材料を加熱する、中心軸線に沿って前記中実部に内蔵される加熱ヒータと、
前記中実部の温度を測定する、前記加熱ヒータとは異なる位置において、前記中心軸線に沿って前記中実部に内蔵される温度センサと、
を備えることを特徴とするバレル。
- 前記温度センサは、
感熱素子と、前記感熱素子に連なるリード線と、前記感熱素子を被覆する第1保護管と、前記リード線32を被覆する第2保護管と、を備え、
前記第1保護管と前記第2保護管は、同じかまたは異なる金属材料から構成される、
請求項1に記載のバレル。
- 前記温度センサは、
前記第1保護管の一部が前記第2保護管に内挿されている、
請求項2に記載のバレル。
- 前記温度センサは、
感熱素子と、前記感熱素子に連なるリード線と、前記感熱素子および前記リード線を被覆する樹脂材料からなるシースと、を備える、
請求項1に記載のバレル。
- 前記中心軸線に延びるように前記中実部に閉塞端を有するように形成される、前記温度センサを収容するセンサ収容溝を備え、
前記温度センサは、
前記第1保護管の先端または前記シースの先端が弾性力により前記閉塞端に押し付けられる、
請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のバレル。
- 前記弾性力は、
前記リード線または前記シースの周囲に配置されるコイルばねにより生じる、
請求項5に記載のバレル。
- 前記中心軸線に延びるように前記中実部に形成される、前記加熱ヒータを収容する周方向に配列される複数のヒータ収容溝を備え、
それぞれの前記ヒータ収容溝が前記中心軸線に複数の領域に区画され、
複数の前記領域に対応して前記加熱ヒータが配置される、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のバレル。
- 複数の前記領域のそれぞれに対応して前記温度センサが配置される、
請求項7に記載のバレル。
- 型締ユニットと、前記型締ユニットに対応して設けられる可塑化ユニットと、を備え、
前記可塑化ユニットは、
内周面と、前記内周面に対向する外周面と、前記内周面と前記外周面の間の中実部と、前記内周面の内側の中空部と、を備え、前記中空部に可塑化スクリュが内挿される請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のバレルを備える、
ことを特徴とする射出成形機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021104528A JP2023003443A (ja) | 2021-06-24 | 2021-06-24 | バレルおよび射出成形機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021104528A JP2023003443A (ja) | 2021-06-24 | 2021-06-24 | バレルおよび射出成形機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023003443A true JP2023003443A (ja) | 2023-01-17 |
Family
ID=85100916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021104528A Pending JP2023003443A (ja) | 2021-06-24 | 2021-06-24 | バレルおよび射出成形機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023003443A (ja) |
-
2021
- 2021-06-24 JP JP2021104528A patent/JP2023003443A/ja active Pending
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---|---|---|---|
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