JP2022553443A - Glut1欠損症症候群の治療に使用するためのイソキノリン誘導体 - Google Patents

Glut1欠損症症候群の治療に使用するためのイソキノリン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、GLUT1-DSの予防及び/又は治療に有用な新たな薬剤及びそれを使用する関連方法に関する。

Description

本発明は、全般的に、ラクテート増大剤(lactate enhancing agent)の分野に、特にグルコーストランスポーター1(又はGLUT1)欠損関連疾患の治療のためのラクテート増大剤の使用に関する。
哺乳動物中枢神経系の高い代謝的要求量により、血液脳関門を越える栄養素の促進輸送のための専用の輸送体が必要である。脊椎動物における促進性のグルコースの輸送は、明確に異なる組織分布、細胞内局在化、及び輸送動力学を有する少なくとも5種の機能的アイソフォームからなる輸送体のファミリーにより触媒されている(Mueckler、1994年、Eur.J. Biochem. 219、71~725頁;James、1995年、News Physiol. Sci. 10、67~71頁)。これらの輸送体のいくつかは哺乳動物の脳内で発現している(Maherら、1985年、FASEB, J. 8、1003~1011頁)。グルコーストランスポーター1(又はGLUT1)は、溶質キャリアファミリー2、促進性グルコーストランスポーターメンバー1(SLC2A1)としても知られ、ヒトにおいて、染色体1の短腕にマッピングされるSLC2A1遺伝子によりコードされているタンパク質である。
SLC2A1遺伝子中の変異による脳グルコース輸送の機能障害により起こる遺伝性疾患が報告された(Seidner、1998年、Nat Genet、18:188~191頁)。GLUT1欠損疾患又はGlut 1欠乏症候群は、Glut1-DS又はデビボ病として知られ、グルコースを、血液脳関門を越えて、間質媒体からアストロサイトへと輸送するタンパク質であるGLUT1の欠損を伴う稀な遺伝性代謝疾患である。GLUT1は、脳内で45k及び55kの2つの重要な種類を有する。GLUT1 45kはアストロサイト上に存在し、GLUT1 55kは脳内の毛細血管上に存在する。どちらの種類もグルコース輸送を担当し、その欠損は脳脊髄液(CSF)中のグルコースレベルの低下を起こす。
GLUT1-DSは、90,000人に1人と推定される有病率を有する。GLUT1の半接合及びGLUT-1タンパク質の切断をもたらすナンセンス変異を有する患者は、正常な循環血糖を有するが、低いCSFラクテート、持続性の髄液糖減少症(低CSFグルコース)、及び単離赤血球へのヘキソースの輸送の減少を有する(De ViVoら、1991年、N. Engl. J. Med.、325、703~709頁)。
SLC2A1遺伝子変異は、小頭症、精神遅滞、薬剤抵抗性てんかん、運動失調、及び痙性を有する古典的なGLUT1-DS(De ViVoら、1991年、前掲;Seidner、1998年、前掲)から、単独又は組み合わさった発作性運動誘発性ジスキネジア(PED)及び特発性全般てんかん(IGE)(Mullenら、2010年、Neurology、75:432~440頁)を含む重度の低い障害に及ぶ種々の神経障害とも関連付けられてきた。
GLUT1-DSの症状は、SLC2A1遺伝子中の変異により重症度が様々であり得る。症状には、非限定的に、精神遅滞、認知機能障害、てんかん及び運動機能問題(運動失調、歩行障害、ジストニア、ディサースリア、異常なゲイズサッカード(gaze saccades)、痙性、及び他の発作性神経学的現象を含む)(Grasら、2014年、Revue Neurologoqique 170:91~99頁)がある。
Glut1欠損は、血漿中のグルコース濃度と比較されるグルコースの脳脊髄液(CSF)測定により診断される。低い血中グルコース濃度のない状態の低いCSFグルコース濃度はGLUT1-DSを示す。GLUT1-DSの診断としては、赤血球3-O-メチル-D-グルコース(OMG)アッセイにおける赤血球グルコース取込みの欠乏の確認及び/又は障害と関連する特徴的なSLC2A1遺伝子変異を特定する遺伝子検査による確認がある。
現在までGLUT1-DSの治療法はない。GLUT1-DSに関して認可された唯一の治療はケトン食療法であり、GLUT1-DSを有する多くの個人の発作活性を妨げ得る。ケトン食療法は、体が、グルコースの代わりにエネルギーを得るために脂肪を燃やすようにする、高脂肪、低炭水化物の食餌である。ケトン食療法は発作の治療には有効であるが、認知機能障害又は行動の問題の治療にはあまり有効でない。ケトン食療法は、症例のおよそ半数において古典的形態のGLUT1-DSと関連する運動障害の重症度を低減するのにも有効である。それは、非古典的形態のGlut1欠乏症候群を有する個人における運動障害の治療に更に有効である。ケトン食療法は、肝臓内のケトン体(アセト酢酸及びβ-ヒドロキシ酪酸)の合成をもたらす。これらのケトン体は、GLUT1に依存しない機構(モノカルボン酸輸送体及び拡散による)により脳に入ることができる。それらがニューロンに入るとアセチル-CoAに変換され、グルコース媒介性のエネルギー源の代わりにエネルギー基質としてトリカルボン酸(TCA)サイクルに入る。ケトン食療法は、GLUT1-DSの対症療法において有益な効果を示すが、順守率が非常に低いので臨床的な可能性は限定されている。
GLUT1-DSの治療法がないことを考えると、この医療ニーズに対処するための薬物を開発することが差し迫って必要である。
Mueckler、1994年、Eur.J. Biochem. 219、71~725頁 James、1995年、News Physiol. Sci. 10、67~71頁 Maherら、1985年、FASEB, J. 8、1003~1011頁 Seidner、1998年、Nat Genet、18:188~191頁 De ViVoら、1991年、N. Engl. J. Med.、325、703~709頁 Mullenら、2010年、Neurology、75:432~440頁 Grasら、2014年、Revue Neurologoqique 170:91~99頁 Remington's 「The Science and Practice of Pharmacy」、第22版、2012年、University of the Sciences in Philadelphia, Lippincott Williams & Wilkinsの第5部 Finsterwaldら、2015年、Curr. Drug Targets、21(25):3570~81頁 Thackaberryら、2010年、Toxicol Sci.、117(2):485~92頁 Ludbrook、1998年、Clin Exp Pharmacol Physiol、25(12):1032~7頁 Wangら、2016年、Human Molecular Genetics、15(7)
本発明は、インビトロで初代アストロサイト細胞培養物における、及びインビボでマウスにおけるラクテートの放出、グルコース取込み、及びグリコーゲン分解を刺激し、ALSのマウスモデルにおける神経保護効果及び記憶のマウスモデルにおける記憶増進効果を有する新たな分子の意外な発見に基づいている。したがって、本発明による化合物の調製物により引き起こされる脳内のラクテート合成が、ニューロンに局所的にエネルギーを与え、グルコース取込みを刺激し、したがって、GLUT1-DSを患っている患者に有益となり得ると考えられる。
本発明の第1の態様は、GLUT1-DSと関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療に使用するための本発明の化合物、並びに互変異性体、幾何異性体、光学活性な形態、そのエナンチオマー混合物、薬学的に許容される塩、薬学的に活性な誘導体、及びその混合物を提供する。
別の態様によると、本発明は、GLUT1-DSと関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のための医薬組成物の調製のための本発明の化合物、並びに互変異性体、幾何異性体、光学活性な形態、そのエナンチオマー混合物、薬学的に許容される塩、薬学的に活性な誘導体、及びその混合物の使用を提供する。
別の態様によると、本発明は、対象のGLUT1-DSと関連する障害又は疾患を予防又は治療する方法であって、それを必要とする対象に、治療上有効な量の本発明の化合物、互変異性体、幾何異性体、光学活性な形態、エナンチオマー混合物、薬学的に許容される塩、その薬学的に活性な誘導体、又はその混合物を投与することを含む方法を提供する。
別の態様によると、本発明は、本発明による化合物及びその中間体の調製の方法を提供する。
実施例2に記載される100nM~100μMの範囲の濃度の本発明の化合物(1)~(4)による刺激後90分で測定された、陽性対照効果(カルボニルシアニドm-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、2μM)に対する%±SEMとして表される、アストロサイトの初代培養物からのラクテート(lactate)放出を示す;n=9。 ビヒクル単独(V)又はグリコーゲンホスホリラーゼの活性化によりグリコーゲンの分解を刺激することが知られている陽性対照(P;10μM)のものと比べた、細胞内グリコーゲン(intracellular glycogen)レベルの平均(ナノモル)±SEMとして表される、実施例2に記載される化合物(1)(10μM)による刺激の3時間後のアストロサイト中のグリコーゲンの細胞内レベルを表す;n=6;*p<0.05;**p<0.01。 100nM~200μMの範囲の濃度の本発明の化合物(1)~(4)による処置後24時間で実施例2に記載の通り測定された、MTT比色定量アッセイの平均吸光度(Absorbance)±SEMとして表される、初代アストロサイトのインビトロのミトコンドリア活性を示す;n=9。 GLUT1-DSの細胞モデル、すなわち、GLUT1下方制御を示す初代アストロサイトにおける本発明の化合物(1)の代謝効果を示す。A:本発明の化合物(1)による処理の後に回復した、スクランブルsiRNA(scr siRNA)と比べて、GLUT1 siRNAによりトランスフェクトされたアストロサイトによる減少した2DG取込み(2DG uptake)、2DG取込みの平均+SEM(ピコモル)として表される;n=6。B:本発明の化合物(1)による処理の後に回復した、スクランブルsiRNAと比べて、GLUT1 siRNAによりトランスフェクトされたアストロサイトによる減少したラクテート(lactate)分泌、細胞外ラクテートの平均+SEM(μM)として表される;n=6。 実施例2に示される大脳ラクテート産生のモニタリングを示す。A:ビヒクル(V)の投与の5~7日前の大脳カニューレの外科的移植と、それに続いて3時間後に、(V)又は本発明の化合物(1)の更に3時間の投与(10mg/kg又は100mg/kg)を有する実験スケジュール;B:マウス脳に移植されたラクテートプローブの位置確認;C,E:(V)の投与、それに続いて3時間後に(V)、10mg/kgの(1)(C)、又は100mg/kgの(1)(E)の後の時間(T)に対する脳内のラクテートの変動記録;D,F:(C)及び(D)に示されるラクテート変動から計算された曲線化面積(AUC)。内部対照として機能するVの第1の強制投与の後のAUCに対する(V)又は10mg/kgの(1)(D)の、並びに(V)又は100mg/kgの(1)(F)の第2の強制投与の後のAUCの比。データは、平均AUC比±SEMとして表される;n=7;*p<0.05;**p<0.01。 実施例2に記載されるALSのG93A SOD1マウスモデルにおける本発明の化合物(1)の神経保護効果を示す。A:握力試験手順において筋強度(muscle strength)の進展により毎週(W)測定された、生後30日から最終段階(麻痺)までビヒクル(V)又は化合物(1)(10mg/kg)により処置されたG93A SOD1雄性マウスの握力試験。結果は、最大グリップ時間、すなわち5分間に対するパーセンテージとして示される。データは、筋強度パーセンテージの平均±SEMとして表される;n=6;*p<0.05;B:カプラン・マイヤー曲線により測定された、生後30日(離乳)から最終段階(麻痺)までビヒクルのみ又は(1)(10mg/kg)により処置されたマウスの、週(W)で表す生存(survival)パーセンテージ(%);n=6;*p<0.05。 実施例2に記載される抑制回避(IA)のマウスモデルにおける本発明の化合物(1)の認知効果を示す。A:訓練(IA装置の暗区画で受ける軽度な電気フットショック)及び試験(IA装置の暗区画に戻るマウスの潜時)を含むタスクの略図;B:実験スケジュール;C:訓練前にビヒクル(V)又は化合物(1)(100mg/kg)により処置されたマウスが、訓練で、試験1(訓練の24時間後)で、及び試験2(訓練の3週間後)で、IA装置の暗区画に入る潜時(latency, 秒)。データは、潜時値の群の平均±SEMで表される;n=8~9;*p<0.05、**p<0.01。 実施例4に記載されるマウス中で記録された細胞外ラクテートレベルを示す。(A-D)は内側前頭前野:ビヒクル(V)又は100mg/kgの化合物(1)の経口投与後3時間の間、L-ラクテートバイオセンサーを使用する野生型(WT)マウス(A)又はGLUT1-DSマウス(C)。(A)及び(C)でのラクテートレベルの曲線下面積(AUC)は、同じマウス、野生型(WT)マウス(B)又はGLUT1-DSマウス(D)におけるビヒクル(V)のAUCに対する、ビヒクル(V)、10mg/kgの化合物(1)又は100mg/kgの化合物(1)のAUCの比として示される。(E-H)は内側前頭前野:ビヒクル(V)又は100mg/kgの化合物(1)の経口投与後3時間の間、グルコースバイオセンサーを使用する野生型マウス(E)又はGLUT1-DSマウス(G)。(E)及び(G)でのグルコースレベルの曲線下面積(AUC)が計算され、同じマウス、野生型(WT)マウス(F)又はGLUT1-DSマウス(H)におけるビヒクル(V)のAUCに対する、ビヒクル(V)、10mg/kgの化合物(1)、又は100mg/kgの化合物(1)のAUCの比として示される。データは、群あたりn=5~6マウスの平均±S.E.Mとして示される。統計分析は、Graphpad Prismバージョン9を使用する一元配置ANOVAとそれに続くダネットの事後検定で行った(*、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001)。 実施例4に記載される通り、1000秒の最大継続期間又は落下しなかった動物に関して1000秒の間の、25r.p.mの定速のロータロッドから落下する前のマウス(野生型(WT)及びGLUT1-DSマウス)の潜時を表す。データは、群あたりn=7~8の平均+S.E.Mとして示される。
本明細書で使用される通り、「治療」及び「治療すること」等は、一般的に、所望の薬理学的及び生理学的効果を得ることを意味する。効果は、疾患、その症状又は病態を予防若しくは部分的に予防するという点で予防的であり得て、且つ/又は疾患、病態、症状、若しくは疾患に起因する有害作用の部分的若しくは完全な治癒の点で治療的であり得る。本明細書で使用される用語「治療」は、哺乳動物、特にヒトの疾患のあらゆる治療を網羅し、(a)予防的な早期の無症候性介入等、疾患になりやすい素因を有し得るが、その疾患を有するとまだ診断されていない対象にその疾患が起こらないように予防すること;(b)疾患を阻害すること、すなわちその発生を停止させること;又は損傷の改善若しくは修復等、疾患を軽減すること、すなわち、疾患及び/若しくはその症状若しくは病態の退縮を起こすことを含む。特に、本発明による方法、使用、製剤、及び組成物は、特にGLUT1-DSの治療において、ラクテートを増大させるのに有用である。
本明細書で使用される用語「対象」は哺乳動物を指す。例えば、本発明により企図される哺乳動物としては、ヒト、霊長類、飼育動物、例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、実験用齧歯動物、他のペット等がある。
本発明による用語「GLUT1-DS」は、GLUT1欠乏症候群、グルコーストランスポーター1欠乏症候群、GLUT1 1欠損症、別名デビボ症候群、デビボ病、又はデビボ症候群疾患を含む。
本明細書で使用される用語「有効量」は、組織、系、動物、又はヒトにおける、求められている生物学的又は医薬的反応を引き起こす、少なくとも1種の本発明の化合物又は本発明によるその医薬製剤の量を指す。一実施形態において、有効量は、治療されている疾患又は病態の症状の緩和のための「治療上有効な量」である。別の実施形態において、有効量は、予防されている疾患又は病態の症状の予防のための「予防上有効な量」である。その用語は、本明細書では、疾患の進行を減少させ、特に、GLUT1-DSの進行を減少又は阻害し、それにより、求められている反応を引き出すのに充分な本発明の化合物の量も含む(すなわち「有効量」)。
本発明による治療の「効力」という用語は、本発明による使用又は方法に反応した疾患の経過の変化に基づいて測定できる。例えば,治療の効力は、中枢神経系中のグルコースレベル及び/又は中枢神経系中のラクテートレベルの増加により、並びに脳内の生体エネルギー的状態を評価する、フッ素-18(18F)標識2-フルオロ-2-デオキシ-D-グルコースをトレーサーとする陽電子放出断層撮影(PET)、又は炭素-11、(11C)ピッツバーグ化合物B(PIB)、炭素-13(13C)、リン-31(31P)、プロトン磁気共鳴分光法(1H) MRSを含む画像化技法により測定できる。
有効な治療は、認知パフォーマンス(例えば、記憶、推論テスト)の増大、てんかんの発作、それらの大きさ又は頻度の減少、並びに運動機能及び運動障害の治療により示される。
単独又は他の用語と組み合わせて使用される用語「アルキル」は、1~20個の炭素原子を有する一価アルキル基を指す、直鎖又は分岐鎖のC1~C20アルキルを含む。この用語は、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、n-ヘプチル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、テトラヒドロゲラニル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、n-オクタデシル、n-ノナデシル、及びn-エイコサニル等の基により例示される。好ましくは、これらには、C1~C9アルキル、より好ましくはC1~C6アルキル、特に好ましくはC1~C4アルキルが含まれ、類推により、それぞれ、1~9個の炭素原子を有する一価アルキル基、1~6個の炭素原子を有する一価アルキル基、及び1~4個の炭素原子を有する一価アルキル基を指す。特に、それらはC1~C6アルキルを含む。
用語「アルコキシ」は、Rが、「C1~C6アルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC1~C6アルキル」、又は「ヘテロアリールC1~C6アルキル」を含む-O-R基を指す。好ましいアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、フェノキシ等がある。
個別の置換基の定義により別途拘束されない限り、用語「置換された」は、「C1~C6アルキル」、「C3~C8-シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「C1~C6アルキルアリール」、「C1~C6アルキルヘテロアリール」、「C1~C6アルキルシクロアルキル」、「C1~C6アルキルヘテロシクロアルキル」、「シクロアルキルC1~C6アルキル」、「ヘテロシクロアルキルC1~C6アルキル」、「アミノ」、「アミノスルホニル」、「アンモニウム」、「アルコキシ」、「アシルアミノ」、「アミノカルボニル」、「アリール」、「アリールC1~C6アルキル」、「ヘテロアリール」、「ヘテロアリールC1~C6アルキル」、「スルフィニル」、「スルホニル」、「スルホンアミド」、「アルコキシ」、「アルコキシカルボニル」、「カルバマート」、「スルファニル」、「ハロゲン」、「カルボキシ」、トリハロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メルカプト、ニトロ、トリハロメチルオキシ、トリハロメチルチオ等からなる群から選択される1~5個の置換基により置換された基を指す。
「薬学的に活性な誘導体」は、受容者への投与時に、本明細書に開示される活性を直接又は間接的に提供することが可能であるあらゆる化合物を指す。用語「間接」は、内在性酵素又は代謝により活性形態の薬物に変換され得るプロドラッグも包含する。プロドラッグは、化学的又は代謝的に分解可能な基を有するラクテート増大活性を示す本発明による化合物の誘導体であり、インビボで、生理的条件下で薬学的に活性な化合物に転化され得る化合物である。
プロドラッグは、生体内で、生理学的条件下で酵素、胃酸等との反応により、例えば、それぞれ酵素的に実施される酸化、還元、加水分解等により本発明による化合物に変換される。
これらの化合物は、本発明の化合物から公知の方法に従って製造され得る。用語「間接」は、本発明による化合物の代謝物も包含する。
用語「代謝物」は、細胞、又は生物、好ましくは哺乳動物内で、本発明による化合物のいずれかから誘導された全分子を指す。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩、錯体、水和物、溶媒和物、又は多形体、互変異性体、幾何異性体、光学活性な形態、及び薬学的に活性な誘導体は、本発明の文脈に包含される。反対に述べられない限り、本発明は、そのような可能性のある全ジアステレオマー並びにそれらのラセミ混合物、それらの実質的に純粋な分割されたエナンチオマー、可能性のある全幾何異性体、及びその薬学的に許容される塩を含む。立体異性体の混合物、並びに単離された特定の立体異性体も含まれる。そのような化合物を調製するのに使用される合成手順の過程の間に、又は当業者に公知であるラセミ化若しくはエピマー化手順を使用する際に、そのような手順の生成物は立体異性体の混合物であり得る。多くの有機化合物は、平面偏光の面を回転させる能力を有する光学活性な形態で存在する。光学活性な化合物を記載する際に、接頭辞D及びL又はR及びSが、分子のキラル中心の周りの分子の絶対配置を示すように使用される。
本発明の文脈では、「その薬学的に許容される塩」は、酸により形成された酸付加塩である塩を指し、前記酸は、無機酸(例えば、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸等)でも、酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、マロン酸、フマル酸、マレイン酸、アスコルビン酸、乳酸、又は安息香酸等の有機酸でもあり得る。
本開示の薬学的に許容される塩は、塩化水素酸等の酸により形成された塩から選択され得る。
用語「医薬製剤」は、有効成分の生物学的活性が明確に有効であることを可能にする形態であり、前記製剤が投与されるであろう対象にとって毒性がある追加成分を含まない調製物を指す。
本発明による化合物
本発明の特定の態様によると、GLUT1-DSの予防、抑制、又は治療のための、式(I):
Figure 2022553443000001
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6は、H、ハロゲン(例えば、Cl又はBr)、任意に置換されたアルコキシ(例えば、任意に置換されたメトキシ)、任意に置換されたC1~C6アルキル(例えば、任意に置換されたメチル、任意に置換されたエチル)、任意に置換されたアミン(例えば、ジメチルアミン)、任意に置換されたカルボン酸又はエステル(例えば、カルボキシラート)、ニトロ、及びニトリルから独立に選択され;R7、R8、R9、R10、及びR11は、H、ハロゲン(例えば、Cl、F)、任意に置換されたアルコキシ(例えば、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ等の任意に置換されたメトキシ、2-メトキシエトキシ)、任意に置換されたC1~C6アルキル(例えば、トリフルオロメチル、メチル、メトキシメチル等の任意に置換されたメチル)、任意に置換されたアミン(例えば、ジメチルアミン)、任意に置換されたカルボン酸又はエステル、ニトロ、及びニトリル、並びに式(II)の基:-(X)m-CR12R13R14(II)(式中、Xは、O、NR15、S、SO2、CH2、及びヒドラジン(-N-N-)から選択され、mは、0及び1から選択される整数であり、R12、R13、及びR14は、H、OH、任意に置換されたアルコキシ(例えば、任意に置換されたメトキシ)、アミド、ピロリドン、ニトリル、任意に置換されたC1~C6アルキル(例えば、任意に置換されたメチル)、及びハロゲン(例えば、F)から独立に選択される))から独立に選択され、ここで、R7、R8、R9、R10、及びR11の少なくとも1つの基は、式(II)の基であり;Yは、-CR16R17-及び-NR18-から選択され;R15は、H、任意に置換されたアルコキシ、及び任意に置換されたC1~C6アルキルから選択され;R16及びR17は、H、ハロゲン、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたC1~C6アルキル、及び任意に置換されたアリールから独立に選択され;R18は、H又は任意に置換されたC1~C6アルキルから独立に選択される]の化合物;任意の薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、又は多形体、互変異性体、幾何異性体、光学活性な形態、そのエナンチオマー混合物、及びその混合物が提供される。
本発明の別の特定の態様によると、R12、R13及びR14の少なくとも1つがF又はClである、本発明に従って使用するための化合物が提供される。
本発明の別の特定の態様によると、Xが、O、NR15、S、SO2、及びヒドラジン(-N-N-)から選択される、式(I)の化合物。
本発明の別の特定の態様によると、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、H、ハロゲン、メトキシ等の任意に置換されたアルコキシ、ハロゲンC1~C6アルコキシにより任意に置換されたC1~C6アルキル、アミノ、ニトロ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたカルボン酸又はエステル、ニトロ(NO2)、及びニトリルから独立に選択される。
本発明の別の特定の態様によると、R1はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R1は、任意に置換されたC1~C6アルキル(例えば、任意に置換されたメチル)である。
本発明の別の特定の態様によると、R1は、任意に置換されたアミン(例えば、ジメチルアミン)である。
本発明の別の特定の態様によると、R2はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R2は、任意に置換されたC1~C6アルキル(例えば、任意に置換されたメチル又は任意に置換されたエチル)である。
本発明の別の特定の態様によると、R2は、任意に置換されたアルコキシ(例えば、任意に置換されたメトキシ)である。
本発明の別の特定の態様によると、R2は、任意に置換されたカルボン酸又はエステル(例えば、カルボキシラート)である。
本発明の別の特定の態様によると、R2は、任意に置換されたアミン(例えば、ジメチルアミン)である。
本発明の別の特定の態様によると、R2はハロゲン又はシアノである。
本発明の別の特定の態様によると、R3はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R2は任意に置換されたアルコキシ(例えば、任意に置換されたメトキシ)である。
本発明の別の特定の態様によると、R4はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R5はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R5はハロゲンである。
本発明の別の特定の態様によると、R5は、任意に置換されたC1~C6アルキル(例えば、任意に置換されたメチル)である。
本発明の別の特定の態様によると、R6はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R6はハロゲンである。
本発明の別の特定の態様によると、R7はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R7は、任意に置換されたC1~C6アルキル(例えば、トリフルオロメチル等の任意に置換されたメチル)である。
本発明の別の特定の態様によると、R8はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R8はハロゲン(例えば、Cl)である。
本発明の別の特定の態様によると、R8は、任意に置換されたアルコキシ(例えば、OCF3又はOCHF2)である。
本発明の別の特定の態様によると、R8は、任意に置換されたアミン(例えば、ジメチルアミン)である。
本発明の別の特定の態様によると、R9はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R10はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R11はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R10及びR11はHである。
本発明の別の特定の態様によると、R9、R10、及びR11はHである。
より特定の実施形態において、Yは-NR18である。
別のより特定の実施形態において、Yは-CR16R17である。
別のより特定の実施形態において、Yは-CR16R17であり、且つR16及びR17の一方がハロゲンである場合、他方はハロゲンではない。
より特定の実施形態において、R18はHである。
別のより特定の実施形態において、CR16及びR17はHである。
別のより特定の実施形態において、R5及びR6はHである。
別のより特定の実施形態において、R1及びR4はHである。
別のより特定の実施形態において、R2及びR3は、H及びメトキシ等の任意に置換されたアルコキシから独立に選択される。
別のより特定の実施形態において、R1、R2、R3及びR4はHである。
別のより特定の実施形態において、R1からR6はHである。
別のより特定の実施形態において、R1、R4、及びR6はHである。
別のより特定の実施形態において、R9は-(X)m-CR12R13R14基である。
別のより特定の実施形態において、R9は-(X)m-CR12R13R14基であり、且つR7、R8、R10及びR11はHである。
別のより特定の実施形態において、mは1である。
別のより特定の実施形態において、mは0である。
別のより特定の実施形態において、XはOである。
別のより特定の実施形態において、XはSである。
別のより特定の実施形態において、R12、R13及びR14はFである。
別のより特定の実施形態において、R12及びR13はHである。
別のより特定の実施形態において、R12及びR13は、任意に置換されたC1~C6アルキル(例えば、任意に置換されたメチル)である。
別のより特定の実施形態において、R14は、任意に置換されたC1~C6アルコキシ(例えば、メトキシ)である。
別のより特定の実施形態において、R9はOCF3である。
別のより特定の実施形態において、R9はCF3である。
別のより特定の実施形態において、R9はCNである。
別のより特定の実施形態において、R9は(CH2)OCH3である。
別のより特定の実施形態において、式(I)による化合物は、1-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]イソキノリンである。
より特定の実施形態において、本発明の化合物は、以下の群から選択される:
6,7-ジメトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-1-(4-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)イソキノリン;
N-(3,4-ジメトキシフェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(p-トリル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-メトキシフェニル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(メトキシメチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
N1-(6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)-N3,N3-ジメチルベンゼン-1,3-ジアミン;
N-(3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
4-((6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾ-ニトリル;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(メチルチオ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N-(3-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-5-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-N5,N5-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,5-ジアミン;
4-クロロ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
4-ブロモ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N6,N6-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,6-ジアミン;
1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボニトリル;
メチル1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボキシラート;及び
6-エチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;並びにあらゆる薬学的に許容される塩、錯体、水和物、溶媒和物、又は多形体、互変異性体、幾何異性体、光学活性な形態、及び薬学的に活性な形態。
本発明の特定の態様によると、本発明の化合物及び塩化水素酸若しくは臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸等又は酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、マロン酸、フマル酸、マレイン酸、アスコルビン酸、乳酸、若しくは安息香酸等の有機酸により形成された塩から選択される、それらの薬学的に許容される塩が提供される。
より特定の実施形態において、本発明の化合物は以下の群から選択される:
6,7-ジメトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イソキノリン-l-アミン;
N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン塩酸塩;及び
6,7-ジメトキシ-1-(4-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)イソキノリン。
別の特定の実施形態において、本発明の化合物は以下の群から選択される:
N-(3,4-ジメトキシフェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(p-トリル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-メトキシフェニル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(メトキシメチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
N1-(6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)-N3,N3-ジメチルベンゼン-1,3-ジアミン;
N-(3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
4-((6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾ-ニトリル;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(メチルチオ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N-(3-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-5-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-N5,N5-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,5-ジアミン;
4-クロロ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
4-ブロモ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N6,N6-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,6-ジアミン;
1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボニトリル;
メチル1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボキシラート;及び
N-(3,4-ジメトキシフェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(p-トリル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-メトキシフェニル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(メトキシメチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
N1-(6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)-N3,N3-ジメチルベンゼン-1,3-ジアミン;
N-(3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
4-((6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾ-ニトリル;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(メチルチオ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N-(3-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-5-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-N5,N5-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,5-ジアミン;
4-クロロ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
4-ブロモ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
N6,N6-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,6-ジアミン;
1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボニトリル;
メチル1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボキシラート;及び
6-エチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;並びに任意の薬学的に許容される塩、錯体、水和物、溶媒和物、又は多形体、互変異性体、幾何異性体、光学活性な形態、及びその薬学的に活性な医薬製剤、並びに医薬として使用するためのそれらの化合物。
製造できる本発明の化合物の塩の中で、特に以下のリストから選択される塩:
6,7-ジメトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン塩酸塩;
6,7-ジメトキシ-N-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イソキノリン-l-アミン塩酸塩;
N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン塩酸塩;及び
6,7-ジメトキシ-1-(4-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)イソキノリン塩酸塩。
医薬組成物は、本明細書に定義される少なくとも1種の式(I)の化合物及びその薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤を含むが、前記少なくとも1種の化合物は以下のリストから選択される化合物ではない:
N-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]イソキノリン-1-アミン;
N-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]イソキノリン-1-アミン;及び
N-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]イソキノリン-1-アミン。
本発明の化合物は、ChemDraw(製品バージョンultra 20.0)中で使用されたIUPAC標準に従って命名された。
本発明の別の態様によると、式(I)による化合物の調製のプロセスは、式(iii)のアニリン中間体を、Zが、ヨウ素、ブロミド、クロリド、O-トリフラート等から選択される脱離基である式(i)の中間体と、極性溶媒中で反応させて、式(Ia)の化合物を形成する工程を含む。
Figure 2022553443000002
別の態様によると、式(I)による化合物の調製のプロセスは、R18がHである式(Ia)の化合物を反応させて、(例えば、N-アルキル化により)R18が、任意に置換されたC1~C6アルキルである式(I)の化合物をもたらす工程を含む。
別の態様によると、式(I)による化合物の調製のプロセスは、式(viii)のカルボニル中間体の(例えば、ZnCl2の存在下のNaBH3CNによる、又は接触水素化(Pd/C及び痕跡量の酸の存在下のH2)による)還元により式(Ib)の化合物をもたらす工程を含む。
Figure 2022553443000003
別の態様によると、中間体(viii)のカルボニル基が還元されて、R16及びR17基の少なくとも一方が、ハロゲン、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたC1~C6アルキル、又は任意に置換されたアリールである式(I)の化合物をもたらす(例えば、グリニャール反応、又は中間体(viii)を(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリドと反応させることによる)式(I)による化合物の調製のプロセス。
本発明による組成物
本発明は、組成物としての医薬品又は治療剤及び対象、好ましくは哺乳動物対象、最も好ましくはGLUT1-DSを患っているヒト患者を治療するのに有用な方法を提供する。
本発明の薬剤又はその製剤は、本発明による1種又は複数の薬剤を本明細書に記載される任意の形態で含み得る医薬製剤として投与され得る。本発明による組成物は、従来利用されている補助剤、担体、希釈剤、又は賦形剤と共に、医薬組成物及びその単位用量の形態にすることもでき、そのような形態において、全て経口使用向けである錠剤若しくは充填済みカプセル等の固体、若しくは溶液、懸濁液、乳剤、エリキシル、若しくはそれが充填されたカプセル等の液体として、又は注射若しくは連続的な注入による非経口(皮下を含む)使用向けの滅菌注射液の形態で利用され得る。注射剤組成物は、典型的には、注射用の滅菌食塩水若しくはリン酸緩衝食塩水又は当技術分野に公知である他の注射用担体に基づいている。そのような医薬組成物及びその単位剤形は、成分を、従来の比率で、追加の活性化合物又は成分と共に又は無しに含み得て、そのような単位剤形は、利用されるべき意図される1日用量範囲に見合う任意の好適な有効量の有効成分を含み得る。
本発明の組成物は、水性又は油性懸濁剤、液剤、乳剤、シロップ剤、及びエリキシル剤を含むがこれらに限定されない液体製剤であり得る。組成物は、使用前に水又は他の好適なビヒクルにより再構成するための乾燥製品としても製剤され得る。そのような液体調製物は、懸濁化剤、乳化剤、非水性ビヒクル、及び保存剤を含むがこれらに限定されない添加剤を含み得る。懸濁化剤としては、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/液糖、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、及び水添食用脂肪があるが、これらに限定されない。乳化剤としては、レシチン、ソルビタンモノオレアート、及びアラビアゴムがあるが、これらに限定されない。保存剤としては、p-ヒドロキシ安息香酸メチル又はプロピル及びソルビン酸があるが、これらに限定されない。分散剤又は湿潤剤としては、ポリ(エチレングリコール)、グリセロール、ウシ血清アルブミン、Tween(登録商標)、Span(登録商標)があるが、これらに限定されない。
本発明の組成物は、移植により、又は筋肉内注射により投与され得るデポ製剤としても製剤され得る。
本発明の固体組成物は、従来の方法で製剤された錠剤又はロゼンジ剤の形態であり得る。例えば、経口投与用の錠剤及びカプセルは、結合剤、充填剤、滑沢剤、崩壊剤、及び湿潤剤を含むがこれらに限定されない従来の賦形剤を含み得る。結合剤としては、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、デンプン糊、及びポリビニルピロリドンがあるが、これらに限定されない。充填剤としては、ラクトース、糖、微結晶性セルロース、メイズデンプン、リン酸カルシウム、及びソルビトールがあるが、これらに限定されない。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール、及びシリカがあるが、これらに限定されない。崩壊剤としては、バレイショデンプン及びデンプングリコール酸ナトリウムがあるが、これらに限定されない。湿潤剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムがあるが、これに限定されない。錠剤は、当技術分野に公知である方法に従って被覆され得る。
本発明の化合物は、持続放出形態でも、持続放出薬物送達系からでも投与され得る。
特定の実施形態によると、本発明による組成物は静脈内使用のためのものである。
特定の態様によると、本発明の製剤は経口製剤である。
別の特定の態様において、本発明による組成物は、反復される投与による送達向けである。
特定の実施形態によると、本発明の組成物は獣医学的組成物である。
さらなる材料並びに製剤加工技法等は、参照により本明細書に組み込まれているRemington's 「The Science and Practice of Pharmacy」、第22版、2012年、University of the Sciences in Philadelphia, Lippincott Williams & Wilkinsの第5部に述べられている。
投与様式
本発明による化合物及びその製剤は、経口、非経口、静脈内に、くも膜下腔内、直腸内、又はそれらの組合せを含むあらゆる方法で投与され得る。本発明による化合物及びその製剤は、吸入により、又は皮内にも投与され得る。非経口投与としては、静脈内、動脈内、腹腔内、皮下、及び筋肉内があるが、これらに限定されない。本発明の組成物は、組成物の緩徐放出を可能にするインプラント並びに緩徐な制御された静脈内注入の形態でも投与され得る。
組合せ
本発明によると、化合物及びその医薬製剤は、単独でも、GLUT1-DS又は認知機能障害、運動機能及び運動障害、若しくはてんかんの発作を含む関連症状の治療に使用される、治療すること及び/又は安定化させることに有用な併用薬剤又は併用治療と組み合わせても投与できる。そのような併用薬剤又は併用治療としては、GLUT1発現を回復するための遺伝子治療、ケトン食療法、又は例えばトリヘプタノイン等、ケトン体の合成を制御する医薬化合物を含む、少なくとも、GLUT1-DS又は関連症状を治療及び/又は安定化させるのに有用な併用薬剤があるだろうが、これに限定されない。
本発明は、本発明の化合物又はその製剤の投与であって、認知機能障害、運動機能及び運動障害、又はてんかんの発作を含むがこれらに限定されないGLUT1-DSと関連する症状を治療及び/又は安定化させるのに有用な他の治療レジメン又は併用薬剤の前に、同時に、又は連続的に、それが対象に投与される、本発明の化合物又はその製剤の投与を包含する。
前記併用薬剤と同時に投与される本発明の化合物又は本発明によるその製剤は、同じ組成物中でも異なる組成物中でも、同じ投与経路によっても異なる投与経路によっても投与できる。
一実施形態によると、神経変性疾患を治療及び/又は安定化させるのに有用な少なくとも1種の併用薬剤及び少なくとも1種の薬学的に許容される担体と組み合わせた本発明の化合物を含む医薬製剤が提供される。
最適な組合せ及び用量の決定は、当技術分野に公知である方法を使用して決定及び最適化できる。
本発明による治療剤及び1種又は複数の他の治療剤は、順番にも同時にも投与できる。
本発明による方法
別の態様によると、本発明は、GLUT1-DSに関連する障害を予防又は治療する方法を提供する。
単回又は反復投与として個人に投与される用量は、薬物動態的性質、患者の状態及び特性(性別、年齢、体重、健康、体格)、症状の程度、併用療法、治療の頻度、及び所望の効果を含む種々の因子により変わるだろう。
本明細書に引用される参考文献は、参照により全体として本明細書に組み込まれている。本発明は、本発明の個別の態様の1つの実例として意図される本明細書に記載される具体的な実施形態により範囲が限定されるものではなく、機能的に等価な方法及び成分は本発明の範囲内にある。実際に、本明細書に示され記載されるものに加えて、本発明の種々の変更形態が、上記記載から当業者に明らかになるだろう。そのような変更形態は、添付される特許請求の範囲の範囲内にあるものとする。
本発明は説明されてきたが、以下の実施例は、限定のためではなく、実例として提示される。
本発明の化合物の合成
式(I)による新規誘導体は、容易に利用可能である出発物質から、以下の一般的方法及び手順を利用して調製可能である。典型的又は好ましい実験条件(すなわち、反応温度、時間、試薬のモル、溶媒等)が与えられている場合、特記されない限り、他の実験条件も利用できることが認識されるだろう。最適な反応条件は、使用される特定の反応物又は溶媒により変わり得るが、そのような条件は、当業者により、定型的な最適化手順を利用して決定され得る。
式(I)の化合物を得るための一般的な合成手法は、以下のスキーム1、1-a、1-b、1-c、1-d、及び2に描写されている。
YがNHである式(I)の化合物(式Ia)は、以下のスキーム(scheme)1に記載の通り合成できる。Zが、ヨウ素、ブロミド、塩素、又はO-トリフラートであり得る式(i)のイソキノリン中間体は、トリフルオロ酢酸又はアルキルスルホン酸誘導体(例えば、メチルスルホン酸又はトリフルオロメチルスルホン酸)等の酸HAと、イソプロパノール等の極性溶媒中で反応して、活性化された塩形態の式(ii)の中間体を形成する。
Figure 2022553443000004
次いで、式(iii)のアニリン中間体がtert-ブタノール等の極性溶媒中で式(ii)の中間体に加えられ、混合物は還流された状態で一晩反応し、次いで冷却後に、飽和NaHCO3、Na2CO3、KHCO3、K2CO3、NaOH、又は希釈されたKOH溶液等の塩基の存在下で加水分解される。例えばジクロロメタンによる抽出、乾燥、及び減圧下での蒸発後に、粗製物がシリカゲル上で分離されて、式(Ia)の化合物がもたらされる。
或いは、アニリン(iii)は、中間体(i)と、類似の条件で反応でき、式(Ia)の化合物が直接得られる。
YがNHである他の式(I)の化合物(式(Ia))は、R1がハロゲンXである式(Ia)の化合物(式(ix))からも、以下のスキーム1-aに記載される通り合成できる。
Xが、ヨウ素、ブロミド、又は塩素であり得る式(ix)の化合物は、クロスカップリング反応で、例えばボロン酸若しくはエステルR1B(OR)2のような有機金属試薬又はアミンと、例えば、Pd(OAc)2/トリシクロヘキシルホスフィン又はtBuXPhos Pd G3のような触媒/リガンド系、例えばK2CO3又はt-BuONaのような塩基の存在下で、例えば、DMF又はTHFのような溶媒中で反応する。
Figure 2022553443000005
YがNHである他の式(I)の化合物(式Ia)は、R5がハロゲンXである式(Ia)の化合物(式(x))からも、以下のスキーム1-bに記載される通り合成できる。
Xが、ヨウ素、ブロミド、又は塩素であり得る式(x)の化合物は、クロスカップリング反応で、例えば、ボロン酸若しくはエステルR1B(OR)2等の有機金属試薬又はアミンと、例えば、Pd(OAc)2/トリシクロヘキシルホスフィン又はtBuXPhos Pd G3のような触媒/リガンド系、例えばK2CO3又はt-BuONaのような塩基の存在下で、例えば、DMF又はTHFのような溶媒中で反応する。
Figure 2022553443000006
YがNHである他の式(I)の化合物(式Ia)は、R6がハロゲンである式(Ia)の化合物(式(xi))からも、以下のスキーム1-cに記載される通り合成できる。
Xが、ヨウ素、ブロミド、又は塩素であり得る式(xi)の化合物は、クロスカップリング反応で、例えばボロン酸若しくはエステルR1B(OR)2のような有機金属試薬又はアミンと、例えば、Pd(OAc)2/トリシクロヘキシルホスフィン又はtBuXPhos Pd G3のような触媒/リガンド系、例えばK2CO3又はt-BuONaのような塩基の存在下で、例えば、DMF又はTHFのような溶媒中で反応する。
Figure 2022553443000007
Zが臭素又は塩素である式(i)の中間体は、以下のスキーム1-dに従って合成できる。
イソキノリン(xii)は、m-CPBAのような酸化剤と、例えばDCMのような溶媒中で反応でき、N-オキシド中間体(xiii)が得られる。次いで、中間体(xiii)は、POCl3又はPOBr3のようなハロゲン化剤と反応でき、中間体(i)が製造される。
Figure 2022553443000008
YがCH2である式(I)の化合物(式Ib)は、以下のスキーム2に記載される通り合成できる。
式(iv)のエチルアミン中間体は、式(v)のフェニル酢酸中間体又はフェニルアセチルクロリド中間体と混合され、混合物は、例えば約180℃で約2時間加熱される。次いで、冷却後、ジクロロメタンが加えられ、有機層が水により洗浄される。例えばジクロロメタンによる抽出、乾燥、及び減圧下での蒸発の後、式(vi)の中間体アミド化合物が得られる。式(vi)の化合物は、トルエン等の極性溶媒に、例えば90℃で加熱しながら溶解され、POCl3又はP2O5の溶液が滴加され、例えば約100℃で加熱したまま約2時間反応する。室温に冷却し、溶媒を一部除去した後で、温水(例えば60℃)が注意深く加えられ、その後完全な可溶化まで撹拌される。
Figure 2022553443000009
水性相は、例えば20% NaOHによりアルカリ性化され、次いで、CH2Cl2等の非極性溶媒により抽出され、硫酸マグネシウムで乾燥された。減圧下での溶媒の除去の後、式(vii)のジヒドロイソキノリン中間体が得られる。MnO2及びNa2SO4が、トルエン等の極性溶媒中の式(vii)のジヒドロイソキノリン中間体に加えられる。混合物全体を約2時間還流状態で加熱する。冷却及び濾過後に、粗製物はシリカゲル上で分離され、式(viii)のカルボニル中間体がもたらされるか、又は、或いは、式(vii)のジヒドロイソキノリン中間体は硫黄又はPd/Cの存在下での加熱に付されて、式(viii)のカルボニル中間体がもたらされる。次いで、このカルボニル中間体は、エチレングリコール中で、例えば、ヒドラジン一水和物の添加により、又は NaBH3CN等の水素化物の存在下ZnCl2の存在下で、又は接触水素化(Pd/Cの存在下酸の存在下のH2)により還元され、混合物全体は約30分間約120℃で加熱された。その後、エチレングリコール中のKOHが加えられ、混合物全体が約3時間約190℃で加熱される。冷却及びジクロロメタン等の非極性溶媒による抽出の後に、有機層は、水及びブラインにより連続的に洗浄される。乾燥及び減圧下での蒸発の後に、粗製物は、シリカゲル上で、窒素下で分離され、式(Ib)の化合物がもたらされる。
一態様によると、R16からR18の少なくとも1つの基がHとは異なる式(I)による化合物は、本明細書に記載される通り式(Ia)の中間体のN-アルキル化により、又は式(vii)のカルボニル中間体の還元により得ることができる。
患者
一実施形態において、本発明による患者は、GLUT1-DSに関連する障害を患っている対象である。
特定の実施形態において、本発明による患者は、GLUT1-DSを患っている。
一実施形態において、本発明による患者は、GLUT1-DSを患うリスクがある患者である。
本明細書に引用されている参考文献は、参照によりその全体として本明細書に組み込まれている。本発明は、本発明の個別の態様の1つの実例として意図される本明細書に記載される具体的な実施形態及び図面により範囲が限定されるものではなく、機能的に等価な方法及び成分は本発明の範囲内にある。本発明を説明する実施例は、本発明の範囲を決して限定しないものとする。
本発明の化合物を調製するいくつかの方法を以下の実施例に説明する。特に記載がない限り、出発物質は全て商業的供給業者から得て、更に精製することなく使用した。具体的には、Table 1(表1)中の以下の略語が、実施例に、及び明細書全体で使用され得る。
Figure 2022553443000010
Figure 2022553443000011
特記されない限り、温度は全て℃(セルシウス度)で表す。特記されない限り、反応は全て、不活性雰囲気下でなく、室温で実施した。
以下の試験を実施して、本発明による本発明の化合物の有効性を裏付ける。
(実施例1)
本発明の化合物の合成
全ての合成用試薬及び溶媒はそのまま使用する。必要な場合、反応に使用する溶媒を、最先端技術に従って事前に乾燥させ、且つ/又は蒸留する。溶媒の一部は無水状態で市販されており、そのまま使用する。
反応条件
無水状態が必要とされる場合、最初に、ガラス器具をオーブン内で乾燥させる(T>100℃)。反応は全て窒素雰囲気下で実施する。室温(rt)は20~25℃を指す。-78℃の反応温度は、アセトンとドライアイス又は液体窒素の水浴を凍結させることにより得る。0℃の温度は、氷水浴の使用に相当する。加熱には、温度センサーが付いた油浴を温度制御のために使用する。反応の進行は、薄層クロマトグラフィー(CCM)により制御する。これらのCCM(DC Kieselgel 60 F254、UV254プレート)は、シリカゲル及びUV蛍光指示薬がプレコートされたアルミニウムプレートに相当する。プレートを、紫外光(254及び365nm)の下で、又は可視化すべき分子に適合した顕色剤を使用することにより顕色させる。リンモリブデン酸溶液を、加熱顕色と共に又は無しに、酸化性顕色剤として通常使用する。
精製技法
フラッシュクロマトグラフィー:
シリカゲル(MN社のKieselgel 60、Macherey-Nagel社の15~40μm)を、フラッシュクロマトグラフィーによる未処理生成物の精製に使用する。試料は、カラムヘッドに直接置くか、又はシリカゲル懸濁液中の溶液として適用する。
自動クロマトグラフィーフラッシュ:
使用する精製システムは、Teledyne Isco社のCombiflash Companion(商標)である。未処理試料を少量の好適な溶媒に溶解させ、予めコンディショニングしたRediSep(登録商標)カラムに適用する。これらのカラムをCombiflash Companion精製システム(商標)内に配置し、溶媒勾配プログラムを使用して精製を実施する。自動コレクターなしにシステムを使用する。検出は、紫外光により、又はHPLCにより分析された全フラクションの回収により実施する。
核磁気共鳴(NMR)分光法:
NMRスペクトルを、400MHz(1H)及び100MHz(13C)で運転しているBruker UltraShield分光計を使用して記録する。テトラメチルシラン(TMS)を重水素化溶媒に内部基準として加えることにより、スペクトル較正を実施する。0をTMSシグナルに設定することにより、較正を得る。
フッ素19では、CFCl3を外部基準として使用する。化学変位を百万分率(ppm)で報告し、カップリング定数をヘルツ(Hz)で与える。プロトン及びカーボンシグナルの多重度の略語は、sシングレット、dダブレット、ddダブレットのダブレット、dtトリプレットのダブレット、ddtトリプレットのダブレット、tトリプレット、ttトリプレットのトリプレット、q、クインテット、mマルチプレットである。
質量分析法(MS):
質量スペクトルを、溶媒として200μL/分までのACN/H2O+0.1%ギ酸混合物65/35と共にFIA(フローインジェクション分析=カラムなし)に使用するDionex Ultimate 3000 RSLC chainに連結したBruker Q-TOF maXisを使用して実施する。注入体積は0.2μLである。ほとんどの場合、分析は、ESI源(エレクトロスプレーイオン化)と共にポジティブモードで実施する。
試料の調製:
試料を、約1mg/mLの濃度で溶媒と共に採取し、次いでメタノール(場合により、分析すべき化合物の構造に応じてより適切な別の溶媒:水、アセトニトリル...)でおよそ500倍に(≒2ng/μL)に希釈する。得られるシグナルが不充分である場合、試料濃度を増加させる。
融点測定:
融点を、STUART SMP3を使用して測定する。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC):
HPLC分析を、Empowerソフトウェアにより制御され、適切な分析カラムを備えたWaters analytical HPLC system(Waters Delta 600 Multisolvent pump、Waters 600システムコントローラー、20μlサンプルループを有するRheodyne 7725iインジェクター)で実施する。検出は、フォトダイオードストリップを有するUV検出器(Waters 2996)及び/又は屈折計により実施する。
以下のTable 2(表2)の式(I)の化合物1~3、特に(Ia)をスキーム1に従って合成し、式(I)の化合物4、特に(Ib)をスキーム2に従って合成した。
Figure 2022553443000012
a)6,7-ジメトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-l-アミン(1)の調製
化合物(1)を、以下のスキーム3に詳述される通り調製した。
a.ヨウ素化塩形成
トリフルオロ酢酸(34μl)を、イソプロパノール(2ml)中のイソキノリン(ia)(@rtMolecules)(m=120mg、0.38mmol)に滴加する。全体を一晩真空下にして、塩中間体(iia)がもたらされる。
Figure 2022553443000013
b.アニリンの導入による化合物(1)の形成
tert-ブタノール(v=1.4ml)中の塩中間体(iia)(m=61mg、0.19mmol)に、4-トリフルオロメトキシアニリン(m=86mg、0.47mmol)を中間体(iiia)(AK Scientific社(USA)として加える。全体を一晩還流し、次いで冷却後に、飽和NaHCO3溶液により加水分解する。ジクロロメタンによる抽出、乾燥、及び蒸発後に、粗製物をシリカゲル上で分離すると(溶離液CH2Cl2/MeOH:97/3)、本発明の化合物(1)(m=55mg、79%)がもたらされる。
c.塩酸塩(1')の形成
化合物(1)(m=55mg、0.16mmol)を、0℃で、AcOEt/EtOH混合物(16/2、5ml)に可溶化させ、HCl(酢酸エチル中2M、0.3ml)を加える。15分の撹拌後に、溶媒を減圧下で除去すると、本発明の化合物(1')が得られ、それを下記の通り特性化した:1H NMR (400 MHz, DMSO) δ(ppm) 12.67 (s, 1H), 11.37 (s, 1H), 8.35 (s, 1H), 7.71 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.59 - 7.44 (m, 4H), 7.32 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.01 (s, 3H), 3.99 (s, 3H). 13C NMR (101 MHz, DMSO) δ(ppm) 155.53, 151.04, 149.93, 135.67, 134.81, 127.93, 123.18, 121.84, 113.00, 112.97, 107.73, 105.96, 57.20, 56.73. DEPT 135 NMR (101 MHz, DMSO) δ 127.94, 123.19, 113.00, 107.73, 105.95, 57.20, 56.73.
b)6,7-ジメトキシ-N-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イソキノリン-l-アミン(2)の調製
化合物(2)を以下のスキーム4に詳述される通り調製した。
a.ヨウ素化塩形成
同じプロトコルを利用して、以下の量を使用して上述の通り塩中間体(iia)を得た:トリフルオロ酢酸(71μl)及びイソプロパノール(4.2ml)中のイソキノリン(ia)(m=250mg、0.793mmol)。
b.アニリンの導入による化合物(2)の形成
tert-ブタノール(v=8ml)中の塩中間体(iia)(0.793mmol)に、4-トリフルオロメチルアニリン(m=320mg、1.98mmol)を中間体(iiib)として加える。全体を一晩還流し、次いで冷却後に、沈殿物をCH2Cl2(250ml)/NaHCO3飽和水溶液(250ml)混合物に可溶化させた。ジクロロメタン(3×)による抽出及びNaCl飽和水溶液による洗浄後に、有機相を乾燥させてから、減圧下で蒸発させた。粗製物をシリカゲル上で分離すると(溶離液CH2Cl2/MeOH:99/1)、本発明の化合物(2)(m=161mg、58.2%)がもたらされる。
Figure 2022553443000014
b.アニリンの導入による化合物(2)の形成
tert-ブタノール(v=8ml)中の塩中間体(iia)(0.793mmol)に、4-トリフルオロメチルアニリン(m=320mg、1.98mmol)を中間体(iiib)として加える。全体を一晩還流し、次いで冷却後に、沈殿物をCH2Cl2(250ml)/NaHCO3飽和水溶液(250ml)混合物に可溶化させる。ジクロロメタン(3×)による抽出及びNaCl飽和水溶液による洗浄後に、有機相を乾燥させてから、減圧下で蒸発させた。粗製物をシリカゲル上で分離すると(溶離液CH2Cl2/MeOH:99/1)、本発明の化合物(2)(m=161mg、58.2%)がもたらされる。
c.塩酸塩(2')の形成
化合物(2)(m=161mg、0.462mmol)を、0℃で、AcOEt(3.2ml)に可溶化させ、HCl(酢酸エチル中0.4M、1.2ml)を加える。15分の撹拌後、溶媒を減圧下で除去すると、本発明の化合物(2')を得て、それを下記の通り特性化した:1H NMR (400 MHz, DMSO) δ(ppm) 13.04 (s, 1H), 11.91 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.81 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.57 (t, J = 3.4 Hz, 2H), 7.39 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H), 4.00 (s, 3H). 13C NMR (101 MHz, DMSO) δ(ppm) 155.82, 151.15, 149.27, 140.82, 135.22, 127.54, 127.50, 127.31, 125.64, 113.68, 113.48, 107.69, 106.57, 57.38, 56.78. DEPT 135 NMR (101 MHz, DMSO) δ(ppm) 127.54, 127.50, 127.32, 125.64, 113.68, 107.69, 106.57, 57.38, 56.78.
c)N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(3)の調製
化合物(3)を以下のスキーム5に詳述される通り調製した。
Figure 2022553443000015
a.ヨウ素化塩形成
トリフルオロ酢酸(0.46ml)を、イソプロパノール(27ml)中のイソキノリン(ib)(TCI Europe社)(m=1.3g、5.11mmol)に滴加する。全体を一晩真空下にすると、中間体(iib)がもたらされる。
b.アニリンの導入による化合物(3)の形成
tert-ブタノール(v=50ml)中の塩中間体(iib)(5.11mmol)に、4-トリフルオロメトキシアニリン(AK Scientific社(USA))(1.73ml、10.22mmol)を中間体(iiia)として加える。全体を一晩還流し、次いで冷却後に、沈殿物をCH2Cl2(250ml)/NaHCO3飽和水溶液(250ml)混合物に可溶化させた。ジクロロメタン(3×)による抽出及びNaCl飽和水溶液による洗浄後に、有機相を乾燥させてから、減圧下で蒸発させた。粗製物をシリカゲル上で分離すると(溶離液EP/AcOEt:5/95)、本発明の化合物(3)(m=1.2g、64%)がもたらされる。
c.塩酸塩(3')の形成
化合物(3)(m=200mg、0.657mmol)を、0℃で、AcOEt/EtOH混合物(4.6ml)に可溶化させ、HCl(酢酸エチル中0.4M、1.7ml)を加える。15分の撹拌の後、溶媒を減圧下で除去すると、本発明の化合物(3')を得て、それを下記の通り特性化した:1H NMR (400 MHz, DMSO) δ(ppm) 12.81 (s, 1H), 11.70 (s, 1H), 9.04 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.23 - 7.92 (m, 2H), 7.92 - 7.81 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.64 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.41 (d, J = 6.7 Hz, 1H). 13C NMR (101 MHz, DMSO) δ(ppm) 152.03, 137.71, 135.41, 134.89, 129.12, 128.11, 126.32, 123.13, 119.01, 113.43, 67.48, 25.59. DEPT 135 NMR (101 MHz, DMSO) δ(ppm) 134.88, 129.12, 128.11, 126.32, 123.14, 113.43, 67.48, 25.59.
d)6,7-ジメトキシ-1-(4-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)イソキノリン(4)の調製
化合物(4)を以下のスキーム6に詳述される通り調製した。
a.アミド形成
式(iva)の2-(3,4-ジメトキシフェニル)エタンアミン中間体(TCI Europe社)(m=2g、11mmol)及び式(va)の2-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸中間体(Fluorochem社(UK)(m=2.4g、11mmol)を180℃で2時間まで加熱する。次いで冷却後に、ジクロロメタンを加え、有機層を水で洗浄する。乾燥及び減圧下での蒸発の後に、式(via)の中間体アミド化合物を得た(m=900mg -21%)。
b.ビシュラー・ナピエラルスキー(BN)反応
90℃のトルエン(v=15ml)中の式(via)の中間体アミド化合物(m=870mg、2.27mmol)に、POCl3(1.5ml)の溶液を滴加した。全体を2時間100℃で加熱した。室温への冷却及びトルエンの一部除去の後、温(60℃)水(30ml)を注意深く加えてから、完全な可溶化まで撹拌した。水性相を20% NaOHによりアルカリ性化し、次いでCH2Cl2で抽出して、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下での溶媒の除去の後、式(viia)のジヒドロイソキノリン中間体が得られ(m=750mg -90%)、以下の通り特性化する:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ(ppm) 7.33 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.13 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.91 (s, 1H), 6.69 (s, 1H), 4.08 (s, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.78 - 3.67 (m, 5H), 2.73 - 2.60 (m, 2H).
Figure 2022553443000016
c.酸化芳香族化反応
トルエン(18ml)中の式(viia)のジヒドロイソキノリン中間体(m=750mg、2.0mmol)に、MnO2(3.7g、42.6mmol)及びNa2SO4(4.5g、31.7mmol)を加えた。全体を2時間還流加熱した。冷却及び濾過後に、粗製物をシリカゲル上で分離すると(溶離液CH2Cl2/MeOH -99/1)、式(viiia)のカルボニル中間体(m=270mg、35%)がもたらされ、下記の通り特性化する:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ(ppm) 8.47 (d, J = 5.5 Hz, 3H), 8.05 (d, J = 8.9 Hz, 6H), 7.73 (s, 2H), 7.69 (s, 2H), 7.32 (dd, J = 8.9, 0.9 Hz, 6H), 7.27 (s, 2H), 7.16 (s, 3H), 4.07 (s, 9H), 4.00 (s, 9H).
d.カルボニル還元
エチレングリコール(10ml)中の式(vii)のカルボニル中間体(m=270mg、0.71mmol)に、ヒドラジン一水和物(0.15ml、3.1mmol)を加えた。全体を30分間120℃で加熱した。その後、エチレングリコール(2.5ml)中のKOH(320mg -5.7mmol)を加えた。全体を3時間190℃で加熱した。冷却及びジクロロメタン(3×3 5ml)による抽出の後に、有機層を、水及びブラインで連続的に洗浄する。乾燥及び減圧下での蒸発後に、粗製物を、シリカゲル上で、窒素下で分離すると(溶離液CH2Cl2/MeOH:99/1)、本発明の化合物(4)(m=136mg、52.8%)がもたらされる。
e.塩酸塩形成
β-カルボリン化合物(4)(m=130mg、0.36mmol)を、0℃で、AcOEt(3ml)に可溶化させ、HCl(酢酸エチル中2M、1ml)を加える。15分の撹拌後に、溶媒を減圧下で除去すると、本発明の化合物(4')(110mg -76.4%)がもたらされ、下記の通り特性化する:1H NMR (400 MHz, DMSO) δ(ppm) 8.43 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 5.10 (s, 2H), 4.04 (s, 3H), 4.00 (s, 3H). 13C NMR (101 MHz, DMSO) δ(ppm) 157.00, 153.80, 152.65, 147.82, 137.16, 136.39, 131.24, 130.30, 122.46, 122.32, 121.89, 107.20, 105.75, 57.15, 56.99, 35.10. DEPT 135 NMR (101 MHz, DMSO) δ(ppm) 131.24, 130.30, 122.46, 121.89, 107.20, 105.75, 57.16, 56.99, 35.10.
N-(3,4-ジメトキシフェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン(5)の調製
Figure 2022553443000017
化合物(5)を、(1)に関して記載されたスキーム1に従って、中間体(iia)(163mg、0.38mmol)及び3,4-ジメトキシアニリン(146mg、0.95mmol)から出発して調製すると、(5)(90mg)が黄色の固体として与えられた。1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 12.18 (s, 1H), 11.20 (s, 1H), 7,53 (s, 1H), 7.43 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.23 (d, J=6.9 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=9.2, 5.4 Hz, 2H), 7.05 (dd, J=8.5, 2.0 Hz, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 3.84 (s, 3H), 3.78 (s, 3H).
6,7-ジメトキシ-N-(p-トリル)イソキノリン-1-アミン(6)の調製
化合物(6)を、以下のスキーム7に詳述される通り調製した。
Figure 2022553443000018
中間体(i-c)を、以下のスキーム7-aに詳述される通り調製した。
Figure 2022553443000019
6,7-ジメトキシイソキノリン(9g、47.57mmol)のDCM(150mL)溶液に、3-クロロベンゼンカルボペルオキソ酸(15.45g、76.11mmol、純度85%)を少量ずつ20℃で加えた。混合物を20℃で12時間撹拌した。残渣を飽和K2CO3水溶液(60ml)に滴加した。生じた混合物を、飽和K2CO3水溶液によりpH=9~10に調整した。混合物をジクロロメタン(20ml×20)で抽出し、合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、中間体(xiii-a)(6.3g、収率58%)を灰色の固体として与えた。
中間体(xiii-a)(6.2g、27.19mmol、純度90%)を、POCl3(86mL)に少量ずつ20℃で加えた。混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水(200ml)に注いだ。生じた混合物を、飽和K2CO3溶液によりpH=9~10に調整し、酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50ml)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮すると、粗生成物を与えた。粗製物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/石油エーテル=15%)により精製すると、中間体(i-c)(4.3g、収率63.6%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 3.96 (d, J=4.75 Hz, 6 H) 7.43 (s, 1 H) 7.47 (s, 1 H) 7.71 (d, J=5.50 Hz, 1 H) 8.12 (d, J=5.50 Hz, 1 H).
化合物(6)をスキーム7に従って調製した:中間体(i-c)(300mg、1.21mmol)のTHF(2mL)溶液に、p-トルイジン(129.36mg、1.21mmol)、NaOBu-t(232.03mg、2.41mmol)、キサントホス(139.70mg、241.44μmol)、及びPd2(dba)3(110.55mg、120.72umol)を、20℃で、N2雰囲気下で加えた。混合物を80℃で2時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(10mL)及び水(10mL)により希釈した。水性相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機層をブライン(15mL)で洗浄し、Na2SO4により乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、粗生成物を与えた。粗生成物を、分取HPLCにより精製し、次いで固体のNaHCO3によりpH 9に調整した。水性相を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機層をNa2SO4により乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、(6)(68.2mg、収率19%)を薄桃色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 2.28 (s, 3H), 3.90 (s, 3H), 3.95 (s, 3H), 7.03 (d, J=5.51 Hz, 1H), 7.12 (d, J=8.16 Hz, 2H), 7.22 (s, 1H), 7.66 (d, J=8.38 Hz, 2H), 7.76-7.86 (m, 2H), 8.78 (s, 1H).
6,7-ジメトキシ-N-(4-メトキシフェニル)イソキノリン-1-アミン(7)の調製
Figure 2022553443000020
化合物(7)を、(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(300mg、1.21mmol)及び4-メトキシアニリン(148.67mg、1.21mmol)から出発して調製すると、(7)(46.4mg、収率12%)を薄茶色の固体として与えた。1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 3.75 (s, 3 H) 3.85 - 3.98 (m, 6 H) 6.91 (br d, J=8.88 Hz, 2 H) 6.99 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 7.20 (s, 1 H) 7.63 (br d, J=8.88 Hz, 2 H) 7.73 - 7.82 (m, 2 H) 8.73 (s, 1 H).
6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(8)の調製
Figure 2022553443000021
化合物(8)を、(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(300mg、1.21mmol)及び4-(2-メトキシエトキシ)アニリン(201.85mg、1.21mmol)から出発して調製すると、(8)(148.2mg、収率34.6%)を桃色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 3.32 (s, 3H), 3.63-3.68 (m, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.95 (s, 3H), 4.04-4.09 (m, 2H), 6.92 (d, J=9.04 Hz, 2H), 6.99 (d, J=5.73 Hz, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.63 (d, J=9.04 Hz, 2H), 7.72-7.80 (m, 2H), 8.73 (s, 1H).
6,7-ジメトキシ-N-(4-(メトキシメチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン(9)の調製
Figure 2022553443000022
化合物(9)を、(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(300mg、1.21mmol)及び4-(メトキシメチル)アニリン(165.60mg、1.21mmol)から出発して調製すると、(9)(50mg、収率12.4%)を薄桃色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 3.28 (s, 3H), 3.91 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 4.36 (s, 2H), 7.07 (d, J=5.73 Hz, 1H), 7.21-7.28 (m, 3H), 7.77 (d, J=8.82 Hz, 3H), 7.84 (d, J=5.51 Hz, 1H), 8.88 (s, 1H).
N-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン(10)の調製
Figure 2022553443000023
化合物(10)を、(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(300mg、1.21mmol)及び2-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)アニリン(235.54mg、1.21mmol)から出発して調製すると、(10)(246.5mg、収率51.9%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 3.93 (d, J=13.13 Hz, 6 H) 7.09 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 7.20 - 7.28 (m, 2 H) 7.43 (br d, J=10.88 Hz, 1 H) 7.65 (t, J=8.82 Hz, 1 H) 7.71 - 7.80 (m, 2 H) 8.87 (s, 1 H).
6,7-ジメトキシ-N-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(11)の調製
Figure 2022553443000024
化合物(11)を、実施例(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(300mg、1.21mmol)及び3-(トリフルオロメトキシ)アニリン(235.21mg、1.33mmol)から出発して調製すると、(11)(205mg、収率45%)を薄黄色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 3.92 (s, 3 H) 3.97 (s, 3 H) 6.91 (dt, J=8.22, 1.04 Hz, 1 H) 7.16 (d, J=5.65 Hz, 1 H) 7.28 (s, 1 H) 7.42 (t, J=8.22 Hz, 1 H) 7.77 (s, 1 H) 7.83 (dd, J=8.41, 1.25 Hz, 1 H) 7.91 (d, J=5.65 Hz, 1 H) 7.98 (s, 1 H) 9.12 (s, 1 H).
6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(12)の調製
化合物(12)を、以下のスキーム8に詳述される通り調製した。
Figure 2022553443000025
中間体(i-d)の調製
中間体(i-d)を、(i-c)に関して記載されたスキーム7-aに従って、6-メトキシイソキノリン(200mg、1.14mmol)から出発して調製すると、(i-d)(300mg、1.47mmol、収率64%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 3.93 (s, 3 H) 7.40 (dd, J=9.26, 2.50 Hz, 1 H) 7.46 (d, J=2.50 Hz, 1 H) 7.76 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 8.14 (d, J=9.26 Hz, 1 H) 8.20 (d, J=5.75 Hz, 1 H).
化合物(12)を、(6)に関して記載されたスキーム8に従って、(i-d)(300mg、1.24mmol)及び4-(トリフルオロメトキシ)アニリン(241.50mg、1.36mmol)から出発して調製すると、(12)(80mg、227.35μmol、収率18.3%)を灰白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 7.14 (d, J=5.75 Hz, 1 H) 7.18 - 7.32 (m, 4 H) 7.89 - 7.99 (m, 3 H) 8.42 (d, J=8.88 Hz, 1 H) 9.20 (s, 1 H).
6-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(13)の調製
化合物(13)を、以下のスキーム9に詳述される通り調製した。
Figure 2022553443000026
中間体(i-e)の調製
中間体(i-e)を、(i-c)に関して記載されたスキーム7-aに従って、6-クロロイソキノリン(0.4g、2.23mmol)から出発して調製すると、(i-e)(440mg、2.22mmol、収率99.8%)を茶色の固体として与えた。この生成物を次の工程に直接使用した。
実施例(13)の調製
化合物(13)を、(6)に関して記載されたスキーム9に従って、(i-e)(440mg、2.22mmol)及び4-(トリフルオロメトキシ)アニリン(472.21mg、2.67mmol)から出発して調製すると、(13)(200mg、578.66μmol、収率26%)を薄黄色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 7.22 (d, J=5.75 Hz, 1 H) 7.34 (br d, J=8.50 Hz, 2 H) 7.68 (dd, J=9.01, 2.13 Hz, 1 H) 7.95 - 8.02 (m, 3 H) 8.05 (d, J=5.75 Hz, 1 H) 8.58 (d, J=9.00 Hz, 1 H) 9.44 (s, 1 H).
N-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン(14)の調製
Figure 2022553443000027
化合物(14)を、(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(300mg、1.21mmol)及び3-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)アニリン(235.54mg、1.21mmol)から出発して調製すると、(14)(217.3mg、収率46%)を薄緑色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 3.88 - 4.03 (m, 6 H) 7.19 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 7.29 (s, 1 H) 7.43 - 7.53 (m, 1 H) 7.65 (dd, J=9.13, 1.13 Hz, 1 H) 7.77 (s, 1 H) 7.93 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 8.14 (dd, J=13.88, 2.50 Hz, 1 H) 9.22(s,1H).
N1-(6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)-N3,N3-ジメチルベンゼン-1,3-ジアミン(15)の調製
Figure 2022553443000028
化合物(15)を、(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(0.3g、1.34mmol)及びN1,N1-ジメチルベンゼン-1,3-ジアミン(219mg、1.6mmol)から出発して調製すると、(15)(56mg、収率12%)を灰白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 2.90 (s, 6 H) 3.90 (s, 3 H) 3.96 (s, 3 H) 6.36 - 6.41 (m, 1 H) 7.03 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 7.07 - 7.12 (m, 1 H) 7.14 - 7.20 (m, 2 H) 7.22 (s, 1 H) 7.76 (s, 1 H) 7.83 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 8.69 (s, 1 H).
N-(3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン(16)の調製
Figure 2022553443000029
化合物(16)を、(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(0.3g、1.34mmol)及び3-(2,2-ジフルオロエチル)アニリン(256mg、1.6mmol)から出発して調製すると、(16)(99.5mg、収率21%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 2.07 (s, 1 H) 3.91 (s, 3 H) 3.97 (s, 3 H) 6.75 (dd, J=8.00, 2.13 Hz, 1 H) 7.02 (s, 1 H) 7.14 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 7.21 (s, 1 H) 7.27 (s, 1 H) 7.32 (s, 1 H) 7.34 (s, 1 H) 7.36 (s, 1 H) 7.39 (s, 1 H) 7.66 - 7.71 (m, 1 H) 7.75 - 7.80 (m, 2 H) 7.90 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 9.02 (s, 1 H).
4-((6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(17)の調製
Figure 2022553443000030
化合物(17)を、(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(0.3g、1.34mmol)及び4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(299mg、1.6mmol)から出発して調製すると、(17)(95mg、収率19%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 3.78 - 3.96 (m, 6 H) 6.44 (br d, J=6.13 Hz, 1 H) 6.85 - 6.94 (m, 1 H) 7.13 (br s, 1 H) 7.19 - 7.26 (m, 1 H) 7.27 - 7.37 (m, 1 H) 7.55 (s, 1 H) 7.67 - 7.79 (m, 1 H) 7.86 - 8.04 (m, 2 H) 8.06 - 8.14 (m, 1 H) 8.23 (s, 1 H) 8.77 (br s, 1 H) 10.42 (br s, 1 H).
6,7-ジメトキシ-N-(4-(メチルチオ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(18)の調製
Figure 2022553443000031
化合物(18)を、(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(0.3g、1.34mmol)及び4-(メチルチオ)アニリン(224mg、1.6mmol)から出発して調製すると、(18)(43mg、収率9.8%)を薄黄色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 2.46 (s, 3 H) 3.88 - 3.93 (m, 3 H) 3.96 (s, 3 H) 7.07 (d, J=5.75 Hz, 1 H) 7.21 - 7.29 (m, 3 H) 7.74 - 7.80 (m, 3 H) 7.84 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 8.88 (s, 1 H).
N-(3-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン(19)の調製
Figure 2022553443000032
化合物(19)を、(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(0.3g、1.34mmol)及び3-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)アニリン(340mg、1.6mmol)から出発して調製すると、(19)(110mg、収率20.6%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 3.90 - 3.96 (m, 3 H) 3.99 (s, 3 H) 7.20 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 7.31 (s, 1 H) 7.49 - 7.55 (m, 1 H) 7.78 (s, 1 H) 7.89 - 7.96 (m, 2 H) 8.24 (d, J=2.50 Hz, 1 H) 9.19 (s, 1 H).
6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン(20)の調製
Figure 2022553443000033
化合物(20)を、(6)に関して記載されたスキーム7に従って、(i-c)(0.3g、1.34mmol)及び4-(2-メトキシエチル)アニリン(268mg、1.6mmol)から出発して調製すると、(20)(53mg、収率11.2%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 2.77 (t, J=6.94 Hz, 2 H) 3.31 (s, 3 H) 3.53 (t, J=6.94 Hz, 2 H) 3.88 - 3.99 (m, 6 H) 7.04 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 7.16 (d, J=8.38 Hz, 2 H) 7.22 (s, 1 H) 7.66 (d, J=8.38 Hz, 2 H) 7.77 (s, 1 H) 7.81 (d, J=5.63 Hz, 1 H) 8.79 (s, 1 H).
6-メトキシ-5-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(21)の調製
化合物(21)に、以下のスキーム10に詳述される通り調製した。
Figure 2022553443000034
(i-d)(1g、5.16mmol)のACN(20mL)溶液に、N-ブロモスクシンイミド(1.01g、5.68mmol)を少量ずつ20℃で加えた。反応物を80℃で12時間撹拌した。反応溶液を20℃に冷却し、濾過した。残渣をACN(10mL)及び水(10mL)中でトリチュレートした。固体を濾過により回収し、真空中で乾燥させると、(i-f)(1.15g、4.22mmol、収率82%)を黄色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 8.29 - 8.38 (m, 2 H), 7.91 (d, J=6.00 Hz, 1 H), 7.77 (d, J=9.38 Hz, 1 H), 4.08 (s, 3 H).
中間体(ix-a)を、(6)に関して記載されたスキーム10に従って、(i-f)(50mg、183.47μmol)及び4-(トリフルオロメトキシ)アニリン(64.99mg、366.94μmol)から出発して調製すると、(ix-a)(30mg、収率39.6%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 9.42 (s, 1 H), 8.61 (d, J=9.26 Hz, 1 H), 8.05 (d, J=6.00 Hz, 1 H), 7.95 (d, J=9.01 Hz, 2 H), 7.58 (d, J=9.26 Hz, 1 H), 7.32 (br d, J=6.50 Hz, 3 H), 4.05 (s, 3 H).
化合物(21)を、下記の通りスキーム1-aに従って調製した:(ix-a)(200mg、484.04μmol)のジオキサン(20mL)溶液に、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン(364.58mg、1.45mmol、純度50%、3当量)及びK3PO4(205.49mg、968.08μmol)を20℃で加えた。混合物をN2により2分間脱気し、Pd(PPh3)4(55.93mg、48.40μmol、0.1当量)を加えた。混合物をN2により更に2分間脱気し、反応物を100℃で12時間撹拌した。反応溶液を、直接セライトのパッドに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(0~30%の石油エーテル中の酢酸エチルにより溶離)により精製すると粗生成物を与え、それを分取HPLCにより再び精製し、凍結乾燥させると、(21)(79.9mg、収率47%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 9.25 (s, 1 H), 8.43 (d, J=9.38 Hz, 1 H), 7.93 - 8.00 (m, 3 H), 7.46 (d, J=9.38 Hz, 1 H), 7.30 (d, J=8.38 Hz, 2 H), 7.22 (d, J=6.13 Hz, 1 H), 3.96 (s, 3 H), 2.39 (s, 3 H).
6-メトキシ-N5,N5-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,5-ジアミン(22)の調製
Figure 2022553443000035
化合物(22)を、下記の通りスキーム1-aに従って調製した:(ix-a)(150mg、363.03μmol)のTHF(3mL)溶液に、ジメチルアミン(2M、3.63mL、20当量)及びt-BuONa(69.78mg、726.06μmol、2当量)を加えた。窒素を反応溶液に1分間バブリングし、tBuXPhos Pd G3(28.84mg、36.30μmol、0.1当量)を窒素下で加え、窒素を反応溶液に更に1分間バブリングした。反応物を80℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(10mL)に溶解させ、水(2×2mL)で、次いでブライン(2mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(0~30%の石油エーテル中の酢酸エチルにより溶離)により精製すると粗生成物を与え、それを分取HPLCにより再び精製し、凍結乾燥させると、(22)(33.2mg、収率27%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 9.22 (s, 1 H), 8.36 (d, J=9.26 Hz, 1 H), 7.96 (d, J=9.26 Hz, 2 H), 7.91 (d, J=5.95 Hz, 1 H), 7.40 - 7.53 (m, 2 H), 7.30 (d, J=8.82 Hz, 2 H), 3.98 (s, 3 H), 2.81 (s, 6 H).
4-クロロ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(23)の調製
化合物(23)を、以下のスキーム11に詳述される通り調製した。
Figure 2022553443000036
中間体(i-g)を、以下のスキーム11-aに詳述される通り調製した。
Figure 2022553443000037
中間体(xiii-b)を、(xiii-a)に関して記載されたスキーム7-aに従って、6-メトキシイソキノリン(10g、62.82mmol)から出発して調製すると、(xiii-b)(11.2g、52.92mmol、収率84.2%)が薄黄色の固体として製造された。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 9.75 (br s, 1 H), 8.63 (br d, J=6.88 Hz, 1 H), 8.12 - 8.39 (m, 2 H), 7.72 (br s, 1 H), 7.60 (br d, J=8.88 Hz, 1 H), 4.00 (s, 3 H).
(xiii-b)(4g、18.90mmol)のDCE(60mL)溶液に、NaOAc(4.65g、56.70mmol)、PyBrOP(17.62g、37.80mmol)、及びH2O(10mL)を20℃で加えた。反応物を85℃で12時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮してDCEを除去した。残渣を水(100mL)に注ぎ、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(60mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(0~80%の石油エーテル中の酢酸エチルにより溶離)により精製すると、(xiv-a)(2g、収率60.4%)を桃色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 11.05 (br s, 1 H), 8.08 (d, J=8.88 Hz, 1 H), 7.07 - 7.17 (m, 2 H), 7.04 (dd, J=8.88, 2.50 Hz, 1 H), 6.47 (d, J=7.13 Hz, 1 H), 3.86 (s, 3 H).
(xiv-a)(0.95g、5.42mmol)のACN(20mL)溶液に、N-クロロスクシンイミド(796.53mg、5.97mmol)を少量ずつ20℃で加えた。反応物を80℃で4時間撹拌した。反応溶液を20℃に冷却し、濾過した。残渣をACN(10mL)で洗浄し、真空中で乾燥させると、(xv-a)(0.9g、4.29mmol、収率79%)を桃色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 11.41 (br s, 1 H), 8.16 (d, J=8.88 Hz, 1 H), 7.46 (s, 1 H), 7.19 (dd, J=8.82, 2.31 Hz, 1 H), 7.14 (d, J=2.25 Hz, 1 H), 3.92 (s, 3 H).
(xv-a)(0.9g、3.66mmol)のPOCl3(12.65g、82.50mmol、7.67mL、22.56当量)溶液を90℃で2時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮してPOCl3を除去し、残渣を氷水(10mL)により希釈し、1N NaOH水溶液により中和した。固体の沈殿物を濾過し、真空下で乾燥させると、(i-g)(0.8g、収率96%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 8.40 (s, 1H), 8.24 (d, J=9.3 Hz, 1H), 7.53 (dd, J=2.4, 9.3 Hz, 1H), 7.42 (d, J=2.4 Hz, 1H), 4.01 (s, 3H).
化合物(23)を、(6)に関して記載されたスキーム11に従って、(i-g)(800mg、3.51mmol)及び4-(トリフルオロメトキシ)アニリン(1.24g、7.02mmol、948.52μL)から出発して調製すると、(23) 48.8mg、収率48.8%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 9.40 (s, 1 H), 8.52 (d, J=9.26 Hz, 1 H), 8.06 (s, 1 H), 7.90 (d, J=9.13 Hz, 2 H), 7.37 (dd, J=9.19, 2.56 Hz, 1 H), 7.28 - 7.35 (m, 3 H), 3.97 (s, 3 H).
6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(24)の調製
Figure 2022553443000038
(23)(300mg、813.59μmol)のDMF(6mL)溶液に、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン(1.02g、4.07mmol、1.14mL、純度50%)、K2CO3(224.89mg、1.63mmol)及びトリシクロヘキシルホスフィン(45.63mg、162.72μmol、52.75μL、0.2当量)を20℃で加えた。混合物をN2により2分間バブリングした。Pd(OAc)2(18.27mg、81.36μmol、0.1当量)を混合物に加えて、更に2分間バブリングした。反応物を120℃で12時間撹拌した。反応溶液を水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(0~30%の石油エーテル中の酢酸エチルにより溶離)により精製すると粗生成物を与え、それを分取HPLCにより再び精製し、凍結乾燥させると、(24)(45.8mg、収率16%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 9.14 (s, 1 H), 8.45 (d, J=9.17 Hz, 1 H), 7.93 (d, J=9.05 Hz, 2 H), 7.82 (d, J=0.61 Hz, 1 H), 7.22 - 7.34 (m, 3 H), 7.17 (d, J=2.57 Hz, 1 H), 3.95 (s, 3 H), 2.42 (s, 3 H).
4-ブロモ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(25)の調製
化合物(24)を、以下のスキーム12に詳述される通り調製した。
Figure 2022553443000039
中間体(i-h)を、(i-g)に関して記載されたスキーム11-aに従って、(xiv-a)(1g、5.71mmol)及びN-ブロモスクシンイミド(1.12g、6.28mmol)から出発して調製すると、2工程で中間体(i-h) 920mg、3.38mmol、収率85.8%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 8.52 (s, 1 H), 8.25 (d, J=9.26 Hz, 1 H), 7.54 (dd, J=9.26, 2.43 Hz, 1 H), 7.40 (d, J=2.43 Hz, 1 H), 4.02 (s, 3 H).
化合物(25)を、スキーム12に従って、(6)に関して記載された同じ手順に従って、(i-h)(200mg、733.88μmol)及び4-(トリフルオロメトキシ)アニリン(259.97mg、1.47mmol)から出発して調製すると、(25)(30.5mg、収率10%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 9.41 (s, 1 H), 8.51 (d, J=9.29 Hz, 1 H), 8.16 (s, 1 H), 7.83 - 7.96 (m, 2 H), 7.24 - 7.42 (m, 4 H), 3.97 (s, 3 H).
6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(26)の調製
化合物(26)を、以下のスキーム13に詳述される通り調製した。
Figure 2022553443000040
中間体(i-i)を、以下のスキーム13-aに詳述される通り調製した。
Figure 2022553443000041
中間体(xvi-a)を、(xiii-a)に関して記載されたスキーム7-aに従って、中間体(i-d)(1g、5.16mmol)から出発して調製すると、(xvi-a)(0.55g、収率43%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 9.79 (d, J=1.9 Hz, 1H), 8.64 (dd, J=2.0, 7.1 Hz, 1H), 8.37 - 8.23 (m, 2H), 7.71 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.59 (dd, J=2.5, 9.1 Hz, 1H), 3.99 (s, 3H).
中間体(i-i)を、(i-c)に関して記載されたスキーム13-aに従って、(xvi-a)(0.55g、2.23mmol)から出発して調製すると、(i-i)(0.42g、収率82.4%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 8.16 (d, J=9.2 Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.48 - 7.37 (m, 2H), 3.94 (s, 3H).
化合物(26)を、(6)に関して記載されたスキーム13に従って、(i-i)(0.27g、1.02mmol)及び4-(トリフルオロメトキシ)アニリン(198.86mg、1.12mmol)から出発して調製すると、(26)(40.9mg、収率10.4%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 9.50 (s, 1H), 8.45 (d, J=9.9 Hz, 1H), 8.03 - 7.81 (m, 2H), 7.35 (br d, J=8.4 Hz, 2H), 7.30 - 7.15 (m, 3H), 3.90 (s, 3H).
N6,N6-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,6-ジアミン(27)の調製
Figure 2022553443000042
THF(1mL)中の(13)(100mg、295.2μmol、1当量)、t-BuXPhos(12.5mg、29.52μmol、0.1当量)、NaOtBu(56.75mg、590.4μmol、2当量)、及びtBuXPhos Pd G3(23.4mg、29.52μmol、0.1当量)の混合物に、ジメチルアミン(テトラヒドロフラン中2M、2.9mL、20当量)を加えた。混合物を、100℃で、36時間N2雰囲気下で撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮すると粗生成物を与え、次いで、それを、石油エーテル/酢酸エチル(100:1~1:1)により溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製すると、実施例(27)(138.7mg、399.3μmol、収率33.8%)を白色の固体として与えた。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 9.08 (s, 1H), 8.31 (d, J=9.4 Hz, 1H), 8.08 - 7.87 (m, 2H), 7.80 (d, J=5.8 Hz, 1H), 7.28 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.20 (dd, J=2.6, 9.3 Hz, 1H), 6.98 (d, J=5.9 Hz, 1H), 6.79 (d, J=2.5 Hz, 1H), 3.06 (s, 6H).
1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボニトリル(28)の調製
Figure 2022553443000043
DMF(36mL)中の(13)(0.6g、1.77mmol、1当量)、Zn(CN)2(624.0mg、5.3mmol、337.3μL)、PdCl2(dppf)(129.6mg、177.14μmol、0.1当量)の混合物を150℃で、12時間窒素下で撹拌した。反応混合物を冷水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機相を合わせ、水(2×30mL)、ブライン(2×30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮すると残渣を与え、次いで、それを、分取TLCにより精製すると、(28)(130mg、394.8μmol、収率22.2%)を黄色の固体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 9.54 (s, 1H), 8.70 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 8.01 -7.91 (m, 3H), 7.38 - 7.22 (m, 3H).
メチル1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボキシラート(29)の調製
Figure 2022553443000044
実施例(28)(1g、3.04mmol、1当量)及びHCl/メタノール(4M、100mL)の混合物を、65℃で24時間撹拌した。反応混合物を濃縮すると残渣を与え、それを、NaHCO3水溶液(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機相を合わせ、ブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮すると粗生成物を与えた。粗製物を、石油/酢酸エチル(100:1~1:1)により溶離させるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製すると生成物を与え、次いで、それを、石油/酢酸エチル(4:1、20mL)により更にトリチュレートすると、実施例(29)(250.5mg、667.2μmol、収率22%)を黄色の固体として与えた。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 9.50 (s, 1H), 8.65 (d, J=8.8 Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.16 - 8.05 (m, 2H), 7.99 (d, J=9.0 Hz, 2H), 7.42 (d, J=5.8 Hz, 1H), 7.34 (br d, J=8.8 Hz, 2H), 3.95 (s, 3H).
6-エチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン(30)の調製
Figure 2022553443000045
(13)(300mg、885.71μmol)のジオキサン(2.4mL)及び水(0.6mL)中の溶液に、4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン(136.41mg、885.71μmol、1当量)、K3PO4(752.02mg、3.54mmol)、Pd(OAc)2(39.77mg、177.14μmol、0.2当量)、及びBu3PHBF4(51.39mg、177.14μmol、0.2当量)を、20℃で、N2雰囲気下で加えた。混合物を、100℃で、12時間N2下で撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮すると、粗生成物を与えた。粗生成物を分取TLCにより精製すると、N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6-ビニルイソキノリン-1-アミン(150mg、454.13μmol、収率51%)を白色の固体として与えた。
N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6-ビニルイソキノリン-1-アミン(150mg、454.13μmol)のEtOH(2mL)溶液に、Pd/C(50mg、36.76μmol、純度10%)を加えた。懸濁液を、数回、真空下で脱気してH2により置換した。混合物を、H2(122.0μg、60.5μmol)(15psi)下で、20℃で12時間撹拌した。懸濁液を、セライトのパッドに通して濾過し、フィルターケーキをEtOH(3×3mL)で洗浄した。濾液を濃縮乾固すると、粗生成物を与えた。粗生成物を分取HPLCにより精製した。溶出液をNaHCO3水溶液によりpH約7に調整し、次いで酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機層をNa2SO4により乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、(30)(55.5mg、167.01μmol、収率37%)を黄色の固体として与えた。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ(ppm) 8.05 (br d, J=6.0 Hz, 1H), 7.84 (br d, J=8.6 Hz, 1H), 7.75 - 7.65 (m, 2H), 7.57 (s, 1H), 7.43 (br d, J=8.8 Hz, 1H), 7.23 (br d, J=8.5 Hz, 2H), 7.13 (br d, J=5.8 Hz, 1H), 2.85 (q, J=7.6 Hz, 2H), 1.35 (t, J=7.6 Hz, 3H).
(実施例2)
グルコース取込み及びラクテートレベル分泌を増大させることにおける本発明の化合物のインビトロ効果
本発明の化合物の効果を評価するために、それらを、以下に記載する通り、初代アストロサイト、並びにGLUT1-DSの細胞モデル、すなわちGLUT1下方制御を示す初代アストロサイトにおいて試験した。ラクテートの分泌を、以下に記載する通り、細胞外pHセンサーSNARE-5F-(及び-6)-CAR(SNARF5)を使用して、細胞外培地の酸性化により間接的に測定した。
細胞外培地酸性化(SNARF5)
ラクテートの分泌を、細胞外pHセンサーSNARE-5F-(及び-6)-CAR(SNARF5)を使用して、細胞外培地の酸性化により間接的に測定した。細胞を、刺激培地(DMEM(D5030、Sigma社)、1mM NaHCO2、及び5mMグルコース、pH 7.4)により37℃で2回洗浄した後に、細胞を、10μMのSNARF5(Life Technologies社)を補ったウェルあたり50μlの刺激培地中で10nM~30μMの範囲の最終濃度の化合物により刺激した。各化合物を、二連にするために2つの異なるプレートで試験した。90分の刺激の後に、蛍光を、exc.(励起)480nm/emm.(発光)580nmで、及びexc 480nm/emm. 630nmで読み取った。細胞外pHに比例する、630nm発光値と580発光値の間の蛍光の比を計算した。各プレートにおいて、8つのウェルを陰性対照(DMSO 0.1%)に使用し、8つのウェルを陽性対照(DMSO中CCCP 2μM)に使用した。
以下のTable 3(表3)は、ラクテートを産生する化合物の能力を示す、インビトロでアストロサイトにおいて細胞外培地酸性化(SNARF5)アッセイで活性がある化合物を列記する。「+」は5μMを超えるEC50を有する化合物の活性を示し;「++」は5μM未満のEC50を有する化合物の活性を示す。
Figure 2022553443000046
細胞培養
大脳皮質アストロサイトの初代培養物を、1~2日齢のOF1マウスの仔から得た(Charles River社)。簡単に言うと、皮質を単離し、解剖顕微鏡の下で小片に切り刻んだ。細胞を、20U/mlパパイン、1mM L-システイン、及び10kU/ml DNase Iを含む溶液中で、30分間37℃でインキュベートした。解離後に、ウシ胎児血清(FCS)の添加によりパパイン活性を停止させた。次いで、単一細胞浮遊液を、44mM NaHCO3、10ml/L抗生物質/抗真菌剤溶液、及び10% FCSを補ったDMEM D7777培地中での細胞トリチュレーションで構成された機械的解離により得た。細胞を、約10,000細胞/cm2の平均密度で、その用途に応じて、ポリ-D-リジンコートされた96又は12ウェル培養プレートに播種し、44mM NaHCO3、10ml/L抗生物質/抗真菌剤溶液、及び10% FCSを補ったDMEM D7777培地中で、37℃で、5% CO2/95%空気を含む加湿雰囲気中で成長させた。培地を週に2回新しくした。細胞を刺激し、DIV14~DIV17で収集したが、その時にはコンフルエンス及び細胞成長が最適であった。
細胞外ラクテート定量化
L-ラクテートの分泌を、ビヒクル(DMSO)、本発明の化合物(100nM~100μM)、又は陽性対照による90分の刺激(37℃で、5% CO2/95%空気条件)の後に、96ウェルプレート中のアストロサイトの細胞外培地中で測定した。陽性対照は、ミトコンドリアの酸化的リン酸化の阻害剤であり、そのため解糖の増大及びラクテートの分泌をもたらすカルボニルシアニドm-クロロフェニルヒドラジン(CCCP、2μM)であった。刺激培地は、5mM D-グルコース及び44mM炭酸水素ナトリウム、pH 7.2を補ったD5030培地で構成されていた。細胞外培地中のラクテート濃度を定量化するために、3mM NAD及び14U/ml LDHを含む200μlの0.2Mグリシン-セミカルバジド緩衝液(pH 10)を、細胞外培地の30μlアリコートを含む96ウェルプレートの各ウェルに加えた。試料を37℃で1時間インキュベートした。産生されたNADHの量を表す蛍光強度(340nm励起/450nm発光)を測定し、ラクテート濃度値を、L-ラクテート濃度の標準曲線に対して決定した。
10μMの化合物(1)により処理された初代マウスアストロサイトからのラクテートの放出を定量化した(図1)。細胞外培地中のラクテートの蓄積を、1.5時間の期間にわたり測定した。化合物(1)~(4)を、1nM~100μMの範囲の異なる濃度で試験して、それらのEC50及び最小有効濃度を決定し、化合物(1)は7.023μMのEC50を有するが、1μM未満の濃度で既に著しい効果がモニターできた。化合物(2)~(4)は、類似の範囲のアストロサイト媒介性のラクテート分泌に対する効果を有し、EC50は、10.1μM(2)、10.5μM(4)、及び10.9μM(3)であった。化合物の最大の効果は、陽性対照の効果(100%)と比較すると、化合物(1)~(4)でそれぞれ、38.6%(1)、38%(2)、31%(4)、及び76%(3)であった。
細胞内グリコーゲン定量化
12ウェルプレート上で成長させたアストロサイトを細胞内グリコーゲン定量化に使用した。細胞を、ビヒクル(DMSO)により、本発明の化合物(10μM)により、又は陽性対照により、180分間、37℃5% CO2/95%空気で、5mM D-グルコース及び44mM炭酸水素ナトリウム(pH 7.2)を補ったD5030培地中で刺激した。陽性対照は、グリコーゲンホスホリラーゼのアクチベーターであったが、そのため、アストロサイト中でグリコーゲン分解を引き起こす(10μM)。刺激の終了時に、培地を除き、600μlの30mM Tris HClと替え、-20℃で保存した。
最初に、各試料中のタンパク質の量を定量化して、初代細胞培養物からの収集されたアストロサイトが充分で等しい量のタンパク質を各反復実験で生み出したかどうかを評価した。micro BCA Protein Assay kit(Thermo Scientific社)を製造業者の説明書に従って使用して、タンパク質を定量化した。次に、細胞内グリコーゲン濃度を、刺激され、解凍され、超音波処理された同じ細胞溶解物の250μlアリコートを使用して定量化した。90℃及び400rpmでの30分のインキュベーション期間の後に、28μlの0.1M酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.6)を各溶解物アリコートに加え、次いでそれを2つに分けた。各分割したアリコートに、5μlのアミログルコシダーゼ又はH2Oを与え、37℃で120分間インキュベートした。16,000Gで5分間の遠心分離の後に、20μlの上清を96ウェルプレート中に配置し、それに、0.1Mトリス緩衝液-HCl/3.3mMマグネシウム(pH8.1)緩衝液中に0.67mM ATP、0.67mM NADP、1.8%ヘキソキナーゼ/グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼを含む150μlのミックスを加えた。Safire 2分光光度計を使用して蛍光強度(340nm励起/440nm発光)を測定した。グルコース濃度を、グルコース標準曲線に対して評価して、アミログルコシダーゼを与えられた試料のグルコース値(すなわちそれらのグリコーゲン貯蔵を分解した)を、そうでなかった試料から引くことにより、グリコーゲン濃度を計算した。
グリコーゲンの細胞内レベルは、脳内のグルコース貯蔵の主な源であり、それを、化合物(1)(10μM、3時間)による処理の後に初代アストロサイト中で分析したが(図2)、化合物(1)が細胞内グリコーゲンの分解を著しく増大させることが観察され、それは、少なくとも一部分、好気性解糖のプロセスの間にアストロサイトによりラクテートを産生するのに必要なエネルギー燃料として作用し得る。
MTTミトコンドリア活性アッセイ
解糖及びラクテート産生の代謝プロセスに関連しているアストロサイト中のミトコンドリア活性をモニターするために、96ウェルプレート中のアストロサイトを、0.2~200μMの範囲の本発明の化合物により、24時間(37℃5% CO2/95%空気)刺激した。
刺激後に、5mM D-グルコース及び44mM炭酸水素ナトリウム(pH7.2)を補ったD5030培地中の5mg/mlのチアゾールブルーテトラゾリウムブロミド(MTT)を各ウェルに加え、細胞を、37℃(5% CO2)で4時間インキュベートした。次いで、培地を除去し、DMSO(50μl/ウェル)に可溶化された、還元されたMTT、すなわちホルマザンの量を、分光光度計(570nmの吸光度)を使用して測定した。
1nM~200μMの範囲の濃度の化合物(1)~(4)により処理された初代アストロサイト中のミトコンドリア活性。24時間後、ミトコンドリア活性を、上述の通りMTT比色定量アッセイでモニターした(図3)。IC50は、34.4μM(1)、42.9μM(2)、5.5μM(4)、及び26.6μM(3)であった。化合物の最大濃度での残存ミトコンドリア活性は、ビヒクルに対して、それぞれ、8.05%(1)、7.86%(2)、77.3%(4)及び35.9%(3)であった。
全体として、それらのデータは、本発明の化合物が、インビトロで、アストロサイトによるラクテート分泌及びグリコーゲン分解を刺激することを支持している。
2-デオキシグルコース(2DG)取込み
12ウェルプレートで成長させ、スクランブルsiRNAかGLUT1 siRNAのいずれかによりトランスフェクトさせたアストロサイトを使用した。トランスフェクション培地を交換した1日後に(DIV13)、ビヒクル(0.1% DMSO)による、又は本発明の化合物(1)(1又は10μMの濃度)による30分間の処理の後に、2DG取込みを測定した。処理の間に、1mM 2DGを、2DG取込みの評価のために培地に加えた。刺激の終了時に、培地を除去し、150μl NaOH 0.1Mに替え、-20℃で保存した。解凍後に、セルスクレーパーを使用して細胞を回収し、85℃で40分間加熱した。次いで、150μl HCl 0.1M及びTAE緩衝液200mMを、各条件に加えた。20μlを透明96ウェルプレートに加え、50mM TAE、50mM KCl、0.02% BSA、0.1mM NADP、0.2U/mlジアホラーゼ、2mMレサズリン、及び20U/mlグルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼを含む反応溶液の添加により、2DGを定量化した。試料中の2DGの濃度を、0~1ナノモルの範囲のデオキシ-グルコース-6-リン酸の標準曲線との比較により計算した。
siRNA媒介性GLUT1下方制御
インビトロの10日後(DIV)、12ウェルプレート中で成長させた初代アストロサイトを、下記の通りトランスフェクトした:培地を除去し、2μlリポフェクタミン2000、40μl Opti-MEM、及び40μMスクランブルsiRNA(既知のmRNA配列にマッチしなかったsiRNA)又はGLUT1-siRNA(GLUT1 mRNA配列にマッチしたsiRNA)に加えて、44mM NaHCO3及び5mM D-グルコースを補った1.5mlのDMEM D5030(12ウェルプレートのウェルあたり)で構成されるトランスフェクション培地に替えた。スクランブル及びGLUT1 siRNA配列は下記の通りであった:
スクランブルsiRNA:AGGUAGUGUAAUCGCCUUG(配列番号:1)及びGLUT1 siRNA:GUAUAGAUGGAAGAUAUUU(配列番号:2)。
細胞を、トランスフェクション培地中で、3日間、37℃で、5% CO2/95%空気を含む加湿雰囲気中で成長させた。3日後に、トランスフェクション培地を、44mM NaHCO3及び5mM D-グルコースを補ったDMEM D5030(ウェルあたり1ml)に替えた。
ビヒクル又は本発明の化合物(1)による処理後の2DG取込みを、スクランブルsiRNA又はGLUT1 siRNAにトランスフェクトさせたアストロサイト中で測定した(図4A)。結果は、GLUT1 siRNA-トランスフェクトされたアストロサイト中のGLUT1 mRNA発現の低下が2DG取込みの著しい低下につながる一方で、化合物(1)による処理が、スクランブルsiRNAにより、及びGLUT1 siRNAによりトランスフェクトされたアストロサイト中の2DG取込みを著しく増大させることを示す。
ビヒクル又は本発明の化合物(1)による処理後のラクテート分泌を、スクランブルsiRNA又はGLUT1 siRNAによりトランスフェクトさせたアストロサイト中で測定した(図4B)。結果は、GLUT1 siRNAにトランスフェクトされたアストロサイト中のGLUT1 mRNA発現の低下がラクテート分泌の著しい低下につながる一方で、化合物(1)による処理が、スクランブルsiRNAにより、及びGLUT1 siRNAによりトランスフェクトされたアストロサイトによるラクテート分泌を著しく増大させることを示す。
(実施例3)
本発明の化合物のインビボ効果
ラクテートの脳細胞外レベルに対する本発明の化合物の効果を評価するために、化合物を、下記の通り本発明の化合物による処置後のラクテートレベルのインビボモニタリングにより試験した。更に、脳内のラクテートの産生が、ALSを含む神経変性疾患における神経保護の基礎にある主な要素であると考えられるので(Leeら、2012年、前掲;Finsterwaldら、2015年、Curr. Drug Targets、21(25):3570~81頁)、神経変性疾患における本発明の化合物の効果を評価するために、化合物を、下記の通りALSのマウスモデルにより試験した。最後に、ラクテートの産生がシナプス可塑性及び記憶固定の基礎にある主な要素である(Suzukiら、2011年、前掲;Yangら、2014年、前掲;Tadiら、2015年、前掲)ことを知っているので、長期記憶に対する本発明の化合物の役割を文書化するために、化合物を、以下に記載される通り抑制回避(IA)試験において試験した。
全実験は、the Swiss Federal Guidelines for Animal Experimentationに厳密に従って実施し、the Cantonal Veterinary Office for Animal Experimentation(Canton of Vaud又はCanton of Geneva, Switzerland)により認可された。
薬力学(図5)及び認知(図7)実験のために、体重が18~28gである成体の雄性C57Bl/6J野生型マウス(8週齢)を使用した(Charles River社)。ALSマウスモデル(図6)には、B6.SJL1-Gur/JバックグラウンドのG93A SOD1遺伝子導入雄性マウス及び雌性マウスを使用した(Jackson Laboratory)。
動物を、3~5匹の群で、上部が金網であるポリプロピレンケージ(30×40×15cm)内に、温度(22±2℃)及び湿度(55±15%)制御された環境で、12時間明サイクル(07.00~19.00時、照明点灯)で収容したが、例外として、手術後は動物を個別に収容した。既に記載の通り(Thackaberryら、2010年、Toxicol Sci.、117(2):485~92頁)、試料(ビヒクル又は本発明の化合物)を、0.4%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) Methocel 4KM(w/v)、及び0.25% Tween-20(v/v)を補った水でできた溶液中で経口投与した(強制投与)。試験する化合物の濃度は10~100mg/kgの範囲であった。
インビボ薬力学-ラクテートバイオセンサー
ラクテートの大脳細胞外レベルを、ラクテートバイオセンサー(Pinnacle Technology社)を、製造業者の説明書に従って使用して、インビボでモニターした。実験の5~7日前に、カニューレを、イソフルランで麻酔をかけたマウスの大脳運動皮質領域M1/M2(座標:+1.94mm(ブレグマに対して)、側方-1.4mm(正中線に対して)、腹側-1.0mm(硬膜に対して))に外科的に移植した。手術後に、マウスを注意深くモニターし、鎮痛性治療を少なくとも4日間与えた。マウスが手術から完全に回復した後に、本発明の化合物又はビヒクルを、前述の通り経口投与し、細胞外ラクテートの大脳レベルを、ラクテートバイオセンサーを使用して、6時間動的に記録した。マウスに、最初にビヒクルのみを投与し、続いて3時間後にビヒクル又は化合物(1)(10又は100mg/kg)を投与した。大脳細胞外ラクテートの濃度を、較正後値を使用してラクテートプローブ電気シグナルから計算した。化合物(又はビヒクル)投与後のラクテート変動の各シグナルを、ビヒクルのみの最初の投与後のラクテート変動に対する倍率変化として表したが、そのため各動物はそれ自身の対照であった。ラクテート濃度曲線の曲線下面積(AUC)を、Graphad Prismを使用して計算し、薬物投与後とビヒクル投与後のAUCの比を計算した。L-ラクテートの細胞外濃度を、自由に動く動物で、ビヒクル又は化合物(1)の投与後3時間、リアルタイムに測定した(図5)。結果は、10mg/kg及び100mg/kgの化合物(1)による処置が、ビヒクルと比較して、処置されたマウスの脳内で細胞外ラクテートレベルを著しく増加させることを示す(図5C~図5F)。
SOD1 G93AマウスALSモデル
ヒト変異遺伝子G93A SOD1を過剰発現している、B6.SJL1-Gur/Jバックグラウンドの遺伝子導入マウスを使用した。交配コロニーは、両方ともB6.SJL1-Gur/Jバックグラウンドである野生型雌性マウス及びSOD1 G93A雄性マウスで構成されていた(Jackson Laboratoryから購入)。F1仔は、離乳時の耳パンチの後に、定量PCR(qPCR)を使用して遺伝子型を検査し、それにより、各マウス中のSOD1コピーの数を決定できた。投与された化合物の潜在的な治療効果を試験するために、SOD1マウスに、本発明の化合物(10mg/kg)又はビヒクルを、出生後30日(離乳)から生涯全体にわたり毎日経口的に与えた。3群:ビヒクルにより処置される野生型マウス、ビヒクルにより処置されるG93A SOD1マウス、及び本発明の化合物により処置されるG93A SOD1マウスを比較した。各マウスの体重を、処置全体にわたり毎日記録し、神経筋機能は週に1回測定した。神経筋機能の評価は、以下に記載される握力試験を使用して筋強度を試験することで構成された。
握力試験
実験は、ストレスの多い環境を減らすため光の強度が低い(30ルクス)室内で行った。マウスを、個別に、気泡シートが敷かれたテーブル上に配置された、高さが35cmの42×42cmの格子の中心に、最大で5分の期間、逆さまに配置した。マウスの筋強度及び協調を評価するために、格子を握るマウス能力(時間[秒])を測定した。各マウスを、3回の連続した試行で、試行の間に少なくとも20分空けて試験し、3回の試行の最大値を使用した。
生存
マウスが事前に定義された基準の少なくとも1つに達したときに、マウスを犠死させた:i)その最大の体重の15%以上減少、ii背中を下にして置かれた場合動いて戻るのに20秒以上(麻痺評価スケールの最大基準)。次いで、カプラン・マイヤー生存曲線を、Graphpad Prismバージョン6を使用して比較した。
変異したSOD1 G93Aを過剰発現しているマウスを、ビヒクル又は化合物(1)により、離乳(出生後30日)から最終段階(後足の完全麻痺)まで、経口投与により毎日処置した。毎週、筋機能を、握力試験を使用してモニターした。データは、化合物(1)による処置が、症状の発症を遅延させたことを示すが、それは、筋機能を16週齢まで測定する限り、有意に改善されたままであった(図6A)。更に、化合物(1)による処置は、ビヒクルのみによる処置と比べて、マウスの寿命を有意に増加させ(図6B)、それにより、神経変性マウスモデルにおける本発明の化合物の神経保護効果のインビボ支持を与える。
長期記憶試験-抑制回避(IA)
IA試験は、特定の状況(IAチャンバーの暗区画)での軽度な電気フットショックと関連する文脈記憶を測定する、齧歯動物における充分に確立された記憶パラダイムである。8週齢のC57Bl/6野生型雌性マウスの群を試験した。各マウスを、1日あたり5分間、少なくとも連続4日間ハンドリングして、試験日の間の実験者の存在/操作による動物のストレスを減少させた。自動操作されるスライドドアにより安全区画とショック区画に分かれている長方形のPerspexボックスで構成されるIAチャンバー(MedAssociates社)内で抑制回避を実施した。安全区画は白く、白色照明があり、ショック区画は黒く、暗い。マウスを、薬物又はビヒクルの経口投与の20分間後にIAに関して訓練した。訓練の間、マウスを、安全区画に、その頭をドアから遠ざけるように配置した。10秒後、区画を分けているドアを自動的に開け、マウスがショック区画に近づけるようにした(通常20秒以内に近づいた)。ドアは、マウスが暗区画に入った1秒後に閉じ、2秒の強度0.6mAフットショックが定電流スクランブラ回路によりショックチャンバーの格子床に送られた。フットショック送達の後に、マウスは、10秒間暗区画にとどまり、次いで、そのホームケージに戻された。マウスを照明のついた区画に戻し、暗区画に入るその潜時(秒で表す)を記録することにより、記憶保持を、訓練後24時間又は3週間で測定した。フットショックは保持試験の間投与しなかった。いったんマウスが暗区画に入ると、又は900秒のカットオフリミットの後、試験を終了した。
Graphpad Prismバージョン6を使用し、対応のない若しくは対応のある一対比較のための2元ステューデントのt検定又は、多重対比較に適切な場合、一元配置ANOVAとそれに続くダネット若しくはボンフェローニ事後検定を使用して(Ludbrook、1998、Clin Exp Pharmacol Physiol、25(12):1032~7頁)統計分析を実施した。
若い成体雄性マウスへのビヒクル又は化合物(1)(100mg/kg)の経口投与及び20分後のIAの訓練の後に、記憶を測定した(図7)。訓練後24時間及び3週間で、ショックを受けた場所であるIAチャンバーの暗区画に入るマウスの潜時を測定した。結果は、全マウスが訓練時に同じ潜時を有したが(運動又は認知の差が全くない)、それらの潜時は、ビヒクルと比べて、化合物(1)と共に訓練された場合、24時間及び3週時点の両方で有意に高かったことを示す(図7C)。これらのデータは、訓練前の化合物(1)(100mg/kg)の単回投与による処置が、長期記憶固定及び/又は表現を増大させることを示す。
全体として、それらのデータは、本発明の化合物が、インビトロで、アストロサイトによるラクテート分泌、グルコース取込み、及びグリコーゲン分解を刺激することを支持する。更に、それらのデータは、本発明の化合物が、GLUT1-DSのインビトロモデルであるGLUT1が欠損したアストロサイトにおいて上述の代謝経路を増大させることを示す。
(実施例4)
GLUT1-DSの遺伝子導入マウスモデルにおける本発明の化合物のインビボ効果
本発明の化合物のインビボの効果を評価するために、化合物を以下のモデルで試験した。
GLUT1がノックダウンされた129/SvJ遺伝バックグラウンドの遺伝子導入マウス(GLUT1-DSマウス)を使用した(Wangら、2016年、Human Molecular Genetics、15(7))。交配コロニーは、野生型雌性マウスとGLUT1-DS雄性マウス、又はGLUT1-DS雌性マウスと野生型雄性マウスで構成されていた。F1仔を、離乳時の耳パンチの後に、PCRを使用して遺伝子型を検査して、遺伝子型を決定した。2~3月齢のマウスを使用した。
ラクテート及びグルコースの大脳細胞外レベルを、インビボで、GLUT1-DS遺伝子導入雄性マウス及び野生型(WT)雄性同腹子において、ラクテート及びグルコースバイオセンサー(Pinnacle Technology社)を製造業者の説明書に従って使用してモニターした。GLUT1 DS遺伝子導入マウス及び野生型同腹子に、カニューレを、左及び右内側前頭前野(座標:-1.0mm(ブレグマに対して)、側方+/-1.0mm(正中線に対して)、腹側-1.0mm(硬膜に対して))1)に外科的に移植した。手術後に、マウスを注意深くモニターし、少なくとも4日間鎮痛性治療を与えた。マウスが手術から完全に回復した後に、本発明の化合物又はビヒクルを先述の通り経口投与し、細胞外ラクテート又はグルコースの大脳レベルを、それぞれラクテート又はグルコースバイオセンサーを使用して、6時間動的に記録した。マウスに、最初に、ビヒクルのみを経口投与し、3時間後に、ビヒクル又は10若しくは100mg/kgの投与量の化合物(1)を投与した。記録の間、マウスを、プラスチックの着色したビルディングブロックで構成された、それらのケージ内の新規な物体に曝して、それらの活動を刺激した。大脳細胞外ラクテート又はグルコースの濃度を、較正後の値を使用して、製造業者により説明される通り、それぞれ、ラクテート又はグルコースプローブ電気信号から計算した。Graphad Prismを使用して、ラクテート又はグルコース濃度曲線の曲線下面積(AUC)を計算し、薬物投与とビヒクル投与後のAUCの比を計算した。ビヒクル又は化合物(1)投与後のラクテート又はグルコースのAUCシグナルを、ビヒクルの最初の投与後のラクテート又はグルコース変動のAUCに対する倍率変化として表した(図8)。結果は、10mg/kg及び/又は100mg/kgの化合物(1)による処置が、ビヒクルに対して、処置されたWT及びGLUT1 DS遺伝子導入マウスの脳内の細胞外ラクテート又はグルコースレベルを有意に増加させることを示す。
運動機能は、ビヒクル又は化合物(1)による19日の処置の後で、ロータロッドにおいて、野生型(WT)及びGLUT1-DS遺伝子導入マウスにおいて測定した。マウスに、ビヒクル又は10mg/kgの投与量の化合物(1)を毎日経口投与した。14日間の治療の後で、マウスをロータロッド訓練に曝したが、それは、マウスを、加速するロータロッド(4から40r.p.m.)上に300秒間配置することで構成された。訓練が終わる前に、又は訓練終了時(300秒)に落下したマウスを除き、それらのケージに戻した。訓練を、連続4日間にわたり行って、各訓練日に、マウスは、3回の連続した試行を、試行の間に15分の期間を空けて実施した。最後の訓練の1日後に(5日目)、マウスをロータロッドで試験した。試験は、マウスを、25r.p.m.の定速のロータロッド上に配置することで構成された。落下する前のマウスの潜時を記録した。1000秒の最大継続期間の間落下しなかったマウスを除き、試験を終了した。これらのデータを図9に表すが、GLUT1-DS遺伝子導入マウスが、WTマウスと比べてロータロッド上で、劣ったパフォーマンスを有したが、10mg/kgの投与量での19日間の化合物(1)の投与が、GLUT1マウスにおいてロータロッドパフォーマンスを増加させたことを示す。

Claims (29)

  1. GLUT1-DSの予防、抑制、又は治療のための、式(I):
    Figure 2022553443000047
    [式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、H、ハロゲン、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたC1~C6アルキル、任意に置換されたアミン、任意に置換されたカルボン酸又はエステル、ニトロ、及びニトリルから独立に選択され;R7、R8、R9、R10、及びR11は、H、ハロゲン、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたC1~C6アルキル、任意に置換されたアミン、任意に置換されたカルボン酸又はエステル、ニトロ、及びニトリル、並びに式(II)の基:-(X)m-CR12R13R14(II)(式中、Xは、O、NR15、S、SO2、CH2、及びヒドラジン(-N-N-)から選択され、mは、0及び1から選択される整数であり、且つR12、R13、及びR14は、H、OH、任意に置換されたアルコキシ、アミド、ピロリドン、ニトリル、任意に置換されたC1~C6アルキル、及びハロゲンから独立に選択される)から独立に選択され、ここで、R7、R8、R9、R10、及びR11の少なくとも1つの基は、式(II)の基であり;Yは、-CR16R17-及び-NR18-から選択され;R15は、H、任意に置換されたアルコキシ、及び任意に置換されたC1~C6アルキルから選択され;R16及びR17は、H、ハロゲン、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたC1~C6アルキル、及び任意に置換されたアリールから独立に選択され;R18は、H又は任意に置換されたC1~C6アルキルから独立に選択される]の化合物;任意の薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、又は多形体、互変異性体、幾何異性体、光学活性な形態、そのエナンチオマー混合物、及びその混合物。
  2. R12、R13、及びR14の少なくとも1つが、F又はClである、請求項1に記載の使用のための化合物。
  3. Xが、O、NR15、S、SO2、及びヒドラジン(-N-N-)から選択される、請求項1に記載の使用のための化合物。
  4. Yが-NR18である、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  5. Yが-CR16R17である、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  6. R1、R4、R5及びR6がHである、請求項1から5のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  7. R1がである、請求項1から5のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  8. R1がである、請求項1から5のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  9. R2及びR3が、H及びメトキシ等の任意に置換されたアルコキシから選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  10. R8がHである、請求項1から9のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  11. R8が任意に置換されたアルコキシ(例えば、OCF3又はOCHF2)である、請求項1から9のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  12. R8がハロゲンである、請求項1から9のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  13. R9が-(X)m-CR12R13R14基である、請求項1から12のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  14. mが1である、請求項1から13のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  15. XがOである、請求項1から143のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  16. XがSである、請求項1から14のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  17. R12、R13、及びR14がFである、請求項1から16のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  18. R10及びR11がHである、請求項1から17のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  19. R7、R8、R10、及びR11がHである、請求項1から18のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  20. R9が、OCF3又はOCF3である、請求項1から19のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  21. R9がHである、請求項1から19のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  22. 以下の群から選択される、請求項1から21のいずれか一項に記載の使用のための化合物:
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-1-(4-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)イソキノリン;
    N-(3,4-ジメトキシフェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(p-トリル)イソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-メトキシフェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(メトキシメチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    N1-(6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)-N3,N3-ジメチルベンゼン-1,3-ジアミン;
    N-(3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    4-((6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾ-ニトリル;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(メチルチオ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N-(3-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-5-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-N5,N5-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,5-ジアミン;
    4-クロロ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    4-ブロモ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N6,N6-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,6-ジアミン;
    1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボニトリル;
    メチル1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボキシラート;及び
    6-エチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;並びに任意の薬学的に許容されるその塩、錯体、水和物、溶媒和物、又は多形体、互変異性体、幾何異性体、光学活性な形態、及び薬学的に活性な形態。
  23. 以下の群から選択される、式(I)の化合物:
    N-(3,4-ジメトキシフェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(p-トリル)イソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-メトキシフェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(メトキシメチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    N1-(6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)-N3,N3-ジメチルベンゼン-1,3-ジアミン;
    N-(3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    4-((6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾ-ニトリル;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(メチルチオ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N-(3-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-5-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-N5,N5-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,5-ジアミン;
    4-クロロ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    4-ブロモ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N6,N6-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,6-ジアミン;
    1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボニトリル;
    メチル1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボキシラート;及び
    N-(3,4-ジメトキシフェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(p-トリル)イソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-メトキシフェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(メトキシメチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    N1-(6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)-N3,N3-ジメチルベンゼン-1,3-ジアミン;
    N-(3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    4-((6,7-ジメトキシイソキノリン-1-イル)アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾ-ニトリル;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(メチルチオ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N-(3-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシイソキノリン-1-アミン;
    6,7-ジメトキシ-N-(4-(2-メトキシエチル)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-5-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-N5,N5-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,5-ジアミン;
    4-クロロ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    4-ブロモ-6-メトキシ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    6-メトキシ-4-メチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;
    N6,N6-ジメチル-N1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1,6-ジアミン;
    1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボニトリル;
    メチル1-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)イソキノリン-6-カルボキシラート;及び
    6-エチル-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソキノリン-1-アミン;並びに任意の薬学的に許容されるその塩、錯体、水和物、溶媒和物、又は多形体、互変異性体、幾何異性体、光学活性な形態、及び薬学的に活性な形態。
  24. 請求項23に記載の化合物及びその薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤を含む医薬組成物。
  25. 医薬として使用するための、請求項23に記載の化合物。
  26. 請求項1~25のいずれか一項に記載の式(I)の化合物及びその薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤を含み、GLUT1発現を回復するための遺伝子治療、ケトン食療法、又は例えばトリヘプタノイン等、ケトン体の合成を制御する医薬化合物を含む、GLUT1-DS又は関連症状を治療及び/又は安定化させるのに有用な少なくとも1種の併用薬剤を更に含む医薬組成物。
  27. 前記式(I)の化合物が、請求項22に記載の化合物である、請求項26に記載の医薬組成物。
  28. ケトン食療法又はケトン体の合成を制御する医薬化合物を含む、GLUT1-DS又は関連症状を治療及び/又は安定化させるのに有用な少なくとも1種の併用薬剤を更に含む、請求項26又は27に記載の医薬組成物。
  29. 対象におけるGLUT1-DSと関連する障害又は疾患を予防又は治療する方法であって、それを必要とする対象に、治療上有効な量の、請求項1~28のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、互変異性体、幾何異性体、光学活性な形態、エナンチオマー混合物、薬学的に許容される塩、その薬学的に活性な誘導体、又はその混合物を投与する工程を含む方法。
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