JP2022542644A - 通信経路を有する薄肉チューブ - Google Patents

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Abstract

本開示は、カテーテル構造におけるライナーとしての使用に適した、ポリマーチューブの長さ又は円周の少なくとも一部に沿った1つ又は複数の導電性経路を有する改良されたポリマー薄壁チューブを提供する。1つ以上の導電性経路は、導電性インクから形成され、ポリマーチューブの表面上にあり、チューブの壁内に埋め込まれていない。【選択図】図2B

Description

本出願は、概して、ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)を有する薄壁カテーテルライナーを有するカテーテルの分野、ならびにそのようなカテーテルライナー及び対応するカテーテルの製造及び使用に関連する方法に関する。
多くの特許及び出願は、カテーテルシャフトに沿って電気信号を伝送するための導体の使用を教示している。センサーが埋め込まれたカテーテルの場合、通信経路(例えば、導電性経路)は、遠位端のセンサー又はトランスデューサ(例えば、力(デジタル又は機械的)、触覚センサー(容量性、圧電性、及び歪み)、温度、化学的、生物学的)からの信号(例えば、電気信号(アナログ又はデジタル))を近位端の読み出しに中継し、その逆を行うために必要である。しかしながら、電気信号のための通信経路に関しては、カテーテル内の管腔を通る導電体は非効率である。例えば、そのような管腔を通って延びるそのような導電体は、器具に使用され得る断面積を占有する。さらに、そのような導電体は、カテーテルの剛性を許容できない程度まで増加させる。
例えば、特許文献1は、一般的に銅導電体を記載している。特許文献1に記載の導電体は、導電性経路を生成するために導電性材料の粒子を堆積する際に柔軟性を維持するように教示されていない。むしろ、そのような導電体は、非弾性材料を基板として使用して、堆積した導電性材料の粒子の亀裂を防止する。
特許文献2は、集束エネルギービームによって形成された溝内に導電性ペースト又はスラリーを埋め込むことによってプラスチックチューブ内に導体を形成する方法を開示している。このアプローチは、チューブの押し出し後に軸方向及び回転運動の両方を提供するように適合された、変位可能かつ回転可能な取り付けにおける取り付けステップを必要とし、全体的な製造プロセスにコスト及び複雑性を付加し、製品歩留まりに悪影響を与える。さらに、溝を形成するために使用される集束エネルギービームは、材料を除去しなければならず、そのような除去は、(特に、より薄い壁ライナー(例えば、Zeus Streamliner(商標)製品のように、約0.019mmの壁厚を有するもの)の製造として)繊細かつ危険であり得る。このような小さい壁厚を有するチューブから材料を除去することは、カテーテルの製造/使用において使用される許容可能なチューブの収率を減少させ易い。さらに、新たに形成された溝への導電性ペースト又はスラリーの許容できない付着は、そのようなプロセスから合理的に生じ得る。
特許文献3は、MRI対応カテーテル内の導電性経路を記載しているが、経路がどのように形成されるか、また導電性トレースと周囲のポリマーとの間の接着がどのように維持されるかについては記載していない。
特許文献4は、ハイポチューブを有する内側カテーテルライナー上を走行する導電性トレースの使用を記載し、ハイポチューブはトレース上に配置されている。この場合、トレースは接着剤、例えばエポキシで適所に固定され、この接着剤は全体構造に付加的な剛性を導入する。
特許文献5は、カテーテルシャフト(例えば内管の壁内を含む)を製造するために、ポリマーチューブの壁内に導電性ワイヤ又はまたは他の導電性媒体を埋め込むことを開示している。このアプローチは、例えば、上述のように非常に薄い壁を有するライナーに対して特に問題となり得る。
特許文献6は、拡張可能な膜の外側に固定された導電性インクの薄膜から作られた電極を有する心臓アブレーションカテーテルの構造を記載している。本開示は、カテーテルライナーに沿って直接導電性経路を形成することを教示するものではない。
特許文献7は、医療装置で使用するための細長い部材の長さに沿った1つ以上の導電性トレースの適用を開示している。この参考文献は、管状膜の外側表面上にトレースを堆積させ、次いで、薄膜を反転させて、反転された内側表面にトレースを配置し、次いで、薄い絶縁/誘電体コーティングで被覆することを教示している。
インクやペーストのような導電性経路の使用は、一般に、管壁に材料を埋め込むことを必要とし、これは、薄い壁を有するチューブにとって問題である。より薄く、より柔軟なカテーテル及び多くの種類の低侵襲性介入のためのそのようなカテーテルを作製する方法に対するニーズが高まっている。
米国特許第5,372,603号 米国特許出願公開第2008/0125754号 米国特許出願公開第2005/0165301号 米国特許出願公開第2015/0173773号 米国特許第9,554,723号 国際公開第WO2014/168987号 国際公開第WO2018/035000号
本開示は、その上にインクベースの導電性経路を有する改良されたポリマーチューブと、そのようなチューブを調製するための方法であって、例えば、内壁(ベースライナー)用途での使用に適した材料を提供するものである。
本開示の一態様では、カテーテルライナーとしての使用に適した改良ポリマーチューブが提供され、この改良ポリマーチューブは、約0.5mm以下の平均壁厚を有する壁を有するポリマーチューブを有し、該ポリマーチューブの表面上に直接、又は該チューブの表面と直接接触している接着材料上に、該ポリマーチューブの長さ又は円周の少なくとも一部に沿って配置された1つ以上の導電性経路を有し、該1つ以上の導電性経路は、導電性インクを有し、該ポリマーチューブの壁内に埋め込まれていない。いくつかの実施態様において、チューブは、約300℃までの温度に耐えることができる。
いくつかの実施態様において、1つ以上の導電性経路は、複数の導電性経路を有する。いくつかの実施態様において、複数の導電経路のうちの少なくとも2つは、互いに少なくとも電気的に絶縁されるように配置される。いくつかの実施形態では、電気絶縁体は、複数の導電経路のうちの少なくとも2つの間に配置される。いくつかの実施態様において、複数の導電経路のうちの少なくとも2つは、ポリマーチューブの同じ半径方向位置で、かつポリマーチューブの周囲の異なる位置に配置される。いくつかの実施態様において、複数の導電経路のうちの少なくとも2つは、ポリマーチューブの異なる半径方向位置で、かつポリマーチューブの周囲の同じ位置に配置される。いくつかの実施態様において、電気絶縁体は、複数の導電経路のうち少なくとも2つの間のポリマーチューブの長さの少なくとも一部に配置される。
チューブの平均肉厚は様々である。例えば、いくつかの実施態様において、平均壁厚は、約0.05mm以下である。いくつかの実施態様において、平均壁厚は、約0.02mm以下である。いくつかの実施態様において、チューブの表面は、チューブの外側表面を有する。チューブの構成は様々である。いくつかの実施態様において、チューブは、PTFE、FEP、PFA、PEEK、UHMWPE、ポリエーテルブロックコポリマー、ポリアミドブロックコポリマー、ポリエーテル-ポリアミドコポリマー、ポリアミド、ポリイミド、並びにそれらのコポリマー及び誘導体からなる群から選択されるポリマーを有する。チューブが任意選択の接着材料を含む場合、材料は、いくつかの実施態様において、ポリイミドである。
別の態様では、本明細書で提供されるような改良されたポリマーチューブと、改良されたポリマーチューブの表面上にあり、その表面に直接接着された外側ジャケット層とを含む、カテーテル内で使用するためのジャケット被覆ライナーが提供される。このようなジャケット被覆ライナーの導電性経路は、有利に導電性を示す。いくつかの実施形態では、それらは、屈曲された場合でも導電性を示し得る。いくつかの実施態様において、外側ジャケット層は、ナイロン材料又はポリ(エーテル-b-アミド)を有する。さらなる態様において、本明細書に記載された修飾されたポリマーチューブ又はジャケット被覆ライナーを含むカテーテルが提供される。
追加の態様において、カテーテルライナーとして使用するのに適した改良されたポリマーチューブを提供する方法であって、約0.5mm以下の平均壁厚を有する壁を有するポリマーチューブを提供すること、及び導電性インクがポリマーチューブの壁内に埋め込まれないように、ポリマーチューブ上に導電性経路を形成するために、ポリマーチューブの長さ又は円周の少なくとも一部に沿って、所定の幾何学形状で、ポリマーチューブの表面に直接、又は接触している接着材料上に導電性インクを塗布することを有する、いくつかの実施態様において、本方法は、導電性インクを塗布する前に、ポリマーチューブを処理することをさらに含む。いくつかの実施態様において、処理は、ポリマーチューブの表面を化学的又は物理的に処理して、ポリマーチューブの表面と導電性インクとの間の接着性を高めることを含む。適用は、例えば、印刷、静電適用、物理的堆積、化学的堆積、蒸着、メタライゼーション、押出しコーティング、及び/又は電気メッキ技術を含むことができる。
さらに別の態様では、カテーテルで使用するためのジャケット被覆ライナーを提供する方法であって、カテーテルとしての使用に適した改良ポリマーチューブ(本明細書で提供される)を準備すること、改良されたポリマーチューブの外側表面上のポリマー材料を溶融し、そしてポリマー材料を冷却することにより外側表面上に外側ジャケット層を与えことを有し、外側ジャケット層が改良ポリマーチューブの外側表面に直接接着されている方法である。いくつかの実施態様において、外側ジャケット層のポリマー材料は、ナイロン材料又はポリ(エーテル-b-アミド)を有する。
本開示は、さらなる態様において、カテーテルを形成する方法であって、本明細書に開示された方法に従って、カテーテルに使用するためのジャケット被覆ライナーを提供すること、カテーテルアセンブリ内にジャケット被覆ライナーを組み込むことを有する。
本開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下に簡単に説明する以下の詳細な説明及び添付の図面を読むことによって明らかになるであろう。本発明は、上述の態様の2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の任意の組み合わせ、並びに本開示に記載された任意の2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の特徴又は要素(例えば、この概要説明では)の任意の組み合わせを含み、そのような特徴又は要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明示的に組み合わされているかどうかは問わない。本開示は、開示された本発明の任意の分離可能な特徴又は要素が、その様々な態様及び実施形態のいずれかにおいて、文脈が明確に他のことを指示しない限り、結合可能であることを意図しているとみなされるように、全体的に読まれることが意図されている。本発明の他の態様及び利点は、以下から明らかになるであろう。
本発明の実施形態の理解を提供するために、必ずしも縮尺通りに描かれておらず、図面中の参照付号が、本発明の例示的な実施形態の構成要素を表している。図面は例示的なものに過ぎず、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
インクに基づく導電性経路を有するチューブのある非限定的な実施形態の概略図である。 インクに基づく導電性経路を有するチューブのある非限定的な実施形態の概略図である。 インクに基づく導電性経路を有するチューブのある非限定的な実施形態の概略図である。 インクに基づく導電性経路を有するチューブのある非限定的な実施形態の概略図である。 インクに基づく導電性経路を有するチューブのある非限定的な実施形態の概略図である。 インクに基づく導電性経路を有するチューブのある非限定的な実施形態の概略図である。 インクに基づく導電性経路を有するチューブのある非限定的な実施形態の概略図である。 インクに基づく導電性経路を有するチューブのある非限定的な実施形態の概略図である。 インクに基づく導電性経路(図2Aは側面図を提供する)を有するチューブの1つの非限定的な実施形態の概略図である。 インクに基づく導電性経路(図2Bは断面図を提供する)を有するチューブの1つの非限定的な実施形態の概略図である。 1つ以上の導電性経路を有するチューブを構築するために本明細書で提供される方法の1つの実施形態の一般的な概略図である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載する実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、全体を通し完了されており、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。本明細書及び特許請求の範囲において使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。
本発明は、導電性インクを含む導電性経路(本明細書では「インクベース導電性経路」とも呼ぶ)を有するチューブ(例えば薄肉チューブ)、ならびにそのようなチューブを提供及び使用する方法に関する。有利には、いくつかの実施形態において、インクベースの導電性経路を備えた本明細書で提供されるチューブは、柔軟性を維持し、例えば、それらをカテーテルでの使用に適したものにし、それに関連する層の剥離を引き起こすことはない。特に、導電性インクは、有利には、チューブの表面上に直接(又は、以下に参照するように、接着を促進するために、その上の薄い接着材料上に)印刷され、開示された原理を適したものにし、例えば、非常に薄いチューブ/ライナー上(通常では、その領域には埋め込まれた導電性経路を埋め込むことは不可能である場所)に導電性経路を提供する。
本開示によれば、チューブは、1つ以上の導電経路を提供するためにチューブの表面(例えば、その外側及び/又は表面上)に塗布された導電性インクを有する。本明細書で使用される「導電性経路」は、電流を流すことができる導電性領域を指す。導電性インクは、信号伝達経路として機能する。導電性インク自体は、検知媒体として機能してもよく、又はセンサー及び/又は信号受信器に接続されてもよい。いくつかの実施態様において、インクベース導電性経路は、信号が(例えば、経路の一端で)入り、例えば、センサー/監視装置(例えば、経路の反対側の端で)にそれを通過できるように構成される。導電性経路は、いくつかの数及びタイプの追加の要素(例えば、リード線、電気ポート等。)で構成されて、信号が導電性経路に効果的に出入りし、及び/又は導電性経路を通過することを可能にしてもよい。「チューブ」は、それらの通常の意味で理解されるように、所与の長さL(近位端から遠位端まで)の細長い円筒形の構成物であり、外面及び内面が管腔を画定している。管腔の直径は、チューブの「内径」又は「ID」と呼ばれ、管腔を横断するチューブの断面の外表面から外表面までの全直径は、チューブの「外径」又は「OD」と呼ばれる。
インクベース導電性経路は、チューブの内側及び/又は外側表面上に、チューブを全長にわたって完全にコーティングすること、及び/又は単一又は多数のトレーサをその長さにわたって遠心的に又はらせん状に適用することを含むが、これらに限定されない多数の幾何学的パターンであってもよい。チューブの外面上の特定の非限定的なパターンが、図1A~1F(リード及びその他の関連センサー等(図示せず))に提供される。様々な実施形態によれば、1つ以上のインクベースの導電経路が、チューブの円周の少なくとも一部の周囲に、又はチューブの長さの少なくとも一部に沿って設けられる。これらの設計の簡略化された非限定的な例が、図のチューブに提供される。10はチューブを表し、12及び14はそれぞれ一つ以上のインクに基づく導電経路を表す。図1Cは、チューブの円周の少なくとも一部の周りのインクベース導電性経路12と、チューブの長さの少なくとも一部に沿ったインクベースの導電性経路14の両方を含むチューブの非限定的な例示的実施形態を提供する。長手方向経路14は、チューブの全長にわたって延びる必要はないことに留意されたい。いくつかの実施態様において、それらは、一つの円周方向経路12から他の円周方向経路12までのみ延びることができる。円周方向経路は、チューブ10の周りに巻き付いて、チューブの周りの完全な円/帯又は螺旋形であってもよく、螺旋形でチューブ10の周りにコイル状に巻き付いていてもよい(図1Dには、螺旋インクに基づく導電性経路16を示す)。
いくつかの実施態様において、チューブは、2つ以上のインクベースの導電経路を備える。いくつかの実施態様において、図IE(間隔を置いて配置された経路12a及び12b)、図IF(間隔をあけた経路14a及び14b)、及び図1G(間隔をあけた経路12a及び12b及び14a及び14b)に示すように、1つ以上の導電性経路のうちの少なくとも2つは、別のものから間隔を置いて配置される。例えば、任意の2つの導電性経路の間のチューブのこのような間隔又は材料は、このような2つの導電性経路の間の絶縁体として働くことができる。いくつかの実施態様において、例えば図IF及び1Gに示されるように、チューブの周囲に沿って異なる位置にこのような1つ以上の導電性経路を配置することによって、1つ以上の導電性経路のうちの少なくとも2つを別の導電性経路から離間されている。
いくつかの実施態様において、1つ又は複数の導電性経路のうちの少なくとも2つは、それらの間に配置される絶縁層によって隔てられている。例えば、図2A及び図2Bに示すように、第一の半径方向位置において、チューブ10の外側の長さに沿って第一の導電性経路18(黒で示す)を形成することができ、このような第一の半径方向位置において、チューブの外側の長さに沿って第一の導電性経路18上に絶縁層20(白地で黒の点で示す)を形成する(例えば、配置する)ことができ、このような第一の半径方向位置において、チューブ(例えば、第1の絶縁層の上に)の外側の長さに沿って第二の導電性経路22(黒で示す)を形成することができる。図2Aに示すように、第二の導電経路22のみがチューブの表面上に視認される。絶縁層は、チューブ全体を図示の様に覆ってもよいし、チューブの一部分、例えば、第一の導電経路18を覆うのに適した部分だけを覆ってもよい。図2Bは、導電経路のないチューブの一部の拡大された部分を含み、チューブ10(内側表面から外側表面までの距離を平均厚さとして「I」)の内面及び外面、ならびにその上の絶縁被覆20(層は、必ずしも縮尺通りに描かれていない)を示す。
導電性経路のサイズ及び形状は変化し得る。いくつかの実施態様において、導電経路は、導電経路を介して通信又は測定される信号に少なくとも部分的に基づいて構成される。例えば、不純物(絶縁体)を導電性経路に導入して、所望の場合には導電性経路に応じたインピーダンス又は抵抗を提供することができる。いくつかの実施態様において、導電経路は、少なくとも部分的に、導電経路を介して通信されるべき信号に基づいて構成される。例えば、導電性経路の材料又はサイズ又は形状は、少なくとも部分的に、通信されるべき信号に基づいて構成することができる。他の実施形態では、導電経路は、少なくとも部分的に、導電経路上で測定されるべき信号に基づいて構成される。例えば、導電性経路の材料又はサイズ又は形状は、少なくとも部分的に、測定される信号に基づいて構成することができる。別の実施形態では、導電性経路を少なくとも部分的に使用して、チューブの直接の環境との相互作用から信号を生成することができる。相互作用は、例えば、自然界において化学的、物理的又は生物学的であり得、経路の長さに沿った任意の場所で起こり得る。いくつかの実施態様において、導電経路は、導電経路上で生成/測定される信号に少なくとも部分的に基づいて構成され、チューブの縦方向の剛性。例えば、導電性経路の材料又はサイズ又は形状は、近位端と遠位端との間で所望される剛性に少なくとも部分的に基づいて構成することができる。
チューブ表面上に存在するインクベースの導電性経路の典型的な厚さは、一般に低い(チューブの外側表面から半径方向外側に延びる平均距離/高さとして記載される)。いくつかの実施態様において、開示されたインクベースの導電性経路のチューブ表面に対する平均厚さは、約10ミクロン以下の範囲である。いくつかの実施形態では、インクベースの導電性経路の厚さを上述の範囲内の値に最小化することが有利であり、例えば、層が厚いほど、チューブの中心線の周りの屈曲に対するIビーム効果がより顕著になる。この文脈におけるIビーム効果は、より硬い構成要素が中心線の近くではなく中心線から空間的に離れて配置されることによる中心線の周りのカテーテルアセンブリの全体的な剛性の増加を意味すると理解される。カテーテルアセンブリ全体の可撓性を最大にするために、導電層などのより硬い構成要素をカテーテルの中心線にできる限り近く配置することが望ましい。有利には、現在開示されているチューブは、Iビーム効果を最小にするためにカテーテルアセンブリ内で使用される最も内側のチューブ/ライナーの外面上にインクベースの導電性経路を含むことができる。さらに、インクベースの導電性経路の厚さを低く維持することによって、そのようなインクベースの導電性経路を有するチューブの柔軟性を、例えば、それらの元の柔軟性に近い状態に維持することができる。有利には、インクベースの導電性経路を含むそのようなチューブは、例えばカテーテル構造においてそれらを特に有用にするのに適した柔軟性を示す。
本開示の文脈に関連するチューブは、サイズ、形状、及び組成の点で大きく変化し得る。同様に、インクベースの導電性経路としての使用に適したインク材料は、以下に説明するように変化し得る。
開示されたチューブの組成は特に限定されない。いくつかの実施態様において、チューブは、カテーテルライナーとして使用するのに適した材料を含む(得られたチューブが、そのような使用に適したインクベースの導電経路を含むようにする)。いくつかのチューブは、フルオロポリマー、ポリアミド、ポリイミド、オレフィン、ポリエステル、及び/又はエラストマーを含むことができる。これには、コポリマーやポリマーブレンド(例えば、ポリエーテルブロックコポリマー、ポリアミドブロックコポリマー、及びポリエーテルポリアミドコポリマーを含むが、これらに限定されない)も含む。チューブ組成物の非限定的な例としては、Pebax(商標)(一般にポリ(エーテル-b-アミド)と呼ばれるポリアミドとポリエーテルブロックからなるブロック共重合体)、ポリイミド(PI)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ならびにそれらのコポリマー及び誘導体を含むポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。別の実施形態では、チューブはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む。1つの例示的な非限定的なPTFEチューブは、Zeus Inc.のStreamliner(商標)という製品である。チューブは均一の構造であっても不均一の構造であってもよい。いくつかの実施形態において、チューブは、その内側及び/又は外側表面上のコーティングを含むことができる。
上述のように、本明細書で提供されるチューブは、いくつかの実施形態では、比較的低い壁厚を有することができる(ただし、原理は、より厚い壁を有するチューブにも適用可能である)。いくつかの実施態様において、本明細書におけるチューブは、約0.5mm以下、約0.4mm以下、約0.3mm以下、約0.2mm以下、約0.1mm以下、約0.09mm以下、約0.08mm以下、約0.07mm以下、約0.06mm以下、又は約0.05mm以下の平均壁厚を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるチューブは、「超薄」と考えられる平均壁厚、例えば、約0.002インチ以下、約0.001インチ以下、約0.0009インチ以下、又は約0.0008インチ以下(具体的には、約0.00075インチの平均厚さを有する壁を有するチューブを含む)、すなわち、約0.051mm以下、約0.025mm以下、約0.023mm以下、又は約0.020mm以下(具体的には、約0.019mmの平均厚さを有する壁を有するチューブを含む)を有する。
インク化学は、チューブ組成に関して上記で参照された何れかのタイプのポリマー種に付着するように選択することができる。いくつかの実施態様において、インクは、導電性の銀含有インクである。そのようなインクのいくつかは、銀ナノ粒子を有する。いくつかの実施態様において、インクは、導電性炭素含有インクである。他のポリマーベースのインク及び金属ベースのインク(例えば、タンタル、タングステン、金、白金、パラジウム、及びそれらの合金を含む)が公知であり、本開示に関連して使用することができる。上記の要件を満たし、開示された製品及び方法に適したある種の非限定的インクは、例えば、ペンシルバニア州ヨークにあるConductive Technologies Incorporatedから入手することができる。所与のタイプのチューブに対する適切なインクの選択は、例えば、インクのバインダーとチューブの組成物との間の親水性/疎水性適合性に基づいて行うことができる。
導電性経路は管壁に埋め込まれないので、導電性インクのチューブ/ライナーの表面(例えば、外面)及びチューブを含む経路上に適用されるいずれかの材料(例えば、外側ジャケット材料)への接着は非常に重要である。チューブへのインクの適切な付着を評価するために、例えば「テープテスト」を含む様々な方法がある。テープテストは、例えば、ASTMD3359-17の方法のような公知の方法に従って実施することができる。この試験方法は、テープの剥離後にある程度のインクの剥離を許容するが、本開示の好ましい実施形態では、本開示による「適切な接着性」を証明するものであるが、テープの剥離後にインクの剥離は観察されないことである。
開示されたインクベースの導電性経路は、有利には、種々の基板に対して十分な接着性を示し、驚くべきことに、外側ジャケット材料(例えば、ナイロン及び/又はポリエーテルアミドブロック共重合体、例えば、Pebax(商標)、すなわち、ポリ(エーテル-b-アミド)を含むが、これらに限定されない)の編組及びリフローを含むカテーテル構築手順に耐えることができる。有利には、形成されたままの(外側ジャケット材料がその上にリフローされる前の)導電性経路の導電性は、高温での外側ジャケット材料のリフロー後に保持される。いくつかの実施態様において、インクベースの導電性経路を含むチューブは、このリフローに十分な温度まで有利に安定である(例えば、導電性特性を保持して)。チューブが望ましく安定であるそのような温度は、必要とされる温度に依存し、約300℃以下、約290℃以下、約280℃以下、約270℃以下、約260℃以下の温度を含むが、これらに限定されない。このように、開示された被覆チューブは、いくつかの実施形態において、そのような温度(すなわち、約300℃、約290℃、約280℃、約270℃、又は約260℃以下)の印加に耐えることができ、そのような熱に曝された後に導電性を維持することができる。
本明細書で提供されるインクベース導電経路で改良されたチューブは、高度の屈曲に対して安定であり、かなりの屈曲/折り曲げであっても導電特性を維持し、及び/又はインクベース導電経路で改良されたチューブに関連する層の剥離をほとんど示さない。インクベース導電性経路を有する開示されたチューブがカテーテル内に組み込まれている場合、様々なカテーテル層(例えば、導電性インク経路とチューブとの間、及びチューブ/導電性インク経路と被覆外側ジャケット材料との間を含む)の間に良好な接着が認められる。そのような目的のために有利には、カテーテルアセンブリが撓んでも(例えば、体の曲がりくねった内腔を通過する)、特にインクベースの導電経路を含むチューブと他の任意の隣接する層との間に剥離が観察されないように、カテーテルの使用中にそのような層の間の接着が維持される。有利には、本明細書に記載された導電性経路が、チューブ表面上に存在することは、そのチューブ表面が別の隣接層(例えば、上述のジャケット層)に適切に接着される能力に、いかなる有意な程度においても、悪影響を及ぼさない。適切な接着は、例えば剥離が観察されないように、目視観察によって決定することができる。
チューブ上に導電性経路を生成するために本明細書で提供される方法の一般的な概略図を図3に示す。そこに示されるように、方法は、一般に、チューブを準備すること、任意にチューブを処理すること、チューブ組成に基づいて適切なインクを選択すること、チューブの所望の領域にインクを塗布こと、を含む。
チューブを提供するステップは、インクベース導電経路の適用がなされるチューブを単に選択することを含むことができる。上述のように、開示された方法は、チューブのサイズ、形状、壁の厚さ、及び組成の範囲に適用可能である。チューブの選択は、導電性インクをチューブに塗布する前にさらなる処理が必要かどうかを決定することができる。特に、チューブがフルオロポリマーを含む場合、例えば適切な接着性を確保するために、チューブに導電性インクを塗布する前に、処理が一般に行われる。チューブがフルオロポリマー以外のポリマーを含む場合、このような処理は、典型的には、十分な接着性を確保するために必要とされない。このように、いくつかの実施形態では、チューブを「そのまま」使用することができ、すなわち、インクを塗布する前にそれ以上の処理は必要ない。しかしながら、開示された方法はそのように限定されず、いくつかの実施形態では、そのようなチューブは、導電性インクをそれに塗布する前に依然として処理され得る。
実施される処理のタイプは様々であり、典型的には、チューブの表面と塗布される導電性インクとの間のより大きな接着を提供する。いくつかの非限定的な実施形態では、処理は、チューブの表面をより親水性にする。このような処理は、典型的には、表面を何らかの有意な程度まで物理的に変更することを含まない(例えば、導電性の形成のためのチャネルを形成しないこと、又はチューブの壁の中に何かを埋めこまないことである。)。
処理は、いくつかの実施形態において、表面粗さを変化させる(例えば、増加させる)ことができる。例えば、いくつかの実施形態では、処理は物理的処理(例えば、プラズマ処理又は放電などの方法を含むが、これらに限定されない)である。ある態様において、処理は、化学的処理を含む。化学的処理は、例えば、当該技術分野で公知の化学的エッチングを含むことができ、例えば、PTFEチューブ表面に関しては、化学的処理は、PTFEからフッ素を除去する(それらを反応性基で置換する)試薬による処理を含むことができる。他の実施形態では、処理は、導電性インクが塗布される表面の少なくとも一部に接着層を適用することを含む。適切な接着剤は、下にあるチューブの柔軟性に大きな影響を与えない。いくつかの実施態様において、接着剤は、エポキシ系ではない。一つの実施形態では、接着剤はポリイミドである。
この方法はさらに、所定のタイプのポリマー性チューブに接着するための適切な導電性インクを選択すること(例えば、インクが塗布される表面への適切な接着性を呈することであるが、表面が、チューブ自体の材料、チューブの化学的に処理された表面の材料、又はチューブの表面上の接着材料であり得る)を含む。導電性インクの種類は、本明細書において上記で参照され、上記で参照されるように、表面とインクとの間の予想される適合性に基づいて選択され得る。
次いで、選択された導電性インクをチューブ表面の所望の部分に塗布する。導電性インクは、特に上述したものを含むいずれかのコーティング形状/パターンを提供するように塗布される。このように、チューブの表面上に特定の導電経路を提供するように、典型的には制御された方法で塗布が行われる。有利には、本明細書に提供される方法は、チューブの中に溝、圧痕、又はいずれかの他のタイプの機械的圧痕を形成することを必要としない。
インクの塗布方法は、様々である。この目的に適した例示的な方法には、印刷、静電塗布、物理的堆積、化学的堆積、蒸着、メタライゼーション、押出しコーティング、及び/又は電気メッキ技術が含まれるが、これらに限定されない。導電性インクは、低抵抗を有するため、信号伝送及び信号測定のインピーダンス又は抵抗を低減する。選択的に、導電性インクは、導電層をチューブ上に直接押出しコーティングすることによって塗布することができる。いくつかの実施態様において、複数の導電性経路が形成されるように、引き続きの操作において絶縁性接着層が塗布(例えば、共押出)される。これらのプロセスを必要に応じて繰り返して、所望のジオメトリを作成することができる。
本発明のチューブは、サイズ、例えば長さが、カテーテルに典型的に使用されるサイズ/長さに制限される必要はなく、通信、航空宇宙、自動車及びエネルギー探査分野などのチューブを必要とする他の多くの用途(薄肉チューブを含む)に適したサイズ/長さで製造できることは、当業者には直ちに明らかであろう。
本発明の態様は、以下の実施例によってより完全に例示されており、これらの実施例は、本発明のある態様を例示するために記載されているが、本発明を限定するものとして解釈されるものではない。
実施例1:
幅0.35mmのConductive Technologies Inc.からの銀ベースの導電性インクを、OD1.5mm及び壁厚0.125mmを有する長さ0.5mのポリイミドチューブの長さに沿って塗布した。1フィートあたりの抵抗は以下の方法で測定した。
100μΩを測定できるキースリー2100 6 1/2 デジットデジタルマルチメータを使用して、ポリイミド試料のインク被覆の長手方向の導体抵抗を測定した。ユニカブルプローブ型テストリードを用いて抵抗測定値を収集した。被覆試料を試験する前に、鉛抵抗を最初に測定した。次いで、導電性経路の抵抗を610mmの長さについて測定した。次に、リード抵抗を考慮し、導電性経路測定値から減算して、29Ωの読み取り値を得た。
マンドレル曲げ抵抗は、直径25mmのマンドレルの周りに被覆チューブを5回転巻き付けることによって、前述の同じ試料について測定した。被覆チューブのコイル抵抗は、37Ωであった。
7N/25mmのスチールに対する既知の接着性を有する接着テープを用いて、ポリイミド基材に対するインクの接着性をチェックした。76mmの長さの粘着テープを、その中心を印刷されたインクの上に置いて平滑化した。90±30秒の「硬化」時間を許容し、その後テープを迅速に剥離した。剥離された粘着テープは、基板からインクが剥離された形跡がなく、従って、インクと基板との間の優れた接着性を示した。
実施例2:
実施例1のチューブを、Pebaxジャケット及びFEP熱収縮を用いて以下に説明する条件下でリフローした。
速度:305mm/min
温度:260℃
リフロー後、305mm試料の抵抗は12Ωと測定され、導電性経路の完全性がリフロー過程中維持されたことを示した。
実施例3:
幅0.25mmのConductive Technologies Inc.からの銀ベースの導電性インクを、OD1.6mm及び壁厚0.145mmを有する長さ0.5mのPebaxチューブの長さに沿って塗布した。
100μΩを測定することができるKeithley 2100 6デジットデジタルマルチメータを使用して、Pebaxサンプルのインク被覆の長手方向の導体抵抗を測定した。ユニカブルプローブ型テストリードを用いて抵抗測定値を収集した。被覆試料を試験する前に、鉛抵抗を最初に測定した。次いで、導電性経路の抵抗を610mmの長さについて測定した。次に、リード抵抗を考慮し、導電性経路測定値から減算して、31Ωの読み取り値を得た。
マンドレル曲げ抵抗は、直径25mmのマンドレルの周りに被覆チューブを5回転巻き付けることによって、前述の同じ試料について測定した。被覆チューブのコイル抵抗は31Ωであった。
7N/25mmのスチールに対する既知の接着性を有する接着テープを用いて、Pebax基材に対するインクの接着性をチェックした。76mmの長さの粘着テープを、その中心を印刷されたインクの上に置いて平滑化した。90±30秒の「硬化」時間を許容し、その後テープを迅速に剥離した。剥離された粘着テープは、基板からインクが除去された跡がなく、従って、優れた接着性を示した。
Pebax基材へのインクの接着性を決定するための第2の試験は、先の接着性試験で言及した接着テープを用いて、方法A X-Cutを使用して、改良ASTM D3359-17によって測定した。刻み目は、インクから基材に25mmの長さで行われた。次いで、76mmの長さの粘着テープを、その中心を刻み目領域上に置いて平滑化した。90±30秒の「硬化」時間を許容し、その後テープを迅速に剥離した。剥離した粘着テープは、印刷部分の剥がれ又は離脱の跡がなく、優れた粘着力を示した。
本発明の多くの変更及び他の実施形態は、本発明が関連する当業者には、前述の説明に提示された教示の利点を有することが想起されるであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更及び他の実施形態が、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図されていることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用するが、それらは一般的かつ記述的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。

Claims (24)

  1. カテーテルライナーとしての使用に適した改良ポリマーチューブであって、
    約0.5mm以下の平均壁厚を有する壁を有するポリマーチューブ、及び
    該ポリマーチューブの表面上に直接、又は該チューブの表面と直接接触している接着材料上に、該ポリマーチューブの長さ又は円周の少なくとも一部に沿って配置された1つ以上の導電性経路を有し、
    該1つ以上の導電性経路は、導電性インクを含み、
    該1つ以上の導電性経路は、該ポリマーチューブの表面上にあり、該ポリマーチューブの壁内に埋め込まれていない、改良ポリマーチューブ。
  2. 前記1つ以上の導電性経路が複数の導電性経路を有する、請求項1に記載の改良ポリマーチューブ。
  3. 前記複数の導電性経路のうちの少なくとも2つは、互いに少なくとも電気的に絶縁されるように配置される、請求項2に記載の改良ポリマーチューブ。
  4. 前記複数の導電性経路のうちの少なくとも2つの間に電気絶縁体が配置されている、請求項3に記載の改良ポリマーチューブ。
  5. 前記複数の導電性経路の少なくとも2つが、前記ポリマーチューブの同じ半径方向位置で、かつ前記ポリマーチューブの周囲の異なる位置に配置される、請求項4に記載の改良ポリマーチューブ。
  6. 前記複数の導電性経路の少なくとも2つが、前記ポリマーチューブの異なる半径方向位置で、かつ前記ポリマーチューブの周囲の同じ位置に配置される、請求項4に記載の修飾されたポリマーチューブ。
  7. 電気絶縁体が、前記複数の導電性経路のうちの少なくとも2つの間の前記ポリマーチューブの長さの少なくとも一部に配置される、請求項3に記載の修飾されたポリマーチューブ。
  8. 前記平均壁厚が、約0.05mm以下である、請求項1に記載の改良ポリマーチューブ。
  9. 前記平均壁厚が、約0.02mm以下である、請求項1に記載の改質ポリマーチューブ。
  10. 前記チューブの表面が、前記チューブの外側表面を有する、請求項1に記載の改良ポリマーチューブ。
  11. 前記チューブが、PTFE、FEP、PFA、PEEK、UHMWPE、ポリエーテルブロックコポリマー、ポリアミドブロックコポリマー、ポリエーテルポリアミドコポリマー、ポリアミド、ポリイミド、並びにそれらのコポリマー及び誘導体からなる群より選択されるポリマーを有する、請求項1に記載の改良ポリマーチューブ。
  12. 前記任意選択の接着材料がポリイミドである、請求項1に記載の改良ポリマーチューブ。
  13. 改良ポリマーチューブが、約300℃までの温度に耐えられる、請求項1に記載の改良ポリマーチューブ。
  14. 請求項1に記載の改良前記ポリマーチューブと、改良ポリマーチューブの表面上にあり、その表面に直接接着された外側ジャケット層とを含む、カテーテル内で使用するためのジャケット被覆ライナー。
  15. 前記導電性経路が導電性を示す、請求項14に記載のジャケット被覆ライナー。
  16. 前記外側ジャケット層がナイロン材料又はポリ(エーテル-b-アミド)を有する、請求項14に記載のジャケット被覆ライナー。
  17. 請求項1~13のいずれか1項に記載の改良ポリマーチューブ又は請求項14~16のいずれか1項に記載のジャケット被覆ライナーを含むカテーテル。
  18. カテーテルライナーとして使用するのに適した改良ポリマーチューブを提供する方法であって、
    約0.5mm以下の平均壁厚を有する壁を有するポリマーチューブを提供すること、及び
    導電性インクがポリマーチューブの壁内に埋め込まれないように、ポリマーチューブ上に導電性経路を形成するために、ポリマーチューブの長さ又は円周の少なくとも一部に沿って、所定の幾何学形状でポリマーチューブの表面に直接又は、ポリマーチューブの表面に接触している接着材料上に導電性インクを塗布することを有する、改良ポリマーチューブを提供する方法。
  19. 前記方法が、前記導電性インクを塗布する前に前記ポリマーチューブを処理することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記処理することは、前記ポリマーチューブの表面と前記導電性インクとの間の接着性を高めるために、前記ポリマーチューブの表面を化学的又は物理的に処理することを含む、請求項17に記載の方法。
  21. 前記塗布することが、印刷、静電塗布、物理的堆積、化学的堆積、蒸着、メタライゼーション、押出しコーティング、及び/又は電気メッキ技術を含む、請求項18に記載の方法。
  22. カテーテルに使用するためのジャケット被覆ライナーを提供する方法であって、
    請求項18記載の方法によるカテーテルライナーとしての使用に適した改良ポリマーチューブを準備すること及び
    該改良ポリマーチューブの外側表面上のポリマー材料を溶融し、該ポリマー材料を冷却することにより、外側表面上に外側ジャケット層が得られることを有し、
    該外側ジャケット層は該改質ポリマーチューブの外表面に直接接着されている、ジャケット被覆ライナーを提供する方法。
  23. 前記外側ジャケット層の前記ポリマー材料が、ナイロン又はポリ(エーテル-b-アミド)を有する、請求項22に記載の方法。
  24. カテーテルを形成する方法であって、
    請求項22記載の方法によるカテーテルで使用するためのジャケット被覆ライナーの提供すること及び
    カテーテルアセンブリ内にジャケット被覆ライナーを組み込むことを有する、カテーテルを形成する方法。
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