JP2022546951A - 質量負荷電極を有する弾性表面波デバイス - Google Patents

質量負荷電極を有する弾性表面波デバイス Download PDF

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Abstract

質量負荷電極を有する弾性表面波デバイスである。いくつかの実施形態において、波長λを有する弾性表面波の共振を与える弾性表面波デバイスが、水晶基板と、LiTaO3又はLiNbO3から形成されて当該水晶基板の上に配置される圧電板とを含み得る。圧電板は2λよりも大きな厚さを有し得る。弾性表面波デバイスはさらに、圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含み得る。インターディジタルトランスデューサ電極は、1.50g/cm3<ρ≦6.00g/cm3、6.00g/cm3<ρ≦12.0g/cm3、又は12.0g/cm3<ρ≦23.0g/cm3の範囲にある質量密度ρを有し、それぞれに対応して0.148λよりも大きな、0.079λよりも大きな、又は0.036λよりも大きな厚さを有し得る。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2019年9月16日の出願された「質量負荷電極を有する弾性表面波デバイス」との名称の米国仮出願第62/901,202号の優先権を主張し、その開示は、全体が参照によりここに明示的に組み込まれる。
本開示は、弾性表面波(SAW)デバイスのような弾性波デバイスに関する。
弾性表面波(SAW)共振器は典型的に、圧電層の表面に実装されるインターディジタルトランスデューサ(IDT)電極を含む。かかる電極は、2つの噛み合いセットの指を含み、かかる構成において、同じセットの2つの隣接指間の距離は、IDT電極によりサポートされる弾性表面波の波長λと近似的に同じである。
多くのアプリケーションにおいて、上記SAW共振器は、波長λに基づいて無線周波数(RF)フィルタとして利用することができる。かかるフィルタは、一定数の所望の特徴を与え得る。
いくつかの実装例によれば、本開示は、波長λを有する弾性表面波の共振を与える弾性表面波デバイスに関する。弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて当該水晶基板の上に配置される圧電板とを含む。圧電板は2λよりも大きな厚さを有する。弾性表面波デバイスはさらに、圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含む。インターディジタルトランスデューサ電極は、1.50g/cm<ρ≦6.00g/cm、6.00g/cm<ρ≦12.0g/cm、又は12.0g/cm<ρ≦23.0g/cmの範囲にある質量密度ρを有し、それぞれに対応して0.148λよりも大きな、0.079λよりも大きな、又は0.036λよりも大きな厚さを有する。
いくつかの実施形態において、インターディジタルトランスデューサ電極は、近似的に0.5のメタライゼーション比(MR)を有し得る。ここで、MR=F/(F+G)であり、数量Fは電極指の幅であり、数量Gは2つの電極指間の間隙寸法である。いくつかの実施形態において、インターディジタルトランスデューサ電極は、質量密度範囲が1.50g/cm<ρ≦23.0g/cmであるアルミニウム、チタン、マグネシウム、銅、ニッケル、銀、モリブデン、金、白金、タングステン、タンタル、ハフニウム、他の金属、複数の金属から形成される合金、又は複数層の構造物を含む。
いくつかの実施形態において、圧電板はLiTaO(LT)板としてよい。LT板は、(0±5°,80~155°,0±5°)、(90±5°,90°±5°,0~180°)、又はこれらと等価な配向角のオイラー角を有するように構成され得る。
いくつかの実施形態において、圧電板はLiNbO(LN)板としてよい。LT板は、(0±5°,60~160°,0±5°)、(90±5°,90°±5°,0~180°)、又はこれらと等価な配向角のオイラー角を有するように構成され得る。
いくつかの実施形態において、水晶基板は、(0±5°,θ,35°±8°)、(10°±5°,θ,42°±8°)、(20°±5°,θ,50°±8°)、(0°±5°,θ,0°±5°)、(10°±5°,θ,0°±5°)、(20°±5°,θ,0°±5°)、(0°±5°,θ,90°±5°)、(10°±5°,θ,90°±5°),(20°±5°,θ,90°±5°),(90°±5°,90°±5°,ψ)、又はこれらと等価な配向角のオイラー角を有するように構成され得る。ここで、θ及びψはそれぞれが、0°~180°の範囲にある値を有する。
いくつかの実装例において、本開示は、波長λを有する弾性表面波の共振を与える弾性表面波デバイスを製造する方法に関する。方法は、水晶基板を形成すること又は与えることと、実装a当該水晶基板の上にLiTaO又はLiNbOから形成される圧電板を、当該水晶基板の上に存在するように実装することとを含み、当該圧電板は2λよりも大きな厚さを有する。方法はさらに、圧電板の上にインターディジタルトランスデューサ電極を形成することを含み、当該インターディジタルトランスデューサ電極は、1.50g/cm<ρ≦6.00g/cm、6.00g/cm<ρ≦12.0g/cm、又は12.0g/cm<ρ≦23.0g/cmの範囲にある質量密度ρを有し、それぞれに対応して0.148λよりも大きな、0.079λよりも大きな、又は0.036λよりも大きな厚さを有する。
いくつかの実施形態において、圧電板を実装することは、相対的に厚い圧電板と水晶板とのアセンブリを形成すること又は与えることを含み得る。圧電板を実装することはさらに、相対的に厚い圧電板に対して薄化プロセスを行って、2λよりも大きな厚さを有する圧電板を与えることを含み、当該圧電板は、水晶板に係合する第1表面と、第1表面とは反対側の、当該薄化プロセスから得られる第2表面とを含む。
いくつかの実施形態において、薄化プロセスは研磨プロセスを含み得る。いくつかの実施形態において、圧電板の上にインターディジタルトランスデューサ電極を形成することは、圧電板の第2表面にインターディジタルトランスデューサ電極を形成することを含み得る。いくつかの実施形態において、アセンブリの水晶板は、水晶基板と実質的に同じとしてよい。
いくつかの実施形態において、圧電板を実装することは、相対的に厚い圧電板とハンドリング基板とのアセンブリを形成すること又は与えることを含み得る。圧電板を実装することはさらに、相対的に厚い圧電板に対して薄化プロセスを行って、2λよりも大きな厚さを有する薄化圧電板を与えることを含み、当該薄化圧電板は、薄化プロセスから得られる第1表面と、第1表面とは反対側の、ハンドリング基板に係合する第2表面とを含む。薄化プロセスは、例えば研磨プロセスを含み得る。
いくつかの実施形態において、圧電板を実装することはさらに、水晶板を薄化圧電板の第1表面に取り付けることを含み得る。圧電板を実装することはさらに、ハンドリング基板を除去して薄化圧電板の第2表面を露出させることを含む。ハンドリング基板を除去することは、例えばエッチングプロセスを含み得る。
いくつかの実施形態において、圧電板の上にインターディジタルトランスデューサ電極を形成することは、圧電板の露出第2表面にインターディジタルトランスデューサ電極を形成することを含み得る。いくつかの実施形態において、圧電板の第1表面に取り付けられる水晶板は、水晶基板と実質的に同じとしてよい。
一定数の実装例において、本開示は、信号を受信する入力ノードと、フィルタリングされた信号を与える出力ノードとを含む無線周波数フィルタに関する。無線周波数フィルタはさらに、入力ノードと出力ノードとの間に電気的に存在するように実装される弾性表面波を含む。弾性表面波デバイスは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるように構成され、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて当該水晶基板の上に配置される圧電板とを含む。圧電板は2λよりも大きな厚さを有する。弾性表面波デバイスはさらに、圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含む。インターディジタルトランスデューサ電極は、1.50g/cm<ρ≦6.00g/cm、6.00g/cm<ρ≦12.0g/cm、又は12.0g/cm<ρ≦23.0g/cmの範囲にある質量密度ρを有し、それぞれに対応して0.148λよりも大きな、0.079λよりも大きな、又は0.036λよりも大きな厚さを有する。
一定数の実装例によれば、本開示は、無線-周波数モジュールに関する。複数のコンポーネントを受容するべく構成されるパッケージング基板と、当該パッケージング基板に実装されて信号の送信及び受信の一方又は双方をサポートするべく構成される無線周波数回路とを含む。無線周波数モジュールはさらに、当該信号の少なくともいくつかをフィルタリングするべく構成される無線周波数フィルタを含む。無線周波数フィルタは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるべく構成される弾性表面波デバイスを含み、この弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて当該水晶基板の上に配置される圧電板とを含む。圧電板は2λよりも大きな厚さを有する。弾性表面波デバイスはさらに、圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含む。インターディジタルトランスデューサ電極は、1.50g/cm<ρ≦6.00g/cm、6.00g/cm<ρ≦12.0g/cm、又は12.0g/cm<ρ≦23.0g/cmの範囲にある質量密度ρを有し、それぞれに対応して0.148λよりも大きな、0.079λよりも大きな、又は0.036λよりも大きな厚さを有する。
いくつかの教示において、本開示は、送受信器と、アンテナと、当該送受信器と当該アンテナとの間に電気的に実装される無線システムとを含む無線デバイスに関する。無線システムは、無線システムのためにフィルタリング機能を与えるべく構成されるフィルタを含む。フィルタは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるべく構成される弾性表面波デバイスを含み、この弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて当該水晶基板の上に配置される圧電板とを含む。圧電板は2λよりも大きな厚さを有する。弾性表面波デバイスはさらに、圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含む。インターディジタルトランスデューサ電極は、1.50g/cm<ρ≦6.00g/cm、6.00g/cm<ρ≦12.0g/cm、又は12.0g/cm<ρ≦23.0g/cmの範囲にある質量密度ρを有し、それぞれに対応して0.148λよりも大きな、0.079λよりも大きな、又は0.036λよりも大きな厚さを有する。
いくつかの実装例によれば、本開示は、波長λを有する弾性表面波の共振を与える弾性表面波デバイスに関する。弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて当該水晶基板の上に配置される圧電板とを含む。圧電板は2λよりも大きな厚さを有する。弾性表面波デバイスはさらに、圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含む。インターディジタルトランスデューサ電極は、質量密度ρ、及び
Figure 2022546951000002
よりも大きな厚さTを有する。ここで、数量MRはインターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比であり、数量aは0.19091λ±δの値を有し、数量bは0.17658λ±δの値を有し、数量cは9.08282g/cm±δの値を有する。
いくつかの実施形態において、インターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比(MR)は、F/(F+G)として見積もることができる。ここで、数量Fは電極指の幅であり、数量Gは2つの電極指間の間隙寸法である。いくつかの実施形態において、メタライゼーション比(MR)は近似的に0.5の値を有し得る。
いくつかの実施形態において、数量δは、(0.10)0.19091λ、(0.09)0.19091λ、(0.08)0.19091λ、(0.07)0.19091λ、(0.06)0.19091λ、(0.05)0.19091λ、(0.04)0.19091λ、(0.03)0.19091λ、(0.02)0.19091λ、(0.01)0.19091λ、又は近似的にゼロの値を有し得る。いくつかの実施形態において、数量δは、(0.10)0.17658λ、(0.09)0.17658λ、(0.08)0.17658λ、(0.07)0.17658λ、(0.06)0.17658λ、(0.05)0.17658λ、(0.04)0.17658λ、(0.03)0.17658λ、(0.02)0.17658λ、(0.01)0.17658λ、又は近似的にゼロの値を有し得る。いくつかの実施形態において、数量δは、(0.10)9.08282g/cm、(0.09)9.08282g/cm、(0.08)9.08282g/cm、(0.07)9.08282g/cm、(0.06)9.08282g/cm、(0.05)9.08282g/cm、(0.04)9.08282g/cm、(0.03)9.08282g/cm、(0.02)9.08282g/cm、(0.01)9.08282g/cm、又は近似的にゼロの値を有し得る。
いくつかの実施形態において、圧電板はLiTaO(LT)板としてよい。いくつかの実施形態において、LT板は、(0±5°,80~155°,0±5°)、(90±5°,90°±5°,0~180°)、又はこれらと等価な配向角のオイラー角を有するように構成され得る。
いくつかの実施形態において、圧電板はLiNbO(LN)板としてよい。LT板は、(0±5°,60~160°,0±5°)、(90±5°,90°±5°,0~180°)、又はこれらと等価な配向角のオイラー角を有するように構成され得る。
いくつかの実施形態において、水晶基板は、(0±5°,θ,35°±8°)、(10°±5°,θ,42°±8°)、(20°±5°,θ,50°±8°)、(0°±5°,θ,0°±5°)、(10°±5°,θ,0°±5°)、(20°±5°,θ,0°±5°)、(0°±5°,θ,90°±5°)、(10°±5°,θ,90°±5°),(20°±5°,θ,90°±5°),(90°±5°,90°±5°,ψ)、又はこれらと等価な配向角のオイラー角を有するように構成され得る。ここで、θ及びψはそれぞれが、0°~180°の範囲にある値を有する。
いくつかの教示例において、本開示は、波長λを有する弾性表面波の共振を与える弾性表面波デバイスを製造する方法に関する。方法は、水晶基板を形成すること又は与えることを含む。方法はさらに、LiTaO又はLiNbOから形成される圧電板を、水晶基板の上に存在するように実装することを含み、当該圧電板は2λよりも大きな厚さを有する.方法はさらに、インターディジタルトランスデューサ電極を圧電板の上に形成することを含み、当該インターディジタルトランスデューサ電極は、質量密度ρ、及び
Figure 2022546951000003
よりも大きな厚さTを有する。数量MRはインターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比であり、数量aは0.19091λ±δの値を有し、数量bは0.17658λ±δの値を有し、数量cは9.08282g/cm±δの値を有する。
いくつかの実施形態において、圧電板を実装することは、相対的に厚い圧電板と水晶板とのアセンブリを形成すること又は与えることを含み得る。圧電板を実装することはさらに、相対的に厚い圧電板に対して薄化プロセスを行って、2λよりも大きな厚さを有する圧電板を与えることを含み、当該圧電板は、水晶板に係合する第1表面と、第1表面とは反対側の、当該薄化プロセスから得られる第2表面とを含む。薄化プロセスは、例えば研磨プロセスを含み得る。
いくつかの実施形態において、インターディジタルトランスデューサ電極を圧電板の上に形成することは、圧電板の第2表面にインターディジタルトランスデューサ電極を形成することを含み得る。いくつかの実施形態において、アセンブリの水晶板は、水晶基板と実質的に同じとしてよい。
いくつかの実施形態において、圧電板を実装することは、相対的に厚い圧電板とハンドリング基板とのアセンブリを形成すること又は与えることを含み得る。圧電板を実装することはさらに、相対的に厚い圧電板に対して薄化プロセスを行って、2λよりも大きな厚さを有する薄化圧電板を与えることを含み、当該薄化圧電板は、薄化プロセスから得られる第1表面と、第1表面とは反対側の、ハンドリング基板に係合する第2表面とを含む。薄化プロセスは、例えば研磨プロセスを含む。
いくつかの実施形態において、圧電板を実装することはさらに、水晶板を薄化圧電板の第1表面に取り付けることを含み得る。圧電板を実装することはさらに、ハンドリング基板を除去して薄化圧電板の第2表面を露出させることを含む。ハンドリング基板を除去は、例えばエッチングプロセスを含む。
いくつかの実施形態において、インターディジタルトランスデューサ電極を圧電板の上に形成することは、圧電板の露出第2表面にインターディジタルトランスデューサ電極を形成することを含み得る。いくつかの実施形態において、圧電板の第1表面に取り付けられる水晶板は、水晶基板と実質的に同じとしてよい。
いくつかの実装例によれば、本開示は、信号を受信する入力ノードと、フィルタリングされた信号を与える出力ノードとを含む無線周波数フィルタに関する。無線周波数フィルタはさらに、入力ノードと出力ノードとの間に電気的に存在するように実装される弾性表面波デバイスを含む。弾性表面波デバイスは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるように構成され、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて当該水晶基板の上に配置される圧電板とを含む。圧電板は2λよりも大きな厚さを有する。弾性表面波デバイスはさらに、圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含む。インターディジタルトランスデューサ電極は、質量密度ρ、及び
Figure 2022546951000004
よりも大きな厚さTを有する。ここで、数量MRはインターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比であり、数量aは0.19091λ±δの値を有し、数量bは0.17658λ±δの値を有し、数量cは9.08282g/cm±δの値を有する。
いくつかの実装例によれば、本開示は、複数のコンポーネントを受容するべく構成されるパッケージング基板と、当該パッケージング基板に実装されて信号の送信及び受信の一方又は双方をサポートするべく構成される無線周波数回路とを含む無線周波数モジュールに関する。無線周波数モジュールはさらに、当該信号の少なくともいくつかをフィルタリングするべく構成される無線周波数フィルタを含む。無線周波数フィルタは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるべく構成される弾性表面波デバイスを含む。弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて当該水晶基板の上に配置される圧電板とを含む。圧電板は2λよりも大きな厚さを有する。弾性表面波デバイスはさらに、圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含む。インターディジタルトランスデューサ電極は、質量密度ρ、及び
Figure 2022546951000005
よりも大きな厚さTを有する。ここで、数量MRはインターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比であり、数量aは0.19091λ±δの値を有し、数量bは0.17658λ±δの値を有し、数量cは9.08282g/cm±δの値を有する。
いくつかの教示において、本開示は、送受信器と、アンテナと、当該送受信器と当該アンテナとの間に電気的に実装される無線システムとを含む無線デバイスに関する。無線システムは、無線システムのためにフィルタリング機能を与えるべく構成されるフィルタを含む。フィルタは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるべく構成される弾性表面波デバイスを含む。弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて当該水晶基板の上に配置される圧電板とを含む。圧電板は2λよりも大きな厚さを有する。弾性表面波デバイスはさらに、圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含む。インターディジタルトランスデューサ電極は、質量密度ρ、及び
Figure 2022546951000006
よりも大きな厚さTを有する。ここで、数量MRはインターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比であり、数量aは0.19091λ±δの値を有し、数量bは0.17658λ±δの値を有し、数量cは9.08282g/cm±δの値を有する。
本開示をまとめることを目的として、本発明の所定の側面、利点、及び新規な特徴がここに記載されてきた。かかる利点の必ずしもすべてが、本発明のいずれかの特定の実施形態に従って達成されるわけではないことを理解すべきである。すなわち、本発明は、ここに教示又は示唆され得る他の利点を必ずしも達成することなく、ここに教示される一つの利点又は複数の利点の一群を達成又は最適化する態様で具体化し又は実施することができる。
圧電材料上に実装されるトランスデューサを含む弾性表面波デバイスを描く。トランスデューサを介して圧電材料に電磁(EM)エネルギーが適用されると、そのEMエネルギーの一部又はすべてが、弾性表面波としてトランスデューサから伝搬する音響エネルギーに変換される。 圧電材料によりサポートされる弾性表面波に関連付けられる音響エネルギーの一部又はすべてが、トランスデューサを介してEMエネルギーに変換されるように、図1の弾性表面波デバイスが逆にも機能し得ることを示す。 いくつかの実施形態において、弾性表面波デバイスが、図1及び図2のトランスデューサ機能の一部又はすべてを与えるべく構成された適合電極を含み得ることを示す。 厚さTを有する圧電層の表面に、適合電極がインターディジタルトランスデューサ(IDT)として実装される弾性表面波デバイスの一例を示す。 弾性表面波(SAW)共振器として実装されるSAWデバイスの一例を示す。 図5のSAW共振器のIDT電極の、拡大かつ分離された平面図を示す。 図6に標識される断面図を示す。 図8A~8Cは、薄いLiTaO(LT)板のような薄い圧電板を取得するべく利用され得る薄化プロセスの一例を示す。 図9A~9Eは、薄いLiTaO(LT)板のような薄い圧電板を取得するべく利用され得る薄化プロセスの他例を示す。 図8A~8Cのプロセス及び図9A~9Eのプロセスのいずれかによって形成され得るSAW共振器の一例である。 図8A~8Cのプロセス及び図9A~9Eのプロセスのいずれかによって形成され得るSAW共振器の他例である。 図11A~11Dは、厚いLT板が薄いLT板よりも好ましくなり得る複数例を示す。 図11A~11Dは、厚いLT板が薄いLT板よりも好ましくなり得る複数例を示す。 図11A~11Dは、厚いLT板が薄いLT板よりも好ましくなり得る複数例を示す。 図11A~11Dは、厚いLT板が薄いLT板よりも好ましくなり得る複数例を示す。 一側に水晶板が取り付けられて他側に電極が形成されるLT板を有するSAW共振器の一例を示す。 図12のSAW共振器のインピーダンス特性のプロットを示す。 一側に水晶板が取り付けられて他側に電極が形成されるLT板を有するSAW共振器の他例を示す。 図14のSAW共振器のインピーダンス特性のプロットを示す。 一側に水晶板が取り付けられて他側に電極が形成されるLT板を有するSAW共振器のさらなる他例を示す。 図16のSAW共振器のインピーダンス特性のプロットを示す。 一側に水晶板が取り付けられて他側に電極が形成されるLT板を有するSAW共振器のさらなる他例を示す。 図18のSAW共振器のインピーダンス特性のプロットを示す。 銅(Cu)電極厚さが異なるときの、インピーダンス比のプロットをLT板厚さの関数として示す。 アルミニウム(Al)電極厚さが異なるときの、インピーダンス比のプロットをLT板厚さの関数として示す。 圧電板とそこに実装される電極との一般化された組み合わせを備えたSAW共振器の、インピーダンス比のプロットを圧電厚さの関数として示す。 電極の厚さしきい値と、アルミニウム、銅及び金を含む電極材料の密度との関係の一例を描く。 電極の厚さしきい値と、一定数の材料を含む電極材料の密度との関係の他例を描く。 いくつかの実施形態において、SAW共振器の多数ユニットを、アレイ形式にある間に作製できることを示す。 いくつかの実施形態において、ここに記載される一以上の特徴を有するSAW共振器を、パッケージデバイスの一部として実装できることを示す。 いくつかの実施形態において、図26のSAW共振器ベースのパッケージデバイスがパッケージフィルタデバイスとなり得ることを示す。 いくつかの実施形態において、無線周波数(RF)モジュールが、一以上のRFフィルタのアセンブリを含み得ることを示す。 ここに記載される一以上の有利な特徴を有する無線デバイスの一例を描く。
ここに与えられる見出しは、あったとしても便宜上にすぎず、必ずしも特許請求される発明の範囲又は意味に影響を与えるわけではない。
図1は、圧電材料14上に実装されるトランスデューサ12を含む弾性表面波デバイス10を描く。トランスデューサ12を介して圧電材料14に電磁(EM)エネルギーが適用されると、EMエネルギーの一部又はすべてが、音響エネルギーに変換される。かかる音響エネルギーの少なくとも一部が弾性表面波16としてトランスデューサ12から伝搬する。
図2は、弾性表面波デバイス10が逆にも機能し得ることを示す。その結果、圧電材料14によりサポートされる弾性表面波18に関連付けられる音響エネルギーの一部又はすべてが、トランスデューサ12を介してEMエネルギーに変換される。わかることだが、図2のトランスデューサ12は、図1のトランスデューサ12と同じとしてよく、又は図1のトランスデューサ12に付加される別個のトランスデューサとしてよい。2つのトランスデューサが設けられる後者の構成では、対応する弾性表面波デバイスを、例えば弾性表面波フィルタとして利用してよい。かかるアプリケーションにおいて、トランスデューサ12は、弾性表面波が、選択された共振周波数を有するように構成され、その結果、EM信号の形態の入来EMエネルギーが、当該弾性表面波の共振周波数に対応する送出EMエネルギーを与えるようにフィルタリングされる。
図3は、いくつかの実施形態において、弾性表面波デバイス100が、図1及び2のトランスデューサ機能を与えるべく構成される適合電極102を含み得ることを示す。詳しくは、適合電極102は、圧電材料104によりサポートされる弾性表面波106(電極102から離れるように進行、又は電極102へと進行)が、圧電材料104の所与の体積108に対する所望の性能特性を有するように構成され得る。フィルタリングアプリケーションの例の文脈において、弾性表面波106の当該所望の性能特性は、対応するフィルタリングされたEM信号もまた所望の性能特性を有する結果をもたらし得る。
わかることだが、電極が体積(例えば体積108)に対して適合されない場合、体積108の中へと駆動される音響エネルギー、又は体積108から受信される音響エネルギーは、望ましくない影響を物理的態様で電極に与え得る。かかる状況では、得られるEM信号は、望ましくないノイズ及び/又は他のアーチファクトを含み得ることとなり、対応する弾性表面波デバイスの性能を劣化させ得る。
すなわち、いくつかの実施形態において、図3の適合電極102は、音響エネルギーが圧電材料104の体積108の中へと駆動され又は体積108から受信されるときに物理的に安定となるように構成され得る。いくつかの実施形態において、そのような適合電極102の物理的に安定な特徴は、電極102が適切に質量増加することによって与えられ、圧電104に使用される材料、及び体積108のサイズのような一以上の因子に依存する。記載目的上、そのような適合電極102の適切に質量増加する特徴を、質量負荷と称してよい。どのようにして電極が質量負荷され得るのかの例がここに詳述される。
図4は、適合電極102が、厚さTを有する圧電層104の表面110にインターディジタルトランスデューサ(IDT)として実装される弾性表面波デバイス100の一例を示す。かかる構成において、第1セットの一以上の指が第2セットの一以上の指と、噛み合い態様で配列され得る。(周波数fRFを有する)無線周波数(RF)信号のようなEM信号が、第1セット及び第2セットの指の各端子に適用されると、波長λACOUSTICを有する弾性表面波108が圧電層104に生成される。逆に、波長λACOUSTICを有する弾性表面波108が第1セット及び第2セットの指に入射すると、周波数fRFを有するRF信号が各端子に生成される。わかることだが、上述の構成において、波長λACOUSTICは、同じセットの2つの隣接指間の距離と近似的に同じである。
図4に示されるように、圧電層104は、電極102が適合される設計因子となり得る厚さTを有する。少なくとも部分的には圧電層104の厚さ(T)に基づくこのような電極102の適合の例がここに詳述される。
図5は、弾性表面波(SAW)共振器として実装されるSAWデバイス100の一例を示す。かかるSAW共振器は、例えばLiTaO(ここではタンタル酸リチウム又はLTとも称する)又はLiNbO(ここではニオブ酸リチウム又はLNとも称する)から形成される圧電層104を含み得る。かかる圧電層は、第1表面110(例えばSAW共振器100が図示のように配向されるときの上面)、及び反対側の第2表面を含み得る。圧電層104の第2表面は、例えば水晶基板112に取り付けられる。
圧電層104の第1表面110には、インターディジタルトランスデューサ(IDT)電極102が、一以上の反射器アセンブリ(例えば114、116)とともに実装され得る。図6は、図5のSAW共振器100のIDT電極102の例の、拡大かつ分離された平面図を示す。理解されることだが、図5及び6のIDT電極102は、これよりも多い又は少ない数の指を、2つの噛み合いセットの指に対して含んでよい。
図6の例において、IDT電極102は、噛み合い態様で配列される第1セット120aの指122a及び第2セット120bの指122bを含むように示される。ここに記載されるように、同じセットの2つの隣接指(例えば第1セット120aの隣接指122a)間の距離は、IDT電極102に関連付けられる弾性表面波の波長λと近似的に同じである。
図6の例において、指に関連付けられる様々な寸法が示される。詳しくは、各指(122a又は122b)が側方幅Fを有するように示され、間隙距離Gが、2つの噛み合う隣接指(122a及び122b)間に設けられるように示される。
図7は、図6に標識される断面図を示す。標識される寸法F及びGは、図6を参照して記載されるものであり、各指(122a又は122b)が厚さTelectrodeを有するように示される。図7はまた、圧電層104が厚さTpiezoelectricを有することも示す。
わかることだが、図5~7を参照して記載されるSAW共振器100は、例えば優れたフィルタリング機能を与えるように構成することができる。一例として、わかることだが、携帯電話機及びスマートフォンは、多くの周波数帯域(例えばほぼ80の帯域)を利用し、かかる周波数帯域の一部又はすべてが3.4GHz以下で輻輳しているため、隣接する周波数帯域同士の間隔が非常に狭くなっている。したがって、隣接する帯域間の干渉を防止するべく、急峻かつ良好な温度特性を有するRFフィルタが強く要求又は要望されている。
いくつかの実施形態において、所望の温度特性、高Q、及び/又は高インピーダンス比を与えるフィルタは、負の周波数温度係数(TCF)を有するLiTaO(ここではLTとも称する)薄板又はLiNbO(ここではLNとも称する)薄板の、正のTCFのための配向角を有する水晶との組み合わせを含み得る。かかる構成により、改善されたTCF及び高インピーダンス比のような所望の性能特徴を得ることができる。しかしながら、LT板又はLN板は、相対的に薄い(例えば近似的に1μmよりも薄い)のが典型的である。かかる薄いLT板又はLN板は、薄化プロセスによって得ることができる。したがって、研磨プロセスのような薄化プロセス中に、歩留まり及び/又はコストのような問題が生じ得る。
様々な例が、圧電層又は圧電板がLT層又はLT板である文脈でここに記載される。理解されることだが、本開示の一以上の特徴は、例えばLN層又はLN板を含む他の圧電層又は圧電板にも実装することができる。
図8A~8Cは、上述した薄いLT板を得るべく利用することができる薄化プロセスの一例を示す。理解されることだが、図8A~8Cの薄化プロセスの例は、ここに記載される一以上の特徴を有する適合電極に関連付けられるLT板を得るべく利用することもできる。
図9A~9Eは、上述した薄いLT板を得るべく利用され得る薄化プロセスの他例を示す。理解されることだが、図9A~9Eの薄化プロセスの例は、ここに記載される一以上の特徴を有する適合電極に関連付けられるLT板を得るべく利用することもできる。
第1例において、図8Aが示すのは、いくつかの実施形態において、薄化プロセスが、相対的に厚いLT板130と水晶板112とのアセンブリ132が形成され又は与えられるプロセスステップを含み得ることである。
図8Bは、アセンブリ136を形成するべく、相対的に厚いLT板130の厚さが、薄いLT板134になるまで低減されるプロセスステップを示す。いくつかの実施形態において、かかる薄化プロセスステップは、例えば、機械的研磨プロセス、化学機械的プロセス等のような研磨プロセスによって達成することができる。図8Bにおいて、薄いLT板134は、(直接的に又は中間層を介して)水晶板112に係合する第1表面と、第1表面から反対側の、薄化プロセスステップから得られる第2表面とを含むように示される。
図8Cは、LT板134の第2表面に電極102が形成される結果、アセンブリ138が形成されるプロセスステップを示す。ここに記載されるように、かかる電極は、指122a、122bの噛み合い配列を含み得る。
いくつかの実施形態において、図8A~8Cに関連付けられるプロセスステップの一部又はすべては、アセンブリ138の単数ユニットを製造するべく一の個別ユニットに対して実装することができ、アセンブリ138の複数の対応単数ユニットを製造するべく複数の個別ユニットに対して実装することができ、アセンブリ138の複数の個片ユニットを製造するべく個片化が追従する複数のユニットがアレイ形式(例えばウェハ形式)で取り付けられている間に実装することができ、又はこれらの何らかの組み合わせで実装することができる。
第2例において、図9Aが示すのは、いくつかの実施形態において、薄化プロセスが、相対的に厚いLT板130とハンドリング基板(例えばシリコン基板)140とのアセンブリ142が形成され又は与えられるプロセスステップを含み得る。
図9Bは、アセンブリ146を形成するべく、相対的に厚いLT板130の厚さが、薄いLT板144になるまで低減されるプロセスステップを示す。いくつかの実施形態において、かかる薄化プロセスステップは、例えば、機械的研磨プロセス、化学機械的プロセス等のような研磨プロセスによって達成することができる。図9Bにおいて、薄いLT板144は、薄化プロセスステップにより得られる第1表面と、第1表面から反対側の、ハンドリング基板140に取り付けられる第2表面とを含むように示される。
図9Cは、LT板144の第1表面が水晶板112に取り付けられる結果、アセンブリ148が形成されるプロセスステップを示す。いくつかの実施形態において、LT板144の第1表面は、水晶板112に直接的に又は中間層を介して取り付けられる(例えば接合される)。
図9Dは、ハンドリング基板(図9Cにおける140)が除去される結果、部分的に又は完全にLT板144が露出されてアセンブリ150が形成されるプロセスステップを示す。いくつかの実施形態において、このようなハンドリング基板(例えばシリコン基板)の除去は、例えばエッチングプロセスによって達成することができる。いくつかの実施形態において、図9Dのアセンブリ150におけるLT板144は、図9Cのアセンブリ148におけるLT板144と実質的に同じであってもよくそうでなくてもよい。記載目的上、理解されることだが、ハンドリング基板の除去から得られる露出面は、図9Bを参照して記載されたLT板144の第2表面と同様である。
図9Eは、LT板144の第2表面に電極102が形成される結果、アセンブリ152が形成されるプロセスステップを示す。ここに記載されるように、かかる電極は、指122a、122bの噛み合い配列を含み得る。
いくつかの実施形態において、図9A~9Eに関連付けられるプロセスステップの一部又はすべては、アセンブリ152の単数ユニットを製造するべく一の個別ユニットに対して実装することができ、アセンブリ152の複数の対応単数ユニットを製造するべく複数の個別ユニットに対して実装することができ、アセンブリ152の複数の個片ユニットを製造するべく個片化が追従する複数のユニットがアレイ形式(例えばウェハ形式)で取り付けられている間に実装することができ、又はこれらの何らかの組み合わせで実装することができる。
図10Aは、図8A~8C及び図9A~9Eを参照して記載されたプロセスのいずれかによって形成され得るSAW共振器100を示す。図8A~8Cのプロセスが利用される場合、図8Cのアセンブリ138は図10AのSAW共振器100としてよい。図9A~9Eのプロセスが利用される場合、図9Eのアセンブリ152は図10AのSAW共振器100としてよい。記載目的上、厚さd1を有するLT板104を、薄いLT板とみなしてよい。かかる薄いLT板の厚さ値及び/又は範囲の例が以下に与えられる。
図10Bは、図8A~8C及び図9A~9Eを参照して記載されたプロセスのいずれかによって形成され得るSAW共振器100を示す。図8A~8Cのプロセスが利用される場合、図8Cのアセンブリ138は図10AのSAW共振器100としてよい。図9A~9Eのプロセスが利用される場合、図9Eのアセンブリ152は図10AのSAW共振器100としてよい。記載目的上、厚さd2を有するLT板104を、厚いLT板とみなしてよい。かかる厚いLT板の厚さ値及び/又は範囲の例が以下に与えられる。
図11A~11Dは、厚いLT板104b(厚さd2)が薄いLT板104a(厚さd1)よりも好ましい例を示す。かかる例において、LT板が単独で描かれているにもかかわらず、かかるLT板が対応基板(例えばハンドリング基板及び/又は水晶基板)に取り付けられることが理解される。図11A~11Dの例における効果の一部又はすべてが、対応LT板に対して、かかるLT板が他の部品に取り付けられているか否かにかかわらず、現れることも理解される。
例えば、図11Aを参照すると、薄いLT板104aは典型的に、所与の力の適用に対して厚いLT板104bよりも破損しやすい。他例において、図11Bを参照すると、薄いLT板104aは典型的に、所与の反り条件に対して厚いLT板104bよりも反りやすい。
わかることだが、いくつかのアプリケーションにおいて、SAW共振器の性能は、LT板の厚さの均一性に依存し得る。すなわち、図11Cを参照すると、LT板は、例えば傾斜した薄化工程の結果、不均一厚さを有し得る。例えば、薄いLT板104a及び厚いLT板104bをそれぞれ同様に傾けて薄化工程を与え、くさび状の側面形状をもたらしたとする。薄いLT板104aは、平均厚さ値d1、高い厚さ値d1+Δd、低い厚さ値d1-Δdを有するように示される。同様に、厚いLT板104bは、平均厚さ値d2、高い厚さ値d2+Δd、低い厚さ値d2-Δdを有するように示される。各板に対し、厚さの相対誤差はΔd/(平均厚さ)と見積もることができる。すなわち、厚いLT板104bは、所与の厚さ誤差条件Δdに対し、薄いLT板104aよりも厚さの相対誤差が小さくなる。
図11Cの例において、厚さ誤差条件Δdは、薄化プロセスからもたらされる誤差に起因すると仮定される。図11Dは、かかる薄化プロセスにより板に対し均一な平均厚さが得られても、当該板の表面は、例えば、薄化プロセス自体から、又は当該板に関するそれまでの作製ステップからもたらされる欠陥を有し得る。
図11Dにおいて、かかる欠陥が、薄いLT板104a(平均厚さd1)の各表面に、及び厚いLT板104b(平均厚さd2)の各表面に、誇張された態様で描かれる。かかる表面それぞれがδの欠陥誤差を有すると仮定すると、厚さの相対誤差は2δ/(平均厚さ)として見積もることができる。すなわち、厚いLT板104bは、所与の表面欠陥誤差条件δに対し、薄いLT板104aよりも低い相対誤差を有することになる。
図11A~11Dを参照して記載した例は、厚いLT板が薄いLT板よりも好ましいことを示す。しかしながら、単にLT板を厚くするのみでは、性能の劣化をもたらし得る。
図12~19は、LT板と電極との異なる組み合わせを備えたSAW共振器の4つの例を示す。例えば、図12は、水晶板が一側に取り付けられて電極が他側に取り付けられたLT板を有するSAW共振器を示す。図7に示される寸法を参照すると、図12のLT板は厚さTpiezoelectric=0.15λを有するように示され、銅から形成される電極は厚さTelectrode=0.06λを有するように示される。
図13は、図12のSAW共振器のインピーダンス特性のプロットを示す。図13において、共振周波数f及び反共振周波数fが示され、かかる周波数において対応するインピーダンス値がそれぞれZ及びZとされる。図12及び13の例に対し、インピーダンス比(20log(Z/Z))は78dBの値となり、帯域内リップルが本質的に存在せず、高い周波数において観測されるスプリアス応答はほとんど又はまったくない。
他例において、図14は、水晶板が一側に取り付けられて電極が他側に取り付けられたLT板を有するSAW共振器を示す。図7に示される寸法を参照すると、図14のLT板は厚さTpiezoelectric=3λを有するように示され、銅から形成される電極は厚さTelectrode=0.06λを有するように示される。
図15は、図14のSAW共振器のインピーダンス特性のプロットを示す。図15において、共振周波数f及び反共振周波数fが示され、かかる周波数において対応するインピーダンス値がそれぞれZ及びZとされる。図14及び15の例に対し、インピーダンス比(20log(Z/Z))は、図12及び13の例よりも低い値を有し、大きな帯域内リップル及び帯域外リップルが存在する。したがって、かかる性能特性によって図14のSAW共振器は、多くのアプリケーションに対して実用的ではない。
さらなる他例において、図16は、水晶板が一側に取り付けられて電極が他側に取り付けられたLT板を有するSAW共振器を示す。図7に示される寸法を参照すると、図16のLT板は厚さTpiezoelectric=5λを有するように示され、銅から形成される電極は厚さTelectrode=0.1λを有するように示される。
図17は、図16のSAW共振器のインピーダンス特性のプロットを示す。図17において、共振周波数f及び反共振周波数fが示され、かかる周波数において対応するインピーダンス値がそれぞれZ 及びZとされる。図16及び17の例に対し、インピーダンス比(20log(Z/Z))は、図14及び15の例よりも高い値を有して帯域内リップルはほとんど又はまったく存在しないが、高い周波数において大きなスプリアス応答が存在する。すなわち、図16のSAW共振器は、多くのアプリケーションに対して実用的とはならない可能性がある。
さらなる他例において、図18は、水晶板が一側に取り付けられて電極が他側に取り付けられたLT板を有するSAW共振器を示す。図7に示される寸法を参照すると、図18のLT板は厚さTpiezoelectric=50λを有するように示され、銅から形成される電極は厚さTelectrode=0.12λを有するように示される。
図19は、図18のSAW共振器のインピーダンス特性のプロットを示す。図19において、共振周波数f及び反共振周波数fが示され、かかる周波数において対応するインピーダンス値がそれぞれZ 及びZとされる。図18及び19の例に対し、インピーダンス比(20log(Z/Z))は、図12及び13の例と同様の値を有して帯域内リップルは実質的に存在せず、高い周波数において観測される振幅スプリアス応答は若干小さい。
図12~19の例から一定数の観測を行うことができる。第一に、図12のSAW共振器がLT板が薄い(Tpiezoelectric=0.15λ)とみなされて電極が当該薄いLT板に対して適切な厚さ(Telectrode=0.06λ)を有するとすれば、SAW共振器は、望ましい性能を与えることとなり、帯域内リップルがなく、高い周波数において観測されるスプリアス応答がほとんど又はまったく存在しない。しかしながら、LT板厚さがTpiezoelectric=3λまで有意に増加するが電極厚さはTelectrode=0.06λと同じままである図14のSAW共振器を参照すると、SAW共振器の性能は大きく損なわれることとなり、帯域内リップル及び帯域外リップルが大きくなる。かかる比較から、単にLT板の厚さを増加させるだけでは、有意な性能劣化がもたらされ得ることが示される。
第二に、図14のSAW共振器(Tpiezoelectric=3λ、Telectrode=0.06λ)と図16のSAW共振器(Tpiezoelectric=5λ、Telectrode=0.1λ)との比較から、電極厚さの(0.06λから0.1λへの)増加により、たとえLT板厚さが(Tpiezoelectric=3λからTpiezoelectric=5λへの)さらなる増加であっても、有意な性能改善がもたらされることが示される。かかる比較から、電極厚さの増加が、厚いLT板に対して性能を改善する因子となり得ることが示される。
第三に、図16のSAW共振器(Tpiezoelectric=5λ、Telectrode=0.1λ)と図18のSAW共振器(Tpiezoelectric=50λ、Telectrode=0.12λ)との比較から、電極厚さの(0.1λから0.12λへの)20%の増加により、たとえLT板厚さが(Tpiezoelectric=5λからTpiezoelectric=50λへ)一桁だけさらに増加しても、性能改善がもたらされることが示される。かかる比較から、電極厚さ及びLT板厚さの一方又は双方が、性能を改善する因子となり得ることが示される。
図20は、銅(Cu)電極厚さが異なるときの、インピーダンス比のプロットをLT板厚さの関数として示す。詳しくは、曲線170が、厚さTelectrodeが0.06λから0.079λまでの範囲にある(よって図12及び14の例を含む)銅電極を有するSAW共振器に対応する。曲線172は、厚さTelectrodeが0.08λの銅電極を有するSAW共振器に対応する。曲線174は、図12~19の銅電極の例のいずれよりも厚い厚さTelectrodeが0.25λの銅電極を有するSAW共振器に対応する。
図20の3つの曲線(170、172又は174)それぞれに対し、実線部分は、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって実用的となる(周波数の関数としての)リップル又はスプリアス応答がない(又は十分に低い振幅の)インピーダンス比応答に対応し、破線部分は、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって非実用的となる(周波数の関数としての)リップル及びスプリアス応答の一方又は双方を有するインピーダンス比応答に対応する。すなわち、上述した図12のSAW共振器に対応する曲線170上のデータポイント176の例は、許容可能な性能を与えるとみなされ、上述した図14のSAW共振器に対応する曲線170上のデータポイント178の例は、多くのアプリケーションにとって許容可能ではない性能を与えるとみなされる。
図20のインピーダンス比プロットから一定数の観測を行うことができる。第一に、一定の値(例えば0.079λ又はその近傍)までの銅電極厚さに対し、インピーダンス比は、薄いLT板(例えば0.1λ)のときに最高であり、LT板厚さが増加するにつれて次第に単調減少することがわかる。かかるインピーダンス比減少傾向において、LT板厚さの範囲(例えば0.1λ~約2λ)により、対応するSAW共振器の許容可能な性能が得られ、LT板の厚い範囲(例えば2λ超過)により、高いリップル及び/又はスプリアス応答がもたらされ、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって非実用的となる。後者の構成において、LT板は、対応する銅電極厚さとして厚すぎるとみなすことができる。
第二に、上述した値(例えば0.079λ又はその近傍)よりも大きな銅電極厚さに対し、インピーダンス比は、薄いLT板(例えば0.1λ)のときに最高かもしれず又はそうでないかもしれず、LT板厚さが増加するにつれて最終的には、近似的に平坦なインピーダンス比に到達することがわかる。記載目的上、かかる銅電極厚さ値(例えば0.079λ又はその近傍)を、しきい厚さ値とみなし得る。
銅電極厚さが当該しきい値よりも大きいが近い(例えばインピーダンス比曲線172のような)場合、インピーダンス比は、当該しきい値未満の上述した銅電極厚さと同様に、薄いLT板のときに最高値を有する。しかしながら、一定のLT厚さ値(例えば約1λ)においてインピーダンス比は近似的に平坦になり、一般に、LT厚さが増加しても近似的に平坦なままである。
銅電極厚さが当該しきい値よりも有意に大きい場合、インピーダンス比は、薄いLT板(例えば0.1λ)のときに最高値を有するかもしれず又はそうでないかもしれない。例えば、有意に大きな銅電極厚さ0.25λに対応するインピーダンス比曲線174は、薄いLT板厚さ0.1λのときのインピーダンス比値を有する。これは、高いLT厚さ値で平坦になるインピーダンス比値とほぼ同じである。わかることだが、(銅電極厚さが当該しきい値よりも有意に大きい)かかる構成において、インピーダンス比は、一定のLT厚さ値(例えば約1λ)を超えても近似的に平坦な応答を有する。
曲線172及び174のインピーダンス比の上述した傾向において、LT板の厚い(例えば約2λよりも大きい)範囲により、対応するSAW共振器の許容可能な性能が、許容可能なリップル及びスプリアス応答の点で得られ、LT板の薄い(例えば0.1λ~2λ)範囲によりリップル及び/又はスプリアス応答がもたらされ、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって非実用的となる。後者の構成において、LT板は、対応する銅電極厚さとして薄すぎるとみなすことができる。
図20の例の上述した記載に基づくと、所与のLT板の厚さに応じて、対応するSAW共振器に所望の性能を与えるように電極厚さを選択し又は適合させ得ることがわかる。例えば、LT板が一定の厚さ値よりも薄い場合、対応するSAW共振器が許容可能な性能を有するように薄い電極(例えばしきい電極厚さ値未満の厚さ)を与えることができる。他例において、LT板が一定の厚さ値よりも厚い場合、対応するSAW共振器が許容可能な性能を有するように厚い電極(例えばしきい電極厚さ値超過の厚さ)を与えることができる。
図20を参照すると、銅電極厚さ範囲0.06λ~0.079λに対し、LT板厚さ範囲0.1λ~約1.3λのときに高いインピーダンス比70~78dBが得られ、LT板厚さ範囲1.3λ~約2λにおいて、図12の例と同様にリップル又はスプリアス応答がわずか又はまったく存在しないわずかに低いインピーダンス比68~70dBが得られることがわかる。銅電極厚さ範囲0.08λ~0.25λに対し、LT板厚さ範囲が約2λ~約200λのときに、(図18の例と同様に)スプリアス応答が十分に小さいインピーダンス比71~73dB(例えば銅電極厚さ0.08λに対して72~73dB、銅電極厚さ0.25λに対して71dB)が得られ、これにより、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにおいて有用となる。
図12~20を参照してここに記載される様々な例において、電極は様々な厚さの銅電極である。かかる電極が同様のレイアウト寸法を有すると仮定すれば、厚い銅電極は薄い電極よりも多くの質量を有する。したがって、LT板の厚さが増加したSAW共振器に対して所望の性能を与えるべく、質量が増加した電極を利用することができる。
わかることだが、銅は、SAW共振器のための電極として利用することができる材料の一例である。金属及び/又は合金のような他の導電性材料もSAW共振器電極として利用することができる。例えば、図21は、異なるアルミニウム(Al)電極厚さに対し、LT板厚さの関数としてのインピーダンス比プロットを示す。詳しくは、曲線180が、厚さTelectrodeが範囲0.081λ~0.148λにあるアルミニウム電極を有するSAW共振器に対応し、曲線182が、厚さTelectrodeが0.15λのアルミニウム電極を有するSAW共振器に対応し、曲線184が、厚さTelectrodeが0.35λのアルミニウム電極を有するSAW共振器に対応する。
図21の3つの曲線(180、182又は184)それぞれに対し、実線部分は、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって実用的となる(周波数の関数としての)リップル又はスプリアス応答がない(又は十分に低い振幅の)インピーダンス比応答に対応し、破線部分は、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって非実用的となる(周波数の関数としての)リップル及びスプリアス応答の一方又は双方を有するインピーダンス比応答に対応する。
図21のインピーダンス比プロットから一定数の観測を行うことができる。第一に、一定の値(例えば0.148λ又はその近傍)までのアルミニウム電極厚さに対し、インピーダンス比は、薄いLT板(例えば0.1λ)のときに最高であり、LT板厚さが増加するにつれて次第に単調減少することがわかる。かかるインピーダンス比減少傾向において、LT板の範囲(例えば0.1λ~約2λ)により、対応するSAW共振器の許容可能な性能が得られ、LT板の厚い範囲(例えば2λ超過)により、高いリップル及び/又はスプリアス応答がもたらされ、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって非実用的となる。後者の構成において、LT板は、対応するアルミニウム電極厚さとして厚すぎるとみなすことができる。
第二に、上述した値(例えば0.148λ又はその近傍)よりも大きなアルミニウム電極厚さに対し、インピーダンス比は、薄いLT板(例えば0.1λ)のときに最高かもしれず又はそうでないかもしれず、LT板厚さが増加するにつれて最終的には、近似的に平坦なインピーダンス比に到達することがわかる。記載目的上、かかるアルミニウム電極厚さ値(例えば0.148λ又はその近傍)を、しきい厚さ値とみなし得る。
アルミニウム電極厚さが当該しきい値よりも大きいが近い場合、インピーダンス比は、当該しきい値未満の上述したアルミニウム電極厚さと同様に、薄いLT板のときに最高値を有する。しかしながら、一定のLT厚さ値(例えば約1λ)においてインピーダンス比は近似的に平坦になり、一般に、LT厚さが増加しても近似的に平坦なままである。インピーダンス比曲線182、184はそれぞれが、かかるインピーダンス比プロファイルの一例である。
アルミニウム電極厚さが当該しきい値よりも有意に大きい場合、インピーダンス比は、薄いLT板(例えば0.1λ)のときに最高値を有するかもしれず又はそうでないかもしれない。例えば、アルミニウム電極が(曲線184の)0.35λよりも有意に大きな厚さを有する場合、対応するインピーダンス比曲線も同様に、薄いLT板厚さ0.1λのときのインピーダンス比値を有する。これは、高いLT厚さ値で平坦になるインピーダンス比値とほぼ同じである。
曲線182及び184のインピーダンス比の上述した例において、LT板の厚い(例えば約2λよりも大きい)範囲により、対応するSAW共振器の許容可能な性能が、許容可能なリップル及びスプリアス応答の点で得られ、LT板の薄い(例えば0.1λ~2λ)範囲によりリップル及び/又はスプリアス応答がもたらされ、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって非実用的となる。後者の構成において、LT板は、対応するアルミニウム電極厚さとして薄すぎるとみなすことができる。
図21を参照すると、アルミニウム電極厚さ範囲0.081λ~0.148λに対し、LT板厚さ範囲0.1λ~約1.3λのときに高いインピーダンス比70~78.5dBが得られ、LT板厚さ範囲1.3λ~約2λにおいて、リップル又はスプリアス応答がわずか又はまったく存在しないわずかに低いインピーダンス比67.5~70dBが得られることがわかる。アルミニウム電極厚さ範囲0.15λ~0.35λに対し、LT板厚さ範囲が0.1λ~約2λのときに大きな帯域外スプリアス応答が観測されるが、LT板厚さ範囲2λ~200λに対しては、スプリアス応答が十分に小さいインピーダンス比71~72dBが得られ、これにより、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにおいて有用となる。わかることだが、かかるインピーダンス比範囲(71~72dB)は、薄いアルミニウム電極を有する一般のSAW共振器により得られる約65dBのインピーダンス比よりも約6~8dBだけ大きい。
他例において、厚さTelectrode範囲が0.02λ~0.036λにある金(Au)から形成される電極が、LT板厚さ範囲0.1λ~2λに対し、リップル又はスプリアス応答がほとんど又はまったく存在しないインピーダンス比68~78dBを与え得る。これにより、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって実用的となる。かかる電極厚さに対し、LT板が厚いと、リップル及びスプリアス応答の一方又は双方が存在するので、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって非実用的となる。
他方、厚さTelectrodeが0.037λ~0.12λの範囲にある金電極に対し、リップルがほとんど又はまったく存在せずスプリアス応答も小さい70dB以上のインピーダンス比を得ることができる。これにより、厚さ2λよりも大きい(例えば2λ~200λの)LT板に対し、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって実用的となる。かかる電極厚さに対し、LT板が薄いと、リップル及びスプリアス応答の一方又は双方が存在するので、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって非実用的となる。
図20及び21の例、並びに金電極構成の上述した記載に基づくと、所与のLT板の厚さに応じて、対応するSAW共振器に所望の性能を与えるように電極の質量を選択し又は適合させ得ることがわかる。かかる質量は、例えば、電極密度及び/又は密度寸法に基づいて選択することができる。いくつかの実施形態において、電極密度は、電極の材料に基づいて選択することができる。いくつかの実施形態において、電極寸法は、電極の厚さに基づいて選択することができる。
図22は、実装される圧電板(例えばLT板又はLN板)と電極(例えば金属電極)との一般的な組み合わせを有するSAW共振器に対する(圧電厚さの関数としての)インピーダンス比プロットを示す。詳しくは、インピーダンス比曲線191が、厚さしきい値Tthreshold以下の厚さTelectrodeを有する電極に対応し、インピーダンス比曲線192が、厚さしきい値Tthresholdよりも大きな厚さTelectrodeを有する電極に対応する。かかる厚さしきい値Tthresholdの例がここに詳述される。
図20及び21の例と同様に、図22の例において、曲線191、192それぞれの実線部分は、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって実用的となるリップル又はスプリアス応答がない(又は十分に低い振幅の)インピーダンス比応答に対応し、破線部分は、対応するSAW共振器が多くのアプリケーションにとって非実用的となるリップル及びスプリアス応答の一方又は双方を有するインピーダンス比応答に対応する。
図20及び21の例並びに金電極構成において、さらに図22を参照してわかるように、厚さ値Tthresholdが存在し、(曲線191においてのように)Tthreshold以下の薄さの電極により、対応するSAW共振器が、T1piezo以下の厚さを有する薄い圧電板(ここでは圧電体とも称する)に対して(リップル又はスプリアス応答なしの(又は十分に低い振幅の))実線性能を与え、T1piezo未満の厚さを有する厚い圧電体に対して破線性能(リップル及びスプリアス応答の一方又は双方)を与える結果となる。さらに、(曲線192においてのように)Tthresholdよりも厚い電極により、対応するSAW共振器が、T2piezoよりも大きな厚さを有する厚い圧電体に対して(リップル又はスプリアス応答なしの(又は十分に低い振幅の))実線性能を与え、T2piezo以下の厚さを有する薄い圧電体に対して破線性能(リップル及びスプリアス応答の一方又は双方)を与える結果となる。
わかることだが、厚さ値T1piezo及びT2piezoは同じであってもよく、そうでなくともよいが、いくつかの特定例の記載目的上、かかる値は近似的に同じと仮定する。表1には、銅、アルミニウム及び金の電極に関連付けられる例に対し、かかる圧電厚さ値Tpiezo≒T1piezo≒T2piezo,が、電極Tthreshold値とともに挙げられている。
Figure 2022546951000007
表1の例において、圧電材料はLTであり、かかるLT材料に対応する値Tpiezo、及び異なる金属電極のTthreshold値が挙げられる。理解されることだが、Tpiezo及びTthresholdの値は、LN材料を含む他の圧電材料に対しても取得することができる。またも理解されることだが、Tpiezoは材料依存であってもそうでなくてもよく、Tthresholdも材料依存であってもそうでなくてもよい。例えば、LN板を利用するSAW共振器に対し、厚さ値Tpiezoは、LT板に関連付けられる厚さ値と同様であってもそうでなくてもよい。さらに、かかるLN板ベースのSAW共振器に対し、異なる金属電極のTthreshold値は、LT板ベースのSAW共振器に関連付けられるものと同様であってもそうでなくてもよい。
いくつかの実施形態において、記載目的上、圧電層(ここでは圧電板、圧電膜、又は単に圧電体若しくはpiezoとも称する)を、その厚さがTpiezo以下であれば薄い圧電層とみなし、その厚さがTpiezoよりも大きければ厚い圧電層とみなすことができる。またも記載目的上、上述した圧電層に対応する電極を、その厚さがTthreshold以下であれば薄い電極とみなし、その厚さがTthresholdよりも大きければ厚い電極とみなすことができる。
ここに記載されるように、SAW共振器の電極は、銅、アルミニウム及び金のような金属を含む一定数の導電材料から形成され得る。理解されることだが、他の金属、合金等を含む他の導電材料も、ここに記載される一以上の特徴を有するSAW共振器の電極として利用することができる。表2には、かかる電極として利用することができる金属の非限定的な例が挙げられている。
Figure 2022546951000008
図20~22及び表1を参照してここに記載されるように、電極の厚さしきい値Tthresholdは、電極材料密度が増加するにつれて減少する。図23は、そのような関係をアルミニウム、銅及び金の例に対して描く。わかることだが、かかるデータポイントは、電極厚さしきい値Tthresholdを電極材料の質量密度の関数として表す曲線194の一部となり得る。かかる曲線、及び/又はかかる曲線を表す一セットのデータポイントは、例えば、経験的測定、計算、外挿、補間、モデリング等によって得ることができる。またもわかることだが、かかる曲線、及び/又はかかる曲線を表す一セットのデータポイントは、一以上の圧電材料に対して得ることもできる。例えば、一セットのTthreshold値を取得し、LT材料及びLN材料の双方に対して適用可能としてよい。他例において、第1セットのTthreshold値をLT材料に対して利用してよく、第2セットのTthreshold値をLN材料に対して利用してよい。
図24は、表2に挙げられた電極材料に対し、電極厚さしきい値Tthresholdを円として示す。いくつかの実施形態において、かかるTthreshold値は、式1に従う曲線(図23における194)によって表すことができる。
Figure 2022546951000009
式1において、Tthresholdiは電極に関連付けられる波長λを単位としており、ρは電極材料の質量密度(g/cm)であり、MRは、ここに記載される電極のメタライゼーション比(MR=F/(F+G))である。図24及び表2の例に対し、パラメータa、b及びcは、以下の近似値を有する。すなわち、a≒0.19091、b≒0.17658、及びc≒9.08282であり、a及びbはλを単位とし、cは質量密度ρを単位とする。
わかることだが、所与の電極のメタライゼーション比MRは(図12~21に関連付けられる様々な例においてのように)0.5であり、式1のTthresholdは式2へと低減することができる。
Figure 2022546951000010
ここで、パラメータa、b、c及びρは、式1を参照して上述されたとおりである。
いくつかの実施形態において、Tthresholdは、式1又は式2に従い、パラメータa、b及びcの上述した特定例の値からの一つ以上のばらつきを伴って計算することができる。例えば、aの上記例の値がa=0.19091とみなされる場合、パラメータaは、a=a±0.10a、a=a±0.09a、a=a±0.08a、a=a±0.07a、a=a±0.06a、a=a±0.05a、a=a±0.04a、a=a±0.03a、a=a±0.02a、又はa=a±0.01aの値を有し得る。同様に、bの上記例の値がb=0.17658とみなされる場合、パラメータbは、b=b±0.10b、b=b±0.09b、b=b±0.08b、b=b±0.07b、b=b±0.06b、b=b±0.05b、b=b±0.04b、b=b±0.03b、b=b±0.02b、又はb=b±0.01bの値を有し得る。同様に、cの上記例の値がc=9.08282とみなされる場合、パラメータcは、c=c±0.10c、c=c±0.09c、c=c±0.08c、c=c±0.07c、c=c±0.06c、c=c±0.05c、c=c±0.04c、c=c±0.03c、c=c±0.02c、又はc=c±0.01cの値を有し得る。
いくつかの実施形態において、特定例の値a=0.19091、b=0.17658、及びc=9.08282を使用したときに式1又は式2のTthreshold曲線がT thresholdとみなされる場合、Tthreshold曲線は電極の厚さを設計するべく変わり得る。例えば、Tthreshold曲線は、Tthreshold=T threshold±0.10T threshold,Tthreshold=T threshold±0.09T threshold、Tthreshold=T threshold±0.08T threshold、Tthreshold=T threshold±0.07T threshold、Tthreshold=T threshold±0.06T threshold、Tthreshold=T threshold±0.05T threshold、Tthreshold=T threshold±0.04T threshold、Tthreshold=T threshold±0.03T threshold、Tthreshold=T threshold±0.02T threshold、又はTthreshold=T threshold±0.01T thresholdに従う範囲で変わり得る。
ここに記載されるように、Tthreshold値よりも厚い電極を使用することによって、例えば2λよりも厚い圧電板を有するSAW共振器に対して良好な又は許容可能な周波数特性性能を得ることができる。材料が表2に挙げられている場合、対応するTthreshold値を、例えばTthreshold.よりも大きな厚さを有する電極を設計するべく利用することができる。材料が表2に挙げられていない場合、対応するTthreshold値を、式1又は式2に従って計算することができ、例えばTthresholdよりも大きな厚さを有する電極を設計するべく、しきい値を利用することができる。
いくつかの実施形態において、ここに記載される一以上の特徴を有する電極は、複数の金属元素のような複数の元素の合金として形成することができる。かかる電極に対し、Tthreshold値は、質量密度ρとして合金の平均密度を使用することにより、式1又は式2に従って計算することができる。かかるしきい値は、例えばTthresholdよりも大きな厚さを有する電極を設計するべく利用することができる。
いくつかの実施形態において、ここに記載される一以上の特徴を有する電極は、複数の層(例えば複数の異なる材料)を含むように形成することができる。かかる電極に対し、Tthreshold値は、質量密度ρとして複数層の平均密度を使用することにより、式1又は式2に従って計算することができる。かかるしきい値は、例えばTthresholdよりも大きな厚さを有する電極を設計するべく利用することができる。
図23及び24を参照すると、いくつかの実施形態において、所与の電極材料に対し、電極を、その厚さが対応Tthreshold値以下の場合に薄い電極とみなすことができ、その厚さが対応Tthreshold値よりも大きい場合に厚い電極とみなすことができる。記載目的上、かかるTthreshold値は、測定又は計算される値、又はモデリング、外挿若しくは内挿される値としてよい。
したがって、図23の例において、曲線194及びその曲線194の下の領域は、各質量密度材料に対して薄い電極を表すとみなすことができ、その曲線194の上の領域は、各質量密度材料に対して厚い電極とみなすことができる。同様に、図24の例において、式1又は式2によって表される曲線及びその曲線の下の領域は、各質量密度材料に対して薄い電極を表すとみなすことができ、その曲線の上の領域は、各質量密度材料に対して厚い電極とみなすことができる。
いくつかの実施形態において、圧電層(ここでは圧電板、圧電膜、又は単に圧電体若しくはpiezoとも称する)を、その厚さが、Tpiezoよりも大きい、1.01Tpiezoよりも大きい、1.02Tpiezoよりも大きい、1.03Tpiezoよりも大きい、1.04Tpiezoよりも大きい、1.05Tpiezoよりも大きい、1.10Tpiezoよりも大きい、1.20Tpiezoよりも大きい、1.30Tpiezoよりも大きい、1.40Tpiezoよりも大きい、1.50Tpiezoよりも大きい、又は2Tpiezoよりも大きい場合に厚い圧電層とみなすことができる。
いくつかの実施形態において、電極を、その厚さが、Tthresholdよりも大きい、1.01Tthresholdよりも大きい、1.02Tthresholdよりも大きい、1.03Tthresholdよりも大きい、1.04Tthresholdよりも大きい、1.05Tthresholdよりも大きい、1.10Tthresholdよりも大きい、1.20Tthresholdよりも大きい、1.30Tthresholdよりも大きい、1.40Tthresholdよりも大きい、1.50Tthresholdよりも大きい、又は2Tthresholdよりも大きい場合に厚い電極とみなすことができる。
ここに与えられる様々な特定例は、各SAW共振器のいくつかの特定構成の文脈で記載される。例えば、図12~21を参照して記載された様々な例は、メタライゼーション比(MR)0.5を有する電極に基づいている。ここで、図7に示されるように、MR=F/(F+G)であり、Fは電極指の幅であり、Gは2つの電極指間の間隙寸法である。
少なくとも寸法Fが電極のサイズに、ひいては電極の質量に影響を与えるので、いくつかの実施形態において、本開示の一以上の特徴は、メタライゼーション比(MR)に基づいて実装することもできる。例えば、電極には、(MR)×Telectrode=(一定)との関係に基づいて望ましい質量(ここでは質量負荷とも称する)が与えられる。かかる構成において、電極の質量比が増加すると、厚い圧電層に対してであっても、電極の厚さの低減を利用することができる。
他例において、金属及び合金のような材料から形成される様々な電極例が記載される。理解されることだが、本開示の一以上の特徴を有する電極は、一以上の材料を利用する一以上の層に実装することができる。電極が、一つよりも多い材料による複数の層で形成される場合、当該材料の個々の質量密度に基づく実効質量密度(又は等価質量関連パラメータ)を利用することができる。
さらなる他例において、図12~21を参照して記載される様々な例は、LTと水晶基板との組み合わせに基づく。理解されることだが、本開示の一以上の特徴は、圧電材料と基板との他の組み合わせを利用して実装することもできる。例えば、LT/水晶の組み合わせと同様に、質量負荷電極による機能を得るべくLNと水晶基板との組み合わせを利用することができる。
わかることだが、図12~20の例(LT/水晶と銅電極との組み合わせ)において、電極は、(0°,110°,0°)LT/(0°,132°45’,90°)水晶構造基板の組み合わせにおいて形成される。ここで、(φ,θ,ψ)はオイラー角を表す。図21の例(LT/水晶とアルミニウム電極との組み合わせ)に対し、電極はまた、(0°,110°,0°)LT/(0°,132°45’,90°)水晶構造基板の組み合わせにおいて形成される。理解されることだが、LT及び/又は水晶基板の他の構造も利用することができる。例えば、配向角(0±5°,80~155°,0±5°)、(90±5°,90±5°,0~180°)、及びこれらと等価の配向角をLTに対して利用して、所望の電気機械結合特性を与えることができる。
水晶との組み合わせにおいてLTの代わりにLNが使用される場合、異なる配向角が利用され得る。例えば、配向角(0±5°,60~160°,0±5°)、(90±5°,90±5°,0~180°)、及びこれらと等価の配向角をLNに対して利用して、所望の電気機械結合特性を与えることができる。
またもわかることだが、いくつかの実施形態において、水晶基板の配向角は、SAW共振器の伝搬方向が傾斜してパワーフロー角度が近似的にゼロとなるのを許容しないように選択することができる。例えば、水晶基板に対し、以下のような配向を利用することができる。すなわち、(0±5°,θ,35°±8°)、(10°±5°,θ,42°±8°)、(20°±5°,θ,50°±8°)、(0°±5°,θ,0°±5°)、(10°±5°,θ,0°±5°)、(20°±5°,θ,0°±5°)、(0°±5°,θ,90°±5°)、(10°±5°,θ,90°±5°)、(20°±5°,θ,90°±5°)、及び(90°±5°,90°±5°,ψ)である。ここで、θ及びψはそれぞれが、0°~180°の範囲にある値を有する。
いくつかの実施形態において、ここに記載される一以上の特徴を有するSAW共振器を、製品として実装することができ、かかる製品を他の製品に含ませることができる。かかる異なる製品の例が図25~29を参照して記載される。
図25は、いくつかの実施形態において、SAW共振器の多数ユニットを、アレイ形式にある間に作製できることを示す。例えば、ウェハ200が、一アレイのユニット100’を含み、かかるユニットが、一緒に結合されたまま一定数のプロセスステップを介して処理される。例えば、いくつかの実施形態において、図8A~8Cのプロセスステップのすべてを、かかる一アレイのユニットが、異なる層(例えば水晶層112及びLT層130、134)を有するウェハとして一緒に結合されている間に達成することができる。他例において、図9A~9Eのプロセスステップのすべてを、かかる一アレイのユニットが、異なる層(例えばハンドル層140、LT層130、144、及び水晶層112)を有するウェハとして一緒に結合されている間に達成することができる。
上述したウェハ形式でのプロセスステップの完了時、当該一アレイのユニット100’を個片化して多数のSAW共振器100を与えることができる。図25は、かかるSAW共振器100の一つを描く。図25の例において、個片化されたSAW共振器100が、LT層のような圧電層104に形成される電極102を含むように示される。かかる電極及び圧電層は、ここに記載されるように構成されて望ましい特徴を与えることができる。理解されることだが、いくつかの実施形態において、圧電層上には、一以上の反射器とともに他の電極も与えることができる。
図26は、いくつかの実施形態において、ここに記載される一以上の特徴を有するSAW共振器100を、パッケージデバイス300の一部として実装できることを示す。かかるパッケージデバイスは、SAW共振器100を含む一以上のコンポーネントを受容及び支持するべく構成されるパッケージング基板302を含み得る。
図27は、いくつかの実施形態において、図26のSAW共振器ベースのパッケージデバイス300がパッケージフィルタデバイス300となり得ることを示す。かかるフィルタデバイスは、RFフィルタリング機能のようなフィルタリング機能を与えるべく構成されるSAW共振器100を受容及び支持するのに適切なパッケージング基板302を含み得る。
図28は、いくつかの実施形態において、無線周波数(RF)モジュール400が、一以上のRFフィルタのアセンブリ406を含み得ることを示す。かかるフィルタは、SAW共振器ベースのフィルタ100、パッケージフィルタ300、又はこれらの何らかの組み合わせとしてよい。いくつかの実施形態において、図28のRFモジュール400はまた、例えば、RF集積回路(RFIC)404及びアンテナスイッチモジュール(ASM)408も含んでよい。かかるモジュールは、例えば、無線動作をサポートするべく構成されるフロントエンドモジュールとしてよい。いくつかの実施形態において、上述したコンポーネントの一部又はすべてが、パッケージング基板402によって取り付けられ及び支持されてよい。
いくつかの実装において、ここに記載される一以上の特徴を有するデバイス及び/又は回路が、無線デバイスのようなRFデバイスに含まれてよい。かかるデバイス及び/又は回路は、無線デバイスに直接実装し、ここに記載されるモジュラー形式で実装し、又はこれらの何らかの組み合わせで実装してよい。いくつかの実施形態において、かかる無線デバイスは、例えば、携帯電話機、スマートフォン、電話機能あり又はなしのハンドヘルド無線デバイス、無線タブレット等を含み得る。
図29は、ここに記載される一以上の有利な特徴を有する無線デバイス500の一例を描く。ここに記載される一以上の特徴を有するモジュールの文脈において、かかるモジュールは一般に破線の四角400によって描かれ、例えばフロントエンドモジュール(FEM)として実装することができる。かかる例において、ここに記載される一以上のSAWフィルタは、例えば、デュプレクサ526のようなフィルタのアセンブリに含まれてよい。
図29を参照すると、複数の電力増幅器(PA)520が、対応するRF信号を送受信器510から受信し得る。送受信器510は、増幅及び送信されるRF信号を生成するべく、及び受信した信号を処理するべく、周知の態様で構成され及び動作し得る。送受信器510は、ベース帯域サブシステム408と相互作用するように示される。ベース帯域サブシステム408は、ユーザにとって適切なデータ及び/又は音声信号と、送受信器510にとって適切なRF信号との変換を与えるように構成される。送受信器510はまた、無線デバイス500の動作のための電力を管理するように構成される電力管理コンポーネント506と通信することができる。かかる電力管理はまた、ベース帯域サブシステム508及びモジュール400の動作も制御することができる。
ベース帯域サブシステム508は、ユーザへ与えられ及びユーザから受信される音声及び/又はデータの様々な入出力を容易にするべくユーザインタフェイス502に接続されるように示される。ベース帯域サブシステム508はまた、無線デバイスの動作を容易にするべく、及び/又はユーザのために情報を格納するべく、データ及び/又は命令を格納するように構成されるメモリ504にも接続される。
無線デバイス500の例において、複数のPA520の出力は、対応するデュプレクサ526に引き回されるように示される。かかる増幅及びフィルタリングされた信号は、送信を目的として、アンテナスイッチ514を介してアンテナ516へと引き回される。いくつかの実施形態において、デュプレクサ526により、共通アンテナ(例えば516)を使用しての送信動作及び受信動作が同時に行われるようになる。図29において、受信信号は、例えば低雑音増幅器(LNA)を含み得る「Rx」経路(図示せず)へと引き回されるように示される。
文脈が明確にそうでないことを要求しない限り、明細書及び特許請求の範囲全体を通して、「含む」、「備える」等の用語は、排他的又は網羅的な意味とは逆の、包括的な意味で、すなわち「~を含むがこれに限られない」意味で解釈されるべきである。ここで一般に使用される用語「結合」は、2つ以上の要素が、直接に接続されるか、又は一以上の中間要素を経由して接続されるかのいずれかとなり得ることを言及する。付加的に、本願において使用される場合、用語「ここで」、「上」、「下」、及び同様の意味の用語は、本願全体を言及するものとし、本願のいずれか特定の部分を言及するわけではない。文脈上許容される場合、単数又は複数の数を使用する上記の詳細な説明における用語は、それぞれ複数又は単数の数も含み得る。2つ以上の項目のリストを参照する「又は」及び「若しくは」という用語は、その用語の以下の解釈、すなわち、リスト内の項目のいずれか、リスト内の項目のすべて、及びリスト内の項目の任意の組み合わせ、のすべてをカバーする。
本発明の実施形態の上記説明は、網羅的であることを意図したものではなく、又は上記開示の正確な形態に本発明を限定することを意図したものでもない。本発明の特定の実施形態及び例は、説明目的のために上述されているが、当業者が認識するように、本発明の範囲内で様々な等価な修正例が可能である。例えば、プロセス又はブロックが所与の順序で提示される一方、代替の実施形態が異なる順序でステップを有するルーチンを実行し又はブロックを有するシステムを用いることができ、いくつかのプロセス又はブロックは、削除、移動、追加、細分化、結合及び/又は修正され得る。これらのプロセス又はブロックはそれぞれが、様々な異なる態様で実装してよい。また、プロセス又はブロックは、直列に実行されるように示されることがある一方、これらのプロセス又はブロックは、その代わりに並列に実行されてもよく、又は異なる時刻に実行されてもよい。
ここに与えられる本発明の教示は、必ずしも上述のシステムというわけではない他のシステムに適用することができる。上述の様々な実施形態の要素及び作用は、さらなる実施形態を与えるべく組み合わせてよい。
本発明の一定の実施形態が記載されてきたが、これらの実施形態は例としてのみ提示されており、本開示の範囲を限定することを意図しない。実際のところ、ここに記載される新規な方法及びシステムは、様々な他の形式で具体化してよく、さらには、ここに記載される方法及びシステムの形式の様々な省略、置換及び変更を、本開示の要旨から逸脱することなく行ってよい。添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物は、本開示の範囲及び要旨に収まるような形式又は修正をカバーすることが意図される。

Claims (53)

  1. 波長λを有する弾性表面波の共振を与える弾性表面波デバイスであって、
    水晶基板と、
    LiTaO又はLiNbOから形成されて前記水晶基板の上に配置される圧電板であって、2λよりも大きな厚さを有する圧電板と、
    前記圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極と
    を含み、
    前記インターディジタルトランスデューサ電極は、1.50g/cm<ρ≦6.00g/cm、6.00g/cm<ρ≦12.0g/cm、又は12.0g/cm<ρ≦23.0g/cmの範囲にある質量密度ρと、それぞれに対応して0.148λよりも大きな、0.079λよりも大きな、又は0.036λよりも大きな厚さとを有する、弾性表面波デバイス。
  2. 前記インターディジタルトランスデューサ電極は、近似的に0.5のメタライゼーション比(MR)を有し、
    ここで、MR=F/(F+G)であり、数量Fは電極指の幅であり、数量Gは2つの電極指間の間隙寸法である、請求項1の弾性表面波デバイス。
  3. 前記インターディジタルトランスデューサ電極は、アルミニウム、チタン、マグネシウム、銅、ニッケル、銀、モリブデン、金、白金、タングステン、タンタル、ハフニウム、他の金属、複数の金属から形成される合金、又は複数の層を有する構造物を含んで質量密度範囲1.50g/cm<ρ≦23.0g/cmを有する、請求項1の弾性表面波デバイス。
  4. 前記圧電板はLiTaO(LT)板である、請求項1の弾性表面波デバイス。
  5. 前記LT板は、オイラー角(0±5°,80~155°,0±5°)、(90±5°,90°±5°,0~180°)、又はこれと等価な配向角を有するように構成される、請求項4の弾性表面波デバイス。
  6. 前記圧電板はLiNbO(LN)板である、請求項1の弾性表面波デバイス。
  7. 前記LN板は、オイラー角(0±5°,60~160°,0±5°)、(90±5°,90°±5°,0~180°)、又はこれらと等価な配向角を有するように構成される、請求項6の弾性表面波デバイス。
  8. 前記水晶基板は、オイラー角(0±5°,θ,35°±8°)、(10°±5°,θ,42°±8°)、 (20°±5°,θ,50°±8°)、(0°±5°,θ,0°±5°)、(10°±5°,θ,0°±5°)、(20°±5°,θ,0°±5°)、(0°±5°,θ,90°±5°)、(10°±5°,θ,90°±5°)、(20°±5°,θ,90°±5°)、(90°±5°,90°±5°,ψ)、又はこれらと等価な配向角を有するように構成され、θ及びψはそれぞれが範囲0°~180°にある値を有する、請求項1の弾性表面波デバイス。
  9. 波長λを有する弾性表面波の共振を与える弾性表面波デバイスを製造する方法であって、
    水晶基板を形成すること又は与えることと、
    LiTaO又はLiNbOから形成される圧電板を、水晶基板の上に存在するように実装することであって、前記圧電板は2λよりも大きな厚さを有することと、
    インターディジタルトランスデューサ電極を前記圧電板の上に形成することと
    を含み、
    前記インターディジタルトランスデューサ電極は、1.50g/cm<ρ≦6.00g/cm、6.00g/cm<ρ≦12.0g/cm、又は12.0g/cm<ρ≦23.0g/cmの範囲にある質量密度ρを有し、それぞれに対応して0.148λよりも大きな、0.079λよりも大きな、又は0.036λよりも大きな厚さを有する、方法。
  10. 前記圧電板を実装することは、相対的に厚い圧電板と、水晶板とのアセンブリを形成すること又は与えることを含む、請求項9の方法。
  11. 前記圧電板を実装することはさらに、前記相対的に厚い圧電板に対して薄化プロセスを行って、2λよりも大きな厚さを有する圧電板を与えることを含み、
    前記圧電板は、前記水晶板に係合する第1表面と、前記第1表面とは反対側の、前記薄化プロセスから得られる第2表面とを含む、請求項10の方法。
  12. 前記薄化プロセスは研磨プロセスを含む、請求項11の方法。
  13. 前記インターディジタルトランスデューサ電極を前記圧電板の上に形成することは、前記インターディジタルトランスデューサ電極を前記圧電板の第2表面に形成することを含む、請求項11の方法。
  14. 前記アセンブリの水晶板は前記水晶基板と実質的に同じである、請求項11の方法。
  15. 前記圧電板を実装することは、相対的に厚い圧電板と、ハンドリング基板とのアセンブリを形成すること又は与えることを含む、請求項9の方法。
  16. 前記圧電板を実装することはさらに、前記相対的に厚い圧電板に対して薄化プロセスを行って、2λよりも大きな厚さを有する薄化圧電板を与えることを含み、
    前記薄化圧電板は、前記薄化プロセスから得られる第1表面と、前記第1表面とは反対側の、前記ハンドリング基板に係合する第2表面とを含む、請求項15の方法。
  17. 前記薄化プロセスは研磨プロセスを含む、請求項16の方法。
  18. 前記圧電板を実装することはさらに、水晶板を前記薄化圧電板の第1表面に取り付けることを含む、請求項16の方法。
  19. 前記圧電板を実装することはさらに、前記ハンドリング基板を除去して前記薄化圧電板の第2表面を露出させることを含む、請求項18の方法。
  20. 前記ハンドリング基板を除去することはエッチングプロセスを含む、請求項19の方法。
  21. 前記インターディジタルトランスデューサ電極を前記圧電板の上に形成することは、前記インターディジタルトランスデューサ電極を前記圧電板の露出した第2表面に形成することを含む、請求項19の方法。
  22. 前記圧電板の第1表面に取り付けられる水晶板は前記水晶基板と実質的に同じである、請求項19の方法。
  23. 無線周波数フィルタであって、
    信号を受信する入力ノードと、
    フィルタリングされた信号を与える出力ノードと、
    電気的に前記入力ノードと前記出力ノードとの間に存在するように実装される弾性表面波デバイスと
    を含み、
    前記弾性表面波デバイスは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるように構成され、
    前記弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて前記水晶基板の上に配置される圧電板とを含み、
    前記圧電板は2λよりも大きな厚さを有し、
    前記弾性表面波デバイスはさらに、前記圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含み、
    前記インターディジタルトランスデューサ電極は、1.50g/cm<ρ≦6.00g/cm、6.00g/cm<ρ≦12.0g/cm、又は12.0g/cm<ρ≦23.0g/cmの範囲にある質量密度ρと、それぞれに対応して0.148λよりも大きな、0.079λよりも大きな、又は0.036λよりも大きな厚さとを有する、無線周波数フィルタ。
  24. 無線周波数モジュールであって、
    複数のコンポーネントを受容するべく構成されるパッケージング基板と、
    前記パッケージング基板に実装されて複数の信号の送信及び受信の一方又は双方をサポートするべく構成される無線周波数回路と、
    前記信号の少なくともいくつかをフィルタリングするべく構成される無線周波数フィルタと
    を含み、
    前記無線周波数フィルタは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるように構成される弾性表面波デバイスを含み、
    前記弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて前記水晶基板の上に配置される圧電板とを含み、前記圧電板は2λよりも大きな厚さを有し、
    前記弾性表面波デバイスはさらに、前記圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含み、
    前記インターディジタルトランスデューサ電極は、1.50g/cm<ρ≦6.00g/cm、6.00g/cm<ρ≦12.0g/cm、又は12.0g/cm<ρ≦23.0g/cmの範囲にある質量密度ρと、それぞれに対応して0.148λよりも大きな、0.079λよりも大きな、又は0.036λよりも大きな厚さとを有する、無線周波数モジュール。
  25. 無線デバイスであって、
    送受信器と、
    アンテナと、
    電気的に前記送受信器と前記アンテナとの間に存在するように実装される無線システムと
    を含み、
    前記無線システムは、前記無線システムのためのフィルタリング機能を与えるべく構成されるフィルタを含み、
    前記無線周波数フィルタは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるように構成される弾性表面波デバイスを含み、
    前記弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて前記水晶基板の上に配置される圧電板とを含み、
    前記圧電板は2λよりも大きな厚さを有し、
    前記弾性表面波デバイスはさらに、前記圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含み、
    前記インターディジタルトランスデューサ電極は、1.50g/cm<ρ≦6.00g/cm、6.00g/cm<ρ≦12.0g/cm、又は12.0g/cm<ρ≦23.0g/cmの範囲にある質量密度ρと、それぞれに対応して0.148λよりも大きな、0.079λよりも大きな、又は0.036λよりも大きな厚さとを有する、無線デバイス。
  26. 波長λを有する弾性表面波の共振を与える弾性表面波デバイスであって、
    水晶基板と、
    LiTaO又はLiNbOから形成されて前記水晶基板の上に配置される圧電板であって、2λよりも大きな厚さを有する圧電板と、
    前記圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極と
    を含み、
    前記インターディジタルトランスデューサ電極は、質量密度ρ、及び
    Figure 2022546951000011
    よりも大きな厚さTを有し、
    数量MRは前記インターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比であり、数量aは0.19091λ±δの値を有し、数量bは0.17658λ±δの値を有し、数量cは9.08282g/cm±δの値を有する、弾性表面波デバイス。
  27. 前記インターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比(MR)はF/(F+G)として見積もられ、
    数量Fは電極指の幅であり、数量Gは2つの電極指間の間隙寸法である、請求項26の弾性表面デバイス。
  28. 前記メタライゼーション比(MR)は近似的に0.5の値を有する、請求項27の弾性表面デバイス。
  29. 数量δは、(0.10)0.19091λ、(0.09)0.19091λ、(0.08)0.19091λ、(0.07)0.19091λ、(0.06)0.19091λ、(0.05)0.19091λ、(0.04)0.19091λ、(0.03)0.19091λ、(0.02)0.19091λ、(0.01)0.19091λ、又は近似的にゼロの値を有する、請求項26の弾性表面デバイス。
  30. 数量δは、(0.10)0.17658λ、(0.09)0.17658λ、(0.08)0.17658λ、(0.07)0.17658λ、(0.06)0.17658λ、(0.05)0.17658λ、(0.04)0.17658λ、(0.03)0.17658λ、(0.02)0.17658λ、(0.01)0.17658λ、又は近似的にゼロの値を有する、請求項26の弾性表面デバイス。
  31. 数量δは、(0.10)9.08282g/cm、(0.09)9.08282g/cm、(0.08)9.08282g/cm、(0.07)9.08282g/cm、(0.06)9.08282g/cm、(0.05)9.08282g/cm、(0.04)9.08282g/cm、(0.03)9.08282g/cm、(0.02)9.08282g/cm、(0.01)9.08282g/cm、又は近似的にゼロの値を有する、請求項26の弾性表面デバイス。
  32. 前記圧電板はLiTaO(LT)板である、請求項26の弾性表面デバイス。
  33. 前記LT板は、オイラー角(0±5°,80~155°,0±5°)、(90±5°,90°±5°,0~180°)、又はこれと等価な配向角を有するように構成される、請求項32の弾性表面デバイス。
  34. 前記圧電板はLiNbO(LN)板である、請求項26の弾性表面デバイス。
  35. 前記LT板は、オイラー角(0±5°,60~160°,0±5°)、(90±5°,90°±5°,0~180°)、又はこれと等価な配向角を有するように構成される、請求項34の弾性表面デバイス。
  36. 前記水晶基板は、オイラー角(0±5°,θ,35°±8°)、(10°±5°,θ,42°±8°)、(20°±5°,θ,50°±8°)、(0°±5°,θ,0°±5°)、(10°±5°,θ,0°±5°)、(20°±5°,θ,0°±5°)、(0°±5°,θ,90°±5°)、(10°±5°,θ,90°±5°)、(20°±5°,θ,90°±5°)、(90°±5°,90°±5°,ψ)、又はこれらと等価な配向角を有するように構成され、
    θ及びψはそれぞれが範囲0°~180°にある値を有する、請求項26の弾性表面デバイス。
  37. 波長λを有する弾性表面波の共振を与える弾性表面波デバイスを製造する方法であって、
    水晶基板を形成すること又は与えることと、
    LiTaO又はLiNbOから形成される圧電板を、水晶基板の上に存在するように実装することであって、前記圧電板は2λよりも大きな厚さを有することと、
    インターディジタルトランスデューサ電極を前記圧電板の上に形成することと
    を含み、
    前記インターディジタルトランスデューサ電極は、質量密度ρ、及び
    Figure 2022546951000012
    よりも大きな厚さTを有し、
    数量MRは前記インターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比であり、数量aは0.19091λ±δの値を有し、数量bは0.17658λ±δの値を有し、数量cは9.08282g/cm±δの値を有する、方法。
  38. 前記圧電板を実装することは、相対的に厚い圧電板と、水晶板とのアセンブリを形成すること又は与えることを含む、請求項37の方法。
  39. 前記圧電板を実装することはさらに、前記相対的に厚い圧電板に対して薄化プロセスを行って、2λよりも大きな厚さを有する圧電板を与えることを含み、
    前記圧電板は、前記水晶板に係合する第1表面と、前記第1表面とは反対側の、前記薄化プロセスから得られる第2表面とを含む、請求項38の方法。
  40. 前記薄化プロセスは研磨プロセスを含む、請求項39の方法。
  41. 前記インターディジタルトランスデューサ電極を前記圧電板の上に形成することは、前記インターディジタルトランスデューサ電極を前記圧電板の第2表面に形成することを含む、請求項39の方法。
  42. 前記アセンブリの水晶板は前記水晶基板と実質的に同じである、請求項39の方法。
  43. 前記圧電板を実装することは、相対的に厚い圧電板と、ハンドリング基板とのアセンブリを形成すること又は与えることを含む、請求項37の方法。
  44. 前記圧電板を実装することはさらに、前記相対的に厚い圧電板に対して薄化プロセスを行って、2λよりも大きな厚さを有する薄化圧電板を与えることを含み、
    前記薄化圧電板は、前記薄化プロセスから得られる第1表面と、前記第1表面とは反対側の、前記ハンドリング基板に係合する第2表面とを含む、請求項43の方法。
  45. 前記薄化プロセスは研磨プロセスを含む、請求項44の方法。
  46. 前記圧電板を実装することはさらに、水晶板を前記薄化圧電板の第1表面に取り付けることを含む、請求項44の方法。
  47. 前記圧電板を実装することはさらに、前記ハンドリング基板を除去して前記薄化圧電板の第2表面を露出させることを含む、請求項46の方法。
  48. 前記ハンドリング基板を除去することはエッチングプロセスを含む、請求項47の方法。
  49. 前記インターディジタルトランスデューサ電極を前記圧電板の上に形成することは、前記インターディジタルトランスデューサ電極を前記圧電板の露出した第2表面に形成することを含む、請求項47の方法。
  50. 前記圧電板の第1表面に取り付けられる水晶板は前記水晶基板と実質的に同じである、請求項47の方法。
  51. 無線周波数フィルタであって、
    信号を受信する入力ノードと、
    フィルタリングされた信号を与える出力ノードと、
    電気的に前記入力ノードと前記出力ノードとの間に存在するように実装される弾性表面波デバイスと
    を含み、
    前記弾性表面波デバイスは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるように構成され、
    前記弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて前記水晶基板の上に配置される圧電板とを含み、
    前記圧電板は2λよりも大きな厚さを有し、
    前記弾性表面波デバイスはさらに、前記圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含み、前記インターディジタルトランスデューサ電極は、質量密度ρ、及び
    Figure 2022546951000013
    よりも大きな厚さTを有し、
    数量MRは前記インターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比であり、数量aは0.19091λ±δの値を有し、数量bは0.17658λ±δの値を有し、数量cは9.08282g/cm±δの値を有する、無線周波数フィルタ。
  52. 無線周波数モジュールであって、
    複数のコンポーネントを受容するべく構成されるパッケージング基板と、
    前記パッケージング基板に実装されて複数の信号の送信及び受信の一方又は双方をサポートするべく構成される無線周波数回路と、
    前記信号の少なくともいくつかをフィルタリングするべく構成される無線周波数フィルタと
    を含み、
    前記無線周波数フィルタは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるべく構成される弾性表面波デバイスを含み、
    前記弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて前記水晶基板の上に配置される圧電板とを含み、
    前記圧電板は2λよりも大きな厚さを有し、
    前記弾性表面波デバイスはさらに、前記圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含み、
    前記インターディジタルトランスデューサ電極は、質量密度ρ、及び
    Figure 2022546951000014
    よりも大きな厚さTを有し、
    数量MRは前記インターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比であり、数量aは0.19091λ±δの値を有し、数量bは0.17658λ±δの値を有し、数量cは9.08282g/cm±δの値を有する、無線周波数モジュール。
  53. 無線デバイスであって、
    送受信器と、
    アンテナと、
    電気的に前記送受信器と前記アンテナとの間に存在するように実装される無線システムと
    を含み、
    前記無線システムは、前記無線システムのためにフィルタリング機能を与えるべく構成されるフィルタを含み、
    前記フィルタは、波長λを有する弾性表面波の共振を与えるべく構成される弾性表面波デバイスを含み、
    前記弾性表面波デバイスは、水晶基板と、LiTaO又はLiNbOから形成されて前記水晶基板の上に配置される圧電板とを含み、
    前記圧電板は2λよりも大きな厚さを有し、
    前記弾性表面波デバイスはさらに、前記圧電板の上に形成されるインターディジタルトランスデューサ電極を含み、
    前記インターディジタルトランスデューサ電極は、質量密度ρ、及び
    Figure 2022546951000015
    よりも大きな厚さTを有し、
    数量MRは前記インターディジタルトランスデューサ電極のメタライゼーション比であり、数量aは0.19091λ±δの値を有し、数量bは0.17658λ±δの値を有し、数量cは9.08282g/cm±δの値を有する、無線デバイス。
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