JP2023000765A - リチウムイオン電池 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023000765000001
【課題】本発明は、優れた充放電特性及び優れたレート特性を有するリチウムイオン電池を提供する。
【解決手段】本発明のリチウムイオン電池は、正極活物質層を有する正極と、負極活物質層を有する負極と、前記正極と前記負極との間に配置された多孔質絶縁層と、電解液とを備え、前記多孔質絶縁層は、複数の電気絶縁性粒子を有する多孔質構造を有し、かつ、前記負極活物質層に隣接して配置され、複数の電気絶縁性粒子のメジアン径は、1μm以上5μm以下であり、前記多孔質絶縁層の厚さは、5μm以上50μm以下であり、前記電解液は、リチウム塩と、イオン液体とを含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン電池に関する。
リチウムイオン電池はエネルギー密度が高いため、スマートフォン、ノートパソコンなどの電子・電気機器に幅広く搭載されている。リチウムイオン電池では一般的に電解質としてリチウム塩を非水溶媒に溶解させた可燃性の非水電解質が用いられる。また、リチウムイオン電池では、過充電、正極-負極間の短絡などに起因して発熱する場合がある。さらに、正極活物質は、熱分解や過充電などにより結晶中の酸素を放出する場合がある。このため、リチウムイオン電池は、異常発熱や発火のおそれがある。
この異常発熱や発火による事故を防止するために、リチウムイオン電池の電解質溶媒にイオン液体を用いることが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。イオン液体は、アニオンとカチオンから構成される液体であり、一般的に蒸気圧が低く不燃性である。従って、イオン液体を電解質の溶媒に用いることにより、リチウムイオン電池の安全性を向上させることができる。
特開2017-195129号公報 特開2018-116840号公報
イオン液体は有機溶媒と比較してイオン伝導率が低い。このため、イオン液体電解質を用いる従来のリチウムイオン電池では、充放電中の正極活物質および負極活物質へのリチウムイオンの供給量が不均一になり、リチウムイオン電池の充放電特性が低下する。また、イオン液体電解質を用いる従来のリチウムイオン電池では、高レート充放電において正極活物質および負極活物質へのリチウムイオンの供給が停滞し、レート特性が低下する場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、優れた充放電特性及び優れたレート特性を有するリチウムイオン電池を提供する。
本発明は、正極活物質層を有する正極と、負極活物質層を有する負極と、前記正極と前記負極との間に配置された多孔質絶縁層と、電解液とを備え、前記多孔質絶縁層は、複数の電気絶縁性粒子を有する多孔質構造を有し、かつ、前記負極活物質層に隣接して配置され、複数の電気絶縁性粒子のメジアン径は、1μm以上5μm以下であり、前記多孔質絶縁層の厚さは、5μm以上50μm以下であり、前記電解液は、リチウム塩と、イオン液体とを含むことを特徴とするリチウムイオン電池を提供する。
本発明のリチウムイオン電池は上記特徴を有することにより優れた充放電特性及び優れたレート特性を有する。このことは、本願発明者等が行った実験により明らかになった。
本発明の一実施形態のリチウムイオン電池の概略断面図である。 本発明の一実施形態のリチウムイオン電池の概略断面図である。 多孔質絶縁層の表面拡大図である。 多孔質絶縁層のSEM写真である。 不織布のSEM写真である。
本発明のリチウムイオン電池は、正極活物質層を有する正極と、負極活物質層を有する負極と、前記正極と前記負極との間に配置された多孔質絶縁層と、電解液とを備え、前記多孔質絶縁層は、複数の電気絶縁性粒子を有する多孔質構造を有し、かつ、前記負極活物質層に隣接して配置され、複数の電気絶縁性粒子のメジアン径は、1μm以上5μm以下であり、前記多孔質絶縁層の厚さは、5μm以上50μm以下であり、前記電解液は、リチウム塩と、イオン液体とを含むことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン電池は、セパレータを備えることが好ましく、前記セパレータは、前記正極と前記負極との間に配置され、かつ、不織布又は多孔樹脂膜であり、前記多孔質絶縁層は、前記セパレータの少なくとも一方の主要面をコーティングし、前記セパレータは、前記多孔質絶縁層でコーティングされている前記セパレータの主要面が前記負極活物質層側となるように配置されることが好ましい。このことにより、リチウムイオン電池の充放電特性及びレート特性を向上させることができる。
前記多孔質絶縁層は、前記負極活物質層の表面をコーティングしてもよい。
前記電解液における前記リチウム塩の濃度は、1.6mol/L以上3.2mol/L以下であることが好ましい。
好ましくは、前記イオン液体は、アニオン成分とカチオン成分とを含み、前記リチウム塩は、前記電解液においてリチウムイオンとアニオン成分とに解離する化合物であり、前記イオン液体のアニオン成分又は前記リチウム塩のアニオン成分は、ビス(フルオロスルホニル)アミドイオンである。
好ましくは、前記イオン液体は、アニオン成分とカチオン成分とを含み、前記イオン液体のカチオン成分は、鎖状又は環状の第4級アンモニウムイオンである。
前記電気絶縁性粒子は、セラミック粒子又は合成樹脂粒子であることが好ましい。
前記多孔質絶縁層の表面に前記電解液を滴下してから10秒後に測定される接触角が60度以下であることが好ましい。
以下、図面を用いて本発明の一実施形態を説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
図1及び図2はそれぞれ本実施形態のリチウムイオン電池の概略断面図であり、図3は多孔質絶縁層の表面拡大図である。
本実施形態のリチウムイオン電池20は、正極活物質層7を有する正極2と、負極活物質層12を有する負極3と、正極2と負極3との間に配置された多孔質絶縁層8と、電解液5とを備え、多孔質絶縁層8は、複数の電気絶縁性粒子9を有する多孔質構造を有し、かつ、負極活物質層12に隣接して配置され、複数の電気絶縁性粒子9のメジアン径は、1μm以上5μm以下であり、多孔質絶縁層8の厚さは、5μm以上50μm以下であり、電解液5は、リチウム塩と、イオン液体とを含むことを特徴とする。
リチウムイオン電池20は、二次電池であってもよい。また、リチウムイオン電池20は、正極2と負極3との間に配置されたセパレータ4を含むことができる。
正極2は、正極集電シート6と、正極集電シート6上に設けられた多孔質の正極活物質層7とを有する。
正極集電シート6は、正極活物質層7を設けるための基材となるシートであり、正極電池端子と正極活物質層7とを電気的に接続する導電体である。また、正極集電シート6の一部が正極電池端子であってもよい。正極集電シート6は、例えば、アルミニウム箔である。
正極活物質層7は、多孔質層であり、正極活物質を含む層である。正極活物質層7は、正極集電シート6の片面上に設けられてもよく、正極集電シート6の両面上にそれぞれ設けられてもよい。
正極活物質層7の厚さは、例えば、1μm以上100μm以下である。
正極活物質層7の厚さを1μm以上とすることにより、正極2に含まれる正極活物質の量を多くすることができ、リチウムイオン電池の容量を大きくすることができる。また、正極活物質層7を塗工により容易に形成することが可能になる。
正極活物質層7の厚さを100μm以下とすることにより、正極活物質層7と正極集電シート6との界面付近と、正極活物質層7の表面付近との間のリチウムイオンの移動距離(拡散距離)を短くすることができ、放電時に前記界面付近の細孔の電解液5においてリチウムイオンが不足すること及び充電時に前記界面付近の細孔の電解液5においてリチウムイオンが過剰になることを抑制することができる。
正極活物質は、正極における電荷移動を伴う電子の受け渡しに直接関与する物質である。正極活物質層7に含まれる正極活物質は、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiNixCo1-x2(x=0.01~0.99)、LiMnO2、LiMn24、LiCoxMnyNiz2(x+y+z=1)またはオリビン型のLiFePO4やLixFe1-yyPO4(ただし、0.05≦x≦1.2、0≦y≦0.8であり、MはMn、Cr、Co、Cu、Ni、V、Mo、Ti、Zn、Al、Ga、Mg、B、Nbのうち少なくとも1種以上である)などである。正極活物質層7は、これらの正極活物質を1種単独でまたは複数種混合で含むことができる。
正極活物質層7は、正極活物質の粉体がバインダーにより接着された多孔質構造を有することができる。このことにより、正極活物質層7は、正極活物質粒子間に細孔を有することができる。この細孔は電解液5で満たされ、正極活物質粒子の表面において電極反応が進行する。
例えば、リチウムイオン電池20を充電する際には、正極活物質粒子に含まれるリチウム原子がリチウムイオン(Li+)として電解液5に放出され、リチウムイオン電池20が放電する際には、電解液5のリチウムイオンがリチウム原子として正極活物質粒子中に挿入される。
正極活物質層7に含まれる正極活物質粒子は、その表面に導電皮膜を有することができる。このことにより、電極反応が進行する粒子表面の導電性を向上させることができ、正極2の内部抵抗を低くすることができる。導電皮膜は、例えば、炭素皮膜である。
正極活物質層7は、導電剤を含むことができる。このことにより、正極活物質層7の導電性を向上させることができ、正極2の内部抵抗を低減することができる。導電剤は、例えば、アセチレンブラックである。また、導電剤は、易黒鉛化性炭素であるコークス系ソフトカーボンの微粒子であってもよい。
正極活物質層7は、バインダーを含むことができる。バインダーは、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン-ブタジエン共重合体(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アクリロニトリルゴム、又はアクリロニトリルゴム-PTFE混合体などである。
例えば、正極活物質の粉末と、導電剤と、バインダーとを混合してスラリーを調製し、このスラリーを正極集電シート6上に塗布する(例えば、ロールtoロール塗工方式)。その後、塗布層を乾燥させ、プレス処理することにより正極活物質層7を形成することができる。スラリーの調製に用いる溶媒としては、水、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、イソプロパノール、トルエン等が挙げられる。
負極3は、負極活物質を有する電極である。負極活物質は、負極における電荷移動を伴う電子の受け渡しに直接関与する物質である。負極活物質は、例えば、グラファイト、部分黒鉛化した炭素、ハードカーボン、ソフトカーボン、チタン酸リチウム(LTO)、Sn合金などである。負極活物質層12は、これらの負極活物質を一種単独で又は複数種混合で含むことができる。
負極3は、負極集電シート11と、負極集電シート11上に設けられた多孔質の負極活物質層12とを備えることができる。負極集電シート11は、負極活物質層12を設けるための基材となるシートであり、負極電池端子と負極活物質層12とを電気的に接続する導電体である。また、負極集電シート11の一部が負極電池端子となってもよい。負極集電シート11は、例えば、銅箔又はアルミニウム箔である。
負極活物質層12は、多孔質層であり、負極活物質を含む層である。負極活物質層12は、負極集電シート11の片面上に設けられてもよく、負極集電シート11の両面上にそれぞれ設けられてもよい。負極活物質層12は、例えば、負極活物質の微粒子を含むことができる。図2に示したリチウムイオン電池のように、正極側の負極活物質層12の表面は多孔質絶縁層8で覆われていてもよい。この場合、多孔質絶縁層8により正極2と負極3との短絡を防止できるため、セパレータ4を省略することができる。
負極活物質層12は、バインダーを含むことができる。バインダーは、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン-ブタジエン共重合体(SBR)、アクリロニトリルゴム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、アクリロニトリルゴム、又はアクリロニトリルゴム-PTFE混合体などである。
負極活物質層12は、増粘剤を含むことができる。増粘剤は、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)である。
負極活物質層12の厚さは、例えば、1μm以上100μm以下である。負極活物質層12の厚さを1μm以上とすることにより、負極3に含まれる負極活物質の量を多くすることができ、リチウムイオン電池の容量を大きくすることができる。また、負極活物質層12を塗工により容易に形成することが可能になる。負極活物質層12の厚さを100μm以下とすることにより、負極活物質層12と負極集電シート11との界面付近と、負極活物質層12の表面付近との間のリチウムイオンの移動距離(拡散距離)を短くすることができ、充電時に前記界面付近の細孔の電解液5においてリチウムイオンが不足すること及び放電時に前記界面付近の細孔の電解液5においてリチウムイオンが過剰になることを抑制することができる。
負極活物質層12は、負極活物質の粉体がバインダーにより接着された多孔質構造を有することができる。このことにより、負極活物質層12は、負極活物質粒子間に細孔を有することができる。この細孔は電解液5で満たされ、負極活物質粒子の表面において電極反応が進行する。
例えば、リチウムイオン電池20を充電する際には、電解液5のリチウムイオンがリチウム原子として負極活物質粒子中に挿入され、リチウムイオン電池20が放電する際には、負極活物質粒子に含まれるリチウム原子がリチウムイオン(Li+)として電解液5に放出される。
例えば、負極活物質の粉末と、バインダーとを混合してスラリーを調製し、このスラリーを負極集電シート11上に塗布する。その後、塗布層を乾燥させ、プレス処理することにより負極活物質層12を形成することができる。スラリーの調製に用いる溶剤としては、例えば、水、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、イソプロパノール、トルエン等である。
電解液5は、正極-負極間のイオン伝導媒体であり、アニオンとカチオンから構成されるイオン液体(溶媒)と、溶媒に溶解したリチウム塩とを含むイオン液体電解質である。電解液5は、ケーシング16内に収容される。また、リチウムイオン電池20は、正極-負極間のイオン伝導媒体として、電解液5と固体電解質の両方を含んでもよい。固体電解質は、例えば多孔質絶縁層8と正極の間に配置することができる。
イオン液体は一般的に蒸気圧が低く燃えにくいため、電解液5としてイオン液体電解質を用いることにより、リチウムイオン電池20の安全性を向上させることができる。
イオン液体電解質5に含まれるイオン液体のカチオン成分は、鎖状又は環状の第4級アンモニウムイオンが好ましい。イオン液体のカチオン成分を鎖状又は環状の第4級アンモニウムイオンとすることで、イオン液体の粘度が抑制され、電解液5を正極2、負極3、セパレータ4に十分に含浸させることができる。鎖状第4級アンモニウムイオンは、例えば、下記化学式[1]で表されるアンモニウムイオン(ここで、R1、R2、R3、R4はアルキル基又はアルコキシアルキル基である)が挙げられる。
Figure 2023000765000002
環状第4級アンモニウムイオンは、例えば、下記の化学式[2]で表されるピロリジニウムカチオン(ここで、R1、R2はアルキル基又はアルコキシアルキル基である)、下記の化学式[3]で表されるイミダゾリウムカチオン(ここで、R1、R2はアルキル基又はアルコキシアルキル基であり、R3、R4、R5はアルキル基、アルコキシアルキル基又は水素原子である)が挙げられる。より具体的には、カチオン成分は、例えば、メチルプロピルピロリジニウムイオン(MPPイオン)、エチルメチルイミダゾリウムイオン(EMIイオン)などである。
Figure 2023000765000003
Figure 2023000765000004
イオン液体のアニオン成分は、ビス(フルオロスルホニル)アミドイオン(FSAイオン)が好ましい。イオン液体のアニオン成分をビス(フルオロスルホニル)アミドイオンとすることで、正極活物質および負極活物質と電解液5との界面が安定化し、リチウムイオン電池20の充放電特性・レート特性を向上させることができる。また、イオン液体の粘度増大を抑制することができ、電解液5が正極、負極、セパレータに十分に含浸することができる。
イオン液体電解質5に含まれるリチウム塩(イオン液体に溶解したリチウム塩)は、電解液5においてリチウムイオンとアニオン成分とに解離している化合物である。このアニオン成分は、ビス(フルオロスルホニル)アミドイオンであることが好ましい。また、リチウム塩は、リチウムビス(フルオロスルホニル)アミド(以下、LiFSAという)が好ましい。リチウム塩のアニオン成分をビス(フルオロスルホニル)アミドイオンとすることで、正極活物質および負極活物質と電解液5との界面が安定化し、リチウムイオン電池20の充放電特性・レート特性を向上させることができる。ただし、上記以外のリチウム塩を使用しても問題はない。
電解液5中のリチウム塩の濃度は、1.6mol/L以上3.2mol/L以下とすることができる。リチウム塩濃度を1.6mol/L以上とすることにより、イオン液体電解質5のイオン伝導率を大きくすることができ、リチウムイオン電池20の充放電特性・レート特性を向上させることができる。また、リチウム塩濃度を3.2mol/L以下とすることにより、電解液5の粘度増大が抑制され、電解液5が正極2、負極3、セパレータ4に十分に含浸することができる。
電解液5の粘度は、特に限定されるものではないが、25℃のときに30mPa・s以上とすることができる。このことにより、電解液5のリチウム塩濃度を大きくすることが可能になる。
電解液5のイオン伝導率は、特に限定されるものではないが、25℃のときに0.01mS/cm以下とすることができる。このことにより、リチウムイオン電池20の内部抵抗を小さくすることができる。
セパレータ4は、シート状であり、正極2と負極3との間に配置される。また、セパレータ4は、正極2、負極3と共に電極積層体を構成することができる。セパレータ4を設けることにより、正極2と負極3との間に短絡電流が流れることを防止することができる。また、セパレータ4は、多数の開口を有し、この開口が電解液5で満たされる。このことにより、正極2と負極3との間を伝導するリチウムイオンがセパレータ4を透過することができ、リチウムイオン電池20の内部抵抗を低減することができる。
負極活物質層12の正極2に面した表面が多孔質絶縁層8で覆われている場合、セパレータ4を省略することができる。この場合、多孔質絶縁層8が正極2と負極3との間に短絡電流が流れることを防止する。
セパレータ4の少なくとも一方の主要面(セパレータの表面又は裏面)は、多孔質絶縁層8でコーティングされていてもよい。また、セパレータ4の両方の主要面(表面及び裏面)がそれぞれ多孔質絶縁層8でコーティングされていてもよい。
セパレータ4は、短絡電流が流れることを防止でき、正極-負極間を伝導するイオンが透過可能なものであれば特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミドなどの微多孔性フィルム(多孔樹脂膜)とすることができる。また、セパレータ4は、例えば、セルロース、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミドなどの繊維のうち少なくとも1つを含む不織布であってもよい。
多孔質絶縁層8は、セパレータ4の主要面(基材シートの表面又は裏面)をコーティングする層又は負極活物質層12の表面をコーティングする層である。
図1に示したリチウムイオン電池のように、多孔質絶縁層8がセパレータ4をコーティングする場合、多孔質絶縁層8は、セパレータ4の主要面の負極活物質層12と隣接する部分を覆うように設けることができる。また、多孔質絶縁層8は、セパレータ4の主要面の全体を覆うように設けられてもよい。
図2に示したリチウムイオン電池のように、多孔質絶縁層8が負極活物質層12をコーティングする場合、多孔質絶縁層8は、負極活物質層12の負極集電シート11の反対側の主要面の全体を覆うように設けることができる。
多孔質絶縁層8は、複数の電気絶縁性粒子を有する多孔質構造を有する。例えば、多孔質絶縁層8は、複数の電気絶縁性粒子9がバインダーにより接着された多孔質構造を有することができる。このことにより、電気的絶縁性粒子9の粒子間に開口10を形成することができる。また、多孔質絶縁層8は、複数の電気絶縁性粒子9がバインダーなしで固着した多孔質構造を有してもよい。多孔質絶縁層8の多孔質構造内の開口は電解液5で満たされる。多孔質絶縁層8は、例えば、図3に示したような多孔質構造を有することができる。
多孔質絶縁層8に含まれる電気絶縁性粒子9は、電気絶縁性を有する粒子であれば特に限定されないが、例えば、セラミック粒子、合成樹脂粒子などである。セラミック粒子の材料は、例えば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウムなどである。合成樹脂粒子の材料は、例えば、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミドなどである。
多孔質絶縁層8に含まれる電気絶縁性粒子9のメジアン径は、1μm以上5μm以下である。メジアン径が1μm以上であることにより、多孔質絶縁層8が十分な大きさの空孔を持つことができ、多孔質絶縁層8内にイオン液体電解質5が速やかに含浸することができる。また、メジアン径が5μm以下であることにより、充放電中の正極活物質および負極活物質へのリチウムイオンの供給が均一化される。さらに、高レート充放電においても正極活物質および負極活物質へのリチウムイオンの供給が速やかに行われる。
例えば、多孔質絶縁層8を形成する前の電気絶縁性粒子9の粉体について粒度分布(粒子径分布)を測定することにより、メジアン径を算出することができる。また、多孔質絶縁層8のSEM写真を用いて電気絶縁性粒子9の粒径を計測し、粒子径分布を作成し、この粒子径分布に基づきメジアン径を算出してもよい。
多孔質絶縁層8は、バインダーを含むことができる。バインダーは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン-ブタジエン共重合体(SBR)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、アクリロニトリルゴム、又はアクリロニトリルゴム-PTFE混合体などである。
多孔質絶縁層8の厚さは、5μm以上50μm以下である。厚さが5μm以上であることにより、正極活物質および負極活物質が多孔質絶縁層8を貫通することがなく、正極2と負極3との間に短絡電流が流れることを防止することができる。また、厚さが50μm以下であることにより、正極2と負極3との間の溶液抵抗が抑制され、高レート充放電においても正極活物質および負極活物質へのリチウムイオンの供給が速やかに行われる。
多孔質絶縁層8の空孔率は、特に限定されるものではないが、50%以上90%以下が好ましい。空孔率が50%以上であることにより、多孔質絶縁層8が十分な体積のイオン液体電解質5を含有することができる。また、空孔率が90%以下であることにより、多孔質絶縁層8が十分な機械的強度を持つことができる。
多孔質絶縁層8の透気度(ガーレー試験機法による透気度)は、特に限定されるものではないが、1s/100mL以上100s/100mL以下が好ましい。透気度が1s/100mL以上であることにより、正極活物質および負極活物質が多孔質絶縁層8を貫通することがなく、正極2と負極3との間に短絡電流が流れることを防止することができる。また、透気度が100s/100mL以下であることにより、多孔質絶縁層8にイオン液体電解質5が速やかに含浸することができる。
多孔質絶縁層8に電解液5を滴下してから10秒後に測定される接触角は60°以下である。接触角は多孔質絶縁層8と電解液5との親和性を示すパラメータであり、接触角が60°以下であることにより、多孔質絶縁層8にイオン液体電解質5が速やかに含浸することができる。
多孔質絶縁層8は、負極活物質層12に隣接して配置される。例えば、図1に示したリチウムイオン電池のように、セパレータ4をコーティングした多孔質絶縁層8を負極活物質層12に隣接するように配置してもよい。また、例えば、図2に示したリチウムイオン電池のように、多孔質絶縁層8が負極活物質層12をコーティングしてもよい。
負極活物質上では、電解質分解やリチウム析出などの副反応が発生しやすい。負極活物質層12に隣接するように多孔質絶縁層8を配置することにより、充放電中の負極活物質へのリチウムイオンの供給が均一化され、副反応の発生を抑制することができる。このことにより、リチウムイオン電池20の充放電特性及びレート特性を向上させることができる。このことは、本願発明者等が行った実験により明らかになった。
また、図1に示したリチウムイオン電池のように、セパレータ4は、多孔質絶縁層8でコーティングされていないセパレータ4の主要面が正極活物質層7と隣接するように配置することができる。
リチウムイオン電池の作製
実施例1、2のリチウムイオン電池及び比較例1~7のリチウムイオン電池を作製した。
[実施例1]
91質量%のリン酸鉄リチウム(正極活物質)と、4質量%のアセチレンブラック(導電剤)と、5質量%のポリフッ化ビニリデン(バインダー)とを混合した正極合剤をN-メチル-2-ピロリドン(分散媒)に分散させて正極スラリーを調製した。そして、この正極スラリーをアルミニウム箔(正極集電シート)の両面上にそれぞれ塗布し、分散媒を乾燥させることにより正極活物質層を有する正極を作製した。
94質量%のソフトカーボン(負極活物質)と、5質量%のスチレン・ブタジエンゴム(バインダー)と、1質量%のカルボキシメチルセルロースとを混合した負極合剤を水(分散媒)に分散させて負極スラリーを調製した。そして、この負極スラリーを銅箔(負極集電シート)の両面上にそれぞれ塗布し、分散媒を乾燥させることにより負極活物質層を有する負極を作製した。
電気絶縁性粒子である酸化マグネシウム粒子(メジアン径:3μm)と、バインダーとを水に分散させMgOスラリーを調製した。そして、このMgOスラリーをポリエステル繊維(繊維径:5μm~10μm)の不織布(厚さ:15μm)(セパレータ)の片方の主要面(表面又は裏面)に塗布し乾燥させることにより、多孔質絶縁層(MgO層)(厚さ:10μm)を形成し、二層構造のセパレータを作製した。
リチウム塩(溶質)であるリチウムビス(フルオロスルホニル)アミド(LiFSA)を、溶媒(イオン液体)であるN-メチル-N-プロピルピロリジニウム-ビス(フルオロスルホニル)アミド(MPP-FSA)に2.4mol/Lの濃度で溶解してイオン液体電解質を調製した。
上述の正極、負極、セパレータ及び電解液を用いて、図1に示したようなリチウムイオン電池(パウチ電池)を作製した。
具体的には、1枚の正極を2枚のセパレータで挟み込み、この積層体を2枚の負極で挟み込み電極積層体を作製した。この際、2枚のセパレータの多孔質絶縁層(MgO層)がそれぞれ負極活物質層と隣接し、2枚のセパレータの不織布がそれぞれ正極活物質層と隣接するようにセパレータを配置した。作製した電極積層体を正極集電シートの端子部及び負極集電シートの端子部が外部に露出するようにラミネートフィルムで挟み込み、ラミネートフィルムの周縁部を電解液の注液口を残して融着させた。その後、調製したイオン液体電解質を注液口からラミネートフィルムのパウチ中に注液し、注液口を融着させることによりリチウムイオン電池(パウチ電池)を作製した。
[比較例1]
電極積層体において、2枚のセパレータの多孔質絶縁層(MgO層)がそれぞれ正極活物質層と隣接し、2枚のセパレータの不織布がそれぞれ負極活物質層と隣接するようにセパレータを配置したこと以外は、実施例1と同様にリチウムイオン電池(パウチ電池)を作製した。
[比較例2]
多孔質絶縁層を有さないポリエステル繊維(繊維径:5μm~10μm)の不織布(厚さ:20μm)をセパレータとして用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウムイオン電池(パウチ電池)を作製した。
[実施例2]
リチウム塩(溶質)であるLiFSAを、溶媒である1-エチル-3-メチルイミダゾリウム-ビス(フルオロスルホニル)アミド(EMI-FSA)に2.7mol/Lの濃度で溶解して調製したイオン液体電解質を用いたこと以外は実施例1と同様にリチウムイオン電池(パウチ電池)を作製した。
[比較例3]
電極積層体において、2枚のセパレータの多孔質絶縁層(MgO層)がそれぞれ正極活物質層と隣接し、2枚のセパレータの不織布がそれぞれ負極活物質層と隣接するようにセパレータを配置したこと以外は、実施例2と同様にリチウムイオン電池(パウチ電池)を作製した。
[比較例4]
多孔質絶縁層を有さないポリエステル繊維(繊維径:5μm~10μm)の不織布(厚さ:20μm)をセパレータとして用いたこと以外は、実施例2と同様にリチウムイオン電池(パウチ電池)を作製した。
[比較例5]
リチウム塩(溶質)であるLiPF6を、カーボネート系溶媒(EC/DEC/EMC=27.5/5.0/67.5(添加剤として0.7%VC、0.3%FECを含む))に1.2mol/Lの濃度で溶解して調製した有機液体電解質を使用したこと以外は、実施例1と同様にリチウムイオン電池(パウチ電池)を作製した。
[比較例6]
電極積層体において、2枚のセパレータの多孔質絶縁層(MgO層)がそれぞれ正極活物質層と隣接し、2枚のセパレータの不織布がそれぞれ負極活物質層と隣接するようにセパレータを配置したこと以外は、比較例5と同様にリチウムイオン電池(パウチ電池)を作製した。
[比較例7]
多孔質絶縁層を有さないポリエステル繊維(繊維径:5μm~10μm)の不織布(厚さ:20μm)をセパレータとして用いたこと以外は、比較例5と同様にリチウムイオン電池(パウチ電池)を作製した。
電解質の粘度の測定
回転粘度計を用いて、実施例1及び実施例2で調製したイオン液体電解質の粘度の測定を行った。
実施例1で調製したイオン液体電解質の粘度は170mPa・sであり、実施例2で調製したイオン液体電解質の粘度は90mPa・sであった。
接触角の測定
作製したセパレータの表面に、イオン液体電解質をディスペンサを用いて滴下し、滴下してから10秒後の接触角を計測した。
二層構造のセパレータの多孔質絶縁層表面に調製したLiFSA-MPPFSA電解質を滴下したときの接触角は41°であり、二層構造のセパレータの不織布表面に調製したLiFSA-MPPFSA電解質を滴下したときの接触角は30°であり、二層構造のセパレータの多孔質絶縁層表面に調製したLiFSA-EMIFSA電解質を滴下したときの接触角は30°であり、二層構造のセパレータの不織布表面に調製したLiFSA-EMIFSA電解質を滴下したときの接触角は29°であった。
充放電試験
実施例1、2及び比較例1~7のリチウムイオン電池を用いて充放電試験を行った。具体的には、25℃において、0.1Cの電流値で電圧が3.6Vになるまでリチウムイオン電池を定電流充電し、続けて3.6Vの電圧で電流値が0.05Cになるまで定電圧充電を行った。5分間の休止後、0.1Cの電流値で電圧が2.0Vになるまで定電流放電を行った。ここで、電流値の単位Cは、電池容量を1時間で完全に充電又は放電するときの電流値である。このときの充電容量を初回充電容量とし、このときの放電容量を初回放電容量(0.1C放電容量)として、以下の式(1)から初回充放電効率を算出した。
初回充放電効率(%)=初回放電容量÷初回充電容量×100 (1)
その後、1Cの電流値で電圧が3.6Vになるまで定電流充電を行い、続けて3.6Vの電圧で電流値が0.05Cになるまで定電圧充電を行った。5分間の休止後、1Cの電流値で電圧が2.0Vになるまで定電流放電を行った。このときの放電容量を1C放電容量とし、前記初回放電容量を0.1C放電容量として、以下の式(2)からレート特性の指標となる値を算出した。
レート特性(%)=1C放電容量÷0.1C放電容量×100 (2)
SEM観察
二層構造セパレータの多孔質絶縁層のSEM観察及び二層構造セパレータのポリエステル繊維不織布のSEM観察を行った。
測定結果及び評価
充放電試験の測定結果を表1に示す。また、図4は多孔質絶縁層のSEM像であり、図5はポリエステル繊維不織布のSEM像である。
Figure 2023000765000005
実施例1の電池および比較例1、2の電池はセパレータ以外は全く同じ構成であるが、多孔質絶縁層(MgO層)が負極側となるようにセパレータが配置された実施例1の電池の初回充放電効率及びレート特性が比較例1、2の電池の値を上回っている。
上記と同様に、実施例2の電池および比較例3、4の電池はセパレータ以外は全く同じ構成であるが、多孔質絶縁層(MgO層)が負極側となるようにセパレータが配置された実施例2の電池の初回充放電効率およびレート特性は、比較例3、4の電池の値を上回っている。
従って、イオン液体電解質を用いたリチウムイオン電池において、電気絶縁性粒子から構成される多孔質絶縁層が負極側となるように二層構造のセパレータを配置した電池が優れた充放電特性・レート特性を有することがわかった。
この理由は明らかではないが、多孔質絶縁層が負極側となるように二層構造のセパレータを配置することにより、充放電中の正極活物質および負極活物質へのリチウムイオンの供給が均一化され、さらに、高レート充放電においても正極活物質および負極活物質へのリチウムイオンの供給が速やかに行われると考えられる。そのため、実施例1、2のリチウムイオン電池が優れた充放電特性・レート特性を有すると考えられる。
また、比較例5~7の電池は、イオン液体電解質の代わりに有機液体電解質を使用したが、これらの電池の初回充放電効率およびレート特性は、多孔質絶縁層の配置および有無によらず同程度である。
従って、本発明の効果は、イオン液体電解質を用いたリチウムイオン電池にのみ特異的に現れるものである。
2:正極 3:負極 4:セパレータ 5:電解液(イオン液体電解質) 6:正極集電シート 7:正極活物質層 8:多孔質絶縁層 9:電気絶縁性粒子 10:開口 11:負極集電シート 12:負極活物質層 16:ケーシング 20:リチウムイオン電池

Claims (8)

  1. 正極活物質層を有する正極と、負極活物質層を有する負極と、前記正極と前記負極との間に配置された多孔質絶縁層と、電解液とを備え、
    前記多孔質絶縁層は、複数の電気絶縁性粒子を有する多孔質構造を有し、かつ、前記負極活物質層に隣接して配置され、
    複数の電気絶縁性粒子のメジアン径は、1μm以上5μm以下であり、
    前記多孔質絶縁層の厚さは、5μm以上50μm以下であり、
    前記電解液は、リチウム塩と、イオン液体とを含むことを特徴とするリチウムイオン電池。
  2. セパレータをさらに備え、
    前記セパレータは、前記正極と前記負極との間に配置され、かつ、不織布又は多孔樹脂膜であり、
    前記多孔質絶縁層は、前記セパレータの少なくとも一方の主要面をコーティングし、
    前記セパレータは、前記多孔質絶縁層でコーティングされている前記セパレータの主要面が前記負極活物質層側となるように配置された請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  3. 前記多孔質絶縁層は、前記負極活物質層の表面をコーティングする請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  4. 前記電解液における前記リチウム塩の濃度は、1.6mol/L以上3.2mol/L以下である請求項1~3のいずれか1つに記載のリチウムイオン電池。
  5. 前記イオン液体は、アニオン成分とカチオン成分とを含み、
    前記リチウム塩は、前記電解液においてリチウムイオンとアニオン成分とに解離している化合物であり、
    前記イオン液体のアニオン成分又は前記リチウム塩のアニオン成分は、ビス(フルオロスルホニル)アミドイオンである請求項1~4のいずれか1つに記載のリチウムイオン電池。
  6. 前記イオン液体は、アニオン成分とカチオン成分とを含み、
    前記イオン液体のカチオン成分は、鎖状又は環状の第4級アンモニウムイオンである請求項1~5のいずれか1つに記載のリチウムイオン電池。
  7. 前記電気絶縁性粒子は、セラミック粒子又は合成樹脂粒子である請求項1~6のいずれか1つに記載のリチウムイオン電池。
  8. 前記多孔質絶縁層の表面に前記電解液を滴下してから10秒後に測定される接触角が60度以下である請求項1~7のいずれか1つに記載のリチウムイオン電池。
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