JP2023002154A - ガイドワイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ガイドワイヤのアクセス性能の向上を図るための技術の提供を目的とする。【解決手段】ガイドワイヤは、コアシャフトと、コアシャフトの外周を覆う第1コイルと、一部が第1コイルの外側に位置する第2コイルであって、先端側の素線が第1コイルの先端側の素線の隙間に入り込み、後端側の素線のうちの少なくとも一部が第1のコイルの外側に位置する第2コイルと、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、ガイドワイヤに関する。
従来から、カテーテル等の医療器具を体内の所定位置に配置するために、予め体内管腔に挿入して使用されるガイドワイヤが知られている。このガイドワイヤに関して、特許文献1には、内側に設けられたコイルと、外側に設けられたコイルの二重のコイル構造を有するものが知られている。
特開2014-233411
ガイドワイヤは、血管内の病変部までデリバリーするときのデリバリーのしやすさであるアクセス性能の向上が望まれている。アクセス性能には、例えば、屈曲した血管内を移動するための先端柔軟性、狭窄部を通過するための病変通過性、枝分かれした一方の血管を選択するための回転追従性、等が含まれている。しかしながら、上述した先行技術によっても、ガイドワイヤのアクセス性能には、なお、改善の余地があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ガイドワイヤのアクセス性能の向上を図るための技術の提供を目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、ガイドワイヤが提供される。このガイドワイヤは、コアシャフトと、コアシャフトの外周を覆う第1コイルと、一部が第1コイルの外側に位置する第2コイルであって、先端側の素線が第1コイルの先端側の素線の隙間に入り込み、後端側の素線のうちの少なくとも一部が第1コイルの外側に位置する第2コイルと、を備える。
この構成によれば、第1コイルの外側に第2コイルが配置されたガイドワイヤにおいて、第2コイルの先端側の素線が第1コイルの先端側の素線の隙間に入り込んでいることで、ガイドワイヤ先端の外径を相対的に小さくすることができ、加えて、ガイドワイヤ先端部の曲げ剛性が増加することで、狭窄部の通過性が向上する。また、第2コイルの後端側の素線が第1コイルの外側に位置している部分によって、先端柔軟性を確保することができる。よって、この構成によれば、ガイドワイヤのアクセス性能の向上を図ることができる。
(2)上記形態のガイドワイヤにおいて、第2コイルは、第1コイルと同じ方向に巻かれ、かつ、後端側のコイル外径を変更可能に構成されており、後端側のコイル外径を縮径させることによって、後端側の素線の少なくとも一部を、第1コイルの素線の隙間に入り込ませることができてもよい。この構成によれば、後端側の第2コイルの素線を第1コイルの素線の隙間に入り込ませることで、ガイドワイヤの先端柔軟性を変化させることができる。これにより、例えば、屈曲した血管内を移動するときに先端柔軟性を維持させ、血管の狭窄部では先端の曲げ剛性を増加させることで、狭窄部の通過性をさらに向上させることができる。
(3)上記形態のガイドワイヤにおいて、第1コイルは、軸方向に隙間を有するように螺旋状に巻かれる第1素線を有し、第2コイルは、軸方向に隙間を有するように螺旋状に巻かれる第2素線を有し、第1素線の外径を第1素線径とし、第1素線の軸方向に形成される隙間の距離を第1素線間距離とし、第2素線の外径を第2素線径とし、第2素線の軸方向に形成される隙間の距離を第2素線間距離としたとき、第1素線間距離は、第2素線径よりも大きく、第2素線間距離は、第1素線径よりも大きくてもよい。この構成によれば、第2コイルを縮径させたときに、第2コイルの素線をより容易に第1コイルの素線の隙間に入り込ませることができる。
(4)上記形態のガイドワイヤにおいて、第2コイルは、先端側に向かってコイル外径が小さくなるテーパー部を有していてもよい。この構成によれば、第2コイルのうち、第1素線の隙間に第2素線が入り込んでいる部分と、第1素線の隙間に第2素線が入り込んでいない部分との間に、先端側に向かって外径が小さくなるテーパー部を有することで、第2コイルの軸方向における曲げ剛性の急激な変化を抑制することができ、アクセス性能の低下を抑制できる。
(5)上記形態のガイドワイヤにおいて、コアシャフトの先端は、第1コイルの先端より先端側に設けられ、第1コイルの内径よりも大きい外径を有していてもよい。この構成によれば、ガイドワイヤの使用中に第1コイルおよび第2コイルがコアシャフトの先端側から外れてしまう可能性を低減できる。
(6)本発明の他の一形態によれば、ガイドワイヤが提供される。このガイドワイヤは、コアシャフトと、コアシャフトの外周を覆う、第1コイルと、第1コイルの外周を覆い、第1コイルと同じ方向に巻かれている第2コイルと、を有し、第1コイルは、軸方向に隙間を有するように螺旋状に巻かれる第1素線を有し、第2コイルは、軸方向に隙間を有するように螺旋状に巻かれる第2素線を有し、第1素線の外径を第1素線径とし、第1素線の軸方向に形成される隙間の距離を第1素線間距離とし、第2素線の外径を第2素線径とし、第2素線の軸方向に形成される隙間の距離を第2素線間距離としたとき、第1素線間距離は、第2素線径よりも大きく、第2素線間距離は、第1素線径よりも大きい。
この構成によれば、第1コイルの外側に第2コイルが配置されたガイドワイヤにおいて、第2コイルのコイル外径を縮径させたときに第2コイルの素線を容易に第1コイルの素線の隙間に入り込ませることができる。これによりガイドワイヤの先端柔軟性を変化させることができ、屈曲した血管内を移動するときに先端柔軟性を維持させ、血管の狭窄部では先端の曲げ剛性を増加させることで、狭窄部の通過性を向上させることができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、ガイドワイヤ、ガ
イドワイヤの製造方法、カテーテルの製造方法、内視鏡、ダイレータ、などの形態で実現
することができる。
第1実施形態のガイドワイヤの全体構成を例示した説明図である。 第1実施形態のガイドワイヤの全体構成の縦断面を例示した説明図である。 第1実施形態のガイドワイヤの先端部の縦断面を例示した説明図である。 第1実施形態のガイドワイヤの先端部の縦断面を例示した説明図である。 第1実施形態のガイドワイヤの使用状態を例示した説明図である。 第1実施形態のガイドワイヤの使用状態を例示した説明図である。 第2実施形態のガイドワイヤの先端部の縦断面を例示した説明図である。 第3実施形態のガイドワイヤの先端部の縦断面を例示した説明図である。 S方向に巻かれたコイルの素線を備えるガイドワイヤを例示した説明図である。 Z方向に巻かれたコイルの素線を備えるガイドワイヤを例示した説明図である。
ガイドワイヤは、医師等によって血管や消化器官に挿入され、治療や検査に用いられる医療器具である。
以下では、図1から図10の各図における左側を本発明のガイドワイヤおよびガイドワイヤの各構成部材の「先端側」と呼び、右側をガイドワイヤおよび各構成部材の「後端側」と呼ぶ。ガイドワイヤの先端側は、ガイドワイヤが体内に挿入される際に先行して体内に挿入される側であり、ガイドワイヤの後端側は、医師等の手技者によって操作される側(近位側)である。また、ガイドワイヤ及びガイドワイヤの各構成部材の、先端側に位置する端部を「先端」と記載し、「先端」を含み先端から後端側に向かって中途まで延びる部位を「先端部」と記載する。同様に、ガイドワイヤ及びガイドワイヤの各構成部材の、後端側に位置する端部を「後端」と記載し、「後端」を含み後端から先端側に向かって中途まで延びる部位を「後端部」と記載する。
図1から図10の各図における左右方向をガイドワイヤおよびガイドワイヤの各構成部材の軸方向と呼ぶ。また、軸方向に対して直交する方向をガイドワイヤおよびガイドワイヤの各構成部材の径方向と呼ぶ。
図1から図10の各図は、説明の便宜上、ガイドワイヤおよびガイドワイヤの各構成部材の大きさの相対比を実際とは異なる相対比で記載している部分を含んでいる。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態のガイドワイヤ1Aの全体構成を例示した説明図である。図2は、第1実施形態のガイドワイヤ1Aの全体構成の縦断面を例示した説明図である。
ガイドワイヤ1Aは、カテーテル等を体内の所定位置に配置するために、予め体内管腔に挿入して使用される医療器具である。ガイドワイヤ1Aは、コアシャフト10と、コアシャフト10の外周を覆う第1コイル20と、第1コイル20の外周を覆う第2コイル30と、を有する。
コアシャフト10は、長さが500mmから5000mm程度の長尺の部材である。コアシャフト10の横断面は、直径が0.2mmから1.0mm程度の円形である。コアシャフト10の外径は、後端側より、先端側の方が小さい。コアシャフト10は、外径が軸方向において略一定であるコアストレート部11と、コアストレート部11より後端側に、先端側に向かって外径が徐々に小さくなるコアテーパー部12と、を有している。コアシャフト10は、コアストレート部11の先端部に係合部13を有している。係合部13は、径方向の大きさが第1コイル20および第2コイル30の内径よりも大きくなるように形成された部分である。係合部13が設けられていることにより、ガイドワイヤ1Aの使用中に第1コイル20および第2コイル30がコアシャフト10の先端側から外れてしまう可能性を低減できる。コアシャフト10は、例えば、金属材料を用いることができる。金属材料は、マルテンサイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、NiTi合金、プラチナ合金などが挙げられる。
コアシャフト10の先端部には、先端チップ40が設けられている。先端チップ40は、先端側が球形に形成されている。先端チップ40は、先端接合部50と一体的に形成されている。先端チップは、例えば、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn-Ag合金、Au-Sn合金等の金属はんだによって形成される。
図3は、第1実施形態のガイドワイヤ1Aの先端部の縦断面を例示した説明図である。図3は、第1コイル20および第2コイル30が縮径しておらず、第2素線31の後端側が第1素線21に入り込んでいない状態を示している。
第1コイル20は、コアシャフト10の先端部の外周を覆う円筒状の部材である。第1コイル20は、軸方向に連続して螺旋状に巻かれた第1素線21により構成されている。第1素線21の横断面は円形であり、第1素線21の外径を第1素線径22とする。第1素線径22は、例えば、約0.020mmから約0.15mmである。第1素線21は、軸方向に隙間を有するように巻かれている。第1素線21に形成された隙間の軸方向の距離を第1素線間距離23とする。第1素線間距離23は、例えば、約0.020mmから約0.15mmである。第1コイル20は、例えば、金属材料を用いることができる。金属材料は、マルテンサイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、NiTi合金、プラチナ合金などが挙げられる。
第2コイル30は、第1コイル20の外周を覆う円筒状の部材である。第2コイル30は、軸方向に連続して螺旋状に巻かれた第2素線31により構成されている。第2素線31の横断面は円形であり、第2素線31の外径を第2素線径32とする。第2素線径32は、例えば、約0.020mmから約0.15mmである。第2素線31は、軸方向に隙間を有するように巻かれている。第2素線31に形成された隙間の軸方向の距離を第2素線間距離33とする。第2素線間距離33は、例えば、約0.020mmから約0.15mmである。第2コイル30は、先端側に向かって内径と外径が徐々に小さくなるコイルテーパー部34を有している。コイルテーパー部34は、先端接合部50より後端側に設けられている。第2コイル30は、コイルテーパー部34よりも後端側に、外径と内径が軸方向において略一定であるコイルストレート部35を有している。第2コイル30は、例えば、金属材料を用いることができる。金属材料は、マルテンサイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、NiTi合金、プラチナ合金などが挙げられる。
先端接合部50は、コアシャフト10の先端部と、第1コイル20の先端部と、第2コイル30の先端部と、が接合された部分である。先端接合部50においては、第1素線21の隙間に第2素線31が入り込んだ状態で、それらが固定されている。内側後端接合部51は、コアシャフト10と、第1コイル20の後端部と、が接合された部分である。外側後端接合部52は、内側後端接合部51より後端側に設けられる、コアシャフト10と、第2コイル30の後端部と、が接合された部分である。先端接合部50、内側後端接合部51、および外側後端接合部52は、例えば、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn-Ag合金、Au-Sn合金等の金属はんだによって形成される。
図9は、S方向に巻かれたコイルの素線112を備えるガイドワイヤ110を例示した説明図である。図10は、Z方向に巻かれたコイルの素線を備えるガイドワイヤ110を例示した説明図である。
図9に示すように、ガイドワイヤ110の中心軸111に対する一方の角度を0度から90度、他方の角度を0度からマイナス90度とする。この場合において、ガイドワイヤ110の中心軸111に対してコイルの素線112が傾斜し、それらのなす角度Aが0度から90度であるコイルの巻き方向をS方向とする。一方、図10に示すように、ガイドワイヤ110の中心軸111に対してコイルの素線112が傾斜し、それらのなす角度Aが0度からマイナス90度であるコイルの巻き方向をZ方向とする。第1コイル20と、第2コイル30は、どちらも巻き方向がS方向である。
図4は、第1実施形態のガイドワイヤ1Aの先端部の縦断面を例示した説明図である。図4は、第2コイル30が縮径することで、第2素線31の後端側が第1素線21の軸方向の隙間に入り込んでいる状態を示している。
第1コイル20と、第2コイル30は、どちらも巻き方向がS方向である。そのため、例えば、ガイドワイヤ1Aの後端側(外側後端接合部52の位置)を先端側(先端チップ40の位置)に対して時計周り(図3のCWの矢印の方向)に回転させてねじると、第1コイル20と、第2コイル30の両方が径方向に縮小(図3のDの矢印の方向に縮小)する。ここで、第1コイル20の内周は、コアシャフト10の外周面に接触しているため、径方向に縮小する量が小さい。また、第1コイル20の第1素線径22は、第2コイル30の第2素線間距離33と略同一である。また、第2コイル30の第2素線径32は、第1コイル20の第1素線間距離23と略同一である。また、第1素線径22と、第2素線径32は、略同一である。これにより、第1素線径22と第1素線間距離23を合計した長さと、第2素線径32と第2素線間距離33を合計した長さは略同一となる。以上の構成により、ガイドワイヤ1Aの後端側(外側後端接合部52の位置)を先端側(先端チップ40の位置)に対して時計周りに回転させてねじると、第2素線31が図3のDの矢印の方向に縮小することで、第1素線21の隙間に第2素線31が入り込み、第1素線21と第2素線31が係合する。
図5は、第1実施形態のガイドワイヤ1Aの使用状態を例示した説明図である。図5は、血管内に挿入されたガイドワイヤ1Aが、血管の狭窄部100に接触している状態を示している。
本実施形態の第1コイル20の巻き方向はS方向のため、図5に示すような、ガイドワイヤ1Aが血管の狭窄部100などに接触して抵抗を受けている状態で、ガイドワイヤ1Aの操作者が、ガイドワイヤ1Aの後端部を把持してガイドワイヤ1Aを時計回り(図5のCWの矢印の方向)に回転させたとき、第1コイル20は径方向に縮小する。反対に、ガイドワイヤ1Aの操作者が、ガイドワイヤ1Aの後端部を把持してガイドワイヤ1Aを反時計回りに回転させたとき、第1コイル20は、径方向に拡大する。ここで、第1実施形態のガイドワイヤ1Aにおいては、第1コイル20は、軸方向において略一定の内径を有しており、第1コイル20の内周は、コアシャフト10の外周面と接触している。そのため、操作者がガイドワイヤ1Aを時計回りに回転させたときに、第1コイル20が径方向に縮小する量は小さい。
第2コイル30の巻き方向はS方向である。そのため、図5に示すような、ガイドワイヤ1Aが血管の狭窄部100などに接触して抵抗を受けている状態で、ガイドワイヤ1Aの操作者が、ガイドワイヤ1Aの後端部を把持してガイドワイヤ1Aを時計回りに回転させたとき、第2コイル30は径方向(図5のDの矢印の方向)に縮小する。反対に、ガイドワイヤ1Aの操作者が、ガイドワイヤ1Aの後端部を把持してガイドワイヤ1Aを反時計回りに回転させたとき、第2コイル30は、径方向に拡大する。
図6は、第1実施形態のガイドワイヤの使用状態を例示した説明図である。図6は、ガイドワイヤ1Aが血管の狭窄部100を通過するときの状態を例示している。
第1コイル20と、第2コイル30は、どちらも巻き方向がS方向である。そのため、例えば、図5のような、ガイドワイヤ1Aが血管の狭窄部100などに接触して抵抗を受けている状態で、ガイドワイヤ1Aの操作者が、ガイドワイヤ1Aの後端部を把持してガイドワイヤ1Aを時計回りに回転させたとき、第1コイル20と、第2コイル30の両方が径方向に縮小する。ここで、第1コイル20の内周は、コアシャフト10の外周面に接触しているため、径方向に縮小する量が小さい。また、第1コイル20の第1素線径22は、第2コイル30の第2素線間距離33と略同一である。また、第2コイル30の第2素線径32は、第1コイル20の第1素線間距離23と略同一である。また、第1素線径22と、第2素線径32は、略同一である。これにより、第1素線径22と第1素線間距離23を合計した長さと、第2素線径32と第2素線間距離32を合計した長さは略同一となる。
以上の構成を備えることにより、図6に示すように、ガイドワイヤ1Aの回転により第1コイル20と第2コイル30が径方向に縮小するとき、第1素線21と第2素線31とが係合した状態で固定されている先端接合部50を起点として、先端側から第1素線21の隙間に第2素線31が入り込み、係合する。ここで、第1素線21の隙間に第2素線31が入り込んでいる部分の長さをコイル縮径長さ36とする。ガイドワイヤ1Aの操作者がガイドワイヤ1Aを時計回りに回転させるほど、先端側から後端側に向かって第1素線21の隙間に第2素線31が入り込み、コイル縮径長さ36は長くなる。操作者は、ガイドワイヤ1Aの回転を止めることで、第1素線21の隙間に第2素線31が入り込むことを止めることができる。また、操作者がガイドワイヤ1Aを反時計回りに回転させると、後端側から先端側に向かって第1素線21の隙間から第2素線31が外れ、コイル縮径長さ36を短くすることができる。第1素線21の隙間に第2素線31が入り込むことで、ガイドワイヤ1Aの外径が一時的に小さくなる。
図6に示すように、操作者は、第1素線21の隙間に第2素線31が入り込んだ状態で血管の狭窄部100を通過させることができる。第1素線21の隙間に第2素線31が入り込み、ガイドワイヤ1Aの外径が一時的に小さくなることにより、ガイドワイヤ1Aが狭窄部を通過することが容易になる。また、第1素線21と第2素線31とが係合することによって、ガイドワイヤ1Aの先端部の曲げ剛性とトルク伝達性能が一時的に増加し、狭窄部を通過させることが容易になる。操作者は、血管の狭窄部の狭窄度合いや長さなどによってコイル縮径長さ36を調整することができる。操作者は、一度第2コイル30を縮径させた後においても、ガイドワイヤ1Aを反時計回りに回転させることで第2コイル30を再度拡径させることができ、これにより、ガイドワイヤ1Aの柔軟性を増加させることができる。例えば、第2コイル30を縮径させてガイドワイヤ1Aを狭窄部100に通過させ、その後にガイドワイヤ1Aを体内から引抜く際に第2コイル30を拡径させて柔軟性を増加させることで、ガイドワイヤ1Aの血管内の移動を容易にすることができる。加えて、第1素線21と第2素線31が係合した状態で先端接合部50に固定されていることによって、例えば、図5または図6のような使用状況において、狭窄部にガイドワイヤ1Aが引っ掛かり、ガイドワイヤ1Aを引抜く際に抵抗が生じる場合に、第1コイル20と、第2コイル30とが先端接合部50から外れる可能性を低減することができる。
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態のガイドワイヤ1Bの先端部の縦断面を例示した説明図である。図7は、第1コイル20と第2コイル30が縮径することで、第1素線21の隙間に、第2素線31が入り込んだ状態を示している。
第2実施形態のガイドワイヤ1Bは、第1実施形態のガイドワイヤ1Aと比較して、中間接合部53を有しているという点で異なる。中間接合部53以外の部分は、第1実施形態のガイドワイヤ1Aと共通する。中間接合部53は、先端接合部50と、内側後端接合部51の間に設けられ、コアシャフト10と、第1素線21の一部を固定している。中間接合部53は、例えば、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn-Ag合金、Au-Sn合金等の金属はんだによって形成される。
中間接合部53が第1素線の隙間を埋めていることによって、中間接合部53が設けられた部分においては第2素線31が第1素線21の隙間に入り込まない。そのため、図7に示すように、操作者がガイドワイヤ1Bを時計回りに回転させたとき、中間接合部53より先端側の部分のみにおいて第1素線21の隙間に第2素線31が入り込む。ガイドワイヤ1Bが中間接合部53を有することにより、コイル縮径長さ36の最大長さを設定することができる。これにより、第2素線31が第1素線21の隙間に入り込んだときに曲げ剛性が増加する部分の長さを設定することができ、中間接合部53より後端側においては、ガイドワイヤ1Bの柔軟性を維持することができる。
<第3実施形態>
図8は、第3実施形態のガイドワイヤ1Cの先端部の縦断面を例示した説明図である。図8は、第1コイル20と第2コイル30が縮径することにより、第1素線21の隙間に、第2素線31が入り込んだ状態を示している。
第3実施形態のガイドワイヤ1Cは、第1実施形態のガイドワイヤ1Aと比較して、第1素線径22が第2素線間距離23より小さい点、第2素線径32が第1素線間距離23より小さい点、および第1素線径22が第2素線径32よりも小さい点で異なる。第1コイル20と第2コイル30の素線径および素線間距離の構成以外の部分は、第1実施形態のガイドワイヤ1Aと共通する。以上の構成により、第1素線径22と第1素線間距離23を合計した長さと、第2素線径32と第2素線間距離33を合計した長さは異なる。ガイドワイヤ1Cの構成においても、第1素線21の隙間に第2素線31が入り込むことは可能である。第1素線径22が第2素線間距離33よりも小さく、また、第2素線径32が第1素線間距離23よりも小さいため、第1素線21と第2素線31は係合しない。第1素線21の隙間に第2素線31が入り込んだ状態においても、第1素線と第2素線の間には隙間が形成される。
以上の構成によっても、第1素線21の隙間に第2素線31が入り込むことにより、ガイドワイヤ1Cの先端部の外径を一時的に小さくすることができる。これにより、ガイドワイヤ1Cが血管の狭窄部を通過することが容易になる。また、第1素線21と第2素線31が係合しないことにより、第1素線21の隙間に第2素線31が入り込んだ状態においても、先端部の柔軟性を維持することができる。
<変形例1>
第1コイル20の第1素線径22と第2コイル30の第2素線径32は、どちらが大きくてもよい。どちらが大きい場合においても、第1素線径22よりも第2素線間距離33が大きく、第2素線間距離32よりも第2素線間距離33が大きければ、一方のコイル素線が他方のコイル素線の軸方向の隙間に入り込むことが可能となる。また、第1素線径22よりも第2素線間距離33が小さい場合においても、第1素線21の一部が第2素線31の軸方向の隙間に入り込むことができる。同様に、第2素線径32よりも第1素線間距離33が小さい場合においても、第2素線31の一部が第1素線21の軸方向の隙間に入り込むことができる。また、第1素線径22と第1素線間距離23を合計した長さと、第2素線径32と第2素線間距離33を合計した長さは、同一でも異なっていてもよい。
<変形例2>
中間接合部53は、複数設けられていてもよい。例えば、先端接合部50と、内側後端接合部51との間に、二つ設けられていてもよい。この場合、より先端側の中間接合部53によってコイル縮径長さ36が設定される。また、中間接合部53は、コアシャフト10と、第2コイル30の第2素線31を接合してもよい。中間接合部53によって固定された部分の第2素線31が縮径しなくなることにより、その部分の第2素線31が第1素線21の軸方向の隙間に入り込むことを抑制することができる。また、中間接合部53は、コアシャフト10と、第1素線21と、第2素線31が一体となるように接合してもよい。
<変形例3>
コアシャフト10の外周面と、第1コイル20の内周は接触していなくてもよい。例えば、第1コイル20の素線径や、図9または図10に記載のガイドワイヤの中心軸とコイルの素線とがなす角度Aなどのコイルの構成を調整することにより、ガイドワイヤが回転されたときに第2コイル30が径方向に縮小する量より、第1コイル20が径方向に縮小する量を小さくすることができる。これにより、コアシャフト10の外周面と第1コイル20の内周が接触していない場合においても、第2素線31が第1素線21の軸方向の隙間に入り込むことができる。
<変形例4>
第1コイル20と第2コイル30の巻き方向は、Z方向でもよい。この場合、例えば、ガイドワイヤ1Aの後端側(外側後端接合部52の位置)を先端側(先端チップ40の位置)に対して反時計周りに回転させてねじることにより、第1コイル20と、第2コイル30の両方が径方向に縮小する。また、図5のような、ガイドワイヤ1Aが血管の狭窄部100などに接触して抵抗を受けている状態で、ガイドワイヤ1Aの操作者が、ガイドワイヤ1Aの後端部を把持してガイドワイヤ1Aを反時計回りに回転させたとき、第1コイル20と、第2コイル30の両方が径方向に縮小する。反対に、ガイドワイヤ1Aの操作者が、ガイドワイヤ1Aの後端部を把持してガイドワイヤ1Aを時計回りに回転させたとき、第1コイル20と、第2コイル30の両方が径方向に拡大する。第1コイル20と、第2コイル30がZ方向に巻かれた場合においても、第1コイル20と、第2コイル30がS方向に巻かれた場合と同様の効果を発揮することができる。
<変形例5>
第1コイル20と、第2コイル30は、複数の素線を軸方向に螺旋状に巻くことによって構成される円筒状の部材であってもよい。例えば、複数の素線が一つのストランドに形成され、そのストランドを螺旋状に巻かれて形成されたコイルであり、ストランドの軸方向に形成された隙間に他方のコイルの素線が入り込む形態であってもよい。
1A、1B、1C…ガイドワイヤ
10…コアシャフト
11…コアストレート部
12…コアテーパー部
13…係合部
20…第1コイル
21…第1素線
22…第1素線径
23…第1素線間距離
30…第2コイル
31…第2素線
32…第2素線径
33…第2素線間距離
34…コイルテーパー部
35…コイルストレート部
36…コイル縮径長さ
40…先端チップ
50…先端接合部
51…内側後端接合部
52…外側後端接合部
53…中間接合部
100…狭窄部
101…血管壁
110…ガイドワイヤ
111…ガイドワイヤの中心軸
112…コイルの素線
A…ガイドワイヤの中心軸とコイルの素線とがなす角度
CW…ガイドワイヤの回転方向
D…第2素線が縮径する方向

Claims (6)

  1. ガイドワイヤであって、
    コアシャフトと、
    前記コアシャフトの外周を覆う第1コイルと、
    一部が前記第1コイルの外側に位置する第2コイルであって、先端側の素線が前記第1コイルの先端側の素線の隙間に入り込み、後端側の素線のうちの少なくとも一部が前記第1コイルの外側に位置する第2コイルと、を備える、
    ガイドワイヤ。
  2. 請求項1に記載されたガイドワイヤであって、
    前記第2コイルは、前記第1コイルと同じ方向に巻かれ、かつ、後端側のコイル外径を変更可能に構成されており、後端側のコイル外径を縮径させることによって、後端側の素線の少なくとも一部を、前記第1コイルの素線の隙間に入り込ませることができる、
    ガイドワイヤ。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載のガイドワイヤであって、
    前記第1コイルは、軸方向に隙間を有するように螺旋状に巻かれる第1素線を有し、
    前記第2コイルは、軸方向に隙間を有するように螺旋状に巻かれる第2素線を有し、
    前記第1素線の外径を第1素線径とし、
    前記第1素線の軸方向に形成される隙間の距離を第1素線間距離とし、
    前記第2素線の外径を第2素線径とし、
    前記第2素線の軸方向に形成される隙間の距離を第2素線間距離としたとき、
    前記第1素線間距離は、前記第2素線径よりも大きく、
    前記第2素線間距離は、前記第1素線径よりも大きい、
    ガイドワイヤ。
  4. 請求項1または請求項2に記載のガイドワイヤであって、
    前記第2コイルは、先端側に向かってコイル外径が小さくなるテーパー部を有している、
    ガイドワイヤ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のガイドワイヤであって、
    前記コアシャフトの先端は、前記第1コイルの先端より先端側に設けられ、前記第1コイルの内径よりも大きい外径を有する、
    ガイドワイヤ。
  6. ガイドワイヤであって、
    コアシャフトと、
    前記コアシャフトの外周を覆う、第1コイルと、
    前記第1コイルの外周を覆い、前記第1コイルと同じ方向に巻かれている第2コイルと、を有し、
    前記第1コイルは、軸方向に隙間を有するように螺旋状に巻かれる第1素線を有し、
    前記第2コイルは、軸方向に隙間を有するように螺旋状に巻かれる第2素線を有し、
    前記第1素線の外径を第1素線径とし、
    前記第1素線の軸方向に形成される隙間の距離を第1素線間距離とし、
    前記第2素線の外径を第2素線径とし、
    前記第2素線の軸方向に形成される隙間の距離を第2素線間距離としたとき、
    前記第1素線間距離は、前記第2素線径よりも大きく、
    前記第2素線間距離は、前記第1素線径よりも大きい、
    ガイドワイヤ。
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