JP2022542504A - カルシウム結合基を含むポリオキサゾリンコポリマー - Google Patents

カルシウム結合基を含むポリオキサゾリンコポリマー Download PDF

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ヨースト オプステーン,
ヨハネス キャスパー マティアス エリザベス ベンダー,
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    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
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Abstract

本発明は、ビスホスホナート、シトラート、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びこれらの組合せから選択されるカルシウム結合基を含有する少なくとも4個の非末端オキサゾリン単位を含む、少なくとも20個のオキサゾリン単位を含むポリオキサゾリン(POx)コポリマーに関する。本発明のPOxコポリマーは、カルシウムイオンに対して非常に高い親和性を示し、Ca2+イオンとの可逆的架橋によりハイドロゲルを形成することができる。本発明のPOxコポリマーは、生体吸収性であるという重要な利点を提供する。POxは、末端基だけでなく、ポリマー骨格全体に沿って容易に誘導体化することができるため、POxコポリマーのカルシウム親和性、生分解性、及びハイドロゲル特性を容易に調整することができる。本発明のPOxコポリマーは、様々な生物医学的用途に適切に利用することができる。【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
[発明の分野]
本発明は、ビスホスホナート、シトラート、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びこれらの組合せから選択される1個又は複数個のカルシウム結合基を含むポリオキサゾリンコポリマーに関する。
本発明のポリオキサゾリンコポリマーは、カルシウムイオンに対して非常に高い親和性を有し、生体吸収性である。これらのポリオキサゾリンコポリマーは、有利には、(損傷した)骨の修復及び/又は保護のために、骨組織上又は骨組織内に施用される医療用製品において利用することができる。このような医療用製品の例としては、バリア膜、メッシュ、パッチ、テープ、固定デバイス、ハイドロゲル、骨接合用接着剤、及びナノ粒子が挙げられる。
[発明の背景]
バリア膜は、歯槽骨の再生を可能にするために外科手術で日常的に利用され、一方、様々な固定デバイスは、一般外科及び外傷外科で軟組織と骨(腱断裂)、骨組織と骨(骨折)、又は外来異物(foreign)インプラントと骨組織(メッシュを用いたヘルニア修復)の固定に使用される。現在市販されている分解性のバリア膜及び固定デバイスは、i)分解速度の不十分な制御、ii)不十分な機械的性質、iii)軟組織/骨組織の再建及び感染を決定する生物学的機序の不十分な理解、iv)不十分な臨床管理性及び安定性、並びにv)硬質な非分解性材料への長期依存、に関連する重大な欠点を有する。
現在、骨に特異的に付着する生体材料は入手可能ではない。したがって、骨に特異的に付着する医療デバイスの開発は、口腔外科、一般外科、及び外傷外科における主要な問題の1つ、即ち、損傷した骨の容易な修復及び/又は軟若しくは硬組織の骨への固定を解決するであろう。
米国特許出願公開第2013/0149355号は、タンパク質及び細胞の吸着を防止する方法であって、
a)1つの末端にハイドロキシアパタイト標的化部分を含む水溶性ポリマーを用意するステップと;
b)ステップ(a)からの水溶性ポリマーと、ハイドロキシアパタイト又はリン酸カルシウムで被覆された補綴又は薬物送達デバイス又は表面との結合を促進するのに有効な条件下でそれらを結合させて、ポリマー構造体を形成するステップと;
c)ポリマー構造体を骨含有哺乳動物に投与するステップと
を含む、方法を記載している。ハイドロキシアパタイト標的化部分は、テトラサイクリン、カルセイン、ビスホスホナート、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、及びアミノリン糖酸からなる群から選択することができる。水溶性ポリマーは、ポリ(アルキレングリコール)、ポリ(オキシエチル化ポリオール)、ポリ(オレフィンアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリホスファゼン、ポリオキサゾリン、並びにこれらのコポリマー及びターポリマーからなる群から選択することができる。
Lopez-Perezら(Self-healing hydrogels formed by complexation between calcium ions and bisphosphonate-functionalized star-shaped polymers、Macromolecules.(2017);50(21):8698~8706頁)は、星形ポリ(エチレングリコール)(PEG)鎖末端をアレンドロナートで官能基化して、カルシウムイオン添加時に可逆的架橋を有する一過性ネットワークを作製した方法について記載している。アレンドロナートで官能基化したPEGのゲル化能は、腕の数及び腕の分子量に大きく依存していた。ポリマー及びカルシウムの溶液を混合した後、形成されたハイドロゲルを切断し、その後、目に見える界面なしで元に戻すことができた。振動レオロジーは、ハイドロゲルが破断後に元の貯蔵弾性率及び損失弾性率の70~100%回復することを示した。周波数掃引測定は、低周波数では液体様挙動を、高周波数では固体様挙動を示した。
Ossipov(Bisphosphonate-modified biomaterials for drug delivery and bone tissue engineering、Expert Opin Drug Deliv.(2015);12(9):1443~1458頁)は、骨組織工学のためのハイドロゲル及びナノコンポジットにおけるビスホスホナートの化学的固定化の戦略が明らかになり、骨組織工学におけるビスホスホナートの新しい用途が開かれたと報告している。ビスホスホナートと、様々な薬物分子、造影剤、タンパク質、及びポリマーとの複合体について、骨への特異的標的化及び誘発される治療効果の観点から説明されている。これらの複合体をハイドロゲル足場に変換し、得られた材料を骨組織工学に応用することについても言及されている。
Wangら(The first pamidronate containing polymer and copolymer、Chemical Communications(2006);26、2795~2797頁)は、ポリ(N-アクリルパミドロナート-co-N-イソプロピルアクリルアミド)の合成を記載している。
Zhangら(The interaction of cationic polymers and their bisphosphonate derivatives with hydroxyapatite、Macromol Biosci.(2007);7(5)、656~670頁)は、タンパク質の複合及び骨への標的化のためのBPの複数コピーを含むポリマーリンカーの構築を記載している。ポリ(L-リシン)(PLL)及びポリ(エチレンイミン)(PEI)をポリマー骨格として利用して、N-ヒドロキシスクシンイミジルポリエチレングリコールマレイミド及びスクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)-シクロヘキサン-1-カルボキシラートをそれぞれ使用することによって、BP、即ち、2-(3-メルカプトプロピルスルファニル)-エチル-1,1-ビスホスホン酸(チオールBP)を組み込んだ。ポリマー-BP複合体のin vitro及びin vivoでのミネラル親和性は、非変性ポリマーと比較して決定された。in vitroの結果は、カチオン性ポリマーが非変性形でHAに強く結合することを示唆した。BPの複合は、ポリマー固有のミネラル親和性を高めず、対照的に、ある種の変性はポリマーのHAへの結合に悪影響を及ぼした。ラットの皮下インプラントモデルからのin vivoの結果も、BP変性及び非変性PEIのミネラル親和性に有意差を示さなかった。
[発明の概要]
本発明者らは、カルシウムイオンに対して非常に高い親和性を示す新規な生体適合性ポリマーを開発した。本発明のポリマーは、ビスホスホナート、シトラート、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びこれらの組合せから選択されるカルシウム結合基を含有する少なくとも4個の非末端オキサゾリン単位を含む、少なくとも20個のオキサゾリン単位を含むポリオキサゾリン(POx)コポリマーである。
本発明のPOxコポリマーは、Ca2+イオンとの可逆的架橋により、ハイドロゲルを形成することができる。本発明のPOxコポリマーは、生体吸収性であるという重要な利点を提供する。POxコポリマーの骨格にカルシウム結合基をグラフティングすることにより、コポリマーは非常に有用な骨付着性を得ることができる。
さらに、POxは、末端基だけでなく、ポリマー骨格全体に沿って容易に誘導体化することができるため、POxコポリマーのカルシウム親和性、生分解性、及びハイドロゲル特性を容易に調整することができる。
本発明のPOxコポリマーは、バリア膜、骨固定デバイス、骨インプラント、(注射可能な)ハイドロゲル、骨接合用接着剤、及びナノ粒子など、様々な生物医学的用途に適切に利用することができる。
アレンドロナート官能基化ポリ(2-オキサゾリン)を、図1に示すように5ステップで合成した。
[発明の詳細な説明]
したがって、本発明の第1の態様は、ビスホスホナート、シトラート、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びこれらの組合せから選択されるカルシウム結合基を含有する少なくとも4個の非末端オキサゾリン単位を含む、少なくとも20個のオキサゾリン単位を含むポリオキサゾリン(POx)コポリマーに関する。
用語「オキサゾリン単位」は、本明細書で使用する場合、POxコポリマーに含有され、オキサゾリン又は置換オキサゾリンから誘導されるモノマー単位を指す。
用語「カルシウム結合基」は、本明細書で使用する場合、Ca2+イオンと2個以上の別個の配位結合を形成することができる基を指す。
本発明のPOxコポリマーは、好ましくは少なくとも30個のオキサゾリン単位、より好ましくは少なくとも40個のオキサゾリン単位、さらにより好ましくは50~400個のオキサゾリン単位、最も好ましくは60~200個のオキサゾリン単位を含む。
オキサゾリン単位に加えて、POxコポリマーはまた、他のモノマー単位を含有することができる。オキサゾリン単位は、好ましくは、本発明のPOxコポリマーに含有されるモノマー単位の少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、さらにより好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは少なくとも95重量%を構成する。
本発明のPOxコポリマーは、好ましくは、線状、即ち、非分枝状のコポリマーである。
本発明のPOxコポリマーは、統計コポリマー、交互コポリマー、勾配コポリマー、又はブロックコポリマーでもよい。好ましくは、POxコポリマーは、統計コポリマー又はブロックコポリマーである。最も好ましくは、POxコポリマーは、統計コポリマーである。
本発明のPOxコポリマーのハイドロキシアパタイトへの親和性は、コポリマー中のカルシウム結合基の数に依存する。好ましくは、コポリマーは、カルシウム結合基を含有する少なくとも6個の非末端オキサゾリン単位を含有する。より好ましくは、コポリマーは、カルシウム結合基を含有する少なくとも8個の非末端オキサゾリン単位、最も好ましくは少なくとも10個の非末端オキサゾリン単位を含有する。
カルシウム結合基を含有するオキサゾリン単位は、好ましくは、POxコポリマーに含有されるモノマー単位の3~50%に相当する。より好ましくは、カルシウム結合基を含有するオキサゾリン単位は、POxコポリマーに含有されるモノマー単位の4~40%、最も好ましくは5~35%に相当する。
特に好ましい一実施形態によれば、POxコポリマーは、
式-[N(R)CHCH]-の繰返し単位A;及び
式-[N(R)CHCH]-の繰返し単位B
(式中、
は、CO-(CHR-Hであり、
は、CO-(CHR-CONH-R-X-CO-(CHR-CONR-CO-ccrであり、
は、H又は任意選択で置換されているC1~5アルキルを表し;
は、任意選択で置換されているC1~5アルキレンを表し;
は、H又は任意選択で置換されているC1~5アルキルを表し;
は、H又はCHを表し;
Xは、O、NR11、S、又はNR11(R12)を表し;
11及びR12は、H、メチル、又はエチルを表し;
tは、1、2、又は3を表し;
uは、1、2、又は3を表し;
ccrは、カルシウム結合基を表す)
を含む。
好ましい一実施形態では、カルシウム結合基(繰返し単位Bを表す式中のccr)は、ビスホスホナートを含む基を表す。さらにより好ましくは、カルシウム結合基(ccr)は、式(I)で表されるビスホスホナートを含む基:
-(L)C(Z)(PO (I)
又はその薬学的に許容できる塩
(式中、
Lは、任意選択で置換されているC1~5アルキレンを表し;
Zは、H、OH、Cl、F、又はメチル基を表す)
を表す。
前述の式(I)では、Lは、好ましくは、C2~4アルキレンを表す。最も好ましくは、Lは、プロピレンを表す。
式(I)では、Zは、好ましくは、H、OH、又はメチル基を表す。最も好ましくは、Zは、OHを表す。
本発明のPOxコポリマーのハイドロゲル形成特性は、カルボキシラート基を担持するオキサゾリン単位を組み込むことによって改善できることが分かった。したがって、特に好ましい一実施形態によれば、コポリマーは、
式-[N(R)CHCH]-の繰返し単位C
(式中、
は、CO-(CHR-CONH-R-X-CO-R-cbxであり、
は、任意選択で置換されているC1~5アルキレンを表し、
cbxは、カルボキシラート含有基を表し;
、R、t、及びXは、本明細書で前述したのと同じ意味を有する)
をさらに含む。
好ましくは、繰返し単位Cの式中のcbxは、COOH又はCOOを表し、ここで、Mは、一価金属カチオン又はNH を表し、最も好ましくは、cbxは、COOH、COONa、又はCOOを表す。
本発明のPOxコポリマーの性質はまた、コポリマーの極性に影響を及ぼすオキサゾリン単位を組み込むことによって好都合な方法で操作することができる。したがって、好ましくは、POxコポリマーは、
式-[N(R)CHCH]-の繰返し単位D
(式中、
は、CO-(CHR-CONH-R-X-Rであり;
は、H、メチル、又はエチルを表し;
、R、t、及びXは、本明細書で前述したのと同じ意味を有する)
をさらに含む。
POxコポリマーは、有利には、コポリマーにコラーゲン付着性を付与する基を担持するオキサゾリン単位を含むことができる。したがって、骨組織の無機成分と有機成分の両方に対して親和性を有するPOxコポリマーを提供することができる。コラーゲン付着性は、N-ヒドロキシスクシンイミジル基を担持するオキサゾリン単位によって付与することができる。したがって、特に好ましい一実施形態では、POxコポリマーは、
式-[N(R)CHCH]-の繰返し単位E
(式中、
は、CO-(CHR-CONH-R-X-CO-R-CO-nhsであり、
nhsは、N-ヒドロキシスクシンイミジル基を表し、
、R、R、t、及びXは、前述したのと同じ意味を有する)
をさらに含む。
POxコポリマーの性質は、ペンダント基を担持していないオキサゾリン単位の存在によってさらに調整することができる。したがって、別の好ましい一実施形態では、POxコポリマーは、
式-[NHCHCH]-の繰返し単位F
をさらに含む。
好ましい一実施形態によれば、繰返し単位A、B、C、及びDの上記式中のRは、Hを表す。
繰返し単位A、B、C、及びDの式中の整数tは、好ましくは、2又は3である。
繰返し単位B、C、及びDの式では、Rは、好ましくは、エチレンを表す。
繰返し単位Bの式中の整数uは、好ましくは、2又は3である。
繰返し単位Bの式中のRは、好ましくは、Hを表す。
繰返し単位Bの式中のRは、好ましくは、Hを表す。
繰返し単位B、C、及びDの式では、Xは、好ましくは、Oを表す。
繰返し単位Cの式中のRは、好ましくは、エチレンを表す。
繰返し単位Dの式中のRは、好ましくは、Hを表す。
特に好ましい一実施形態によれば、本発明のPOxコポリマーは、以下のモノマー組成を有する:
40~97mol%の繰返し単位A
3~50mol%の繰返し単位B
0~40mol%の繰返し単位C
0~50mol%の繰返し単位D
0~10mol%の繰返し単位E
0~10mol%の繰返し単位F。
さらにより好ましくは、POxコポリマーは、以下の組成を有する:
50~95mol%の繰返し単位A
4~40mol%の繰返し単位B
0.3~35mol%の繰返し単位C
0~45mol%の繰返し単位D
0~8mol%の繰返し単位E
0~8mol%の繰返し単位F。
最も好ましくは、POxコポリマーは、以下の組成を有する。
55~92mol%の繰返し単位A
5~35mol%の繰返し単位B
0.5~32mol%の繰返し単位C
0~30mol%の繰返し単位D
0~5mol%の繰返し単位E
0~5mol%の繰返し単位F。
繰返し単位A及びBは、合わせて、POxコポリマー中に存在するモノマー単位の好ましくは少なくとも55%、より好ましくは少なくとも65%、最も好ましくは少なくとも70%を構成する。
繰返し単位A、B、C、D、及びEは、合わせて、POxコポリマー中に存在するモノマー単位の好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも90%を構成する。
コポリマーにおける繰返し単位A、B、C、D、及びEの総数は、好ましくは40~200個の範囲、より好ましくは60~150個の範囲である。
本発明の別の一態様は、医療用製品に骨付着性を付与するための本発明のPOxコポリマーの使用に関する。
本発明のさらに別の一態様は、本発明のPOxコポリマーを含有する生体適合性医療用製品に関する。
POxコポリマーを利用することができる医療用製品の例としては、バリア膜、メッシュ、パッチ、テープ、骨固定デバイス、骨インプラント、ハイドロゲル、骨用接着剤、及び治療用ナノ粒子が挙げられる。
本発明の一実施形態では、医療用製品は、止血パッチなどの止血製品ではなく、酸化再生セルロースを含まない。
本発明のさらに別の一態様は、本明細書で前述したPOxコポリマーを調製する方法であって、
(a)以下の2-オキサゾリンモノマーA及びBを含む混合物のカチオン開環重合と;
Figure 2022542504000001

(式中、R及びtは、請求項1に記載したのと同じ意味を有し、R11は、任意選択で置換されているC1~5アルキルを表す)
(b)中間体ポリオキサゾリンコポリマーのアルキルカルボキシ基のうちの少なくともいくつかのアミド化であって、前記基を次式:HN-R-X-H(式中、R及びXは、本明細書で前述したのと同じ意味を有する)で表されるアミンと反応させることによる、アミド化と;
(c)アミド化された基のうちの少なくともいくつかの官能基化であって、前記基を無水コハク酸と反応させることによる、官能基化と;
(d)官能基化された基のうちの少なくともいくつかの活性化であって、前記基をN-ヒドロキシスクシンイミドと反応させることによる、活性化と;
(e)活性化された基のうちの少なくともいくつかを、カルシウム結合基を含む反応物と反応させることによる、カルシウム捕捉官能性の導入と
を含む方法に関する。
好ましい一実施形態によれば、オキサゾリンモノマーB中のR11は、メチルを表す。
好ましくは、カルシウム結合官能性は、活性化された基を、カルシウム結合剤、より好ましくは、ビスホスホナート、シトラート、及びEDTAから選択されるカルシウム結合剤と反応させることによって導入される。最も好ましくは、カルシウム結合官能性は、活性化された基をアレンドロナート又はパミドロナートと反応させることによって導入される。
重合後、2-オキサゾリンモノマーAは、POxコポリマー中に前述のオキサゾリン単位Aを形成する。
オキサゾリン単位Bは、プロセスの最終ステップ、即ち、ステップ(e)において形成される。オキサゾリン単位(C)は、ステップ(c)において形成される。オキサゾリン単位(D)は、ステップ(b)において形成される。オキサゾリン単位(E)は、ステップ(d)において形成される。
最終POxコポリマー中のオキサゾリン単位B、C、D、及びEのパーセンテージは、ステップ(b)、(c)、(d)、及び(e)のそれぞれにおける誘導体化のレベルを制御することによって操作できることが理解されよう。
オキサゾリン単位Fは、ステップ(a)~(e)のいずれか1つの後に形成されるポリオキサゾリンコポリマーを加水分解することによって形成することができる。好ましくは、この加水分解は、ステップ(a)と(b)との間で行われる。
本発明を以下の非限定的な例によってさらに説明する。
(材料)
2-エチル-2-オキサゾリン(EtOx)は、Sigma-Aldrichから得た。
2-n-プロピル-2-オキサゾリン(PropOx)は、Hoogenboomらにより記載された通りに合成した(Microwave-assisted synthesis and properties of a series of poly(2-alkyl-2-oxazoline)s、Des.Monomers Polym.(2005)、8、659~671頁)。
2-メトキシカルボニルエチル-2-オキサゾリン(MestOx)は、Boutenらにより記載された通りに合成した(Accelerated living cationic ring-opening polymerization of a methyl ester functionalized 2-oxazoline monomer、Polym.Chem.(2015)、6、514~518頁)。
アセトニトリル及びテトラヒドロフランは、MBraun MB SPS-800溶媒分散システムを使用して、窒素雰囲気下で排出した。
無水ジクロロメタン(DCM)、無水ジエチルエーテル、HPLCグレードのメタノール、及び溶融塩化カルシウムは、Fisher Scientificから得た。
無水N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)は、Acros Organicsから得た。
ダウエックス(Dowex)(登録商標)50WX4 100-200(H)及び無水コハク酸は、Alfa Aesarから得た。
N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、N,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)、及びアレンドロン酸ナトリウム三水和物(エール)は、Fluorochemから得た。
ジメチルスルホキシド、2-エタノールアミン、メチル-p-トルエンスルホナート(MeOTs)、及びα-シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸(CHCA)は、Sigma-Aldrichから得た。
重水、クロロホルム-d、及びジメチルスルホキシド-d6のような重水素化溶媒は、Cambridge Isotope Laboratories及びSigma Aldrichから得た。
18.2MΩ/cmに設定された超高純度ミリQ水は、WaterPro PSポリッシャ(Labconco、カンザスシティ、ミズーリ州)から得た。
透析膜スペクトラ/ポア(Spectra/Por)(登録商標)3(3.5kDカットオフ)は、VWR Internationalから得た。
リン酸緩衝生理食塩水(PBS)溶液は、2.7mMのKCl、137mMのNaCl、2mMのKHPO、及び8mMのNaHPO(pH=7.4)を含有させて調製した。
ポリビニルピロリドンK90(PVP)は、Sigma-Aldrichから得た。
ポリ(2-エチル-2-オキサゾリン)、平均Mw約50,000、PDI3~4は、Sigma-Aldrichから得た。
プルロニック(Pluronic)(コリファー(Kolliphor)(登録商標)P188/Lutrol-F68)は、BASFから得た。
ハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウム、CaP)は、Merckから得た。
(アレンドロナート官能基化ポリ(2-オキサゾリン)の合成)
アレンドロナート官能基化ポリ(2-オキサゾリン)を、図1に示すように5ステップで合成した。
2-メトキシカルボニルエチル-2-オキサゾリン(MestOx)を、2-エチル-2-オキサゾリン(EtOx)又はn-プロピル-2-オキサゾリン(PropOx)と共重合させて、異なる極性を有するランダムに分布した統計コポリマーを得た。メチル-p-トルエンスルホナート(1当量)、EtOx(m当量)又はPropOx(m当量)、MestOx(n当量)、及び乾燥アセトニトリル(4M)を、不活性雰囲気下でマイクロ波バイアルにおいて所望の比で混合した。カチオン開環機構(CROP)に続いて、140℃におけるマイクロ波照射下で重合を15分間行った。重合後、エタノールアミン(10当量)を室温で30分間撹拌しながら添加することによって、反応を停止させた。次いで、溶媒を真空下で蒸発させて、P(EtOx-ran-MestOx)又はP(PropOx-ran-MestOx)のコポリマーP1a~P5aを得た。
MestOxコポリマーP1a~P5a(1当量)を、2-エタノールアミン(3.5当量)を用いて減圧下(300mbar)の60℃で16時間直接アミド化することによって変性した。次いで、粗混合物を、アセトン:エーテル(3:1(体積/体積))の混合物に3回連続して沈殿させて精製し、DCM:MeOH(8:2(体積/体積))に再溶解し、続いて、MeOHでイオン交換クロマトグラフィにかけた。最後に、溶媒を真空下で蒸発させて、P(EtOx-OH)又はP(PropOx-OH)のコポリマーP1b~P5bを所望の比で得た。
これらのヒドロキシル側官能基化ポリマーP1b~P5b(1当量)を、無水コハク酸(1.1当量)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)(1.1当量)を使用して、完全又は部分的にカルボン酸部分に変換し、アルゴン雰囲気下でDCM:DMF(9:1(体積/体積))(2M)に16時間溶解した。粗混合物を、アセトンに3回連続して沈殿させて精製し、DCM:MeOH(8:2(体積/体積))に再溶解し、続いて、MeOHでイオン交換クロマトグラフィにかけた。最後に、溶媒を真空下で蒸発させて、P(EtOx/PropOx-COOH)又はP(EtOx/PropOx-OH-COOH)P1c~P9cを所望の比で得た。
続いて、これらのカルボキシラート側官能基化コポリマーを、N-ヒドロキシスクシンイミドとのカルボジイミドカップリングによって反応性エステルに変性した。官能基化ポリマーをDCM:DMF(95:5(体積/体積))(0.2M)に溶解し、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.1当量)及びN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(1.2当量)をカップリング剤として添加し、室温においてアルゴン雰囲気下で16時間撹拌した。それらを、アセトン:エーテル(1:1(体積/体積))に2回沈殿させ、続いて、エーテルにさらに沈殿させて精製し、DCMに再溶解した。最後に、溶媒を真空下で蒸発させて、P(EtOx/PropOx-OH-NHS)又はP(EtOx/PropOx-NHS)のP1d~P9dを得た。
アレンドロナート部分を、アミド化反応によってポリマー側鎖に組み込んだ。NaOHを使用して事前にpHを7.7に調整し、3℃で4時間撹拌している、リン酸緩衝生理食塩水(0.5M)中にアレンドロン酸ナトリウム三水和物(2当量)、N-ヒドロキシスクシンイミド(1当量)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1当量)を含有する溶液に、NHS-活性化コポリマーP1d~P9d(1当量)をゆっくりと添加した。その後、混合物を16時間透析し、続いて、アセトン:エーテル(3:1(体積/体積))に3回沈殿させ、デミ水(demi-water)に再溶解した。最後に、それらを凍結乾燥して、P(EtOx/PropOx-Ale)、P(EtOx/PropOx-OH-Ale)、又はP(EtOx/PropOx-COOH-Ale)のコポリマーP1e~P13eを所望の比で得た。
[実施例1]
(P(EtOx90-Ale10) - P1eの合成)
〔P(EtOx90-MestOx10) P1a〕
一般的な手順に従って、乾燥アセトニトリル(68mL、4M)中におけるトシル酸メチル(0.68mL、4.52mmol)、2-エチル-2-オキサゾリン(41.04mL、406.59mmol)、及び2-メトキシカルボニルエチル-2-オキサゾリン(6.23mL、45.18mmol)の溶液の反応を、2-エタノールアミン(2.72mL、45.18mmol)の添加により停止させて、所望のポリマーP1a(52.12g、4.39mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), CDCl]: 3.63 (br, 3 H, 5-CH), 3.65-3.35 (br, 8 H, 1-CH), 2.70-2.50 (br, 4 H, 4-CH), 2.50-2.20 (br, 2 H, 2-CH), 0.95-1.15 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n 90:10. SEC: M10.6 kDa, D 1.11. MALDI-TOF: M 9.7 kDa. 収率: 97%.
〔P(EtOx90-OH10) P1b〕
一般的な手順に従って、P1a(43g、4.07mmol)を2-アミノエタノール(8.60mL、142.40mmol)と反応させて、所望のポリマーP1b(38.05g、3.50mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 3.65 (br, 2 H, 7-CH), 3.75-3.45 (br, 8 H, 1-CH), 3.35-3.25 (br, 2 H, 6-CH), 2.75-2.60 (br, 2 H, 5-CH), 2.60-2.40 (br, 2 H, 4-CH), 2.45-2.25 (br, 2 H, 2-CH), 1.00-0.80 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n 90:10. MALDI-TOF: M10.2 kDa. 収率: 86%.
〔P(EtOx90-COOH10) P1c〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(27mL、2M)中でP1b(38g、3.50mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.86g、7.00mmol)、及び無水コハク酸(4.20g、41.98mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP1c(36.01g、3.03mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.25-4.15 (br, 2 H, 7-CH), 3.70-3.40 (br, 10 H, 1-CH + 6-CH), 2.75-2.60 (br, 6 H, 5-CH + 8-CH), 2.60-2.45 (br, 2 H, 4-CH), 2.40-2.25 (br, 2 H, 2-CH), 1.10-0.95 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/o 90:10. MALDI-TOF: M 11.1 kDa. 収率: 87%.
〔P(EtOx90-NHS10) P1d〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(60mL、0.2M)中でP1c(6g、0.51mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(0.64g、5.57mmol)、及びN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(0.94mL、6.07mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP1d(5.65g、0.44mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DMSO-d]: 4.00-3.90 (br, 2 H, 7-CH), 3.50-3.10 (br, 10 H, 1-CH + 6-CH), 2.90-2.85 (br, 2 H, 8-CH), 2.75-2.70 (br, 4 H, 9-CH), 2.65-2.60 (br, 2 H, 8-CH), 2.60-2.40 (br, 2 H, 5-CH), 2.30-2.10 (br, 4 H, 2-CH + 4-CH), 0.85-0.70 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/o 90:10. SEC: M11.7 kDa, D 1.25. MALDI-TOF: M 11.5 kDa. 収率: 87%.
〔P(EtOx90-Ale10) P1e〕
一般的な手順に従って、PBS(32mL、0.5M)中でP1d(5.0g、0.39mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(2.53g、7.79mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(0.45g、3.90mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.75g、3.90mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP1e(1.29g、0.09mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.30-4.10 (br, 4 H, 7-CH), 3.75-3.40 (br, 16 H, 1-CH + 6-CH), 3.30-3.20 (br, 2 H, 9-CH), 2.75-2.45 (br, 16 H, 4-CH + 5-CH + 8-CH), 2.45-2.20 (br, 2 H, 2-CH), 2.05-1.75 (br, 4 H, 10-CH + 11-CH), 1.15-0.95 (br, 3 H, 3-CH). 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.19. 実験的に決定したコポリマー比: m/o/p 90:1:9. MALDI-TOF: M 12.0 kDa. 収率: 24%.
[実施例2]
(P(EtOx80-Ale20) - P2eの合成)
〔P(EtOx80-MestOx20) P2a〕
一般的な手順に従って、乾燥アセトニトリル(43mL、4M)中におけるトシル酸メチル(0.46mL、3.01mmol)、2-エチル-2-オキサゾリン(24.32mL、240.94mmol)、及び2-メトキシカルボニルエチル-2-オキサゾリン(8.31mL、60.24mmol)の溶液の反応を、2-エタノールアミン(1.82mL、30.12mmol)の添加により停止させて、所望のポリマーP2a(36.22g、2.93mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), CDCl]: 3.65 (br, 3 H, 5-CH), 3.65-3.35 (br, 8 H, 1-CH), 2.75-2.50 (br, 4 H, 4-CH), 2.50-2.20 (br, 2 H, 2-CH), 0.95-1.15 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n 80:20. SEC: M9.6 kDa, D: 1.17. MALDI-TOF: M 9.8 kDa. 収率: 97%.
〔P(EtOx80-OH20) P2b〕
一般的な手順に従って、P2a(34g、3.05mmol)を2-アミノエタノール(12.88mL、213.47mmol)と反応させて、所望のポリマーP2b(31.46g、2.64mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 3.65 (br, 2 H, 7-CH), 3.75-3.45 (br, 8 H, 1-CH), 3.35-3.25 (br, 2 H, 6-CH), 2.80-2.60 (br, 2 H, 5-CH), 2.60-2.50 (br, 2 H, 4-CH), 2.50-2.25 (br, 2 H, 2-CH), 1.00-0.80 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n 80:20. MALDI-TOF: M 9.9 kDa. 収率: 87%.
〔P(EtOx80-COOH20) P2c〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(38mL、2M)中でP2b(31g、2.64mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(1.29g、10.56mmol)、及び無水コハク酸(6.34g、63.38mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP2c(29.74g、2.18mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.25-4.15 (br, 2 H, 7-CH), 3.70-3.40 (br, 10 H, 1-CH + 6-CH), 2.75-2.55 (br, 6 H, 5-CH + 8-CH), 2.50-2.45 (br, 2 H, 4-CH), 2.40-2.25 (br, 2 H, 2-CH), 1.10-0.95 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/o 80:20. MALDI-TOF: M 11.2 kDa. 収率: 83%.
〔P(EtOx80-NHS20) P2d〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(556mL、0.2M)中でP2c(33g、2.40mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(6.08g、52.87mmol)、及びN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(8.93mL、57.67mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP2d(35.63g、2.27mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DMSO-d]: 4.00-3.90 (br, 2 H, 7-CH), 3.50-3.10 (br, 10 H, 1-CH + 6-CH), 2.90-2.85 (br, 2 H, 8-CH), 2.75-2.70 (br, 4 H, 9-CH), 2.65-2.60 (br, 2 H, 8-CH), 2.60-2.40 (br, 2 H, 5-CH), 2.30-2.10 (br, 4 H, 2-CH + 4-CH), 0.85-0.70 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/o 80:20. SEC: M12.6 kDa, D 1.21. MALDI-TOF: M 13.0 kDa. 収率: 95%.
〔P(EtOx80-Ale20) P2e〕
一般的な手順に従って、PBS(155mL、0.5M)中でP2d(15g、0.96mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(12.45g、38.28mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(2.20g、19.14mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(3.67g、19.14mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP2e(5.47g、0.30mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.25-4.10 (br, 4 H, 7-CH), 3.80-3.35 (br, 16 H, 1-CH + 6-CH), 3.30-3.20 (br, 2 H, 9-CH), 2.75-2.45 (br, 16 H, 4-CH + 5-CH + 8-CH), 2.45-2.25 (br, 2 H, 2-CH), 2.05-1.75 (br, 4 H, 10-CH + 11-CH), 1.15-0.95 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/o/p 80:1:19. 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.15. MALDI-TOF: M 15.0 kDa. 収率: 31%.
[実施例3]
(P(EtOx70-Ale30) - P3eの合成)
〔P(EtOx80-MestOx20) P2a〕
一般的な手順に従って、乾燥アセトニトリル(43mL、4M)中におけるトシル酸メチル(0.46mL、3.01mmol)、2-エチル-2-オキサゾリン(24.32mL、240.94mmol)、及び2-メトキシカルボニルエチル-2-オキサゾリン(8.31mL、60.24mmol)の溶液の反応を、2-エタノールアミン(1.82mL、30.12mmol)の添加により停止させて、所望のポリマーP2a(36.22g、2.93mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), CDCl]: 3.65 (br, 3 H, 5-CH), 3.65-3.35 (br, 8 H, 1-CH), 2.75-2.50 (br, 4 H, 4-CH), 2.50-2.20 (br, 2 H, 2-CH), 0.95-1.15 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n 80:20. SEC: M9.6 kDa, D: 1.17. MALDI-TOF: M 9.8 kDa. 収率: 97%.
〔P(EtOx70-OH30) P3b〕
一般的な手順に従って、P3a(51g、4.35mmol)を2-アミノエタノール(27.55mL、456.55mmol)と反応させて、所望のポリマーP3b(43.98g、3.49mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 3.66 (br, 2 H, 7-CH), 3.75-3.45 (br, 8 H, 1-CH), 3.35-3.25 (br, 2 H, 6-CH), 2.75-2.60 (br, 2 H, 5-CH), 2.60-2.50 (br, 2 H, 4-CH), 2.45-2.25 (br, 2 H, 2-CH), 1.00-0.80 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n 70:30. MALDI-TOF: M 11.1 kDa. 収率: 80%.
〔P(EtOx70-COOH30) P3c〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(17mL、2M)中でP3b(10g、0.79mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.58g、4.76mmol)、及び無水コハク酸(2.86g、28.54mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP3c(9.85g、0.64mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.25-4.15 (br, 2 H, 7-CH), 3.80-3.45 (br, 10 H, 1-CH + 6-CH), 2.75-2.60 (br, 6 H, 5-CH + 8-CH), 2.60-2.45 (br, 2 H, 4-CH), 2.40-2.25 (br, 2 H, 2-CH), 1.15-1.00 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/o 70:30. MALDI-TOF: M 13.5 kDa. 収率: 81%.
〔P(EtOx70-NHS30) P3d〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(1346mL、0.2M)中でP3c(61g、3.91mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(14.85g、129.00mmol)、及びN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(21.79mL、140.72mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP3d(57.06g、mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DMSO-d]: 4.00-3.90 (br, 2 H, 7-CH), 3.50-3.10 (br, 10 H, 1-CH + 6-CH), 2.90-2.85 (br, 2 H, 8-CH), 2.75-2.70 (br, 4 H, 9-CH), 2.65-2.60 (br, 2 H, 8-CH), 2.60-2.40 (br, 2 H, 5-CH), 2.30-2.10 (br, 4 H, 2-CH + 4-CH), 0.85-0.70 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/o 70:30. SEC: M15.6 kDa, D 1.25. MALDI-TOF: M 16.9 kDa. 収率: 79%.
〔P(EtOx70-Ale30) P3e〕
一般的な手順に従って、PBS(66mL、0.5M)中でP3d(15g、0.81mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(15.80g、48.61mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(2.80g、24.31mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(4.66g、24.31mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP3e(5.81g、0.26mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.25-4.10 (br, 4 H, 7-CH), 3.80-3.30 (br, 16 H, 1-CH + 6-CH), 3.25-3.15 (br, 2 H, 9-CH), 2.75-2.45 (br, 16 H, 4-CH + 5-CH + 8-CH), 2.45-2.15 (br, 2 H, 2-CH), 2.15-1.70 (br, 4 H, 10-CH + 11-CH), 1.15-0.95 (br, 3 H, 3-CH). 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.25. 実験的に決定したコポリマー比: m/o/p 70:2:28. MALDI-TOF: M 19.5 kDa. 収率: 32%.
[実施例4]
(P(PropOx90-Ale10) - P4eの合成)
〔P(PropOx90-MestOx10) P4a〕
一般的な手順に従って、乾燥アセトニトリル(52mL、4M)中におけるトシル酸メチル(0.57mL、3.76mmol)、n-プロピル-2-オキサゾリン(37.59mL、338.82mmol)、及び2-メトキシカルボニルエチル-2-オキサゾリン(5.19mL、37.65mmol)の溶液の反応を、2-エタノールアミン(2.72mL、37.65mmol)の添加により停止させて、所望のポリマーP4a(42.08g、3.55mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), CDCl]: 3.65 (br, 3 H, 6-CH), 3.65-3.35 (br, 8 H, 1-CH), 2.70-2.50 (br, 4 H, 5-CH), 2.40-2.10 (br, 2 H, 2-CH), 1.70-1.50 (br, 2 H, 3-CH), 1.00-0.80 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n 90:10. SEC: M10.2 kDa, D 1.08. MALDI-TOF: M 10.4 kDa. 収率: 94%.
〔P(PropOx90-OH10) P4b〕
一般的な手順に従って、P4a(42g、3.55mmol)を2-アミノエタノール(21.43mL、354.99mmol)と反応させて、所望のポリマーP4b(34.49g、2.80mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 3.65 (br, 2 H, 8-CH), 3.75-3.45 (br, 8 H, 1-CH), 3.35-3.30 (br, 2 H, 7-CH), 2.75-2.60 (br, 2 H, 6-CH), 2.60-2.50 (br, 2 H, 5-CH), 2.45-2.25 (br, 2 H, 2-CH), 1.65-1.50 (br, 2 H, 3-CH), 1.00-0.80 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n 90:10. MALDI-TOF: M 10.7 kDa. 収率: 79%.
〔P(PropOx90-COOH10) P4c〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(17mL、2M)中でP4b(28g、2.31mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.56g、4.62mmol)、及び無水コハク酸(2.67g、26.7mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP4c(21.20g、1.61mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.10-4.00 (br, 2 H, 8-CH), 3.60-3.20 (br, 10 H, 1-CH + 7-CH), 2.65-2.50 (br, 6 H, 6-CH + 9-CH), 2.50-2.30 (br, 2 H, 5-CH), 2.30-2.10 (br, 2 H, 2-CH), 1.55-1.40 (br, 2 H, 3-CH), 1.00-0.80 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/o 90:10. MALDI-TOF: M 11.5 kDa. 収率: 70%.
〔P(PropOx90-NHS10) P4d〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(180mL、0.2M)中でP4c(20g、1.52mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.93g、16.76mmol)、及びN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(2.83mL、18.29mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP4d(19.88g、1.41mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DMSO-d]: 4.10-4.00 (br, 2 H, 8-CH), 3.50-3.30 (br, 10 H, 1-CH + 7-CH), 2.95-2.90 (br, 2 H, 9-CH), 2.75-2.70 (br, 4 H, 10-CH), 2.70-2.65 (br, 2 H, 9-CH), 2.65-2.40 (br, 2 H, 6-CH), 2.35-2.10 (br, 4 H, 2-CH + 5-CH), 1.60-1.40 (br, 2 H, 3-CH), 0.90-0.80 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/o 90:10. SEC: M12.2 kDa, D 1.21. MALDI-TOF: M 12.1 kDa. 収率: 93%.
〔P(PropOx90-Ale10) P4e〕
一般的な手順に従って、PBS(87mL、0.5M)中でP4d(15g、1.06mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(6.92g、21.29mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.23g、10.64mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(2.04g、10.64mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP4e(6.57g、0.43mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.30-4.15 (br, 4 H, 8-CH), 3.80-3.30 (br, 16 H, 1-CH + 7-CH), 3.30-3.20 (br, 2 H, 10-CH), 2.75-2.45 (br, 16 H, 5-CH + 6-CH + 9-CH), 2.45-2.15 (br, 2 H, 2-CH), 2.05-1.75 (br, 4 H, 11-CH + 12-CH), 1.65-1.45 (br, 2 H, 3-CH), 1.15-0.95 (br, 3 H, 4-CH). 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.17. 実験的に決定したコポリマー比: m/o/p 90:1:9. MALDI-TOF: M 12.2 kDa. 収率: 40%.
[実施例5]
(P(PropOx80-Ale20) - P5eの合成)
〔P(PropOx70-MestOx30) P5a〕
一般的な手順に従って、乾燥アセトニトリル(50mL、4M)中におけるトシル酸メチル(0.57mL、3.76mmol)、n-プロピル-2-オキサゾリン(29.24mL、263.53mmol)、及び2-メトキシカルボニルエチル-2-オキサゾリン(15.57mL、112.94mmol)の溶液の反応を、2-エタノールアミン(2.72mL、37.65mmol)の添加により停止させて、所望のポリマーP5a(46.44g、3.62mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), CDCl]: 3.65 (br, 3 H, 6-CH), 3.65-3.30 (br, 8 H, 1-CH), 2.65-2.45 (br, 4 H, 5-CH), 2.40-2.10 (br, 2 H, 2-CH), 1.70-1.50 (br, 2 H, 3-CH), 1.00-0.80 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n 70:30. SEC: M10.1 kDa, D 1.12. MALDI-TOF: M 10.9 kDa. 収率: 96%.
〔P(PropOx70-OH30) P5b〕
一般的な手順に従って、P5a(46g、3.62mmol)を2-アミノエタノール(22.93mL、379.97mmol)と反応させて、所望のポリマーP5b(37.13g、2.72mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 3.65 (br, 2 H, 8-CH), 3.75-3.45 (br, 8 H, 1-CH), 3.35-3.20 (br, 2 H, 7-CH), 2.70-2.60 (br, 2 H, 6-CH), 2.60-2.50 (br, 2 H, 5-CH), 2.40-2.15 (br, 2 H, 2-CH), 1.65-1.45 (br, 2 H, 3-CH), 0.9-0.70 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n 70:30. MALDI-TOF: M 11.6 kDa. 収率: 75%.
〔P(PropOx70-COOH30) P5c〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(54mL、2M)中でP5b(34g、2.50mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(1.83g、15.01mmol)、及び無水コハク酸(9.01g、90.03mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP5c(39.91g、2.41mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.05-3.85 (br, 2 H, 8-CH), 3.55-3.10 (br, 10 H, 1-CH + 7-CH), 2.65-2.50 (br, 6 H, 6-CH + 9-CH), 2.50-2.30 (br, 2 H, 5-CH), 2.30-2.10 (br, 2 H, 2-CH), 1.55-1.35 (br, 2 H, 3-CH), 0.90-0.75 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/o 70:30. MALDI-TOF: M 12.1 kDa. 収率: 96%.
〔P(PropOx70-NHS30) P5d〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(581mL、0.2M)中でP5c(28g、1.69mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(6.41g、55.71mmol)、及びN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(9.41mL、60.77mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP5d(26.28g、1.35mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DMSO-d]: 4.00-3.90 (br, 2 H, 8-CH), 3.50-3.10 (br, 10 H, 1-CH + 7-CH), 2.90-2.85 (br, 2 H, 9-CH), 2.75-2.70 (br, 4 H, 10-CH), 2.65-2.60 (br, 2 H, 9-CH), 2.60-2.40 (br, 2 H, 6-CH), 2.35-2.10 (br, 4 H, 2-CH + 5-CH), 1.65-1.40 (br, 2 H, 3-CH), 0.85-0.70 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/o 90:10. SEC: M15.7 kDa, D 1.20. MALDI-TOF: M 13.7 kDa. 収率: 80%.
〔P(PropOx70-Ale30) P5e〕
一般的な手順に従って、PBS(99mL、0.5M)中でP5d(8.0g、0.41mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(8.00g、24.62mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.42g、12.31mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(2.36g、12.31mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP5e(2.93g、0.13mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.30-4.15 (br, 4 H, 8-CH), 3.80-3.30 (br, 16 H, 1-CH + 7-CH), 3.20-3.10 (br, 2 H, 10-CH), 2.75-2.45 (br, 16 H, 5-CH + 6-CH + 9-CH), 2.45-2.15 (br, 2 H, 2-CH), 2.05-1.75 (br, 4 H, 11-CH + 12-CH), 1.65-1.45 (br, 2 H, 3-CH), 1.00-0.85 (br, 3 H, 4-CH). 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.15. 実験的に決定したコポリマー比: m/o/p 70:3:27. MALDI-TOF: M 17.5 kDa. 収率: 31%.
[実施例6]
(P(EtOx70-OH20-Ale10) - P6eの合成)
〔P(EtOx70-OH20-COOH10) P6c〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(9mL、2M)中でP3b(15g、1.19mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.29g、2.38mmol)、及び無水コハク酸(1.43g、14.27mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP6c(12.28g、0.90mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.25-4.15 (br, 2 H, 9-CH), 3.80-3.45 (br, 16 H, 1-CH + 7-CH+ 8-CH), 3.35-3.25 (br, 2 H, 6-CH), 2.75-2.60 (br, 8 H, 5-CH + 10-CH), 2.60-2.45 (br, 4 H, 4-CH), 2.45-2.25 (br, 2 H, 2-CH), 1.15-1.00 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o 70:21:9. MALDI-TOF: M 12.2 kDa. 収率: 76%.
〔P(EtOx70-OH20-NHS10) P6d〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(104mL、0.2M)中でP6c(12g、0.88mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.12g、9.70mmol)、及びN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(1.64mL、10.58mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP6d(11.48g、0.79mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DMSO-d]: 4.25-4.15 (br, 2 H, 8-CH), 3.75-3.40 (br, 16 H, 1-CH + 6-CH + 7-CH), 3.35-3.25 (br, 2 H, 5-CH), 3.10-3.00 (br, 2 H, 9-CH), 3.00-2.90 (br, 4 H, 10-CH), 2.90-2.80 (br, 2 H, 9-CH), 2.65-2.45 (br, 8 H, 4-CH), 2.45-2.25 (br, 2 H, 2-CH), 1.10-1.00 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o 70:21:9. SEC: M12.7 kDa, D 1.25. MALDI-TOF: M 12.6 kDa. 収率: 89%.
〔P(EtOx70-OH20-Ale10) P6e〕
一般的な手順に従って、PBS(62mL、0.5M)中でP6d(12g、0.83mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(4.88g、15.02mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(0.86g、7.51mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.44g、7.51mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP6e(3.41g、0.22mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.30-4.10 (br, 4 H, 8-CH), 3.80-3.40 (br, 22 H, 1-CH + 6-CH + 7-CH), 3.40-3.30 (br, 2 H, 5-CH), 3.30-3.20 (br, 2 H, 10-CH), 2.75-2.15 (br, 22 H, 2-CH + 4-CH 9-CH), 2.05-1.75 (br, 4 H, 11-CH + 12-CH), 1.15-0.95 (br, 3 H, 3-CH). 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.15. 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o/p 70:21:1:8. MALDI-TOF: M 12.6 kDa. 収率: 26%.
[実施例7]
(P(EtOx70-OH10-Ale20) - P7eの合成)
〔P(EtOx70-OH10-COOH20) P7c〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(17mL、2M)中でのP3b(15g、1.19mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.58g、4.76mmol)、及び無水コハク酸(2.86g、28.54mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP7c(17.33g、1.19mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.25-4.15 (br, 2 H, 9-CH), 3.80-3.45 (br, 16 H, 1-CH + 7-CH+ 8-CH), 3.35-3.25 (br, 2 H, 6-CH), 2.75-2.60 (br, 8 H, 5-CH + 10-CH), 2.60-2.45 (br, 4 H, 4-CH), 2.40-2.25 (br, 2 H, 2-CH), 1.15-1.00 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o 70:12:18. MALDI-TOF: M 12.5 kDa. 収率: 94%.
〔P(EtOx70-OH10-NHS20) P7d〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(190mL、0.2M)中でP7c(12g、0.82mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(2.08g、18.07mmol)、及びN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(3.05mL、19.72mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP7d(11.95g、0.72mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DMSO-d]: 4.15-4.00 (br, 2 H, 8-CH), 3.75-3.40 (br, 16 H, 1-CH + 6-CH + 7-CH), 3.35-3.25 (br, 2 H, 5-CH), 3.05-2.95 (br, 2 H, 9-CH), 2.95-2.85 (br, 4 H, 10-CH), 2.85-2.70 (br, 2 H, 9-CH), 2.75-2.65 (br, 8 H, 4-CH), 2.40-2.10 (br, 2 H, 2-CH), 1.05-0.95 (br, 3 H, 3-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o 70:12:18. SEC: M14.7 kDa, D 1.25. MALDI-TOF: M 14.4 kDa. 収率: 88%.
〔P(EtOx70-OH10-Ale20) P7e〕
一般的な手順に従って、PBS(108mL、0.5M)中でP7d(12g、0.74mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(8.69g、6.74mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.54g、13.37mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(2.56g、13.37mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP7e(4.15g、0.23mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.30-4.10 (br, 4 H, 8-CH), 3.80-3.40 (br, 22 H, 1-CH + 6-CH + 7-CH), 3.40-3.30 (br, 2 H, 5-CH), 3.30-3.20 (br, 2 H, 10-CH), 2.75-2.15 (br, 22 H, 2-CH + 4-CH 9-CH), 2.05-1.75 (br, 4 H, 11-CH + 12-CH), 1.15-0.95 (br, 3 H, 3-CH). 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.25. 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o/p 70:12:2:16. MALDI-TOF: M 14.6 kDa. 収率: 30%.
[実施例8]
(P(PropOx70-OH20-Ale10) - P8eの合成)
〔P(PropOx70-OH20-COOH10) P8c〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(7mL、2M)中でP5b(13g、0.96mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.23g、1.91mmol)、及び無水コハク酸(1.15g、11.47mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP8c(11.62g、0.80mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.10-3.90 (br, 2 H, 10-CH), 3.70-3.20 (br, 16 H, 1-CH + 8-CH+ 9-CH), 3.15-3.00 (br, 2 H, 7-CH), 2.75-2.60 (br, 8 H, 6-CH + 11-CH), 2.65-2.40 (br, 4 H, 5-CH), 2.40-2.10 (br, 2 H, 2-CH), 1.60-1.35 (br, 2 H, 3-CH), 1.00-0.70 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o 70:20:10. MALDI-TOF: M 11.5 kDa. 収率: 79%.
〔P(PropOx70-OH20-NHS10) P8d〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(162mL、0.2M)中でP8c(20g、1.37mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.74g、15.08mmol)、及びN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(2.55mL、16.45mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP8d(17.41g、1.12mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DMSO-d]: 4.15-4.00 (br, 2 H, 9-CH), 3.55-3.30 (br, 16 H, 1-CH + 7-CH + 8-CH), 3.30-3.20 (br, 2 H, 6-CH), 3.00-2.90 (br, 2 H, 10-CH), 2.85-2.75 (br, 4 H, 11-CH), 2.75-2.65 (br, 2 H, 10-CH), 2.65-2.45 (br, 8 H, 5-CH), 2.35-2.05 (br, 2 H, 2-CH), 1.55-1.30 (br, 2 H, 3-CH), 0.90-0.70 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o 70:20:10. SEC: M12.2 kDa, D 1.25. MALDI-TOF: M 12.1 kDa. 収率: 70%.
〔P(PropOx70-OH20-Ale10) P8e〕
一般的な手順に従って、PBS(37mL、0.5M)中でP8d(7.0g、0.45mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(2.93g、9.00mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(0.52g、4.50mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.86g、4.50mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP8e(2.71g、0.16mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.30-4.10 (br, 4 H, 9-CH), 3.80-3.40 (br, 22 H, 1-CH + 7-CH + 8-CH), 3.40-3.30 (br, 2 H, 6-CH), 3.30-3.20 (br, 2 H, 11-CH), 2.75-2.15 (br, 22 H, 2-CH + 5-CH 10-CH), 2.05-1.75 (br, 4 H, 12-CH + 13-CH), 1.65-1.45 (br, 2 H, 3-CH), 1.15-0.85 (br, 3 H, 4-CH). 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.20. 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o/p 70:20:1:9. MALDI-TOF: M 12.5 kDa. 収率: 36%.
[実施例9]
(P(PropOx70-OH10-Ale20) - P9eの合成)
〔P(PropOx70-OH10-COOH20) P9c〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(41mL、2M)中でP5b(38g、2.80mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(1.37g、11.18mmol)、及び無水コハク酸(6.71g、67.08mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP9c(41.10g、2.64mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.10-3.90 (br, 2 H, 10-CH), 3.70-3.20 (br, 16 H, 1-CH + 8-CH+ 9-CH), 3.15-3.00 (br, 2 H, 7-CH), 2.65-2.60 (br, 8 H, 6-CH + 11-CH), 2.65-2.40 (br, 4 H, 5-CH), 2.40-2.10 (br, 2 H, 2-CH), 1.60-1.35 (br, 2 H, 3-CH), 1.00-0.70 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o 70:10:20. MALDI-TOF: M 12.8 kDa. 収率: 94%.
〔P(PropOx70-OH10-NHS20) P9d〕
一般的な手順に従って、DCM/ACN(9:1)(608mL、0.2M)中でP9c(41g、2.63mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(6.66g、57.86mmol)、及びN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(9.77mL、63.12mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP9d(38.62g、2.20mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DMSO-d]: 4.05-3.90 (br, 2 H, 9-CH), 3.55-3.30 (br, 16 H, 1-CH + 7-CH + 8-CH), 3.30-3.20 (br, 2 H, 6-CH), 3.05-2.95 (br, 2 H, 10-CH), 2.95-2.85 (br, 4 H, 11-CH), 2.85-2.70 (br, 2 H, 10-CH), 2.70-2.55 (br, 8 H, 5-CH), 2.35-2.05 (br, 2 H, 2-CH), 1.55-1.30 (br, 2 H, 3-CH), 0.90-0.70 (br, 3 H, 4-CH). 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o 70:10:20. SEC: M14.9 kDa, D 1.21. MALDI-TOF: M 14.4 kDa. 収率: 84%.
〔P(PropOx70-OH10-Ale20) P9e〕
一般的な手順に従って、PBS(150mL、0.5M)中でP9d(12.5g、0.62mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(12.05g、37.07mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(2.13g、18.54mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(3.55g、18.54mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP9e(4.82g、0.22mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.25-4.10 (br, 4 H, 9-CH), 3.80-3.40 (br, 22 H, 1-CH + 7-CH + 8-CH), 3.35-3.30 (br, 2 H, 6-CH), 3.25-3.15 (br, 2 H, 11-CH), 2.75-2.20 (br, 22 H, 2-CH + 5-CH 10-CH), 2.05-1.75 (br, 4 H, 12-CH + 13-CH), 1.65-1.45 (br, 2 H, 3-CH), 1.00-0.85 (br, 3 H, 4-CH). 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.12. 実験的に決定したコポリマー比: m/n/o/p 70:10:3:17. MALDI-TOF: M 17.9 kDa. 収率: 35%.
[実施例10]
(P(EtOx70-COOH20-Ale10) - P10eの合成)
一般的な手順に従って、PBS(131mL、0.5M)中でP3d(15g、0.81mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(10.54g、32.41mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.86g、16.20mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.86g、16.20mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP10e(5.22g、0.28mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.30-4.10 (br, 4 H, 6-CH), 3.80-3.40 (br, 16 H, 1-CH + 5-CH), 3.30-3.20 (br, 2 H, 8-CH), 2.75-2.15 (br, 18 H, 2-CH + 4-CH + 7-CH), 2.05-1.75 (br, 4 H, 9-CH2 + 10-CH), 1.15-0.95 (br, 3 H, 3-CH). 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.18. 実験的に決定したコポリマー比: m/o/p 70:17:13. MALDI-TOF: M 16.3 kDa. 収率: 34%.
[実施例11]
(P(EtOx70-COOH10-Ale20) - P11eの合成)
一般的な手順に従って、PBS(131mL、0.5M)中でP3d(15g、0.81mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(10.54g、32.41mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.86g、16.2mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(3.11g、16.20mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP11e(4.99g、0.24mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.25-4.10 (br, 4 H, 6-CH), 3.80-3.40 (br, 16 H, 1-CH + 5-CH), 3.25-3.15 (br, 2 H, 8-CH), 2.75-2.15 (br, 18 H, 2-CH + 4-CH + 7-CH), 2.05-1.70 (br, 4 H, 9-CH2 + 10-CH), 1.15-0.95 (br, 3 H, 3-CH). 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.25. 実験的に決定したコポリマー比: m/o/p 70:10:20. MALDI-TOF: M 16.3 kDa. 収率: 30%.
[実施例12]
(P(PropOx70-COOH20-Ale10) - P12eの合成)
一般的な手順に従って、PBS(21mL、0.5M)中でP5d(5.0g、0.26mmol)、アレンドロン酸ナトリウム三水和物(1.67g、5.13mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(0.30g、2.56mmol)、及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.49g、2.56mmol)の溶液を反応させて、所望のポリマーP12e(2.17g、0.12mmol)を得た。H NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 4.30-4.15 (br, 4 H, 7-CH), 3.80-3.30 (br, 16 H, 1-CH + 6-CH), 3.30-3.20 (br, 2 H, 9-CH), 2.75-2.15 (br, 18 H, 2-CH + 5-CH + 8-CH), 2.05-1.75 (br, 4 H, 10-CH2 + 11-CH), 1.65-1.45 (br, 2 H, 3-CH), 1.15-0.95 (br, 3 H, 4-CH). 31P NMR [400 MHz, δ (ppm), DO]: 18.00. 実験的に決定したコポリマー比: m/o/p 70:22:8. MALDI-TOF: M 14.8 kDa. 収率: 46%.
[実施例13]
(アレンドロナート官能基化ポリ(2-オキサゾリン)の特性評価)
ポリマー中の様々な置換の修飾度合いをH NMRによって判定した。さらに、アレンドロナート部分の存在も31P NMRで判定した。NMRスペクトルは、Varian Inova400(400MHz)又はBruker Avance III(400MHz)分光計において指示溶媒中25℃で記録した。H NMRデータは、化学シフト(標準としてテトラメチルシランに対して百万分率(ppm)で示される)、多重度(br=幅広線)、積分、及び帰属として報告される。数平均分子量(M)は、Bruker Microflex LRFマトリックス支援レーザ脱離イオン化飛行時間型質量分析(MALDI-TOF MS)システムで記録した。質量スペクトルはすべて、陽イオンモードで得た。α-シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸(CHCA)を、テトラヒドロフラン(10mg/mL)におけるマトリックスとして使用した。ポリマー試料をTHF:メタノール(1:1(体積/体積))(10mg/mL)に溶解し、マトリックス10μL及びポリマー試料1μLを混合することによって、分析物溶液を調製した。乾燥小滴法を使用して、試料を供給した。サイズ排除クロマトグラフィ(SEC)は、島津製作所の自動HPLCシステムにより、50℃において、PLgel 5μm MIXED-Dカラムを用いて、溶離液として50mMのLiClを含有するN,N-ジメチルアセトアミド(DMA)を使用して、流速0.6mL/分で行った。多分散指数値(PDI)は、ポリ(メチルメタクリラート)(PMMA)標準に対して計算した。
これらの分析結果を表1にまとめる。
Figure 2022542504000002
[実施例14]
(等温滴定熱量測定(ITC))
等温滴定熱量測定を使用して、合成したPOx-Aleポリマーと、水に溶解したカルシウムカチオンとの間の親和性を評価した。ITC実験は、全自動Microcal Auto-iTC200で行った。曲線近似は、one set of sites結合モデル(結合サイトが1種類の場合のモデル)を使用して、Origin 6.0により行った。一般に、ポリマー中に存在するアレンドロナートの単位あたり0.36mMを、20℃において4mMのCaClを含むミリQ水で滴定した。ポリマーはすべて、同じバッチのカルシウムで滴定した。各ITC滴定は、19回の注入で構成された。測定はすべて、トリプリケートで行った。
統計解析は、グラフパッドインスタット(GraphPad InStat)(登録商標)ソフトウェアを使用して行った。レオロジーの結果は、一元配置ANOVA検定、続いて、Tukeyの多重比較検定を使用して、統計的に分析した。有意閾値は、P<0.05に設定した。
ICT分析の結果を表2にまとめる。
Figure 2022542504000003
アレンドロナート部分を含有するポリマーは、結合定数(KCa 2+)で示されるように、カルシウムイオンとの強い相互作用を明確に示した。結合親和性は、ポリマー中に存在するアレンドロナートのパーセンテージと共に直線的に増加した。さらに、EtOxポリマーとCa2+との相互作用は、PropOxの1.5倍であり、これは、水溶液へのEtOxの溶解度が高いことに起因する可能性がある。特に、P(EtOx-Ale)70~30%は、以下の文献で報告されているアルギン酸塩(140倍)及びPEG-Aleポリマー(120倍)と比較して、CaClとの結合親和性の向上を示した。
Fangら、Multiple Steps and Critical Behaviors of the Binding of Calcium to Alginate、The Journal of Physical Chemistry B 2007、111(10)、2456~2462頁。
Chuら、Calcium phosphate nanoparticles functionalized with alendronate-conjugated polyethylene glycol (PEG) for the treatment of bone metastasis、Int J Pharm 2017、516(1)、352~363頁。
[実施例15]
(カルシウム架橋POx-Aleゲルの調製)
リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中に異なるポリマー濃度(10、20、及び30重量%)で含まれる等量のPOx-Aleと、ミリQ水中にCaClを含むいくつかの溶液(1、10、20、40重量%)とを混合し、全容量を200μLにして、ゲルを調製した。混合物をボルテックスで15秒間激しく撹拌して、均質なゲルを得た。
(ゲル化の目視観測)
等量のアレンドロナート官能基化ポリマーと、最終ポリマー濃度が10、20、及び30重量%で、Ca2+濃度が1~40重量%の間のCa2+溶液とを混合して、粘稠溶液又は自己修復性ハイドロゲルを得た。一般に、ポリマーとカルシウム濃度の両方を上げると、より強いゲルが形成された。
側鎖にヒドロキシル又はカルボン酸部分を有するアレンドロナート部分を有さないポリマー(P(EtOx70-OH30)及びP(EtOx70-COOH30))は、粘度が上昇しないか、又はゲルを形成しなかった。
肉眼的には、異なる2種類のゲルが作製された。P(EtOx70-Ale30)及びP(EtOx70-COOH10-Ale20)は、白色で安定な過渡的ネットワークを生成し、一方、P(EtOx70-OH10-Ale20)は、透明な軟質ゲルを形成した。20mol%超のアレンドロナートがポリマー中に存在する場合、又はCa2+に結合する可能性のあるカルボン酸部分を伴う場合、結合親和性が非常に強いため、ゲル化プロセスがポリマーの沈殿と競合し、こうした沈殿によりゲルは透明性を失った。
ハイドロゲル(30重量%のP(EtOx70-OH10-Ale20)及び20重量%のCaCl)の自己修復性を視覚的に評価した。同じ組成の2種のゲルを、青(ブリリアント)又は赤(アマランス)の染料を使用して着色した。これらのゲルを横断するように半分に切断し、次いで、染色した色違いの半分2個を、外力を加えずに一緒にした。2分間接触させた後、それらの間に境界は観察されず、その接合部は引っ張ることができるほど十分に強かった。
(レオロジー特性評価)
ゲルのレオロジー特性は、AR2000アドバンストレオメーター(TA instruments)を使用して、平鋼板形状(直径8mm)及び調整ギャップ距離500μmで25℃にて評価した。周波数掃引は、1%の一定ひずみで角周波数を0.1から10Hzまで変化させることによって行った。貯蔵弾性率、損失弾性率、及びtan(Δ)は、1%ひずみ及び1Hzで時間掃引測定を実行することにより決定した。ゲルの自己修復能力は、以下のように、ゲル破壊後の回復率G’を測定する3つの連続した破損-回復試験を実行して評価した:最初に、1%ひずみ及び1Hzで10分間の時間掃引を実施して、粘弾性域を決定した。次いで、ひずみを1から1000%まで3分間かけて徐々に増加させて、ネットワークを確実に破壊した。その後、ひずみを10分間かけて初期値に戻し、次の式1を使用して回復率を計算した:
Figure 2022542504000004

式中、G’は、1回目の時間掃引中のG’値の平均であり、G’は、2回目の時間掃引時のG’の平均である。測定はすべて、トリプリケートで行った。
ポリマー中のアレンドロナート部分の数を増やすと、貯蔵弾性率(G’)及び損失弾性率(G”)の値の増加によって実証されるように、弾性が高められたゲルが生成されることが分かった。P(EtOx90-Ale10)は粘稠ゲルを生成したが、mol%を30%に増加させると、安定な固体様ハイドロゲルが生成された。貯蔵弾性率は、次のように増加した:i)アレンドロナートの置換度合いを10%から20%に変更することにより60倍、ii)アレンドロナートの含有量を20%から30%に増加させることにより125倍。
側鎖にカルボン酸部分を組み込むと、貯蔵弾性率(G’)に正の効果があることが分かった。
ゲル組成物はすべて、周波数依存性のレオロジー挙動を示した。一般に、ゲルの強度は、周波数と共に増加した。10mol%のアレンドロナートを含有するゲルのみが、低周波数で液体様挙動を示し(損失弾性率(G”)よりも低い貯蔵弾性率(G’)を特徴とする)、高周波数で固体様挙動を示した。
3種の異なるハイドロゲル(P(EtOx70-Ale30)及びP(EtOx70-COOH10-Ale20)及びP(EtOx70-OH10-Ale20))の弾性回復を試験した。ひずみを3分で1%から1000%に増加させると、ゲル破壊が引き起こされたが、それは貯蔵及び損失弾性率の値の突然の減少により明白であった。ひずみを初期値である1%にすると、貯蔵及び損失弾性率の値によって、非常に速い弾性回復が観察された。驚くべきことに、一部のハイドロゲルは100%超の弾性を回復したが、これは、高剪断後のゲルの充填密度が高くなったためと考えられる。ヒドロキシル部分を含有するポリマーで作製されたハイドロゲルは、より高い降伏強度を示し、これは展性の増加に相当するが、その他のゲルはより脆かった。
(ハイドロゲルのin vitro安定性)
形成された架橋の安定性と可逆性の両方を研究するために、ゲルをEDTA(100mM、pH6)に浸し、それらを48時間監視した。
P(EtOx70-OH10-Ale20)は浸漬後3時間以内にEDTAに完全に溶解し、それによって、Ca2+とアレンドロナートとの間の架橋がネットワーク形成を担っていることが確認された。しかし、P(EtOx70-Ale30)とP(EtOx70-COOH10-Ale20)のどちらも、EDTAに48時間浸した後でさえ依然として安定であり、架橋が、結合剤によって破壊されない程度に強いことが示された。
[実施例16]
(骨及びミネラル付着性スラリーの調製)
出発材料(50mg)としてのゼラチン又はセルロースを、1:1の重量比でPOx-Aleと混合した。配合物のいくつかには、10重量%のカルシウムイオン(CaCl)、リン酸カルシウム粒子(CaP)、ポリビニルピロリドン(PVP)、又はプルロニック(登録商標)(ルトロール(Lutrol)(登録商標)F-68、BASF製)を補充した。続いて、ミリQ水0.15mLを添加して、スラリーを形成した。
以下のゼラチン又はセルロースをベースとする出発材料を使用した:
ゼラチン粉末(ジェリータ(Gelita)SPON(登録商標))
繊維状ゼラチン担体(ジェリータTuft-it(登録商標))
セルロース粉末(ジェリータ-CEL-CA(登録商標))
(骨及びミネラル基材への付着性)
スラリーの付着性を、リン酸カルシウムで被覆されたチタン(Ti)プレート(CaP-Ti)及び皮質骨に対してin vitroで評価した。結果の概要を表3に示す。付着性は、次のようにスコア化した:
3-非常に強い付着性
2-強い付着性
1-弱い付着性
0-付着性なし
Figure 2022542504000005
すべてのPOx-アレンドロナートスラリーが、骨及びCaP-Tiディスクの両方に付着性を示した。骨及びCaP-Tiへの付着は、POx-Ale含有スラリーの方がPOx-Aleを含まない対照スラリーに比べて強かった。骨及びCaP-Tiへのこれらのスラリーの付着は、CaCl及び/又はプルロニック/PVPを添加しても改善されなかった。
これらの結果から、上記のスラリーの骨への付着はPOx-共役アレンドロナート基によって媒介され、これが、骨中のミネラル結合カルシウムへの結合に利用可能なアレンドロナート基の量を減少させ得る可溶性カルシウムイオンの存在によって損なわれる可能性があることが示唆される。
[実施例17]
(骨及びミネラル付着性パッチの作製)
市販の止血パッチ(2.5×2.5cm、60~65mg)を、POx-Aleの青色染色水溶液(パッチ/ポリマーの重量比が1:1では1mLあたりPOx-Aleが30mg、又はパッチ/ポリマーの重量比が1:0.5では1mLあたりPOx-Aleが15mg)に浸すことによって、その止血パッチにPOxベースのポリマーを含浸させた。含浸溶液のいくつかには、10重量%の塩化カルシウム(CaCl)、アレンドロナート、又はプルロニック(登録商標)(ルトロール(登録商標)F-68、BASF製)を補充した。含浸後、パッチを凍結乾燥した。対照として非含浸パッチを使用した。
続いて、8重量%のPLGA、67%のPLC、及び25重量%のポリ(2-エチル-2-オキサゾリン)で構成されたバッキング層を、加熱プレート(100°C)を使用してポリマー含浸パッチに接着した。
以下の市販パッチを使用した:
ゼラチンフォーム(ジェリータラピッド(Rapid)(登録商標)、Gelita Medical、独国)
繊維状セルロース担体(サージセル(SURGICEL)(登録商標)スノー(SNoW)(商標)、Ethicon、米国)
(骨及びミネラル基材への付着性)
含浸パッチの付着特性を、リン酸カルシウムで被覆されたTiプレート(CaP-Ti)及び皮質骨に対してinvitroで評価した。結果の概要を表4に示す。付着性は、次のようにスコア化した:
3-非常に強い付着性
2-強い付着性
1-弱い付着性
0-付着性なし
Figure 2022542504000006
試験したパッチはすべて、優れた柔軟性及び曲げ特性を示した。POx-アレンドロナート含有パッチはすべて、POx-アレンドロナートを含まない対照と比較して、骨とCaP被覆Tiディスクの両方に対してより高い付着性を示した。付着性スコアが2又は3のプロトタイプは、水浴(室温)に24時間浸漬した後でさえ、骨への付着性を維持していた。
[実施例18]
等温滴定熱量測定(実施例14を参照)を使用して、水中に溶解したカルシウムカチオンと以下のものとの間の親和性を評価した:
P(EtOx80-Ale20
アレンドロン酸一ナトリウム三水和物
P(EtOx70-COOH30
P(EtOx70-OH30
P(EtOx)=非官能基化ポリ(2-エチル-2-オキサゾリン)、M50kDa、Labshop製、オランダ国
カルシウムカチオンと遊離アレンドロナートとの結合は、ポリマーに共役したアレンドロナート基(K2+=2.4×10-1)よりもかなり弱く(最大30倍)、一方、POx-COOH、POx-OH、及びP(EtOx)の結合定数は、検出限界より低いことが分かった。
[実施例19]
(骨及びミネラル付着性パッチの作製)
付着性パッチは、付着性ポリマー(P(EtOx70-Ale30)及びP(EtOx70-OH10-Ale20))を5×7cmの市販の繊維状ゼラチン担体(ジェリータTUFT-IT(登録商標)、独国)に乾式堆積させることによって作製した。アレンドロナートを含まない対照パッチは、P(EtOx)を同じ繊維状ゼラチン担体に乾式堆積させることによって作製した。最初に、ポリマーを30Hzで10分間ボールミル粉砕し、続いて、63μm未満のふるい分けによって微粉末に処理した。
次に、ポリマーを、ロータリーエバポレータを使用して、40℃、20mbarで16時間乾燥させ、担体を、真空オーブンを使用して、40℃、5mbarで16時間乾燥させた。その後、ポリマー/担体の重量比60%:40%で、高電圧静電含浸システム(フィブロリン(Fibroline)SL-Preg、仏国)を使用して、40kV、100Hzで、ポリマー粉末を担体に20秒間充填して、ゼラチン担体を介したポリマー粉末の均一な分布を得た。
密封性(occlusive)ポリエステルバッキング層を、100℃、30Nで3秒間圧縮しながら加熱するサイクルを2回行うことによって含浸済み担体に付着させて、最終重量比が42%:28%:30%のポリマー/担体/バッキングを得た。メス(炭素鋼、ブレード20)を使用して、パッチを各実験に必要な寸法に切断した。さらに、保存するために、それらを個別にアルミニウムバッグに入れ、40℃、5mbarで16時間乾燥させた。最後に、600mbarの窒素フラッシュと共に2mbarで4秒間密閉した。
(骨試料の作製)
ブタの肋骨を入手し、丸のこ盤を使用して約2.5×0.7×1.2cmの長方形片に分割した。各骨片を、皮質骨の平坦面が露出するまで、カーボンペーパー(P500)を使用して150rpmで研磨(Struers TegraPol 35、米国)した。その後、試料をさらに使用するまで-20℃で凍結保存した。
平たい骨試験片をSakura製TDE(商標)30試薬500mLに浸し、Sakura製TDE(商標)30電極システムを使用して24時間脱灰した。その後、それらを、さらに使用するまで-20℃で凍結保存した。
(アパタイトで被覆されたチタンプレートの作製)
市販の純チタンプレート(2.5×0.1×2.5cm、グレード2)を最初にグリットブラストして、1.5μmの平均粗さRを得た。その後、これらの基材を、ミリQ水、続いて、イソプロパノールで20分間超音波洗浄した。次に、基材を回転ホルダに置き、アルゴンプラズマで10分間エッチングした後、高周波マグネトロンスパッタリングシステム(Edwards ESM 100)を使用して、400Wの電力及び5×10-3mbarのアルゴン圧力で、ハイドロキシアパタイトの薄い付着性被覆物を12時間物理蒸着した。堆積後、ハイドロキシアパタイトで被覆されたプレートを、炉内にて650℃で2時間、1.5℃/分の加熱及び冷却速度で加熱処理することによって結晶化し、1μmのアパタイト性リン酸カルシウム被覆物を得た。
(引張試験)
引張試験は、100Nのロードセルを装備した引張ベンチ(LS5、Lloyd Instruments、英国)を使用して行った。測定はすべて、セクスチュプリケート(n=6)で行った。パッチを1.5×2.5cm(長さ×高さ)の片に切断した。パッチの各端を引張グリップに固定し、続いて、パッチを、1mm/分のクロスヘッド変位速度で破損するまで乾燥状態で試験した。引張力は変位の関数として記録され、引張力対パッチの伸びは自動取得された。引張強度は、試料が破損する前の最大荷重を試料の断面積で割った値として計算した。パッチの引張弾性率は、応力-ひずみ曲線の初期直線部分の平均勾配として計算した。
様々なパッチの引張強度及び弾性率を表5に示す。
Figure 2022542504000007
繊維状ゼラチン及びポリエステルバッキングで構成されたパッチにヒドロキシル官能基化POxポリマーを塗布することにより、これらのパッチをさらに強化した。この現象は、ポリオキサゾリンのヒドロキシル基と、担体中に存在するアミン及びカルボン酸基との間の相互作用だけでなく、バッキング層に存在するアミンとの相互作用にも起因する可能性がある。
(ミネラル、ミネラルなしの基材、骨、及び脱灰骨の試験片への重ね剪断付着性試験(Lap-shear adhesion test))
重ね剪断付着性試験は、100Nのロードセルを装備した引張ベンチ(LS5、Lloyd Instruments、英国)を使用して行った。測定はすべて、セクスチュプリケート(n=6)で行った。アパタイトで被覆された基材への付着性を測定するために、パッチを1.5×2.5cmの片に切断した。骨試料が小さかったことから、骨への付着性試験のためにパッチを1.5×1.0cmの片に切断した。被覆されていないチタン及び脱灰骨の試験片を対照モデル面として使用した。
パッチをプラスチック製ホルダに接着した。次に、PBSに浸したガーゼで基材を湿らせ、続いて、パッチを基材に10Nの力で5分間制御して付着させた。次に、重ね剪断付着性試験を0.5mm/分のクロスヘッド変位速度で行った。剪断強度は、破損前の最大荷重を、Tiプレートでは3.75cm及び骨試験片では1.5cmの重なり合った接触面で割ることによって計算した。パッチの引張弾性率は、応力-ひずみ曲線の初期直線部分の平均勾配として計算した。
重ね剪断付着性測定の結果を表6にまとめる。
Figure 2022542504000008
アレンドロナート部分の数が最も多いポリマー(P(EtOx70-Ale30))は、歯科用途に広く使用されているバリア膜のバイオ-ガイド(登録商標)よりも、CaP被覆Tiプレートへの付着性が41倍高く、骨への付着性が18倍高かった。
(骨への水中付着性試験)
1cmのパッチを骨試験片に5分間付着させた。次に、それらを水200mLに浸し、150rpmで撹拌し、24時間監視して、それらの付着及び膨潤を評価した。実験はトリプリケートで行った。
表7に結果の概要を示す。膨潤の度合いは、次のようにスコア化した:
3=高膨潤
2=中膨潤
1=低膨潤
付着の度合いは、次のようにスコア化した:
-=どのパッチも付着なし
+/-=不十分な付着
+=良好な付着
++=3個のパッチすべてで優れた付着
Figure 2022542504000009
POx-アレンドロナートを含有するパッチのみが、24時間水に浸した後も骨への付着性を維持していた。さらに、これらのパッチは、他のパッチよりも膨潤が少なかった。

Claims (15)

  1. ビスホスホナート、シトラート、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びこれらの組合せから選択されるカルシウム結合基を含有する少なくとも4個の非末端オキサゾリン単位を含む、少なくとも20個のオキサゾリン単位を含むポリオキサゾリンコポリマー。
  2. カルシウム結合基を含有する前記オキサゾリン単位が、POxコポリマーに含有されるモノマー単位の3~50%に相当する、請求項1に記載のポリオキサゾリンコポリマー。
  3. 式-[N(R)CHCH]-の繰返し単位A;及び
    式-[N(R)CHCH]-の繰返し単位B
    (式中、
    は、CO-(CHR-Hであり、
    は、CO-(CHR-CONH-R-X-CO-(CHR-CONR-CO-ccrであり、
    は、H又は任意選択で置換されているC1~5アルキルを表し;
    は、任意選択で置換されているC1~5アルキレンを表し;
    は、H又は任意選択で置換されているC1~5アルキルを表し;
    は、H又はCHを表し;
    Xは、O、NR11、S、又はNR11(R12)を表し;
    11及びR12は、H、メチル、又はエチルを表し;
    tは、1、2、又は3を表し;
    uは、1、2、又は3を表し;
    ccrは、カルシウム結合基を表す)
    を含む、請求項1又は2に記載のポリオキサゾリンコポリマー。
  4. 式-[N(R)CHCH]-の繰返し単位C
    (式中、
    は、CO-(CHR-CONH-R-X-CO-R-cbxであり、
    は、任意選択で置換されているC1~5アルキレンを表し、
    cbxは、カルボキシラート含有基を表し、
    、R、t、及びXは、請求項3に記載したのと同じ意味を有する)
    をさらに含む、請求項3に記載のポリオキサゾリンコポリマー。
  5. cbxが、COOH又はCOOを表し、ここで、Mが、一価金属カチオン又はNH を表す、請求項4に記載のポリオキサゾリンコポリマー。
  6. 式-[N(R)CHCH]-の繰返し単位D
    (式中、
    は、CO-(CHR-CONH-R-X-Rであり;
    は、H、メチル、又はエチルを表し、
    、R、t、及びXは、請求項3及び4に記載したのと同じ意味を有する)
    をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のポリオキサゾリンコポリマー。
  7. 式-[N(R)CHCH]-の繰返し単位E
    (式中、
    は、CO-(CHR-CONH-R-X-CO-R-CO-nhsであり、
    nhsは、N-ヒドロキシスクシンイミジル基を表し、
    、R、R、t、及びXは、請求項3及び4に記載したのと同じ意味を有する)
    をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のポリオキサゾリンコポリマー。
  8. 式-[NHCHCH]-の繰返し単位E
    をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のポリオキサゾリンコポリマー。
  9. 前記カルシウム結合基が、ビスホスホナートである、請求項1~8のいずれか一項に記載のポリオキサゾリンコポリマー。
  10. がHを表す、請求項1~9のいずれか一項に記載のポリオキサゾリンコポリマー。
  11. XがOを表す、請求項1~10のいずれか一項に記載のポリオキサゾリンコポリマー。
  12. 前記コポリマーにおける繰返し単位A、B、C、D、及びEの総数が、60~200個の範囲である、請求項1~11のいずれか一項に記載のポリオキサゾリンコポリマー。
  13. 医療用製品に骨付着性を付与するための請求項1~12のいずれか一項に記載のコポリマーの使用。
  14. 請求項1~12のいずれか一項に記載のコポリマーを含有する生体適合性医療用製品。
  15. (a)以下の2-オキサゾリンモノマーA及びBを含む混合物のカチオン開環重合と;
    Figure 2022542504000010

    (式中、R及びtは、請求項3に記載したのと同じ意味を有し、R11は、任意選択で置換されているC1~5アルキルを表す)
    (b)中間体ポリオキサゾリンコポリマーのアルキルカルボキシ基のうちの少なくともいくつかのアミド化であって、前記基を次式:HN-R-X-H(式中、R及びXは、請求項3に記載したのと同じ意味を有する)で表されるアミンと反応させることによる、アミド化と;
    (c)前記アミド化された基のうちの少なくともいくつかの官能基化であって、前記基を無水コハク酸と反応させることによる、官能基化と;
    (d)前記官能基化された基のうちの少なくともいくつかの活性化であって、前記基をN-ヒドロキシスクシンイミドと反応させることによる、活性化と;
    (e)前記活性化された基のうちの少なくともいくつかを、ビスホスホナート、シトラート、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びこれらの組合せから選択されるカルシウム結合基を含む反応物と反応させることによる、カルシウム捕捉官能性の導入と
    を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のコポリマーを調製する方法。
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