JP2022549815A - 脚立用のピボット及びロック機構 - Google Patents
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Abstract
ロック可能なピボット装置を備えた梯子を開示する。ロック可能なピボット装置は2つの伸長梯子セクションの間に設けられて両者に接続される。一対のエンドハウジングの各内部には少なくとも2つの差込口がある。ピボット機構はエンドハウジング同士を接続し、当該エンドハウジングは一斉に回転し、当該一組のエンドハウジングがハウジングに相対的に回転することを可能にする。ハウジング内のロック機構は少なくとも2つのロック部材を有し、各々のロック部材がアクチュエータを備え、各アクチュエータは自由端を有する。2つのロック部材、各々の自由端およびアクチュエータが各々離間する方向にバイアスを掛けるエラストマーバイアス要素がある。2つのアクチュエータは、離間させるバイアスを掛けられた状態で、当該バイアスに逆らった操作を片手で実行可能な位置に設けられており、これによってハウジングの回転のロックが解除される。【選択図】図8
Description
本出願は、2019年9月18日に提出されたオーストラリア国仮特許出願2019903477号の優先権を主張しており、その出願内容は、参照によって、その全体がここに折り込まれている。
本開示の分野は、梯子に関し、特に、使用や保管の際の梯子の設置を容易にするために、伸長梯子セクションを軸周りに旋回させてロックするための装置に関する。
以下の説明で、背景および導入の目的で、ある製品および方法について述べる。ここに含まれるものは、先行技術の「承認」であるように解釈されるべきではない。出願人は、該当する場合は、本書で参照する製品および方法が適用される法定規定に基づいて先行技術を構成しないことを明示する権利を留保する。
梯子のセクション間に設けられ、他方のセクションに対する一方のセクションの移動を可能にするピボットがよく知られている。この特徴は、通常、梯子を折り畳んで保管できるようにするために使用されるが、最近の装置では、セクションの関節接合や、関節接合の角度の手動固定によって、一つの梯子を様々な形状や拡張能力に適合するように構成することができる。
折り畳み梯子のピボットセクションの相対的な位置をロックするため、ある部品をピボットの一部に選択的に貫通させることで、ピボットの回転を防止できること、そのようにして、2つのセクションの相対的な位置の場所をロックすることが知られている。図1から図4は、このようなピボット・ロック装置の一例を示し、これは、2つのピボットセクションの他方に対する相対的な位置を個別にロックするのに適した唯一の装置ではない。
図1から図4(先行技術)は、梯子(図示せず)の2つのセクション300,302が他方に対して移動することを可能にするためのピボットを示す。図1のピボットに示されるリリース・ロック部材580Aは、この装置では、図2および図3(先行技術)に示すように、ロック部材508Bをピボットの反対側から押すことで、外側に強制される必要がある。ロック部材508Bに付与される押しは、バイアス(バネ520)に逆らい、ロック部材の移動は、ピボットの回転軸を横切る。ロック部材580Aがピボットを貫通する開口から離れると、ピボットは自由に回転するので、回転操作を可能とし、セクションを互いに相対的に回転させることができる。ロック部材580Aが所定の開口を通って再びピボットに入ることができる位置まで当該ピボットが回転する間、バイアスに逆らってロック部材508Bを押す力が維持される。その再挿入が可能になると、ロック部材580Aがそれらの所定の開口のうちの2つを一列に整列させるので、バイアス力がロック部材580Aをそれらの開口に引き入れるのを助けて、これによって、ピボットの回転が防止されて、ピボットの操作がロックされる。使用者の手で操作されるピボットおよびロック部材580A,502Bの往復運動によって、セクション300,302間の角度を、所定の開口の位置によって定義されている異なったプリセット角に、調整することができる。
使用においては、ロック可能なピボットを2つのサイドレール部材のそれぞれに使用する場合は、図4A,図4B(先行技術)に示すように、上記において開示したタイプのロック可能なピボット装置は、梯子のセクションを折り畳んで保管することを可能にし、また、使用するために回転させて梯子を拡張させることも可能にする。使用者は、梯子の一方の側で一つのピボット・ロック装置を操作するために、一方の手を使わなければならず、また、その梯子の他方の側で別のピボット・ロック装置を操作するために、もう一方の手を使わなければならないことが明白である。したがって、ピボット・ロック装置のロック解除と再ロックは、同時に両手を使用して、整合させる必要がある。そうしないと、2つのセクション400,402を互いに相対的に回転させることができない。
図5に記載され開示されるピボットの機械的および構造的な詳細には、中央開口206および一対のロック開口204を有する外側フレーム200が含まれる。外側フレームと一緒に回転可能で、中央開口306および複数の対のロック開口404を有する内側フレーム300がある。フレーム間に回転可能に配置されて複数のロック開口304を有する回転プレート400と、一端が内側フレーム300に取り付けられて、反対側の他端が回転プレート400に取り付けられている実質的に平坦な回転バネ410と、がある。中央開口(206,306)を中心にフレームを回転可能に接続しているハブ部材560があり、一端にあるハブ部材ロックエンド564(ロックリング540でロックされたロック解除エンド566)が含まれている。互いに相対的なフレームの角度を固定するために、ロック開口(204,304)まで拡張するためのロック部分もある。ハブ部材560を貫通して、当該ロック部分に接続されている押し軸500がある。また、軸受エンド506と、ハブ部材550ロックエンド564および押し軸500の軸受エンドの間に位置するバネ520と、が含まれている。この例示的な先行技術の装置の動作原理は、片手でロック可能なピボットを操作することによって固定または可動にされて、相対的に移動する部品間で、制御可能にピボットを固定可能にしたことであるが、この例示的なピボットが同じ梯子の両側にそれぞれ使用される場合は、両手が必要になる。
他方のセクションに相対的に移動可能に設けられている梯子の2つのセクションを固定するためのロック装置を必要とする他の装置では、手動で操作可能なサイドフックまたはサイドアームが、同じ梯子の両セクションに取り付けられていて、ピボットではなくて、その梯子の他方のセクションの適切な開口にピンが位置するように、配置されている。このような配置によって、2つのピボットセクションの相対的な位置が維持される。そうしないと、ピボットは自由に回転する状態のままになる。サイドフックまたはサイドアームの操作には、2つの手を同時に使用して、手と目を上手く整合させる必要がある。
梯子のピボットセクションをロックおよびロック解除するための先行技術の装置では、これらのセクションの回転をロック解除およびロックする操作をして、保管および使用のための互いに異なる位置に梯子を設定するために、手と目を上手く整合させて、両手を用いることが必要になる。
この要約は、簡略化された形式で、概念の選択を紹介するために提供されるものであり、以下の詳細な説明でさらに説明される。この要約は、クレームされた主題の重要なまたは本質的な特徴を特定することを意図しておらず、クレームされた主題の範囲を制限するために使用されることも意図していない。クレームされた主題についての他の特徴、詳細、有用性および利点は、以下の書面による詳細な説明から明らかになり、当該詳細な説明には、添付の図面に示され、添付の特許請求の範囲で定義された態様が含まれる。
1つの態様に、各セクションに少なくとも1つのステップを持つ2つの伸長梯子セクションを有する梯子のためのロック可能なピボット装置があり、
当該ロック可能なピボット装置は、前記2つの伸長梯子セクションの間に設けられ、当該2つの伸長梯子セクションに接続されている。
前記ロック可能なピボット装置は、前記2つの伸長梯子セクションのうちの1つ目に接続されたハウジングと、前記2つの伸長梯子セクションのうちの2つ目に接続された一対のエンドハウジングと、を備え、
前記エンドハウジングは、各内部に設けられた少なくとも2つの差込口を有している。
また、前記ロック可能なピボット装置は、前記エンドハウジングが一斉に回転するように当該エンドハウジング同士を接続し、前記ハウジングに相対的に当該一組のエンドハウジングが回転することを可能にするピボット機構と、前記ハウジング内に保持されて少なくとも2つのロック部材を有するロック機構と、を備え、
前記ロック部材のそれぞれがアクチュエータを備え、当該各アクチュエータが自由端を有する。
前記2つのロック部材、各々の前記自由端、および、各々の前記アクチュエータを、互いに離隔させるバイアスを掛けるように作用するエラストマーバイアス要素があり、
前記2つのアクチュエータは、離間させるバイアスを掛けられた状態で、当該バイアスに逆らった操作を片手で実行可能な位置に設けられており、
前記ロック部材の自由端が各々のエンドハウジング内に設けられた各々の差込口に入ることで、前記ハウジングおよび前記一対のエンドハウジングの前記回転がロックされることが提供され、
前記スライド式のロック機構の各自由端が対応するアクチュエータにより前記バイアスに逆らって操作されて、前記一対の自由端が互いに他方に向かって移動し、それによって前記自由端が各々のエンドハウジング内に設けられた前記差込口から出て、接続される各々の伸長梯子セクションの回転が可能になることで、前記ハウジングおよび前記一対のエンドハウジングの前記回転のロックが解除されることが提供される。
当該ロック可能なピボット装置は、前記2つの伸長梯子セクションの間に設けられ、当該2つの伸長梯子セクションに接続されている。
前記ロック可能なピボット装置は、前記2つの伸長梯子セクションのうちの1つ目に接続されたハウジングと、前記2つの伸長梯子セクションのうちの2つ目に接続された一対のエンドハウジングと、を備え、
前記エンドハウジングは、各内部に設けられた少なくとも2つの差込口を有している。
また、前記ロック可能なピボット装置は、前記エンドハウジングが一斉に回転するように当該エンドハウジング同士を接続し、前記ハウジングに相対的に当該一組のエンドハウジングが回転することを可能にするピボット機構と、前記ハウジング内に保持されて少なくとも2つのロック部材を有するロック機構と、を備え、
前記ロック部材のそれぞれがアクチュエータを備え、当該各アクチュエータが自由端を有する。
前記2つのロック部材、各々の前記自由端、および、各々の前記アクチュエータを、互いに離隔させるバイアスを掛けるように作用するエラストマーバイアス要素があり、
前記2つのアクチュエータは、離間させるバイアスを掛けられた状態で、当該バイアスに逆らった操作を片手で実行可能な位置に設けられており、
前記ロック部材の自由端が各々のエンドハウジング内に設けられた各々の差込口に入ることで、前記ハウジングおよび前記一対のエンドハウジングの前記回転がロックされることが提供され、
前記スライド式のロック機構の各自由端が対応するアクチュエータにより前記バイアスに逆らって操作されて、前記一対の自由端が互いに他方に向かって移動し、それによって前記自由端が各々のエンドハウジング内に設けられた前記差込口から出て、接続される各々の伸長梯子セクションの回転が可能になることで、前記ハウジングおよび前記一対のエンドハウジングの前記回転のロックが解除されることが提供される。
1つの態様に、少なくとも1つのステップを有する第1伸長梯子セクション、および、少なくとも1つのステップを有する第2伸長梯子セクションを備え、上記の一態様で開示したように、前記第1伸長梯子セクションおよび第2伸長梯子セクションに接続されたロック可能なピボット装置を含んでいる梯子があり、
前記脚立において前記接続された第1伸長梯子セクションと前記接続された第2伸長梯子セクションとは、開状態の範囲を移動し、
前記第1および第2の伸長梯子セクションは、互いの角度関係を調整可能であり、また、折り畳み状態へ調整可能であり、
前記折り畳み状態とは、前記第1および第2の伸長梯子セクションが互いに実質的に平行であることである。
前記脚立において前記接続された第1伸長梯子セクションと前記接続された第2伸長梯子セクションとは、開状態の範囲を移動し、
前記第1および第2の伸長梯子セクションは、互いの角度関係を調整可能であり、また、折り畳み状態へ調整可能であり、
前記折り畳み状態とは、前記第1および第2の伸長梯子セクションが互いに実質的に平行であることである。
ここに記載の開示は、その使用において、記載された特定の用途に限定されないことが、当業者によって理解されるであろう。ここに記載または図示されている特定の要素および特徴に関して、この開示がその好ましい実施形態に制限されることはない。本開示の範囲が、開示された一実施形態または複数の実施形態に限定されることはないが、特許請求の範囲に記載および定義される範囲から逸脱することなく、多数の再配置、修正、および置換が可能であることが理解されよう。
実施形態は、その使用において、記載された特定の用途に限定されないことが当業者によって理解されるであろう。 ここに記載または図示されている特定の要素および特徴に関して、提示された実施形態がそれらの実施形態に制限されることはない。 開示された原理から逸脱することなく、様々な修正をなし得ることが理解されよう。したがって、実施形態は、それらの特許請求の範囲内になるそのようなすべての修正を含んでいるものと理解されるべきである。
前記要約は、簡略化された形式で、概念の選択を紹介するために提供されるものであり、以下の実施形態の詳細な説明でさらに説明される。 その要約は、クレームされた主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図したものではない。
明細書および特許請求の範囲で使用するように、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈が他のことを指示しない限り、複数の参照を含むものとする。
本開示では、ここに記載の他の方法または他の要素と同様に、本開示の構成要素に関して、「備える(comprise)」(オープンで制限されない)又は「本質的に~から成る(consist essentially of)」の用語を使用できる。ここで使用される場合、「備える(comprising)」は、列挙されている要素、又は、構造や機能におけるそれらの均等物を意味し、列挙されていない任意の他の要素も含められる。「有する(having)」および「含む(including)」の用語も、文脈上別段の示唆がない限り、オープンで制限されないものとして解釈されるべきである。ここで使用される場合、「本質的に~から成る」は、追加の構成要素が請求項に記載されている基本的で新規な特性を著しく変更しない場合に限って、請求項に記載されている装置、方法およびシステムが、請求項で列挙されたものに加えて、追加の構成要素を含めることができることを意味する。
ここで使用される場合、「及び/又は」の用語は、2以上の項目のリストで使用される場合は、リストされた特性のいずれか1つが存在し得ること、又は、リストされた特性のうちの2以上の任意の組み合わせが存在し得ることを意味する。例えば、ステップに特性A,B及び/又はCが含まれていると記載されている場合は、そのステップにAのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの組み合わせ、AとCの組み合わせ、BとCの組み合わせ、又は、A,B及びCの組み合わせ、を含めることができる。
この開示は、片手で操作されるロック可能なピボット装置(解放、及び、アシスト付き再係合)の様々な実施形態を含み、この装置を用いれば、関節接合セクションを有する製品を、所定の異なる複数の関節位置の状態に迅速かつ安全に構成することができる。
非限定的な例として、図6Aに示す脚立600の実施形態では、ロック可能なピボット装置610を片手で操作して、ロック解除およびロック(解放、アシスト付き再係合)することで、脚立のセクションを接続する使用について説明する。脚立は、少なくとも1つのステップ622を有する第1伸長セクション620を含む。脚立はまた、少なくとも1つのステップ632を有する第2伸長梯子セクション630を含む。脚立は、第1セクションと第2セクションとの間に接続されるか、又は、いずれか一方のセクションに接続されたプラットフォーム(図示せず)を含むことができる。当該プラットフォームの使用の際に固定する高さに、ステップの表面よりも広い平らな水平作業面が提供される。プラットフォームを使用しない場合は、プラットフォームは保管の邪魔にならない場所に設けられるので、便利なプラットフォームが無い状態で脚立を使用することができる。各セクションは、2つの縦框(624aと624b、634aと634b)と、縦框の間に固定されて、人がその梯子を使って登り降りするのに適した間隔で縦框に沿って設けられている1又は複数のステップ622及び632(踏板または桟とも呼ぶ)を有する。脚立は通常、1又は2のステップしか有さないが、更に多くのステップがある場合がある。片方または両方の縦框の長さは調整可能である。この装置には示されていないが、縦框のセットのスライド相互作用によって長さを調整できる。一実施形態では、プラットフォームが、第1および第2セクションに接続される。ここで、第1および第2伸長梯子セクションは角度関係を調整可能であり、プラットフォームは使用するために実質的に水平な姿勢に調整可能である。第1および第2伸長梯子セクションとプラットフォームとが互いに実質的に平行になる折り畳み状態もある。
図6Bは、梯子の第1伸長梯子セクションおよび第2伸長梯子セクションの両方に接続され、片手で操作されるピボット装置610の実施形態を有する例示的な脚立を示し、折り畳まれた梯子の運搬及び保管に適した折り畳み状態で示す。ロック解除およびロック(解放、アシスト付き再係合)を片手で操作するロック可能なピボット装置は、以下に説明する通り、2つの伸長梯子セクションが互いに相対的に回転することができるように操作することができる。図6Bに示すように、梯子の第1伸長梯子セクション620および第2伸長梯子セクション630の両方が互いに平行に示されている。タブ640aは、最下段のステップ622の内側から外向きに拡張している。タブが曲がって縦框を通過させることで、第2伸長梯子セクション630の縦框634aの内側の縁がタブの先端面642上を滑るように、タブが形成されている。すると、縦框の内側の端がタブの溝644に保持される。一例として、タブは、金属板または適切な樹脂のような弾性曲げ可能な材料で作られて、縦框634aの内側の縁がスライドして溝に出入りするときに曲がることができる。別のタブ640bも同様に、第2伸長梯子セクション630の縦框634bの内側の縁を受けて保持するように、ステップの反対側において、最下段のステップ622の内側から外向きに拡張している。タブは、梯子の第1伸長梯子セクション620および第2伸長梯子セクション630が互いに平行になる状態を保持するために使用される。ロック可能なピボット装置が、その位置でロックできない場合があるからである。記載された位置でロックすることができるロック可能なピボット装置の実施形態である。しかし、2つの伸長梯子セクションが、ロック可能なピボット装置のロックを解除する必要なしに、互いに対して容易に回転できるものもあり、それは利便性の問題である。
図6Cは、拡張状態の梯子の第1伸長梯子セクションおよび第2伸長梯子セクションの両方に接続されて、片手で操作されるピボット装置610の実施形態を有する例示的な脚立を示す。ロック解除およびロック(解放、アシスト付き再係合)を片手で操作するロック可能なピボット装置は、以下に説明する通り、2つの伸長梯子セクションが互いに相対的に回転することができるように操作可能である。図6Cに示すように、梯子の第1伸長梯子セクション620および第2伸長梯子セクション630の両方が互いに平行に示されているが、(この図示では)伸長梯子セクション630のステップ632が、伸長梯子セクション620のステップ622の上およびそれを超えて設けられるように、各々の伸長梯子セクションがオフセットされている。梯子の第2伸長梯子セクション630に対する第1伸長梯子セクション620の位置の保持は、その位置でのロック状態を提供できるロック可能なピボット装置によって達成される。ロック可能なピボット装置の動作を補助するために、更なる保持装置があってもよい。
開示する実施形態は、脚立600であり、第1伸長梯子セクションを第2伸長梯子セクションに接続するロック可能なピボット装置610を含み、この装置の周りを第1伸長梯子セクションおよび第2伸長梯子セクションが開状態の範囲を移動する。この開状態の範囲で、第1および第2伸長梯子セクションは、図6Aに示すような、使用するための角度関係にある。また、折り畳み状態では、第1および第2セクションとプラットフォームが、図6Bに示すように平行である。また、図6Cに示されるのは、平行かつ拡張状態である。
ロック可能なピボット装置610の外観斜視図が図7に示され、大部分が円筒形であり、その長さに沿ってブレース760の部分712に取り付けられているハウジング710を備えている。円筒形のハウジング710は、ブレース760の部分712に接続可能であり、この部分712に接続されており、又は、脚立600のセクション620に直接接続されている。この実施形態では、縦框624a,624bの間にブレース760があり、突出した部分712がブレースに接続されている。多くの接続形式が可能であり、ボルトとナット(図示せず)はそのような形式の1つである。 他の形式には、リベット、ネジ、さらには溶接が含まれ得る。ここに開示されるように部品間の接続が必要な場合は、前述および他の形式の接続を、設計および工学的選択の事項である接続の適合性またはその他の事項を満たすことによって利用することができる。また、ハウジング710を縦框間に接続可能にしてもよい(図示しない)。
ハウジング710は、スライド式ロック装置を収容できるように中空である。手動アクチュエータ740,750の一部のみがハウジング710の内部にあり、アクチュエータの大部分がハウジングの外部にある。ハウジングは、アクチュエータのスライド動作を可能にする要素の装置も収容する(矢印は内向きの移動を示す)。アクチュエータ740,750を、ハウジングの各々のスロット742,752(図12)に沿って、及び、当該各々のスロット742,752内を、スライドさせる。また、アクチュエータ740,750を、円筒形のハウジング710と同軸状に配置されたロッド800に平行に、スライドさせる。 各アクチュエータは、それぞれのスライド式のロック要素1210,1220に取り付けられている(図8,図9および図12参照)。スライド式のロック部材は、エラストマーバイアス要素1230、本実施形態ではバネ(図12)、によって互いに離間するようにバイアスされ、その結果、これに取り付けられたアクチュエータは、円筒形のハウジングの長手方向の軸に沿って、スライディングロック部材とともに外向きに強制される。したがって、アクチュエータは、操作されていない場合には互いに離間して配置され、エラストマーバイアス要素によって付与されるバイアスに逆らって、一緒にもっていかれる準備ができている。本実施形態では、2つのスライド式のロック部材1210,1220からなるスライド式のロック機構であるが、更に、各々が自由端1210a,1220aを有する本実施形態の2つのロック部材(図11)や、その一対の端を離間させるバイアスを作用させるエラストマーバイアス要素1230が存在し得る。バイアスによって強制的に離間されると、自由端は、差込口1600(図16)、本実施形態ではスロット、の少なくとも1つと係合する。しかし、差込口が、エンドハウジングに形成される他の形状であってもよく、又は、差込口が機構的なものであってもよい。例えば、ロック機構の自由端を挿入し、および引出すことができるもの(又は、アクティブな入れ子構造)でもよい。差込口は、その壁で形成されたスペースに自由端が出入りする移動を可能にする大きさの壁を形成することによって、各々のエンドハウジング810,820(図7、図8、図9、図10および図15)の内側に設けられている。各々のスライド式のロック機構の自由端が、各々の差込口に配置されると、スライド式のロック機構の回転がロックされて、その結果、各々に接続された梯子セクションの回転が同期する。ここで開示する実施形態は、噛み合い式のクラッチ装置の一例である。この装置において、2つの他の部分が干渉によって連結すると、その結果、連結された一方の部分が回転すると他方の部分も同じ速度でスリップなく回転するようになり、ロック機構内で2つの部分が同時にロックされる。
バイアスの力に逆らって片手の親指と人差し指との間でアクチュエータ740,750を両側から強く押すと、各々のスライド式のロック要素1210,1220は、アクチュエータと一緒に互いに向かう方向に引き寄せられて、また、スライド式のロック部材の自由端は、各々のエンドハウジングの差込口1600から解除される。従って、各々のアクチュエータによってスライド式のロック機構をバイアスに逆らって操作して、一対の自由端1210a,1220aを移動させて、エンドハウジング810又は820の内側に設けられた差込口1600の少なくとも1つとの係合を解除する。スライド式のロック部材の自由端1210a,1220aが各々の差込口から完全に取り外されると、ハウジング710と一対のエンドハウジング間、および、各々に接続された梯子セクション間での相対的な回転が許可される。
図9及び図10は、図7の実施形態のロック可能なピボット装置を備えた脚立の部分斜視背面図を示し、透明なエンドハウジング810の錯覚を利用して、エンドハウジングの差込口を明ら2つのエンドハウジング810,820があり、エンドハウジングの1つの機能は、伸長梯子セクション630の各々の縦框634a,634bに接続可能なことである。その接続をポップリベットで示すが、説明した多くの他の固定具が適切な場合もある。
ロック可能なピボット機構は、ハウジング710に対して、各々のエンドハウジング810,820が同時に回転することを提供する。エンドハウジングの一斉の回転は、各エンドハウジングの中心同士の間にあるロッド800(図8)を使用すること、及び、配置することによって、達成される。図16は、エンドハウジングの内側の端面図を示し、ロッドにおける正方形のエンドが挿入される正方形の開口部を示している。これによって、両方のエンドハウジングが、ハウジング710に対して同時に同じ方向に、確実に回転する。
ロッド800の追加の機能は、当該ロッドの両エンドの間にある円筒形部分に沿って、簡便にスライドするスライド式のロック要素1210,1220を支持することである。図14は、スライド式のロック部材の端面図を示し、スライド式のロック部材の中心にロッドを通す開口1410がある。ロッドの正方形のエンドの中間部分でのロッドの断面は円形である。ロッドは、図12には示されていないが、図8,図9および図10に示されている。
図10は、スライド式のロック要素(1210又は1220)の自由端(1210a又は1220a)がスライドして各々の差込口を出入りすることが可能な大きさの複数の差込口1600を提供するものとして、最もよく表されている。 図10は、また、エンドハウジング810の装置内側と、複数の差込口の放射状の配列と、をむき出している部分的な斜視背面図も示している。図15及び図16は、エンドハウジングの内側の端面図を示し、一例として、図16にのみ、エンドハウジングの内側エンドに放射状に配列された8つの差込口1600があることを示している。差込口は、エンドハウジングの深さ方向の全体には拡張されておらず、これにより、ハウジング710をエンドハウジングの外側部分に滑り込ませて、その中で回転させることができる。このようにして、ピボット機能が実行され、接続された伸長梯子セクション620,630の移動が可能になる。本実施形態では、差込口の部分の強度が差込口の部分の一体形成によって補強されるので、挿入された部分の強度が最も重要になる。
開示された実施形態では、スライド式のロック要素1210,1220の自由端1210a,1220aは、この要素がハウジング710に連結される要素の強度も維持するので、また、この要素が接続された梯子セクション620と共に回転もするので、スライド式のロック要素の残りの部分と同じサイズである。ロック可能なピボット装置のほとんどの構築に使用される材料は、UV耐性ポリオキシメチレン(アセタール)である。この材料は、軽く、硬く、剛性があり、低摩擦であり、寸法安定性があり、必要な強度がある。ペレット形状で供給されるこの材料は、加熱されて、既知の二液型射出成形およびブロー成形の技術を使用して、適切な形状に成形され得る。さらに、押出および回転成形も可能である。また、強度と耐久性の要件を満たしさえすれば、その他の材料が適する場合もある。バネは、ばね鋼で作られる。様々な接続要素および固定要素は、先に開示されているように、耐食性金属であり、必要なせん断強度と引張強度を備えている。これらは、ロック可能なピボット装置および梯子の様々な構成における長期間の安全な固定を確実にするために、一般に、梯子における樹脂部材同士の固定、または、樹脂部材とアルミニウム部材の固定に使用されている。
図8、9、10、12に示されるスライド式のロック要素1210,1220、及び、図14の端面図のスライド式のロック要素1220の各々は、エンドハウジング810,820の4つの差込口1600の内部に同時にスライドするように形成されている。図14は、実質的に正方形断面の細長い本体1420の頂点に設けられた4つの隆起部1402,1404,1406及び1480を最もよく示しており、4つの隆起部は、スライド式のロック要素の本体の長手方向中心軸の周りに互いに90度の間隔で設けられている。4つの隆起部は、エンドハウジングの差込口の中へスライドするだけでなく、円筒形のハウジング710の断面図である図13に示されるように、ハウジング710の内側に設けられた溝1302、1304、1306および1308に沿ってもスライドする。この場合も、本実施形態では、差込口の部分の強度が差込口の部分の一体形成によって補強されるので、挿入された部分の強度が最も重要である。
図示の実施形態では、ハウジング710とセクション620との間に接続があり、本実施形態では、縦框634a,634b間のブレース760を介して接続されている。従って、当該接続に沿ったハウジングおよび関連するロック可能なピボット装置は、伸長梯子セクション630の上端から伸長梯子セクション620に付与される全部の力に耐えている。この力は、伸長梯子セクション620,630の互いに対する相対角度に応じて変化し、この相対角度は、ロック可能なピボット装置によって設定されている。これらのセクション間の接続は、ハウジングを介してのみ可能であるため(ただし、伸長梯子セクション620,630間に追加のブレースを使用することで、ロック可能なピボット装置によって設定される限度を超えて、伸長梯子セクション620,630が離れてしまうことを防止することができる)、ハウジングとセクション620間の接続には、関係する力を支えるのに十分な強度が必要である。これらの力には、まず、脚立のフレームを支える力が含まれるが、更に重要なことは、脚立を使用する1人または2人を支える力に、梯子の静荷重および動荷重に関して要求される安全率を加えたものである。警告と推奨手順にかかわらず、両方の人がロックされたピボット装置上の脚立の上にいる場合、ロック可能なピボット装置、および、梯子のセクションへの各々の接続が、関連する荷重を支えるのに十分強いことが望まれる。
他のセクションのほぼ2倍の高さの拡張梯子にするために、ピボットにより、伸長梯子セクション620,630を互いに平行になるまで回転させて、一方のセクションが他方のセクションの上に位置するようにすることも可能であり得る。そのような状況では、関係する力が異なるが、それでもかなりの大きさであり、接続の強度、および、関係する力を対処するすべての要素は、使用される材料、環境条件、経時的な応力、及び、通常、規格によって規定される他の多くの特性について考慮される必要がある。
説明された実施形態は、関節部分を備えた製品について、複数の所定の異なる関節位置へ迅速かつ安全に構成することを可能にする、片手でラッチおよびラッチ解除する装置を提供する。本明細書で開示される特徴は、関節部分をロックおよびロック解除する必要があるすべての製品に適用可能である。この特徴には、多目的型、組み合わせ型、二重目的型、ツインおよびシングル「A」フレームおよびステップ、傾斜ステップおよびストレートステップといった梯子製品が含まれるが、これらに限定されない。
好ましい形態の開示があったとしても、ここに開示および図示された特定の実施形態は、多数の変形が可能であるため、限定的な意味で考慮されるべきではない。出願人は、本開示の主題が、ここに開示された様々な要素、特徴、機能および特性についての、すべての新規で非自明な組み合わせ及びサブコンビネーションを含んでいるものとみなす。開示された実施形態の単一の特徴、機能、要素または特性は、必須ではない。以下の請求の範囲は、新規で非自明であると見なされる特徴、機能、要素および特性についての特定の組み合わせ及びサブコンビネーションを定義している。他の組み合わせ及びサブコンビネーションを、本出願または関連の出願における現在の請求の範囲の補正、又は、新しい請求項の表示を通じて、請求する場合がある。そのような請求の範囲も、元の請求の範囲に対して、範囲が広い、狭い、等しい、又は、異なるかどうかにかかわらず、出願人の開示の主題に含まれると見なされる。
Claims (5)
- それぞれ少なくとも1つのステップを持つ2つの伸長梯子セクションを有する梯子のためのロック可能なピボット装置であって、
前記2つの伸長梯子セクションの間に設けられ、当該2つの伸長梯子セクションに接続されており、
前記2つの伸長梯子セクションのうちの1つ目に接続されたハウジングと、
前記2つの伸長梯子セクションのうちの2つ目に接続された一対のエンドハウジングと、ここで前記エンドハウジングは、各内部に設けられた少なくとも2つの差込口を有し、
前記エンドハウジングが一斉に回転するように当該エンドハウジング同士を接続し、前記ハウジングに相対的に当該一組のエンドハウジングが回転することを可能にするピボット機構と、
前記ハウジング内に保持されて少なくとも2つのロック部材を有するロック機構と、ここで前記ロック部材のそれぞれがアクチュエータを備え、当該各アクチュエータが自由端を有し、
前記2つのロック部材、各々の前記自由端、および、各々の前記アクチュエータを、互いに離隔させるバイアスを掛けるように作用するエラストマーバイアス要素と、を備え、
前記2つのアクチュエータは、離間させるバイアスを掛けられた状態で、当該バイアスに逆らった操作を片手で実行可能な位置に設けられており、
前記ロック部材の自由端が各々のエンドハウジング内に設けられた各々の差込口に入ることで、前記ハウジングおよび前記一対のエンドハウジングの前記回転がロックされること、
前記スライド式のロック機構の各自由端が対応するアクチュエータにより前記バイアスに逆らって操作されて、前記一対の自由端が互いに他方に向かって移動し、それによって前記自由端が各々のエンドハウジング内に設けられた前記差込口から出て、接続される各々の伸長梯子セクションの回転が可能になることで、前記ハウジングおよび前記一対のエンドハウジングの前記回転のロックが解除されること、
を特徴とするロック可能なピボット装置。 - 請求項1記載のロック可能なピボット装置において、前記エラストマーバイアス要素がバネであることを特徴とするロック可能なピボット装置。
- 請求項1記載のロック可能なピボット装置において、前記ピボット機構が前記一対のエンドハウジング間に位置する一本のロッドであることを特徴とするロック可能なピボット装置。
- 少なくとも1つのステップを有する第1伸長梯子セクション、および、少なくとも1つのステップを有する第2伸長梯子セクションを備え、前記第1伸長梯子セクションおよび第2伸長梯子セクションに接続された、請求項1で定義されているロック可能なピボット装置を含む梯子であって、
前記脚立において前記接続された第1伸長梯子セクションと前記接続された第2伸長梯子セクションとは、開状態の範囲を移動し、
前記第1および第2伸長梯子セクションは、
互いの角度関係を調整可能であり、また、折り畳み状態へ調整可能であり、
当該折り畳み状態とは、前記第1および第2伸長梯子セクションが互いに実質的に平行であることを特徴とする梯子。 - 請求項4記載の梯子であって、更に、前記第1および第2伸長梯子セクションに接続されたプラットフォームを備え、
前記第1および第2伸長梯子セクションは、互いの角度関係を調整可能であり、
前記プラットフォームは、使用するために実質的な水平姿勢に調整可能であり、折り畳み状態へ調整可能であり、当該折り畳み状態とは、前記第1、前記第2伸長梯子セクションと前記プラットフォームとが互いに実質的に平行であることを特徴とする梯子。
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