JP2023000451A - プレートフィン積層型熱交換器およびそれを用いた冷凍システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘッダ流路直近部分における熱交換作用を向上させたプレートフィン積層型熱交換器およびそれを用いた冷凍システムの提供。【解決手段】第1流体が流れる伝熱流路8付のプレートフィン2aを複数積層して構成したプレートフィン積層型熱交換器であって、前記伝熱流路8はヘッダ流路A,B10の間を数回ターンして前記ヘッダ流路間を繋ぐ構成とするとともに、一方のヘッダ流路B10側でターンする伝熱流路8の前記ターン部11aは前記プレートフィン2a間を流れる第2流体の流れ方向において前記ヘッダ流路B10の少なくとも伝熱流路導出部10aとオーバーラップする位置まで延設した構成としている。これにより、ヘッダ流路B10直近部での熱交換性能が向上し、高性能なプレートフィン積層型根交換機とそれを用いた冷凍システムを提供することができる。【選択図】図5
Description
本開示はプレートフィン積層型熱交換器とそれを用いた冷凍システムに関する。
特許文献1は、プレートフィン積層型熱交換器を開示する。このプレートフィン積層型熱交換器は、一対のヘッダ流路と伝熱流路とを有するプレートフィンを複数積層することにより構成してあり、一方のヘッダ流路から伝熱流路に流入した第1流体を出口となる他方のヘッダ流路へと流し、前記伝熱流路を流れる第1流体と前記プレートフィン間の間隙を流れる空気等の第2流体との間で熱交換させる構成としている。
本開示は、上記プレートフィンのヘッダ流路直近部分における熱交換作用を向上させたプレートフィン積層型熱交換器およびそれを用いた冷凍システムを提供する。
本開示におけるプレートフィン積層型熱交換器は、一対のヘッダ流路と伝熱流路とを有するプレートフィンを複数積層して構成されたプレートフィン積層型熱交換器であって、前記伝熱流路はヘッダ流路の間を数回ターンして前記ヘッダ流路間を繋ぐ構成とするとともに、一方のヘッダ流路側でターンする伝熱流路のターン部は前記プレートフィン間を流れる第2流体の流れ方向において前記ヘッダ流路の少なくとも伝熱流路導出部とオーバーラップする位置まで延設した構成としている。
本開示におけるプレートフィン積層型熱交換器は、上記構成により、ヘッダ流路直近部分を通過する第2流体が前記ヘッダ流路の伝熱流路導出部とオーバーラップする伝熱流路のターン部を通過して第1流体と熱交換するので、当該ヘッダ流路直近部での熱交換性能が向上し、高性能なプレートフィン積層型根交換機とそれを用いた冷凍システムとすることができる。
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、プレートフィン積層型熱交換器は、特許文献1に示すように、一対のヘッダ流路間に冷媒等の第1流体が流れる伝熱流路を有するプレートフィンを複数積層して構成している。しかしながら、上記伝熱流路は多分岐流路を介して流路を複数に分岐し、冷媒等の第1流体を流すように構成されていて、複雑な流路構成となっていた。
発明者らが本開示に想到するに至った当時、プレートフィン積層型熱交換器は、特許文献1に示すように、一対のヘッダ流路間に冷媒等の第1流体が流れる伝熱流路を有するプレートフィンを複数積層して構成している。しかしながら、上記伝熱流路は多分岐流路を介して流路を複数に分岐し、冷媒等の第1流体を流すように構成されていて、複雑な流路構成となっていた。
そこで、本発明者らは伝熱流路の構成簡素化を目指して図8に示すように一方のヘッダ流路101から導出した一つの伝熱流路102を他端部側でターンさせ、このターンを数回繰り返して他端部側のヘッダ流路103に繋ぐ構成とし、伝熱流路102の構成簡素化を図った。
しかしながら、上記構成とした場合、ヘッダ流路102直近部分では第2流体の一部が矢印Zで示すように伝熱流路102のヘッダ流路導出部102a部分のみを通過することになる。
ここで、前記伝熱流路8を流れる冷媒の温度は空気との熱交換によって入り口側となるヘッダ流路101から出口側となるヘッダ流路103にかけて温度傾斜が生じており、例えば熱交換器を空気調和機の暖房熱源となる凝縮器として使用している時には、出口側となるヘッダ流路103直近部分では冷媒が過冷却状態となって低温となっている。その結果、前記ヘッダ流路103直近部分では十分な熱交換作用が得られず、室内空気が熱交換されることなくほとんどそのまま冷風状態で通り抜ける、という課題が生じることを発見した。
本発明者らはこのような課題を発見し当該課題を解決するため本開示の主題を構成するに至った。
そこで本開示は、ヘッダ流路直近部分での熱交換作用を高めて熱交換性能を向上させたプレートフィン積層型熱交換器およびそれを用いた冷凍システムを提供する。
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1~図5を用いて、実施の形態1を説明する。
以下、図1~図5を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
図1、図2に示すように、本実施の形態の熱交換器1は、短冊状のプレートフィン2aを積層したプレートフィン積層体2の両側に平面視が略同一形状のエンドプレート3a、3bを接合一体化して構成している。そして、その端部に、凝縮器として用いる場合には入口となり蒸発器として用いる場合は出口となる管A4及びその逆となる管B5とを有している。
図1、図2に示すように、本実施の形態の熱交換器1は、短冊状のプレートフィン2aを積層したプレートフィン積層体2の両側に平面視が略同一形状のエンドプレート3a、3bを接合一体化して構成している。そして、その端部に、凝縮器として用いる場合には入口となり蒸発器として用いる場合は出口となる管A4及びその逆となる管B5とを有している。
上記プレートフィン積層体2の両側のエンドプレート3a、3bは、プレートフィン積層体2を挟持した形でロウ付けされ、締結手段7によりその長手方向両端部を連結固定し、熱交換器としての剛性を保持している。
また、プレートフィン2aは、図4に示す一対のプレート6a、6bをロウ付け等により接合して冷媒等の第1流体(以下、冷媒と称する)が流れる伝熱流路8を有する構成としてあり、図3に示すように、複数積層して各プレートフィン2a同士の間に空気等の第2流体(以下、空気と称する)が流れる積層間隔を形成している。そして、上記プレートフィン2aに設けた前記伝熱流路8を流れる冷媒と各プレートフィン2a同士の間の積層間隙を流れる空気との間で熱交換する。
上記プレートフィン2aを構成する一対のプレート6a、6bは、図4に示しているように、管A4及び管B5に繋がるヘッダ流路A9およびヘッダ流路B10となる開口A9a、開口B10a及びその開口縁に設けたリング状凹溝9b、10bと、前記ヘッダ流路A9およびヘッダ流路B10を繋ぐ流路形成用凹溝8aを有している。
そして、上記一対のプレート6a、6bを向かい合わせにロウ付けして、ヘッダ流路A9およびヘッダ流路B10、ヘッダ流路A9およびヘッダ流路B10間を繋ぐ伝熱流路8を形成している。
ここで、上記伝熱流路8は、図5に示すように、入り口側となる一方のヘッダ流路A9から引き出した伝熱流路8の端部側を数回折り返して出口側となる他端部側のヘッダ流路B10に繋ぐように構成している。この例では2回ターンして前記ヘッダ流路A9,B10間を繋ぐ構成としている。
さらに、上記伝熱流路8は、ターン部11のうち少なくとも前記一方のヘッダ流路B10側でターンする伝熱流路8の前記ターン部11aは矢印Xで示すプレートフィン2a間を流れる第2流体(以下、空気と称す)の流れ方向において前記ヘッダ流路B10とオーバーラップする位置まで延設してターンさせてある。
この例ではヘッダ流路B10の最外周端10cと対向する位置まで延設しているが、流路領域Lの終端部となる伝熱流路導出部8bまでの延設であってもよい。
また、伝熱流路8は一本の流路をターンさせる構成としたが、必要に応じて複数本の流路を並設してヘッダ流路A9,B10間でターンさせる構成としてもよい。
なお、前記プレートフィン2aにはターンさせた伝熱流路8同士間にスリット12を形成し、隣接する流路間で生じる熱移動を防止する構成としている。
また、上記構成のプレートフィン2aは、当該プレートフィン2aの伝熱流路8の長手方向に沿って適宜設けた複数の突起13(図4参照)によって空気が流れる積層間隔を形成している。
[1-2.動作]
次に上記のように構成したプレートフィン積層型熱交換器について、これを空気調和機の熱交換器として用いた場合を例にしてその作用効果を説明する。
次に上記のように構成したプレートフィン積層型熱交換器について、これを空気調和機の熱交換器として用いた場合を例にしてその作用効果を説明する。
本実施の形態の熱交換器は、例えば凝縮条件で使用されている時、管A4から気相状態の液冷媒がプレートフィン積層体2の入り口側のヘッダ流路A9内に流入する。ヘッダ流路A9内に流入した気相冷媒は、各プレートフィン2aの伝熱流路8を流れ、各ターン部11でターンし、出口側のヘッダ流路B10を介して管B5より冷凍システムの冷媒回路へと流出する。
そして、上記伝熱流路8を流れる間にプレートフィン積層体2のプレートフィン積層間隔を通り抜ける空気と熱交換し、気相冷媒は順次液相化してヘッダ流路B10から流出する。
ここで、上記出口側のヘッダ流路B10直近部分の冷媒は、過冷却状態となっていて液相状態で温度が低くプレートフィン積層間隔を通り抜ける空気との温度差が少ない。よって、当該部分ではほとんど熱交換作用が生じない。
しかしながら、この熱交換器では、前記ヘッダ流路B10の空気の流れ方向、つまりヘッダ流路B10の下流側には、前記伝熱流路8を折り返して形成したターン部11aが存在している。そして、上記ヘッダ流路B10の直近下流側のターン部11aの冷媒は、気相もしくは気液二相状態で温度も高い。よって、上記ターン部11aでヘッダ流路B10直近部分を流れる空気との熱交換が行われ、ヘッダ流路B10直近部分での熱交換作用が高まる。つまり、ヘッダ流路B10直近部分を流れる空気が熱交換されることなく冷風のまま通り抜けるのを防止することができる。
特に本実施の形態では、上記ターン部11aは伝熱流路導出部8bを越えてヘッダ流路B10の最外周端10cと対向する位置まで延設しているので、ヘッダ流路B10ともオーバーラップしている。よってヘッダ流路B10部分に空気が流れ込んだとしてもターン部11aで熱交換することができる。その結果、ヘッダ流路B10部分に流れ込んだとしてもその空気をも熱交換して空気が冷風のままヘッダ流路B10直近部分を通り抜けるのを確実に抑制することができる。
なお、上記のように構成した場合、上記ターン部11aがオーバーラップするヘッダ流路B10はターン部11aをオーパラップするように設けた分だけその流路径が小さくなるが、このヘッダ流路B10側は冷媒が液相となっているので、小径であっても流路抵抗は少ない。よって、流路径を小さくしたことによって生じる流路抵抗増による熱交換作用の低下がほとんどない。したがって、ヘッダ流路B10の下流側にターン部11aを設ける本実施形態の構成は効果的に熱交換作用を向上させることができる。
また、この熱交換器は、上記ヘッダ流路B10とオーバーラップするようなターン部11aを他方のヘッダ流路A9側に設けもよい。しかしながら、他方のヘッダ流路A9側は冷媒が気相であり、流路径A9を小さくすると冷媒の流動抵抗増が大きくなる。そして、その流動抵抗増による熱交換作用の低下が発生し、この熱交換作用の低下が、ヘッダ流路A9にターン部をオーバーラップさせて設ける熱交換増進効果と同等かそれよりも大きくなってしまう。そのため、本実施形態の熱交換器では、気相冷媒が流れるヘッダ流路A9側にはこれとオーバーラップするターン部を設けない構成としている。
これにより、この熱交換器を凝縮条件で使用すれば、ヘッダ流路A9側の熱交換作用も高いレベルのままに保持することができ、ヘッダ流路B10側の熱交換作用を向上させたことがプラスとなって熱交換器全体としての熱交換作用をバランスの取れた高いものとすることができる。
また、本実施形態の熱交換器では、前記ヘッダ流路B10とオーバーラップするターン部11aの隣接する流路間にはスリット12を無くしてスリットレスとしている。したがって、ターン部11aが存在する領域は比較的温度が高くかつ安定した温度状態とすることができる。よって、ヘッダ流路A9直近部分を流れる空気の熱交換作用をより効果的に高めることができる。
[1-3.効果等]
以上のように、本開示のプレートフィン積層型熱交換器は、一対のヘッダ流路A9,B10bと伝熱流路8とを有するプレートフィン2aを複数積層して構成されたプレートフィン積層型熱交換器であって、前記伝熱流路8はヘッダ流路A9,9bの間を数回ターンして前記ヘッダ流路間を繋ぐ構成とするとともに、一方のヘッダ流路B10側でターンする伝熱流路8のターン部11aは前記プレートフィン2a間を流れる第2流体の流れ方向において前記ヘッダ流路B10の少なくとも伝熱流路導出部10aとオーバーラップする位置まで延設した構成としている。
以上のように、本開示のプレートフィン積層型熱交換器は、一対のヘッダ流路A9,B10bと伝熱流路8とを有するプレートフィン2aを複数積層して構成されたプレートフィン積層型熱交換器であって、前記伝熱流路8はヘッダ流路A9,9bの間を数回ターンして前記ヘッダ流路間を繋ぐ構成とするとともに、一方のヘッダ流路B10側でターンする伝熱流路8のターン部11aは前記プレートフィン2a間を流れる第2流体の流れ方向において前記ヘッダ流路B10の少なくとも伝熱流路導出部10aとオーバーラップする位置まで延設した構成としている。
これにより、ヘッダ流路B10直近部分を通過する第2流体が前記ヘッダ流路B10の伝熱流路導出部8bとオーバーラップする伝熱流路8のターン部11aを通過して第1流体と熱交換するので、当該ヘッダ流路B10直近部での熱交換性能が向上し、高性能なプレートフィン積層型根交換機とすることができる。
また、本開示のプレートフィン積層型熱交換器は、上記ターン部11aを伝熱流路導出部8bを越えてヘッダ流路B10の最外周端10cと対向する位置まで延設し、ヘッダ流路B10ともオーバーラップさせている。
これにより、ヘッダ流路B10部分に流れる空気とも熱交換し、ヘッダ流路B10直近部での熱交換性能をより確実に向上させることができる。
また、本開示のプレートフィン積層型熱交換器は、上記ターン部11aを一方のヘッダ流路11b側のみに設け、他方のヘッダ流路A9側の第2流体の流れ方向には延設しない構成としている。
これにより、第2流体の流れ方向にターン部を延設していない側のヘッダ流路A9はターン部によってその流路径を制約されることなく十分な大きさを確保することができる。したがって、ヘッダ流路A9の流路径が制約されることによって流路抵抗が増加し熱交換作用が低減してしまうのを防止して高い熱交換作用を維持することができる。よって、第1流体が冷媒で、凝縮器として使用する場合、他方のヘッダ流路B10直近部での冷風の通り抜けを防止して熱交換性能を向上させると同時にもう一方のヘッダ流路A9側での熱交換作用を低下させることなく確保し、熱交換器全体としての熱交換作用を高いものとすることができる。
また、本開示のプレートフィン積層型熱交換器は、ヘッダ流路A9,B10間を繋ぐ伝熱流路8の隣接流路間にスリット12を設けるとともに、前記一方のヘッダ流路B10の伝熱流路導出部8bとオーバーラップする位置まで延設したターン部11aの流路間はスリットレスとした構成としている。
これにより、ターン部11a付近の温度を高くかつ安定した温度状態とすることができ、ヘッダ流路B10直近部分を通り抜ける第2流体との熱交換作用をより効果的に高めることができる。
(実施の形態2)
以下、図6、図7を用いて、実施の形態2を説明する。
以下、図6、図7を用いて、実施の形態2を説明する。
[2-1.構成]
図6は実施の形態1におけるプレートフィン積層型熱交換器を用いて構成した空気調和機の冷凍サイクル図、図7は同空気調和機の室内機を示す概略断面図である。
図6は実施の形態1におけるプレートフィン積層型熱交換器を用いて構成した空気調和機の冷凍サイクル図、図7は同空気調和機の室内機を示す概略断面図である。
図6、図7において、この空気調和機は、室外機51と、室外機51に接続された室内機52から構成されている。室外機51には、冷媒を圧縮する圧縮機53、冷房暖房運転時の冷媒回路を切り替える四方弁54、冷媒と外気の熱を交換する室外熱交換器55、冷媒を減圧する減圧器56、室外送風機59が配設されている。また、室内機52には、冷媒と室内空気の熱を交換する室内熱交換器57と、室内送風機58とが配設されている。そして、前記室内熱交換器57に実施の形態1で例示したプレートフィン積層型熱交換器を用い、圧縮機53、四方弁54、室内熱交換器57、減圧器56、室外熱交換器55を冷媒回路で連結してヒートポンプ式冷凍サイクルを形成している。
[2-2.動作]
上記構成からなる空気調和機は、冷房運転時には、四方弁54を圧縮機53の吐出側と室外熱交換器55とが連通するように切り換える。これにより、圧縮機53によって圧縮された冷媒は高温高圧の気相冷媒となって四方弁54を通って室外熱交換器55に送られる。そして、外気と熱交換して放熱し、高圧の液相冷媒となり、減圧器56に送られる。減圧器56では減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、室内機52に送られる。室内機52では、冷媒は室内熱交換器57に入り室内空気と熱交換して吸熱し、蒸発気化して低温のガス冷媒となる。この時室内空気は冷却されて室内を冷房する。さらに冷媒は室外機51に戻り、四方弁54を経由して圧縮機53に戻される。
上記構成からなる空気調和機は、冷房運転時には、四方弁54を圧縮機53の吐出側と室外熱交換器55とが連通するように切り換える。これにより、圧縮機53によって圧縮された冷媒は高温高圧の気相冷媒となって四方弁54を通って室外熱交換器55に送られる。そして、外気と熱交換して放熱し、高圧の液相冷媒となり、減圧器56に送られる。減圧器56では減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、室内機52に送られる。室内機52では、冷媒は室内熱交換器57に入り室内空気と熱交換して吸熱し、蒸発気化して低温のガス冷媒となる。この時室内空気は冷却されて室内を冷房する。さらに冷媒は室外機51に戻り、四方弁54を経由して圧縮機53に戻される。
一方、暖房運転時には、四方弁54を圧縮機53の吐出側と室内機52とが連通するように切り換える。これにより、圧縮機53によって圧縮された冷媒は高温高圧の気相冷媒となって四方弁54を通り、室内機52に送られる。高温高圧の気相冷媒は室内熱交換器57に入り、室内空気と熱交換して放熱し、冷却され低温高圧の液相冷媒となって室内熱交換器57から流出する。
この時、室内空気は加熱されて室内を暖房する。そして、前記冷媒が室内熱交換器57の冷媒流出側のヘッダ流路B10直近部分で低温状態となっていても、前記実施の形態1で説明したように冷媒流出側のヘッダ流路10下流となるターン部11aで高温高圧の冷媒と熱交換して加熱され、冷風のまま通り抜けるのを防止されて冷風感の少ない質の高い暖房を行う。
その後、冷媒は減圧器56に送られ、減圧器56において減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、室外熱交換器55に送られて外気と熱交換して蒸発気化し、四方弁54を経由して圧縮機53へ戻される。
[2-3.効果等]
以上のように、本開示の冷凍システムは、熱交換器と送風ファンを備え、前記室内熱交換器を前記実施の形態1で説明したプレートフィン積層型熱交換器としている。
以上のように、本開示の冷凍システムは、熱交換器と送風ファンを備え、前記室内熱交換器を前記実施の形態1で説明したプレートフィン積層型熱交換器としている。
これにより、ヘッダ流路直近部でも高い熱交換作用を行って熱効率が高く高性能な冷凍システムとすることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明に係るプレートフィン積層型熱交換器及びそれを用いた冷凍システムについて、上記実施の形態を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。例えば、第1流体は冷媒、第2流体は空気とした場合を例示したが、これに限定されるものではない。又、冷凍システムとして空気調和機を例示したが第2流体を水としたヒートポンプ給湯器であってもよい。つまり、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれるものである。
以上、本発明に係るプレートフィン積層型熱交換器及びそれを用いた冷凍システムについて、上記実施の形態を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。例えば、第1流体は冷媒、第2流体は空気とした場合を例示したが、これに限定されるものではない。又、冷凍システムとして空気調和機を例示したが第2流体を水としたヒートポンプ給湯器であってもよい。つまり、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれるものである。
本発明は、上記したように、ヘッダ流路直近部での熱交換性能を高め、高性能なプレートフィン積層型根交換機とそれを用いた冷凍システムを提供することができる。よって、家庭用及び業務用エアコン等に用いる熱交換器やヒートポンプ給湯器等各種冷凍機器に幅広く利用でき、その産業的価値は大なるものがある。
1 熱交換器
2 プレートフィン積層体
2a プレートフィン
3a、3b エンドプレート
4 管A
5 管B
6a プレート
6b プレート
7 締結手段(ボルト・ナット)
8 伝熱流路
8a 流路形成用凹溝
8b 伝熱流路導出部
9 ヘッダ流路A
10 ヘッダ流路B
10a 伝熱流路導出部
11 ターン部
11a ターン部
12 スリット
13 突起
51 室外機
52 室内機
53 圧縮機
54 四方弁
55 室外熱交換器
56 減圧器
57 室内熱交換器
58 室内送風機
59 室外送風機
2 プレートフィン積層体
2a プレートフィン
3a、3b エンドプレート
4 管A
5 管B
6a プレート
6b プレート
7 締結手段(ボルト・ナット)
8 伝熱流路
8a 流路形成用凹溝
8b 伝熱流路導出部
9 ヘッダ流路A
10 ヘッダ流路B
10a 伝熱流路導出部
11 ターン部
11a ターン部
12 スリット
13 突起
51 室外機
52 室内機
53 圧縮機
54 四方弁
55 室外熱交換器
56 減圧器
57 室内熱交換器
58 室内送風機
59 室外送風機
Claims (5)
- 一対のヘッダ流路と伝熱流路とを有するプレートフィンを複数積層して構成されたプレートフィン積層型熱交換器であって、前記伝熱流路は前記ヘッダ流路の間を数回ターンして前記ヘッダ流路間を繋ぐ構成とするとともに、一方のヘッダ流路側でターンする伝熱流路のターン部は前記プレートフィン間を流れる第2流体の流れ方向において前記ヘッダ流路の少なくとも伝熱流路導出部とオーバーラップする位置まで延設したプレートフィン積層型熱交換器。
- 前記ターン部は前記伝熱流路導出部を越えて前記ヘッダ流路の最外周端と対向する位置まで延設し、当該ヘッダ流路ともオーバーラップする構成とした請求項1に記載のプレートフィン積層型熱交換器。
- 前記ターン部は一方のヘッダ流路側のみに設け、他方のヘッダ流路側の第2流体の流れ方向には延設しない構成とした請求項1または2に記載のプレートフィン積層型熱交換器。
- 前記ヘッダ流路間を繋ぐ伝熱流路の隣接流路間にスリットを設けるとともに、前記一方のヘッダ流路の伝熱流路導出部とオーバーラップする位置まで延設したターン部の流路間はスリットレスとした請求項1~3のいずれか1項に記載のプレートフィン積層型熱交換器。
- 熱交換器と送風ファンを備え、前記熱交換器を前記第1~第4のいずれか1項に記載のプレートフィン積層型熱交換器とした冷凍システム。
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JP2021101280A JP2023000451A (ja) | 2021-06-18 | 2021-06-18 | プレートフィン積層型熱交換器およびそれを用いた冷凍システム |
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JP2021101280A JP2023000451A (ja) | 2021-06-18 | 2021-06-18 | プレートフィン積層型熱交換器およびそれを用いた冷凍システム |
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- 2021-06-18 JP JP2021101280A patent/JP2023000451A/ja active Pending
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