JP2023000800A - 分光器及び計測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】分光性能を向上させることができる分光器及び計測システムを提供する。【解決手段】実施形態に係る分光器1は、入射スリット10を通過した光を平行光に変換するコリメータレンズ21と、コリメータレンズ21で平行光に変換された光を波長に応じて異なる角度に分散させる分散光学素子30と、分散した光を収束させるフォーカシングレンズ41と、フォーカシングレンズ41で収束された光を反射する反射面を有する反射型のSLMと、を備え、SLMで反射した光は、フォーカシングレンズ41及び分散光学素子30を介して出射スリット60から出射し、異なる角度に分散された光の光路を含む第1面、及び、コリメータレンズ21の光軸21A及びフォーカシングレンズ41の光軸41Aを含み第1面に直交した第2面、を定義した際に、第2面において、入射スリット10、出射スリット60及び反射面は、共役関係である。【選択図】図1

Description

本発明は、分光器及び計測システムに関する。
半導体製造工程において、Si基板上に形成された半導体回路構造の膜厚などの寸法(Dimension)や屈折率等の光学定数の計測を高精度に行うことを目的として、SR(Spectroscopic Reflectometry)、SE(Spectoroscopic Ellipsometry)等の原理を持つ光学測定器が広く使用されている。これらは、OCD(Optical Critical Dimension)測定装置と呼ばれ、計測結果を半導体回路構造のモデルを使ったシミュレーション(Simulation)結果と比較し、フィッティングすることで、半導体回路構造の寸法や構成物質の光学定数を求めるという手法であり、一般的に用いられている。
ここ10年ほどで、ロジック半導体では、FinFET、メモリでは、3D-NANDなど、半導体回路構造は、3次元化が進み、より複雑な構造となってきている。求める対象の構造が複雑になると、フィッティングによりフローティングパラメータ(Floating parameter)の数が増える。例えば、現在のFinFETのOCD測定装置による計測では、20-30個程のフローティングパラメータを用いる必要がある。
寸法の解を求めるためには、フローティングパラメータの数より多い個数の測定値を求めることが、モデルにフィッティングする上で最低限必要であり、SRの場合には反射率、SEの場合にはΨ、Δを複数の波長で計測する必要がある。さらに、実際の寸法とは異なったフローティングパラメータの組み合わせでフィッティングが収束するカップリングと呼ばれる問題もあり、それを回避するために、100を超える波長でSRやSEを行うことも多い。このような計測精度上の要望があるにもかかわらず、半導体製造工程でのOCD測定には、非常に短時間での計測が求められる。例えば、ウェハ1枚当たりに許容される測定時間は多くても数10秒程度であり、このような短時間ではウェハ上のごく限られた領域しか計測ができない。
OCD測定装置における複数波長の計測は、大きく分けて2種類ある。1つは、光源から出射した光をモノクロメータに透過させて単色化して照明する方法である。もう1つは、広い波長域の光で照明して、反射した光をスペクトロメータで分光して波長ごとに計測する方法である。後者の方が多波長を同時に計測できるため、高速な計測が可能であるが、広い視野の画像計測や瞳上での反射率、エリプソメトリ計測等のように、前者のモノクロメータを用いることを求められることも多い。
一般的には、モノクロメータは、回折格子や分散プリズムを回転させる構成となっており、回転ステージの加減速に用いる時間により、波長切り替えには、数10msec以上の時間が必要となる。切り替える波長数が100以上となった場合には、切り替え時間だけで数秒以上の時間を必要とするため、OCD測定装置全体のスループット(Throughput)に対して、大きな低下要因となっている。
特許文献1には、機械的な駆動時間を低減させるために、分散素子を2つ用いたダブルモノクロメータの構成とし、その中間像付近に可動スリットを配置したスペクトロメータが記載されている。特許文献1の構成をベースとして、Spatial Light Modulator(SLM)を用いて波長切り替えを行う方法が提案されている。
特許文献2には、Digital Micro Mirror Device(DMD)の基本構成が記載されている。特許文献2のようなDMDを実用化させた多くの試みが行われている。
特許文献3及び特許文献4には、DMDを用いて波長切り替えを行う方法が提案されている。特許文献4では、波長を切り替えて増幅可能なレーザ共振器内の分光に、SLM(DMD)を使用している。具体的には、特許文献4のレーザ共振器内では、SLM(DMD)で反射した特定の波長の光を、同じ光路上で何度も往復させることにより光を増幅する。特許文献4の構成をモノクロメータに適用する場合には、分光した光の取り出し効率が著しく低下するという課題がある。
特許文献5には、特許文献4の課題を解決するために、SLM(DMD)上での反射前後にミラーを配置し、SLM(DMD)に入射した光と反射した光が同じ光路を通らず、光の取り出し効率を向上させた構成が記載されている。
特許文献6及び特許文献7には、SLMに光が斜めから入射するような配置にした上で瞳分割とし、ミラーがなくても光取り出し可能な構成が記載されている。
米国特許第4575243号明細書 米国特許第5061049号明細書 米国特許第5504575号明細書 米国特許第7256885号明細書 米国特許第6870619号明細書 米国特許出願公開第2007/296969号明細書 米国特許出願公開第2010/245818号明細書
反射型SLM(DMD)を用いた分光器においては、分光した光を取り出すために、SLM表面を傾斜させた構成が特許文献5~7等で提案されている。これらの構成は、SLM上の各画素のミラーがSLM表面に対して平行であれば成立する。しかし、DMDを始めとして、高速での駆動や広い波長範囲の分光が可能なMicro-Mirror-Array(MMA)構造を持つ素子では、各画素のミラーは、ONとOFFのどちらの状態でもDMD表面全体に対して傾斜している。そのため、特許文献5~7等内の実施例に記載の配置では、DMDに入射した光は、フォーカシング光学系の方に反射しない。また、DMD各画素のミラー表面がフォーカシング光学系の光軸に垂直になるようにDMDを傾けて配置した場合には、光は、フォーカシング光学系の方向に反射される。しかしながら、この配置では、DMDの中心付近しか分散した光の焦点が合わず、DMDの中心付近以外では焦点ずれにより分光性能を向上させることができない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、光の利用効率を向上させ、分光性能を向上させることができる分光器及び計測システムを提供する。
一実施形態の分光器は、入射スリットを通過した光を平行光に変換するコリメータレンズと、前記コリメータレンズで平行光に変換された前記光を波長に応じて異なる角度に分散させる分散光学素子と、分散した前記光を収束させるフォーカシングレンズと、前記フォーカシングレンズで収束された前記光を反射する反射面を有する反射型のSLMと、を備え、前記SLMで反射した前記光は、前記フォーカシングレンズ及び前記分散光学素子を介して出射スリットから出射し、異なる角度に分散された光の光路を含む第1面、及び、前記コリメータレンズの光軸及び前記フォーカシングレンズの光軸を含み前記第1面に直交した第2面、を定義した際に、前記第2面において、前記入射スリット、前記出射スリット及び前記反射面は、共役関係である。
上記分光器において、前記SLMは、板状の基板と、前記基板の基板表面にマトリックス状に配置された複数の画素ミラーとを含むDMDであり、各画素ミラーは、前記光を反射するミラー面と、前記第2面に直交する方向に延びた回転軸と、を有し、前記各画素ミラーは、前記ミラー面が前記基板表面に対して第1角度で傾いた第1状態と、前記ミラー面が前記表面に対して第2角度で傾いた第2状態と、をとってもよい。
上記分光器において、前記DMDは、前記第1面に直交する方向に沿った複数の前記画素ミラーを含む取り出し波長列を設定し、前記取り出し波長列の各画素ミラーを前記第1状態にすることにより、所定の波長帯域を含む前記光を前記出射スリットから出射させてもよい。
上記分光器において、前記DMDは、複数の前記取り出し波長列を設定し、前記複数の前記取り出し波長列の各画素ミラーを前記第1状態にすることにより、複数の前記波長帯域を含む前記光を前記出射スリットから出射させてもよい。
上記分光器において、前記DMDは、前記取り出し波長列の各画素ミラーを、前記第1状態または前記第2状態にランダムに変化させ、前記取り出し波長列以外の複数の前記画素ミラーを、前記第2状態にしてもよい。
上記分光器において、前記第2面では、前記ミラー面に入射する前記光の中心軸は、前記ミラー面に垂直に入射してもよい。
上記分光器において、前記第2面では、前記ミラー面に入射する前記光の中心軸の入射角は、前記ミラー面で反射した前記光の前記中心軸の反射角と等しくてもよい。
上記分光器において、前記フォーカシングレンズの光軸は、前記コリメータレンズの光軸からシフトした位置で、前記コリメータレンズの光軸に平行に配置されてもよい。
上記分光器において、前記フォーカシングレンズの光軸は、前記コリメータレンズの光軸に対して傾斜し、前記第2面において、前記ミラー面に入射する前記光の中心軸の入射角は、前記ミラー面で反射した前記光の前記中心軸の反射角と等しくてもよい。
上記分光器において、前記コリメータレンズと前記分散光学素子との間に配置され、前記光を分割し、分割された前記光に光路差を与える光学部材をさらに備えてもよい。
上記分光器において、前記光学部材は、階段状プリズムを含んでもよい。
上記分光器において、前記光は、ファイバーから出射したレーザ光を含み、前記入射スリットは、前記ファイバーの端面を含んでもよい。
一実施形態の計測システムは、上記分光器と、前記分光器から出射された前記光を用いて半導体を検査または測定する半導体計測装置と、を備える。
上記計測システムにおいて、分光エリプソメトリを原理として用いてもよい。
上記計測システムにおいて、前記半導体計測装置は、前記分光器から出射された複数の波長を含む前記光を独立に用いて前記半導体を検査または測定してもよい。
上記計測システムにおいて、前記半導体から反射した光のうち、相互に異なる偏光成分の光を干渉させた干渉縞からエリプソメトリ計測を行い、前記干渉縞の周波数成分から前記複数の波長の前記光の情報を分離してもよい。
本発明により、入射スリットを通過した光の利用効率を向上させ、分光性能を向上させることができる分光器及び計測システムを提供することができる。
実施形態1に係る分光器を例示した図である。 実施形態1に係る分光器を例示した図である。 実施形態1に係る分光器において、DMDを例示した断面図である。 実施形態1に係る分光器において、DMDを例示した断面図である。 実施形態1に係る分光器において、DMDを例示した斜視図である。 実施形態1に係る分光器において、DMDの画素ミラーを例示した斜視図である。 実施形態1に係る分光器において、DMDの画素ミラーを例示した断面図であり、画素ミラーの回転軸に直交する断面を示す。 実施形態1に係る分光器において、DMD上に形成された波長に応じて位置の異なる入射スリットの像を例示した図である。 実施形態1に係る分光器において、DMD上に形成された波長に応じて位置の異なる入射スリットの像を例示した図である。 比較例に係る分光器を例示した図である。 比較例に係る分光器を例示した図である。 実施形態1の変形例に係る計測システムを例示した図である。 実施形態2に係る分光器を例示した図である。 実施形態2に係る分光器を例示した図である。 実施形態2に係る分光器において、DMDを例示した断面図である。 実施形態2に係る分光器において、DMDを例示した断面図である。 実施形態3に係る分光器を例示した図である。 実施形態3に係る分光器を例示した図である。 実施形態3に係る分光器において、DMDを例示した断面図である。 実施形態3に係る分光器において、DMDを例示した断面図である。 実施形態4に係る分光器を例示した図である。 実施形態4に係る分光器を例示した図である。 実施形態5に係る計測システムを例示した図である。 実施形態5に係る計測システムにおいて、偏光光学素子、検光子及び画像検出器を例示した構成図である。 実施形態5に係る計測システムにおいて、検光子を透過する直線偏光を例示した図である。 実施形態5に係る計測システムにおいて、画像検出器に入射する反射光に含まれた各直線偏光の波面を例示した図である。 実施形態5に係る計測システムにおいて、画像検出器上で干渉した反射光の干渉縞を例示した図である。 実施形態5に係る計測システムにおいて、画像検出器上の干渉縞から求められたエリプソメトリ係数を例示した図である。 実施形態5の別の例に係る計測システム5において、画像検出器上で干渉した反射光の干渉縞を例示した図である。
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
(実施形態1)
実施形態1に係る分光器を説明する。実施形態1の分光器は、例えば、半導体検査装置または半導体測定装置等の半導体計測装置で用いられる光の波長を切り替える分光器(モノクロメータ)である。具体的には、分光器は、半導体製造工程において、半導体ウェハ(Wafer)等の試料上に形成された回路構造の寸法や歪、物性値の計測または欠陥を検出するための光学検査装置または光学測定装置に用いられる。なお、実施形態1の分光器は、半導体計測装置以外に用いられてもよい。
図1及び図2は、実施形態1に係る分光器を例示した図である。ここで、分光器の説明の便宜のために、XYZ直交座標軸系を導入する。後述する分散光学素子によって波長に応じて異なる角度に分散された光を含む面をXY面とする。図1は、Z軸方向から見たXY面内の各構成の配置を示す。図2は、Y軸方向から見たXZ面内の各構成の配置を示す。図1内での光を示す実線、波線及び点線は、波長の違いを示している。
図1及び図2に示すように、分光器1は、入射スリット10、コリメータ光学系20、分散光学素子30、フォーカシング光学系40、DMD50、出射スリット60を備えている。分光器1は、反射型のSLMとして、DMD50を備えている。なお、分光器1は、反射型のSLMとして、DMD50に限らず、液晶を用いたSLMでもよい。
入射スリット10は、例えば、板状の入射スリット部11に形成されている。なお、入射スリット10は、光を導くファイバーの端面の出射口でもよい。入射スリット10は、光源で生成された光を通過させ、コリメータ光学系20に導く。
コリメータ光学系20は、例えば、コリメータレンズ21、ビームスプリッタ22及びコリメータレンズ23を含んでいる。コリメータレンズ21は、入射スリット10を通過した光を平行光に変換する。コリメータレンズ21によって平行光に変換された光は、ビームスプリッタ22に入射する。
ビームスプリッタ22は、+X軸方向の光の往路において、入射した平行光の一部を透過させ、分散光学素子30に導く。また、ビームスプリッタ22は、-X軸方向の光の復路において、分散光学素子30を透過した光の一部をコリメータレンズ23に対して反射させる。コリメータレンズ23は、ビームスプリッタ22で反射した光を集光して出射スリット60を通過させる。
分散光学素子30は、光を分散させる。具体的には、分散光学素子30は、コリメータレンズ21で平行光に変換された光を波長に応じて異なる角度に分散させる。すなわち、分散光学素子30は、波長ごとに異なる角度に分散させる。分散光学素子30は、回折格子またはプリズムを含む。分散光学素子30は、例えば、図1の点線、波線及び実線のように、ビームスプリッタ22を透過した光を波長ごとに分散して異なる角度に進む光にする。分散光学素子30が光を分散させるY軸方向を分散方向と呼ぶ。
フォーカシング光学系40は、フォーカシングレンズ41を含む。フォーカシングレンズ41は、分散した光を収束させる。例えば、図1において、分散方向を含むXY面内においては、フォーカシングレンズ41は、-X軸方向側の焦点位置に分散光学素子30が位置するように配置されている。フォーカシングレンズ41は、+X軸方向側の焦点位置にDMD50が位置するように配置されている。これによって、XY面内では、波長ごとに分散した入射スリット10の像がDMD50に形成される。
また、図2に示すように、XZ面内において、フォーカシングレンズ41の光軸41Aは、コリメータレンズ21の光軸21Aからシフトした位置で、コリメータレンズ21の光軸21Aに平行に配置されている。例えば、フォーカシングレンズ41の光軸41Aは、コリメータレンズ21の光軸21Aから+Z軸方向にシフトしている。DMD50は、フォーカシングレンズ41の光軸41A上に配置されている。図2では、フォーカシングレンズ41は、レンズ全体から一部分を切り出した構成となっている。切り出す前の形状は、点線で表されている。フォーカシングレンズ41を実際に切り出すかどうかは、製品仕様によって変えてもよい。分散光学素子30を透過した光は、フォーカシングレンズ41の光軸41AとDMD50との交点に向けて集光する。このため、主光線(光の中心軸)とフォーカシングレンズ41の光軸41Aは、角度を有している。
図1に示すように、分散方向を含むXY面内においては、光が入射する入射スリット10の波長ごとの像がDMD50に形成される。DMD50で反射した光は、同じ分散光学素子30を再度透過することで波長分散を相殺する。よって、波長に依存しない同じ位置に入射スリット10の像が形成される。そこで、入射スリット10の像が形成される位置に出射スリット60を配置する。一方で、図2に示すように、分散方向に垂直なXZ面内においては、コリメータレンズ21の光軸21Aとシフトされるように配置されたフォーカシングレンズ41の光軸41A上にDMD50が配置されている。
異なる角度に分散された光の光路を含むXY面を第1面とする。コリメータレンズ21の光軸21A及びフォーカシングレンズ41の光軸41Aを含み第1面に直交したXZ面を第2面とする。このようにして、第1面及び第2面を定義した際に、第2面において、入射スリット10の面19、出射スリット60の面69及びDMD50の反射面59は、共役関係である。また、瞳位置39に分散光学素子30が配置されている。
図3及び図4は、実施形態1に係る分光器1において、DMD50を例示した断面図である。図3は、Z軸方向に直交する断面図を示している。図4は、Y軸方向に直交する断面図を示している。図5は、実施形態1に係る分光器1において、DMD50を例示した斜視図である。図6は、実施形態1に係る分光器1において、DMD50の画素ミラー53を例示した斜視図である。図7は、実施形態1に係る分光器1において、DMD50の画素ミラー53を例示した断面図であり、画素ミラー53の回転軸55に直交する断面を示す。
図3~図5に示すように、DMD50は、フォーカシングレンズ41で収束された光を反射する反射面を有する。DMD50は、板状の基板51と、複数の画素ミラー53を含んでいる。基板51の-X軸方向側の面を基板表面52と呼ぶ。複数の画素ミラー53は、基板51の基板表面52にマトリックス状に配置されている。各画素ミラー53は、光を反射するミラー面54を有している。よって、ミラー面54は、フォーカシングレンズ41で収束された光を反射する反射面である。
図3に示すように、分散方向を含むXY面の断面においては、基板51の基板表面52の切断線と、画素ミラー53のミラー面54の切断線と、は平行である。これらの切断線と、入射光の主光線(光の中心軸)と、は垂直の配置となる。このような配置により、XY面において、分散したすべての波長で光の焦点は、ミラー面54と一致する。よって、分光性能を向上させることができる。
また、図4に示すように、分散方向と垂直なXZ面の断面内においては、基板51の基板表面52と、フォーカシングレンズ41の光軸41Aと、は垂直である。各画素ミラー53のミラー面54は、入射光の主光線(光の中心軸)と垂直である。よって、XZ面において、DMD50に入射する光の中心軸は、ミラー面54に垂直に入射する。このような配置により、XZ面内において、分散したすべての波長で光の焦点は、ミラー面54と一致する。よって、光利用効率及び分光性能を向上させることができる。
図6及び図7に示すように、各画素ミラー53は、回転軸55を有している。回転軸55は、例えば、Y軸方向に延びている。よって、回転軸55は、分散方向に延びている。各画素ミラー53は、回転軸55の周りで回転する。各画素ミラー53のミラー面54は、基板51の基板表面52に対して、所定の角度をとる。例えば、各画素ミラー53は、ミラー面54が基板表面52に対して所定の第1角度で傾いたON状態と、ミラー面54が基板表面52に対して所定の第2角度で傾いたOFF状態と、をとる。このように、各画素ミラー53は、2つの状態に切り替え可能である。しかしながら、各画素ミラー53のミラー面54は、ON状態及びOFF状態のどちらであっても、DMD50の基板51の基板表面52に平行でない。
図5~図7に示すように、ON状態及びOFF状態のそれぞれにおいて、各ミラー面54の法線と、基板51の基板表面52の法線と、を含む面が、分散光学素子30による光の分散方向と垂直となるように配置されている。このような構成により、入射スリット10との共役関係をDMD50全面が有することとなるため、波長分解能が高く、光利用効率を向上させることができる。
分光器1を半導体計測装置で使用する場合には、例えば、DMD50の各画素ミラー53のうち、半導体計測装置で利用したい波長の光に対応する画素ミラー53だけを、ON状態とする。そして、ON状態の画素ミラー53で反射した反射光を、再び、フォーカシング光学系40に向けて戻るようにする。例えば、DMD50は、Z軸方向に沿った複数の画素ミラー53を含む取り出し波長列を設定する。Z軸方向は、分散方向に直交する。
図8及び図9は、実施形態1に係る分光器1において、DMD50上に形成された波長に応じて位置の異なる入射スリット10の像を例示した図である。図8及び図9において、白い部分は、取り出し波長列56の画素ミラー53を示し、黒い部分は、取り出し波長列56以外の画素ミラー53を示す。DMD50は、取り出し波長列56の各画素ミラーをON状態にすることにより、所定の波長帯域を含む光を出射スリット60から出射させることができる。なお、DMD50は、複数の取り出し波長列56を設定してもよい。そして、DMD50は、複数の取り出し波長列56の各画素ミラーをON状態にすることにより、複数の波長帯域を含む光を出射スリット60から出射させてもよい。
また、図8に示すように、スーパーコンティニュームレーザ(Supercontinuum Laser、以下、SCレーザと呼ぶ。)等の白色レーザを使用した場合には、白色レーザの高い空間コヒーレンシー(Coherency)によって、スペックル(Speckle)と呼ばれる粒状の光量分布が発生する場合がある。そこで、図9に示すように、DMD50は、取り出し波長列56の各画素ミラー53を、ON状態またはOFF状態にランダム(Random)に変化させる。このように、使用する波長帯域において、多数の画素ミラー53のON状態及びOFF状態をランダムに切り替えれば、スペックルを低減させることができる。一方、DMD50は、取り出し波長列56以外の複数の画素ミラー53を、OFF状態にする。
DMD50で反射した光は、フォーカシングレンズ41及び分散光学素子30を介して出射スリット60から出射する。具体的には、フォーカシングレンズ41及び分散光学素子30を透過し、コリメータ光学系20のビームスプリッタ22及びコリメータレンズ23、並びに、出射スリット60を通過して、モノクロメータから出射される。このように、本実施形態の分光器1は、Retro配置とされている。
(比較例)
次に、比較例に係る分光器を説明する。図10及び図11は、比較例に係る分光器を例示した図である。図10及び図11に示すように、比較例の分光器101は、入射スリット110、コリメータ光学系120、分散光学素子130、フォーカシング光学系140、SLM150、出射スリット160を備えている。入射スリット110は、光源で生成された光を通過させ、コリメータ光学系120に導く。
コリメータ光学系120は、コリメータレンズ121、コリメータレンズ123を含んでいる。コリメータレンズ121は、入射スリット110を通過した光を平行光に変換する。コリメータレンズ121によって平行光に変換された光は、分散光学素子130に入射する。
分散光学素子130は、コリメータレンズ121で平行光に変換された光を波長に応じて異なる角度に分散させる。
フォーカシング光学系140は、フォーカシングレンズ141を含む。例えば、図10の分散方向を含むXY面内においては、フォーカシングレンズ141は、-X軸方向側の焦点位置に分散光学素子130が位置するように配置されている。フォーカシングレンズ141は、+X軸方向側の焦点位置にSLM150が位置するように配置されている。これによって、XY面内では、波長に応じて分散した入射スリット110の像がSLM150に形成される。
また、図11に示すように、XZ面内において、フォーカシング光学系140の光軸141Aは、コリメータレンズ121の光軸121Aからシフトした位置で平行に配置されている。例えば、フォーカシングレンズ141の光軸141Aは、コリメータレンズ121の光軸121Aから-Z軸方向にシフトしている。SLM150は、フォーカシング光学系140の光軸141A上に配置されている。分散光学素子130を透過した光は、フォーカシング光学系140の光軸141AとSLM150との交点に向けて集光する。
比較例においては、SLM150の反射面は、入射スリット110、出射スリット160と共役関係であり、フォーカシングレンズ141の光軸141Aに対して垂直になるよう配置されている。しかしながら、分光器101では、SLM150の中心付近で反射した場合のみ、分散した光の焦点が合う。一方、SLM150の中心付近以外で反射した分散光は、焦点がずれる。よって、比較例では、焦点ずれにより、分光性能を向上させることができないという問題がある。
次に、本実施形態の効果を説明する。図10及び図11に示す比較例と比較して、実施形態1の分光器1は、DMD50の全面に対して焦点を合わせつつ、DMD50の各画素ミラー53のミラー面54に垂直に光を入射させることができる。よって、入射スリット10を透過した光を高分解能で分光することができる。これにより、分光器1は、光利用効率及び分光性能を向上させることができる。
また、本実施形態の分光器1によれば、DMD50を用いた実用的な分光器1を実現することができる。具体的には、これまでの回折格子や分散プリズムを機械的に回転させる分光器と比較して、波長切り替えが1000倍以上高速となる。さらに、100nm以上離れた波長への切り替えでは、10000倍以上の高速化を達成することができる。さらに、複数の波長を同時に透過させることが可能であり、画像検出器を用いた計測時間も大幅(2倍以上)に短縮することができる。これらのことから半導体計測装置を含む計測システムでのスループット(Throughput)を向上させることができる。
(変形例)
次に、変形例として、実施形態1の分光器1を半導体検査装置及び半導体測定装置等の半導体計測装置を含む計測システムに適用した例を説明する。図12は、実施形態1の変形例に係る計測システムを例示した図である。図12に示すように、計測システム1aは、光源LS、分光器1、半導体計測装置80、処理装置90を備えている。本実施形態の計測システム1aは、分光エリプソメトリを原理として用いてもよい。
光源LSは、例えば、SCレーザである。光源LSは、シングルモードファイバーSFBに接続されている。光源LSで生成された光は、シングルモードファイバーSFBを介し、シングルモードファイバー端面SFBTから出射される。シングルモードファイバー端面SFBTは、典型的にはφ4~5μmである。シングルモードファイバー端面SFBTは、分光器1の入射スリット10を兼ねてもよい。このように、光は、ファイバーから出射したレーザ光を含んでもよく、入射スリット10は、ファイバーの端面を含んでもよい。
分光器1は、入射した光を分散させ、所望の波長の光を出射光として出射スリット60から出射させる。分光器1から出射した光をマルチモードファイバーMFBに入射させる。なお、マルチモードファイバーMFBの入口となるマルチモードファイバー端面MFBTは、分光器1の出射スリット60を兼ねてもよい。マルチモードファイバー端面MFBTに入射した分光後の光は、マルチモードファイバーMFBを介して、半導体計測装置80内の光学系81に入射する。そして、必要な測定または検査に利用される。
半導体計測装置80は、分光器1から出射された光を用いて試料89を検査または測定する。試料89は、例えば、半導体基板、半導体回路等の半導体である。なお、試料89は、半導体以外の部材でもよい。半導体計測装置80は、光学系81、基台82、アイソレータ83、光学定盤84、フレーム85、ステージ86、ウェハホルダ87、画像検出器88を備えている。半導体計測装置80において、基台82上にアイソレータ83を挟んで光学定盤84が配置されている。光学定盤84上に光学系81を取り付けたフレーム85が固定されている。また、光学定盤84上における光学系81の直下にステージ86が配置されている。ステージ86上にウェハホルダ87に保持された試料89が配置されている。半導体計測装置80は、光学系81を用いて試料89を画像検出器88で撮像する。これにより、試料89を検査または測定する。
処理装置90は、例えば、コンピュータ91等の情報処理装置を含む。また、処理装置90は、コンピュータ91の他、例えば、DMD制御部92、画像検出器制御部93、ステージ制御部94を備えている。DMD制御部92は、DMD50の動作を制御する。画像検出器制御部93は、画像検出器88の動作を制御する。ステージ制御部94は、ステージ86の動作を制御する。
半導体計測装置80は、分光器1から出射された複数の波長を含む光を独立に用いて試料89を検査または測定してもよい。また、半導体計測装置80は、試料89から反射した光のうち、相互に異なる偏光成分の光を干渉させた干渉縞からエリプソメトリ計測を行ってもよい。そして、半導体計測装置80は、干渉縞の周波数成分から複数の波長の光の情報を分離してエリプソメトリ計測を行ってもよい。これについては後述する。
(実施形態2)
次に、実施形態2に係る分光器を説明する。本実施形態の分光器は、XZ面内で、入射光と出射光との光路を瞳分割で分けている。そして、DMD50の各画素ミラー53のミラー面54で、入射光の中心軸の入射角と、出射光の中心軸の出射角とが等しい配置である。これにより、コリメータ光学系20において、ビームスプリッタ22を用いる必要がなく、光利用効率をさらに向上させることができる。
図13及び図14は、実施形態2に係る分光器を例示した図である。図13は、XY面に直交するZ軸方向から見た図であり、XY面内の各構成の配置を示す。図14は、Y軸方向から見た図であり、XZ面内の各構成の配置を示す。図15及び図16は、実施形態2に係る分光器において、DMD50を例示した断面図である。図15は、Z軸方向に直交する断面図を示している。図16は、Y軸方向に直交する断面図を示している。
図13~図16に示すように、本実施形態の分光器2では、XZ面において、ミラー面54に入射する光の中心軸の入射角は、ミラー面54で反射した光の中心軸の反射角と等しい。
入射スリット10は、光源で生成された光を通過させ、コリメータ光学系20に導く。本実施形態の分光器2において、コリメータ光学系20は、コリメータレンズ21及びコリメータレンズ23を含んでいる。本実施形態のコリメータ光学系20は、ビームスプリッタ22を有していない。コリメータレンズ21は、入射スリット10を通過した光を平行光に変換する。コリメータレンズ21によって平行光に変換された光は、分散光学素子30に入射する。
分散光学素子30は、コリメータレンズ21で平行光に変換された光を波長に応じて異なる角度に分散させる。フォーカシング光学系40は、フォーカシングレンズ41を含む。フォーカシングレンズ41は、分散した光を収束させる。例えば、図13に示すように、分散方向を含むXY面内においては、フォーカシングレンズ41は、波長に応じて分散した光をDMD50上に収束させる。また、図14に示すように、XZ面内において、フォーカシングレンズ41は、分散光学素子30を透過した光をDMD50上に収束させる。本実施形態において、入射する入射光の中心軸が入射角を持つように入射させる。これにより、DMD50のミラー面54に入射する光の中心軸の入射角を、ミラー面54で反射した光の中心軸の反射角と等しくする。
図15に示すように、分散方向を含むXY面の断面においては、基板51の基板表面52の切断線と、画素ミラー53のミラー面54の切断線と、は平行である。これらの切断線と、入射光の中心軸と、は垂直の配置となる。このような配置により、分散したすべての波長で焦点は、ミラー面54と一致する。よって、分光性能を向上させることができる。
図16に示すように、分散方向と垂直なXZ面の断面内においては、基板51の基板表面52と、フォーカシング光学系40の光軸41Aと、は垂直である。XZ面において、各画素ミラー53のミラー面54に入射する光の中心軸の入射角は、ミラー面54で反射した光の中心軸の反射角と等しい。このような配置により、この面内でも焦点が画素ミラー53のミラー面54と一致する。よって、光利用効率及び分光性能を向上させることができる。
DMD50で反射した光は、フォーカシングレンズ41及び分散光学素子30を介して出射スリット60から出射する。具体的には、フォーカシングレンズ41及び分散光学素子30を透過し、コリメータレンズ23及び出射スリット60を通過して、分光器2から出射される。ただし、コリメータレンズ23の光軸23Aは、コリメータレンズ21の光軸21Aよりも-Z軸方向にずれている。よって、コリメータレンズ23を透過する光は、コリメータレンズ21を透過して分散光学素子30及びフォーカシングレンズ41を進む入射光から、-Z軸方向にずれた光路を通る。この場合でも、本実施形態の分光器2は、Retro配置とされている。
図15に示すように、分散方向を含むXY面内においては、光が入射する入射スリット10の波長ごとの像がDMD50に形成される。DMD50で反射した光は、同じ分散光学素子30を再度透過することで波長分散を相殺する。よって、波長に依存しない同じ位置に入射スリット10の像が形成される。そこで、入射スリット10の像が形成される位置に出射スリット60を配置する。
図16に示すように、分散方向に垂直なXZ面内においては、コリメータレンズ21の光軸21Aとシフトされるように配置されたフォーカシングレンズ41の光軸41A上にDMD50が配置されている。よって、フォーカシングレンズ41の光軸41AとDMD50の基板表面52が垂直である。
本実施形態の分光器2も波長に応じて分散させた光の焦点は、ミラー面54と一致する。よって、分光性能を向上させることができる。また、コリメータ光学系20において、ビームスプリッタ22を不要とすることができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1の記載に含まれている。
(実施形態3)
次に、実施形態3に係る分光器を説明する。本実施形態の分光器は、フォーカシングレンズ41の光軸41Aをコリメータレンズ21の光軸21Aからシフトさせる代わりに、フォーカシングレンズ41を傾斜させている。このような構成でも、波長に応じて分散させた光の焦点は、ミラー面54と一致する。
図17及び図18は、実施形態3に係る分光器を例示した図である。図17は、XY面に直交するZ軸方向から見た図であり、XY面内の各構成の配置を示す。図18は、Y軸方向から見た図であり、XZ面内の各構成の配置を示す。図19及び図20は、実施形態3に係る分光器において、DMD50を例示した断面図である。図19は、Z軸方向に直交する断面図を示している。図20は、Y軸方向に直交する断面図を示している。
図17~図20に示すように、フォーカシングレンズ41の光軸41Aは、コリメータレンズ21の光軸21Aに対して傾斜している。具体的には、フォーカシングレンズ41の光軸41A及びコリメータレンズ21の光軸21Aは、XZ平面内に位置している。フォーカシングレンズ41の光軸41A及びコリメータレンズ21の光軸21Aは、XZ平面内において交差している。また、XZ面において、ミラー面54に入射する光の中心軸の入射角は、ミラー面54で反射した光の中心軸の反射角と等しい。
入射スリット10は、光源で生成された光を通過させ、コリメータ光学系20に導く。コリメータ光学系20のコリメータレンズ21は、入射スリット10を通過した光を平行光に変換する。コリメータレンズ21によって平行光に変換された光は、分散光学素子30に入射する。
分散光学素子30は、コリメータレンズ21で平行光に変換された光を波長に応じて異なる角度に分散させる。フォーカシング光学系40のフォーカシングレンズ41は、分散した光を収束させる。例えば、図17に示すように、分散方向を含むXY面内においては、フォーカシングレンズ41は、波長に応じて分散した光をDMD50上に収束させる。また、図18に示すように、XZ面内において、フォーカシングレンズ41は、分散光学素子30を透過した光をDMD50上に収束させる。DMD50に入射する光の中心軸の入射角は、ミラー面54で反射した光の中心軸の反射角と等しい。
図19に示すように、分散方向を含むXY面の断面においては、基板51の基板表面52の切断線と、画素ミラー53のミラー面54の切断線と、は平行である。これらの切断線と、入射光の主光線(光の中心軸)と、は垂直の配置となる。このような配置により、分散したすべての波長で焦点は、ミラー面54と一致する。よって、分光性能を向上させることができる。
図20に示すように、分散方向と垂直なXZ面の断面内においては、基板51の基板表面52と、フォーカシング光学系40の光軸41Aと、は垂直である。XZ面において、各画素ミラー53のミラー面54に入射する光の中心軸の入射角は、ミラー面54で反射した光の中心軸の反射角と等しい。このような配置により、この面内でも焦点がDMD50の画素ミラー53のミラー面54と一致する。よって、光利用効率及び分光性能を向上させることができる。
DMD50で反射した光は、フォーカシングレンズ41及び分散光学素子30を介して出射スリット60から出射する。具体的には、フォーカシングレンズ41及び分散光学素子30を透過し、コリメータ光学系20のコリメータレンズ23及び出射スリット60を通過して、モノクロメータから出射される。ただし、コリメータレンズ21を透過して分散光学素子30及びフォーカシングレンズ41を進む入射光から、-Z軸方向にずれた光路を通る。この場合でも、本実施形態の分光器3は、Retro配置とされている。
本実施形態でも、基板51の基板表面52と、フォーカシング光学系40の光軸41Aと、は垂直である。また、各画素ミラー53のミラー面54に入射する光の中心軸の入射角は、ミラー面54で反射した光の中心軸の反射角と等しい。よって、分散されたすべての波長の光の焦点がミラー面54と一致する。よって、光利用効率及び分光性能を向上させることができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1及び2の記載に含まれている。
(実施形態4)
次に、実施形態4に係る分光器を説明する。本実施形態の分光器は、コリメータ光学系20と分散光学素子30との間に階段形状プリズムを配置させている。
図21及び図22は、実施形態4に係る分光器を例示した図である。図21は、XY面に直交するZ軸方向から見た図であり、XY面内の各構成の配置を示す。図22は、Y軸方向から見た図であり、XZ面内の各構成の配置を示す。
図21及び図22に示すように、本実施形態の分光器4は、コリメータ光学系20と分散光学素子30との間に光学部材25を配置されている。光学部材25は、入射した光を分割し、分割された光に光路差を与える部材である。光学部材25は、例えば、階段状プリズムを含む。
本実施形態の分光器4は、光路差を与える光学部材25を有している。よって、SCレーザ等、空間的コヒーレンシーが高い光源を使用した場合でも、光学部材25で分割された光に干渉が起こる距離以上の光路差を設けることで、空間的コヒーレンシーを低減させることができる。
さらに、分光器4の動作において、DMD50の基板表面52上で、入射した入射光が反射する部分の画素ミラー53をすべてON状態に切り替えるのではなく、半分程度の画素ミラー53のみをランダムな配置で反射させるとともに、そのランダムな配置が時間とともに変化するようにDMD50を駆動させる。すなわち、図9で示したように、DMD50は、取り出し波長列56の各画素ミラー53を、ON状態またはOFF状態にランダムに変化させる。このような動作は、図12のコンピュータ91のソフトウェア及びDMD制御部92を通して実現させる。これにより、SCレーザ等の白色レーザを光源として利用する場合に、スペックルの発生を低減させ、半導体計測装置80に用いられる光の照明光としての質を向上させることができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1~3の記載に含まれている。
(実施形態5)
次に、実施形態5に係る分光器を説明する。本実施形態は、自己干渉エリプソメトリを原理とする半導体計測装置80に、前述の分光器1~4のいずれかを適用した場合の計測システムである。
図23は、実施形態5に係る計測システムを例示した図である。図23に示すように、計測システム5は、SCレーザ等の光源LS、分光器1~4のいずれか、半導体計測装置80、処理装置90を備えている。計測システム5は、照明光L1が試料89で反射した反射光R1を受光して、エリプソメトリ係数Ψ及びΔを測定する。
光学系81は、照明レンズ81a、偏光子81b、ビームスプリッタ81c、対物レンズ81d、リレーレンズ81e及び81f、偏光光学素子81g、検光子81h、画像検出器88を含む。検光子81hは、例えば、偏光板である。画像検出器88は、例えば、カメラである。
光学系81は、直線偏光を含む照明光L1で半導体等の試料89を照明する。また、光学系81は、照明光L1が試料89で反射した反射光R1を集光する。具体的には、照明レンズ81aは、照明光L1を偏光子81bに照射させる。例えば、照明レンズ81aは、マルチファイバーMFBから出射した照明光L1を平行光に変換する。そして、平行光にした照明光L1を偏光子81bに入射させる。
偏光子81bは、一方向の直線偏光を含む照明光L1を透過させる。例えば、偏光子81bは、偏光方向が紙面に対して45°傾いた直線偏光の照明光L1をビームスプリッタ81cに出射する。ビームスプリッタ81cは、入射した照明光L1の一部を反射し、一部を透過させる。ビームスプリッタ81cは、入射した照明光L1の一部を対物レンズ81dに向けて反射する。ビームスプリッタ81cで反射した照明光L1は、対物レンズ81dに入射する。
対物レンズ81dは、直線偏光を含む照明光L1で試料である試料89を照明する。対物レンズ81dは、ビームスプリッタ81cで反射した照明光L1を点状に集光させて試料89を照明する。そして、対物レンズ81dは、照明光L1が試料89で反射した反射光R1を透過させる。本実施形態の計測システム5では、試料89に入射する照明光L1の光軸C、及び、試料89で反射した反射光R1の光軸Cは、試料89の測定面に対して直交している。
試料89を照明する照明光L1は、一方向の直線偏光を含んでいる。そのような一方向の直線偏光を含む照明光L1は、集光されながら、試料89の測定面に入射する。よって照明光L1が完全偏光でかつ直線偏光である場合には、光軸Cが試料89の測定面に直交する場合に、測定面に入射する方位によって、照明光L1は、P偏光の部分もあれば、S偏光の部分もある。照明光L1におけるS偏光の部分は、S偏光として反射する。照明光L1におけるP偏光の部分は、P偏光として反射する。
対物レンズ81dは、照明光L1が試料89の測定面で反射した反射光R1を透過させて、ビームスプリッタ81cに入射させる。ビームスプリッタ81cは、入射した反射光R1の一部を透過させる。例えば、ビームスプリッタ81cを透過した反射光R1は、リレーレンズ81eに入射する。リレーレンズ81eは、ビームスプリッタ81cを透過した反射光R1を集光させ、像を結んだ後にリレーレンズ81fに入射させる。リレーレンズ81fは、入射した反射光R1を透過させて、偏光光学素子81gに入射させる。
図24は、実施形態5に係る計測システム5において、偏光光学素子81g、検光子81h及び画像検出器88を例示した構成図である。図24に示すように、偏光光学素子81gは、直線偏光を含む照明光L1が試料89で反射した反射光R1を、互いに直交する偏光方向の2つの直線偏光に分離して出射させる。偏光光学素子81gは、例えば、ノマルスキープリズムである。
偏光光学素子81gが分離する互いに直交した偏光方向を、α方向及びβ方向とする。この場合、α方向とβ方向が作る面と反射光R1の光軸は直交する。そうすると、偏光光学素子81gは、α方向の直線偏光とβ方向の直線偏光とに分離する。そして、偏光光学素子81gは、分離させたα方向の直線偏光とβ方向の直線偏光とを、画像検出器88上で再び同一点となるように偏向して出射させる。なお、偏光光学素子81gは、ノマルスキープリズムに限らず、ウォラストンプリズム、または、ローションプリズムを含んでもよい。
図25は、実施形態5に係る計測システム5において、検光子を透過する直線偏光を例示した図である。図25に示すように、検光子81hは、偏光光学素子81gが分離させたα方向の偏光方向及びβ方向の偏光方向と、45[deg]傾いた方向における直線偏光の成分を透過させる。よって、検光子81hは、α方向の偏光方向を有する直線偏光のうち、α方向と45[deg]傾いた偏光成分を透過させる。また、検光子81hは、β方向の偏光方向を有する直線偏光のうち、β方向と45[deg]傾いた偏光成分を透過させる。よって、互いに直交した2つの直線偏光は、検光子81hを透過することによって、同じ方向(45[deg]傾いた方向)に偏光した偏光成分として出射する。検光子81hから出射した当該偏光成分を含む反射光R1は、画像検出器88に入射する。
画像検出器88は、入射した反射光R1を受光する。画像検出器88は、対物レンズ81dの瞳位置19aと共役な瞳共役位置19bに配置されている。反射光R1は、互いに直交した2つの直線偏光における同じ方向の偏光成分を含んでいる。よって、反射光R1は、画像検出器88上で干渉する。これにより、画像検出器88上に干渉縞が形成される。画像検出器88は、検光子81hを透過した各偏光成分の干渉縞を検出する。
図26は、実施形態5に係る計測システム5において、画像検出器88に入射する反射光に含まれた各直線偏光の波面を例示した図である。図27は、実施形態5に係る計測システム5において、画像検出器88上で干渉した反射光の干渉縞を例示した図である。図26及び図27に示すように、偏光光学素子81gによって分離された2つの直線偏光R1α及びR1βを含む反射光R1は、検光子81hを透過し、画像検出器88上で干渉縞を形成する。
処理装置90は、画像検出器88が検出した干渉縞から、エリプソメトリ係数Ψ及びΔを算出する。例えば、処理装置90は、干渉縞における反射光R1の強度分布Ifringeを以下の(1)式にフィッティングすることにより、エリプソメトリ係数Ψ及びΔを算出する。ここで、強度分布Ifringeは画像検出器88上の位置の関数である。
Figure 2023000800000002
ここで、エリプソメトリ係数Ψは、(2)式より算出する。
Figure 2023000800000003
図28は、実施形態5に係る計測システム5において、画像検出器88上の干渉縞から求められたエリプソメトリ係数を例示した図である。図28に示すように、2つの偏光の強度の比(Ψ)と位相差(Δ)を変化させた場合には、画像検出器88の各位置において、干渉縞を形成する反射光R1の強度が変化する。この関係を利用して干渉縞から、エリプソメトリ係数Ψ及びΔを求めることができる。
例えば、太線が示す強度変化を有する反射光R1については、2つの偏光の強度比E1:E2は1:1であり、位相差Δは0である。また、点線が示す強度変化を有する反射光R1については、2つの偏光の強度比E1:E2は1:1であり、位相差Δはπ/4である。また、細線が示す強度変化を有する反射光R1については、2つの偏光の強度比E1:E2は2:1であり、位相差Δは0である。このように、光学系81は、分離された各偏光方向(α方向及びβ方向)の直線偏光を、45[deg]傾斜させた透過軸を持つ検光子を透過させることで、2つの直線偏光の成分を干渉させ、画像検出器88上の干渉縞からエリプソメトリ係数ΨとΔを算出する。
図29は、実施形態5の別の例に係る計測システム5において、画像検出器88上で干渉した反射光の干渉縞を例示した図である。図29に示すように、DMD50で、2つの波長I及び波長IIに対応する取り出し波長列56の画素ミラー53をON状態にして、波長I及び波長IIを含む光を半導体計測装置80に導いてもよい。この場合の干渉縞は、波長Iにおける干渉縞及び波長IIにおける干渉縞が合成されたものになる。
得られた干渉縞からフーリエ変換により特定の周波数成分の振幅と位相の情報を得ることで、試料89の表面状態を解析する。2波長同時に入射させた場合には、フーリエ変換時の窓関数を2か所に設けることで、2つの波長による干渉縞を同時に解析することが可能となる。
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態の計測システム5は、エリプソメトリ係数Ψ及びΔの測定において、偏光光学素子81gを利用する。偏光光学素子81gは、試料89で反射した反射光R1を、互いに直交する偏光方向の2つの直線偏光R1α及びR1βに分離し、分離した2つの直線偏光から干渉縞を画像検出器88上に形成する。その干渉縞のコントラスト及び位相の測定結果から、2つの独立パラメータであるエリプソメトリ係数ΨとΔを直接測定する。これにより、これまでのエリプソメトリ係数ΨとΔの測定に必要であった回転する偏光子や補償子を用いた時系列の少なくとも4個の偏光成分の光量測定を不要とする。
また、これまでのエリプソメトリ係数ΨとΔの測定は、複数の異なる偏光状態の光の光量からストークス(stokes)パラメータを求め、求めたストークスパラメータからエリプソメトリ係数Ψ及びΔを求めている。本実施形態では、直接かつ単一画像からエリプソメトリ係数ΨとΔを求めることができる。よって、短時間で測定することができるので、OCD測定のスループットを向上させることができる。
また、これまでのエリプソメータと比較して、可動部がないため、より安定したエリプソメトリ係数ΨとΔの測定をすることができる。
さらに、OCD測定装置に用いられる多くのエリプソメータにおいては、試料89の表面に入射させる照明光L1の入射角は、ブリュースター(brewster)角で固定であった。しかしながら、本実施形態では、大NAの対物レンズ17の瞳位置に共役な瞳共役位置に画像検出器42を配置させることで、任意の入射角、入射方位でのエリプソメトリ係数ΨとΔの測定を可能とする。このような構成は、検光子等を回転させるこれまでのエリプソメータの構成では容易には実現することができない。
その結果、例えば、ウェハ上の微細構造モデルへのフィッティングにおいて、より多くの条件での計測結果を用いることができ、OCD測定装置で問題となることの多い、異なるDimensionのカップリングの低減にもつながるため、特に3次元化が進展した現在の半導体構造の計測において精度を向上させることが期待される。さらに、照明光L1による試料89の照明領域を、これまでのφ30[μm]程度からφ1[μm]以下まで小さくすることができ、チップ内のDimensionの分布の評価もより高い位置分解能で行うことが可能となる。これらの測定結果をリソグラフィーや成膜、エッチング工程に反映させ、半導体製造のプロセスコントロールを適切に行うことができる。これにより、半導体製造における歩留まり及び生産性を向上させることができる。
さらに、ロジックにおいて、半導体チップ内に配置されているエリプソメトリ係数の測定用のテストパターンを、これまでの数十[μm]角であったものを、数[μm]角以下まで小さくすることができる。このため、半導体チップ内の回路に使える領域が増え、半導体デバイスのコスト低減にも貢献することができる。
本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施形態1~5の各構成は相互に組み合わせることができる。
1、2、3、4 分光器
1a、5 計測システム
10 入射スリット
11 入射スリット部
19 面
20 コリメータ光学系
21 コリメータレンズ
21A 光軸
22 ビームスプリッタ
23 コリメータレンズ
25 光学部材
30 分散光学素子
40 フォーカシング光学系
41 フォーカシングレンズ
41A 光軸
50 DMD
51 基板
52 基板表面
53 画素ミラー
54 ミラー面
55 回転軸
56 取り出し波長列
59 反射面
60 出射スリット
69 面
80 半導体計測装置
81 光学系
81a 照明レンズ
81b 偏光子
81c ビームスプリッタ
81d 対物レンズ
81e、81f リレーレンズ
81g 偏光光学素子
81h検光子
82 基台
83 アイソレータ
84 光学定盤
85 フレーム
86 ステージ
87 ウェハホルダ
88 画像検出器
89 試料
90 処理装置
91 コンピュータ
92 DMD制御部
93 画像検出器制御部
94 ステージ制御部
101 分光器
110 入射スリット
120 コリメータ光学系
121 コリメータレンズ
121A 光軸
123 コリメータレンズ
130 分散光学素子
140 フォーカシング光学系
141 フォーカシングレンズ
141A 光軸
150 SLM
160 出射スリット
LS 光源
MFB マルチモードファイバー
MFBT マルチモードファイバー端面
SFB シングルモードファイバー
SFBT シングルモードファイバー端面

Claims (16)

  1. 入射スリットを通過した光を平行光に変換するコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズで平行光に変換された前記光を波長に応じて異なる角度に分散させる分散光学素子と、
    分散した前記光を収束させるフォーカシングレンズと、
    前記フォーカシングレンズで収束された前記光を反射する反射面を有するSLMと、
    を備え、
    前記SLMで反射した前記光は、前記フォーカシングレンズ及び前記分散光学素子を介して出射スリットから出射し、
    異なる角度に分散された光の光路を含む第1面、及び、前記コリメータレンズの光軸及び前記フォーカシングレンズの光軸を含み前記第1面に直交した第2面、を定義した際に、前記第2面において、前記入射スリット、前記出射スリット及び前記反射面は、共役関係である、
    分光器。
  2. 前記SLMは、板状の基板と、前記基板の基板表面にマトリックス状に配置された複数の画素ミラーとを含むDMDであり、
    各画素ミラーは、前記光を反射するミラー面と、前記第2面に直交する方向に延びた回転軸と、を有し、
    前記各画素ミラーは、前記ミラー面が前記基板表面に対して第1角度で傾いた第1状態と、前記ミラー面が前記基板表面に対して第2角度で傾いた第2状態と、をとる、
    請求項1に記載の分光器。
  3. 前記DMDは、前記第1面に直交する方向に沿った複数の前記画素ミラーを含む取り出し波長列を設定し、前記取り出し波長列の各画素ミラーを前記第1状態にすることにより、所定の波長帯域を含む前記光を前記出射スリットから出射させる、
    請求項2に記載の分光器。
  4. 前記DMDは、複数の前記取り出し波長列を設定し、前記複数の前記取り出し波長列の各画素ミラーを前記第1状態にすることにより、複数の前記波長帯域を含む前記光を前記出射スリットから出射させる、
    請求項3に記載の分光器。
  5. 前記DMDは、前記取り出し波長列の各画素ミラーを、前記第1状態または前記第2状態にランダムに変化させ、
    前記取り出し波長列以外の複数の前記画素ミラーを、前記第2状態にする、
    請求項3または4に記載の分光器。
  6. 前記第2面において、前記ミラー面に入射する前記光の中心軸は、前記ミラー面に垂直に入射する、
    請求項2~5のいずれか1項に記載の分光器。
  7. 前記第2面において、前記ミラー面に入射する前記光の中心軸の入射角は、前記ミラー面で反射した前記光の前記中心軸の反射角と等しい、
    請求項2~5のいずれか1項に記載の分光器。
  8. 前記フォーカシングレンズの光軸は、前記コリメータレンズの光軸からシフトした位置で、前記コリメータレンズの光軸に平行に配置された、
    請求項1~7のいずれか1項に記載の分光器。
  9. 前記フォーカシングレンズの光軸は、前記コリメータレンズの光軸に対して傾斜し、
    前記第2面において、前記ミラー面に入射する前記光の中心軸の入射角は、前記ミラー面で反射した前記光の前記中心軸の反射角と等しい、
    請求項2~5のいずれか1項に記載の分光器。
  10. 前記コリメータレンズと前記分散光学素子との間に配置され、前記光を分割し、分割された前記光に光路差を与える光学部材をさらに備えた、
    請求項1~9のいずれか1項に記載の分光器。
  11. 前記光学部材は、階段状プリズムを含む、
    請求項10に記載の分光器。
  12. 前記光は、ファイバーから出射したレーザ光を含み、
    前記入射スリットは、前記ファイバーの端面を含む、
    請求項1~11のいずれか1項に記載の分光器。
  13. 請求項1~12のいずれか1項に記載の分光器と、
    前記分光器から出射された前記光を用いて半導体を検査または測定する半導体計測装置と、
    を備えた計測システム。
  14. 分光エリプソメトリを原理として用いる、
    請求項13に記載の計測システム。
  15. 前記半導体計測装置は、前記分光器から出射された複数の波長を含む前記光を独立に用いて前記半導体を検査または測定する、
    請求項13または14に記載の計測システム。
  16. 前記半導体から反射した光のうち、相互に異なる偏光成分の光を干渉させた干渉縞からエリプソメトリ計測を行い、
    前記干渉縞の周波数成分から複数の波長の前記光の情報を分離する、
    請求項13~15のいずれか1項に記載の計測システム。
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