JP2022545801A

JP2022545801A - 伸長型カテーテルを有する流体移送装置とその使用方法

Info

Publication number: JP2022545801A
Application number: JP2022511278A
Authority: JP
Inventors: デブゴンピタンバー; ジェイ．ファンクブライアン; ヴァンデンブリンクエヴァン
Original assignee: ベラノバスキュラー，インコーポレイテッド
Priority date: 2019-08-20
Filing date: 2020-08-20
Publication date: 2022-10-31
Also published as: KR20220047837A; US11207498B2; US20220096798A1; AU2020333843A1; MX2022002125A; BR112022003098A2; US20210052851A1; EP4017571A4; CA3151924A1; WO2021035026A1; EP4017571A1; CN114599419A

Abstract

本発明の装置は、ハウジング、カテーテル、およびアクチュエータを含む。ハウジングは、留置型血管アクセス装置に連結可能な第１ポートおよび第２ポートを有する。カテーテルは、ハウジングの第１ポートがカテーテルの近位端部分を受容するように、少なくとも部分的にハウジング内に配置される。アクチュエータは、ハウジング内のカテーテルの一部を選択的に係合するために、ハウジング内に部分的に配置される。アクチュエータを、ハウジングに対して角度距離だけ回転させて、カテーテルの遠位端部分を、ハウジング内の第１位置から、カテーテルが第２ポートを通って第２ポートが連結された留置型血管アクセス装置の遠位に延びる第２位置まで、直線距離だけ移動させるように構成される。直線距離は角度距離よりも大きい。

Description

本明細書に記載された実施形態は、一般的に流体移送装置に関する。より詳細には、本明細書に記載された実施形態は、制御された寸法および／またはカテーテル長を有する流体移送装置に関する。

（関連出願の相互参照）
本出願は、２０１９年８月２０日に出願され、「Fluid Transfer Devices with Extended Length Catheters and Methods of Using the Same」の名称を有する米国仮特許出願第６２／８８９２５２号に対する優先権および同出願の利益を主張する。参照により、同出願の開示内容全体が、本明細書の一部をなすものとする。

多くの医療処置および／または外科的介入は、身体の一部にアクセス装置または流体移送装置を挿入することを含む。たとえば、身体の一部にアクセスするために、血管構造の中へ、および／または血管構造を通して、カテーテルおよび／または他の管腔画定装置（lumen defining device）を挿入することができる。いくつかの例において、そのようなカテーテル、アクセス装置、および／または類似物は、比較的長いカテーテル長を有することができ、そのカテーテル長は、使用中に課題をもたらす可能性がある。たとえば、いくつかの例において、介入的心臓病学（interventional cardiology）で使用されるカテーテルおよび／またはアクセス装置は、３００センチメートル（ｃｍ）以上の長さを有することができ、その結果、そのようなデバイスの使用が面倒および／または困難になることがある。さらに、このようなカテーテルおよび／またはアクセス装置の長さは、望ましくない曲げ、屈曲、およびよじれをもたらす可能性がある。

他の例において、カテーテルおよび／または他の管腔画定装置を使用して、患者からの流体の移送または患者へ流体の移送を行うことができる。いくつかの例において、使いやすさの向上、および／またはコスト（製造および／または材料）の削減のために、そのような流体移送装置は、比較的に小型および／またはコンパクトなフォームファクタを維持することが望ましい。しかしながら、そのような場合には、比較的に小型および／またはコンパクトなフォームファクタを維持することは、装置に含まれるカテーテルの有効長および／または「リーチ」の望ましくない減少をもたらす恐れがある。

たとえば、末梢静脈カテーテルまたはライン（ＰＩＶ）を患者に挿入して、液体および薬剤の注入に使用できる。一般的には、ＰＩＶは血液抽出用に設計されておらず、典型的には留置時間が長くなるにつれて故障率が上昇する（たとえば、障害物、堆積物、デブリ、血栓、フィブリンなどによる）。しかしながら、いくつかの例において、ＰＩＶの近位部分（たとえば、身体の外側の部分）に流体移送装置を連結させて、留置ＰＩＶを通して、カテーテルの遠位端が留置ＰＩＶの遠位端を超えて延びる位置まで、カテーテルを前進させるために使用できる。このような装置は、他の方法では留置型ＰＩＶの存在によって妨害または制限される可能性のある血流を受容する静脈の一部に、カテーテルの遠位端を配置することを可能にする。一方、ＰＩＶを超えてカテーテルを所望の位置に配置することを可能にするために、このような装置は、比較的長い長さを有する可能性がある。さらに、そのような装置の長さは、その装置を延長留置ＰＩＶ（extended-dwell PIV）または正中線ＰＩＶ、および／または末梢挿入中心カテーテル（ＰＩＣＣ）を伴う使用のために設計される際には、当該装置の長さがさらに増大するおそれがある。

そのため、制御可能な寸法および／またはカテーテル長を有するコンパクトな流体移送装置が求められている。

本明細書は、比較的コンパクトな装置を用いて、配置された末梢静脈カテーテルを介した患者との間の流体移送の装置および方法を記載する。いくつかの実施形態において、装置は、ハウジングと、カテーテルと、アクチュエータとを含む。ハウジングは、第１ポートと、留置型血管アクセス装置に連結可能な第２ポートとを有する。カテーテルは、近位端部分および遠位端部分を有する。カテーテルは、ハウジングの第１ポートがカテーテルの近位端部分を受容する用に、少なくとも部分的にハウジング内に配置される。アクチュエータは、少なくとも部分的にハウジング内に配置され、カテーテルの一部をハウジング内に選択的に係合させる。アクチュエータは、ハウジングに対する角度距離の回転により、カテーテルの遠位端部分を直線距離だけ移動させるように設計され、カテーテルの遠位端部分は、第１位置から第２位置まで移動し、第１位置は、カテーテルの遠位端部分がハウジング内に配置されている位置であり、第２位置は、第２ポートが血管内アクセス装置に連結されている際の留置型血管アクセス装置よりもカテーテルの遠位端部分が遠位に位置するように、第２ポートを通してカテーテルを伸長した位置である。直線距離は角度距離よりも大きい。

１つの実施形態にしたがう、第１配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第２配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第１配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第２配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第１配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第２配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第１配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第２配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第１配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態したがう、第２配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態に係る流体移送装置の部分断面透視図である。図１１の流体移送装置の、第１配置における部分断面側面図である。図１１の流体移送装置の、第２配置における部分断面側面図である。１つの実施形態にしたがう、第１配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第２配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第１配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第２配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第１位置の流体移送装置の概略図である。１つの実施形態にしたがい、第１位置（図１８）から第２位置（図２０）へと遷移する際の流体移送装置の概略図である。１つの実施形態にしたがう、第２位置の流体移送装置の概略図である。１つの実施形態にしたがう、第１配置の流体移送装置の側面図である。１つの実施形態にしたがう、第２配置の流体移送装置の側面図である。図２１および図２２の流体移送装置の部分分解側面図である。１つの実施形態にしたがう、第１配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態にしたがう、第２配置の流体移送装置の模式図である。１つの実施形態による流体移送装置の概略図である。１つの実施形態による流体移送装置の概略図である。１つの実施形態にしたがう、第１位置の流体移送装置の概略図である。１つの実施形態にしたがい、第１位置（図２８）から第２位置（図３０）へと遷移する際の流体移送装置の概略図である。１つの実施形態にしたがう、第２位置の流体移送装置の概略図である。１つの実施形態にしたがう、第１位置の流体移送装置の概略図である。１つの実施形態にしたがい、第１位置（図３１）から第２位置（図３３）へと遷移する際の流体移送装置の概略図である。１つの実施形態にしたがう、第２位置の流体移送装置の概略図である。１つの実施形態にしたがう、第１配置の流体移送装置の上面図である。１つの実施形態にしたがう、第２配置の流体移送装置の上面図である。図３４の流体移送装置の部分分解透視図である。図３４の流体移送装置のアクチュエータ１６５０の底面図である。図３４の流体移送装置のアクチュエータ１６５０の上面図である。図３４の流体移送装置のハウジング１６１０の上面図である。１つの実施形態にしたがう、流体移送装置の使用方法を示すフローチャートである。

本明細書に記載された実施形態は、任意の適切な医療処置および／または外科的介入において使用することができる。たとえば、いくつかの実施形態において、本明細書に記載されたもののような装置は、外科的介入中にアクセス装置などとして使用することができる。別の実施形態において、本明細書に記載のもののような装置は、患者と、任意の外部接続部、流体源、流体リザーバなどとの間で流体を移送するために使用できる。１つの例として、本明細書に記載された実施形態の任意のものは、たとえば、留置型末梢静脈ライン（ＰＩＶ）（または他の適切なアクセス装置もしくはポート）を介した、患者への流体の移送または患者からの流体の移送のために使用できる。そのような実施形態において、装置は、留置または配置されたＰＩＶと連結させることができ、当該装置を操作して、ＰＩＶを通してカテーテルを前進させ、カテーテルの遠位端部分をＰＩＶの遠位端を超えた位置（たとえば、標的静脈内）に配置できる。いくつかの実施形態において、装置は、比較的コンパクトなフォームファクタを有することができるが、本明細書でさらに詳細に記載するように、コンパクトなフォームファクタがカテーテル長、「リーチ」、または「射程（throw）」を制限および／または減少させないように、当該装置は設計される。

いくつかの実施形態において、装置は、ハウジングと、カテーテルと、アクチュエータとを含む。ハウジングは、第１ポートと、留置型血管アクセス装置に連結可能な第２ポートとを有する。カテーテルは、近位端部分および遠位端部分を有し、ハウジングの第１ポートがカテーテルの近位端部分を受容するように、少なくとも部分的にハウジング内に配置される。アクチュエータは、カテーテルの一部をハウジング内に選択的に係合させるために、部分的にハウジング内に配置される。アクチュエータは、ハウジングに対する角度距離の回転により、カテーテルの遠位端部分を直線距離だけ移動させるように設計される。ここで、カテーテルの遠位端部分は、カテーテルの遠位端部分がハウジング内に配置されている第１位置から、第２ポートを通してカテーテルを伸長した第２位置まで移動する。第２位置において、カテーテルの遠位端部分が、第２ポートが血管内アクセス装置に連結されている際の留置型血管アクセス装置よりも遠位となる。直線距離は角度距離よりも大きい。

いくつかの実施形態において、装置は、ハウジングと、カテーテルと、アクチュエータとを含む。ハウジングは、第１ポートと、留置型血管アクセス装置に連結可能な第２ポートとを有する。カテーテルは、近位端部分と遠位端部分とを有し、ハウジングの第１ポートが近位端部分を受容するように、少なくとも部分的にハウジング内に配置される。アクチュエータは、内側チャネルを画定し、および、アクチュエータとハウジングとが集合的に外側チャネルを画定するように、部分的にハウジング内に配置される。アクチュエータは、カテーテルを第１位置と第２位置との間で移動させるために、ハウジングに対して回転可能である。第１位置にあるカテーテルは、ハウジング内を、第１ポートから外側チャネルおよび内側チャネルを経て第２ポートまで延びている。第２位置にあるカテーテルは、ハウジング内を、第１ポートから、内側チャネルを通り、第２ポートを通って伸長している。

いくつかの実施形態において、装置は、カテーテルと、ハウジングと、アクチュエータとを含む。カテーテルは、近位端部分および遠位端部分を有し、近位端部分および遠位端部分を通って延びる内腔を画定する。ハウジングは、カテーテルの少なくとも一部を収容するように構成される。ハウジングは、カテーテルの近位端部分を受容ように構成された第１ポートと、ハウジングを留置型血管アクセス装置（例えば、延長留置ＰＩＶおよび／または類似物）に連結するように構成された第２ポートとを有する。アクチュエータは、ハウジングに移動可能に連結される。アクチュエータの一部は、ハウジング内に配置され、カテーテルの一部と接触している。アクチュエータは、角度距離だけ回転して、カテーテルの遠位端部分を直線距離だけ移動させるように構成され、直線距離は角度距離よりも大きい。カテーテルの遠位端部分は、第１位置にある際にはハウジング内に配置され、第２位置にある際にはカテーテルの遠位端部分が留置型血管アクセス装置より遠位となるように、第２ポートを通して延びる。

いくつかの実施形態において、装置は、カテーテルと、ハウジングと、アクチュエータとを含む。カテーテルは、近位端部分と遠位端部分とを有し、近位端部分と遠位端部分とを通って延びる内腔を画定する。ハウジングは、スプール機構と、カテーテルの少なくとも一部とを収容するように構成される。ハウジングは、カテーテルの近位端部分を受容するように構成された第１ポートと、ハウジングを留置型末梢静脈ラインに連結するように構成された第２ポートとを有する。アクチュエータは、アクチュエータの一部がハウジング内に配置されてカテーテルと接触するように、ハウジングと連結される。アクチュエータは、ハウジングに対して相対的に移動して、スプール機構を回転させるように構成される。回転の結果、カテーテルは、カテーテルの遠位端部分がハウジング内に配置される第１位置と、第２ポートを通って伸長して、カテーテルの遠位端部分が第２ポートより遠位となる第２位置との間で移動するように構成される。

いくつかの実施形態において、流体移送装置は、第１ポートおよび第２ポートを有するハウジングと、第１ポートに固定的に連結された近位端部分を有するカテーテルと、カテーテルを選択的に係合されるアクチュエータと、を有する。いくつかの実施形態において、流体移送装置を使用する方法は、流体移送装置の第２ポートを留置型血管アクセス装置に連結することを含む。アクチュエータは、ハウジングによって画定される中心軸周りを、角度距離だけ回転する。アクチュエータの回転に応じて、カテーテルの遠位端部分が、第１位置から第２位置まで、直線距離だけ前進する。カテーテルの遠位端部分は、カテーテルが第１位置にあるときにはハウジング内にあり、カテーテルが第２位置に移動する際に、第２ポートおよび留置型血管アクセス装置を通る中心軸に直交する方向に直線的に前進する。カテーテルが第２位置にある際に、カテーテルの遠位端部分は留置型血管アクセス装置より遠位にある。

本明細書では、少なくともいくつかの装置は、患者との間で流体を移送するために、ＰＩＶと一緒に使用されるもの、および／またはＰＩＶと連結されるものとして記載されているが、そのような使用は例示であって、限定ではないことを理解すべきである。たとえば、本明細書でさらに詳細に説明されているように、他の例において、本明細書に記載された装置の任意のものは、比較的コンパクトな配置により、標準または「短い」ＰＩＶの長さに比べて増大した長さを有するＰＩＶおよび／または他の血管アクセス装置（たとえば、延長留置ＰＩＶ、正中線ＰＩＶ、末梢挿入中心カテーテル（ＰＩＣＣ）、および／または類似物）とともに使用することができる。

本明細書では、たとえば、患者から体液（たとえば、血液）を吸引するために使用されるものとして記載されているが、実施形態および／または装置はそれに限定されないことを理解すべきである。たとえば、いくつかの例において、実施形態および／または装置は、血液、脳脊髄液、尿、胆汁、リンパ、唾液、滑液、漿液、胸膜液、羊水、粘液、硝子体液、空気などを含むがこれらに限定されない体液、またはこれらの任意の組み合わせを吸引するために使用できる。他の例において、実施形態および／または装置は、流体源から１種または複数種の流体を患者に送達するために使用することができる。さらに他の例において、実施形態および／または装置は、体内の標的領域のカテーテル法を伴う任意の適切な処置などに使用できる。すなわち、本実施形態および／または装置は、患者への流体の移送または患者からの流体の移送に限定されず、たとえば、任意の適切な目的のために患者の体内の標的領域へのアクセスを提供するために使用できる。さらに、「患者」との言及は、ヒトの患者に限定される必要はないことを理解すべきである。たとえば、本明細書に記載された装置の任意のものは、（たとえば、獣医および／または同様の者によって）動物に対して行われる任意の適切な処置において使用できる。

本明細書で使用される際に、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈上明らかに別の意味を持つ場合を除き、複数の指示物を含む。たとえば、「a member」という用語は、単一の部材または部材の組み合わせを意味し、「a material」という用語は、１種または複数種の材料またはそれらの組み合わせを意味することを意図する。

本明細書で使用される際に、用語「カテーテル」および「カニューレ」は互換的に使用され、（たとえば、ヒトおよび／または動物の）身体の一部にアクセスするための通路を画定するように構成された要素を表す。いくつかの例において、カテーテルおよび／またはカニューレによって画定される通路は、体液または物理的物体（たとえば、ステント、穿刺プラグ、ヒアルロン酸ゲルなど）を第１の場所から第２の場所に移動させるために使用することができる。カニューレは、患者の体内の容積にカニューレを送達するために、トロカール、ガイドワイヤ、または誘導器を受容するように構成することができるが、本明細書で言及されるカニューレは、トロカール、ガイドワイヤ、または誘導器を含む必要はなく、それらを受領する必要もない。

本明細書で使用される際に、用語「近位」および「遠位」は、それぞれ、装置を患者に接触させる使用者に近い方向および遠い方向を意味する。したがって、たとえば、患者の体に最初に触れる装置の端部は遠位端となり、装置の反対側の端部（たとえば、使用者によって操作される装置の端部）は装置の近位端となる。

本明細書では、用語「約（about）」および「約（approximately）」を、値および／または範囲と関連して使用する場合、一般的に、記載された値および／または範囲に近い値および／または範囲を意味する。いくつかの例において、用語「約」および「約」は、記載された値の±１０％以内を意味してもよい。用語「約（about）」および「約（approximately）」は、互換的に使用することができる。たとえば、約０．５は、０．４５および０．５５を含み、約１０は９～１１を含み、約１０００には９００～１１００を含むことなどができる。同様に、物理的および／または幾何学的な特徴、構造、特性、関係などと関連して使用される用語「実質的に」は、そのように定義された特徴、構造、特性、関係が、名目じょうで、それら特徴、構造、特性、関係などを意味することを意図する。１つの例として、第２の量に「実質的に等しい」と記述されている第１の量は、それらが同一であることが望ましくてもよいが、いくらかの変動があってもよいことを意味することを意図している。このような変動は、製造公差、制限、近似、および／またはその他の実用上の考慮事項から生じてもよい。

本明細書に記載されている実施形態および／またはその一部は、１種または複数種の生体適合性材料で形成または構築することができる。いくつかの実施形態において、生体適合性材料は、たとえば、剛性、靭性、デュロメータ、生体反応性などの構成材料の１つまたは複数の特性に基づいて選択することができる。適切な生体適合性材料の例は、金属、ガラス、セラミック、またはポリマーを含む。適切な金属の例は、医薬品グレードの、ステンレス鋼、金、チタン、ニッケル、鉄、白金、スズ、クロム、銅、および／またはそれらの合金を含む。ポリマー材料は、生分解性であっても非生分解性であってもよい。適切な生分解性ポリマーの例は、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリラクチド－ｃｏ－グリコリド、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリエーテルエステル、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、ポリ（酪酸）、ポリ（吉草酸）、ポリウレタン、生分解性ポリアミド（ナイロン）、および／またはそれらのブレンドおよびコポリマーを含む。非生分解性ポリマーの例は、非分解性ポリアミド（ナイロン）、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、エチレン－酢酸ビニルおよびその他のアシル置換セルロースアセテートのポリマー、非分解性ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ（ビニルイミダゾール）、クロロスルホン酸ポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、および／またはそれらのブレンドおよびコポリマーを含む。

図１および図２は、それぞれ、１つの実施形態にしたがう第１配置および第２配置の流体移送装置１００の概略図である。いくつかの実施形態において、流体移送装置１００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、アクセス装置および／または類似物に連結および／または他の方法で係合するように構成することができ、アクセス装置および／または体内の所望の位置へカテーテルの一部を配置するように操作することができる。たとえば、本明細書でさらに詳細に説明するように、装置１００を留置型末梢静脈カテーテル（ＰＩＶ）に連結して、患者の一部から体液を移送すること、および／または患者の一部に流体を移送すること（たとえば、血液の吸引、あるいは、薬剤または物質の注入）ができる。

装置１００は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。図１に示すように、装置１００は、少なくとも、ハウジング１１０と、カテーテル（またはカニューレ）１３０と、アクチュエータ１５０とを含む。ハウジング１１０は、任意の適切な構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、ハウジング１１０は、実質的に円形の断面形状を有する細長い部材（たとえば、円筒形）とすることができる。別の実施形態において、ハウジング１１０は、正方形、長方形、および／または任意の他の多角形の断面形状を有することができる。別の実施形態において、ハウジング１１０は、丸みを帯びたまたは丸みを帯びていない辺、頂点などを有する、立方体などとすることができる。さらに別の実施形態において、ハウジング１１０は、任意の適切な不規則な形状、断面、および／またはその類似物を有することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング１１０の形状、および／またはハウジング１１０の少なくとも外面の１つまたは複数の特徴および／または表面仕上げは、装置１００のエルゴノミクスを向上させるように配置することができ、これは、いくつかの例において、使用者が片手で装置１００を操作すること（すなわち、シングルハンド使用）を可能にする。本明細書でさらに詳細に説明するように、装置１００の配列は、カテーテル１３０の長さを制限および／または減少させることなしに、ハウジング１１０が比較的コンパクトな長さなどを有するようなものである。いくつかの実施態様において、ハウジング１１０は、たとえば、その中に少なくとも部分的に配置されるカテーテル１３０の長さより小さい長さおよび／または寸法を有することができる。

ハウジング１１０は、第１ポート１１１および第２ポート１１２を有する。第１ポート１１１（たとえば、近位ポート）は、カテーテル１３０の近位端部分１３１を受容するように構成され、第２ポート（たとえば、遠位ポート）は、カテーテル１３０の遠位端部分１３２を移動可能に受容するように構成される。ポート１１１および１１２は、任意の適切な構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、第１ポート１１１は、クランプ、グロメット、Ｏリング、圧縮部材、ＬｕｅｒＬｏｋ（商標）、および／または他の任意の適切なカプラとすることができる。いくつかの実施形態において、本明細書でさらに詳細に説明するように、第１ポート１１１は、カテーテル１３０の近位端部分１３１を受容することができ、カテーテル１３０の固定部分（たとえば、近位端部分１３１）をハウジング１１０の外側に維持しながら、カテーテル１３０の一部をハウジング１１０内へと配置することができる。いくつかの実施形態において、第２ポート１１２は、ハウジング１１０をＰＩＶ（たとえば、留置型ＰＩＶまたは配置型ＰＩＶ）および／またはＰＩＶに連結された任意の適切なアダプタ（たとえば、ＩＶ延長セットなど）に連結するように構成されたロック機構および／またはカプラとすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、第２ポート１１２は、たとえばＰＩＶに物理的および流体的に連結されるように構成されたＬｕｅｒＬｏｋ（商標）、「Ｃｌｉｐ－Ｌｏｃｋ－Ｓｎａｐ」接続、および／またはその類似物とすることができる。さらに、本明細書でさらに詳細に説明するように、第２ポート１１２は、カテーテル１３０の遠位端部分１３２を移動可能に受容し、第２ポート１１２およびＰＩＶ（図１および図２には不図示）を通してカテーテル１３０の遠位端部分１３２を前進させて、患者の静脈（たとえば、ＰＩＶが留置されている静脈）内に少なくとも部分的に配置できるように構成される。

第２ポート１１２はＰＩＶに連結するように構成されると記載されているが、第２ポート１１２は、任意の適切なコネクタ、アダプタ、アクセス装置、および／または任意の他の適切な装置に連結するように構成することができることを理解すべきである。さらに、前述のように、ＰＩＶは、標準または短ＰＩＶ、延長留置ＰＩＶ、正中線ＰＩＶ、ＰＩＣＣライン、および／または類似物であり得る。

カテーテル１３０は、近位端部分１３１および遠位端部分１３２を含み、近位端部分１３１および遠位端部分１３２を通って延びる内腔（不図示）を画定する。内腔を画定すると説明したが、いくつかの実施形態において、カテーテル１３０は、複数の内腔、チャネル、流路などを包含および／または画定することができる。図１および図２には示していないが、カテーテル１３０の近位端部分１３１は、カテーテル１３０を任意の適切な装置および／またはリザーバ（たとえば、シリンジ、流体リザーバ、サンプルリザーバ、排気容器、流体源など）に、（たとえば、物理的および流体的に）連結するように構成されたカプラおよび／またはロックを含むことができ、および／またはそれらに連結することができる。本明細書でさらに詳細に説明するように、カテーテル１３０の遠位端部分１３２は、患者の身体の一部に挿入されるように構成される。

カテーテル１３０の少なくとも一部は、ハウジング１１０内に移動可能に配置される。いくつかの実施形態において、カテーテル１３０は、それぞれ、装置１００を第１配置と第２配置との間で遷移させるために、（たとえば、アクチュエータ１５０の移動を介して）第１位置と第２位置との間で移動させることができる。より具体的には、本明細書でさらに詳細に説明するように、カテーテル１３０が第１位置（図１）にあるときに、カテーテル１３０の遠位端部分１３２はハウジング１１０内に配置され、カテーテル１３０が第２位置（図２）にあるときに、カテーテル１３０の少なくとも一部（たとえば、遠位端部分１３２）は、第２ポート１１２およびＰＩＶ（不図示）を通って伸長し、ＰＩＶより遠位の位置にカテーテル１３０の遠位端を配置する。

カテーテル１３０は、前述のような任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル１３０は、材料または材料の組み合わせから形成することができ、および／または、任意の適切な剛性、柔軟性、硬度、および／またはデュロメータをもたらすための寸法、形状、直径、厚さなどを有することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル１３０の少なくとも一部を、編組材料などで形成することができ、これにより、曲げ力などに応じてカテーテル１３０の柔軟性を変化、修飾、および／または変更することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル１３０を編組材料などで形成することにより、よじれ、ピンチ、曲げ、および／または他の望ましくない様式の変形の可能性を低減することができる。さらに、カテーテル１３０の少なくとも一部を編組材料で形成することにより、カテーテル１３０によって画定される長手方向の中心線の方向に印加される圧縮力（たとえば、軸方向の力など）に応じて、圧縮および／または変形をもたらすことができる。このようにして、カテーテル１３０は、たとえば、障害物への衝突などに付随する力の一部を吸収することができる。

カテーテル１３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。いくつかの実施形態において、カテーテル１３０は、装置１００が連結されるように構成されたアクセス装置の１つまたは複数の特性および／または態様に少なくとも部分的に基づいた長さ、直径、および／または構成を有することができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル１３０の少なくとも一部は、第２ポート１１２の一部によって画定される内径、および／または第２ポート１１２が連結されるアクセス装置（たとえば、ＰＩＶ、延長留置ＰＩＶ、正中線、ＰＩＣＣラインなど）の一部によって画定される内径と、実質的に同等か、またはわずかに小さい外径（たとえば、８ゲージから３３ゲージの間、および／または他の適切な寸法または寸法の範囲）を有することができる。このようにして、本明細書でさらに詳細に説明するように、第２ポート１１２および／またはＰＩＶを通ってカテーテル１３０が移動するときに、第２ポート１１２および／またはＰＩＶの内面は、カテーテル１３０を案内することができる。いくつかの実施形態において、このような配置は、使用中のカテーテル１３０の一部の曲がり、変形、および／またはよじれを、制限および／または実質的に防止することができる。

いくつかの実施形態において、カテーテル１３０は、カテーテル１３０が第２位置にあるときにカテーテル１３０の遠位面をアクセス装置内および／またはアクセス装置に対して所望の位置に配置するのに十分な長さを有することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル１３０の長さは、カテーテル１３０が第２位置にあるときにカテーテル１３０の遠位面とＰＩＶの遠位面との間に所定距離、所望距離、および／または少なくとも閾値距離を画定するのに十分な長さを有することができる。いくつかの実施形態において、本明細書でさらに詳細に説明するように、カテーテル１３０の遠位面をＰＩＶの遠位面から所定の距離、所望の距離、および／または少なくとも閾値の距離に配置することで、たとえば、カテーテル１３０の遠位面を静脈内の所望の位置に配置することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル１３０は、カテーテル１３０が第２位置にあるときにカテーテル１３０の遠位面とＰＩＶの遠位面との間の距離を決定するために使用できる、マーキングまたは表示を含むことができる。さらに、カテーテル１３０は十分な長さを有して、完全に伸長されたとき（たとえば、第２位置にあるとき）に比較的長い長さを有するアクセス装置の遠位面に対する所望の位置にカテーテル１３０を配置することができる。したがって、装置１００が比較的短い長さを有するアクセス装置に連結されるとき、完全に伸長することなしに、カテーテル１３０の遠位面を、より短いアクセス装置の遠位面に対する所望の位置に配置することができる。

いくつかの実施形態において、たとえば、カテーテル１３０の遠位面とアクセス装置（たとえば、ＰＩＶ）の遠位面との間の所定の離、所望距離、および／または閾値（たとえば、最小限）の距離は、約０．０ミリメートル（ｍｍ）と約５０．０ｍｍとの間（約０．０インチ（ｉｎ）から約２インチ）とすることができる。別の実施形態において、所定距離、所望距離、および／または閾値距離は、約１５．０ｍｍと約３０．０ｍｍの間（約０．５９インチから約１．１８インチ）とすることができる。さらに別の実施形態において、カテーテル１３０の遠位端部分１３２は、アクセス装置の遠位面の近位に留まりながら、たとえば、アクセス装置のハブを介して前進させることができる（たとえば、カテーテル１３０の遠位端部分１３２は、アクセス装置を介して延びない）。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル１３０の遠位面とアクセス装置の遠位面との間の所定距離および／または所望距離は、カテーテル１３０の遠位面が約８０．０ｍｍと約０．０ｍｍとの間（約３．１５インチと約０．０インチとの間）にあるとき、アクセス装置の遠位面の近位である（たとえば、－８０．０ｍｍ～約０．０ｍｍ）とすることができる。

いくつかの実施形態において、カテーテル１３０の長さは、所望および／または意図される用途に少なくとも部分的に基づくことができる。たとえば、いくつかの実施形態において、装置１００を介入的心臓病学での使用のために構成して、カテーテル１３０が、たとえば３２０．０センチメートル（ｃｍ）（約１２．６０インチ）以上の長さを有するようにすることができる。別の実施形態において、装置１００を、ＰＩＶ（たとえば、標準ＰＩＶまたは短ＰＩＶ、延長留置ＰＩＶ、正中線など）を介した流体移送に使用するように構成することができ、約１．７７ｃｍと約２５．４ｃｍとの間（約０．５インチ（ｉｎ）と約１０．０インチとの間）の長さを有することができる。

いくつかの実施形態において、カテーテル１３０の長さは、ハウジング１１０の長さよりも大きくすることができる。さらに、ハウジング１１０内に配置されたカテーテル１３０の一部の長さは、ハウジング１１０の長さ、および／または、少なくとも、ハウジング１１０の第１ポート１１１と第２ポート１１２との間に延びる線の長さよりも大きくすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、ハウジング１１０内に配置されたカテーテル１３０の一部を、Ｕ字型の配置（ハウジング内にＵ字曲げまたは１８０°転回を形成する）に形成および／または配列することができる。別の実施形態において、ハウジング内に配置されたカテーテル１３０の一部を、任意の適切な方法で、および／または、無回転（０°）から完全回転（３６０°）の任意の適切な回転角度、または完全回転以上の任意の適切な回転角度（たとえば、任意の数のループまたはその任意の適切な部分を形成することができる）で、形成および／または配列することができる。別の実施形態において、ハウジング１１０内に配置されたカテーテル１３０の一部は、螺旋配置、コイル配置、および／または任意の他の迂回（circuitous）配置、蛇行（tortuous）配置、または実質的に非直線の配置に配列することができる。

したがって、ハウジング１１０内に配置されたカテーテル１３０の配列は、ハウジング１１０の所与の長さに対するカテーテル１３０の「リーチ」の増加をもたらすことができる。いくつかの実施態様において、そのような配置により、装置１００を、たとえば、延長留置ＰＩＶ、正中線ＰＩＶ、ＰＩＣＣラインなどのような比較的長い長さを有するアクセス装置および／またはその類似物とともに使用することを可能にする。他の実施態様において、ハウジング１１０内に配置されたカテーテル１３０の配列により、カテーテル１３０の長さまたはリーチを同様にまたは対応して減少させることなしに、ハウジング１１０の長さを減少させることができる。さらに、ハウジング１１０内のカテーテル１３０の配列は、直線(straight)または直線(linear)の構成を有するカテーテルの不支持部分と比較して、カテーテル１３０の不支持部分を短くすることができ、これにより、カテーテル１３０を第２位置に前進させる際に、望ましくない弓そり、よじれ、曲げ、偏向、および／または変形の可能性を低減することができる。

装置１００のアクチュエータ１５０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。アクチュエータ１５０は、ハウジング１１０およびカテーテル１３０に連結される。より具体的には、アクチュエータ１５０は、ハウジング１１０の外側に配置された第１部分と、ハウジング１１０内に配置された第２部分とを含む回転式アクチュエータまたは機構とすることができる。このようにして、使用者は、第１部分を連動(engage)させて、図１および図２の矢印ＡＡによって示されるようにアクチュエータ１５０を回転させることによって、アクチュエータ１５０をハウジング１１０に対して相対的に移動させることができる。いくつかの実施形態において、ハウジング１１０は、アクチュエータ１５０の動作範囲を画定することができる。たとえば、いくつかの実施形態において、アクチュエータ１５０の一部の動きの量または方向を制限、束縛、案内、および／または他の方法で誘導することができる、アクチュエータ１５０の一部を選択的に係合する構造、特徴、構成要素、および／または類似物を含むことができる。すなわち、アクチュエータ１５０は、アクチュエータ１５０の一部の寸法および／または配置と、アクチュエータハウジング１１０の一部の寸法および／または配置とに少なくとも部分的に基づいて、所望の動作範囲および／または所望の角度変位の中で回転させることができる。本明細書でさらに詳細に説明するように、アクチュエータ１５０を作働させて、カテーテル１３０を第１位置（図１）と第２位置（図２）との間で前進させる（たとえば、回転させる）ことができる。

図１および図２には示されていないが、アクチュエータ１５０の第２部分は、カテーテル１３０に連結および／または接触している。たとえば、いくつかの実施形態において、アクチュエータ１５０の第２部分は、比較的高剛性の部材、機構、スリーブ、および／または類似物であること、および／またはそれらを含むことができ、カテーテル１３０の一部を移動可能に受容するように構成された内腔またはチャネルを画定することができる。いくつかの実施形態において、第２部分の内腔またはチャネルは、Ｕ字型配置、曲げ配置、螺旋状配置、コイル状配置、迂回または蛇行配置、および／またはその類似配置を有することができる。いくつかの実施形態において、第２部分、および／または第２部分によって画定される内腔またはチャネルは、任意の適切な曲率半径と、カテーテル１３０の少なくとも一部を係合、誘導、および／または制御するように構成された任意の適切な表面とを有することができる。

別の実施形態において、アクチュエータ１５０の第２部分は、カテーテル１３０の一部および／またはカテーテル１３０に連結される部材に接触するように構成された、ホイール、ディスク、ギア、スプロケットおよび／または類似物であることができる。このような実施形態において、第２部分およびカテーテル１３０の配列は、カテーテル１３０の外面がアクチュエータ１５０の第２部分に接触することができ、当該接触から生じる摩擦力がアクチュエータ１５０の第２部分に対するカテーテル１３０の移動に少なくとも部分的に抵抗するようなものである。このようにして、アクチュエータ１５０がハウジング１１０に対して回転する際に、アクチュエータ１５０の第２部分は、アクチュエータ１５０の第２部分とカテーテル１３０との間の接触点（または接触領域）の接線方向（または実質的に接線方向）に、カテーテル１３０を前進させる。

装置１００の配列は、ハウジング１１０内の所定の軸の周囲のアクチュエータ１５０の回転運動が、アクチュエータ１５０（たとえば、アクチュエータ１５０の第２部分）と係合しているカテーテル１３０の一部を前進させ、これにより、カテーテル１３０を第１位置と第２位置との間で移動させるようにすることができる。前述のように、カテーテル１３０の近位端部分１３１は、第１ポート１１１に連結され、および／またはその他の方法で第１ポート１１１を通って延び、同時に、ハウジング１１０に対して（たとえば、第２ポート１１２を通って）カテーテル１３０の遠位端部分１３２が相対的に移動するように構成される。したがって、図２に示すように、アクチュエータ１５０を反時計回り方向（たとえば、ＡＡ方向）に回転させると、カテーテル１３０の一部がアクチュエータ１５０の軸の周囲（たとえば、不図示の、アクチュエータ１５０の第２部分の周囲）を前進する。これに応じて、カテーテル１３０の遠位端部分１３２は、第１位置（図１）から第２位置（図２）に移動する。

いくつかの実施形態において、カテーテル１３０の配列は、カテーテル１３０の近位端部分１３１が第１ポート１１１に対して固定的に連結されている、および／または、別の方法でカテーテル１３０の近位端部分１３１を第１ポートに対する固定位置に維持するようなものとすることができる。このように、回転および／または角度変位を介してアクチュエータ１５０を回転させることで、ハウジング１１０内に配置されたカテーテル１３０の一部を、前進、巻き付け(coil)（または巻き出し）、巻き付け(spool)（または巻き出し）、および／またはその他の方法で移動させることができる。言い換えると、カテーテル１３０が第１位置と第２位置との間で移動されるときに、近位端位置１３１を、ハウジング１１０に対して実質的に固定された位置に維持することができる。別の実施形態において、カテーテル１３０の近位端部分は、第１ポート１１１に移動可能に連結および／または移動可能に受容されてもよい。このように、回転および／または角度変位を介してアクチュエータを回転させることで、ハウジング１１０に対してカテーテル１３０の全部または実質的に全部を、前進、巻き付け(coil)（または巻き出し）、巻き付け(spool)（または巻き出し）、および／またはその他の方法で移動させることができる。このようにして、カテーテル１３０の近位端部分１３１が、ハウジング１１０の第１ポート１１１に固定的に連結されているか、または移動可能に連結されているかにかかわらず、装置１００の配列は、ハウジング１１０が比較的コンパクトな長さ、限定された長さ、および／または低減された長さを有し、同時に、カテーテル１３０が所望の距離（たとえば、少なくとも部分的に、標準または短ＰＩＶ、延長留置ＰＩＶ、正中線ＰＩＶ、ＰＩＣＣライン、および／または任意の他の適切なアクセス装置の中へ、またはそれらを通って）を伸長するのに十分な長さを有するようなものであることができる。

図３および図４は、別の実施形態にしたがう流体移送装置２００を示す。流体移送装置２００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、ハウジング２１０、カテーテル２３０、およびアクチュエータ２５０を含む。図３および図４に示すように、ハウジング２１０は、細長い部材、チューブ、ハウジング、誘導器などである。いくつかの実施形態において、ハウジング２１０は、比較的小さい内部の断面形状を有する、実質的に直線(straight)および／または直線(linear)であることができる。ハウジング１１０に関して前述のように、図３および図４に示すハウジング２１０は、第１ポート２１１（たとえば、近位ポート）および第２ポート２１２（たとえば、遠位ポート）を含む。ポート２１１および２１２は、任意の適切な連結機構、ロック、ポート、開口部、キャップなどであることができる。ポート２１１および２１２は、同一の構成であっても、異なる構成であってもよい。すなわち、第１ポート２１１は、第２ポート２１２と同様であってもよいし、第２ポート２１２と異なっていてもよい。さらに、第２ポート２１２は、たとえば、ＰＩＶ、延長留置ＰＩＶ、正中線、ＰＩＣＣラインなどのアクセス装置に連結されるように構成される。

カテーテル２３０は、任意の適切な内腔画定装置であってもよい。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル２３０は、図１および図２に関連して前述のカテーテル１３０と同様または実質同一とすることができる。したがって、カテーテル２３０の一部および／または態様は、本明細書でさらに詳細に記載しなくてもよい。

図３および図４に示すように、カテーテル２３０は、少なくとも部分的におよび／または一時的にハウジング２１０内に配置されるように構成される。より詳細には、カテーテル２３０は、第１ポート２１１の位置またはその近傍に連結、受容、および／または他の方法で配置される近位端部分２３１と、第２ポート２１２の位置またはその近傍に連結、受容、および／または他の方法で配置される遠位端部分２３２とを含む。図３および図４に示す実施形態において、カテーテル２３０の近位端部分２３１は、第１ポート２１１に移動可能に連結されるか、および／または、他の様式で第１ポート２１１によって受容される。たとえば、カテーテル２３０の少なくとも近位端部分２３１が第１ポート２１１の中を通って移動できるように、第１ポート２１１を構成することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル２３０の近位端部分２３１を、二次カテーテルなどに連結することができる。二次カテーテルは、カテーテル２３０を流体源、流体リザーバ、および／または任意の他の適切な装置と流体連通するように構成される。別の実施形態において、カテーテル２３０の近位端部分２３１は、少なくとも部分的に、第１ポート２１１通って移動可能に伸長することができる。図３および図４に示すように、カテーテル２３０の遠位端部分２３２は、ハウジング２１０の第２ポート２１２に移動可能に連結され、および／またはその他の方法で第２ポート２１２に受容されるように構成される。このように、近位端部分２３１と遠位端部分２３２との間に配置されるカテーテル２３０の少なくとも一部は、ハウジング２１０内に配置される。

アクチュエータ２５０は、任意の適切な部材、機構、装置などとすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、アクチュエータ２５０は、図１および図２に関して前述のアクチュエータ１５０と、少なくとも形態および／または機能において実質的に同等であることができる。図３および図４に示すように、アクチュエータ２５０は、第１部分２５１および第２部分２５２を含む。アクチュエータ２５０を、ハウジング２１０の第２ポート２１２の位置またはその近傍（たとえば、ハウジング２１０の遠位端部分の位置またはその近傍）において、ハウジング２１０に連結することができる。別の実施形態において、アクチュエータ２５０は、ハウジング２１０の長さに沿った任意の適切な位置でハウジング２１０に連結することができる。また、アクチュエータ２５０は、ハウジング２１０に対するアクチュエータ２５０の回転を可能にする任意の適切な方法でハウジング２１０に連結することができる。さらに、アクチュエータ２５０をハウジング２１０と連結して、第２部分２５２を、少なくとも部分的にハウジング２１０内に配置し、同時に、カテーテル２３０との接触および／または他の方法によりカテーテル２３０と係合させるようにすることができる。

アクチュエータ１５０に関して前述のように、アクチュエータ２５０は、アクチュエータ２５０の回転運動により、アクチュエータ２５０の第２部分２５２がカテーテル２３０に係合し、それにより、カテーテル２３０を第１位置（たとえば、図３に示す近位の位置）と第２位置（たとえば、図４に示す遠位の位置）との間で直線方向に移動させるように構成される。より具体的には、使用時に、装置２００は、カテーテル２３０の少なくとも遠位端部分がハウジング２１０内に配置されている第１配置および／または第１状態であることができ（図３）、使用者は、アクチュエータ２５０の第１部分２５１を係合させることによって装置２００を操作して、装置２００を第２配置および／または第２状態にすることができる。たとえば、使用者は、アクチュエータ２５０の第１部分２５１に力を印加して、例えば、図４の矢印ＢＢで示す時計回り方向にアクチュエータを回転させることができる。このようにして、アクチュエータ２５０の第２部分２５２は、ハウジング２１０に対して相対的に回転し、カテーテル２３０に係合して、図４の矢印ＣＣで示される遠位方向にカテーテル２３０を移動させる。したがって、装置１００に関して前述のように、ハウジング２１０の第２ポート２１２がアクセス装置など（図３および図４には不図示）に連結される際に、カテーテル２３０をアクセス装置に対して所望の位置まで前進させることができる。

いくつかの実施形態において、カテーテル２３０の直線変位に対するアクチュエータ２５０の角度変位の比率を調整および／または選択して、カテーテル２３０が所望の特性の組で移動させることができる。たとえば、予め装置２００を調節して、既知の数の回転または回転の一部（たとえば、１／２回転、１回転、１０回転など）が、カテーテル２３０の遠位端部分２３２の既知の量の前進をもたらすことができるようにすることができる。いくつかの実施形態において、装置２００を、メカニカルアドバンテージ（mechanical advantage）、歯車装置とともに構成して、アクチュエータ２５０の比較的小さな回転量がカテーテル２３０の遠位端部分２３２の比較的大きな並進量をもたらすような「長さ増倍」および／または「変位増倍」効果をもたらすことができる。第２ポート２１２に連結されたアクセス装置を介して静脈などにアクセスする場合、アクセス装置の種類および／または長さにかかわらず、カテーテル２３０の少なくとも遠位端部分２３２の直線変位は、カテーテル２３０の遠位面をアクセス装置の遠位面に対して所望の位置に配置するのに十分であり得る。たとえば、いくつかの例において、カテーテル２３０の遠位面をアクセス装置の遠位面より遠位に配置することが望ましい場合がある。そのような例において、装置２００の配列は、ハウジング２１０がコンパクトな長さ、限定された長さ、および／または減少した長さを有し、同時に、カテーテル２３０がアクセス装置（たとえば、ＰＩＶなど）の遠位端を超えて伸長するのに十分な長さを有するようにすることができる。

いくつかの実施形態において、アクチュエータ２５０およびカテーテル２３０の配列は、アクチュエータ２５０を回転させるためにアクチュエータ２５０に印加される力の量、および／または、カテーテル２３０の前進に付随する力の量に少なくとも部分的に基づいて、調整および／または選択することもできる。たとえば、いくつかの実施形態において、アクチュエータ２５０およびカテーテル２３０の配列は、（たとえば、メカニカルアドバンテージ、歯車装置などを介して）アクチュエータ２５０に印加される比較的小さい量の力に応じて、カテーテル２３０の遠位端部分２３２を前進させるようにすることができる。いくつかの実施形態において、アクチュエータ２５０の第２部分２５２とカテーテル２３０との間の摩擦力の量を増加または減少させて、カテーテルが障害物に衝突することなどに応じて、第２部分２５２とカテーテル２３０との間の所望の量の滑りを可能にすることができる。いくつかの例において、カテーテル２３０の前進に付随する力の量を低減することで、さもなければカテーテル２３０の遠位面が障害物に衝突することなどで生じる可能性のある、カテーテル２３０および／または他の構造（たとえば、静脈壁またはアクセス装置の一部）への損傷を低減および／または制限することができる。

図５および図６は、別の実施形態による流体移送装置３００を示す。流体移送装置３００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、その構造および／または機能の少なくともいくつかの態様において、装置１００および／または２００と実質的に類似することができる。装置３００は、ハウジング３１０と、カテーテル３３０とを含む。ハウジング３１０は、装置１００および／または２００に関して前述のように、カテーテル３３０の近位端部分３３１を受容するように構成された第１ポート３１１と、カテーテル３３０の遠位端部分３３２を受容するように構成された第２ポート３１２とを含む。図５および図６に示すように、ハウジング３１０は、第１ポート３１１と第２ポート３１２との間にループすなわち完全な３６０°回転を含むおよび／または形成する、細長い部材、チューブ、誘導器、シースなどであることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、ハウジング３１０は、ループ状の形状または構成に形成または成形される比較的高剛性の部材（たとえば、比較的硬いプラスチックおよび／または類似物から形成される）であることができる。別の実施形態において、ハウジング３１０は、ハウジング３１０の曲げ、形成、湾曲、および／または他の方法による構造変化を可能にする、比較的柔軟な材料などから形成することができる。そのような実施形態において、使用者は、装置３００を操作して、ハウジング３１０を任意の適切な形状および／または構成に配置することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング３１０は、たとえば、装置３００の全長および／または全寸法を縮小する形状または構成へと、形成および／または配置することができる。

装置１００および／または２００に関して前述のように、装置３００のカテーテル３３０は、少なくとも部分的にハウジング３１０内に配置され、少なくとも第１位置（たとえば、近位の位置）と第２位置（たとえば、遠位の位置）との間で遷移および／または移動することができるように構成される。図示されるように、カテーテル３３０は、第１ポート３１１の位置またはその近傍に連結、受容、および／または、他の方法で配置される近位端部分３３１と、第２ポート３１２の位置またはその近傍に連結、受容、および／または、他の方法で配置される遠位端部分３３２とを含む。図５および図６に示す実施形態において、カテーテル３３０に関して前述のように、カテーテル３３０の近位端部分３３１は、第１ポート３１１に、移動可能に連結および／または他の方法で受容される。カテーテル３３０の遠位端部分３３２は、ハウジング３１０の第２ポート３１２に、移動可能に連結および／または他の方法で受容されるように構成される。このように、近位端部分３３１と遠位端部分３３２との間に配置されたカテーテル３３０の少なくとも一部は、ハウジング３１０内に配置される。いくつかの実施形態において、ハウジング３１０の巻回状またはループ状の構成は、カテーテル３３０の長さが、第１ポート３１１と第２ポート３１２との間の長さまたは距離よりも長くなるようにすることができる。したがって、カテーテル３３０は、装置３００の全長を実質的に増加させることなしに、任意の望ましい長さまたは「リーチ」を有することができる。ハウジング３１０は、単一のループ、円、コイル、巻回などを形成するものとして示されているが、ハウジングは、任意の数のループまたは巻回を含むことができ、それによって、任意の適切なカテーテル長を可能にすることが理解されるべきである。

図５および図６に示す実施形態において、使用者は、たとえば、カテーテル３３０の近位端部分３３１を連動させて、カテーテル３３０を第１位置と第２位置との間で移動または遷移させることができる。たとえば、装置３００は、カテーテル３３０が第１位置にある第１配置および／または第１状態にあることができ（図５）、使用者は、カテーテル３３０の近位端部分３３１に力を印加して、図６の矢印ＤＤによって示される第２位置に向かう遠位方向にカテーテル３３０を移動させることができる。同様に、使用者は、カテーテル３３０の一部を連動させて、第２位置から第１位置へ、または第１位置に向かって、カテーテル３３０を移動させることができる（たとえば、使用後）。

装置３００は、カテーテル３３０の一部に印加される力に応じて作動するものとして図示および記載されているが、別の実施形態において、同様の形状および／または構成を有する装置は、カテーテル３３０を移動および／または遷移するように構成された任意の適切なアクチュエータを含むことができる。たとえば、いくつかの実施形態において、装置は、カテーテルを第１位置と第２位置との間で移動させるために、摺動および／または他の方法で移動させることができるスライダなどを含むことができる。別の実施形態において、装置は、図３および図４に関して前述のアクチュエータ２５０と同様のアクチュエータを含むことができる。

たとえば、図７および図８のそれぞれは、別の実施形態にしたがう流体移送装置４００の第１配置および第２配置を示す。流体移送装置４００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置４００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、および／または３００の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と類似および／または実質同一であり得る。たとえば、本明細書でさらに詳細に説明するように、装置４００は、装置２００および３００の特定の部分および／または態様の組み合わせとすることができる。したがって、装置４００の一部は、本明細書でさらに詳細に記載しなくてもよい。

装置４００は、少なくとも、ハウジング４１０、カテーテル４３０、およびアクチュエータ４５０を含む。ハウジング４１０は、任意の適切な構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、ハウジング４１０は、実質的に円形の断面形状を有する細長い部材であることができる。装置１００、２００、および／または３００に関して前述のように、ハウジング４１０は、カテーテル４３０の近位端部分４３１を受容するように構成された第１ポート４１１と、カテーテル４３０の遠位端部分４３２を受容するように構成された第２ポート４１２とを含む。いくつかの実施形態において、ハウジング４１０は、前述のハウジング３１０と同様および／または実質同一であり得る。たとえば、図７および図８に示すように、ハウジング４１０は、屈曲、湾曲、ループ状、コイル状、および／または螺旋状の形状または構成へと、形成、成形、および／または別の方法で配置することができる。したがって、ハウジング４１０および／またはその態様は、本明細書ではさらに詳細に説明されない。

装置４００のカテーテル４３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成であることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル４３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、および／または３３０のいずれかと実質的に類似することができる。たとえば、カテーテル１３０に関して前述のように、カテーテル４３０は、材料または材料の組み合わせから形成することができ、カテーテル４３０の少なくとも一部は、望ましくない曲げ、変形、よじれなどをすることなく、第１位置から第２位置（たとえば、ハウジング４１０に関連する位置）に移動することを可能にするように構成された、寸法、形状、直径、厚さ、および／またはデュロメータを有することができる。さらに、いくつかの実施形態において、カテーテル１３０に関して詳細を前述したように、カテーテル４３０の寸法、形状、直径、長さ、および／または構成は、装置４００が連結されるように構成されたアクセス装置の１つまたは複数の特性および／または態様に少なくとも部分的に基づいていてもよい。したがって、カテーテル４３０のそのような類似の部分および／または態様は、本明細書ではさらに詳細に説明されない。

カテーテル４３０の少なくとも一部は、ハウジング４１０内に移動可能に配置される。いくつかの実施形態において、カテーテル４３０は、カテーテル４３０の遠位端部分４３２がハウジング４１０内に配置されている第１位置（図７）と、カテーテル４３０の少なくとも一部が第２ポート４１２および第２ポート４１２が連結されているアクセス装置（不図示）の少なくとも一部を通って延びる第２位置との間で移動可能である。いくつかの実施形態において、カテーテル４３０は、カテーテル４３０が第２位置にあるときにカテーテル４３０の遠位面をＰＩＶの遠位面に対して所望の位置に配置するのに十分な長さを有することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング４１０およびカテーテル４３０の配置は、図５および図６に関して前述のハウジング３１０およびカテーテル３３０の配置と実質的に同様であり得る。

しかしながら、装置４００は、カテーテル４３０を第１位置と第２位置との間で移動または遷移させるために使用できるアクチュエータ４５０を含むことにより、装置３００とは相違することができる。アクチュエータ４５０は、任意の適切な部材、機構、装置などであり得る。たとえば、図７および図８に示すように、アクチュエータ４５０は、第１部分４５１および第２部分４５２を含む。アクチュエータ４５０は、ハウジング４１０の第２ポート４１２の位置またはその近傍（たとえば、ハウジング４１０の遠位端部分の位置またはその近傍）で、ハウジング４１０に連結することができる。別の実施形態において、アクチュエータ４５０は、ハウジング４１０の長さに沿った任意の適切な位置でハウジング４１０に連結することができる。アクチュエータ４５０は、ハウジング４１０に対してアクチュエータ４５０が回転することを可能にする任意の適切な方法で、ハウジング４１０に連結することができる。さらに、アクチュエータ４５０は、第２部分４５２が少なくとも部分的にハウジング４１０内に配置され、カテーテル４３０と接触および／または他の方法で係合することができるように、ハウジング４１０に連結することができる。このようにして、アクチュエータ４５０は、少なくとも形態および／または機能において、図３および図４に関して前述のアクチュエータ２５０と実質的に類似することができる。

使用時に、装置４００は、カテーテル４３０の少なくとも遠位端部分がハウジング４１０内に配置されている第１配置および／または第１状態であることができ（図７）、使用者は、アクチュエータ４５０の第１部分４５１の連動により装置４００を操作して、装置４００を第２配置および／または第２状態にすることができる（図８）。たとえば、使用者は、アクチュエータ４５０の第１部分４５１に力を印加して、たとえば、図８の矢印ＥＥで示す時計回り方向に、アクチュエータを回転させることができる。このように、アクチュエータ４５０の第２部分４５２は、ハウジング４１０に対して相対的に回転し、カテーテル４３０と係合して、図８の矢印ＦＦで示される遠位方向に、カテーテル４３０を移動させる。したがって、装置１００に関して詳細に前述したように、ハウジング４１０の第２ポート４１２がアクセス装置など（不図示）に連結される際に、カテーテル４３０をアクセス装置に対して所望の位置まで前進させることができる。

図９および図１０のそれぞれは、別の実施形態にしたがう流体移送装置５００の第１配置および第２配置の概略図である。流体移送装置５００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置５００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、３００、および／または４００の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と同様および／または実質同一であり得る。したがって、装置５００の一部は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。

装置５００は、少なくとも、ハウジング５１０と、カテーテル５３０と、アクチュエータ５５０とを含む。ハウジング５１０は、任意の適切な構成とすることができる。いくつかの実施形態において、ハウジング５１０の形状、および／または、ハウジング５１０の１つまたは複数の特徴、および／または、ハウジング５１０の少なくとも１つの外面の表面仕上げは、装置５００のエルゴノミクスを高めるように配置することができる。いくつかの例において、これによって、使用者が片手で装置５００を操作すること（すなわち、片手使用）が可能となる。いくつかの実施形態において、ハウジング５１０の部分および／または態様は、ハウジング１１０、２１０、３１０、および／または４１０の部分および／または態様と実質的に類似することができる。したがって、ハウジング５１０のそれら部分および／または態様は、本明細書でさらに詳細に説明されなくてもよい。

ハウジング５１０は、第１ポート５１１および第２ポート５１２を有する。ポート５１１および５１２は、それぞれ第１ポート１１１および第２ポート１１２に関して前述のような任意の適切な構成とすることができる。図９および図１０に示す実施形態において、第１ポート５１１は、たとえば、ハウジング５１０の近位端または近位側から延び、第２ポート５１２は、たとえば、ハウジング５１０の遠位端または遠位側（たとえば、近位端または近位側の反対側）から延びる。第１ポート５１１は、カテーテル５３０の近位端部分５３１を固定的または可動的に受容および／または連結するように構成される。第２ポート５１２は、カテーテル５３０の遠位端部分５３２を移動可能に受容するように構成される。さらに、前述のように、第２ポート５１２は、装置５００を、たとえば、ＰＩＶ５０５（たとえば、留置型ＰＩＶ）などのアクセス装置などに連結するように構成されたロック機構および／またはカプラであることができる。

装置５００のカテーテル５３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル５３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、３３０、および／または４３０のいずれかと、少なくとも形状および／または機能において実質的に類似することができる。したがって、カテーテル５３０のそれら類似の部分および／または態様は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。たとえば、カテーテル１３０に関して前述のように、図９および図１０に示す実施形態において、カテーテル５３０は、本明細書に記載されている任意の適切な材料から形成することができる。同様に、カテーテル５３０は、望ましくない曲げ、変形、よじれなどすることなしに、カテーテル５３０の少なくとも一部が第２ポート５１２を通って移動できるように構成される、任意の適切な直径を有することができる。また、カテーテル１３０に関して前述のように、装置５００が連結されるアクセス装置（たとえば、ＰＩＶ５０５）の１つまたは複数の特徴に少なくとも部分的に基づくことができる、任意の適切な長さを有することができる。

図９および図１０には示されていないが、カテーテル５３０は、近位端部分５３１および遠位端部分５３２を通って延びる内腔を画定する。カテーテル５３０の近位端部分５３１は、カテーテル５３０を任意の適切な装置および／またはリザーバ（たとえば、シリンジ、流体リザーバ、サンプルリザーバ、排気容器、流体源など）に物理的および流体的に連結するように構成されたカプラ５３３（たとえば、ＬｕｅｒＬｏｋ（商標）など）を含み、および／または、カプラ５３３に連結される。本明細書でさらに詳細に説明するように、いくつかの例において、カテーテル５３０の遠位端部分５３２は、留置型ＰＩＶ５０５の少なくとも一部の中へ、および／またはそれを通って、患者の身体の一部の中に挿入されるように構成される。

カテーテル５３０の少なくとも一部は、ハウジング５１０内に移動可能に配置される。いくつかの実施形態において、カテーテル５３０またはその一部は、カテーテル５３０の遠位端部分５３２がハウジング５１０（図９）および／または第２ポート５１２内に配置されている第１位置と、カテーテル５３０の少なくとも一部が第２ポート５１２およびＰＩＶ５０５の少なくとも一部を通って延びる第２位置（図１０）との間で、（たとえば、アクチュエータ５５０の回転運動を介して）移動することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル５３０は、カテーテル５３０が第２位置にあるときにカテーテル５３０の遠位面をＰＩＶ５０５の遠位面に対して遠位の位置に配置するのに十分な長さを有することができる。言い換えれば、カテーテル５３０の長さは、カテーテル５３０が第２位置にあるときにカテーテル５３０の遠位面とＰＩＶ５０５の遠位面との間の所定距離、所望距離、および／または閾値距離を画定するのに十分な長さを有することができる。いくつかの例において、カテーテル１３０に関して詳細に前述したように、カテーテル５３０の遠位面をＰＩＶ５０５の遠位面から所定距離、所望距離、および／または閾値距離に配置することで、たとえば、カテーテル５３０の遠位面を静脈内の所望の位置に配置することができる。

いくつかの実施形態において、カテーテル５３０の長さは、ハウジング５１０の長さよりも長く、および／または、少なくともハウジング５１０の第１ポート５１１と第２ポート５１２との間で定義される線または軸の長さよりも長くすることができる。いくつかの実施形態において、カテーテル５３０の長さは、ハウジング５１０の長さの何倍も長くすることができる。たとえば、カテーテル１３０に関して前述のように、カテーテル５３０は、ハウジング５１０内に配置されたアクチュエータ５５０の少なくとも一部の周りにカテーテル５３０の１つまたは複数の完全なコイル（たとえば、３６０°回転）を含む回旋状またはコイル状の配置で、ハウジング５１０内に配置することができる。図９および図１０には示されていないが、本明細書でさらに詳細に説明するように、いくつかの実施形態において、カテーテル５３０の１つまたは複数の部分、セクション、端部などをアクチュエータ５５０の一部に連結することができ、これにより、カテーテル５３０の少なくとも一部をアクチュエータ５５０の一部の周りに回旋状、スプール状、コイル状にしたりなどすることができる。いくつかの実施形態において、ハウジング５１０は、アクチュエータ５５０に付随するシャフトの周りに円形部分を含み、形成し、および／または画定することができ、その中で、カテーテル５３０の少なくとも一部分を円形部分のシャフトの周りに回旋状またはコイル状にして、１つまたは複数の３６０°回転（たとえば、１つの完全な回転、少なくとも１つの完全な回転および完全な回転の任意の適切な部分、または複数の完全な回転）を形成することができる。

ハウジング５１０内に配置されるカテーテル５３０の部分は、任意の適切な長さを有することができる。たとえば、図１および図２に示す装置１００に関して前述のように、いくつかの実施形態において、カテーテル５３０の長さは、ハウジング５１０の長さを増大させることなく、ハウジング５１０の長さの数倍とすることができる。さらに、いくつかの実施形態において、カテーテル５３０の回旋状またはコイル状の構成は、カテーテル５３０が緊張または支持された構成をもたらし、それは、ハウジング５１０内で支持されていないカテーテル５３０の部分を減らすことができる。このような配列は、たとえば、カテーテル５３０を第１位置と第２位置との間で移動させる際に、カテーテル５３０の一部の望ましくないよじれ、屈曲、弓そり、偏向、変形などの可能性を低減することができる。言い換えれば、カテーテル５３０の支持されていない長さを減らすことは、カテーテル５３０を、第１位置から第２位置に向かう「押し込み容易性」を高めること（たとえば、望ましくない構造変化なしに前進させることができる）ができる。さらに、図９および図１０に示すように、いくつかの実施形態において、ハウジング５１０は、カテーテル５３０を支持および／または誘導するように構成される、１つまたは複数の壁、仕切り、突起、隆起、リブ、チャネル、ローラなどの１つまたは複数の内部構造５１４を含むことができる。図９および１０において内部構造５１４を具体的に示しているが、ハウジングおよび／または装置の任意の他の部分は、カテーテルを「押す」および／または他の方法で移動させる（たとえば、前進、後退など）際に、カテーテルを支持するように構成されたフェンス、ポスト、リブ、バンパーなどとして機能することができる支持構造を含むことができる。いくつかの実施形態において、支持構造は、カテーテルに沿って印加される軸方向の力の方向に配置することができる。いくつかの実施形態において、支持構造は、たとえば、発揮される力および／またはカテーテル（またはその一部）の移動または回転の接線方向に配置することができる。

装置５００のアクチュエータ５５０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。図９および図１０に示すように、アクチュエータ５５０は、ハウジング５１０に移動可能に連結される。アクチュエータ５５０は、ハウジング５１０の外側に配置された第１部分５５１（たとえば、連動部）と、ハウジング５１０内に配置され、カテーテル５３０の一部と係合および／または他の方法で接触するように構成された第２部分５５２（たとえば、シャフト部）とを含む。アクチュエータ５５０の第１部分５５１は、ロータリースイッチ、ロータリーボタン、タブ、ノブ、ダイヤルなどとして配置することができる。アクチュエータ５５０の第２部分５５２は、たとえば、比較的高剛性のスリーブ、チューブ、ロッド、シャフト、ドラム、スプール、および／または類似物とすることができる。第２部分５５２は実質的に円筒形であることができ、および／または、第２部分５５２は円形の断面形状を有することができ、および、第２部分５５２は任意の適切な曲率半径を有することができる。いくつかの実施形態において、アクチュエータ５５０の第２部分５５２は、カテーテル５３０の一部を巻き取ることができるチャネル、通路、および／またはその類似物を含むこと、および／または、それらを画定することができる。

いくつかの実施形態において、カテーテル５３０は、アクチュエータ５５０の第２部分５５２によって少なくとも部分的に形成または画定された経路において、またはそれに沿って、第２部分５５２（たとえば、シャフト部）の周りに巻き取られる。いくつかの実施形態において、カテーテル５３０の一部は、アクチュエータ５５０の第２部分５５２に動作可能に連結された通路および／または内腔に配置されて、アクチュエータ５５０の回転運動が、第２部分５５２の周りの回旋状またはコイル状のカテーテル５３０の少なくとも一部の回転運動をもたらす。続いて、このような配列は、カテーテル５３０の少なくとも一部の巻き付け(spool)（または巻き出し）、巻き付け(coil)（または巻き出し）、巻き取り（または巻き戻し）などをもたらし、それによって、カテーテル５３０を第１位置（図９）と第２位置（図１０）との間で移動および／または遷移させる。いくつかの実施形態において、カテーテル５３０は、２つの部分を有することができ（または、装置は、２つのカテーテルを含むことができる）、それは、カテーテル５３０をアクチュエータ５５０の第２部分５５２に連結することを可能にする。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル５３０の近位端部分５３１は、ハウジング５１０の第１ポート５１１に固定的に連結され、アクチュエータ５５０のポートなど（不図示）に連結される、第１セクションまたは第１カテーテルとすることができる。同様に、カテーテル５３０の中間部分（または第２カテーテルの端部）をアクチュエータ５５０のポートに連結し、カテーテル５３０の近位端部分５３１と流体連通することができる。そのような実施形態において、カテーテル５３０の中間部分をアクチュエータ５５０に連結することで、カテーテル５３０の一部をアクチュエータ５５０の第２部分５５２の周りに巻き付けまたは巻き付けることができる。さらに、図９に示すように、カテーテル５３０の遠位端部分５３２は、アクチュエータ５５０の第２部分５５２から第２ポート５１２まで延びることができる。

いくつかの実施態様において、カテーテル５３０の遠位端部分５３２を、第２ポート５１２内に少なくとも部分的に配置、および／または他の方法で整列させて、アクチュエータ５５０およびアクチュエータ５５０の第２部分５５２の周囲に巻き付けおよび／または巻き付けられるカテーテル５３０の部分の回転が、第２ポート５１２に対して、第２ポート５１２内で、および／または第２ポート５１２を通して、カテーテル５３０の遠位端部分５３２の実質的に直線的な移動をもたらすことができる。さらに、ハウジング５１０の１つまたは複数の内部構造５１４は、カテーテル５３０が第１位置と第２位置との間で移動および／または遷移されるときに、カテーテル５３０の少なくとも一部を支持および／または案内することができる。いくつかの実施形態において、第２部分５５２の曲率半径は、よじれ、曲げ、束縛（binding）、および／またはその他の望ましくない変形なしに、カテーテル５３０の部分が第１位置と第２位置との間で移動および／または遷移できるようなものとすることができる。

図９および図１０には示されていないが、いくつかの実施形態において、ハウジング５１０の外面および／またはその少なくとも一部を画定する表面は、アクチュエータ５５０の表面と接触するように構成された、一組のリブ、隆起部、バンプ、ノッチなどを含むか、および／または、それらを形成することができる。そのような実施形態において、アクチュエータ５５０がハウジング５１０に対して回転するにつれて、アクチュエータ５５０の表面は、リブなどに沿って移動することができる。このように、移動は、触覚および／または聴覚的な出力をもたらすことができ、それら出力は、アクチュエータ５５０の相対回転量および／または対応するカテーテル５３０の相対移動量（たとえば、直線的な移動）に付随する指標などを使用者に提供することができる。いくつかの実施形態において、リブなどおよびアクチュエータ５５０の配置は、たとえば、アクチュエータ５５０に印加される外力（たとえば、使用者が印加するトルクまたは回転力）がない状態で、アクチュエータ５５０（したがって、カテーテル５３０）を実質的に固定された回転位置および／または角度位置に保持することができる摩擦システムなどとして機能することができる。

装置５００の配列は、ハウジング５１０内に画定される軸の周囲のアクチュエータ５５０（たとえば、第１部分５５１および第２部分５５２を集合的に）の移動、および／または、別の方法によるハウジング５１０に対するアクチュエータ５５０の相対的移動は、ハウジング５１０内に定義された経路に沿って、および／またはその経路を通って、カテーテル５３０の一部を前進させるようなものである。たとえば、装置５００が第１配置（または第１状態）（図９）にある際に、アクチュエータ５５０の時計回り方向への回転は、カテーテル５３０を第１位置および第２位置（図１０）から移動させる。いくつかの実施態様において、第１ポート５１１とアクチュエータ５５０の第２部分５５２との間に連結されたカテーテル５３０の近位端部分５３１と、アクチュエータ５５０の第２部分５５２に連結され、その周囲に少なくとも部分的に巻き付けまたは巻き付けられているカテーテル５３０の中間部分（および／または任意の他の適切な部分）は、アクチュエータ５５０を回転させることにより、たとえば、ハウジング５１０内に規定された経路（不図示）に沿っておよび／またはそれを通して、カテーテル５３０の一部を前進させ、それによって、第２ポート５１２および／またはそれに連結されるアクセス装置（たとえば、ＰＩＶ５０５）に対して、カテーテル５３０の遠位端部分５３２を移動させる。

前述のように、装置５００の配列は、アクチュエータ５５０を角度量または角度距離（たとえば、回転量）だけ移動させることが、カテーテル５３０の遠位端部分５３２を直線量または距離だけ移動させることをもたらす。言い換えれば、カテーテル５３０の遠位端部分５３２の直線変位（たとえば、並進）は、アクチュエータ５５０の角度変位（たとえば、回転）によって達成される。いくつかの実施形態において、直線変位に対する角度変位の比を所定のものとすることができる。たとえば、装置５００を予め設定して、既知の数の回転または回転の一部（たとえば、１／２回転、１回転、１０回転など）が、カテーテル５３０の遠位端部分５３２の既知の量の前進をもたらすことができる。いくつかの実施形態において、メカニカルアドバンテージ、歯車装置を伴って装置５００を構成して、アクチュエータ５５０の比較的小さな回転量がカテーテル５３０の遠位端部分５３２の比較的大きな並進量をもたらすような、「長さ増倍」および／または「変位増倍」効果をもたらすことができる。ＰＩＶ５０５を介して静脈などにアクセスする場合、カテーテル５３０の少なくとも遠位端部分５３２の直線変位は、ＰＩＶ５０５の種類および／または長さにかかわらず、カテーテル５３０の遠位面をＰＩＶ５０５の遠位面に対して所望の位置に配置するのに十分であることができる。たとえば、いくつかの例において、カテーテル５３０の遠位面をＰＩＶ５０５の遠位面に対して遠位に配置することが望ましい可能性がある。そのような例において、装置５００の配列は、ハウジング５１０がコンパクトな長さ、限定された長さ、および／または減少した長さを有し、同時に、カテーテル５３０がＰＩＶ５０５の遠位端を超えて伸長するのに十分な長さを有するようにすることができる。

アクチュエータ５５０およびカテーテル５３０の配列は、たとえば、アクチュエータの所定の角度変位に対して遠位端部分の変位量を増倍させるために使用されるものとして前述したが、いくつかの実施形態において、配列は、カテーテル５３０の遠位端部分５３２を前進させることに付随する力の量を低減することもできる。たとえば、いくつかの実施形態において、メカニカルアドバンテージ、歯車装置などは、アクチュエータ５５０に対する減少した量の力の印加に応じて、カテーテル５３０の遠位端部分５３２を前進させるようなものとすることができる。いくつかの実施形態において、カテーテル５３０の前進に付随する力の量の減少は、さもなければカテーテル５３０の遠位面の障害物などへの衝突に起因する可能性のある、カテーテル５３０および／または他の構造（たとえば、静脈壁またはＰＩＶ５０５の一部）への損傷を低減および／または制限することができる。

図９および図１０において、ハウジング５１０は、カテーテル５３０が第１位置と第２位置との間で移動する際に、カテーテル５３０の少なくとも一部を支持、案内、および／または誘導するように構成された、１つまたは複数の内部構造５１４を含むものとして示される。しかし、別の実施形態において、装置は、カテーテルの少なくとも一部を支持、案内、および／または誘導することができる任意の適切な内部構造を有するハウジングを含むことができる。たとえば、図１１～図１３は、別の実施形態による流体移送装置６００を示す。流体移送装置６００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置６００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、３００、４００、および／または５００の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と類似および／または実質同一であり得る。したがって、装置６００の一部は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。

装置６００は、ハウジング６１０と、カテーテル６３０と、アクチュエータ６５０とを含む。ハウジング６１０は、少なくとも部分的に回旋状、ループ状、および／またはコイル状の構成で配置されるカテーテル６３０の少なくとも一部を含み、および／または、それらを収容する。ハウジング６１０は、カテーテル６３０の近位端部分６３１を固定的に受容するように構成された第１ポート６１１と、カテーテル６３０の遠位端部分６３２を移動可能に受容するように構成された第２ポート６１２とを含む。ポート６１１および６１２は、前述のいずれかの構成など、任意の適切な構成とすることができる。

ハウジング５１０に関して前述のように、ハウジング６１０は、ハウジング６１０内に配置されたカテーテル６３０の少なくとも一部を支持、案内、および／または誘導するように構成された、１つまたは複数の内部構造６１４を含むことができる。より詳細には、図１１～図１３に示す実施形態において、内部構造６１４は、たとえば、円筒形の壁、ドラム、突出部、リッジ、および／または類似物であり得る。内部構造６１４を、その周囲にカテーテル６３０の少なくとも一部を巻き取る、ループ化する、および／または巻き付ける、構造および／または軸を提供するように構成することができる。それによって、本明細書でさらに詳細に説明されるように、カテーテル６３０が第１位置と第２位置との間で移動する際に、カテーテル６３０の少なくとも一部を支持することができる。

装置６００のカテーテル６３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル６３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、３３０、４３０、および／または５３０のいずれかと、少なくとも形状および／または機能において実質的に類似することができる。したがって、カテーテル６３０のそのような類似の部分および／または態様は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。たとえば、図１１～図１３に示す実施形態において、カテーテル６３０は、任意の適切な材料から形成することができ、カテーテル１３０に関して前述のような任意の適切な長さ、直径、および／または構成を有することができる。

前述のように、カテーテル６３０またはその一部は、カテーテル６３０の遠位端部分６３２がハウジング６１０および／または第２ポート６１２内に配置されている第１位置（図１１および１２）と、カテーテル６３０の少なくとも一部が第２ポート６１２および第２ポート６１２に連結されたアクセス装置の少なくとも一部を通って延びている第２位置（図１３）との間で、（たとえば、アクチュエータ６５０の回転運動を介して）移動することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル１３０に関して詳細に前述したように、カテーテル６３０は、カテーテル６３０が第２位置にあるときにカテーテル６３０の遠位面をアクセス装置の遠位面を超えて所定距離、所望距離、および／または少なくとも閾値距離に配置するのに十分な長さを有することができる。

装置６００のアクチュエータ６５０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、図１１～図１３に示すように、アクチュエータ６５０は、第１部分６５１および第２部分６５２を含む。アクチュエータ６５０は、ハウジング６１０の第２ポート６１２の位置またはその近傍（たとえば、ハウジング６１０の遠位端部分の位置またはその近傍）で、ハウジング６１０に連結することができる。別の実施形態において、アクチュエータ６５０は、ハウジング６１０の長さに沿った任意の適切な位置でハウジング６１０に連結することができる。アクチュエータ６５０は、アクチュエータ６５０をハウジング６１０に対して回転させることができる任意の適切な方法で、ハウジング６１０に連結することができる。さらに、アクチュエータ６５０をハウジング６１０に連結して、第２部分６５２を、少なくとも部分的にハウジング６１０内に配置し、かつ、カテーテル６３０の一部と係合および／または他の方法で接触させることができる。このように、アクチュエータ６５０は、少なくとも形態および／または機能において、図３および図４に関して前述のアクチュエータ２５０と実質的に類似することができる。

使用時に、装置６００は、カテーテル６３０の遠位端部分がハウジング６１０および／または第２ポート６１２内に配置されている第１配置および／または第１状態であることができ（図１１および１２）、使用者は、アクチュエータ６５０の第１部分６５１を連動させることによって装置６００を操作して、装置６００を第２配置および／または第２状態にすることができる（図１３）。たとえば、使用者は、アクチュエータ６５０の第１部分６５１に力を印加して、図１３の矢印ＧＧに示されるようにアクチュエータ６５０を時計回り方向に回転させることができる。このように、アクチュエータ６５０の第２部分６５２は、ハウジング６１０に対して相対的に回転し、カテーテル６３０に係合して、図１３の矢印ＨＨで示すように、カテーテル６３０を第１位置から第２位置へ向かう遠位方向に移動させる。したがって、装置１００に関して詳細に前述したように、ハウジング６１０の第２ポート６１２をアクセス装置など（不図示）に連結する際に、カテーテル６３０をアクセス装置に対して所望の位置に前進させることができる。さらに、いくつかの例において、カテーテル６３０は、患者と、カプラ６３３などを介してカテーテル６３０の近位端部分６３１に接続される流体源または流体リザーバとの間で、カテーテル６３０を介して流体（たとえば、体液、薬液、生理食塩水など）を移送するように構成することができる。いくつかの例において、所望の体積の流体がカテーテル６３０を通して移送されたならば、使用者は、アクチュエータ６５０をたとえば反時計回り方向に回転させて、カテーテル６３０を第２位置から第１位置へと後退および／または移動させることができる。

図１４および図１５のそれぞれは、別の実施形態したがう流体移送装置７００の第１配置および第２配置の概略図である。流体移送装置７００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置７００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、３００、４００、５００、および／または６００の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と類似および／または実質同一であり得る。より具体的には、装置７００は、図９および図１０に関連して前述の装置５００と、少なくとも形態および／または機能において実質的に類似することができる。したがって、装置７００の一部は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。

装置７００は、少なくとも、ハウジング７１０と、カテーテル７３０と、アクチュエータ７５０とを含む。ハウジング７１０は、任意の適切な構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、ハウジング７１０は、実質的に円形の断面形状を有することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング７１０は、形態および／または機能において、前述のハウジング５１０と実質的に類似することができる。たとえば、ハウジング７１０は、第１ポート７１１および第２ポート７１２を含む。ポート７１１および７１２は、それぞれ第１ポート５１１および第２ポート５１２に関連して前述のもののような、任意の適切な構成とすることができる。図１４および図１５に示す実施形態において、第１ポート７１１は、カテーテル７３０の近位端部分７３１を固定的に受容および／または連結するように構成される。第２ポート７１２は、カテーテル７３０の遠位端部分７３２を移動可能に受容するように構成される。さらに、前述のように、第２ポート７１２は、たとえば装置７００をＰＩＶ７０５（たとえば、留置型ＰＩＶ）などのアクセス装置などに連結するように構成された、ロック機構および／またはカプラとすることができる。

しかしながら、ハウジング７１０は、第１ポート７１１の配列および／または配置に関して、ハウジング５１０と異なってもよい。たとえば、図１４および図１５に示すように、第１ポート７１１を、ハウジング７１０の中心または中央部に配置することができる。しかしながら、別の実施形態において、第１ポート７１１は、ハウジング７１０に沿った他の適切な位置に配置することができる。さらに、本明細書でさらに詳細に説明されるように、アクチュエータ７５０の少なくとも一部を受容するようにハウジング７１０を構成して、ハウジング７１０およびアクチュエータ７５０の一部が集合して、カテーテル７３０の少なくとも一部を受容するように構成されるチャネル７１５を画定してもよい。図１４および図１５において、チャネル７１５は、実質的に円形であり、且つハウジング７１０の外壁に隣接して配置されるものとして示されているが、チャネル７１５は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成であり得ることを理解すべきである。

装置７００のカテーテル７３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル７３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、３３０、４３０、５３０、および／または６３０のいずれかと、少なくとも形状および／または機能において実質的に類似することができる。したがって、カテーテル７３０のそのような類似の部分および／または態様は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。たとえば、図１４および図１５に示す実施形態において、カテーテル７３０は、任意の適切な材料から形成することができ、かつ、カテーテル１３０に関連して前述のような任意の適切な長さ、直径、および／または構成を有することができる。

カテーテル７３０の少なくとも一部は、ハウジング７１０内に移動可能に配置される。いくつかの実施形態において、カテーテル７３０またはその一部は、カテーテル７３０の遠位端部分７３２がハウジング７１０および／または第２ポート７１２内に配置されている第１位置（図１４）と、カテーテル７３０の少なくとも一部が第２ポート７１２および第２ポート７１２に連結されたアクセス装置の少なくとも一部を通って延びている第２位置（図１５）との間で、（たとえば、アクチュエータ７５０の回転運動を介して）移動することができる。詳細に前述したように、いくつかの実施形態において、カテーテル７３０は、カテーテル７３０が第２位置にあるときにカテーテル７３０の遠位面をアクセス装置の遠位面を超えて所定距離、所望距離、および／または少なくとも閾値距離に配置するのに十分な長さを有することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル７３０の少なくとも一部は、ハウジング７１０内に配置されることができ、詳細に前述のカテーテル５３０と同様の方法で、アクチュエータ７５０の少なくとも一部と係合することができる。したがって、カテーテル７３０の配列については、本明細書ではさらに詳細に説明しない。

装置７００のアクチュエータ７５０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。図１４および図１５に示す実施形態において、アクチュエータ７５０は、ハウジング７１０に移動可能に連結され、スプール構造７５４を有する。スプール構造７５４は、少なくとも部分的にハウジング７１０内に配置され、前述のように、ハウジング７１０の一部がチャネル７１５を画定するように構成される。さらに、スプール構造７５４は、カテーテル７３０の少なくとも一部（たとえば、カテーテル７３０の近位端部分７３１）に連結される。図１４および図１５には示されていないが、いくつかの実施形態において、スプール構造７５４は、ハウジング７１０の外側に配置され、使用者によって連動されて、スプール構造７５４（および／またはアクチュエータ７５０）をハウジング７１０に対して回転させるように構成された部分を含むことができる。したがって、アクチュエータ７５０は、図９および図１０に関連して詳細に前述したアクチュエータ５５０と、少なくとも形態および／または機能において実質的に類似してもよい。したがって、アクチュエータ７５０は、本明細書ではさらに詳細に説明されない。

いくつかの実施形態において、カテーテル７３０は、チャネル７１５内に配置され、アクチュエータ７５０のスプール構造７５４の周りに巻き取られている。このように、アクチュエータ７５０の回転運動は、スプール構造７５４の周りに回旋状またはコイル状になったカテーテル７３０の少なくとも一部の回転運動をもたらす。このような配置は、順に、カテーテル７３０の少なくとも一部の巻き付け(spool)（または巻き出し）、巻き付け(coil)（または巻き出し）、巻き取り（または巻き戻し）などをもたらし、それにより、第１位置と第２位置との間で、カテーテル７３０を移動および／または遷移させる。いくつかの実施態様において、少なくとも部分的に、カテーテル７３０の遠位端部分７３２を、第２ポート７１２内に配置するか、および／または他の方法で第２ポート７１２と整列させ、アクチュエータ７５０およびカテーテル７３０の一部の回転が、第２ポート７１２に対するカテーテル７３０の遠位端部分７３２の実質的な直線移動、第２ポート内でのカテーテル７３０の遠位端部分７３２の実質的な直線移動、および／または第２ポートを通したカテーテル７３０の遠位端部分７３２の実質的な直線移動を可能とする

使用時に、装置７００は、第１配置または第１状態（図１４）にあることができ、使用者は、アクチュエータ７５０を回転させることによって装置７００を連動および／または操作することができ、それによって、装置を第１配置または第１状態から第２配置または第２状態（図１５）へと遷移させることができる。より具体的には、使用者は図１５の矢印ＩＩによって示される時計回り方向に、アクチュエータ７５０（したがって、スプール構造７５４）を回転させることができる。アクチュエータ７５０の回転により、カテーテル７３０は、第１位置から第２位置へと移動する。カテーテル７３０の近位端部分７３１が第１ポート７１１に固定的に連結され、カテーテル７３０の遠位端部分７３２がハウジング７１０に対して相対的に移動するように構成されている状態で、アクチュエータ７５０の回転は、たとえば、チャネル７１５に沿っておよび／またはチャネル７１５を通してカテーテル７３０の一部を前進させ、続いて、図１５の矢印ＪＪによって示されるように、カテーテル７３０の遠位端部分７３２を、第２ポート７１２および／またはそれに連結されたアクセス装置に対して相対的に移動させる。このように、装置７００は、少なくとも形態および／または機能において、詳細に前述した装置５００と実質的に類似していることができる。

図１４および図１５に示す装置７００は、アクチュエータ７５０、より具体的にはスプール構造７５４を回転させることによって作動および／または使用されるものとして説明されているが、別の実施形態において、装置は、集合的に機能できる任意の数のアクチュエータおよび／またはアクチュエータ部分を含んで、カテーテル７３０を第１位置と第２位置との間で移動および／または遷移させることができる。たとえば、図１６および図１７のそれぞれは、別の実施形態にしたがう流体移送装置８００の第１配置および第２配置を示す。この実施形態において、装置８００は、１つまたは複数の追加のアクチュエータおよび／またはアクチュエータ部分を含むことを除いて、装置７００と構造および／または機能において実質的に類似することができる。

流体移送装置８００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置８００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、３００、４００、５００、６００、および／または７００の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と類似および／または実質同一であり得る。たとえば、本明細書でさらに詳細に説明するように、装置８００は、装置２００および７００の特定の部分および／または態様の組み合わせとすることができる。したがって、装置８００の一部は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。

装置８００は、少なくとも、ハウジング８１０、カテーテル８３０、およびアクチュエータ８５０を含む。ハウジング８１０は、任意の適切な構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、ハウジング８１０は、実質的に円形の断面形状を有することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング８１０は、形態および／または機能において、前述のハウジング７１０と実質的に類似することができる。たとえば、ハウジング８１０は、装置７００に関連して前述のように、カテーテル８３０の近位端部分８３１に固定的に連結するように構成された第１ポート８１１と、カテーテル８３０の遠位端部分８３２を受容するように構成された第２ポート８１２とを含む。したがって、ハウジング８１０および／またはその態様は、本明細書ではさらに詳細に説明しない。

装置８００のカテーテル８３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル８３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、３３０、４３０、５３０、６３０、および／または７３０のいずれかと、少なくとも形状および／または機能において実質的に類似することができる。したがって、カテーテル８３０のそのような類似の部分および／または態様は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。たとえば、図１６および図１７に示す実施形態において、カテーテル６３０は、任意の適切な材料から形成することができ、かつ、カテーテル１３０に関して前述のような任意の適切な長さ、直径、および／または構成を有することができる。

カテーテル８３０の少なくとも一部は、ハウジング８１０内に移動可能に配置される。いくつかの実施形態において、カテーテル８３０またはその一部は、カテーテル８３０の遠位端部分８３２がハウジング８１０および／または第２ポート８１２内に配置されている第１位置（図１６）と、カテーテル８３０の少なくとも一部が第２ポート８１２および第２ポート８１２に連結されたアクセス装置の少なくとも一部を通って延びている第２位置（図１７）との間で、（たとえば、アクチュエータ８５０の回転運動を介して）移動することができる。いくつかの実施形態において、詳細に前述したように、カテーテル８３０は、カテーテル８３０が第２位置にあるときにカテーテル８３０の遠位面をアクセス装置の遠位面を超えて所定距離、所望距離、および／または少なくとも閾値距離に配置するのに十分な長さを有することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル８３０の少なくとも一部は、ハウジング８１０内に配置されることができ、詳細に前述したカテーテル７３０と同様の方法で、アクチュエータ８５０の少なくとも一部と係合することができる。したがって、カテーテル８３０の配列については、本明細書ではさらに詳細に説明しない。

装置８００のアクチュエータ８５０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。図１６および図１７に示す実施形態において、アクチュエータ８５０は、ハウジング８１０に移動可能に連結され、かつ、ハウジング８１０に移動可能に連結されたスプール構造８５４を有する。スプール構造８５４は、少なくとも部分的にハウジング８１０内に配置され、ハウジング８１０の一部との間にチャネル８１５を画定するように構成される。さらに、スプール構造８５４は、カテーテル８３０の少なくとも一部（たとえば、カテーテル８３０の近位端部分８３１）に連結される。このようにして、スプール構造８５４は、図１４および図１５を参照して上述したスプール構造７５４と実質的に類似することができる。

しかしながら、アクチュエータ８５０は、第２アクチュエータ８５０Ａを含むことで、アクチュエータ７５０とは相違することができる。第２アクチュエータ８５０Ａは、第１部分８５１および第２部分８５２を含む。図１６および図１７に示す実施形態において、第２アクチュエータ８５０Ａは、カテーテル８３０を第１位置と第２位置との間で移動または遷移させるために使用することができる。第２アクチュエータ８５０Ａは、ハウジング８１０の第２ポート８１２の位置またはその近傍（たとえば、ハウジング８１０の遠位端部分の位置またはその近傍）で、ハウジング８１０に連結することができる。第２アクチュエータ８５０Ａは、第２アクチュエータ８５０Ａがハウジング８１０に対して回転することを可能にする任意の適切な方法で、ハウジング８１０に連結することができる。さらに、第２アクチュエータ８５０Ａの第２部分８５２は、少なくとも部分的にハウジング８１０内に配置され、カテーテル８３０との接触し、および／または他の方法でカテーテル８３０と係合することが可能である。このようにして、第２アクチュエータ８５０Ａは、図３および図４に関連して前述のアクチュエータ２５０と、少なくとも形態および／または機能において実質的に類似することができる。

使用時に、第２アクチュエータ８５０Ａをハウジング８１０に対して回転させて、カテーテル８３０を第１位置から第２位置に前進させることができる。アクチュエータ８５０の第１部分８５１の時計回り方向への回転（図１７の矢印ＫＫで示される）は、アクチュエータ８５０の第２部分８５２と係合したカテーテル８３０の一部を（たとえば、その間の摩擦力に応じて）前進させる。カテーテル８３０の一部の前進は、今度は、スプール構造８５４およびハウジング８１０によって画定されるチャネル８１５の一部内に配置されたカテーテル８３０の一部の牽引力をもたらす。このように、スプール構造８５４は、同様に時計回り方向に回転され、それによって、チャネル８１５の一部に配置されたカテーテル８３０の部分が徐々に解放される。したがって、第２アクチュエータ８５０Ａの作動および／または回転は、図１７の矢印ＬＬで示されるように、ハウジング８１０の第２ポート８１２を通る直線経路内、またはそれに沿って、カテーテル８３０の少なくとも遠位端部分８３２を前進させる。

図１６および１７には、カテーテル８３０は、少なくとも部分的にスプール構造８５４の周りに（たとえば、スプール構造８５４の外側の周りに）巻き取られるとして示されている。しかし、別の実施形態において、装置は、任意の適切な方法でカテーテルに係合するように構成されたスプール構造を有するアクチュエータを含むことができる。たとえば、図１８～図２０は、別の実施形態による装置９００を示す。流体移送装置９００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の好適な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置９００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、３００、４００、５００、６００、７００、および／または８００の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と類似および／または実質同一であり得る。したがって、装置９００の一部は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。

装置９００は、少なくとも、ハウジング９１０、カテーテル９３０、およびアクチュエータ９５０を含む。ハウジング９１０は、任意の適切な構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、ハウジング９１０は、実質的に円形の断面形状を有することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング９１０は、前述のハウジング７１０および／または８１０と少なくとも形態および／または機能において実質的に類似することができる。たとえば、ハウジング９１０は、カテーテル９３０の近位端部分９３１に連結および／または他の方法で受容するように構成された第１ポート９１１と、カテーテル９３０の遠位端部分９３２を受容するように構成された第２ポート９１２とを含む。いくつかの実施形態において、第１ポート９１１は、装置７００および／または８００に関連して前述のように、カテーテル９３０の近位端部分９３１に固定的に連結するように構成することができる。したがって、ハウジング９１０および／またはその態様は、本明細書ではさらに詳細に説明されない。

装置９００のカテーテル９３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル９３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、３３０、４３０、５３０、６３０、７３０、および／または８３０のいずれかと、少なくとも形状および／または機能において実質的に類似することができる。したがって、カテーテル９３０のそのような類似の部分および／または態様は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。たとえば、図１８～図２０に示す実施形態において、カテーテル９３０は、任意の適切な材料から形成することができ、カテーテル１３０に関連して前述のような任意の適切な長さ、直径、および／または構成を有することができる。

カテーテル９３０の少なくとも一部は、ハウジング９１０内に移動可能に配置される。いくつかの実施形態において、カテーテル９３０またはその一部は、カテーテル９３０の遠位端部分９３２がハウジング９１０および／または第２ポート９１２内に配置されている第１位置（図１８）と、カテーテル９３０の少なくとも一部が第２ポート９１２および第２ポート９１２に連結されたアクセス装置（不図示）の少なくとも一部を通って延びる第２位置（図２０）との間で、（たとえば、アクチュエータ９５０の回転運動を介して）移動することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル９３０は、詳細に前述したように、カテーテル９３０が第２位置にあるときにカテーテル９３０の遠位面をアクセス装置の遠位面を超えた所定距離、所望距離、および／または少なくとも閾値距離に配置するのに十分な長さを有することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル９３０の少なくとも一部は、ハウジング９１０内に配置され、本明細書でさらに詳細に説明するように、アクチュエータ９５０の少なくとも一部と係合することができる。

装置９００のアクチュエータ９５０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。図１８～図２０に示す実施形態において、アクチュエータ９５０は、ハウジング９１０に移動可能に連結されるスプール構造９５４を有する。スプール構造９５４は、本明細書でさらに詳細に説明されるように、カテーテル９３０の少なくとも一部（たとえば、カテーテル９３０の近位端部分９３１）を連結、受容、および／またはその他の方法による係合して、カテーテル９３０を第１位置と第２位置との間で移動させることができる。たとえば図１８に示すように、スプール構造９５４を少なくとも部分的にハウジング９１０内に配置して、スプール構造９５４およびハウジング９１０が集合的に外側チャネル９１５を画定する。より具体的には、スプール構造９５４は、スプール構造９５４の外部または外側部分および／または表面が、ハウジング９１０の内部または内側部分および／または表面（たとえば、内周）から離間されて配置されるように、ハウジング９１０内で寸法および位置を決めることができる。続いて、この空間は、本明細書でさらに詳細に説明されるように、カテーテル９３０の少なくとも一部を受容するように構成された外側チャネル９１５を形成および／または画定する。

スプール構造９５４は、ハウジング９３０内でカテーテル９１０の一部を選択的に係合するように構成された、一組の係合構造９５７を含む。より具体的には、図１８～図２０に示す実施形態において、一組の係合構造９５７は、任意の適切な寸法、形状、および／または構成を有することができる、一対の係合構造９５７を含む。たとえば、図１８～図２０に示すように、係合構造９５７は、たとえば涙滴形状のような、実質的に同じ寸法および／または形状を有することができる。係合構造９５７は、スプール構造９５４を互いに相対的に鏡面配列で配置して、カテーテル９３０の一部を移動可能に受容するように構成された一対の係合構造９５７の間の内側チャネル９５８または経路を画定することができる。内側チャネル９５８は、たとえば、係合構造９５７の一部の寸法および／または形状に少なくとも部分的に対応する、蛇行状(serpentine)、迂回状（circutous）、蛇行状（tortuous）、および／または別の方法で湾曲または非直線のチャネルまたは経路とすることができる。

カテーテル９３０をハウジング９１０内に配置して、カテーテル９３０の一部が外側チャネル９１５および／または内側チャネル９５８の少なくとも１つの中に配置され、かつ、アクチュエータ９５０の作動に応じてその中を（たとえば、ハウジング９１０を介して）前進するように構成する。たとえば、図１８は、カテーテル９３０が第１位置にある第１配置および／または第１状態の装置９００を示す。図示するように、カテーテル９３０が第１位置にあるとき、カテーテル９３０の一部は、第１ポート９１１から、外側チャネル９１５の少なくとも一部を通って、内側チャネル９５８を通って、少なくとも部分的に第２ポート９１２の中に延びることができる。図１８～図２０に示すように、スプール構造９５４の回転は、ハウジング９１０の第１ポート９１１および第２ポート９１２に対して係合構造９５７（および内側チャネル９５８）を回転させる。

図１８に示すように、装置９００が第１配置および／または第１状態にあるときのカテーテル９３０の配列は、カテーテル９３０の近位端部分９３１が第１ポート９１１から延び、外側チャネル９１５の第１部分内に配置および／またはそれを通過し、カテーテル９３０の中間部分は、内側チャネル９５８内に配置およびそれを通過し、カテーテル９３０の第３部分は、外側チャネル９１５の第２部分内に配置され、それを通過して、カテーテル９３０の遠位端部分９３２が少なくとも部分的にハウジング９１０の第２ポート９１２内に配置されるようになっている。このように、内側チャネル９５８が第１ポート９１１および／または第２ポート９１２の少なくとも一方と少なくとも部分的に整列している間に、カテーテル９３０は、内側チャネル９５８内への導入および／または配置の前に、係合構造９５７の１つの周囲を通過する。この位置および／または配向において、カテーテル９３０が第１ポート９１１と第２ポート９１２との間で延びる経路は、たとえば、第１ポート９１１と第２ポート９１２との間で最長または実質的に最長の経路である。したがって、装置９００が第１配置および／または第１状態にあるとき（たとえば、カテーテル９３０が第１位置にあるとき）、カテーテル９３０の最大または実質的に最大の部分が、ハウジング９１０内に配置される。

図１９に示すように、装置９００は、図１９の矢印ＭＭで示すようにアクチュエータ９５０を反時計回り方向に回転させることによって、第１配置および／または第１状態から遷移することができる。アクチュエータ９５０の回転は、係合構造９５７の回転をもたらし、これにより、第１ポート９１１と内側チャネル９５８の第１端部分との間に配置される外側チャネル９１５の一部と、第２ポート９１２と第１端部分に対向する内側チャネル９５８の第２端部分との間に配置される外側チャネル９１５の一部とが変化する。より具体的には、外側チャネル９１５の部分が減少し、これにより、外側チャネル９１５および内側チャネル９５８によって集合的に形成および／または画定される、蛇行状(serpentine)、迂回状（circuitous）、蛇行状（tortuous）、および／または別の方法で湾曲または非直線の経路を介して、カテーテル９３０をその第１位置からその第２位置に向かって前進させるように動作させることができる。

図２０に示すように、アクチュエータ９５０を、所定量および／または所望量で作動させて（たとえば、回転させて）、装置９００を、カテーテル９３０が第２位置にある第２配置および／または第２状態とすることができる。より具体的には、いくつかの実施態様において、アクチュエータ９５０の回転により、内側チャネル９５８の端部が第１ポート９１１または第２ポート９１２と少なくとも部分的に整列したときに、装置９００は第２配置および／または第２状態になることができる。この位置および／または配向において、内側チャネル９５８は、たとえば、第１ポート９１１と第２ポート９１２との間のハウジング９１０を通る最短経路を画定することができる。図示されるように、装置９００が第２配置および／または第２状態にあるときに、カテーテル９３０は、カテーテルの最小または実質的に最小の部分がハウジング９１０内に配置されるような経路に沿って延びる。以前の実施形態に関連して詳細に前述したように、装置９００の配列は、たとえば、ハウジング９１０および／または第１ポート９１１と第２ポート９１２との間のハウジング９１０の長さよりも長くすることができる、カテーテル９３０の長さまたは「リーチ」を可能にする。したがって、ハウジング９１０の第２ポート９１２がアクセス装置など（不図示）に連結される際に、装置１００に関連して詳細に前述したように、アクセス装置の種類および／または長さにかかわらず、カテーテル９３０をアクセス装置に対して所望の位置に前進させることができる。

図２１～図２３は、別の実施形態による流体移送装置１０００を示す図である。流体移送装置１０００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、図１８～図２０に関連して前述した装置９００と同様および／または実質同一であり得る。したがって、以下において装置１０００の部分および／または態様が特定されているが、そのような部分および／または態様をさらに詳細に説明しなくてもよい。

図示されるように、装置１０００は、ハウジング１０１０、カテーテル１０３０、およびアクチュエータ１０５０を含む。ハウジング１０１０は、詳細に前述したハウジング９１０と実質的に同様であり得る。たとえば、ハウジング１０１０は、カテーテル１０３０の近位端部分１０３１に固定的に連結することができる第１ポート１０１１を含み、カテーテル１０３０の遠位端部分１０３２を移動可能に受容することができる第２ポート１０１２を含む。カテーテル１０３０は、詳細に前述したカテーテル９３０と実質的に同様であり得る。たとえば、図２３に示すように、カテーテル１０３０は、少なくとも部分的にハウジング１０１０内に配置され、アクチュエータ１０５０の少なくとも一部によって係合されるように構成され、および／または、本明細書でさらに詳細に説明するように、ハウジング１０１０、アクチュエータ１０５０、および／または、ハウジング１０１０およびアクチュエータ１０５０によって集合的に画定される空間、１つまたは複数のチャネル、１つまたは複数の内腔、１つまたは複数の体積などの中に配置されるように構成される。

いくつかの実施形態において、カテーテル１０３０は、単一の材料で形成することができ、カテーテル１３０に関連して前述のような所定の長さ、直径、および／または構成を有することができる。別の実施形態において、カテーテル１０３０は、異種の材料で形成することができ、および／または、異なる寸法、形状、直径、厚さなどを有して、任意の適切な剛性、柔軟性、硬度、および／またはデュロメータをもたらすことができる。たとえば、カテーテル１０３０の近位端部分１０３１は、圧力の急激な変化に応じて変形して、近位端部分よりも下流の位置でカテーテル１０３０が崩壊する可能性を低減させことができる、比較的柔軟な材料から形成することができる。カテーテルの遠位端部分１０３２は、比較的剛性の高い材料、または少なくとも近位端部分１０３１の剛性(stiffness)および／または剛性(rigidity)よりも高い剛性および／または剛性を有する材料から形成することができる。カテーテルの遠位端部分１０３２が近位端部分１０３１の直径よりも小さい直径を有して、カテーテル１０３０をＰＩＶに対する所望の位置へと前進させたり、当該位置から前進させたりすることを容易にすることができる。いくつかの実施形態において、カテーテル１０３０の近位端部分１０３１および遠位端部分１０３２は、異なる長さ、直径、剛性、柔軟性、材料、および／または構成を有する別個の構成要素とすることができ、これらは、図２１～図２３に示すように、第１ポート１０１１内に配置されアダプタ１０３４を用いて機械的および流体的に接続することができる。

アクチュエータ１０５０は、詳細に前述したアクチュエータ９５０と実質的に同様であり得る。たとえば、アクチュエータ１０５０はスプール構造１０５４を含み、スプール構造１０５４は、内側チャネル１０５８または経路がその間に画定されるように、互いに対して鏡面配向に配置された一対の係合構造１０５７を有する。いくつかの実施形態において、アクチュエータ１０５０は、内側チャネル１０５８内に配置され、カテーテル１０３０を支持および案内するように構成された管、誘導器、鞘、および／または類似物を含み、装置が第１配置から第２配置の間で遷移されるときに、カテーテル１０３０の一部の望ましくない変形および／または偏向を制限および／または実質的に防止することができる。いくつかの実施形態において、アクチュエータ１０５０および／またはスプール構造１０５４の１つまたは複数の表面は、カテーテルの一部がハウジングを通って移動されるときに、カテーテル１０３０に選択的に接触および／または別の方法で支持することができる。

装置９００に関連して前述のように、装置１０００は、矢印ＮＮで示されるように、アクチュエータ１０５０の回転に応じて、第１配置および／または第１状態（図２１）から遷移するように構成される。装置１０００が第１配置および／または第１状態にあるときに、カテーテル１０３０が第１位置にあるように構成され、第１ポート１０１１と第２ポート１０１２との間のハウジング１０１０内に、カテーテル１０３０の最大または実質的に最大の部分または長さが配置されるようになる。

いくつかの例において、使用者は、アクチュエータ１０５０を回転させて、装置１０００を第２配置および／または第２状態にすることができる（図２２）。装置１０００が第２配置および／または第２状態にあるときに、カテーテル１０３０が第２位置にあるように構成され、第１ポート１０１１と第２ポート１０１２との間のハウジング１０１０内に、カテーテル１０３０の最小または実質的に最小の部分または長さが配置されるようになる。さらに、詳細に前述したように、カテーテル１０３０が第２位置にあるときに、カテーテル１０３０の遠位端部分１０３２を、第２ポート１０１２および／または第２ポート１０１２に連結されたアクセス装置に対する所望の位置（たとえば、遠位の位置）に配置することができる。

係合構造９５７および／または１０５７は、実質的に同じ寸法、形状、および／または構成であり、互いに対して鏡面配向に配置されているものとして図示および記載されているが、別の実施形態において、スプール構造は、各係合構造が任意の適切な形状、寸法、および／または構成を有することができる、一組の係合構造を含むことができる。たとえば、図２４および図２５は、別の実施形態による流体移送装置１１００を示す図である。流体移送装置１１００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置１１００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、３００、４００、５００、６００、７００、８００、９００、および／または１０００（またはそれらの任意の好適な組み合わせ）の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と類似および／または実質同一にすることができる。したがって、装置１１００の一部は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。

装置１１００は、少なくともハウジング１１１０と、カテーテル１１３０と、アクチュエータ１１５０とを含む。ハウジング１１１０は、任意の適切な構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、ハウジング１１１０は、実質的に円形の断面形状を有することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング１１１０は、前述のハウジング９１０および／または１０１０と少なくとも形態および／または機能において実質的に類似することができる。たとえば、ハウジング１１１０は、カテーテル１１３０の近位端部分１１３１に連結されるように、および／またはその他の方法でカテーテル１１３０の近位端部分１１３１を受容するように構成された第１ポート１１１１と、カテーテル１１３０の遠位端部分１１３２を受容するように構成された第２ポート１１１２とを含む。いくつかの実施形態において、第１ポート１１１１は、装置９００に関連して前述のように、カテーテル１１３０の近位端部分１１３１に固定的に連結するように構成することができる。したがって、ハウジング１１１０および／またはその態様は、本明細書ではさらに詳細に説明されない。

装置１１００のカテーテル１１３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル１１３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、３３０、４３０、５３０、６３０、７３０、８３０、９３０、および／または１０３０のいずれかと、少なくとも形状および／または機能において実質的に類似することができる。したがって、カテーテル１１３０のそのような類似の部分および／または態様は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。たとえば、図２４および図２５に示す実施形態において、カテーテル１１３０は、任意の適切な材料から形成することができ、カテーテル１３０に関連して前述のような任意の適切な長さ、直径、および／または構成を有することができる。

カテーテル１１３０の少なくとも一部は、ハウジング１１１０内に移動可能に配置される。いくつかの実施形態において、カテーテル１１３０またはその一部は、カテーテル１１３０の遠位端部分１１３２がハウジング１１１０および／または第２ポート１１１２内に配置されている第１位置（図２４）と、カテーテル１１３０の少なくとも一部が第２ポート１１１２および第２ポート１１１２に連結されたアクセス装置（不図示）の少なくとも一部を通って延びている第２位置（図２５）との間で、（たとえば、アクチュエータ１１５０の回転運動を介して）移動することができる。いくつかの実施形態において、カテーテル１１３０は、詳細に前述したように、カテーテル１１３０が第２位置にあるときに、カテーテル１１３０の遠位面をアクセス装置の遠位面を超えて所定距離、所望距離、および／または少なくとも閾値距離に配置するのに十分な長さを有することができる。

装置１１００のアクチュエータ１１５０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。いくつかの実施形態において、アクチュエータ１１５０は、少なくとも形状および／または機能において、詳細に前述したアクチュエータ９５０と実質的に類似することができる。たとえば、図２４および図２５に示す実施形態において、アクチュエータ１１５０は、ハウジング１１１０に移動可能に連結されたスプール構造１１５４を有する。スプール構造１１５４は、ハウジング１１１０内のカテーテル１１３０の一部と選択的に係合するように構成された第１係合構造１１５７Ａおよび第２係合構造１１５７Ｂを含む。アクチュエータ９５０に関連して前述のように、スプール構造１１５４をハウジング１１１０内に少なくとも部分的に配置して、スプール構造１１５４およびハウジング１１１０が集合的に外側チャネル１１１５を画定することができる。スプール構造１１５４は、本明細書でさらに詳細に説明されるように、ハウジング１１１０内に配置されたカテーテル１１３０の少なくとも一部を案内、誘導、および／または係合するように構成することができる。さらに、カテーテル１１３０は、カテーテル９３０がスプール構造９５４の周りへの巻き付け(spooled)、巻き取り (wound)、および／または巻き付け（wrapped）の方法と実質的に類似した方法で、スプール構造１１５４の周りに巻き付け(spooled)、巻き取り(wound)、および／または巻き付け（wrapped）を実施することができる。したがって、アクチュエータ１１５０の反時計回り方向への回転（図２４の矢印ＯＯとして示される）は、カテーテル１１３０を第１位置（図２４）から第２位置（図２５）へ移動させるように動作可能である。

図２４および図２５に示す実施形態において、係合構造９５７および１０５７は、実質的に同じ形状、寸法、および／または構成であると記載したが、係合構造１１５７Ａおよび１１５７Ｂは、異なる形状、寸法、および／または構成である。たとえば、スプール構造１１５４の配列は、第１係合構造１１５７Ａが第２係合構造１１５７Ｂよりも大きくなるようになっている。係合構造１１５７を互いに対して鏡面配列で配置して、スプール構造１１５４が、カテーテル１１３０の一部を移動可能に受容するように構成された係合構造１１５７Ａおよび１１５７Ｂの間の、内側チャネル１１５８または経路を画定することができる。

いくつかの実施形態において、係合構造１１５７Ａおよび１１５７Ｂの寸法および／または形状、ひいては内側チャネル１１５８の位置は、ハウジング１１１０の第１ポート１１１１または第２ポート１１１２の少なくとも一方の場所または位置に少なくとも部分的に基づくことができる。たとえば、図２４および図２５に示すように、少なくとも第２係合部１１５８の大きさは、第１ポート１１１１と第２ポート１１１２との間の距離に少なくとも部分的に基づくことができ、および／または実質的に対応することができる。いくつかの実施形態において、係合構造１１５７Ａおよび／または１１５７Ｂの寸法および／または形状は、それぞれ図２４および図２５に示されように、装置１１００が第１配置および／または第１状態ならびに第２配置および／または第２状態のそれぞれにある際に、内側チャネル１１５８の各端部が第１ポート１１１１または第２ポート１１１２の少なくとも一方と実質的に整列するようにすることができる。いくつかの実施形態において、係合構造１１５７Ａおよび１１５７Ｂの寸法または形状を増加または減少させることにより、たとえば、カテーテル１１３０の長さまたは「リーチ」をそれぞれ増加または減少させることができる。たとえば、ハウジング１１１０の第１ポート１１１１と第２ポート１１１２との間の内側チャネル１１５８によって少なくとも部分的に画定される経路は、第１ポート９１１と第２ポート９１２との間の内側チャネル９５８によって少なくとも部分的に画定される経路よりも短くすることができる。したがって、カテーテル長および／またはリーチを調整する１つの手段は、係合構造の寸法および／または形状を増加および／または減少させることであり得る。

図２６は、別の実施形態による流体移送装置１２００を示す。流体移送装置１２００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置１２００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、３００、４００、５００、６００、７００、８００、９００、１０００、および／または１１００（またはそれらの任意の好適な組み合わせ）の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と類似および／または実質同一であり得る。より具体的には、装置１２００において、詳細に前述した装置９００、１０００、および／または１１００と、少なくとも形態および／または機能が実質的に類似していることができる。したがって、装置１２００の一部は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。

しかしながら、装置１２００は、たとえば、単一のカテーテルが通過するように連結された２つの装置であるという点で、装置９００とは相違し得る。図示されるように、装置１２００は、少なくとも、ハウジング１２１０、カテーテル１２３０、第１アクチュエータ１２５０Ａおよび第２アクチュエータ１２５０Ｂを含む。ハウジング１２１０は、任意の適切な構成とすることができる。いくつかの実施形態において、ハウジング１２１０および／またはその一部は、少なくとも形状および／または機能において、前述のハウジング９１０、１０１０、および／または１１１０と実質的に類似することができる。ハウジング１２１０は、たとえば、２つのハウジングが連結されているという点で、ハウジング９１０、１０１０、および／または１１１０とは相違することができる。たとえば、ハウジング１２１０は、第１アクチュエータ１２５０Ａを受容するように構成された第１部分と、第２アクチュエータ１２５０Ｂを受容するように構成された第２部分とを含むことができる。ハウジング１２１０の第１部分は、カテーテル１２３０の近位端部分１２３１に固定的に連結することができる第１ポート１２１１を含み、および／または、第１ポート１２１１に連結される。ハウジング１２１０の第２部分は、カテーテル１２３０の遠位端部分１２３２を移動可能に受容ことができる第２ポート１２１２を含み、および／または、第２ポート１２１２に連結される。したがって、カテーテル１２３０の一部は、ハウジング１２１０の第１部分および第２部分内に（たとえば、第１ポート１２１１と第２ポート１２１２との間に画定されるハウジング１２１０内部の経路に沿って）配置されるように構成される。

装置１２００のカテーテル１２３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル１２３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、３３０、４３０、５３０、６３０、７３０、８３０、９３０、１０３０、および／または１１３０のいずれかと、少なくとも形状および／または機能において実質的に類似することができる。図２６に示すように、カテーテル１２３０は、少なくとも部分的にハウジング１２１０内に配置され、１つまたは複数のアクチュエータの少なくとも一部と係合するか、または１つまたは複数のアクチュエータの少なくとも一部に係合されるように構成される。たとえば、いくつかの実施形態において、ハウジング１２１０内のカテーテル１２３０の形態および／または配置は、詳細に前述したカテーテル９３０に対する形態および／または配置と実質的に類似することができる。

第１アクチュエータ１２５０Ａは、ハウジング１２１０の第１部分内に配置され、一組の係合構造１２５７Ａを含む。より具体的には、アクチュエータ９５０に関して詳細に前述したように、第１アクチュエータ１２５０Ａは、互いに対して鏡面配向に配置された一対の係合構造１２５７Ａを含み、一対の係合構造の間に第１内側チャネル１２５８Ａまたは経路が画定される。図２６に示す実施形態において、係合構造１２５７Ａは、たとえば、半球形状を有することができる。別の実施形態において、係合構造は、たとえば、涙滴形状および／または任意の他の適切な形状など、任意の適切な形状および／または寸法であり得る。第２アクチュエータ１２５０Ｂは、ハウジング１２１０の第２の部分に一緒に配置され、一組の係合構造１２５７Ｂを含む。係合構造１２５７Ｂは、係合構造１２５７Ａと形状、寸法、および／または構成が実質的に類似していることができる。したがって、係合構造１２５７Ｂは、その間に第２内側チャネル１２５８Ｂを画定する。

装置９００、１０００、および／または１１００に関連して前述のように、装置１２００は、矢印ＰＰで示すアクチュエータ１２５０の回転に応じて、第１配置および／または第１状態から第２配置および／または第２状態に遷移するように構成される。装置１２００が第１配置および／または第１状態にある際に、カテーテル１２３０が第１位置にあるように構成して、第１ポート１２１１と第２ポート１２１２との間のハウジング１２１０内に（たとえば、ハウジング１２１０および／または内側チャネル１２５８Ａおよび１２５８Ｂによって規定される１つまたは複数の内腔（たとえば、外側チャネルまたはその一部）内に）、カテーテル１２３０の最大または実質的に最大の部分または長さが配置される。装置１２００が第２配置および／または第２状態にあるときに、カテーテル１２３０が第２位置にあるように構成して、第１ポート１２１１と第２ポート１２１２との間でハウジング１２１０内に、カテーテル１２３０の最小または実質的に最小の部分または長さが配置される。図示していないが、図２６に示す実施形態において、装置１２００が第２配置および／または第２状態にあるときに、カテーテル１２３０が、第１ポート１２１１と第２ポート１２１２との間の内側チャネル１２５８Ａおよび１２５８Ｂによって少なくとも部分的に画定される実質的に直線的な経路に沿って延在するように、装置１２００を構成することができる。さらに、詳細に前述したように、カテーテル１２３０が第２位置にあるときに、第２ポート１２１２および／または第２ポート１２１２に連結されたアクセス装置に対する所望の位置（たとえば、遠位の位置）に、カテーテル１２３０の遠位端部分１２３２を配置することができる。いくつかの実施態様において、装置１２００の配列および／または構成により、カテーテル１２３０が、たとえば、装置９００、１０００、および／または１１００のカテーテル長と比較して、増大した長さを有することができる。

図２７は、別の実施形態による流体移送装置１３００を示す。流体移送装置１３００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置１３００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、３００、４００、５００、６００、７００、８００、９００、１０００、１１００、および／または１２００の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と類似および／または実質同一にすることができる。より具体的には、装置１３００は、少なくとも形態および／または機能において、詳細に前述した装置９００、１０００、１１００、および／または１２００（またはそれらの任意の好適な組み合わせ）と実質的に類似することができる。したがって、装置１３００の一部は、本明細書でさらに詳細に説明されなくてもよい。

図示されるように、装置１３００は、少なくとも、ハウジング１３１０、カテーテル１３３０、およびアクチュエータ１３５０を含む。ハウジング１３１０は、任意の適切な構成とすることができる。いくつかの実施形態において、ハウジング１３１０および／またはその一部は、前述のハウジング９１０、１０１０、および／または１１１０と少なくとも形態および／または機能において実質的に類似することができる。たとえば、ハウジング１３１０は、カテーテル１３３０の近位端部分１３３１を固定的に受容するように構成された第１ポート１３１１と、カテーテル１３３０の遠位端部分１３３２を受容するように構成された第２ポート１３１２とを含む。したがって、ハウジング１３１０の部分および／または態様は、本明細書でさらに詳細に説明されなくてもよい。

装置１３００のカテーテル１３３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル１３３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、３３０、４３０、５３０、６３０、７３０、８３０、９３０、１０３０、１１３０、および／または１２３０のいずれかと、少なくとも形状および／または機能において実質的に類似することができる。図２７に示すように、カテーテル１３３０は、少なくとも部分的にハウジング１３１０内に配置され、アクチュエータ１３５０の少なくとも一部と係合するか、アクチュエータ１３５０の少なくとも一部に係合されるように構成される。たとえば、いくつかの実施形態において、ハウジング１３１０内のカテーテル１３３０の形態および／または配列は、詳細に前述したカテーテル９３０に対する形態および／または配列と実質的に類似することができる。

装置１３００のアクチュエータ１３５０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。いくつかの実施形態において、アクチュエータ１３５０は、少なくとも形状および／または機能において、詳細に前述したアクチュエータ９５０、１０５０、１１５０、および／または１２５０と実質的に類似することができる。しかしながら、アクチュエータ１３５０は、第１スプール構造１３５４Ａおよび第２スプール構造１３５４Ｂを含むことによって、アクチュエータ９５０、１０５０、１１５０、および／または１２５０と相違することができる。スプール構造１３５４Ａおよび１３５４Ｂのそれぞれは、一対の係合構造１３５７Ａおよび１３５７Ｂをそれぞれ含む。係合構造１３５７Ａおよび１３５７Ｂは、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。さらに、係合構造１３５７Ａは、装置９００、１００、１１００、および／または１２００に関連して前述のように、第１内側チャネル１３５８Ａの少なくとも一部を集合的に画定し、係合構造１３５７Ｂは、第２内側チャネル１３５８Ｂの少なくとも一部を集合的に画定する。

図２７に示すように、スプール構造１３５４Ａおよび１３５４Ｂは、ハウジング１３１０内に同心円状配列に配置されるように構成される。たとえば、装置９００に関連して前述のように、第１スプール構造１３５４Ａをハウジング１３１０内に配置して、第１スプール構造１３５４Ａの外面とハウジング１３１０の内面とによって外側チャネル１３１５を集合的に画定する。第２スプール構造１３５４Ｂは、少なくとも部分的に、第１スプール構造１３５４Ａの内部（たとえば、一対の係合構造１３５７Ａの間）に配置される。さらに、第１スプール構造１３５４Ａ内の第２スプール構造１３５４Ｂの配列は、第１内側チャネル１３５８Ａの少なくとも一部が、第１スプール構造１３５４Ａの係合構造１３５７Ａの内面と、第２スプール構造１３５４Ｂの係合構造１３５７Ｂの外面とによって集合的に画定されるようなものである。

アクチュエータ９５０に関連して前述のように、スプール構造１３５４Ａおよび１３５４Ｂは、少なくとも部分的にハウジング１３１０内に配置され、ハウジング１３１０内に配置されたカテーテル１３３０の少なくとも一部を案内、誘導、および／または係合するように構成され得る。たとえば、カテーテル１３３０を、スプール構造１３５４Ａおよび１３５４Ｂの周りに巻き付け、巻き取り、および／または巻き付けて、カテーテル１３３０が第１配置および／または第１位置にある際に、カテーテル１３３０の一部が、ハウジング１３１０の第１ポート１３１１から、少なくとも外側チャネル１３１５の第１部分を通って、第１内側チャネル１３５８Ａおよび第２内側チャネル１３５８Ｂを通って、外側チャネル１３１５の少なくとも第２部分を通って、第２ポート１３１２の中へと延びるようにすることができる。このようにして、カテーテル９３０およびスプール構造９５４（たとえば、第２内側チャネル１３５８Ｂを除いたもの）に関連して前述した方法と同様の方法で、スプール構造１３５４の周りへのカテーテル１３３０の巻き付け、巻き取り、および／または巻き付けを実施することができる。

装置９００、１０００、１１００、および／または１２００に関連して前述のように、装置１３００は、アクチュエータ１３５０の回転に応じて、第１配置および／または第１状態から第２配置および／または第２状態へと遷移するように構成される。たとえば、いくつかの実施態様において、使用者はアクチュエータを反時計回り方向に回転させて、図２７の矢印ＱＱで示される反時計回り方向に第１スプール構造１３５４Ａを回転させることができる。スプール構造１３５４Ａ及び１３５４Ｂの配列、および／または、内側チャネル１３５８Ａ及び１３５８Ｂを通過するカテーテル１３３０の配列は、第１スプール構造１３５４Ａの反時計回りの回転が、図２７の矢印ＲＲで示される第２スプール構造１３５４Ｂの時計回り方向の回転をもたらすようにすることができる。装置１３００が第１配置および／または第１状態にあるときに、カテーテル１３３０が第１位置にあるように構成して、第１ポート１３１１と第２ポート１３１２との間のハウジング１３１０内に（たとえば、ハウジング１３１０および／または内側チャネル１３５８Ａ、１３５８Ｂによって規定される１つまたは複数の内腔またはチャネル内に）、カテーテル１３３０の最大または実質的に最大の部分または長さを配置する。装置１３００が第２配置および／または第２状態にあるときに、カテーテル１３３０が第２位置にあるように構成して、第１ポート１３１１と第２ポート１３１２との間のハウジング１３１０内に、カテーテル１３３０の最小または実質的に最小の部分または長さを配置する。図示していないが、図２７に示す実施形態において、装置１３００が第２配置および／または第２状態にあるときに、第１ポート１３１１と第２ポート１３１２との間の内側チャネル１３５８Ａおよび１３５８Ｂによって少なくとも部分的に画定される実質的に直線的な経路に沿ってカテーテル１３３０が延在するように、装置１３００を構成することができる。さらに、詳細に前述したように、カテーテル１３３０が第２位置にあるときに、第２ポート１３１２および／または第２ポート１３１２に連結されたアクセス装置に対する所望の位置（たとえば、遠位の位置）に、カテーテル１３３０の遠位端部分１３３２を配置することができる。いくつかの実施態様において、装置１３００の配列および／または構成は、たとえば、少なくとも装置９００、１０００、および／または１１００のカテーテル長に対して、カテーテル１３３０が増加した長さを有することを可能にすることができる。

図２７には、カテーテル１３３０の一部は、アクチュエータ１３５０のスプール構造１３５４Ａおよび１３５４Ｂの周りにおよび／またはそれを介して回旋状、ループ状、および／またはコイル状になっているものとして示されているが、別の実施形態において、装置は、任意の適切な構成で装置のハウジング内に少なくとも部分的に配置されるように構成されたカテーテルを含むことができる。たとえば、図２８～図３０は、別の実施形態による装置１４００を示す。流体移送装置１４００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の好適な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置１４００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、３００、４００、５００、６００、７００、８００、９００、１０００、１１００、１２００、および／または１３００の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と同様および／または実質同一にすることができる。したがって、装置１４００の一部は、本明細書でさらに詳細に説明されなくてもよい。

装置１４００は、少なくともハウジング１４１０と、カテーテル１４３０と、アクチュエータ１４５０とを含む。ハウジング１４１０は、任意の適切な構成とすることができる。以前の実施形態に関連して前述のように、ハウジング１４１０は、カテーテル１４３０の近位端部分１４３１に固定的に連結されるように構成された第１ポート１４１１と、カテーテル１４３０の遠位端部分１４３２を受容するように構成された第２ポート１４１２とを含む。しかしながら、ハウジング１４１０は、キャビティ構造１４１６および延長構造１４１８を有することで相違することができる。図２８～図３０に示すように、キャビティ構造１４１６は、ハウジング１４１０の近位端部分の位置またはその近傍に配置することができ、第１ポート１４１１（たとえば、近位ポート）に連結することができ、および／またはキャビティ構造１４１６は第１ポート１４１１を別の方法で含むことができる。延長構造１４１８は、キャビティ構造１４１６に連結され、ハウジング１４１０の遠位端部分の位置またはその近傍に配置され得る。延長構造１４１８を第２ポート１４１２（たとえば、遠位ポート）に連結することができ、および／または延長構造１４１８は第２ポート１４１２（たとえば、遠位ポート）を別の方法で含むことができる。

図２８～図３０に示すように、キャビティ構造１４１６は、ハウジング１４１０の近位表面を形成する底端または底表面（たとえば、より大きい端部または表面）と、延長構造１４１８に連結される頂端（たとえば、より小さい端部）とを有する、実質的に円錐形などとすることができる。したがって、この実施形態において、ハウジング１４１０は、実質的に漏斗状の形状を有することができる。キャビティ構造１４１６は、カテーテル１４３０の少なくとも一部を保持するように構成される。より詳細には、カテーテル１４３０を第２位置に配置する前に、図２８および図２９に示すように、キャビティ構造１４１６は、カテーテル１４３０の少なくとも一部を、スプール状、コイル状、回旋状、および／またはループ状の配置および／または配列で保持および／または収容することができる。延長部１４１８は、たとえば、直線状(linear)、直線状(straight)、および／または実質的に非コイル状の配置および／または配列で、カテーテル１４３０の少なくとも遠位端部分１４３２を保持および／または受容するように構成することができる。

装置１４００のカテーテル１４３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル１４３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、３３０、４３０、５３０、６３０、７３０、８３０、９３０、１０３０、１１３０、１２３０、および／または１３３０のいずれかと、少なくとも形状および／または機能において実質的に同様であることができる。したがって、カテーテル１４３０のそのような類似の部分および／または態様は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。たとえば、図２８～図３０に示す実施形態において、カテーテル１４３０は、任意の適切な材料から形成することができ、カテーテル１３０に関連して前述のような任意の適切な長さ、直径、および／または構成を有することができる。

カテーテル１４３０の少なくとも一部は、ハウジング１４１０内に移動可能に配置される。いくつかの実施形態において、カテーテル１４３０またはその一部は、カテーテル１４３０の一部がキャビティ構造１４１６内でスプールおよび／または巻き取られ、カテーテル１４３０の遠位端部分１４３２が延長構造１４１８および／または第２ポート１４１２内に配置される第１位置（図２８）と、カテーテル１４３０の少なくとも一部が第２ポート１４１２および第２ポート１４１２に連結されたアクセス装置（不図示）の少なくとも一部を通って延在する第２位置（図３０）との間で、（たとえば、アクチュエータ１４５０の回転運動を介して）移動することができる。いくつかの実施形態において、詳細に前述したように、カテーテル１４３０が第２位置にあるときに、カテーテル１４３０は、アクセス装置の遠位面を超えて所定距離、所望距離、および／または少なくとも閾値距離にカテーテル１４３０の遠位面を配置するのに十分な長さを有することができる。

装置１４００のアクチュエータ１４５０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、図２８～図３０に示すように、アクチュエータ１４５０は、第１部分１４５１および第２部分１４５２を含む。アクチュエータ１４５０は、第２ポート１４１２の位置またはその近傍において、ハウジング１４１０の延長構造１４１８に連結することができる。別の実施形態において、アクチュエータ１４５０は、ハウジング１４１０の長さに沿った任意の適切な位置でハウジング１４１０に連結することができる。アクチュエータ１４５０は、アクチュエータ１４５０をハウジング１４１０に対して回転させることができる任意の適切な方法で、ハウジング１４１０に連結することができる。さらに、アクチュエータ１４５０は、第２部分１４５２が少なくとも部分的にハウジング１４１０内に配置され、カテーテル１４３０と接触および／またはその他の方法で係合することができるように、ハウジング１４１０に連結することができる。このようにして、アクチュエータ１４５０は、少なくとも形態および／または機能において、図３および図４に関連して前述したアクチュエータ２５０と実質的に類似することができる。

使用時に、装置１４００は、カテーテル１４３０の一部（たとえば、近位端部分１４３１）がキャビティ構造１４１６内で巻き付けおよび／または巻き取られ、カテーテル１４３０の遠位端部分１４３２が延長構造１４１８および／または第２ポート１４１２内に配置されている第１配置および／または第１状態（図２８）であることができ、使用者は、アクチュエータ１４５０の第１部分１４５１を連動させることによって装置１４００を操作して、装置１４００を第２配置および／または第２状態（図３０）に遷移させることができる。たとえば、使用者は、アクチュエータ１４５０の第１部分１４５１に力を印加して、アクチュエータ１４５０をたとえば図２９の矢印ＳＳによって示される時計回り方向に回転させることができる。このように、アクチュエータ１４５０の第２部分１４５２は、ハウジング１４１０に対して相対的に回転し、カテーテル１４３０に係合して、図２９の矢印ＴＴで示す第１位置から第２位置に向かう遠位方向にカテーテル１４３０を移動させることができる。第１位置から第２位置に向かうカテーテル１４３０の移動および／または遷移は、カテーテル１４３０がキャビティ構造１４１６内で巻き戻しおよび／または巻き出し、延長構造１４１８を通って（たとえば、直線方向に）前進することを可能にするようなものである。いくつかの例において、ハウジング１４１０の漏斗形状は、カテーテル１４３０がハウジング１４１０の内側表面（たとえば、キャビティ構造１４１６の内側表面）に接触し、および／または他の方法で案内または誘導されるようにすることができる。図３０に示すように、いくつかの実施態様において、カテーテル１４３０が第２位置にあるとき、カテーテル１４３０は完全に伸長することができる（たとえば、実質的に直線状(straight)または直線状(linear)）。いくつかの実施態様において、ハウジング１４１０の第２ポート１４１２がアクセス装置など（不図示）に連結されているとき、装置１００に関連して詳細に前述したように、カテーテル１４３０をアクセス装置に対して所望の位置まで前進させることができる。

図２８～図３０には示されていないが、いくつかの実施形態において、ハウジング１４１０および／またはキャビティ構造１４１６は、キャビティ構造１４１６内の１つまたは複数の内部構造をさらに含み、内部構造は、カテーテル１４３０の巻き付け（または巻き出し）、巻き付け（または巻き出し）、巻き取り（または巻き戻し）などを案内および／または誘導するように構成される。たとえば、図３１～図３３は、別の実施形態による流体移送装置１５００を示す。流体移送装置１５００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置１５００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、３００、４００、５００、６００、７００、８００、９００、１０００、１１００、１２００、１３００、および／または１４００の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と類似および／または実質同一であり得る。より詳細には、装置１５００は、図２８～図３０に関連して前述の装置１４００と、少なくとも形態および／または機能において実質的に類似することができる。したがって、装置１５００の一部は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。

装置１５００は、少なくともハウジング１５１０と、カテーテル１５３０と、アクチュエータ１５５０とを含む。ハウジング１５１０は、図２８～図３０に関連して前述のハウジング１４１０と少なくとも形態および／または機能が実質的に類似し得る。たとえば、ハウジング１５１０は、ハウジング１５１０の近位端部分の位置またはその近傍に配置されるキャビティ構造１５１６と、キャビティ構造１５１６に連結され、ハウジング１５１０の遠位端部分の位置またはその近傍に配置される延長構造１５１８とを含む。キャビティ構造１５１６は、第１ポート１５１１（たとえば、近位ポート）に連結すること、および／または別の方法で第１ポート１５１１を含むことができ、延長構造１５１８は、第２ポート１５１２（たとえば、遠位ポート）に連結することができ、および／または別の方法で第２ポート１５１２を含むことができる。ハウジング１４１０に関連して詳細に前述したように、第１ポート１５１１は、カテーテル１５３０の近位端部分１５３１に固定的に連結されるように構成され、第２ポート１５１２は、カテーテル１５３０の遠位端部分１５３２を受容するように構成される。

しかしながら、ハウジング１５１０は、キャビティ構造１５１６内に配置された内部構造１５１７を含むことによって、ハウジング１４１０とは相違することができる。図示されるように、内部構造１５１７は、たとえば、ハウジング１５１０の近位端または近位面に隣接し、および／または、近位端または近位面から延びる円錐形の内部構造とすることができる。内部構造１５１７は、カテーテル１５３０が第１位置（図３１）と第２位置（図３３）との間で移動される際に、キャビティ構造１５１６内に配置されるカテーテル１５３０の少なくとも一部を支持および／または案内するように構成される。たとえば、いくつかの実施形態において、本明細書でさらに詳細に説明するように、内部構造１５１７およびキャビティ構造１５１６の内側表面は、集合的に、カテーテル１５３０の少なくとも一部を受容することができる、比較的小さな空間および／または体積を画定することができる。さらに、カテーテル１５３０がハウジング１５１０を通って前進する際に、内部構造１５１７および／またはキャビティ構造１５１６の内側表面は、カテーテル１５３０は選択的に接触、支持、および／または案内することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング１５１０内に配置されたカテーテル１５３０の全てまたはほぼ全てを、ハウジング１５１０および／またはアクチュエータ１５５０の一部によって支持することができる。図３１～図３３には示されていないが、内部構造１５１７の配列は、第１ポート１５１１をカテーテル１５３０の近位端部分１５３１に固定的に連結することを可能にするように構成された、開口部、カプラ、および／または任意の他の適切な特徴を含むことができる。

装置１５００のカテーテル１５３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル１５３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、３３０、４３０、５３０、６３０、７３０、８３０、９３０、１０３０、１１３０、１２３０、１３３０、および／または１４３０のいずれかと、少なくとも形状および／または機能において実質的に類似することができる。したがって、カテーテル１５３０のそのような類似の部分および／または態様は、本明細書でさらに詳細に説明しなくてもよい。たとえば、図３１～図３３に示す実施形態において、カテーテル１５３０は、任意の適切な材料から形成することができ、カテーテル１３０に関連して前述のような任意の適切な長さ、直径、および／または構成を有することができる。

カテーテル１５３０の少なくとも一部分は、ハウジング１５１０内に移動可能に配置される。いくつかの実施形態において、カテーテル１５３０またはその一部は、第１位置と第２位置との間で（たとえば、アクチュエータ１５５０の回転運動を介して）移動可能である。たとえば、図３１に示すように、カテーテル１５３０が第１位置にあるとき、カテーテル１５３０の一部は、キャビティ構造１５１６内の内部構造１５１７に巻き付けおよび／または巻き取られており、カテーテル１５３０の遠位端部分１５３２は、延長構造１５１８および／または第２ポート１５１２内に配置される。図３３に示すように、カテーテル１５３０が第２位置にあるとき、カテーテル１５３０の少なくとも一部は、第２ポート１５１２および第２ポート１５１２に連結されたアクセス装置（不図示）の少なくとも一部を通って延びる。いくつかの実施形態において、詳細に前述したように、カテーテル１５３０は、カテーテル１５３０が第２位置にあるときにアクセス装置の遠位面を超えて所定距離、所望距離、および／または少なくとも閾値距離にカテーテル１５３０の遠位面を配置するのに十分な長さを有することができる。

装置１５００のアクチュエータ１５５０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、図３１～図３３に示すように、アクチュエータ１５５０は、第１部分１５５１および第２部分１５５２を含む。アクチュエータ１５５０は、第２ポート１５１２の位置またはその近傍で、ハウジング１５１０の延長構造１５１８に連結することができる。別の実施形態において、アクチュエータ１５５０は、ハウジング１５１０の長さに沿った任意の適切な位置でハウジング１５１０に連結することができる。アクチュエータ１５５０は、アクチュエータ１５５０をハウジング１５１０に対して回転させることができる任意の適切な方法で、ハウジング１５１０に連結することができる。さらに、アクチュエータ１５５０に対するハウジング１５１０の連結は、第２部分１５５２を少なくとも部分的にハウジング１５１０内に配置し、かつ、第２部分１５５２をカテーテル１５３０と接触および／または他の方法で係合させることを可能とする。このようにして、アクチュエータ１５５０は、少なくとも形態および／または機能において、図３および４に関連して前述のアクチュエータ２５０と実質的に類似することができる。

使用時に、装置１５００は、カテーテル１５３０の一部（たとえば近位端部分１５３１）がキャビティ構造１５１６内の内部構造１５１７に巻き付けおよび／または巻き取られ、およびカテーテル１５３０の遠位端部分１５３２が延長構造１５１８および／または第２ポート１５１２内に配置されている、第１配置および／または第１状態（図３１）にあることができ、使用者は、アクチュエータ１５５０の第１部分１５５１を連動させることによって装置１５００を操作して、装置１５００を第２配置および／または第２状態（図３３）まで、または第２配置および／または第２状態に向かって遷移させることができる。たとえば、使用者は、アクチュエータ１５５０の第１部分１５５１に力を印加して、アクチュエータ１５５０をたとえば図３２の矢印ＵＵによって示される時計回り方向に回転させることができる。このように、アクチュエータ１５５０の第２部分１５５２は、ハウジング１５１０に対して相対的に回転し、カテーテル１５３０に係合して、カテーテル１５３０を第１位置から第２位置に向かって遠位方向に移動させる。カテーテル１５３０の移動および／または遷移は、カテーテル１５３０をキャビティ構造１５１６内で巻き出しおよび／または巻き出して、延長構造１５１８を通って（たとえば、直線方向に）前進させることを可能にする。いくつかの例において、カテーテル１５３０が第１位置から第２位置に向かって移動する際に、内部構造１５１７の円錐形状およびキャビティ構造１５１６の内面の円錐形状は、カテーテル１５３０の接触、および／または他の方法での案内または誘導を可能とする。図３３に示すように、いくつかの実施態様において、カテーテル１５３０が第２位置にあるとき、カテーテル１５３０は完全に伸長することができる（たとえば、実質的に直線状(straight)または直線状(linear)）。いくつかの実施態様において、ハウジング１５１０の第２ポート１５１２がアクセス装置など（不図示）に連結されているとき、装置１５０に関連して詳細に前述したように、カテーテル１５３０をアクセス装置に対して所望の位置まで前進させることができる。

図３４～図３９は、別の実施形態にしたがう流体移送装置１６００を示す。流体移送装置１６００（本明細書では「装置」とも呼称される）は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、装置１６００の少なくとも一部は、前述の装置１００、２００、３００、４００、５００、６００、７００、８００、９００、１０００、１１００、１２００、１３００、１４００、および／または１５００の１つまたは複数の部分（および／または部分の組み合わせ）と類似および／または実質同一であり得る。より具体的には、装置１６００は、少なくとも形態および／または機能において、詳細に前述した装置９００、１０００、および／または１１００（またはそれらの任意の適切な組み合わせ）と実質的に類似し得る。したがって、装置１６００の一部は、本明細書でさらに詳細に説明されなくてもよい。

装置１６００は、少なくともハウジング１６１０と、カテーテル１６３０と、アクチュエータ１６５０とを含む。ハウジング１６１０は、詳細に前述したハウジング９１０、１０１０、および１１１０と実質的に同様であり得る。たとえば、ハウジング１６１０は、カテーテル１６３０の近位端部分１６３１に連結および／または他の方法で近位端部分１６３１を受容するように構成され得る第１ポート１６１１と、カテーテル１６３０の遠位端部分１６３２を受容するように構成された第２ポート１６１２とを含む。いくつかの実施形態において、第１ポート１６１１は、装置７００、８００、９００、１０００、および１１００に関連して前述のように、カテーテル１６３０の近位端部分１６３１に固定的に連結するように構成することができる。ハウジング１６１０は、任意の適切な形状、寸法、または構成とすることができる。いくつかの実施形態において、ハウジング１６１０またはその一部は、上面視平面に関して画定される円形の断面形状を有することができる。いくつかの実施形態において、たとえば図３４～図３６に示されるように、第１ポート１６１１および第２ポート１６１２のそれぞれは、ハウジング１６１０の周囲端または周囲面（たとえば、ハウジングの周囲に沿う周囲表面）から延びることができる。第１ポート１６１１および第２ポート１６１２をハウジングの周縁に沿って配置して、第１ポート１６１１の内腔によって画定される軸が、第２ポート１６１２の内腔によって画定される軸と実質的に平行にすることができる。いくつかの実施形態において、ハウジング１６１０の第１ポート１６１１は、カテーテル１６３０の少なくとも一部を受容するように構成されたカバー１６１９によって囲まれて、カテーテル１６３０の少なくとも一部を望ましくない曲げ、屈曲、および／またはよじれから保護することができる。いくつかの実施形態において、カバー１６１９は、アクチュエータ１６５０の動きに付随する動作範囲（たとえば、回転動作範囲）を制限、制約、および／または他の方法で少なくとも部分的に画定するように構成される、停止部１６２０を含むか、および／または形成する。

装置１６００のカテーテル１６３０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル１６３０は、前述のカテーテル１３０、２３０、３３０、４３０、５３０、６３０、７３０、８３０、９３０、１０３０、１１３０、１２３０、１３３０、１４３０、および／または１５３０のいずれかと、少なくとも形状および／または機能において実質的に類似することができる。したがって、カテーテル１６３０のそのような類似の部分および／または態様は、本明細書でさらに詳細に説明されなくてもよい。たとえば、いくつかの実施形態において、カテーテル１６３０は、単一の材料で形成することができ、カテーテル１３０に関連して前述のような所定の長さ、直径、および／または構成を有することができる。別の実施形態において、カテーテル１６３０は、異種の材料で形成することができ、および／または、異なる寸法、形状、直径、厚さなどを有して、任意の適切な剛性、柔軟性、硬度、および／またはデュロメータをもたらすことができる。たとえば、カテーテル１６３０の近位端部分１６３１は、曲げ力または圧力の急激な変化に応じて変形することができる柔軟な材料から形成することができる。いくつかの例において、カテーテル１６３０の近位端部分１６３１は、負圧の閾値量または強度を超える強度を有する負圧に応じて変形して、その結果、近位端部分１６３１の下流の位置（たとえば、遠位端部分１６３２および／または任意の他の適切な部分）でカテーテル１６３０の一部が潰れる可能性を低減することができる。カテーテル１６３０の遠位端部分１６３２は、比較的高剛性の材料、または、少なくともカテーテル１６３０の近位端部分１６３１の剛性（stiffness）または剛性（rigidity）よりも大きい剛性または剛性を有する材料から形成することができる。いくつかの実施形態において、遠位端部分１６３２は、近位端部分１６３１の直径よりも小さい直径を有して、ＰＩＶに対して所望の位置に向かっておよび／または所望の位置からカテーテル１６３０の少なくとも一部を前進させることを容易にすることができる。いくつかの実施形態において、カテーテル１６３０の近位端部分１６３１および遠位端部分１６３２は、異なる長さ、長さ、直径および／または構成を有する別個の構成要素とすることができ、これらは、たとえば、第１ポート１６１１、カバー１６１９、および／またはハウジング１６１０の任意の他の適切な部分において、またはそれら部分の中で、機械的および流体的に接続することができる。たとえば、いくつかの実施形態において、二次カテーテルまたは外部カテーテルをハウジング１６１０の外側に配置することができ、二次カテーテルまたは外部カテーテルは、少なくとも部分的に第１ポート１６１１および／またはカバー１６１９内に配置され、任意の適切なカプラ、アダプタ、コネクタ、および／または類似物を用いてカテーテル１６３０の近位端部分に連結される、遠位端部分を含むことができる。

装置１００に関連して前述のように、いくつかの例において、カテーテル１６３０の近位端部分１６３１は、クランプ１６３３を含むことができ、クランプは、流体源および／または流体リザーバ（たとえば、サンプルボトル）に物理的および／または流体的に連結するように構成することができる。このように、ある量の流体（たとえば、体液、医薬品、生理食塩水など）を、カプラ１６３３を介して、カテーテル１６３０（ひいては、患者）と、流体源または流体リザーバとの間で移送することができる。いくつかの実施形態において、カプラ１６３３は、クランプ、グロメット、Ｏリング、圧縮部材、ＬｕｅｒＬｏｋ（商標）、および／または任意の他の適切なカプラとすることができる。たとえば、図３４～図３６は、コネクタ１６３３が、統合されたクランプを有するメス型ＬｕｅｒＬｏｋ（商標）であり得ることを示している。

装置１６００のアクチュエータ１６５０は、任意の適切な形状、寸法、および／または構成とすることができる。いくつかの実施形態において、アクチュエータ１６５０は、詳細に前述したアクチュエータ９５０および／または１０５０と実質的に類似することができる。たとえば、図３４～図３７に示すように、アクチュエータ１６５０は、少なくとも部分的にハウジング１６１０内に配置され、ハウジング１６１０に移動可能に連結されるスプール構造１６５４を有する。図３４、図３６および図３７に示すように、スプール構造１６５４は、互いに対して鏡面配向で配置される一対の係合構造１６５７を含み、一対の係合構造１６５７は、（１）その内部、内側、および／または隣接する部分の間の内側チャネルまたは経路１６５８と、（２）スプール構造１６５４の外部または外側部分および／または表面と、ハウジング１６１０の内部または内側部分および／または表面（たとえば、内周部）との間に画定される外側チャネル１６１５と、を有する。

図示されるように、アクチュエータ１６５０は、アクチュエータ１６５０の外側（たとえば、ハウジング１６１０の外側）に配置される連動特徴部１６５９を含む。いくつかの実施態様において、使用者は、連動特徴部１６５９に連動、接触、および／または力を印加して、アクチュエータ１６５０をハウジング１６１０に対して相対的に（たとえば、図３４および図３５に示す軸１６９９の周囲の回転運動で）移動させることができる。装置９００、１０００、および／または１１００に関連して前述のように、アクチュエータ１６５０の移動の結果、および／または別の方法で、ハウジング１６１０の内部の回旋状またはコイル状のカテーテル１６３０の少なくとも一部を、ハウジング１６１０の１つまたは複数の部分を通して前進させる。さらに、図示されるように、連動特徴部１６５９は、アクチュエータ１６５０の周縁部またはエッジの近くに配置される。カテーテル１６３０の所定の位置を超える巻き取り（または巻き戻し）を防止するために、カバー１６１９は、アクチュエータ１６５０（またはハウジング１６１０）の円周に沿った連動特徴部１６５９の経路に配置される停止特徴部１６２０を含み、それによってハウジング１６１０に対する連動特徴部１６５９、ひいてはアクチュエータ１６５０の移動を制限するか、または少なくとも部分的に限定することができる。

カテーテル１６３０をハウジング１６１０内に配置して、カテーテル１６３０の一部を外側チャネル１６１５および／または内側チャネル１６５８の少なくとも一方の中に配置し、アクチュエータ１６５０の作動に応じて、カテーテル１６３０がそれらの中を通して（たとえば、ハウジング１６１０を貫いて）前進するように構成される。たとえば、図３４、図３６および図３９は、カテーテル１６３０が第１位置にある第１配置および／または第１状態の装置１６００を示す。カテーテル１６３０が第１位置にあるとき、カテーテル１６３０の一部は、第１ポート１６１１から、外側チャネル１６１５の第１部分１６１５Ａを通って、内側チャネル１６５８を通って、外側チャネル１６１５の第２部分１６１５Ｂを通って、第２ポート１６１２の中へと延びることができる。図３９に示すように、装置１６００が第１配置および／または第１状態にあるとき、カテーテル１６３０は、外側チャネル１６１５の第１部分１６１５Ａを通って、第２ポート１６１２近傍の位置まで通過することができる。カテーテル１６３０は、外側チャネル１６１５の第１部分１６１５Ａから第２ポート１６１２の中へと延びるのではなく、内側チャネル１６５８を通って、第２ポート１６１２近傍の位置から第１ポート１６１１近傍の位置まで延びる。このように、カテーテル１６３０は、係合構造１６５７の１つに実質的に巻き付いている。さらに、カテーテル１６３０は、第１ポート１６１１またはその近傍の位置から、外側チャネル１６１５の第２部分１６１５Ｂ（たとえば、他の係合構造１６５７によって少なくとも部分的に画定される）を通って、第２ポート１６１２の位置、その近傍、または少なくとも部分的に第２ポート１６１２内部の位置まで延びる。この位置および／または配向において、カテーテル１６３０が第１ポート１６１１と第２ポート１６１２との間で延びる外側チャネル１６１５および内側チャネル１６５８に沿った経路は、たとえば、ハウジング１６１０の第１ポート１６１１と第２ポート１６１２との間の最長または実質的に最長の経路であり、装置１６００が第１配置および／または第１状態にあるとき（たとえば、アクチュエータ１６５０および／またはカテーテル１６３０が第１位置にあるとき）、カテーテル１６３０の最大または実質的に最大の部分がハウジング１６１０内に配置される。

装置１６００は、アクチュエータ１６５０の連動特徴部１６５９を操作して、アクチュエータ１６５０を、ハウジング１６１０によって画定される中心軸１６９９の周囲を図３４の矢印ＶＶによって示される時計回り方向に移動または回転させることによって、第１配置および／または第１状態から第２配置および／または第２状態に遷移することができる。アクチュエータ１６５０の移動は、スプール構造１６５４および係合構造１６５７の回転をもたらし、これにより、図３５に示すように、第１ポート１６１１と内側チャネル１６５８の第１端（第２ポート１６１２の位置またはその近傍）との間に配置される外側チャネル１６１５の一部、および第２ポート１６１２と第１端とは反対側の内側チャネル１６５８の第２端（第１ポート１６１１の位置またはその近傍）との間に配置される外側チャネル１６１５の一部が変化する。より具体的には、外側チャネル１６１５の一部が減少し、その結果、外側チャネル１６１５および内側チャネル１６５８によって集合的に形成および／または画定される蛇行状(serpentine)、迂回状（circutous）、蛇行状（tortuous）、および／または別の方法で湾曲または非直線の経路を介して、カテーテル１６３０をその第１位置からその第２位置に向かって前進させるように動作可能である。別の言い方をすれば、ハウジング１６１０に対するアクチュエータ１６５０の回転は、第１ポート１６１１および第２ポート１６１２に対する係合構造１６５７の回転をもたらす。さらに、係合構造１６５７の回転は、第１ポート１６１１および第２ポート１６１２に対する内側チャネル１６５８の配向を移動および／または変更する。

連動特徴部１６５９を操作して、装置１６００をカテーテル１６３０が第２位置にある第２配置および／または第２状態に配置するために、アクチュエータ１６５０を所定量および／または所望量だけ動かすことができる。いくつかの実施形態において、アクチュエータ１６５０を約１８０°回転させて、装置１６００を第１配置から第２配置へと遷移させることができる。この位置および／または配向において、外側チャネル１６１５および内側チャネル１６５８は、たとえば、第１ポート１６１１と第２ポート１６１２との間のハウジング１６１０を通る最短経路を画定することができる。たとえば、いくつかの実施態様において、装置１６００が第２配置および／または第２状態にあるときに、係合構造１６５７の配列は、カテーテル１６３０が、外側チャネル１６１５を通って実質的に延在することなしに（たとえば、外側チャネル１６１５の第１部分および第２部分のいずれも通らずに）、内側チャネル１６５８を経由して、第１ポート１６１１と第２ポート１６１２との間に延在することができるようなものである。

以前の実施形態に関連して詳細に前述したように、装置１６００の配列は、カテーテル１６３０の長さまたは「リーチ」を、たとえば、ハウジング１６１０の長さ、および／または第１ポート１６１１と第２ポート１６１２との間のハウジング１６１０の長さ（たとえば、内側チャネル１６５８を経由した長さ）よりも長くすることを可能にする。したがって、ハウジング１６１０の第２ポート１６１２がアクセス装置など（不図示）に連結されている場合、装置１００に関連して詳細に前述したように、アクセス装置の種類および／または長さにかかわらず、装置１６００が過度の長さを有することなしに、アクセス装置に対して所望の位置までカテーテル１６３０を前進させることができる。

装置１６００の配列は、連動特徴部１６５９を操作して、ある角度量または角度距離（たとえば、回転量）だけアクチュエータ１６５０を移動または回転させることにより、ある線形量または直線距離だけカテーテル１６３０の遠位端部分１６３２が移動するようなものである。言い換えれば、カテーテル１６３０の遠位端部分１６３２の直線変位（たとえば並進）は、アクチュエータ１６５０の角度変位（たとえば回転）で達成される。いくつかの実施態様において、アクチュエータ１６５０、スプール構造１６５４、および／または係合構造１６５９は、「長さ増倍」および／または「変位増倍」効果を達成するように構成され、および／または、アクチュエータ１６５０の連動特徴部１６５９の比較的小さな回転量が、カテーテル１６３０の遠位端部分１６３２の比較的大きな並進量（または、少なくとも、回転量よりも大きい並進量）をもたらすようなメカニカルアドバンテージを提供するように構成される。

前述のように、アクチュエータ１６５０の移動により、ある直線方向の量または距離だけカテーテル１６３０の遠位端部分１６３２を移動させる。アクチュエータのこのような移動は、ハウジング１６１０内の回旋状またはコイル状のカテーテル１６３０の一部に力を印加する。装置１６００の配列は、ハウジング１６１０内に配置されるカテーテル１６３０の全てまたは実質的に全ての部分が、外側チャネル１６１５および／または内側チャネル１６５８を画定するハウジング１６１０および／またはアクチュエータ１６５０の表面によって支持されるようになっている。これは、たとえば、アクチュエータ１６５０がハウジング１６１０を通ってカテーテル１６３０を移動させるように動作する力を印加する際に、ハウジング１６１０内に配置されたカテーテル１６３０の一部に沿って接線方向の支持を提供することができる。その結果、さもなければカテーテル（または他の比較的柔軟なチューブ、部材など）の支持されていない長さを「押す」または前進させることに付随する可能性がある望ましくない曲げ、よじれ、または変形を回避して、カテーテル１６３０を前進させることができる。

いくつかの実施形態において、アクチュエータ１６５０の移動に応じて、ハウジング１６１０の内部に配置されたカテーテル１６３０の一部（たとえば、ハウジング１６１０の内部で回旋状またはコイル状になっている部分）が沿って前進できる支持された経路または軌道は、内側チャネル１６１５を画定する係合構造１６５７の内面、および／または外側チャネル１６５８を画定する係合構造１６５７の外面およびハウジング１６１０の対応する内面によって画定される。このようにして、アクチュエータ１６５０が移動する際に、ハウジング１６１０の内部に配置されたカテーテル１６３０の一部は、この支持された軌道の経路に沿って支持、案内、誘導、および／または別の方法で移動することが可能となり、これにより、カテーテル１６３０の遠位端部分１６３２の所望の直線変位を制限および／または実質的に妨害する可能性のある、ハウジング１６５０の内部のカテーテル１６３０の部分またはそれ以上の部分の望ましくない変形、巻上げ、曲げ、弓そり、および／または偏向を制限および／または実質的に防止することができる。

図３４の矢印ＶＶによって示される時計回り方向のアクチュエータ１６５０の移動および／または移動が、装置１６００を第１配置および／または第１状態から第２配置および／または第２状態に遷移させるものとして記載してきたが、その代わりに、アクチュエータ１６５０を反時計回り方向に移動させて、装置１６００を第１配置および／または第１状態から第２配置へと遷移させるように構成することができる。たとえば、スプール構造１６５４の配列および／または内側チャネル１６５８を通過するカテーテル１６３０の配列を、装置１６００の面内軸に対して反転させて、アクチュエータ１６５０の反時計回りの移動が、第１ポート１６１１と内側チャネル１６５８の第１端との間に配置される外側チャネル１６１５の一部と、第２ポート１６１２と第１端とは反対側の内側チャネル１６５８の第２端との間に配置される外側チャネル１６１５の一部とを変化させることができる。

いくつかの例において、詳細に前述したように、使用者は、アクチュエータ１６５０を第１方向に回転させて装置を第１配置から第２配置に遷移させ、その結果、カテーテル１６３０を第１位置から第２位置に前進させることができる。いくつかの例において、次に、使用者は、装置が第１配置から第２配置に遷移した後に、アクチュエータ１６５０を第１方向とは反対の第２方向に回転させて、カテーテル１６３０を第２位置から第１位置に後退させること、またはカテーテル１６３０の大部分または多くの長さを第１ポート１６１１と第２ポート１６１２との間のハウジング１６１０内に配置させることができる。あるいはまた、いくつかの例において、最初に、使用者は、アクチュエータ１６５０を回転させて装置を第１配置から第２配置に遷移させ、その結果、カテーテル１６３０を第１位置から第２位置に前進させ、次いで、アクチュエータ１６５０を同じ方向に回転させ続けて、カテーテル１６３０を、第２位置から、カテーテル１６３０の一部または長さが第１ポート１６１１と第２ポート１６１２との間のハウジング１６１０内に配置される第３位置（たとえば、カテーテル１６３０は、アクチュエータ１６５０の周りで反対方向にループしている）へと後退させることができる。たとえば、いくつかの実施態様において、アクチュエータ１６５０は、カテーテル１６３０を第１位置から第２位置に移動させるために約１８０°回転させることができ、その後、カテーテルを第２位置から第３位置に移動させるために、１８０°を超えて（たとえば、連動特徴部１６５９が停止部１６２０に当接するまで）回転させることができる。

ここで図４０を参照すると、１つの実施形態にしたがって、流体移送を使用して、留置型血管アクセス装置を通した患者への流体移送または患者からの流体移送するための方法１０を例示するフローチャートが提示される。流体移送装置は、詳細に前述した流体移送装置１００、２００、３００、５００、６００、７００、８００、９００、１０００、１１００、１２００、１３００、１４００、１５００、および／または１６００のいずれかと類似および／または実質同一であってもよい。したがって、流体移送装置（本明細書では「装置」とも呼称される）は、ハウジングと、ハウジング内に少なくとも部分的に配置されたカテーテルと、ハウジングに連結され、カテーテルに選択的に係合するアクチュエータとを含むことができる。ハウジングは、第１ポートおよび第２ポートを含む。第１ポートは、カテーテルの近位端部分に固定的に連結することができる。方法１０は、工程１１において、ハウジングの第２ポートを留置型血管アクセス装置に連結することを含む。たとえば、いくつかの実施形態において、使用者は、流体移送装置を操作して、留置型末梢静脈ライン（ＰＩＶ）、および延長留置ＰＩＶ、正中線ＰＩＶ、ＰＩＣＣラインおよび／または類似物のような留置型血管アクセス装置に対して、流体移送装置のハウジングの第２ポートを物理的および流体的に連結することができる。流体移送装置のカテーテルの配列は、第１ポートに対して固定的な位置において、カテーテルの近位端部分を固定的に連結、および／または他の方法で維持するようにすることができる。いくつかの実施形態において、ハウジングの第２ポートは、たとえばＰＩＶに物理的および流体的に連結するように構成された、ＬｕｅｒＬｏｋ（商標）、「Ｃｌｉｐ－Ｌｏｃｋ－Ｓｎａｐ」接続などであることができ、および／またはそれらを含むことができる。

工程１２において、流体移送装置のハウジングによって画定される中心軸を中心として、ある角度距離だけ、流体移送装置のアクチュエータを回転させる。たとえば、いくつかの実施形態において、ハウジングは、アクチュエータの移動範囲を画定することができる。ハウジングは、アクチュエータの一部と選択的に係合して、アクチュエータの一部の移動量または移動方向を限定、制限、案内、および／またはその他の方法で誘導することができる、構造、特徴、構成要素などを含むことができる。このように、アクチュエータは、装置９００、１０００、１１００、１６００に関連して詳細に前述したアクチュエータと同様に、アクチュエータの一部の寸法および／または配列、ハウジングの一部の寸法および／または配列などに少なくとも部分的に基づいて、所望の動作範囲および／または所望の角度変位によって回転させることができる。

工程１３において、アクチュエータの回転に応じて、カテーテルの遠位端部分を、第１位置から第２位置まで直線距離だけ前進させる。第１位置において、カテーテルの遠位端部分はハウジング内にあり、第２位置において、カテーテルの遠位端部分は留置型血管アクセス装置より遠位にある。カテーテルの遠位端部分は、第２ポートおよび留置型血管アクセス装置を通る中心軸に直交する方向に直線的に前進する。いくつかの実施形態において、回転および／または角度変位によるアクチュエータの回転は、ハウジング内に配置されたカテーテルの遠位端部分を前進させ、巻き付け（または巻き出し）、巻き付け（または巻き出し）、および／またはその他の方法で移動させることができる。たとえば、ハウジングに対するアクチュエータの回転およびカテーテル（または少なくともその遠位端部分）の前進は、装置１６００に関連して詳細に前述した回転、前進などと実質的に類似することができる。このようにして、流体移送装置の配列は、カテーテルが所望の距離にわたって延在する（たとえば、少なくとも部分的に、標準または短ＰＩＶ、延長留置ＰＩＶ、正中線ＰＩＶ、ＰＩＣＣライン、および／または任意の他の適切なアクセス装置の少なくとも一部の中へと延在する、またはそれらを貫いて延在する）のに十分な長さを有するようにすることができる。同様に、カテーテルは、ハウジングの第２ポートを任意の適切なアダプタ、延長セット、チューブ、ポートなどに連結するのに十分な長さを有することができる。いくつかの例において、たとえば、カテーテルは、ハウジングから、ＩＶ延長セットおよび／またはそれに連結された任意の適切な長さのチューブを通り、ＰＩＶのポート（たとえば、近位ポートおよび／またはサイドポート）を通り、ＰＩＶより遠位の患者の静脈内の位置まで延在するのに十分な長さを有することができる。

装置１００、２００、３００、４００、５００、７００、８００、９００、１０００、１１００、１２００、１３００、１４００、および１５００を、ＰＩＶなどのアクセス装置に連結されるものとして例示および／または前述してきたが、別の実施形態において、装置は、任意の適切なアクセス装置、誘導器、アダプタ、二次装置または中間装置などに連結することができる。たとえば、いくつかの例において、装置２００のハウジング２１０の第２ポート２１２を延長セットなどに連結することができ、この延長セットは、本明細書に記載されているような留置型ＰＩＶに連結される。延長セットは、たとえば、「Ｙ字アダプタ」または「Ｔ字アダプタ」などのデュアルポートＩＶ延長セットであってもよい。このように、「Ｙ字アダプタ」および「Ｔ字アダプタ」という用語は、一般に、デュアルポートＩＶ延長セットの全体形状を表す。別の実施形態において、延長セットは、シングルポートＩＶ延長セットであってもよい。これらの実施形態において、本明細書に記載の装置は、装置のハウジングから、延長セットまたは他の中間装置を通って、アクセス装置を通って延び、カテーテルの遠位端をアクセス装置の遠位に配置するのに十分な長さを有する、カテーテルを含むことができる。さらに、アクセス装置は、たとえば、標準ＰＩＶまたは短ＰＩＶ、延長留置ＰＩＶ、正中線ＰＩＶ、ＰＩＣＣライン、および／または任意の他の装置などの、任意の適切な長さを有する任意の適切な装置であり得る。別の実施形態において、本明細書に記載された装置のいずれかは、任意の適切なアクセス装置などに連結することができ、任意の適切な手順、手術などに使用することができる。

いくつかの例において、本明細書に記載されている移送装置は、１つまたは複数の製造プロセス中で組み立てること、および、組み立て済みの構成で包装することができる。たとえば、いくつかの例において、デバイスの組み立ては、たとえば、エチレンオキシド環境などの実質的に無菌の環境で行うことができる。別の実施形態において、本明細書に記載の移送装置は、非組立構成で包装することができる（たとえば、使用者がパッケージを開け、構成要素を組み立てて装置を形成することができる）。装置の構成要素は、一緒にまたは別々に包装することができる。いくつかの実施形態において、装置は、たとえば、ＰＩＶ、延長セット、Ｙ字アダプタまたはＴ字アダプタ、および／または任意の他の適切な構成要素と一緒に包装することができる。

本明細書に記載される装置のいずれも、任意の適切なプロセス、手順、方法、および／または類似方法において使用することができる。たとえば、いくつかの例において、本明細書に記載された装置は、患者への流体移送または患者からの流体移送のための、医療処置、プロセス、および／または方法において使用することができる。そのような手順は、たとえば、以前に配置されたアクセス装置または留置されたアクセス装置を介して患者から体液を吸引することを含むことができる。より具体的には、本明細書に記載されている装置のいずれかを使用して、事前に設置された末梢静脈ライン、または留置された末梢静脈ラインを介して患者から血液を吸引することができる。

種々の実施形態を前述してきたが、それらは例示のみを目的とし、限定を目的とするものではないことを理解すべきである。実施形態を具体的に例示および記載したが、形態および細部の種々の変更が可能であることは理解されるであろう。前述の概略および／または実施形態が、特定の方向または位置に配列される特定の構成要素を記載している場合、構成要素の配列を変更してもよい。種々の実施形態を、特定の特徴および／または構成要素の組み合わせを有するものとして記載してきたが、前述のように、別の実施形態が、いずれの実施形態の任意の特徴および／または構成要素の組み合わせを有することもできる。たとえば、前述のように、装置４００は、装置２００および３００の特定の特徴および／または態様の組み合わせとすることができる。

本明細書に記載されているいくつかの装置では示されていないが、いずれのハウジングおよび／またはアクチュエータも、ハウジング内でカテーテルを支持するように構成される、１つまたは複数の内部支持体などを含むことができる。このような内部支持体は、たとえば、カテーテルの一部に選択的に係合するように構成された、案内部、トラック、レール、スプリング、スリーブ、突起、リブ、チャネル、スポンジ、パッドなどであることができる。このようにして、内部支持体は、装置が第１配置と第２配置との間で遷移する際に、カテーテルの一部の望ましくない変形および／またはたわみを制限および／または実質的に防止することができる。

カテーテルの望ましくない変形および／またはたわみを制限および／または実質的に防止するように記載したが、別の実施形態において、カテーテルは、よじれおよび／または永久的変形なしに、偏向、弓そり、湾曲、および／または構造変化をするように構成することができる。たとえば、いくつかの例において、第１位置から第２位置へと前進している間に、カテーテルの遠位端面が障害物などに衝突することがあり、これにより、少なくとも一時的にカテーテルの遠位端部分のさらなる移動が妨害および／または防止される虞がある。このような場合、使用者がカテーテルを第２位置に向けて移動させるように動作可能なアクチュエータに力を印加し続けると、ハウジング内のカテーテルの支持されていない部分が曲がり、屈曲し、弓そり、たわみ、および／または、「非クラッチ(unclutched)」配置から「クラッチ(clutched)」配置へと遷移する恐れがある。言い換えれば、カテーテルを第２位置に向けて前進させるための、アクチュエータにより印加される力の一部、およびその他の方法で作用可能な力の一部により、ハウジング内のカテーテルの一部の偏向、曲げ、屈曲、弓そりなどをもたらすことができる。このようにして、カテーテルの遠位面（たとえば、障害物）に伝達される力および／または遠位面によって伝達される力を低減して、これにより、カテーテル、その中を通ってカテーテルが前進するアクセス装置（たとえば、ＰＩＶ）、静脈構造（たとえば、静脈壁）などへの損傷を低減させることが可能となる。

いくつかの実施形態において、カテーテルのデュロメータ、カテーテルの長さ、ハウジングの長さ、および／または、たとえば、内部支持部材（たとえば、ガイド、トラック、レール、スプリング、パッド、ポストなど）によって提供される支持量を増減させることで、カテーテルのたわみ（たとえば、「クラッチ」）の量および／またはカテーテルを通って伝達される力の量を調整または調節することができる。いくつかの実施形態において、弓そり、屈曲、たわみ、および／またはクラッチした際に、カテーテルの一部が、ハウジングの内側表面（たとえば、側壁）に衝突および／または接触する恐れがある。いくつかの実施形態において、この配列は、カテーテルの遠位端面が障害物に衝突したことの視覚的指標、聴覚的指標、および／または触覚的指標を与えることができる。いくつかの実施形態において、パッドのような（前述の）内部支持部材を使用して、たとえば、カテーテルの遠位端面が障害物に衝突したことを示す可聴出力または指標および／または触覚滴出力または表示を「調整」および／または変更することができる。

特定の実施形態に関連して前述していないが、本明細書に記載されている実施形態のいずれも、カテーテルをその第２位置からその第１位置へと後退ように操作することができることを理解すべきである。たとえば、いくつかの例において、装置のカテーテルを通して所望の体積の体液を抜き取った後、使用者は、装置を操作する（たとえば、反時計回り方向に回転させる、近位方向に移動させる、および／または任意の他の適切な動きをする）ことによって、アクチュエータを実質的に反対方向に移動させることができる。そのようにして、カテーテルをハウジング内に後退させることができる。言い換えれば、（たとえば、使用後などに）使用者は、アクチュエータを動かして、カテーテルを近位方向に移動および／または遷移させて、カテーテルの遠位端部分をハウジング内に後退させることができる。

本明細書で例示および記載した実施形態の態様および／または特徴のいずれも、移送装置の性能に影響を与えるように修正することができる。たとえば、アクチュエータの一部の曲率半径を増加または減少させて、アクチュエータの一部に連結および／または接触しているカテーテルの移動を容易にすることができる。別の実施形態において、ハウジングの長さを増加または減少させて、それぞれ増加または減少した長さを有するカテーテルを収容することができる。別の例として、本明細書に記載の移送装置の任意の構成要素は、当該構成要素の所望の硬度、デュロメータ、および／または剛性をもたらすことができる、任意の適切な材料から形成することができる。

前述の方法および／または概略が、特定のイベントおよび／またはフローパターンが特定の順序で発生することを示している場合、特定のイベントおよび／またはフローパターンの順序を変更してもよい。さらに、特定のイベントは、可能であれば、逐次的な実施と同様に、並列プロセスで同時に実施されてもよい。

Claims

ハウジングと、カテーテルと、アクチュエータとを含む装置であって、
前記ハウジングは、第１ポートおよび第２ポートを有し、第２ポートは、留置型血管アクセス装置に連結可能であり、
前記カテーテルは、近位端部分および遠位端部分を有し、前記カテーテルの少なくとも一部は、近位端部分が第１ポートに受容されるように、ハウジング内に配置されており、
前記アクチュエータは、前記ハウジング内に部分的に配置され、前記ハウジング内で前記カテーテルの一部と選択的に係合しており、
前記アクチュエータは、前記ハウジングに対して角度距離を回転させて、前記カテーテルの遠位端部分を第１位置から第２位置へと直線距離だけ移動させるように構成され、
第１位置は、前記カテーテルの遠位端部分が前記ハウジング内に配置される位置であり、
第２位置は、前記カテーテルが第２ポートを通って延びて、第２ポートが前記留置型血管アクセス装置と連結される際に前記カテーテルの遠位端部分が前記留置型血管アクセス装置より遠位にある位置であり、
前記直線距離は前記角度距離よりも大きい
ことを特徴とする装置。
前記ハウジングの一部が円形の断面形状を有することを特徴とする請求項１に記載の装置。
第１ポートおよび第２ポートのそれぞれは、前記ハウジングの周囲面から延びていることを特徴とする請求項２に記載装置。
前記第１ポートの内腔によって画定される軸は、前記第２ポートの内腔によって画定される軸と実質的に平行であることを特徴とする請求項３に記載の装置。
前記カテーテルの近位端部分は、前記第１ポートに連結され、かつ、前記カテーテルが第１位置から第２位置へと移動するときに、固定位置に維持されることを特徴とする請求項１に記載の装置。
前記アクチュエータは、前記ハウジング内に配置された第１係合構造および第２係合構造を有し、前記カテーテルが第１位置にある際に、前記ハウジング内の前記カテーテルの一部は、第１ポートから、第１係合構造および第２係合構造のそれぞれを実質的に巻き付き、第２ポートへと延びるように構成されていることを特徴とする請求項１に記載の装置。
第１係合構造の内面および第２係合構造の内面は、その間に内側チャネルを画定し、前記ハウジング内のカテーテルの一部は、前記カテーテルが第２位置にあるときに、前記第１ポートから、前記内側チャネルを通り、前記第２ポートへと延びるように構成されていることを特徴とする請求項６に記載の装置。
ハウジングと、カテーテルと、アクチュエータとを含む装置であって、
前記ハウジングは、第１ポートおよび第２ポートを有し、第２ポートは、留置型血管アクセス装置に連結可能であり、
前記カテーテルは、近位端部分および遠位端部分を有し、前記カテーテルの少なくとも一部は、近位端部分が第１ポートに受容されるように、前記ハウジング内に配置されており、
前記アクチュエータは、前記ハウジング内に部分的に配置され、かつ、内側チャネルを画定し、
前記アクチュエータおよび前記ハウジングは、集合的に外側チャネルを画定し、
前記アクチュエータは前記ハウジングに対して回転可能であり、前記カテーテルを第１位置と第２位置との間で移動させ、
第１位置にある前記カテーテルは、第１ポートから、前記外側チャネルおよび前記内側チャネルを通って、前記第２ポートへと、前記ハウジング内を延び、
第２位置にある前記カテーテルは、第１ポートから、前記内側チャネルを通って、前記第２ポートへと、前記ハウジング内を延びる
ことを特徴とする装置。
前記アクチュエータは、前記ハウジングに対して角度距離だけ回転して、前記カテーテルの遠位端部分を、第１位置から第２位置へと直線距離だけ移動させるように構成され、前記直線距離は前記角度距離よりも大きいことを特徴とする請求項８に記載の装置。
前記カテーテルが第１位置にある際に、前記カテーテルの遠位端部分は前記ハウジング内に配置され、
前記カテーテルが第２位置にあり、かつ第２ポートが前記留置型血管アクセス装置に連結されている際に、前記カテーテルの遠位端部分は前記血管アクセス装置より遠位にある
ことを特徴とする請求項９に記載の装置。
前記内側チャネルを経由する前記第１ポートと前記第２ポートの間の距離は、前記直線距離よりも小さいことを特徴とする請求項９に記載の装置。
前記カテーテルの近位端部分が第１ポートに固定的に連結され、第１ポートは二次カテーテルを経由して流体リザーバに連結され、二次カテーテルは前記カテーテルの近位端部分と流体連通していることを特徴とする請求項８に記載の装置。
前記アクチュエータは、前記ハウジング内に配置される第１係合構造および第２係合構造を有し、
第１係合構造は、外面および内面を有し、第２係合構造は、外面および内面を有し、
前記外側チャネルの第１部分は、第１係合構造の外面と前記ハウジングの内面との間に画定され、
前記外側チャネルの第２部分は、第２係合構造の外面と前記ハウジングの内面との間に画定され、
前記内側チャネルは、第１係合構造の内面と第２係合構造の内面との間に画定されることを特徴とする
ことを特徴とする請求項８に記載の装置。
第１位置にある前記カテーテルが、第１ポートから、前記外側チャネルの第１部分を通り、前記内側チャネルを通り、前記外側チャネルの第２部分を通り、第２ポートへと延びていることを特徴とする請求項１３に記載の装置。
前記アクチュエータは、第１角度位置と第２角度位置との間で回転し、第１角度位置にある前記アクチュエータは、前記カテーテルが第２ポートに近い位置から第１ポートに近い位置へと前記内側チャネルを通って延びるように、前記ハウジングに対する配向を有することを特徴とする請求項１４に記載の装置。
第２角度位置にある前記アクチュエータは、前記カテーテルが前記第１ポートに近い位置から前記第２ポートに近い位置へと前記内側チャネルを通って延びるように、前記ハウジングに対する配向を有することを特徴とする請求項１５に記載の装置。
流体移送装置を使用する方法であって、前記流体移送装置は、第１ポートおよび第２ポートを有するハウジングと、第１ポートに固定的に連結された近位端部分を有するカテーテルと、カテーテルに選択的に係合するアクチュエータとを含み、前記方法は、
前記流体移送装置の第２ポートを留置型血管アクセス装置に連結する工程と
前記アクチュエータを、前記ハウジングが画定する中心軸周りを角度距離だけ回転させる工程と、
前記アクチュエータの回転に応答して、前記カテーテルの遠位端部分を第１位置から第２位置まで直線距離だけ前進させる工程と
を含み、
前記カテーテルが第１位置にある際に、前記カテーテルの遠位端部分は前記ハウジング内にあり、
前記カテーテルが第２位置に移動する際に、前記カテーテルの遠位端部分は、第２ポートおよび前記血管アクセス装置を通る中心軸に直交する方向に直線的に前進し、
前記カテーテルが第２位置にある際に、前記カテーテルの遠位端部分は、前記血管アクセス装置より遠位にある
を含むことを特徴とする方法。
前記直線距離が前記角度距離よりも大きいことを特徴とする請求項１７に記載の方法。
前記アクチュエータは、前記ハウジング内に配置された第１係合構造および第２係合構造を有し、前記カテーテルが第１位置にある際に、前記ハウジング内の前記カテーテルの一部は、第１ポートから、第１係合構造および第２係合構造のそれぞれに実質的に巻き付き、前記第２ポートへと延びることを特徴とする請求項１７に記載の方法。
第１係合構造の内面と第２係合構造の内面とが、その間に内側チャネルを画定し、前記カテーテルが第２位置にある際に、前記ハウジング内の前記カテーテルの一部は、第１ポートから、内側チャネルを通って、第２ポートへと延びるように構成されることを特徴とする請求項１９に記載の方法。
前記内側チャネルを経由する第１ポートと前記第２ポートとの間の距離は、前記直線距離よりも小さいことを特徴とする請求項２０に記載の方法。
前記アクチュエータを角度距離だけ回転させることは、前記アクチュエータを、前記ハウジングに対する第１配向から前記ハウジングに対する第２配向へと、前記中心軸の周囲を１８０°回転させることを含むことを特徴とする請求項１７に記載の方法。
前記カテーテルの遠位端部分が前記直線距離を前進する際に、前記ハウジング内の前記カテーテルの一部を支持する工程をさらに含むことを特徴とする請求項１７に記載の方法。
前記支持は、前記ハウジング内の前記カテーテルの一部に沿って印加される軸方向の力に対して接線方向であることを特徴とする請求項２３に記載の方法。