JP2022550527A - 重炭酸塩及び中性アミノ酸を含む歯磨剤組成物 - Google Patents

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Abstract

水、重炭酸塩、及びグリシン又はその塩を含む歯磨剤組成物は、歯垢バイオフィルムの処置に効果的である。

Description

本発明は、重炭酸塩及び中性アミノ酸を含む歯磨剤組成物に関する。歯磨剤組成物は、バイオフィルム形成を阻害するのを助けるか又はバイオフィルムを破壊するのを助けるための有効性が改善されたものである。
(デンタルバイオフィルムとしても知られる)歯垢は粘着性であり、歯の表面上に常に形成されている細菌の無色の堆積物である。歯垢は、細菌及び細胞外ポリマー物質(いわゆる「extracellular polymer substances、EPS」)で概ね構成される。EPSは、バイオフィルム微生物が埋め込まれた微生物起源のバイオポリマーである。J.Bacteriol.2007,189(22):7945。唾液、食品、及び流体が組み合わさってこれらの堆積物が生成され、歯と歯茎が合流する場所に集まる。歯垢の蓄積は、歯肉炎を含む、虫歯及び歯周病(歯茎の疾患)につながる場合がある口腔衛生不良の主要な因子である。歯磨剤組成物が歯垢を予防及び抑制するのに役立つ1つの方法は、抗菌剤を活用することによるものであるが、欠点及び製剤上の課題として、製剤成分との抗菌剤の意図しない反応性がある。これには、酸化分解、加水分解、吸着、又はオキシ水酸化物種の沈殿が含まれ得るが、それらのいずれも、抗菌剤の生物学的利用に影響を与える場合がある。歯に歯垢が形成されるのを防止し、かつ/又は抗菌剤の使用を最小限に抑えるのに役立つ製剤を提供するための、消費者の継続的な需要が存在する。
バイオフィルム形成を阻害するのに役立つか、又はバイオフィルムを破壊するのに役立つ1つの解決策としては、ベーキングソーダ(すなわち、重炭酸ナトリウム)の使用がある。バイオフィルムに対するベーキングソーダの作用機序は、少なくとも2倍である可能性が高い。ベーキングソーダは、バイオフィルムを破壊又は低減することを助けるようにカルシウムイオンを変位させることができる。カルシウムイオンは、デンタルバイオフィルムのEPS成分の「接着剤」又は「足場」として機能する。ベーキングソーダは、口腔バイオフィルムの物理的除去を助けるための研磨剤としても作用し得る。30重量%超、ときには60重量%超の、歯磨剤中のベーキングソーダのいくつかの濃度について報告がなされている。しかしながら、一部のユーザは、(比較的高濃度のベーキングソーダに起因する)不快な味を感じた経験を報告している。高濃度のベーキングソーダ組成物の使用は、ベーキングソーダの分解に関わる安定性という課題をもたらす。そのような安定性の課題を克服するために使用されるアプローチとしては、無水又は低水分組成物中にベーキングソーダ組成物を配合することがある。しかしながら、このアプローチは、レオロジー特性の低下をもたらす場合があり、分散性及び送達性を損なう。更に、歯垢は、市場の開拓において特に問題となっている。そこで歯磨剤溶液は、最も費用対効果が高い(例えば、比較的高濃度の水を含有する)。
J.Bacteriol.2007,189(22):7945
したがって、組成物の風味プロファイル並びに分散性及び送達性の改善を助けるために、重炭酸塩の濃度を最小限(例えば、60重量%未満)に抑えながら、重炭酸塩に関連する治療効果を最大化する、ベーキングソーダを含む水性歯磨剤組成物が必要とされている。また、そのような組成物への需要がおそらく最も大きい市場の開拓のために、費用対効果が高い組成物が必要とされている。
本発明は、歯磨剤組成物に関するものであり、この組成物は、(a)組成物の約5重量%~約55重量%の水と、(b)組成物の約1重量%~約60重量%の重炭酸塩と、(c)組成物の約0.01重量%~約10重量%の中性アミノ酸と、(d)組成物の約0.0025重量%~約2重量%のフッ化物イオン源と、を含む。
本発明の1つの利点は、重炭酸塩(例えば、重炭酸ナトリウム)と中性アミノ酸(例えば、グリシン)との組み合わせを含む歯磨剤組成物によって達成されるデンタルバイオフィルム構造を有意に破壊すること及び不安定化させることである。この目的のために、2つの成分そのものの効果が、殺菌性として作用せず、あるいは細菌への抑制効果を有しないということは更に驚くべきことである。
更に、65%超の重炭酸ナトリウムを含有し、歯肉炎の処置において臨床的利益を提供すると主張している市販の歯磨剤組成物が存在する。しかしながら、ユーザは、このより高い濃度の重炭酸ナトリウムにおいて関連する不快な感覚の経験(例えば、味、発泡、分散性)を報告している。したがって、本発明の別の一態様は、重炭酸塩を中性アミノ酸と組み合わせて、重炭酸塩の濃度を低減させることができる一方で、それでもなおバイオフィルムを不安定化させ、しかも改善された感覚経験を提供する、歯磨剤組成物を提供することである。
本発明の更に別の一態様は、比較的高い含有量のベーキングソーダ及び水の両方を含有する水性歯磨剤の製剤であり、その製剤は、製品の保存可能期間にわたって良好な化学的及び物理的安定性を有するものであり、重炭酸塩に関連する治療効果を最大化する分散性及び送達性の改善を可能にする。
本発明の更に別の一態様は、本発明の組成物で歯をブラッシングするステップを含む、デンタルバイオフィルムを処置する方法を提供する。
本発明のなお更に別の一態様は、本発明の歯磨剤組成物で歯をブラッシングするステップを含む、歯のエナメル質上の歯垢形成を予防又は軽減する方法を提供する。
ヒドロキシアパタイト(hydroxyapatite:「HA」)ディスクが取り付けられた口腔スプリントの斜視図である。 内部に溝を有するHAディスクの斜視図である。 内部にバイオフィルムを有する溝の断面図の概略図である。
定義
本明細書で使用するとき、用語「含む」とは、特に言及したもの以外の工程、及び成分を付加できることを意味する。この用語は、「からなる」及び「から本質的になる」を包含する。本発明の組成物は、本明細書に記載される本発明の必須要素及び制限事項、並びに本明細書に記載されるあらゆる追加若しくは任意の成分、構成要素、工程、又は制限事項を含み、これらからなり、あるいは、これらから本質的になることができる。
本明細書で使用するとき、用語「歯磨剤」とは、特に指定がない限り、口腔の表面を洗浄するために使用する、ペースト、ゲル、粉末、タブレット、又は液体の製剤を意味する。好ましくは、本発明の歯磨剤組成物は、単相組成物である。歯磨剤の一例は、(歯をブラッシングするための)練り歯磨きである。本明細書で使用するとき、「歯」という用語は、天然歯、及び人工歯又は歯科補綴物を指す。
全ての百分率、部及び比率は、別途指定されない限り、本発明の組成物の総重量に基づく。列挙されている成分に関するとき、こうした重量は全て、活性レベルに基づき、このため、特に指定されない限り、市販の材料に含まれている可能性のある溶媒又は副生成物を含まない。「重量パーセント」という用語は、本明細書では「重量%」として表示される場合がある。本明細書で使用される全ての分子量は、別途記載のない限り、グラム/モルで表される重量平均分子量である。
本明細書で使用するとき、「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求の範囲において使用されるときは、特許請求されている又は記載されるもののうちの1つ以上を意味するものと理解される。
本明細書で使用するとき、単語「好ましい」、「好ましくは」、及びその変形は、一定の条件下において一定の利益をもたらす本発明の実施形態に関する。しかしながら、同じ又は他の状況下においては、他の実施形態が好ましい場合もある。更に、1つ以上の好ましい実施形態の詳細説明は、他の実施形態が有用でないことを示すものではなく、本発明の範囲から他の実施形態を排除することを意図するものでもない。

本発明の歯磨剤組成物は、本明細書においては、組成物の約5重量%~約55重量%、好ましくは約15重量%~約45重量%、好ましくは約20重量%~約35重量%の水を含む。歯磨剤組成物は、組成物の約15重量%~約55重量%、好ましくは約20重量%~約45重量%、好ましくは約25重量%~約35重量%の水を含んでもよい。水は、製剤に添加されてもよく、かつ/又は、水溶液中に提供される他の成分を含めることによって組成物中に含まれてもよい。好ましくは、水は、米国薬局方(United States Pharmacopeia:USP)の規定に則った水である。
重炭酸塩
本発明の組成物は、組成物の約1重量%~約60重量%の重炭酸塩を含む。好ましくは、重炭酸塩は、重炭酸ナトリウム、重炭酸カルシウム、又はこれらの混合物から選択され、より好ましくは、重炭酸ナトリウムである。歯磨剤組成物は、組成物の約1重量%~約60重量%、好ましくは約10重量%~約50重量%、より好ましくは20重量%~約40重量%の重炭酸塩(好ましくは重炭酸ナトリウム)を含み得る。
中性アミノ酸
本発明の歯磨剤組成物は、中性アミノ酸を含む。
本明細書で使用するとき、用語「中性アミノ酸」には、天然由来の中性アミノ酸、例えばアラニン、アスパラギン、システイン、グルタミン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンなどだけではなく、pH5.0~7.0の範囲の等電点を有する生物学的に許容可能なアミノ酸をも含む。生物学的に好ましい許容可能な中性アミノ酸は、分子中に単一のアミノ基及びカルボキシル基を有するか、あるいは物理化学的特性は類似又は実質的に類似しているが変更された側鎖を有する官能性誘導体などといった、これらの官能性誘導体を有する。更なる実施形態では、アミノ酸は、少なくとも部分的に水溶性であり、25℃で1g/1000mLの水溶液中で7未満のpHを提供する。
したがって、本発明での使用に好適な中性アミノ酸としては、アラニン、アミノ酪酸、アスパラギン、システイン、シスチン、グルタミン、グリシン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、タウリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、これらの塩、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、本発明の組成物において使用される中性アミノ酸としては、アスパラギン、グルタミン、グリシン、これらの塩、又はこれらの混合物を挙げることができる。中性アミノ酸は、25℃の水溶液中で、5.0、又は5.1、又は5.2、又は5.3、又は5.4、又は5.5、又は5.6、又は5.7、又は5.8、又は5.9、又は6.0、又は6.1、又は6.2、又は6.3、又は6.4、又は6.5、又は6.6、又は6.7、又は6.8、又は6.9、又は7.0の等電点を有し得る。好ましくは、中性アミノ酸は、アスパラギン、グルタミン、又はグリシンから選択され、より好ましくはその遊離形態である。中性アミノ酸がその塩形態である場合、好適な塩としては、提供される量及び濃度において生理学的に許容可能であると考えられる、薬剤として許容される塩であることが当該技術分野において既知である塩が挙げられる。好ましくは、中性アミノ酸は、組成物の約0.01重量%~約10重量%、好ましくは約0.05重量%~約5重量%、好ましくは約0.1重量%~約3重量%、好ましくは約0.5重量%~約3重量%、好ましくは約1重量%~約3重量%の量で存在する。一態様では、中性アミノ酸はグルタミン(又はその塩)である。別の一態様では、中性アミノ酸はアスパラギン(又はその塩)である。更に別の態様では、中性アミノ酸はグリシン(又はその塩)である。
驚くべきことに、中性アミノ酸の使用により、重炭酸塩の濃度を比較的低く抑えられるゆえに味の改善を可能にする一方で、重炭酸塩を(例えば、より低減された濃度で)含有する組成物において、バイオフィルムを予防したりあるいは低減したりする効果を提供することが発見された。
更に、アミノ酸の導入は、歯肉創傷治癒上の利益をもたらし、したがって、他の抗出血剤、例えば、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、及びp-アミノメチル安息香酸の使用を最小限に抑えることができる。一態様では、本発明の歯磨剤組成物は、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、及びp-アミノメチル安息香酸を、実質的に含まず、好ましくは本質的に含まず、より好ましくは全く含まない。
一態様では、中性アミノ酸は錯体を形成していない。一態様では、中性アミノ酸は、亜鉛と錯体を形成してはいない。
フッ化物イオン源
本組成物は、有効量の抗齲蝕剤を含んでもよい。一態様では、抗齲蝕剤は、フッ化物イオン源である。フッ化物イオンは、25℃で組成物内にフッ化物イオン濃度を付与するのに十分な量で組成物中に存在してもよく、かつ/又は、一実施形態では、抗齲蝕効果を提供するために、組成物の約0.0025重量%~約5重量%、好ましくは、組成物の約0.005重量%~約2.0重量%の濃度で使用することができる。代表的なフッ化物イオン源としては、フッ化第一スズ、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化アミン、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化亜鉛、又はこれらの混合物が挙げられる。一態様では、本発明の歯磨剤組成物は、2種類のフッ化物イオン源、具体的にはモノフルオロリン酸ナトリウム及びアルカリ金属フッ化物を有していてもよい。理論に束縛されるものではないが、このようなアプローチは、平均フッ化物摂取の改善をもたらし得る。
カルシウム含有研磨剤
本発明の組成物は、任意選択的にかつ一部の態様では好ましくは、組成物の約5重量%~約50重量%、好ましくは約10重量%~約50重量%のカルシウム含有研磨剤を含むことができ、好ましくはカルシウム含有研磨剤は、炭酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、オルトリン酸カルシウム、メタリン酸カルシウム、ポリリン酸カルシウム、オキシアパタイトカルシウム、炭酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、カルシウム含有研磨剤は、炭酸カルシウムである。好ましくは、本組成物は、組成物の約15重量%~約50重量%、好ましくは約15重量%~約30重量%、好ましくは約15重量%~約25重量%のカルシウム含有研磨剤を含む。
好ましくは、カルシウム含有研磨剤は炭酸カルシウムである。より好ましくは、カルシウム含有研磨剤は、微粉砕天然白亜、粉砕炭酸カルシウム、沈殿炭酸カルシウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。カルシウム含有研磨剤の重量パーセントの非限定的な例としては、組成物の約15重量%、約20重量%、約25重量%、又は約30重量%が挙げられ、好ましくはカルシウム含有研磨剤は炭酸カルシウムである。
シリカ研磨剤
本発明の組成物は、任意選択的にかつ一部の態様では好ましくは、シリカ研磨剤を含むことができる。例えば増粘性シリカのような、様々な種類のシリカデンタル研磨剤は、歯のエナメル質又は象牙質を過度に摩滅させない一方で、優れた歯の洗浄及び艶出性能の独特の効果を有するので好ましい。本明細書におけるシリカ研磨剤用研摩材料、並びに他の研磨剤は、約0.1~約30マイクロメートル、好ましくは約5~約15マイクロメートルの範囲の平均粒径を概ね有する。研磨剤は、沈降性シリカ、又は米国特許第3,538,230号(Paderら、1970年3月2日発行)、及び同第3,862,307号(DiGiulio、1975年1月21日発行)に記載されているシリカキセロゲルのようなシリカゲルとすることができる。W.R.Grace & Company,Davison Chemical Divisionから「Syloid」という商品名で販売されているシリカキセロゲルが好ましい。J.M.Huber Corporationから「Zeodent(登録商標)」という商品名で販売されているもののような沈降性シリカ材料、特に「Zeodent(登録商標)119」、「Zeodent(登録商標)118」、「Zeodent(登録商標)109」、及び「Zeodent(登録商標)129」の名称を有するシリカも好ましい。本発明の練り歯磨きに有用なシリカ歯科用研磨剤のタイプは、1982年7月29日に発行された、Wasonの米国特許第4、340、583号、並びに本発明と同じ譲受人に譲渡され、1997年2月18日に発行された米国特許第5,603,920号、1996年12月31日に発行された同第5,589,160号、1997年8月19日に発行された同第5,658,553号、1997年7月29日に発行された、同第5、651、958号、及び2001年6月25日に出願された、米国特許仮出願第60/300766号により詳細に記載されている。
一態様では、組成物は、組成物の0重量%~約15重量%、好ましくは0.5重量%~約10重量%、より好ましくは1重量%~約5重量%のシリカ研磨剤を含む。一態様では、組成物は、シリカ研磨剤を実質的に含まない。
一態様では、組成物は、カルシウム含有研磨剤と、シリカ研磨剤と、を含む。
pH
歯磨剤組成物のpHは、約7.8超、好ましくは約8超、好ましくは約8~約11、好ましくは約8.5~約11、好ましくは約8.5~約10.5、好ましくは約8.5~約10であり得る。本発明の組成物の比較的高いpHは、フッ化物の安定性のためである。理論に束縛されるものではないが、pH8未満では、カルシウムイオンは、フッ化物と結合し得る。したがって、歯磨剤組成物は、フッ化物イオン源の安定性を最大化するために、pH8.0超であることが望ましい。歯磨剤のpHを評価するための方法を以下に記載する。明確にするために断っておくと、本分析方法は、調製されたばかりのときの歯磨剤組成物を試験することを記載しているが、本発明を特許請求する目的のためには、pHは、製品の合理的なライフサイクルの間の任意の時点(製品が店舗から購入され、使用者の自宅に持ち込まれたときを含むが、これらに限定されない)で測定されてもよい。
pH調整剤
本明細書における歯磨剤組成物は、有効量のpH調整剤を含んでいてもよく、好ましくはそのpH調整剤は、pH緩衝剤である。本明細書で使用するとき、pH調整剤は、歯磨剤組成物のpHを上記のpH範囲に調整するために使用することができる剤を指す。本組成物は、組成物の約0.001重量%~約5重量%のpH調整剤を含み得る。pH調整剤としては、アルカリ金属水酸化物、水酸化アンモニウム、有機アンモニウム化合物、炭酸塩、セスキ炭酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩、イミダゾール、及びこれらの混合物を挙げることができる。具体的なpH剤としては、リン酸一ナトリウム(リン酸一塩基性ナトリウム又は「MSP」)、リン酸三ナトリウム(リン酸三塩基性ナトリウム十二水和物又は「TSP」)、安息香酸ナトリウム、安息香酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカリ金属炭酸塩、炭酸ナトリウム、イミダゾール、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、グルコン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、又はリン酸が挙げられる。理論に束縛されるものではないが、リン酸はまた、カルシウムイオンキレート活性を有し得るので、(モノフルロリン酸塩を含有する製剤において)若干のモノフルオロリン酸塩の安定化をもたらす。
歯磨剤のpHを評価するための方法を説明する。pHは、自動温度補償(ATC)プローブを用いてpHメータによって測定する。pHメータは、0.001pH単位で読み取りが可能である。pH電極は、以下の、(i)Orion Ross Sure-Flowコンビネーション:ガラス体-VWR#34104-834/Orion#8172BN又はVWR#10010-772/Orion#8172BNWP、エポキシ体-VWR#34104-830/Orion#8165BN又はVWR#10010-770/Orion#8165BNWP、セミミクロエポキシ体-VWR#34104-837/Orion#8175BN又はVWR#10010-774/Orion#3175BNWP、又は(ii)Orion PerpHectコンビネーション:VWR#34104-843/Orion#8203BNセミミクロガラス体、又は(iii)適切な同等物のうちの1つ、から選択することができる。自動温度補償プローブはFisher Scientific、カタログ#13-620-16である。
歯磨剤の25重量%スラリーを脱イオン水で調製し、その後、SORVALL RC 28S遠心分離器及びSS-34ロータ(又は同等の重力、24149g力で)を使用して、15000回転/分で10分間遠心分離する。1分後に上清中のpHを測定するか、測定値が安定してから測定する。各pH評価後、電極を脱イオン水で洗浄する。いかなる過剰な水も、実験室グレードのティッシュで拭き取る。問題がない場合は、電極をpH7の緩衝液又は適切な電極保管液に浸漬しておく。
保湿剤
本明細書の組成物は、比較的少量の保湿剤を含有するか、あるいは更には保湿剤を実質的に含まないか又は全く含まない。保湿剤濃度の非限定的な例としては、歯磨剤組成物の約0.1重量%以下、約0.5重量%以下、約1重量%以下、約5重量%以下、約10重量%以下、又は0重量%が挙げられる。理論に束縛されるものではないが、保湿剤(例えば、ソルビトール/グリセロール)の存在は、多くの水及び高濃度の炭酸塩を含有する本発明の歯磨剤配合物において、歯垢へのフッ化物の取り込みにおいて否定的な役割を果たす場合がある。これらの歯磨剤組成物中のソルビトール/グリセロールの濃度が低ければ、より優れたフッ化物の取り込みの結果がもたらされる。好ましくは、本発明の歯磨剤組成物は、組成物の0重量%~約10重量%の保湿剤を含み、その保湿剤はソルビトール、グリセロール、又はこれらの混合物から選択され、より好ましくは、組成物は、組成物の0重量%~約7重量%、好ましくは0重量%~約5重量%の当該保湿剤を含む。一態様では、組成物は、保湿剤を実質的に含まない。
本発明の目的のための用語「保湿剤」としては、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、又はこれらの混合物などの食用多価アルコールが挙げられる。一態様では、保湿剤はポリオールであり、好ましくは、ポリオールは、ソルビトール、グリセリン、又はこれらの混合物から選択される。更に別の実施例では、保湿剤はソルビトールである。理論に束縛されるものではないが、低濃度(すなわち、約2重量%以下)の保湿剤を含有する歯磨剤組成物を有する潜在的な利点は、グリセロール又はソルビトールなどの保湿剤を含まないこれらの歯磨剤組成物が、高濃度のそのような保湿剤を有する組成物と比較して、フッ化物のより良い取り込みを提供し得ることである。一態様では、本発明の歯磨剤組成物は、組成物の0重量%~約2重量%、好ましくは0重量%~約1重量%、より好ましくは0重量%~約0.5重量%のグリセリン及び/又はソルビトールを含む。一態様では、組成物は、好ましくは、グリセリン及びソルビトールのいずれも実質的に含まない。
増粘系
本発明の歯磨剤組成物は、増粘系を含んでいてよい。好ましくは、歯磨剤組成物は、組成物の約0.5重量%~約10重量%、好ましくは約0.8重量%~約5重量%、より好ましくは約1重量%~約5重量%の増粘系を含む。より好ましくは、増粘系は、増粘ポリマー、増粘シリカ、又はこれらの混合物を含む。更により好ましくは、増粘系が増粘ポリマーを含む場合、増粘ポリマーは、カルボキシメチルセルロース、直鎖硫酸化多糖類、天然ガム、又はこれらの混合物から選択される。また更により好ましくは、増粘系が増粘ポリマーを含む場合、増粘ポリマーは、(a)組成物の約0.01重量%~約3重量%のカルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose、「CMC」)、好ましくは組成物の約0.1重量%~約2.5重量%のCMC、より好ましくは組成物の約0.5重量%~約1.7重量%のCMC、(b)組成物の約0.01重量%~約2.5重量%、好ましくは約0.05重量%~約2重量%、より好ましくは約0.1重量%~約1.5重量%の直鎖硫酸化多糖類(ただし好ましくは、直鎖硫酸化多糖類はカラギーナンである)、(c)組成物の約0.01重量%~約3重量%、好ましくは約0.1重量%~約2重量%、より好ましくは約0.2重量%~約1.8重量%の天然ガム、又は(d)これらの混合物からなる群から選択される。
好ましくは、増粘系が増粘シリカを含む場合、増粘シリカは、組成物の約0.01重量%~約8重量%、好ましくは約0.1重量%~約5重量%、好ましくは約1重量%~約3重量%である。
好ましくは、直鎖硫酸化多糖類は、カラギーナン(カラゲナンとしても知られている)である。カラギーナンの例としては、κ-カラギーナン、ι-カラギーナン、λ-カラギーナン、又はこれらの混合物が挙げられる。
一態様では、増粘シリカは、ケイ酸ナトリウム溶液から、酸で不安定化して超微粒子を得ることによって得られる。市販されている一例は、Huber Engineered MaterialsのZEODENT(登録商標)ブランドのシリカ(例えば、ZEODENT(登録商標)103、124、113、115、163、165、167)である。
一態様では、CMCは、セルロースから、アルカリ及びモノクロロ酢酸又はそのナトリウム塩で処理することによって調製される。異なる種は、商業上、粘度によって特徴付けられる。市販されている一例は、Ashland Special Ingredients製のAqualon(商標)ブランドのCMC(例えば、Aqualon(商標)7H3SF、Aqualon(商標)9M3SF、Aqualon(商標)TM9A、Aqualon(商標)TM12A)である。
好ましくは、天然ガムは、カラヤガム、アラビアガム(アカシアガムとしても知られている)、トラガカントガム、キサンタンガム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。より好ましくは、天然ガムは、キサンタンガムである。キサンタンガムは、細菌キサントモナスカメストリス(Xanthomonas camestris)によって分泌される多糖類である。一般に、キサンタンガムは、それぞれ2:2:1のモル比でグルコース、マンノース、及びグルクロン酸を含む、五糖繰り返し単位から構成される。(モノマーの)化学式は、C354929である。一態様では、キサンタンガムは、CP Kelco Inc(Okmulge,US)製である。
粘度
好ましくは、本発明の歯磨剤組成物は、約200,000センチポアズ~約850,000センチポアズ(「cP」)の粘度範囲を有する。粘度を評価するための方法を記載する。粘度計はBrookfield(登録商標)粘度計、Brookfield「Helipath」スタンドを有するモデルDV-I Primeである。粘度計をHelipathスタンド上に置き、水準器を介して水平化する。Eスピンドルを取り付け、粘度計を2.5RPMに設定する。スピンドルを取り外し、粘度計をゼロにし、Eスピンドルを取り付ける。次いで、測定を開始する前に、クロスピースがペーストに部分的に沈むまでスピンドルを下げる。粘度計及びヘリパスの電源スイッチを同時にオンにして、スピンドルの下向きの回転を開始する。タイマーを48秒に設定し、モータ及びヘリパスと同時にタイマーをオンにする。48秒後に読み取りを行う。読み取り値はcPである。
PEG
本発明の組成物は、場合により、組成物の様々な重量パーセント、並びに様々な平均分子量の範囲のポリエチレングリコール(polyethylene glycol、PEG)を含んでもよい。本発明の一態様では、組成物は、組成物の約0.1重量%~約5重量%、好ましくは約0.5重量%~約4重量%、より好ましくは約1重量%~約3重量%のPEGを含む。本発明の別の一態様では、PEGは、約100~約1600、好ましくは約200~約1000、好ましくは約400~約800、好ましくは約500~約700ダルトンの平均分子量の範囲を有するものである。PEGは、一般式:H-(OCHCH-OHを有するエチレングリコール等価物へのエチレンオキシドの付加反応によって形成される水溶性直鎖ポリマーである。PEGの1つの供給元は、CARBOWAX(商標)というブランド名のDow Chemical Companyである。理論に束縛されるものではないが、歯磨剤組成物中にいくらかのPEGを有することは、物理的安定性を助けることができる。
甘味剤
本明細書の歯磨剤組成物は、甘味剤を含んでよい。これらの甘味剤としては、サッカリン、デキストロース、スクロース、ラクトース、マルトース、レブロース、アスパルテーム、ステビア、シクラミン酸ナトリウム、ブラゼイン、ペンタジン、D-トリプトファン、ジヒドロカルコン、アセスルファム、スクラロース、ネオテーム、及びこれらの混合物などが挙げられ得る。甘味剤は、一般に、口腔用組成物中で、組成物の約0.005重量%~約5重量%、好ましくは約0.01重量%~約1重量%、好ましくは約0.1重量%~約0.5重量%の濃度で使用される。
界面活性剤
本明細書の歯磨剤組成物は、界面活性剤を含んでよい。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、両性、双極性、カチオン性界面活性剤、又はこれらの混合物から選択することができる。組成物は、界面活性剤を、組成物の約0.01重量%~約10重量%、約0.025重量%~約9重量%、約0.05重量%~約5重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.5重量%~約2重量%、又は約0.1重量%~約1重量%の濃度で含んでよい。アニオン性界面活性剤の非限定的な例としては、米国特許出願公開第2012/0082630A1号の段落32、33、34、及び35に記載されているものが挙げられ得る。双性イオン性又は両性界面活性剤の非限定的な例としては、米国特許出願公開第2012/0082630A1号の段落36に記載されているものが挙げられ得る。カチオン性界面活性剤としては、上記参照文献の段落37に記載のものが挙げられ得る。非イオン性界面活性剤としては、上記参照文献の段落38に記載のものが挙げられ得る。好ましい界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、又はこれらの混合物が挙げられる。一態様では、組成物は、組成物の約0.1重量%~約5重量%、好ましくは約0.1重量%~約3重量%、好ましくは約0.3重量%~約3重量%、好ましくは約1.2重量%~約2.4重量%、好ましくは約1.2重量%~約1.8重量%、好ましくは約1.5重量%~約1.8重量%のアニオン性界面活性剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム(sodium lauryl sulfate、SLS)を含む。
着色剤
本明細書の組成物は、着色剤を含んでよい。二酸化チタンは、着色剤の一例である。二酸化チタンは、組成物に不透明度を加える白色粉末である。着色剤、例えば二酸化チタンは、一般に、組成物の約0.25重量%~約5重量%を構成し得る。
風味剤
本明細書の組成物は、組成物の約0.001重量%~約5重量%、好ましくは約0.01重量%~約4重量%、好ましくは約0.1重量%~約3重量%、好ましくは約0.5重量%~約2重量%、好ましくは約1重量%~約1.5重量%、好ましくは約0.5重量%~約1重量%の風味剤を含み得る。用語「風味剤」は、最も広範な意味で使用され、風味成分、感覚剤、又はこれらの組合せを含む。風味成分としては、米国特許出願公開第2012/0082630A1号、段落39に記載されているものが挙げられ得、感覚剤としては、段落40~45に記載のものが挙げられ得るが、それらは参照により本明細書に組み込まれる。(上記のような)「甘味剤」は、風味剤の定義から除外される。
一態様では、本発明の組成物は、米国特許第6,296,834号に記載されるような抗菌剤を含まない。
試験方法:バイオフィルムの構造及び厚さを測定するためのアッセイ
バイオフィルムの細胞外ポリマー物質(EPS)マトリックスの不安定化及びデンタルバイオフィルムの厚さを、バイオフィルム内の標識されたカルシウム及びEPSから放出された蛍光を測定することによって評価するために、以下のアッセイが、本発明の発明に関する口腔ケア組成物に対するインサイチューの歯垢バイオフィルムにおいて使用される。
「バイオフィルム」という用語は、表面に付着した細胞の(複数の)層を指す。バイオフィルムは、生きていて成長している微生物細胞並びに死んでいる微生物細胞の両方を含む細菌由来のバイオフィルムであり得る。バイオフィルムは、1つの細胞型で構成されてもよく、あるいは2つ以上の細胞型で構成されてもよく、例えば、多種多様な細菌由来コミュニティであるバイオフィルム複合体であってもよい。具体的なタイプのバイオフィルムは、ヒトの口内の歯の表面上に典型的に形成されるバイオフィルムである、「デンタルバイオフィルム」(本明細書では互換的に使用される「歯垢バイオフィルム」としても知られる)である。歯垢バイオフィルム内の細菌は、有意に異なる生理学的特徴、例えば、洗剤及び抗生物質に対する耐性が強化されていることなどを有しているため、バイオフィルムの研究が非常に重要となる。口内細菌由来種の非限定的なリストが、米国特許第6,309,835B1号、第7列、12~30行目に記載されている。これらの接着性微生物細胞は、細胞外ポリマー物質(「EPS」)の自己生産マトリクス内に埋め込まれていることが多い。EPSは、バイオフィルム微生物が埋め込まれた微生物起源のバイオポリマーである。J.Bacteriol.2007,189(22):7945。バイオフィルム細胞外ポリマー物質は、一般的に、カルシウム、細胞外DNA、タンパク質、及び多糖類で構成される高分子集塊である。
アッセイの詳細を以下に説明する。
(a)バイオフィルムの増殖のための基質
インサイチューでのバイオフィルムの増殖にはヒドロキシアパタイト(HA)ディスクを使用する。HAディスクは、各ディスクに3本の平行な溝(すなわち、幅200μm、深さ200μmの2本の側方溝と、幅500μm、深さ500μmの中央溝と)を有するように設計される。対象の口にディスクを取り付けるとき、一般に歯垢が蓄積する傾向がありクリーニングが困難な領域である、歯間の隣接歯間間隙を模倣するように、これらの溝を垂直に維持する。このモデルは、溝からのそのままの状態での歯垢の収集を可能にする。HAディスクは、Shanghai Bei’erkang biomedicine limited company(Shanghai,China)によって製造される。
(b)スプリントを着用する
ヒトである対象は、スプリントを着用する。各対象は、48時間後に少なくとも9枚のHAディスクを確実に利用可能にするために、スプリント上に最大12枚までのHAディスクを装着する。このようなスプリント及びHAディスクの非限定例を図1に示す。図1を参照すると、デバイス(1)は、複数のHAディスク(2a~2d)を保持する。特定の例では、図2を参照すると、HAディスク(201)は、3本の平行な溝(203)を有する(2本の側方溝(203a及び203c)は、幅300μm及び深さ300μmであるが、(2本の側方溝の間にある)中央溝(203b)は、幅500μm及び深さ500μmである)。中央溝は、HAディスクがヘッド対ヘッドの比較目的のため、2つの同形の半分のディスクに、より容易に分割することができるように、2つの側方溝よりも広くかつ深く設計されている。図3は、内部にバイオフィルム(2005)を有する溝(2003)の断面図の概略図である。HAディスクの更なる詳細は、米国特許出願公開第2017/0056531号(例えば、段落[0019]~[0020])に記載されている。
図3には示されていないが、ディスクは、歯間の歯間空間に後退が生じるように位置付けられ得る(この位置は歯垢を生じやすいため(クリーニングの困難さなどを考慮する))。対象は、食事中にのみスプリントを取り外し(不透明な容器内に湿った状態でスプリントを保存する)、口腔衛生処置を実施する。その後すぐに、スプリントを再び着用する。対象は、飲用時にはストローを使用するように求められる。
(c)HAディスクからのインサイチューのバイオフィルムの分離
全てのHAディスクは、48時間でピンセットによってスプリントから除去される。ピンセットを使用して、HAチップの縁部を保持し、HAディスクをPBS(リン酸緩衝生理食塩水)溶液を含有する2mL遠心管に移す。ディスクを移す前には、毎回ピンセットを十分に洗浄する(水、75%アルコール、次いで脱イオン水)。
(d)練り歯磨き上清の調製
15グラムの脱イオン水を5グラムの練り歯磨き(実施例1~5のいずれか1つを使用)に添加する。完全に撹拌した後、混合物を12,000RPMで20分間遠心分離する。上清を使用の1日前に調製し、4℃で保管する。
(e)共焦点レーザー走査顕微鏡検査
HAディスクをスプリントから除去した後に実施する。様々な本発明の組成物及び比較組成物によるエクスビボ処置に、HAディスクを使用する。対象の上清で処置し、微生物蛍光プローブ及び第一スズ蛍光プローブ(例えば、米国特許出願公開第2018/0072944A1号、Shi et al.に記載されているもの)で標識した後、溝内のバイオフィルムを、共焦点レーザー走査顕微鏡検査(confocal laser scanning microscopy、CLSM)によって(以下に記載されるように)測定する。
(f)ディスクの調製
HAディスクをPBS溶液ですすぎ、各HAディスクをピンセットで半分に分割し2つにする。その後、半分のディスクのそれぞれを500~1000μLのPBS溶液に1分間静置する。各ディスクを、PBS溶液又は練り歯磨き上清のいずれかによって2分間処理する。各ディスクをピンセットで保持し、1mLのPBS溶液中で前後に10回揺り動かして洗浄し、次いでこの洗浄サイクルを繰り返す。次いで、各ディスクを500~1000μLのPBS溶液に5分間静かに浸漬する。
PBS及び/又は口腔ケア組成物(例えば、練り歯磨き)上清で処置し、特定の蛍光プローブで標識した後、溝内のバイオフィルムを共焦点レーザー走査顕微鏡検査(CLSM)によって測定する。
(g)蛍光プローブ染色及び顕微鏡検査
「イオン蛍光プローブ」は、1つの種類のイオンに特異的に結合し、特定の波長で蛍光を発する蛍光プローブを意味する。近年、生化学及び環境に関する研究において潜在的に用途があるため、非常に高いイオン選択性を有する、新しい蛍光プローブの開発が、有意に強化されている。イオンの光学的検出のために、多くの種類の信号伝達メカニズム、例えば、光誘起電子/エネルギー移動(photo-induced electron/energy transfer:PET)、分子内電荷移動(intramolecular charge transfer:ICT)、蛍光共鳴エネルギー移動(fluorescence resonance energy transfer:FRET)などが提案され、利用されてきた。これらの蛍光プローブの一部のものは、蛍光バイオイメージングにも適用することができるが、細胞損傷をほとんど引き起こさず、生細胞の高速空間分析で高感度のものである。具体的には、分析物の存在下及び非存在下で異なる波長での2つの発光強度の同時記録を提供するFRET撮像は、分子レベルで複雑な生物学的プロセスを可視化するための容易な方法を提供している。この技術は、バイオフィルム及び人体におけるイオンの、生理学的機能の研究又は病因の研究に適しているように思われる。
蛍光標識カルシウムプローブは、Ca2+に結合すると、蛍光の増加を呈する分子である。バイオフィルムは、カルシウム蛍光プローブで標識される。バイオフィルムを標識するのに好適なカルシウム蛍光プローブの例は、以下の化合物のうちのいずれか1つ以上であり得る。
(a)Fluo-3(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光染色剤、
(b)Fluo-3(商標)、五カリウム塩、細胞不透過性蛍光染色剤、
(c)Fluo-4(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光染色剤、
(d)Fluo-4(商標)、五カリウム塩、細胞不透過性蛍光染色剤、
(e)Fluo-4 Direct(商標)カルシウムアッセイキット、
(f)Mag-Fluo-4(商標)、四カリウム塩、細胞不透過性蛍光染色剤、及び
(g)Fluo-5F(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光染色剤。
これらのプローブのうちの1つ以上は、ThermoFisher Scientific Company(Waltham、MA)から入手可能であり得る。
Fluo-3(商標)を使用して、Ca2+信号伝達の空間的ダイナミクスを画像化する。バイオフィルムは、溶解させたプローブをバイオフィルムに直接添加することによって、カルシウムプローブのAM(商標)エステル形態で処置され得る。Fluo-3(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光プローブは、共焦点顕微鏡法、フローサイトメトリー、及びマイクロプレートスクリーニングの用途(吸収/発光最大値は、約506/526nm)を使用して、細胞内及び細胞外カルシウム染色法に使用される。Concanavalin A(商標)(Con A)、Alexa Fluor(登録商標)594 Conjugateは、バイオフィルムのEPSを染色するための信頼できる代替物であることが報告されている。Con AのAlexa Fluor(登録商標)594コンジュゲートは、Alexa Fluor(登録商標)594色素の明るい赤色蛍光を示す(吸収/発光最大値は約590/617nm)。Concanavalin A(商標)、Alexa Fluor(登録商標)594 Conjugateは、バイオフィルムのEPS部分に豊富に存在する、α-マンノピラノシル残基及びα-グルコピラノシル残基に選択的に結合する。
1つの具体例は、Concanavalin A(商標)、Fluorescein Conjugate(商標)であり、励起波長は494nmであり、最大発光は518nmで検出される。これらのEPS蛍光プローブは、広く入手可能であり、EPSの場所及び/又は量を定量的に決定するためにそれらをどのように使用するかの手順詳細も、広く入手可能である。
バイオフィルムを標識するのに好適なEPS蛍光プローブの例は、以下の化合物のうちの任意の1つであり得る:
(a)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)350 Conjugate(商標)、
(b)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)488 Conjugate(商標)、
(c)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)594 Conjugate(商標)、
(d)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)633 Conjugate(商標)、
(e)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)647 Conjugate(商標)、
(f)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Fluorescein Conjugate(商標)、
(g)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Oregon Green(登録商標)488 Conjugate(商標)、
(h)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)テトラメチルローダミンConjugate(商標)、
(i)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Texas Red(登録商標)Conjugate(商標)。
これらのプローブのうちの1つ以上は、ThermoFisher Scientific Company(Waltham、MA)から入手可能であり得る。
処置及び浸漬後、各半分のディスク標本を、Concanavalin A(商標)、Alexa Fluor(登録商標)594 Conjugateプローブ(5μMのFluo-3(商標)及び5μMのCon-A(商標)を含有する)とともに、Fluo-3(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光プローブの染料混合溶液を用いて、暗所で30分間かけて染色する。染色後、各標本を、500~1000μLのPBS溶液に浸漬して、2分間静置する。Fluo-3(商標)、AM(商標)/Concanavalin A(商標)、Alexa Fluor(登録商標)594 Conjugate染料で染色した試料について、以下のパラメータを使用する:λex=506nm/590nm、λem=526/617nm、20倍対物レンズ、及び表面細菌の底部から60μmにわたってステップサイズ=3μmで走査する。
(h)共焦点レーザー走査顕微鏡検査
Leica(商標)TCS SP8 AOBS分光共焦点顕微鏡を使用する。共焦点システムは、Leica(商標)DM6000B直立顕微鏡及びLeica(商標)DMIRE2反転顕微鏡からなる。直立スタンドは、スライド載置した標本を含む用途に使用されるが、37℃のインキュベーションチャンバ及びCO富化付属品を有する反転スタンドには、生細胞向けの用途がある。この顕微鏡は、交換可能なレーザー走査ヘッド、及びそれ自体の電気モータ駆動ステージに加えて、焦点(Z)平面における急速撮像を容易にする、ガルバノメータ駆動型高精度Zステージを共有する。更に当該顕微鏡は、落射蛍光に加えて、明視野、偏光光及び微分干渉コントラストを含む様々な透過光コントラスト法に対応しており、5倍、20倍、40倍、63倍(油浸及び乾燥)並びに100倍(油浸)Leica(商標)対物レンズを装備している。
レーザー走査及び検出システムについて説明する。TCS SP8 AOBS共焦点システムには、4とおりのレーザー(1つのダイオード、1つのアルゴン及び2つのヘリウムネオンレーザー)が供給され、これにより電磁スペクトルのUV、可視及び近赤外範囲内の広範な蛍光色素を励起させることが可能である。レーザー走査ヘッドに音響光学的調整可能フィルタ(acousto-optical tunable filter、AOTF)、音響光学ビームスプリッタ(acousto-optical beam splitter、AOBS)及び4つのプリズム分光光度計検出器を組み込むという設計により、3とおりの蛍光色素の同時励起及び検出が可能である。直立顕微鏡も、透過光検出器を有しており、透過光画像を蛍光記録上に重ね合わせることが可能である。
Leica(商標)共焦点ソフトウェアLAS AF3.3.0を使用する。共焦点は、デュアルモニターを備え、Leica(商標)共焦点ソフトウェアを実行している標準的なPentium搭載PCによって制御される。Leica共焦点ソフトウェアLAS AF3.3.0(Leica Lasertechnik GmbH(Heidelberg,Germany)から入手可能)は、3Dの再構成及び測定、生理学的記録及び解析、タイムラプス、蛍光色素の共局在、FRAP及びFRETなどの光退色技術、スペクトル不混合及び多色回復(multicolour restoration)を含む、多次元での一連の画像の取得、処理及び解析のためのインターフェースを提供する。
(i)画像分析
Ca:EPS;Fluo-3(商標)/Con-A(商標)染色標本の両方の蛍光チャネルは、緑色ピクセル(カルシウム)対赤色ピクセル(EPS)の蛍光強度比を定量化するように選択され、Con-A(商標)蛍光チャネルは、バイオフィルム厚を測定するように選択される。これによって、各標本のCon-A(商標)蛍光チャネルの6つの選択されたフィールドを評価する。これらのフィールドは、観察者の一般的な検査後の試料全体を代表するものと見なされる。距離は、バイオフィルムの表面からその基部まで測定され、フィールドの厚さを測定し、続いて対応する標本のバイオフィルムの平均厚さを計算する。
本発明の歯磨剤組成物の非限定的な例、並びに練り歯磨きの形態の比較例及び対照例が以下に提供される。
Figure 2022550527000001
Figure 2022550527000002
上記の試験方法によるCa/EPSの蛍光比及びバイオフィルム厚に関するデータが、以下の表3及び表4で参照される具体的な組成物について提供される。
Figure 2022550527000003
実施例A:以下の成分を有するParodontax Classic(商標)(ロット番号14042610):重炭酸ナトリウム、水、グリセリン、コカミドプロピルベタイン、アルコール、ラタニア抽出物、エキナセア花/葉/茎抽出液、アルコール変性剤、キサンタンガム、カミツレエキス、コンミフォラミルラ抽出物、フッ化ナトリウム、サッカリンナトリウム、安息香酸ナトリウム、サルビアオフィシナリス油、セイヨウハッカ油、ヨウシュハッカ油、リモネン、CI77491。
Figure 2022550527000004
実施例A:以下の成分を有するParodontax Original(商標)(ロット番号190796KWA):重炭酸ナトリウム、水、グリセリン、アルコール、コカミドプロピルベタイン、ハッカ油、セイヨウハッカ油、キサンタンガム、エキナセア花/葉/茎抽出液、ラタニア抽出物、フッ化ナトリウム、カミツレエキス、サルビアオフィシナリス油、コンミフォラミルラ抽出物、リモネン、サッカリンナトリウム、リナロール、CI77491。
実施例B:以下の成分を有するArm & Hammer Sensitive Pro Repair(商標)(ロット番号FE9092D 2022/03):重炭酸ナトリウム、PEG/PPG-38/8コポリマー、硫酸カルシウム、PEG/PPG-116/66コポリマー、シリカ、ラウリル硫酸ナトリウム、アロマ、サッカリンナトリウム、リン酸二カリウム、PEG-8、トチャカ粉末、フッ化ナトリウム、リモネン、CI77891。
表1及び表2に記載される特定の組成物を、対照とともに、18人の訓練された官能検査員を使用し、ランダムにブラッシングするように命じた対比較試験である方法に則って、塩辛味、泡量、及び使用中の分散性について評価した。それぞれの割り当てられた歯磨剤は、Oral BのNavigatorブラシ上に分注され、管理された2分間ブラッシングされた。各検査員は、0~5の等級スコアを使用して標準質問表に感覚属性を記録した。スコア0は、最も感覚的に好ましくないものであり、5は最も感覚的に好ましいものである。
Figure 2022550527000005
塩辛味属性評価尺度:塩味がきつく不快=0、中程度の許容可能な塩味=3、塩味がしない=5。
発泡量属性評価尺度:発泡不良、発泡が少ない=0、中程度の発泡=3、
発泡良好、発泡が多い=5。
分散性属性評価尺度:悪い、分散が困難=0、中程度の分散性=3、良好な分散性、泡が容易に分散する=5。
表3、表4、及び表5は、グリシンなどの好適な中性アミノ酸を重炭酸ナトリウムとともに添加して、より好ましい感覚経験を可能にしながら、Ca:EPS比とバイオフィルム厚との両方を低減する相乗効果を示す。
試験#1では、表1に示すように、炭酸カルシウム研磨剤組成物を使用した。実施例1は、リン酸緩衝液の唾液の塩を表す対照の組成物である。表3の試験#1において、実施例1を用いると、最終のバイオフィルム厚が35.52μm、Ca:EPSバイオフィルム比が0.88となった。実施例2は、表1に示されるように、重炭酸ナトリウム及びグリシンの両方とも含まない比較例の歯磨剤組成物である。実施例2を用いると、最終のバイオフィルム厚が23.32μm、Ca:EPSバイオフィルム比が0.64となった。実施例Aは、重炭酸ナトリウムを67%含み、中性アミノ酸(グリシンなど)を含まない、市販の歯磨剤組成物である。実施例Aを用いると、最終のバイオフィルム厚が15.23μm、Ca:EPSバイオフィルム比が0.48となった。実施例Aでは重炭酸ナトリウム含有量が多かった結果、バイオフィルム厚と、Ca:EPS比とが低減した。しかしながら、実施例Aのこの炭酸ナトリウム含有量の多い製剤はまた、表5に示すように、塩辛味がきついという感覚的評価の低さ(0)と、発泡量が乏しい/低いという評価(1)とをもたらした。実施例3は、表1に示すように、重炭酸ナトリウムレベルがより低く、グリシンが含まれない比較例の歯磨剤組成物である。実施例3を用いると、最終のバイオフィルム厚が18.42μm、Ca:EPSバイオフィルム比が、実施例Aと同様の0.47となった。しかしながら感覚経験評価は改善され、塩辛味は許容可能レベル(2)となり、発泡量は中程度(3)となった。実施例4は、表1に示されるように、重炭酸ナトリウム及びグリシンの両方が組み合わされたものを含む歯磨剤組成物である。実施例4を用いると、最終のバイオフィルム厚が12.90μm、Ca:EPSバイオフィルム比が0.22となり、許容可能な感覚経験となった。実施例5は、表1に示されるように、重炭酸ナトリウム及びグリシンの両方を中程度濃度で組み合わせたものを含む、歯磨剤組成物である。実施例5を用いると、最終のバイオフィルム厚が9.94μm、Ca:EPSバイオフィルム比が0.14となり、許容可能な感覚経験となった。実施例7は、表1に示すように、重炭酸ナトリウムとグリシンとの両方の組み合わせ、及び混合された界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム及びコカミドプロピルベタイン)の組み合わせを有する、歯磨剤組成物である。実施例7を用いると、許容可能な塩味(2)及び良好な発泡性(4)を伴う感覚経験の改善がもたらされた。
予想外なことには、実施例4のように、重炭酸ナトリウムとグリシンとを組み合わせ、炭酸カルシウム研磨剤を用いたことの相乗効果により、最終のバイオフィルム厚が12.90μm、Ca:EPSが0.22となった。言い換えれば、20重量%の重炭酸ナトリウムとともに2重量%のグリシンを添加したことで、実施例3のように20重量%の重炭酸ナトリウムのみを添加した場合と比べて、バイオフィルム厚が30%減少し、かつCa:EPSバイオフィルム比が54%減少した。また実施例4は、例えば実施例Aのような、重炭酸ナトリウムの含有量が多い市販の歯磨剤と比べて、感覚経験が改善されていた。実施例5のように、40重量%の重炭酸ナトリウムとともに2重量%のグリシンを添加すると、最終のバイオフィルム厚が9.94μmとなり、これは、実施例Aにおける高濃度の重炭酸ナトリウムを含有する市販の歯磨剤(すなわち、グリシンを含まないもの)と比較して、バイオフィルム厚が35%減少したことになり、感覚経験も改善された。
更に、表2に示すように、シリカ系研磨剤組成物を使用する試験#2はまた、グリシンと重炭酸ナトリウムとを組み合わせて、バイオフィルム厚及びCa:EPS比を低減し、感覚経験を改善するという、同様の予期せぬ相乗効果を提供している。表4の試験#2において、実施例1を用いると、最終のバイオフィルム厚が72.5μm、Ca:EPSバイオフィルム比が2.39となった。実施例8は、表2に示されるように、重炭酸ナトリウム及びグリシンの両方とも含まない、比較例の歯磨剤組成物である。実施例2を用いると、最終のバイオフィルム厚が35.4μm、Ca:EPSバイオフィルム比が2.05となった。実施例Aは、重炭酸ナトリウムを67%含み、中性アミノ酸(グリシンなど)を含まない、市販の歯磨剤組成物である。実施例Aを用いると、最終のバイオフィルム厚が127.2μm、Ca:EPSバイオフィルム比が1.79となった。実施例Aでは重炭酸ナトリウム含有量が多かった結果、バイオフィルム厚と、Ca:EPS比が低減した。しかしながら、実施例Aのこの炭酸ナトリウム含有量の多い製剤はまた、表5に示すように、塩辛味がきついという感覚的評価の低さ(0)と、発泡量が乏しい/低いという評価(1)と、分散性が悪いという評価(3)とをもたらした。実施例Bは、約35%~45%の重炭酸ナトリウムを含み、中性アミノ酸(グリシンなど)は含まない、無水組成物として配合された市販の歯磨剤組成物であって、これを用いると、最終のバイオフィルム厚は29.8μm、Ca:EPSバイオフィルム比は1.85となった。しかしながら、実施例Bのこの無水組成物はまた、表5に示すように、塩辛味に関する悪い感覚的評価(1)と、発泡量が乏しい/低いという評価(2)と、分散性(1)とをもたらした。実施例11は、表2に示されるように、重炭酸ナトリウム及びグリシンの両方が組み合わされたものを含む歯磨剤組成物である。実施例11を用いると、最終のバイオフィルム厚が16.7μm、Ca:EPSバイオフィルム比が1.33となり、許容可能な感覚体験、許容可能な塩味(3)、良好な発泡性(4)、及び良好な分散性(5)が得られた。
予想外なことには、実施例11のように、重炭酸ナトリウムとグリシンとを組み合わせ、シリカ研磨剤を用いたことの相乗効果により、最終のバイオフィルム厚が16.7μm、Ca:EPSの比が1.56となった。言い換えれば、40重量%の重炭酸ナトリウムとともに2重量%のグリシンを添加したことで、実施例10のように、40重量%の重炭酸ナトリウムのみを添加した場合と比べて、バイオフィルム厚が30%減少し、かつCa:EPSバイオフィルム比が15%減少した。また実施例11は、例えば実施例A及び実施例Bのような、重炭酸ナトリウムの含有量が多い市販の歯磨剤と比べて、感覚経験が改善されていた。実施例11のように、40重量%の重炭酸ナトリウムとともに2重量%のグリシンを添加すると、それぞれ実施例A及び実施例Bの重炭酸ナトリウム含有歯磨剤(すなわちグリシンを含まないもの)と比較して、最終のバイオフィルム厚が38%及び44%減少したことになる。また感覚経験も改善された。
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
相互参照される又は関連する任意の特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。

Claims (18)

  1. 歯磨剤組成物であって、
    (a)前記組成物の約15重量%~約55重量%の水と、
    (b)前記組成物の約1重量%~約60重量%の重炭酸塩と、
    (c)前記組成物の約0.01重量%~約10重量%の中性アミノ酸と、
    (d)前記組成物の約0.0025重量%~約2重量%のフッ化物イオン源と、
    を含む、歯磨剤組成物。
  2. 前記組成物が、前記組成物の約10重量%~約50重量%、好ましくは20重量%~40重量%の重炭酸塩を含む、請求項1に記載の歯磨剤組成物。
  3. 前記組成物が、前記組成物の0重量%~約10重量%、好ましくは0重量%~約5重量%の保湿剤を更に含み、前記保湿剤が、ポリオールであり、好ましくはソルビトール、グリセロール、又はこれらの混合物から選択される、請求項1又は2に記載の歯磨剤組成物。
  4. 前記中性アミノ酸が、アラニン、アミノ酪酸、アスパラギン、システイン、シスチン、グルタミン、グリシン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、タウリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、これらの塩、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、グリシン、アスパラギン、グルタミン、これらの塩、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、前記中性アミノ酸が、前記組成物の約0.05重量%~約5重量%、より好ましくは約1重量%~約3重量%の量で存在する、請求項1~3のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  5. 前記中性アミノ酸が、グリシン又はその塩である、請求項1~4のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  6. 前記組成物が、前記組成物の約20重量%~約50重量%、好ましくは25重量%~45重量%の水を更に含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  7. 前記歯磨剤組成物が、前記組成物の0.01重量%~約10重量%、好ましくは約1重量%~約5重量%のシリカ研磨剤を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  8. 前記組成物が、約7.3を超えるpHを有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  9. 前記重炭酸塩が、重炭酸ナトリウムである、請求項1~8のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  10. 前記組成物が、前記組成物の約5重量%~約50重量%、好ましくは約10重量%~約50重量%、より好ましくは約15重量%~約40重量%のカルシウム含有研磨剤を含み、好ましくは、前記カルシウム含有研磨剤が、炭酸カルシウムである、請求項1~9のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  11. 前記歯磨剤組成物が、カルシウム含有研磨剤及びシリカ研磨剤を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  12. 前記歯磨剤組成物が、増粘シリカを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  13. 前記歯磨剤組成物が、増粘ポリマーを含み、前記増粘ポリマーが、カルボキシメチルセルロース、直鎖硫酸化多糖類、天然ガム、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~12のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  14. 前記フッ化物イオン源が、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化アミン、又はフッ化ナトリウム、及びこれらの組み合わせのいずれかである、請求項1~13のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  15. 前記歯磨剤組成物が、前記組成物の約0.5重量%~約1.5重量%の前記フッ化物イオン源を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  16. 前記中性アミノ酸が、錯体を形成していない、請求項1~15のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  17. 前記中性アミノ酸が、亜鉛と錯体を形成していない、請求項1~16のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  18. 前記歯磨剤組成物が、単相の練り歯磨きである、請求項1~17のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
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