JP2023001460A - 検査装置、眼科装置、検査装置の制御方法及びプログラム - Google Patents

検査装置、眼科装置、検査装置の制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2023001460000001
【課題】被写体の形状に依らず、位相差に基づく焦点検出を可能にする検査装置を提供する。
【解決手段】検査装置1は、撮像光学系及び撮像素子11の少なくとも一方を光軸に対して回転することで、被写体像を回転する光学回転部13と、被写体像における焦点を検出する焦点検出部12と、を有する。焦点検出部12は、撮像された視点の異なる画像信号に基づいて光学回転部13による複数の回転角度におけるデフォーカス量と焦点検出精度を算出し、それぞれの焦点検出精度に基づいてそれぞれのデフォーカス量の信頼度係数を算出し、信頼度係数に基づいてデフォーカス量に重みづけを行うことで、デフォーカス量を決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検査物を光学的に検査する検査装置、眼科装置、検査装置の制御方法及びプログラムに関するものである。
眼科医院等の眼底検査を行う機関では、被検眼の眼底撮影を行う検査装置が使用される。検査装置においては、被検眼にピントを合わせるために、2つに分割されたスプリット像の位置関係からオートフォーカス(以下、AFともいう)を行う方法がある。さらに位相差AFとの組み合わせに基づく高精度なAF方法が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2009-261573号公報 特開2014-137508号公報
しかしながら、上述の技術では、位相差AF時の被写体に関し、焦点合わせの対象(血管等)が瞳分割方向と同方向に直線的に延びる形状をしている場合に、位相差AFが行えない可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、被写体の形状に依らず、位相差に基づく焦点検出を可能にする検査装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明における検査装置は、撮像光学系と撮像素子とを用いて撮像した被写体像に基づいて検査を行う検査装置であって、前記撮像光学系及び前記撮像素子の少なくとも一方を光軸に対して回転することで、前記被写体像を回転する回転手段と、前記被写体像における焦点を検出する焦点検出手段と、を有し、前記焦点検出手段は、撮像された視点の異なる画像信号に基づいて前記回転手段による複数の回転角度におけるデフォーカス量と焦点検出精度を算出し、それぞれの前記焦点検出精度に基づいてそれぞれの信頼度係数を算出し、前記信頼度係数に基づいて前記デフォーカス量に重みづけを行うことで、デフォーカス量を決定することを特徴とする。
本発明によれば、被写体の形状に依らず、位相差に基づく焦点検出をすることができる。
第1実施形態に係る検査装置の全体構造を概略的に示す図。 撮像素子の画素配列の概略図。 撮像素子を構成する画素部の構造を模式的に示す図。 撮像素子における画素と瞳分割との関係を示す概略説明図。 撮像素子と瞳部分領域を示す概略説明図。 デフォーカス量と像ずれ量の概略関係図。 被検眼の瞳の概略図。 瞳を通過した照明光による眼底像を示す模式図。 ダブプリズムで光学像を回転する様子を示す概略図。 光学像を回転させた時のAF枠の位置を示す模式図。 光学像の回転角度と焦点検出精度の関係を示すグラフ。 第1実施形態に係る位相差AFを行う場合の処理を示すフローチャート。 光学像の回転角度と焦点検出精度の関係を示すグラフ。 光学像の回転角度と焦点検出精度の関係を示すグラフ。 第2実施形態に係る位相差AFを行う場合の処理を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る検査装置1の全体構造を概略的に示す図である。検査装置1の撮像装置10は、撮像素子11と、焦点検出部12と、光学回転部13と、回転制御部14を備える。図1に、検査装置1の撮像光学系における第1の光軸O1、第2の光軸O2、第3の光軸O3を示す。第1の光軸O1上には、照明光源15及び投光光源16、穴あきミラー17が配置される。照明光源15は、被検眼18を照明するための光源である。投光光源16は、被検眼18に対してパターン像を投光するための光源である。
照明光源15と投光光源16からそれぞれ出射した光は、第1の光軸O1に沿って進行し、穴あきミラー17で反射する。穴あきミラー17での反射光は、第2の光軸O2に沿って進行して被検眼18へと入射する。被検眼18で反射した光は、第2の光軸O2に沿って進行し、穴あきミラー17の穴を通過する。穴あきミラー17の穴を通過した光は、第3の光軸O3に沿って進行して撮像装置10へと入射する。なお、図1では図示していないが、第1の光軸O1上にリング状絞りが配置され、第2の光軸O2上に対物レンズが配置され、第3の光軸O3上にはフォーカスレンズ等の光学部材が、撮像光学系として配置される。
図2を参照して、撮像素子11の撮像画素および焦点検出画素の配列について説明する。図2は、撮像素子の画素配列の概略図である。図2では、2次元CMOS(相補型金属酸化膜半導体)イメージセンサの画素配列に関し、撮像画素の配列を4列×4行の範囲で示し、焦点検出画素の配列を8列×4行の範囲で示す。図2の紙面に垂直な方向をZ軸方向とし、Z軸方向と直交する方向として、X軸方向及びY軸方向をそれぞれ定義する。X軸方向は、水平方向に相当し、Y軸方向は、垂直方向に相当する。Z軸方向については被写体側をプラス側とする。またX軸方向について図2の右側をプラス側とし、Y軸方向について図2の上側をプラス側とする。
図2に示す2列×2行の画素群20は、分光感度の異なる画素20R、20G、20Bにより構成される。
・画素20R:R(赤)の分光感度を有し、画素群20にて左上に位置する。
・画素20G:G(緑)の分光感度を有し、画素群20にて右上と左下に位置する。
・画素20B:B(青)の分光感度を有し、画素群20にて右下に位置する。
さらに、各画素は2列×1行に配列された第1の焦点検出画素21と第2の焦点検出画素22により構成されている。つまり、画素部は、1つの画素部内に複数の焦点検出画素を有する構成である。図2に示される4列×4行の撮像画素(8列×4行の焦点検出画素)が平面上に多数配置された構成により、撮像画像信号のみならず焦点状態検出信号の取得が可能である。
図3は、撮像素子を構成する画素部の構造を模式的に示す図である。図3(A)は、図2に示される撮像素子の1つの画素20Gを、撮像素子の受光面側(+Z側)から見た場合の平面図である。図3(B)は、図3(A)におけるa-a線での断面を、-Y側から見た場合の断面図である。本実施形態では、撮像光学系の異なる瞳部分領域をそれぞれ通過する光束を受光する複数の光電変換部が設けられた画素を複数配列した撮像素子を例示して説明する。
図3に示すように、各画素部の受光側には入射光を集光するためのマイクロレンズ35が形成されている。瞳分割方式の画素部にて、X軸方向における分割数をNHと表記し、Y軸方向の分割数をNVと表記する。図3にはNH=2、NV=1の例を示し、単位画素30には、光電変換部31と光電変換部32が形成されている。光電変換部31と光電変換部32はそれぞれ、第1の焦点検出画素21と第2の焦点検出画素22に対応する。
光電変換部31及び光電変換部32は、例えばp型層とn型層との間にイントリンシック層を挟んだpin構造フォトダイオードを有する。または必要に応じて、イントリンシック層を省略し、pn接合フォトダイオードとして形成されてもよい。各画素部には、マイクロレンズ35と、光電変換部31,32との間に、カラーフィルター36が形成される。あるいは必要に応じて、光電変換部ごとにカラーフィルターの分光透過率を変えてもよいし、カラーフィルターを省略してもよい。
図3の画素20Gに入射した光は、マイクロレンズ35により集光され、カラーフィルター36での分光後に、光電変換部31,32でそれぞれ受光される。光電変換部31,32では、受光量に応じて電子とホールが対生成し、空乏層で分離された後、負電荷の電子はn型層(不図示)に蓄積される。一方、ホール(正孔)は定電圧源(不図示)に接続されたp型層を通じて撮像素子11の外部へ排出される。光電変換部31と光電変換部32のn型層(不図示)に蓄積された電子は、転送ゲートを介して静電容量部(FD)に転送され、電圧信号に変換される。
図4は、撮像素子における画素と瞳分割との関係を示す概略説明図である。図4を用いて、図3の画素構造と瞳分割との対応関係を示す。図3(A)に示した画素構造のa-a線での切断面を+Y側から見た場合の断面図と、撮像素子11の瞳面(瞳距離)を図4に示す。図4では、撮像素子11の瞳面の座標軸と対応をとるために、断面図のX軸方向とY軸方向を図3に対して反転させている。
撮像素子11は、撮像光学系の結像面近傍に配置される。被写体からの光は、撮像光学系の瞳領域40を通過して、それぞれの画素に入射する。瞳領域40は、光電変換部31(第1の焦点検出画素21)と光電変換部32(第2の焦点検出画素22)を全て合わせた際の画素20G全体で受光可能な瞳領域である。
図4において、第1の焦点検出画素21に対応する第1の瞳部分領域41は、瞳面上で+X側に重心が偏心している。第1の瞳部分領域41は、重心が-X側に偏心している光電変換部31の受光面と、マイクロレンズによって、概ね共役関係になっている。つまり、第1の瞳部分領域41は、第1の焦点検出画素21が受光可能な瞳領域を表している。また、第2の焦点検出画素22に対応する第2の瞳部分領域42は、瞳面上で-X側に重心が偏心している。第2の瞳部分領域42は、重心が+X側に偏心している光電変換部32の受光面と、マイクロレンズによって、概ね共役関係になっている。つまり第2の瞳部分領域42は、第2の焦点検出画素22が受光可能な瞳領域を表している。
撮像素子11の出力に基づく位相差AFである撮像面位相差AFでは、撮像素子のマイクロレンズを利用して瞳分割を行うので、回折の影響を受ける。例えば、図4にて撮像素子の瞳面までの瞳距離が数十mm(ミリメートル)であるのに対し、マイクロレンズの直径は数μm(マイクロメートル)である。そのため、マイクロレンズの絞り値が数万となり、数十mmレベルの回折ボケが発生する。よって、光電変換部の受光面の像は、明瞭な瞳領域や瞳部分領域とはならずに、受光感度特性(受光率の入射角分布)となる。
図5は、撮像素子と瞳部分領域を示す概略説明図である。図5において、本実施形態の撮像素子と瞳部分領域との対応関係を示す。第1の瞳部分領域41及び第2の瞳部分領域42をそれぞれ通過した光は、撮像素子の各画素部に異なる角度で入射する。この光を、第1の光電変換部31及び第2の光電変換部32が入射面500から受光する。本実施形態で瞳領域が水平方向に2つに瞳分割される例を示すが、これに限るものではなく、必要に応じて、垂直方向に瞳分割を行って4分割、9分割等としてもよい。
撮像素子11は、第1及び第2の焦点検出画素を有する複数の画素部が配列された構造である。例えば、第1の光電変換部31は、撮像光学系の第1の瞳部分領域41を通過する光を受光してA像信号を出力する。第2の光電変換部32は、撮像光学系の第2の瞳部分領域42を通過する光を受光してB像信号を出力する。A像信号とB像信号との位相差を検出することによってデフォーカス量を取得することができる。また、撮像画素は、撮像光学系の第1及び第2の瞳部分領域を合わせた瞳領域40を通過する光を受光してA+B像信号を出力する。
本実施形態では、撮像画素が第1及び第2の焦点検出画素から構成される例を説明した。必要に応じて、撮像画素に対して第1及び第2の焦点検出画素を個別の画素構成としてもよい。この場合、画素配列の一部に、第1の焦点検出画素と第2の焦点検出画素が部分的に配置された構成である。
また本実施形態では、各画素の第1の焦点検出画素の受光信号から第1の焦点検出信号(A像信号)が生成され、各画素の第2の焦点検出画素の受光信号から第2の焦点検出信号(B像信号)が生成されて、焦点検出が行われる。撮像素子の画素ごとに、第1の焦点検出画素の受光信号と第2の焦点検出画素22の受光信号を加算することで、解像度が有効画素数Nの撮像画像に対応する信号が生成される。信号生成方法には、例えば、第2の焦点検出信号を、撮像信号と第1の焦点検出信号との差分から生成する方法もある。この場合、例えばA像信号とA+B像信号が取得され、A+B像信号からA像信号を減算することでB像信号が生成される。
図6を参照して、撮像素子により取得される第1及び第2の焦点検出信号に係るデフォーカス量と像ずれ量との関係について説明する。図6は、デフォーカス量と像ずれ量の概略関係図である。図6では、デフォーカス量をaと表記し、焦点検出信号間の像ずれ量を概略的に示す。撮像面50には撮像素子(不図示)が配置され、図4、図5と同様に、撮像光学系の瞳面が、第1の瞳部分領域41と第2の瞳部分領域42に2分割される。
デフォーカス量aは、その大きさ|a|が被写体像の結像位置から撮像面50までの距離を表す。デフォーカス量aの符号については、被写体像の結像位置が撮像面50より被写体側にある前ピン状態では負符号(a<0)とし、被写体像の結像位置が撮像面50より被写体の反対側にある後ピン状態では正符号(a>0)とする。被写体像の結像位置が撮像面(合焦位置)にある合焦状態ではa=0である。図6の被写体60は、合焦状態(a=0)の例を示し、被写体61は、前ピン状態(a<0)の例を示している。前ピン状態(a<0)と後ピン状態(a>0)とを併せて、非合焦状態またはデフォーカス状態(|a|>0)とする。
前ピン状態(a<0)では、被写体61からの光束のうち、第1の瞳部分領域41(または第2の瞳部分領域42)を通過した光束は、いったん集光される。その後、光速は、光束の重心位置G1(または重心位置G2)を中心として幅Γ1(または幅Γ2)に幅方向に広がる。この場合、撮像面50上でボケ像となる。ボケ像は、撮像素子に配列された各画素を構成する第1の焦点検出画素21(または第2の焦点検出画素22)により受光され、第1の焦点検出信号(または第2の焦点検出信号)が生成される。よって、第1の焦点検出信号(または第2の焦点検出信号)は、撮像面50上の重心位置G1(または重心位置G2)に、幅Γ1(または幅Γ2)をもった被写体像(ボケ像)の画像データとしてメモリに記憶される。
幅Γ1(または幅Γ2)は、デフォーカス量aの大きさ|a|が増加するのに伴い、概ね比例して増加する。同様に、第1の焦点検出信号と第2の焦点検出信号との間の被写体像の像ずれ量b(=光束の重心位置の差「G1-G2」)の大きさ|b|も、デフォーカス量aの大きさ|a|が増加するのに伴い、概ね比例して増加する。なお、後ピン状態(a>0)では、第1の焦点検出信号と第2の焦点検出信号との間の被写体像の像ずれ方向が前ピン状態とは反対となるが、同様の傾向がある。
第1の焦点検出信号と第2の焦点検出信号、または、第1の焦点検出信号と第2の焦点検出信号を加算した撮像信号のデフォーカス量の大きさが増加するのに伴い、第1の焦点検出信号と第2の焦点検出信号との間の像ずれ量の大きさが増加する。したがって、焦点検出部12は、撮像信号のデフォーカス量の大きさが増加するのに伴い、第1の焦点検出信号と第2の焦点検出信号との間の像ずれ量の大きさが増加するという関係性から、デフォーカス量を算出する。つまり、焦点検出部12は、第1の瞳部分領域41と第2の瞳部分領域42の重心間距離を表す基線長に基づいて算出された換算係数を用いて、像面上での像ずれ量を検出デフォーカス量に変換することができる。
焦点検出部12は、本実施形態において、瞳分割位相差方式の焦点検出方法を用いて焦点を検出する焦点検出手段として機能する。焦点検出部12は、被写体像における焦点を検出するために、光学回転部13の任意の回転角度においてそれぞれデフォーカス量を算出し得る。また。焦点検出部12は、最終的なデフォーカス量を決定するため、各デフォーカス量の焦点検出精度や信頼度係数を算出する。焦点検出部12が行う演算については、後述する。
図7は、被検眼の瞳71の概略図である。照明光源15や投光光源16等の光のうち、瞳71を通過した光のみが眼底に到達する。図8は、瞳71を通過した照明光による眼底像を示す模式図である。ただし、本実施形態では、眼球の光軸と検査装置1の光軸とが一致していることを前提としている。画角72は、穴あきミラー17による光束のケラレで円形になっている様子を示している。
眼底には多数の血管が存在している。図8には光軸上にある被写体81と光軸上ではない被写体83として眼底の血管を示している。被写体81は、ユーザ(検者)が焦点を合わせるために指定した、眼底に存在する血管の1つであり、領域82に含まれている。被写体81に焦点を合わせるために、焦点検出部12は、領域82内において図5で説明した焦点検出を行う。
図9を参照して、撮像素子11により取得される被検眼18の被写体像を、光学回転部13によって回転する方法を説明する。本実施形態では、ダブプリズム13aを用いて被写体像を回転する。図9は、ダブプリズム13aで光学像を回転する様子を示す概略図である。図9(A)は、ダブプリズム13aで光学像が180度回転する様子を示す。ダブプリズム13aの長軸に平行して入射する光は、180度回転して出射する。図9(B)は、ダブプリズム13aで光学像がθ度回転する様子を示す。ダブプリズム13aの長軸に対してθ回転して入射すると、2θ回転して出射する。
このように、光学回転部13は、本実施形態において、被写体像を回転する回転手段として機能する。光学回転部13の回転制御は、回転制御部14が行う。なお、光学回転部13は、被写体像の回転角度を任意の刻み角度で回転させることができる。また、刻み角度は、ユーザ又は回転制御部14が予め設定することができる。また、光学回転部13及び回転制御部14は、刻み角度ごとに連続して被写体像を回転させることができ、焦点検出精度が閾値を超えた場合に被写体像の回転を止めることもできる。
図10は、光学像を回転させた時のAF枠の位置を示す模式図である。図10では、図8で示した瞳71と被写体81や被写体83を90度回転している様子を例示する。図10(A)は回転前、図10(B)は90度回転後を示している。この時、被写体83は光軸上にはないため、光学回転部13によって被写体像を回転させると、光軸中心に対して回転してしまう。ここで、本実施形態では、被写体像が回転する前後で、焦点を合わせる被写体を変えずに焦点検出をするため、領域84も被写体83の回転角度と同様の回転角度だけ、光軸中心に対して回転させる。
なお、この時、光学回転部13によって被写体像が回転しても、ユーザが見る、撮像素子11によって撮影される画像が表示されるモニタ19には、撮影画像が回転していないように表示してもよい。モニタ19は、本実施形態において、撮影画像を表示する表示手段として機能する。ここで、撮影画像とは、ユーザに対して表示された表示画面における被写体像のことをいう。
図11と図12を参照して、本実施形態でのシーケンスについて説明する。図11は、光学像の回転角度と焦点検出精度の関係を示すグラフである。図11において、光学回転部13による被写体像の回転角度と、その時の焦点検出精度との関係を示す。被写体像が瞳分割方向と垂直方向であるほど焦点検出精度は高くなる。焦点検出部12は、焦点検出精度が閾値を超えている場合に、合焦判定する。
焦点検出部12では、画素加算処理やシェーディング補正処理、フィルタ処理などを行った後、相関演算を行い、相関量CORを算出する。
上記処理後のk番目の第1焦点検出信号をA(k)、第2焦点検出信号をB(k)、焦点検出領域に対応する番号kの範囲をWとする。シフト処理によるシフト量をs、シフト量sのシフト範囲をΓとして、相関量CORは、次式により算出される。
Figure 2023001460000002
シフト量sのシフト処理により、k番目の第1焦点検出信号A(k)とk-s番目の第2焦点検出信号B(k-s)を対応させ減算し、シフト減算信号を生成する。生成されたシフト減算信号の絶対値を計算し、焦点検出領域に対応する範囲W内で番号kの和を取り、相関量COR(s)を算出する。必要に応じて、各行毎に算出された相関量を、各シフト量毎に、複数行に渡って加算しても良い。COR(s)を算出した際にその変化量やピークボトム等の値から、焦点検出精度を算出する。
図12は、第1実施形態に係る位相差AFを行う場合の処理を示すフローチャートである。図12を用いて、具体的なシーケンスを説明する。ステップS100で、ユーザがピントを合わせたい被写体を選択する。ステップS101で被写体に焦点検出を行う。ステップS102で、焦点検出精度が既定の精度を満たしているか否かを判定する。既定の焦点検出精度を満たしていると判断される場合は、焦点検出を終了する。
一方、ステップS102で、既定の焦点検出精度を満たしていないと判断される場合は、ステップS103に進み、光学回転部13により被写体像を回転する。再びステップS101に戻り、焦点検出を行う。これを既定の焦点検出精度を超えるまで繰り返す。この時、回転角度をユーザに表示することとしてもよい。また、回転角度の刻みを、ユーザによって設定できるようにしてもよい。
このように、本実施形態においては、焦点検出部12は、撮像された視点の異なる画像信号に基づいて光学回転部13による任意且つ複数の回転角度におけるデフォーカス量と焦点検出精度を算出して焦点を検出し得る。また、焦点検出部12は、光学回転部13で被写体像を所定の回転角度だけ回転した後、所定の回転角度における、デフォーカス量、焦点検出精度及び信頼度係数を算出する。これにより、焦点合わせの対象(血管等)が瞳分割方向と同方向に直線的に延びる形状をしていたとしても、光学回転部13が被写体像を回転させることができるため、被写体の形状に依らず、位相差AFに基づく焦点検出が可能となる。
本実施形態においては、光学回転部13が、撮像光学系に含まれるダブプリズム13aを回転させることで、被写体像を光学的に回転させたが、被写体像を回転させる回転手段は、これに限るものではない。他の方法により、撮像光学系及び前記撮像素子の少なくとも一方を光軸に対して回転することで、被写体像を回転させてもよい。このため、撮像光学系及び撮像素子を物理的に回転させる回転手段を、撮像装置10に付帯することとしてもよい。
[第2実施形態]
第1実施形態では焦点検出精度が閾値を超えるまで光学回転部13によって被写体像を回転した。ここで、図13と図14を用いて、まばたき等が焦点検出精度に与える影響について説明する。図13及び図14は、光学像の回転角度と焦点検出精度の関係を示すグラフである。
例えば、図13のように、本来は閾値を超えることが期待できるにもかかわらず、被検者がまばたきをしたこと等が原因で、焦点検出精度の閾値を超えていないと判定される可能性がある。また、図14のように、焦点検出精度の閾値は超えてはいるが、最も焦点検出精度が高い回転角度での焦点検出結果が使えなくなる場合がある。そこで、第2実施形態ではそのような場合も考慮した焦点検出方法を説明する。
光学回転部13によって被写体像を回転しながら、焦点検出部12で焦点検出を行う。焦点検出部12によって得られたデフォーカス量defθnに対して、焦点検出精度から算出された0から1の信頼度係数(α、β、γ、…)で重みづけをする。そして、重みづけをしたデフォーカス量の和を、信頼度係数の和で割る。すなわち、以下のような計算式
Def = (αdefθ1 + βdefθ2 + γdefθ3 + …)/(α + β + γ + …)
を用いて、defを算出する。このように、焦点検出部12は、信頼度を示す信頼度係数を用いてデフォーカス量の加重平均を取ることで、最終的なデフォーカス量を決定する。
なお、信頼度係数は焦点検出部12によって得られた焦点検出精度に基づいて算出される。例えば、焦点検出精度がある閾値SH1以上であれば信頼度係数は1、ある閾値SH2以上SH1未満であれば信頼度係数は0.5、ある閾値SH3未満であれば信頼度係数は0.1といった方法で算出される。ここでは、焦点検出精度と信頼度係数の関係は離散的となる算出方法を説明したが、焦点検出精度と信頼度係数は連続的な関係となるようにしてもよい。
ここで、回転角度や、回転の刻み角を、ユーザが指定できるようにしてもよい。例えば、速度重視で簡易的に行う場合は、0度と90度のみで回転角度を設定してもよい。また、精度重視の場合は、0度から90度まで5度刻み、のように、回転角度を設定してもよい。また、0度と90度のみを速度重視モード、0度から90度まで5度刻みを精度重視モードとして、標準機能として選択できるようにしてもよい。
このようにすると、例えば、ある回転角度θnの時にまばたき等で焦点検出精度が低い時でも、得られたデフォーカス量defθnへの重みづけ係数が小さくなるため、最終的なデフォーカス量defに対する寄与度が小さくなる。これにより、被写体像の回転中に合焦検出精度が大きく低下した場合でも、焦点検出を行うことができる。
図15は、第2実施形態に係る位相差AFを行う場合の処理を示すフローチャートである。図15を用いて以上の動作を説明する。ます、ステップS200で、光学回転部13による回転角度と回転角度刻みを設定する。ステップS201で、ユーザがピントを合わせたい被写体を選択する。ステップS202で、被写体に焦点検出をする。ステップS203で焦点検出精度から算出した信頼度係数で、得られたデフォーカス量に重みづけを行う。ステップS204で設定した回転角度まで回転したか否かを判断し、設定した回転角度までの回転が完了していたと判断された場合、焦点検出を終了する。一方、ステップS204で回転が完了していないと判断された場合、ステップS205で、光学回転部13により被写体像を回転する。その後、ステップS202に戻る。このように、ステップS204において回転が完了と判断されるまで、ステップS202からステップS203の制御を続ける。
このように、本実施形態においては、焦点検出部12は、光学回転部13による複数の回転角度におけるデフォーカス量と焦点検出精度を算出する。また、焦点検出部12は、それぞれの焦点検出精度に基づいてそれぞれのデフォーカス量の信頼度係数を算出し、信頼度係数でデフォーカス量に重みづけを行うことで、最終的なデフォーカス量を決定する。ここで、本実施形態においては、焦点検出部12は、像面上での像ずれ量を換算係数によりデフォーカス量に換算することにより焦点検出を行う、瞳分割位相差方式の焦点検出方法を用いて焦点を検出する。
なお、本実施形態において、撮像装置10を物理的に回転する回転手段を有する場合に、モニタ19は、信頼度係数を表示することとしてもよい。ここで、モニタ19が信頼度係数を表示する場合には、上述の信頼度係数の数値を表示してもよいし、信頼度係数に応じて色分けするなど、数値以外の表示をすることとしてもよい。
[その他の実施形態]
上述の実施形態における検査装置1は、被写体像を被検眼18の画像として、被検眼18の眼底の検査を行う眼科装置を例示して説明したが、これに限るものではない。本実施形態の検査装置1は、他の血管の検査にも適用することができ、他の被写体の検査にも適用することができる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述したが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。また、上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1…検査装置
11…撮像素子
12…焦点検出部
13…光学回転部
13a…ダブプリズム
14…回転制御部
18…被検眼
19…モニタ

Claims (14)

  1. 撮像光学系と撮像素子とを用いて撮像した被写体像に基づいて検査を行う検査装置であって、
    前記撮像光学系及び前記撮像素子の少なくとも一方を光軸に対して回転することで、前記被写体像を回転する回転手段と、
    前記被写体像における焦点を検出する焦点検出手段と、を有し、
    前記焦点検出手段は、撮像された視点の異なる画像信号に基づいて前記回転手段による複数の回転角度におけるデフォーカス量と焦点検出精度を算出し、それぞれの前記焦点検出精度に基づいてそれぞれの前記デフォーカス量の信頼度係数を算出し、前記信頼度係数に基づいて前記デフォーカス量に重みづけを行うことで、デフォーカス量を決定する
    ことを特徴とする検査装置。
  2. 前記撮像光学系は、瞳分割方式の構成であり、
    前記撮像素子は、前記撮像光学系の異なる瞳部分領域をそれぞれ通過する光束を受光する複数の光電変換部が設けられた画素を複数配列し、
    前記焦点検出手段は、像面上での像ずれ量を換算係数により前記デフォーカス量に換算することにより焦点検出を行う、瞳分割位相差方式の焦点検出方法を用いてデフォーカス量と焦点検出精度を算出する手段を有し、
    前記焦点検出手段は、前記焦点検出精度に基づく信頼度係数を用いて前記デフォーカス量の加重平均を取る
    ことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記回転手段は、前記回転角度を任意の刻み角度で設定することができ、前記刻み角度ごとに連続して前記被写体像を回転する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の検査装置。
  4. 前記焦点検出手段は、前記回転手段で前記被写体像を所定の回転角度だけ回転した後、前記所定の回転角度における、前記デフォーカス量、前記焦点検出精度及び前記信頼度係数を算出する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の検査装置。
  5. 前記回転手段は、前記被写体像を連続して回転させている場合、前記焦点検出精度が閾値を超えた場合に、前記被写体像の回転を止める
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の検査装置。
  6. 前記焦点検出手段は、前記回転手段によって前記被写体像が回転する前後で、焦点を合わせる被写体を変えずに焦点検出をする
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の検査装置。
  7. 前記被写体像を表示する表示手段を有し、
    前記表示手段は、前記回転手段によって前記被写体像が回転した場合であっても、ユーザに対して表示する表示画面における被写体像が回転しないように表示する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の検査装置。
  8. 前記焦点検出手段は、前記被写体像において焦点検出を行う領域を設定し、前記回転手段によって前記被写体像が回転した場合、前記領域も、前記被写体像が回転した回転角度と同様の回転角度で回転させる
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の検査装置。
  9. 前記撮像光学系は、ダブプリズムを有し、
    前記回転手段は、前記ダブプリズムを回転する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の検査装置。
  10. 前記回転手段は、前記撮像光学系及び前記撮像素子を物理的に回転する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の検査装置。
  11. 前記被写体像を表示する表示手段を有し、
    前記表示手段は、前記回転手段によって前記被写体像が回転した場合に、前記信頼度係数を表示する
    ことを特徴とする請求項10に記載の検査装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の検査装置を有し、
    前記被写体像を被検眼の画像として、前記被検眼の検査を行う
    ことを特徴とする眼科装置。
  13. 撮像光学系と撮像素子とを用いて撮像した被写体像に基づいて検査を行う検査装置の制御方法であって、
    前記撮像光学系及び前記撮像素子の少なくとも一方を光軸に対して回転する回転手段を制御することで、前記被写体像を回転し、
    前記被写体像における焦点を検出する際に、撮像された視点の異なる画像信号に基づいて前記回転手段による複数の回転角度におけるデフォーカス量と焦点検出精度を算出し、それぞれの前記焦点検出精度に基づいてそれぞれの前記デフォーカス量の信頼度係数を算出し、前記信頼度係数に基づいて前記デフォーカス量に重みづけを行うことで、デフォーカス量を決定する
    ことを特徴とする検査装置の制御方法。
  14. コンピュータに請求項13に記載の検査装置の制御方法を実行させることを特徴とするプログラム。


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