JP2022548318A - マイクロカプセル化されたプロバイオティック及びそれを含有する組成物 - Google Patents
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Abstract
マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックが、それらを製造及び使用する方法と共に開示される。より詳細には、本開示は、プロバイオティック静止ポッド、栄養素富化担体、及び保護バリア層を含む、プロバイオティックマイクロカプセルに関する。記載されるマイクロカプセル化されたプロバイオティックは、消費者製品及びスキンケア製品に含めるのに有用である。
Description
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年9月24日に出願された、米国特許仮出願第62/904,942号の優先権を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本出願は、2019年9月24日に出願された、米国特許仮出願第62/904,942号の優先権を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本開示は、マイクロカプセル化されたプロバイオティックに関する。より具体的には、本開示は、プロバイオティック静止ポッド、栄養素富化担体、及び保護バリア層を含む、プロバイオティックマイクロカプセルに関する。更により具体的には、本開示は、プロバイオティックを損なうことなく水性系組成物に組み込むことができるマイクロカプセル化されたプロバイオティックに関する。本開示は、マイクロカプセル化されたプロバイオティックを含有する製品、並びにその製造及び使用方法に更に関する。
本開示は、マイクロカプセル化されたプロバイオティックに関する。より具体的には、本開示は、プロバイオティック静止ポッド、栄養素富化担体、及び保護バリア層を含む、プロバイオティックマイクロカプセルに関する。更により具体的には、本開示は、プロバイオティックを損なうことなく水性系組成物に組み込むことができるマイクロカプセル化されたプロバイオティックに関する。本開示は、マイクロカプセル化されたプロバイオティックを含有する製品、並びにその製造及び使用方法に更に関する。
プロバイオティクスは、特に消化器系で様々な健康効果を提供することが知られている生菌及び酵母である。そのような過酷な環境にある消化器系は、プロバイオティクスを宿主に送達する手法について、多くの研究が促進されてきた。プロバイオティクスは、生細胞であるため、それらは、期待される健康効果を受容し得る宿主に到達するまで生存可能なままであるように、保護されなければならない。
プロバイオティクスは、消化器系外の多くの用途を見出されている。最近、ヒトバイオームの不均衡は、例えば、皮膚刺激及び湿疹を含む状態の実質的な原因となり得ることが発見されている。プロバイオティクスとの接触によって皮膚に戻すように有益な細菌を追加することは、皮膚バリア機能を改善し、湿疹などの炎症性疾患を抑えるように作用し、にきびを引き起こす微生物を減少させることが示されている。
現在、多くの化粧品、パーソナルケア製品、及び薬剤が、生存プロバイオティックを含有するものとして市販されているが、生菌を使用して製剤化されている可能性があるものは、結局、生菌を保持していない。現代の化粧品及び薬剤は、プロバイオティックを死滅させ得る防腐剤及び他の貯蔵安定化組成物を含有しなければならない。更に悪いことには、プロバイオティックが保護され、適用まで生存可能なままである場合であっても、適用時にプロバイオティックと周囲の担体組成物との間の接触は、期待される健康効果を有し得る前にプロバイオティックを死滅させる同じ防腐効果を結果的にもたらし得る。
プロバイオティック生存性と干渉することに加えて、化粧品の適切な貯蔵寿命に必要とされる高濃度の防腐剤は、自然発生微生物を死滅させることによってヒトバイオームを損傷させる可能性もある。スキンケアローションのような製品に見出される防腐剤の残存活性は、皮膚上に自然に見出される多数の有益な細菌を死滅させ得る。その結果、健康な細菌の欠乏を伴うエリアは、Clostridium difficille、メチシリン耐性の黄色ブドウ球菌(Methicillin Resistant Staphylococcus aureus、MRSA)、又はバンコマイシン耐性腸球菌(Vancomycin-Resistant Enterococci、VRE)のような病原体が成長する機会を提供する。皮膚は、芝生が青々と茂って満ちた場合、雑草が成長するのが困難である、茂った芝生理論(lush lawn theory)に従うと考えられる。皮膚が健康で鮮やかで有益な自然(フローラ)微生物で満たされている場合、病原体が確立されることはより困難である。
いくつかの場合、化粧品に加えられるプロバイオティックは、溶解された形態である。溶解されたプロバイオティクスは、多くの断片に化学的に切断されたものであり、したがって、それらは、生きておらず、生存性の問題は、重要ではないと思われる。細菌の一部に由来する利益があるか否かについてのコメントなしに、宿主に送達される細胞の一部は、担体化粧品製剤中の防腐剤又は他の成分によっても損なわれる可能性がある。
プロバイオティックカプセル化は、生存プロバイオティクスの生存率を製剤の範囲で改善するために、数年にわたって想到されてきた。プロバイオティック生存率は、例として、pH及び温度を含む多数の因子によって影響され得る。プロバイオティックのカプセル化は、生存プロバイオティックと、胃酸、又は医薬賦形剤であるその周囲との間に物理的バリアを作り出す。現在のプロバイオティックカプセル化技術(probiotic encapsulation technology、PET)は、様々な生体適合性材料内でのカプセル化、捕捉、及び固定化を含む。実質的な研究は、生存プロバイオティックが放出及び効果の地点に到達し得るまで生存プロバイオティックの生存性を維持する手法で実施されているが、現在利用可能な溶液は、完全に不適切なままである。
2018年3月27日に出願された同一所有者による先行出願第62/648,553号には、生きたプロバイオティックを宿主に送達するための改良されたマイクロカプセル化されたプロバイオティックが記載されている。記載される実施形態では、生存プロバイオティックは、ポリマー及び栄養素でマイクロカプセル化され、次いで、バリアコーティングで覆われる。先行出願に開示されている実施形態は、様々な環境で安定であったが、低水分環境において特に有用であることが見出された。
本開示は、先行出願に記載されている製品に対して延長された貯蔵寿命を有するマイクロカプセル化された生存プロバイオティックを提供し、更にプロバイオティック死を伴わずに水性系に容易に組み込むことができるため、シャンプー、スキンローション、及び他のパーソナルケア製品など、一般的に使用されている多数の製品を介して、生存プロバイオティックを宿主のエリアに送達することを可能にする。本明細書に開示されるマイクロカプセル化プロセスは、分散液及びカプセル化前にプロバイオティックを前処理して安定性を更に改善する。本明細書に記載されるマイクロカプセル化された前処理ビヒクルは、マイクロカプセルが破裂した後、周囲組成物からプロバイオティックを更に保護し、それによって生存プロバイオティックが宿主の意図されたエリアに適切に接触する可能性を改善する。
本開示は、プロバイオティック、栄養素富化担体又はポリマーコアを含有する静止ポッドと、栄養素富化担体又はポリマーコアを取り囲む保護層と、を含む、コアを含むマイクロカプセル化されたプロバイオティックに関する。
本開示は更に、凍結乾燥プロバイオティック及びアジュバントを含む1つ以上の静止ポッドと、静止ポッドを取り囲む栄養素富化担体と、栄養素富化担体を取り囲む保護層と、を含む、プロバイオティック含有マイクロカプセルに関する。
一実施形態では、本開示は、少なくとも1つの凍結乾燥プロバイオティック及び少なくとも1つのアジュバントを含む、少なくとも1つの静止ポッドと、少なくとも1つの静止ポッドを取り囲む栄養素富化担体と、栄養素富化担体を取り囲む保護層と、を含む、マイクロカプセルに関する。
別の実施形態によると、本開示は、カプセル化されたプロバイオティックを製造するための方法であって、水飽和油中で凍結乾燥プロバイオティックを約2μm~約120μmの直径にボールミル粉砕することと、凍結乾燥プロバイオティック及びアジュバントを混合して、静止ポッドを形成することと、静止ポッドを栄養素富化担体で取り囲むことと、栄養素富化担体及び静止ポッドを保護コーティング中にカプセル化することと、を含む、方法に関する。
更に別の実施形態によると、本開示は、記載及び特許請求されるように、マイクロカプセル化されたプロバイオティックを含むスキン及びスキンケア製品に関する。
説明される方法及び製品の追加の利点は、以下の説明において部分的に記載されることになり、部分的に説明から明白になるか、又は本開示の実施によって習得され得る。本開示の利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘される要素及び組み合わせによって実現及び達成されることになる。
上記の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は、単に例示的かつ説明的なものであり、特許請求されるように本発明を限定するものではないことが理解される。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、いくつかの実施形態を例示し、本明細書と共に、本開示の原理を説明する役割を果たす。
ここで、特定の代表的な実施形態を詳細に参照し、それらの例が添付図面に例示される。可能な限り、同じ参照番号が、同一又は同様の項目を参照するために図面全体にわたって使用されることになる。
本開示は、プロバイオティックマイクロカプセル、プロバイオティックをマイクロカプセル化するためのプロセス、プロバイオティックマイクロカプセルを含有する組成物、並びにプロバイオティックマイクロカプセルを使用する用途及び処理に関する。
本明細書で説明されるプロバイオティックマイクロカプセルは、プロバイオティックを必要とする宿主に送達され得る前の生存プロバイオティック材料の死滅を防止する様式で被包されるプロバイオティック材料を含む。マイクロカプセルは、多数の構成成分で構成され、これらの構成成分の各々は、プロバイオティック材料を保護するために異なる目的を果たす。マイクロカプセルは、プロバイオティックを含む静止ポッドと、コア内に分散されるか、又はコアの周囲の層としての栄養組成物と、プロバイオティックのコア及び栄養材料を保護するカプセル化層と、水分保護層及び一過性層と、のうちの全て又はサブセットを含み得る。水分保護層及び一過性層は任意選択であり、実施形態の全てと組み合わせて使用されてもよく、又は使用されなくてもよい。
本明細書に使用される際、「カプセル化層」、「カプセル化コーティング」、「カプセル化層(複数)」、「シェル」、及び「カプセル化シェル」は、互換可能であり、プロバイオティック及び栄養組成物を取り囲む保護層を指す。
以下の記載では、層又はコーティングは、単一の別個のコーティング若しくは層であってもよく、又はいくつかの層から構成されてもよい。反する指示がない限り、「層」又は「層(複数)」という用語が使用されるか否かにかかわらず、全ての実施形態が複数及び単数のいずれかを含み得ることを理解されたい。
図1は、凍結乾燥され、1つ以上のアジュバントと組み合わせて静止ポッド40を形成するプロバイオティック10を含む、本開示の単一のプロバイオティックマイクロカプセルを示す。ポッド40は、保護カプセル化コーティング20に取り囲まれている栄養素富化担体30に取り囲まれている。図1に示される実施形態によると、静止ポッド40は、1つ以上のプロバイオティックを含むことができ、その各々が、それ自体の担体と関連付けられ得る。プロバイオティック担体は、栄養性又は非栄養性であり得、通常、プロバイオティック材料の製造者によって提供される。プロバイオティック材料は、一般に、凍結乾燥状態で製造者から受け取られる。凍結乾燥は、材料が凍結され、水が昇華によって最小化され、脱水され保存された生成物を残す、多段階脱水プロセスである。この保存技術は、実施形態で使用されるプロバイオティック材料を静止状態にする。所望のプロバイオティック材料が凍結乾燥状態で出荷されない場合、材料は、プロバイオティックをアジュバントと組み合わせて静止ポッド40を形成する前に、任意の技術分野で認識された技術を使用して凍結乾燥することができる。
静止ポッド40は、1つ以上のプロバイオティックとアジュバント、例えば、シリカ、又はワックスなどの固体支持体との組み合わせである。図1の実施形態では、静止ポッド40は、全て同じであるとして表され、例えば、ポッド40は、全てワックス系又は全てシリカ系である。
図2の実施形態では、マイクロカプセルは複数の静止ポッドを再び含み、今回は50であり、凍結乾燥され、1つ以上の異なるアジュバントと組み合わせて異なる静止ポッド50を形成するプロバイオティック10を示す。ポッド50は、保護カプセル化コーティング20によって取り囲まれている栄養素富化担体30によって再び取り囲まれている。図2に示されるように、静止ポッド50は、異なる量のプロバイオティック材料を含み得る。
図3は、異なるプロバイオティック及び異なるアジュバントを含み得る、異なる静止ポッド40及び50を含む、別の実施形態を例示する。ポッド40及び50は、保護カプセル化コーティング20によって取り囲まれている栄養素富化担体30によって再び取り囲まれている。
全ての実施形態のマイクロカプセルの商業的生産において、各静止ポッド40又は50は、その独自の量のプロバイオティック/担体を有し、各マイクロカプセルは、その独自の量/数の静止ポッド40又は50を有する。特定の組成、静止ポッド、及びマイクロカプセルの両方の平均相対粒径に基づいて、マイクロカプセル中のプロバイオティックのレベルの範囲は、当業者によって計算され得る。
図4は、追加の栄養素粒子60、例えば、カカオを含む、栄養素富化担体を更に含む、図3に示されるのと同じ実施形態に対処する。
本開示で使用するためのプロバイオティクスは、適切な宿主へのプロバイオティックの投与まで保護することを望む、任意の技術分野で認識されたプロバイオティックから選択され得る。そのようなプロバイオティクスとしては、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、ペディオコッカス(Pediococcus)、ロイコノストック(Leuconostoc)、ミクロコッカス(Micrococcus)、大腸菌(Escherichia)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、ストレプトコッカス(Streptocococcus)、キャディダ(Cadida)、バチルス(Bacillus)、及びそれらの組み合わせのうちの1つ以上が挙げられる。例示的なプロバイオティクスとしては、S.epidermidis及びS hominisを含むスタフィロコッカス(Staphylococcus)、P.acnes、P.australiense、P.avidum、P.cyclohexanicum、P.granulosum、P.jensenii、Pl.microaerophilum、P.propionicum、P.thoenii、P.freudenreichiiを含むプロピオニバクテリウム(Propionibacterium)、M.antarcticus、M.luteus、M.lylae、M.roseus、M.agilis、M.kristinae、M.sedentarius、M.halobiusを含むミクロコッカス、C.diphtheriae、C.efficiens、C.glutamicumを含むコリネバクテリウム(Cornebacterium)、M.furfurを含むマラセチア(Malassezia)(酵母)、及びそれらの組み合わせが挙げられ得る。好ましいプロバイオティクスとしては、有益なタンパク質又はDNAを皮膚で増殖するか、皮膚に付着させるか、又は皮膚に放出し得るものが挙げられる。本開示で使用するための適切なプロバイオティクス及びプレバイオティクスは、例えば、Handbook or Probiotics and Prebiotics by Yuan Kun Lee and Seppo Alminen,second editionに見出され得る。
いくつかのプロバイオティクスは、各微生物が有益な生化学物質を産生し続ける生化学的プラントである、小型生化学的製造施設に類似し得る。このように考えられることが最も多いのが、皮膚上に自然に増殖する微生物である。一実施形態によると、プロバイオティックの生化学物質は、皮膚上の天然バイオームに実質的な害を与えることなく、特定の病原体を選択的に破壊することによって皮膚を安全かつ自然に消毒することができる。別の実施形態によると、生化学物質は、炎症応答を低減し、湿疹又は皮膚刺激を低減若しくは排除し得る。更に別の実施形態によると、プロバイオティクスの生化学物質は、皮膚を強化し、天然のセラミド産生を誘導することができ、これは、皮膚が若化され、より若々しくなり、汚染及び老化の影響に対してより耐性を有するといえる。
他のプロバイオティクスは、有益な成分を落とし、次いで、その成分を別の箇所に送達するように移動する、送達媒体として理解され得る。これらは、一般的に、皮膚上で増殖することができない微生物である。その代わりに、それらは、皮膚に固有の利益をもたらす有益なペプチド及びDNAを放出する。これらのプロバイオティクスによって担持されるDNA及びペプチドは、タンパク質であり、したがって、それらは、周囲の送達媒体又は組成物ベースの化学物質と相互作用する。具体的には、タンパク質は、それらがカチオン性成分に化学的に付着するか、又は酸若しくは塩基に起因して奇形になるときに、適切に機能することができない。これらのタンパク質を宿主に正常に送達する唯一の手法は、空気に曝露されたときに自然に分解する生菌内でタンパク質を送達することである。これらのプロバイオティック細菌(例えば、嫌気性細菌)は、いわば、マイクロカプセルであり得、これは、説明される本発明によると、次いで、別のマイクロカプセル内でマイクロカプセル化される。一実施形態によると、皮膚に送達される嫌気性細菌は、細孔に入り、自然に生存し、有益なタンパク質を宿主に送達し得る。
一実施形態によると、カプセル化された微生物は、病原性細菌を死滅させるペプチドを産生するものから選択され得る。そのような製品が皮膚に塗布されると、第1の塗布点を越えて延在し得る抗菌特性を提供する。
以下の表2は、皮膚に有害ではないが、非天然細菌(病原体)を標的とするペプチドを産生するプロバイオティックを列挙する。C.difficile、MRSA、及びVREを標的とする以外に、他の懸念される病原体を標的とし得るプロバイオティクスが以下に列挙される。
凍結乾燥プロバイオティックは一般に、安定化及び輸送のために1つ以上の担体材料で生成される。プレバイオティクス糖、例えば、マノース、マンニトール、マルトデキストリン、ラクツロース、トレハロース、及びソルビトールは、プロバイオティックの典型的な担体材料である。プロバイオティックが担体を伴わずに取得される場合、それは、担体を伴わずに、又は担体の追加後に、静止ポッド40に含まれ得る。あるいは、プロバイオティックが担体と共に取得される場合、担体は、プロバイオティック材料を静止ポッド40に分散させる前に、担体を除去又は保持することができる。
凍結乾燥プロバイオティックが担体を含むか、又は担体が所望され追加される場合、プロバイオティック/担体の組み合わせは、通常、ボールミル粉砕されて、静止ポッドに組み込まれる前に、約2ミクロン~約120ミクロン、例えば、約2ミクロン~約110ミクロン、例えば、約20~約120ミクロン、例えば、約30ミクロン~約120ミクロンの範囲の直径を有するプロバイオティック/担体粒子を生成する。凍結乾燥プロバイオティックが担体を有していないか、又は担体が所望されない場合、プロバイオティックは、ボールミル粉砕を伴わずに静止ポッドに組み込まれ得る。
別の実施形態によると、約2ミクロン~約120ミクロンの粒径は、D50、すなわち、それ未満では試料体積の50%が存在する最大粒径として報告することができる。更に別の実施形態によると、約2ミクロン~約120ミクロンの粒径範囲は、D90、すなわち、それ未満では試料体積の90%が存在する最大粒径として報告することができる。本明細書で使用される場合、粒径がD-50又はD-90として報告される場合、そのように記載される。
担体の有無にかかわらず、凍結乾燥プロバイオティック材料を1つ以上のアジュバントと組み合わせて、静止ポッドを形成する。アジュバントは、貯蔵寿命中にプロバイオティックを保護するのに役立ち、また、適用中にマイクロカプセル保護シェル20が破壊された後にプロバイオティクスを分散するのに役立つ。静止ポッドで使用するためのアジュバントには、ワックス及び固体支持体担体が含まれる。
静止ポッドで使用するためのワックスは、動物、植物、及びミネラル源由来の有機エステル及びワックス状化合物のうちの1つ以上から選択され得、類似の特性を有する合成的に生成された材料に加えて、そのような化合物の変性物を含む。単独で又は組み合わせて使用され得る特定の例としては、グリセリルトリステアレート、グリセリルジステアレート、キャノーラワックス、水素添加綿実油、水素添加大豆油などの植物油、ヒマシワックス、ナタネワックス、蜜蝋、カマウバワックス、キャンデリラワックス、マイクロワックス、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ、長鎖アルコール、長鎖エステル、ステアリン酸及びベヘン酸などの長鎖脂肪酸、水素添加植物、魚油及び獣脂油などの動物油、大豆油、微結晶ワックス、金属ステアレート、白色グリース、黄色グリース、及び茶色グリース、並びに金属脂肪酸が挙げられる。一実施形態によると、本開示での使用のための疎水性ワックス材料としては、Dynasan(商標)110、114、116、及び118(DynaScan Technology Inc.、Irvine、Calif.から市販されている)、Sterotex(商標)(ABITEC Corp.、Janesville、Wisconsinから市販されている)が挙げられる。開示される実施形態で使用するための食用ワックスを含む特定のワックスには、ガルフワックス、牛脂、羊脂、バター、植物性ショートニング、カカオバター、ココナッツ油、及びシアバターが含まれる。
静止ポッドで使用するための固体支持体担体は、プロバイオティック材料を損なわない任意の支持材料から選択され得る。好適な担体は、マルトデキストリン、例えば、エンドウ豆、大豆、米、麻からのタンパク質、ジャガイモ、小麦、タピオカ、トウモロコシ、及びコメなどのデンプン、織及び不織布並びにパッド、カーボンブラック又は活性化炭素などの炭素、金属酸化物又は任意の耐熱酸化物、例えば、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、チタニア、シリカ、非晶質又は結晶性、例えば、ヒュームドシリカ、シリカゲル、沈殿シリカ、沈殿シリカゲル、シリカライト、又は混合物、キーゼルグール及び他の珪藻土、シリケート、例えば、ケイ酸マグネシウム及びケイ酸カルシウム、並びに混合物、粘土及びゼオライトを含むアルミノシリケート、リン酸ジルコニウムなどの金属ホスフェート又は混合物又は上記のうちのいずれかのうちの1つ以上から選択され得る。
一実施形態によると、静止ポッドはまた、他の水溶性資源又は1つ以上のプレバイオティック糖を含有し得る。水溶性資源には、例えば、タンパク質、ヌクレオチド、及びイオン、例えば、ナトリウム、カリウム、及びカルシウムが含まれる。プレバイオティック糖は、(例えば、乾燥させた(グルコースコーンシロップ、フルクトース、マンノース、マンニトール、マルトデキストリン、ラクツロース、トレハロース、及びソルビトール)オリゴ糖(例えば、Fructo-oliosaccharides-Raftilose P95 Orafti、Belgium)、ガラクトオリゴ糖、レジスタントスターチ高含有全粒穀物(例えば、オート麦β-グルカン、亜麻仁ガム、フェヌグリークガム、及び成熟アラビアゴム)、並びにマンナンオリゴ糖高含有酵母細胞壁材料、及び特定のタンパク質(例えば、ラクトフェリン)、特定の植物抽出物(例えば、ルテイン及びブラックカラント抽出物の能力)は、貴重なプレバイオティックであることが実証されている)のうちの1つ以上から選択され得る。プレバイオティック糖又は糖アルコールは、それらがグルコース、フルクトース、オリゴ糖、マンノース、グルコマンナン加水分解物、キシリトール、エリチトール、又はソルビトールなどの化合物を含むため、プロバイオティクスの栄養組成物として機能し、これらの全ては、プロバイオティック微生物の増殖を促進する。
凍結乾燥プロバイオティックは、栄養素富化組成物中に懸濁されて、マイクロカプセルのコアを構成する複合体40を形成することができる。栄養素富化組成物は、カカオバター、ココナツ油、亜麻子油、シアバター、低融点脂肪、植物油、シリコーン油、鉱油などのうちの1つ以上から選択され得る。
一実施形態によると、栄養素富化組成物は、上記のワックス及び油の両方で構成された有機ゲルであり得る。好適な有機ゲルの例としては、例えば、ガルフワックス及びシクロペンタシロキサン油の組み合わせ、又はガルフワックス及び鉱油の組み合わせが挙げられる。本明細書で提供される情報を検討した後、ワックス及び油の適切な組み合わせは、当業者に容易に明らかになるであろう。
あるいは、静止ポッドをポリマー中に懸濁して、マイクロカプセルのコアを構成する複合体を形成することができる。限定されるものではないが、ポリエチレングリコール(polyethylene glycol、PEG)、ポリビニルピロリドン((polyvinyl pyrrolidone、PVP)、好ましくは、約40,000~約360,0000の分子量を有する)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol、PVA)、ポリアクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド(N-(2-hydroxypropyl)methacrylamide、HPMA)、キサンタンガム、グアーガム、ペクチン、デキストラン、カラギーナン、カルボキシエチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ポリマー、ヒアルロン酸、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマーを含む、薬剤用途に有用な、任意の技術分野で認識されたポリマー又はポリマーの組み合わせが、凍結乾燥プロバイオティックを懸濁させるために使用され得る。一実施形態によると、ポリアクリル酸ポリマー、例えば、共にLubrizol製のCarbopol(登録商標)Ultrez20、Carbopol(登録商標)Ultrez21、及びWako Chemicals Ltd製のHivisWako(登録商標)カルボキシルビニルポリマーが、凍結乾燥プロバイオティックを懸濁させるために使用され得る。
図1の栄養素富化担体又は上記のポリマーコアは、保護カプセル化コーティング20を更に含む。カプセル化コーティング20は、1~30層の厚さ、例えば、約1~約20層の厚さ、例えば、約1~約10層の厚さであり得る。カプセル化コーティング20のコーティング重量は、マイクロカプセル重量の約1%~約50%、例えば、マイクロカプセル重量の約1%~約40%、例えば、マイクロカプセル重量の約1%~約30%、例えば、マイクロカプセル重量の約1%~約20%、例えば、マイクロカプセルの重量の15%未満であり得る。
一実施形態によると、プロバイオティック栄養素富化担体又はポリマーコアは、カプセル化を受ける前に油層で更にコーティングされ得る。油層は、プロバイオティックコアとカプセル化層との間に断熱を提供し得、マイクロカプセル化プロセス中により高温の材料が使用されることを可能にする。
カプセル化コーティング20に好適な温度としては、一般に、凍結乾燥プロバイオティックスラリーのコーティングを容易にするために、140°F、例えば、約100°F未満、例えば、約90°F未満が挙げられる。カプセル化コーティング層20は、ポリマー材料、架橋ポリマー材料、Ca2+などの金属、セラミック又はそれらの組み合わせなどから構成され得、その結果、製造中に形成され得るシェル材料をもたらす。詳細には、カプセル化コーティング層は、架橋アルギン酸ナトリウム、アニオン性分散ラテックスエマルション、架橋ポリアクリル酸、架橋ポリビニルアルコール、架橋ポリ酢酸ビニル、ケイ酸塩、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、ポリビニルピロリドン、PLA/PGA、熱電子ゲル、尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、ポリメラミン、架橋デンプン、ナイロン、ポリメチレン尿素を含む尿素、ヒドロコロイド、及びそれらの組み合わせから構成され得る。一実施形態によると、架橋ポリマー系は、架橋アルギン酸ナトリウムである。
別の実施形態によれば、保護コーティングは、乾燥油又はシェラックから形成され得る。乾燥油は、一定期間空気への曝露後に硬質固体フィルムに硬化する油である。乾燥油は、典型的には、不飽和脂肪酸、例えば、リノール酸又はリノレン酸、グリセリド、又はカルボン酸を有し、空気中に含まれる酸素との重合反応に基づいて硬化する。乾燥油は、亜麻仁油、桐油、ケシ種子油、シソ油、クルミ油、大豆油、トール油、キャスター油などのうちの1つ以上から選択され得る。
他の実施形態によると、乾燥油の代替として、シェラックをエタノール及び水に溶解し、マイクロカプセルに適用し、その後溶媒を蒸発させて保護コーティング層を形成することができる。
カプセル化コーティング層は、概して、約0.1マイクロメートル~約500マイクロメートル、例えば、約1マイクロメートル~約100マイクロメートル、例えば、約1マイクロメートル~約50マイクロメートル、例えば、約1マイクロメートル~約20マイクロメートル、例えば、約2マイクロメートル~約10マイクロメートルの厚さを有する。カプセル化層20(一旦破壊される)、及び本明細書に記載される他の任意選択の層の厚さを測定するための好適な方法は、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscopy、SEM)及び光学顕微鏡を含む。
一実施形態によると、カプセル化コーティング層20は、単一の別個の層である。別の実施形態によると、カプセル化コーティング20は、1つ以上の工程で追加される複数の層を含む。
いくつかの実施形態によると、水分保護層(図示せず)も含まれ得る。水分保護層は、概して、カプセル化コーティング20を取り囲む。水分保護層は、以下の組成物のうちの1つ以上を単独で又は組み合わせて含み得る。材料は、イソシアン酸塩、スチレン-アクリレート、ビニルトルエンアクリレート、スチレン-ブタジエン、ビニル-アクリレート、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルジクロリド、ポリエチレン、アルキドポリエステル、カルナバワックス、水素添加植物油、水素添加動物油、ヒュームドシリカ、シリコンワックス、二酸化チタン、二酸化ケイ素、金属、金属炭酸塩、金属硫酸塩、セラミック、金属リン酸塩、及び微結晶ワックスと組み合わせられたポリオールから選択される。水分保護層が使用される場合、それは、マイクロカプセル重量の約5%~約35%、例えば、カプセル重量の約5%~約30%、例えば、約5%~約20%、例えば、約5%~約15%であり得る。
別の実施形態によると、1つ以上の一過性層(図示せず)が、プロセス損傷からマイクロカプセルを保護するために追加され得る。一過性層は、ポリ乳酸、デキストロースのポリマー、ヒドロコロイド、アルギン酸塩、ゼイン、及びそれらの組み合わせを含む、いくつかの好適な材料のうちのいずれか1つから構成され得る。一実施形態によると、一過性層は、デンプンである。一過性層は、産生中にマイクロカプセルを保護する。層は、マイクロカプセルの層のいずれかに適用され得る。一過性層は、プロセス中に除去されるものであってもよく、又は最終製品の一部として残存し得るものであってもよい。
本開示のプロバイオティックマイクロカプセルは、任意の技術分野で認識されている方法を使用して産生され得る。一実施形態によると、カプセル化されたプロバイオティック10の産生の第1の工程は、プロバイオティック材料を選択して凍結乾燥させるか、又は製造者から凍結乾燥プロバイオティックを入手することである。
一実施形態によると、プロバイオティックは、細菌及び/又は酵母の組み合わせから選択される。産生損失を減少させるために、プロバイオティックは、5℃~15℃の温度まで冷却され、有機体からの水の昇華によって乾燥され得る。いくつかの実施形態では、プロバイオティックは、冷却される前に賦形剤に添加され得る。そのような賦形剤は、油及び/又はプレバイオティック糖を含有し得る。プロバイオティクスは、任意の技術分野で認識されているプロセスを使用して凍結乾燥され得る。一実施形態によると、プロバイオティック粉末は、標準的な凍結乾燥、噴霧乾燥、又は化学乾燥を使用して生成される。
凍結乾燥プロバイオティック/担体の組み合わせは、任意の技術分野で認識されているボールミル粉砕装置を使用して、約2ミクロン~約120ミクロンの粒径D50又はD90にボールミル粉砕することができる。1つの適切な構成は、以下の実施例3で考察される。ボールミル粉砕は、好ましくは、1つ以上の油系媒体、例えば、1つ以上のシリコーン、キャノーラ、鉱物、及びシクロペンタシロン油中で実施される。一実施形態によると、油媒体は水で飽和している。
プロバイオティック粒子がサイズ決定された後、凍結乾燥プロバイオティックスラリーをアジュバントとブレンドして、静止ポッドを形成することができる。
一実施形態では、凍結乾燥プロバイオティックスラリーは、親水性であり得、高温でワックスの内側に液滴を形成することになる。選択された温度は、疎水性ワックス材料を溶融させるために十分であるべきであるが、凍結乾燥プロバイオティックを生存可能に維持するために十分に短い時間で維持されるべきである。温度は、80°F~約150°Fの範囲であり得る。凍結乾燥プロバイオティックの生存性を維持するために、温度は、マイクロカプセルの所望される厚さを作り出すために必要とされるよりも長く、140°F以上に維持されるべきではない。適切な時間は、使用される特定の材料に基づくものであり、当業者によってよく理解されるであろう。
別の実施形態によると、ワックス及びプロバイオティック粒子は、溶融噴霧又はプリル化され得る。この実施形態では、溶融ワックスをプロバイオティックと混合し、組み合わせを空気圧によるポンピング作用を介してノズルを通して供給する。ノズルから小さな液滴が形成され、ノズルと収集槽との間の空気を通過する際に冷却すると固化する。プリル化は、滴下(又はこの場合は微粒化)した後、空中で何かが凝固又は凍結するプロセスである。一実施形態によると、プロバイオティックを含有するワックスは、プロバイオティックによって必要とされる水溶性資源を含有する別のワックス又は油と組み合わされ得る。この実施形態では、プロバイオティックを含む第1のワックスを第2のワックス又は油と組み合わせ、2つを一緒にノズルから押し出し、プリル化を引き起こす。
別の実施形態によれば、プロバイオティック材料は、固体支持担体と組み合わされる。プロバイオティック材料は、選択されたプロバイオティック及び担体に適切な任意の技術分野で認識されている方法を使用して、固体支持体担体と接着され得る。例えば、シリカは、シクロペンタシロキサン(cyclopentasiloxane、CPS)中のシリカ及びプロバイオティックを接触させ、CPSを除去するために加熱することによって、プロバイオティック材料を含浸させることができる。この例では、シリカは、所望の負荷に達するまで、いくつかの工程にわたって含浸され得る。シリカは、グラム当たり多量のプロバイオティック材料を保持することができる。他の固体支持体担体に関しては、プロバイオティックに害を及ぼさない物理的又は化学的接着の任意の形態が適切であろう。
一実施形態では、シリカが固体支持担体である場合、シリカをプロバイオティックと組み合わせる前に、シリカを焼成して表面水を除去することができる。プロバイオティックは、水と接触するとシリカから容易に放出される。
別の実施形態によると、ワックス系静止ポッド及び固体支持体担体静止ポッドは、栄養素富化担体に入れる前に、又はポリマーコア材料中で組み合わされる前に一緒に混合され得る。
更に別の実施形態によると、1つ以上の追加の栄養素が、それが静止ポッドと組み合わされてカプセル化される前に、栄養素富化担体に組み込まれ得る。追加の栄養素には、カカオ、トレハロース、マンノース、デキストロース、多糖類、ブチレート、アセテート、及びプロピオネートなどのプレバイオティクス、グルコマンナン又はチコリー根のうちの1つ以上が含まれ得る。
次に、凍結乾燥プロバイオティックの静止ポッドを栄養素富化担体又はポリマー材料に包み、マイクロカプセルのコアを形成する。一実施形態では、栄養素富化担体が使用される場合、担体は加熱して成形性を高め、静止ポッドと組み合わされる。担体は、任意の技術分野で認識されたプロセスを使用して粒子化され得る溶液を作製するポッドを取り囲む。
一実施形態によると、ポリマーが使用される場合、ポリマーは、凍結乾燥プロバイオティック静止ポッドを懸濁させるために十分高い濃度で水に溶解されるが、溶液がマイクロカプセル化プロセス装置を通って流れることを可能にするために十分低い濃度で水に溶解される。ポリマー濃度は、概して、5%~60%、例えば、糖/タンパク質又はワックスマトリックスを使用する場合は約40%~約60%、例えば、ポリマーマトリックスを使用する場合は約5%~約15%である。
別の実施形態によると、マイクロカプセルは、栄養素富化担体又はポリマーコア中に活性化剤又は架橋剤を含むことによって形成され得る。カプセル化活性化剤は、架橋性化合物の存在下で架橋反応を開始することができる任意の活性化剤とすることができる。好適なカプセル化活性化剤としては、カルシウムの多価イオン、銅の多価イオン、バリウムの多価イオン、シラン、アルミニウム、チタネート、キレート剤、酸、又はこれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態によると、活性化剤は、塩化カルシウム又は任意の数のアニオンと組み合わせられたカルシウムである。
この実施形態によると、コア組成物中の活性化剤の存在下で凍結乾燥プロバイオティック/ポリマースラリーをカプセル化することは、架橋性化合物を含有する溶液中にコア組成物が導入されたときに、ほぼ瞬間的な架橋を可能にする。この即時架橋は、望ましくない凍結乾燥プロバイオティック水和の可能性を低減する。一実施形態によると、凍結乾燥プロバイオティック/ポリマースラリーは、架橋性化合物を含有する液体に滴下されてもよく、滴が液体と接触するときに形成するビーズが、マイクロカプセル化コーティングを形成することになる。撹拌は、架橋反応中に個々のビーズを分離したまま維持するのに十分な破壊を提供し得る。凝集した塊は、多くの欠陥を受け易い場合があり、それらは、物理的に分離され得るが、一方、それらは、形成されないことが好ましい。ビーズ分離を達成するための、任意の技術分野で認識されている物理的又は化学的方法が使用され得る。溶液に追加される滴は、約0.05ミリメートル~約1ミリメートル、例えば、約0.1ミリメートル~約1ミリメートルの直径を有し得る。
カプセル化活性化剤を含むコア組成物が架橋性化合物を含有する液体中に導入されると、カプセル化活性化剤は、コア組成物と溶液との間の界面に移動し、コア組成物の表面上の架橋反応を開始して、カプセル化層が溶液に向かって外向きに成長することを可能にする。
コア組成物を取り囲む結果として生じるカプセル化層の厚さは、(1)コア組成物中に含まれるカプセル化活性化剤の量を制御すること、(2)カプセル化活性化剤を含むコア組成物が架橋性化合物を含む溶液に曝露される時間量を制御すること、及び/又は(3)液体溶液中の架橋性化合物の量を制御することによって制御され得る。例として、約1~約500mg/mlの範囲のアルギナート、約0.1~約100mg/mlレベルの範囲のCaCl2を含み、約4℃~約37℃の温度である溶液は、アルギナートの1~20μmの厚さを生成することになる。
別の実施形態によると、コア組成物は、架橋性化合物を含む溶液中に導入又は注がれ、次いで、ペーストを架橋のための小さいビーズに破壊するために十分な剪断力を受け得る。剪断を適用する、任意の技術分野で認識されている方法が使用され得る。
一実施形態によると、溶液は、カプセル化活性化剤及び界面活性剤の存在下で架橋されて、外側カプセル化シェルを形成し得る架橋性化合物を含む。界面活性剤は、1つ以上の糖又は糖系界面活性剤、例えば、Tween 20、又はアミノ酸若しくはタンパク質系材料から選択され得る。
別の実施形態によると、カプセル化コーティング20は、コアセルベーションとして知られるプロセスを使用して形成され得、コアセルベーションは、コア組成物中に化学的カプセル化活性化剤が存在することを必要としない場合がある。コアセルベーションプロセスは、pHの変化、温度の変化、及び/又は溶液のイオン強度の変化を利用して、コア組成物の周囲のカプセル化層の形成を開始し得る。
一実施形態によるコア内にカプセル化活性化剤を配置することが一般的に望ましいが、カプセル化活性化剤は、溶液中にあってもよい。この実施形態では、カプセル化活性化剤は、溶液中にも含有される架橋性化合物と化学的に反応する。結果物であるマイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックスラリーは、任意のカプセル化活性化剤を含まなくてもよく、又は架橋反応で消費されない少量のカプセル化活性化剤を含有してもよい。
いくつかの実施形態によると、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックは、架橋された化合物を含むカプセル化された層を取り囲む水分保護層を付与するプロセスに供され得る。この水分保護層は、適切な製品のために水からの保護が向上したマイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックを提供し、つまり、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックを実質的に流体不透過性にし、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックが水性環境中で長期にわたって生存し、かつ水分保護層が機械的作用によって破裂するまで分解しないことを可能にすることができる。水分保護層は、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティック上に適用される単一層であってもよく、又は重なったいくつかの層を含んでもよい。
水分保護層は、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティック上に水分保護材料を噴霧又は滴下することを含む任意の数の好適なプロセスを利用して、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックに適用され得る。更に、Wursterコーティングプロセスが利用されてもよい。溶液が水分保護コーティングを提供するために使用される場合、溶液の固形分含量は、概して、約5%~約40%、例えば、約5%~約30%、例えば、約5%~約20%、例えば、約10%~約20%である。概して、溶液の粘度は、約20cp~約500cp、例えば、約20cp~約80cp、例えば、約30cp~約70cpである。
一実施形態によると、流動床プロセスが、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティック上に水分保護層を付与するために利用され得る。流動床は、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックの床又は層であり、加熱された又は加熱されていない担体ガスの流れが、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックを運動させて、それらを流体のように作用させるために十分な速度で通過する。マイクロカプセルが流動化されると、担体溶媒及び水分保護材料を含む溶液の噴霧は、床中に注入され、水分保護材料をマイクロカプセルの外側に付与する媒体と接触する。所望される水分保護層の厚さが達成されると、処理されたマイクロカプセルが収集される。マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックは、所望されるレベルの水分保護層を付与するために、1つ以上の流動床プロセスに供され得る。
いくつかの実施形態によると、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックは、最外層を取り囲む一過性層を付与するためのプロセスに供され得る。一過性層は、栄養素富化担体、コア、又は水分保護層のいずれかを実質的に完全に被覆するように、凍結乾燥プロバイオティック上に適用され得る。一過性層は、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティック上に一過性材料を噴霧又は滴下することを含む任意の数の好適なプロセスを利用して、マイクロカプセル化された凍結乾燥プロバイオティックに適用され得る。溶液が一過性コーティングを提供するために使用される場合、溶液の固形分含量は、概して、約10%~約60%、例えば、約10%~約50%、例えば、約20%~約50%である。溶液のpHは、約2.5~約11である。溶液の粘度は、約20cp~約100cp、例えば、約20cp~約80cp、例えば、約30cp~約70cpであり得る。一過性層を適用する好ましい方法は、流動床反応器を利用する。あるいは、Wursterコーティングプロセスを含む、任意の技術分野で認識されているコーティングプロセスが使用されてもよい。
これらのプロバイオティックマイクロカプセルは、膨大な数の手法で、及び様々な組成物で使用され得る。例えば、それらは、1)生存プロバイオティック微生物を皮膚に送達して、皮膚バリア機能を改善するために、2)生存プロバイオティック微生物を皮膚に送達して、にきび、湿疹、酒さ、又は接触皮膚炎と関連付けられた炎症を軽減するために、3)ヒトバイオームを強化して病原体細菌にコロニー形成する機会を与えないために、4)病原体を死滅させる抗病原性ペプチドを産生する皮膚上にプロバイオティックを付着させるために、5)インスリンポンプ又はカテーテルなどの医療デバイス付近の病原体コロニー形成を停止する皮膚の能力を改善するために、6)化粧品の防腐剤の必要性を低減又は排除するために、7)寝たきり、糖尿病、又は別様に危殆化された個人の皮膚潰瘍を軽減するために、8)皮膚を癌から保護し、癌と闘うために、使用され得る。
マイクロカプセル化されたプロバイオティックは、例えば、保湿ローション、日焼け止め剤、リップクリーム、口腔ケア製品、シャンプー、石鹸、ヘアコンディショナ、ベビーワイプ、おしり拭き、洗顔ワイプ、女性用衛生パッド又はタンポン、おむつ又は成人用失禁製品、消臭剤(ロールオン液体、スプレー、又はスティック)、ペットフード、食品添加物、食品調味料、医薬品、包帯などを含む組成物に使用され得る。
使用中、マイクロカプセルは、カプセルに加えられる物理的な力によって破壊される。したがって、最終用途に応じて、マイクロカプセルのサイズ及び厚さは、プロバイオティクスの放出に大きな役割を果たし得る。より薄いカプセル壁は、概して、より繊細なカプセルを結果的にもたらすことになる。
本明細書に開示される情報を理解した後、説明されたマイクロカプセル化された製品と共に使用するのに好適な他の担体化合物の産生が、当業者によって容易に理解されるであろう。
一実施形態によると、担体組成物、例えば、ローション、日焼け止め剤、消臭剤は、微生物汚染を含まないことを確実にするために放射線照射され得る。放射線照射された生成物は、凍結乾燥プロバイオティックとブレンドされ得る。製品は、適切なOTR材料内にパッケージ化され、販売され得る。凍結乾燥プロバイオティックは、製品を使用するまで静止状態を維持する必要がある。
一実施形態によると、酸素透過性パッケージは、マイクロカプセル化されたプロバイオティックが冷蔵なしで生存可能なままであることを可能にし得る。本明細書に説明される製品用容器は、任意の標準的な技術分野で認識されているパッケージとすることができる。低酸素透過率を有するパッケージ内の説明されたマイクロカプセル化されたプロバイオティックを有するパッケージ組成物は、貯蔵寿命を低減し得るが、製品と別途干渉しない。
一実施形態によると、マイクロカプセル化されたプロバイオティックを含む組成物は、冷蔵なしで貯蔵など及び/又は細菌生存性の両方を改善し得る高酸素透過パッケージにパッケージ化される。酸素透過率(Oxygen transmission rate、OTR)は、よく理解され、高OTRパッケージは、コンタクトレンズなどの実質的な酸素濃度を必要とする製品に使用される。例えば、米国特許第9,062,180号を参照されたい。しかしながら、化粧品を取り囲む現在の技術は、良好な酸素バリアを提供することである。例えば、米国特許第8,124,204号を参照されたい。高酸素環境からのプロバイオティクスの利益、及びその理由のために、それらのパッケージは、高OTR材料から生産されるべきである。プレバイオティック糖と同様に、高酸素は、冷蔵せずに微生物の寿命を延ばすことができ、それによって、室温における貯蔵安定性を有する製品を生産する。更に、非常に低い水分活性を有する担体組成物は、酸素への曝露に基づく分解がはるかに少なくなる。
様々な微生物に対する酸素要求は、文献に見出され得る。一実施形態によると、酸素を好む微生物について、LDPEパッケージが使用され得る。より低い酸素条件でより良好に応答する微生物について、パッケージは、上記のリストに示すより低いOTRを有するものが選択され得る。全てのパッケージングについて、酸素透過率は、プロバイオティックが静止したままであるほど高いべきではない。
本明細書に説明される方法及び製品は、提供される例に限定されるべきではない。むしろ、例は、本質的に単に代表的なものである。
実施例1
L.ラムノサス、L.パラカゼイ、L.サリバリウス、S.サーモフィルスを含む安定化されたプロバイオティクスを、プレバイオティク担体であるトレハロースのネットワークで安定化された製造者から得た。受容した凍結乾燥プロバイオティックを油担体中に分散させ、次いでボールミルした。トレハロース中のプロバイオティックは、約0.5~約2.5マイクロメートルのサイズである。
L.ラムノサス、L.パラカゼイ、L.サリバリウス、S.サーモフィルスを含む安定化されたプロバイオティクスを、プレバイオティク担体であるトレハロースのネットワークで安定化された製造者から得た。受容した凍結乾燥プロバイオティックを油担体中に分散させ、次いでボールミルした。トレハロース中のプロバイオティックは、約0.5~約2.5マイクロメートルのサイズである。
油系担体、ボールミル粉砕条件、及び粒径を変化させた。担体、ボールミル粉砕条件、及び粒径は全て、以下に示すように、プロバイオティックの生存率に影響を与える。しかしながら、プロバイオティック粒子が油中で安定化されると(約1週間の終了後)、細菌数は長期間保存安定状態を維持する。
これらの試験の結果を図5に示す。図35に見られるように、L.サリバリウスは全ての油系担体において生存及び繁栄した。L.ラムノサスまた、それを試験した全ての担体において非常に安定していた。s.サーモフィルスは、ココナッツ油を除く全てで安定していた。最後に、L.パラカゼイは、各油中で約78~90%の割合で生存した。これらの結果から明らかなように、プロバイオティックは、特定のプロバイオティック又はプロバイオティック混合物に応じて異なる油中に分散させることができる。結果はまた、シクロペンタシロキサンが、本明細書に記載されているように、製品で使用するための好ましい担体であり得ることを示している。
実施例2
L.ラムノサスの安定性を、細菌が6週間~12週間にわたってどれだけ良好に生存するかを決定するために、各担体で試験した。図6に見られるように、L.ラムノサスは、6週間にわたって、担体に応じて室温で60%~80%の割合で生存した。シリコーン油中の細菌数は40%近く低下していたが、キャノーラ油、シクロペンタン、及び鉱油中の数は、75%以上で安定していた。
L.ラムノサスの安定性を、細菌が6週間~12週間にわたってどれだけ良好に生存するかを決定するために、各担体で試験した。図6に見られるように、L.ラムノサスは、6週間にわたって、担体に応じて室温で60%~80%の割合で生存した。シリコーン油中の細菌数は40%近く低下していたが、キャノーラ油、シクロペンタン、及び鉱油中の数は、75%以上で安定していた。
実施例3
キャノーラ中のL.ラムノサスを、オハイオ州イーストパレスティーンのU.S.Stonewareによって製造されたRoalox Alumin-fortified Grinding Jarsを使用してボールミル粉砕した。ジャーに、3mm球状アルミナビーズ又は長さ0.25インチ、外径0.25インチの円筒形アルミナ粉砕媒体のいずれかを充填した。使用したローラーテーブルは、約20~約300rpmの調整可能な速度範囲を有した。
キャノーラ中のL.ラムノサスを、オハイオ州イーストパレスティーンのU.S.Stonewareによって製造されたRoalox Alumin-fortified Grinding Jarsを使用してボールミル粉砕した。ジャーに、3mm球状アルミナビーズ又は長さ0.25インチ、外径0.25インチの円筒形アルミナ粉砕媒体のいずれかを充填した。使用したローラーテーブルは、約20~約300rpmの調整可能な速度範囲を有した。
ボールミル粉砕の速度は、適切な粒子化を達成する。図7に見られるように、ボールミル粉砕速度は、多くの場合、プロセスを実行するべき臨界速度のパーセントに関して言及される。図7は、ボールミル粉砕の速度がゼロから臨界速度の100%まで増加するときの媒体への影響を示す。ゼロでは、媒体はジャー中にのみ位置する。臨界速度の100%で、媒体は、中心力によってジャーの外側に押し付けられる。大部分のボールミル粉砕は、臨界速度の55%~75%の範囲で生じる。以下の結果で見られるように、ボールミル粉砕速度は、プロバイオティック生存に大きな影響を及ぼし得る。
図8に見られるように、キャノーラ中のL.ラムノサスの場合、ボールミル粉砕に供した。開示した製品で使用するための粉砕プロバイオティックは、約30ミクロン~約120ミクロンの平均直径を有し、それにより、70%以上ほどの細菌生存率を保証する。
実施例4
マイクロカプセルは、トレハロース中のL.ラムノサスを7.1のD50までボールミル粉砕することによって産生した。粉砕したプロバイオティック材料を乾燥キャノーラ油でコーティングし、次いで、桐油の保護外側コーティングを提供した。マイクロカプセルを35℃で硬化させた。人工皮膚上で粉砕した試料を未粉砕試料と比較した。未粉砕マイクロカプセルを、48時間、水系ブロス中に保存した。浸透圧は、マイクロカプセルに浸透力を及ぼし、結果として、全ての試料が水中で安定するか、又は不安定かのいずれかとなった。本実施例の試料は、水安定性であることが見出された。細菌数を、粉砕試料及び未粉砕試料の両方で取得し、全てが皮膚試料上にコロニー形成するために利用可能な実質的な量の生存菌を含むことが見出された。
マイクロカプセルは、トレハロース中のL.ラムノサスを7.1のD50までボールミル粉砕することによって産生した。粉砕したプロバイオティック材料を乾燥キャノーラ油でコーティングし、次いで、桐油の保護外側コーティングを提供した。マイクロカプセルを35℃で硬化させた。人工皮膚上で粉砕した試料を未粉砕試料と比較した。未粉砕マイクロカプセルを、48時間、水系ブロス中に保存した。浸透圧は、マイクロカプセルに浸透力を及ぼし、結果として、全ての試料が水中で安定するか、又は不安定かのいずれかとなった。本実施例の試料は、水安定性であることが見出された。細菌数を、粉砕試料及び未粉砕試料の両方で取得し、全てが皮膚試料上にコロニー形成するために利用可能な実質的な量の生存菌を含むことが見出された。
実施例5
プロバイオティックマイクロカプセルの製剤及び使用が以下で考察されることになる。スキンケアローションの実施例を、以下の表4~7に記載した。ハンドクリーナ、ハンドソープ、及びシャンプーの実施例は、それぞれ、表8、9、及び10に見出され得る。記載した製剤に加えて、プロバイオティクスは、マイクロカプセルが安定性を維持する任意の技術分野で認識される水性又は非水性系製品に組み込むことができる。
プロバイオティックマイクロカプセルの製剤及び使用が以下で考察されることになる。スキンケアローションの実施例を、以下の表4~7に記載した。ハンドクリーナ、ハンドソープ、及びシャンプーの実施例は、それぞれ、表8、9、及び10に見出され得る。記載した製剤に加えて、プロバイオティクスは、マイクロカプセルが安定性を維持する任意の技術分野で認識される水性又は非水性系製品に組み込むことができる。
実施例6-予言的実施例
説明されるカプセル化されたプロバイオティック製品は、食物源の中又はその表面へのカプセル化されたプロバイオティックの組み込みよって、ユーザの腸に送達され得る。この実施例によると、マイクロカプセル化されたプロバイオティックは、パン又はペストリなどの食品に振りかけられ、ユーザによって消費される。マイクロカプセルは、それが放出され、ユーザに利益を提供し得るまで、プロバイオティックを保護するべきである。
説明されるカプセル化されたプロバイオティック製品は、食物源の中又はその表面へのカプセル化されたプロバイオティックの組み込みよって、ユーザの腸に送達され得る。この実施例によると、マイクロカプセル化されたプロバイオティックは、パン又はペストリなどの食品に振りかけられ、ユーザによって消費される。マイクロカプセルは、それが放出され、ユーザに利益を提供し得るまで、プロバイオティックを保護するべきである。
加えて、本開示の明細書及び実施を考慮することで、他の実施形態が明らかになるであろう。本明細書及び実施例は、例示としてのみ考慮されることを意図しており、本発明の真の範囲及び趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
Claims (22)
- マイクロカプセルであって、
少なくとも1つの凍結乾燥プロバイオティック及び少なくとも1つのアジュバントを含む、少なくとも1つの静止ポッドと、
前記少なくとも1つの静止ポッドを取り囲む栄養素富化担体又はポリマーコアと、
前記栄養素富化担体を取り囲む保護層と、を含む、マイクロカプセル。 - 前記プロバイオティックが、ビフィドバクテリウム、ペディオコッカス、ロイコノストック、ミクロコッカス、大腸菌、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、キャディダ、及びバチルスのうちの1つ以上から選択される、請求項1に記載のマイクロカプセル。
- 前記凍結乾燥プロバイオティックは、それが凍結乾燥された担体を更に含む、請求項1に記載のマイクロカプセル。
- 前記凍結乾燥プロバイオティック及び担体が、約2ミクロン~約120ミクロンのサイズを有する粒子の形態である、請求項3に記載のマイクロカプセル。
- 前記アジュバントが、1つ以上のワックス又は固体支持体担体を含む、請求項1に記載のマイクロカプセル。
- 前記静止ポッドが、シアバター、カカオバター、ココナツ油、又は亜麻仁油、植物油、シリコーン油、及び鉱油のうちの1つ以上から選択される栄養素富化担体によって取り囲まれている、請求項4に記載のマイクロカプセル。
- 前記保護層が、ポリメチレン尿素又は乾燥油である、請求項1に記載のマイクロカプセル。
- 栄養素富化担体が、前記静止ポッドを取り囲み、1つ以上の追加の栄養素を更に含む、請求項1に記載のマイクロカプセル。
- 前記追加の栄養素が、カカオである、請求項8に記載のマイクロカプセル。
- スキンケア組成物であって、
少なくとも1つの凍結乾燥プロバイオティック及び少なくとも1つのアジュバントを含む、少なくとも1つの静止ポッドと、
前記少なくとも1つの静止ポッドを取り囲む栄養素富化担体又はポリマーコアと、
前記栄養素富化担体を取り囲む保護層と、を含む、マイクロカプセル化されたプロバイオティック、及び
製剤ベース、を含む、スキンケア組成物。 - 前記プロバイオティックが、ビフィドバクテリウム、ペディオコッカス、ロイコノストック、ミクロコッカス、大腸菌、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、キャディダ、及びバチルスのうちの1つ以上から選択される、請求項10に記載の組成物。
- 前記凍結乾燥プロバイオティックは、それが凍結乾燥された担体を更に含む、請求項10に記載の組成物。
- 前記凍結乾燥プロバイオティック及び担体が、約30ミクロン~約120ミクロンのサイズを有する粒子の形態である、請求項12に記載の組成物。
- 前記アジュバントが、1つ以上のワックス又は固体支持体担体を含む、請求項10に記載の組成物。
- 前記静止ポッドが、シアバター、カカオバター、ココナツ油、又は亜麻仁油、植物油、シリコーン油、及び鉱油のうちの1つ以上から選択される栄養素富化担体によって取り囲まれている、請求項14に記載の組成物。
- 前記保護層が、ポリメチレン尿素又は乾燥油である、請求項10に記載の組成物。
- 栄養素富化担体が、前記静止ポッドを取り囲み、1つ以上の追加の栄養素を更に含む、請求項10に記載の組成物。
- 前記製剤ベースが、保湿ローション、日焼け止め剤、リップクリーム、口腔ケア製品、シャンプー、石鹸、ヘアコンディショナ、ベビーワイプ、おしり拭き、洗顔ワイプ、女性用衛生パッド又はタンポン、おむつ又は成人用失禁製品、消臭剤(ロールオン液体、スプレー、又はスティック)、ペットフード、食品添加物、食品調味料、医薬品、包帯用である、請求項10に記載の組成物。
- カプセル化されたプロバイオティックを製造するための方法であって、
水飽和油中で凍結乾燥プロバイオティックを約2ミクロン~約120ミクロンの直径にボールミル粉砕することと、
前記凍結乾燥プロバイオティック及びアジュバントを混合して、静止ポッドを形成することと、
前記静止ポッドを栄養素富化担体で取り囲むことと、
前記栄養素富化担体及び静止ポッドを保護コーティング中にカプセル化することと、を含む、方法。 - 前記アジュバントが、ワックス又は固体支持体担体から選択される、請求項19に記載の方法。
- 前記アジュバントが、ワックスであり、前記静止ポッドが、プリル化によって形成される、請求項20に記載の方法。
- 1つ以上の一過性層を適用することを更に含む、請求項19に記載の方法。
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